JP6694421B2 - 車載装置、同一道路走行判定方法、及び同一道路走行判定プログラム - Google Patents

車載装置、同一道路走行判定方法、及び同一道路走行判定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、車両などの移動体が同一の道路上にいるか否かを判定する技術に関する。
従来、移動体間の通信を利用して、他の移動体との交錯可能性を判断する車両用運転補助システムがある。このような車両用運転補助システムには、2次元上での交錯可能性だけでなく、3次元上での交錯可能性を判断するものがある。例えば、特許文献1では、他車両から受信した高度に関する情報を用いて、自車両の高度よりも所定高度以上に上方又は下方に離れた高度に位置する他車両は、自車両と立体交差する道路を走行していると判断する運転補助システムが開示されている。
特開2004−199390号公報
しかしながら、上記運転補助システムにおいて、具体的な判断方法は特に開示されていない。すなわち、従来の運転補助システムは、立体交差するそれぞれの道路の状況に対応しているとは言えず、精度よく交錯可能性を判断することはできない。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その課題の一例としては、自車両の近傍に存在する他の移動体が同一道路上を走行しているか否かを精度高く判定することができる車載装置、同一道路走行判定方法、及び同一道路走行判定プログラムを提供することにある。
(1)上記の課題を達成するため、本発明に係る車載装置は、その一態様として、車両に搭載される車載装置である。車載装置は、受信部と、位置情報取得部と、速度情報取得部と、記憶部と、判定部と、を備える。受信部は、この車載装置を搭載した車両(以下「車両」という)の近傍に存在する移動体の3次元の位置情報を受信する。位置情報取得部は、車両の3次元の位置情報を取得する。ここで、3次元の位置情報とは、緯度、経度、高度を有する位置情報をいう。また2次元の位置情報とは、緯度、経度のみを有する位置情報をいう。速度情報取得部は、車両の速度を取得する。記憶部は、速度と道路の最大勾配を対応付けた勾配情報を記憶する。判定部は、勾配情報に基づいて、車両と移動体が同一道路上を走行しているか否かを判定する判定処理を実行する。
判定部は、詳しくは、最大勾配取得部と、距離算出部と、判定閾値設定部と、高度差算出部と、判定結果出力部と、を備える。最大勾配取得部は、勾配情報に基づいて、速度情報取得部により取得された車両の速度に対応した最大勾配を取得する。距離算出部は、受信部により受信された移動体の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置と、位置情報取得部により取得された車両の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置と、の間の距離を算出する。判定閾値設定部は、最大勾配取得部により取得された最大勾配を用いて、距離算出部により算出された距離に対応した最大高度差を算出し、算出した当該最大高度差に基づいた判定閾値を設定する。高度差算出部は、位置情報取得部により受信された移動体の高度と、位置情報取得部により取得された車両の高度と、の間の高度差を算出する。判定結果出力部は、高度差算出部により算出された高度差が判定閾値以下の場合には、車両と移動体が同一道路上を走行しているという判定結果を出力する一方、高度差算出部により算出された高度差が判定閾値より大きい場合には、車両と移動体が同一道路上を走行していないという判定結果を出力する。
上記(1)の構成の車載装置によれば、車両の速度に対応した最大勾配に基づいて最大高度差を算出し、算出した最大高度差に基づいて判定閾値を設定する。そして、この判定閾値と、車両と近傍に存在する移動体との高度差と、を比較して3次元的な交錯可能性を判定するので、車両と移動体が同一道路上を走行しているか否かを精度高く判定することができる。
(2)本発明に係る車載装置は、上記(1)の構成において、勾配情報は、法令に基づいて規定された、車両の法定速度と道路の最大勾配を対応付けたデータに基づいており、車両の速度が大きくなるに従って最大勾配は小さくなる傾向を有する情報である、ことが好ましい。
上記(2)の構成の車載装置によれば、道路構造に即した勾配情報に基づいて判定閾値を設定するので、車両と移動体が同一道路上を走行しているか否かの判定精度を高めることができる。
(3)本発明に係る車載装置は、上記(1)〜(2)の構成において、以下の構成が好ましい。受信部は、道路区分を示す道路区分情報を受信可能である。また、判定結果出力部が車両と移動体が同一道路上を走行していると判定し、かつ、車両に道路区分情報がなく、かつ移動体の道路区分情報を受信した場合には、受信した道路区分情報を車両の道路区分情報に設定する。
上記(3)の構成の車載装置によれば、車両が道路区分情報を保持していない場合、道路区分情報を保持することが可能となるので、道路区分情報を用いたサービス提供が可能となる。
(4)本発明に係る車載装置は、上記(1)〜(3)の構成において、アプリケーション部を備える、ことが好ましい。アプリケーション部は、判定結果出力部の判定結果を利用して所定のアプリケーションを実行する。
上記(4)の構成の車載装置によれば、車両と移動体が同一道路上を走行しているか否かの判定情報を利用者に運転支援サービスとして提供することができる。
(5)本発明に係る車載装置は、上記(1)〜(4)の構成において、精度確認部を備えることが好ましい。精度確認部は、所定の方法により、基準点として設定された車両の過去の位置の高度に基づいて、車両の現在の高度の精度を確認する。そして、判定部は、精度確認部により、車両の現在の高度の精度が所定の精度を満たすと判定された場合、判定処理を実行し、車両の現在の高度を含む位置を基準点に設定する。一方、精度確認部により、車両の現在の高度の精度が所定の精度を満たさないと判定された場合、判定部は、判定処理を実行せず、前回に実行した判定処理の結果を流用する。
上記(5)の構成の車載装置によれば、車両の現在の高度が所定の精度を満たす場合に判定処理を実行するので、判定処理の結果に対する精度を高めることができる。
(6)本発明に係る車載装置は、上記(5)の構成において、精度確認部は、高度角算出部と、推定高度変化量算出部と、最大勾配取得部と、最大高度変化量算出部と、精度判定部と、を備えることが好ましい。
