JP6701546B2 - 大麦の穂軸除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、大麦の穂軸付き粒から穂軸を除去して整粒の歩合を増やすことのできる大麦の穂軸除去装置に関する。
アルコール飲料としてのビールは、その原料が大麦であり、例えば、ビール大麦や二条大麦がよく知られている。収穫期は6〜8月頃であり、麦の穂が黄金色になってから約1週間後が収穫適期となる。収穫はコンバインにより行われるが、該コンバインの刈取部(デバイダ、リール及び刈刃)では麦の穀稈の刈取りが行われる一方、コンバインの脱穀部(こぎ胴、コンケーブ及びリヤビータ)では麦の穀稈から実の部分だけを取り外す脱穀が行われる。脱穀された麦の実は、トラックに積載された後、圃場から穀物共同乾燥調製施設へ運ばれて、該施設にて乾燥・調製作業が行われる。
穀物共同乾燥調製施設においては、荷受・計量した後、麦のサンプルを一部採取し、品質チェックが行われる。品質チェックが終了すれば、荷受ホッパから揚穀機などを介して粗選機に投入され、原料麦に混入するわらごみ、殻、莢(さや)、土砂、麻ひもなどの粗大異物が取り除かれる。そして、揚穀機などを介して一時貯留タンクなどを経て穀物乾燥機に投入されて麦の乾燥が行われる。
穀物乾燥機においては、急速乾燥や高温乾燥を避けるよう、乾燥速度は0.6%/h以下、熱風温度はだいたい45℃以下とし、所定の水分まで乾燥が行われる。そして、大麦の場合は、殻や「ふ」を除く籾摺工程は不要であるため、乾燥工程後はすぐに風選別・揺動選別・粒径選別による精選工程が行われることになる。この精選工程における粒径選別では、例えば、ビール大麦の場合は選別網筒の網目が2.5mm、二条大麦の場合は網目が2.3mmを基準とした篩処理が行われる。このとき、整粒歩合はビール大麦の場合95%以上に仕上げることを目標にされる。
上記のようにビール大麦の場合、整粒歩留を95%以上とする必要があるが、実際には、整粒中に麦藁(わら)や穂軸付き粒が混入することがあり、これらが異物とみなされ、整粒から除去される(図8は整粒に混入している穂軸付き粒を示す。全粒の約5%程度が穂軸付き粒である。)。例えば、農協(JA)や団体(米麦改良協会)などでは、農家や生産者に対して整粒中に麦藁や穂軸付き粒が混入しないよう品質管理を徹底することもある(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、整粒中に麦藁や穂軸付き粒が混入する原因は、圃場でのコンバインの脱穀部(こぎ胴、コンケーブ及びリヤビータ)における脱穀不良か、又は、選別部(圧風ファン、チャフシーブ)における選別不良に起因することもあり、共乾施設の精選工程における選別網筒の網目の目幅を狭めて合格基準を厳しくすることは、歩留りの低下につながる。
一方、麦の精選について言及すれば、籾摺選別機を利用して麦粒から穀稈切れ等の異物を分離選別する機械も存在する(例えば、特許文献1参照)。このものは、麦の精選を行うときは、籾米の籾摺作業のときよりもロール間隙の距離を大きく開拡して、脱ぷ処理は行わず、揺動選別部のみを利用して麦粒の揺動選別処理を行うものである。しかしながら、このような揺動選別処理では整粒から穂軸付き粒を選別することはできるが、上記同様に、穂軸付き粒が異物とみなされて、整粒から除去されるので、整粒歩合の低下につながる。
種子場農業協同組合・(社)栃木県米麦改良協会、「麦種子生産者のみなさん 異品種、異物(麦わら・穂じく)混入がなく、発芽力の優れた種子の出荷を!」、[平成27年9月25日検索]、インターネット<URL:http://tochigi-beibaku.or.jp/data/hinshitsu/02.pdf>
特開2000−61331号公報
本発明は上記問題点にかんがみ、大麦の穂軸付き粒から穂軸を除去して整粒の歩合を増やし、歩留りの向上に寄与することのできる大麦の穂軸除去装置を提供することを技術的課題とする。
上記課題を解決するため本発明は、収穫後の大麦に含まれる穂軸付き粒から穂軸を除去するための穂軸除去装置であって、
