JP6680540B2 - 工程評価方法と装置 - Google Patents

工程評価方法と装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6680540B2
JP6680540B2 JP2016005966A JP2016005966A JP6680540B2 JP 6680540 B2 JP6680540 B2 JP 6680540B2 JP 2016005966 A JP2016005966 A JP 2016005966A JP 2016005966 A JP2016005966 A JP 2016005966A JP 6680540 B2 JP6680540 B2 JP 6680540B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
defect
target
product
execution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016005966A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017126251A (ja
Inventor
まりか 成瀬
まりか 成瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Aerospace Co Ltd
Original Assignee
IHI Aerospace Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Aerospace Co Ltd filed Critical IHI Aerospace Co Ltd
Priority to JP2016005966A priority Critical patent/JP6680540B2/ja
Publication of JP2017126251A publication Critical patent/JP2017126251A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6680540B2 publication Critical patent/JP6680540B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Landscapes

  • General Factory Administration (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、製品の信頼性を評価するために、製品の製造工程の成熟段階を評価する方法と装置に関する。
製品の信頼性を評価するために、製品の使用実績データや製品の試験結果データが用いられている。例えば、下記の特許文献1では、所定の出荷先へ出荷された機器の集合である母集団を求め、機器の故障発生時間情報(使用実績データ)や他の情報に基づいて、母集団内において信頼性解析時点までに発生している機器の故障実績を求め、母集団と故障実績とに基づいて機器の信頼性解析を行っている。
特開2005−327201号公報
しかし、使用実績データや製品の試験結果データが無かったり少なかったりする製品については、信頼性を評価できなかった。例えば、ロケットエンジンやスラスタなどの宇宙製品は、高い信頼性が要求されるが、信頼性を確認するために十分な使用実績データや試験結果データがない場合がある。
そこで、本発明の目的は、使用実績データや試験回数データが無く又は少ない製品の信頼性を評価できる手段を提供することにある。
本願の発明者は、製品の信頼性を評価するために、製品の使用実績データに着目するのではなく、製品を製造するために実行される工程に着目した。
すなわち、工程の成熟段階をワイブル解析(詳しくは後述する)により求め、工程の成熟段階が安定期に入っており、且つ、この時期の工程の不具合発生率が低い場合に、製造された製品の信頼性が高いといえることに着目した。
これに基づいて本発明はなされた。すなわち、本発明によると、製品を製造するために行われる工程の成熟段階を評価する工程評価方法であって、
評価の対象とする対象工程について、その各実行回数区間の不具合発生率を示す不具合率データを記憶する記憶装置と、
前記記憶装置の前記不具合率データに基づいて、対象工程の実行回数tと不具合発生率の累積値H(t)との関係を近似式H(t)=(t/η) またはH(t)={(t−γ)/η} で表す場合のパラメータmの値を求める演算装置と、を準備し、
1つの製品は、互いに異なる複数の工程により該工程で用いる機械又は治具によって製造され、
(A)複数の製品を製造するために、前記複数の工程を前記機械又は前記治具によって繰り返し行い、
(B)前記(A)の結果に基づいて、各工程について工程の実行回数毎に工程の不具合発生の有無を示した工程データを前記記憶装置に記憶させ
(C)前記(B)で記憶させた工程データに基づいて、評価の対象とする対象工程について、各実行回数区間の不具合発生率を示す不具合率データを前記演算装置に求めさせ
