JP6675458B2 - 血管解析装置、血管解析方法及び血管解析プログラム - Google Patents

血管解析装置、血管解析方法及び血管解析プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、血管解析装置、血管解析方法及び血管解析プログラムに関する。
三大疾患の一つである心疾患の原因となる冠動脈の狭窄は、従来、カテーテルによる冠動脈造影検査(CAG:Coronary Angiography)などによって診断されている。また、冠動脈の器質的病変の診断指標として、心筋血流予備量比(FFR:Fractional Flow Reserve)がある。FFRは、狭窄非存在下の最大冠血流に対する狭窄存在下の最大冠血流の比率として定義される。
特開2009−195586号公報
しかしながら、カテーテル先端に設けられた圧力センサを用いてFFRを測定する場合、カテーテル手術が必要となる。つまり、被検体に対する侵襲が必要であり、被検体に負担がかかってしまう。また、従来の心臓のCT画像からは、狭窄領域(例えばプラーク領域又は血栓領域)の大きさに基づく指標しか計測することができないという問題があった。本発明が解決しようとする課題は、被検体を侵襲することなく、又は侵襲を低減しつつ、被検体の予め定めた場所における血管の状態を推定することができる血管解析装置を提供することである。
実施形態の血管解析装置は、抽出部と、第1供給部と、第2供給部と、推定部とを有する。推定部は、被検体の血管を示す時系列の画像データから血管のうちの所定の血管領域における断面形状の変化を示す複数の断面指標を抽出する。第1供給部は、血管に対する負荷圧力と、血管の断面の形状との関係を対応付けたモデルである材料力学情報を取得する。第2供給部は、血管の形状と、当該血管に流れる血液の圧力及び流量との関係を対応付けたモデルである流体力学情報を取得する。推定部は、前記所定の血管領域において、前記抽出部により抽出された断面指標と前記材料力学情報とを比較することにより、前記所定の血管領域における負荷圧力を決定し、前記所定の血管領域において決定された負荷圧力と前記所定の血管領域における血管の形状及び前記流体力学情報に基づいて、前記所定の血管領域を通過した血液の圧力及び流量を算出し、前記所定の血管領域における負荷条件、並びに、算出された圧力及び流量に基づいて、血管の狭窄に関する指標を推定する
実施形態にかかる医用画像診断装置の概要を例示するブロック図。 実施形態にかかる血管解析装置が有する機能を示す機能ブロック図。 実施形態にかかる血管解析装置の動作例を示すフローチャート。 実施形態にかかる血管解析装置の変形例の機能を示す機能ブロック図。 実施形態にかかる血管解析装置の変形例の動作例を示すフローチャート。 力学的データベースの構築方法の概略を示すフローチャート。 具体的な力学的データベースの構築方法を示すフローチャート。 外壁及び内壁をそれぞれ円近似した血管を例示する図。 外壁を円近似し、内壁を楕円に近似した血管を例示する図。 外壁を円近似し、内壁を多角形に近似した血管を例示する図。 実施形態にかかる医用画像診断装置が表示する解析画面を例示する図。 危険個所における応力の大きさを示すように表示機器が表示するグラフ。
まず、本発明がなされるに至った背景について説明する。上述した冠動脈の狭窄や、脳動脈瘤、又はこれらの予兆となる頸動脈のプラークによる狭窄を、侵襲することなく、又は侵襲を低減して、予防又は診断するための技術が望まれている。
冠動脈の狭窄は、虚血性心疾患に至る重大な病変である。上述したFFRは、狭窄近位部冠内圧に対する狭窄遠位部冠内圧の比率に略一致する。また、冠動脈の狭窄解析が心臓CTで可能であれば、カテーテル手術によるFFRの測定に比べて、侵襲を低減し、患者の負担を低減して、医療コストを節約することができる。つまり、CT画像に基づいて狭窄前後の圧力差などを構造流体解析により計測できれば、狭窄が及ぼす影響の定量化が期待できる。
冠循環の動態評価として臨床的には、超高速CT、シネアンギオグラム、超音波法、SPECT(シングルフォトンエミッショントモグラフィ)やPET(ポジトロンエミッショントモグラフィ)を含む核医学イメージング、MRI(核磁気共鳴画像法)などが開発導入され、診断や治療法の評価に役立っている。
しかしながら、冠微小血管を医用画像診断装置で正確に捉えることは困難である。また、血管形状が鮮明であっても医用画像にノイズが含まれる場合や、生体組織の境界の閾値設定に曖昧性が存在する場合も多い。このように、医用画像診断装置から得られる血管形状は不確定性を有していた。
