JP6699124B2 - 液晶表示装置および液晶組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、バックライトを有する液晶表示装置、および、当該液晶表示装置に用いることができる液晶組成物に関する。
一般に、バックライトを有する液晶表示装置では、画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等がマトリクス状に形成されたTFT基板と、画素電極と対応する場所にカラーフィルターが形成された対向基板と、これらの基板に偏光板が設置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして、液晶分子の電界によるダイレクターの変化による光の透過率変化を画素毎に制御することによって画像を形成している。
液晶表示装置は、薄型、軽量に出来ることから色々な分野に使用されている。液晶は自
身では発光しないので、液晶パネルの背面にバックライトを配置している。バックラ
イトの利用効率を向上させるために、プリズムシート等を用いることによって、液晶表示
パネルの面と垂直方向の光を多くする技術が存在する。
上記、一般的なカラーフィルター液晶表示装置は、カラーフィルターによって光が吸収されるので、バックライトの光の利用効率が悪い。
カラーフィルターを使用せずにカラー表示を行う液晶表示装置の駆動方法として、フィールドシーケンシャル方式がある。フィールドシーケンシャル方式では、赤、緑、青のバックライトを約16.7ms以内で点灯させるよう、時間的に切り替えて、赤、緑、青の光を表示パネルに供給する。そのため、各画素にカラーフィルターを設ける必要がなく、バックライトからの透過する光の利用効率を高めることができる。1つの画素で赤、緑、青を表現することができるため、高精細化が容易である(特許文献1,特許文献2)。また、カラーフィルターによる光の吸収がないため、フィールドシーケンシャルカラー方式の光の利用効率は、カラーフィルター方式の3倍以上とされている。液晶の応答時間は、ギャップの自乗に比例し、弾性定数に比例する。弾性定数は液晶の表示モードに依存する。
また、視野角を広げる構成を用いた表示装置、または、液晶パネルの透過率が低い表示装置のコントラスト比((白表示時の透過光強度)/(黒表示時の透過光強度))は、コントラスト比が低くなる傾向がある。
特開2015−132785号公報 特開2000−214421号公報
上記状況の下、フィールドシーケンシャル方式で駆動する液晶表示装置に用いることができる応答速度を有する液晶組成物が求められている。
また、コントラスト比の高い液晶表示装置、または、光の透過率の比較的低い液晶パネルを用いても、コントラスト比の低下が抑制された液晶表示装置が求められている。
本発明者等は、屈折率異方性値と誘電率異方性値と粘度とを調整することによって、速い応答速度を有する液晶組成物を見出した。また、本発明者等はフィールドシーケンシャル方式で駆動する液晶表示装置に用いることができる液晶組成物を見出した。
本発明は以下の態様の発明を含む。
[1]
25℃における589nmの波長に対する屈折率異方性値(Δn)が0.07〜0.12であり、
25℃における誘電率異方性値(Δε)が−0.5〜−2.0であり、
20℃における粘度(η)が15mPa・sec以下である液晶組成物。
[2]
25℃における誘電率異方性値Δεが−0.7〜−1.5であり、20℃における粘度(η)が12mPa・sec以下の[1]に記載の液晶組成物。
[3]
一対の基板間に[1]または「2」に記載の液晶組成物からなる液晶組成物層が挟持され、電界無印加時には、液晶組成物を構成する液晶化合物のダイレクターが基板面に対し、略垂直方向である液晶パネル。
[4]
一対の基板間に[1]または[2]に記載の液晶組成物からなる液晶組成物層が挟持された液晶パネルとバックライトとを備えた液晶表示装置であって、
前記液晶パネルの表示面側およびバックライト側に偏光板を備え、
電界無印加時には、液晶組成物を構成する液晶化合物のダイレクターが基板面に対し、略垂直方向である液晶表示装置。
[5]
前記液晶パネルと前記バックライトはフィールドシーケンシャル方式で駆動する[4]に記載の液晶表示装置。
[6]
前記液晶組成物の25℃における589nmの波長に対する屈折率異方性値(Δn)と前記液晶組成物層の厚み(d)との積(Δn・d)が300nm以下である、[3]に
記載の液晶パネル。
[7]
前記液晶組成物の25℃における589nmの波長に対する屈折率異方性値(Δn)と前記液晶組成物層の厚み(d)との積(Δn・d)が300nm以下である、[4]または[5]に記載の液晶表示装置。
[8]
前記液晶組成物層の厚み(d)が2μm〜4μmである[3]または[6]に記載の液晶パネル。
[9]
前記液晶組成物層の厚み(d)が2μm〜4μmである[4]、[5]および[7]からなる群から選ばれる1以上に記載の液晶表示装置。
本明細書において、「液晶化合物」、「液晶組成物」、「液晶表示装置」をそれぞれ「化合物」、「組成物」、「装置」と略すことがある。
