JP6694434B2 - 信号増幅を備えた圧電薄膜共振器 - Google Patents

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Description

関連出願
本願は、2014年9月15日に提出された米国特許仮出願第62/050,589号の恩恵を主張するものであり、この出願は、本明細書に示す開示と矛盾しない範囲でその全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、一般に、とりわけ、増幅要素が媒介する質量負荷による圧電薄膜共振器(thin film bulk acoustic resonator=TFBAR)の信号増幅に関する。
これまで、圧電薄膜共振器(TFBAR)などの圧電装置および水晶振動子微量てんびん(QCM)などの技術が質量検出器として用いられてきた。圧電共振器の応用の一つは、非常に少量の材料の検出である。このような用途でのセンサーとして用いられる圧電共振器は、「微量てんびん」と呼ばれることがある。圧電共振器は、典型的には、2つの電極層に挟まれた薄い平面層の結晶性または多結晶性圧電材料として構築される。センサーとして用いる場合、共振器を検出対象である材料にさらして、この材料を共振器の表面に結合させる。
検知共振器の表面に結合した材料の量を検出する従来の方法の一つは、共振器をその共振周波数で発振器として動作させることである。検出対象である材料が共振器の表面に結合すると、共振器の周波数は小さくなる。この共振器表面への上記材料の結合により生じると推定される共振器の周波数の変化を測定して、これを用いて共振器に結合した材料の量または共振器の表面に上記材料が蓄積する速度を算出する。
材料センサーとしての大気中での圧電センサーの感度は、理論的には、共振周波数の二乗に比例する。従って、通常の水晶共振器に基づく材料センサーの感度は、それらの相対的に低い周波数により限定され、典型的には数MHz〜約100mHzである。薄膜共振器(TFR)技術の発達により、顕著に改善された感度を有するセンサーの作製が可能となり得る。薄膜共振器は、AlN又はZnO等の圧電材料の薄層を基質上に堆積させることによって形成される。薄膜共振器中の圧電層は数ミクロンと非常に薄いため、薄膜共振器の共振周波数のオーダーは1GHzとなる。高い共振周波数とそれに対応する高い感度のため、薄膜共振器は、材料検知用途に有用である。しかしながら、薄膜共振器の質量感度は、生体解析物等の特定の解析物(analyte)の検出に限定され得る。
圧電共振器センサーの免疫アッセイにおける使用は従来から報告されている。一般に、質量変化が抗原と抗体との間の免疫学的反応に起因する圧電ベースの免疫アッセイは、状況によって乏しい感度と乏しい検出限界に悩まされ得る。その結果、分子認識成分とその標的解析物との間の反応が増幅されてより高感度のアッセイを提供する圧電ベースの特異的な結合アッセイに対して、本分野で需要が存在する。
そのような例の1つは、1991年3月12日にWardに提出された米国特許No. 4,999,284に提示されており、当該文献は、水晶振動子マイクロバランスアッセイを使用する方法を開示し、解析物の水晶振動子マイクロバランス(QCM)表面上又は付近への結合は、酵素を含む会合物により検出される。当該酵素は、QCM表面上に堆積する、又はこれと反応する産物への変換を触媒して、質量変化及び共振振幅の変化をもたらす。
本発明は、特に、高周波数で実行するTFBARの感度を増大するための信号増幅を記載する。
ある態様において、試料中の解析物を検出する方法は、解析物又は解析物及びタグを連結した解析物分子である第一の認識成分と、信号増幅要素を連結した第二の認識成分とを接触させて、第一の認識成分と信号増幅要素を連結した第二の認識成分とを含む複合体を生成することを含む。第一の認識成分は、圧電薄膜共振器(TFBAR)の表面に対して不動化され、解析物、タグが連結する解析物分子、又はタグ、又は第二の認識成分に結合するこれらのいずれかの分子の1つ以上を選択的に結合するように構成される。信号増幅要素が連結した第二の認識成分は、解析物、タグが連結する解析物分子、又はタグ、又は第一の認識成分に結合するこれらのいずれかの分子、又はこれらの組み合わせの1つ以上を選択的に結合するように構成される。前記方法は、更に、連結した信号増幅要素と1つ以上の増幅前駆体とを所定の条件下で接触させて、当該前駆体を、TFBARの表面に質量を加える増幅分子に変換する工程を含む。加えられた質量は、表面上の増幅分子の堆積;増幅分子の、解析物、タグが連結する解析物分子、第一の認識成分又は増幅要素が連結する第二の認識成分への結合;又はそれらに類するものによるものであってもよい。前記方法は、TFBARの表面に加えられる質量に関する尺度(例えば解析物、信号増幅要素が連結した第二の認識成分、及び増幅分子の質量)を取得する工程も含む。
解析物又は解析物及びタグが連結した解析分子、第一の認識成分及び信号増幅要素が連結した第二の認識成分は、任意の適切な順序で接触させられてもよい。例えば、解析物又は解析物及びタグが連結した解析物分子は、TFBARの表面に対して不動化した第一の認識成分と接触する前に、信号増幅要素が連結した第二の認識成分と接触させられてもよい。更なる例において、解析物又は解析物及びタグが連結した解析分子は、信号増幅要素が連結した第二の認識成分と接触する前に、第一の認識成分と接触させられてもよい。更に他の例において、解析物又はタグが連結した解析分子、第一の認識成分及び信号増幅要素が連結した第二の認識成分は、同時に接触させられてもよい。
信号増幅要素は、適切な時点で第二の認識成分に連結されてもよい。幾つかの態様において、信号増幅要素は、解析物又はタグが連結した解析分子と接触する前に第二の認識成分と連結させられる。幾つかの態様において、信号増幅要素は、第二の認識成分が解析物又はタグが連結した解析分子と接触した後に、に第二の認識成分と連結させられる。幾つかの態様において、信号増幅要素は、共有結合により第二の認識成分と連結させられる。幾つかの態様において、信号増幅要素と第二の認識成分は、高い親和性で結合する分子を有する。例えば、第二の認識成分はビオチン化されてもよく、信号増幅要素はビオチン又はストレプトアビジンと会合してもよく、その逆であってもよい。
TFBARの表面に加えられる質量は、任意の適切なプロセスによって測定されてもよい。ある態様において、質量は、
(i)入力電気信号をTFBARと結合させ、ここで入力電気信号は圧電共振器の共振帯内の1つの相及び1つの周波数を有し、当該周波数は、約500MHz以上(例えば約700MHz以上、約800MHz以上、約900MHz以上、約1GHz以上、約2GHz以上、約2.2GHz以上、約2.4GHz以上、約2.5GHz以上、約500MHz〜約4GHz、約800MHz〜約3GHz、約800MHz〜約10GHz、又は約2GHz〜約2.5GHz)である;
