JP6689407B2 - 杵部材、臼部材およびロータリプレス装置 - Google Patents

杵部材、臼部材およびロータリプレス装置 Download PDF

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Description

本発明は、錠剤を形成する際に用いられる杵部材、臼部材およびロータリプレス装置に関する。
薬や健康食品等の錠剤を形成するために、ロータリプレス装置が用いられている。ロータリプレス装置は、鏡面仕上げされた上杵、下杵および臼を装着可能となっている。このロータリプレス装置を用いて錠剤を形成する場合、薬剤等を形成するための粉末を臼に入れ、その臼に対して上杵と下杵が上下から挿入されて粉末を加圧する。それにより、粉末が固められて錠剤が形成される。ここで、錠剤の形状は、上杵および下杵の凹部形状で決定されるが、これら上杵、下杵および臼を識別するために、たとえば外周面のようなピストン運動の摺動が及ばない平滑面には、個体識別番号等が刻印されている。
このような上杵、下杵および臼を1組として、多数の組がロータリプレス装置に装着されている。ここで、上杵、下杵および臼から構成される金型セットは、錠剤の形状や錠剤に押印する刻印等によって互いに対応付けられている。そのため、正しい組み合せの金型セットをロータリプレス装置に装着する必要があるが、誤った金型セットをロータリプレス装置に装着してしまうと、たとえば刻印ミスとなった状態の錠剤を大量に生産してしまうことになる。そのため、現状では、上杵、下杵および臼の個体識別番号等を、作業者の目視により確認して、正しい組み合わせの金型セットとなるようにしてロータリプレス装置に装着している。
このようなロータリプレス装置としては、たとえば特許文献1に開示のものがある。
特開2010−94717号公報
特許文献1に開示のようなロータリプレス装置においては、作業者は、上述のように、目視によって、正しい組み合わせの上杵、下杵および臼を装着している。そのため、装着ミス等の人為的ミスを確実に防止することが困難となっている。すなわち、上杵、下杵および臼に刻印されている個体識別番号は、レーザ等によって小さい字で刻印される場合が多く、目視がし難い場合が多い。そのため、金型セットがロータリプレス装置に正しく装着されない場合がある。
また、上杵、下杵および臼を装着した後にも、次のような問題がある。すなわち、上杵および下杵には、錠剤を形成する際に高い圧力がかかり、その先端側の錠剤を形成する部位では、打錠回数に応じた摩耗が生じる。そして、所定の摩耗量を超えると、錠剤の成形不良が生じたり、錠剤への刻印が不明瞭になる他、薬剤分量が変化する等してしまい、不良品の錠剤を大量に生産してしまう虞がある。したがって、上杵、下杵および臼に関して、所定の摩耗量を超えたか否かも適切に管理する必要があるが、そのような管理を目視で正確に行うことも困難となっている。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、装着ミスを低減すると共に、装着後の打錠回数管理も適切に行うことが可能な杵部材、臼部材およびロータリプレス装置を提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によると、粉末を臼部材の挿入孔で加圧成形する際に用いられる杵部材であって、回転する回転部材に設けられている装着孔に挿通自在に挿入される本体部と、本体部よりも一端側に設けられると共に、臼部材の挿入孔に挿入される挿入部と、本体部よりも他端側に設けられる頭部と、頭部に存在するタグ挿入穴に挿入され、ICインレットおよび当該ICインレットを覆うタグ保持部を備えるICタグと、を備え、タグ挿入穴の内周面には、複数の凸部が設けられ、その凸部はリング状の少なくとも一部をなしており、タグ挿入穴に挿入されたICタグのタグ保持部の外周面は、凸部が多段に食い込み、タグ保持部の外周面には、径方向の外側に向かって突出するフランジ部が設けられていて、タグ挿入穴には、フランジ部が嵌まり込む凹嵌部が設けられている、ことを特徴とする杵部材が提供される。
また、本発明の他の側面は、上述の発明において、タグ保持部には、ICタグがタグ挿入穴に挿入されるときに空気を逃がすための逃がし溝が設けられていることが好ましい。
さらに、本発明の第2の観点によると、粉末を杵部材で加圧成形する際に用いられる臼部材であって、筒状に設けられていると共に径方向の中央側に杵部材が挿入される挿入孔を備える筒状部と、筒状部の外周面に存在するタグ挿入穴に挿入され、ICインレットおよび当該ICインレットを覆うタグ保持部を備えるICタグと、
を備え、タグ挿入穴の内周面には、複数の凸部が設けられ、その凸部はリング状の少なくとも一部をなしており、タグ挿入穴に挿入されたICタグのタグ保持部の外周面は、凸部が多段に食い込み、タグ保持部の外周面には、径方向の外側に向かって突出するフランジ部が設けられていて、タグ挿入穴には、フランジ部が嵌まり込む凹嵌部が設けられている、ことを特徴とする臼部材が提供される。
また、本発明の第3の観点によると、上述の発明に係る杵部材と、杵部材を挿入しつつ保持する装着孔を備える杵ロータ部と、筒状に設けられていると共に径方向の中央側に杵部材が挿入される挿入孔を備える臼部材と、臼部材を挿入しつつ保持する装着孔を備える臼ロータ部と、ロータ部に装着されている杵部材を加圧して、挿入孔に杵部材の挿入部を挿入させる加圧ローラと、杵部材と対向する部位に取り付けられていると共に、ICタグを高周波電流に基づく電磁誘導に基づいて検出するコイル状のタグ検出部と、を備えることを特徴とするロータリプレス装置が提供される。
