JP6687986B2 - シリンダブロックおよびこれを備える内燃機関 - Google Patents

シリンダブロックおよびこれを備える内燃機関 Download PDF

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Description

本発明は、ウォータポンプからの冷却水がウォータジャケットに供給されるよう構成されたシリンダブロックおよびこれを備える内燃機関に関する。
特開2009−209857号公報(特許文献1)には、シリンダブロックの外壁とシリンダボア壁との間に当該シリンダボア壁の全周囲を囲うように構成されたウォータジャケットを備えるシリンダブロックが記載されている。当該シリンダブロックでは、ウォータポンプからの冷却水が導入される導入室をシリンダブロックの外壁に設けるとともに、当該外壁の一部を切り欠いて導入室とウォータジャケットとを連通する入口ポートを形成し、当該入口ポートを介して導入室からウォータジャケットに冷却水を供給するように構成されている。
当該シリンダブロックでは、シリンダボア壁のうち入口ポートに対向する部分の肉厚をシリンダボア壁の他の部分の肉厚よりも大きく構成することにより、当該シリンダブロックにシリンダヘッドを締結する際に、シリンダボア壁のうち入口ポートに対向する部分が当該入口ポートの方向へ引っ張られるように変形することを抑制することができる。
特開2009−209857号公報
ところで、上述した公報に記載のシリンダブロックのように、シリンダブロックの外壁の一部を切り欠いた入口ポートを有する構成の場合、シリンダヘッドをシリンダブロックに締結する際に、シリンダヘッド締結用ボルトの軸力によって、外壁のうち入口ポートを構成する部分に、その切欠き開口が拡大される方向の変形が生じ、当該変形に起因してシリンダボア壁に変形が生じる。
上述した公報に記載のシリンダブロックでは、シリンダボア壁のうち入口ポートに対向する部分が入口ポートの方向へ引っ張られるような変形は防止できるものの、入口ポートを構成する外壁部分の変形に起因したシリンダボア壁の変形を抑制することができない。また、シリンダボア壁のうち入口ポートに対向する部分の肉厚をシリンダボア壁の他の部分の肉厚よりも大きくする構成は、シリンダボア壁の対称性を損なうことになるため、シリンダボア壁の変形をかえって助長する場合もあり、シリンダボア変形の効果的な抑制という点において、なお改良の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、より効果的にシリンダボア壁の変形を抑制できる技術を提供することを目的とする。
本発明のシリンダブロックおよびこれを備える内燃機関は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るシリンダブロックの好ましい形態によれば、ウォータポンプからの冷却水が供給されるウォータジャケットを有するシリンダブロックが構成される。当該シリンダブロックは、シリンダヘッド締結用ボルトがネジ係合されるネジ穴を有する外壁部と、シリンダボアを構成するシリンダボア壁部と、を備えている。ウォータジャケットは、外壁部とシリンダボア壁部との間においてシリンダボアのトップデッキ側が開口するように構成されている。また、外壁部には、ウォータポンプからの冷却水が導入される導入室が設けられている。ウォータジャケットおよび導入室は、トップデッキ側に設けられた切欠きを介して連通されている。切欠きは、第1および第2切欠構成壁部によって画成されている。そして、第1および第2切欠構成壁部の少なくとも一方は、切欠きの底部に向かうに従い第1および第2切欠構成壁部間の距離が減少するよう構成された傾斜部を有している。
ここで、本発明における「切欠き」の態様としては、切欠きの底部において第1および第2切欠構成壁部が互いに直接鋭角的に接続されることによって構成される態様の他、切欠きの底部において第1および第2切欠構成壁部が平面や曲面を介して互いに接続されることによって構成される態様を好適に包含する。
本発明によれば、切欠きを構成する第1および第2切欠構成壁部の少なくとも一方が切欠きの底部に向かうに従い第1および第2切欠構成壁部間の距離が減少する傾斜状に構成されているため、少なくとも第1および第2切欠構成壁部の一方が他方に対して離れる方向に倒れる変形、即ち、切欠きが拡開する方向の変形を抑制することができる。
