JP6681574B2 - 無線電力伝送システム - Google Patents

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Description

本開示は、無線で電力を伝送する無線電力伝送システムに関する。
近年、携帯電話機や電気自動車などの移動性を伴う機器に、無線(非接触)で電力を伝送する無線(非接触)電力伝送技術の開発が進められている。例えば特許文献1は、磁気共振を利用して電力伝送を行う非接触電力伝送システムを開示している。このシステムは、1つの電力送信装置(送電装置と呼ぶ。)と複数の電力受信装置(受電装置と呼ぶ。)とを備える。複数の受電装置におけるコイル間の磁気共振を利用することにより、送電装置の電力の到達範囲にない受電装置にも電力を伝送できることが開示されている。特許文献1には、各受電装置が振幅変調などの方法で送電装置にデータを送信できることも開示されている。
特開2010−154592号公報
しかしながら、係る従来技術には、電力伝送中のデータ通信に関し、改善の余地があった。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る送電装置は、
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置された中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
変換された前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、
を有し、
前記中継装置は、
前記送電側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記送電側交流電力を受電する中継側受電アンテナと、
受電された前記送電側交流電力を中継側直流電力に変換する中継側整流器と、
前記中継側直流電力を中継側交流電力に変換する中継側インバータ回路と、
変換された前記中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナと、
を有し、
前記受電装置は、
前記中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
前記受電側受電アンテナが受電した前記中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
前記受電側受電アンテナが受電した前記中継側交流電力の電圧の振幅を、第1振幅(V1)と第2振幅(V2)とに変動させて、前記受電側受電アンテナと前記中継側送電アンテナとの電磁気的結合を介して2値の受電側送信データを前記中継装置に送信する受電側振幅変調器と、を有し、
前記中継装置は、さらに、
前記中継側送電アンテナと接続され、前記中継側送電アンテナに入力された前記中継側交流電力の電圧の変化に基づいて前記2値の受電側送信データを復調して2値の中継側受信データを受信する中継側復調器と、
前記中継側復調器が受信した前記2値の中継側受信データの符号を反転させ、前記反転された2値の中継側受信データに基づいて、前記中継側振幅変調器を用いて、前記第1振幅(V1)に対応する前記中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と前記第2振幅(V2)に対応する前記中継側直流電力の第2電圧値(DC2)との差分を無くす制御を行う中継側反転制御回路と、を有する。
これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよい。あるいは、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様によれば、電力伝送中のデータ通信の影響を他の装置に及ぼしにくい無線電力伝送システムを実現できる。
図1は、複数の負荷を備える無線電力伝送システムの一例を示す図である。 図2Aは、無線電力伝送システムの一例を模式的に示すブロック図である。 図2Bは、無線電力伝送システムの他の例を模式的に示すブロック図である。 図3は、振幅変調によるデータの送受信の機能を備えた中継装置200の構成例(比較例)を示すブロック図である。 図4は、データ送信時の課題を説明するための図である。 図5は、データ受信時の課題を説明するための図である。 図6は、実施形態1における無線電力伝送システムの構成を示すブロック図である。 図7は、直列共振回路の構成を有するアンテナの等価回路の一例を示す図である。 図8Aは、負荷変調回路275の構成例を示す図である。 図8Bは、負荷変調回路275の他の構成例を示す図である。 図9Aは、周波数に対する中継側送電アンテナ240のコイルの両端の電圧の振幅の依存性を模式的に示している。 図9Bは、位相ずれ量に対する中継側送電アンテナ240のコイルの両端の電圧の振幅の依存性を模式的に示している。 図9Cは、デューティ比に対する中継側送電アンテナ240のコイルの両端の電圧の振幅の依存性を模式的に示している。 図9Dは、中継側インバータ回路230への供給電圧に対する中継側送電アンテナ240のコイルの両端の電圧の振幅の依存性を模式的に示している。 図10は、中継側インバータ回路230の構成例を示す図である。 図11Aは、パルス信号の位相差に基づく振幅制御を説明するための図である。 図11Bは、パルス信号の位相差に基づく振幅制御を説明するための図である。 図12は、中継側インバータ回路230の他の構成例を示す図である。 図13Aは、デューティ制御を説明するための図である。 図13Bは、デューティ制御を説明するための図である。 図14は、中継装置200が送電装置100に2値のデータを送信する際に行われる動作の一例を示すフローチャートである。 図15Aは、送信されるデータ(例えばパケット信号)の一例を示す図である。 図15Bは、図15Aに示す2つの破線の間の期間における送信データ、送電アンテナのコイル端電圧の振幅、および位相ずれ量の時間変化を示す図である。 図16は、実施形態1における各種波形の時間変化の一例を示す図である。 図17は、実施形態1の変形例を示す図である。 図18は、実施形態2における無線電力伝送システムの構成を示す図である。 図19は、実施形態2における動作を模式的に示す図である。 図20Aは、実施形態2における負荷変調回路275の構成例を示す図である。 図20Bは、負荷変調回路275の他の構成例を示す図である。 図21は、負荷変調回路275における容量値と負荷の大きさとの関係を模式的に示すグラフと、負荷の大きさと送電側送電アンテナ140に入力される交流電圧の振幅との関係を模式的に示すグラフとを示す図である。 図22は、実施形態2の変形例を示す図である。 図23は、実施形態3における複数の中継装置200を示す図である。 図24は、データ送信時の制御と、データ受信時の制御との両方を同じタイミングで行うことができないことを説明するための図である。 図25は、実施形態3における動作の一例を示すフローチャートである。
(本開示の基礎となった知見)
本開示の実施形態を説明する前に、本開示の基礎となった知見を説明する。
本発明者らは、送電装置と受電装置との間に1つ以上の中継装置を配置して複数の負荷を駆動する多段接続(「カスケード接続」ともいう)の無線電力伝送システムを検討している。そのような無線電力伝送システムは、例えば図1に示すような、複数の負荷(例えばモータ)を備えるロボットアーム等の機器に好適に利用され得る。図1に示されるロボットアームでは、複数の箇所がモータによって回転または移動する。このため、各モータに個別に電力を供給して制御する必要がある。
このような複数の可動部を備える機器では、従来は多数のケーブルによって電源から各負荷に電力が供給されていた。しかし、そのような構成では、ケーブルの引っ掛かりによる事故が発生し易い、可動域が制限される、および部品交換が容易にできない、といった課題があった。そこで、本発明者らは、無線電力伝送を利用して電源から各負荷に給電し、電源からのケーブルを排することを検討した。
図2Aは、そのような無線電力伝送システムの一例を模式的に示すブロック図である。このシステムでは、電源50に接続された送電装置100から、複数の中継装置200を介して、受電装置300まで無線で電力が伝送される。複数の中継装置200および受電装置300の各々は、負荷400に接続されており、受け取った電力の一部を負荷400に供給する。各中継装置200は、接続された負荷400に電力を供給するとともに、後段の装置(近接する他の中継装置200または受電装置300)に非接触で電力を伝送する。なお、本明細書では、着目する中継装置に対して、送電装置に近い側を「前段」と表現し、受電装置に近い側を「後段」と表現する。
装置間の電力伝送は、送電アンテナと受電アンテナとによって行われる。送電装置100は送電アンテナを備え、受電装置300は受電アンテナを備える。各中継装置200は、受電アンテナおよび送電アンテナの両方を備える。各アンテナは、例えばコイルおよびキャパシタを含む共振回路、または一対の電極を含む回路によって実現され得る。前者は磁界結合による電力伝送に用いられ、後者は電界結合による電力伝送に用いられる。
負荷400は、モータに限られず、例えばカメラや照明装置などの任意の負荷であり得る。負荷400は、接続された中継装置200または受電装置300からの電力によって駆動される。
図2Aに示すシステムは、複数の中継装置200を備えているが、中継装置200の数は1つであってもよい。図2Bは、1つの中継装置200が送電装置100と受電装置300との間に配置された無線電力伝送システムの一例を示している。
以上のような構成により、送電装置100から、少なくとも1つの中継装置200を介して、受電装置300に電力が無線で伝送される。電源50と複数の負荷400とを繋ぐケーブルを用いることなく、各負荷400に個別に電力を供給することができる。