本発明によると、装着ミスを低減すると共に、装着後の管理も適切に行うことが可能な杵部材、臼部材およびロータリプレス装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るロータリプレス装置の部分的な構成を示す斜視図である。 図1におけるロータリプレス装置のうちロータブロックと加圧ローラの構成を示す斜視図である。 図1に示すロータリプレス装置の全体構成を示す側断面図である。 本発明の一実施の形態に係る上杵を上側から見た状態を示す斜視図である。 図4に示す上杵を下側から見た状態を示す斜視図である。 図4に示す上杵と共に、下杵と臼部材を示す側面図であり、これらが同一軸線上に配置された状態を示す図である。 図4に示す杵部材のタグ挿入穴を拡大して示すと共に、このタグ挿入穴に挿入されるICタグを示す側断面図である。 図6に示す下杵を上側から見た状態を示す斜視図である。 図6に示す下杵を下側から見た状態を示す斜視図である。 図6に示す臼部材の構成を示す斜視図である。 図7に示すICタグの構成を示す斜視図である。 ICタグの構成を示す斜視図である。 図1に示すロータリプレス装置のタグ検出部を示すと共に、磁力線がタグ検出部のコイルアンテナと、ICタグのコイルアンテナを通過し、両者の間にトランス結合を生じさせる状態を示す図である。 図7に示した場合とは異なる構成を有するタグ挿入穴を拡大して示すと共に、このタグ挿入穴に挿入されるICタグを示す側断面図である。 図14に示した場合とは異なる構成を有するタグ挿入穴を拡大して示すと共に、このタグ挿入穴に挿入されるICタグを示す側断面図である。 空気逃がし穴について説明するための図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る、ロータリプレス装置10、上杵100、下杵110、臼部材120およびICタグ200について、図面に基づいて説明する。
<1.ロータリプレス装置10の基本構成について>
図1は、ロータリプレス装置10の部分的な構成を示す斜視図である。図2は、ロータリプレス装置10のうちロータブロック30と上加圧ローラ50および下加圧ローラ60の構成を示す斜視図である。図3は、ロータリプレス装置10の全体構成を示す側断面図である。図1から図3に示すように、ロータリプレス装置10は、ロータ支持部20と、ロータブロック30と、ローラ支柱40と、上加圧ローラ50と、下加圧ローラ60と、錠剤排出機構70と、タグ検出部80とを主要な構成要素としているが、その他にモータのような駆動源(後述)やローラ押圧機構(後述)等を制御する制御部(図示省略)が設けられている。
ロータ支持部20には、図示を省略するロータ載置盤21と、そのロータ載置盤21の中央に位置する回転軸22が設けられている。この回転軸22は、ロータブロック30のユニット軸36と連結される。また、回転軸22は、図示を省略するモータ等の駆動源によって回転力が与えられる。そのため、ロータ支持部20によってロータブロック30が支持されつつ、回転駆動可能となっている。
ロータブロック30は、上述したユニット軸36を備えると共に、そのユニット軸36の外周側に、上ガイド部31と、上杵ロータ部32と、臼ロータ部33と、下杵ロータ部34と、下ガイド部35とを配置している。上ガイド部31は、上杵ロータ部32等とは異なってユニット軸36に対して軸受等を介して回転自在に設けられている。したがって、ユニット軸36と共に上杵ロータ部32等が回転した場合でも、この上ガイド部31を別途の固定的な部位に係止させることで、非回転とすることができる。
この上ガイド部31は、ガイドレール支持盤311を備え、そのガイドレール支持盤311に一対の上杵ガイドレール312が取り付けられている。上杵ガイドレール312は弧状に設けられていて、その弧状の内周側には、後述する上杵100のくびれ部103が嵌まり込む内周凸部31aが設けられている。上ガイド部31を周方向に沿って進行すると、内周凸部31aの高さは変動する。そのため、くびれ部103にて内周凸部31aが嵌まり込んでいる上杵100は、上杵ロータ部32の回転に従って上下動する構成となっている。
なお、一対の上杵ガイドレール312には、上杵100を臼部材120に向けて降下させるための降下用ガイドレール312Aと、上杵100を臼部材120から上方に退避させるための上昇ガイドレール312Bとを有している。そして、これら降下用ガイドレール312Aと上昇ガイドレール312Bの間の位置に、後述する上加圧ローラ50が位置する構成となっている。
なお、上ガイド部31には、上杵100を装着孔32aから脱落させないような不図示の支持部も設けられている。
上杵ロータ部32は、上述したユニット軸36と共に、一体的に回転する部分である。この上杵ロータ部32は、多数の装着孔32aを備えていて、それぞれの装着孔32aには、上杵100が摺動可能な状態で保持されている。なお、装着孔32aは、数十個設けられているが、その個数は限定されるものではない。
また、臼ロータ部33は、臼部材120を保持する円盤状の部材であり、上杵ロータ部32と下杵ロータ部34の間に設けられている。この臼ロータ部33は、多数の装着孔33aを備えていて、それぞれの装着孔33aには、臼部材120が保持されている。なお、装着孔33aの個数は、上述した装着孔32aの個数と同数となっている。また、装着孔32aに保持される上杵100と、装着孔33aに保持される臼部材120とは同一軸線に位置するように設けられている。
また、下杵ロータ部34も、上述したユニット軸36と共に、一体的に回転する部分である。この下杵ロータ部34も、多数の装着孔34aを備えていて、それぞれの装着孔34aには、下杵110が摺動可能な状態で保持されている。なお、装着孔34aの個数は、上述した装着孔32aおよび装着孔33aの個数と同数となっている。また、装着孔32aに保持される上杵100と、装着孔33aに保持される臼部材120および装着孔34aに保持される下杵110とは同一軸線に位置するように設けられている。