(ii)入力電気信号をTFBARを通じて送信して、1つの周波数及び1つの相を有する出力電気信号を生成し;
(iii)TFBARからの出力電気信号を受信し;そして
(iv)TFBARの表面に加えられた質量により引き起こされる出力電気信号の周波数又は相の変化を決定する、ここで相の周波数の変化は、TFBARの表面に加えられた質量の尺度と見做す;ことにより測定される。
本発明における設備、系又は方法の1つ以上の態様は、少量の解析物を検出する従来のセンサー、装置、系又は方法に対して1つ以上の長所を提供する。本明細書中に記載するように、周波数を高くすると、低い周波数の場合よりも大きいTFBAR信号増幅が、増幅要素が媒介する質量負荷を用いて驚異的に観察された。従って、より高い周波数の長所は、信号増幅と組み合わせて採用されるときに、更に増大するようである。この及び他の長所は、下記の詳細な記載から、当業者によって容易に理解され得る。
圧電薄膜共振器(TFBAR)検知装置のいくつかの態様の動作原理を示す模式図である。 圧電薄膜共振器(TFBAR)検知装置のいくつかの態様の動作原理を示す模式図である。 圧電薄膜共振器(TFBAR)検知装置のいくつかの態様の動作原理を示す模式図である。
解析物を検出するTFBARシステムの態様の構成要素を示す模式図である。
薄膜共振器(TFR)の表面での信号増幅の一態様を示す模式図である。 薄膜共振器(TFR)の表面での信号増幅の一態様を示す模式図である。 薄膜共振器(TFR)の表面での信号増幅の一態様を示す模式図である。 薄膜共振器(TFR)の表面での信号増幅の一態様を示す模式図である。
TFRの表面での信号増幅の一態様を示す模式図である。 TFRの表面での信号増幅の一態様を示す模式図である。 TFRの表面での信号増幅の一態様を示す模式図である。 TFRの表面での信号増幅の一態様を示す模式図である。
TFRの表面に結合する第一の結合パートナーの一態様の模式図である。 第一の結合パートナーに結合する第二の結合パートナーに結合する認識成分の模式図である。
TFBAR上に結合する、及びTFBARの態様である、直接解析物結合及び酵素増幅解析物の経時的応答のプロットである。
図4Aに示すプロットの一部の詳細を示すプロットである。
実施例2に記載されるTFRの表面に結合する様々なポリヌクレオチド成分の態様を例示する模式図である。
これらの模式図は、必ずしも原寸に比例していない。図で用いられる同様の参照符号は同様の構成要素、工程などを指す。しかしながら、当然のことだが、ある図のある構成要素を指すのに参照符号を用いることは、同じ参照符号が付された別の図の構成要素を限定することを意図するものではない。また、複数の構成要素を指すのに異なる参照符号を用いることは、これらの異なる参照符号が付された構成要素が同じまたは類似の可能性がないことを示す意図ではない。
以下の詳細な記述では、化合物、組成物、産物、及び方法のいくつかの特定の態様を開示する。当然のことだが、他の態様が想起され、また本開示の範囲あるいは精神を逸脱することなくなされてもよい。したがって、以下の詳細な記述は、限定の意味で解釈されるべきではない。
一般に、本発明は、特に、解析物を検出する方法、装置、センサー及び系に関する。当該方法、装置、センサー及び系は、共振器の表面への解析物の結合により引き起こされる共振器の周波数又は相の変化を測定する、圧電薄膜共振器(TFBAR)を使用する。結合信号は、増幅要素が媒介する質量負荷を通じて強化される。本発明の幾つかの態様の場合において、約500MHz以上、例えば約1.5GHz以上である圧電共振器の共振帯内の相及び周波数を有する入力電気信号は、共振器と連結され、共振器を通じて送信されて、共振器表面に検出される材料の結合や堆積等及び増幅要素が媒介する質量負荷による増幅によって、入力シグナルから周波数及び相がシフトしている出力電気信号を生成する。圧電共振器から受信した出力電気信号は、共振器表面の解析物の結合及び増幅要素が媒介する質量蓄積により引き起こされる周波数又は相の変化を決定するために、解析される。
センサー、装置、システム
本明細書で開示されるセンサーは、少なくとも1個の薄膜共振器センサー(例えば、圧電薄膜共振器(TFBAR)センサー)を含む。TFBARセンサーは、圧電層または圧電基板、および入出力変換器を含む。TFBARセンサーは、上記技術を手持ち式装置で用いるのに好適にする小型センサーである。したがって、本明細書に記載するセンサーを含む標的解析物を検出する手持ち式装置が期待される。
ここで、図1Aおよび図1Bを参照して、解析物を検出するセンサーとして用いられるバルク弾性波圧電共振器20の2つの態様の一般的な動作原理を示す。共振器20は、典型的には、平面層の圧電材料を含む。この圧電材料の両側は、それぞれ共振器の電極を形成する2つの金属層と境を接している。共振器の共振帯域内の信号によって共振器が駆動されると、この共振器の2つの表面は自由に振動運動することができる。共振器をセンサーとして用いる場合、それらの表面の少なくとも1つは、検出される材料に結合部位を提供するようになっている。共振器の表面に材料が結合すると、共振器の共振特性が変化し、この共振特性の変化が検出・解釈されて、検出対象の材料に関する定量的情報が提供される。
例として、そのような定量的情報は、検出すべき材料が共振器の表面に結合することで生じる共振器の挿入係数または反射係数の相シフトの変化を検出して得てもよい。このようなセンサーは、発振器として共振器を動作させて周波数の変化を監視するものとは異なる。むしろ、このようなセンサーは、予め選択された周波数の信号の経路に共振器を挿入して、前記材料の結合が共振器の表面で検出されたことにより生じる共振器の挿入係数または反射係数の相シフトの変動を監視する。もちろん、本発明の信号増幅に従い、周波数の変化を監視するセンサーを用いてもよい。
より詳細には、図1Aは、検出すべき材料が共振器の表面26に結合する前の共振器20を示す。図示の共振器20は、信号源22に電気的に結合されている。信号源22は、共振器の共振帯域内の周波数fを有する入力電気信号21を提供する。この入力電気信号は、共振器20に連結されて、共振器を介して送信されて、出力電気信号23を提供する。図示の態様では、出力電気信号23は入力信号21と同じ周波数であるが、共振器の圧電特性および物理的な大きさに依存する相シフトΔΦにより入力信号とは相が異なる。出力信号23は、相検出器24に連結されている。相検出器24は、挿入相シフトに関する相信号を提供する。