回転駆動するゴム製ロールの一方を固定側ロールとし、回転駆動するゴム製ロールの他方を移動側ロールとなした左右一対のゴム製ロールと、
該左右一対のゴム製ロールの回転軸の中心を結ぶ線上で前記移動側ロールを前記固定側ロールに近づけて該ロール表面を互いに緊密的に面接触させるロール近接手段と、
前記緊密的に面接触させた左右一対のゴム製ロール間に所定の間隙を形成して穂軸を離脱するよう前記移動側ロールを前記固定側ロールから遠ざけるロール間隙形成手段と、
前記左右一対のゴム製ロール間に供給する穀物の種類を設定する品種設定手段と、
前記品種設定手段に大麦が選択された場合、ロール間隙に穂軸付き粒を供給して穂軸の離脱が可能となるように前記ロール間隙形成手段を作動させる制御手段とを備え、
前記ロール近接手段は、支点を中心に回動可能となる回動レバーに前記移動側ロールの移動軸が取り付けられ、機枠に固定されたエアシリンダの可動ロッ部が収縮されると、前記移動ロールが固定側ロールに近づくよう移動し面接触されるように構成されたものであり、
前記ロール間隙形成手段は、内部にねじ溝が形成され、かつ、前記ロール近接手段の回動レバーを固定側ロールと反対方向へ回動させる押圧ロッドと、該押圧ロッドに内装され、かつ、前記押圧ロッドのねじ溝に螺合させるねじ山が形成されたねじ軸と、該ねじ軸と軸着され、該ねじ軸の回転を行うギアモータとにより構成され、さらに、前記押圧ロッドと前記ねじ軸との供回りを防止するための鍔部と、押圧ロッドの移動量の上限値を検知するリミットスイッチと、前記押圧ロッドの移動量の下限値を検知するためのリミットスイッチと、押圧ロッドに取り付けた移動量検知片と備える、という技術的手段を講じた。
また、請求項2記載の発明は、前記制御手段が、前記ロール間隙形成手段を作動させるときに、ロール間隙の距離を3.0〜5.0mmの範囲に設定したことを特徴とする。
さらに、請求項3記載の発明は、前記品種設定手段に籾が選択された場合には、前記制御手段が、前記ロール間隙形成手段を作動させずに脱ぷ処理を開始することを特徴とする。
本発明によれば、回転駆動するゴム製ロールの一方を固定側ロールとし、回転駆動するゴム製ロールの他方を移動側ロールとなした左右一対のゴム製ロールと、該左右一対のゴム製ロールの回転軸の中心を結ぶ線上で前記移動側ロールを前記固定側ロールに近づけて該ロール表面を互いに緊密的に面接触させるロール近接手段と、前記緊密的に面接触させた左右一対のゴム製ロール間に所定の間隙を形成して穂軸を離脱するよう前記移動側ロールを前記固定側ロールから遠ざけるロール間隙形成手段と、前記左右一対のゴム製ロール間に供給する穀物の種類を設定する品種設定手段と、前記品種設定手段に大麦が選択された場合、ロール間隙に穂軸付き粒を供給して穂軸の離脱が可能となるように前記ロール間隙形成手段を作動させる制御手段とを備え、前記ロール近接手段は、支点を中心に回動可能となる回動レバーに前記移動側ロールの移動軸が取り付けられ、機枠に固定されたエアシリンダの可動ロッ部が収縮されると、前記移動ロールが固定側ロールに近づくよう移動し面接触されるように構成されたものであり、前記ロール間隙形成手段は、内部にねじ溝が形成され、かつ、前記ロール近接手段の回動レバーを固定側ロールと反対方向へ回動させる押圧ロッドと、該押圧ロッドに内装され、かつ、前記押圧ロッドのねじ溝に螺合させるねじ山が形成されたねじ軸と、該ねじ軸と軸着され、該ねじ軸の回転を行うギアモータとにより構成され、さらに、前記押圧ロッドと前記ねじ軸との供回りを防止するための鍔部と、押圧ロッドの移動量の上限値を検知するリミットスイッチと、前記押圧ロッドの移動量の下限値を検知するためのリミットスイッチと、押圧ロッドに取り付けた移動量検知片と、を備える大麦の穂軸除去装置としたので、回転駆動手段により左右一対のゴム製ロールを互いに異なる周速度で、かつ、逆方向に回転させ、次いで、ロール近接手段により左右一対のゴム製ロールを互いに緊密的に面接触させ、さらに、品種設定手段により原料が「大麦」であることを入力すれば、制御手段は左右一対のゴム製ロールにロール間隙を形成するように、ロール間隙形成手段に指令を出してロール間を開拡調節する。
