JP6684101B2 - 既存建物の免震化工法 - Google Patents

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Description

本発明は、既存建物に免震装置を設置して免震化を図る既存建物の免震化工法に関する。
上記既存建物の免震化工法では、既存建物の柱を切断して免震装置を設置する免震化工事を行うことで、既存建物の免震化を図っている。そして、設備機械室を有する階では、設備機械やその配管等によってスペース的に制限を受けることから、既存建物における設備機械室を有する階の1つ上の階等、設備機械室を有する階とは異なる階を免震装置の設置階としている(例えば、非特許文献1参照。)。
三浦照夫、"公共建物における施設を使用しながらの免震改修工法について"、〔online〕、〔平成28年1月18日検索〕、インターネット〈URL:http://www.thr.mlit.go.jp/Bumon/B00097/k00360/happyoukai/H21/ronbun/3-19.pdf〉
上記免震化工法では、既存建物を使用しながら、柱を切断して免震装置を設置する免震化工事を行うことができる。しかしながら、上記免震化工法では、既存建物の免震化を図るだけであり、免震化とは別の付加価値が加えられる工法の提案が要望されている。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、既存建物の免震化を図るだけでなく、その他の付加価値を加えることができる既存建物の免震化工法を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、既存建物に免震装置を設置して免震化を図る既存建物の免震化工法において、
前記免震装置の設置階を、既存建物における設備機械室を有する階とし、免震装置を設置して既存建物の免震化を図る免震化工事に加えて、設備機械を更新・改修する設備機械側工事を行い、
前記免震装置の設置階において、前記免震化工事と前記設備機械側工事とを併行して行うに当たり、
前記免震装置の設置階に空きスペースを確保してその空きスペースに別の箇所の設備機械を移設して前記設備機械側工事を行う第1ステップを行い、
その後、前記設備機械の移設によりできた新たな空きスペースにて前記免震化工事を行うとともに、別の箇所の設備機械を移設して前記設備機械側工事を行う第2ステップを繰り返し行う点にある。
本構成によれば、免震装置の設置階を設備機械室を有する階とし、免震化工事だけでなく、設備機械側工事も行うことで、既存建物の免震化だけでなく、設備機械の更新・改修とする付加価値を加えることができる。免震装置の設置階を設備機械室を有する階とすると、免震装置の設置階にて免震化工事を行うときに、設備機械やその配管等によりスペース的に制限を受ける。しかしながら、本構成によれば、免震化工事だけでなく、設備機械側工事も行うので、例えば、設備機械側工事によって設備機械やその配管を移動させることもあることから、免震化工事を行う際に受けるスペース的な制限を軽減できる。また、免震化工事のみを行う場合には、全ての工事が免震化を図るためだけの工事となるのに対して、免震化工事と設備機械側工事とを行うことで、例えば、一部の工事を免震化と設備機械の更新・改修との兼用工事とすることもでき、施工性の向上を図ることができる。このように、免震化工事を行う際の制限を軽減できながら、施工性の向上を図り、既存建物の免震化だけでなく、設備機械の更新・改修とする付加価値を加えることができる。
本構成によれば、免震化工事と設備側工事とを併行して行うことで、免震化工事と設備機械側工事とをスムーズに効率よく進めることができ、施工性の向上を効果的に図り、工期の短縮化を図れる。