(D)前記(C)で求めた不具合率データに基づいて、前記演算装置に前記パラメータmの値を求めさせ
前記(A)〜(D)を繰り返す、工程評価方法が提供される。
また、本発明によると、製品を製造するために行われる工程の成熟段階を評価するための工程評価装置であって、
評価の対象とする対象工程について、その各実行回数区間の不具合発生率を示す不具合率データを記憶する記憶装置と、
前記記憶装置の前記不具合率データに基づいて、対象工程の実行回数tと不具合発生率の累積値H(t)との関係を近似式H(t)=(t/η)またはH(t)={(t−γ)/η}で表す場合のパラメータmの値を求める演算装置と、を備える、工程評価装置が提供される。
上述した本発明によると、製品を製造するための工程を繰り返し実行していく過程で、対象工程について、各実行回数区間の不具合発生率を示す不具合率データに基づいて、対象工程の実行回数tと不具合発生率の累積値H(t)との関係を近似式H(t)=(t/η)またはH(t)={(t−γ)/η}で表す場合のパラメータmの値を求める。
求めたmの値は、工程の成熟段階を示す。演算装置は、mの値を繰り返し求める。ワイブル解析によると、mが1になっている場合には、工程の成熟段階が安定期に入っているといえる。この時期に不具合発生率が低い値をとっていれば、この時期に製造された製品は、信頼性が特に高いと評価できる。
したがって、使用実績データや試験結果データが無く又は少ない製品の信頼性も評価できるようになる。
本発明の実施形態による工程評価方法を示すフローチャートである。 工程データを示す。 (A)は、不具合率データを示し、(B)は、累積値データを示す。 対象工程の実行回数tと不具合発生率の累積値H(t)との関係を表すためのグラフである。 実行回数tと不具合率との関係を表すバスタブ曲線のグラフである。 実施例による実行回数tと累積値H(t)との関係を表すためのグラフである。 本発明の実施形態による工程評価装置のブロック図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、重複した説明を省略する。
本実施形態では、ワイブル解析により工程の成熟段階を評価する。製品が要素の連なりであるように、工程も、手順、作業者、設備(機械や治具)などの要素の連なりと考えることができる。したがって、工程を、製品と同じように評価できる。製品の故障とは、製品が持つ強度以上の負荷が与えられたときに発生する。この現象を製品ではなく工程の側からみると、工程の手順や設備が不適切に設定されていたり、工程の設備へその実力(例えば定格値)を超過する力が作用すると、工程に不具合が発生すると考えられる。
ここで、不具合とは、工程の実行が適切に行われないために製品の品質に影響を与えること、あるいは、設定されている工程自体が不適切なために工程の実行が適切に行われても製品の品質に影響を与えることである。例えば、前者としては、工程の実行中に、人が製品の部品を床に落としてしまい部品が損傷した場合、人が製品の環境試験の負荷条件を装置に入力する際に製品実力以上の条件を誤入力してしまい製品に過負荷をかけ損傷した場合、工程が製品の性能試験であり当該試験で用いる計測装置が動作しなかった場合などがある。また、後者としては、流量試験の許容公差幅に対して十分な精度を有する試験方法を設定せずに流量試験を行い再現性をもたない結果しか得られない場合、切削加工の順序を適切に設定せずに加工し残留歪みが残り変形してしまう場合などがある。
工程の成熟段階が安定期に入っており、且つ、この時期の工程の不具合発生率が低い場合に、製造された製品の信頼性が高いという仮定の下で、本実施形態の工程評価方法は、製品を製造するために行われる工程の成熟段階を評価する。
図1は、本発明の実施形態による工程評価方法のフローチャートである。
ステップS1において、複数の同一(例えば同一機種の)製品を製造するために、互いに異なる複数の工程を繰り返し行う。1つの製品は、互いに異なる複数の工程により製造されるので、ステップS1では、1つの製品を製造する度に、複数の工程が(例えば1回ずつ)行われる。
ステップS2において、ステップS1の結果に基づいて各工程について工程の実行回数毎に工程の不具合発生の有無を示した工程データを記録する。この工程データは、例えば図2に示されるものである。図2において、各工程について、実行回数毎に不具合発生の有無が記録されている。×印は、不具合が発生したことを示し、空欄は不具合が発生しなかったことを示す。なお、実行回数とは、図1のフローを開始してから、その工程を何回行ったかを示す数である。
図2の例では、1つの製品を製造するために、10の工程を行う。すなわち、工程番号が1〜10の工程を行う。したがって、この場合、ステップS1では、互いに異なる10の工程を、製造する製品の数だけ繰り返し行う。これらの工程として、製品を構成する各部品の組み立て、製品の部材や部品の切削、製品の構成部材同士の溶接、完成した製品の性能試験などがある。
ステップS3において、ステップS2で記録した工程データに基づいて、評価の対象とする対象工程について、評価対象範囲に含まれる、連続する複数の実行回数区間の各々における不具合発生率を示す不具合率データを求める。