これにより、第1および第2切欠構成壁部の変形に起因して生ずるシリンダボア壁部の変形を抑制することができる。この結果、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間のシール性が低下することもない。なお、従来のようにシリンダボア壁部の対称性が損なわれることがないため、シリンダボア壁部が非対称に構成されることに起因するシリンダボア壁部の変形が助長されることも抑制され得る。
本発明に係るシリンダブロックの更なる形態によれば、ネジ穴は、第1切欠構成壁部に近接配置されている。そして、傾斜部は、第1切欠構成壁部に設けられている。
本形態によれば、ネジ穴が近接配置される第1切欠構成壁部が傾斜部を有する構成であるため、シリンダヘッド締結用ボルトの軸力によって第1切欠構成壁部が第2切欠構成壁部側とは反対側へ倒れることを効果的に抑制することができる。
本発明に係るシリンダブロックの更なる形態によれば、傾斜部は、ウォータジャケットに対向する内周面を有している。そして、内周面は、ウォータジャケットと同心円状の曲面に構成されている。
本形態によれば、ウォータジャケット内を流れる冷却水の流れが傾斜部によって乱れることを防止することができる。これにより、冷却性能を低下させることなく、シリンダボアの変形を抑制することができる。
本発明に係るシリンダブロックの更なる形態によれば、傾斜部は、導入室に対向する外周面を有している。そして、外周面は、ウォータジャケットと同心円状の曲面に構成されている。
本形態によれば、導入室に導入され傾斜部の外周面に衝突した冷却水を当該外周面に沿わせてウォータジャケット内に誘導することができる。これにより、ウォータジャケット内への冷却水の流入性の向上を図りながら、シリンダボアの変形を抑制することができる。
本発明に係るシリンダブロックの更なる形態によれば、外壁部には、ウォータポンプからの冷却水を導入室に導入するように構成された導入開口が設けられている。導入開口は、切欠きに対向する位置に配置されている。そして、傾斜部は、導入開口から導入室に導入される冷却水の流れ方向に沿う方向から導入開口を見たときに導入開口の一部とオーバーラップするよう構成されている。
ここで、本発明における「導入開口から導入室に導入される冷却水の流れ方向に沿う方向」とは、外壁部側から導入開口を見る方向がこれに該当し、典型的には、シリンダボア配列方向に垂直な方向が該当する。
本形態によれば、導入開口から切欠きに向けて導入室に導入された冷却水の一部が傾斜部に衝突することにより、その流れは傾斜部を伝って切欠き側に向かう方向の流れに変えられる。当該流れの方向が変えられた冷却水は、導入開口から切欠きを介してウォータジャケット内に直接流入しようとする冷却水に衝突することによって、当該ウォータジャケット内に直接流入しようとする冷却水の流れ方向をウォータジャケットに沿った方向の流れに変化させることができる。
これにより、冷却水が導入開口から切欠きを介して直接的にウォータジャケットに流入することにより、シリンダボア壁部の切欠きに対向する部分に集中的に冷却水が衝突することを抑制できるため、当該部分のみが過冷却されることを抑制できる。これにより、シリンダボア壁部の不均一な冷却に起因して生ずるシリンダボアの変形の抑制も図ることができる。
本発明に係るシリンダブロックの更なる形態によれば、傾斜部は、導入開口から導入室に導入される冷却水の流れ方向に沿う方向から導入開口を見たときに、導入開口の断面積の略半分を占めるように構成されている。
本形態によれば、シリンダボア壁部の切欠きに対向する部分に集中的に冷却水が衝突することをより一層抑制することができる。
本発明に係る内燃機関の好ましい形態によれば、上述したいずれかの態様の本発明に係るシリンダブロックと、当該シリンダブロックに締結されるシリンダヘッドと、当該シリンダブロックに取り付けられるウォータポンプと、を備える内燃機関が構成される。当該内燃機関は、ウォータポンプから供給される冷却水によってシリンダブロックおよびシリンダヘッドを冷却するように構成されている。
本発明によれば、上述したいずれかの態様の本発明に係るシリンダブロックを備える構成であるため、本発明のシリンダブロックが奏する効果と同様の効果、例えば、シリンダボアの変形を良好に抑制することができる効果などを奏することができる。
これにより、ピストンの摺動フリクションが低減するため、燃費向上を図ることができる。また、シリンダボアとピストンとの間から漏出する未燃焼ガス(ブローバイガス)の量を低減できるため、オイル劣化の抑制を図ることができる。