なお、上杵ロータ部32および下杵ロータ部34は、回転部材に対応している。なお、上杵ロータ部32のみが回転部材に対応するものとしても良く、下杵ロータ部34のみが回転部材に対応するものとしても良く、上杵ロータ部32と下杵ロータ部34の両方が杵部材に対応するものとしても良い。
また、下ガイド部35は、下杵ロータ部34よりも下方側に設けられている。ただし、下ガイド部35は、下杵ロータ部34よりも下方に位置している関係上、ユニット軸36とは別途の位置に支持される。しかしながら、下ガイド部35は、下杵110に係合するため、別途の位置での支持状態を解除すれば、ロータブロック30の一部分として、ロータブロック30の他の部分と一体に着脱できる。
下ガイド部35も、上述した上ガイド部31と同様に、ユニット軸36に対して軸受等を介して回転自在に設けられている。したがって、ユニット軸36と共に下杵ロータ部34等が回転した場合でも、下ガイド部35を別途の固定的な部位に係止させることで、非回転とすることができる。
この下ガイド部35を周方向に沿って進行すると、上述した上ガイド部31と同様に、下杵110の高さを変動させることができる。したがって、下杵ロータ部34に装着されている下杵110は、下杵ロータ部34の回転に従って上下動する構成となっている。なお、図2に示す構成では、下ガイド部35は、下方側から下杵110の頭部114を受け止める構成となっているが、それ以外の構成を採用しても良い。
次に、ローラ支柱40、上加圧ローラ50および下加圧ローラ60について説明する。ローラ支柱40は、上下方向に延伸する部分であり、上加圧ローラ50および下加圧ローラ60を回転自在に支持している。このローラ支柱40には、上加圧ローラ50および下加圧ローラ60を、上下動させると共に、所定の加圧力を与えるローラ押圧機構(図示省略)が存在している。
また、上加圧ローラ50は、上述したように降下用ガイドレール312Aと上昇ガイドレール312Bの間に位置している。図1および図2に示すように、装着孔32aに差し込まれている上杵100は、上杵ロータ部32の上面よりも上方に突出している。そのため、臼部材120の挿入孔123に錠剤等を形成するための粉末を供給し、その後に上杵100が上加圧ローラ50によって押圧されると共に、後述する下杵110が下加圧ローラ50によって押圧されることで、錠剤が加圧成形される。
ここで、図1および図2に示すように、上加圧ローラ50は一対設けられている。詳述すると、上加圧ローラ50には、上予圧用ローラ50Aと、上本加圧用ローラ50Bとが存在する。上予圧用ローラ50Aは、臼部材120の挿入孔123に供給されている粉末を予備的に加圧するものである。また、上本加圧用ローラ50Bは、予備的に加圧された粉末を、本格的に加圧するためのものである。かかる上予圧用ローラ50Aおよび上本加圧用ローラ50Bは、上杵100の頭部104に位置し、上杵100が挿入孔123の所定深さとなる位置まで押し込む。
また、下加圧ローラ60にも、上述した上予圧用ローラ50Aと同様の下予圧用ローラ60Aと、上本加圧用ローラ50Bと同様の下本加圧用ローラ60Bとが存在している。なお、これら下予圧用ローラ60Aおよび下本加圧用ローラ60Bの構成は、上述した上予圧用ローラ50Aおよび上本加圧用ローラ50Bと同様であるため、その詳細についての説明は省略する。
また、ロータリプレス装置10には、錠剤排出機構70も設けられている。錠剤排出機構70は、挿入孔123の内部で加圧成形され、下杵110によって挿入孔123から排出された錠剤を、外部に排出するための機構である。
また、ロータリプレス装置10は、タグ検出部80(図13参照)も備えている。タグ検出部80は、後述するICタグ200を検出する部分である。なお、図13においては、タグ検出部80が対向する部位の一例として、上杵100の頭部104が示されている。しかしながら、タグ検出部80は、下杵110の頭部114や、臼部材120の筒状部121の外周面と対向する配置としても良いのは勿論である。
上述のタグ検出部80には、コイルアンテナ81と、ケーブル82とが設けられている。コイルアンテナ81は、たとえば上杵100、下杵110のタグ挿入穴104b,114bに嵌め込まれているICタグ200のICインレット220と対向する部分である。そして、ICインレット220に存在するコイルアンテナ223と対向していて、これらコイルアンテナ81とコイルアンテナ223の間を磁力線φが通過することにより、両者の間でトランス結合(磁界結合と称される場合もある)を生じさせる。
また、ケーブル82は、コイルアンテナ81に電気的に接続されていると共に、リーダ装置300にも電気的に接続されている。リーダ装置300は、ネットワーク等を介して上位システム301に接続されている。この上位システム301には、ICタグ200が取り付けられたワーク(上杵100、下杵110および臼部材120)のIDや使用開始日等のデータが蓄えられる。また、ICタグ200からの応答がない場合には、ワーク(上杵100、下杵110および臼部材120)の故障または寿命が到来したなどと判定する。
ここで、ワーク(上杵100、下杵110および臼部材120)の無応答やショット回数の上限に到達した等の理由によって、ワークに寿命が到来したと上位システム301で判定された場合には、上位システム301は、ワークを自動的に発注できるシステムを構築することができる。また、ワークに寿命が到来していなくても、その寿命の到来が近いと判定された場合には、ワークの納期を加味した自動発注システムを構築することができる。
なお、タグ検出部80には、リーダ装置300が小さく一体化し含まれるものとしても良いが、リーダ装置300が大きく別体とし含まれないものとしても良い。
