JP6680923B2 - 水上標的 - Google Patents

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Description

本発明は、自沈システムを備えた水上標的に関する。
飛翔体の性能試験、発射訓練又は爆撃訓練用等の標的として、コーナリフレクタを備えた水上標的が用いられる。コーナリフレクタは互いに直交する3つの電波反射面から形成される。電波反射面は直角二等辺三角形から形成される。したがって、コーナリフレクタは、底部が開放された三角錐状になる。入射した電波は、3つの電波反射面にて順次反射され、入射方向と反対方向に出射される。
一般に、水上標的は台船又は遠隔操縦可能なボートに電波又は赤外線等の光波を用いて艦船、航空機、飛翔体等から探知可能な反射体が備えられている。試験又は訓練水域は陸から離れた場所に限定され、水上標的をえい航船により標的設置場所までえい航するのに時間がかかるという不具合がある。
そのため、膨張式チューブや風船により形成された水上標的が提案されている。収納体に収納された水上標的を航空機又はヘリコプタ等により移動し、設置個所に投下する。投下の際チューブや風船が膨張して水上標的のフレームを形成する。さらに、フレーム内に折りたたまれたコーナリフレクタが展開し、電波反射面が所定位置に形成される(例えば特許文献1)。
一方で、膨張式チューブや風船により形成された水上標的に備えられるコーナリフレクタは剛性が低く、強風等により変形し、電波反射特性が悪くなるという課題があった。
これに対し特許文献2では、コーナリフレクタの開放面の3辺を二十面体から形成されるフレームに支持させるとともに、コーナリフレクタの頂点を二十面体内に設置された球体に支持させ、コーナリフレクタの変形を抑制している。
ところで、水上標的は飛翔体が衝突することにより破壊される。しかしながら、破壊に失敗したり、飛翔体の性能試験、発射訓練又は爆撃訓練等が中止になったりするおそれもある。その場合、水上標的を回収するが、天候や海況の悪化により回収できない場合に、水上標的が無用に浮遊し続けることは好ましくない。そのため、水上標的は自沈システムを備えていてもよい。
特許文献3では、自沈システムを備えた水上標的が開示されている。
特開平7−0146099号公報 実開昭61−195610号公報 実開昭53−062100号公報
しかしながら、膨張式チューブや風船により形成された水上標的は、浮遊時の安定性に改善の余地あり、その結果、電波反射特性が悪くなるという課題があった。
また、特許文献2の技術では、コーナリフレクタの剛性は向上するものの、強風等によりフレーム自体が変形すると、これに伴い、コーナリフレクタも変形し、電波反射特性が悪くなるという課題があった。
特許文献3の技術により、自沈可能であるが、自沈までに時間がかかるという課題があった。
本発明は上記課題を解決するものであり、簡単な構成で短時間で自沈可能な自沈システムを備えた水上標的を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、水上標的である。水上標的は、複数の三角形と1以上の三角形を除く多角形とから構成される多面体構造である。前記多面体構造の各辺は、気柱により形成される。前記三角形が形成する面の一部又は全部には、コーナリフレクタが設置されている。前記コーナリフレクタは互いに直交する三面により構成される。
三角形を除く多角形(例えば、四角形、五角形、六角形)が底面となることにより、浮遊時の安定性が向上している。
好ましくは、前記水上標的は、前記気柱を膨張させる膨脹手段と、前記気柱と前記コーナリフレクタと前記膨脹手段とを収納する収納体とを備える。
これにより、航空機又はヘリコプタ等により投下可能になる。
更に好ましくは、前記収納体は前記三角形を除く多角形を形成する気柱と接続されている。