臨床応用でCT画像を活用する場合、冠微小血管より上流の大動脈起始部から冠動脈の太い領域のみを対象として解析が行われる場合も多い。冠動脈の血流が冠微小血管の緊張性(トーヌス)にも大きく影響をうけるため、太い領域の冠動脈の出口における流量、圧力又はこれらの変化率といった流体解析の境界条件を適切に設定することが課題となる。
また、冠動脈の血流は、心臓の拍動による機械的因子(拍動による全体的な動き、局所的な伸縮、ねじり、せん断変形による強制変位又は外力)を受ける。流体解析のみでは、心臓の拍動等の機械的因子の影響を考慮できないため、血流の流量分布や内圧分布を精確に計測することができない。
一方、画像で捉えられる心臓及び血管系を対象とし、機械的因子の影響を考慮した構造−流体連成解析も実施されている。しかし、構造−流体連成解析を行う場合でも、血液(造影剤を含む)の流体解析における血管の入口や出口の境界条件や血管やプラークの材料モデルを正しく設定することが困難な場合も多い。
また、画像に描出されない微小血管が存在する場合には、微小血管が血流に与える影響を考慮できない場合もある。そのため、構造−流体連成解析の解析結果は、実際の血流や血管変形を再現できていない恐れがある。また、境界条件、負荷条件及び材料モデルが適切でない場合や、血管が大きな動きを伴う場合、収束性や解析安定性に問題がある場合もある。
このように、従来の血管の構造流体解析は、多大な解析リソースと解析時間とが必要となる場合や、解析結果の誤差が大きくなる場合があり、現実的に臨床の現場で活用することに問題が生じる場合がある。
(実施形態)
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかる医用画像診断装置について説明する。図1は、実施形態にかかる医用画像診断装置10の概要を例示するブロック図である。医用画像診断装置10は、例えばCT架台20及びコンソール30を有するX線コンピュータ断層撮影装置(X線CT装置)である。なお、医用画像診断装置10は、被検体をスキャンするための磁気共鳴診断装置、超音波診断装置、SPECT装置、PET装置、及び放射線治療装置等の撮像装置を備えていてもよい。
CT架台20は、X線管200、X線検出器202、及びデータ収集装置204を有する。CT架台20は、コンソール30からの制御に応じて、X線により被検体の撮像部位をスキャンし、医用画像を出力する。撮像部位は、例えば、心臓及びその周辺である。
X線管200は、造影剤が注入された被検体にX線を照射する。X線検出器202は、X線管200が照射して被検体を透過したX線を検出し、検出したX線の強度に応じた電気信号を発生させる。X線管200とX線検出器202とは、回転軸Z回りに回転可能にCT架台20に装備されている。
データ収集装置204は、X線検出器202が発生させた電気信号を読み出してデジタルデータに変換する。ここで、1ビュー毎のデジタルデータのセットは、生データセットと呼ばれる。そして、CT架台20は、複数のスキャン時刻に関する時系列の生データセットを、例えば非接触データ伝送装置(図示せず)によりコンソール30に伝送する。
コンソール30は、架台制御部300、再構成装置302、及び血管解析装置40を有する。架台制御部300は、ユーザにより血管解析装置40を介して設定されたスキャン条件に応じてCT架台20内の各装置を制御する。
再構成装置302は、生データセットに基づいて被検体に関するCT画像のデータを生成する。具体的には、再構成装置302は、まず生データセットに前処理を施して投影データセットを生成する。前処理には、対数変換や不均一補正、及びキャリブレーション補正等が含まれる。次に、再構成装置302は、投影データセットに画像再構成処理を施してCT画像のデータを生成する。画像再構成アルゴリズムには、FBP(filtered back projection)法等の解析学的画像再構成法、ML−EM(maximum likelihood expectation maximization)法、及びOS−EM(ordered subset expectation maximization)法等の逐次近似画像再構成アルゴリズム等が用いられる。
そして、再構成装置302は、時系列の投影データセットに基づいて時系列のCT画像データを生成する。CT画像は、造影剤により造影された血管に関する画素領域(以下、血管領域と呼ぶことにする。)を含んでいる。なお、CT画像は、CT値の2次元空間分布を表現するスライスデータであってもよいし、CT値の3次元空間分布を表現するボリュームデータであってもよい。以下、CT画像はボリュームデータであるとする。