本発明の好ましい態様の液晶組成物は、フィールドシーケンシャル方式で駆動する液晶表示装置に用いることができる応答速度を有する。
また、本発明の好ましい態様の液晶表示装置は光の利用効率が高い。本発明の表示装置に用いられる液晶パネルは、クロスニコル下で電圧を印加されても、通常の液晶パネルより透過率が低いが、本発明の液晶表示装置がフィールドシーケンシャルカラー方式で駆動されることにより、液晶パネルの透過率低下分が補われ、光の利用効率が高くなる。本発明の好ましい態様の液晶表示装置および液晶パネルは、黒表示時の光の透過率が小さい。したがって、前述の通り液晶パネルの透過率が低いにも関わらず、高いコントラスト比が実現できる。
さらに、本発明の好ましい態様の液晶表示装置は、光の透過率が低い液晶パネルまたは駆動電圧が高いが応答速度が速い液晶パネルをフィールドシーケンシャル方式で駆動することにより、光の利用効率を向上させ、消費電力が抑制できる。
液晶表示装置200の断面模式図である 液晶組成物の性質を測定するための評価用セルの模式図である。 液晶組成物(NLC−A〜NLC−E、NLC−R)の電圧−透過率曲線である。
1 液晶組成物
本発明の液晶組成物は、25℃における589nmの波長に対する屈折率異方性値(Δn)が0.07〜0.12であり、25℃における誘電率異方性値(Δε)が−0.5〜−2.0であり、20℃における粘度が15mPa・sec以下である、液晶組成物であれば、特に限定されない。
応答速度と光の透過率とのバランスから、液晶組成物のΔnは0.07〜0.10が好ましく、0.08〜0.10がさらに好ましい。
誘電率異方性値(Δε)の絶対値が大きすぎると、応答時間が長くなり、絶対値が小さすぎると駆動電圧が高くなる。そこで、応答速度と駆動電圧とのバランスから、液晶組成物の誘電率異方性値(Δε)は−0.7〜−1.5が好ましく、−0.8〜−1.0がさらに好ましい。
本発明の液晶組成物の粘度(η)は小さいほうが、応答速度の高速化に有効である。液晶組成物の粘度は、12mPa・sec以下が好ましく、10mPa・sec以下がさらに好ましい。
ベンゼン環等の芳香環を多く有する液晶化合物を液晶組成物に用いると、その屈折率異方性値(Δn)が高くなりやすく、シクロヘキサン環等の非芳香環を多く有する液晶化合物を液晶組成物に用いると、その屈折率異方性値(Δn)が低くなりやすい。
分子長軸方向に電子吸引基を有する液晶化合物を液晶組成物に用いると、その誘電率異方性値(Δε)が高くなりやすく、分子側方位に電子吸引基を有する液晶化合物を液晶組成物に用いると、その誘電率異方性値(Δε)が低くなりやすい。さらに、分子側方位に電子吸引基を有し、アルコキシを有する化合物は、さらに誘電率異方性値(Δε)が低くなりやすい。分子側方位に電子吸引基を有する環として、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンが好ましい。
電子吸引基を多く有する芳香環を有する液晶化合物を液晶組成物に用いると、その粘度(η)が高くなりやすく、シクロヘキサン環を多く有する液晶化合物を液晶組成物に用いると、その粘度(η)が低くなりやすい。シクロヘキサン環とアルキル鎖としてアルケニルを有する化合物を液晶組成物に用いると、さらに粘度(η)が低くなりやすい。
本明細書中、「アルキル」とは、たとえば、炭素数1〜20のアルキルであり、当該アルキル中の少なくとも1つの−CH−は−O−、−S−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよく、当該アルキル中の少なくとも1つの−CH−CH−が−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられもよく、当該アルキル中の少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよい。「アルキル」の具体例は、−CH、−C、−C、−C、−C11、−C13、−C15、−C17、−C19、−C1021、−C1123、−C1225、−C1327、−C1429、および−C1531であるが挙げられる。
「アルケニル」とは、たとえば、炭素数2〜12のアルケニル、または、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた炭素数2〜12のアルケニルである。「アルケニル」の具体例は、−CH=CH、−CH=CHCH、−CHCH=CH、−CH=CHC、−CHCH=CHCH、−(CH−CH=CH、−CH=CHC、−CHCH=CHC、−(CH−CH=CHCH、および−(CH−CH=CHである。
「アルコキシ」とは、たとえば、炭素数1〜12のアルコキシであり、その具体例は、−OCH、−OC、−OC、−OC、−OC11、−OC13および−OC15、−OC17、−OC19、−OC1021、−OC1123、−OC1225、−OC1327、および−OC1429である。
