JP6690685B2 - 車道交差点の仮想シミュレーションにおける歩行者の自動生成 - Google Patents

車道交差点の仮想シミュレーションにおける歩行者の自動生成 Download PDF

Info

Publication number
JP6690685B2
JP6690685B2 JP2018209420A JP2018209420A JP6690685B2 JP 6690685 B2 JP6690685 B2 JP 6690685B2 JP 2018209420 A JP2018209420 A JP 2018209420A JP 2018209420 A JP2018209420 A JP 2018209420A JP 6690685 B2 JP6690685 B2 JP 6690685B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
virtual
pedestrian
intersection
crossing
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018209420A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019109881A (ja
Inventor
キム,ベッギュ
ベイグル,ニックヒル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Publication of JP2019109881A publication Critical patent/JP2019109881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6690685B2 publication Critical patent/JP6690685B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/01Detecting movement of traffic to be counted or controlled
    • G08G1/0104Measuring and analyzing of parameters relative to traffic conditions
    • G08G1/0108Measuring and analyzing of parameters relative to traffic conditions based on the source of data
    • G08G1/012Measuring and analyzing of parameters relative to traffic conditions based on the source of data from other sources than vehicle or roadside beacons, e.g. mobile networks
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W40/00Estimation or calculation of non-directly measurable driving parameters for road vehicle drive control systems not related to the control of a particular sub unit, e.g. by using mathematical models
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M17/00Testing of vehicles
    • G01M17/007Wheeled or endless-tracked vehicles
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/005Traffic control systems for road vehicles including pedestrian guidance indicator
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/09Arrangements for giving variable traffic instructions
    • G08G1/0962Arrangements for giving variable traffic instructions having an indicator mounted inside the vehicle, e.g. giving voice messages
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/16Anti-collision systems
    • G08G1/166Anti-collision systems for active traffic, e.g. moving vehicles, pedestrians, bikes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Instructional Devices (AREA)
  • Debugging And Monitoring (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