これにより、多面体構造が形成される際、三角形を除く多角形(例えば、五角形等)が確実に底面となる。
好ましくは、前記コーナリフレクタの各面は、金属繊維より形成されたメッシュ生地により形成される。
これにより、コーナリフレクタの変形が抑制される。
更に好ましくは、前記コーナリフレクタの各面は、編物生地により形成される。
これにより、コーナリフレクタの変形が抑制される。
更に好ましくは、前記コーナリフレクタの各辺は、非伸縮性ロープにより形成され、前記コーナリフレクタの各点は、伸縮性部材を介して、前記気柱に支持されている
これにより、コーナリフレクタの変形が抑制される。
更に好ましくは、前記コーナリフレクタが設置されている三角形が形成する面に対応して、コーナリフレクタ開口部を覆う幕が設けられている。
これにより、コーナリフレクタの変形が抑制される。また、赤外線等の光波を反射するレーザ反射幕としても機能する。
好ましくは、前記水上標的は、自沈システムを備える。
更に好ましくは、前記自沈システムは、制御指令に基づいて作動する第1バルブと、所定圧未満になると作動する第2バルブとを有する。
第1バブルが動作すると、自動的に第2バルブが作動する。これにより、確実に自沈する。
また、第1バルブの数を少なくすることで、構成を簡素にし、故障を減らし、低コスト化を図る。
更に好ましくは、前記多面体構造を形成する気柱は、気柱内部において連続している。
これにより、より確実に自沈する。
上記課題を解決する本発明は、互いに直交する三面により構成され、各面は、金属繊維より形成されたメッシュ生地により形成されるコーナリフレクタである。
上記課題を解決する本発明は、水上標的形成方法である。前記収納体が投下され、前記膨脹手段が収納体の蓋を開け、前記収納体は水面下に沈み、前記膨脹手段が気柱を膨張させ、前記気柱が浮上し、前記三角形を除く多角形を底面として多面体構造が形成され、水上標的を形成する。
本発明にかかる水上標的の自沈システムは、簡素な構成で、短時間で水上標的を沈めることができる。
水上標的外観構成図 水上標的外観構成図 水上標的主要構成図 コーナリフレクタ概念図 コーナリフレクタ詳細図 水上標的内部構成図 収納体外観構成図 収納体内部構成図 水上標的形成説明図 自沈システム構成図 自沈システム動作説明図 低圧作動バルブ動作説明図 多面体構造変形例
〜水上標的全体構成〜
図1および図2は、水上標的の外観構成図である。図1は略上方からみた斜視図であり、図2は略下方からみた斜視図である。図3は、水上標的の主要構成図である。
本実施形態の水上標的は、15の正三角形と1の正五角形とから構成される多面体構造である。なお、本実施形態の多面体構造は正三角形から構成される正二十面体のうち、5つの正三角形を1つの正五角形に置き換えたものである。
多面体構造の各辺は気柱1により形成される。気柱はゴム製等のチューブを膨張することにより形成され、所定の剛性を維持する。各気柱1は内部において連続している。
各正三角形が形成する面に対応して、コーナリフレクタ2が埋設されている。本実施形態では、上方5面を除く10面に10のコーナリフレクタが埋設されている。
コーナリフレクタ2は、底部が開放された三角錐状である(図4および図5に対応する記載にて詳細後述)。気柱1が形成する正三角形面とコーナリフレクタ2が形成する三角錐状の開放面とが対応している。
気柱1が形成する正三角形面およびコーナリフレクタ2が形成する三角錐状の開放面に対向して、レーザ反射幕3(詳細後述)が設けられている。
気柱1が形成する正五角形面には、波除幕4が設けられている。波除幕4は、下方からの波の侵入を防止する。
〜浮遊時安定性〜
多面体構造において、正五角形が形成する面が底面となる。これにより、浮遊時の安定性が向上する。正五角形の中心から下方に収納ケース5(図7および図8に対応する記載にて詳細後述)がロープを介して連結されている。収納ケース5は所定の重量を有し、水上標的の浮力に対抗するように、錘として作用する。
