JP6690422B2 - Esr検出器 - Google Patents

Esr検出器 Download PDF

Info

Publication number
JP6690422B2
JP6690422B2 JP2016116479A JP2016116479A JP6690422B2 JP 6690422 B2 JP6690422 B2 JP 6690422B2 JP 2016116479 A JP2016116479 A JP 2016116479A JP 2016116479 A JP2016116479 A JP 2016116479A JP 6690422 B2 JP6690422 B2 JP 6690422B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resonance
coil
esr
circuit board
printed circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016116479A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017219518A (ja
Inventor
柴田 貴行
貴行 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2016116479A priority Critical patent/JP6690422B2/ja
Publication of JP2017219518A publication Critical patent/JP2017219518A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6690422B2 publication Critical patent/JP6690422B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Description

本発明は、ESR(Electron Spin Resonance;電子スピン共鳴)装置で用いるESR検出器に関する。
従来、不対電子を検出する分光法の一種として、電子スピン共鳴(ESR:Electron Spin Resonance)装置が利用されており、遷移金属イオンもしくは有機化合物中のフリーラジカルの検出に用いられている。この電子スピン共鳴は、磁場の影響下に置かれた試料に含まれる不対電子が、特定の周波数のマイクロ波を共鳴吸収し、高いエネルギー準位へと遷移する現象である。
従来のESR装置の大きさは比較的大きなものであり、据え置き型のものは数百kgあり、可搬性や機器への搭載性が限られていた。その重量の大半を占めているのは電磁石であり、これを永久磁石化したものが開発されており、数十kgまで小型化したものが市販されてきている。
一方、試料を入れる空洞共振器の大きさはマイクロ波の波長程度の寸法になるため、小型化の制約になっている。これに対して、ソレノイド共振器、ループギャップ共振器、スパイラルインダクタ共振器など様々な形状の小型の共振器が提案されている。その中でもスパイラルインダクタを用いた自励発振回路を用いるものはシリコン集積回路のプロセスで作成することにより、数百ミクロン角程度のサイズのものが提案されている。
しかしながら、上記したスパイラルインダクタを用いる方式では、インダクタのQが低いためESR感度が低く、また、試料を直接チップ上に載せなくてはならない。このため、常にベアチップ状態で使用しなければならず、チップを試料から保護する構造が必要となり、使用形態として制約を受ける。
また、他の小型化を図る構成では、上記制約を解消できても、能動素子まで集積化することができない場合には、これに付随して使用するパッケージされた受動部品を使う場合に、リード線に使用される磁性体がESR信号計測の障害になるという課題がある。
特許2736472号公報
Anders, Jens; Angerhofer, Alexander; Boer, Giovanni, "K-band single-chip electron spin resonance detector", Journal Of Magnetic Resonance, 2012, vol.217,p.19-26
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、小型化を図りながら能動素子の配置位置を離して磁場スイープによる変動や温度による変動を少なくすることができるようにしたESR検出器を提供することにある。
請求項1に記載のESR検出器は、試料配置部を有するプリント基板と、前記プリント基板上に設けられ、共振コンデンサと共振コイルとを備えたLC共振回路と、前記共振コイルと磁気結合するように前記プリント基板に設けられた結合コイルと、前記結合コイルに接続され前記LC共振回路の共振周波数に対応した1/4波長線路と、前記LC共振回路の誘導性領域を使った能動回路部とを備えている。
上記構成において、LC共振回路を共振コンデンサと共振コイルの並列共振回路で構成すると、共振周波数は並列共振周波数f1となる。磁気結合部分を介することで並列共振周波数f1よりも大きい周波数の直列共振周波数f2が存在する。
結合コイルに1/4波長線路が接続されていない状態では、全体のインピーダンスは、並列共振周波数f1以下の周波数領域および直列共振周波数f2以上の周波数領域で誘導性となり、並列共振周波数f1と直列共振周波数f2との間の周波数領域で容量性となる。つまり、1/4波長線路が接続されていない構成では、誘導性の周波数領域が並列共振周波数f1以下と直列共振周波数f2以上とに分かれており、共振回路に用いるインダクタンスとして不適当である