このような無線電力伝送システムにおいて、安全かつ安定した動作を行うためには、送電装置100、中継装置200、および受電装置300の間で情報の伝達を行うことが好ましい。例えば、各負荷400に供給される電圧または電力の変動を示す情報、または、各負荷400に異常が発生したときに送電の停止を指示する情報などが、各中継装置200または受電装置300から前段の装置に向けて送信され得る。前段の装置は、その情報を受けて、送電する電力の大きさを調整したり送電を停止したりすることができる。そのような情報の送信は、例えば、スイッチデバイスを用いて回路内の負荷の大きさを変動させる負荷変調方式によって行われ得る。負荷を変動させて前段の装置の回路内の電圧の振幅を変化させることにより、情報(データ)を伝達することができる。このような振幅変調によるデータの送信の一例は、例えば特許文献1に開示されている。
しかしながら、本発明者らは、中継装置200を備える無線電力伝送システムに従来の振幅変調によるデータ通信を適用した場合には、以下の課題が生じることを見出した。この課題を説明するために、まず、中継装置200の構成および動作の例を説明する。
図3は、振幅変調によるデータの送受信の機能を備えた中継装置200の構成例(比較例)を示すブロック図である。ここでは、図2Aに示すように、複数の中継装置200を備えた無線電力伝送システムを想定する。中継装置200の数をN個(Nは2以上の整数)とし、送電装置100から近い順番に1番目からN番目まで順序付けられたN個の中継装置200を考える。図3は、N個の中継装置200のうちの、i−1番目(i=2〜N)の中継装置と、i番目の中継装置とを示している。図示されていない他の中継装置についても、これらと同様の構成を有する。
各中継装置200は、受電アンテナ210と、整流器(整流回路)220と、インバータ回路230と、送電アンテナ240とを備えている。受電アンテナ210は、前段の装置(送電装置100または他の中継装置200)における送電アンテナから送電された交流電力を受電する。整流器220は、受電アンテナ210によって受電された交流電力を直流電力に変換して出力する。整流器220から出力された直流電力の一部は負荷400に供給され、他の一部はインバータ回路230に供給される。インバータ回路230は、整流器220から出力された直流電力を交流電力に変換して送電アンテナ240に供給する。送電アンテナ240はその交流電力を後段の装置(近接する他の中継装置200または受電装置300)に送電する。インバータ回路230は、制御回路250と、パルス出力回路260とによって制御される。
各中継装置200は、さらに、前段の装置へのデータ送信のための要素として、2値の送信データに応じて受電アンテナ210が受電した交流電力の電圧の振幅を変調させる振幅変調器270と、2値の送信データを格納する送信データメモリ290とを備える。振幅変調器270は、例えば整流器220に接続された負荷変調回路275内のスイッチデバイスを制御することによって受電アンテナ210から出力される交流電力の電圧の振幅を変調させる。この変調の影響が、前段の装置に伝わることで、データが伝達される。
一方、各中継装置200は、上記のような振幅変調によって後段の装置から伝達されるデータを受信するための要素として、復調器280をさらに備える。復調器280は、インバータ回路230から出力される交流電力の電圧の振幅の変化を検出することによって後段の装置から送信されたデータを読み取る。読み取ったデータは、受信データとして、受信データメモリ295に格納される。
このような構成により、各中継装置200は、前段の装置へのデータの送信と、後段の装置からのデータの受信とを行うことができる。しかし、前段の装置にデータを送信するためにインバータ回路230に入力される交流電圧の振幅を変動させると、その影響がインバータ回路230から送電アンテナ240に出力される交流電力にも及び、復調器280が誤ってデータを受信する場合があるという問題が生じる。
図4は、この問題を説明するための図である。図4は、中継装置(例えば、i番目の中継装置)200から前段へ送信される2値の送信データ、インバータ回路230への入力電圧、送電アンテナ240への入力電圧、および復調器280から出力される受信データの時間変化の一例を示している。ここでは、着目する1つの中継装置200だけが前段の装置にデータを送信しており、後段の装置からのデータ送信および後段の装置へのデータ送信は行われていない。
送信データの値が0のときは、後述する図8AのスイッチをONにした場合であり、送信データの値が1のときは、後述する図8AのスイッチをOFFにした場合である。送信データの値が1のときは、送信データの値が0のときと比べて、整流器220に入力される交流電力の電圧の振幅が大きくなる。そのため、整流器220からインバータ回路230に入力される直流電圧の大きさも、送信データの値が1のときの方が0のときよりも大きい。同様に、インバータ回路230から送電アンテナ240に入力される交流電圧についても、送信データの値が1のときの振幅Vaは、送信データの値が0のときの振幅Vbよりも大きい。その結果、復調器280は、後段からデータが送信されていないにも関わらず、振幅の変化を検出し、誤ってデータを受信してしまう。
振幅変調器270による振幅変調の影響は、後段の中継装置200および受電装置300にも伝播する。したがって、上記の混信の問題は、データを送信した中継装置200だけでなく、後段の他の中継装置200または受電装置300でも同様に発生し得る。すなわち、ある中継装置200が前段の装置にデータを送信している間は、その中継装置200だけでなく、後段の装置のデータ通信にも影響を及ぼす。
同様の問題は、データ送信時だけでなく、データ受信時にも生じ得る。
図5は、データ受信時における問題を説明するための図である。図5は、ある中継装置(例えば、i番目の中継装置)200に後段から送られてきた受信データ、当該中継装置200のインバータ回路230への入力電圧、前段の装置における送電アンテナへの入力電圧、および前段の装置における復調器から出力される受信データの時間変化の一例を示している。ここでは、当該中継装置200はデータの受信のみを行っており、前段の装置へのデータの送信は行っていないものとする。受信データが1のときは、受信データが0のときと比べて、中継装置200およびその前段の装置の回路内の電圧が総じて大きくなる。したがって、インバータ回路230に入力される直流電圧は、受信データが1のときの方が0のときよりも大きい。同様に、前段の装置における送電アンテナに入力される交流電圧についても、受信データが1のときの振幅Vdの方が、受信データが0のときの振幅Vcよりも大きい。
その結果、前段の装置における復調器は、振幅Vdおよび振幅Vcの変動を検出し、同じデータを受信することになる。このような同じデータの受信は、さらに前段の装置でも同様に生じ、結果として前段の他の装置のデータ通信を阻害する。
本発明者らは、データの送信時と受信時に発生する上記2つの課題を見出し、これらの課題を解決するための構成を検討した。その結果、中継装置内において、データ通信に伴う交流電圧の振幅の変動を打ち消す制御を導入することにより、上記2つの課題の少なくとも一方を解決できることを見出した。以下、本開示の各態様を説明する。
本開示の一態様に係る無線電力伝送システムは、
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置された中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
変換された前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、
を有し、
前記中継装置は、
前記送電側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記送電側交流電力を受電する中継側受電アンテナと、
受電された前記送電側交流電力を中継側直流電力に変換する中継側整流器と、
前記中継側直流電力を中継側交流電力に変換する中継側インバータ回路と、
変換された前記中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナと、
を有し、
前記受電装置は、
前記中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナを有し、
前記中継装置は、
2値の中継側送信データを、前記中継側受電アンテナと前記送電側送電アンテナとの電磁気的結合を介して前記送電装置に送信する際、前記中継側受電アンテナが受電した前記送電側交流電力の電圧の振幅を、第1振幅(V1)と第2振幅(V2)とに変動させる中継側振幅変調器と、
前記中継側インバータ回路を用いて、前記第1振幅(V1)に対応する前記中継側交流電力の第3振幅(V3)と前記第2振幅(V2)に対応する前記中継側交流電力の第4振幅(V4)との差分を無くす制御を行う中継側制御回路と、を有する。
上記態様によれば、
前記中継装置は、
2値の中継側送信データを、前記中継側受電アンテナと前記送電側送電アンテナとの電磁気的結合を介して前記送電装置に送信する際、前記中継側受電アンテナが受電した前記送電側交流電力の電圧の振幅を、第1振幅(V1)と第2振幅(V2)とに変動させる中継側振幅変調器と、
前記中継側インバータ回路を用いて、前記第1振幅(V1)に対応する前記中継側交流電力の第3振幅(V3)と前記第2振幅(V2)に対応する前記中継側交流電力の第4振幅(V4)との差分を無くす制御を行う中継側制御回路と、を有する。
これにより、中継側振幅変調器が2値の中継側送信データを送信しているときでも、中継側インバータ回路から出力される中継側交流電力の振幅の変動が殆ど無くなる。このため、図4を参照しながら説明した混信の問題を解決することができる。なお、「差分を無くす」とは、差分を完全にゼロ(0)にすることを意味するのではなく、微差があってもよい。