高度角算出部は、基準点の3次元上の位置と車両の現在の3次元上の位置とに基づいて、車両が基準点から現在の位置に移動した場合の車両の水平方向に対する高度角を算出する。推定高度変化量算出部は、基準点の2次元上の位置と車両の現在の2次元上の位置との間の第一の距離、及び車両の現在の2次元上の位置と移動体の現在の2次元上の位置との間の第二の距離を算出する。そして、算出した第一の距離及び第二の距離、並びに高度角算出部により算出された高度角に基づいて、車両が移動体の現在の2次元上の位置に達したときの車両の基準点からの高度変化量を算出する。最大勾配取得部は、勾配情報に基づいて、速度情報取得部により取得された車両の現在の速度に対応した最大勾配を取得する。最大高度変化量算出部は、第一の距離及び第二の距離、並びに最大勾配取得部により取得された最大勾配を用いて、車両が移動体の現在の2次元上の位置に達したときの車両の基準点からの最大高度変化量を算出する。精度判定部は、推定高度変化量算出部により算出された高度変化量が最大高度変化量以下の場合には、所定の精度を満たすと判定し、推定高度変化量算出部により算出された高度変化量が最大高度変化量より大きい場合には、所定の精度を満たさないと判定する。
上記(6)の構成の車載装置によれば、基準点及び近傍に存在する移動体の現在位置を用いて、車両の推定高度変化量を算出し、この算出した推定高度変化量を、道路の最大勾配に基づいた最大高度差と比較して、車両の現在位置の信頼性を確認するので、車両の現在位置の高度情報に対する信頼性を判定することができる。
(7)本発明に係る同一道路走行判定方法は、その一態様として、車両に搭載された車載装置による同一道路走行判定方法である。車載装置は、速度と道路の最大勾配を対応付けた勾配情報を記憶する記憶部を備えている。同一道路走行判定方法は、受信ステップと、位置情報取得ステップと、速度情報取得ステップと、判定ステップと、を備える。受信ステップでは、この車載装置を搭載した車両(以下「車両」という)の近傍に存在する移動体の3次元の位置情報を受信する。位置情報取得ステップでは、車両の3次元の位置情報を取得する。ここで、3次元の位置情報とは、緯度、経度、高度を有する位置情報をいう。また2次元の位置情報とは、緯度、経度のみを有する位置情報をいう。速度情報取得ステップでは、車両の速度を取得する。判定ステップでは、勾配情報に基づいて、車両と移動体が同一道路上を走行しているか否かを判定する。
判定ステップは、詳しくは、最大勾配取得ステップと、距離算出ステップと、判定閾値設定ステップと、高度差算出ステップと、判定結果出力ステップと、を備える。最大勾配取得ステップは、勾配情報に基づいて、速度情報取得ステップにより取得された車両の速度に対応した最大勾配を取得する。距離算出ステップは、受信ステップにより受信された移動体の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置と、位置情報取得ステップにより取得された車両の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置と、の間の距離を算出する。判定閾値設定ステップは、最大勾配取得ステップにより取得された最大勾配を用いて、距離算出ステップにより算出された距離に対応した最大高度差を算出し、算出した当該最大高度差に基づいた判定閾値を設定する。高度差算出ステップは、位置情報取得ステップにより受信された移動体の高度と、位置情報取得ステップにより取得された車両の高度と、の間の高度差を算出する。判定結果出力ステップは、高度差算出ステップにより算出された高度差が判定閾値以下の場合には、車両と移動体が同一道路上を走行しているという判定結果を出力する一方、高度差算出ステップにより算出された高度差が判定閾値より大きい場合には、車両と移動体が同一道路上を走行していないという判定結果を出力する。
上記(7)の構成の同一道路走行判定方法によれば、車両の速度に対応した最大勾配に基づいて最大高度差を算出し、算出した最大高度差に基づいて判定閾値を設定する。そして、この判定閾値と、車両と近傍に存在する移動体との高度差と、を比較して3次元的な交錯可能性を判定するので、車両と移動体が同一道路上を走行しているか否かを精度高く判定することができる。
(8)本発明に係る同一道路走行判定プログラムは、その一態様として、車両に搭載された車載装置のための同一道路走行判定プログラムである。車載装置は、速度と道路の最大勾配を対応付けた勾配情報を記憶する記憶部を備える。同一道路走行判定プログラムは、車載装置に、受信ステップと、位置情報取得ステップと、速度情報取得ステップと、判定ステップと、を実行させる。受信ステップでは、この車載装置を搭載した車両(以下「車両」という)の近傍に存在する移動体の3次元の位置情報を受信する。ここで、3次元の位置情報とは、緯度、経度、高度を有する位置情報をいう。また2次元の位置情報とは、緯度、経度のみを有する位置情報をいう。位置情報取得ステップでは、車両の3次元の位置情報を取得する。速度情報取得ステップでは、車両の速度を取得する。判定ステップでは、記憶部に記憶された勾配情報に基づいて、車両と移動体が同一道路上を走行しているか否かを判定する。
判定ステップは、詳しくは、最大勾配取得ステップと、距離算出ステップと、判定閾値設定ステップと、高度差算出ステップと、判定結果出力ステップと、を備える。最大勾配取得ステップは、勾配情報に基づいて、速度情報取得ステップにより取得された車両の速度に対応した最大勾配を取得する。距離算出ステップは、受信ステップにより受信された移動体の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置と、位置情報取得ステップにより取得された車両の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置と、の間の距離を算出する。判定閾値設定ステップは、最大勾配取得ステップにより取得された最大勾配を用いて、距離算出ステップにより算出された距離に対応した最大高度差を算出し、算出した当該最大高度差に基づいた判定閾値を設定する。高度差算出ステップは、位置情報取得ステップにより受信された移動体の高度と、位置情報取得ステップにより取得された車両の高度と、の間の高度差を算出する。判定結果出力ステップは、高度差算出ステップにより算出された高度差が判定閾値以下の場合には、車両と移動体が同一道路上を走行しているという判定結果を出力する一方、高度差算出ステップにより算出された高度差が判定閾値より大きい場合には、車両と移動体が同一道路上を走行していないという判定結果を出力する。