これに対して、請求項1のESR検出器の構成では、結合コイルに1/4波長線路を接続する構成を採用しているので、並列共振回路は直列共振回路に等価的に変換され、これによって、誘導性を示す周波数領域が周波数f1とf2の間となり、容量性を示す周波数領域が周波数f1以下とf2以上とに分かれる状態となる。共振回路においては、周波数f1とf2の間を用いて安定した発振動作を行わせることができるようになる。
また、結合コイルに1/4波長線路を接続する構成を採用することで、試料配置部となる共振回路の共振コイル部分から共振周波数の波長の1/4波長分だけ距離を存した位置に能動回路部を設けることができるようになり、これによって磁界の影響を受けにくい状態で安定して発振動作を行わせることができるようになる。
第1実施形態を示す電気的構成図 ESR検出器の外観斜視図 ESR検出器の基板の外観斜視図 ESR検出器の基板の(a)上面図、(b)下面図 ESR検出器のシミュレーションモデル 比較例のESR検出器のシミュレーションモデル (a)インピーダンスの絶対値の周波数特性、(b)インピーダンスの位相の周波数特性 比較例の(a)インピーダンスの絶対値の周波数特性、(b)インピーダンスの位相の周波数特性 周波数を規格化した場合のインピーダンスの位相の周波数特性 比較例の周波数を規格化した場合のインピーダンスの位相の周波数特性 第2実施形態を示すESR検出器の外観斜視図 第3実施形態を示すESR検出器の外観斜視図 第4実施形態を示す電気的構成図 シミュレーションのモデルと算出例(その1) シミュレーションのモデルと算出例(その2)
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図10を参照して説明する。ESR検出器1は、電子スピン共鳴装置で磁場中に試料を配置して不対電子の検出をするためのものであり、図1に電気的構成を示している。
図1において、ESR検出器1は、LC共振回路2を備えている。LC共振回路2は共振コンデンサ3および共振コイル4の並列回路から構成される。共振コイル4は、結合コイル5と磁気結合するように配置形成されている。結合コイル5の両端子は、1/4波長線路6の導体パターン6a、6bをそれぞれ介して能動回路部7の入力端子P1、P2に接続される。
能動回路部7は、npn型のトランジスタ8を主体としたコルピッツ型発振回路を構成している。トランジスタ8のコレクタは直流電源Vccに接続され、エミッタはコンデンサ9を介してグランドに接続される。トランジスタ8のベースは入力端子P1に接続されるとともにコンデンサ10を介してエミッタに接続される。コンデンサ9には抵抗11が並列に接続される。
トランジスタ8のエミッタはコンデンサ12を介して出力端子OUTに接続される。入力端子P2は無反射終端回路13に接続される。無反射終端回路13は、抵抗13a、コンデンサ13b、抵抗13c、13dから構成される。能動回路部7は、2個のコンデンサ9、10およびESR検出器1をコイルとしたコルピッツ型発振回路として構成される。
図2は、ESR検出器1の具体的な構成を示している。ESR検出器1はプリント基板20に形成されている。プリント基板20は、図3および図4にも示すように、端部に近い側の中央に試料配置用の円形の孔20aが設けられる。また、プリント基板20には、両面に銅箔を用いた導体パターンが形成される。プリント基板20の一端部側で、孔20aとの間の上下の各面に共振コンデンサ3を構成する矩形状の導体パターン3a、3bが対向する状態で配置形成される。導体パターン3aの孔20aに近接する位置に、プリント基板20の裏面側に貫通する貫通導体21が設けられている。裏面側の貫通導体21が露出する部分は、導体パターン3bが一部切り欠いた状態に設けられている。
プリント基板20の孔20aの周囲には、下面および上面のそれぞれに、一部で切断された1巻のコイルとしてループ状導体パターンが形成され、共振コイル4、結合コイル5として設けられている。下面側の共振コイル4の切断された部分の一端は共振コンデンサ3の導体パターン3bと導体パターンで連結されている。また、共振コイル4の切断された部分の他端は貫通導体21を通じて上面側の導体パターン3aと接続されている。これにより、導体パターン3a、3bからなる共振コンデンサ3と共振コイル4とによりLC共振回路2が形成される。
プリント基板20の上面の結合コイル5は、共振コンデンサ3の導体パターン3aと反対側が切断されており、その両端部はそれぞれプリント基板20aの他端まで形成された導体パターン6a、6bに接続されている。導体パターン6a、6bは、一定間隔を存した状態で直線上に配置されている。導体パターン6a、6bは1/4波長線路6を形成するもので、長さはLC共振回路2の共振周波数の波長に対して1/4波長となるように設定されている。プリント基板20の下面側の導体パターン6a、6bが形成された部分に対応する領域を覆うように導体パターン22が形成されている。
プリント基板20の試料配置部である孔20a部分にはガラス管30などの試料配置器に封入された試料31を配置することができる。試料31は、例えば不対電子を検出する対象物が含まれた液体や粉体などのもので、ガラス管30内に収容可能なものである。試料31は、ガラス管30に収容された状態で電子スピン共鳴装置の磁場中に配置される。このとき、プリント基板20の1/4波長線路6の端部に接続された能動回路部7は、電子スピン共鳴装置の磁場の影響を受けない位置に配置することができる。
次に、上記構成の作用について図5から図10も参照して説明する。
ESR検出器1は、試料31をガラス管30に収容した状態で孔20a部分に装着され、ESR装置の磁場中に配置される。このとき、ESR検出器1の能動回路部7部分は磁場の影響を受けない位置に配置することができる。これにより、試料31が磁場の作用を受ける状態で内部に含まれる不対電子が電子スピン共鳴を起こすことで能動回路部7によりこれを検出して測定をすることができる。
