JP6689285B2 - 被験者のバイタルサインを監視する際に用いる加速度計信号を処理する処理装置、システム、及び方法 - Google Patents

被験者のバイタルサインを監視する際に用いる加速度計信号を処理する処理装置、システム、及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、被験者のバイタルサインを監視する際に加速度計信号を処理する処理装置、システム及び方法に関する。特に、本発明は、心臓関連のバイタルサインパラメータを抽出する目的で心臓震動信号処理(sceismocardiogram signal−processing)のための処理装置、システム及び方法を開示する。病院や家庭での患者監視に応用される。
呼吸と心臓の信号とそれに対応するレートは基本的なバイタルサインである。呼吸数は、一般病棟における患者監視にとって最も重要なバイタルサインの1つである。通常、呼吸及び心臓信号は、人に取り付けられたセンサ電極を介して検出される。そのような信号は、目立たない手法を用いて生成することができる。この手法は、ケーブルの取り付けを利用するものであり、長い期間にわたり一般病棟にいる患者に用いられる。あるいは、患者監視のための呼吸及び心臓信号の控えめでない測定を行うことができる。例えば、患者の身体部分に取り付けられたバッテリー駆動の3軸加速度計を使用することによって、測定を行うことができる。このようにして、心臓震動信号(seismocardiogram signal)を検出し、これを用いて心拍数及び呼吸数を決定することができる。
また、心臓の機械的活動によって引き起こされる振動は、心弾道撮影法(ballistocardiography(BCG))技術を用いて測定することができる。血液輸送が人の重心の小さな変化を引き起こすが、これはスプリング式ベッドの小さな変位を測定することにより測定可能である。あるいは、心臓の振動又は血液輸送を、加速度計を介して人の皮膚上で直接測定することができる。前述の手法は、心臓震動記録法(SCG)として知られている。身体的変位を測定するさらに別の方法には、キネトカルジオグラフィー(kinetocardiography(KCG))及び心音カルジオグラフィー(皮膚上に置かれた空洞内のマイクロフォンを使用するもの)が含まれる。留意点として、キネトカルジオグラフィー及び心音カルジオグラフィーは、前胸壁の低周波測定にも関連し、加速度計を用いて測定されるものと同様である。
SCG信号は、呼吸信号及び心臓信号を検出するために分析することができる。例えば、1つの心臓サイクルにおける2つの重要なイベントが観察され、そのうちの1つは大動脈弁開放(AO)に関連し、他のイベントは大動脈弁閉鎖(AC)に関連する。バイタルサインがSCG信号から正確かつ確実に検出されるように、これらの2つのイベントを区別することが重要である。しかしながら、当技術分野で知られているSCG信号処理のための処理装置及びシステムは、心拍数を適切に出力することができず、特に例えば心臓疾患又は運動アーティファクトのために心拍数が不規則なときにそうである。
非特許文献1は、運動アーティファクトがある中で、胸部に装着された加速度計データから心臓の一次心音信号を抽出する方法を開示している。提案された方法は、ウェーブレットノイズ除去及び適応フィルタリングのようなノイズ除去技術より優れている。
非特許文献2は、心臓情報から得られる呼吸信号を抽出する方法を開示している。
特許文献1は、心音センサによって生成された電気信号を受信する心音分析器が開示されており、心音分析器は、受信信号を処理してエンベロープを抽出するエンベロープ抽出器を含み、心音アナライザはさらに、エンベロープ信号内の心音を検出するアルゴリズムを利用する心音検出器を含む。
米国特許出願公開第2010/331903A1号
Pandia et al.「Motion artifact cancellation to obtain heart sounds from a single chest−worn accelerometer」2010 IEEE International Conference on Acoustics Speech and Signal Processing (ICASSP) Pandia et al. "Extracting respiratory information from seismocardiogram signals acquired on the chest using a miniature accelerometer," Physiol. Meas. vol. 33, pp. 1643−1660, 2012
本発明の目的は、患者の動きアーティファクトがある場合、及び/又は患者が不整脈を有する場合であっても、被験者のバイタルサインを監視するのに用いる加速度計信号を処理する処理装置、システム、及び方法を提供することである。
本発明の第1の態様によると、被験者のバイタルサインを監視するのに用いる加速度計信号を処理する処理装置が提供される。該処理装置は、時間的に被験者の加速度計信号を入力する信号入力ユニットであって、少なくとも1つの生理的イベントに関連する加速度計信号は、被験者の心臓血管イベント又は呼吸イベントであり、少なくとも1つの空間方向について測定される、信号入力ユニットと、入力加速度計信号のエンベロープ信号を決定するエンベロープ決定ユニットと、被験者の第1の生理的イベントと第2の生理的イベントとの間の推定時間間隔に基づいて調整係数を計算する計算ユニットと、エンベロープ信号に計算された調整係数を乗算することによって、決定されたエンベロープ信号を調整する信号調整ユニットとを有する。
本発明の別の一態様では、被験者のバイタルサインを監視するのに用いる加速度計信号を処理するシステムが提供される。該システムは、1つ以上の空間方向に対して時間的に被験者の加速度計信号を測定するための加速度計と、前記加速度計により測定された加速度計信号を処理する、ここに記載の処理装置とを有する。
本発明の別の一態様では、被験者のバイタルサインを監視するのに用いる加速度計信号を処理する方法が提供される。該方法は、時間的に被験者の加速度計信号を受信するステップであって、少なくとも1つの生理的イベントに関連する加速度計信号は、被験者の心臓血管イベント又は呼吸イベントであり、少なくとも1つの空間方向について測定される、ステップと、入力された加速度計信号のエンベロープ信号を決定するステップと、被験者の第1の生理的イベントと第2の生理的イベントとの間の推定時間間隔に基づいて調整係数を計算するステップと、前記エンベロープ信号に計算された調整係数を乗算することにより、決定されたエンベロープ信号を調整するステップとを含む。