(関連出願への相互参照)
本出願は、「Automatic Generation of Pedestrians in Virtual Simulation of Roadway Intersections」と題し、2017年12月19日に出願された米国特許出願第15/847,081号の優先権を主張する。これらの特許出願は、その全体が参照によって本願明細書に援用される。
本明細書は、運転者のユーザプロフィール及び車両の特徴的な挙動に基づいて、コネクテッドカーの車両制御システムを調節することに関する。車両は、複数の運転者を有していてもよく、車両制御システムは、異なる運転者に対して別様に調節されるようになっていてもよい。
自動車システムには、車両を含んでもよい。車両の多くが車両制御システムを備えるようになっている。例えば、車両は、自律車両であってもよいし、先進運転支援システム(本明細書において、単数形の場合は「ADAS system」、複数形の場合は「ADAS systems」)を備えていてもよい。
車道交差点に存在する歩行者を保護するADASシステムがますます一般的になってきている。この傾向は、自動化車両が現実のものとなるまで続くと思われる。
中国特許第102034012号明細書
車道交差点に存在する歩行者を保護するADASシステムがますます一般的になってきている。車両製造業者は、現実世界の路上試験に依存する代わりにCarSim(登録商標)又はPrescan(登録商標)等のシミュレーションツールを用いて(すなわち、現実世界の試験の代わりに仮想化試験を用いて)、上記のようなADASシステムを試験できるようになることを所望している。CarSimは、メカニカルシミュレーション社(ミシガン州アナーバー)によって生産及び流通されている。Prescanは、Tass International社(オランダ、ヘルモント)によって生産及び流通されている。
シミュレーションツールを使用して交差点の歩行者保護に関するADASシステムの性能を試験することに対する1つの重要な障害として、設計技術者がシミュレーションツールを手動でプログラムして仮想化試験に含めるための何十又は何百もの一意かつ現実的な仮想歩行者を形成するのに要する時間が挙げられる。現在これは、アドホック的に行われているため、非常に時間が掛かる。この手法は、設計技術者がアドホック的に形成した仮想歩行者が現実的又は試験規格に準ずる保証がないため、その点も問題である。仮想歩行者が現実的でなかったり、試験規格に準じなかったりする場合は、仮想化試験が無効でほとんど役に立たなかったりする。
本明細書においては、ADASシステムの性能の仮想化試験に含む仮想歩行者を自動的に生成することにより、1つ又は複数のデジタルシミュレーションを用いて交差点内の歩行者を保護し、これらの問題を解決する歩行者生成モジュールの実施形態が記載される。一実施形態において、適用可能な業界又は製造業者試験規格から選択される適当な変数を用いて歩行者生成モジュールがユーザ(例えば、設計技術者)により起動された場合、歩行者生成モジュールにより形成された仮想歩行者は、現実的でありかつ業界及び製造業者試験規格に準ずることが保証される。
一実施形態において、歩行者生成モジュールは、スタンドアロンなシミュレーションツールである。一実施形態において、歩行者生成モジュールは、CarSim又はPrescan等の既存のシミュレーションツールのプラグインである。
交差点内の歩行者を保護しようとする場合のADASシステムの性能を測定する仮想化試験に含めるための仮想歩行者を自動的に生成するソリューションは存在していなかった。歩行者生成モジュールの利点及び既存のソリューションに対する改良点は、経路仕様及び挙動仕様に基づいて、歩行者の歩行経路及び歩行者の挙動の記述を歩行者生成モジュールが現実的に生成可能なことである。経路仕様及び挙動仕様は、事故レポート、業界試験規格、及び製造業者試験規格を記述するデジタルデータを使用して、設計時(例えば、図1B参照)に歩行者生成モジュールにより生成される。これら歩行者の歩行経路及び歩行者の挙動の記述によって、本発明では、それぞれが一意の挙動を有する多くの異なる一意かつ現実的な仮想歩行者を自動生成することができ、これによって、設計技術者等や他のユーザがアドホック的に仮想歩行者を手動で生成するのに要する時間及びコスト、又は、現実世界の試験(例えば、路上試験)に要する時間及びコストを抑えることができる。
歩行者生成モジュールの他の利点は、歩行者生成モジュールが生成した仮想歩行者が(現実世界の事故レポートに対する測定の場合に)現実的に振る舞うとともに、製造業者試験規格及び国際試験規格の両方に準ずることを歩行者生成モジュールが保証することである。これは、事故レポート、業界試験規格、及び製造業者試験規格を記述したデジタルデータを使用して、経路仕様及び挙動仕様が歩行者生成モジュールにより生成されるためである。仮想歩行者の生成が自動であるか手動であるかに関わらず、現実性ならびに業界試験規格及び製造業者試験規格の両者の準拠に関する類似の保証を与えることができる他の既存のソリューションはない。
本明細書に記載の実施形態は、車道の交差点を横断している仮想歩行者を保護するように設計された仮想ADASシステムの性能を試験するデジタルシミュレーションに含めるための仮想歩行者を自動的に生成するシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品を含む。デジタルシミュレーションは、当該デジタルシミュレーションに含まれる交差点を横断中の仮想歩行者を仮想ADASシステムが如何によく保護するかによって測定される性能に基づいて、ADASシステムの設計が修正されることになるかを判定するのに用いられる。
1つ又は複数のコンピュータから成るシステムは、動作時に当該システムにアクションを実行させるソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はこれらの組み合わせがシステムにインストールされていることにより、特定の演算及びアクションを実行するように構成可能である。1つ又は複数のコンピュータプログラムは、データ処理装置により実行された場合に、当該装置にアクションを実行させる命令を含むことにより、特定の演算及びアクションを実行するように構成可能である。
一般的な一態様は、経路仕様及び挙動仕様に基づいて仮想歩行者を自動的に生成し、交差点を横断する仮想歩行者及び交差点を横断する仮想歩行者に反応する仮想車両を含むデ
ジタルシミュレーションを実行し、当該デジタルシミュレーションは、仮想車両に含まれる仮想ADASシステムであって、交差点を横断する仮想歩行者に反応する場合に仮想歩行者を保護するための仮想ADASシステムの性能を測定し、交差点を横断する仮想歩行者に反応する場合に仮想歩行者を保護する仮想ADASシステムの性能を視覚的に表す映像のセットをディスプレイに表示することを含む、方法を含む。本態様の他の実施形態は、対応するコンピュータシステム、装置、及び1つ又は複数のコンピュータ記憶装置に記録されたコンピュータプログラムを含み、これらのそれぞれは上記方法のアクションを実行する。
実施態様は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含んでもよい。経路仕様は、デジタルシミュレーション内の仮想歩行者の経路制限を記述する方法。経路仕様は、交差点を横断中に仮想歩行者がその方向を変更する頻度、交差点を横断中に2つの連続する方向変更間で仮想歩行者が移動する距離、仮想歩行者が交差点の横断を開始する開始領域及び仮想歩行者が交差点の横断を終了する終了領域、仮想歩行者が横断する交差点における横断歩道エリアであって、仮想歩行者が交差点を横断する際に違法な挙動を行うようにモデル化された当該横断歩道及びその近接エリアを含む、横断歩道エリア、のうちの1つ又は複数を記述する方法。経路仕様は、交差点の横断時に仮想歩行者が移動する一連の地理的座標を含まない方法。挙動仕様は、デジタルシミュレーション内のイベントに対する仮想歩行者の反応を記述する方法。挙動仕様は、デジタルシミュレーション内で時間が変化した場合のデジタルシミュレーション内のイベントに対する仮想歩行者の反応を記述した1つ又は複数の時限オートマトンを含む方法。挙動仕様は、信号機が赤から青に変化した場合に仮想歩行者が交差点の横断を待つ長さ、及び、信号機が青から赤に変化しようとしている場合に仮想歩行者がその歩行速度をどのように修正するか、のうちの1つ又は複数を記述する方法。経路仕様及び挙動仕様は、1つ又は複数の現実世界の車道交差点で車両により負傷した1人又は複数の現実世界の歩行者の歩行経路及び挙動を記述した1つ又は複数の現実世界の事故レポートを記述するデジタルデータを用いて、設計時に決定される方法。仮想歩行者の自動生成において、複数の仮想歩行者それぞれに固有の入力を与える必要があることに対して、ユーザの作業負荷が小さくなるように、複数の仮想歩行者それぞれに固有の入力をユーザが与えることなく、複数の仮想歩行者が自動的に生成されることを含む方法。上記技術の実施態様は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、又はコンピュータアクセス可能な媒体上のコンピュータソフトウェアを含んでいてもよい。
一般的な一態様は、コンピュータ実行可能コードを格納した非一時的なメモリを含むコンピュータプログラム製品を含み、当該コードは、プロセッサにより実行された場合に、プロセッサに、経路仕様及び挙動仕様に基づいて仮想歩行者を自動的に生成させ、交差点を横断する仮想歩行者及び交差点を横断する仮想歩行者に反応する仮想車両を含むデジタルシミュレーションであって、仮想車両に含まれる仮想ADASシステムであって、交差点を横断する仮想歩行者に反応する場合に仮想歩行者を保護するための仮想ADASシステムの性能を測定するデジタルシミュレーションを実行させ、交差点を横断する仮想歩行者に反応する場合に仮想歩行者を保護する仮想ADASシステムの性能を視覚的に表す映像のセットをディスプレイに表示させる。本態様の他の実施形態は、コンピュータシステム、装置、及び1つ又は複数のコンピュータ記憶装置に記録されたコンピュータプログラムを含み、これらはそれぞれ上記方法のアクションを実行するように構成される。
実施態様には、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。経路仕様は、デジタルシミュレーション内の仮想歩行者の経路制限を記述するコンピュータプログラム製品。経路仕様は、交差点を横断中に仮想歩行者がその方向を変更する頻度、交差点を横断中に2つの連続する方向変更間で仮想歩行者が移動する距離、仮想歩行者が交差点の横断を開始する開始領域及び仮想歩行者が交差点の横断を終了する終了領域、仮想歩行者が横断する交差点における横断歩道エリアであって、仮想歩行者が交差点を横断する際に違法
な挙動を行うようにモデル化された当該横断歩道及びその近接エリアを含む横断歩道エリア、のうちの1つ又は複数を記述するコンピュータプログラム製品。経路仕様は、交差点の横断時に仮想歩行者が移動する一連の地理的座標を含まないコンピュータプログラム製品。挙動仕様は、デジタルシミュレーション内のイベントに対する仮想歩行者の反応を記述するコンピュータプログラム製品。挙動仕様は、デジタルシミュレーション内で時間が変化した場合のデジタルシミュレーション内のイベントに対する仮想歩行者の反応を記述した1つ又は複数の時限オートマトンを含むコンピュータプログラム製品。挙動仕様は、信号機が赤から青に変化した場合に仮想歩行者が交差点の横断を待つ長さ、及び、信号機が青から赤に変化しようとしている場合に仮想歩行者がその歩行速度をどのように修正するか、のうちの1つ又は複数を記述するコンピュータプログラム製品。経路仕様及び挙動仕様は、1つ又は複数の現実世界の車道交差点で車両により負傷した1人又は複数の現実世界の歩行者の歩行経路及び挙動を記述した1つ又は複数の現実世界の事故レポートを記述するデジタルデータを用いて、設計時に決定されるコンピュータプログラム製品。1つ又は複数の現実世界の事故レポートに基づいて生成されたことにより、仮想歩行者が現実的に振る舞うコンピュータプログラム製品。仮想歩行者の自動的生成において、複数の仮想歩行者それぞれに固有の入力を与える必要があることに対して、ユーザの作業負荷が小さくなるように、複数の仮想歩行者それぞれに固有の入力をユーザが与えることなく、複数の仮想歩行者が自動的に生成されるコンピュータプログラム製品。上記技術の実施態様は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、又はコンピュータアクセス可能な媒体上のコンピュータソフトウェアを含んでもよい。
一般的な一態様は、ディスプレイ及び非一時的なメモリに接続されたプロセッサを備えるシステムであって、当該プロセッサは非一時的なメモリに格納されたコンピュータコードを実行、コンピュータコードは、プロセッサにより実行された場合に、当該プロセッサに、経路仕様及び挙動仕様に基づいて仮想歩行者を自動的に生成させ、交差点を横断する仮想歩行者及び交差点を横断する仮想歩行者に反応する仮想車両を含むデジタルシミュレーションであって、仮想車両に含まれる仮想ADASシステムであって、交差点を横断する仮想歩行者に反応する場合に仮想歩行者を保護するための仮想ADASシステムの性能を測定するデジタルシミュレーションを実行させ、交差点を横断する仮想歩行者に反応する場合に仮想歩行者を保護する仮想ADASシステムの性能を視覚的に表す映像のセットをディスプレイに表示させる、システムを含む。本態様の他の実施形態は、対応するコンピュータシステム、装置、及び1つ又は複数のコンピュータ記憶装置に記録されたコンピュータプログラムを含み、これらのそれぞれは上記方法のアクションを実行するように構成される。
本開示は、添付の図面の図中に一例として示しており、何ら限定的なものではなく、図中、類似要素の言及には同じ参照番号を使用している。
一実施形態に係る歩行者生成モジュールの動作環境を示すブロック図である。 一実施形態に係る、設計時に歩行者生成モジュールにより実行される処理のフローチャートを示すブロック図である。 一実施形態に係る、実行時に歩行者生成モジュールにより実行される処理のフローチャートを示すブロック図である。 一実施形態に係る、歩行者生成モジュールを備えるコンピュータシステムの一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、デジタルシミュレーションの仮想歩行者のセットを自動的に生成して、交差点において仮想歩行者を保護するADASシステムの性能を試験する方法の一例のフローチャートである。 一実施形態に係る、デジタルシミュレーションの仮想歩行者のセットを自動的に生成して、交差点において仮想歩行者を保護するADASシステムの性能を試験する方法の一例のフローチャートである。 一実施形態に係る、デジタルシミュレーションの仮想歩行者のセットを自動的に生成して、交差点において仮想歩行者を保護するADASシステムの性能を試験する方法の一例のフローチャートである。 一実施形態に係る、経路仕様の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、デジタルシミュレーションにおける交差点及び経路仕様の変数の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、経路仕様の規定変数を含む経路仕様データの一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、挙動仕様の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、デジタルシミュレーションにおける交差点及び交差点を横断する仮想歩行者の挙動仕様の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、経路仕様の変数の入力画面の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、挙動仕様の変数の入力画面の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、第1の映像を示すブロック図である。 一実施形態に係る、第2の映像を示すブロック図である。 一実施形態に係る、仕様データ及びシステム要件データに準ずるデジタルシミュレーションを生成する処理のフローを示すブロック図である。 一実施形態に係る、範囲基準の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、範囲基準の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、範囲基準の一例を示すブロック図である。 一実施形態に係る、複数の歩行経路を示すブロック図である。
歩行者の安全は、車両ADASシステムを設計する際の重要な検討事項である。特に懸念される領域として、交差点における歩行者の安全がある。これが事実であることは、米国の車道インフラのごく一部にしか歩行者横断歩道が用意されていないものの、車両の衝突による歩行者の全死亡の20%超と相関しているためである。
車道の交差点に存在する歩行者を保護するADASシステムがますます一般的になってきている。このようなADASシステムの例としては、(1)衝突回避システム、及び、(2)右折衝突防止システムが挙げられる。現在、車道の交差点に存在する歩行者を保護するADASシステムは、それぞれの機能が設計に加え、業界規格及び製造業者規格に準ずることを確認するように設計された現実世界の試験を用いて綿密に試験されている。ただし、現実世界の試験は、高価で時間が掛かり、普及が困難なことから、望ましくない。
車両製造業者は、現実世界の路上試験の代わりにCarSim又はPrescan等のシミュレーションツールを用いて(すなわち、現実世界の試験の代わりに仮想化試験を用いて)、上記のようなADASシステムの試験が可能となることを所望している。この仮想化手法は、現実世界の試験と比較した場合、短時間かつ低コストでより多くの試験(例えば、100倍あるいは1000倍もの試験)を完了できるため、好ましい。コストと時間が抑えられる結果、仮想化試験は、現実世界の試験と比較した場合、普及が容易である。
シミュレーションツールを使用して交差点の歩行者の保護に関するADASシステムの性能を試験することに対する1つの重要な障害として、設計技術者がシミュレーションツ
ールを手動でプログラムして仮想化試験に含める何十又は何百もの一意かつ現実的な仮想歩行者を形成するのに要する時間が挙げられる。現在これは、アドホック的に行われているため、非常に時間が掛かる。