次に、上記作用の電気的な特性について詳述する。図5、図6は上記構成による周波数特性をシミュレーションするためのESR検出器1のモデルを示している。図5は本実施形態のESR検出器1の電気的構成に相当し、図6は比較のために示すもので、ESR検出器1の構成から1/4波長線路6を除去した電気的構成に相当している。
図5においては、LC共振回路2を構成する共振コンデンサ3は容量C1、共振コイル4のインダクタンスをL2とし、等価的に存在する抵抗成分をRとする。抵抗成分Rは、プリント基板20の導体パターンを形成する銅箔の抵抗成分によるものである。また、結合コイル5のインダクタンスをL1とし、共振コイル4と結合コイル5との磁気結合の結合係数をk(0<k<1)としている。1/4波長線路6は、例えば1GHzのときの波長の1/4に相当する長さに設定している。
各素子の回路定数を次のように設定したときのインピーダンスの周波数特性およびインピーダンスの位相の周波数特性をシミュレーションした。
結合コイル5のインダクタンスL1=5nH、
共振コイル4のインダクタンスL2=5nH、
共振コンデンサ3の容量 C1=5pF、
抵抗成分の抵抗値 R=0.1Ω、
磁気結合部分の結合係数 k=0.5。
図7は本実施形態の構成に対応した結果を示し、図7(a)に示すように、インピーダンスの周波数特性では、1GHz付近に最低値となる第1共振周波数F1、それよりも高い周波数で最高値となる第2共振周波数F2が得られている。図7(b)に示す位相特性では、第1共振周波数F1以下と第2共振周波数F2以上の周波数領域が容量性であり、第1共振周波数F1から第2共振周波数F2までの間の周波数領域が誘導性となる特性を示している。
これに対して、図8に示す比較例の特性では、1/4波長線路を設けていない構成であるので、図7の特性とは誘導性と容量性との特性の関係が逆になっている。すなわち、図8(a)に示すように、インピーダンスの周波数特性では、1GHz付近に最高値となる第1共振周波数F1、それよりも高い周波数で最低値となる第2共振周波数F2が得られている。図8(b)に示す位相特性では、第1共振周波数F1以下と第2共振周波数F2以上の周波数領域が誘導性であり、第1共振周波数F1から第2共振周波数F2までの間の周波数領域が容量性となる特性を示している。
図9と図10は、本実施形態と比較例の構成を採用した場合のインピーダンスの位相を実測した結果を示している。比較例の構成すなわち1/4波長線路6を含まない構成では、インピーダンスの位相特性は図10のようになっている。位相が0度以上で誘導性、0度以下だと容量性である。図6の構成を能動回路部7に接続した場合には、図10に示すように、図中破線で囲った部分が誘導性の場合に発振条件を満たすため、複数の発振条件が存在するため安定な発振動作をしない。
これに対して、図9に示しているように、本実施形態の構成すなわち図5の構成を能動回路部7に接続した場合には、1/4波長線路6が接続されていることで、LC並列共振回路がLC直列共振回路に変換され、図9のように誘導性の部分が1か所になり、安定した発振動作を得ることができる。
このような本実施形態によれば、ESR検出器1の構成として、LC並列共振器2を結合コイル5で誘導結合し、1/4波長線路6を接続することで、自励発振に適した共振器を構成することができた。これにより、安定した発振動作を行わせることができるようになる。
また、ESR検出器1を構成するプリント基板20に1/4波長線路6を接続することで、試料を配置する孔20aの部分に対して、能動回路部7を磁界を印加する部分から離間した位置に配置することができ、これによって能動回路部7に、磁性材料を含んだ回路素子を使用してもESR信号に影響を及ぼさないようにすることができる。換言すれば、磁界の影響を受けない特殊な部品や高価な部品を用いることなく、汎用の部品を用いた能動回路部7を形成することが可能となる。
さらに、試料31は、ガラス管30のような絶縁性の管内に入れてESR信号が観測できる構成であるので、回路チップ上に試料を直接配置するような構成を採用する必要がなくなり、測定時の試料の取り扱いが簡単で配置の作業も簡単に行える。
<理論的な説明>
なお、上記のようにLC共振回路2の共振コイル4と結合コイル5とにより磁気結合状態とした上で、1/4波長線路6を接続した構成で所望の特性を得る構成について、図14、図15を参照して説明する。
図14(a)は、ESR検出器1のLC共振回路2および結合コイル5の部分の構成を示している。前述のように共振コンデンサ3の容量をC1、結合コイルのインダクタンスをL1、共振コイルのインダクタンスをL2、インダクタンスL1、L2の結合係数をk(0<k<1)とする。
ここで、一般に、図14(c)に示すようなインダクタンスL1、L2からなるトランスの相互インダクタンスMの等価回路は、右側の図のようになる。インダクタンスL1およびL2は、一次側と二次側とに直列成分として漏れインダクタンスLe1、Le2として表され、相互インダクタンスMを減じた値となる。また、並列成分として相互インダクタンスMが接続された回路構成となる。
この回路構成を本実施形態の構成に当てはめると、図14(b)のように等価回路を書くことができる。そこで、図14(b)に示す回路構成について、回路定数を求めると、図14(d)に示すような式(1)〜(3)が得られる。相互インダクタンスMはインダクタンスL1、L2および結合係数を用いて、式(1)のように書ける。漏れインダクタンスLe1、Le2は、インダクタンスL1、L2と相互インダクタンスMから式(2)、(3)のように得られる。
これらの式(1)〜(3)を用いて、第1共振周波数F1および第2共振周波数F2を求めると、図14(d)の式(4)、(5)のように得ることができる。また、このモデルを用いて周波数を変化させたときのインピーダンスの値についてシミュレーションをしたところ、図15に示すような結果が得られた。この場合、シミュレーションでは、インダクタンスL1、L2をそれぞれ4nH、5nHとし、容量C1を6pF、結合係数kを0.6として計算している。
