JP6694121B1 - 温度指示計 - Google Patents
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Abstract
Description
この種の温度指示計では、検温液としてアルコール等が用いられる場合が多いが、例えば150℃以上の高温の温度測定領域を測定する場合には、検温液として水銀が好適に用いられている。しかしながら、近年、環境保護の観点から水銀の使用を禁止する動きが取られはじめている。
例えば、作動液体が内部封入された感温部と、作動液体の膨張、収縮に伴う圧力変化に基づいて弾性変位する円弧形状のブルドン管と、ブルドン管の弾性変位量を拡大して指針に伝達する拡大伝達機構と、を備えた液体圧力式の温度指示計が知られている。
具体的には、所定の外径で円筒状に形成され、且つ作動流体を内部に封入可能とされた感温筒を軸方向に長く形成することで、大きな内部容積を確保している場合が多かった。従って、従来のブルドン管を利用した温度指示計では、一般的に感温筒が長く形成されている場合が多かった。
この際、流体の温度を正確に測定するためには、容器或いは配管等に設けられた装着口を通じて感温筒を外部から挿入し、容器或いは配管内に感温筒を適切にセットした状態で温度指示計を取り付ける必要がある。
特に、船舶用エンジンの場合には、排気ガスが高温であるため、配管内の狭い温度測定領域に感温筒の全体をセットすることが必要とされるが、感温筒の長さが長い従来の温度指示計では、このようなニーズに応えることが難しかった。
このように、全長を短く、少ない巻き数で渦巻き状に形成することでブルドン管の小型化を図っているので、作動流体の熱膨張率が小さい場合、すなわち作動流体が僅かに膨張、収縮する場合であっても、ブルドン管を反応良く弾性変位させることができる。従って、作動流体を封入する感温筒の内容積を小さくすることができ、その分、感温筒の長さを従来よりも短くすることができる。そのため、感温筒の小型化を図ることができる。
特に、第1キャピラリ管とブルドン管との接続、及び第2キャピラリ管とブルドン管との接続を行った後、導入管として機能する第3キャピラリ管を利用して、作動流体の封入を容易且つスムーズに行うことができる。つまり、第3キャピラリ管内に作動流体を導入することで、第1キャピラリ管及び第2キャピラリ管を通じて、感温筒内及びブルドン管内に作動流体をスムーズに導入することができる。従って、感温筒内、キャピラリ管内、及びブルドン管内の全体に亘って作動流体を封入することができる。従って、ブルドン管を小型化にした場合であっても、ブルドン管内に確実に作動流体を封入することができ、安定した温度測定を行うことができる。
例えば、中継スリーブの挿通孔内に第1キャピラリ管、第2キャピラリ管及び第3キャピラリ管をそれぞれ挿通させた後、溶接等によって固着させることで、第1キャピラリ管、第2キャピラリ管及び第3キャピラリ管と中継スリーブとを一体に組み合わせることができる。そして、中継スリーブを収容孔内に嵌め込んだ後、溶接等によって固着させることで、中継プレートと中継スリーブとを一体に組み合わせることができる。これにより、第1キャピラリ管、第2キャピラリ管及び第3キャピラリ管を、中継スリーブを介して本体ケースに固定された中継プレートに組み合わせることができる。
特に、本体ケースに組み合わされた回転軸部を利用して、第1回転ホルダ、第2回転ホルダ、連結体、ブルドン管及び指針の各構成品をコンパクトに組み合わせることができるので、本体ケースのサイズを小型化したとしても、温度指示の正確性を維持しながら、安定した作動性能を図ることができる。
本実施形態では、船舶用エンジンから排出される排気ガスが内部を流れる排気管に温度指示計を取り付けて、排気ガスの温度を測定する場合を例に挙げて説明する。
ただし、この場合に限定されるものではなく、温度指示計の設置場所や用途は適宜変更して構わない。
装着筒3は、排気管2から外方に向けて突出した円筒状に形成され、排気管2の内部と外部とを連通している。装着筒3の内周面には第1雌ねじ部3aが形成されている。