血管解析装置40は、システム制御部400、画像処理装置402、入力機器404、表示機器406、及び記憶装置408を有する。血管解析装置40は、CT架台20が出力した医用画像に含まれる血管領域に対し、血管狭窄解析を行うコンピュータ装置である。なお、血管解析装置40は、医用画像診断装置10に組み込まれることに限定されることなく、医用画像診断装置10とは別体のワークステーション等のコンピュータ装置であってもよい。血管解析装置40は、医用画像診断装置10とは別体である場合、医用画像診断装置10やPACS(picture archiving and communication systems)からネットワークを介して時系列のCT画像等の医用データを収集する。
システム制御部400は、図示しない中央演算処理装置(CPU:central processing unit)、読み出し専用メモリ(ROM:read only memory)、及びランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)を有する。システム制御部400は、ROMやRAMに記憶している血管解析プログラムを実行することによって血管狭窄解析処理を行うとともに、医用画像診断装置10を構成する各部を制御する。
画像処理装置402は、時系列のCT画像に基づいて、システム制御部400と共に後述する血管狭窄解析を実行する。入力機器404は、例えばキーボードやマウス、スイッチ等であり、ユーザからの各種指示や情報入力を受入れる。表示機器406は、例えばCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等であり、CT画像や後述する構造流体解析結果等の種々の情報を表示する。
記憶装置408は、ハードディスク装置等の種々の記憶媒体により構成される。記憶装置408は、を時系列の投影データや時系列のCT画像データ等の種々のデータを記憶する。例えば、記憶装置408は、時系列のCT画像データをDICOM(digital imaging and communications in medicine)規格に準拠した医用画像ファイル形式で記憶する。また、記憶装置408は、時系列のCT画像データに対し、外部機器により収集された医用データを医用画像ファイル内において関連付けて記憶してもよい。
次に、血管解析装置40が有する機能について説明する。図2は、血管解析装置40が有する機能を示す機能ブロック図である。図2に示すように、血管解析装置40は、取得部50、算出部51、設定部52、第1データベース(DB)53、形状判定部(第1判定部)54、狭窄解析部(推定部)55、第2データベース(DB)56、及び表示制御部(出力部)57を有する。なお、図2に示した血管解析装置40が有する機能の一部又は全部は、ハードウェアによって構成されてもよいし、血管解析プログラムとしてソフトウェアによって構成されてもよい。また、血管解析装置40が実行する血管解析プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルにされ、CD−ROM、又はDVD等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に書き込まれたコンピュータ・プログラム・プロダクトとして提供されてもよい。
取得部50は、例えば記憶装置408から血管の4D画像データ(CT値の3次元空間分布を表現するボリュームデータを時系列に示すデータ)を取得する。なお、取得部50は、血管解析可能な4D画像データを生成する機能を備えていてもよい。
算出部51は、まず、取得部50が取得した血管の4D画像データに基づいて、血管の断面形状(第1断面形状)を抽出する。例えば、算出部51は、血管の4D画像データに基づいて、冠動脈血管の拡張時から収縮時、又は収縮時から拡張時における血管断面形状変動を示す断面指標(冠動脈起始部から予め定められた距離の位置の大動脈血管断面、及び冠動脈解析対象出口部周辺の血管断面の指標)を抽出する。
具体例として、冠動脈の断面形状の変動を示す断面指標には、例えば冠動脈の血管拡張時から収縮時(心位相70〜100%)の血管内腔断面積の変動係数(標準偏差を平均値で割った値)などが挙げられる。ここで、心位相は、0〜100%の範囲で示されるものとする。また、大動脈の断面形状の変動を示す断面指標には、冠動脈起始部より少し上(数cm程度)の複数断面の断面積平均の時間的変化率や変化量、及び血管拡張時から収縮時(心位相70〜100%)の変動係数などが挙げられる。算出部51は、断面積ではなく、血管の芯線方向の断面積変化を考慮した血管内腔の容積変化に関する時間的変化率や変化量、又は血管拡張時から収縮時(心位相70〜100%)の変動係数を指標としてもよい。