これにより、最高点となる第1共振周波数F1は、918.9MHzが得られ、第2共振周波数F2は1148.6MHzが得られた。なお、この構成では、1/4波長線路6を設けない構成でシミュレーションをしているので、図15に示すように、インピーダンスの周波数特性は図8に示したものと類似している。これは、1/4波長線路6を設ける場合に、波長を一方の共振周波数に合わせると、他方の共振周波数に合わない結果となり、解析的に解くことが困難になることを避ける目的である。
しかし、実用的な点では、結合係数kの値を小さくとるとともに、共振周波数F1、Fの値の間隔を狭くするように設定することで、上記した点についてあまり問題とならないようにすることができる。
したがって、第1共振周波数F1に対応する波長で1/4波長線路6を接続して、誘導性から容量性に切り替わる点を容量性から誘導性に切り替わる点に変更する。第2共振周波数F2に関しては1/4波長からずれるため、正確に第2共振周波数F2で切り替わるわけではないが、その付近の周波数で切り替わるようにすることができる。
以上により、本実施形態の構成を採用することで上記した効果を得ることができるものである。
(第2実施形態)
図11は第2実施形態を示すもので、以下、第1実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、ESR検出器1に設けるLC共振回路2として、共振コンデンサ3および共振コイル4に代えてループギャップ共振器40を設ける構成としたところである。
ループギャップ共振器40は、ループ部40a、ギャップ部40b、ブリッジ部40cから構成される。ループ部40aは、導体を円筒状に形成して一部にスリットを形成したもので、共振コイル4に相当する。ループ部40aの径は試料31を収容するガラス管30を挿通可能な程度に設定される。ブリッジ部40cは、ループ部40aのスリットを形成した部分を覆うようにギャップ部40bを存した状態で導体を円弧状に湾曲形成されたものである。ブリッジ部40aがループ部40aとギャップ部40bを介して対向した状態で共振コンデンサ3に相当する構成が設けられる。
ESR検出器1を設けているプリント基板20Aは、表面側に結合コイル5、1/4波長線路6が形成され、LC共振回路を構成するコンデンサ3の導体パターン3a、3b、共振コイル4は設けていない。ループギャップ共振器40は、プリント基板20Aの裏面側の孔20aの位置に配置され、これにより、結合コイル5とプリント基板20を介して磁気結合状態に配置される。
このような第2実施形態の構成によれば、ループギャップ共振器40を設けて結合コイル5と磁気結合状態に配置し、1/4波長線路6を接続した構成とすることで、自励発振回路である能動回路部7によるESR信号検出が可能となる。したがって、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第3実施形態)
図12は第3実施形態を示すもので、以下、第2実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、プリント基板20Aの裏面に配置するループギャップ共振器40に代えて、オープンコイル50を配置している。オープンコイル50は、両端が開放された状態のコイルで、所定ターン数で巻回されたものである。
オープンコイル50の径は、ガラス管30を挿通可能な程度に設定される。オープンコイル50は、コイル部分が共振コイルに相当し、両端が開放された構成により空間的な距離で容量を設けていることと等価になり、LC共振回路を形成している。オープンコイル50は、プリント基板20Aの裏面側の孔20aの位置に配置され、これにより、結合コイル5とプリント基板20を介して磁気結合状態に配置される。
このような第3実施形態の構成によっても、第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第4実施形態)
図13は第4実施形態を示すもので、以下、第1実施形態と異なる部分について説明する。この実施形態では、能動回路部7でバイポーラトランジスタ8を設けて構成していたのに代えて、能動回路部7aとして、増幅素子としてNチャンネル型のMOSFET14を設ける構成としている。MOSFET14はディプレッション型のものを使用している。また、この能動回路部7aでは、無反射終端回路13部分は、抵抗13aだけを設けた構成とすることができる。
上記構成によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、MOSFET14をディプレッション型のものとしたことで、ゲートバイアスが0Vでも動作させることができるようになり、図示のような簡単な回路構成を採用することができるようになる。
(他の実施形態)
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能であり、例えば、以下のように変形または拡張することができる。
能動回路部7の増幅素子として、第4実施形態ではディプレッション型のMOSFET14を設ける構成としたが、エンハンス型のMOSFETを用いることもできる。また、IGBTを用いることもできる。
能動回路部7の共振周波数は、ESR装置の磁場の強さに応じて適宜変更設定することができる。また、これによって、ESR検出器1に設ける1/4波長線路6の長さも変更設定することで対応できる。
図面中、1はESR検出器、2はLC共振回路、3は共振コンデンサ、4は共振コイル、5は結合コイル、6は1/4波長線路、6a、6bは導体パターン、7は能動回路部、8はnpn型トランジスタ、9、10はコンデンサ、20、20Aはプリント基板、20aは孔(試料配置部)、30はガラス管、31は試料、40はループギャップ共振器(LC共振回路)、50はオープンコイル(LC共振回路)である。

