JP6685709B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の遊技を行う遊技機に関する。
遊技機として、所定の賭数を設定し、スタート操作が行われたことに基づいて、複数種類の識別情報の可変表示が行われるスロットマシンや、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、該遊技領域に設けられている入賞口などの始動領域に遊技媒体が入賞したときに複数種類の識別情報の可変表示が行われるパチンコ遊技機などがある。
従来のこの種の遊技機の一例として、複数種類の有利量の中から有利量を抽選し、抽選された有利量を表示する遊技機があった(特許文献1参照)。
特開2015−80684号公報
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機では、付与される有利量を明確に表示するのみであり、興趣を十分に向上させることができなかった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、有利量の表示のさせ方に対する興趣を向上することができる遊技機を提供することである。
(1) 所定の遊技を行う遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機)であって、
決定条件が成立したときに複数種類の有利量(たとえば、ATゲーム数)のうちのいずれかを付与可能な有利量付与手段(たとえば、AT抽選処理)と、
前記有利量付与手段が付与した有利量に基づいて有利状態に制御する有利状態制御手段(たとえば、ATに制御する処理)と、
前記有利量付与手段が有利量を付与するときに、当該有利量に関する表示制御を行う表示制御手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記表示手段は、
前記有利状態において残りの有利量を特定可能に表示する第1表示制御と、
前記有利状態において残りの有利量を秘匿表示する第2表示制御と、を含み、
前記残りの有利量が規定量となったときに特定演出が実行され、
前記表示制御手段は、前記第1表示制御および前記第2表示制御のいずれが行われているときにも、前記残りの有利量が所定量に到達してから前記規定量となるまでは前記残りの有利量を特定態様で表示する表示制御を行う。
このような構成によれば、有利量に関する情報を秘匿表示することが可能なので、有利量の表示のさせ方に対する興趣を向上させることができる。また、有利量が所定値に到達してから規定値となるまでの残有利量は、有利量に関する情報が秘匿表示されているか否かに関わらず表示されるので、不意に規定値に到達してしまうことを防止することができる。
ここで、有利量とは、遊技の進行に応じて消費される量のことである。また、有利量に関する情報とは、消費されていく有利量がいくら残っているかという情報のことである。また、残有利量とは、所定値から規定値に到達するまでに表示される残りの有利量のことである。
なお、秘匿表示とは、遊技者に有利量に関する情報を秘密にした状態で表示することである。たとえば、有利量に関する情報に対応させて「?」で表示すること、有利量に関する情報に対応させて空欄にして表示すること、有利量に関する情報に対応させて遊技機に設けられた役物で隠すようにすることなど、どのような秘匿のさせ方であってもよい。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記表示手段は、有利量が前記所定値に到達した時点から秘匿表示されていた有利量に関する情報を表示する(たとえば、図15(d),(f)に示すように、バトル演出までの残りゲーム数が3ゲームとなった時点から秘匿表示されていたATの残りゲーム数を表示する)。
このような構成によれば、所定値に到達した時点から秘匿表示されていた有利量に関する情報が表示されるので、所定値に到達した時点から不意に規定値に到達したことが報知されることを防止することができる。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
有利量が前記規定値となったとき(たとえば、バトル演出の開始タイミングとなったとき)に特定演出(たとえば、バトル演出)を実行する特定演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)をさらに備える。
このような構成によれば、有利量に関する情報が秘匿表示されているときに、不意に特定演出が実行されることを防止することができる。
(4) 上記(3)の遊技機において、
前記特定演出は、有利量を付与可能な演出(たとえば、バトル演出に勝利することでATゲーム数が上乗せされる)である。
このような構成によれば、特定演出によって有利量が付与されるので、特定演出に対する興趣を向上させることができる。
(5) 上記(3)または(4)の遊技機において、
前記特定演出において遊技者が有利量に関する情報を秘匿表示する操作を行うことで、当該有利量に関する情報が秘匿表示される(たとえば、図15に示すように、ATゲーム数の報知を行うためのボタン操作を実行せずに、スタートスイッチ操作あるいはBET操作を行うことで、ATゲーム数を付与する演出がカットされ、残りATゲーム数が秘匿表示される)。
このような構成によれば、特定演出において遊技者が有利量に関する情報を秘匿表示する操作を行うことで当該有利量に関する情報が秘匿表示されるので、有利量の表示のさせ方に対する興趣を向上させることができる。
ここで、有利量に関する情報を確実に表示させたい場合には、有利量に関する情報を表示する操作を行えばよい。このような有利量に関する情報を表示する操作は、有利量に関する情報を秘匿表示させる操作とは異なる操作である。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
前記表示手段は、有利量に関する情報が秘匿表示されているときに、当該有利量が前記所定値となる前のタイミングにおいて偽の残有利量を表示可能である(たとえば、図16(b)に示すように、ATゲーム数が内部で105ゲームに決定されているときに、27ゲーム消化時に「LAST3」と偽の残ATゲーム数を表示する)。
このような構成によれば、有利量に関する情報が秘匿表示されているときには、偽の残有利量表示により、有利量の表示のさせ方に対する興趣を向上させることができる。
(7) 上記(6)の遊技機において、
付与される有利量には、少なくとも特定量(たとえば、35ゲーム)と当該特定量よりも多い特別量(たとえば、105ゲーム)とが設けられ、
前記表示手段は、有利量として前記特別量が付与されるときに、前記特定量における前記残有利量の表示タイミングと同じタイミングにおいて前記偽の残有利量を表示可能である(たとえば、図16(b)に示すように、ATゲーム数が内部で105ゲームに決定されているときに、27ゲーム消化時に「LAST3」と偽の残ATゲーム数を表示する)。
このような構成によれば、有利量に関する情報が秘匿表示されているときには、特定量の残有利量の表示タイミングにおいて、特別量が有利量として決定されているか否かに遊技者を注目させることができるので、有利量の表示のさせ方に対する興趣を向上させることができる。
本発明が適用された実施形態のスロットマシンの正面図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 小役の種類、小役の図柄組み合わせ、及び小役に関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組み合わせ、及び再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 移行出目の図柄組み合わせ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態の概要を示す図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 抽選対象役により入賞が許容される役の組み合わせについて説明するための図である。 複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。 複数のベル当選時のリール制御を説明するための図である。 AT中の表示画面について説明するための図である。 AT中の表示画面について説明するための図である。
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。以下の実施の形態では、本発明がスロットマシンに適用された場合の一例を説明する。図1は、本実施形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筺体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとを含む。前面扉1bの中央上部には、液晶表示器51が設けられている。液晶表示器51は、表示領域51aを有しており、透視窓3に対応する透過領域51bが透過可能である。これにより、表示領域51aで所定の演出を実行可能とするとともに、表示領域51aのうち透過領域51bが透過することで透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が視認可能となる。図2は、各リールの図柄配列を示す図である。リール2L〜2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
液晶表示器51の右下には、メダルを投入可能なメダル投入部4が設けられ、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。
また、前面扉1bには、操作手段の一例として、遊技者所有の遊技用価値(メダル数)として記憶されているクレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットおよび設定済の賭数を精算して返却させる際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L〜2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56などが設けられている。