<2.上杵100、下杵110および臼部材120について>
図4は、上杵100を上側から見た状態を示す斜視図である。図5は、上杵100を下側から見た状態を示す斜視図である。図6は、上杵100、下杵110および臼部材120の側面図であり、これらが同一軸線上に配置された状態を示す図である。
上杵100および下杵110は、杵部材に対応している。なお、上杵100のみが杵部材に対応するものとしても良く、下杵110のみが杵部材に対応するものとしても良く、上杵100と下杵110の両方が杵部材に対応するものとしても良い。上杵100は、たとえば鋼材等の金属を材質として形成されているが、窒化クロムコーティング等のような所定の表面処理を施すようにしても良い。
図4から図6に示すように、上杵100は、本体部101と、挿入部102と、くびれ部103と、頭部104と、を有している。本体部101は、上杵100の中で最も長尺状の円柱部分である。この本体部101は、上述した上杵ロータ部32の装着孔32aに挿入される部分であり、この装着孔32aの内部を摺動可能となっている。また、挿入部102は、臼部材120の挿入孔123に挿入される部分であり、その挿入孔123に対応した直径を有している。
この挿入部102の端面には、錠剤加圧部102aが設けられている。錠剤加圧部102aの一例としては、たとえば最も多く流通しているレンズ型の錠剤に対応させて湾曲した凹部形状が挙げられる。しかしながら、リング型の錠剤に対応させて錠剤加圧部102aの中央部に突起部が存在するものであっても良く、その他の特殊形状の錠剤に対応させて錠剤加圧部102aの形状が形成されていても良い。
また、くびれ部103は、本体部101と頭部104との間で、これらよりも直径が小さく設けられている部分である。そのため、くびれ部103を介して、上杵100を保持することが可能となっている。
また、頭部104は、上杵100の上部に位置する部分であり、くびれ部103よりも大径に設けられている。この頭部104の上面側には、上述したような上加圧ローラ50が摺動する摺動面104aが設けられている。この摺動面104aは、中央部分が最も上方に突出するような湾曲した形状に設けられている。
この摺動面104aには、タグ挿入穴104bが設けられている。タグ挿入穴104bには、後述するICタグ200が挿入される。ただし、摺動面104aには、上述のように上加圧ローラ50が摺動する。そのため、図4に示すように、摺動面104aとICタグ200とは面一に設けられているが、摺動面104aには、タグ挿入穴104bとICタグ200の境界の輪郭が存在している。
図7は、タグ挿入穴104bを拡大して示すと共に、このタグ挿入穴104bに挿入されるICタグ200を示す側断面図である。図7に示すように、タグ挿入穴104bの内周面には、リング状の凹嵌部104b1が設けられている。凹嵌部104b1は、後述するICタグ200のフランジ部211を嵌め込むための部分となっている。
図8は、下杵110を上側から見た状態を示す斜視図である。図9は、下杵110を下側から見た状態を示す斜視図である。下杵110は、上述した上杵100と同様の材質から形成されているが、異なった材質から形成されていても良い。この下杵110も、上述した上杵100と同様に、本体部111と、挿入部112と、くびれ部113と、頭部114とを有している。
ここで、図7および図8から明らかなように、挿入部112は、上杵100の挿入部102よりも長く設けられている。すなわち、臼部材120の挿入孔123の内部で加圧成形された錠剤は、挿入孔123から排出する必要がある。そのため、挿入部112は挿入孔123の軸線方向の長さと同程度か、この挿入孔123の軸線方向の長さよりも長く設けられている。なお、挿入部112にも、錠剤加圧部112aが設けられていて、その錠剤加圧部112aの構成は、上述の錠剤加圧部102aと同様となっている。
なお、下杵110と臼部材120とをロータリプレス装置10に装着した状態においては、挿入部112の少なくとも一部は、臼部材120の挿入孔123の内部に常に挿入された状態とすることもできる。挿入部112の錠剤加圧部112aでは、挿入孔123に投入された粉末を下方側から受け止める必要があるからである。
下杵110の頭部114の摺動面114aには、上述したタグ挿入穴104bと同様のタグ挿入穴114bが設けられている。そして、この同様のタグ挿入穴114bにも、凹嵌部114b1が設けられている。なお、本体部111、くびれ部113の構成は、上述した本体部101、挿入部102、くびれ部103および頭部104と同様の構成となっている。そのため、これらについての説明は省略する。
次に、臼部材120について説明する。図10は、臼部材120の構成を示す斜視図である。図7および図10に示すように、臼部材120は、筒状に形成された筒状部121を備えているが、その筒状部121の外周側のうち、高さ方向の中央部分には、周状のガイド凹部122が設けられている。かかるガイド凹部122の存在により、臼部材120が臼ロータ部33の装着孔33aに挿入された場合でも、装着孔33aの内部で臼部材120が移動するのを防止可能となる。
また、臼部材120のうち、筒状部121で囲まれた内部側には、挿入孔123が存在している。挿入孔123は、上述した挿入部102および挿入部112を挿入する孔部分であり、上述した挿入部102および挿入部112に対応した内径を有している。すなわち、挿入部102および挿入部112は、挿入孔123に対して摺動可能な程度のクリアランスを有している。
ここで、筒状部121の外周面のうち、ガイド凹部122よりも上方側または下方側には、内径側に向かって窪むようにタグ挿入穴124が設けられている。このタグ挿入穴124には、上述したタグ挿入穴104b,114bと同様に、凹嵌部124aが設けられていて、その凹嵌部124aには、後述するICタグ200のフランジ部211が嵌め込まれる。