本開示の他の態様に係る無線電力伝送システムは、
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置され、前記送電装置から近い順番に1番目からN番目まで順序付けられたN個(Nは2以上の整数)の中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
変換された前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、
を有し、
前記N個の中継装置中の1番目の中継装置は、
前記送電側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記送電側交流電力を受電する1番目の中継側受電アンテナと、
受電された前記送電側交流電力を1番目の中継側直流電力に変換する1番目の中継側整流器と、
前記1番目の中継側直流電力を1番目の中継側交流電力に変換する1番目の中継側インバータ回路と、
変換された前記1番目の中継側交流電力を無線で送電する1番目の中継側送電アンテナと、を有し、
前記N個の中継装置中のi番目(i=2〜N)の中継装置は、
i−1番目の中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、前記i−1番目の中継側交流電力を受電するi番目の中継側受電アンテナと、
受電された前記i−1番目の中継側交流電力をi番目の中継側直流電力に変換するi番目の中継側整流器と、
前記i番目の中継側直流電力をi番目の中継側交流電力に変換するi番目の中継側インバータ回路と、
変換された前記i番目の中継側交流電力を無線で送電するi番目の中継側送電アンテナと、
を有し、
前記受電装置は、
前記N番目の中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、前記N番目の中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナを有し、
前記i番目(i=2〜N)の中継装置は、
2値のi番目の中継側送信データを、前記i番目の中継側受電アンテナと前記i−1番目の中継側送電アンテナとの電磁気的結合を介して前記i−1番目の中継装置に送信する際、前記i番目の中継側受電アンテナが受電した前記i−1番目の中継側交流電力の電圧の振幅を、第1振幅(V1)と第2振幅(V2)とに変動させるi番目の中継側振幅変調器と、
前記i番目の中継側インバータ回路を用いて、前記第1振幅(V1)に対応する前記i番目の中継側交流電力の第3振幅(V3)と前記第2振幅(V2)に対応する前記i番目の中継側交流電力の第4振幅(V4)との差分を無くす制御を行うi番目の中継側制御回路と、を有する。
上記態様によれば、
前記i番目(i=2〜N)の中継装置は、
2値のi番目の中継側送信データを、前記i番目の中継側受電アンテナと前記i−1番目の中継側送電アンテナとの電磁気的結合を介して前記i−1番目の中継装置に送信する際、前記i番目の中継側受電アンテナが受電した前記i−1番目の中継側交流電力の電圧の振幅を、第1振幅(V1)と第2振幅(V2)とに変動させるi番目の中継側振幅変調器と、
前記i番目の中継側インバータ回路を用いて、前記第1振幅(V1)に対応する前記i番目の中継側交流電力の第3振幅(V3)と前記第2振幅(V2)に対応する前記i番目の中継側交流電力の第4振幅(V4)との差分を無くす制御を行うi番目の中継側制御回路と、を有する。
これにより、複数の中継装置を備える無線電力伝送システムにおいて、i番目の中継側振幅変調器が2値のi番目の中継側送信データを送信しているときでも、i番目の中継側インバータ回路から出力される中継側交流電力の振幅の変動が殆ど無くなる。このため、図4を参照しながら説明した混信の問題を解決することができる。
本開示のさらに他の態様に係る無線電力伝送システムは、
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置された中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
変換された前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、
を有し、
前記中継装置は、
前記送電側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記送電側交流電力を受電する中継側受電アンテナと、
受電された前記送電側交流電力を中継側直流電力に変換する中継側整流器と、
前記中継側直流電力を中継側交流電力に変換する中継側インバータ回路と、
変換された前記中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナと、
を有し、
前記受電装置は、
前記中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
前記受電側受電アンテナが受電した前記中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
前記受電側受電アンテナが受電した前記中継側交流電力の電圧の振幅を、第1振幅(V1)と第2振幅(V2)とに変動させて、前記受電側受電アンテナと前記中継側送電アンテナとの電磁気的結合を介して2値の受電側送信データを前記中継装置に送信する受電側振幅変調器と、を有し、
前記中継装置は、さらに、
前記中継側送電アンテナと接続され、前記中継側送電アンテナに入力された前記中継側交流電力の電圧の変化に基づいて前記2値の受電側送信データを復調して2値の中継側受信データを受信する中継側復調器と、
前記中継側復調器が受信した前記2値の中継側受信データの符号を反転させ、前記反転された2値の中継側受信データに基づいて、前記中継側振幅変調器を用いて、前記第1振幅(V1)に対応する前記中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と前記第2振幅(V2)に対応する前記中継側直流電力の第2電圧値(DC2)との差分を無くす制御を行う中継側反転制御回路と、を有する。
上記態様によれば、
前記中継装置は、
前記中継側送電アンテナと接続され、前記中継側送電アンテナに入力された前記中継側交流電力の電圧の変化に基づいて前記2値の受電側送信データを復調して2値の中継側受信データを受信する中継側復調器と、
前記中継側復調器が受信した前記2値の中継側受信データの符号を反転させ、前記反転された2値の中継側受信データに基づいて、前記中継側振幅変調器を用いて、前記第1振幅(V1)に対応する前記中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と前記第2振幅(V2)に対応する前記中継側直流電力の第2電圧値(DC2)との差分を無くす制御を行う中継側反転制御回路と、を有する。
これにより、受電側振幅変調器から受電側送信データが送信されているときの、前記中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と第2電圧値(DC2)との差分を殆ど無くすことができる。このため、図5を参照しながら説明した、前段の装置におけるデータの不要な受信を防ぐことができる。
本開示のさらに他の態様に係る無線電力伝送システムは、
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置され、前記送電装置から近い順番に1番目からN番目まで順序付けられたN個(Nは2以上の整数)の中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
変換された前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、
を有し、
前記N個の中継装置中の1番目の中継装置は、
前記送電側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記送電側交流電力を受電する1番目の中継側受電アンテナと、
受電された前記送電側交流電力を1番目の中継側直流電力に変換する1番目の中継側整流器と、
前記1番目の中継側直流電力を1番目の中継側交流電力に変換する1番目の中継側インバータ回路と、
変換された前記第1番目の中継側交流電力を無線で送電する1番目の中継側送電アンテナと、を有し、
前記N個の中継装置中のi番目(i=2〜N)の中継装置は、
i−1番目の中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、前記i−1番目の中継側交流電力を受電するi番目の中継側受電アンテナと、
受電された前記i−1番目の中継側交流電力をi番目の中継側直流電力に変換するi番目の中継側整流器と、
前記i番目の中継側直流電力をi番目の中継側交流電力に変換するi番目の中継側インバータ回路と、
変換された前記i番目の中継側交流電力を無線で送電するi番目の中継側送電アンテナと、
を有し、
前記受電装置は、
前記N番目の中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、前記N番目の中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
前記受電側受電アンテナが受電した前記N番目の中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
を有し、
前記1番目の中継装置は、さらに、
前記1番目の中継側受電アンテナが受電した前記送電側交流電力の電圧の振幅を、1番目の第1振幅(V1)と1番目の第2振幅(V2)とに変動させて、前記1番目の中継側受電アンテナと前記送電側送電アンテナとの電磁的結合を介して2値の1番目の中継側送信データを前記送電装置に送信する1番目の中継側振幅変調器を有し、