前面扉1bには、報知手段の一例として、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル数が表示されるクレジット表示器11、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、設定されている賭数を報知するための1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、メダル投入が可能であることを報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が可能であることを報知するスタート有効LED18、スタートスイッチ7の操作後においてウエイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中であることを報知するウエイト中LED19、リプレイ入賞後のリプレイゲーム中であることを報知するリプレイ中LED20が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6操作などにより規定数の賭数(例えば3)を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、スタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。賭数設定済の状態でメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、リール2L〜2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するためのラインである。本実施形態では、1本の入賞ラインLNのみ設けられている例について説明するが、複数の入賞ラインが設けられているものであってもよい。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインLM1〜LM4が設けられている。無効ラインLM1〜LM4は、入賞判定されるラインではなく、入賞ラインLNに特定の入賞図柄の組合せ(いわゆるばらけ目)が揃った際に、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)を揃えることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L〜2Rを回転させて図柄を変動表示し、ストップスイッチ8L〜8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。入賞ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(50)に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。
図3は、スロットマシン1の内部構造を示す図である。図4は、スロットマシン1の機能構成例を示す図である。図4の例では、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板90、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000などが設けられている。
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L〜33Rからの信号に基づき、リールモータ32L〜32Rを駆動制御する。
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(図4の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
演出制御基板90は、演出用スイッチ56が接続され、また液晶表示器51などの演出装置(図4の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(図4の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。サブ制御部91の回路構成には、たとえば、日および時刻のうちの少なくともいずれか一方を計時するための時計装置97(以下では、RTCともいう)を含む。サブ制御部91は、たとえば、RTC97により計時された日および時刻のうちの少なくともいずれか一方の値や、演出用スイッチ56からの検出信号などに応じて演出制御を実行可能である。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(図4の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
図5および図6は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。名称欄には、入賞役の名称を示し、図柄の組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。また、無効ラインに揃う図柄の組合せ欄には、入賞となる図柄の組合せが入賞ラインに停止したときに無効ラインに停止する図柄の組合せであって遊技者が認識しやすい図柄の組合せを示している。払出枚数欄には、入賞時に付与される価値(メダル払出、再遊技付与)を示している。BB1、BB2は、ボーナスという有利な状態への移行を伴う入賞役である。BB1、BB2の払出枚数欄には、入賞により移行されるボーナスの終了条件が示されている。ボーナスは、各々、予め定められたメダル枚数以上払出されることにより終了する。たとえば、BB1に当選・入賞して制御されるボーナスについては、当該ボーナス中に払出されたメダル枚数が351枚以上となったゲームにおいて終了する。
また、図6の遊技状態欄には、入賞時に移行される遊技状態を示している。また、「/」は、「または」を示している。例えば、図6の転落リプレイについて、図柄の組合せは、「ベル‐リプレイ‐ベル」となり、入賞時にはRT1に制御され、付与される価値は再遊技付与である。また、転落リプレイの図柄の組合せが入賞ライン上に停止したときには、無効ライン上に「リプレイ/プラム‐リプレイ‐リプレイ/プラム」が停止する。また、特別リプレイの図柄の組合せが入賞ライン上に停止したときには、無効ライン上に「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」が停止する。「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」は、特別リプレイに当選しているときにのみ無効ライン上に停止可能であって、特別リプレイに当選していないときにはいずれのライン上にも停止されない図柄の組合せである。
図7は、移行出目の図柄組合せを示す図である。移行出目は、図14に示す左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、右下がりベルあるいは中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、入賞ラインLNに揃う出目である。RT0、2、3中において移行出目が入賞ラインLN上に停止すると、RT1へ移行される。
図8は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図9は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。本実施形態におけるスロットマシン1は、リプレイが所定の当選確率(図9の上図の再遊技役欄の数値参照)で当選するRT0〜RT4と、小役の当選確率がRT0〜RT4中であるときよりも向上するボーナスとを含む複数種類の遊技状態のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかの遊技状態に制御される(図8の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照、図9の上図の開始条件・終了条件欄の参照)。
BB1、BB2のいずれかに当選したときには、RT4に制御される。BB1、BB2のいずれかが当選したときに設定される当選フラグは、当選しているBBの入賞が発生するまで持ち越される。また、RT4についても、BB当選からBB入賞発生まで継続して制御される。RT4中においては、RT1およびRT3中よりも高く、RT0およびRT2中よりも低い確率(図9の上図の再遊技役欄の数値参照)でリプレイに当選する。なお、RT4におけるリプレイ確率は、当選した小役を取りこぼすことなく入賞させることができたとしても、払出率が1を超えない確率に設定されている。つまり、RT4におけるリプレイ確率は、RT4中に当選した小役を取りこぼすことなく入賞させた場合に払出されるメダルの合計枚数が、RT4中においてメダルあるいはクレジットを賭数の設定に用いたメダルの合計枚数を超えず、メダルが増加しない確率に設定されている。RT4中においてBB入賞が発生すると、ボーナスに制御されて、図5で説明したメダル枚数以上払出されることによりボーナス終了となり、RT3へ制御される。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類毎に定められている(図9の下図の丸印が抽選されるリプレイを示す)。
図10および図11は、遊技状態毎に抽選対象役(以下、当選役ともいう)として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役欄には、その名称を示し、遊技状態欄には、RTの種類毎に、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示し、丸印の下の数値により当選確率にかかわる判定値数を示している。例えば、ベルは、RT0〜RT3いずれかの状態において、360/65536で当選する抽選対象役である。RT4中は、ボーナス抽選されないが、ボーナスと同時当選し得る入賞役(以下では、同時当選役ともいう)の当選確率が他のRT中と同確率となるように、同時当選役であるベルや弱スイカについては括弧内に示す判定値数で内部抽選が行われる。