本構成によれば、第1ステップでは、免震装置の設置階に空きスペースが確保されているので、その空きスペースを有効に活用して、柱を切断して免震装置を設置する等の免震化工事を行うことができるとともに、その空きスペースに別の箇所の設備機械を移設できる。そして、第2ステップでは、設備機械の移設により新たな空きスペースができることから、その空きスペースを有効に活用して、柱を切断して免震装置を設置する等の免震化工事を行うことができるとともに、その空きスペースに別の箇所の設備機械を移設できる。これにより、第1ステップ、及び、第2ステップの繰り返しを行うことで、空きスペースを有効に活用して、免震化工事を行うときの作業域を適切に確保しながら、複数の設備機械の移設により設備機械の更新・改修も適切に行える。しかも、複数の設備機械を移設することで、その移設当初から、移設後の設備機械を稼動させることができるので、既存建物にその使用者が居ながらにして、免震化と設備機械の更新・改修を行うことができる。
本発明の第特徴構成は、前記設備機械のうち、熱源設備については、夏期と冬期の間の中間期に空きスペースへの移設を行う点にある。
本構成によれば、夏期や冬期を避けて、中間期に熱源設備を移設するので、熱源設備の移設に伴って熱源設備を停止する等の影響が建物に及ぶ期間を、熱源設備の需要が低い中間期に制限し、熱源設備の需要が高くなる夏期や冬期には、熱源設備を有効に利用できる状態とする。これにより、熱源設備の移設に伴う建物内での悪影響の発生を抑制しながら、熱源設備の移設を行うことができる。
本発明の第特徴構成は、前記設備機械側工事として、小型化した設備機械への更新を行い、前記免震装置の設置階に新たなスペースを創出する点にある。
本構成によれば、創出される新たなスペースを、例えば、防災拠点等、各種の用途に有効に活用できる。よって、既存建物の免震化に対する付加価値として、設備機械の更新・改修だけでなく、各種の用途に活用できる新たなスペースの創出も付加価値として加えることができる。
免震化前の既存建物、及び、免震化後の既存建物を示す側面図 免震装置の設置階における建物側工事と設備機械側工事との手順を示す模式図 免震装置の設置階における建物側工事と設備機械側工事との手順を示す模式図 別形態での免震装置の設置階における建物側工事と設備機械側工事との手順を示す模式図 別形態での免震装置の設置階における建物側工事と設備機械側工事との手順を示す模式図
本発明に係る既存建物の免震化工法の実施形態を図面に基づいて説明する。
この免震化工法は、図1に示すように、既存建物1に免震装置3を設置して免震化を図るものである。図1(a)は、免震化前の既存建物1を示しており、図1(b)は、免震化後の既存建物1を示している。
この免震化工法では、免震装置3の設置階2を、既存建物1における設備機械室を有する階としている。この実施形態では、設備機械室が地下2階に位置するので、地下2階を免震装置3の設置階2としている。そして、既存建物1の免震化を図る建物側工事だけでなく、設備機械を更新・改修する設備機械側工事も行う。これにより、既存建物1の免震化に合わせて、設備機械の更新・改修を行うことができる。
ちなみに、この実施形態では、既存建物1の部屋割り等を考慮して、図1(b)中の右側部分及び中央部分に示すように、免震装置3の多数を地下2階に設置し、図1(b)中の左側部分に示すように、残りの一部だけを地下1階に設置しているが、免震装置3の全てを地下2階に設置することもできる。また、免震装置3を柱のどのような位置に設置するかは適宜変更が可能である。
建物側工事と設備機械側工事とは別々に行うのではなく、免震装置3の設置階2において、建物側工事と設備機械側工事とを併行して行う。以下、図2及び図3に基づいて、免震装置3の設置階2における建物側工事と設備機械側工事との手順について説明する。図2及び図3は、免震装置3の設置階2における建物側工事と設備機械側工事との手順を説明するための模式図であり、図2が斜視図を示し、図3が平面図を示している。
免震装置3の設置階2には、複数の設備機械室A〜Fと物品庫・諸室Gとを有する。この実施形態では、設備機械室として、受水槽室A、熱源設備室B、消火設備室C、電気室D、発電設備室E、空調設備室Fが備えられている。