次に、算出部51は、設定部52が設定した値(後述する断面形状モデル及び負荷条件など)を受入れ、第1DB53が供給する材料力学情報を照合することにより、設定された負荷条件における血管の断面形状(第2断面形状)を算出する。
設定部52は、ユーザが入力機器404を介して入力した情報に応じて、血管の無応力状態の断面形状モデル及び血管に対する負荷条件などを算出部51に対して設定する。
第1DB53は、算出部51からの要求に応じて、血管(例えば冠動脈)に対する材料力学情報を算出部51に対して供給(提供)する。例えば、第1DB53は、血管の予め構築された材料力学的データベースである。血管に対する材料力学情報は、例えば血管の無応力状態の断面形状モデルと、血管の材料モデル(異方性超弾性材料等)と、血管に対する負荷圧力と、血管の圧力負荷時の断面形状の関係モデルから構成される。
なお、第1DB53は、算出部51からの要求に応じて、血管の材料力学情報を算出部51に対して供給(提供)する第1供給部としての機能を備えていればよい。例えば、第1DB53は、データベースであることに限定されることなく、予め定められたモデルに基づく演算により、材料力学情報を算出して算出部51に供給するように構成されてもよい。
形状判定部54は、取得部50が取得した4D画像データに基づく血管の断面形状(第1断面形状)と、設定された負荷条件における血管の断面形状(第2断面形状)との整合性の良否を、例えば予め定められた閾値を用いて判定する。そして、形状判定部54は、第1断面形状と第2断面形状との整合性がよくない場合(整合性が閾値未満の場合)には、設定部52に血管の無応力状態の断面形状モデル及び血管に対する負荷条件を再設定させる。
一方、形状判定部54は、第1断面形状と第2断面形状との整合性がよい場合(整合性が閾値以上の場合)には、例えば第1断面形状、第2断面形状及び負荷条件に基づく狭窄解析(狭窄に関する指標の推定)を狭窄解析部55に実行させる。
狭窄解析部55は、整合性がよいと形状判定部54が判定した第1断面形状及び第2断面形状、血管の無応力状態の断面形状モデル、並びに血管に対する負荷条件と、第2DB56が供給する流体力学情報とを照合することにより、例えば血液の流量を算出し、狭窄解析(推定)を行う。
より具体的には、狭窄解析部55は、例えば血管内を流れる血液を流体として、例えば冠動脈の圧力損失と流量の関係などの血流抵抗を示す指標(血流指標)を抽出して血管の狭窄を解析し、例えばFFRなどを推定する。ここで、狭窄解析部55は、材料力学情報及び流体力学情報に基づく連成解析を行っている。また、狭窄解析部55は、血管の狭窄の度合い(血流阻害の度合い)を示す圧力分布、及び流量分布などを推定してもよい。また、狭窄解析部55が推定する狭窄を示す指標は、拡張時と収縮時の血流量変化や圧力変化、狭窄前後の圧力損失、大動脈部と冠動脈部の圧力損失、各冠動脈(狭窄有りの冠動脈と狭窄無しの冠動脈)の流量比などであってもよい。ここで、狭窄解析部55は、例えば予め定められた閾値を指標が超えたか否かによって血管におけるそれぞれの状態を判定するように構成されていてもよい。
第2DB56は、狭窄解析部55からの要求に応じて、血管(例えば冠動脈)を流れる血液に対する流体力学情報を狭窄解析部55に対して供給(提供)する。例えば、第2DB56は、血液の予め構築された流体力学的データベースである。血管を流れる血液に対する流体力学情報は、例えば血管の形状モデル(狭窄部を含む)と、狭窄前後の圧力損失と流量の関係モデルから構成される。
なお、第2DB56は、狭窄解析部55からの要求に応じて、血液の流体力学情報を狭窄解析部55に対して供給(提供)する第2供給部としての機能を備えていればよい。例えば、第2DB56は、データベースであることに限定されることなく、予め定められたモデルに基づく演算により、流体力学情報を算出して狭窄解析部55に供給するように構成されてもよい。
表示制御部57は、狭窄解析部55が推定した結果を表示機器406に表示させる。つまり、表示制御部57は、狭窄解析部55が推定した結果を出力する出力部となっている。
次に、血管解析装置40の動作例について説明する。なお、医用画像診断装置10は、人体などの被検体の心臓血管や頸動脈、脳動脈などあらゆる部位の血管を解析対象とすることができるが、説明を具体的に行うためにここでは解析対象を心臓の周囲の血管とする。