図1〜図3に示すように、保護管10は、有底筒状に形成された保護管本体11と、保護管本体11の上端部に固着された締込みナット12と、を備え、例えばステンレス製とされている。
図1〜図3に示すように、温度指示計1は、感温筒20を有する感温部21と、感温部21の上方に配置された本体ケース22と、感温筒20と本体ケース22とを一体的に接続する直管状のステム(本発明に係る接続管)23と、本体ケース22内に配置され、指針24及び目盛板25を有する温度指示部26と、を備えている。
従って、本実施形態の温度指示計1は、本体ケース22にステム23を介して感温部21が直結した直結式とされている。
このように、保護管10を介して温度指示計1を排気管2に組み合わせることができるので、保護管10によって排気管2内を密閉状態に維持したまま、温度指示計1の取り付け及び取り外しを容易に行うことが可能とされている。
感温筒20は、例えばステンレス製とされ、上方に開口した有底筒状に形成されている。なお、先に述べたように、感温筒20の中心軸線(感温軸O1)は、装着筒3及び保護管10の中心軸線と同軸に配置されている。
本実施形態では、感温軸O1方向から見た平面視において、感温軸O1に交差する方向を径方向といい、感温軸O1回りに周回する方向を周方向という。
なお、作動流体Fとしては、例えば不活性ガスを採用することができる。ただし、この場合に限定されるものではなく、不活性ガス以外のガスを含む各種の気体を採用しても構わないし、気体に代えて液体等を採用しても構わない。なお、図3を含む各図面では、作動流体Fをドット状のハッチングで図示している。ただし、図面を見易くするために、主に感温筒20の内部における作動流体Fだけをドット状のハッチングで図示している。
プラグ部30は、外径が感温筒20の外径と同径に形成され、感温筒20の上端開口端に対して接触する大径部31と、大径部31よりも下方に配置され、外径が大径部31の外径よりも小さく形成された第1小径部32と、大径部31よりも上方に配置され、外径が大径部31の外径よりも小さく形成された第2小径部33と、を備えている。
なお、プラグ部30には、該プラグ部30を上下に貫通する第1貫通孔34が感温軸O1と同軸に形成されている。
ねじ軸部42の外周面には、保護管10側の第2雌ねじ部12aに対して螺合する第2雄ねじ部42aが形成されている。これにより、押しねじ部材40を保護管10に対して一体に組みわせることが可能とされている。
これにより、締付けリング45は、押しねじ部材40によって下方に押し込まれることに伴って、徐々に窄まるように変形可能とされ、ステム23を径方向の外側から押さえ付ける役割を果たしている。
本体ケース22は、有底筒状のケーシング50と、ケーシング50に対して組み合わされるケースカバー60と、を備え、内部に各構成品を収容する密閉空間Sが形成されている。
前壁54は、指示筒53を挟んだ上下に配置されている。これにより、前壁54は主に、指示筒53の後端部と上壁55の前端部とを繋ぐように形成されていると共に、指示筒53の後端部と下壁56の前端部とを繋ぐように形成されている。
囲繞筒62は、指示筒53よりも前後方向L2に長く形成されている。これにより、指示筒53の前端開口端とケーシング50の環状壁64との間には、前後方向L2に所定の隙間が確保されている。
なお、ガスケット66は、所定の厚み及び所定の硬度を有する例えばシリコンゴム製とされ、囲繞筒62の内径と同径の外径を有し、且つ環状壁64の内径と同径の内径を有するリング状に形成されている。図示の例では、ガスケット66は、透明プレート65よりも厚肉に形成されているが、この場合に限定されるものではない。
特に、透明プレート65及びガスケット66は、図6に示すように、環状壁64と指示筒53との間に前後方向L2に挟み込まれた状態となる。そのため、透明プレート65及びガスケット66は、指示筒53の内側をシールした状態で、指示筒53の前方開口部を閉塞している。なお、指示筒53と囲繞筒62との間には、Oリング68が設けられており、指示筒53と囲繞筒62との間のシール性を確保している。