第2の重要な障害として、我々の経験に基づくと、上記のような仮想歩行者の手動のアドホック生成では、現実的な仮想歩行者の生成又は製造業者(例えば、トヨタ)により規定された試験規格及び国際規格(例えば、IEEE)への準拠の可能性が低いことが挙げられる。仮想歩行者が現実的でなかったり、試験規格に準じなかったりする場合は、仮想化試験が無効でほとんど役に立たない。
本明細書においては、1つ又は複数のデジタルシミュレーションを用いて交差点における歩行者を保護するためのADASシステムの性能の仮想化試験に含める仮想歩行者を自動的に生成ことにより、これらの問題を解決する歩行者生成モジュールの実施形態が記載される。一実施形態において、適用可能な業界又は製造業者試験規格から選択される適当な変数を用いて歩行者生成モジュールがユーザ(例えば、設計技術者)により初期化される場合、歩行者生成モジュールにより形成された仮想歩行者は、現実的かつ業界及び製造業者試験規格に準ずることが保証される。
一実施形態において、歩行者生成モジュールは、スタンドアロンのシミュレーションツールである。一実施形態において、歩行者生成モジュールは、CarSim又はPrescan等の既存のシミュレーションツールのプラグインである。
交差点の歩行者を保護しようとする場合のADASシステムの性能を測定する仮想化試験に含める仮想歩行者を自動的に生成するソリューションは存在していない。歩行者生成モジュールの利点及び既存のソリューションに対する改良点は、歩行者生成モジュールが、経路仕様及び挙動仕様に基づいて、歩行者の歩行経路及び歩行者の挙動の記述を現実的に生成可能なことである。経路仕様(例えば、図4A〜図4C、図10、及び、図11A〜図11C参照)及び挙動仕様(例えば、図5A、図5B、及び図10参照)は、事故レポート、業界試験規格、及び製造業者試験規格を記述したデジタルデータを使用して、設計時(例えば、図1B参照)に歩行者生成モジュールにより生成される。これら歩行者の歩行経路及び歩行者の挙動の記述によって、本発明では、それぞれが一意の挙動を有する多くの異なる一意かつ現実的な仮想歩行者を自動生成することができ、これによって、設計技術者や他のユーザがアドホック的に仮想歩行者を手動で生成するのに要する時間及びコスト、又は、現実世界の試験(例えば、路上試験)に要する時間及びコストを抑えることができる。
歩行者生成モジュールの他の利点は、歩行者生成モジュールが生成する仮想歩行者が(現実世界の事故レポートに対する測定の場合に)現実的に振る舞うとともに、製造業者試験規格及び国際試験規格の両者に準ずることを保証することである。これは、事故レポート、業界試験規格、及び製造業者試験規格を記述したデジタルデータを使用して、経路仕様及び挙動仕様が歩行者生成モジュールにより生成されるためである。仮想歩行者の生成が自動であるか手動であるかにかかわらず、現実性、及び、業界試験規格及び製造業者試験規格の両者の準拠、の両方について類似の保証を与えることができる他の既存のソリューションは存在しない。
車両設計を仮想的に試験するデジタルシミュレーションの例示的な実施形態については、2016年2月25日に出願された米国特許出願第15/053,945号「Graphical User Interface System for Displaying a Parametric Modification of a Vehicle Model」に記載されており、そのすべてを本明細書に参照により援用する。
一実施形態において、歩行者生成モジュールは、1つ又は複数のModelicaベースのモデリングツールを含んでいてもよいし、その一要素であってもよい。一実施形態において、モデリングツールは、パラメトリック探査ツール(PET)及び設計空間探査(DSE)ツールを含んでもよい。例示的なモデリングツールとしてはダッソー・システムズ社(スウェーデン)により開発されたDymola、ヴァンダービルト大学により開発されたOpenMETA、MathWorks社(マサチューセッツ、ネイテック)により開発されたSimulink、及びMSC Software社(カリフォルニア、ニューポートビーチ)により開発されたADAMSのうちの1つ又は複数が挙げられる。歩行者生成モジュールは、これらモデリングツールのうちの1つ又は複数を用いてもよく、これによって、ADASシステムを含む特定の車両モデルを表すデジタルモデルを生成する。
また、一実施形態において、歩行者生成モジュールは、Unity Technologies社(カリフォルニア、サンフランシスコ)により開発されたUnity(登録商標)ゲームエンジン等のゲームエンジン又はその他何らかのゲームエンジンを含んでもよい。歩行者生成モジュールは、ゲームエンジンを用いてもよく、これによって、1つ又は複数のモデリングツールにより生成されたデジタルモデルによって表されるADASシステムの性能を測定する1つ又は複数のシミュレーションを実行する。
一実施形態において、歩行者生成モジュールは、1つ又は複数のモデリングツール及びゲームエンジンを用いてもよく、これによって、図8及び図9にそれぞれ例示される第1の映像及び第2の映像を決定する。
ここで図1Aを参照する。図1Aは、一実施形態に係る、歩行者生成モジュールの動作環境100を示すブロック図である。動作環境100は、シミュレーションシステム101及びデータシステム103を含む。これらの要素は、ネットワーク105に接続されていてもよい。
ネットワーク105は、従来型の有線であっても無線であってもよく、スター構成、トークンリング構成、又は他の構成を含む膨大な異なる構成を有していてもよい。さらに、ネットワーク105は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)(例えば、インターネット)、又は、複数の機器及び/又はエンティティが互いに通信可能とする他のデータ経路を含んでもよい。一実施形態において、ネットワーク105は、ピアツーピアネットワークを含んでもよい。また、ネットワーク105は、多様な異なる通信プロトコルでデータを送信する電気通信網の一部に接続されていてもよいし、一部を含んでいてもよい。一実施形態において、ネットワーク105は、ショートメッセージサービス(SMS)、マルチメディアメッセージサービス(MMS)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、ダイレクトデータ接続、無線アプリケーションプロトコル(WAP)、電子メール等を介してデータを送受信するBluetooth(登録商標)通信ネットワーク又はセルラー通信ネットワークを含んでもよい。また、ネットワーク105は、第3世代(3G)、第4世代(4G)、ロングタームエボリューション(LTE)、ボイスオーバLTE(VoLTE)、第5世代(5G)、又はその他任意のモバイルデータネットワーク又はモバイルデータネットワークの組み合わせ、あるいはこれらの派生物を含むモバイルデータネットワークを含んでもよい。さらに、ネットワーク105は、1つ又は複数のIEEE802.11無線ネットワークを含んでもよい。
シミュレーションシステム101は、プロセッサベースのコンピュータデバイスである。シミュレーションシステム101は、通信ユニット145A、プロセッサ125A、メモリ127A、入力装置146、ディスプレイ192、シミュレーションツールセット1
14、及び歩行者生成モジュール199の要素のうちの1つ又は複数を含む。これらの要素は、バス120Aを介して互いに接続されていてもよい。
データシステム103は、プロセッサベースのコンピュータデバイスである。データシステム103は、通信ユニット145B、プロセッサ125B、及びメモリ127Bの要素のうちの1つ又は複数を含む。これらの要素は、バス120Bを介して互いに接続されていてもよい。
シミュレーションシステム101の通信ユニット145A及びデータシステム103の通信ユニット145Bは、類似の機能を備えており、本明細書においては「通信ユニット145」と集合的又は個別的に称する。シミュレーションシステム101のプロセッサ125A及びデータシステム103のプロセッサ125Bは、類似の機能を備えており、本明細書においては「プロセッサ125」と集合的又は個別的に称する。シミュレーションシステム101のメモリ127A及びデータシステム103のメモリ127Bは、類似の機能を備えており、本明細書においては「メモリ127」と集合的又は個別的に称する。
通信ユニット145は、ネットワーク105へデータを送信又はネットワーク105からデータを受信するハードウェアを含んでもよい。一実施形態において、通信ユニット145は、ネットワーク105又は他の通信チャネルへ物理的に直接接続するポートを含む。例えば、通信ユニット145は、USB、SD、CAT−5、又はネットワーク105との有線通信用の類似ポートを備える。一実施形態において、通信ユニット145は、IEEE802.11、IEEE802.16、Bluetooth(登録商標)、又は、他の適当な無線通信方法を含む1つ又は複数の無線通信方法を用いて、ネットワーク105又は他の通信チャネルとデータを交換する無線送受信機を備える。
一実施形態において、通信ユニット145は、2014年8月28日に出願された米国特許出願第14/471,387号「Full−Duplex Coordination System」に記載の全二重座標系を含んでもよい。
一実施形態において、通信ユニット145は、SMS、MMS、HTTP、ダイレクトデータ接続、WAP、電子メール等を介して、セルラー通信ネットワーク又は他の適当な種類の電子通信でデータを送受信するセルラー通信送受信機を含む。一実施形態において、通信ユニット145は、有線ポート及び無線送受信機を含む。また、通信ユニット145は、TCP/IP、HTTP、HTTPS、及びSMTP等の標準的なネットワークプロトコルを用いてファイル又はメディアオブジェクトを配信するためのネットワーク105との他の従来接続を提供する。
プロセッサ125は、算術演算論理ユニット、マイクロプロセッサ、汎用コントローラ、又はその他何らかのプロセッサアレイを備え、演算を実行するとともに、電子表示信号を表示装置に与える。プロセッサ125は、データ信号を処理するものの、複合命令セットコンピュータ(CISC)アーキテクチャ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)アーキテクチャ、又は命令セットの組み合わせを実装したアーキテクチャ等のさまざまなコンピュータアーキテクチャを含んでいてもよい。図1Aは、単一のプロセッサ125を含むが、複数のプロセッサが含まれてもよい。プロセッサ125は、グラフィック処理ユニットを含んでもよい。また、他のプロセッサ、オペレーティングシステム、センサ、ディスプレイ、及び物理的構成も可能と考えられる。
メモリ127は、プロセッサ125が実行可能な命令又はデータを格納する。命令又はデータは、本明細書に記載の技術を実行するコードを含んでもよい。メモリ127は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)デバイス、スタティックランダムアクセ
スメモリ(SRAM)デバイス、フラッシュメモリ、又はその他何らかのメモリデバイスであってもよい。一実施形態において、メモリ127は、不揮発性メモリ又は類似の固定記憶装置、及び、ハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、CD−ROMデバイス、DVD−ROMデバイス、DVD−RAMデバイス、DVD−RWデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は情報をより固定的に格納するその他何らかの大容量記憶装置等の媒体を含む。
図1Aに示されるように、シミュレーションシステム101のメモリ127Aは、経路仕様データ194、挙動仕様データ195、ADASモデルデータ196、及び変数データ197という種類のデジタルデータのうちの1つ又は複数を格納している。
経路仕様データ194は、デジタルシミュレーション内の仮想歩行者の経路制限を記述したデジタルデータである。デジタルシミュレーションは、シミュレーションツールセット114によって生成される。デジタルシミュレーションは、仮想車両及び仮想化された車道環境を含む。仮想化された車道環境は、交差点を含む。交差点は、例えば、仮想化された車道の一方側から仮想化された車道の他方側へと交差点を横断するのに仮想歩行者が使用可能な横断歩道を含んでもよい。仮想車両は、仮想ADASシステムを含む。仮想ADASシステムは、仮想歩行者を保護するように設計されている。例えば、仮想ADASシステムは、(1)横断歩道を横断中の仮想歩行者の存在を検出し、(2)横断歩道を横断する仮想歩行者の存在の検出に反応して、仮想歩行者が交差点を横断している場合に、仮想車両が仮想歩行者に衝突したり仮想歩行者の近接エリアに侵入したりすることのないように仮想車両の動作を制御するように設計されている。デジタルシミュレーションは、交差点を横断する仮想歩行者の存在に反応する場合に仮想歩行者を保護する仮想ADASシステムの性能を測定する。経路仕様データ194は、交差点の横断時の仮想歩行者の移動経路を記述する。
一実施形態において、交差点の横断時の仮想歩行者の移動経路は、直線ではない。例えば、仮想歩行者は、交差点の横断中に1回又は複数回、その移動方向を変更する。これは、例えば、仮想歩行者が交差点の他方側に到達するまで、仮想歩行者があるベクトルに沿って第1の距離だけ歩いた後、異なるベクトルに沿って第2の距離だけ歩くように変更し、その後、第3のベクトルに沿って第3の距離だけ歩くように変更すること等を含んでもよい。この例において、歩行者は、交差点の第1の側の第1の縁における開始領域で横断開始となり、交差点の第2の側の第2の縁における終了領域で横断終了となる(例えば、開始領域及び終了領域の一例として、図4B参照)。点線は、さまざまな仮想歩行者の移動経路を表す。移動経路は、交差点の横断中に方向が変化することに留意されたい。一実施形態において、経路仕様データ194は、これらの移動経路を記述する。
一実施形態において、経路仕様データ194は、交差点を横断中の一連の地理的座標(すなわち、(x1,y1)、(x2,y2)、・・・、(xn,yn)位置)として仮想歩行者の移動経路を記述しない。代わりに、経路仕様データ194は、特定の地理的領域にわたる、より高いレベルの経路制限として、仮想歩行者の移動経路を記述する。例えば、経路仕様データ194は、(1)交差点を横断中に仮想歩行者がその方向を変更する頻度、(2)交差点を横断中に2つの連続する方向変更間で仮想歩行者が移動する距離、(3)仮想歩行者が交差点の横断を開始する開始領域及び仮想歩行者が交差点の横断を終了する終了領域、及び、(4)仮想歩行者が横断する交差点における横断歩道エリアであって、仮想歩行者が交差点を横断する際に不正な挙動(例えば、横断歩道の外側の歩行)をするようにモデル化された当該横断歩道及びその近接エリアを含む、横断歩道エリアといった経路制限のうちの1つ又は複数を記述する。一実施形態において、これらの経路制限は、仮想歩行者が移動する多くの異なる経路の、歩行者生成モジュール199による自動生成を可能としつつ、充足可能性モジュロ理論(SMT)式等の式で複雑な経路パターン
を表すことができる。
一実施形態において、経路仕様データ194に含まれるデジタルデータを、以下、「経路仕様」と称する。
一実施形態において、経路仕様には、1つ又は複数の変数を含む。経路仕様の変数は、事故レポートデータ184、業界試験規格データ185、及び製造業者試験規格データ186のうちの1つ又は複数を含むデータ源から得られたデジタルデータを用いて、歩行者生成モジュール199により初期化される。例えば、経路仕様は、これらのデータ源から得られた変数を受け入れてもよい。例えば、図1B参照。経路仕様については、図1B、図1C、図4A、図4B、及び図4Cを参照して以下により詳しく説明される。
挙動仕様データ195は、デジタルシミュレーション内のイベントに対する仮想歩行者の反応を記述したデジタルデータである。例えば、挙動仕様データ195は、横断歩道タイマーがゼロに近づくにつれて仮想歩行者が歩行速度を上げる様子又は仮想車両の接近に反応して仮想歩行者が移動速度又は方向を修正する(例えば、接近する仮想車両から離れる方向に素早く動きつつ移動速度を上げる)様子を記述する。
一実施形態において、挙動仕様データ195は、1つ又は複数の時限オートマトンを用いて、仮想歩行者がイベントに反応する様子を記述する。1つ又は複数の時限オートマトンは、デジタルシミュレーション内で時間が変化した場合のデジタルシミュレーション内のイベントに対する仮想歩行者の反応を記述する。一実施形態に係る挙動仕様データ195によって記述される適当な時限オートマトンの例は、図5Aに示される。
一実施形態において、挙動仕様データ195は、信号機が赤から青に変化した場合に仮想歩行者が交差点の横断を待つ長さ、及び、信号機が青から赤に変化しようとしている場合に仮想歩行者がその歩行速度を修正する方法といったイベントのうちの1つ又は複数を記述する。他の例も可能である。
一実施形態において、挙動仕様データ195に含まれるデジタルデータを、以下、「挙動仕様」と称する。
一実施形態において、挙動仕様には、1つ又は複数の変数を含む。挙動仕様の変数は、事故レポートデータ184、業界試験規格データ185、及び製造業者試験規格データ186のうちの1つ又は複数を含むデータ源から得られるデジタルデータを用いて、歩行者生成モジュール199により初期化される。例えば、挙動仕様は、これらのデータ源から得られた変数を受け入れてもよい。例えば、図1B参照。挙動仕様については、図1B、図1C、図5A、及び図5Bを参照して以下により詳しく説明される。
ADASモデルデータ196は、交差点を横断している歩行者の保護を意図した現実世界のADASシステムの設計を記述したデジタルデータである。デジタルシミュレーションは、この設計の性能を試験して、デジタルシミュレーション内の仮想車道環境の交差点を横断している仮想歩行者を保護してもよい。仮想車道環境には、仮想車両も含む。一実施形態において、メモリは、仮想車両の設計を記述した車両モデルデータも格納している。一実施形態において、ADASモデルデータ196は、車両モデルデータの一要素である。
一実施形態において、ADASモデルデータ196(及び、任意選択として、車両モデルデータ)は、当該ADASモデルデータ196により記述されたADASシステムの仮想化版を設計に含む仮想車両を含むデジタルシミュレーションを、シミュレーションツー