上記(8)の構成の同一道路走行判定プログラムによれば、車両の速度に対応した最大勾配に基づいて最大高度差を算出し、算出した最大高度差に基づいて判定閾値を設定する。そして、この判定閾値と、車両と近傍に存在する移動体との高度差と、を比較して3次元的な交錯可能性を判定するので、車両と移動体が同一道路上を走行しているか否かを精度高く判定することができる。
本発明によれば、自車両の近傍に存在する他の移動体が同一道路上を走行しているか否かを精度高く判定することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る車載装置の概略構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る勾配情報を模式的に示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る車載装置の判定部の機能を詳しく示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る同一道路走行判定処理を説明するための道路状況図である。 本発明の第1の実施の形態に係る同一道路走行判定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る車載装置の概略構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車載装置の精度確認部の機能を詳しく示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高度情報精度確認処理を説明するための道路状況図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高度情報精度確認処理において高度角、自車推定高度変化量を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高度情報精度確認処理において最大高度変化量を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高度情報精度確認処理において自車推定高度変化量と最大高度変化量を比較する図である。 本発明の第2の実施の形態に係る高度情報精度確認処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車載装置10の概略構成図である。車載装置10は、自動車などの車両1に搭載される通信装置である。車載装置10は、車両1に一体的に組み込まれてもよいし、車両1に着脱自在に取り付けられるようにしてもよい。車載装置10は、3次元上の交錯可能性を判断可能であり、近傍に存在する他の車両2が同一道路上を走行しているか否かを判定する。ここで、本実施の形態における近傍とは、他の車両2と通信可能な位置関係をいい、具体的には、V2X(Vehicle to Everything)支援サービスの車車間通信が可能な位置関係を意味する。また、同一道路とは、車両1と車両2が衝突する可能性がある道路を意味する。なお、車両1及び2は、4輪だけでなく、3輪や2輪のオートバイであってもよい。以下、車両1を自車1、車両2を他車2と表記する場合がある。
車載装置10は、受信部11と、速度情報取得部12と、位置情報取得部13と、記憶部14と、判定部15と、アプリケーション部16と、送信部17と、を備える。
受信部11は、V2X支援サービスの車車間通信データを随時受信する。詳しくは、近傍に存在する他車2から他車2の現在の位置情報を受信する。この他車位置情報は、緯度、経度及び高度を有する3次元の位置情報である。また、受信部11は、他車位置情報の他、オプションとして、他車2の道路区分情報を受信する場合がある。道路区分情報は、車両が走行している道路区分を示す情報であり、例えば、高速道路、都市高速道路、国道などの区分が存在する。
速度情報取得部12は、車載装置10が搭載されている自車1の現在の速度情報を取得する。速度情報は、車両1に設けられた車速センサで計測される。
位置情報取得部13は、自車1の現在の位置情報を取得する。この自車位置情報は、緯度、経度及び高度を有する3次元の位置情報である。自車位置情報は、車両1に設けられたGPS(Global
Positioning System)モジュールが受信したGPS情報に基づく。
記憶部14は、自車1の速度と道路の最大勾配の関係を1対1に対応付けた勾配情報141を記憶している。勾配情報141は、後述する同一道路走行判定処理に用いられる。図2は、勾配情報141の内容を模式的に示すグラフである。本実施の形態では、道路構造令に規定されている自動車の法定速度と道路の最大勾配の関係を勾配情報141に反映させている。法令によれば法定速度が大きい道路ほど道路の最大勾配は小さくなっている。したがって、勾配情報141は、定性的には、図2に示すように、自車1の速度が大きくなるに従って対応する最大勾配は小さくなる傾向を有する。具体的には、自車1の速度が時速20km以上120km以下の範囲内において、自車1の速度が大きくなるに従って最大勾配は小さくなり、自車1の速度が時速20km以下では9%、120km以上の範囲内では2%となり、最大勾配は一定となっている。
判定部15は、受信部11が他車2の位置情報を受信するごとに同一道路走行判定処理を実行して、位置情報を送信した他車2が自車1と同一道路上を走行しているか否かを判定する。判定部15は、より詳しくは、図3に示すように、最大勾配取得部151と、距離算出部152と、高度差算出部153と、判定閾値設定部154と、判定結果出力部155と、を具備する構成である。
最大勾配取得部151は、速度情報取得部12が取得した自車1の現在の速度情報に基づいて、記憶部14に記憶されている勾配情報141を参照し、自車1の現在の速度情報に対応した最大勾配を取得する。例えば、自車1の速度が時速60kmの場合、最大勾配は5%である(図2参照)。
距離算出部152は、位置情報取得部13が取得した自車位置情報と、受信部11が受信した他車位置情報と、に基づいて自車他車間の距離を算出する。ここで、自車他車間の距離は、自車1の2次元上の位置座標と他車2の2次元上の位置座標の間の距離を示す。