前記i番目(i=2〜N)の中継装置は、さらに、
前記i番目の中継側受電アンテナが受電した前記i−1番目の中継側交流電力の電圧の振幅を、i番目の第1振幅(V1)とi番目の第2振幅(V2)とに変動させて、前記i番目の中継側受電アンテナと前記i−1番目の中継側送電アンテナとの電磁的結合を介して2値のi番目の中継側送信データを前記i−1番目の中継装置に送信するi番目の中継側振幅変調器を有し、
前記i−1番目(i=2〜N)の中継装置は、さらに、
前記i−1番目の中継側送電アンテナと接続され、前記i−1番目の中継側送電アンテナに入力された前記i−1番目の中継側交流電力の電圧の変化に基づいて前記2値のi番目の中継側送信データを復調して2値のi−1番目の中継側受信データを受信するi−1番目の中継側復調器と、
前記i−1番目の中継側復調器が受信した前記2値のi−1番目の中継側受信データの符号を反転させ、前記反転された2値のi−1番目の中継側受信データに基づいて、前記i−1番目の中継側振幅変調器を用いて、前記i番目の第1振幅(V1)に対応する前記i−1番目の中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と前記i番目の第2振幅(V2)に対応する前記i−1番目の中継側直流電力の第2電圧値(DC2)との差分を無くす制御を行うi−1番目の中継側反転制御回路と、を有する。
上記態様によれば、
前記i−1番目(i=2〜N)の中継装置は、
前記i−1番目の中継側送電アンテナと接続され、前記i−1番目の中継側送電アンテナに入力された前記i−1番目の中継側交流電力の電圧の変化に基づいて前記2値のi番目の中継側送信データを復調して2値のi−1番目の中継側受信データを受信するi−1番目の中継側復調器と、
前記i−1番目の中継側復調器が受信した前記2値のi−1番目の中継側受信データの符号を反転させ、前記反転された2値のi−1番目の中継側受信データに基づいて、前記i−1番目の中継側振幅変調器を用いて、前記i番目の第1振幅(V1)に対応する前記i−1番目の中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と前記i番目の第2振幅(V2)に対応する前記i−1番目の中継側直流電力の第2電圧値(DC2)との差分を無くす制御を行うi−1番目の中継側反転制御回路と、を有する。
これにより、複数の中継装置を備える無線電力伝送システムにおいて、ある中継装置がその後段の装置からデータを受信しているときの、中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と第2電圧値(DC2)との差分を殆ど無くすことができる。このため、図5を参照しながら説明した、前段の装置におけるデータの不要な受信を防ぐことができる。
以下、本開示のより具体的な実施形態を説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。以下の説明において、同一または類似する構成要素については、同じ参照符号を付している。
なお、本明細書においては、わかり易さのため、送電装置に関する用語については「送電側〜」、中継装置に関する用語については「中継側〜」、受電装置に関する用語については「受電側〜」という表現を用いることがある。「送電側」、「中継側」、「受電側」などの用語は、簡潔化のために省略することもある。
(実施形態1)
図6は、本開示の第1の実施形態における無線電力伝送システムの構成を示すブロック図である。この無線電力伝送システムは、送電装置100と、中継装置200と、受電装置300とを備える。本システムは、図2Bに示す構成に対応しており、1つの中継装置200を備えている。
本実施形態における中継装置200は、図3を参照して説明した中継装置200と同様の構成を備えるが、中継側制御回路250の動作が前述したものとは異なる。本実施形態における中継側制御回路250は、中継側振幅変調器270が送電装置100にデータを送信するとき、中継側インバータ回路230から出力される交流電力の電圧の振幅の変動を無くすように、インバータ回路230を制御する。これにより、データ送信中でも受電装置300からデータを正しく受信することができる。
送電装置100は、外部の直流(DC)電源50から入力される直流電力を交流電力に変換して出力する送電側インバータ回路130と、送電側インバータ回路130から出力された交流電力を送出する送電側送電アンテナ140とを備えている。送電装置100は、さらに、送電側インバータ回路130を駆動するパルス出力回路160と、パルス出力回路160を制御する送電側制御回路150と、中継装置200から送信されたデータを復調する送電側復調器180と、受信データメモリ195とを備えている。
中継装置200は、送電側送電アンテナ140と電磁気的に結合し、送電された交流電力(送電側交流電力)を受電する中継側受電アンテナ240と、受電された送電側交流電力を直流電力(中継側直流電力)に変換する中継側整流器220と、中継側直流電力を交流電力(中継側交流電力)に変換する中継側インバータ回路230と、変換された中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナ240とを有する。中継装置200は、さらに、受電アンテナ210と整流器220との間に接続された負荷変調回路275と、送信データの値に応じて負荷変調回路275の負荷の大きさを変化させる中継側振幅変調器270と、送信データを格納する送信データメモリ290とを有する。中継装置200はまた、インバータ回路230に含まれる複数のスイッチング素子にパルス信号を供給するパルス出力回路260と、パルス出力回路260を制御する中継側制御回路250と、送電アンテナ240に印加される交流電圧の振幅の変化を検出してデータを受信する中継側復調器280と、受信データを格納する受信データメモリ295とを備えている。
受電装置300は、中継側送電アンテナ240から送られた中継側交流電力を受け取る受電側受電アンテナ310と、受電アンテナ310が受け取った交流電力を直流電力(受電側直流電力)に変換して出力する受電側整流器320とを備えている。受電装置300は、さらに、受電アンテナ310と整流器320との間に接続された負荷変調回路375と、負荷変調回路375を制御して受電アンテナ310が受け取った交流電力の振幅を変調させる受電側振幅変調器370と、中継装置200に送るデータを格納する送信データメモリ390とを備えている。
送電側送電アンテナ140、中継側受電アンテナ210、中継側送電アンテナ240、および受電側受電アンテナ310の各々は、例えばコイルおよびコンデンサを含む共振回路によって実現され得る。図7は、直列共振回路の構成を有するアンテナ140、240、210、310の等価回路の一例を示している。図示される例に限らず、各アンテナは並列共振回路の構成を有していてもよい。本明細書において、送電アンテナにおけるコイルを送電コイルと呼び、受電アンテナにおけるコイルを受電コイルと呼ぶことがある。このようなアンテナによれば、送電コイルと受電コイルとの間の誘導結合(即ち磁界結合)によって電力が無線で伝送される。各アンテナは、磁界結合の代わりに電界結合を利用して電力を無線で伝送する構成を備えていてもよい。その場合には、各アンテナは、送電または受電のための2つの電極と、インダクタおよびキャパシタを含む共振回路とを備え得る。電界結合を利用した送電アンテナおよび受電アンテナは、例えば工場内の搬送ロボットのような移動する機器に電力を無線で伝送する場合に好適に利用され得る。
受電装置300は、例えば、ロボットアームの先端部または監視カメラの回転部などであり得る。送電装置100は、中継装置200に無線で電力を供給する装置であり、例えば、ロボットアームの根元側の部分、または監視カメラの固定部に搭載され得る。中継装置200は、例えば、ロボットアームの根元側の部分と先端部とを繋ぐ部分、または監視カメラの固定部と回転部とを繋ぐ部分であり得る。負荷400は、例えば、ロボットアームの先端に搭載されたアクチュエータなどのモータを含む機器、または、監視カメラの回転部に搭載されたCCDカメラ等の撮像装置であり得る。負荷400は、中継側整流器220および負荷側整流器320に接続され、直流電力によって駆動される。
このような構成により、本実施形態の無線電力伝送システムは、電力を無線で伝送しながら、データを隣接する装置間で通信できる。送信されるデータの種類は、例えば回路内の電力値もしくは電圧値を示す情報、または接続されている負荷からの制御信号もしくは異常を示す信号などがあり得る。送信データは、指令に対する応答信号や画像(映像)データであってもよい。
図8Aは、負荷変調回路275の構成例を示す図である。図示される負荷変調回路275は、受電アンテナ210と整流器220との間に接続されている。負荷変調回路275は、受電アンテナ210に対して並列に接続された2つのスイッチおよび2つのキャパシタと、2つのキャパシタの間の点とグランドとの間に接続された抵抗器とを含む。負荷変調回路275は、振幅変調器270からの制御信号に基づき、2つのスイッチの開閉状態を切り替えることにより、負荷変調を行う。より具体的には、2つのスイッチのオンおよびオフの状態を切り替えることによって負荷400に向かう経路とは別に電流が流れる経路を開いたり閉じたりすることにより、回路全体の負荷の大きさを変化させる。これにより、送電装置100に情報を伝達することができる。
図6に示す構成例では、負荷変調回路275は整流器220の前段に配置されているが、整流器220の後段に配置されていてもよい。図8Bは、そのように配置された負荷変調回路275の例を示す図である。この負荷変調回路275は、整流器220と負荷400との間に接続されている。負荷変調回路275は、整流器220に対して並列に接続された抵抗器とスイッチとを含む。振幅変調器270からの制御信号に基づき、スイッチのオンおよびオフの状態を切り替えることにより、受電装置全体の負荷を変化させることができる。