図11に示すように、特別リプレイは、RT2に制御されているときにのみ抽選対象役となるように定められている。また、ボーナス中においては、たとえば、中段ベルが抽選対象役に設定されており、極めて高い確率(64000/65536)で当選するように定められている。また、中段ベルは、操作タイミングにかかわらず入賞を発生し得る役である。このため、ボーナス中においては、操作タイミングおよび操作手順にかかわらず、極めて高い確率で中段ベル入賞を発生させることができ、メダル枚数を効率的に増加させることができる。このため、ボーナスは、遊技者にとって有利な状態である。
図12は、抽選対象役に含まれる入賞役の組合せを示す図である。例えば、弱チェリーは、下段チェリーである。弱スイカは、右下がりスイカと、上段スイカと、中段スイカとを含む。よって、内部抽選で弱スイカに当選したときには、右下がりスイカと、上段スイカと、中段スイカとに当選したことになる。
抽選対象役のうちボーナス1〜ボーナス12は、BB1またはBB2と弱チェリーやベルなどの所定の入賞役が同時に読み出されて当選し得る役である。また、図10で示したように、ボーナス1〜ボーナス12は、異なる判定値数が定められている。このため、遊技者にとっての有利度であって、同時当選役に当選したときにBB1またはBB2が実際に同時当選している割合(以下、信頼度ともいう)が、ボーナス6や12などに含まれる中段チェリーが最も高く、続いて、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカの順となり、ベル(以下、中段ベルともいう)が最も低くなるように、判定値数が定められている。
図13および図14は、複数の入賞役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。当選した抽選対象役毎に、押し順欄に示す押し順で停止操作されたときに、その右の停止する図柄組合せに示す入賞役の図柄組合せを入賞ラインLNに停止させるリール制御が行なわれる。例えば、リプレイGR1が当選したときにおいて、押し順が左中右であるときは、昇格リプレイ1が導出されて、押し順が左中右以外であるときは通常リプレイが導出される。また、例えば、左ベルが当選したときにおいて、押し順が左第1停止であるときは、右下がりベルが導出されて、押し順が左第1停止以外であれば、上段ベルまたは移行出目が導出される。
また、同時当選役に当選しているときには、当該同時当選役に当選していないときと異なるリール制御が行われ得る。たとえば、弱スイカに当選しているときには、中段スイカよりも右下がりスイカあるいは上段スイカを優先して入賞ライン上に引き込むリール制御が行われるのに対し、強スイカに当選しているときには、右下がりスイカおよび上段スイカのいずれよりも中段スイカを優先して入賞ライン上に引き込むリール制御が行われる。また、弱チェリーあるいは強チェリーが当選しているときには、下段チェリーを入賞ライン上に引き込むリール制御が行われ、中段チェリーが当選しているときには、中段チェリーを入賞ライン上に引き込むリール制御が行われる。これにより、リール2L〜2Rが停止したときの図柄の組合せから、チェリーかスイカか、弱か強か、あるいは、中段チェリーか否かなどを推定可能となり、ボーナス当選あるいはAT当選に対する期待感を異ならせることができる。
スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L〜2Rが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、リール2L〜2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。
[ゲーム処理]
メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理では、まず、賭数設定やクレジット精算・賭数精算するためのBET処理が行われる。
賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると、所定の乱数回路から乱数値を抽出し、当該抽出した乱数値に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理(図10〜図12など参照)が行われる。乱数回路は、所定の数値範囲(0〜65535)内の数値を所定の更新規則にしたがって更新する。メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されたときに乱数回路が更新している数値を乱数値として抽出する。内部抽選において抽選対象役に当選したときには、当該抽選対象役に含まれる入賞役の当選フラグがRAMの所定領域に設定される。たとえば、BB1に当選したときには、BB1当選フラグが設定され、強チェリーに当選したときには、下段チェリーの当選フラグと、1枚役の当選フラグとが設定される。BB1、BB2の当選フラグについては、当選したBBに入賞するまで持ち越される一方、BB1、BB2以外の入賞役に対応する当選フラグは、入賞の発生の有無にかかわらず、当選したゲームが終了したときに消去される。
内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(例えば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L〜2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる(図13、図14など参照)。リール回転処理では、所定のフリーズ条件が成立しているときに、ゲームの進行を所定期間に亘って遅延(ストップスイッチ8L〜8R各々の停止操作の有効化を遅延)させるフリーズ演出を実行するためのフリーズ演出処理を実行した後に、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化して通常ゲームに移行させる。
リール2L〜2Rが停止してリール回転処理が終了すると、入賞ライン上の図柄組合せに基づいて入賞などが発生したか否かを判定する入賞判定処理(図5〜図7など参照)が行われる。また、入賞ライン上の図柄組合せに応じて、図8で示した状態に制御する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払出しまたはクレジット加算や、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ボーナス中のメダル払出枚数を計数してボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグ(小役・再遊技役等の当選フラグ)の消去など)が行われる。また、BB1、BB2のいずれかに入賞したと判定されたときには、入賞したBBの当選フラグを消去する。ゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理(図8、図9など参照)を実行する。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
[ATに関する処理について]
メイン制御部41は、ボーナスやRT2などの有利な状態に加えて、AT(アシストタイム)に制御可能である。メイン制御部41は、ATに制御するか否かのAT抽選を実行する。また、メイン制御部41は、AT抽選でATに制御すると決定した場合にATに制御し、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定可能なナビ演出を実行するための処理を実行する。
メイン制御部41は、非AT中においては、特定の抽選対象役(本実施形態では、図12に示すベル、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、BB1、BB2)が当選した場合に、ATに制御するか否かを決定するAT抽選処理を行う。AT抽選処理は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。なお、特定の抽選対象役は、内部抽選においてBB1、BB2、同時当選役である例について説明するが、これに限らず、同時当選役の一部を含むものであってもよく、またBB1またはBB2と同時当選し得ない入賞役を含むものであってもよい。
AT抽選処理では、ATに制御するか否かを決定するとともに、ATに制御すると決定したときには、複数種類のゲーム数(35、55、75、105、205)からATゲーム数を決定する。ATゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶する。また、メイン制御部41は、ATを開始するタイミングを抽選する。メイン制御部41は、たとえば、AT当選ゲームから0〜32ゲーム経過でATを開始すること(ATを開始するタイミング)を乱数値の抽選により決定する。
遊技者にとっての有利度である、AT抽選においてATに制御すると決定される信頼度やATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値(獲得する平均ゲーム数)は、特定の抽選対象役の種類に応じて異なるように定められており、たとえば、中段チェリーが最も高く、続いて、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカの順となり、ベルが最も低くなるようにAT抽選が行われる。また、AT抽選においてATに制御すると決定される信頼度、および、ATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値は、同じ特定の抽選対象役に当選しているときであっても、当該特定の抽選対象役がBB1またはBB2と同時当選していないとき(たとえば、強チェリー当選時)よりも、BB1またはBB2と同時当選しているとき(たとえば、BB1+強チェリー当選時)の方が高くなるようにAT抽選が行われる。