<3.ICタグ200について>
続いて、ICタグ200について説明する。図11は、ICタグ200の構成を示す斜視図である。図11に示すように、ICタグ200は、タグ保持部210と、ICインレット220とを有している。タグ保持部210は、誘電性樹脂材料で形成された樹脂を材質として形成されている。そのような樹脂としては、たとえばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が挙げられるが、これ以外の樹脂を材質としても良い。ただし、タグ保持部210は、例えば、磁路の流れを良くするために、誘電性樹脂材料以外に、磁性体の粉末、または誘電体と磁性体の粉末の混合体などを用いるようにしても良い。
タグ保持部210は、円柱状に設けられていて、その直径は上述したタグ挿入穴104b,114b,124に対応した大きさとなっている。円柱状のタグ保持部210の外周面からは、径方向の外側に向かうようにフランジ部211が突出している。フランジ部211は、上述したタグ挿入穴104b,114b,124の凹嵌部104b1,114b1,124aに挿入される部分であり、かかる挿入によって、ICタグ200がタグ挿入穴104b,114b,124から抜け難い構成となっている。
ここで、図7から明らかなように、フランジ部211は、ICインレット220よりもタグ挿入穴104b,114b,124の奥側に位置している。このため、ICインレット220は、フランジ部211よりも早く摩耗するように構成されている。なお、フランジ部211は、少なくとも一部がICインレット220よりもタグ挿入穴104b,114b,124の奥側に位置していれば良い。
また、タグ保持部210には、逃げ溝212も設けられている。逃げ溝212は、タグ挿入穴104b,114b,124にICタグ200を挿入する際に、タグ保持部210の弾性変形を許容するための部分である。すなわち、タグ保持部210の直径は、タグ挿入穴104b,114b,124に対応している。一方、タグ保持部210には、フランジ部211が存在していて、そのフランジ部211が存在する分だけ、ICタグ200はタグ挿入穴104b,114b,124に挿入し難くなっている。そこで、タグ保持部210に逃げ溝212を設けることで、挿入時にタグ保持部210が弾性変形し、それによってタグ挿入穴104b,114b,124にICタグ200を挿入し易くなっている。
また、図7に示すように、タグ保持部210の内部には、上杵100、下杵110および臼部材120の交換の目印となるマーカー層213が設けられている。マーカー層213は、タグ保持部210の他の部分とは異なる色に着色されている部分である。なお、マーカー層213は、識別層に対応する。
このマーカー層213は、通常はタグ保持部210の樹脂部分で覆われていて、露出しない。すなわち、マーカー層213のうち、ICインレット220および逃げ溝212とは反対側は、被覆層214で覆われている。そして、初期状態では、被覆層214の厚みは、上杵100、下杵110および臼部材120の摩耗限界に対応した厚みとなっている。
ここで、上杵100の頭部104、下杵110の頭部114および臼部材120の筒状部121等が摩耗していくと、これらのタグ挿入穴104b,114b,124に挿入されているICタグ200も摩耗していく。それによって被覆層214の厚みが徐々に薄くなっていき、マーカー層213が露出する。そして、作業者がマーカー層213が露出しているのを確認すると、上杵100、下杵110および臼部材120の交換の時期が到来したことを認識可能となっている。
続いて、ICインレット220について説明する。図12は、ICインレット220の構成を示す斜視図である。図12に示すように、ICインレット220は、ICタグ基板221と、ICチップ222と、コイルアンテナ223とを備えている。ICタグ基板221は、略矩形状をなす平板形状に形成されている。ICタグ基板221としては、たとえばガラスエポキシ基板あるいはPETを始めとした樹脂製のフィルムを用いることができる。ICタグ基板221は、ICチップ222と、コイルアンテナ223とを有しているが、そのうちICチップ222は、各種のデータを記憶する。
図13は、ロータリプレス装置10のタグ検出部80を示すと共に、磁力線φがタグ検出部80のコイルアンテナ81と、ICタグ200のコイルアンテナ223を通過し、両者の間に磁界結合であるトランス結合を生じさせる状態を示す図である。図13に示すように、本実施の形態では、ICインレット220は、その表面および裏面の法線が、タグ挿入穴104b,114b,124の深さ方向と平行となるように配置されている。そのため、磁力線φがタグ検出部80のコイルアンテナ81とコイルアンテナ223を通過し、両者の間にトランス結合を生じさせる。それにより、コイルアンテナ223を介してICインレット220に電力が供給され、ICチップ222に対して情報の読み出しおよび情報の書き込みが可能となる。
<4・ICタグおよびタグ挿入穴の変形例について>
上述したように、ICタグ200が強い衝撃を受けたり高い押圧力で押圧されても、ICタグ200が浮いてきたり、抜け落ちて外れてしまうことを防止するために、ICタグ200には、フランジ部211が設けられている。
以上説明した構成に対して、更にICタグ200の浮きや抜け落ちを防止することが可能なように、上述したタグ挿入穴104b,114b,124の構成を、図14に示すように変更することが可能である。
すなわち、上述したタグ挿入穴104b,114b,124に代わって構成されるタグ挿入穴404b,414b,424は、その内周面に、ネジ状ではなくリング状の凸部を有している。換言すれば、タグ挿入穴404b,414b,424は、環状に閉じた複数のリング状凸部405,415,425を有している。なお、リング状凸部405,415,425は、凸部に対応する。