図8Aおよび図8Bは中継側振幅変調器270および中継側負荷変調回路275の構成例を示しているが、受電側振幅変調器370および受電側負荷変調回路375についても、同様の構成を有する。
送電側インバータ回路130および中継側インバータ回路230は、供給された直流電力を複数のスイッチング素子を用いて交流電力に変換する。インバータ回路130、230を制御するために、パルス出力回路160、260と、制御回路150、160とがそれぞれ用いられる。送電側制御回路150および中継側制御回路250は、例えばマイクロコントローラ(マイコン)などの、プロセッサを備えた集積回路によって実現され得る。パルス出力回路160、260は、例えば公知のゲートドライバによって実現され得る。制御回路150、250は、他の回路要素と一体化されていてもよい。
送電側制御回路150および中継側制御回路250は、それぞれ、送電側復調器180および中継側復調器280が受信したデータの内容に基づき、送電パラメータを調整することにより、パルス出力回路160、260から各スイッチング素子に入力されるパルス信号を制御する。これにより、インバータ回路130、230から出力される交流電力の周波数および振幅が適切な値に制御される。
送電パラメータは、各インバータ回路に含まれる複数のスイッチング素子のオン(導通状態)およびオフ(非導通状態)のタイミングを制御するためのパラメータである。送電パラメータには、各スイッチング素子に入力されるパルス信号の周波数、複数のスイッチング素子のうち同時にオンにされる2つのスイッチング素子に入力される2つのパルス信号の間の位相差(位相ずれ量または位相シフト量とも呼ぶ)、または各スイッチング素子に入力されるパルス信号のデューティ比などであり得る。
図9Aから図9Dは、それぞれ、周波数、位相ずれ量、デューティ比、および中継側インバータ回路230への供給電圧に対する中継側送電アンテナ240のコイルの両端の電圧(コイル端電圧と称することがある。)の振幅の依存性を模式的に示している。図9Aに示すように、周波数を大きくすると、コイル端電圧の振幅は減少する傾向がある。図9Bに示すように、位相ずれ量を0°から180°の範囲内で大きくすると、コイル端電圧の振幅は減少する。図9Cに示すように、デューティ比を0%から50%の範囲内で大きくすると、コイル端電圧の振幅は増加する。図9Dに示すように、インバータ回路230に供給する電圧を増加させると、コイル端電圧の振幅は増加する。したがって、中継側制御回路250は、周波数、位相ずれ量、デューティ比、および供給電圧の少なくとも1つを制御パラメータとして、コイル端電圧の振幅を制御できる。なお、インバータ回路230に供給する電圧は、中継側整流器220と中継側インバータ回路230との間にDC−DCコンバータを設けた場合に制御できる。そのような構成では、中継側制御回路250は、DC−DCコンバータ内のスイッチング素子のスイッチングの周波数を変化させることにより、DC−DCコンバータから出力される電圧の大きさを調整することができる。
図10は、中継側インバータ回路230の構成例を示す図である。インバータ回路230は、パルス出力回路260から供給されたパルス信号に応じて導通・非導通の状態を変化させる複数のスイッチング素子S1〜S4を有する。各スイッチング素子の導通・非導通の状態を変化させることにより、入力された直流電力を交流電力に変換することができる。図10に示す例では、4つのスイッチング素子S1〜S4を含むフルブリッジ型のインバータ回路が用いられている。この例では、各スイッチング素子はIGBT(Insulated−gate bipolar transistor)であるが、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field−Effect Transistor)などの他の種類のスイッチング素子を用いてもよい。
図10に示す例では、4つのスイッチング素子S1〜S4のうち、スイッチング素子S1およびS4(第1スイッチング素子対)は、供給された直流電圧と同じ極性の電圧を導通時に出力する。一方、スイッチング素子S2およびS3(第2スイッチング素子対)は、供給された直流電圧と逆の極性の電圧を導通時に出力する。パルス出力回路260は、制御回路250からの指示に従い、4つのスイッチング素子S1〜S4のゲートにパルス信号を供給する。この際、第1スイッチング素子対(S1およびS4)に供給する2つのパルス信号の位相差、および第2スイッチング素子対(S2およびS3)に供給する2つのパルス信号の位相差を調整することにより、振幅制御を行うことができる。
図11Aおよび図11Bは、パルス信号の位相差に基づく振幅制御を説明するための図である。図11Aは、スイッチング素子S1およびS4に供給される2つのパルス信号の位相ずれ量φ、およびスイッチング素子S2およびS3に供給される2つのパルス信号の位相ずれ量φが0度の場合の4つのパルス信号およびインバータ回路230から出力される電圧Vの時間変化を模式的に示している。図11Bは、位相ずれ量φが90度の場合の各パルス信号および電圧Vの時間変化を模式的に示している。スイッチング素子S1、S2に入力されるパルス信号の立上がりおよび立下りのタイミングに対して、スイッチング素子S3、S4に入力されるパルス信号の立下がりおよび立上がりのタイミングを時間的にシフトさせることにより、位相ずれ量φが調整される。位相ずれ量φを変化させると、電圧Vの出力時間比(1周期のうち、ゼロではない値をとる期間の割合)が変化する。位相ずれ量φが0度に近いほど電圧Vaの出力時間比が大きくなり、位相ずれ量φが180度に近いほど電圧Vaの出力時間比が小さくなる。インバータ回路230から出力される電圧Vは、不図示の平滑回路を用いて正弦波電圧に変換されて送電アンテナ240に供給され得る。その正弦波電圧の振幅は、出力時間比に応じて変化する。よって、位相ずれ量φを変化させることにより、送電アンテナ240に入力される交流電圧の振幅を変化させることができる。
後述する図12のハーフブリッジ型のインバータ回路は、デューティ比を制御する回路である。図12に対して、図10のフルブリッジ型のインバータ回路は、位相ずれ量φを制御する回路である。フルブリッジ型のインバータ回路は、ハーフブリッジ型のインバータ回路より、送電アンテナ240に入力する交流電力のノイズの発生を低減できる。
図12は、中継側インバータ回路230の他の構成例を示す図である。この例におけるインバータ回路230は、ハーフブリッジ型のインバータ回路である。ハーフブリッジ型のインバータ回路を用いる場合には、前述の位相制御は適用できない。この場合には、各スイッチング素子に入力されるパルス信号のデューティ比を制御することによって電圧の振幅を制御できる。
図12に示すインバータ回路230は、2つのスイッチング素子S1、S2と2つのキャパシタとを含むハーフブリッジ型のインバータ回路である。2つのスイッチング素子S1、S2と、2つのキャパシタC1、C2とは、並列に接続されている。送電アンテナ240の一端は2つのスイッチング素子S1、S2の間の点に接続され、他端は2つのキャパシタC1、C2の間の点に接続されている。
制御回路250およびパルス出力回路260は、スイッチング素子S1、S2を交互にオンにするように、パルス信号を各スイッチング素子に供給する。これにより、直流電力が交流電力に変換される。
この例では、パルス信号のデューティ比(即ち、1周期のうち、オンにする期間の割合)を調整することにより、出力電圧Vの出力時間比を調整できる。これにより、送電アンテナ240に入力される交流電力の電圧の振幅を調整することができる。
図13Aおよび図13Bは、デューティ制御を説明するための図である。図13Aは、各パルス信号のデューティ比が0.5(50%)の場合の、スイッチング素子S1〜S4に入力されるパルス信号および出力電圧Vの波形の例を示している。図13Bは、各パルス信号のデューティ比が0.25(25%)の場合の、スイッチング素子S1〜S4に入力されるパルス信号および出力電圧Vの波形の例を示している。図示されるように、デューティ比を変化させることにより、電圧Vの出力時間比(即ち、1周期のうち、ゼロではない値をとる期間の割合)を変化させることができる。これにより、平滑化された送電電圧の振幅も変化させることができる。このようなデューティ比の異なるパルス信号は、例えばPWM制御回路を含むパルス出力回路260によって生成される。デューティ比は、0%から50%の範囲で調整される。デューティ比が50%のとき、送電電圧の振幅が最も大きくなり、デューティ比が0%のとき、送電電圧の振幅が最も小さくなる。このようなデューティ制御は、図10に示すようなフルブリッジ型のインバータ回路を用いた場合も同様に適用できる。
なお、上記の例では、中継側インバータ回路230の制御方法を例示したが、同様の制御は、送電側インバータ回路130についても同様に適用できる。
次に、本実施形態における制御をより具体的に説明する。
本実施形態における中継側制御回路250は、中継側振幅変調器270がデータ送信のために振幅を変調させたとき、それに伴う中継側インバータ回路230の出力電圧の振幅の変動を抑える制御を行う。より具体的には、中継側制御回路250は、中継側振幅変調器270が電圧の振幅を2つの値(第1振幅V1および第2振幅V2)の間で変化させるタイミングに同期して、使用する制御パラメータの値を変化させる。制御パラメータの値は、第1振幅V1に対応する中継側交流電力の振幅(第3振幅V3)と、第2振幅V2に対応する中継側交流電力の振幅(第4振幅V4)との差分が0に近くなるように決定される。そのような制御パラメータは、例えば中継側復調器280によって検出された電圧値に基づいて決定され得る。
図14は、中継装置200が送電装置100に2値のデータを送信する際に行われる動作の一例を示すフローチャートである。この例では、制御パラメータが位相ずれ量であるものするが、他の制御パラメータを用いる場合も以下の動作は同様である。