サブ制御部91は、内部抽選において同時当選役に当選してAT抽選が行われたときには、BB当選およびAT当選したか否かを示唆する当選示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。当選示唆演出としては、たとえば、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出が設けられている。所定画像を表示させる演出には、たとえば、キャラクタA演出、キャラクタB演出、ボタン演出、連打演出、などが含まれる。このような所定画像を表示させる演出は、スピーカ53、54から所定の効果音を出力する制御や、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御とともに行われる。なお、いずれかの制御が単独で行われてもよいし、2つ以上の組合せ(たとえば、所定画像と音とが実行され、LEDの点灯が実行されない等)で実行されるようにしてもよい。
キャラクタA演出とは、キャラクタAを表示させる演出である。キャラクタB演出とは、キャラクタBを表示させる演出である。ボタン演出とは、ボタン画像を表示させて演出用スイッチ56への操作を促し、演出用スイッチ56への操作に応じてBB当選あるいはAT当選の信頼度を示唆する所定画像を表示させる演出である。連打演出とは、演出用スイッチ56への連打操作を促し、所定操作期間内における演出用スイッチ56への連打操作に応じて所定のメータ画像を増加させて、MAXに到達することなどによりBB当選あるいはAT当選している旨を示唆する演出である。
サブ制御部91は、BB当選およびAT当選しているか、BB当選あるいはAT当選のいずれか一方だけ当選しているか、あるいは、BB当選もAT当選もしていないかに応じて異なる割合で、当選示唆演出を実行するか否か、および、実行する当選示唆演出の種別をいずれにするかを決定するための当選示唆演出抽選処理を実行する。
当選示唆演出抽選処理では、少なくともBB当選あるいはAT当選しているときには必ず当選示唆演出を実行する旨を決定し、BB当選もAT当選もしていないときでも所定割合で当選示唆演出を実行する旨を決定する。所定割合は、たとえばBB当選の信頼度が高い小役当選であるとき程、高い割合に設定されている。これにより、当選示唆演出は、BB当選あるいはAT当選している場合だけでなく、BB当選もAT当選もしていないときでも実行される。
また、当選示唆演出抽選処理では、当選示唆演出を実行すると決定したときには、少なくともBB当選あるいはAT当選しているかいずれにも当選していないかに応じて異なる割合で当選示唆演出の種別を決定する。具体的に、遊技者にとっての有利度であって、実行されたときにBB当選あるいはAT当選している信頼度が、連打演出、ボタン演出、キャラクタB演出の順となり、キャラクタA演出が最も低くなるように、当選示唆演出の種別が決定されるように割合が定められている。なお、実行する演出としては、一の当選示唆演出が決定されるものに限らず、複数の当選示唆演出が決定され得るようにしてもよい。
サブ制御部91は、後述する内部当選コマンドおよびAT抽選時コマンドにより、特定の抽選対象役に当選したこと、AT当選したこと、ATの当選または非当選、ATゲーム数、AT開始タイミングを特定する。当選示唆演出を実行する所定タイミングは、ATを開始するタイミングの抽選(AT当選ゲームから0〜32ゲーム経過でATを開始することの抽選)で決定されたAT開始タイミングの前ゲームである。たとえば、AT開始タイミングが0ゲーム後と決定されたなら当該ゲーム(AT当選ゲームにてAT当選が報知される)に当選示唆演出が実行される。また、AT開始タイミングが32ゲーム経過後と決定されたなら31ゲーム間は、前兆演出(AT当選を煽る演出)を実行し、32ゲーム目に当選示唆演出を実行し、AT当選を報知する。
ここで、サブ制御部91は、ATに非当選したことをAT抽選時コマンドにより特定した場合にもガセの演出として当選示唆演出(ATが非当選であることを報知する演出)を実行する。たとえば、サブ制御部91は、内部当選コマンドにより特定の抽選対象役に当選し、AT抽選時コマンドによりATに非当選であることを特定することができるが、ATを開始するタイミングは、メイン制御部41では決定されていない。このような場合には、サブ制御部91が0〜32ゲームからガセの当選示唆演出を実行するゲーム数の抽選を行い、ガセの当選示唆演出のゲーム数を決定する。
メイン制御部41は、BB当選せずにAT当選しているときにはAT開始タイミングとなったときに、ATフラグを設定してATに制御する。一方、メイン制御部41は、BB当選とともにAT当選しているときには、BB入賞してボーナスが終了したときにATフラグを設定し、ボーナス終了後の次のゲームからATに制御する。ここで、ATへの制御は、たとえばAT開始タイミングが10ゲームと決定されている場合には、10ゲームが0ゲームとなったタイミングで制御されるようにしてもよいし、0ゲームとなった次のゲームのタイミングで制御されるようにしてもよい。
ATフラグは、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶し、ATゲーム数が0に到達したときにクリアされる。メイン制御部41は、ATフラグに基づいてAT中であるか否かを特定する。AT中においては、後述するようにナビ演出が実行される結果、RT2に制御可能となる。AT開始後におけるATゲーム数の減算は、たとえば、RT0において特殊リプレイに当選(減算開始契機が成立)した次のゲームから開始する。BB終了後に開始されるATについても同様である。これにより、メイン制御部41は、決定したATゲーム数にわたりAT+RT2に制御可能となる。
メイン制御部41は、AT中においては、特別の抽選対象役(本実施形態では、特別リプレイ)が当選した場合に、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。
上乗せ抽選では、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定するとともに、上乗せすると決定したときには、複数種類のゲーム数(35、55、75、105、205)からATゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を決定する。決定された上乗せゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶されているATゲーム数に加算される。これにより、メイン制御部41は、ATに制御するゲーム数を上乗せする。なお、AT抽選で決定されるゲーム数と上乗せ抽選で決定されるゲーム数とは、異なるようにしてもよい。
サブ制御部91は、上乗せ抽選が行われたときには、上乗せ当選したか否かを示唆する上乗せ示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。上乗せ示唆演出としては、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出など、どのようなものであってもよい。
[各種コマンドについて]
メイン制御部41は、上記に例示した処理の実行に応じた遊技の進行状況および処理結果を特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、各種処理を行う。
本実施形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、内部当選コマンド、ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンド、遊技状態コマンド、AT抽選時コマンド、AT中コマンド、ATゲーム数コマンドなどを含む複数種類のコマンドを送信する。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類、特別役の持ち越しの有無を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドに基づいて、所定の入賞役に当選しているときに当該入賞役を特定可能な情報(ナビ演出とは異なる情報)を報知可能である。たとえば、同時当選役や特定の抽選対象役当選を示す内部当選フラグを受信したときには、同時当選役や特定の抽選対象役のいずれに当選しているかを報知可能である。これにより、同時当選役や特定の抽選対象役のうちいずれに当選しているかを遊技者に報知可能となり、遊技者の期待感を向上させることができる。
ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンドはストップスイッチやスタートスイッチが操作されたことを示すコマンドであり、各操作時に送信される。遊技状態コマンドは遊技状態が移行したときに送信される。具体的にはRTが移行したときやボーナスに制御されたときに送信される。
AT抽選時コマンドは、AT抽選が行われたときに送信され、AT抽選に当選したか否か、当選したATゲーム数が何ゲームであるか、および、AT開始タイミングが何ゲーム目(AT当選から何ゲーム目)であるかなどを特定可能なコマンドである。
AT中コマンドは、ゲームが開始したときに送信され、当該ゲームがAT中におけるゲームであるか否かを特定可能なコマンドである。たとえば、ATゲーム数が付与されていてもATフラグがセットされておらずATが開始されていなければ、非ATを特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が付与されておりかつATフラグがセットされておりATが開始されているときには、ATを特定可能なコマンドが送信される。
ATゲーム数コマンドは、メイン制御部41が管理するATゲーム数を特定可能なコマンドであって、ゲームが開始したときに送信される。たとえば、ATゲーム数が0であるときには、0を特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が35であるときには、35を特定可能なコマンドが送信される。
サブ制御部91は、当選示唆演出抽選によって、当選示唆演出を実行する旨およびその種別を決定したときには、BB抽選・AT抽選の結果などに応じた当選示唆演出を次ゲーム開始時に実行した後に、BB抽選およびAT抽選の結果を報知する。