図1Bは、その表面26に検出すべき材料が結合している検知共振器20を示す。同じ入力信号が共振器20に連結されている。共振器の共振特性は摂動としての前記材料の結合により変化するので、出力信号25の挿入相シフトはΔΦに変化する。前記材料の結合により生じる挿入相シフトのこの変化は、相検出器24によって検出される。この測定された相シフトの変化は、共振器の表面に結合した材料の量と関連する。
図1Cは、共振器の挿入相を測定する別の方法を示す。信号源22と共振器20の間に方向性結合器27を追加して、共振器の方向性結合器とは反対側の電極を接地する。相検出器28は、共振器の表面に材料が結合した結果としての反射係数の相シフトを測定するように構成されている。
本明細書で記載する信号増幅の側面と共に用いてもよい他のTFBAR相シフトセンサーとしては、例えば、米国特許第8,409,875号(発明の名称:“RESONATOR OPERATING FREQUENCY OPTIMIZATION FOR PHASE−SHIFT DETECTION SENSORS(相シフト検出センサーのための周波数最適化を処理する共振器)”が挙げられ、本明細書で示す開示と矛盾しない程度にその全内容が参照により本明細書に組み込まれる。例えば、センサー装置は、(i)解析物の結合部位を含む検知共振器、(ii)振動で前記検知共振器を駆動するように構成された作動回路、(iii)前記検知共振器と連結するように構成され、前記検知共振器の振動の共振特性を表す1種以上の共振器出力信号を測定するように構成された測定回路、および(iv)前記作動回路および測定回路と作動的に結合されている制御部を含んでいてもよい。この制御部は、命令を含むデータ記憶部に接続されていてもよい。これらの命令が実行されると、前記制御部は、作動回路が前記検知共振器を駆動して前記検知共振器の共振点を維持する周波数を調整する。したがって、検知は、前記TFBARを作動させて振動させ、前記TFBARの振動の共振特性を表す1種以上の共振器出力信号を測定し、前記検知共振器の作動周波数を調節して前記TFBARの共振点を維持することにより達成されてもよい。いくつかの態様では、前記作動回路が前記検知共振器を駆動する周波数は、最大群遅延の周波数である。
このような相検出法は、異なる共振周波数の圧電共振器と共に用いることができるという利点がある。
様々な態様では、本明細書に記載する方法、装置、およびシステムと共に用いられるTFBARは、共振周波数が約500MHz以上、例えば、約700MHz以上、約900MHz以上、約1MHz以上、1.5GHz以上、約1.8GHz以上、約2GHz以上、2.2GHz以上、2.5GHz以上、約3GHz以上、または約5GHz以上である。この範囲の共振周波数を有するTFBARであれば、増幅要素が媒介する質量負荷と共に用いた場合に感度を高めることができる。これについては、以下で詳細に記載する。いくつかの態様では、前記TFBARは、約500MHz〜約5GHz、例えば、約900MHz〜約3GHz、あるいは約1.5GHz〜約2.5GHzの共振周波数を有する。そのような共振周波数の中には、上記の圧電共振器の周波数よりも実質的に高いものがある。
本明細書に記載する検知共振器は、薄膜共振器である。薄膜共振器は、例えばATカット水晶を用いるのではなく、基板に蒸着した圧電材料の薄相を含む。圧電膜の厚みは、典型的には約5ミクロン未満、例えば、約2ミクロン未満であり、約100ナノメートル未満であってもよい。薄膜共振器は、一般に、その高い共振周波数と理論的に高い感度のため、好ましい。用途に応じて、検知要素として用いられる薄膜共振器は、縦モードまたは剪断バルク弾性波共振モードを支持するように形成されてもよい。前記検知要素は、剪断バルク弾性波共振モードを支持するように形成されていることが好ましい。というのは、剪断バルク弾性波共振モードは液体試料で用いるのにより好適であるためである。
TFRを用いてもよいセンサー装置およびシステムに関するさらなる詳細は、例えば、Drees et al.に対して1999年8月3日に発行された米国特許第5,932,953号に記載されており、本明細書に示す開示と矛盾しない程度にその全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
TFRセンサーは、任意の好適な材料で任意の好適な方法で作製してもよい。一例として、共振器は、ケイ素ウエハーまたはサファイヤの基板、ブラッグミラー層またはその他の好適な音響単離手段、底部電極、圧電材料、および上部電極を含んでいてもよい。
TFRには任意の好適な圧電材料を用いてもよい。好適な圧電基板としては、例えば、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などが挙げられる。
電極は、任意の好適な材料、例えば、アルミニウム、タングステン、金、チタン、モリブデンなどで形成してもよい。電極は気相成長により蒸着させてもよく、あるいは任意のその他の好適な方法で形成してもよい。
任意の好適な装置またはシステムでは、本明細書に記載する薄膜共振器および増幅を用いてもよい。一例として、図2を参照して、解析物を検出するシステムは、容器10(または2つ以上の容器)、前記薄膜共振器20、作動回路22、測定回路29、および制御電子回路30を含んでいてもよい。流路により、1つ以上の容器10は共振器20に連結されている。制御電子回路30は、作動的に作動回路および測定回路に連結される。いくつかの態様では、制御電子回路30は、測定回路29からの入力に基づいて、作動回路22が共振器20を振動させる周波数を修正するように構成されている。
さらに図2を参照して、容器10(または2つ以上の容器)は、増幅分子、増幅要素が連結した第二の認識成分又はそれらの成分、および必要に応じて1つ以上のタグ、解析物分子、及び第一の認識成分を収納していてもよい。これら試薬については、それぞれ、以下でより詳細に記載する。制御電子回路30は、例えば、ポンプ、真空などによりこれら試薬の容器10から共振器20への流れを制御してもよい。