このことを、図4を用いて具体的に説明する。図4は、自車1及び他車2aが高速道路を走行し、他車2bが一般道路を走行している様子を示す図である。ここで、自車1の3次元位置座標をA(Ax,Ay,Az)、他車2aの3次元位置座標をBa(Bax,Bay,Baz)、他車2bの3次元位置座標をBb(Bbx,Bby,Bbz)とする。例えば、他車2aから他車位置情報を受信した場合、自車1と他車2aの距離Laは、sqr[(Bax−Ax)+(Bay−Ay)]であり、他車2bから他車位置情報を受信した場合、自車1と他車2bの距離Lbは、sqr[(Bbx−Ax)+(Bby−Ay)]である。
高度差算出部153は、位置情報取得部13が取得した自車位置情報と、受信部11が取得した他車位置情報と、に基づいて自車他車間の高度差を算出する。
例えば、図4に示した状況では、他車2aから他車位置情報を受信した場合、自車1と他車2aとの高度差Haは、|Baz−Az|であり、他車2bから他車位置情報を受信した場合の自車1と他車2bとの高度差Hbは、|Bbz−Az|である。
判定閾値設定部154は、最大勾配取得部151により取得された最大勾配と、距離算出部152により算出された距離と、に基づいて、当該距離の最大勾配に相当する高さを算出し、この算出された高さに誤差許容のオフセット値を加算して判定閾値とする。
ここで、距離算出部152により算出された距離をL、最大勾配取得部151により取得された最大勾配をα、距離Lの最大勾配αに相当する高さをHα、判定閾値をTHとすると、Hα=L×tanα、TH=Hα+オフセット値である。この高さHαは、道路構造上に生じ得る最大の高度差である。したがって、本実施の形態では、他車2が自車1と同一道路上を走行している場合には、自車1と他車2の高度差は、この高さHα以下に収まるものと考える。逆に言うと、自車1と他車2の高度差が、この高さHαより大きい場合には、他車2は自車1と同一道路上を走行していないと考える。
なお、誤差許容オフセット値は、位置情報の誤差を考慮した調整値であり、位置情報の精度に応じて適宜好適な値を設定する。例えば、利用するGPS衛星に応じて、数m〜数cmの値を設定する。このように判定閾値THは、自車1と他車2が高度の観点から同一道路上を走行しているか否かを判定するための閾値となっている。
例えば、図4に示した状況において、自車1の速度50kmの場合、最大勾配は6%となるので、自車1と他車2aとの距離Laが150mのときには、最大勾配に対応した高さHαは9mとなり、判定閾値THは、9mに誤差許容オフセット値を加算した値となる。
判定結果出力部155は、高度差算出部153により算出された高度差と、判定閾値設定部154により設定された判定閾値と、を比較して、(1)高度差≦判定閾値の場合には、自車1と他車2は同一道路を走行していると判定し、(2)高度差>判定閾値の場合には、自車1と他車2は同一道路を走行していないと判定する。この判定結果は、後述するアプリケーション部16やナビゲーション部30において活用される。
例えば、図4に示した状況において、判定閾値THが9m、自車1と他車2aの高度差Haが1m、自車1と他車2bの高度差Hbが14mの場合、判定結果出力部155は、自車1と他車2aは同一の道路を走行していると判定し、自車1と他車2bは同一の道路を走行していない、つまり異なる道路を走行していると判定する。
このように本実施の形態の判定部15は、自車1が走行している道路において生じ得る最大の高度差を閾値とし、自車1と他車2の高度差をこの閾値と比較して判定するので、高度の観点から、近傍を走行する他車2が同一道路上を走行しているか否かを精度高く判定することができる。
また、判定結果出力部155は、自車1が他車2と同一道路を走行していると判定した場合において、自車1が道路区分情報を有しておらず、かつ他車2から道路区分情報を受信している場合には、この受信した他車2の道路区分情報を自車1の道路区分情報に設定する。例えば、自車1が他車2と同一道路を走行していると判定され、自車1が道路区分情報を有しておらず、他車2の道路区分情報が「高速道路」の場合、自車1の道路区分情報には「高速道路」が設定される。この自車1の道路区分情報は、後述するアプリケーション部16やナビゲーション部30において活用される場合がある。
アプリケーション部16は、判定部15により判定された結果を用いて、所定の運転支援サービスを実行する。所定の運転支援サービスとは、例えば、自車1と通信可能な他車2が、自車周辺のどこにいるかを表示する周辺車両表示アプリケーション、自車1と通信可能な他車2が緊急車両の場合、緊急車両がどこから接近してくるか表示するための緊急車両表示アプリケーション、信号の交差点での出会い頭の衝突を防止するための衝突防止支援アプリケーションなどである。なお、これらのアプリケーションでは、自車1と同一道路を走行していると判定された他車2だけを処理対象とすればよく、異なる道路を走行していると判定された他車2は処理対象とする必要はない。
送信部17は、位置情報取得部13が取得した自車位置情報、判定部15により判定された結果に関する情報を、近傍を走行する他車2に送信する。これにより、近傍を走行する他車2は、これらの情報を種々の運転支援サービスに活用することができる。
以上に述べた車載装置10は、少なくとも演算機能及び制御機能を備えた中央演算装置(CPU)、プログラムやデータを格納する機能を有するRAM等からなる主記憶装置(メモリ)を有する電子的な装置から構成されている。また、車載装置10は、主記憶装置の他、ハードディスクなどの補助記憶装置を具備していてもよい。
このうち、受信部11、速度情報取得部12、位置情報取得部13、判定部15、アプリケーション部16、及び送信部17は、上記CPUによる演算制御機能を具体的に示したものに他ならない。また、記憶部14は、上記主記憶装置及び補助記憶装置の機能を備えたものである。
また、車載装置10における各種処理を実行するプログラムは、前述したメモリに格納されるほか、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO(Magneto-Optical)、DVD−ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリ、又はSDメモリカードが挙げられる。車載装置10における各種処理を実行するプログラムは、また、通信ネットワークを介して配信されてもよい。
車両1に設けられた出力部20は、例えば、表示モニタやスピーカなどで構成される。出力部20は、アプリケーション部16により実行された運転支援サービスの情報が出力される装置である。また、自車1に設けられたナビゲーション部30は、図示しない地図情報を備えており、自車1を中心とした地図画像を出力部20に出力したり、出発地から目的地までの経路探索をしてナビゲーション画像や音声を出力部20に出力したりする。