本明細書中、「芳香環」とは、たとえば、芳香族性の6〜8員環であり、これらの環の少なくとも1つの水素がハロゲン、炭素数1〜5のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、環の−CH−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられてもよい環をいう。
「非芳香環」とは、たとえば、非芳香族性の3〜8員環であり、これらの環の少なくとも1つの水素がハロゲン、炭素数1〜5のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、環の−CH−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられてもよい環をいう。
「シクロヘキサン環」および「ビシクロヘキサン環」は、少なくとも1つの水素がハロゲン、炭素数1〜5のアルキルまたはハロアルキルで置き換えられてもよく、環の−CH−は−O−、−S−または−NH−で置き換えられてもよく、−CH=は−N=で置き換えられてもよい。
本発明の液晶組成物はネマチック液晶組成物であることが好ましい。当該液晶組成物は1以上の液晶化合物を少なくとも含む。本明細書において、「液晶化合物」とはメソゲンを有する化合物を表し、液晶相を発現する化合物に限定されない。具体的には、ネマチック相、スメクチック相などの液晶相を発現する化合物および液晶相を有しないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称である。
本発明の液晶組成物は、アルケニルとビシクロヘキサン環を有する2環化合物を25重量%〜80重量%、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンを有する化合物を10重量%〜40重量%含むことが好ましい。
本発明の液晶組成物はキラル剤を含有していてもよい。
本発明の液晶組成物は、その組成物の特性に影響を与えない範囲で、さらにオイルゲル化剤、高分子物質等の他の化合物が添加されてもよい。本発明の液晶組成物は、オイルゲル化剤、高分子物質の他にも、たとえば二色性色素、フォトクロミック化合物を含有していてもよい。二色性色素の例としては、メロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系、テトラジン系などが挙げられる。
2 液晶表示装置
本発明の液晶表示装置および液晶パネルを、液晶表示装置200の断面模式図である図1に基づいて説明する。
本発明の液晶表示装置200は液晶パネル100とその上側と下側に任意に設けられる偏光板31、32、および、バックライト40を備える。液晶パネル100の表示面側には、拡散フィルム(非図示)がさらに設けられてもよい。拡散フィルムは液晶パネル100から出射する光を拡散することによって広い視野を持たせることができる。拡散フィルムは、たとえば、ある媒体に屈折率が異なる微粒子を分散させることによって実現することができる。
液晶パネル100は、第1の基板21と第2の基板22との間に液晶組成物層10が挟持された構造を有する。第1の基板21の上側には偏光板31が配置されてもよく、第2の基板22の下側には偏光板32が配置されてもよい。偏光方向を変化させるために、偏光板に加えて位相差板(非図示)を用いてもよい。
第1の基板21と第2の基板22は一般にはガラス板が用いられるが、樹脂製の基板等が用いられてもよい。
本発明の液晶表示装置200は、一般的な駆動方式で駆動することができるが、フィールドシーケンシャル方式で駆動することが好ましい。フィールドシーケンシャル方式では、1フィールドを3つ以上のサブフィールドに分割し、バックライトが赤、緑、青が0.5〜6msの非常に速いスピードで切り替わる。各色の点灯時期に応じて液晶セルに印加する信号電圧を変化させて表示パターンを変化させることによって、3以上のサブフィールド表示後にそれらの色の合成した色を視認させることができる。
本発明の液晶表示装置は、これに限らず、補色関係に色を発光させる、補色のフィールドシーケンシャル方式にも適用することができる。
本発明の液晶表示装置200がフィールドシーケンシャル方式で駆動する場合、バックライト40は時間によって色が変化するものであればよい。光源としてはLED、OLED、無機EL等を用いることができる。
液晶組成物層10の厚み(液晶組成物層厚:d)と液晶の25℃における、589nmの波長に対する屈折率異方性値(Δn)の積(Δn・d)は、液晶パネル100の最大透過率に関係するパラメーターである。応答時間を高速にするために、屈折率異方性値(Δn)と前記液晶組成物層の厚み(d)との積(Δn・d)は300nm以下が好ましく、290nm以下がさらに好ましい。たとえば、特定の波長の透過率は、液晶分子のダイレクターが完全に基板に平行の場合、Δns・d(Δnsは、その特定波長における屈折率異方性値)がその特定波長の半分のときに、透過率が最大となる。
また、液晶組成物層10の厚み(d)は2μm〜4μmが好ましく、2.5μm〜3.5μmがさらに好ましい。
本発明の液晶表示装置200は、フィールドシーケンシャル方式で駆動する場合、液晶パネルの透過率が、通常の液晶パネルより低くても、液晶表示装置200の透過率はカラーフィルター方式を用いた表示装置よりも向上する傾向がある。