また、正五角形の一端からアンカー6が連結されている。
さらに、正五角形面を形成する気柱1には水嚢7が設けられている。水嚢7はチューブに取り付けられ、内部に水が挿入される。水が挿入された水嚢7は、水上標的の浮力に対抗するように作用する。
〜コーナリフレクタ〜
図4は、コーナリフレクタ概念図である。コーナリフレクタ2は、互いに直交する3つの電波反射面から形成される。電波反射面は直角二等辺三角形から形成される。したがって、コーナリフレクタ2は、底部が開放された三角錐状になる。
コーナリフレクタ2に入射した電波は、3つの電波反射面にて順次反射され、入射方向と反対方向に出射される。このように、3つの電波反射面の直交位置を維持することにより、電波反射特性が維持される。
電波反射面は、金属繊維より形成されたメッシュ生地により形成される。
開口率が大きくなるほど軽量になるとともに、通気性が良くなる。その結果、自重による撓みが少なくなるとともに、風抵抗や波抵抗が少なくなり、電波反射面の変形が抑制され、電波反射面の直交性を維持できる。
なお、試作品では、Ecologa EuropeGmbHの電磁波シールド生地DALIを用いたが、充分な電波反射特性を確認できた。メッシュ開口は0.5×0.5mmであった。
確実な軽量性や通気性を得るためには、メッシュ生地は開口率30%以上、好ましくは開口率50%以上であることが好ましい。ただし、開口サイズは、送信電波波長の半分以下であることが好ましい。これにより、メッシュ生地は電波反射面として機能する。
また、メッシュであることで、波浪による潮が付着しにくく、電波反射特性が劣化しにくい。
金属繊維は樹脂繊維を金属によりコーティングしたものを用いる。具体的にはナイロンに銀やニッケルを被覆する。金属を引き延ばして細線としてもよい。
生地は織地でも良いが、編地(ニット)であると尚良い。編地は伸縮性を有する。電波反射面として用いる場合、生地の自重による撓みが少ない。これにより、電波反射面の直交性を維持できる。
試作品では、生地を水平に張った時、正三角形の一辺の長さに対する自重による撓み量は、2%以下であった。また、この程度の撓みであれば電波反射特性に影響を与えないことを確認した。
生地が織地である場合、平織等でも良いが、蜂巣織であると尚良い。蜂巣織は伸縮性を有する。電波反射面として用いる場合、生地の自重による撓みが少ない。これにより、電波反射面の直交性を維持できる。
図5および図6は、コーナリフレクタの詳細図である。図5は、コーナリフレクタの支持状態を示し、図6は、コーナリフレクタ同士の関係を示す。
コーナリフレクタ2は三角錐(3つの直角二等辺三角形と1つの正三角形から形成される四面体、ただし正三角形は開放面である)構造である。四面体の各辺には、非伸縮性ロープ11が沿う様に配設されている。非伸縮性ロープ11には例えばダイニーマ(登録商標)ロープやケブラー(登録商標)ロープが用いられる。
コーナリフレクタ2の開放面側の3つの頂点には、伸縮性部材12が連設されている。具体的には、各頂点において3つの非伸縮性ロープ11と伸縮性部材12とが連続している。伸縮性部材12の他端は気柱1に支持されている。伸縮性部材12は例えばゴム紐である。
コーナリフレクタ2の奥側頂点には、伸縮性部材12が連設されている。具体的には、各頂点において3つの非伸縮性ロープ11と伸縮性部材12とが連続している。伸縮性部材12の他端は丸リンク13に連設されている。
丸リンク13は多面体構造の略中心に配置される。丸リンク13には、各コーナリフレクタ2の奥側頂点における伸縮性部材12の他端が連設される。これにより丸リンク13では、各伸縮性部材12の張力が釣り合っている。
すなわち、各非伸縮性ロープ11の両端には、伸縮性部材12が連設されている。伸縮性部材12に適度な張力を与えることにより、非伸縮性ロープ11にも適度な張力が発生する。気柱1の変形およびコーナリフレクタ2自身の変形に対し、伸縮性部材12が対応して伸縮する。これにより、各非伸縮性ロープ11は撓むことがなく、常に同じ長さを維持する。