この状態で原料となるビール大麦をロール間隙に供給すれば、左右一対のロール間の周速度差による摩擦により、大麦の穂軸付き粒のうち、穂軸のみが除去された整粒が得られるようになる。すなわち、ビール大麦の穂軸付き粒から穂軸を除去して整粒の歩合を増やすことができ、ひいては、歩留りの向上に寄与することができるのである。
また、請求項2記載の発明によれば、前記制御手段は前記ロール間隙形成手段を作動させるときに、ロール間隙の距離を3.0〜5.0mmの範囲に設定するようにしたので、ビール大麦の穂軸付き粒のうち、穂軸のみを除去した整粒を得る際に、従来の篩処理のみによりビール大麦を精選仕上げしたものに比べて、整粒歩合を5%程度向上させることが可能となった。
さらに、請求項3記載の発明によれば、前記品種設定手段に籾が選択された場合に、前記制御手段が、前記ロール間隙形成手段を作動させずに脱ぷ処理を開始するように制御されるので、一対のゴム製ロールを互いに緊密的に面接触させて籾を供給することで、間隙を形成するよりも、ロール接触長さの長い脱ぷ処理が可能となる。これにより、脱ぷ率の向上、及び外国産の長粒品種の籾を脱ぷする際に有利となる。
本発明を実施するための装置を説明する概略縦断面図である。 本装置の回転駆動部の構成を説明する概略背面図である。 籾とロールの接触長さを説明する図である。 ビール大麦の穂軸付き粒から穂軸を除去する機能の構成を説明する拡大図である。 制御構成を示すブロック図である。 制御内容を説明するフローチャートである。 実施例を説明するための概略図である。 ビール大麦に含まれる穂軸付き粒を説明する写真である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は穂軸除去装置の構成を説明する概略縦断面図であり、図2は穂軸除去装置の駆動部の構成を説明する概略背面図である。
図1及び図2において、穂軸除去装置1は、穀物供給口2付きの機枠3と、該機枠3内で回転可能に横設された固定軸4に支持される固定側ロール5と、回転可能に横設された移動軸6に支持される移動側ロール7とからなる左右一対のゴム製ロール5,7と、前記穀物供給口2直下に設けて穀物の流量を調節可能とした振動フィーダ8と、該振動フィーダ8と前記一対のゴム製ロール5,7との間に設けられ、振動フィーダ8からの穀物を前記一対のゴム製ロール5,7間に送り込むための案内シュート9とを備えて構成される。
前記案内シュート9は、所定の傾斜角をもって設けられ、案内シュート9の幅(図1中紙面垂直方向)は、前記ゴム製ロール5,7の幅とほぼ等しいように形成される。そして、前記固定軸4及び移動軸6の中心を結ぶ線と前記案内シュート9の延長線(穀物が投げ出される飛行軌跡)とがほぼ垂直に交わるように構成すると、前記ゴム製ロール5,7に穀物が供給される際、ロール5,7に穀物がはじかれて姿勢が乱れることが少なく、砕粒の発生が抑えられる。
図2は、駆動部の構成を説明する概略背面図である。前記一対のゴム製ロール5,7は、互いに異なる周速度で、かつ、逆方向に回転させるよう配設されている。すなわち、機枠3の中央部には、回転駆動手段としての駆動モータ10が設けられる一方、機枠3背面側の固定軸4には、前記固定側ロール5を高速で回転させる小径プーリ11が支持され、機枠3背面側の移動軸6には、前記移動側ロール7を低速で回転させる大径プーリ12が支持される。符号17は、アイドラープーリであって、エアシリンダ18の伸縮によって位置調節が可能となっている。
そして、駆動モータ10のモータ軸10aに軸着したモータプーリ16と、前記アイドラプーリ17と、前記小径プーリ11と、前記大径プーリ12と、を無端ベルト19により巻回して駆動系統を形成する。この駆動系統を形成するにあたり、モータプーリ16から近い側に大径プーリ12を、遠い側に小径プーリ11を位置させて無端ベルト19の巻回を行うと、無端ベルト19に架かる負荷が軽減されて、無端ベルト19が切れにくくなり耐久性が向上する。また、図2の矢視に示すように、モータプーリ16を反時計回りに回転させることで、小径プーリ11が反時計回りに、大径プーリ12が時計回りに回転され、一対のゴム製ロール5,7が互いに異なる周速度で、かつ、逆方向(内方向)に回転され、穀物(例えば、籾)をロール5,7間に供給すれば、籾殻がせん断破壊されて脱ぷが行われるようになる。