なお、ナビゲーション部30と判定部15の間で情報のやりとりを行ってもよい。例えば、判定部15は、判定結果に関する情報をナビゲーション部30に出力し、ナビゲーション部30は、この判定結果に関する情報をナビゲーション機能に活用してもよい。また、ナビゲーション部30が備える地図情報、例えば、道路に関する情報などを判定部15に出力してもよい。判定部15の判定精度を高めることができる場合がある。
次に、図5を用いて、車載装置10が実行する同一道路走行判定処理について説明する。図5は、同一道路走行判定処理の流れを示すフローチャートである。なお、同一道路走行判定処理は、受信部11が他車位置情報を受信することを契機に実行される。
まず、判定部15の最大勾配取得部151は、自車1の現在の速度情報vに基づいて、記憶部14に記憶されている勾配情報141を参照し、自車1の現在の速度情報vに対応した最大勾配αを取得する(ステップS10)。
次に、判定部15の距離算出部152は、自車位置情報及び他車位置情報に基づいて、自車1と他車2との間の距離Lを算出する(ステップS20)。
次に、判定部15の判定閾値設定部154は、距離Lと最大勾配αに基づいて、判定閾値THを設定する(ステップS30)。上述したように、判定閾値TH=L×tanα+オフセット値である。
次に、判定部15の高度差算出部153は、自車位置情報及び他車位置情報に基づいて、自車1と他車2との高度差Hを算出する(ステップS40)
次に、判定部15の判定結果出力部155は、高度差H≦判定閾値THであるか否かを判定する(ステップ50)。
高度差H≦判定閾値THである場合には(ステップS50:YES)、判定結果出力部155は、自車1と他車2は同一道路を走行していると判定し(ステップS60)、次いで、自車1が道路区分情報を有しておらず(ステップ70:YES)かつ他車2から道路区分情報を受信した場合(ステップ80:YES)には、他車2の道路区分情報を自車1の道路区分情報に設定する。
これに対して、高度差H>判定閾値THである場合には(ステップS50:NO)、判定結果出力部155は、自車1と他車2は同一道路を走行していない、つまり異なる道路を走行していると判定する(ステップS100)。
以上、本実施の形態に係る同一道路走行判定処理によれば、法令に沿った勾配情報141を用いて、自車1の速度に応じた道路構造上の最大の高度差を算出し、算出した最大高度差に基づいて判定閾値を設定する。そして、この判定閾値と自車1と他車2の高度差を比較して、3次元的に自車1が他車2と同一の道路上を走行しているか否かを判定するので、立体交差するそれぞれの道路の状況に柔軟に対応でき、近傍を走行する他車2が同一道路上を走行しているか否かを精度高く判定することができる。
<第2の実施の形態>
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る車載装置10Aの概略構成図である。車載装置10Aは、上述した第1の実施の形態に係る車載装置10の機能に加えて、自車1の現在の高度情報が信頼性のある情報であるか否かを確認する高度情報精度確認処理を実行する機能を有している。車載装置10Aは、高度情報精度確認処理を実行した結果、自車1の現在の高度情報が信頼性のある情報であると判定した場合には、この高度情報を用いて上述した同一道路走行判定処理を実行し、自車1と他車2が同一道路上を走行しているか否かを判定する。一方、自車1の現在の高度情報が信頼性のない情報であると判定した場合には、この高度情報を用いた同一道路走行判定処理を実行せず、前回の同一道路走行判定処理の結果を流用する。
なお、以下においては、第1の実施の形態と異なる構成、機能及び処理を中心に説明し、その他の構成、機能及び処理に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
車載装置10Aは、受信部11と、速度情報取得部12と、位置情報取得部13と、記憶部14と、判定部15と、アプリケーション部16と、送信部17と、精度確認部18と、を備える。
精度確認部18は、受信部11が他車位置情報を受信するごとに高度情報精度確認処理を実行して、自車1の現在の高度情報が信頼性のある情報であるか否かを確認する。精度確認部18は、より詳しくは、図7に示すように、高度角算出部181と、推定高度変化量算出部182と、最大勾配取得部183と、最大高度変化量算出部184と、精度判定部185と、を具備する構成である。
高度角算出部181は、自車1の過去の位置A0と自車1の現在の位置A1に基づいて、自車1の移動水平方向に対する高度角θを算出する。ここで、自車1の過去の位置A0の高度情報は、誤差が小さく信頼性があると判定された高度情報である。以下、この自車1の過去の信頼性がある高度情報を有する位置を基準点A0ともいう。なお、基準点A0の初期値は、自車1の発車時、つまりエンジンがかけられて自車1が走り出すまでの停車状態にあるときに位置情報取得部13により取得された自車位置情報を平均値処理したものである。
推定高度変化量算出部182は、高度角算出部181が算出した高度角θを用いて、今後、自車1が近傍に存在する他車2の現在の位置B1の2次元上の位置に到達したときの自車1の基準点A0からの高度変化量H1を算出する。この高度変化量H1を自車推定高度変化量H1という。
上述した高度角算出部181及び推定高度変化量算出部182の機能を、図8及び図9を用いて具体的に説明する。図8は、自車1及び他車2が高速道路を走行している様子を示す図であり、図9は、高度角θ及び自車推定高度変化量H1を説明する図である。
ここで、自車1の過去の位置A0、つまり基準点A0の3次元上の位置座標をA0(A0x,A0y,A0z)、自車1の現在の位置A1の3次元上の位置座標をA1(A1x,A1y,A1z)、近傍に存在する他車2の現在の位置B1の3次元上の位置座標を(B1x,B1y,B1z)とする。また、基準点A0と自車現在位置A1との2次元上の距離をL0、自車現在位置A1と他車現在位置B1との2次元上の距離をL1とする。すなわち、距離L0=sqr[(A1x−A0x)+(A1y−A0y)]であり、距離L1=sqr[(B1x−A1x)+(B1y−A1y)]である。