BB抽選およびAT抽選の結果としては、いずれも非当選であったときには「残念!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、BB当選であったときには「BB確定!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行される。また、AT当選であったときには「AT確定!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行される。さらに、ATが開始されるとき(AT当選のメッセージ表示の後)には、液晶表示器51に複数のATゲーム数が表示され、表示されたATゲーム数からいずれか1つのATゲーム数が付与される付与演出が実行される。付与演出については、図15において詳細に説明する。また、BB当選かつAT当選であったときには「BB・AT確定!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行される。なお、BB当選したゲームにおいてBB入賞した場合には、サブ制御部91は、BB当選を報知するための当選示唆演出を実行しない。また、BBゲーム中においてAT抽選を実行し、BBゲーム中においてAT当選した場合には、BBゲームの終了後にATゲーム数を付与する付与演出を実行してもよい。
また、サブ制御部91は、AT中コマンドに基づきAT中であるか否かを判別して、状態に応じた背景画像による演出を液晶表示器51において実行させるとともに、AT中であるときには内部当選コマンドに基づきナビ演出を実行する。また、サブ制御部91は、ATゲーム数コマンドに基づき、ATゲーム数のみならず、前回受信時のATゲーム数との差数を算出することでAT当選あるいは上乗せ当選により獲得したATゲーム数を特定し、上乗せ示唆演出を実行する。
本実施の形態では、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出などをサブ制御部91が所定の報知手段を制御することにより実行する例について説明した。しかし、これらサブ制御部91の制御に替えてあるいは加えて、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出などについては、メイン制御部41に接続された報知手段を当該メイン制御部41が制御することにより実行するようにしてもよい。たとえば、状態に応じた背景画像による演出については、図4に示す遊技補助表示器12を用いて、状態に対応する情報を表示することにより実行するようにしてもよい。また、ナビ演出については、図4に示す左・中・右停止有効LED22L〜22Rを用いて、停止すべきストップスイッチに対応するLEDのみを点灯させることにより実行するようにしてもよい。なお、左・中・右停止有効LED22L〜22Rとは、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部に設けられ、通常時においては対応するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知するLEDである。また、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出については、図4に示す遊技補助表示器12を用いて、抽選結果に応じた情報を表示し、AT当選あるいは上乗せ当選しているときには獲得したATゲーム数を表示するようにしてもよい。
[ゲームの流れ]
ここで、図8および図9を再び参照し、ゲームの流れに関しまとめて説明する。まず、RT4およびボーナス以外のRT0〜RT3におけるゲームの流れを説明する。RT0〜3においては、AT中であるか否かによって、それぞれ、以下に説明するようなゲームの流れとなる。まず、非AT中のゲームの流れについて説明する。
設定変更状態が終了した後において、RT3に制御される。設定変更状態に制御されることにより非ATとなるため、RT3ではATに制御されず、ナビ演出が実行されない。このように、RT3においてナビ演出が実行されることがないため、RT3において左ベル1〜4などのベルのうちの何れかに当選すると、第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出される(図14参照)。よって、いつまでも移行出目が導出されずにRT1に移行されないといった不都合の発生を防止することができる。
RT1では、昇格リプレイに入賞することにより、RT0に移行する。昇格リプレイに入賞するためには、図13で示したように、リプレイGR1〜6の何れかに当選しかつ昇格リプ入賞させるための操作手順で停止操作する必要がある。
また、RT0に制御された場合でも、当該RT0への制御を維持することが困難となるように設定されている。すなわち、図11および図13で示したように、RT0では、リプレイGR11〜13に当選する可能性があり、このときには2/3の確率で転落リプレイが入賞してRT1に転落してしまう。
さらに、RT0で左ベル1〜4などのベルのうち何れかに当選した場合において、所定のリール(図14に示す右下がりベルあるいは中段ベルを入賞させるためのリール)以外が第1停止されたときには、第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。また、図11および図13で示したように、RT0では、リプレイGR21〜23に当選する可能性があり、このときに、所定のリール(図13に示す特殊リプレイを入賞させるためのリール)を第1停止すると特殊リプレイが入賞してRT2に制御される可能性がある。しかし、RT2に制御された場合でも、左ベル1〜4などのベルのうち何れかに当選したときには、所定のリール(図14に示す右下がりベルあるいは中段ベルを入賞させるためのリール)以外が第1停止されたときには、第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。その結果、非AT中のときの遊技の大部分は、RT1において消化されることとなる。
次に、AT中であるときのゲームの流れについて説明する。RT1では、リプレイGR1〜6の何れかに当選したときに、昇格リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行させることができる。RT0では、リプレイGR11〜13の何れかに当選したときに、通常リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、通常リプレイ入賞によりRT0を維持することができる。また、RT0では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、および右ベル1〜4のうち何れかに当選したときに、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT0を維持させることができる。さらに、RT0では、リプレイGR21〜23の何れかに当選したときに、特殊リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、特殊リプレイ入賞によりRT2に移行させることができる。
RT2では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、および右ベル1〜4のうち何れかに当選したときに、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT2を維持させることができる。
このように、本実施の形態のスロットマシン1において、AT中であるときには、RT2に制御されるように、かつRT2が維持されるように、ナビ演出が実行されるため、AT中であるときの遊技の大部分は、RT2において消化されることとなる。なお、ATはATゲーム数が0になると終了する。ATのゲーム数は、RT2+AT(本実施の形態では、遊技者にとって有利なRT2においてATに制御されている状態を、特に、アシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。)に制御することが可能になったゲームの次ゲーム、すなわちRT0でリプレイGR21〜23のいずれかに当選し、特殊リプレイが入賞可能となったゲームの次ゲームからカウント開始される。これにより、実質的にはARTでATゲーム数分のゲームを消化するとATが終了する。そして、ATの終了によりARTが終了することとなる。
ARTが終了した後においてはナビ演出が実行されなくなるが、移行出目が導出するまでRT2への制御が維持される。しかし、ARTが終了した後のRT2中は、非AT中であるため、前述したように所定のリール(図14に示す右下がりベルあるいは中段ベルを入賞させるためのリール)以外が第1停止される。その結果、ARTが終了した後のRT2中においては、ARTが終了してから極めて早い段階で移行出目が停止することによりRT1に移行される。
次に、BB1あるいはBB2に当選した後のゲームの流れについて説明する。いずれのRTに制御されているかにかかわらず、BB1あるいはBB2に当選したときには、図8で示したとおり、RT4へ制御される。また、BB当選ゲーム終了後の次ゲームにおいて当選示唆演出が実行されてBB当選している旨が報知されて、遊技者はBB1あるいはBB2に当選したことを把握することができる。BB入賞が発生すると、対応するボーナスに移行されて、所定の終了枚数払出されたときに終了して、RT3へ移行される。
[AT中の表示画面について]
本実施の形態では、AT抽選に当選し、ATゲームが開始されるときに、複数種類のATゲーム数からいずれかのATゲーム数を付与する付与演出が実行される。サブ制御部91は、付与されたATゲーム数に基づいてAT状態に制御する。遊技者は、ATゲーム数が付与されるときに、スロットマシン1に設けられた操作手段への操作に応じてATゲーム数を表示するかATゲーム数を秘匿表示するかを決定(選択)することができる。ATゲーム数を表示する操作(遊技者が操作可能なボタン(演出用スイッチ56)への操作)を実行した場合には、付与演出において、付与されるATゲーム数が報知される。また、ゲームの消化毎に残りのATゲーム数をカウントダウンする表示が実行される。ATゲーム数を秘匿表示する操作(演出用スイッチ56を操作せずに行うスタートスイッチ7等への操作)をした場合には、ATゲーム数が付与される付与演出が省略され(カットされ)、付与されるATゲームの報知が行われない。また、ゲームの消化中は、残りのATゲーム数に関する情報が「???」の態様で秘匿表示される。