なお、リング状凸部405,415,425は、ネジ山に類似する突出部分であり、突出の先端部分が鋭角状であることが好ましい。ただし、食い込みが良好であれば、リング状凸部405,415,425は、の先端部分は、鋭角状ではなく90度であっても良く、鈍角であっても良い。また、隣り合うリング状凸部405,415,425の間には、リング状凹部406,416,426が設けられていて、このリング状凹部406,416,426に、タグ保持部210の外周面の肉部分が入り込む(逃げる)。
上杵100、下杵110および臼部材120には、錠剤等を形成する際に大きな衝撃が加わり、その回数は、例えば、100万回以上にも及ぶ。そのため、ICタグ200は、大きな衝撃を何度受けても、タグ挿入穴104bから浮いたり、抜け落ちることがないようにする必要がある。図14に示される構成においては、ICタグ200がタグ挿入穴404bの定位置に嵌め込まれた場合、樹脂材料で形成されたタグ保持部210の外周に、タグ挿入穴404b,414b,424の内周面に設けられたリング状凸部の鋭角な部分が多段に食い込むため、この食い込みの高い抵抗により、簡単な構成で、浮きや脱落を更に防止することが可能になる。
また、内周面の複数のリング状の凹凸(リング状凸部405,415,425や、リング状凹部406,416,426)により、大きな衝撃を何度受けても、充分、浮いたり、抜け落ちることを防止することができる場合、図15に示すように、凹嵌部104b1、114b1、124a、および、フランジ部211を省略することが可能である。
すなわち、上述したタグ挿入穴104b,114b,124とは異なり、タグ挿入穴454b,464b,474は、図15に示すように、その内周面に、上述したリング状凸部405,415,425およびリング状凹部406,416,426を有するものの、凹嵌部104b1,114b1,124aが省略された構成となっている。また、タグ挿入穴454b,464b,474に装着されるICタグ400aも、ICタグ200に対して、フランジ部211が省略された構成となっている。
また、上述したICタグ200のタグ保持部210には、フランジ部211が存在していて、そのフランジ部211が存在する分だけ、ICタグ200はタグ挿入穴104b,114b,124に挿入し難くなっていた。そこで、タグ保持部210に逃げ溝212を設けることで、挿入時にタグ保持部210を弾性変形させ、それによってタグ挿入穴104b,114b,124にICタグ200を挿入し易い構造としていたが、ICタグ400aのタグ保持部410aにおいては、フランジ部211がなくなったことにより、逃げ溝212を設ける必要がなくなる。
また、図16に示すICタグ400bのように、タグ挿入穴104b,114b,124に対してICタグ200bを嵌め込むときに、その間の空気を逃がして嵌め込みやすくするように、タグ保持部410bに空気逃がし溝420(逃がし溝に対応する)を設けてもよい。図16では、空気逃がし溝420が4つ設けられているものとして図示しているが、空気逃がし溝420の数は、この限りではない。なお、図16に示す構成では、空気逃がし溝420は、タグ保持部410bの下端面を突っ切るように設けられていることで、タグ挿入穴104b,114b,124の内部の空気を外部に良好に逃がすようにしている。また、空気逃がし溝420は、タグ保持部410bの高さ方向の中間位置まで到達しているが、その中間位置よりも上方側まで延伸していても良く、中間位置に到達していなくても良い。
<5.作用効果について>
以上のような構成の杵部材(上杵100、下杵110)によると、上杵100および下杵110の頭部104,114にはタグ挿入穴104b,114b,404b,414b,454b,464bが設けられていて、そのタグ挿入穴104b,114b,404b,414b,454b,464bにはICタグ200,400a,400bが挿入されている。すなわち、上杵100および下杵110には、ICタグ200,400a,400bが取り付けられている。したがって、上杵100および下杵110に取り付けられているICタグ200,400a,400bが備えるICチップ222のデータを読み込んだり、ICチップ222にデータを書き込むことにより、ロータリプレス装置10に上杵100や下杵110を装着する際に、装着ミスを防ぐことが可能となる。
すなわち、ある上杵100に対しては、どの臼部材120や下杵110を用いるのかについて、予め定められている場合が多い。一方で、現状は、上杵100や上杵100を目視にて確認しつつロータリプレス装置10に装着している。その場合、装着ミス等の人為的なミスが発生する虞がある。特に、上杵100や下杵110に刻印されている個体識別番号は、小さい字で刻印される場合が多く、目視がし難い場合が多い。
このような装着ミスが生じると、たとえば刻印ミス等が生じた錠剤を大量に生産してしまったり、規定の加圧力とは異なる圧力にて加圧成形された錠剤を大量に生産してしまう等の不具合が発生する場合がある。
これに対して、本実施の形態では、上杵100および下杵110には、ICタグ200,400a,400bが取り付けられていて、そのICタグ200,400a,400bが備えるICチップ222のデータを読み込んだり、ICチップ222にデータを書き込むことにより、ロータリプレス装置10に上杵100や下杵110を装着する際に、装着ミスを防ぐことが可能となる。したがって、たとえば刻印ミス等が生じた錠剤を大量に生産してしまったり、規定の加圧力とは異なる圧力にて加圧成形された錠剤を大量に生産してしまう等の不具合を防止可能となる。