任意の好適な制御電子回路30を用いてもよい。例えば、制御電子回路は処理装置、制御部、記憶部などを含んでいてもよい。記憶部は、コンピュータに読み取り可能な命令を含んでいてもよい。各命令が処理装置または制御部により実行されると、前記処理装置および制御電子回路は本明細書に記載する装置および制御電子回路に帰属する様々な機能を実行する。記憶部は、任意の揮発性媒体、不揮発性媒体、磁気媒体、光学媒体、または電気媒体、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、不揮発性RAM(NVRAM)、電気的に消去可能なプログラム可能ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、または任意の他のデジタル媒体などを含んでいてもよい。制御電子回路30は、マイクロプロセッサ、制御部、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特殊目的半導体(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、または均等なディスクリート回路あるいは集積論理回路のうちのいずれか1つ以上を含んでいてもよい。実施例によっては、制御電子回路30は、複数の構成要素、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上の制御部、1つ以上のDSP、1つ以上のASIC、または1つ以上のFPGA、その他のディスクリート回路あるいは集積論理回路の任意の組み合わせを含んでいてもよい。本明細書の制御電子回路に帰する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、あるいはこれらの任意の組み合わせとして具現化されてもよい。
分子認識及び信号増幅
顕著なバックグラウンド信号を有する資料の分子認識は、信号の増幅によって促進され得る。本発明のセンサー、系及び方法は、連結された酵素等の増幅要素を含有する第二の認識成分を採用する。本発明に記載されるより高い周波数範囲でのTFBARセンサーは、酵素によって開裂した基質の沈殿により、センサー表面の質量増大に非常に効率的に応答した。
図3A〜Dを参照して、TFBAR上での酵素増幅を例示する模式図が示される。図3Aに描かれるように、解析物に結合するように構成された分子認識成分100は、共振器20の表面26上に不動化されている。不動化された分子認識成分100を有する共振器20は、分子認識成分100に結合し得る解析物110を含有する組成物と接触させられ得る(図3参照)。解析物110が結合する不動化された分子認識成分100を有する共振器20は、酵素等の増幅要素130に連結した第二の分子認識成分120を含有する組成物と接触させられ得る。第二の分子認識成分120は、第二の分子認識成分120及び連結した増幅要素130が表面26に対して不動化されるように、解析物110に結合するように構成されている(図3C参照)。これらの描かれた態様において、可溶性基質140は、増幅要素130によって、不溶性産物150に変換され得、これは沈殿し、センサー20の表面26上に蓄積することにより、結合した解析物110の量又は濃度に応じて、質量信号を増幅する(図3D参照)。
図3A〜3Dに描かれる一連のイベントは例示を目的として示されており、任意の他の一連のイベントが採用される場合もあることを理解されたい。例えば、解析物110は、解析物(第二の分子認識成分と結合している)が、分子認識成分100が不動化されている共振器20の表面26と接触させられる前に、第二の分子認識成分120(及び結合した増幅要素130)と接触させられ得る。基質140は、第二の分子認識成分120−増幅要素130が加えられる時点で存在してもよく、又は後で加えられてもよい。いずれにしても、増幅の前に洗浄が実施され得る。
標的解析物の非限定的な例は、核酸、タンパク質、ペプチド、抗体、酵素、炭化水素、化合物、又は細菌、真菌、原生生物やウイルス等の感染種を含む。幾つかの用途において、標的解析物は、1つ以上の分子認識成分に結合し得る。
任意の適切な分子認識成分(例えば図3の100)が、共振器の表面に結合し得る。好ましくは、分子認識成分は、関心のある解析物に選択的に結合する。例えば、分子認識成分は、核酸、ヌクレオチド、の呉オシド、核酸類似体、例えばPNA及びLNA分子、タンパク質、ペプチド、抗体、例えばIgA、IgG、IgM、IgE、レクチン、酵素、酵素補因子、酵素基質、酵素阻害剤、受容体、リガンド、キナーゼ、Protein A、Poly U、Poly A、Polyリシン、トリアジン色素、ボロン酸、チオール、ヘパリン、多糖類、クーマシーブルー、アズールA、金属結合ペプチド、糖、炭水化物、キレート剤、原核細胞及び真核細胞からなる群から選択され得る。
TFBARの表面上に分子認識成分を不動化するのに、任意の適切な方法が使用され得る。例えば、エポキシシランの均一なコーティングが、蒸着プロセスを用いてセンサー表面に堆積されてもよい。試験及び参照分子認識成分、例えば抗体が、例えば圧電ベースのナノ分配技術を用いて、試験及び参照共振器上に堆積され得る。抗体上の1級アミンが、センサー表面に抗体を共有結合させているエポキシド基と反応する。更なる例として、存在する場合、分子認識成分のチオール基が、TFBARの表面に結合する。適当な場合、又は必要に応じて、TFBARの表面は、分子認識成分が結合出来るように修飾されてもよい。
上記のような任意の適切な分子認識成分が第二の分子認識成分として使用され得る(例えば図3の120)。第二の分子認識成分は、酵素等の任意の適切な増幅要素と連結され得る。好ましくは、第二の分子認識成分は抗体であり、増幅要素は酵素である。
任意の適切な増幅要素が、第二の分子認識成分と連結してもよい。ある態様において、増幅要素は、光開始剤、化学開始剤、又は熱開始剤等の、活性化可能な重合開始剤である。重合開始剤は、ポリマーを第二の分子認識成分から取得させるように、1つ以上の単量体の存在回で活性化される。ある態様において、増幅要素は酵素である。ある態様において、酵素は、アッセイ環境中で可溶性である基質を、センサーの表面上に沈殿する不溶性産物に変換出来る。適切な酵素の例として、アルカリホスファターゼ(ALP)、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、ベータガラクトシダーゼ、及びグルコースオキシダーゼが挙げられる。
TFBARの表面上に蓄積し得る不溶性産物を生産し得る酵素/基質系の例として、アルカリホスファターゼ及び塩化5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸/ニトロ−ブルーテトラゾリウムクロライド(BCIP/NBT)が有る。酵素的に触媒されるBCIPの加水分解は、センサーの表面上に沈殿し得る不溶性ダイマーを生成する。ガラクトース、グルコース、脂肪酸、脂肪酸エステル及びアミノ酸等の加水分解的に開裂する官能基で置換されたリン酸化部分を有する他の類似の基質が、それらに対応する酵素と共に使用されてもよい。他の酵素/基質系として、ペルオキシダーゼ酵素、例えばホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)又はミエロペルオキシダーゼ、及び以下:ベンジデン、ベンジデン二塩酸塩、ジアミノベンジデン、o−トリデン、o−ジアニシジン、及びテトラメチル−ベンジデンカルバゾール、特に3−アミノ−9−エチルカルバゾール及び様々なフェノール化合物の1つが有り、それらのいずれも、ペルオキシダーゼとの反応で沈殿を生じることが知られている。また、アルファヒドロキシ酸オキシダーゼ、アルデヒドオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、L−アミノ酸オキシダーゼ及びキサンチンオキシダーゼ等のオキシダーゼも、フェナジンメトサルフェート−テトラゾリウム混合物等のオキシド化する基質系と共に用いられ得る。