評価対象範囲は、成熟段階を評価するための実行回数の範囲である。評価対象範囲は、自由に指定されてよい。ステップS3と後述のステップS4は、評価対象範囲に対して行われる。評価対象範囲は、全ての実行回数の範囲(図2の例では、実行回数が1〜10の範囲)であってもよいし、特定の範囲(すなわち、全ての実行回数の範囲の一部)であってもよい。
例えば、図2について、実行回数6の直前に対象工程に関する設計変更や組織的な改善が行われ、対象工程の状態が不連続になったとする。この場合、上記特定の範囲は、実行回数が6〜10の範囲であるのがよい。
なお、後述する図3は、評価対象範囲が図2における全ての実行回数の範囲である場合のデータである。
このステップS3では、不具合率データにおいて、不具合の発生頻度が設定値を超える工程を対象工程として、ステップS3と後述のステップS4が行われてよい。ここで、不具合の発生頻度は、例えば、全ての実行回数にわたる頻度であってよい。これにより、不具合の発生頻度が低い工程についてステップS3、S4を省略できる。すなわち、不具合の発生頻度が低い工程は、信頼性が高いので、ステップS3、S4が不要になる。
あるいは、製品を製造するための各工程(全ての工程)を対象工程として、ステップS3と後述のステップS4が行われてもよい。これにより、全ての工程について、後述するように、成熟段階が安定したかどうかを評価できる。
図3(A)は、図2の工程データに基づいて、工程番号が8のものを対象工程として求めた不具合率データを示す。
例えば、図3(A)のように、不具合が生じるまでの実行回数の区間を、1つの実行回数区間としてよい。すなわち、不具合が生じた工程を、1つの実行回数区間の最後の実行回数とし、不具合が生じた工程の次の工程を、次の実行回数区間の最初の実行回数としてよい。ただし、本発明によると、各実行回数区間は、任意に定めてよい。
また、図3(A)において、実行回数区間1(添え字1は、この区間の番号である。以下同様)は、1つの実行回数(すなわち、実行回数1)からなる区間であり、1つの実行回数1で不具合が生じているので、不具合発生率は、100%である。実行回数区間2は、2つの実行回数(すなわち、実行回数1と実行回数2)からなる区間であり、この区間で不具合が1回生じているので、不具合発生率は、50%である。他の実行回数区間についても同様である。
ステップS4において、ワイブル解析により、ステップS3で求めた不具合率データに基づいて、対象工程の実行回数tと不具合発生率の累積値H(t)との関係を近似式H(t)=(t/η)で表す場合のパラメータmとηの値を求める。求めたmの値は、対象工程の成熟段階を示す指標となる。
例えば、ステップS4において、ステップS3で求めた不具合率データに基づいて、全ての実行回数tの一部となる複数の実行回数tの各々について、当該実行回数t以下の範囲に含まれる各実行回数区間で求めた不具合発生率の総和を求める。この総和を、当該実行回数tに対応する不具合発生率の累積値H(t)とする。このように求めた複数の累積値H(t)と、これに対応する実行回数tとの関係を、近似式H(t)=(t/η)で表す場合のパラメータmとηの値を求める。
図3(B)は、図3(A)の不具合率データに基づいて求めた不具合発生率の累積値H(t)のデータ(以下、累積値データという)を示す。図4の累積値データH(t)では、不具合が発生した各実行回数(t=1,3,6,7,10)について、累積値H(t)を求めている。すなわち、実行回数t=1に対応する累積値H(t)は、実行回数1までの実行回数区間1の不具合発生率100%(図3(A)を参照)の総和100%である。実行回数t=3に対応する累積値H(t)は、実行回数3までの実行回数区間1,2の不具合発生率100%,50%(図3(A)を参照)の総和150%である。他の実行回数(t=6,7,10)についても同様である。
図3(B)の累積値データを用いる場合、ステップS4は、対象工程の実行回数(t=1,3,6,7,10)と、これらにそれぞれ対応する不具合発生率の累積値(H(t)=100.0,150.0,183.3,283.3,316.7)との関係を近似式H(t)=(t/η)で表す場合のパラメータmとηの値を求める。
図4は、横軸を実行回数tとし縦軸をH(t)とした座標系である。この座標系では、H(t)=(t/η)が直線で表されるように、横軸と縦軸の目盛の間隔が調整されている。図4において、複数の黒丸は、図3(B)の複数の累積値H(t)を示す。図4の例では、各黒丸の横軸座標と縦軸座標との関係を直線H(t)=(t/η)で近似するためのパラメータm、ηを求める。図4において、人が目視で近似直線を引いた結果、η=10.63、m=0.49となった。なお、各黒丸と近似式のグラフとの縦軸方向の距離の総和が最小になるようにパラメータm、ηを求めることもできる。
ステップS4を終えたら、ステップS1へ戻る。このようにして、ステップS1〜S4を繰り返すことにより、mの値を繰り返し求める。
(実施形態による作用効果)