また、図9に示すように、自車1が今後、他車現在位置B1の2次元上の位置座標(B1x,B1y)に到達したときの推定位置A2の3次元上の位置座標をA2(A2x,A2y,A2z)とする。ここで、A2x=B1x、A2y=B1yである。この場合、基準点A0と自車現在位置A1の高度差H0とすると、高度角θは、tanθ=H0/L0となる角度である。また、自車1が他車現在位置B1の2次元上の位置座標(B1x,B1y)に到達したときの自車推定高度変化量H1は、H1=(L0+L1)×tanθとなる。
最大勾配取得部183は、自車1の現在位置A1における速度vに基づいて、記憶部14に記憶されている勾配情報141を参照し、自車1の現在の速度vに対応した最大勾配αを取得する。
最大高度変化量算出部184は、最大勾配取得部183により取得された最大勾配αを用いて、自車1が他車現在位置B1の2次元上の位置座標(B1x,B1y)に到達したときの自車1の基準点A0からの最大高度変化量HMAXを算出する。
上述した最大勾配取得部183及び最大高度変化量算出部184の機能を、図10を用いて具体的に説明する。図10は、最大勾配α及び最大高度変化量HMAXを説明する図である。自車1が最大勾配αに基づいて他車現在位置B1の2次元上の位置座標(B1x,B1y)に到達したときの位置A3の位置座標をA3(A3x,A3y,A3z)とする。ここで、A3x=B1x、A3y=B1yである。この場合、最大勾配αと、距離L0+L1と、に基づいて、当該距離L0+L1の最大勾配αに相当する高さHαを算出し、この算出された高さHαに誤差許容のオフセット値を加算して最大高度変化量HMAXとする。図10では、オフセット値を0とした場合を示しており、HMAX=Hα=(L0+L1)×tanαとなっている。この最大高度変化量HMAXは、道路構造上の最大勾配αに対応した最大の高度変化量であるから、本実施の形態では、自車1の基準点A0と推定位置A2との自車推定高度変化量H1が最大高度変化量HMAX以下の場合には、自車1の現在位置A1の高度情報を、誤差が小さく信頼性がある情報と判定する。
精度判定部185は、推定高度変化量算出部182により算出された自車推定高度変化量H1と、最大高度変化量算出部184により算出された最大高度変化量HMAXと、を比較する。そして、(1)自車推定高度変化量H1≦最大高度変化量HMAXの場合には、自車1の現在位置A1の高度情報を、誤差が小さく信頼性のある情報と判定し、(2)自車推定高度変化量H1>最大高度変化量HMAXの場合には、自車1の現在位置A1の高度情報を、誤差が大きく信頼性のない情報と判定する。
このことを、図11を用いて具体的に説明する。図11は、精度確認部18の機能を説明する図である。例えば、(1)自車1の現在位置がA1aであり、高度角がθaの場合には、自車推定高度変化量H1a<最大高度変化量HMAXなので、自車1の現在位置A1aの高度情報を信頼性のある情報と判定し、(2)自車1の現在位置がA1bであり、高度角がθbの場合には、自車推定高度変化量H1b>最大高度変化量HMAXなので、自車1の現在位置A1bの高度情報を信頼性のない情報と判定する。ここで、tanθa=H0a/L0、tanθb=H0b/L0であり、高度差H0aは、基準点A0と現在位置A1aとの高度差、高度差H0bは、基準点A0と現在位置A1bとの高度差を示す。
また、精度確認部18は、(1)自車1の現在位置A1の高度情報を信頼性のある情報と判定した場合には、基準点A0の位置座標を更新する処理を行う。具体的には、自車現在位置A1の位置座標を基準点の位置座標とする。また、自車現在位置A1及び他車現在位置A2に基づいて、同一道路走行判定処理(図5参照)を実行する。
一方、精度確認部18は、(2)自車1の現在位置A1の高度情報を信頼性のない情報と判定した場合には、自車現在位置A1及び他車現在位置A2に基づいた同一道路走行判定処理を実行せず、前回の同一道路走行判定処理の結果を流用する。
なお、車載装置10Aも、車載装置10と同様に、少なくとも演算機能及び制御機能を備えた中央演算装置(CPU)、プログラムやデータを格納する機能を有するRAM等からなる主記憶装置(メモリ)を有する電子的な装置から構成されている。そして、精度確認部18は、上記CPUによる演算制御機能を具体的に示したものである。
また、車載装置10Aにおける各種処理を実行するプログラムは、前述したメモリに格納されるほか、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよいし、通信ネットワークを介して配信されてもよい。
次に、図12を用いて、車載装置10Aが実行する高度情報精度確認処理について説明する。図12は、高度情報精度確認処理の流れを示すフローチャートである。なお、高度情報精度確認処理は、受信部11が他車位置情報を受信したことを契機に実行される。
まず、精度確認部18の高度角算出部181は、自車1の基準点A0及び現在位置A1に基づいて、基準点A0と現在位置A1との間の距離L0、基準点A0と現在位置A1の高度差H0を算出する(ステップS210)。
次に、高度角算出部181は、算出された距離L0及び高度差H0に基づいて、自車1の移動に際して、自車1の水平方向に対する高度角θを算出する(ステップS220)。tanθ=H0/L0である(図9参照)。
次に、精度確認部18の推定高度変化量算出部182は、自車1の現在位置A1及び他車2の現在位置B1に基づいて、現在位置A1とB1との間の距離L1を算出する(ステップS230)。
次に、推定高度変化量算出部182は、高度角算出部181により算出された高度角θ、並びに距離L0及びL1に基づいて、自車推定高度変化量H1を算出する(ステップS240)。上述したように、自車推定高度変化量H1は、H1=(L0+L1)×tanθである(図9参照)。
次に、精度確認部18の最大勾配取得部183は、自車1の現在の速度vに基づいて、記憶部14に記憶されている勾配情報141を参照し、自車1の現在の速度vに対応した最大勾配αを取得する(ステップS250)。
次に、精度確認部18の最大高度変化量算出部184は、距離L0及びL1と最大勾配αに基づいて、最大高度変化量HMAXを算出する(ステップS260)。上述したように、最大高度変化量HMAXは、HMAX=(L0+l1)×tanα+オフセット値である(図10参照)。
次に、精度確認部18の最大高度変化量算出部184は、自車推定高度変化量H1と最大高度変化量HMAXを比較して、自車推定高度変化量H1≦最大高度変化量HMAXであるか否かを判定する(ステップS270)。