任意の種類の競合アッセイが採用され得ると理解されたい。更に、解析物は、例えばストレプトアビジンタグ;ビオチンタグ;キチン結合タンパク質タグ;マルトース結合タンパク質タグ;グルタチオン−S−トランスフェラーゼタグ;ポリ(His)タグ;Mycタグ、HAタグ又はV5タグ等のエピトープタグ等の第一又は第二の認識複合体によって認識出来るタグを含むように修飾され得ると理解されたい。更に、タグを連結した解析物が、解析物の変異体又は誘導体を含み得ると理解されたい。変異体又は誘導体は、解析物を認識するように構成されている第一又は第二の分子認識成分により選択的に認識される変異体又は誘導体である。幾つかの場合、変異体又は誘導体解析物は、タグが連結していない解析物と異なる第一又は第二の分子認識成分に対して親和性を有している。解析物の変異体又は誘導体は、タグを連結した解析物の作製を容易にする変異体又は誘導体であってもよい。例えば、タグを連結した解析物は、組換えポリペプチド等を有していてもよい。
タグを連結した解析物分子を採用する競合アッセイが実施される場合、解析物ではなく、又は解析物に加えて、タグを連結した解析物分子は、共振器の表面上に不動化された第一の分子認識成分を結合させ得る。
図4は、信号増幅アッセイの一態様が描かれている。図4の成分の多くが、図3に描かれた成分と同一又は類似している。特定の要素が図4に関して特に論じされていない場合、図3で番号付けされた要素を参照されたい。信号増幅要素130は、任意の適切な時間で第二の認識成分120と連結され得る。幾つかの態様において(図4で描かれていない)、信号増幅要素130は、解析物110又はタグが連結した解析物分子と接触する前に、第二の認識成分120と連結される。そのような態様の幾つかにおいて、信号増幅要素130は、第二の認識成分120と共有結合する。
幾つかの態様(例えば図4C−Dに描かれる)において、信号増幅要素130は、第二の認識成分120が解析物110又はタグが連結した解析物と接触した後に、第二の認識成分120と連結される。例えば、第二の認識成分120は、信号増幅要素130の第二の結合パートナーと選択的に結合するように構成された第一の結合パートナー123を含み得る。第二の結合パートナー135は、好ましくは、信号増幅要素130と共有結合している。第一の(123)及び第二の(135)結合パートナーは、好ましくは、高い親和性で結合する。
第一の(123)及び第二の(135)結合パートナーの任意の適切な組み合わせが採用され得る。例えば、第二の認識成分120はビオチン化され、信号増幅要素130はストレプトアビジンと会合され;又はその逆であってもよい。更なる例において、第一の及び第二の結合パートナーの一つはポリヒスチジン(His)タグであってもよく、他の第一の及び第二の結合パートナーは、例えばニッケル又は銅キレート剤、例えばニッケルの場合イミノ二酢酸(Ni−IDA)及びニトリロ酸酢酸(Ni−NTA)、コバルトの場合カルボキシメチルアスパラギン酸塩(Co−CMA)で、ポリ(His)タグはマイクロモラーの親和性で結合し得る。一般に、ニッケルベースの樹脂は高い結合容量を有し、一方コバルトベースの樹脂は最高の純度を呈する。尚も更なる例において、第一及び第二の結合パートナーの一つはグルタチオン−S−セファロース(GST)タグであってもよく、他の第一及び第二の結合パートナーは、グルタチオンであってもよい。尚も他の例において、第一及び第二の結合パートナーはマルトース結合タンパク質タグで、他の第一及び第二の結合パートナーは、アミロース又はマルトースであり得る。他の例において、第一及び第二の結合パートナーはキチン結合タンパク質タグで、他の第一及び第二の結合パートナーは、キチンであり得る。上記結合パートナーは、第二の認識成分又は信号増幅要素と会合し得る高い親和性の結合パートナーの単なる例であること、及び他の結合パートナーが本明細書中で考慮され得ることを理解されたい。更に、第二の認識成分を信号増幅要素と連結するために、2つ以上の結合パートナーのセットが採用され得ることを理解されたい。
結合パートナーは、任意の適切な技術によって、第二の認識成分又は信号増幅要素と会合され得る。例えば、適切な場合、結合パートナーを第二の認識成分又は信号増幅要素と連結するために、化学会合又は組換え技術が採用され得る。そのような技術は、当業者に周知である。例えば、NHS−エステル及びマレイミド官能基を用いたヘテロ二機能性架橋剤が、当業者に知られるように採用され得る。
信号増幅要素及び第二の認識成分が相補的な結合パートナーを含む場合、信号増幅要素は、任意の適切な時点で結合パートナーを通じて第二の認識成分と連結し得る。例えば、図4C−Dにおいて示すように、信号増幅要素130は、第二の認識成分120が解析物110又はタグが連結した解析物と接触した後に、第二の認識成分120と連結され得る。幾つかの態様において、第二の結合パートナー135を含む信号増幅要素130は、第二の認識成分120が解析物110又はタグが連結した解析物と接触する前に、又は第二の認識成分120がセンサーに導入されるのと同時に、第一の結合パートナー123を含む第二の認識成分120と接触させられる。
図5A−Bを参照して、第一の分子認識成分100は、1つ以上の中間体を介して、TFBAR20の表面26と結合し得る。例えば、第一の結合パートナー99は、表面26と結合してもよく、第一の分子認識成分100は、第一の結合パートナー99と選択的に結合するように構成された第二の結合パートナー101を含み得る。結合パートナー99及び101は、上記の結合パートナー(例えば図4に記載の)であり得る。第一の認識成分100は、センサー20が装置又は系に組み込まれる前、又はセンサー20が装置又は系に組み込まれた後糖の任意の適切な時点で、結合パートナー99、101を介して表面26に結合され得る。例えば、第一の認識成分100は、解析物検出アッセイの第一段階として、又はその過程で、結合パートナー99、101を介して表面26に結合し得る。
増幅要素が媒介する質量負荷/TFBARによる信号増幅
共振周波数が増大すると、質量検出感度も増大し得ることが示されている。しかしながら、これは実際に常に観察されるわけではない。理論上、共振周波数が約2.2GHzのTFBARは、本発明の信号増幅/質量負荷を用いずに、低濃度の解析物を検出する十分な感度を賄う筈である。しかしながら、発明者らは、そのような高い共振周波数を用いても、TFBARセンサーは低レベルの解析物を検出するのに十分に高感度ではなかった。しかしながら、本発明の増幅/質量負荷技術を利用することで、より高い周波数で実施されることにより示される感度の理論的な増大が実現し得る。