上述した実施形態によると、製品を製造するための工程を繰り返し実行していく過程で、対象工程について、各実行回数区間の不具合発生率を示す不具合率データを求め、このデータに基づいて、対象工程の実行回数tと不具合発生率の累積値H(t)との関係を近似式H(t)=(t/η)で表す場合のパラメータmの値を求める。
ワイブル解析によると、求めたmの値は、工程の成熟段階を示す。すなわち、ワイブル解析によると、実行回数と不具合発生率は、図5(A)に示すバスタブ曲線で表される。図5(A)において、mの値が1より小さい場合には、実行回数tは範囲A(初期不具合発生期)にある。図5(A)において、mの値が1である場合には、実行回数tは範囲B(安定期)にある。図5(A)において、mの値が1より大きい場合には、実行回数tは範囲C(劣化期)にある。
上述のようにステップS1〜S4を繰り返し行うことにより、mの値を繰り返し求める。以下のように、mの値に基づいて工程の成熟段階が、どの時期にあるのかを評価できる。
求めたmの値が、1より小さい場合には、工程の成熟段階が初期不具合の発生する時期(図5(A)の範囲A)にある。したがって、まだ、対象工程を修正することが求められる。すなわち、対象工程の実行回数が少ない時に生じる傾向のある不具合を無くすための対策が求められる。言い換えると、対象工程を行う手順や設備(機械や治具)を修正したり、技能レベルがより高い人が対象工程を行うことにより、対象工程の不具合発生率が低下していく。
求めたmの値が1になっている場合には、工程の成熟段階が安定期(図5(A)の範囲B)に入っている。この時期に、不具合発生率が低い値をとれば、この時期に製造された製品は、信頼性が高いと評価できる。この評価は、工程の成熟段階に基づくので、使用実績データが無く又は少ない製品についても可能である。
安定期においては、対象工程を修正しても、不具合発生率は低下しない。すなわち、安定期では、偶発的な要因により不具合が発生する。例えば、対象工程の実行に人の技能が要求される場合に、技能レベルにかかわらず生じるヒューマンエラーや、電気的な要因などによる不具合が発生する。不具合発生率の低下には、設計改善や技術開発による向上などが必要である。
求めたmの値が、1より大きい場合には、工程の成熟段階が劣化期(図5(A)の範囲C)にある。したがって、この時期では、工程で用いる設備が劣化(例えば摩耗)によって、対象工程の不具合が発生する率が増加していく。
(実施例)
上述した工程評価方法を、二液式スラスタの製造に適用した。このスラスタは、複数の工程により製造される製品である。このスラスタは、地上からロケットにより打ち上げられる衛星に搭載される。また、このスラスタは、燃料と酸化剤を混合させて、両者の化学反応(燃焼)により推進力を発生させる。この推進力により、衛星を、地球を回る軌道に投入する。
スラスタの製造工程のうち不具合発生率が比較的高い工程を対象工程として、上述の工程評価方法を行った。これにより、図6の結果が得られた。図6は、図4に相当し、図6における複数の黒丸は、それぞれ、複数の実行回数tと、これらに対応する累積値H(t)とを示す座標である。
図6の全ての黒丸に基づいて求められたパラメータmの値は、1.49であった。
一方、図6において、実行回数が最も多い黒丸付近(以下、後半区域という)の複数の黒丸は、ほぼ同一直線上に位置する。したがって、後半区域では、工程の成熟段階は安定期に近いといえる。しかし、後半区域では、不具合発生の頻度が高かったので、不具合発生率が高い状態で安定している。すなわち、後半区域は、図5(B)に示す実線のバスタブ曲線における安定期の近くにあるといえる。なお、図5(B)に示す破線のバスタブ曲線は、安定期において不具合発生率が低い場合を示す。
図5(B)の実線のように安定期で不具合発生率が高いことは、製品に対して工程の内容が不適切であることを示している。したがって、この場合、工程で用いる設備の性能改善や工程での基準の見直し、もしくは、工程に関する設計改善や技術向上が要求される。
(工程評価装置)
上述した工程評価方法のステップS2〜S4は、人が行ってもよいし、以下で説明する工程評価装置10を用いて行われてもよい。
図7は、上述の工程評価方法を行うための工程評価装置10のブロック図である。
入力装置3は、上記工程データを入力するためのものである。入力装置3は、操作部(キーボードやマウスやタッチパネルなど)を有し、人がこの操作部を操作することにより、上述の工程データが入力される。
記憶装置5は、入力装置3により入力された工程データを記憶する。すなわち、入力装置3を用いて上述のステップS2が行われて、工程データが記憶装置5に記録される。
演算装置7は、記憶装置5に記憶された工程データに基づいて、対象工程について上記不具合率データを求める。すなわち、演算装置7により、上述のステップS3が行われる。演算装置7により求められた不具合率データは、記憶装置5に記憶される。
また、演算装置7は、記憶装置5の不具合率データに基づいて、対象工程の実行回数tと不具合発生率の累積値H(t)との関係を近似式H(t)=(t/η)で表す場合のパラメータmとηの値を求める。すなわち、演算装置7により、上述のステップS4が行われる。演算装置7は、求めたmの値を出力する。出力されたmの値は、ディスプレイに表示されたり、適宜の記憶装置に記憶されてよい。