一方で、前記移動軸6及び大径プーリ12は、支点軸13を中心に回動可能となる回動レバー14上に取り付けられていて、さらに、該回動レバー14の先端部14aには、機枠3に固定されたエアシリンダ15の可動ロッド部15a(図4)が接続されている。これはロール近接手段であって、前記エアシリンダ15の可動ロッド部15aが収縮されると(図2の二点鎖線部分)、前記移動側ロール7が、前記固定軸4及び移動軸6の中心を結ぶ線上で前記固定側ロール5方向に近づき、移動側ロール7及び固定側ロール5の表面を互いに緊密的に面接触させることができるものである。
上述のように、一対のゴム製ロール7,5(移動側ロール7及び固定側ロール5)の表面を互いに緊密的に面接触させて脱ぷすることは、原料となる穀物(例えば、籾)がロールに接触する長さが増大し、脱ぷ率が向上することになる。また、外国産の米粒の長さが長い長粒品種の籾を脱ぷする際にはより好適な脱ぷ率が得られる。これを図3に基づき説明する。
図3は籾とロールの接触長さを説明する図であり、図3(a)はロール間隙を形成して脱ぷするときの図であり、図3(b)はロール間隙の距離を0(緊密的に面接触させる)として脱ぷするときの図である。図3(a)において、ロール半径をr、ロール間隙をc、籾の厚さをdとすると、籾がロールに接触している長さLは近似的に、
Figure 0006701546
として与えられる(農業機械学・3 農産機械学,文永堂出版株式会社発行,昭和55年7月10日初版発行,p9,川村登 著者代表)。
ここで、図3(a)において、ロール間隙の距離cを0.5mm〜1.2mmに設定したときのロール接触長さLと、図3(b)において、ロール間隙の距離cをほぼ0mmに設定したときのロール接触長さL’を比較すれば、図3(b)のロール間隙cをほぼ0mmに設定したときのロール接触長さL‘のほうが長いことが分かる。よって、一対のゴム製ロール7,5の表面を互いに緊密的に面接触させるほうが、脱ぷ率の向上、及び外国産の長粒品種の籾を脱ぷする際は有利である。
次に、本発明の要部であるビール大麦の穂軸付き粒から穂軸を除去する機能を説明する。図2を参照すれば、前記回動レバー14をロール同士を緊密的に面接触させるエアシリンダ15の近傍に、前記一対のゴム製ロール7,5を面接触状態からロール同士を離間させ、ロール間に間隙を形成するロール間隙形成手段20が設けられる。該ロール間隙形成手段20は、図4を参照すれば、内部にねじ溝21aが形成され、かつ、前記回動レバー14を反時計方向へ回動させる押圧ロッド21と、該押圧ロッド21に内装され、かつ、前記押圧ロッド21のねじ溝21aに螺合されるねじ山22aが形成されたねじ軸22と、該ねじ軸22と軸着され、該ねじ軸22の回転を行うギアモータ23とにより構成される。符号24は、前記押圧ロッド21と前記ねじ軸22との供回りを防止するための鍔部であり、符号25は押圧ロッド21の移動量の上限値を検知するリミットスイッチであり、符号26は押圧ロッド21の移動量の下限値を検知するリミットスイッチあり、符号27は押圧ロッド21に取り付けた移動量検知片である。
図5は駆動モータの駆動構成、穀物の品種設定手段、ロール近接手段及びロール間隙形成手段を作動させる制御構成を説明するブロック図である。
図5において、符号30は各部を制御する制御部であり、例えば、中央演算処理装置(CPU)、該CPUの作業領域としてデータの読み書きのできる第1記憶媒体(RAM)、前記CPUで実行される基本的なプログラムを記録する読み出し専用の第2記憶媒体(ROM)、ハードディスク装置や不揮発性のフラッシュメモリ装置からなる第3の記憶媒体、及びタッチパネル等の入力装置兼表示装置等を備えて構成される。