ルセット114が生成するのに要する任意のデジタルデータ及び情報を含む。このように、ADASモデルデータ196は、当該ADASモデルデータ196により設計が記述されたADASシステムの仮想化版(すなわち、「仮想ADASシステム」)を記述する。デジタルシミュレーションにおいて、仮想車両の操作は、仮想車両が仮想車道環境において交差点を横断する仮想歩行者の存在を検出した場合に、仮想ADASシステムによって少なくとも一部が制御される。例えば、仮想ADASシステムは、仮想車両が仮想歩行者に衝突したり、仮想歩行者の近接エリアに侵入したりすることのないように、仮想車両の制動システムを自動的に起動させる。他の例において、仮想ADASシステムは、仮想車両の仮想化運転者に対して、仮想車両の制動システムを運転者に起動させることを意図した通知を与える。さらに他の例において、仮想ADASシステムは、仮想歩行者又は仮想歩行者の軌跡から離れる方向へと仮想車両を自動的に操舵させる。このように、ADASモデルデータ196により記述された仮想ADASシステムは、交差点を横断する仮想歩行者に反応する。一実施形態において、歩行者生成モジュール199は、この反応を監視し、反応を撮像して(例えば、図8参照)、反応の品質を評価する(例えば、図9参照)。一実施形態において、仮想ADASシステムの反応の品質は、ADASシステムの設計の仕様に対して評価される。
変数データ197は、シミュレーションシステム101のユーザにより入力される1つ又は複数の変数を記述したデジタルデータである。変数データ197は、入力装置146及びディスプレイ192に表示された1つ又は複数の入力画面(例えば、1つ又は複数のグラフィカルユーザインターフェース)を用いて入力される。入力画面の例は図6及び図7に示される。図6は、後で変数データ197としてメモリ127に格納されるとともに経路仕様に組み込まれる変数をユーザが入力できるようにする経路仕様の入力フィールドを示している。図7は、後で変数データ197としてメモリ127に格納されるとともに挙動仕様に組み込まれる変数をユーザが入力できるようにする挙動仕様の入力フィールドを示している。一実施形態において、図6及び図7の入力画面は、経路仕様及び挙動仕様の変数が単一の入力画面に入力されるように、組み合わせによって、単一の入力画面を形成する。
一実施形態において、変数データ197により記述された変数は、経路仕様に関して、デジタルシミュレーションの設定中に使用する経路仕様(各経路仕様は、事故レポートデータ184、業界試験規格データ185、及び製造業者試験規格データ186等の1つ又は複数のデータ源から抽出される)、交差点の横断中に仮想歩行者が行う方向変更の数、2つの連続する方向変更間の距離(これは、特定の仮想歩行者が異なる方向変更間に異なる距離を歩行するように、最小距離及び最大距離として規定されていてもよい)、マージンサイズ、及び、経路数のうちの1つ又は複数を含む。例えば、図6参照。
一実施形態において、変数データ197により記述された変数は、挙動仕様に関して、デジタルシミュレーションの設定中に使用する挙動仕様(各挙動仕様は、事故レポートデータ184、業界試験規格データ185、及び製造業者試験規格データ186等の1つ又は複数のデータ源から抽出される)、仮想歩行者が交差点の横断に関する法的ルールを破る(例えば、交通規則を無視した道路横断歩行、横断歩道の外側の歩行等)か否か、交差点の横断が合法であることを信号機が示した後、交差点を横断し始めるまでの最小待ち時間、交差点の横断が合法であることを信号機が示した後、交差点を横断し始めるまでの最大待ち時間、及び、交差点の横断がもはや合法ではないことを信号機が示す前に特定の仮想歩行者が交差点の横断を終えるか否かのうちの1つ又は複数を含む。例えば、図7参照。
変数データ197の例示的な実施形態については、図10及び図11A〜図11Cを参照して、以下により詳しく説明される。例えば、図11A〜図11Cを参照して以下に説
明される範囲基準は、変数データ197により規定される変数を含む。
一実施形態において、シミュレーションシステム101のメモリ127は、事故レポートデータ184、業界試験規格データ185、及び製造業者試験規格データ186といったデジタルデータ源を格納している。任意選択として、一実施形態に係る歩行者生成モジュール199は、1つ又は複数のデータシステム103からネットワーク105を介してこれらのデジタルデータ源をシミュレーションシステム101の通信ユニット145に読み出させる。一実施形態では、データシステム103が不要となるように、これらのデータ源がシミュレーションシステム101のメモリ127に格納される。
入力装置146は、シミュレーションシステム101等のコンピュータデバイスの任意のデジタル入力周辺機器を含む。例えば、入力装置146は、キーボード、マウス、マイク、タッチスクリーン、カメラ、又は、その他任意のデジタル入力周辺機器を含む。
ディスプレイ192は、電子表示装置を含む。例えば、ディスプレイ192は、モニタ又は電子表示パネルを含む。
シミュレーションツールセット114は、シミュレーションツール及びゲームエンジンのうちの1つ又は複数を含む。一実施形態に係るシミュレーションツールセット114に含まれる適当なシミュレーションツールの例としては、CarSim、Prescan、又はModelicaベースのモデリングツール(上述)が挙げられる。Unityゲームエンジンは、一実施形態に係るシミュレーションツールセット114に含まれ得る適当なゲームエンジンである。
一実施形態では、シミュレーションツールセット114に含まれるModelicaベースのモデリングツールのうちの1つ又は複数は、1つ又は複数のパラメトリック探査ツール(単数形の場合は「PET」、複数形の場合は「PETs」)を含んでもよい。
一実施形態では、シミュレーションツールセット114に含まれるModelicaベースのモデリングツールのうちの1つ又は複数は、1つ又は複数の設計空間探査(DSE)ツールを含んでもよい。
デジタルシミュレーションの生成の例示的な実施形態については、2016年2月2日に出願された米国特許出願第15/013,936号「Realistic Roadway Virtualization System」に記載されており、そのすべてを本明細書に参照により援用する。
デジタルシミュレーションの生成による仮想ADASシステムの性能試験の別の例示的な実施形態については、2016年5月19日に出願された米国特許出願第15/159,233号「User Profile−Based Automatic Parameter Tuning System for Connected Vehicles」に記載されており、そのすべてを本明細書に参照により援用する。
一実施形態では、歩行者生成モジュール199は、シミュレーションツールセット114の一要素である。例えば、歩行者生成モジュール199は、シミュレーションツールセット114に含まれるシミュレーションツールのプラグインである。したがって、歩行者生成モジュール199は、図1Aにおいてシミュレーションツールセット114の内側に破線で示されており、一実施形態において、シミュレーションツールセット114に含まれるシミュレーションツールのプラグインであることが示されている。
歩行者生成モジュール199は、シミュレーションシステム101のプロセッサ125により実行された場合、図3A〜図3Cに示される方法300のステップのうちの1つ又は複数をプロセッサ125に実行させるコード及びルーチンを含む。歩行者生成モジュール199は、シミュレーションシステム101のプロセッサ125により実行された場合、経路仕様及び挙動仕様に基づいて、1つ又は複数の仮想歩行者を生成するコード及びルーチンを含む。歩行者生成モジュール199については、図1B、図1C、図2、及び図3A〜図3Cを参照して以下により詳しく説明される。
一実施形態では、歩行者生成モジュール199は、シミュレーションシステム101のプロセッサ125により実行されるシンクライアントを含む。
一実施形態では、歩行者生成モジュール199は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は特定用途向け集積回路(ASIC)等のハードウェアを用いて実装される。他の一実施形態では、歩行者生成モジュール199は、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせを用いて実装される。一実施形態では、歩行者生成モジュール199は、機器(例えば、サーバ等の機器)の組み合わせ又はそれらの機器のうちの1つに格納されている。
一実施形態では、歩行者生成モジュール199は、FPGA又はASIC等のハードウェアを用いて実装されるようになっていてもよい。いくつかの他の実施形態において、歩行者生成モジュール199は、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせを用いて実装されるようになっていてもよい。歩行者生成モジュール199は、機器(例えば、サーバ等の機器)の組み合わせ又はそれらの機器のうちの1つに格納されていてもよい。
図示のように、データシステム103は、要素として、通信ユニット145、プロセッサ125、及びメモリ127を備える。データシステム103のこれらの要素は、シミュレーションシステム101の通信ユニット145、プロセッサ125、及びメモリ127と同様の特徴及び機能を備えるため、ここでは上記説明を繰り返されない。
図示のように、データシステム103のメモリ127は、事故レポートデータ184、業界試験規格データ185、及び製造業者試験規格データ186といったデジタルデータを格納する。
事故レポートデータ184は、1つ又は複数の現実世界の事故レポートを記述するデジタルデータである。現実世界の事故レポートは、1つ又は複数の現実世界の車道交差点で車両により負傷した1人又は複数の現実世界の歩行者の歩行経路及び挙動を記述する。
業界試験規格データ185は、ADASシステムの性能試験と車道交差点の設計とに関連付けられた業界試験規格を記述したデジタルデータである。このような業界試験規格の例は、欧州新車アセスメントプログラム(ユーロNCAP)歩行者試験プロトコル、マサチューセッツ設計ハンドブック2006年版の第6章「Intersections(交差点)」、及びフロリダ交差点設計ガイド2015年版を含む。
製造業者試験規格データ186は、1つ又は複数の自動車製造業者により確立され、車道交差点で歩行者を保護するADASシステムの性能を試験する規格を記述したデジタルデータである。
ここで図1Bを参照する。図1Bは、一実施形態に係る、設計時に歩行者生成モジュール199により実行されるプロセスフローチャート130を示すブロック図である。歩行者生成モジュール199は、データ源181を入力として受信する。データ源181は、
事故レポートデータ184、業界試験規格データ185、及び製造業者試験規格データ186のうちの1つ又は複数を含む。歩行者生成モジュール199は、データ源181を解析して、当該データ源181から、1つ又は複数の経路仕様と、1つ又は複数の挙動仕様とを抽出する。歩行者生成モジュール199は、経路仕様データ194と挙動仕様データ195とを出力する。経路仕様データ194は、1つ又は複数の経路仕様を記述する。挙動仕様データ195は、1つ又は複数の挙動仕様を記述する。
一実施形態において、経路仕様は、複数の変数を含む。例えば、図4A参照。経路仕様のこれらの変数は、歩行者生成モジュール199によりデータ源181から抽出された情報を用いて初期化される。また、挙動仕様は、複数の変数を含む。例えば、図5A参照。挙動仕様のこれらの変数は、歩行者生成モジュール199によりデータ源181から抽出された情報を用いて初期化される。経路仕様及び挙動仕様はともに、設計ハンドブックからも学術論文からも得られない。代わりに、経路仕様及び挙動仕様は、データ源181から抽出される。
ここで図1Cを参照する。図1は、一実施形態に係る、実行時に歩行者生成モジュール199により実行されるプロセスフローチャート140を示すブロック図である。
シミュレーションツールセット114の歩行者生成モジュール199は、(1)経路仕様データ194、(2)挙動仕様データ195、及び(3)変数データ197といった入力を受ける。経路仕様データ194及び挙動仕様データ195は、設計時に歩行者生成モジュール199によって決定されたものである。実行時、歩行者生成モジュール199は、グラフィックデータをディスプレイ192に提供する。当該グラフィックデータは、変数160の入力にユーザ106が使用する1つ又は複数の入力画面をディスプレイ192に生成させる。変数160は、変数データ197により記述される。入力画面の例(すなわち、グラフィカルユーザインターフェース)は、図6及び図7に示される。一実施形態では、図6及び図7の入力画面は、歩行者生成モジュール199がユーザ106から変数データ197を受信するのに必要な入力画面が1つだけとなるように組み合わされる。
歩行者生成モジュール199は、上述の入力に基づいて、仮想歩行者データ198を自動的に生成する。仮想歩行者データ198は、経路仕様データ194、挙動仕様データ195、及び変数データ197に基づいて歩行者生成モジュール199により生成された1つ又は複数の仮想歩行者を描写する。仮想歩行者はそれぞれ、その他の仮想歩行者に対して一意となるように、データの異なる組み合わせ(例えば、経路仕様、挙動仕様、及び変数データ197の異なる組み合わせ)を用いて生成されるようになっていてもよい。例えば、図6及び図7参照。仮想歩行者データ198は、シミュレーションシステム101のメモリ127に格納される。
仮想歩行者データ198を生成した後、シミュレーションツールセット114は、1つ又は複数のデジタルシミュレーションに含まれる交差点を横断する仮想歩行者に反応する場合に、仮想歩行者を保護する仮想ADASシステムの性能を試験するように設計された1つ又は複数のデジタルシミュレーションを実行する。
シミュレーションデータ171は、1つ又は複数のデジタルシミュレーションに含まれる交差点を横断する仮想歩行者に反応する場合に仮想歩行者を保護する仮想ADASシステムの性能を試験するように設計された1つ又は複数のデジタルシミュレーションをシミュレーションツールセット114に生成させるデジタルデータである。シミュレーションデータ171は、シミュレーションツールにデジタルシミュレーションを生成させるために必要な任意のデータ又は情報を含む。例えば、シミュレーションデータ171には、仮想歩行者と車道モデルデータとのセットを生成するための仮想歩行者データ198を含む
。車道モデルデータは、図4B、図5B、及び図8のデジタルシミュレーションシーンに示されるような信号機、横断歩道、及び他の従来の車道特徴といった交差点等の特徴を含む仮想車道を描写するデジタルデータである。
仮想歩行者データ198を生成するとともに1つ又は複数のデジタルシミュレーションを実行した後、シミュレーションツールセット114は、グラフィックデータをディスプレイ192に提供して、第1の映像161をディスプレイ192に表示させる。第1の映像は、1つ又は複数のデジタルシミュレーションに含まれる交差点を横断する仮想歩行者に反応する場合に仮想歩行者を保護する仮想ADASシステムの性能を視覚的に描写したものである。一実施形態に係る第1の映像161の一例は、図8に示される。
シミュレーションシステム101のメモリ127は、仮想ADASシステムの設計仕様を記述するデジタルデータを格納する。歩行者生成モジュール199は、1つ又は複数のデジタルシミュレーションに含まれる交差点を横断する仮想歩行者に反応する場合に仮想歩行者を保護する仮想ADASシステムの性能を解析する。例えば、歩行者生成モジュール199は、仮想車両がその制動システムを起動させる速さと、仮想ADASシステムにより表されるADASシステムの設計仕様に基づいて仮想ADASシステムが適切に仮想歩行者を保護していたかを示す他の変数と、を評価する。このように、歩行者生成モジュール199は、1つ又は複数のデジタルシミュレーションを解析して、仮想ADASシステムがその設計仕様に従って動作しているかを判定する。歩行者生成モジュール199は、仮想ADASシステムがその設計仕様に従って動作していないと判定した場合、仮想ADASシステムがその設計仕様に従って動作するように仮想ADASシステムの設計(例えば、ADASモデルデータ196)の修正の推奨を決定する。
一実施形態では、歩行者生成モジュール199は、グラフィックデータをディスプレイ192に出力して、第2の映像162をディスプレイ192に表示させる。第2の映像162は、(1)仮想ADASシステムの性能を記述するデータ構造と、(2)仮想ADASシステムの設計の修正の推奨と、を視覚的に描写する。一実施形態に係る第2の映像162の一例は図9に示されている。図9には、仮想ADASシステムの設計の修正の推奨の視覚的表示は含まれない。
ここで図2を参照する。図2は、一実施形態に係る歩行者生成モジュール199を含むコンピュータシステム200の一例を示すブロック図である。
一実施形態では、コンピュータシステム200は、図3A〜図3Cを参照して以下に説明される方法300の1つ又は複数のステップを実行するようにプログラムされた専用コンピュータシステムを含んでもよい。
一実施形態では、コンピュータシステム200は、シミュレーションシステム101を含んでもよい。
コンピュータシステム200は、一例に係る、歩行者生成モジュール199、プロセッサ225、通信ユニット245、ストレージ241、シミュレーションツールセット114、及びメモリ227といった要素のうちの1つ又は複数を含んでもよい。コンピュータシステム200の構成要素は、バス220によって接続されている。
図示の実施形態において、プロセッサ225は、信号線238を介してバス220に接続されている。通信ユニット245は、信号線246を介してバス220に接続されている。シミュレーションツールセット114は、信号線247を介してバス220に接続されている。ストレージ241は、信号線242を介してバス220に接続されている。メ
モリ227は、信号線244を介してバス220に接続されている。
シミュレーションツールセット114については、図1Aを参照して上述されたため、ここでは上記説明は繰り返されない。
プロセッサ225は、算術演算論理ユニット、マイクロプロセッサ、汎用コントローラ、又はその他何らかのプロセッサアレイを具備して、演算を実行するとともに、電子表示信号を表示装置に与える。プロセッサ225は、データ信号を処理する一方で、複合命令セットコンピュータ(CISC)アーキテクチャ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)アーキテクチャ、又は命令セットの組み合わせを実装したアーキテクチャ等のさまざまなコンピュータアーキテクチャを含んでいてもよい。図2は、単一のプロセッサ225を含むが、複数のプロセッサが含まれていてもよい。プロセッサ225は、グラフィック処理ユニットを含んでいてもよい。他のプロセッサ、オペレーティングシステム、センサ、ディスプレイ、及び物理的構成も可能である。
