JP6694485B2 - 海洋観測ブイ - Google Patents
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Description
用センサ、コンピュータ(不揮発性メモリ)を備えた漂流体の構成である。
浮体に設けられた制御ユニット及び電源と、
浮体に設けられ、浮体の航行方向を変更する舵と、
浮体に設けられ、浮体を風と並行に移動させるためのスパンカーと、
浮体に設けられ、浮体を風下方向へ移動させるための風受け部と、
浮体に設けられた測位装置と、
測位装置により得られた位置データと識別データを衛星通信によって陸上側に送信し、陸上側において、位置データ、気象予報データ及び海況予測データに基づいて求められた、複数の海洋観測ブイを最適配置するための設定位置へ航行するための進路制御データを衛星通信によって受信する衛星通信部と、
進路制御データによって、舵、スパンカー及び風受け部を制御する制御部と、
水深及び水温を測定し、超音波により水深及び水温の測定データを送信可能なセンサーを昇降装置によって昇降させ、測定データを衛星通信部によって陸上側に送信する測定部とを備え、
測定部は、浮体に取り付けられた他の浮体内に超音波受信器と、通信部と、電源を有し、
超音波受信器によってセンサーからの測定データを受信し、
受信した測定データを通信部によって測定部に送信するようにした海洋観測ブイである。
本発明の説明は、以下の順序にしたがってなされる。
<1.一実施の形態>
<2.変形例>
「海洋観測システム」
図1は、海洋観測システムの一実施形態を示すものである。海洋観測ブイ1は、後述するように、無人・無動力の浮体であり、海流・海上風・海洋渦の自然エネルギーを利用して航行する。海洋観測ブイ1には、測位装置として、GPS衛星31からの信号を受信するGPS受信機が設けられ、また、通信衛星32との双方向通信を行う衛星通信装置が設けられている。測位装置としては、GPS以外の衛星測位システムを使用してもよい。海洋観測ブイ1からの海洋観測ブイ1に固有の識別データ及び位置データが通信衛星32を介して陸上の送受信サーバー41に送信される。
図2A,図2B,図2C,図2D及び図2Eを参照して海洋観測ブイ1について説明する。図2Aは、海洋観測ブイ1の平面図である。海洋観測ブイ1は、ボード状の浮体2を有する。浮体2は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、スチロールなどの樹脂を発泡させた材料からなる。必要に応じて底部に錘を設けて安定させてもよい。
第1の装置として、図2A及び図2Dに示すように、浮体2の後面の切欠きに対して方向舵3が取り付けられている。海流・海洋渦の流れに対して、方向舵3を用いて、左右旋回することにより、航行方向を変更できる。
図5に示すフローチャートを参照して、制御ユニット11の制御部15の制御のもとでなされる海洋観測ブイ1による観測処理について説明する。
ステップST1:観測前処理では、次の処理がなされる。
測定時刻(定時)GPS受信機12と、衛星通信装置13の電源を投入し、起動させる。
次に、制御部15内の加速度計から波高を算出する。
GPSより、現在位置と時刻を取得し、衛星通信を開始してGPS情報と自身の識別コードを陸上の送受信サーバー41に送信する。
算出された波高が規定値以上の時は、波高情報を送受信サーバー41へ送り、観測を中止してGPS受信機12と衛星通信装置13の電源を遮断する。
最初に、陸上からの観測指令に従い、指定水深(例えば200m)まで昇降装置9によりセンサー8を降下させる。
指定された水深に達した後、昇降装置9によりにより、センサー8を巻き上げる。
センサー8から取得した観測値を衛星通信によって陸上の送受信サーバー41に送信する。
以上の観測処理によって海洋観測ブイ1の位置における観測データをリアルタイムで得ることができる。
本発明による海洋観測ブイ1は、上述したように、自然エネルギーを利用した進路制御部(方向舵3、スパンカー4及び風受け板5a,5b)を備えているので、進路制御部を陸上から制御することによって、その漂流経路を最適なものに陸上から制御することが可能となる。例えば予め海域(例えば50km四方)を設定し、その海域内にとどまって漂流させるようにできる。この場合、海域内の隅々を漂流するような経路が最適となる。また、予め設定した回収海域に到達するように、海洋観測ブイ1の漂流経路を制御するようにしてもよい。さらに、所定期間の観測を行った後に、他の海域に移動するように海洋観測ブイ1の漂流経路を制御するようにしてもよい。図6を参照して最適漂流経路制御の処理について説明する。なお、図6では、海洋観測ブイ1を単にブイと表記する。
ステップST12:現在位置情報が衛星通信を介して陸上の送受信サーバー41に送信される。
ステップST13:送受信サーバー41から例えばインターネット回線を介してAIサーバー51に対して海洋観測ブイ1の識別コードとその位置情報が送信される。
ステップST15:インターネット回線、送受信サーバー41及び衛星通信を介して対応する海洋観測ブイ1に対して最適進路情報を送信する。
ステップST16: 海洋観測ブイ1が最適進路情報を受信し、受信した最適進路を進
むように、進路制御部(航行装置)を制御する。
この制御は、投入された複数の海洋観測ブイが特定の狭い海域に集中しないように、また逆に集中させるように、機械学習を用いた最適配置処理により各海洋観測ブイの位置を推定し、推定された位置に向かうように各海洋観測ブイを制御する。図7を参照して最適配置制御の処理について説明する。なお、図7では、海洋観測ブイ1を単にブイと表記する。
ステップST23:各海洋観測ブイの移動可能範囲をもとに、指定された配置条件(密集度、配置海域など)を満足する最適な位置を、機械学習による最適配置処理を用いて算出する。
ステップST25:各海洋観測ブイは、最適位置情報で示される位置に移動するのに必要な移動情報を予測し、予測移動情報に従い、進路制御部(航行装置)を制御する。
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。
5a,5b・・・風受け板、6a,6b・・・音響ブイ、8・・・センサー、
11・・・制御ユニット、12・・・GPS受信機、13・・・衛星通信装置、
14・・・通信部、15・・・制御部、41・・・送受信サーバー、
51・・・AIサーバー
Claims (1)
- 海流によって漂流するボード状の浮体と、
前記浮体に設けられた制御ユニット及び電源と、
前記浮体に設けられ、前記浮体の航行方向を変更する舵と、
前記浮体に設けられ、前記浮体を風と並行に移動させるためのスパンカーと、
前記浮体に設けられ、前記浮体を風下方向へ移動させるための風受け部と、
前記浮体に設けられた測位装置と、
前記測位装置により得られた位置データと識別データを衛星通信によって陸上側に送信し、前記陸上側において、前記位置データ、気象予報データ及び海況予測データに基づいて求められた、複数の海洋観測ブイを最適配置するための設定位置へ航行するための進路制御データを前記衛星通信によって受信する衛星通信部と、
前記進路制御データによって、前記舵、前記スパンカー及び前記風受け部を制御する制御部と、
水深及び水温を測定し、超音波により前記水深及び水温の測定データを送信可能なセンサーを昇降装置によって昇降させ、前記測定データを前記衛星通信部によって陸上側に送信する測定部とを備え、
前記測定部は、前記浮体に取り付けられた他の浮体内に超音波受信器と、通信部と、電源を有し、
前記超音波受信器によって前記センサーからの測定データを受信し、
受信した測定データを前記通信部によって前記測定部に送信するようにした海洋観測ブイ。
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