まず、中継側制御回路250は、データが送信中であるかを判断する(ステップS101)。データが送信中である場合には、送信データが0であるか否かを判断する(ステップS102)。送信データが0である場合には、送電コイル端電圧の振幅を測定し(ステップS103)、測定結果をメモリに保存する(ステップS14)。この測定および保存は、復調器280に実行させてもよい。その後、再びステップS101に戻り、次のデータについて同様の処理を行う。
ステップS102において、送信データが0ではない、すなわち1である場合、中継側制御回路250は、位相ずれ量を所定量だけ変化させ(ステップS105)、送電コイル端電圧の振幅を測定する(ステップS106)。そして、測定した送電コイル端電圧の振幅が、送信データが0であったときの振幅に等しいか否かを判断する(ステップS107)。両者の振幅が等しくない場合、振幅が等しくなるまで位相ずれ量を所定量ずつ変化させる。両者の振幅が等しい場合、そのときの位相ずれ量を示す情報をメモリに保存する。その後、再びステップS101に戻り、次のデータについて同様の処理を行う。
このように、制御パラメータをメモリに保存することにより、次回以降のデータ送信時には、メモリに保存された値を用いて直ちに振幅が一定となる位相ずれ量の状態に移行することができる。
図15Aは、送信されるデータ(例えばパケット信号)の一例を示す図である。図15Bは、図15Aに示す2つの破線の間の期間における送信データ、送電アンテナのコイル端電圧の振幅、および位相ずれ量の時間変化を示す図である。送信データが0から1に変化するとき、電圧の振幅が変化する。制御回路250は、この変化を小さくするように、図14に示す動作によって位相ずれ量を調整する。これにより、送信データが1のときの振幅を、送信データが0のときの振幅に一致させる。そのときの位相ずれ量をメモリに保存することで、次回以降はメモリに格納された値を参照して位相ずれ量を変更できる。このような動作により、電圧の振幅を一定にする制御に必要な時間を短縮できる。
図16は、本実施形態における各種波形の時間変化の一例を示す図である。図16は、中継装置200から前段へ送信される2値の送信データ、インバータ回路230への入力電圧、位相ずれ量、送電アンテナ240への入力電圧、および復調器280から出力される受信データの時間変化の一例を示している。ここでは、着目する1つの中継装置200だけが前段の装置にデータを送信しており、後段の装置からのデータ送信および後段の装置へのデータ送信は行われていない。送信データの値が1のときは、送信データの値が0のときと比べて、整流器220に入力される交流電力の電圧の振幅が大きくなる。そのため、整流器220からインバータ回路230に入力される直流電圧の大きさも、送信データの値が1のときの方が0のときよりも大きい。そこで、本実施形態における中継側制御回路250は、位相ずれ量を送信データの変化に同期して変化させることにより、インバータ回路230から送電アンテナ240に入力される交流電圧の振幅の変化を打ち消す。これにより、復調器280がデータを誤って受信することを防ぐことができる。このように、本実施形態の制御によれば、図4を参照して説明した混信の問題を解決できる。
なお、本実施形態では、中継装置200の数が1つであるが、送電装置100と受電装置300との間に複数の中継装置200を配置してもよい。
図17は、複数の中継装置200を備える無線電力伝送システムの一例を示す図である。図17には、N個(Nは2以上の整数)の中継装置のうちのi−1番目(i=2〜N)の中継装置とi番目の中継装置とが例示されている。各中継装置200は、図3に示す中継装置200の構成と同じである。また、図17には示されていない送電装置100および受電装置300は、図3に示すものと同じ構成を有する。
各中継装置200における中継側制御回路250は、前述のように、データ送信時に電圧の振幅の変動を打ち消す制御を行う。これにより、ある中継装置200からのデータ送信の影響が後段の他の中継装置または受電装置300に伝播することを回避することができる。
(実施形態2)
図18は、実施形態2における無線電力伝送システムの構成を示す図である。本実施形態における無線電力伝送システムは、図3に示す構成と同様、送電装置100と、1つの中継装置200と、受電装置300とを備える。本実施形態では、中継装置200が、受信データに基づいて中継側振幅変調器270を制御する反転制御回路298を備えている点で実施形態1とは異なる。反転制御回路298を設けることにより、図5を参照しながら説明したデータ受信時の課題を解決することができる。
本実施形態では、受電側振幅変調器370は、受電側受電アンテナ310が受電した交流電力(受電側交流電力)の電圧の振幅を、第1振幅(V1)と第2振幅(V2)とに変動させる。これにより、受電側受電アンテナ310と中継側送電アンテナ240との電磁気的結合を介して2値の送信データ(受電側送信データ)を中継装置200に送信する。中継側復調器280は、中継側送電アンテナ240に入力された中継側交流電力の電圧の変化に基づいて上記2値の受電側送信データを復調して2値の中継側受信データを受信する。ここで、受信データは、送信データを復調することによって生成されるデータであり、受信データメモリ295に保存される。
中継側反転制御回路298は、中継側復調器280が受信した2値の中継側受信データの符号を反転させ、反転された2値の中継側受信データに基づいて、中継側振幅変調器270に電圧の振幅を変調させる。より具体的には、上記第1振幅(V1)に対応する中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と第2振幅(V2)に対応する中継側直流電力の第2電圧値(DC2)との差分を無くす制御を行う。これにより、受電装置300からのデータの受信に伴う電圧の変動が打ち消される。
図19は、本実施形態における上記動作を模式的に示す図である。図19は、中継装置200に受電装置300から送られてきた受信データ、反転制御回路298から振幅変調器270に送られる反転変調信号、中継装置200のインバータ回路230への入力電圧、送電装置100における送電アンテナ140への入力電圧、および送電装置100における復調器180から出力される受信データの時間変化の一例を示している。ここでは、中継装置200はデータの受信のみを行っており、データ送信を行っていない。受信データが1のときは、受信データが0のときと比べて、中継装置200および送電装置100の回路内の電圧が大きくなる。そこで、反転制御回路298は、中継側振幅変調器270に受信データを反転した反転変調信号を送る。中継側振幅変調器270は、反転変調信号を受けて、負荷変調回路275を制御する。これにより、インバータ回路230に入力される直流電圧の変動が打ち消される。その結果、送電装置100における送電アンテナ140に入力される交流電圧の振幅の変動も打ち消される。したがって、送電側復調器180が中継側受信データと同様のデータを受信することを回避できる。
以下、振幅変調器270および負荷変調回路275による制御をより具体的に説明する。
図20Aは、本実施形態における負荷変調回路275の構成例を示す図である。この負荷変調回路275は、中継側受電アンテナ210と中継側整流器220との間に接続され、複数のコンデンサおよび複数のスイッチを含む。振幅変調器270は、反転変調信号に基づき、振幅を打ち消すために、適切な負荷変調レベルを実現するスイッチの組み合わせを決定する。反転変調信号は、これらのスイッチのオン、オフを指示する制御信号である。
図20Bは、負荷変調回路275の他の構成例を示す図である。この負荷変調回路275は、可変容量を用いて負荷変調レベルを調整することができる。振幅変調器270は、反転変調信号に基づき、負荷を打ち消すために、可変容量の容量値を適切な値に制御する。この例では、反転変調信号は、可変容量の容量値と、どのスイッチをオンにするかを指示する信号である。
図21は、これらの負荷変調回路275における容量値と負荷の大きさとの関係を模式的に示すグラフと、負荷の大きさと送電側送電アンテナ140に入力される交流電圧の振幅との関係を模式的に示すグラフとを示している。図示されるように、容量値が大きいほど負荷の大きさは大きくなり、負荷の大きさが大きいほど送電側送電アンテナ140に入力される交流電圧の振幅は小さくなる。そこで、反転制御回路298は、受電装置300における負荷変調に伴う電圧の振幅の変化を相殺するように、振幅変調回路270に指示する。指示があると、受信データが1のときは負荷の値を相対的に大きくするか、受信データが0のときは負荷の値を相対的に小さくするかのいずれか、もしくは両方により、電圧の振幅の変化を相殺する。なお、図21の下の図は指示する前の状態を示す図である。
以上の動作により、中継装置200は、受電装置300から振幅変調によってデータが送信された場合に、その影響を前段の送電装置100に及ぼすことを回避できる。これにより、データ通信の独立性を保つことができる。
なお、本実施形態では反転制御回路298、振幅変調器270、および中継側制御回路250をそれぞれ別個の要素としているが、これらを1つの回路(例えばマイコン)によって実現してもよい。また、これらの少なくとも一部が中継装置200の外部の装置に設けられていてもよい。
本実施形態においても、送電装置100と受電装置300との間に複数の中継装置200を配置してもよい。図22は、複数の中継装置200を備える無線電力伝送システムの一例を示す図である。図22には、N個(Nは2以上の整数)の中継装置のうちのi−1番目(i=2〜N)の中継装置とi番目の中継装置とが例示されている。各中継装置200は、図18に示す中継装置200の構成と同じである。また、図22には示されていない送電装置100および受電装置300は、図18に示すものと同じ構成を有する。