建物側工事(免震化工事に相当する)では、柱を切断して免震装置3を設置するので、特に、柱周りに作業域を確保することが必要となる。しかしながら、各設備機械室A〜Fでは、設備機械、その配管や配線等の存在により柱周りに作業域を確保することが難しい。そこで、建物側工事と設備機械側工事との手順を工夫することで、柱周りに作業域を確保して建物側工事を効率よく行いながら、設備機械の更新・改修を行う。ちなみに、建物側工事として、柱を切断して免震装置3を設置する工事の他にも各種の工事を行う。
まず、免震装置3の設置階2に空きスペースS1を確保して、その空きスペースS1に別の箇所の設備機械を移設して設備機械側工事を行う第1ステップを行う(図2及び図3の(I)を参照)。その後、設備機械の移設によりできた新たな空きスペースS2〜S6にて建物側工事を行うとともに、別の箇所の設備機械を移設して設備機械側工事を行う第2ステップを繰り返し行う(図2及び図3の(II)〜(VII)を参照)。
図3では、空きスペースをS1〜S7にて示し、移設前の既存の設備機械室をA〜Fにて示し、移設後の新しい設備機械室をA’〜F’にて示している。以下、第1ステップ及び第2ステップについて具体的に説明する。
第1ステップでは、免震装置3の設置階2において、既存の連絡通路の一部等を解体撤去して、免震装置3の設置階2に最初の空きスペースS1(図2及び図3の右上端側を参照)を確保するとともに、新たに仮設連絡通路4を施工して動線を確保する。そして、図2及び図3の(I)に示すように、空きスペースS1に受水槽室Aにおける設備機械を移設して、図3の(II)に示すように、空きスペースS1を新しい受水槽室A’とする。ちなみに、最初の空きスペースS1を確保する際に、その空きスペースS1における柱周りに作業域を確保して、柱を切断して免震装置3を設置する建物側工事を行うことができる。
その後、1回目の第2ステップを行う。この1回目の第2ステップでは、図2及び図3の(II)に示すように、受水槽室Aにおける設備機械の移設により、既存の受水槽室Aが新たな空きスペースS2となるので、その空きスペースS2において、柱周りに作業域を確保して、柱を切断して免震装置3を設置する建物側工事を行う。また、新たな空きスペースS2に熱源設備室Bにおける設備機械を移設して、図3の(III)に示すように、新たな空きスペースS2を新しい熱源設備室B’とする。
次に、2回目の第2ステップを行う。この2回目の第2ステップでは、図2及び図3の(III)に示すように、熱源設備室Bにおける設備機械の移設により、既存の熱源設備室Bが新たな空きスペースS3となるので、その空きスペースS3において、柱周りに作業域を確保して、柱を切断して免震装置3を設置する建物側工事を行う。また、新たな空きスペースS3に消火設備室Cにおける設備機械を移設して、図3の(IV)に示すように、新たな空きスペースS3を新しい消火設備室C’とする。
そして、図2及び図3の(IV)〜(VI)に示すように、3回目以降も上述と同様の第2ステップを繰り返し行い、電気室D、発電設備室E、空調設備室Fの夫々について、順次、新たな空きスペースS4〜S6にて建物側工事を行いながら、新たな空きスペースS4〜S6の夫々を、新しい電気室D’、新しい発電設備室E’、新しい空調設備室F’とする設備機械側工事を行う。
このように、第1ステップ(I)、及び、第2ステップの繰り返し(II)〜(VI)を行うことで、図3の(VII)に示すように、既存の複数の設備機械室A〜Fについて、作業域を十分に確保して建物側工事を行いながら、新しい設備機械室A’〜F’への移設を行うことができる。そして、複数の設備機械室A〜Fにおける設備機械を新しい設備機械室A’〜F’に移設することで、その移設当初から、新しい設備機械室A’〜F’における設備機械を稼動させることができる。よって、既存建物1にその使用者が居ながらにして、免震化と設備機械の更新・改修を行うことができる。また、建物側工事と設備機械側工事との手順を工夫することで、複数の設備機械室A〜Fについて、免震化と設備機械の更新・改修とを順序立てて効率よく行うことができ、工期の短縮化を図れる。