本発明の液晶パネル内の液晶分子の配向は、電界無印加時に略垂直である。略垂直の配向を誘起する手法は特に制限されない。垂直配向膜を有する基板を用いてもよく、特開2013−543526号公報に記載されているように、液晶組成物に極性アンカー基を有する化合物を添加してもよい。また、PSA(Polymer Sustained Alignment)モードを流用してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例によっては制限されない。なお特に言及のない限り、「%」は「重量%」を意味する。
1 測定方法
本明細書において、液晶組成物のネマチック相の上限温度(TNI)、粘度(η)、屈折率異方性(Δn)および誘電率異方性(Δε)は以下のとおり測定した。
(1)ネマチック相の上限温度(TNI;℃)
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−52型ホットステージ)に、試料(液晶化合物と母液晶との混合物)を置き、1℃/分の速度で加熱しながら偏光顕微鏡を観察した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度をネマチック相の上限温度とした。以下、ネマチック相の上限温度を、単に「上限温度」と略すことがある。
(2)粘度(バルク粘度)(η;mPa・sec)
E型粘度計を用いて20℃で測定した。
(3)屈折率異方性(Δn)
屈折率異方性は、波長589nmの光を用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により、25℃で測定した。主プリズムの表面を一方向にラビング(rubbing)したあと、試料を主プリズムに滴下した。屈折率(n‖)は偏光の方向がラビングの方向と平行であるときに測定した(25℃)。屈折率(n⊥)は偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときに測定した(25℃)。屈折率異方性の値は、Δn=n‖−n⊥、の式から計算した。試料が組成物のときはこの方法によって屈折率異方性を測定した。
(4)誘電率異方性(Δε)
(4.1)誘電率異方性が正である組成物
2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が約9μm、ツイスト角が80度の液晶セルに試料を入れた。このセルに20ボルトを印加して、液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を25℃で測定した。0.5ボルトを印加して、液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を25℃で測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
(4.2)誘電率異方性が負である組成物
ホメオトロピック配向に処理した液晶セルに試料を入れ、0.5ボルトを印加して誘電率(ε‖)を25℃で測定した。ホモジニアス配向に処理した液晶セルに試料を入れ、0.5ボルトを印加して誘電率(ε⊥)を25℃で測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
2 ネマチック液晶組成物の調製
表1に示す組成を有するネマチック液晶組成物NLC−A〜NLC−F(実施例)を調製した。具体的には、化合物を準備しそれらを混合して調製した。
液晶組成物NLC−A〜NLC−Fと同様に液晶組成物NLC−R(比較例)を調製した。NLC−Rの組成は以下のとおりであった。
得られたNLC−A〜NLC−FおよびNLC−Rのネマチック相の上限温度、粘度、誘電率異方性値、屈折率異方性値は以下のとおりであった。
3 電圧−透過率曲線の測定
図2は液晶組成物の性質を測定するための評価用セルの模式図である。図2に示すような、透光性基板300に長さ40μのITO電極301が10μm間隔で配置された評価用セル(液晶組成物層の厚み(セル厚):3.2μm)を準備し、当該セル内にNLC−A〜NLC−EおよびNLC−Rを100℃のホットプレート上でキャピラリー注入した。
このようにして得られた評価セルの電圧−透過率曲線を、輝度計(大塚電子株式会社製、液晶ディスプレイ評価システム:LC−5111)で測定した。測定結果を図3に示した。なお、印加波形は矩形波、周波数は60Hzとした。
図3に示すように、NLC−A〜NLC−EはNLC−Rに比べて、誘電率異方性値(Δε)の絶対値が小さいため、曲線が右側に移動している。また、NLC−A〜NLC−EはNLC−Rに比べて、屈折率異方性(Δn)が小さいため、電圧−透過率曲線が飽和した場合の透過率が低い傾向がある。
4 応答時間の測定
NLC−A〜NLC−E、NLC−Rが注入された各評価セルにおける印加電圧を10Vとし、NLC−A〜EおよびNLC−Rの電圧除去時の応答時間(10V印加時の透過率に対し、90%の透過率から10%の透過率に変化するのに要する時間)を3回測定し、応答時間の平均値を求めた。測定結果は表3に示すとおりであった。