心臓の周囲の血管には、例えば冠動脈と大動脈がある。冠動脈は、大動脈の冠動脈起始部から始まり心筋表面を走行し、心外膜側から内膜側に入り込む。冠動脈は、心筋の内膜において無数の毛細管に分岐する。分岐した無数の毛細管は、再び統合して大心静脈を形成し、冠静脈洞に接続される。冠血管系は、他の臓器と異なり、心筋の収縮及び弛緩という力学的変化のなかで、灌流が保障されなければならないという点で特徴的である。
冠血流の特徴は、心筋収縮による機械的血流阻害作用で冠動脈起始部の内圧が高くなる収縮期よりも、左心室拡張期に灌流圧が低下したときに多く流れることである。そのため、正常な冠動脈血流速波形は、収縮期と拡張期にピークとなるという二峰性があり、拡張期血流が優位である。また、肥大型心筋症や大動脈弁狭窄症では収縮期に逆行性波を認め、大動脈逆流症では収縮期順行波が大きくなるなど、疾患によって特異的な血流波形を呈することが知られている。また、拡張期の順行性波形は左室拡張機能、特に左室弛緩と密接な関係がある。左室弛緩遅延例では、拡張期波形のピークが後ろにずれ、また減速脚がゆるやかになる傾向がある。このような症例では、頻拍時には拡張期の冠血流は十分に増大できず、心筋虚血を助長すると考えられる。
解剖学的には、大動脈起始部から分岐する左右冠動脈に、大動脈圧に等しい冠灌流圧(すなわち、冠動脈が分枝する大動脈起始部の圧力)がかかることにより、冠血流が生じる。冠血流を決定するのは大動脈圧である駆動圧とともに冠血管抵抗が重要である。140〜180μm以上の太い冠血管には冠血管低抗の20%程度が存在するのに対し、100〜150μm以下の微小血管には抵抗成分の残りの多くが存在するといわれる。従って、いわゆる冠狭窄などのない場合には、抵抗値は、冠微小血管の緊張性(トーヌス)に左右される。
血管抵抗因子には、血管特性、動脈硬化、管狭窄、血液粘性、及び機械的因子が挙げられる。冠微小血管のトーヌスは、血管特性、心筋代謝(心筋酸素消費)、神経体液性因子、機械的因子、体液因子としての各種の血管作動性物質、血液粘性に規定され、さらに、心肥大、冠動脈硬化などを含めた様々な病変によっても影響されて冠循環障害を起こす。
冠動脈血流拍動は、冠動脈血流の拍動パターン、心筋収縮による心筋内血流の制御、機械的刺激に対する心筋内血管の反応に影響される。心筋収縮が血流を阻害する機序としては、心筋内圧の上昇、心筋内血管容量の変化、心筋内血管の圧迫が挙げられる。心筋拡張期の血流規定因子には、拡張期の冠動脈圧、拡張期の血管外力、心拍数、心周期に占める拡張期の割合、心筋弛緩が存在する。
図3は、血管解析装置40の動作例を示すフローチャートである。図3に示すように、ステップ100(S100)において、取得部50は、血管の医用画像情報(血管の4D画像データ)を取得する。
ステップ102(S102)において、算出部51は、取得部50が取得した血管の4D画像データに基づいて、血管の断面形状(第1断面形状)を抽出する。
ステップ104(S104)において、設定部52は、血管の無応力状態の断面形状モデルを算出部51に対して設定する。
ステップ106(S106)において、設定部52は、血管に対する負荷条件を算出部51に対して設定する。
ステップ108(S108)において、算出部51は、第1DB53が供給する材料力学情報を照合することにより、設定された負荷条件における血管の断面形状(第2断面形状)を算出する。
ステップ110(S110)において、形状判定部54は、第1断面形状と第2断面形状との整合性がよいか否かを判定する。形状判定部54は、第1断面形状と第2断面形状との整合性がよくない場合(S110:No)には、S104の処理に戻る。また、形状判定部54は、第1断面形状と第2断面形状との整合性がよい場合(S110:Yes)には、S112の処理にすすむ。
ステップ112(S112)において、狭窄解析部55は、血液の流量を算出する。
ステップ114(S114)において、狭窄解析部55は、算出した血液の流量に基づいて、狭窄指標の導出(狭窄解析)を行う。
(変形例)
図4は、血管解析装置40の変形例が有する機能を示す機能ブロック図である。図4に示すように、血管解析装置40の変形例は、取得部50、算出部51、設定部52、第1データベース(DB)53、形状判定部(第1判定部)54、狭窄解析部(推定部)55a、第2データベース(DB)56、表示制御部(出力部)57、及び第3データベース(DB)58を有する。なお、図4に示した血管解析装置40の変形例の構成部分のうち、図2に示した血管解析装置40の構成部分と実質的に同じものには、同一の符号が付してある。