本発明のさらに別の一態様では、コンピュータプログラムであって、コンピュータで実行されると、ここに開示の方法のステップを前記コンピュータに実行させるプログラムコード手段を含むコンピュータプログラムと、非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、プロセッサにより実行されると、ここに開示の方法を実行させるコンピュータプログラム製品を格納する記憶媒体とが提供される。
本発明の好ましい実施形態は従属項に規定した。言うまでもなく、請求項に係る方法、システム、コンピュータプログラム、及び媒体は、請求項に係る装置と同様の及び/又は同一の、従属項に記載した好ましい実施形態を有する。
信号入力ユニットは、時間の関数として被験者の加速度計信号、特に心臓震動(seismocardiogram(SCG))信号を入力するように構成され、加速度計信号は、患者の身体に対して少なくとも1つ、好ましくは3つの空間方向について測定される。エンベロープ決定ユニットは、入力加速度計信号からエンベロープ信号を決定することができ、エンベロープ信号は、加速度計信号の上限及び/又は下限を制限する振動加速度計信号のエンベロープ関数に対応する。
このようにして決定されたエンベロープ信号は、その後、エンベロープ信号に調整係数を乗算するように構成された信号調整ユニットによって調整される。調整係数は、被験者の第1及び第2の生理的イベント、特に心臓血管イベント又は呼吸イベント間の推定時間間隔に基づいて計算ユニットによって計算される。時間間隔は、入力加速度計信号及び/又は入力加速度計信号から決定されたエンベロープ信号から推定することができる。あるいは、時間間隔は、被験者の外部データから推定されてもよい。第1及び第2の生理的イベントは、大動脈弁開放(aortic valve opening(AO))、大動脈弁閉鎖(aortic valve closure(AC))、僧帽弁開放(mitral valve opening(MO))、僧帽弁閉鎖(mitral valve closure (MC))、急速拡張期(rapid diastolic filling(RF))のピーク、急速縮小期(rapid systolic ejection(RE))のピーク、等張収縮(isotonic contraction(IC))、等容性運動(isovolumic movement(IM))、及び/又は心房収縮(atrial systole(AS))のピークを含み得る。
好都合なことに、調整係数が適切に計算されるので、エンベロープ信号に調整係数を乗算することにより、改善されたエンベロープ信号が得られる。これにより、高い精度と信頼性でバイタルサイン、特に心臓関連のバイタルサインを検出及び監視することが可能になる。特に、加速度計信号にレジストレーションされた(registered)被験者の異なる生理的イベントは、確実に区別することができる。例えば、AO及びACイベントは、互いに区別することができるので、これらのイベントは、被験者の調整されたエンベロープ信号から検出することができる。
さらに、本発明は、比較的高い信号強度レベルでバイタル信号を保存し、正常状態では比較的低い信号強度レベルでバイタル信号を抑制することを可能にする。このようにして、被験者のバイタルサインを確実に検出し、区別することができる。
例えば、AOイベントの信号強度レベルは、通常、ACイベントの信号強度レベルよりも高い。本発明は、AOイベントを保存し、調整されたエンベロープ信号内のACイベントを効果的に抑制することを可能にする。有利にも、本発明は、2つの隣接心臓サイクル間の時間差が各心臓サイクルの持続時間に同様である場合であっても、AOイベントとACイベントとを区別することができる。
言うまでもなく、本発明は、これに限定されないが、加速度計及び/又は心臓震動信号と共に使用するためのものである。本発明の基本原理は、心音検査(聴診器)にも適用可能である。基本的に、これらの測定はすべて皮膚の振動を測定している。本発明を用いて、これらの振動のエンベロープを計算してイベント(S1、S2)又は(A0、AC)を識別することができる。ここで、S1は収縮期収縮(systolic contraction)に関係し、S2は収縮期末(end of systole)に関連する。
好ましい実施形態では、計算ユニットは、正又は負のタイムラグ又はその両方によって、推定された時間間隔だけ、決定されたエンベロープ信号を時間的にシフトさせるように構成される。このようにして、調整係数を適切に計算することができる。有利にも、調整されたエンベロープ信号はさらに改善される。
他の好ましい一実施形態において、計算ユニットは、主関数を用いて調整係数を計算するように構成される。主関数は、決定されたエンベロープ信号及び/又は時間シフトされたエンベロープ信号に依存する補助関数を有する。主関数及び補助関数は、非常に正確な調整係数を得ることを可能にする1つ以上のアルゴリズムを含む。好都合にも、エンベロープ信号を適切に調整することができる。
他の好ましい一実施形態において、補助関数は、決定されたエンベロープ信号及び/又は時間シフトされたエンベロープ信号を変数として使用し、少なくとも1つの所定量をパラメータとして使用する。このようにして、入力加速度計信号及び/又は時間シフトされたエンベロープ信号が計算ユニットに供給される限り、補助関数の値を生成することができる。少なくとも1つの所定量は、主関数と補助関数を、決定されたエンベロープ信号を調整するための特定の調整要件に適合させることを可能にする。有利にも、調整されたエンベロープ信号はより信頼性が高い。
他の好ましい一実施形態において、前記主関数は、前記補助関数の計算値と定数値とのうち小さい方の値を決定するように構成され、前記計算ユニットは、前記調整係数を前記小さい方の値として決定するように構成される。このようにして、計算ユニットは、定量的な比較に基づいて非常に信頼性の高い調整係数を提供することができる。好都合なことに、エンベロープ信号は効果的に調整され、バイタルサインを正確に検出して監視することができる。
他の好ましい実施形態では、前記信号調整ユニットは、計算された調整係数に平滑化演算子を適用し、決定されたエンベロープ信号に平滑化された調整係数を乗算するように構成される。平滑化演算子は、調整係数を時間的に平滑化するように構成された時間平滑化演算子であってもよい。好ましくは、平滑化演算子は、非対称時間平滑化を実行するように構成され、前記平滑化演算子は、高速平滑化演算子と低速平滑化演算子とを有し、前記信号調整ユニットは、信号強度が増加されたエンベロープ信号の第1の範囲に、高速平滑化演算子を用いて平滑化された調整係数を乗算し、及び/又は信号強度が減少されたエンベロープ信号の第2の範囲に、低速平滑化演算子を用いて平滑化された調整係数を乗算するように構成される。有利にも、これにより、SCG信号のエンベロープが再び減少する、信号の終わり部分又は「テール」の漸進的な変更又は利得を維持しながら、検出される特定のタイプのバイタルサインを抑制することが可能になり、様々なタイプの生体信号、特に心臓関連のバイタルサインの形態の良好な維持をもたらす。