Claims (4)

  1. 不対電子を検出する電子スピン共鳴装置で用いるESR検出器であって、
    試料配置部(20a)を有するプリント基板(20、20A)と、
    前記プリント基板(20)上に設けられ、共振コンデンサ(3)と共振コイル(4)とを備えたLC共振回路(2、40、50)と、
    前記共振コイルと磁気結合するように前記プリント基板に設けられた結合コイル(5)と、
    前記結合コイルに接続され前記LC共振回路の共振周波数に対応した1/4波長線路(6)と、
    前記LC共振回路の誘導性領域を使って動作する能動回路部(7)と、
    を備えたESR検出器。
  2. 請求項1に記載のESR検出器において、
    前記プリント基板(20)は、前記試料配置部用の孔(20a)が形成され、両面にパターンが形成可能であり、
    前記共振コンデンサ(3)は、前記プリント基板の両方の面に対向するように設けられた電極(3a、3b)で構成され、
    前記共振コイル(4)は、前記プリント基板の一方の面に前記孔(20a)を囲むように形成されたループパターンで形成され、両端部はそれぞれ前記共振コンデンサの2つの電極に接続され、
    前記結合コイル(5)は、前記共振コイルと対向して前記プリント基板の反対の面に前記孔を囲むように形成されたループパターンで形成されているESR検出器。
  3. 請求項1に記載のESR検出器において、
    前記LC共振回路は、前記共振コイルおよび前記コンデンサを兼ね備えたループギャップ共振器(40)であるESR検出器。
  4. 請求項1に記載のESR検出器において、
    前記LC共振回路、前記共振コイルおよび前記コンデンサを兼ね備え、両端が開放されたコイル(50)であるESR検出器。
JP2016116479A 2016-06-10 2016-06-10 Esr検出器 Active JP6690422B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016116479A JP6690422B2 (ja) 2016-06-10 2016-06-10 Esr検出器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016116479A JP6690422B2 (ja) 2016-06-10 2016-06-10 Esr検出器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017219518A JP2017219518A (ja) 2017-12-14
JP6690422B2 true JP6690422B2 (ja) 2020-04-28