ここで、ATゲームが終了する5ゲーム前からは、ATゲームがさらに継続するか否かを示唆するバトル演出が実行される。バトル演出では、味方キャラクタと敵キャラクタが戦い、味方キャラクタが勝利することでATゲームがさらに継続し、敵キャラクタに敗北することでATゲームが終了する演出が実行される。バトル演出の最終ゲームでは、ATに継続していた場合に、ATゲーム数を上乗せする演出が実行される。このように、バトル演出は、ATゲーム数を付与する演出である。よって、付与演出には、AT開始時のATゲーム数を付与する演出とバトル演出とが含まれる。また、バトル演出に勝利するか否かは、バトル演出の最終ゲームまでにおいて上乗せ抽選に当選したか否かによって異なる。バトル演出の最終ゲームまでにおいて上乗せ抽選に当選していた場合には、バトル演出の最終ゲームにおいてATゲームを上乗せする演出が実行される。また、バトル演出の最終ゲームまでにおいて上乗せ抽選に当選していなかった場合には、ATゲームを終了する演出が実行される。なお、バトル演出ごとに上乗せ抽選とは関係なくバトル演出の継続抽選を行ってもよい。
このようなバトル演出は、ATゲームが継続するか否かを示す遊技者のとって関心の高い演出である。よって、バトル演出は、できる限り遊技者に注目させるようにすることが望ましい。ところで、ATゲーム数をバトル演出が開始されるまで秘匿表示していた場合には、ATゲーム中に不意にバトル演出が発生してしまう。このように不意に遊技者の関心の高い演出が発生すると、遊技者をこのような関心の高い演出が開始することに注目させることができなくなってしまう。そこで、ATゲーム数が秘匿表示されている場合であっても、バトル演出まで残り3ゲーム目に到達してからは、サブ制御部91によりバトル演出までの残りATゲーム数を表示する制御が行われる。
図15は、AT中の表示画面について説明するための図である。図15(a)に示すように、ATゲームの開始時には、付与するATゲーム数として「+30」、「+50」、「+100」のゲーム数が液晶表示器51の表示画面上に表示される。また、演出用スイッチ56を遊技者に操作させることを促す「PUSH」と表示されるボタン画像が表示画面上に表示される。このような状態において遊技者により、演出用スイッチ56としてのボタンが操作される(押される)と、図15(b)に示すように複数のATゲーム数の中から「+30」ゲームがATゲームとして決定されたことが報知される。ここで、実際に付与されるATゲーム数は、5ゲーム間実行されるバトル演出を含めたゲーム数であるので、AT開始時に報知されるATゲーム数よりも5ゲーム多いことになる。なお、AT開始時には、付与されるATゲーム数そのものを報知するようにしてもよい。
図15(b)の状態から、スタートスイッチ7が操作されると、図15(c)に示すように、次のゲームにおいて、バトル演出が開始されるまでのATの残りゲーム数が表示画面上に表示される。バトル演出までのATの残りゲーム数は、「残29ゲーム」のように表示される。また、図15(a)のAT開始時において、遊技者によるボタン操作が実行されない場合には、図15(b)に示すような、付与されるATゲーム数を報知する付与演出がカットされる。ここで、ボタン操作が実行されない場合とは、演出用スイッチ56としてのボタンが操作される(押される)ことなく、スタートスイッチ7を操作して次のゲームを開始した場合である。また、ボタン操作が実行されない場合とは、演出用スイッチ56としてのボタンが操作される(押される)ことなく、MAXBETスイッチ6等のBET操作が実行された場合である。このような場合であっても、リプレイ入賞時は、スタート操作が実行される場合である。なお、ボタン操作が有効な所定期間(たとえば、10秒)を設定した場合には、当該所定期間が経過されたことによりボタン操作が実行されなかったと判断し、ATゲーム数を報知する付与演出をカットしてもよい。
図15(a)の状態からボタン操作が実行されなかった場合には、次のゲームにおいてATの残りゲーム数が秘匿表示される。秘匿表示される場合には、ATの残りゲーム数が「残???ゲーム」のように表示される。このように、ATの残りゲーム数が秘匿表示される場合には、いつまでATゲームが続くか分からないといったゲーム性を実現することができる。
図15(c)に示すようにATの残りゲーム数が表示されている場合であっても、図15(f)に示すようにATの残りゲーム数が秘匿表示されている場合であっても、バトル演出が開始される残り3ゲームに到達してからは、ATの残りゲーム数が表示される。具体的には、図15(d)に示すように、バトル演出までの残りゲーム数が「残3ゲーム」と表示される。また、表示画面上には、バトル演出までの残りゲーム数が3ゲームであることを「LAST3」の表示をすることでも示される。「残3ゲーム」および「LAST3」の表示は、バトル演出が開始されるまでゲームの消化毎にカウントダウンして表示され、残り1ゲームとなった次のゲームからバトル演出が開始される。このようなバトル演出までの残りゲーム数を表示することでバトル演出が開始されることを煽ることができる。
なお、バトル演出の開始3ゲーム前(バトル演出終了の8ゲーム前)からバトル演出の開示時点(バトル演出終了の5ゲーム前)からATの残りゲーム数を表示する場合を示したが、バトル演出までのゲーム数ではなく、実際のATゲーム数の残りが3ゲームとなった時点からATの残りゲーム数を表示するようにしてもよい。また、バトル演出までの残りゲーム数は、「LAST3」の表示または「残3ゲーム」の表示のうちいずれか一方の表示であってもよい。
図15(d)の後に開始されるバトル演出では、バトル演出に勝利することで、バトル演出の最終ゲームにおいて、図15(e)に示す上乗せの演出が実行される。ATゲーム数の上乗せ演出では、表示画面上に「押せ!」の表示と、ボタン画像が表示される。図15(e)の状態からボタン操作が実行される場合とボタン操作が実行されない場合との表示画面上の流れは、前述した図15(a)のAT開始時の流れと同様なので、説明を省略する。
図15(f)に示すように、ATの残りゲーム数を秘匿表示することができるので、ATの残りゲーム数の表示のさせ方にバリエーションが増え、表示のさせ方に対する興趣を向上させることができる。また、ATの残りゲーム数がバトル演出の開始前の残り3ゲームに到達してからバトル演出が開始されるまでは、秘匿表示されているか否かに関わらず、ATの残りゲーム数が表示される。よって、不意にバトル演出が開始されることが報知されることを防止することができる。
なお、バトル演出が実行されず、ATゲーム数が残り0ゲームとなった場合に当該ゲームにおいて上乗せ演出が実行されるようにしてもよい。このような場合には、ATの残りゲーム数が秘匿表示されているときに、不意にATゲームが終了することを防止するために、AT終了の所定ゲーム前から秘匿表示されていたATゲーム数を表示すればよい。
また、バトル演出に勝利することでATゲーム数が上乗せされるので、バトル演出に対する興趣を向上させることができる。また、図15(f)に示すように、ATゲーム数の報知を行うためのボタン操作を実行せずに、スタートスイッチ操作あるいはBET操作を行うことで、ATゲーム数を付与する演出がカットされ、残りATゲーム数が秘匿表示されるので、ATの残りゲーム数の表示のさせ方に対する興趣を向上させることができる。
本実施の形態では、秘匿表示する場合のATゲーム数の表示のさせ方として以下のように表示してもよい。図16は、AT中の表示画面について説明するための図である。図16(a)に示すように、AT開始時に秘匿表示することが選択された場合には、「残???ゲーム」が液晶表示器51の表示画面上に表示される。ここで、内部的には、105ゲームがATゲーム数として決定されている。このような状態において、ゲーム数が消化されていき、27ゲーム消化時には、バトル演出までのATゲーム数が30ゲームであった場合(つまり図15の(a),(f)および(d)で示した例)と同様の煽り演出が実行される。煽り演出とは、バトル演出までの残りATゲーム数を表示することで、バトル演出が開始されることを煽る演出である。
具体的には、AT開始時から27ゲーム消化時には、図16(b)に示すように、秘匿表示として「?」で表示されていたバトル演出までの残りゲーム数が「残3ゲーム」と表示されるとともに、バトル演出までの残りゲーム数が3ゲームであることが「LAST3」と表示される。これらの表示は、残りのATゲーム数は78ゲームであるにも関わらず、実際にはバトル演出が開始されない偽の残りATゲーム数の表示である。その後、AT開始から30ゲーム消化時には、図16(c)に示すように、「残0ゲーム」の表示とともに、キャラクタ画像と「まだまだ!」の文字画像とにより、バトル演出が開始されず、ATゲームがさらに続くことを示す演出が実行される。なお、「まだまだ!」の表示は、「残0ゲーム」である当該ゲーム終了後、次回ゲームのBET操作時あるいはスタート操作時に表示するようにしてもよい。また、図15に示したようなバトル演出の結果として「まだまだ!」の表示を行ってもよい。
その後、図16(d)に示すように、バトル演出が開始されるまでの残りのATゲーム数が再び「残???ゲーム」として、液晶表示器51の表示画面上に秘匿表示される。その後、AT開始時から47ゲーム消化時には、図16(e)に示すように、秘匿表示として「?」で表示されていたバトル演出までの残りゲーム数が「残3ゲーム」と表示されるとともに、バトル演出までの残りゲーム数が3ゲームであることが「LAST3」と表示される。これらの表示は、残りのATゲーム数は58ゲームであるにも関わらず、実際にはバトル演出が開始されない偽の残りATゲーム数の表示である。その後、AT開始から50ゲーム消化時には、図16(f)に示すように、「残0ゲーム」の表示とともに、キャラクタ画像と「まだまだ!」の文字画像とにより、バトル演出が開始されず、ATゲームがさらに続くことを示す演出が実行される。なお、16(c)の演出の後に、図15(a),(e)で示したような、ATの残りゲーム数を表示するか秘匿表示するかを選択できるようにしてもよい。
そして、図16(f)の後、97ゲーム消化時には、残りゲーム数が表示される。その後、100ゲーム消化時には、バトル演出が5ゲーム間に亘って開始される。バトル演出に勝利するか否かは、バトル演出が終了するまでに、上乗せ抽選に当選していたか否かによって変化する。