別の好ましい実施形態では、処理装置はさらに、決定されたエンベロープ信号に基づいて、第1の生理的イベントと第2の生理的イベントとの間の時間間隔を推定する推定ユニットを有する。このようにして、本発明は、外部推定ユニットに依存しないように時間間隔を推定することを可能にする。さらに、そのように推定された時間間隔は非常に正確で信頼できるものである。好都合にも、エンベロープ信号を信頼性高く調整することができる。
他の好ましい一実施形態において、推定ユニットは、決定されたエンベロープ信号の自己相関を計算するように構成される。このようにして、第1及び第2の生理的イベント、特に第1及び第2の心臓血管イベントの間の時間間隔が正確に推定される。
他の好ましい一実施形態において、推定ユニットは、被験者の心臓周期の大動脈弁開放と大動脈弁閉鎖との間の時間間隔を推定するように構成される。このようにして、そのように推定された時間間隔に基づいて計算される調整係数は、決定されたエンベロープ信号を調整するのに特に適している。好都合にも、被験者の大動脈弁開放及び大動脈弁閉鎖に対応する心臓関連のバイタル信号を検出し、互いに高い信頼性で区別することができる。
他の好ましい一実施形態において、前記入力ユニットは、被験者の腹背部方向で測定された前記加速度計信号を選択するように構成される。心臓によって引き起こされる力の大部分は、身体の腹側−背側方向に現れるので、腹側−背側方向で測定された心臓震動信号は被験者の心臓関連のバイタルサインを含む最も高い確率を有する。有利にも、本発明は、高効率で加速度計信号を処理することができる。
他の好ましい一実施形態において、前記エンベロープ決定ユニットは、下限閾値周波数から上限閾値周波数までの周波数範囲内で前記加速度計信号の第1の部分を抽出する第1のバンドパスフィルタ、前記加速度計信号の絶対値を生成する絶対値生成器、及び/又はカットオフ周波数より高い、等しい、又は低い周波数の前記加速度計信号の第2部分を抽出する第2バンドパスフィルタを有する。第1及び/又は第2のバンドパスフィルタを用いて、不要な信号を除去する。絶対値生成器を用いて、加速度計信号の非負値を得る。好都合にも、エンベロープ信号を高精度で決定することができる。
他の好ましい一実施形態において、処理装置は、生理的イベントにそれぞれ関連する1つ以上の最大値及び/又は最小値を、決定されたエンベロープ信号において検出するピーク検出ユニットをさらに有する。ピーク検出ユニットを使用して、生理学的イベント、特にAO、AC、MO、MC、RE及びRFなどの心臓血管イベントを検出することができる。有利にも、対応するバイタルサインを効果的に監視することができる。
他の好ましい一実施形態において、処理装置は、決定されたエンベロープ信号から1つ以上の分類特徴を導出することによってピーク検出結果を分類する分類ユニットをさらに有する。1つ以上の分類特徴は、エンベロープ信号の最大又は平均振幅、ピーク検出器によって検出されるピーク間間隔の平均及び分散、及びピーク検出結果と組み合わされたエンベロープからの複数の心臓サイクルの形態における類似性を含み得る。複数の心臓サイクルの類似性を見ると、(Trigenimy不整脈のような)早期心室収縮期の心臓周期形態と通常の心臓周期形態とを区別することが有益であり得る。有利にも、本発明は、異なる心臓周期のピーク間を確実に区別することを可能にし、被験者の監視されるバイタルサインの信頼性がさらに高まる。
本発明の上記その他の態様を、以下に説明する実施形態を参照して明らかにし、説明する。
患者のバイタルサインを監視する監視システムの概略図であり、該監視システムは患者の身体に取り付けられている。 心電図(ECG)信号と比較した心臓震動信号(SCG)信号の一例を示す図である。 (A)〜(F)は、心臓震動信号のさらなる例を示す図である。 一実施形態による処理装置を示す概略ブロック図である。 心臓震動信号の振幅の変調の例示的な測定結果を示す図である。 心臓震動信号の振幅の変調の例示的な測定結果を示す図である。 図4の処理装置の前処理ユニットを示す図である。 (A)〜(D)は、心臓震動信号の例示的な測定結果を示す図である。 他の実施形態による処理装置を示す図である。 図10及び図10’は、他の実施形態によるさらに別の前処理ユニットを示す図である。 2つの心臓血管イベント間の時間間隔を推定する例示的な自己相関を示す図である。 他の実施形態による処理装置を示す図である。 さらに別の実施形態による処理装置を示す図である。 (A)〜(C)は、心臓震動測定の第1の例示的な結果を示す図である。 (A)〜(C)は、心臓震動測定の第2の例示的な結果を示す図である。 (A)〜(C)は、心臓震動測定の第3の例示的な結果を示す図である。 図1の監視システムを示す概略的ブロック図である。 (A)〜(C)は、他の実施形態による監視システムを示す図である。
呼吸と心臓の信号とそれに対応するレート(rate)は基本的なバイタルサインである。呼吸数(respiratory rate)は、一般病棟における患者監視にとって最も重要なバイタルサインの1つである。通常、生体信号は、心電図(ECG)を使用する場合のように、人に取り付けられたセンサ電極を介して生成される。しかし、多くの患者が一般病棟で長い時間を費やすので、ケーブルの取り付けを利用するECGベースの解決策は通常目立ち、センサ電極が患者と、例えば身体部分の肌と直接接触することを意味する。
呼吸信号及び心臓信号は、例えば図1に示すように、患者の身体に取り付けられたバッテリー駆動の三軸加速度計によって、控えめな解決策を用いて監視することもできる。心臓関連のバイタルサインを監視する際に使用するために心臓震動信号を処理する監視システム10の一実施形態を示す。監視システム10は、加速度計と処理装置とを備えている。これについては、後でより詳細に説明する。監視システム10は、ポータブルシステム14を形成するために、監視システム10のケースとして機能する取り付け手段12により実施される。図1Aに示すように、監視システム10は、装着手段12の内側部分に開口13を介して取り外し可能に導入され得る。装着後、片側の取り付け手段に固定された帯状の閉鎖手段を用いて、帯状の閉鎖手段の他方の側15を取り付け手段12に接続することにより、監視システム10をロックできる。
ポータブルシステム14は、患者に着脱可能である。図1Bは、図1Aの患者16に取り付けられたポータブルシステム14に関するデカルト座標系を示す。