ノイズに対する感受性は、信号伝搬に関連する。より高い周波数で、信号はより短距離で伝搬するため、近接フィルターを形成する。従って、何が表面に近接しているかを測定するだけでよい。しかしながら、近接性を構成するものは周波数によって変化し、バックグラウンドノイズに対する感受性に関して重要な実際的な分岐を有し得る。質量負荷を用いてより高い周波数での操作は、信号感度の増大だけでなく、ノイズに対する感受性の低下ももたらし得る。共振器の表面に結合しない(例えば第一の分子認識成分に結合した解析物を介して)増幅剤が連結した第二の分子認識成分が共振器の表面に近接して顕著な質量を追加すべきでないため、これは、機能的に、例えばより穏和な洗浄の要求に繋がる。更に、陰性試料における安定なベースライン測定値を取得するための洗浄の要求は、より高い周波数のTFBARを用いてより穏和になることが見出され、これは、より高い周波数でより短距離の信号伝搬を行うためでもあり得る。
驚くべきことに、低周波数よりも高周波数において、より大きい信号の増幅が観察されることが見出されている。例えば下記実施例の表2において、900MHz共振器と比較して2250MHzで、より大きい信号増幅が、酵素媒介質量負荷(直接結合に対する)を用いて観察された。異なる共振器(900MHz及び2250MHz)が、同一濃度又は量の第一の認識成分を含有するように構築され、アッセイにおいて同一濃度及び量の解析物を使用し、及び同一濃度及び量の酵素が連結した第二の分子認識成分及び基質が使用されたので、より高い周波数でより高レベルの信号増幅が観察されることは予想外であった。従って、理論上、実際に起こる増幅の量は、同一である(表面上に沈殿する産物の量は同一と予想され得る)。しかしながら、より高い周波数において、より大きい量の信号の増幅が観察された。
用途
本明細書に記載するセンサー、装置、およびシステムを用いて、試料中の解析物を検出してもよい。前記センサーは、多数の化学用途、環境用途、食品安全性用途、または医療用途で用いられてもよい。一例として、検査対象の試料は、血液、血清、血漿、脳脊髄液、唾液、尿であってもよく、あるいはこれらに由来するものであってもよい。体液組成物ではない他の検査組成物は、分析のために適切な溶液または溶媒中に溶解あるいは懸濁させてもよい。
定義
本明細書で用いられるすべての科学用語および技術用語は、特に断りがなければ当該分野で一般的に用いられる意味を有する。本明細書で提供される定義は、本明細書で頻繁に用いられる特定の用語の理解を容易にするためのものであり、本開示の範囲を限定することを意味しない。
本明細書および添付の請求項で用いられるように、内容からそうでないことが明らかに述べられていなければ、単数形「a」、「an」、および「the」は、複数の指示対象を有する態様を包含する。
本明細書および添付の請求項で用いられるように、内容からそうでないことが明らかに述べられていなければ、用語「or」は一般に「および/または」を含む意味で用いられる。用語「および/または」は、列挙した要素の1つまたはすべて、あるいは列挙した要素の任意の2つ以上の組み合わせを意味する。
本明細書で用いられる「有する」、「有すること」、「備える」、「備えること」、「含む」、「含むこと」は、非限定的な意味で用いられ、一般に「含むが、限定されない」を意味する。当然のことだが、「本質的にからなる」、「からなる」は、「含む」に包含される。本明細書で用いられる組成物、生成物、方法などに関する「本質的にからなる」は、組成物、生成物、方法などの構成要素が、列挙した構成要素、および前記組成物、生成物、方法の基本的特徴および新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない任意の他の構成要素に限定されることを意味する。
用語「好ましい」および「好まししい」は、特定の状況で特定の恩恵を提供するかもしれない本発明の態様を指す。しかしながら、同じ状況あるいは他の状況で他の態様もまた好ましい場合がある。さらに、1つ以上の好ましい態様の記述は、他の態様が有用でないことを暗示するものではなく、請求項を含む本開示の範囲から他の態様を排除することを意図するものではない。
また、本明細書では、終点による数値範囲の記述は、その範囲内に含まれる全ての数字を含む(例えば、1〜5は1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含み、10未満は10、9.4、7.6、5、4.3、2.9、1.62、0.3などを含む)。値の範囲が特定の値「まで」である場合、その値はその範囲内に含まれる。
「上部」、「底部」、「左」、「右」、「上」、「下」、およびその他の方向や方位など、本明細書で言及されるいずれの方向も、図面を参照する際の明確さのために本明細書に記載されており、実際の装置またはシステム、あるいは前記装置またはシステムの使用を限定するものではない。本明細書に記載する装置またはシステムは、多数の方向または方位で用いられてもよい。
本明細書中、「結合イベント」は、標的解析物が、センサーの表面に不動化された分子認識成分に結合することを意味する。
以下の非限定的な実施例により、上記のセンサー、方法、装置、およびシステムの使用についてより十分に記載する。当然のことだが、これらの実施例は、本開示およびそれに続く請求項の範囲を限定するものではなく、むしろ、例示目的で示されている。
実施例1:酵素増幅概念実証
最初の概念実証試験は、抗ウシIgGアッセイを用いて実施され、会合酵素としてアルカリホスファターゼ、沈殿基質としてBCIP/NBTを用いた。要するに、共振周波数2.2GHzで、エポキシシランでコートしたセンサーに圧電ディスペンサーを用いて350μmスポットを分配することにより、試験及び参照共振器上に、ヤギ抗ウシ及びヤギ抗ラット抗体を不動化した。センサーは、4℃の高湿度環境下で一昼夜インキュベーションされた。センサーは魚皮ゼラチンで試験前にブロッキングされた。参照信号は、試験信号から差し引かれ、このデルタ信号は結合応答として使用された。全ての試験は、マイクロタイタープレート中に浸漬したセンサーを用いて実施された。試料の撹拌は、撹拌棒を用いて行われた。試験の手順を以下に示す。センサーを1μg/mlウシIgGに60秒間暴露し、30秒間洗浄し、ウサギ抗ウシIgG−アルカリホスファターゼ会合物に60秒間暴露した。そしてセンサーを30秒間2回洗浄し、BCIP/NBT基質に60秒間暴露した。センサーをネットワーク解析装置に電気的に接続して、デバイスの周波数のシフトをモニターした。ここで、最大の群遅延をもたらす相を追跡し、質量が変化するときに相を維持するための入力周波数の変化を決定した。共振周波数の周りの50mHz窓を、試験及び参照共振器の両方において、1秒あたり2試料のサンプリング速度で回収した。このデータは、試験及び参照共振器の両方において、時間の関数として周波数シフトを決定するために後処理された。そして、直接抗原結合から観察された周波数シフトが、酵素基質中に観察された信号と比較された。