そして、電源スイッチ29、穀物の品種を設定する品種設定スイッチ31、及びロール間隙開度調節スイッチ32が入力インターフェース33を介して制御部30と接続される。このような設定スイッチ類のほかに、押圧ロッド21の移動量の上限値を検知するリミットスイッチ25及び下限値を検知するリミットスイッチ26が入力インターフェース33を介して制御部30と接続される。
出力インターフェース34の出力側には、ゴム製ロール5,7を回転駆動する駆動モータ10、移動側ロール7を固定側ロール5に近づけてロール表面を互いに緊密的に面接触させるエアシリンダ15、及びロール同士を離間させ、ロール間に間隙を形成するロール間隙形成用のギアモータ23が接続される。
次に、図6に示すフローチャートに基づいて制御内容を説明する。まず、ステップ1で穂軸除去装置1の電源スイッチをオンするとともに(ステップS1)、駆動モータ10の電源をオンとして駆動モータ10を回転駆動する(ステップS2)。次に、大麦の穂軸の除去処理を行う場合や籾を脱ぷ処理を行う場合に備えて、ゴム製ロール5,7を互いに緊密的に面接触させる(ステップS3)。この場合、エアシリンダ15のオン操作により、エアシリンダ15の可動ロッド部15aが収縮され、移動側ロール7が前記固定側ロール5方向に近づき、ロール同士が互いに緊密的に面接触されながらロールが回転駆動されるようになる。この状態で、原料が「大麦」であるか「籾」であるかの選択が行われる(ステップS4)。この選択においては、作業者があらかじめ操作した品種設定スイッチ31に基づいて「大麦」か「籾」かの検知が行われるか、あるいは、その他の品種判定センサにより「大麦」か「籾」かの自動判定を行うことができる。
そして、原料の品種が「大麦」であった場合には、ゴム製ロール5,7にロール間隙を形成するように、ロール間隙形成手段20に指令が出されてロール5,7間を開拡調節される(ステップS5)。すなわち、タイマーを作動させてギアモータ23を所定時間作動させると(ステップS6)、ねじ軸22が所定時間回転され、これに伴い押圧ロッド21が伸長し(図4では押圧ロッド21は図面左方向に伸長する。)、回動レバー14がエアシリンダ15の引っ張り力に抗して、回動レバー14が反時計方向へ回動させる方向に押し付けられる。これにより、ロール5,7間には3mm〜5mmの範囲で間隙が形成されることになる。
なお、本実施形態では、ロール間隙の形成につき、タイマーを使ってギアモータ23を駆動させたが、これに限定されることはなく、ロール間隙の距離を測定・監視する距離センサやリミットスイッチなど適宜なものを使用してもよい。
また、押圧ロッド21の移動量検知片27が、上限値を検知するリミットスイッチ25や下限値を検知するリミットスイッチ26を検知するような開拡調節である場合は、移動量が多すぎるという問題が生じる。このときは、ギアモータ23への通電を遮断し、ギアモータ23への無理な過負荷が生じないような工夫を施すとよい。
しかして、原料を供給するシャッター28を開放すれば(ステップS7)、原料となる大麦がロール5,7間に供給され、大麦の穂軸付き粒のうち、穂軸のみが除去された整粒が得られるようになる(ステップS8)。これは、ビール大麦の穂軸付き粒から穂軸が除去されて整粒の歩合を増やすことにつながり、ひいては、歩留りの向上に寄与することができるものとなる。
ステップS4において、原料の品種が「籾」であった場合には、ゴム製ロール5,7へのロール間隙の形成は行わない。なぜなら、ゴム製ロール5,7の表面を互いに緊密的に面接触させて脱ぷすることは、原料となる籾がロールに接触する長さが増大し、脱ぷ率が向上することになり、また、米粒の長さが長い外国産の長粒品種の籾を脱ぷする際には好適となるからである。
この状態で原料を供給するシャッター28を開放すれば(ステップS7)、原料となる籾がロール5,7間に供給され、籾とロール5,7の接触面に発生する接触圧力と、ロール5,7の周速度差による摩擦力で籾殻がせん断破壊されて脱ぷされ、玄米が得られるようになる(ステップS8)。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。しかし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、実施例では主としてビール大麦の実施例を採り上げているが、これに限定されるものでもない。