ちなみに、既存の物品庫・諸室Gについては、設備機械室A〜Fに対する工事とは別に、建物側工事やその他の工事を行うことができる。そして、既存の物品庫・諸室Gに対する建物側工事やその他の工事を行うタイミングについては、例えば、設備機械室A〜Fに対する工事と併行したタイミングで行うことができる。
図3の(VII)に示すように、複数の設備機械室A〜Fにおける建物側工事及び設備機械側工事を完了すると、既存の空調設備室Fが新たな空きスペースS7となるので、その空きスペースS7において、柱周りに作業域を確保して、柱を切断して免震装置3を設置する建物側工事を行った上で、この新たな空きスペースS7を物品庫等に利用することができる。
設備機械側工事では、設備機械を更新・改修するのであるが、例えば、新しい設備機械に更新することができる。そして、小型化した設備機械に更新することで、免震装置3の設置階2に新たなスペースを創出することができる。よって、その新たなスペースを、例えば、防災拠点等、各種の用途に用いることができ、既存建物1の免震化だけでなく、新たなスペースの創出及びそのスペースの有効活用も同時に行える。
また、新しい設備機械に更新する場合には、省エネ性能が向上した設備機械に更新することもできる。設備機械が老朽化している場合には、設備機械を全面的に更新することで、既存建物1の免震化だけでなく、省スペース化及び省エネルギー化も効果的に図ることができ、付加価値の高い免震化工法となる。
複数の設備機械室A〜Fを移設するに当たり、どこを移設対象に設定するかは適宜変更可能である。この実施形態では、例えば、既存の設備機械室に対して隣接する設備機械室がその移設対象となるように設定している。これにより、既存建物1における複数の設備機械室A〜Fの配置関係を大きく変化させずに、複数の設備機械室A’〜F’に移設できる。よって、ある室とある室とを隣接配置することで、設備機械を効率よく利用できる等のレイアウト上の条件がある場合には、そのレイアウト上の条件を維持しつつ、複数の設備機械室A’〜F’の移設を行える。既存建物1では、例えば、熱源設備室B、消火設備室C、電気室D、発電設備室E、空調設備室Fの順に隣接して並ぶように配置されているが、移設後においても、熱源設備室B’、消火設備室C’、電気室D’、発電設備室E’、空調設備室F’の順に隣接して並ぶように配置している。
また、図2及び図3に示すものでは、設備機械室B〜Fの全てについて、第2ステップを繰り返すことで、設備機械の移設によりできた新たな空きスペースS2〜S6にて建物側工事を行うとともに、別の箇所の設備機械を移設している。これに代えて、例えば、設備機械室の一部については、設備機械の移設により新たな空きスペースを作り出すのではなく、例えば、別の設備機械室等の別の箇所を解体撤去することで、新たな空きスペースを作り出し、その作り出した空きスペースにて建物側工事を行うとともに、その設備機械室の設備機械を移設することもできる。
例えば、図4に基づいて、設備機械室B〜Fのうち、発電設備室Eについて、既存の設備機械室を解体撤去することで、新たな空きスペースを作り出す場合を説明する。図4において、(I)〜(IV)は図3と同様であり、(V)〜(VII)のみが図3とは異なる。よって、図4の(V)〜(VII)の手順のみ説明する。
図4の(IV)において、既存の空調設備室Fにおける設備機械を解体撤去することで、図4の(V)に示すように、既存の空調設備室Fに新たな空きスペースS8を作り出す。そして、新たな空きスペースS8において、柱周りに作業域を確保して、柱を切断して免震装置3を設置する建物側工事を行い、新たな空きスペースS8に発電設備室Eにおける設備機械を移設して、図4の(VI)に示すように、新たな空きスペースS8を新しい発電設備室E’とする。