この最初の試験の結果を図4Aに示す。図4Bは、図4Aに示すプロットの一部の詳細である。これらに示すように、ALP−酵素増幅は、基質の結合無しで直接結合に匹敵する感度の顕著な改善をもたらした。表1に示すように、酵素増幅の結果、100倍以上の応答及び傾きの増幅が観察された。
Figure 0006694434
抗ウシIgGアッセイ及び会合酵素としてホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)を使用して、同様の試験が実施された。この反応において沈殿基質は過酸化水素及びp−ヒドロキシ桂皮酸である(データ無し)。抗ラットIgGアッセイを用いたBCIP/NBTによるALP強化に対する更なる解析も実施された(データ無し)。ALP及びBCIP/NBT系によるその後の開発作業は、他の様々な評価を含んでいた。
沈殿増幅の利益は、周波数依存的であるように見えることである。2250mHz及び850mHzの周波数で動作するデバイスを、ヤギ抗ラットF(ab´)断片でコートした。与格硫黄金結合を形成する金共振器表面に結合させるために、還元F(ab´)上のネイティブスルフヒドリル結合が使用された。これらのセンサーを、魚皮ゼラチンでブロッキングし、陰性緩衝剤試料又は1μg/mlラットIgG中で試験し、続いてヤギ抗ラットアルカリホスファターゼ会合抗体でインキュベーションした。センサーを2回洗浄し、BCIP/NBT基質に暴露した。データは、直接結合事象及び基質増幅の両方において、前記のように減少させられた。2250MHzと900MHzのTFBARの比較により、850MHz装置に対してより高い周波数(2250MHz)において、2.5倍の増大が実証された。加えて、陰性試料において観察されたバックグラウンドのレベルは、850MHzデバイスの場合よりも顕著に高かった。これは、kHz/応答秒としてデータが解析された場合は正しかったが、周波数シフト応答を操作の周波数で割ることにより結果をppm/秒に変換した場合、その差異はなおもより劇的になった。基質暴露の前の2つの追加の洗浄工程は、850MHzデバイスにおけるバックグランド信号の量を、2250MHzデバイスにおいて見られるのと同程度に減少させた(データ無し)。
Figure 0006694434
実施例2:実現性のDNA証明
センサー表面にDNAを結合させるために、10μMの5´アミンラベル27量体(標的オリゴヌクレオチドの3´末端に相補的)及び10μMのミスセンス27量体を両方とも3X生理食塩水−クエン酸ナトリウム(3XSSC)中に溶解し、それぞれ試験及び参照用としてエポキシシラン官能基化センサー上にスポットした(2150MHz)。
モデル標的として、125量体オリゴヌクレオチドが使用された。標的オリゴヌクレオチドは、125量体の標的の5´末端に相補的ない6nMの3´ビオチンラベル18量体と、ハイブリダイゼーション緩衝剤(5X SSC、10%ホルム網戸、0.1%SDS)中で混合し、39℃で4分間センサー表面と反応させた。
センサー表面に結合した27量体及びビオチン化18量体に結合した標的125量体の模式図を図7に示す。
そして2つの洗浄工程が実施され(0.01%SDSを含有する1X SSC及び界面活性剤を追加したHEPES緩衝生理食塩水)、センサーは、Jackson Immunoから購入した2μg/mlストレプトアビジン−アルカリホスファターゼ会合物(Part Number 016−050−084)に、2分間1mg/ml魚皮ゼラチン(FSG)含有HEPES緩衝剤中で暴露した。
2つの追加の洗浄工程は界面活性剤を追加したHEPESを用いて実施され、センサーは、Thermoから購入した沈殿基質NBT/BCIP(Part Number 34042)に暴露された。周波数シフトのデータは39℃で1.5分間回収され、下記表3に示す。ゼロ応答プラス3標準偏差を使用した推定検出限界は、0.5pMの値を生じた。
Figure 0006694434
実施例3:インターロイキン−6(IL−6)二段階免疫アッセイ
試薬
一般に実施例1において抗体として議論されているように、アフィニティー精製ヤギ抗IL−6を、エポキシシラン活性化センサー(2175MHz TFBAR)上にスポットした。
抗IL−6マウスモノクローナル抗体(R&D Systems Part Number MAB206)に、説明書の通りに、5Xモル超のスルホ−NHS−LC−ビオチン(Thermo Scientific)でラベルした。組み込まれなかった過剰量のビオチン試薬は、脱塩により除去された。
較正剤マトリックスは、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)及び0.1%アジ化ナトリウムを添加した10%(v/v)ニワトリ血清(Equitech、木炭ストリップ、熱不活性化)を混合して調製された。較正剤は、較正剤マトリックス中に組換えヒトIL−6(R&D Systems Part Number 206−IL)を希釈することにより調製された。
アルカリホスファターゼに会合したストレプトアビジン(SA−ALP)は、Jackson Immunoから購入した(Part Number 016−050−084)。
洗浄緩衝剤は、界面活性剤を追加したHepes緩衝生理食塩水である。
基質は、Thermo Scientific (Part Number 34042)から購入した1−Step NBT/BCIPである。
アッセイ
ビオチン化マウス抗IL−6を、魚皮ゼラチンを含有するHepes緩衝剤(Hepes/FSG)中で、動作強度8.3μg/mLに希釈した。
SA−ALPを、Hepes/FSG中で、動作強度1μg/mLに希釈した。
60μLのビオチン化マウス抗IL−6を、40μLの較正剤と混合して、16分間センサーの上で前後させた。反応混合物を微小流体チャンネルから除去し、SA−ALPを2分間センサーの上で前後させた。そしてセンサーを洗浄緩衝剤で3回洗浄し、続いてBCIP/NBT基質を添加した。基質工程中の共振周波数の変化の速度を、IL−6濃度に関連してプロットした。洗浄緩衝剤結果を下記表4に示し、これは、解析感度の推定を含む(ゼロ応答プラス3標準偏差)。
Figure 0006694434