メモリ227は、プロセッサ225が実行可能な命令又はデータを格納する。命令又はデータは、本明細書に記載の技術を実行するためのコードを含んでもよい。メモリ227は、DRAMデバイス、SRAMデバイス、フラッシュメモリ、又はその他何らかのメモリデバイスであってもよい。また、一実施形態では、メモリ227は、不揮発性メモリ又は類似の固定記憶装置及びハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、CD−ROMデバイス、DVD−ROMデバイス、DVD−RAMデバイス、DVD−RWデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は情報をより固定的に格納するその他何らかの大容量記憶装置等の媒体を含んでもよい。
メモリ227は、本明細書に記載のデジタルデータを格納する。一実施形態では、メモリ227は、歩行者生成モジュール199及びシミュレーションツールセット114がそれぞれの機能を提供するのに必要な任意のデジタルデータ又は情報を保持する。
通信ユニット245は、ネットワーク105へデータを送信又はネットワーク105からデータを受信するハードウェアを含んでもよい。一実施形態では、通信ユニット245は、ネットワーク105又は他の通信チャネルへ物理的に直接接続するポートを備える。例えば、通信ユニット245は、USB、SD、CAT−5、又はネットワーク105との有線通信用の類似ポートを備える。一実施形態では、通信ユニット245は、IEEE802.11、IEEE802.16、Bluetooth、又は他の適当な無線通信方法を含む1つ又は複数の無線通信方法を用いて、ネットワーク105又は他の通信チャネルとデータを交換する無線送受信機を備える。
一実施形態では、通信ユニット245は、ショートメッセージSMS、MMS、HTTP、ダイレクトデータ接続、WAP、電子メール等を介して、セルラー通信ネットワーク又は他の適当な種類の電子通信でデータを送受信するセルラー通信送受信機を備える。一実施形態では、通信ユニット245は、有線ポート及び無線送受信機を備える。また、通信ユニット245は、TCP/IP、HTTP、HTTPS、及びSMTP等の標準的なネットワークプロトコルを用いてファイル又はメディアオブジェクトを配信するためのネットワーク105との他の従来接続を提供する。
ストレージ241は、本明細書に記載の機能を提供するデータを保持する非一時的な記憶媒体とすることができる。ストレージ241は、DRAMデバイス、SRAMデバイス、フラッシュメモリ、又は、その他何らかのメモリデバイスであってもよい。また、一実施形態では、ストレージ241としては、不揮発性メモリ又は類似の固定記憶装置及びハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、CD−ROMデバイス、DVD−
ROMデバイス、DVD−RAMデバイス、DVD−RWデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は、情報をより固定的に格納するその他何らかの大容量記憶装置等の媒体が挙げられる。一実施形態では、ストレージ241は、バッファ又は短期ストレージとして動作する。
図2に図示される実施形態において、歩行者生成モジュール199は、通信モジュール202と、決定モジュール204とを備える。歩行者生成モジュール199のこれらの構成要素は、バス220を介して互いに接続されている。一実施形態では、歩行者生成モジュール199の構成要素は、単一のサーバ又は装置に保持されてもよい。いくつかの他の実施形態では、歩行者生成モジュール199の構成要素は、複数のサーバ又は装置にまたがって分散して保持されてもよい。
通信モジュール202は、歩行者生成モジュール199とコンピュータシステム200の他の構成要素との間の通信を制御するルーチンを含むソフトウェアとすることができる。一実施形態では、通信モジュール202は、プロセッサ225によって実行可能な命令のセットとすることができ、これによって、歩行者生成モジュール199とコンピュータシステム200の他の構成要素との間の通信を制御する後述の機能を提供する。一実施形態では、通信モジュール202は、コンピュータシステム200のメモリ227に保持可能であるとともに、プロセッサ225によってアクセス及び実行可能である。通信モジュール202は、信号線222を介して、プロセッサ225及びコンピュータシステム200の他の構成要素と協働及び通信するように構成されていてもよい。
通信モジュール202は、通信ユニット245を介して、コンピュータシステム200の1つ又は複数の要素と、又は、ネットワーク105とのデータの送受信を行う。例えば、通信モジュール202は、通信ユニット245を介して、事故レポートデータ184、業界試験規格データ185、及び製造業者試験規格データ186のうちの1つ又は複数を受信する。
一実施形態では、通信モジュール202は、歩行者生成モジュール199の構成要素からデータを受信して、ストレージ241及びメモリ227のうちの1つ又は複数にデータを格納する。例えば、通信モジュール202は、決定モジュール204から経路仕様データ194及び挙動仕様データ195を受信して、メモリ227に経路仕様データ194及び挙動仕様データ195を格納する。
一実施形態において、通信モジュール202は、歩行者生成モジュール199の構成要素間、又は、コンピュータシステム200の構成要素間の通信を制御するようにしてもよい。
一実施形態において、通信モジュール202は、コンピュータシステム200のメモリ227に格納可能であるとともに、プロセッサ225によってアクセス及び実行可能である。
決定モジュール204は、図3A〜図3Cに示される方法300の1つ又は複数のステップを実行するルーチンを含むソフトウェアとすることができる。一実施形態において、決定モジュール204は、プロセッサ225により実行された場合、図1Bに示されるプロセスフローチャート130及び図1Cに示されるプロセスフローチャート140のうちの1つ又は複数を実行するコード及びルーチンを含む。
一実施形態において、決定モジュール204は、コンピュータシステム200のメモリ227に格納可能であるとともに、プロセッサ225によってアクセス及び実行可能であ
る。決定モジュール204は、信号線224を介して、プロセッサ225及びコンピュータシステム200の他の構成要素と協働及び通信するように構成されていてもよい。
ここで図3A〜図3Cを参照する。図3A、図3B、及び図3Cは、一実施形態に係る、デジタルシミュレーションの仮想歩行者のセットを自動的に生成して、交差点で仮想歩行者を保護するADASシステムの性能を試験する方法300の一例のフローチャートである。
ステップ302では、データ源が入力される。データ源は、事故レポートデータ、業界試験規格データ、及び製造業者試験規格データのうちの1つ又は複数を含む。
ステップ303では、経路仕様データが生成される。例えば、データ源の解析により、業界試験規格及び製造業者試験規格データに準ずる事故レポートデータから1つ又は複数の経路制限を生成する。
ステップ304では、挙動仕様データが生成される。例えば、データ源の解析により、歩行者の挙動及び事故レポートデータにより記述されるイベントに対する反応を抽出する。その後、業界試験規格データ及び製造業者試験規格データに基づく抽出された挙動のフィルタリングにより、挙動仕様データにより記述される挙動仕様が業界試験規格及び製造業者試験規格に準ずるようにする。
ステップ305では、ADASモデルデータが読み出される。
ステップ306では、1つ又は複数の入力画面が表示される。
ステップ307では、1つ又は複数の入力変数から変数データが受信される。変数データは、経路仕様及び挙動仕様に入力可能である。
ここで図3Bを参照して、ステップ308では、仮想歩行者データが自動的に生成される。仮想歩行者データは、変数データ、経路仕様データ、及び挙動データに基づいて、シミュレーション用の仮想歩行者のセットを記述する。仮想歩行者のセットに含まれる仮想歩行者は、デジタルシミュレーション内において、経路仕様データ及び挙動仕様データが事故レポートデータに少なくとも部分的に基づいて生成されることから、歩行者が現実世界で振る舞う様子に対して現実的に振る舞うように構成されている。
ステップ309では、デジタルシミュレーションが生成され、仮想ADASシステムの性能が試験される。デジタルシミュレーションは、シミュレーションデータにより記述されてもよい。シミュレーションデータは、交差点及びADASモデルデータにより記述された仮想ADASシステムを備える仮想車両を含むデジタル車道環境を記述するデジタルデータである。シミュレーションデータは、シミュレーションシステムのメモリに格納される。
ステップ310では、デジタルシミュレーションが実行される。デジタルシミュレーションが実行される間、仮想ADASシステムの性能がモニタリングされる。一実施形態においては、複数のデジタルシミュレーションが実行され、実行されたデジタルシミュレーションごとに仮想ADASシステムの性能がモニタリングされる。
ステップ311では、性能データを記録する。性能データは、デジタルシミュレーションにおいて交差点を横断する仮想歩行者を保護する仮想ADASシステムの性能を視覚的に示すグラフィック画像を描写するデジタルデータである。
図3Cを参照して、ステップ312では、第1の映像の第1のグラフィックデータを生成する。第1のグラフィックデータは、性能データにより記述された情報を示す第1の映像をディスプレイに表示させるデジタルデータである。
ステップ313では、第1の映像をディスプレイ上に表示させる。
ステップ314では、性能データに基づいて、デジタルシミュレーション中の仮想ADASシステムの性能が解析される。
ステップ315では、仮想ADASシステムの性能の解析に基づいて、1つ又は複数のデータ構造が生成される。データ構造は、仮想ADASシステムの性能を記述するデジタルデータを含む。例えば、データ構造は、1つ又は複数のデジタルシミュレーションにおける仮想ADASシステムの性能を記述するデジタルデータを含むテーブルである。
ステップ316では、仮想ADASシステムの性能の解析に基づいて、推奨データが生成される。推奨データは、仮想ADASシステムの性能を向上させる1つ又は複数の推奨を記述する。
ステップ317では、第2のグラフィックデータが生成される。第2のグラフィックデータは、推奨データにより記述されたデータ構造及び情報を示す第2の映像をディスプレイに表示させるデジタルデータである。
ステップ318では、第2の映像がディスプレイ上に表示される。
ここで図4Aを参照する。図4Aは、一実施形態に係る経路仕様400の一例を示すブロック図である。経路仕様400の例には、交差点のX軸の経路制限及び交差点のY軸の経路制限が含まれている。図4B及び図4Cは、一実施形態に係る図4Aを説明するための図である。例えば、図4Bは、デジタルシミュレーションに含まれる交差点のほか、デジタルシミュレーションにおいて、交差点を横断中に仮想歩行者が歩行する複数の歩行経路の画像を含む。図4Cは、交差点を横断中に仮想歩行者が歩行する歩行経路に対して図4Aの経路制限が及ぼす影響を示している。
ここで図4Bを参照する。図4Bは、一実施形態に係るデジタルシミュレーションの交差点及び経路仕様の変数の一例401を示すブロック図である。
ここで図4Cを参照する。図4Cは、一実施形態に係る経路仕様のために規定された変数を含む経路仕様データ402の一例を示すブロック図である。図4Cは、図4Aの経路仕様400が図4Bの例401に当てはまる様子を示している。
ここで図5Aを参照する。図5Aは、一実施形態に係る挙動仕様500を示すブロック図である。図示の実施形態において、挙動仕様は、(a)歩行者時限オートマトン及び(b)信号機時限オートマトンという一対の時限オートマトンを含む。これらのオートマトンは併せて、デジタルシミュレーション内の信号機及びイベントに反応して仮想歩行者が振る舞う様子を規定する。例えば、(1)信号機が青に変わった場合、一部の仮想歩行者が即座に歩行する。(2)一部の仮想歩行者はより用心深く、車道の横断が安全であることを見て確認するために要するわずかな時間の後、歩行する。(3)一部の仮想歩行者は実際のところ、信号機が青に変わる前に歩行する(例えば、歩行者生成モジュールにより生成された仮想歩行者が関わり得る違法な挙動の一例である交通規則を無視した道路横断歩行)。このように、挙動仕様は、事故レポートデータ184及び他のデータ源181か
ら得られた1つ又は複数の変数に基づいて挙動が現実的な仮想歩行者を生成するのに有用である。
ここで図5Bを参照する。図5Bは、一実施形態に係るデジタルシミュレーションの交差点と、デジタルシミュレーションの交差点を横断する仮想歩行者の挙動仕様と、の一例501を示すブロック図である。
図6及び図7を併せて説明する。図6は、一実施形態に係る経路仕様の変数を入力する入力画面600を示すブロック図である。図7は、一実施形態に係る挙動仕様の変数を入力する入力画面700を示すブロック図である。一実施形態においては、図6の入力画面600及び図7の入力画面700の組み合わせによって、挙動仕様及び経路仕様の両者の単一の入力画面が形成される。
ここで入力画面600、700を参照して、歩行者生成モジュール199の一実施形態を説明する。n個の経路仕様及びm個の挙動仕様を考える。n及びmは、任意の正の整数を表す変数である。ユーザ106が生成する仮想歩行者の数を決定する。ユーザ106は、生成する仮想歩行者の数に対応する入力画面600の行数を設定することによって、この数を歩行者生成モジュール199に入力する。例えば、数が5の場合、ユーザ106は、入力画面600の5つの行に変数を入力する。これらの仮想歩行者の歩行経路は、経路仕様データ194により記述されたすべての経路仕様(又は、経路仕様データ194からランダムに選択された経路仕様)から、歩行者生成モジュール199により自動的に生成される。各仮想歩行者の挙動モデルのタイミングパラメータ(例えば、信号の変化後に歩行者が横断を待つ長さ)は、挙動仕様データ195(又は、既存の確率分布)を使用してランダムに、歩行者生成モジュール199により決定され、これら仮想歩行者の挙動が生成される。一実施形態において、これらのタイミングパラメータは、ユーザ106により入力画面700に入力された変数に少なくとも部分的に基づいて生成される。一実施形態において、タイミングパラメータ(例えば、特定の仮想歩行者の挙動仕様)の生成は、その他の仮想歩行者に対する一意の挙動を表す自身の挙動モデルを各仮想歩行者が有するように、仮想歩行者ごとに繰り返されるようになっていてもよい。生成された歩行経路及び挙動(すなわち、タイミングパラメータ)は、個々の仮想歩行者ごとに、歩行者生成モジュール199によりペアとして一体的に構成され、これらの構成されたペアを記述する仮想歩行者データ198(仮想歩行者データ198は、各仮想歩行者について1つの構成されたペアを記述する)がシミュレーションツールに受け渡される。そして、シミュレーションツールが仮想歩行者データ198を用いて、経路仕様及び挙動仕様に準ずる仮想歩行者のセットを視覚化する。
図6を参照する。図6は、歩行者生成モジュール199が生成する6つの例示的な経路仕様の変数データを示す。6つの経路仕様は、以下の変数のうちの1つ又は複数を用いて、デジタルシミュレーションにおいて6人の仮想歩行者の歩行経路を規定する。変数は、方向変更の数(例えば、経路仕様#1は、各歩行経路が横断歩道上に3つの方向変更を有するものと規定する)、連続する方向変更間の距離(例えば、経路仕様#1は、任意の連続する方向変更間の距離が1m〜5mの範囲で決定されるものと規定する)、歩行者が歩行を許可されたエリア(例えば、経路仕様#3のマージンサイズは、如何なる仮想歩行者も横断歩道の外側3m以内の歩行を許可されているものと規定する)、及び、経路仕様ごとに生成される歩行経路の数(例えば、経路仕様#1〜#6はそれぞれ、20個の歩行経路が生成されるものと規定する)。
図7を参照する。図7は、歩行者生成モジュール199が生成する4つの例示的な挙動仕様の変数データを示す。挙動仕様は、デジタルシミュレーションに含まれる仮想車道環境との仮想歩行者の相互作用モードの変化を規定する。一実施形態において、挙動仕様は
、仮想歩行者が1つ又は複数の時限オートマトンのセマンティクスに従って振る舞うように仮想車道環境との相互作用モードを仮想歩行者が変化させる様子を規定する(時限オートマトンの例については、例えば図5A及び図5B参照)。例えば、信号機が青から赤及び赤から青に変化する。仮想歩行者は、青色で交差点を横断するが、赤色では横断しないと予想される(ただし、例えば、挙動仕様がいくつかの点で仮想歩行者の違法な行動を規定する場合は、そうならない可能性がある)。
一実施形態に係る図7において規定されている挙動仕様#1では、最小及び最大待ち時間がそれぞれゼロに規定されているため、仮想歩行者は信号が変わったら即座に交差点の横断を開始することが求められている。また、挙動仕様#1では、信号が青から赤に変わる前に、仮想歩行者が交差点の横断を無事に渡り終えていることが求められる。
一実施形態に係る図7に規定された挙動仕様#2では、信号が変わって2〜5秒の間に仮想歩行者が横断を開始することが求められる。また、挙動仕様#2では、信号が青から赤に変わる前に、仮想歩行者が交差点の横断を無事に終えていることが求められる。
一実施形態に係る図7に規定された挙動仕様#3では、信号が変わる2秒前に仮想歩行者が交差点の横断を開始することが求められ、これは、違法かつ不意に振る舞っている仮想歩行者を仮想ADASシステムが保護可能かをデジタルシミュレーションで決定するように、挙動仕様が仮想歩行者モデルの違法な挙動を必要とする一例である。また、挙動仕様#3では、信号が青から赤に変わる前に、仮想歩行者が交差点の横断を無事に終えている必要がある。
一実施形態に係る図7に規定された挙動仕様#4では、信号が変わる前の2秒〜5秒の間に仮想歩行者が交差点の横断を開始することが要求される。これは、違法かつ想定外に振る舞っている仮想歩行者を仮想ADASシステムが保護可能かをデジタルシミュレーションで判定するように、挙動仕様が仮想歩行者モデルに違法な挙動を要求する他の例である。また、挙動仕様#1では、信号が青から赤に変わる前に、仮想歩行者が交差点の横断を終えられないことが要求される。これは、デジタルシミュレーションによって試験される違法かつ想定外な挙動の他の例である。
図6及び図7を集合的に参照して、シミュレーションツールセットは、ゲームエンジン(例えば、Unity 3D又はその他何らかのゲームエンジン)を含む。図12は、図6及び図7に関して上述した経路仕様及び挙動仕様に基づいて生成されている1つ又は複数のデジタルシミュレーションの一例を示す。図12は、図6を参照して上述した6つの経路仕様から生成された歩行経路の様子を示している。図6の6つの経路仕様により指定された各歩行経路に対して、20人の仮想歩行者が形成されマッピングされている。また、各仮想歩行者は、図7の各挙動仕様により規定された挙動のセマンティクスを実装したロジックと関連付けられている。その結果、各歩行者は、図6の経路仕様から生成された割り当て経路に沿って移動するとともに、図7の挙動仕様から生成された挙動モデルに従って振る舞う。