監視システム10を使用して、患者の心拍数を決定するため心臓震動信号を測定できる。特に、心臓又は血液輸送の振動は、監視システム10の加速度計を使用して直接的に測定することができる。図2は、Crow et al.,著「Relationship between seismocardiogram and echocardiogram for events in the cardiac cycle」(Am. J. Noninvasive Cardiol., no. 8, pp. 39−46, 1994)に開示されたSCG信号を示す。特に、例示的なECG信号と比較した例示的なSCG信号(下側グラフ)が、図2に示されている。SCG信号は、複数の測定結果から平均されている。ECG信号を使用して、SCG信号を様々な部分に分割することができる。この場合、SCG信号と同時に測定されたECG信号を使用することが有利である。
図2に示すように、対応するピーク及び/又は谷を検出することによって、SCG信号から複数の心臓血管イベントを抽出することができる。例えば、対応するピークを検出することにより、SCG信号から、心臓血管イベントである大動脈弁開放(AO)、大動脈弁閉鎖(AC)、僧帽弁閉鎖(MC)及び僧帽弁開放(MO)を抽出することができる。図2に矢印で示すように、AOピーク及びMCピークは振動領域S1内に位置し、ACピーク及びMOピークは別の振動領域S2内に位置する。特に、S1振動は収縮期収縮に関連し、S2振動は収縮末期に関連する。
図3は、ECG測定と比較したSCG測定の別の例を示す。図3Aにおいて、700msの時間にわたって仰臥位にある患者の複数のECG信号が示されている。ここでは、最初の100ms内にRピークが見られ、続いて約250msでTピーク、最後に約550msで次の心臓サイクルのPピークが見られる。文字Q、R、S、T、Pは、ECG信号で検出されたQ波、R波、S波、T波、P波を示す。R−R期間に関連する心臓周期には一般的に変化があるので、測定の最初の部分のみ、すなわち、ORS複合体が見える時間0から始まる心臓周期の最初の700msが示されている。
ECG信号は、好ましくは、図3B及び図3Cの加速度計データをセグメント化するために使用される。ここでは、図3AのECG信号と同じ期間に測定された、患者の皮膚に垂直な腹側−背側方向に対応するz軸の加速度計データのみが示されている。さらに、SCG信号は、バンドパスフィルタを用いてフィルタリングされ、10ないし40Hzの周波数範囲内の信号部分のみが考慮される。
図3Bでは、吸気の終わりの複数のSCG信号が示されている。心臓血管イベントAO、AC、MO及びMCに対応する複数のピークが結果中に見られる。図3Cでは、図3Bに示すSCG信号に加えて、呼気の終わりに測定されたSCG信号が示されている。呼気の終わりに測定されたSCG信号は実線で示され、吸気の終わりで測定されたSCG信号は破線で示されている。それは、2つの段階、すなわち吸気の終わりと呼気の終わりとの間の平均化プロセスの間で区別される。この差別化のために、呼吸誘導プレチスモグラフィー(respiratory inductive plethysmography(RIP))バンド(以後、「レスピバンド(respiband)」と呼ぶ)を使用して患者の(呼吸量を示す)呼吸信号を捕捉する。
図3Dに、図3Aに示した複数のECG信号から平均化された平均ECG信号が示されている。図3Eに、図3Bに示した複数のSCG信号から平均化された平均SCG信号が示されている。図3Fに、図3Cに示した複数のSCG信号から平均化された平均SCG信号が示されている。図3D−3Fでは、吸気の終わりにAOが大きく、呼気の終わりと比べてACが小さいことが分かる。したがって、AO/ACピークの比は呼吸段階を示す。
図3Aないし3Fの結果は、図2に示すように、Crowらの結果と高い一致を示す。
図4は、被験者の心臓関連のバイタル信号を監視する際に使用する加速度計信号を処理する処理装置18を示す。処理装置18は、前処理ユニット20と、ピーク検出ユニット22と、分類ユニット24とを備える。前処理ユニットは、図1Bにおいて上述した少なくとも1回、好ましくは3つの空間方向について測定された加速度計信号を受信するように構成される。図4に示すように、監視される被験者に対する3つの空間方向x、y、zの心臓震動信号17a−cは、前処理ユニット20によって受信される。前処理ユニット20は、入力加速度計信号17a−cのエンベロープ信号21を決定するエンベロープ決定ユニット19(図7)を有する。ピーク検出ユニット22は、決定されたエンベロープ信号21内の1つ以上の最大値及び/又は最小値を検出するように構成され、各最大値及び/又は最小値は、心臓血管イベントに関連する。例えば、ピーク検出ユニット22は、エンベロープ信号21内のAOイベントを検出するように構成することができる。
1つ以上の最大値及び/又は最小値を検出した後、対応する心臓血管イベント(破線の矢印23’で示す)に関連する最大値/最小値を含むデータセットを出力し得る。さらに、エンベロープ信号21と、最大/最小に関連する心臓血管イベントを示す1つ以上のインジケータとを含む新しいデータセットを、心拍数などのバイタルサインを導出するために、(矢印25で示すように)出力することができる。
さらに、心臓イベントから、呼吸数を求めることもできる。これは、K. Pandia, O. T. Inan, G.T.A. Kovacs、及びL. Giovangrandi著「Extracting respiratory information from seismocardiogram signals acquired on the chest using a miniature accelerometer」(Physiol. Meas. vol. 33, pp. 1643−1660, 2012)から、呼吸情報がAO、AC、MO及びMCイベントにより得られることが知られている。
これらのイベントの振幅の変調を見ると、図5の例を介して呼吸波を求められることを示し得る。
心臓イベントのピークの変調は、呼吸数(respiration−rate)に関する情報を与えるだけでなく、心臓イベントの時間差の変調も、呼吸数に関する情報を提供することが知られている。これは図6に示した。心臓イベントの時間差と振幅の両方の変調は、呼吸速度の間接的な測定値である。それらは、加速度計による呼吸速度の直接測定と組み合わせる必要がある。より具体的には、加速度計の傾きは、胸部運動の直接的な測定値となる。しかしながら、これは本発明の範囲外である。
好適には、エンベロープ信号21及び対応する心臓血管イベントに関連する最大/最小を含むデータセット23は、分類ユニット24によってさらに処理される。分類ユニット24は、エンベロープ信号21から1つ以上の分類特徴を導出することによってピーク検出結果を分類する。具体的には、分類ユニット24は、例えば8秒など所定の時間長のエンベロープ信号21の一部に基づいて1つ以上の分類特徴を計算し、ピーク検出結果を「良好」又は「不良」と分類する。例えば、監視される被験者が大きい動きアーティファクトを示した場合、対応する動き特徴を分類ユニット24によって求めても良い。分類ユニット24は、好ましくは8秒のウィンドウ内の対応するピーク検出でエンベロープ信号を「不良」として分類する。その結果、これらの時間ウィンドウに対して決定されたエンベロープ信号及び/又はこれらの時間ウィンドウに対して入力された加速度計信号は、「不良」として分類される。分類のラベル付けは、矢印27で示すように出力され得る。