次に、図4の(VI)に示すように、発電設備室Eにおける設備機械の移設により、既存の発電設備室Eが新たな空きスペースS9となるとともに、図4の(IV)に示すように、既存の電気室Dにおける設備機械の移設により、既存の電気室Dも新たな空きスペースS5として確保されている。そこで、これらの空きスペースS5、S9において、柱周りに作業域を確保して、柱を切断して免震装置3を設置する建物側工事を行うとともに、新たな空調設備室F’として用いる設備機械を空きスペースS5、S9に設置して、図4の(VII)に示すように、空きスペースS5、S9を新しい空調設備室F’とする。
この場合には、隣接する空きスペースS5、S9を新しい空調設備室F’とすることができるので、空調設備の設置スペースとして比較的大きなスペースを確保することができる。よって、例えば、設備機械の設置スペースとして比較的大きなスペースを必要とする設備機械室がある場合には、図4に示す手順にて工事を進めることで、その設備機械室のスペースを十分に確保しながら、免震化及び設備機械の更新・改修を行うことができる。
ちなみに、空きスペースS5における建物側工事については、既存の電気室Dにおける設備機械の移設を行った段階で行うことができるので、空きスペースS9と同じタイミングにて行うものに限らず、空きスペースS9よりも先行して空きスペースS5における建物側工事を行うこともできる。
また、図4に示すものでは、空きスペースS5、S9に空調設備室Fにおける設備機械を空きスペースS5、S9に設置して新しい空調設備室F’としているが、例えば、空きスペースS9のみに空調設備室Fにおける設備機械を設置して新しい空調設備室F’とすることもでき、設備機械の大きさ等に応じて、どれだけの空きスペースを新しい設備機械室とするかは適宜変更が可能である。
図2及び図3に示すものでは、複数の設備機械室A〜Fの夫々における設備機械を一度に移設する場合を示したが、例えば、図5に示すように、設備機械を段階的に移設することもできる。図5は、熱源設備室Bにおける設備機械を段階的に移設する場合を示している。
図5の(a)に示すように、熱源設備室Bには、設備機械として、第1熱交換機Baと第2熱交換機Bbと熱源設備Bcとが備えられており、これら3つの設備機械を段階的に移設する。また、第1熱交換機Ba及び第2熱交換機Bbに隣接する箇所には空きスペースS10が確保されている。
まず、図5の(a)に示すように、受水槽室Aにおける設備機械の移設により、既存の受水槽室Aが新たな空きスペースS2となるので(図3の(II)参照)、その空きスペースS2にて建物側工事を行い、熱源設備Bcを空きスペースS2に移設して新しい熱源設備Bc’とする(図5の(a)、(b)参照)。そして、新しい熱源設備Bc’と既存の第1熱交換機Ba及び既存の第2熱交換機Bbとを接続する工事を行い、新しい熱源設備Bc’にて既存の第1熱交換機Ba及び既存の第2熱交換機Bbを利用可能な状態とする。
この熱源設備Bcの移設により新たな空きスペースS3が作り出され、その空きスペースS3にて建物側工事が行われ、既存の消火設備室Cにおける設備機械が空きスペースS3に移設されて(図3の(III)参照)、図5の(c)に示すように、空きスペースS3が新しい消火設備室Cとなる。
次に、図5の(d)に示すように、第1熱交換機Baが空きスペースS10に移設されて、新しい第1熱交換機Ba’とされる。その後、図5の(e)に示すように、第2熱交換機Bbが空きスペースS10に移設されて、新しい第2熱交換機Bb’とされる。このように、熱交換機Ba、Bbについては、2段階で移設される。