自車推定高度変化量H1≦最大高度変化量HMAXである場合には(ステップS270:YES)、自車1の現在位置A1の高度情報は信頼できる情報なので(図11参照)、基準点A0の位置座標を自車1の現在位置A1の位置座標に更新し(ステップS280)、同一道路走行判定処理(図5参照)を実行する(ステップS290)。
これに対して、自車推定高度変化量H1>最大高度変化量HMAXである場合には(ステップS270:NO)、自車1の現在位置A1の高度情報は信頼できない情報なので(図11参照)、前回の同一道路走行判定処理の結果を流用する(ステップS300)。
以上、本実施の形態に係る高度情報精度確認処理によれば、高度情報に信頼性のある基準点、及び近傍に存在する他車2の現在位置を用いて、自車1の推定高度変化量を算出し、この算出した推定高度変化量を、道路の最大勾配に基づいた最大高度差と比較して、自車1の現在位置の信頼性を判定する。その結果、容易に自車1の現在の高度情報が信頼性のある情報であるか否かを判定できるので、この判定結果を用いることにより、近傍を走行する他車2が同一道路上を走行しているか否かをさらに精度高く判定することができる。
<その他の変形例>
なお、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、他車2を車両としたが、他車2を、広くは歩行者を含めた移動体2としてもよい。自車1と歩行者との交錯可能性の有無を精度よく判定することが可能となる。ただし、この場合には、歩行者が自らの位置情報を発信する通信装置を携行する必要がある。
また、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、自車1の速度を用いて勾配情報141を取得したが、道路に定められた法定速度を用いて勾配情報141を取得するようにしてもよい。例えば、判定部15が、ナビゲーション部30が保持する地図情報に含まれる道路情報に基づいて、自車1の現在位置する道路の法定速度を取得し、この取得した法定速度に基づいて、勾配情報141を取得するようにしてもよい。上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、自車1の速度を法定速度に擬制して、勾配情報を取得しているので、自車1の速度が法定速度を超えている場合には、最大勾配に誤差が生じるおそれがあるが、当該変形例の場合にはそのおそれがない。
さらに、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、予め記憶部14に勾配情報141を保持するようにしたが、ナビゲーション部30が高度情報を含む地図情報を有している場合には、この高度情報を利用することにより、自車1が走行する道路の勾配を算出することができるので、必ずしも記憶部14に勾配情報141を保持する必要はない。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴う構成もまた、本発明の技術的範囲に含まれる。
1 車両(自車)
2 車両(他車)
10,10A 車載装置
11 受信部
12 速度情報取得部
13 位置情報取得部
14 記憶部
15 判定部
16 アプリケーション部
17 送信部
18 精度確認部
20 出力部
30 ナビゲーション部
141 勾配情報

Claims (8)

  1. 車両に搭載される車載装置であって、
    前記車両の近傍に存在する移動体の3次元の位置情報を受信する受信部と、
    前記車両の3次元の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記車両の速度を取得する速度情報取得部と、
    速度と道路の最大勾配を対応付けた勾配情報を記憶する記憶部と、
    前記勾配情報に基づいて、前記車両と前記移動体が同一道路上を走行しているか否かを判定する判定処理を実行する判定部と、
    を備え、
    前記判定部は、
    前記勾配情報に基づいて、前記速度情報取得部により取得された前記車両の速度に対応した最大勾配を取得する最大勾配取得部と、
    前記受信部により受信された前記移動体の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置と、前記位置情報取得部により取得された前記車両の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置と、の間の距離を算出する距離算出部と、
    前記最大勾配取得部により取得された前記最大勾配を用いて、前記距離算出部により算出された距離に対応した最大高度差を算出し、算出した当該最大高度差に基づいた判定閾値を設定する判定閾値設定部と、
    前記位置情報取得部により受信された前記移動体の高度と、前記位置情報取得部により取得された前記車両の高度と、の間の高度差を算出する高度差算出部と、
    前記高度差算出部により算出された高度差が前記判定閾値以下の場合には、前記車両と前記移動体が同一道路上を走行しているという判定結果を出力する一方、前記高度差算出部により算出された高度差が前記判定閾値より大きい場合には、前記車両と前記移動体が同一道路上を走行していないという判定結果を出力する判定結果出力部と、
    を備えることを特徴とする車載装置。
  2. 前記勾配情報は、法令に基づいて規定された、前記車両の法定速度と道路の前記最大勾配を対応付けたデータに基づいており、前記車両の速度が大きくなるに従って前記最大勾配は小さくなる傾向を有する情報である、
    ことを特徴とする請求項1記載の車載装置。
  3. 前記受信部は、さらに道路区分を示す道路区分情報を受信可能であり、
    前記判定結果出力部が前記車両と前記移動体が同一道路上を走行していると判定し、かつ、前記車両に前記道路区分情報がなく、かつ前記移動体の前記道路区分情報を受信した場合には、受信した当該道路区分情報を前記車両の前記道路区分情報に設定する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車載装置。
  4. 前記判定結果出力部の判定結果を利用して所定のアプリケーションを実行するアプリケーション部を備える、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車載装置。
  5. 所定の方法により、基準点として設定された前記車両の過去の位置の高度に基づいて、前記車両の現在の高度の精度を確認する精度確認部を備え、