好ましくは、分類ユニット24は、波形形状モデルに基づいてピーク検出結果を分類するように構成される。特に、心臓周期における形態の類似性が利用される。留意点として、「ピーク」という用語は、本出願の範囲内では最大値と最小値の両方を指す。
図7には、図4の前処理ユニット20のエンベロープ決定ユニット19が示されている。エンベロープ決定ユニット19は、加速度計信号17a−cの周波数範囲内の部分を抽出するバンドパスフィルタ(BPF)26を有する。好ましくは、BPF26は、上限閾値周波数40Hz及び下限閾値周波数10Hzを選択することによって、主として5Hzまでの低周波数で呼吸に関連する信号をフィルタアウト(filter out)するように構成される。続いて、それぞれが空間方向又は軸を表すバンドパスフィルタリングされた加速度計信号17a−cは絶対値生成器28によって処理される。絶対値生成器28は3軸のそれぞれの絶対値を計算する。
次いで、SCG信号としてそれぞれ考えられる加速度計信号17a−cの絶対値が加算器30によって加算され、単一の加速度計信号31が得られる。加速度計信号31は、その後、エンベロープフィルタ32に送られる。エンベロープフィルタ32は、ローパスフィルタ(LPF)34を有し、任意的にハイパスフィルタ(HPF)36も有し、ベースライン(DC)信号を除去する。LPF34は、カットオフ周波数よりも低い周波数でSCG信号の一部を抽出するように構成され、HPF36は、カットオフ周波数よりも高い(以下、以上の)周波数でSCG信号の一部を抽出するように構成されている。好ましくは、LPF34及び/又はHPF36のカットオフ周波数は、具体的な患者グループの心拍数の期待範囲に応じて変化させることができる。例えば、より若い年齢グループは、より高いカットオフ周波数を有することが好ましい。エンベロープフィルタ32を使用して、SCG信号31のエンベロープを計算することができる。
図8は、同じ時間ウィンドウに対する4つの異なる測定の結果を示す。図8Aは、レスピバンド(respiband)信号を示す。レスピバンド信号は振動的挙動を示す。図8Bは、同じ患者のECG信号を示す。図8Cは、BPF26を通過した後の、図9のSCG信号17cに対応するz軸のバンドパスフィルタリングされた加速度計信号を示している。ここで、AOイベントとACイベントの(時間及び/又は振幅の)変調を介した呼吸速度の測定が示され、比AO/ACは呼吸速度に関する情報を与える。図8Dは、第1エンベロープ信号(破線)と第2エンベロープ信号(実線)を示しており、両エンベロープ信号は、図9のエンベロープ決定ユニット19を用いて決定されている。特に、LPF34のカットオフ周波数は、図8Dから分かるように、第1のエンベロープ信号(破線の曲線)と比較して第2のエンベロープ信号(実線の曲線)では下げられている。両方のエンベロープ信号は、周期的挙動を示し、複数の周期的な最大及び最小を有し、これには第1エンベロープ信号の最小値37と第2エンベロープ信号の最小値39が含まれる。最小値37,39はACイベントに対応する。図8Dから分かるように、第2のエンベロープ信号の最小値39は、第1のエンベロープ信号の最小値37よりも大幅に振幅が小さい。これは、LPF34の低いカットオフ周波数のために、第2のエンベロープ信号のACイベントが第1のエンベロープ信号より強く抑制されていることを示す。
図9は、前処理ユニット20iを含む別の処理装置18’を示し、前処理ユニット20iは、信号入力ユニット38、エンベロープ決定ユニット40、信号調整ユニット42、及び計算ユニット44を備える。被験者16から測定されたSCG信号17は、信号入力ユニット38に入力され、続いてエンベロープ決定ユニット40で処理される。エンベロープ決定ユニット40は、図9に示すエンベロープ決定ユニット19であってもよく、エンベロープ信号41を決定する。調整されたエンベロープ信号を生成するために、エンベロープ信号41は信号調整ユニット42によって生成される。この目的のために、エンベロープ信号41は、被験者16の第1の心臓血管イベントと第2の心臓血管イベントとの間の推定時間間隔45に基づいて計算ユニット44によって計算される調整係数43と乗算される。時間間隔45は、推定ユニット46により推定される。図9に示す実施形態では、推定ユニット46は、処理ユニット18’とは別に構成されている。あるいは、処理ユニット18’は推定ユニット46を含んでもよい。
図10は、図9の処理ユニット18’の代替的な前処理ユニット20iiを示す図である。エンベロープ決定ユニット40は、図9を参照して特定されたバンドパスフィルタ26及び絶対値生成器28を備える。さらに、エンベロープ決定ユニット40はローパスフィルタ35を備えている。信号入力ユニット38に入力されたSCG信号17は、バンドパスフィルタ26によってバンドパスフィルタリングされる。好ましくは、SCG信号17は、z軸のみの加速度計信号を含み、z軸は被験者16の腹側−背側(ventral−dorsal)方向に対応する。さらに好ましくは、BPF26の周波数範囲は10乃至40Hzから選択される。次に、バンドパスフィルタリングされたSCG信号は、LPF35によって処理される前に、ABS28によって処理される。LPF35は、バンドパスフィルタリングされたSCG信号の絶対値から、好ましくは8Hzのカットオフ周波数を用いてエンベロープ信号41を抽出するように構成されている。このようにして、信号部分、特にAO及びACイベントに対応するピークがエンベロープ信号41中に良好に維持される。
エンベロープ信号41は、続いて、信号調整ユニット42によって調整される。信号調整ユニット42は、エンベロープ信号41と調整係数43とを乗算する。調整係数43は、計算ユニット44によって計算される。特に、計算ユニット44は、エンベロープ決定ユニット40により決定されたエンベロープ信号41に基づいて調整係数43を計算する。さらに、調整係数43は、時間シフトされたエンベロープ信号49に基づいて計算される。時間シフトされたエンベロープ信号49は、信号調整ユニット42からの調整されたエンベロープ信号47を、推定ユニット46を用いて求めた時間間隔45だけ遅延させることにより、求められる。推定ユニット46は、図10の前処理ユニット20iiと一体化され、LPF35から出力されたエンベロープ信号41に基づいて時間間隔を推定する。