また、上杵100や下杵110をロータリプレス装置10に装着する際に、小さい字で刻印されている個体識別番号を読む必要がない。そのため、上杵100や下杵110を、ロータリプレス装置10に対して素早く装着することができる。
また、本実施の形態では、上杵100や下杵110の寿命管理をすることができる。すなわち、上杵100および下杵110の頭部104,114には、錠剤を形成する際に高い圧力がかかる。したがって、頭部104,114では、打錠回数に応じた摩耗が生じる。そして、所定の摩耗量を超えると、その分だけ成形の際の加圧力が変化してしまい、錠剤の成形不良が生じたり、錠剤への刻印が不明瞭になる等してしまい、不良品の錠剤を大量に生産してしまう虞がある。
しかしながら、本実施の形態では、上杵100や下杵110にはICタグ200,400a,400bが取り付けられているので、そのICタグ200,400a,400bが備えるICチップ222のデータを利用して、上杵100や下杵110の使用開始時期や寿命到来時期を管理することができる。したがって、上杵100や下杵110の摩耗量を予測することができ、不良品の錠剤が形成されるのを防止することができる。
また、本実施の形態では、タグ挿入穴404b,414b,454b,464bには、複数のリング状凸部405,415,425が設けられている。また、タグ挿入穴404b,414b,454b,464bに挿入されたICタグ400a,400bのタグ保持部410a,410bの外周面は、前記凸部が多段に食い込む。このため、上加圧ローラ50や下加圧ローラ60によって、タグ挿入穴404b,414b,454b,464bに嵌め込まれているICタグ400a,400bが高い押圧力で押圧されても、ICタグ400a,400bが外れてしまうのを防止可能となる。したがって、上杵100や下杵110の個体管理を長期に亘り確実に行うことができる。
また、本実施の形態では、リング状凸部405,415,425およびリング状凹部406,416,426は、切削刃を押し当てることによって容易に加工することができる。したがって、製作コストを大幅に低減することができる。
また、本実施の形態では、ICタグ200のタグ保持部210には、フランジ部211が設けられている。また、フランジ部211は、タグ挿入穴404b,414bの凹嵌部104b1,114b1に嵌め込まれる。このため、上加圧ローラ50や下加圧ローラ60によって、タグ挿入穴404b,414bに嵌め込まれているICタグ200が高い押圧力で押圧されても、ICタグ200が外れてしまうのを防止可能となる。したがって、上杵100や下杵110の個体管理を長期に亘り確実に行うことができる。
特に、本実施の形態では、ICタグ200,400a,400bを設置する場合に、当業者は考えないような、高い加圧力にて押し込まれる頭部104,114(摺動面104a,114a)に、あえてICタグ200を取り付けている。そして、ICタグ200,400a,400bのICチップ222との間での情報の送受信のみならず、ICタグ200,400a,400bの機械的な構造にも、摩耗限界を示す機能を持たせている。それにより、作業者は、リーダ装置300や、外部の情報送受信装置を用いた寿命管理以外にも、ICタグ200,400a,400bの機械的な構造に基づいて、寿命管理をすることができる。
さらに、本実施の形態では、タグ保持部410bには、このタグ保持部410bが前記タグ挿入穴454b,464bに挿入されるときに空気を逃がすための空気逃がし溝420が設けられている。これにより、ICタグ400bをタグ挿入穴454b,464bに挿入し易くなる。特に、タグ保持部410bが、たとえばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のような硬質の樹脂から形成されている場合には、空気逃がし溝420が存在することで、挿入の容易性を確保することができる。
また、本実施の形態では、臼部材120にもICタグ200,400a,400bが取り付けられている。したがって、臼部材120に取り付けられているICタグ200,400a,400bのICチップ222のデータを読み込んだり、ICチップ222にデータを書き込むことにより、ロータリプレス装置10に臼部材120を装着する際に、装着ミスを防ぐことが可能となる。
さらに、本実施の形態では、ロータリプレス装置10には、タグ検出部80が設けられていて、このタグ検出部80は、杵部材(上杵100および下杵110)と対向する部位に取り付けられている。そして、タグ検出部80は、高周波電流に基づく電磁誘導に基づいて、ICタグ200,400a,400bを検出することができる。したがって、多数の上杵100および下杵110が装着されている上杵ロータ部32および下杵ロータ部34を少なくとも1回転させることにより、全ての杵部材(上杵100および下杵110)が備えるICタグ200,400a,400bとの間で、情報の送受信を行える。それにより、全ての全ての杵部材(上杵100および下杵110)について、寿命管理を行うことができ、またセットされた位置を認識することが可能となる。
また、ロータリプレス装置10にタグ検出部80が設けられることにより、ロータリプレス装置10が運転している状態でも、杵部材(上杵100および下杵110)の判別をすることが可能となる。
<6.変形例>
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態においては、マーカー層213は、ICインレット220とは別体的に設けられている。しかしながら、マーカー層は、ICインレット220と一体的に設けられていても良い。この場合には、タグ保持部210を形成する際に、樹脂の射出成型等を行うだけで済み、タグ保持部210を形成し易くなる。