Family

ID=60657563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016116479A Active JP6690422B2 (ja) 2016-06-10 2016-06-10 Esr検出器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6690422B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7144730B2 (ja) * 2018-09-03 2022-09-30 株式会社デンソー ダイヤモンドセンサシステム

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4446429A (en) * 1981-10-09 1984-05-01 Medical College Of Wisconsin Microwave resonator
JPS6199879A (ja) * 1984-10-19 1986-05-17 Mitsubishi Electric Corp 高周波磁場発生・検出器
US5494030A (en) * 1993-08-12 1996-02-27 Trustees Of Dartmouth College Apparatus and methodology for determining oxygen in biological systems
JPH07213504A (ja) * 1994-02-04 1995-08-15 Ge Yokogawa Medical Syst Ltd Mr装置用rfコイル
WO2007049426A1 (ja) * 2005-10-25 2007-05-03 Hitachi, Ltd. 核磁気共鳴プローブおよび核磁気共鳴装置
JP5232379B2 (ja) * 2006-11-09 2013-07-10 株式会社日立製作所 Nmr計測用プローブ、およびそれを用いたnmr装置
JP2009115772A (ja) * 2007-11-05 2009-05-28 Keycom Corp 伝送線路を用いたesr検出器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017219518A (ja) 2017-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7088215B1 (en) Embedded duo-planar printed inductor
US8143976B2 (en) High impedance electrical connection via
JP2008016703A (ja) 可変インダクタ及びこれを用いた半導体装置
JP6690422B2 (ja) Esr検出器
US6337571B2 (en) Ultra-high-frequency current probe in surface-mount form factor
WO2018063766A1 (en) Stacked metal inductor
CN109462383B (zh) 一种谐振电路和滤波器
US20200098500A1 (en) Point-symmetric on-chip inductor
Mancini Design of op amp sine wave oscillators
KR100279729B1 (ko) 적층형 칩 인덕터
JP6108981B2 (ja) 帯域減衰フィルタ装置および周波数変換装置
JP6594360B2 (ja) フィルタ装置
Namoune et al. Simulation analysis of geometrical parameters of monolithic on-chip transformers on silicon substrates
Haner et al. Spiral inductors with floating low-loss RF shields for $ LC $ resonator applications
US6653836B2 (en) Resonance signal detector
JP7466502B2 (ja) 測定装置
US20240006466A1 (en) Shielding integrated inductors
JP2012060157A (ja) 可変インダクタ及びこれを用いた半導体装置
US11239025B2 (en) Inductive device having electromagnetic radiation shielding mechanism and manufacturing method of the same
Do Microwave Oscillator Design
Jaehnig et al. Monolithic transformers in a five metal CMOS process
CN105097249B (zh) 一种电路元件
KR100411983B1 (ko) 인덕터소자
KR100498989B1 (ko) 고주파 초크
Lan et al. Dual-frequency MEMS based Oscillator using a single ZnO-on-SOI Resonator

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200323

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6690422

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250