従って、上述のように構成された本体ケース22の内部空間は、先に述べたように適切に密閉された密閉空間Sとされている。
これにより、先に述べたように、第3雄ねじ部37aを第3雌ねじ部70aに螺合することで、ステム連結部35を介して本体ケース22とステム23とを連結した状態で組み合わせることができる。
なお、第3雄ねじ部37aと第3雌ねじ部70aとは密に螺合しており、第3雄ねじ部37aと第3雌ねじ部70aとの間に高いシール性を確保している。
なお、本体ケース22の内部(密閉空間S)には、オイル孔71を利用して高粘度の図示しないオイル(例えばシリコンオイル等)が充填されている。
なお、指針24は、ケーシング50における指示筒53の中心軸線と同軸に配置された回転軸線O2回りを回転するように構成されている。本実施形態では、回転軸線O2方向から見た正面視において、回転軸線O2に交差する方向を径方向といい、回転軸線O2回りに周回する方向を周方向という。
ブルドン管80は、例えば銅或いは銅合金によって形成され、その全長に亘って径方向に厚みの薄い中空の帯状となるように、扁平状に押し潰された状態で形成されている。ブルドン管80の全長は予め決まった長さとされていると共に、径方向に拡径又は縮径するように弾性変位したときに、互いが接触しない程度の隙間をあけた状態で所定の巻き数で渦巻き状に形成されている。
図9及び図10に示すように、ブルドン管80の固定端82はキャピラリ管100内に連通可能な開放端とされ、キャピラリ管100を通じて作動流体Fが導入される。これに対して、ブルドン管80の自由端81は、閉塞した閉塞端とされている。そのため、ブルドン管80内には、作動流体Fが封入されている。
ブルドン管80の自由端81は、ブルドン管80の径方向の弾性変位に伴って回転軸線O2回りを移動(回転移動)可能とされている。
軸本体141の前端面は、中継プレート150の前面に対して面一とされ、貫通孔151の開口周縁に沿って溶接等によって固着されている。これにより、ピボット受140と中継プレート150とは一体的に組み合わされている。
これにより、ピボット受140及び中継プレート150は、ケーシング50の後壁51に対して強固に固定されている。それに加え、貫通孔151内及びピボット孔75内を通じた密閉空間S内と外部との間に高いシール性を確保している。
従って、ブルドン軸130は、ブルドン管80の径方向への弾性変位に伴って、自由端81と共に回転軸線O2回りを回転可能とされている。
連結体175は、指針軸120に一端部161が接続されたバイメタル160と、ブルドン軸130に一体に組み合わされると共にバイメタル160の他端部162が接続されたバイメタルアーム170と、を備えている。
バイメタル160の他端部162(すなわち直線部165の外端部)は、バイメタルアーム170に対して例えば溶接等により固着されている。これにより、バイメタル160の他端部162とバイメタルアーム170とは一体に接続されている。
さらに、バイメタル160は、本体ケース22内の温度が所定温度以上となったときに、本体ケース22内の温度変化に応じて変形し、該変形によって指針軸120を、ブルドン管80の弾性変位に基づく回転方向とは逆方向に向けて回転させることが可能とされている。
キャピラリ管100は、ステム23内から密閉空間S内に亘って配置され、ステム23内において感温筒20に接続され、且つ密閉空間S内においてブルドン管80の固定端82に接続されている。
キャピラリ管100は、感温筒20に接続された第1キャピラリ管101と、ブルドン管80の固定端82に接続された第2キャピラリ管102と、第3キャピラリ管103と、を備えている。これら、第1キャピラリ管101、第2キャピラリ管102及び第3キャピラリ管103は、中継部材180を介して互いに連通した状態で組み合わされている。なお、図3及び図6では、図面を見易くするために、第1キャピラリ管101、第2キャピラリ管102及び第3キャピラリ管103の図示を部分的に省略、或いは省略している。