狭窄解析部(推定部)55aは、流量判定部(第2判定部)550を有し、第3DB58が供給する造影剤濃度情報(濃度関係情報)を照合することにより、狭窄解析(推定)を行う。流量判定部550は、取得部50が取得した4D画像データに基づく血液の流量及び流量比(第1流量情報)と、設定された負荷条件における血液の流量及び流量比(第2流量情報)との整合性を、例えば予め定められた閾値を用いて判定する。
そして、流量判定部550は、第1流量情報と第2流量情報との整合性がよくない場合(整合性が閾値未満の場合)には、設定部52に血管の無応力状態の断面形状モデル及び血管に対する負荷条件を再設定させる。また、第1流量情報と第2流量情報との整合性がよい(整合性が閾値以上)と流量判定部550が判定した場合には、狭窄解析部55aは、例えば第1流量情報、第2流量情報及び負荷条件に基づく狭窄解析(推定)を実行する。
第3DB58は、狭窄解析部55aからの要求に応じて、血管における造影剤濃度情報(濃度関係情報)を狭窄解析部55aに対して供給(提供)する。例えば、第3DB58は、予め構築された造影剤濃度情報(濃度関係情報)データベースである。造影剤濃度情報は、例えばCT値の時間及び空間的変化(濃度変化)、流量及び流速、血管の形状、並びに造影剤濃度の関係モデルから構成される。
なお、第3DB58は、狭窄解析部55aからの要求に応じて、造影剤濃度情報を狭窄解析部55aに対して供給(提供)する第3供給部としての機能を備えていればよい。例えば、第3DB58は、データベースであることに限定されることなく、予め定められたモデルに基づく演算により、造影剤濃度情報を算出して狭窄解析部55aに供給するように構成されてもよい。
図5は、血管解析装置40の変形例の動作例を示すフローチャートである。なお、図5に示した血管解析装置40の変形例の動作のうち、図3に示した血管解析装置40の動作と実質的に同じものには、同一の符号が付してある。
ステップ116(S116)において、流量判定部550は、第1流量情報と第2流量情報との整合性がよいか否かを判定する。流量判定部550は、第1流量情報と第2流量情報との整合性がよくない場合(S116:No)には、S104の処理に戻る。また、流量判定部550は、第1流量情報と第2流量情報との整合性がよい場合(S116:Yes)には、S118の処理にすすむ。
ステップ118(S118)において、狭窄解析部55aは、算出した血液の流量に基づいて、狭窄指標の導出(狭窄解析)を行う。つまり、狭窄解析部55aは、S112の処理で算出した血液の流量の不確実性が高い場合にも、造影剤濃度情報を用いることにより、血液の流量の不確実性を低減することができる。
次に、上述した力学的データベースの構築方法について説明する。図6は、力学的データベースの構築方法の概略を示すフローチャートである。力学的データベースを構築する場合、まず、血管の力学的解析モデルを構築する(S200)。
そして、解析条件パラメータを設定し(S202)、解析条件パラメータが設定された力学的解析モデルを解析する(S204)。
また、解析結果を抽出して(S206)、データベースとして満足な数の解析結果があるか否かを判定する(S208)。データベースとして満足な数の解析結果がない場合(S208:No)には、S200の処理に戻る。また、データベースとして満足な数の解析結果がある場合(S208:Yes)には、S210の処理に進む。
そして、十分な数の解析結果を用いて統計モデル・数理モデル・確率モデルを構築する(S210)。
次に、具体的な力学的データベースの構築方法について、例を用いて説明する。図7は、具体的な力学的データベースの構築方法を示すフローチャートである。図8は、外壁及び内壁をそれぞれ円近似した血管を例示する図である。
図8に示した血管においては、形状パラメータとして、R、x、y及びrが設定されている。Rは、無応力状態の血管外壁の半径を示す。xは、円中心のx座標を示す。yは、円中心のy座標を示す。また、rは、無応力状態の血管内壁の半径を示す。
ここでは、血管の力学的解析モデルを構築するために、まず、血管の外壁の半径Rを設定し、下式1を満たすように内壁の中心座標(x,y)を設定する。
Figure 0006675458
その後、各円の中心間の距離を示す下式2用いて、下式3を満たすように内壁の半径rを設定する。
Figure 0006675458
Figure 0006675458