その結果、6本の非伸縮性ロープ11により形成される四面体構造は常に維持される。言い換えると、コーナリフレクタ2の変形が抑制される。
〜レーザ反射幕〜
コーナリフレクタ2の開放面に対向して、レーザ反射幕3が設けられている。レーザ反射幕3は、気柱1が形成する正三角形の各頂点にそれぞれ支持される。
ただし、多面体構造を形成する際に、陰圧が発生しない様に、開口部を設け、完全に気柱1が形成する正三角形を密閉しないようにしている。その結果、レーザ反射幕3は、正三角形の頂点が欠けた形状(六角形)をしている。
レーザ反射幕3は、例えばナイロン繊維による織地である。
レーザ反射幕3は、風や波を通過させないことが好ましい。これにより、コーナリフレクタ2において、電波反射面の変形が抑制され、電波反射面の直交性を維持できる。また、コーナリフレクタ2において、波浪による潮が付着しにくく、電波反射特性が劣化しにくい。
レーザ反射幕3は、レーダ電波を透過するとともに、レーザを反射する。これにより、コーナリフレクタ2の機能を阻害することなく、レーザ反射幕として機能する。
〜収納ケース〜
図7は収納ケースの外観構成図である。収納ケース5は、例えば金属製の筺体であり、錘として作用するように所定の重量を有する。一方で、航空機又はヘリコプタ等に積載されるため、コンパクトであることが好ましい。
収納ケース5は2つのケース半体が互いに向かい合い、蓋をするように形成される。収納ケース5には、作動索16やフォーク差込口17が設けられている。
図8は収納ケース5の内部構成図である。
収納ケース5は、気柱1となるゴム製等のチューブと、コーナリフレクタ2と、レーザ反射幕3と、波除幕4と、高圧ガス容器18とを収納する。
収納ケース5内において、気柱1となるゴム製等のチューブと、コーナリフレクタ2と、レーザ反射幕3と、波除幕4は折り畳まれて、浮舟体19が形成されている。
高圧ガス容器18と浮舟体19(特にゴム製等のチューブ)とは耐圧ホースを介して連続している。
作動索16が引かれると撃鉄が作動し、高圧ガス容器18が開封される。
〜水上標的形成〜
図9は水上標的を形成する動作説明図である。
収納ケース5は航空機又はヘリコプタ等に積載され、標的設置個所まで移動し、投下される。なお、艦船の甲板、港湾の岸壁等プラットホームから投下してもよい。
ヘリコプタ等に懸吊された収納ケース5を投下すると、作動索16が引かれ、撃鉄が作動し、高圧ガス容器18が開封される。
浮舟体19(特にゴム製等のチューブ)に高圧ガス(例えば炭酸ガス)が供給される。浮舟体19の膨張圧により、収納ケース5の蓋が開かれる。
このとき、収納ケース5は一度水面下に沈む。収納ケース5と浮舟体19は分離する。なお、波除幕4により確実に収納ケース5と浮舟体19は分離する。
気柱1が膨張し、浮舟体19は浮上する。このとき、多面体構造における正五角形の中心から下方に収納ケース5がロープを介して連結されており、浮力に対抗するように作用する。その結果、正五角形が形成する面が確実に底面となる。
底面が形成されるとともに、上方に伸びる気柱が形成され、多面体構造が形成される。
多面体構造の展帳動作とともに、コーナリフレクタ2と、レーザ反射幕3と、波除幕4はそれぞれ展開する。これにより、水上標的が形成される。
〜効果〜
本実施形態の効果について簡潔にまとめる。
多面体構造の展帳動作の際、正五角形が形成する面が確実に底面となる。五角形が底面となることにより、浮遊時の安定性が向上する。その結果、コーナリフレクタ2の変形が抑制される。
コーナリフレクタ2の電波反射面がメッシュ生地により形成されることにより、軽量になるとともに、通気性が良くなり、電波反射面の変形、つまり、コーナリフレクタ2の変形が抑制される。