これにより、第1キャピラリ管101の一端部は、プラグ部30を介して感温筒20に接続されていると共に、感温筒20内に連通している。第1キャピラリ管101の他端部は、密閉空間S内において中継部材180の後述する中継スリーブ190に接続されている。
図6に示すように、中継部材180は、ピボット受140を介して本体ケース22のケーシング50に固定された中継プレート150と、中継プレート150の収容孔152内に嵌め込まれた状態で固着された中継スリーブ190と、を備えている。
中継スリーブ190には、該中継部材180を軸方向に貫通すると共に、第1キャピラリ管101、第2キャピラリ管102及び第3キャピラリ管103をそれぞれ挿通可能とさせる第1挿通孔191、第2挿通孔192及び第3挿通孔193が形成されている。これら第1挿通孔191、第2挿通孔192及び第3挿通孔193は、互いに間隔をあけて配置されている。
なお、第1キャピラリ管101は、密閉空間S内において、ブルドン管80を含む回転ユニット90の周囲を囲むようにケーシング50の周壁52に沿って配置されている。
第3キャピラリ管103は、密閉空間S内に図示しない保持部材によって保持された状態で収容されている。なお、第3キャピラリ管103の他端部は封止された状態とされている。
指針24は、例えばアルミニウム製とされ、ガスケット66の内側に配置された状態で、指針軸120における保持軸122に密に嵌合されている。これにより、指針24は、指針軸120に伴って回転軸線O2回りを回転可能とされ、ブルドン管80の弾性変位に応じた温度を指示することが可能とされている。
なお、目盛板25の中央部には、指針軸120の保持軸122を挿通させるために逃げ孔25aが該目盛板25を前後方向L2に貫通するように回転軸線O2と同軸上に形成されている。
次に、上述のように構成された温度指示計1を利用して、排気ガスGの温度を測定する場合について説明する。
これにより、渦巻き状に形成されたブルドン管80を、作動流体Fの膨張、収縮に伴う圧力変化に伴って径方向に拡径、縮径するように弾性変位させることができる。そのため、ブルドン管80の自由端81を、ブルドン管80の弾性変位に伴って回転軸線O2回りを周回するように移動(回転移動)させることができる。
具体的には、ブルドン管80の自由端81が回転軸線O2回りを移動することで、該自由端81に伴ってブルドン軸130を回転軸線O2回りに回転させることができる。これにより、バイメタルアーム170及びバイメタル160を有する連結体175の全体を回転軸線O2回りに回転させることができ、これに伴って指針軸120を回転軸線O2回りに回転させることができる。従って、指針軸120に伴って指針24を回転軸線O2回りに回転させることができる。
その結果、目盛板25及び指針24を利用して排気ガスGの温度指示(温度表示)を行うことができる。例えば図1に示すように、指針24を利用して250℃付近を指示することができる。
従って、図3に示すように、作動流体Fを封入する感温筒20の内容積を小さくすることができ、その分、感温筒20の長さを従来よりも短くすることができる。そのため、感温筒20の小型化を図ることができる。
しかも、ギア等を用いることなく、ブルドン管80の弾性変位に基づいて指針24を回転させるギアレス方式にすることができるので、ギアの噛み合いに起因する測定誤差が発生しない。この点においても、測定結果の高精度化を図ることができる。しかも、ギアレス方式にできるので、耐久性を高め易く、製品寿命を延ばすことができる。
従って、温度指示計1全体の小型化を図ることができる。そのため、設置スペースが確保し難い場所にも適用し易く、船舶用エンジンに好適に用いることができる温度指示計1とすることができる。
しかも、棒状温度計とは異なり、回転軸線O2回りに指針24を回転させることで温度指示を行うダイヤル式とすることができるので、読み取り易く、視認性をさらに向上することができる。