ここで図8を参照する。図8は、一実施形態に係る、第1の映像800を示すブロック図である。第1の映像800は、一連のデジタルシミュレーションに基づく6つの異なる歩行経路を視覚的に示している。図8に示される6つの異なる歩行経路は、ADASモデルデータ196に具現化された仮想ADASシステムの設計が、仮想歩行者をより良く保護するために、修正されるべきか否かの判定と関連する。第1の映像800に示される6つの異なる歩行経路は、図6を参照して上述された入力画面600に規定される経路仕様に対応する。第1の映像800に示される仮想歩行者は、図7を参照して上述された入力画面700に規定される挙動仕様に従って振る舞う。
ここで図9を参照する。図9は、一実施形態に係る第2の映像900を示すブロック図である。第2の映像900は、図6に関して上述された6つの経路仕様及び図7に関して上述された3つの挙動仕様に対して試験されている仮想ADASシステムの性能を示す。
ここで図10を参照する。図10は、一実施形態に係る仕様データ1011及びデータ源181に準ずるデジタルシミュレーションを生成するプロセスフロー1000を示すブロック図である。
図10の向かって左側の「適合#1」を参照する。適合#1は、仕様データ1011に含まれる経路仕様データ194及び挙動仕様データ195に一致する仮想歩行者のセット1007を含む仮想車道環境1004を生成するサブプロセスを示している。シミュレーションツールセット114は、歩行者生成モジュール199を含む。仕様データ1011及び変数データ197が入力される。これらの入力に応答して、シミュレーションツールセット114がシミュレーションデータ171を生成し、歩行者生成モジュールが仮想歩行者データ198を生成する。仮想歩行者データ198は、シミュレーションデータ171に組み込まれていてもよい。そして、シミュレーションツールセット114は、デジタルシミュレーション1003を生成する。デジタルシミュレーションは、仮想歩行者のセット1007を含む仮想車道環境1004を含む。仮想歩行者のセット1007は、仕様データ1011により記述された経路仕様及び挙動仕様に準ずる。この準拠が、図10に示されるラベル「適合#1」が意味するものである。
一実施形態では、変数データ197は、1つ又は複数の範囲基準1014を記述する。図6及び図7に関して上述した変数は、範囲基準1014の例である。範囲基準1014の他の例については、図11A〜図11Cを参照して、以下に説明される。
図10の向かって右側の「適合#2」を参照する。適合#2は、システム要件データ1015に一致する仮想ADASシステム1006を含む仮想車両1005を生成するサブプロセスを示している。システム要件データ1015は、ADASモデルデータ196及び車両モデルデータ1012を含むデジタルデータである。
車両モデルデータ1012は、仮想車両1005の設計を記述するデジタルデータである。車両モデルデータ1012は、デジタルシミュレーション1003に含める仮想車両1005をシミュレーションツールセット114に生成させるために必要な任意のデジタルデータ及び情報を含む。ADASモデルデータ196は、車両モデルデータ1012に含まれていてもよい。シミュレーションツールセット114は、シミュレーションツール及びゲームエンジンを含む。シミュレーションツールは、システム要件データ1015に基づいてシミュレーションデータ171を生成する。シミュレーションデータ171は、仮想歩行者データ198により記述される仮想歩行者のセット及び仮想ADASシステム1006を備える仮想車両1013を含むデジタルシミュレーション1003を記述するデジタルデータである。このように、一実施形態では、シミュレーションデータ171は、仮想歩行者データ198と、仮想ADASシステム1006及び仮想車両1013を記述するデジタルデータと、を含む。ゲームエンジンは、シミュレーションデータ171に基づいてデジタルシミュレーション1003を生成する。デジタルシミュレーション1003は、ディスプレイ192に表示されてもよい。仮想ADASシステム1006を備える仮想車両1013は、システム要件データ1015に適合する。この準拠が、図10に示されるラベル「適合#2」が意味するものである。
仮想車道環境1004は、仮想ADASシステム1006が仮想歩行者のセット1007に反応する必要があることから、当該仮想ADASシステム1006の試験入力109
9である。仮想歩行者のセット1007は、経路仕様データ194及び挙動仕様データ195によりそれぞれ記述された経路仕様及び挙動仕様に準ずる1つ又は複数の仮想歩行者を含む。仮想ADASシステム1006は、仮想車道環境1004における仮想歩行者のセット1007の存在に応じた仮想車両1013の操舵及び仮想車両1013の制動等、仮想車両1013の動作を制御する。仮想車両1013自体が仮想車道環境1014中に存在し、仮想車道環境1004に含まれる交差点を横断する場合の仮想歩行者のセット1007の存在に反応している。この仮想歩行者のセット1007の存在に対する反応は、仮想車道環境1004に含まれる試験出力1098である。歩行者生成モジュール199は、この試験出力1098を監視して、この試験出力1098を記述するデジタルデータを記録する。このデジタルデータは、仮想歩行者のセット1007を保護する仮想ADASシステム1006の性能の測定結果を示す図12に示される映像に含まれる。
ここで図11A〜図11Cを参照する。図11A〜図11Cは、一実施形態に係る範囲基準の一例を示すブロック図である。
図11Aを参照する。図11Aは、(1)経路仕様に用いられる多くの経路点を規定する範囲基準1101及び(2)経路仕様の開始領域及び終了領域を規定する範囲基準1102を示す。
範囲基準1101は、制限「n」を含む。仮想歩行者の歩行経路には、仮想歩行者が交差点を横断する場合のゼロ以上の方向変更を含む。仮想歩行者がその方向を変更する点を経路点と称する。制限「n」は、特定の経路仕様に基づいて生成された歩行経路の経路点の数を規定する。制限「n」は、境界パラメータ「nmin」及び「nmax」を用いて規定される。したがって、入力画面600のユーザ106は、「n」の最小値及び最大値を規定する。例えば、図6に示される中央列に示される、複数の経路仕様に対する2つの隣り合う方向変更間の距離の最小値及び最大値を参照。したがって、制限「n」は、歩行者生成モジュール199が提供する入力画面を用いてユーザが設定可能な経路仕様の変数である。
ここで、範囲基準1102を参照する。特定の歩行経路における第1の経路点(例えば、「x,y」)及び最終経路点(例えば、「x,y」)の指標は、範囲基準1101によって決定可能である。範囲基準1102の上部は、経路仕様に基づいて構築された歩行経路の第1の経路点及びこの歩行経路の最終経路点と関係している。範囲基準1102は、歩行経路の開始領域の矩形エリア(すなわち、矩形エリア「A」)及び終了領域の矩形エリア(すなわち、矩形エリア「A」)の両者を規定する。範囲基準1102は、開始領域の矩形エリアの既知の境界パラメータ(すなわち、x min,x max,y min,y max)及び終了領域の矩形エリアの既知の境界パラメータ(すなわち、x min,x max,y min,y max)と、第1の経路点の未知の座標(例えば、「x,y」)及び最終経路点の未知の座標(例えば、「x,y」)とで指定される。
ここで図11Bを参照する。図11Bは、交差点を横断中の仮想歩行者による方向変更の程度を規定した範囲基準1103を示している。方向変更の程度は、歩行経路上の任意の3つの連続した経路点を用いて範囲基準1103により特徴付けられる。例えば、図4Bの例401に含まれる3つの方向変更θ、θ、及びθの程度は、{(4,0)、(3,5)、(4,10)}、{(3,5)、(4,10)、(1,15)}、及び{(4,10)、(1,15)、(0,35)}という3組の座標の関係において特徴付けられる。範囲基準1103は、これらの座標を当該範囲基準1103における未知の変数として設定する一方、方向変更の最小及び最大境界を当該範囲基準1103における既知の変数として設定することにより表される。
範囲基準1103は、既知の境界パラメータ(すなわち、θmin及びθmax)及び未知の3つの連続した座標(例えば、x,xi+1,xi+2)で指定される。程度は、2つの連続した傾斜間の差として特性化される。この差は、既知の最小及び最大境界パラメータ(すなわち、θmin及びθmax)間を境界とする。その結果、範囲基準1103は、経路点間の方向変更の程度が最小境界パラメータθmin及び最大境界パラメータθmaxを常に上回ることを確実にすることによって、経路仕様に影響を及ぼす。
ここで図11Cを参照する。図11Cは、連続する方向変更間の距離をともに規定する範囲基準1104A及び1104Bを示している。方向変更は、歩行経路の各経路点で発生する。したがって、連続する方向変更間の距離は、経路点の2つの座標の関係において特徴付けられる。距離の特徴付けには、複数の方法がある。範囲基準1104A及び1104Bは、ユークリッド距離を用いて特徴付けられるが、距離を特徴付ける他の方法が用いられてもよい。
範囲基準1104A、1104Bは、未知のパラメータとしてx、y、及びz座標(x,xi+1,y,yi+1,z,zi+1)を含む。範囲基準1104A、1104Bは、既知のパラメータとして境界パラメータ(すなわち、dmin及びdmax)を含む。
ここで図12を参照する。図12は、一実施形態に係る複数の歩行経路を含む映像1200を示すブロック図である。
画面1200に示す歩行経路は、図6を参照して上述された経路仕様及び図7を参照して上述された挙動仕様に基づいて生成される。映像内の要素Aは6つのプロットを含み、x軸及びy軸は、交差点の位置に対する歩行経路の位置を示す。要素B及びCは、経路仕様#1及び経路仕様#4から生成された歩行経路がゲームエンジンにおいて視覚化される様子を示している。各歩行経路に対して、20人の仮想歩行者が形成されマッピングされている。また、各仮想歩行者は、各挙動仕様から生成された挙動モデルのセマンティクスを実装したロジックと関連付けられている。その結果、各仮想歩行者は、(挙動仕様から生成された)挙動に従って、(経路仕様から生成された)それぞれの割り当て歩行経路に沿って移動する。
以上の説明では、本明細書を十分に理解できるように、多くの具体的な詳細について説明した。しかしながら、これらの具体的な詳細無しでも実施可能であることは当業者にとって明らかであろう。また、説明が不明瞭になることを避けるために、構造や装置をブロック図の形式で表すこともある。たとえば、一実施形態は、ユーザインタフェースおよび特定のハードウェアとともに説明される。しかし、上述の実施形態は、データおよびコマンドを受信可能な任意のタイプのコンピュータシステムおよび任意の周辺機器について適用できる。
本明細書における「一実施形態」又は「ある実施形態」等という用語は、その実施形態と関連づけて説明される特定の特徴、構造、性質が少なくとも本明細書の一つの実施形態に含まれることを意味する。「一実施形態では」等という用語は本明細書内で複数用いられるが、これらは必ずしも同一の実施形態を示すものとは限らない。
以上の詳細な説明の一部は、コンピュータメモリに記憶されたデータビットに対する動作のアルゴリズムおよび記号的表現として提供される。これらのアルゴリズム的な説明および表現は、データ処理技術分野の当業者によって、他の当業者に対して自らの成果の本質を最も効果的に説明するために用いられるものである。なお、本明細書において、及び
、一般的に、アルゴリズムとは、所望の結果を得るための論理的な手順を意味する。処理のステップは、物理量を物理的に操作するものである。必須ではないが、通常は、これらの量は記憶、伝送、結合、比較、およびその他の処理が可能な電気的又は磁気的信号の形式を取る。通例にしたがって、これらの信号をビット、値、要素、エレメント、シンボル、特徴、項、数値などとして称することが簡便である。
なお、これらの用語および類似する用語はいずれも、適切な物理量と関連付いているものであり、これら物理量に対する簡易的なラベルに過ぎないということに留意する必要がある。以下の説明から明らかなように、特に断らない限りは、本明細書において「処理」「計算」「コンピュータ計算(処理)」「判定」「表示」等の用語を用いた説明は、コンピュータシステムや類似の電子的計算装置の動作および処理であって、コンピュータシステムのレジスタやメモリ内の物理的(電子的)量を、他のメモリやレジスタ又は同様の情報ストレージや通信装置、表示装置内の物理量として表される他のデータへ操作および変形する動作および処理を意味する。
本明細書の実施形態は、本明細書で説明される動作を実行する装置にも関する。この装置は要求される目的のために特別に製造されるものであっても良いし、汎用コンピュータを用いて構成しコンピュータ内に格納されるプログラムによって選択的に実行されたり再構成されたりするものであっても良い。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、CD−ROM、磁気ディスクなど任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気又は光学式カード、USBキーを含む不揮発性フラッシュメモリ、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体などの、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に記憶される。ただし、これらに限定されない。
本明細書は、完全にハードウェアによって実現されるものでも良いし、完全にソフトウェアによって実現されるものでも良いし、ハードウェアとソフトウェアの両方によって実現されるものでも良い。好ましい実施形態は、ソフトウェアによって実現される。ここでソフトウェアとは、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードやその他のソフトウェアを含むものである。ただし、これらに限定されない。
さらに、ある実施形態は、コンピュータが利用あるいは読み込み可能な記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムプロダクトの形態を取る。この記憶媒体は、コンピュータや任意の命令実行システムによってあるいはそれらと共に利用されるプログラムコードを提供する。明細書の目的によって、コンピュータが利用あるいは読み込み可能な記憶媒体とは、命令実行システムや装置によってあるいはそれらと共に利用されるプログラムを、保持、格納、通信、伝搬および転送可能な任意の装置を指す。
プログラムコードを格納、実行するために適したデータ処理システムは、システムバスを介して記憶素子に直接又は間接的に接続された少なくとも1つのプロセッサを有する。記憶素子は、プログラムコードの実際の実行に際して使われるローカルメモリや、大容量記憶装置や、実行中に大容量記憶装置からデータを取得する回数を減らすためにいくつかのプログラムコードを一時的に記憶するキャッシュメモリなどを含む。
入力/出力(I/O)装置(キーボード、ディスプレイ、ポインティング装置などを含み、これらに限定されない)は、I/Oコントローラを介して直接あるいは間接的にシステムに接続される。
システムにはネットワークアダプタも接続されており、これにより、私的ネットワーク
や公共ネットワークを介して、他のデータ処理システムやリモートにあるプリンタや記憶装置に接続される。モデム、ケーブルモデム、イーサネット(登録商標)カードは、現在利用可能なネットワークアダプタのほんの一例である。
最後に、本明細書において提示されるアルゴリズムおよび表示は特定のコンピュータや他の装置と本来的に関連するものではない。本明細書における説明にしたがったプログラムを有する種々の汎用システムを用いることができるし、また要求された処理ステップを実行するための特定用途の装置を製作することが適した場合もある。これら種々のシステムに要求される構成は、以上の説明において明らかにされる。さらに、本発明は、特定のプログラミング言語と関連づけられるものではない。本明細書で説明される教示内容を実装するために種々のプログラミング言語を利用できることは明らかであろう。
本明細書の実施形態の前述の説明は、例示と説明を目的として行われたものである。したがって、開示された実施形態が本発明の全てではないし、本発明を上記の実施形態に限定するものでもない。上記の開示にしたがって、種々の変形が可能である。本開示の範囲は上述の実施形態に限定解釈されるべきではなく、特許請求の範囲にしたがって解釈されるべきである。当該技術に詳しい者であれば、本明細書はその思想や本質的特徴から離れることなくその他の種々の形態で実現できることを理解できるであろう。同様に、モジュール、処理、特徴、属性、方法およびその他の態様に関する名前付けや分割方法は必須なものでものないし重要でもない。また、本明細書やその特徴を実装する機構は異なる名前や分割方法や構成を備えていても構わない。さらに、当業者であれば、モジュール、処理、特徴、属性、方法およびその他の本開示の態様は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアもしくはこれらの組合せとして実装できることを理解できるであろう。また、本明細書をソフトウェアとして実装する場合には、モジュールなどの各要素は、どのような様式で実装されても良い。例えば、スタンドアローンのプログラム、大きなプログラムの一部、異なる複数のプログラム、静的あるいは動的なリンクライブラリー、カーネルローダブルモジュール、デバイスドライバー、その他コンピュータプログラミングの当業者にとって現在又は未来において既知な方式として実装することができる。さらに、本発明の実装は特定のプログラミング言語に限定されるものではないし、特定のオペレーティングシステムや環境に限定されるものでもない。以上のように、上記の本開示は限定的なものではなく例示的なものであり、本明細書の範囲は添付の特許請求の範囲にしたがって定められる。
100 :動作環境
101 :シミュレーションシステム
103 :データシステム
114 :シミュレーションツールセット
125A、125B :プロセッサ
127A、127B :メモリ
145A、145B :通信ユニット
181 :データ源
184 :事故レポートデータ
192 :ディスプレイ
194 :経路仕様データ
195 :挙動仕様データ
196 :ADASモデルデータ
197 :変数データ
198 :仮想歩行者データ
199 :歩行者生成モジュール