評価セルにおける印加電圧を20Vに設定したこと以外は同じ条件で、NLC−A〜Eの電圧除去時の応答時間(20V印加時の透過率に対し、90%の透過率から10%の透過率に変化するのに要する時間)を3回測定し、応答時間の平均値を求めた。測定結果は表4に示すとおりであった。
5 電圧無印加時の透過率
クロスニコルに配置された偏光板間にNLC−A、NLC−B、NLC−C、NLC−Rを配置したセルをそれぞれ6個作製し(セル1〜セル6)、各セルにおける電圧無印加時の透過光強度を測定した。なお、光源をONにし、偏光板間にセルを挟まない状態で、偏光板をパラニコルに配置した場合の透過光強度を100%、偏光板をクロスニコルに配置した場合の透過光強度を0%とした。測定結果を表5に示した。
表5の測定結果より、NLC−A〜Cは、NLC−Rに比べて、電圧無印加時の透過率が約半分になることがわかった。NLC−A〜Cの電圧無印加時の透過率が低くなるのはΔn・dが小さいことが理由と推察される。したがって、本発明の液晶組成物を用いた液晶パネルは、電圧無印加時の透過率が低いため、電圧印加時の透過率が低くなっても、高いコントラスト比を実現できる。
また、上述のとおり、本発明の液晶組成物NLC−A〜Eは高速応答が可能であり、フィールドシーケンシャル方式で駆動する液晶表示装置に用いることができる。
したがって、本発明の液晶組成物をフィールドシーケンシャル方式で駆動する液晶表示装置で用いた場合、コントラスト比が高く、色割れが軽減され、透過率の高い装置の提供が可能になる。
本発明は、たとえば、液晶表示素子に利用できる。
10 液晶組成物層
21 第1の基板
22 第2の基板
31 偏光板
32 偏光板
40 バックライト
100 液晶パネル
200 液晶表示装置
300 透光性基板
301 ITO電極

Claims (10)

  1. 一対の基板間に液晶組成物層が挟持された液晶パネルとバックライトとを備えた液晶表示装置であって、前記液晶組成物層は、
    25℃における589nmの波長に対する屈折率異方性値(Δn)が0.07〜0.10であり、
    25℃における誘電率異方性値(Δε)が−0.〜−0.93であり、
    20℃における粘度(η)が11.1mPa・sec以下である液晶組成物からなる、前記液晶表示装置
  2. 前記液晶組成物の25℃における誘電率異方性値Δεが―0.74〜−0.93であり、20℃における粘度(η)が9.3〜11.1mPa・secである、請求項1に記載の液晶表示装置
  3. 前記液晶パネルの表示面側およびバックライト側に偏光板をさらに備え、
    電界無印加時には、前記液晶組成物を構成する液晶化合物のダイレクターが基板面に対し、略垂直方向である、請求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記液晶パネルと前記バックライトはフィールドシーケンシャル方式で駆動する請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  5. 前記液晶組成物の25℃における589nmの波長に対する屈折率異方性値(Δn)と前記液晶組成物層の厚み(d)との積(Δn・d)が300nm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  6. 前記液晶組成物層の厚み(d)が2μm〜4μmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  7. 前記液晶組成物は、アルケニルとビシクロヘキサン環を有する2環液晶化合物を25重量%〜80重量%、および2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンを有する液晶化合物を10重量%〜40重量%含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  8. 前記液晶組成物は、前記2環液晶化合物を35重量%〜61重量%含み、
    前記2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンを有する液晶化合物には、以下の液晶化合物:
    のうちの1つ以上が含まれる、請求項7に記載の前記液晶表示装置。
  9. 前記2環液晶化合物には、以下の液晶化合物:
    のうちの一つ以上が含まれる、請求項7または8に記載の前記液晶表示装置。
  10. 前記液晶組成物は、前記2環液晶化合物を35重量%〜61重量%含み、
    前記2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンを有する液晶化合物には、以下の液晶化合物:
    が含まれ、
    前記2環液晶化合物には、以下の液晶化合物:
    が含まれる、請求項7に記載の液晶表示装置。
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