すなわち、図6に示すように、本体ケース22に組み合わされたピボット軸110を利用して、ブルドン軸130、指針軸120、連結体175、ブルドン管80及び指針24の各構成品をコンパクトに組み合わせることができるので、本体ケース22のサイズを小型化したとしても、温度指示の正確性を維持しながら、安定した作動性能を図ることができる。
これにより、本体ケース22内の温度変化の影響によってブルドン管80が弾性変位したとしても、本体ケース22内の温度変化に起因する指針軸120の回転をキャンセルすることができる。そのため、本体ケース22内の温度変化に起因する温度誤差を補正することができ、本体ケース22内の温度が例えば高温になったとしても、排気ガスGの温度変化だけに基づいて指針24を温度指示させることができる。従って、測定結果の信頼性をさらに高めることができる。
特に、第3キャピラリ管103内に作動流体Fを導入することで、第1キャピラリ管101及び第2キャピラリ管102を通じて、感温筒20内及びブルドン管80内に作動流体Fをスムーズに導入することが可能である。従って、感温筒20内、キャピラリ管100内、及びブルドン管80内の全体に亘って作動流体Fを容易且つ確実に封入することができる。従って、ブルドン管80を小型化にした場合であっても、ブルドン管80内に確実に作動流体Fを封入することができ、安定した温度測定を行うことができる。
すなわち、中継スリーブ190の第1挿通孔191内、第2挿通孔192内及び第3挿通孔193内に、第1キャピラリ管101、第2キャピラリ管102及び第3キャピラリ管103をそれぞれ挿通させた後に固着させることで、第1キャピラリ管101、第2キャピラリ管102及び第3キャピラリ管103と中継スリーブ190とを一体に組み合わせることができる。そして、中継スリーブ190を収容孔152内に嵌め込んだ後に固着させることで、中継プレート150と中継スリーブ190とを一体に組み合わせることができる。これにより、第1キャピラリ管101、第2キャピラリ管102及び第3キャピラリ管103を、中継スリーブ190を介して本体ケース22に固定された中継プレート150に組み合わせることができる。
上記実施形態では、複数の目盛り25bが均等配置された、いわゆる均等目盛りの目盛板25を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではなく、例えば図22及び図23に示すように、所定の温度範囲単位で、目盛り25bを不均等に配置した、いわゆる不均等目盛りの目盛板200、201としても構わない。
いずれにしても、排気ガスGの温度変化に対するブルドン管80の弾性変位量の変化がリニアに変化しない場合であっても、そのブルドン管80の弾性変位量の変化に対応した不均等目盛りの目盛板200、201を利用することで、温度指示をより正確に行うことが可能となる。
弁付きオイルキャップ210は、オイル孔71の第4雌ねじ部71aに螺合する第4雄ねじ部72aが外周面に形成されたねじ軸部212と、ねじ軸部212の上端部に一体形成されたナット部213と、を有するキャップ本体211を備えている。
なお、第2収容孔216を画成する底面は、径方向の外側から径方向の内側に向かうにしたがって下方に延びる断面テーパ状に形成された着座面220とされている。
ボール221は、例えば耐油性、耐摩耗性、耐老化性等に優れたニトリルゴム等の合成ゴム製とされ、着座面220に押し付けられて着座することで第1圧抜孔217を閉塞し、且つ着座面220から離間することで第1圧抜孔217を開放することが可能とされている。なお、ボール221の材質は、合成ゴムに限定されるものではなく、例えば金属製としても構わない。
なお、コイルばね222は、例えば本体ケース22の内部(密閉空間S)の圧力が予め決められた上限値に達する直前に弾性変形するように、弾性力(ばね力)が調整されている。
例えば図25に示すように、感温軸O1に対して回転軸線O2が同軸となるように、本体ケース22に対してステム23を接続することで、指針24を含む温度指示部26を上方に向けた上向き表示としても構わない。なお、この場合には、本体ケース22におけるケーシング50の後壁51に、ステム連結部35を介してステム23の上端部を連結させれば良い。