本発明によれば、より効果的にシリンダボア壁の変形を抑制できる技術を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る内燃機関1の構成の概略を示す構成図である。 本発明の実施の形態に係るシリンダブロック20の外観を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るシリンダブロック20を上方から見た平面図である。 本発明の実施の形態に係るシリンダブロック20を図3のA方向から見た側面図である。 図3のB部を拡大して示す要部拡大図である。 図4のC部を拡大して示す要部拡大図である。 図3のD−D断面を示す断面図である。 図6のE−E断面を示す断面図である。 吐出通路部32bから導入室36を介してブロック用ウォータジャケットBWJ内に流入する冷却水の流れの様子を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本発明の実施の形態に係る内燃機関1は、図1に示すように、シリンダヘッド2と、当該シリンダヘッド2の上部に取り付けられたロッカーカバー4と、シリンダヘッド2の下部に取り付けられた本発明の実施の形態に係るシリンダブロック20と、当該シリンダブロック20の下部に取り付けられたアッパーオイルパン6と、当該アッパーオイルパン6の下部に取り付けられたロアオイルパン8と、シリンダブロック20に取り付けられたウォータポンプ10と、を備えている。内燃機関1は、実施例では、4つの気筒が直列に配置された直列4気筒エンジンとして構成されている。
シリンダブロック20は、図2および図3に示すように、シリンダブロック20の外郭を構成する外壁部22と、4つのシリンダボア24aを有するシリンダボア壁部24と、を備えており、外壁部22とシリンダボア壁部24との間には、ブロック用ウォータジャケットBWJが形成されている。外壁部22およびシリンダボア壁部24の上端面(図2における上側の端面)は、面一状に形成されており、シリンダヘッド2に当接されるトップデッキ面25を構成している。なお、本実施の形態では、説明の便宜上、4つのシリンダボア24aを図2および図3における左側から順に「第1シリンダボア24a1」、「第2シリンダボア24a2」、「第3シリンダボア24a3」および「第4シリンダボア24a4」として規定する。
外壁部22には、図3に示すように、シリンダボア24aの配列方向に沿ってほぼ等間隔に複数のネジ穴23が形成されている。詳細には、ネジ穴23は、隣接するシリンダボア24a間に対応する位置にシリンダボア24a列を挟んで両側に各5個ずつ、計10個形成されている。即ち、ネジ穴23は、隣接するシリンダボア24a間に対応する位置に配置されたネジ穴23を隣接するシリンダボア24a同士で共有した状態で、各シリンダボア24aの周方向にほぼ等間隔(90度の間隔)に4個配置される。
また、外壁部22のうちシリンダボア24aの配列方向に沿って延在するように構成された側壁22a,22bのうちの一方の側壁22aには、図2および図4に示すように、ウォータポンプ10を取り付けるためのウォータポンプ取付部32と、当該ウォータポンプ取付部32に冷却水を導くサクション通路部34と、ウォータポンプ10から吐出される冷却水が導入される導入室36と、が形成されている。
ウォータポンプ取付部32は、図2に示すように、側壁22aのうち第1シリンダボア24a1に対応した位置に一体形成されている。当該ウォータポンプ取付部32に、例えば、ゴムガスケットやFIPG(現場成形ガスケット)からなる液状ガスケットを介して、図示しない締結ボルトによってウォータポンプ10が取り付け固定される。ウォータポンプ取付部32は、図2および図4に示すように、ウォータポンプ10の吸入ポート(図示せず)に接続される吸入通路部32aと、ウォータポンプ10の吐出ポート(図示せず)に接続される吐出通路部32bと、を有している。
吐出通路部32bは、図5および図8に示すように、側壁22aをほぼ直交状に貫通して導入室36に連通接続されている。吐出通路部32bは、本発明における「導入開口」に対応する実施構成の一例である。
サクション通路部34は、図4に示すように、側壁22aの上方部(図4の上方側)において、シリンダボア24aの配列方向(図2の左右方向)に沿って延在しており、サクション通路部34内部には冷却水が流れる冷却水通路が形成されている。サクション通路部34の一端部はウォータポンプ取付部32の吸入通路部32aに接続されており、サクション通路部34の他端部は、図示しないヘッド用ウォータジャケットに連通されている。