なお、例えば、演算装置7は、記憶装置5の不具合率データに基づいて、上記の累積値データを求め、この累積値データに基づいて、tとH(t)との関係を近似式H(t)=(t/η)で表す場合のパラメータmの値を求めてよい。
好ましくは、工程評価装置10は、上述の評価対象範囲を指定する範囲指定装置9を備える。範囲指定装置9は、人に操作される操作部(例えばキーボードやマウスやタッチパネルなど)を有する。人は、この操作部を操作することにより、評価対象範囲を指定できる。指定された評価対象範囲は、演算装置7に入力される。演算装置7は、この評価対象範囲に対して、上述のように、対象工程について上記不具合率データを求め、パラメータmの値を求める。
また、演算装置7は、記憶装置5の工程データに基づいて、不具合の発生頻度が設定値を超える工程を対象工程として特定し、この対象工程について、上述のように、上記不具合率データを求め、次いで、mの値を求めて出力してもよい。
あるいは、演算装置7は、記憶装置5の工程データに基づいて、全ての工程を対象工程として特定し、対象工程毎に、上記のように、上記不具合率データを求め、次いで、mの値を求めて出力してもよい。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、以下の変更例1〜3のいずれかを採用してもよいし、変更例1〜3の2つ以上を任意に組み合わせて採用してもよい。この場合、他の点は上述と同じであってよい。
(変更例1)
工程評価装置10において、演算装置7は、工程データに基づいて不具合率データを求める処理を行わなくてもよい。この場合、不具合率データは、人によって算出されて、適宜の入力装置を用いて記憶装置5に記憶させてよい。
(変更例2)
工程の不具合の種類として、工程を行う人に関するものと、工程に用いる設備に関するものと、工程の手順に関するものとがある。これらの種類の各々について、ステップS2で工程データが記録されてもよい。すなわち、不具合の種類毎に、ステップS2〜S4が行われてよい。
(変更例3)
上述の近似式H(t)=(t/η)の代わりにH(t)={(t−γ)/η}を用いてもよい。この式において、記号γは、パラメータであり、他の記号は上述と同じである。
3 入力装置、5 記憶装置、7 演算装置、9 範囲指定装置、10 工程評価装置

Claims (8)

  1. 品を製造するために行われる工程の成熟段階を評価する工程評価方法であって、
    評価の対象とする対象工程について、その各実行回数区間の不具合発生率を示す不具合率データを記憶する記憶装置と、
    前記記憶装置の前記不具合率データに基づいて、対象工程の実行回数tと不具合発生率の累積値H(t)との関係を近似式H(t)=(t/η) またはH(t)={(t−γ)/η} で表す場合のパラメータmの値を求める演算装置と、を準備し、
    1つの製品は、互いに異なる複数の工程により該工程で用いる機械又は治具によって製造され、
    (A)複数の製品を製造するために、前記複数の工程を前記機械又は前記治具によって繰り返し行い、
    (B)前記(A)の結果に基づいて、各工程について工程の実行回数毎に工程の不具合発生の有無を示した工程データを前記記憶装置に記憶させ
    (C)前記(B)で記憶させた工程データに基づいて、評価の対象とする対象工程について、各実行回数区間の不具合発生率を示す不具合率データを前記演算装置に求めさせ
    (D)前記(C)で求めた不具合率データに基づいて、前記演算装置に前記パラメータmの値を求めさせ
    前記(A)〜(D)を繰り返す、工程評価方法。
  2. 対象工程について、実行回数の特定の範囲に対して前記(C)と(D)を行う、請求項1に記載の工程評価方法。
  3. 不具合の発生頻度が設定値を超える工程を対象工程として、前記(C)と(D)を行う、請求項1または2に記載の工程評価方法。
  4. 製品を製造するための各工程を対象工程として、前記(C)と(D)を行う、請求項1または2に記載の工程評価方法。
  5. 製品を製造するために行われる工程の成熟段階を評価するための工程評価装置であって、
    評価の対象とする対象工程について、その各実行回数区間の不具合発生率を示す不具合率データを記憶する記憶装置と、
    前記記憶装置の前記不具合率データに基づいて、対象工程の実行回数tと不具合発生率の累積値H(t)との関係を近似式H(t)=(t/η)またはH(t)={(t−γ)/η}で表す場合のパラメータmの値を求める演算装置と、を備える、工程評価装置。
  6. 対象工程について、実行回数の特定の範囲を指定し前記演算装置に入力する範囲指定装置を備え、
    前記演算装置は、指定された前記実行回数の特定の範囲に対して前記パラメータmの値を求める、請求項5に記載の工程評価装置。
  7. 前記演算装置は、不具合の発生頻度が設定値を超える工程を対象工程として、前記パラメータmの値を求める、請求項5または6に記載の工程評価装置。