各中継装置200における反転制御回路298は、前述のように、データ受信時に電圧の振幅の変動を打ち消す制御を行う。これにより、ある中継装置200へのデータ送信の影響が前段の他の中継装置または送電装置100に伝播することを回避することができる。
(実施形態3)
図23は、実施形態3における複数の中継装置200を示す図である。本実施形態における中継装置200は、実施形態1におけるデータ送信時の制御と、実施形態2におけるデータ受信時の制御の両方を行う点で、実施形態1、2と異なっている。
図23に示すように、本実施形態における中継装置200は、反転制御回路298を備え、実施形態2において説明した受信データに基づく反転制御を行う。さらに、中継側制御回路250が、実施形態1において説明した送信データに基づくインバータ回路230の制御を併せて行う。両方の制御を行うことにより、データ送信時およびデータ受信時の双方において、他の装置への影響を抑えることができる。このため、図4、5を参照して説明した2つの課題の両方を解決することができる。
本実施形態における中継装置200は、データ送信時の制御と、データ受信時の制御とを両方行うが、両方を同じタイミングで行うことはできない。図24はこの課題を説明するための図である。図24(A)に示すように、受電装置300から中継装置200にデータAが送信されると、中継装置200は、実施形態2で説明した振幅変調器270を用いた制御を行うため、前段の中継装置にデータを送信することができない。また、中継装置200がデータBを前段の中継装置に送信すると、実施形態1で説明したインバータ回路230を用いた制御を行うため、受電装置から当該中継装置200にデータを送信することができない。
そこで、本実施形態における中継側制御回路250は、中継側振幅変調器270に2値の送信データの送信開始を指示するタイミング制御信号を送信し、中継側振幅変調器270が送信データを送信する送信期間と、中継側復調器280が受信データを受信する受信期間とをオーバーラップさせない制御を行う。
本実施形態では、前段へのデータ送信よりも後段からのデータ受信を優先するタイミング制御を行う。これは、電力を安定的に伝送するために、受電側からの情報がより重要であるためである。例えば、図24(B)に示すように、中継装置200がデータBを送信している最中に後段の装置(受電装置300または他の中継装置200)からのデータAの送信が生じた場合には、データBの送信を中断する。また、後段の装置からデータAが送信されている最中にデータBの送信を行う場合には、データAの送信が完了するまでデータBの送信を保留する。
図25は、本実施形態における動作の一例を示すフローチャートである。まず中継側制御回路250は、前段の装置へのデータの送信を準備する(ステップS301)。このとき、後段の装置からデータを受信しているか否かを判断する(ステップS302)。データ受信中である場合は、受信が完了するまで待機する(ステップS303)。受信中でない場合は、前段の装置への送信を開始する(ステップS304)。中継側制御回路250は、送信中に後段の装置からデータを受信したか否かを逐次判断する(ステップS305)。データを受信した場合は、送信を中断し、受信が完了するまで待機する(ステップS306)。データを受信していない場合は、送信をそのまま継続し、完了する。
以上の動作により、データ送信とデータ受信との混信を防ぐとともに、後段からのデータ受信を優先した好適な通信を実現することができる。
以上のように、本開示は、以下の項目に記載の無線電力伝送システムおよび送電装置を含む。
[項目1]
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置された中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
変換された前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、
を有し、
前記中継装置は、
前記送電側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記送電側交流電力を受電する中継側受電アンテナと、
受電された前記送電側交流電力を中継側直流電力に変換する中継側整流器と、
前記中継側直流電力を中継側交流電力に変換する中継側インバータ回路と、
変換された前記中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナと、
を有し、
前記受電装置は、
前記中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
前記受電側受電アンテナが受電した前記中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
前記受電側受電アンテナが受電した前記中継側交流電力の電圧の振幅を、第1振幅(V1)と第2振幅(V2)とに変動させて、前記受電側受電アンテナと前記中継側送電アンテナとの電磁気的結合を介して2値の受電側送信データを前記中継装置に送信する受電側振幅変調器と、を有し、
前記中継装置は、さらに、
前記中継側送電アンテナと接続され、前記中継側送電アンテナに入力された前記中継側交流電力の電圧の変化に基づいて前記2値の受電側送信データを復調して2値の中継側受信データを受信する中継側復調器と、
前記中継側復調器が受信した前記2値の中継側受信データの符号を反転させ、前記反転された2値の中継側受信データに基づいて、前記中継側振幅変調器を用いて、前記第1振幅(V1)に対応する前記中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と前記第2振幅(V2)に対応する前記中継側直流電力の第2電圧値(DC2)との差分を無くす制御を行う中継側反転制御回路と、を有する、
無線電力伝送システム。
[項目2]
前記2値の受電側送信データは、前記受電側直流電力の電力値を表す送信データである、
項目1に記載の無線電力伝送システム。
[項目3]
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置され、前記送電装置から近い順番に1番目からN番目まで順序付けられたN個(Nは2以上の整数)の中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
変換された前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、
を有し、
前記N個の中継装置中の1番目の中継装置は、
前記送電側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記送電側交流電力を受電する1番目の中継側受電アンテナと、
受電された前記送電側交流電力を1番目の中継側直流電力に変換する1番目の中継側整流器と、
前記1番目の中継側直流電力を1番目の中継側交流電力に変換する1番目の中継側インバータ回路と、
変換された前記第1番目の中継側交流電力を無線で送電する1番目の中継側送電アンテナと、を有し、
前記N個の中継装置中のi番目(i=2〜N)の中継装置は、
i−1番目の中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、前記i−1番目の中継側交流電力を受電するi番目の中継側受電アンテナと、
受電された前記i−1番目の中継側交流電力をi番目の中継側直流電力に変換するi番目の中継側整流器と、
前記i番目の中継側直流電力をi番目の中継側交流電力に変換するi番目の中継側インバータ回路と、
変換された前記i番目の中継側交流電力を無線で送電するi番目の中継側送電アンテナと、
を有し、
前記受電装置は、
前記N番目の中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、前記N番目の中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
前記受電側受電アンテナが受電した前記N番目の中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
を有し、
前記1番目の中継装置は、さらに、
前記1番目の中継側受電アンテナが受電した前記送電側交流電力の電圧の振幅を、1番目の第1振幅(V1)と1番目の第2振幅(V2)とに変動させて、前記1番目の中継側受電アンテナと前記送電側送電アンテナとの電磁的結合を介して2値の1番目の中継側送信データを前記送電装置に送信する1番目の中継側振幅変調器を有し、
前記i番目(i=2〜N)の中継装置は、さらに、
前記i番目の中継側受電アンテナが受電した前記i−1番目の中継側交流電力の電圧の振幅を、i番目の第1振幅(V1)とi番目の第2振幅(V2)とに変動させて、前記i番目の中継側受電アンテナと前記i−1番目の中継側送電アンテナとの電磁的結合を介して2値のi番目の中継側送信データを前記i−1番目の中継装置に送信するi番目の中継側振幅変調器を有し、
前記i−1番目(i=2〜N)の中継装置は、さらに、
前記i−1番目の中継側送電アンテナと接続され、前記i−1番目の中継側送電アンテナに入力された前記i−1番目の中継側交流電力の電圧の変化に基づいて前記2値のi番目の中継側送信データを復調して2値のi−1番目の中継側受信データを受信するi−1番目の中継側復調器と、
前記i−1番目の中継側復調器が受信した前記2値のi−1番目の中継側受信データの符号を反転させ、前記反転された2値のi−1番目の中継側受信データに基づいて、前記i−1番目の中継側振幅変調器を用いて、前記i番目の第1振幅(V1)に対応する前記i−1番目の中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と前記i番目の第2振幅(V2)に対応する前記i−1番目の中継側直流電力の第2電圧値(DC2)との差分を無くす制御を行うi−1番目の中継側反転制御回路と、を有する、無線電力伝送システム。