導入室36は、図2、図3、図5および図7に示すように、トップデッキ面25側が開口された有底凹部として構成されており、切欠き26を介してブロック用ウォータジャケットBWJに連通接続されている。切欠き26は、側壁22aの一部を切欠くことにより構成されている。詳細には、切欠き26は、図3、図5および図7に示すように、第1切欠構成壁部28aと、第2切欠構成壁部28bと、によって構成されている。なお、切欠き26は、図4および図6に示すように、吐出通路部32bに対向する位置に設けられている。
第1切欠構成壁部28aの近傍には、図5に示すように、ネジ穴23が形成されている。また、第1切欠構成壁部28aは、図7に示すように、切欠き26の底部26aに向かうに従い第2切欠構成壁部28bに近づく方向(第1および第2切欠構成壁部28a,28b間の距離が減少する方向)に傾斜した傾斜部29を有している。これにより、切欠き26は、図7に示すように、シリンダボア24aの配列方向にほぼ直交する方向から見た場合に略V字状に構成される。
ここで、傾斜部29は、側壁22a側から吐出通路部32bを流れる冷却水の流れ方向に沿う方向に当該吐出通路部32bを見た場合、図4および図6に示すように、吐出通路部32bの通路断面積の略半分を占めるような位置および大きさに構成されている。即ち、傾斜部29は、ウォータポンプ10から吐出通路部32bを介して導入室36に導入された冷却水の少なくとも一部が衝突するように構成されている。傾斜部29が、側壁22a側から吐出通路部32bを見た場合に、当該吐出通路部32bの通路断面積の略半分を占めるような位置および大きさに構成されている態様は、本発明における「前記傾斜部は、前記導入開口から前記導入室に導入される冷却水の流れ方向に沿う方向から前記導入開口を見たときに前記導入開口の一部とオーバーラップするよう構成されている」態様に対応する実施構成の一例である。
また、傾斜部29の内周面29a(シリンダボア壁部24に対向する面)および外周面29b(導入室36に対向する面)は、図5に示すように、シリンダボア壁部24の外周面と同心円状の曲面に構成されている。
シリンダボア壁部24は、図2および図3に示すように、4つのシリンダボア24aが直列に配置されるように構成されており、互いに隣接する各シリンダボア壁部24が互いに連結されたサイアミーズシリンダを構成している。なお、シリンダボア24a内には、図示しないピストンが摺動する。
ブロック用ウォータジャケットBWJは、図3に示すように、シリンダボア壁部24を囲むようにシリンダボア壁部24にほぼ同心状に構成されている。ブロック用ウォータジャケットBWJは、冷却水が流れる冷却水通路として構成されており、ブロック用ウォータジャケットBWJを流れる冷却水によって、シリンダブロック20、特に、シリンダボア壁部24周りが冷却される。ブロック用ウォータジャケットBWJは、トップデッキ面25側(図3の紙面方向手前側)が開口された所謂オープンデッキタイプのウォータジャケットとして構成されている。
こうして構成されたシリンダブロック20のトップデッキ面25にシリンダヘッド2を設置すると共にネジ穴23にヘッド締結ボルトをネジ係合することによって、シリンダヘッド2がシリンダブロック20に締結される。ここで、第1および第2切欠構成壁部28a,28bは、切欠き26によって不連続となっているため、他の外壁部22に比べて剛性が低下している。したがって、第1および第2切欠構成壁部28a,28bが、ヘッド締結ボルトの締結力(軸力)によって切欠き26が拡開する方向の変形を生じ易い。特に、第1切欠構成壁部28aの近傍にはネジ穴23が形成されているため、ヘッド締結ボルトの締結力(軸力)の影響が顕著なものとなる。
しかしながら、本実施の形態によれば、第1切欠構成壁部28aが傾斜部29を有しているため、第1切欠構成壁部28aが、ヘッド締結ボルトの締結力(軸力)によって切欠き26が拡開する方向に変形することを良好に抑制することができる。これにより、第1切欠構成壁部28aの変形に起因して生ずるシリンダボア壁部24の変形を抑制することができ、シリンダヘッド2とシリンダブロック20との間のシール性が低下することもない。なお、従来のようにシリンダボア壁部24の対称性が損なわれることがないため、シリンダボア壁部24が非対称に構成されることに起因するシリンダボア壁部24の変形が助長されることも抑制され得る。