また、材料パラメータとして、線形材料の場合にはE(ヤング率)、ν(ポアソン比)が定められ、異方性超弾性材料の場合には異方性超弾性の材料パラメータC〜Cが設定されている。また、境界、負荷条件パラメータとして、pin、pout、F、M、Mが設定されている。pinは、内圧を示す。poutは、外圧を示す。Fは、芯線方向の荷重を示す。Mは、芯線を曲げる方向の荷重を示す。Mは、円柱をねじる方向の荷重を示す。
そして、力学的データベースを構築する場合、図7に示すように、まず、血管の形状パラメータを設定する(S300)。次に、血管の力学的解析モデルを構築する(S302)。
また、血管の材料パラメータ(E,ν又はC〜C)を設定し(S304)、境界、負荷条件パラメータ(pin、pout、F、M、M)を設定する(S306)。
そして、解析条件パラメータが設定された力学的解析モデルを解析する(S308)。また、解析結果(ε)を抽出して(S310)、データベースとして満足な数の解析結果があるか否かを判定する(S312)。データベースとして満足な数の解析結果がない場合(S312:No)には、S300の処理に戻る。また、データベースとして満足な数の解析結果がある場合(S312:Yes)には、十分な数の解析結果を用いて統計モデル・数理モデル・確率モデルを構築する(S314)。
一連の解析を繰り返し行うために、各パラメータを解析パラメータとして振った解析の実施、及び、ユーザが途中で操作を加えなくても結果を抽出することができるようなスクリプト等を用意すると、効率よく統計モデル・数理モデル・確率モデルを構築することが可能となる。
なお、血管の形状を近似する方法は、図8に示した円近似に限定されない。図9は、外壁を円近似し、内壁を楕円に近似した血管を例示する図である。図9に示した血管においては、形状パラメータとして、R、x、y、a及びbが設定されている。Rは、無応力状態の血管外壁の半径を示す。xは、楕円中心のx座標を示す。yは、楕円中心のy座標を示す。aは、無応力状態の血管内壁の短半径を示す。bは、無応力状態の血管内壁の長半径を示す。材料パラメータや、境界、負荷条件パラメータは、図8に示した例と同様とする。
ここでは、原点を中心とする半径Rの円の方程式を下式4とすると、(x,y)を中心とする短半径a、長半径bの楕円の方程式は下式5のように示される。
Figure 0006675458
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また、楕円の方程式は、楕円の媒介変数θを用いて下式6、7のようにも示される。
Figure 0006675458
Figure 0006675458
よって、内壁を示す楕円が、外壁を示す円に内包されるためには、任意のθに対して、下式8が成り立てばよい。
Figure 0006675458
すなわち、血管の外壁の半径Rを設定し、下式9を満たすように内壁の中心座標(x,y)を設定し、任意のθに対して下式10を満たすように楕円の短半径aと長半径bを設定する。上述したように、材料パラメータや、境界、負荷条件パラメータは、図8に示した例と同様とする。
Figure 0006675458
Figure 0006675458
図10は、外壁を円近似し、内壁を多角形に近似した血管を例示する図である。図10に示した血管においては、形状パラメータとして、R、x、y、及びb〜bが設定されている。Rは、無応力状態の血管外壁の半径を示す。xは、多角形の始点のx座標を示す。yは、多角形の始点のy座標を示す。b〜bは、多角形の始点から各頂点までを結ぶベクトルとする。材料パラメータや、境界、負荷条件パラメータは、図8に示した例と同様とする。
ここでは、血管の外壁の半径Rを設定し、下式11を満たすように内壁の多角形の始点の座標(x,y)を設定する。
Figure 0006675458
多角形の始点から多角形の頂点までのベクトルb〜bは、成分をそれぞれb=(x,y),・・・,b=(x,y)とすると、原点から多角形の頂点へのベクトルの成分はそれぞれ(x+x,y+y)〜(x+x,y+y)として示される。
よって、原点から多角形の頂点へのベクトルの長さはそれぞれ下式12〜下13となり、すべてのベクトルがRよりも小さくなるように(x,y)〜(x,y)を設定する。上述したように、材料パラメータや、境界、負荷条件パラメータは、図8に示した例と同様とする。
Figure 0006675458
Figure 0006675458