フレキシブル管232は、例えばステンレス製とされた長尺な蛇管であって、全長に亘って任意に湾曲変形させることが可能とされている。
第1継手筒251の内側には、継手管240の上端部が密に嵌合されている。なお、第1継手筒251と継手管240との間は、全周に亘って溶接等により固着されている。これにより、第1継手筒251及び継手管240は、一体に連結された状態で組み合わされている。ねじ軸部252は、外径が第1継手筒251の外径よりも小さく形成され、その外周面には第5雄ねじ部252aが形成されている。
なお、第1継手部250には、該第1継手部250を上下に貫通する第3貫通孔253が感温軸O1と同軸に形成されている。
なお、第1継手部250と第2継手部260との間は、全周に亘って連続的或いは間隔をあけて溶接等により固着されている。これにより、第1継手部250及び第2継手部260は、一体に連結された状態で組み合わされている。
なお、第2継手部260の内側には耐熱セメント262等が充填されており、フレキシブル管232の下端部を強固に固定している。これにより、フレキシブル管232及び第2継手部260は、一体に連結された状態で組み合わされている。なお、図27では、耐熱セメント262の図示を省略している。
ステム連結部35は、先に説明したように、スプリングワッシャ38を挟んだ状態で本体ケース22の下壁56に組み合わされている。上部継手部270は、上述した第2継手部260と同様に構成されており、その上端部はステム連結部35の内側に密に嵌合されている。ステム連結部35と上部継手部270との間は、全周に亘って溶接等により固着されている。これにより、ステム連結部35及び上部継手部270は、一体に連結された状態で組み合わされている。
それに加え、この場合の温度指示計230によれば、フレキシブル管232を任意に湾曲させることができるので、例えば感温筒20から離れた位置等に本体ケース22を設置することが可能となる。従って、用途、設置場所等に応じた使用形態で使用することができ、使い易く、利便性の向上した温度指示計230とすることができる。
取付板280は、例えばステンレス製の金属プレートであって、本体ケース22におけるケーシング50の後壁51に締結ねじ281等を介して組み合わされている。ただし、取付板280は必須なものではなく、具備しなくても構わないし、大きさや形状等を適宜変更して構わない。
G…排気ガス(被測定部)
S…密閉空間
O2…回転軸線
1、230…温度指示計
15、200、201…目盛板
20…感温筒
22…本体ケース
23…ステム(接続筒)
24…指針
25b…目盛り
26…温度指示部
80…ブルドン管
81…ブルドン管の固定端(一端部)
82…ブルドン管の自由端(他端部)
100…キャピラリ管
101…第1キャピラリ管
102…第2キャピラリ管
103…第3キャピラリ管
110…ピボット軸(回転軸部)
120…指針軸(第1回転ホルダ)
130…ブルドン軸(第2回転ホルダ)
150…中継プレート
152…収容孔
160…バイメタル
175…連結体
180…中継部材
190…中継スリーブ
191…第1挿通孔(挿通孔)
192…第2挿通孔(挿通孔)
193…第3挿通孔(挿通孔)
231…接続筒
232…フレキシブル管
Claims (7)
- 被測定部の温度に応じて膨張、収縮する作動流体が内部に封入された感温筒と、
内部に密閉空間が形成された本体ケースと、
前記感温筒と前記本体ケースとの間に配置され、前記感温筒と前記本体ケースとを一体的に接続する接続管と、
前記本体ケース内に配置され、前記作動流体の膨張、収縮に伴う圧力変化に伴って弾性変位するブルドン管と、
前記感温筒内と前記ブルドン管内とを連通させた状態で、前記感温筒と前記ブルドン管とを接続するキャピラリ管と、
前記本体ケース内に配置され、前記ブルドン管の弾性変位に応じた温度を指示する指針及び目盛板を有する温度指示部と、を備え、