次に、こうして構成された内燃機関1の運転に伴って駆動されるウォータポンプ10によって吐出され、ブロック用ウォータジャケットBWJに供給される冷却水の流れについて説明する。ウォータポンプ10によって吐出された冷却水は、吐出通路部32bから導入室36内に導入される。導入室36に導入された冷却水の一部は、第1切欠構成壁部28aの傾斜部29に衝突し、残りの一部は、直接切欠き26に向かって流れる。
傾斜部29の外周面29bに衝突した冷却水は、図9の実線矢印で示すように、切欠き26に向かう方向にその流れ方向が変えられ、切欠き26を介してブロック用ウォータジャケットBWJ内に流入する。ここで、傾斜部29の外周面29bが、シリンダボア壁部24の外周面と同心円状の曲面に構成されているため、傾斜部29の外周面29bに衝突した冷却水をスムーズに切欠き26に向かわせることができると共に、ブロック用ウォータジャケットBWJに沿った流れに変更することができる。
一方、直接切欠き26に向かって流れる冷却水は、傾斜部29の外周面29bに衝突して流れ方向が切欠き26に向かう方向に変えられた冷却水と衝突して、図9の破線矢印で示すように、その流れ方向がブロック用ウォータジャケットBWJに沿った流れ方向に変更された上でブロック用ウォータジャケットBWJ内に流入する。
これにより、冷却水が直接切欠き26からブロック用ウォータジャケットBWJに流入することにより、シリンダボア壁部24の切欠き26に対向する部分に集中的に冷却水が衝突することを抑制できる。この結果、シリンダボア壁部24の切欠き26に対向する部分のみが過冷却されることを抑制でき、シリンダボア壁部24の不均一な冷却に起因して生ずるシリンダボア壁部24の変形の抑制を図ることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、導入室36に導入された冷却水は、傾斜部29によってその流れ方向がブロック用ウォータジャケットBWJに沿った流れ方向に変更された上でブロック用ウォータジャケットBWJ内に流入するため、ブロック用ウォータジャケットBWJ内への冷却水の流入性を向上することができる。即ち、ブロック用ウォータジャケットBWJへの冷却水の流入性の向上を図りながら、シリンダボア壁部24の変形を抑制することができる。
なお、傾斜部29の内周面29aがシリンダボア壁部24の外周面と同心円状の曲面に構成されているため、ブロック用ウォータジャケットBWJ内を流れる冷却水の流れが乱れることもない。これにより、冷却性能の低下を防止できる。
本実施の形態では、第1切欠構成壁部28aのみに傾斜部29を設ける構成としたが、これに限らない。例えば、第2切欠構成壁部28bの近傍にネジ穴23が形成される場合にあっては、第2切欠構成壁部28bのみに傾斜部29を設ける構成としても良い。また、第1および第2切欠構成壁部28a,28bの両方に傾斜部29を設ける構成としても良い。
本実施の形態では、傾斜部29の上面が直線部を有し、切欠き26は、シリンダボア24aの配列方向にほぼ直交する方向から見た場合に略V字状となる構成としたが、これに限らない。例えば、傾斜部29の上面を下に凸の曲線とし、切欠き26は、シリンダボア24aの配列方向にほぼ直交する方向から見た場合に略U字状となる構成としても良い。
本実施の形態では、傾斜部29の内周面29aおよび外周面29bを、シリンダボア壁部24の外周面と同心円状の曲面に構成したが、これに限らない。冷却水をブロック用ウォータジャケットBWJ内にスムーズに流入することができ、かつ、ブロック用ウォータジャケットBWJ内を流れる冷却水の流れに乱れが生じなければ、傾斜部29の内周面29aおよび外周面29bは、例えば、シリンダボア壁部24の外周面と同心円状ではない曲面に構成しても良いし、傾斜部29の内周面29aおよび外周面29bは、曲面に構成しなくても良い。
本実施の形態では、傾斜部29の内周面29aおよび外周面29bの両方を、シリンダボア壁部24の外周面と同心円状の曲面に構成したが、これに限らない。例えば、傾斜部29の内周面29aおよび外周面29bのいずれか一方のみに、シリンダボア壁部24の外周面と同心円状の曲面を構成しても良い。
本実施の形態では、側壁22a側から吐出通路部32bを見た場合に、当該吐出通路部32bの通路断面積の略半分を占めるような位置および大きさに傾斜部29を構成したが、これに限らない。側壁22a側から吐出通路部32bを見た場合に、傾斜部29が当該吐出通路部32bの一部とオーバーラップする構成であれば良く、吐出通路部32bの通路断面積の半分未満あるいは半分より大きな割合を占めるような位置および大きさに傾斜部29を構成しても良い。