コーナリフレクタ2の各辺は、非伸縮性ロープ11により形成され、コーナリフレクタ2の各点は、伸縮性部材12を介して、気柱1および丸リング13に支持されている。気柱1の変形およびコーナリフレクタ2自身の変形に対し、伸縮性部材12が対応して伸縮する。つまり、コーナリフレクタ2の変形が抑制される。
レーザ反射幕3は、風や波を通過させない。その結果、コーナリフレクタ2の変形が抑制される。
以上のようにコーナリフレクタ2の変形が抑制される結果、電波反射面の直交性を維持でき、電波反射特性が維持できる。つまり。レーダにより水上標的の位置を精度よく確認できる。
〜自沈システム構成〜
水上標的は飛翔体が衝突することにより破壊される。しかしながら、破壊に失敗したり、飛翔体の性能試験、発射訓練又は爆撃訓練等が中止になったりするおそれもある。その場合、水上標的を回収するが、天候や海況の悪化により回収できない場合に、水上標的が無用に浮遊し続けることは好ましくない。そのため、水上標的は自沈システムを備えていてもよい。
図10は自沈システムの構成図である。自沈システムは、制御装置21と制御バルブ22(第1バルブ)と低圧作動バルブ23(第2バルブ)とを有する。
制御装置21と制御バルブ22は、多面体構造の中段の気柱に少なくとも1つ設けられている。制御装置21は、指令信号を受信するか、所定時間経過を判断すると、制御バルブ22に作動信号を送信する。作動信号に基づき、制御バルブ22は開かれ、気柱1内のガスが放出される。
低圧作動バルブ23は、複数の気柱1に略均等に設けられている。所定圧力以下になると、自動的に作動し、低圧作動バルブ23は開かれ、気柱1内のガスが放出される(図12に対応する記載にて詳細後述)。
図11は、自沈システムの動作説明図である。気柱1には高圧ガスが充填されており、所定の圧力が維持されている(図9参照)。
まず、制御装置21からの指令に基づき、制御バルブ22は開かれ、気柱1内のガスが放出される。これにより、気柱1内の圧力が徐々に低下する(図11上段参照)。
所定圧力以下になると、低圧作動バルブ23は開かれ、気柱1内のガスが放出される。低圧作動バルブ23は複数均等配置されている為、気柱1内の圧力が急激に低下する(図11中段参照)。
ところで、各気柱1は内部において連続している。すなわち、ガスの流れを妨げる隔壁等がない。これにより、各低圧作動バルブ23から均等にガスが放出される。ガス溜まりが発生するおそれが少ない。また、低圧作動バルブ23の一部が作動しない場合でも、確実に減圧できる。
気柱1内のガスがほとんど放出されると、水上標的は浮力を失い、収納ケース5の重みにより水面下に沈む(図11下段参照)。
このように、自沈システムは、確実に短時間で水上標的を沈めることができる。
ここで、制御バルブ22は少なくとも1つあればよく、制御装置21からの配線を最短とすることができる。また、制御バルブ22をなるべく少なくすることにより、故障のおそれが低い。さらに、制御バルブ22をなるべく少なくすることにより、低コストとすることができる。
図12は、低圧作動バルブ23の動作説明図である。低圧作動バルブ23は、連設されるバルブ23Aとバルブ23Bとから構成される。
バルブ23Aは第1閾値未満では開いており、第1閾値以上になると閉じる。
バルブ23Bは第2閾値(第1閾値より高い)未満では閉じており、第2閾値以上になると開く。バルブ23Bは永久磁石を有し、一度開くと、永久磁石により開いた状態を維持する。
収納ケース内では、低圧作動バルブ23に圧力がほぼ作用しない(図7参照)。すなわち、第1閾値未満の場合、バルブ23Aは開き、バルブ23Bは閉じている。すなわち、低圧作動バルブ23は閉じている(ガスが放出されない)。
気柱1に高圧ガスが供給され、第1閾値以上(第2閾値未満)になると、バルブ23Aは閉じる。一方、バルブ23Bは閉じたままである。すなわち、低圧作動バルブ23は閉じている。
さらに、気柱1に高圧ガスが供給され、第2閾値以上になると、バルブ23Aは閉じたまま、バルブ23Bが開く。すなわち、低圧作動バルブ23は閉じている。更に、気柱1に高圧ガスが供給され、多面体構造が形成される(図9参照)。