Claims (20)

  1. 経路仕様及び挙動仕様に基づいて仮想歩行者を自動的に生成し、
    交差点を横断する前記仮想歩行者及び前記交差点を横断する前記仮想歩行者に反応する仮想車両を含むデジタルシミュレーションであって、前記仮想車両に含まれる仮想ADASシステムであって、前記交差点を横断する前記仮想歩行者に反応する場合に前記仮想歩行者を保護するための前記仮想ADASシステムの性能を測定する前記デジタルシミュレーションを実行し、
    前記交差点を横断する前記仮想歩行者に反応する場合に前記仮想歩行者を保護する前記仮想ADASシステムの性能を視覚的に表す映像のセットをディスプレイに表示し、
    前記仮想ADASシステムの性能の解析に基づいて、前記仮想ADASシステムの性能を向上させる推奨データを生成することを含む、
    方法。
  2. 前記経路仕様は、前記デジタルシミュレーション内の前記仮想歩行者の経路制限を記述する、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記経路仕様は、
    前記交差点を横断中に前記仮想歩行者が方向を変更する頻度、前記交差点を横断中に2つの連続する方向変更間で前記仮想歩行者が移動する距離、前記仮想歩行者が前記交差点の横断を開始する開始領域及び前記仮想歩行者が前記交差点の横断を終了する終了領域、及び、前記仮想歩行者が横断する前記交差点における横断歩道エリアであって、前記仮想歩行者が前記交差点を横断する際に違法な挙動を行うようにモデル化された横断歩道及びその近接エリアを含む前記横断歩道エリア、のうちの1つ又は複数を記述する、
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記経路仕様は、前記交差点の横断時に前記仮想歩行者が移動する一連の地理的座標を含まない、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記挙動仕様は、前記デジタルシミュレーション内のイベントに対する前記仮想歩行者の反応を記述する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記挙動仕様は、前記デジタルシミュレーション内で時間が変化した場合の前記デジタルシミュレーション内のイベントに対する前記仮想歩行者の反応を記述する1つ又は複数の時限オートマトンを含む、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記挙動仕様は、信号機が赤から青に変化した場合に前記仮想歩行者が前記交差点の横断を待つ長さ、及び、前記信号機が青から赤に変化しようとしている場合に前記仮想歩行者が歩行速度をどのように修正するか、のうちの1つ又は複数を記述する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記経路仕様及び前記挙動仕様は、1つ又は複数の現実世界の車道交差点で車両により負傷した1人又は複数の現実世界の歩行者の歩行経路及び挙動を記述する1つ又は複数の現実世界の事故レポートを記述するデジタルデータを用いて、設計時に決定される、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記仮想歩行者の自動生成において、複数の仮想歩行者それぞれに固有の入力を与えることが求められることに対して、ユーザの作業負荷が小さくなるように、前記複数の仮想歩行者それぞれに固有の入力をユーザが与えることなく、前記複数の仮想歩行者が自動的に生成される、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. プロセッサに、
    経路仕様及び挙動仕様に基づいて仮想歩行者を自動的に生成させ、
    交差点を横断する前記仮想歩行者及び前記交差点を横断する前記仮想歩行者に反応する仮想車両を含むデジタルシミュレーションであって、前記仮想車両に含まれる仮想ADASシステムであって、前記交差点を横断する前記仮想歩行者に反応する場合に前記仮想歩行者を保護するための前記仮想ADASシステムの性能を測定する前記デジタルシミュレーションを実行させ、
    前記交差点を横断する前記仮想歩行者に反応する場合に前記仮想歩行者を保護する前記仮想ADASシステムの性能を視覚的に表す映像のセットをディスプレイに表示させ
    前記仮想ADASシステムの性能の解析に基づいて、前記仮想ADASシステムの性能を向上させる推奨データを生成させる、
    ためのプログラム。
  11. 前記経路仕様は、前記デジタルシミュレーション内の前記仮想歩行者の経路制限を記述する、
    請求項10に記載のプログラム。
  12. 前記経路仕様は、
    前記交差点を横断中に前記仮想歩行者が方向を変更する頻度、前記交差点を横断中に2つの連続する方向変更間で前記仮想歩行者が移動する距離、前記仮想歩行者が前記交差点の横断を開始する開始領域及び前記仮想歩行者が前記交差点の横断を終了する終了領域、及び、前記仮想歩行者が横断する前記交差点における横断歩道エリアであって、前記仮想歩行者が前記交差点を横断する際に違法な挙動を行うようにモデル化された横断歩道及びその近接エリアを含む前記横断歩道エリア、のうちの1つ又は複数を記述する、
    請求項10又は11に記載のプログラム。
  13. 前記経路仕様は、前記交差点の横断時に前記仮想歩行者が移動する一連の地理的座標を含まない、
    請求項10から12のいずれか一項に記載のプログラム。
  14. 前記挙動仕様は、前記デジタルシミュレーション内のイベントに対する前記仮想歩行者の反応を記述する、
    請求項10から13のいずれか一項に記載のプログラム。
  15. 前記挙動仕様は、前記デジタルシミュレーション内で時間が変化した場合の前記デジタルシミュレーション内のイベントに対する前記仮想歩行者の反応を記述する1つ又は複数の時限オートマトンを含む、
    請求項10から14のいずれか一項に記載のプログラム。
  16. 前記挙動仕様は、信号機が赤から青に変化した場合に前記仮想歩行者が前記交差点の横断を待つ長さ、及び、前記信号機が青から赤に変化しようとしている場合に前記仮想歩行者が歩行速度をどのように修正するか、のうちの1つ又は複数を記述する、
    請求項10から15のいずれか一項に記載のプログラム。
  17. 前記経路仕様及び前記挙動仕様は、1つ又は複数の現実世界の車道交差点で車両により負傷した1人又は複数の現実世界の歩行者の歩行経路及び挙動を記述する1つ又は複数の現実世界の事故レポートを記述するデジタルデータを用いて、設計時に決定される、
    請求項10から16のいずれか一項に記載のプログラム。
  18. 仮想歩行者の自動生成において、複数の仮想歩行者それぞれに固有の入力を与えることが求められることに対して、ユーザの作業負荷が小さくなるように、前記複数の仮想歩行者それぞれに固有の入力をユーザが与えることなく、前記複数の仮想歩行者が自動的に生成される、
    請求項10から17のいずれか一項に記載のプログラム。
  19. 前記仮想歩行者は、1つ又は複数の現実世界の事故レポートに基づいて生成されたことにより、現実的に振る舞う、
    請求項10から18のいずれか一項に記載のプログラム。
  20. ディスプレイと非一時的なメモリとに接続されたプロセッサを備え、
    前記プロセッサは、前記非一時的なメモリに格納されたコンピュータコードを実行することで、
    経路仕様及び挙動仕様に基づいて仮想歩行者を自動的に生成し、
    交差点を横断する前記仮想歩行者及び前記交差点を横断する前記仮想歩行者に反応する仮想車両を含むデジタルシミュレーションであって、前記仮想車両に含まれる仮想ADASシステムであって、前記交差点を横断する前記仮想歩行者に反応する場合に前記仮想歩行者を保護するための前記仮想ADASシステムの性能を測定する前記デジタルシミュレーションを実行し、
    前記交差点を横断する前記仮想歩行者に反応する場合に前記仮想歩行者を保護する仮想ADASシステムの性能を視覚的に表す映像のセットを前記ディスプレイに表示させ
    前記仮想ADASシステムの性能の解析に基づいて、前記仮想ADASシステムの性能を向上させる推奨データを生成する、
    システム。
JP2018209420A 2017-12-19 2018-11-07 車道交差点の仮想シミュレーションにおける歩行者の自動生成 Active JP6690685B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/847,081 2017-12-19
US15/847,081 US11810460B2 (en) 2017-12-19 2017-12-19 Automatic generation of pedestrians in virtual simulation of roadway intersections