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。なお、本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下に示す。
1 内燃機関(内燃機関)
2 シリンダヘッド(シリンダヘッド)
4 ロッカーカバー
6 アッパーオイルパン
8 ロアオイルパン
10 ウォータポンプ(ウォータポンプ)
20 シリンダブロック(シリンダブロック)
22 外壁部(外壁部)
22a 側壁
22b 側壁
23 ネジ穴(ネジ穴)
24 シリンダボア壁部(シリンダボア壁部)
24a シリンダボア(シリンダボア)
24a1 第1シリンダボア
24a2 第2シリンダボア
24a3 第3シリンダボア
24a4 第4シリンダボア
25 トップデッキ面
26 切欠き(切欠き)
26a 底部(底部)
28a 第1切欠構成壁部(第1切欠構成壁部)
28b 第2切欠構成壁部(第2切欠構成壁部)
29 傾斜部(傾斜部)
29a 内周面(内周面)
29b 外周面(外周面)
32 ウォータポンプ取付部
32a 吸入通路部
32b 吐出通路部(導入開口)
34 サクション通路部
36 導入室(導入室)
BWJ ブロック用ウォータジャケット(ウォータジャケット)

Claims (7)

  1. ウォータポンプからの冷却水が供給されるウォータジャケットを有するシリンダブロックであって、
    シリンダヘッド締結用ボルトがネジ係合されるネジ穴を有する外壁部と、
    シリンダボアを構成するシリンダボア壁部と、を備え、
    前記ウォータジャケットは、前記外壁部と前記シリンダボア壁部との間において前記シリンダボアのトップデッキ側が開口するよう構成されており、
    前記外壁部には、前記ウォータポンプからの冷却水が導入される導入室が設けられており、
    前記ウォータジャケットおよび前記導入室は、前記トップデッキ側に設けられた切欠きを介して連通されており、
    該切欠きは、第1および第2切欠構成壁部によって画成されており、
    該第1および第2切欠構成壁部の少なくとも一方は、前記切欠きの底部に向かうに従い前記第1および第2切欠構成壁部間の距離が減少するよう構成された傾斜部を有している
    シリンダブロック。
  2. 前記ネジ穴は、前記第1切欠構成壁部に近接配置されており、
    前記傾斜部は、前記第1切欠構成壁部に設けられている
    請求項1に記載のシリンダブロック。
  3. 前記傾斜部は、前記ウォータジャケットに対向する内周面を有しており、
    前記内周面は、前記ウォータジャケットと同心円状の曲面に構成されている
    請求項1または2に記載のシリンダブロック。
  4. 前記傾斜部は、前記導入室に対向する外周面を有しており、
    該外周面は、前記ウォータジャケットと同心円状の曲面に構成されている
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシリンダブロック。
  5. 前記外壁部には、前記ウォータポンプからの冷却水を前記導入室に導入するよう構成された導入開口が設けられており、
    該導入開口は、前記切欠きに対向する位置に配置されており、
    前記傾斜部は、前記導入開口から前記導入室に導入される冷却水の流れ方向に沿う方向から前記導入開口を見たときに前記導入開口の一部とオーバーラップするよう構成されている
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシリンダブロック。
  6. 前記傾斜部は、前記流れ方向に沿う方向から前記導入開口を見たときに、前記導入開口の断面積の略半分を占めるよう構成されている
    請求項5に記載のシリンダブロック。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシリンダブロックと、
    該シリンダブロックに締結されるシリンダヘッドと、
    前記シリンダブロックに取り付けられるウォータポンプと、
    を備え、
    前記ウォータポンプから供給される冷却水によって前記シリンダブロックおよび前記シリンダヘッドを冷却するよう構成された
    内燃機関。
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