好ましくは、時間間隔45は、SCGエンベロープ41の自己相関を用いて推定される。さらに好ましくは、推定される時間間隔45は、左心室駆出時間(LVET)である。これは、同じ心臓周期内のAOイベントとその後のACイベントとの間の時間間隔である。例示的な自己相関信号が図11に示す。自己相関は8秒の時間ウィンドウに対して計算されている。時間は遅れ数(lag number)によって示されている。自己相関信号は、62.5Hzでサンプリングされた入力信号を使用して計算される。これは、遅れ数125が2秒に相当することを意味する。図11から分かるように、自己相関は、遅れ数0から減少する。第1の最小値の後、自己相関は再び増加し、第1のローカル最大値は遅れ数20にあり、これは約320msの時間に相当する。遅れ数0と遅れ数20との間の時間間隔は、LVETとして決定される。自己相関の次のピークは、第2の破線によって示されるように、遅れ数が約42のところに現れる。遅れ数0と遅れ数42の第2のピークとの間の時間間隔は、心拍周期THRに対応する。これは心拍数の逆数である。したがって、LVETを見つけるアルゴリズムは、遅れ数1から始まる第1の極大値を見つけることに基づき得る。この特定の例では、心臓周期は時間的に一定であり、これにより遅れ数42で明確な増加をもたらすことに留意されたい。しかし、心拍数が不規則な状況では、必ずしもそうはならない。
エンベロープ信号47が推定された時間間隔45の量だけ時間的に遅延された後(時間シフトされたエンベロープ信号49をもたらす)、計算ユニット44は、好ましくは主関数を用いて調整係数43を計算する。特に、プライマリ関数の形式は次のとおりである:
Figure 0006689285
f(x、yΔ)は補助関数(secondary function)であり、ここでxは、エンベロープ決定ユニット40により決定されたエンベロープ信号41を表し、yΔは、推定ユニット46によって供給される時間遅延エンベロープ信号49を表す。好ましくは、主関数Gは利得関数であり、補助関数f(x、yΔ)は次の形式を有する:
Figure 0006689285
量ε及びγは所定のパラメータであり、ここで、εは、補助関数fが0に等しい分母を有することを防止するように選択され、γは、特定の心臓血管イベントについてのエンベロープ信号の抑制量を設定するために選択される。好ましくは、γの値は1以上である。
好ましい実施形態では、量yΔは、LVETだけ遅延されたエンベロープ信号49を表す。したがって、主関数G(x、yΔ)は、量x及びyΔを変数として用い、量γ及びεを所定の定数パラメータとして用いる。特に、主関数G(x、yΔ)は、補助関数f(x、yΔ)の計算値と定数値cのうちの小さい方の値を決定するように構成され、cは好ましくは1に等しい。
補助関数f(x、yΔ)の計算値及び定数値cのうちのそのように決定されたより小さい値が、調整係数43として選択される。cは好ましくは1に等しい。以下では、図9の処理ユニット18’、特に前処理ユニット20i、20iiの機能の動作について、心臓血管イベントAO及びACを例として説明する。心臓関連のバイタル信号を監視するためのSCG信号を検出する場合、AOイベントに対応するピークと比較して、ACイベントに対応するピークがエンベロープ信号で抑制されることが望ましい。AOイベントは正常な心拍数挙動に対応し、被験者の心拍数の信頼できる決定を可能にするからである。エンベロープ信号47が、AOイベントに対応する保存されたピークを効果的に示し、ACイベントに対応する抑制されたピークを示す場合については、LVETによって遅延されたエンベロープ信号49を表す量yΔは、調整前のエンベロープ信号41を表す量xがACイベントのピークを含むのと同じ時間ウィンドウ内のAOイベントのピークを含む。これは、測定中にLVETが基本的に一定のままであり、AOイベントのピークがACイベントと比較してより高い信号強度を有するという仮定に基づいている。しかしながら、後者の仮定は必ずしも満たされない。例えば、患者に不整脈があるとき、十分な心拍出量のないAOピークが時々検出されることがあるからである。
その結果、利得関数G(x、yΔ)の値は0に近く、調整されたエンベロープ信号47はACイベントに対応するピークを事実上抑制する。好ましい実施形態では、利得関数G(x、yΔ)の値は、エンベロープ信号41と乗算される前に時間的に平滑化され得る。例えば、高速平滑化と低速平滑化からなる非対称時間平滑化が適用され得る。高速平滑化を用いて平滑化された調整係数が適用されて、エンベロープ信号41の信号強度が増加する第1の領域においてエンベロープ信号41が調整される。また、エンベロープ信号の信号強度が低下する領域では、低速平滑化を用いて平滑化された調整係数を適用してエンベロープ信号を調整する。さらに好ましくは、低速平滑化は、高速平滑化で利用されるものよりも大きな時定数及び/又はメモリ量を利用する。有利なことに、調整されたエンベロープ信号のACピークは、調整されたエンベロープ信号の「テール(tail)」の漸進的な修正又は利得が依然として維持されている間に事実上抑制され、エンベロープ信号内のAOイベント及び残留ACイベントのピークの形態の維持が改善される。
調整前のエンベロープ信号41を表す量xがAOイベントのピークを含む時間ウィンドウでは、LVETによって遅延されたエンベロープ信号47を表す量yΔは小さく、従って、利得関数G(x、yΔ)、それゆえ調整係数は1に等しい。量yΔが小さい理由は、図10の前処理ユニット20iiのフィードバックループ51のためである。これは、第1の心臓周期のACイベントとその後の心臓周期のAOイベントとの時間差がLVET時間に近いか又は等しくても、2つの心臓周期は、互いに事実上区別できることを意味する。第1の心臓周期のACイベントに対応するピークは、同じ心臓周期のAOイベントによって抑制されるからである。
上記の正常な心臓関連の振る舞いは、常にそうであるとは限らず、特に、患者が効果的でない心拍のような不規則な心拍に苦しんでいる場合にそうでなくなる。この場合、ACピークの効果的な抑制を達成するために、パラメータγを増加させてもよく、例えばγ=3を使用し得る。
したがって、本発明は、不規則な心拍数が生じた場合であってもピーク検出を正確に分類することを可能にする。特に、ピーク検出結果は、ACピークがAOピークと比較して同様の又はより高い振幅を有している時、及び/又はACピークに、決定されたエンベロープ信号における後続の心臓サイクルのAOピークが続く時であっても、信頼できる。言うまでもなく、AO及びACイベントを含む前述の例は、本発明を用いる多くの可能性の1つである。特に、推定された時間間隔は、LVETと異なる場合がある。
図14に見られるように、次の心臓周期のAOピークが、現在の心臓周期のACピークと一体化(merge)した状況に対して、前処理ユニット20iiiのさらなる好ましい実施形態を図10’に示す。ここで、計算ユニット44は、好ましくは、以下の形式を有する調整係数43を計算する主関数を使用する:
Figure 0006689285