図16(b)に示すように、ATゲーム数が内部で105ゲームに決定されているときに、27ゲーム消化時に「残3ゲーム」および「LAST3」と偽の残ATゲーム数を表示する。また、図16(e)に示すように、ATゲーム数が内部で105ゲームに決定されているときに、47ゲーム消化時に「残3ゲーム」および「LAST3」と偽の残ATゲーム数を表示する。このような偽のバトル演出までの残りATゲーム数の表示により、バトル演出が開始されることを煽ることができ、ATゲーム数の表示のさせ方に対する興趣を向上させることができる。
また、付与させるATゲーム数には、少なくとも35ゲームのATゲーム数と105ゲームのATゲーム数のように、複数のATゲーム数が設けられている。このような場合に、偽の残ATゲーム数の表示は、多いATゲーム数に決定されたときに実行される。そして、付与されるATゲーム数として少ない量(35ゲーム)での実際の残ATゲーム数が表示されるタイミングにおいて、多い量(105ゲーム)での偽の残ATゲーム数が表示される。よって、ATゲーム数が少ない量のバトル演出までの残りゲーム数を表示するタイミングにおいて、ATゲーム数が多い量として決定されているか否かに遊技者を注目させることができるので、ATゲーム数の表示のさせ方に対する興趣を向上させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、ATの残りゲーム数が秘匿表示されているか否かに関わらず、図15(d)示すように、バトル演出まで残り3ゲームに到達してからバトル演出を開始するまでのゲーム数が表示される。このようにすれば、ATの残りゲーム数が秘匿表示されている場合に、不意にバトル演出が開始されるゲーム数に到達したことが報知されることを防止することができる。よって、急にバトル演出が開始してしまうことを防止することができる。
(2) 前述した実施の形態においては、図15(d),(f)に示すように、バトル演出までの残りゲーム数が3ゲームとなった時点から秘匿表示されていたATの残りゲーム数が表示される。このようにすれば、残りゲーム数が3ゲームとなった時点から不意にバトル演出が開始されるゲーム数に到達したことが報知されることを防止することができる。よって、急にバトル演出が開始してしまうことを防止することができる。
(3) 前述した実施の形態においては、バトル演出の開始タイミングとなったときにバトル演出が開始される。このようにすれば、秘匿表示されているときに不意にバトル演出が実行されることを防止することができる。
(4) 前述した実施の形態においては、バトル演出に勝利することでATゲーム数が上乗せされる。よって、バトル演出に対する興趣を向上させることができる。
(5) 前述した実施の形態においては、図15に示すように、ATゲーム数の報知を行うためのボタン操作を実行せずに、スタートスイッチ操作あるいはBET操作を行うことで、ATゲーム数を付与する演出がカットされ、残りATゲーム数が秘匿表示される。このようにすれば、ATゲーム数を付与する演出において遊技者の操作によりATゲーム数を秘匿表示することがき、ATゲーム数の表示のさせ方に対する興趣を向上させることができる。
(6) 前述した実施の形態においては、図16(b)に示すように、ATゲーム数が内部で105ゲームに決定されているときに、27ゲーム消化時に「残3ゲーム」および「LAST3」と偽の残ATゲーム数を表示する。このようにすれば、ATゲーム数が秘匿表示されているときには、偽の残ATゲーム数の表示により、ATゲーム数の表示のさせ方に対する興趣を向上させることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、付与されるATゲーム数には、少なくとも35ゲームと35ゲームより多い105ゲームとが設けられている。そして、図16(b)に示すように、ATゲーム数が内部で105ゲームに決定されているときに、27ゲーム消化時に「残3ゲーム」および「LAST3」と偽の残ATゲーム数を表示する。このようにすれば、35ゲームでのバトル演出までの残ATゲーム数の表示のタイミングにおいて、35ゲームよりも多いATゲーム数が決定されているか否かに遊技者を注目させることができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[ATゲームについて]
前述した実施の形態では、ATゲームの残り5ゲーム間にバトル演出が実行されていた。しかし、ATゲームでは、このようなバトル演出をせずに、ATの最終ゲームにおいて、AT終了とAT継続とを示す演出を実行するのみであってもよい。たとえば、ATゲーム数として、30ゲーム、50ゲーム、100ゲームが設定されており、その中から30ゲームがATゲーム数として決定されたとする。このような場合には、ATゲームを30ゲーム消化したときに、ATが終了する場合には、「AT終了」の表示をし、ATが次ゲーム以降も継続する場合には、「+30」等のATゲーム数を上乗せする表示(上乗せ演出)を実行するようにしてもよい。このような場合には、残りのATゲーム数が秘匿表示することが選択されているときにATゲームの所定ゲーム前ATの残りゲーム数をカウントダウンする演出を実行してもよい。
また、このような場合にATゲーム数が100ゲームとして決定され、そのATゲーム数を秘匿表示するときには、AT期間中の30ゲームが消化される前の所定ゲーム間に亘り偽の残りゲーム数を表示するようにしてもよい。そして、残りゲーム数が0になったときに上乗せ演出を実行してもよい。また、30ゲーム消化するまでに上乗せ抽選に当選した場合には、当選したタイミングで上乗せ演出を実行してもよいし、30ゲーム消化時のタイミングで上乗せ演出を実行してもよいし、100ゲームが終了するタイミングでそれまでの上乗せゲームを全て報知するようにしてもよい。
[ATゲーム数の表示について]
前述した実施の形態では、バトル演出までの残りATゲーム数を残り3ゲームからカウントダウンしていく場合を示した。しかしながら、ATゲーム数をカウントアップする演出としてもよい。たとえば、ATゲームが30ゲームに決定されていた場合に、27ゲームから「27ゲーム」、「28ゲーム」とカウントアップし、30ゲーム目となったときにATゲームを終了する演出や上乗せする演出が実行されるようにしてもよい。
[秘匿表示について]
前述した実施の形態では、秘匿表示として「残???ゲーム」と表示する場合を示した。秘匿表示は、「?」のマークではなくゲーム数の部分を空白で表してもよい。また、ATのゲーム数を背景や演出の変化で示してもよい。たとえば、バトル演出までの残り3ゲームやATゲーム終了前の残り3ゲームからそれまで表示されていた背景色と異なる背景色としてもよい。また、たとえば、バトル演出の3ゲーム前やATゲーム終了の3ゲーム前から所定のキャラクタを登場させるようにしてもよい。
[秘匿表示の操作について]
前述した実施の形態では、ATゲームの付与演出(上乗せ演出)において、ボタン操作をせずにスタート操作、BET操作をすることで、ATの残りゲーム数が秘匿表示されていた。しかしながら、秘匿表示するための操作は、スタート操作、BET操作以外の操作であってもよい。たとえば、ボタン操作により、表示することと秘匿表示することとを選択できるようにしてもよい。
[秘匿表示の再表示について]
前述した実施の形態では、一旦秘匿表示していたATの残りゲーム数を所定操作により表示できるようにしてもよい。たとえば、秘匿表示中にボタン操作を実行することにより、ATの残りゲーム数を再度表示してもよい。また、再表示できるタイミングを予め設定してもよい。たとえば、バトル演出に勝利したタイミングでのみ秘匿表示を解除(残りゲーム数を表示することが)できるようにしてもよい。また、AT開始時に秘匿表示された場合には、それ以降のATゲームでは、ATが終了するまで秘匿表示が解除されないようにしてもよい。
[ATゲーム継続の期待度について]
前述した実施の形態では、ATゲームが継続する期待度を秘匿表示の表示態様により変化させるようにしてもよい。たとえば、「?」の数が1つのときよりも3つのときの方がATゲームが継続する期待度が高くなるようにしてもよい。また、秘匿表示として表示されるATの残りゲーム数が赤色で表示される場合には、白色で表示される場合より、ATゲームが継続する期待度が高くなるようにしてもよい。また、ATゲーム中に上乗せ抽選に当選したことにより、秘匿表示の表示態様を変化させ、ATゲームの継続期待度が高くなることを示唆してもよい。
[偽のゲーム数表示について]
前述した実施の形態では、実際のATの残りゲーム数の表示よりも前のタイミングで偽のAT残りゲーム数を表示する場合を示した。しかし、秘匿表示されている場合だけではなく、残りのATゲーム数が表示されている場合に、偽のATゲーム数を表示するようにしてもよい。
[ATゲーム数の表示タイミングについて]
前述した実施の形態では、バトル演出までのATの残りゲームが3ゲームとなった時点からバトル演出までの期間において、残りATゲーム数が表示されていた。しかし、残りゲーム数は、バトル演出が開始される3ゲームより前のタイミングで表示されるようにしてもよい。たとえば、残り3ゲームから「LAST3」と表示され、当該表示がカウントダウンする演出を実行する場合に、秘匿表示していたATゲーム数は、バトル演出の10ゲーム前から表示されるようにしてもよい。そして、残り3ゲームから秘匿表示されていたか否かに関わらず「LAST3」のカウントダウンが表示されるようにしてもよい。
[ATゲーム数の決定方法について]
前述した実施の形態では、バトル演出が実行される5ゲームを含めたATゲーム数をAT抽選処理により決定していた。しかし、AT抽選処理では、バトル演出までのゲーム数とバトル演出中のゲーム数とを別々で決定してもよい。また、バトル演出までのゲーム数は、複数種類の中から決定し、バトル演出中のゲーム数は5ゲームと固定してもよい。また、バトル演出までのゲーム数を固定とし、バトル演出中のゲーム数を複数種類のゲーム数の中から決定するようにしてもよいし、両方のゲーム数を固定して決めてもよい。また、バトル演出までのAT中に所定の抽選対象役に当選することで、バトル演出のゲーム数や継続期待度が異なるようにしてもよい。
[遊技機について]
前述した実施の形態として、種々の技術的事項を遊技機の一例であるスロットマシンに適用した例について説明したが、これに限らず、いわゆる遊技球を遊技領域に打込んで遊技を行うパチンコ遊技機に適用してもよい。
[パチンコ遊技機への適用例]