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019109881A JP2019109881A (ja) 2019-07-04
JP6690685B2 true JP6690685B2 (ja) 2020-04-28

Family

ID=66674545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018209420A Active JP6690685B2 (ja) 2017-12-19 2018-11-07 車道交差点の仮想シミュレーションにおける歩行者の自動生成

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11810460B2 (ja)
JP (1) JP6690685B2 (ja)
DE (1) DE102018131417A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10971003B2 (en) * 2019-01-29 2021-04-06 Ford Global Technologies, Llc Systems and methods for predicting pedestrian behavior
US11605298B2 (en) 2020-01-29 2023-03-14 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Pedestrian navigation based on vehicular collaborative computing
CN111398989A (zh) * 2020-04-02 2020-07-10 昆易电子科技(上海)有限公司 驾驶辅助系统的性能分析方法和测试设备
JP7356961B2 (ja) * 2020-11-26 2023-10-05 トヨタテクニカルディベロップメント株式会社 歩行者道路横断シミュレーション装置、歩行者道路横断シミュレーション方法、及び歩行者道路横断シミュレーションプログラム
CN112863212A (zh) * 2020-12-31 2021-05-28 北京赛目科技有限公司 一种用于仿真测试的道路交汇口的处理方法及装置
CN116223056B (zh) * 2022-12-14 2024-03-12 清华大学 虚拟碰撞测试方法、装置、设备、存储介质和程序产品

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7710248B2 (en) * 2007-06-12 2010-05-04 Palo Alto Research Center Incorporated Human-machine-interface (HMI) customization based on collision assessments
JP4980810B2 (ja) 2007-07-10 2012-07-18 株式会社豊田中央研究所 交通シミュレーション装置及びプログラム
JP2009092774A (ja) * 2007-10-04 2009-04-30 Fujitsu Ltd 運転シミュレーション装置、運転シミュレーション方法、および運転シミュレーションプログラム
JP5353040B2 (ja) * 2008-03-26 2013-11-27 富士通株式会社 運転シミュレーション装置、運転シミュレーション方法、およびプログラム
JP5018661B2 (ja) * 2008-06-12 2012-09-05 トヨタ自動車株式会社 歩行者シミュレーション装置、交通シミュレーション装置、歩行者シミュレーション方法
US8509982B2 (en) * 2010-10-05 2013-08-13 Google Inc. Zone driving
CN102034012B (zh) 2010-12-30 2013-02-20 长安大学 一种汽车碰撞行人事故分析计算与模拟再现计算机系统
WO2015177648A1 (en) * 2014-05-14 2015-11-26 Ofer Springer Systems and methods for curb detection and pedestrian hazard assessment
US9459840B1 (en) * 2015-03-31 2016-10-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Timing-oriented and architecture-centric system design using contracts
US9786177B2 (en) * 2015-04-10 2017-10-10 Honda Motor Co., Ltd. Pedestrian path predictions
US9836895B1 (en) * 2015-06-19 2017-12-05 Waymo Llc Simulating virtual objects
CN105388021A (zh) * 2015-10-21 2016-03-09 重庆交通大学 Adas虚拟开发与测试系统
US10346564B2 (en) * 2016-03-30 2019-07-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Dynamic virtual object generation for testing autonomous vehicles in simulated driving scenarios
US10202127B2 (en) * 2016-05-19 2019-02-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha User profile-based automatic parameter tuning system for connected vehicles
US11049389B2 (en) * 2017-11-14 2021-06-29 International Business Machines Corporation Accident prevention device

Also Published As

Publication number Publication date
DE102018131417A1 (de) 2019-06-19
US20190189013A1 (en) 2019-06-20
US11810460B2 (en) 2023-11-07
JP2019109881A (ja) 2019-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6690685B2 (ja) 車道交差点の仮想シミュレーションにおける歩行者の自動生成
CN110073352B (zh) 用于自主车辆仿真的方法、系统及计算机可读介质
JP6414247B2 (ja) クラウドソースを利用した車両シミュレーション装置
US20230185292A1 (en) Industrial safety monitoring configuration using a digital twin
US10860018B2 (en) System and method for generating simulated vehicles with configured behaviors for analyzing autonomous vehicle motion planners
US11427215B2 (en) Systems and methods for generating a task offloading strategy for a vehicular edge-computing environment
US10474790B2 (en) Large scale distributed simulation for realistic multiple-agent interactive environments
US10109106B2 (en) Scalable curve visualization for conformance testing in vehicle simulation
JP2021528798A (ja) 場面のパラメトリック上面視表現
US9836980B2 (en) Collision avoidance of arbitrary polygonal obstacles
US20200130709A1 (en) Method and device for determining a configuration for an autonomous vehicle
KR20210074364A (ko) 교차로 상태 검출방법, 장치, 전자장치 및 차량
WO2022133090A1 (en) Adaptive generation and assessment of autonomous vehicle critical scenarios
CN113935143A (zh) 通过自主车辆的增加的严重性等级估计碰撞概率
CN114787738A (zh) 针对视觉输入的形式上安全的符号化强化学习
Zhao et al. Suraksha: A framework to analyze the safety implications of perception design choices in avs
US20170337831A1 (en) Method and system for collision avoidance and environment sensing for a robotic system
JPWO2020194589A1 (ja) 車両制御用演算装置、車両制御装置、及び、車両制御用演算方法
JP7429809B2 (ja) 自律運転シミュレーションのためのシナリオを作成する装置と方法
WO2023046125A1 (zh) 地图有效性检测方法和相关产品
dos Santos Towards a Simulation− based Framework for the Security Testing of Autonomous Vehicles
KR101914270B1 (ko) Halo cme의 특성 인자 산출 장치 및 그 방법
CN113420597A (zh) 环形交叉口识别方法及装置,电子设备及存储介质
CN115048015A (zh) 基于高精地图的自动驾驶仿真场景搭建方法和系统
CN112455459A (zh) 触发事件的建模方法、装置、设备及存储介质

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200323

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6690685

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151