ここで、f(x、yΔ、yΔ2)は補助関数であり、xはエンベロープ決定ユニット40から決定されたエンベロープ信号41を表し、yΔは推定ユニット46により供給される正の時間シフトされた(すなわち遅延された)エンベロープ信号49を表し、yΔ2は、時間的に先読みする負の時間シフトされたエンベロープ信号49’を表す。遅延ユニット46’でエンベロープ信号41を遅延させ、推定ユニット46への入力としてエンベロープ信号41を提供することによって、先読みを可能にすることができる。遅延ユニット46’の遅延値は、推定ユニット46により計算される遅延のワーストケース(最大)値に応じてアプリオリに選択し得る。好ましくは、主関数Gは利得関数であり、補助関数f(x、yΔ、yΔ2)は次の形式を有する:
Figure 0006689285
図12は、図9−8に示す前処理ユニット20i、20ii、図4に示す検出ユニット22及び分類ユニット24を備える代替的な処理ユニット54を示す。このようにして、前処理ユニット20i、20iiによって提供される調整されたエンベロープ信号47は、検出ユニット22によって処理されて、心臓血管イベントにそれぞれ関連する1つ以上のピークを検出する。ピーク検出の結果は、図4を参照して説明した場合と同様に、分類ユニット24により分類される。好適な実施形態では、前処理された信号47は、分類ユニット24の入力として提供される。
図13は、図4に示す前処理ユニット20と図9−8に示す前処理ユニット20i、20iiとの両方を備える別の代替的な処理ユニット56を概略的に示す。特に、両方の前処理ユニット20、20i、20iiは、ピーク検出ユニット22及び分類ユニット24と相互作用するように構成されている。この場合、ピーク検出及び結果として前処理ユニット20からの決定されたエンベロープが「不良」と分類された場合、他の前処理ユニット20i、20iiを用いて、図9−8を参照して説明したのと同じ方法でSCG信号を処理する。好ましい実施形態では、1つ以上の前処理ユニット20,20i、20”からの前処理信号が、分類ユニット24の入力として供給される。好ましくは、SCG信号17cのみが前処理ユニット20i、20iiによって処理される、SCG信号17cは、患者の身体の腹背部方向のZ軸に対応し得る。さらに好ましくは、前処理ユニット20i、20iiは、図13の破線矢印52で示すように、分類ユニット24によって起動可能である。
あるいは、2つの処理ユニットが次々と接続され、一方は図4に示す処理ユニット18であり、他方は図12に示す処理ユニット54であってもよい。
図14乃至図16は、SCG信号処理の例示的な測定結果を示す。図14(a)は、調整ユニットにより調整される前に決定された第1エンベロープ信号(実線)と、信号調整ユニットを用いて第1エンベロープ信号を調整した後に得られた第2エンベロープ信号(破線)とを示す。第1及び第2エンベロープ信号は両方とも、複数の最大ピークを示す。破線の円で示されるピーク57a、bはAOイベントに対応し、第1及び第2エンベロープ信号の両方で検出される。さらに、2つのエンベロープ信号で検出された2つのピーク57a、bは、基本的に互いに重なっている。これは、第2エンベロープ信号にピーク57bを生成するために、このピーク57aの位置で第1エンベロープ信号を調整するために適用される調整係数が、基本的に1に等しいことを意味する。これは、本発明がエンベロープ信号内のAOピークを効果的に保存できることを示す。
後続のピーク58a、bは両方のエンベロープ信号においても見ることができ、ピーク58a、bはACイベントに対応する。図14Aから分かるように、第2のエンベロープ信号で検出されたピーク58bの振幅は、第1のエンベロープ信号で検出されたピーク58aに比べて顕著に抑制されている。これは、本発明がエンベロープ信号内のACピークを効果的に抑制できることを示す。
図14(b)は、図14(a)に示すSCG信号に対応するECG信号(上段グラフ)とプレチスモグラフ信号(下側グラフ)を示している。
図14Cは、700秒の時間ウィンドウ(図14Aでは10秒)にわたる、図14Aに示す第2のエンベロープ信号から得られた心拍数を示す。心拍数測定の分解能は8秒であり、これは8秒ごとに心拍数が計算されることを意味する。図14Bから分かるように、そのように求められた心拍数は、毎分約100回の拍動であり、これは同じ患者の心電図から決定された心拍数によく一致している。
図15Aは、図14Aと比較して基本的に同じ結果を示す。図15(b)は、図15(a)に示すSCG信号に対応するECG信号(上段グラフ)とプレチスモグラフ信号(下側グラフ)を示している。図15Aの第2エンベロープ信号から導出された心拍数が図15Cに示されており、そのように求められた心拍数が毎分約90拍であり、それによって心電図から決定された心拍数とよく一致している。
図16Aは、図14A及び図15Aに示されたものと同様の、第1及び第2エンベロープ信号の別のセットを示す。図16Aの信号対雑音比(SNR)は、図14A及び図15Aに比べて非常に低い。それにもかかわらず、図16Aの第2のエンベロープ信号(破線の曲線)から求められる心拍数は、図16Cに示すように毎分約60回であり、それにより、図16B(上のグラフ)に示すように、同じ患者のECGから決定される心拍数とよく一致している。図16Bはまた、図16Aに示すSCG信号に対応するプレチスモグラフ信号(下側グラフ)を示す。これは、本発明が、SNRが低くても、心臓関連のバイタルサインの信頼できる結果を得ることができることを示す。
図17は監視システム10を示す。これは、患者16に取り付けられる加速度計48と、図9に示されている処理ユニット18’とを備える。処理ユニット18’は前処理ユニット20i、20iiを含む。加速度計48によって測定された加速度計信号59は、被験者16の心臓関連のバイタルサインを監視する処理ユニット20i、20iiによって処理される。好ましくは、監視システム10はさらに、処理ユニット18’の処理結果を表示するディスプレイを有する。特に、以下の信号のうちの1つ以上が表示されてもよい:SCG信号、調整前後のエンベロープ信号、エンベロープ信号で検出された1つ以上のピークを示す1つ以上のインジケータ、ピーク検出の分類を示す1つ以上のラベル、及び/又は調節前後のエンベロープ信号から導出された心拍数。さらに好ましくは、処理ユニット18’は、SCG信号からの処理結果と同時に、又は異なる時間間隔に対して、ECG信号を受信及び/又は表示するように構成することができる。
図18Aは、監視システム10’の実施形態を示す。これはハウジングを有し、加速度計がハウジング内にあり、処理ユニット18’もハウジング内に組み込まれている。さらに、心拍数及び呼吸数は、無線接続を介して中央ステーション又は一般的な患者監視に間欠的に送信され、それによって電力消費を低減する。電力も、ハウジング内にあるバッテリーを介して供給される。さらに、監視システム10’を機械的に固定する取り付け手段12が設けられ、これによって図18Bに示すポータブルシステム14’が形成される。