たとえば、大当りとなった後に変動表示の変動時間を通常時よりも短縮させる時短状態に変動表示が所定回数(以下、時短回数ともいう)行われるまで制御可能なパチンコ遊技機においては、時短回数の表示のさせ方として秘匿表示を実行するようにしてもよい。たとえば、時短回数として30回、50回、100回のうちのいずれかの回数に決定されるパチンコ遊技機について、初回大当りの大当り遊技中(ラウンド中)やラウンド終了時に秘匿表示をするか否かが選択できるようにしてもよい。たとえば、時短回数が100回付与される場合、時短回数を秘匿表示するように設定し、30回となる3回前より、秘匿表示を解除するようにしてもよい。そして、30回となったときに、時短回数が上乗せされる演出を実行してもよい。また、時短遊技中の複数回に亘って実行されるバトル演出により、勝利した場合に時短回数の上乗せが実行されるようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機において、大当りラウンドの継続回数を複数種類設け、ラウンド遊技中のラウンドの表示のさせ方として秘匿表示を実行するようにしてもよい。たとえば、ラウンド回数として、3回、5回、15回の中のいずれかに決定されるパチンコ遊技機について、ラウンド開始前にラウンド回数を秘匿表示することが選択できるようにしてもよい。そして、5ラウンドが開始される前の4ラウンド中にラウンド回数を表示して、次回のラウンド中のバトル演出や上乗せ演出により、ラウンドの上乗せが実行されるようにしてもよい。
[特典について]
前述した例では、特典として、BB当選、AT当選、ATに制御可能にするATゲーム数など、メダルやパチンコ玉の払出率に直接影響を及ぼす価値を例示した。しかし、特典としては、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、たとえば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。具体的に、AT抽選において通常時よりも高確率でAT当選する高確率状態が設けられている場合において、現在の状態が高確率状態であるか否かを示唆するための確率示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な2次元コードを液晶表示器51において表示などであってもよい。
また、特典の一例としてATゲーム数を例示したが、ATに関する特典としては、これに限らず、たとえば、ATに所定ゲーム数(たとえば50ゲーム)制御可能にする権利(ナビストック)を特典としてもよい。また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御する場合、上限付与量を特典としてもよい。また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行う場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。
[有利状態について]
前述した例では、有利状態として、スロットマシンについては小役の当選確率が所定状態であるときよりも高確率となるビッグボーナス(BB)やATを例示したが、遊技者にとって有利な状態であればこれに限るものではなく、以下においてスロットマシンの例を説明する。
有利状態は、たとえば、所定の入賞役の当選確率が高確率となるレギュラーボーナス(RB)やリプレイタイム(RT)、小役の集中状態や、少なくとも1のリールの引き込み可能範囲が通常よりも狭くなるとともに毎ゲームにおいてすべての小役の発生が許容された状態となるチャレンジタイム(CT)、入賞役の当選確率などを変化させるものではなく当選した小役を入賞させるための操作手順を所定期間(たとえば50ゲーム消化するまでの間)に亘って報知する擬似ボーナスなどであってもよい。また、これらの有利な状態に制御される確率が高確率となる状態であってもよく、また、フリーズ状態に制御される確率が高確率の状態、ATゲーム数などのゲーム数が高確率で上乗せされる状態、ATの上乗せゲーム数が増加されやすくなる状態など、上記実施形態と異なる態様の有利状態を設定してもよい。また、通信回線網上で特典を得るための条件や、プレミアム感のある演出(フリーズ演出、プレミアム演出など)を実行する条件の成立確率が高確率となる状態等、遊技者にとって間接的に有利な特典や、遊技の興趣を向上させる状態などであってもよい。また、有利状態への移行を許容するか否かを決定する許容決定手段は、内部抽選処理に限らず、入賞役とは無関係に決定する手段であってもよい。
[演出や報知について]
前述した例では、液晶表示器51を用いて演出や報知を行う例を挙げたが、例えば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で演出を実行してもよい。
[当選示唆演出について]
前述した実施の形態では、サブ制御部91が当選示唆演出を決定するのではなく、メイン制御部41が当選示唆演出を決定するようにしてもよい。たとえば、メイン制御部41は、内部抽選において同時当選役に当選してAT抽選が行われたときには、BB当選およびAT当選したか否かを示唆する当選示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行うようにしてもよい。当選示唆演出としては、たとえば、スタートスイッチ7を操作したときにゲームの進行を所定期間に亘って遅延させるフリーズ演出が設けられていてもよい。フリーズ演出中においては、リール2L〜2Rを所定態様で回転させて、特定の図柄組合せを仮停止させる擬似遊技を実行する。擬似遊技は、フリーズ演出中において複数回実行可能である。なお、フリーズ演出は、スタートスイッチ7を操作したときに実行されるものに限らず、第1停止操作されたときや、第3停止操作されたとき、表示結果が導出されて1ゲームが終了したときなどに実行されるものであってもよい。
また、BB当選あるいはAT当選している信頼度は、フリーズ演出が最も高く、続いて、連打演出、ボタン演出、キャラクタB演出の順となり、キャラクタA演出が最も低くなるように、当選示唆演出の種別が決定されるように割合が定められていてもよい。なお、実行する演出としては、一の当選示唆演出が決定されるものに限らず、複数の当選示唆演出が決定され得るようにしてもよい。また、当選示唆演出を実行する所定タイミングは、これに限らず、複数タイミングからメイン制御部41により決定されるもの(より具体的に、メイン制御部41は、AT当選示唆演出による結果報知を行うタイミングを、特定の抽選対象役が当選したゲームから何ゲーム目(たとえば、0〜32ゲームのうちいずれか)とするかを乱数抽選などにより決定するもの)であってもよい。メイン制御部41は、当選示唆演出を実行する所定タイミングで、当選示唆演出の種別を特定するためのコマンドをサブ制御部91へ出力するとともに、当該当選示唆演出がフリーズ演出である場合には当該フリーズ演出用の処理を実行するようにしてもよい。なお、フリーズ演出以外の当選示唆演出については、前述した実施の形態で説明したように、サブ制御部91により決定されるように構成してもよい。
[ATについて]
上記スロットマシンの例では、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する例について説明したが、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選などが含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御などが含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間にたとえば0〜32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。例えば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのROM41bやRAM41cの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
また、前述した実施の形態では、前述したATに係る制御をメイン制御部41が実行するようにしたが、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理などを行うようにしてもよい。
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
また、設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[スロットマシンの変形例について]
上記実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。また、遊技玉を発射して遊技を行うことが可能な遊技領域を備え、遊技領域に設けられた所定領域を遊技玉が通過することに応じて賭数の設定が可能となるスロットマシンであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、8L,8C,8R ストップスイッチ、40 遊技制御基板、41 メイン制御部、51 液晶表示器、90 演出制御基板、91 サブ制御部。

Claims (1)

  1. 所定の遊技を行う遊技機であって、
    決定条件が成立したときに複数種類の有利量のうちのいずれかを付与可能な有利量付与手段と、
    前記有利量付与手段が付与した有利量に基づいて有利状態に制御する有利状態制御手段と、
    前記有利量付与手段が有利量を付与するときに、当該有利量に関する表示制御を行う表示制御手段とを備え、
    前記表示制御は、
    前記有利状態において残りの有利量を特定可能に表示する第1表示制御と、
    前記残りの有利量を秘匿表示する第2表示制御と、を含み、
    前記残りの有利量が規定量となったときに特定演出が実行され、
    前記表示制御手段は、前記第1表示制御および前記第2表示制御のいずれが行われているときにも、前記残りの有利量が所定量に到達してから前記規定量となるまでは前記残りの有利量を特定態様で表示する表示制御を行う、遊技機。
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