従って、信号増幅を備えた圧電薄膜共振器の態様が開示される。当業者は、開示されている以外の態様を用いて、本願で開示される案内、デバイス、例えば信号発生器、系及び方法が実施され得ることを理解する。開示される態様は、限定ではなく例示の目的で提示されている。また、当業者は、本願図面及び態様に関し描写及び記載される案内の成分が互換的であり得ることも理解する。

Claims (12)

  1. 試料中の解析物を検出する方法であって、以下の工程:
    解析物又は解析物及びタグを連結した解析物分子である第一の認識成分と、増幅要素を連結した第二の認識成分とを接触させて、第一の認識成分及び増幅要素を連結した第二の認識成分を含む複合体を生成する工程、
    ここで、第一の認識成分が圧電薄膜共振器(TFBAR)の表面に対して不動化され、解析物、タグが連結する解析物分子、又はタグ、又は第二の認識成分に結合するこれらのいずれかの分子の1つ以上を選択的に結合するように構成され、
    ここで、増幅要素が連結した第二の認識成分は、解析物、タグが連結する解析物分子、又はタグ、又は第一の認識成分に結合するこれらのいずれかの分子の1つ以上を選択的に結合するように構成され、かつ
    ここで、第二の認識成分は第一の結合パートナーと会合され、増幅要素は第一の結合パートナーと選択的に結合するように構成された第二の結合パートナーと会合され、増幅要素は第一と第二の結合パートナーとの間の結合を介して第二の認識要素に連結される;
    連結した増幅要素を、増幅前駆体をTFBARの表面の質量を増加させる分子に変換する条件下で、増幅前駆体と接触させる工程;及び
    TFBARの表面に追加された質量を測定する工程;
    を含む、方法。
  2. 前記解析物、又は解析物及びタグが連結した解析物が、TFBARの表面に対して不動化された第一の認識成分と接触させられる前に、増幅要素と連結した第二の認識成分と接触させられる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記解析物、又は解析物及びタグが連結した解析物が、増幅要素と連結した第二の認識成分と接触させられる前に、第一の認識成分と接触させられる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記解析物、又は解析物及びタグが連結した解析物、第一の認識成分及び増幅要素と連結した第二の認識成分が、同時に接触させられる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記TFBARの表面に追加された質量を測定する工程が:
    前記TFBARに、前記TFBARの共鳴帯域内にある900MHz以上の周波数を有する入力電気信号を連結すること、
    前記入力電気信号を前記TFBAR全体に送信して、所定周波数を有する出力電気信号を生成すること、
    前記TFBARから前記出力電気信号を受信すること、および
    前記TFBARの表面に沈殿物が沈殿することにより生じる前記出力電気信号の相シフトの変化を決定すること、
    を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記相シフトの変化は、挿入係数相シフトまたは反射係数相シフトの変化である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記TFBARの表面に追加された質量を測定する工程が、
    前記TFBARを作動させて、900MHz以上の周波数で振動させること、
    前記TFBARの振動の共振特性を表す1種以上の共振器出力信号を測定すること、および
    前記TFBARの作動周波数を調節して、前記TFBARの共振点を維持することを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記TFBARの共振点は最大群遅延の点である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記周波数が1.8GHz以上、2GHz以上、800MHz〜10GHz、又は2GHz〜2.5GHzである、請求項5〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記増幅要素が酵素であり、前記増幅前駆体が基質であり、当該酵素が当該基質を沈殿に変換するように構成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 試料中の解析物を検出する系であって:
    第一の認識成分が不動化される表面を有する圧電薄膜共振器(TFBAR)、ここで第一の認識成分は、解析物、タグが連結する解析物分子、又はタグ、又は増幅要素が連結した第二の認識成分が結合するこれらのいずれかの分子を選択的に結合するように構成され、TFBARの共振周波数が900MHz以上である;
    増幅分子、前記増幅要素が連結した第二の認識成分又はその成分、及び任意で1つ以上のタグ、及び解析分子を収納する1つ以上の容器、ここで当該増幅要素が連結した第二の認識成分が、第一の結合パートナーと会合された第二の認識成分、及び第一の結合パートナーに選択的に結合するように構成された第二の結合パートナーに会合された増幅要素を含み、ここで、前記増幅要素が、第一と第二の結合パートナーとの間の結合を介して第二の認識要素に連結される:
    前記1つ以上の容器から、第一の認識成分が結合しているTFBARの表面への流路;
    前記TFBARを作動させて振動させる作動回路;
    前記TFBARに連結されるように配置され、前記TFBARの振動の共振特性を表す1種以上の共振器出力信号を測定するように構成された測定回路;及び
    作動的に前記作動回路および前記測定回路と連結された制御部;
    を含む、系。
  12. 試料中の解析物を検出するデバイスに使用されるキットであって:
    第一の認識成分が不動化される表面を有する圧電薄膜共振器(TFBAR)、ここで第一の認識成分は、解析物、タグが連結する解析物分子、又はタグ、又は増幅要素が連結した第二の認識成分が結合するこれらのいずれかの分子を選択的に結合するように構成され、TFBARの共振周波数が900MHz以上である;及び
    増幅分子、前記増幅要素が連結した第二の認識成分又はその成分、及び任意で1つ以上のタグ、及び解析分子を収納する1つ以上の容器、ここで当該増幅要素が連結した第二の認識成分が、第一の結合パートナーと会合された第二の認識成分、及び第一の結合パートナーに選択的に結合するように構成された第二の結合パートナーに会合された増幅要素を含み、ここで、前記増幅要素が、第一と第二の結合パートナーとの間の結合を介して第二の認識要素に連結される:
    を含む、キット。
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