[項目4]
前記受電装置は、
前記受電側受電アンテナが受電した前記N番目の中継側交流電力の電圧の振幅を、第3振幅(V3)と第4振幅(V4)とに変動させて、前記受電側受電アンテナと前記N番目の中継側送電アンテナとの電磁気的結合を介して2値の受電側送信データを前記N番目の中継装置に送信する受電側振幅変調器と、を有し、
前記N番目の中継装置は、さらに、
前記N番目の中継側送電アンテナと接続され、前記N番目の中継側送電アンテナに入力された前記N番目の中継側交流電力の電圧の変化に基づいて前記2値の受電側送信データを復調して2値のN番目の中継側受信データを受信するN番目の中継側復調器と、
前記N番目の中継側復調器が受信した前記2値のN番目の中継側受信データの符号を反転させ、前記反転された2値のN番目の中継側受信データに基づいて、前記N番目の中継側振幅変調器を用いて、前記第3振幅(V3)に対応する前記N番目の中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と前記第4振幅(V4)に対応する前記N番目の中継側直流電力の第2電圧値(DC2)との差分を無くす制御を行うN番目の中継側反転制御回路と、を有する、項目3に記載の無線電力伝送システム。
[項目5]
前記2値の受電側送信データは、前記受電側直流電力の電力値を表す送信データである、
項目4に記載の無線電力伝送システム。
[項目6]
前記2値のi番目(i=1〜N)の中継側送信データは、前記i番目の中継側直流電力の電力値を表した送信データである、
項目3から5のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
[項目7]
前記i番目(i=1〜N)の中継側インバータ回路は、4つのスイッチング素子を有し、
前記4つのスイッチング素子は、供給された前記i番目の中継側直流電力の電圧と同じ極性の電圧を導通時に出力する第1スイッチング素子対と、前記第1直流電力の電圧と逆の極性の電圧を導通時に出力する第2スイッチング素子対とを含み、
前記i番目の中継側制御回路は、前記4つのスイッチング素子の各々に、導通および非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
前記第1スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差、および前記第2スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差を調整することにより、前記i番目の中継側インバータ回路から出力される前記i番目の中継側交流電力の電圧の振幅を調整する、
項目3から6のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
[項目8]
前記i番目(i=1〜N)の中継側制御回路は、前記i番目の中継側インバータ回路から出力される前記i番目の中継側交流電力の周波数を変化させることにより、前記i番目の中継側インバータ回路から出力される前記i番目の中継側交流電力の電圧の振幅を調整する、
項目3から6のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
[項目9]
前記i番目(i=1〜N)の中継側インバータ回路は、複数のスイッチング素子を有し、
前記i番目(i=1〜N)の中継側制御回路は、前記複数のスイッチング素子の各々に、導通および非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
前記パルス信号のデューティ比を調整することにより、前記i番目の中継側インバータ回路から出力される前記i番目の中継側交流電力の電圧の振幅を調整する、
項目3から6のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
本開示の技術は、例えば、監視カメラ、ロボットなど、電力供給とともにデータを伝送する必要がある機器に利用可能である。
50 直流(DC)電源
100 送電装置
130 送電側インバータ回路
140 送電側送電アンテナ
150 送電側制御回路
160 パルス出力回路
180 送電側復調器
195 受信データメモリ
200 中継装置
210 中継側受電アンテナ
220 中継側整流器
230 中継側インバータ回路
240 中継側送電アンテナ
250 中継側制御回路
260 パルス出力回路260
270 中継側振幅変調器
275 中継側負荷変調回路
280 復調器
290 送信データメモリ
295 受信データメモリ
298 反転制御回路
300 受電装置
310 受電側受電アンテナ
320 受電側整流器
370 受電側振幅変調器
375 受電側負荷変調回路
390 送信データメモリ
400 負荷

Claims (6)

  1. 送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置された中継装置と、を備えた無線電力伝送システムにおける中継装置であって、
    前記送電装置は、
    送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
    変換された前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、
    を有し、
    前記中継装置は、
    前記送電側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記送電側交流電力を受電する中継側受電アンテナと、
    受電された前記送電側交流電力を中継側直流電力に変換する中継側整流器と、
    前記中継側直流電力を中継側交流電力に変換する中継側インバータ回路と、
    変換された前記中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナと、
    を有し、
    前記受電装置は、
    前記中継側送電アンテナと電磁気的に結合し、送電された前記中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
    前記受電側受電アンテナが受電した前記中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
    前記受電側受電アンテナが受電した前記中継側交流電力の電圧の振幅を、第1振幅(V1)と第2振幅(V2)とに変動させて、前記受電側受電アンテナと前記中継側送電アンテナとの電磁気的結合を介して2値の受電側送信データを前記中継装置に送信する受電側振幅変調器と、を有し、
    前記中継装置は、さらに、
    前記中継側送電アンテナと接続され、前記中継側送電アンテナに入力された前記中継側交流電力の電圧の変化に基づいて前記2値の受電側送信データを復調して2値の中継側受信データを受信する中継側復調器と、
    前記中継側復調器が受信した前記2値の中継側受信データの符号を反転させ、前記反転された2値の中継側受信データに基づいて、中継側振幅変調器を用いて、前記第1振幅(V1)に対応する前記中継側直流電力の第1電圧値(DC1)と前記第2振幅(V2)に対応する前記中継側直流電力の第2電圧値(DC2)との差分を無くす制御を行う中継側反転制御回路と、を有する、
    中継装置。
  2. 前記中継側振幅変調器は、前記中継側受電アンテナが受電した前記送電側交流電力の電圧の振幅を変動させて、前記中継側受電アンテナと前記送電側送電アンテナとの電磁的結合を介して2値の中継側送信データを前記送電装置に送信する、
    請求項1に記載の中継装置。
  3. 前記中継側送信データは、前記中継側直流電力の電力値を表した送信データである、
    請求項2に記載の中継装置。
  4. 前記中継側インバータ回路は、4つのスイッチング素子を有し、
    前記4つのスイッチング素子は、供給された前記中継側直流電力の電圧と同じ極性の電圧を導通時に出力する第1スイッチング素子対と、前記中継側直流電力の電圧と逆の極性の電圧を導通時に出力する第2スイッチング素子対とを含み、
    前記中継側反転制御回路は、前記4つのスイッチング素子の各々に、導通および非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
    前記第1スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差、および前記第2スイッチング素子対に供給される2つのパルス信号の位相差を調整することにより、前記中継側インバータ回路から出力される前記中継側交流電力の電圧の振幅を調整する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の中継装置。
  5. 前記中継側反転制御回路は、前記中継側インバータ回路から出力される前記中継側交流電力の周波数を変化させることにより、前記中継側インバータ回路から出力される前記中継側交流電力の電圧の振幅を調整する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の中継装置。
  6. 前記中継側インバータ回路は、複数のスイッチング素子を有し、
    前記中継側反転制御回路は、前記複数のスイッチング素子の各々に、導通および非導通の状態を切り替えるパルス信号を供給し、
    前記パルス信号のデューティ比を調整することにより、前記中継側インバータ回路から出力される前記中継側交流電力の電圧の振幅を調整する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の中継装置。
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