    前記判定部は、前記精度確認部により、前記車両の現在の高度の精度が所定の精度を満たすと判定された場合、前記判定処理を実行して、前記車両の現在の高度を含む位置を前記基準点に設定し、前記精度確認部により、前記車両の現在の高度の精度が前記所定の精度を満たさないと判定された場合、前記判定部は、前記判定処理を実行せず、前回に実行した前記判定処理の結果を流用する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車載装置。
  6. 前記精度確認部は、
    前記基準点の3次元上の位置と前記車両の現在の3次元上の位置とに基づいて、前記車両が前記基準点から現在の位置に移動した場合の前記車両の水平方向に対する高度角を算出する高度角算出部と、
    前記基準点の2次元上の位置と前記車両の現在の2次元上の位置との間の第一の距離、及び前記車両の現在の2次元上の位置と前記移動体の現在の2次元上の位置との間の第二の距離を算出し、算出した第一の距離及び第二の距離、並びに前記高度角算出部により算出された高度角に基づいて、前記車両が前記移動体の現在の2次元上の位置に達したときの前記車両の前記基準点からの高度変化量を算出する推定高度変化量算出部と、
    前記勾配情報に基づいて、前記速度情報取得部により取得された前記車両の現在の速度に対応した前記最大勾配を取得する前記最大勾配取得部と、
    前記第一の距離及び前記第二の距離、並びに前記最大勾配取得部により取得された前記最大勾配を用いて、前記車両が前記移動体の現在の2次元上の位置に達したときの前記車両の前記基準点からの最大高度変化量を算出する最大高度変化量算出部と、
    前記推定高度変化量算出部により算出された高度変化量が前記最大高度変化量以下の場合には、前記車両の現在の高度の精度は、前記所定の精度を満たすと判定し、前記推定高度変化量算出部により算出された高度変化量が前記最大高度変化量より大きい場合には、前記車両の現在の高度の精度は、前記所定の精度を満たさないと判定する精度判定部と、ことを特徴とする請求項5記載の車載装置。
  7. 車両に搭載された車載装置による同一道路走行判定方法であって、
    速度と道路の最大勾配を対応付けた勾配情報を記憶する記憶部を備えた前記車載装置は、
    前記車両の近傍に存在する移動体の3次元の位置情報を受信する受信ステップと、
    前記車両の3次元の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
    前記車両の速度を取得する速度情報取得ステップと、
    前記勾配情報に基づいて、前記車両と前記移動体が同一道路上を走行しているか否かを判定する判定ステップと、
    を備え、
    前記判定ステップは、
    前記勾配情報に基づいて、前記速度情報取得ステップにより取得された前記車両の速度に対応した最大勾配を取得する最大勾配取得ステップと、
    記受信ステップにより受信された前記移動体の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置と、前記位置情報取得ステップにより取得された前記車両の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置との間の距離を算出する距離算出ステップと、
    前記最大勾配取得ステップにより取得された前記最大勾配を用いて、前記距離算出ステップにより算出された距離に対応した最大高度差を算出し、算出した当該最大高度差に基づいた判定閾値を設定する判定閾値設定ステップと、
    前記位置情報取得ステップにより受信された前記移動体の高度と、前記位置情報取得ステップにより取得された前記車両の高度と、の間の高度差を算出する高度差算出ステップと、
    前記高度差算出ステップにより算出された高度差が前記判定閾値以下の場合には、前記車両と前記移動体が同一道路上を走行しているという判定結果を出力する一方、前記高度差算出ステップにより算出された高度差が前記判定閾値より大きい場合には、前記車両と前記移動体が同一道路上を走行していないという判定結果を出力する判定結果出力ステップと、
    を備えることを特徴とする同一道路走行判定方法。
  8. 車両に搭載された車載装置のための同一道路走行判定プログラムであって、
    速度と道路の最大勾配を対応付けた勾配情報を記憶する記憶部を備えた前記車載装置に、
    前記車両の近傍に存在する移動体の3次元の位置情報を受信する受信ステップと、
    前記車両の3次元の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
    前記車両の速度を取得する速度情報取得ステップと、
    前記勾配情報に基づいて、前記車両と前記移動体が同一道路上を走行しているか否かを判定する判定ステップと、
    を実行させ、
    前記判定ステップは、
    前記勾配情報に基づいて、前記速度情報取得ステップにより取得された前記車両の速度に対応した最大勾配を取得する最大勾配取得ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記移動体の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置と、前記位置情報取得ステップにより取得された前記車両の3次元の位置情報に含まれる2次元上の位置との間の距離を算出する距離算出ステップと、
    前記最大勾配取得ステップにより取得された前記最大勾配を用いて、前記距離算出ステップにより算出された距離に対応した最大高度差を算出し、算出した当該最大高度差に基づいた判定閾値を設定する判定閾値設定ステップと、
    前記位置情報取得ステップにより受信された前記移動体の高度と、前記位置情報取得ステップにより取得された前記車両の高度と、の間の高度差を算出する高度差算出ステップと、
    前記高度差算出ステップにより算出された高度差が前記判定閾値以下の場合には、前記車両と前記移動体が同一道路上を走行しているという判定結果を出力する一方、前記高度差算出ステップにより算出された高度差が前記判定閾値より大きい場合には、前記車両と前記移動体が同一道路上を走行していないという判定する判定結果を出力する判定結果出力ステップと、
    を備えることを特徴とする同一道路走行判定プログラム。
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