天候や海況の悪化により水上標的が回収できない場合は、自沈システムが動作する(図11参照)。制御バルブ22が開かれ、気柱1内の圧力が徐々に低下する。ただし、第2閾値未満となっても、バルブ23Bは永久磁石により開いた状態を維持する。一方、更に圧力が下がり、第1閾値未満となると、再びバルブ23Aが開く。すなわち、低圧作動バルブ23が開く。
このように、自沈システム動作時において、低圧作動バルブ23は第1閾値未満となると自動的に作動する。
〜変形例〜
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で種々の変形が可能である。
本実施形態では、多面体構造は、15の正三角形と1の正五角形とから構成される。ところで、遠距離入射であれば、電波はほぼ水平に近い角度から入射される。15の正三角形のうち、上方5面におけるコーナリフレクタ2が使用される可能性は低い。
そのため、上方5面においては、コーナリフレクタ2を設置しなくともよい。その結果、15の正三角形のうち側面において10のコーナリフレクタ2が埋設されている。
図13は、多面体構造の変形例又はコーナリフレクタ数の変形例である。
図13Aは、15の正三角形に対応して15のコーナリフレクタ2が埋設されている。
図13Bの多面体構造は、10の正三角形と2の正五角形とから構成される。10の正三角形に対応して10のコーナリフレクタ2が埋設されている。
図13Cの多面体構造は、12の正三角形と1の正四角形とから構成される。12の正三角形に対応して12のコーナリフレクタ2が埋設されている。
図13Dの多面体構造は、12の正三角形と1の正四角形とから構成される。12の正三角形のうち側面において8のコーナリフレクタ2が埋設されている。
図13Eの多面体構造は、8の正三角形と2の正四角形とから構成される。8の正三角形に対応して8のコーナリフレクタ2が埋設されている。
図13Fの多面体構造は、4の正三角形と1の正四角形とから構成される。4の正三角形に対応して4のコーナリフレクタ2が埋設されている。
図13Gの多面体構造は、12の正三角形と2の正六角形とから構成される。12の正三角形に対応して12のコーナリフレクタ2が埋設されている。
いずれの変形例も浮遊時の安定性が向上する。また、あらゆる方向からの電波を反射できる。
本実施形態では、飛翔体の性能試験、発射訓練又は爆撃訓練用等の水上標的として説明したが、救難ブイ又はデコイとして用いてもよい。
1 気柱
2 コーナリフレクタ
3 レーザ反射幕
4 波除幕
5 収納ケース
6 アンカー
7 水嚢
11 非伸縮性ロープ
12 伸縮性部材
13 丸リンク
16 作動索
17 フォーク差込口
18 高圧ガス容器
19 浮舟体
21 制御装置
22 制御バルブ(第1バルブ)
23 低圧作動バルブ(第2バルブ)

Claims (3)

  1. 複数の三角形からなる面を含む多面体構造であり、
    前記多面体構造の各辺は、気柱により形成され、
    前記三角形が形成する面の一部又は全部には、コーナリフレクタが設置されており、
    自沈システムを備え、
    前記自沈システムは、
    少なくとも一の気柱に設けられ、制御指令に基づいて作動する第1バルブと、
    前記第1バルブが設けられた気柱とは別の気柱に設けられ、所定圧未満になると作動する第2バルブと
    を有する
    ことを特徴とする水上標的。
  2. 前記多面体構造を形成する気柱は、気柱内部において連続している
    ことを特徴とする請求項1記載の水上標的。
  3. 前記多面体構造は、三角形を除く多角形からなる面を含む
    ことを特徴とする請求項2記載の水上標的。
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