図18Cに示すように、ポータブルシステム14’を患者16の身体部分に取り付けることができる。取り付け手段12の閉鎖手段15は、監視システム10’のハウジングの固定を強化するために折り畳むことができる。さらに、取り付け手段12により、新しい使い捨て接着剤を使用せずに、バッテリーが消耗した装置を、バッテリーが再充電された新しい装置に交換することができる。
本発明を、図面と上記の説明に詳しく示し説明したが、かかる例示と説明は例であり限定ではなく、本発明は開示した実施形態には限定されない。請求項に記載した発明を実施する際、図面、本開示、及び添付した特許請求の範囲を研究して、開示した実施形態のその他のバリエーションを、当業者は理解して実施することができるであろう。
請求項において、「有する(comprising)」という用語は他の要素やステップを排除するものではなく、「1つの(「a」又は「an」)」という表現は複数ある場合を排除するものではない。単一の要素又はその他のアイテムが請求項に記載した複数のユニットの機能を満たすこともできる。相異なる従属クレームに手段が記載されているからといって、その手段を組み合わせて有利に使用することができないということではない。
コンピュータプログラムは、光記憶媒体や他のハードウェアとともに、又はその一部として供給される固体媒体などの適切な媒体に記憶/配布することができ、インターネットや有線又は無線の電気通信システムなどを介して他の形式で配信することもできる。
請求項に含まれる参照符号は、その請求項の範囲を限定するものと解してはならない。

Claims (15)

  1. 被験者のバイタルサインを監視するときに用いる信号を処理する、加速度計を有する装置であって、
    時間的に被験者の加速度計信号を入力するように構成された信号受信器であって、加速度計信号は、被験者の心臓血管イベント又は呼吸イベントである少なくとも1つの生理的イベントに関連し、少なくとも2つの空間方向について測定され、前記加速度計信号は皮膚の振動に基づく、信号受信器と、
    入力された加速度計信号のエンベロープ信号を決定するように構成されたエンベロープ抽出器と、
    被験者の第1の生理的イベントと第2の生理的イベントとの間の推定時間間隔に基づいて調整係数を計算するように構成された計算器と、
    エンベロープ信号に計算された調整係数を乗算することによって、決定されたエンベロープ信号を調整するように構成された乗算器とを有する
    装置。
  2. 前記計算器は、推定された時間間隔だけシフトされた前記エンベロープ信号の正及び/又は負の時間シフトされたバージョンを使用するように構成される、
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記計算器は、主関数を用いて前記調整係数を計算するように構成され、前記主関数は、決定されたエンベロープ信号、及び/又はエンベロープ信号の正及び/又は負に時間シフトされたバージョンに依存する補助関数を有する、
    請求項2に記載の装置。
  4. 前記補助関数は、決定されたエンベロープ信号、及び/又は前記エンベロープ信号の正及び/又は負に時間シフトされたバージョンを変数として使用し、少なくとも一つの所定量をパラメータとして使用する、
    請求項3に記載の装置。
  5. 前記主関数は、前記補助関数の計算値と定数値とのうち小さい方の値を決定するように構成され、前記計算器は、前記調整係数を前記小さい方の値として決定するように構成される、
    請求項3に記載の装置。
  6. 前記乗算器は、計算された調整係数に平滑化演算子を適用し、決定されたエンベロープ信号に平滑化された調整係数を乗算するように構成される、
    請求項1に記載の装置。
  7. 決定されたエンベロープ信号に基づいて前記第1の生理的イベントと前記第2の生理的イベントとの間の時間間隔を推定するように構成された推定ユニットをさらに有する、
    請求項1に記載の装置。
  8. 前記推定ユニットは、決定されたエンベロープ信号の自己相関を計算し、及び/又は被験者の心臓サイクルの大動脈弁開放と大動脈弁閉鎖との間の時間間隔を推定するように構成される、
    請求項7に記載の装置。
  9. 前記信号受信器は、被験者の腹背部方向で測定された前記加速度計信号を選択するように構成される、
    請求項1に記載の装置。
  10. 前記エンベロープ抽出器は、下限閾値周波数から上限閾値周波数までの周波数範囲内で前記加速度計信号の第1の部分を抽出する第1のバンドパスフィルタ、前記加速度計信号の絶対値を生成するように構成された絶対値生成器、及び/又はカットオフ周波数より高い、等しい、又は低い周波数の前記加速度計信号の第2部分を抽出する第2バンドパスフィルタを有する、
    請求項1に記載の装置。
  11. 生理的イベントにそれぞれ関連する1つ以上の最大値及び/又は最小値を、決定されたエンベロープ信号において検出するように構成されたピーク検出器をさらに有する、
    請求項1に記載の装置。
  12. 決定されたエンベロープ信号から1つ以上の分類特徴を導出することによってピーク検出結果を分類するように構成された分類器をさらに有する、
    請求項1に記載の装置。
  13. 被験者のバイタルサインを監視するときに用いる加速度計信号を処理するシステムであって、
    2つ以上の空間方向に対して時間的に被験者の加速度計信号を測定するように構成された加速度計と、
    前記加速度計によって測定された前記加速度計信号を処理するように構成された、請求項1に記載の装置とを有する、
    システム。
  14. 被験者のバイタルサインを監視するときに用いる加速度計信号を処理する方法であって、
    信号受信器が、時間的に被験者の加速度計信号を受信するステップであって、前記加速度計信号は、被験者の心臓血管イベント又は呼吸イベントである少なくとも1つの生理的イベントに関連し、少なくとも2つの空間方向について測定され、前記加速度計信号は皮膚の振動に基づく、ステップと、
    エンベロープ抽出器が、入力加速度計信号のエンベロープ信号を決定するステップと、
    計算器が、被験者の第1の生理的イベントと第2の生理的イベントとの間の推定時間間隔に基づいて調整係数を計算するステップと、
    乗算器が、前記エンベロープ信号に計算された調整係数を乗算することによって、決定されたエンベロープ信号を調整するステップとを含む
    方法。
  15. コンピュータで実行されたとき、前記コンピュータに請求項14に記載の方法のステップを実行させるように構成されたプログラムコード手段を有するコンピュータプログラム。
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