  8. 前記演算装置は、製品を製造するための各工程を対象工程として、前記パラメータmの値を求める、請求項5または6に記載の工程評価装置。
JP2016005966A 2016-01-15 2016-01-15 工程評価方法と装置 Active JP6680540B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016005966A JP6680540B2 (ja) 2016-01-15 2016-01-15 工程評価方法と装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016005966A JP6680540B2 (ja) 2016-01-15 2016-01-15 工程評価方法と装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017126251A JP2017126251A (ja) 2017-07-20
JP6680540B2 true JP6680540B2 (ja) 2020-04-15

Family

ID=59365079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016005966A Active JP6680540B2 (ja) 2016-01-15 2016-01-15 工程評価方法と装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6680540B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7032169B2 (ja) * 2018-02-16 2022-03-08 Necプラットフォームズ株式会社 故障部品推定装置、システム、方法およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017126251A (ja) 2017-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5071475B2 (ja) 重回帰分析による予測モデルの作成方法、作成装置、作成プログラム
JP4739447B2 (ja) 不良要因の分析表示方法および不良要因の分析表示装置
JP2008128699A (ja) 寿命試験のワイブルスロープ見積もり方法および装置
KR20220034196A (ko) 레시피 정보 제시 시스템, 레시피 에러 추정 시스템
JP6680540B2 (ja) 工程評価方法と装置
JP2008128690A (ja) 打切り試験における打切り時間および試験中止基準見積もり方法・装置
JP2008145414A (ja) 打寿命打切り試験からの寿命見積もり方法・装置
JP6702297B2 (ja) プロセスの異常状態診断方法および異常状態診断装置
CN117056237B (zh) 验证集成电路代码覆盖率的方法、电子设备和介质
WO2016017560A1 (ja) ソフトウェア検証システムおよび制御装置
JP6169302B2 (ja) 仕様構成装置および方法
JP7062936B2 (ja) 品質予測プログラム、品質予測方法および品質予測装置
JP2008128696A (ja) 加速試験における必要試験個数見積もり方法および装置
JP4921917B2 (ja) ソフトウェア安全性診断装置およびプログラム
US10387532B2 (en) Manufacturing control system, manufacturing control method, and manufacturing control program
JP2012230538A (ja) ソフトウェア評価装置、ソフトウェア評価方法およびシステム評価装置
JP6320269B2 (ja) ソフトウェア試験支援装置およびソフトウェア試験支援プログラム
Lawanna Filtering test case selection for increasing the performance of regression testing
US20110313800A1 (en) Systems and Methods for Impact Analysis in a Computer Network
JP2015197868A (ja) コンピュータ・プログラムの検査装置
JP5573287B2 (ja) プログラム自動生成装置
WO2019142266A1 (ja) テストケース生成装置、テストケース生成方法およびテストケース生成プログラム
JP6558862B2 (ja) 生存確率推定装置、方法、及びプログラム
JP6199813B2 (ja) フォーマル検証装置およびプログラム
WO2023058611A1 (ja) ソフトウェア不具合分析装置及びソフトウェア不具合分析方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6680540

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250