従来、ビール大麦の乾燥・調製作業では、籾摺を行わず、選別網筒のみの篩処理により仕上げていた。米麦改良協会の指導では、整粒歩合の場合95%以上に仕上げることが求められていたが、実際には、穂軸付き粒が整粒から除去されていて、整粒歩合としては90%程度であった。
本実施例として、JAおやま 国分寺ライスセンター(栃木県下野市小金井)にて整粒歩合の評価を行った。籾摺り機は、サタケ製 型式:HPS100KE 10インチ型籾摺り機に、一対のゴム製ロール間に所定の間隔を有するようなロール間隙形成手段を付加した。ロール間は3〜5mmに設定し、穂軸付き粒を供給して穂軸の離脱を行った(図7参照)。
その結果、除去対象となっていた穂軸付き粒から穂軸が除去され、整粒を確保することが可能となり、従来、籾摺を行わず、選別網筒のみの篩処理により仕上げたものに比べて、整粒歩合が5%程度向上することが分かった(すなわち、整粒歩合95%を確保することができるようになった。)。
本発明では、大麦の穂軸付き粒から穂軸を除去して整粒の歩合を増やし、歩留りの向上に寄与することができる。
1 穂軸除去装置
2 穀物供給口
3 機枠
4 固定軸
5 固定側ロール(ゴム製ロール)
6 移動軸
7 移動側ロール(ゴム製ロール)
8 振動フィーダ
9 案内シュート
10 駆動モータ
11 小径プーリ
12 大径プーリ
13 支点軸
14 回動レバー
15 エアシリンダ
16 モータプーリ
17 アイドラープーリ
18 エアシリンダ
19 無端ベルト
20 ロール間隙形成手段
21 押圧ロッド
22 ねじ軸
23 ギヤモータ
24 鍔部
25 リミットスイッチ
26 リミットスイッチ
27 移動量検知片
28 シャッター
29 電源スイッチ
30 制御部
31 品種設定スイッチ
32 ロール間隙開度調節スイッチ
33 入力インターフェース
34 出力インターフェース

Claims (1)

  1. 収穫後の大麦に含まれる穂軸付き粒から穂軸を除去するための穂軸除去装置であって、
    回転駆動するゴム製ロールの一方を固定側ロールとし、回転駆動するゴム製ロールの他方を移動側ロールとなした左右一対のゴム製ロールと、
    該左右一対のゴム製ロールの回転軸の中心を結ぶ線上で前記移動側ロールを前記固定側ロールに近づけて該ロール表面を互いに緊密的に面接触させるロール近接手段と、
    前記緊密的に面接触させた左右一対のゴム製ロール間に所定の間隙を形成して穂軸を離脱するよう前記移動側ロールを前記固定側ロールから遠ざけるロール間隙形成手段と、
    前記左右一対のゴム製ロール間に供給する穀物の種類を設定する品種設定手段と、
    前記品種設定手段に大麦が選択された場合、ロール間隙に穂軸付き粒を供給して穂軸の離脱が可能となるように前記ロール間隙形成手段を作動させる制御手段とを備え、
    前記ロール近接手段は、支点を中心に回動可能となる回動レバーに前記移動側ロールの移動軸が取り付けられ、機枠に固定されたエアシリンダの可動ロッ部が収縮されると、前記移動ロールが固定側ロールに近づくよう移動し面接触されるように構成されたものであり、
    前記ロール間隙形成手段は、内部にねじ溝が形成され、かつ、前記ロール近接手段の回動レバーを固定側ロールと反対方向へ回動させる押圧ロッドと、該押圧ロッドに内装され、かつ、前記押圧ロッドのねじ溝に螺合させるねじ山が形成されたねじ軸と、該ねじ軸と軸着され、該ねじ軸の回転を行うギアモータとにより構成され、さらに、前記押圧ロッドと前記ねじ軸との供回りを防止するための鍔部と、押圧ロッドの移動量の上限値を検知するリミットスイッチと、前記押圧ロッドの移動量の下限値を検知するためのリミットスイッチと、押圧ロッドに取り付けた移動量検知片と、を備えたことを特徴とする大麦の穂軸除去装置。
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