また、上述の実施の形態では、識別層としてのマーカー層213は、タグ保持部210の他の部分とは異なる色に着色されている部分としている。しかしながら、識別層は、タグ保持部210の他の部分と光の反射状況が異なることで、その他の部分と区別可能であれば、どのようなものであっても良い。そのような他の識別層としては、たとえば見た目が明らかに異なる網目状の繊維状の部材のように、他の材質を用いるものがある。
また、上述の実施の形態においては、RFID通信にて用いられるUHF帯の周波数として920MHzが挙げられている。しかしながら、RFID通信にて用いられるUHF帯の周波数としては、たとえば860MHzから960MHzの帯域であれば、どのような周波数であっても良い。また、RFID通信にて用いられる周波数としては、UHF帯の周波数には限られず、2.45GHzを中心とする周波数であっても良く、433MHzを中心とする周波数であっても良く、その他の周波数であっても良い。
また、上述の実施の形態においては、凸部としてリング状凸部405,415,425について説明している。しかしながら、凸部はリング状凸部405,415,425には限られない。たとえば、完全なリング状ではないがリング状の少なくとも一部分が欠落した凸部であっても良く、その他プレス加工やシボ加工その他の転写加工によって形成される、不規則な凹凸のうちの凸部であっても良い。
10…ロータリプレス装置、20…ロータ支持部、30…ロータブロック、31…上ガイド部、31a…内周凸部、32…上杵ロータ部(回転部材に対応)、32a,33a,34a…装着孔、33…臼ロータ部、34…下杵ロータ部(回転部材に対応)、35…下ガイド部、40…ローラ支柱、50…上加圧ローラ、50A…上予圧用ローラ、50B…上本加圧用ローラ、60…下加圧ローラ、60A…下予圧用ローラ、60B…下本加圧用ローラ、70…錠剤排出機構、80…タグ検出部、81…コイルアンテナ、82…ケーブル、100…上杵(杵部材に対応)、101,111…本体部、102,112…挿入部、102a,112a…錠剤加圧部、103,113…くびれ部、104,114…頭部、104a,114a…摺動面、104b,114b,124,404b,414b,424,454b,464b,474…タグ挿入穴、104b1,114b1,124a…凹嵌部、110…下杵(杵部材に対応)、120…臼部材、121…筒状部、122…ガイド凹部、123…挿入孔、200,400a,400b…ICタグ、210,410a,410b…タグ保持部、211…フランジ部、212…逃げ溝、213…マーカー層(識別層に対応)、214…被覆層、220…ICインレット、221…ICタグ基板、222…ICチップ、223…コイルアンテナ、300…リーダ装置、301…上位システム、311…ガイドレール支持盤、312…上杵ガイドレール、312A…降下用ガイドレール、312B…上昇ガイドレール、405,415,425…リング状凸部、406,416,426…リング状凹部、420…空気逃がし溝

Claims (4)

  1. 粉末を臼部材の挿入孔で加圧成形する際に用いられる杵部材であって、
    回転する回転部材に設けられている装着孔に挿通自在に挿入される本体部と、
    前記本体部よりも一端側に設けられると共に、前記臼部材の挿入孔に挿入される挿入部と、
    前記本体部よりも他端側に設けられる頭部と、
    前記頭部に存在するタグ挿入穴に挿入され、ICインレットおよび当該ICインレットを覆うタグ保持部を備えるICタグと、
    を備え
    前記タグ挿入穴の内周面には、複数の凸部が設けられ、その凸部はリング状の少なくとも一部をなしており、
    前記タグ挿入穴に挿入された前記ICタグの前記タグ保持部の外周面は、前記凸部が多段に食い込み、
    前記タグ保持部の外周面には、径方向の外側に向かって突出するフランジ部が設けられていて、
    前記タグ挿入穴には、前記フランジ部が嵌まり込む凹嵌部が設けられている、
    ことを特徴とする杵部材。
  2. 請求項記載の杵部材であって、
    前記タグ保持部には、前記ICタグが前記タグ挿入穴に挿入されるときに空気を逃がすための逃がし溝が設けられている、
    ことを特徴とする杵部材。
  3. 粉末を杵部材で加圧成形する際に用いられる臼部材であって、
    筒状に設けられていると共に径方向の中央側に前記杵部材が挿入される挿入孔を備える筒状部と、
    前記筒状部の外周面に存在するタグ挿入穴に挿入され、ICインレットおよび当該ICインレットを覆うタグ保持部を備えるICタグと、
    を備え、
    前記タグ挿入穴の内周面には、複数の凸部が設けられ、その凸部はリング状の少なくとも一部をなしており、
    前記タグ挿入穴に挿入された前記ICタグの前記タグ保持部の外周面は、前記凸部が多段に食い込み、
    前記タグ保持部の外周面には、径方向の外側に向かって突出するフランジ部が設けられていて、
    前記タグ挿入穴には、前記フランジ部が嵌まり込む凹嵌部が設けられている、
    ことを特徴とする臼部材。
  4. ロータリプレス装置であって、
    請求項1からのいずれか1項に記載の杵部材と、
    前記杵部材を挿入しつつ保持する装着孔を備える杵ロータ部と、
    筒状に設けられていると共に径方向の中央側に前記杵部材が挿入される挿入孔を備える臼部材と、
    前記臼部材を挿入しつつ保持する装着孔を備える臼ロータ部と、
    前記ロータ部に装着されている前記杵部材を加圧して、前記挿入孔に前記杵部材の挿入部を挿入させる加圧ローラと、
    前記杵部材と対向する部位に取り付けられていると共に、前記ICタグを前記高周波電流に基づく電磁誘導に基づいて検出するコイル状のタグ検出部と、
    を備えることを特徴とするロータリプレス装置。
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