ここで、熱交換機Ba、Bbの移設については、夏期と冬期の間の中間期に空きスペースへの移設を行う。例えば、第1熱交換機Baを9月に移設し、第2熱交換機Bbを4月に移設することで、夏期には移設後の熱交換機Ba、Bbを利用することができる。このように、夏期や冬期を避けて、熱交換機Ba、Bb等の熱源設備を移設するので、熱源設備の移設に伴って熱源設備を停止する等の影響が建物に及ぶ期間を、熱源設備の需要が低い中間期に制限し、熱源設備の需要が高くなる夏期や冬期には、熱源設備を有効に利用できる状態とする。しかも、熱交換機Ba、Bbを移設するに当たり、一度に移設するのではなく、まず、夏期を越えて冬期に至る前の中間期(9月)に、第1熱交換機Baの移設を行い、冬期を越えて夏期に至る前の中間期(4月)に、第2熱交換機Bbの移設を行う。これにより、例えば、熱交換機Ba、Bb等が大きな設備機械であって、移設に長い期間を要する場合でも、夏期及び冬期を避けながら、2段階で設備機械の移設を適切に行うことができる。そして、既存の熱交換機Ba、Bbを、省エネ性能を向上した新しい熱交換機Ba、Bbに更新することで、既存建物1の免震化に合わせて、設備機械の省エネルギー化を効果的に図ることができる。
設備機械を段階的に移設する場合には、一部の設備機械を移設することで、新たな空きスペースを作り出すことができるので、例えば、一部の設備機械の移設によりできた新たな空きスペースにて建物側工事を行うとともに、その空きスペースに別の箇所の設備機械を移設することもできる。このように、ある設備機械室における設備機械の移設を段階的に行うことで、それに続く別の設備機械室における設備機械の移設も段階的に行うことができ、複数の設備機械室に亘って設備機械を段階的に移設することもできる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、設備機械室A〜Fに加えて、物品庫・諸室Gを有する階を、免震装置3の設置階2としているが、設備機械室だけを有する階を、免震装置3の設置階2とすることもでき、設備機械室を有する各種の階を免震装置3の設置階2に設定できる。また、
(2)上記実施形態では、地下2階を免震装置3の設置階2としているが、免震装置3の設置階2は地下に限らず、地上階に免震装置3の設置階2を設定することもできる。
(3)上記実施形態において、第1ステップと第2ステップの繰り返しとを行うことで、建物側工事と設備機械側工事とを併行して行う場合を示したが、例えば、建物側工事のみを先行して行った後、設備機械側工事を行う等、建物側工事と設備機械側工事とをどのようなタイミングにて行うかは、施工状況等に応じて適宜変更することができる。
また、移設後の設備機械をどのようなタイミングにて稼動させるかについても、移設後の当初から稼動されるものに限らず、どのようなタイミングにて設備機械を稼動させるかは、施工状況や既存建物1での設備機械の使用状況等に応じて適宜変更が可能である。
1 既存建物
2 免震装置の設置階
A〜F 設備機械を備えた設備機械室

Claims (3)

  1. 既存建物に免震装置を設置して免震化を図る既存建物の免震化工法であって、
    前記免震装置の設置階を、既存建物における設備機械室を有する階とし、免震装置を設置して既存建物の免震化を図る免震化工事に加えて、設備機械を更新・改修する設備機械側工事を行い、
    前記免震装置の設置階において、前記免震化工事と前記設備機械側工事とを併行して行うに当たり、
    前記免震装置の設置階に空きスペースを確保してその空きスペースに別の箇所の設備機械を移設して前記設備機械側工事を行う第1ステップを行い、
    その後、前記設備機械の移設によりできた新たな空きスペースにて前記免震化工事を行うとともに、別の箇所の設備機械を移設して前記設備機械側工事を行う第2ステップを繰り返し行う既存建物の免震化工法。
  2. 前記設備機械のうち、熱源設備については、夏期と冬期の間の中間期に空きスペースへの移設を行う請求項1に記載の既存建物の免震化工法。
  3. 前記設備機械側工事として、小型化した設備機械への更新を行い、前記免震装置の設置階に新たなスペースを創出する請求項1又は2に記載の既存建物の免震化工法。
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