前記キャピラリ管は、前記接続管内から前記密閉空間内に亘って配置され、前記接続管内において前記感温筒に接続され、且つ前記密閉空間内において前記ブルドン管の一端部に接続され、
前記指針は、前記ブルドン管の他端部に接続されると共に、前記ブルドン管の弾性変位に伴って回転軸線回りを回転可能とされ、
前記ブルドン管は、前記回転軸線方向から見て、前記回転軸線を中心として所定の巻数で渦巻き状に形成されると共に、径方向に弾性変位可能とされ、
前記ブルドン管の前記他端部は、前記ブルドン管の弾性変位に伴って前記回転軸線回りを移動可能とされ、
前記作動流体は、前記キャピラリ管内及び前記ブルドン管内に亘って封入され、
前記キャピラリ管は、
前記感温筒に接続された第1キャピラリ管と、
前記ブルドン管の前記一端部に接続された第2キャピラリ管と、
第3キャピラリ管と、を備え、
前記第1キャピラリ管、前記第2キャピラリ管及び前記第3キャピラリ管は、中継部材を介して互いに連通した状態で一体に組み合わされ、
前記第3キャピラリ管は、前記第1キャピラリ管及び前記第2キャピラリ管を通じて、前記感温筒内及び前記ブルドン管内に前記作動流体を導入させるための導入管として機能し、
前記中継部材は、
前記本体ケースに固定されると共に、収容孔が形成された中継プレートと、
前記収容孔内に嵌め込まれた状態で固着された中継スリーブと、を備え、
前記中継スリーブには、該中継スリーブを軸方向に貫通すると共に、前記第1キャピラリ管、前記第2キャピラリ管及び前記第3キャピラリ管のそれぞれを挿通可能とさせる複数の挿通孔が形成され、
前記第1キャピラリ管、前記第2キャピラリ管及び前記第3キャピラリ管は、前記挿通孔内に固着されていると共に、前記収容孔内において互いに連通していることを特徴とする温度指示計。 - 請求項1に記載の温度指示計において、
前記本体ケース内には、
前記回転軸線と同軸に配置された状態で、前記本体ケースに組み合わされる回転軸部と、
前記回転軸線回りに回転可能に前記回転軸部に対して組み合わされると共に、前記指針が取り付けられる第1回転ホルダと、
前記回転軸線回りに回転可能に前記回転軸部に対して組み合わされると共に、前記ブルドン管の前記他端部が接続され、且つ前記ブルドン管を前記回転軸線方向に位置決めする第2回転ホルダと、
前記第1回転ホルダと前記第2回転ホルダとを連結すると共に、前記第2回転ホルダの回転に伴って前記第1回転ホルダを回転させる連結体と、が設けられている、温度指示計。 - 請求項2に記載の温度指示計において、
前記連結体は、熱膨張率の異なる高膨張部及び低膨張部が重ね合わされると共に、前記本体ケース内の温度が所定温度以上となったときに、温度変化に応じて変形するバイメタルを備え、
前記バイメタルは、変形によって、前記第1回転ホルダを、前記ブルドン管の弾性変位に基づく回転方向とは逆方向に向けて回転させる、温度指示計。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の温度指示計において、
前記目盛板は、温度を示す目盛りが前記回転軸線を中心として周方向に並ぶように配置されていると共に、所定の温度範囲単位で、前記目盛りの間隔が不均等に配置され、
前記目盛りは、前記被測定部の温度変化に対する前記ブルドン管の弾性変位量の変化に基づいて不均等に配置されている、温度指示計。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の温度指示計において、
前記接続管は、前記感温筒の軸方向に沿って延びた直管状に形成されている、温度指示計。 - 請求項5に記載の温度指示計において、
前記接続管は、前記回転軸線に対して交差するように前記本体ケースに接続されている、温度指示計。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の温度指示計において、
前記接続管は、可撓性を有するフレキシブル管を備えている、温度指示計。
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