次に、医用画像診断装置10における入力機器(入力部)404及び表示機器406の動作例について説明する。図11は、医用画像診断装置10が血管の狭窄解析を行った後に、表示機器406が表示する解析画面60を例示する図である。表示機器406は、医用画像診断装置10が血管の狭窄解析を行った後に、図11に示したような解析画面60を表示する。
解析画面60は、位置表示部62、パラメータ表示部64、第1解析出力部66及び第2解析出力部68を有する。位置表示部62は、入力機器404を介して入力されるユーザの操作によるカーソル620を用いたドラッグ&ドロップ等に応じて、断面位置表示622を移動させることにより、血管(例えば冠動脈)における解析位置(断面位置)を特定する表示を行う。
パラメータ表示部64は、血管に対する各パラメータ(無応力状態の形状、材料物性、入口境界条件、出口境界条件、負荷条件)の不確定範囲をバーとして表示する。各パラメータを示すバーには、設定されているレベルを示すレベル表示640が設けられている。パラメータ表示部64は、入力機器404を介して入力されるユーザの操作に応じて、レベル表示640のいずれかがカーソル642によって動かされると、相関関係がある他のパラメータのレベル表示640も連動して動くようにされている。
なお、パラメータ表示部64は、すべてのパラメータのバーを表示させてもよいし、ユーザが必要とするバーのみを表示させてもよい。また、パラメータ表示部64は、パラメータがキーボード等を介して数値により入力され、数値を表示するように構成されてもよい。また、バーの名称は、専門的な表現であってもよいし、ユーザがわかりやすい表現であってもよい。例えば、バーの名称は、ヤング率、ポアソン比、及び無応力状態の形状のパラメータを、「血管の剛性」として一括りに表現するものであってもよい。
第1解析出力部66は、カーソル640が動かされる前(1回前)のパラメータに応じて、位置表示部62により特定された位置における血管の断面のコンター図(推定応力等)を表示する。例えば、第1解析出力部66には、応力が通常である領域a、応力が強い領域b及び危険個所cなどが表示される。また、第1解析出力部66には、例えば危険個所cをクリックした場合に、図12に示した危険個所における応力の大きさ(危険閾値を超えた応力)を示すグラフを表示機器406に表示させるためのカーソル660も設けられている。
第2解析出力部68は、パラメータ表示部64におけるパラメータのカーソル640が動かされた後のパラメータに応じて、位置表示部62により特定された位置における血管の断面のコンター図(推定応力等)を表示する。例えば、第2解析出力部68には、パラメータ変更後の設定において、応力が通常である領域a、応力が強い領域b及び危険個所cなどが表示される。また、第2解析出力部68には、例えば危険個所cをクリックした場合に、危険個所における応力の大きさ(危険閾値を超えた応力)を示すグラフを表示機器406に表示させるためのカーソル680も設けられている。
なお、解析画面60は、位置表示部62、パラメータ表示部64、第1解析出力部66及び第2解析出力部68の全てを表示するものに限定されることなく、一部を表示するものであってもよい。また、解析画面60は、例えばバルーン又はステント等で血管を治療する場合のシミュレーションや、動脈硬化進行のシミュレーションに用いられてもよい。
このように、血管解析装置40は、被検体の血管を示す画像データから血管の第1断面形状を抽出するとともに、形状モデル、負荷条件及び材料力学情報に基づく血管の第2断面形状を算出し、第1断面形状と第2断面形状との整合性が所定の閾値以上である場合、第1断面形状、及び流体力学情報に基づいて、血管の狭窄に関する指標を推定するので、被検体を侵襲することなく、又は侵襲を低減しつつ、被検体の予め定めた場所における血管の状態を推定することができる。
また、血管解析装置40は、以下に示した入出力装置を備えるものともなっている。
内部に流体を流しつつ形状が変化する解析対象物における位置を特定する位置情報と、前記解析対象物に対する材料力学情報、及び前記流体に対する流体力学情報の少なくともいずれかに対するパラメータとを示す情報の入力を受入れる入力部と、前記材料力学情報、前記流体力学情報、及び前記入力部が受入れた情報に基づいて、推定部が前記解析対象物の状態を示す指標を推定した結果を出力する出力部と、を有する入出力装置。
また、本発明のいくつかの実施形態を複数の組み合わせによって説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 医用画像診断装置
20 CT架台
200 X線管
202 X線検出器
204 データ収集装置
30 コンソール
300 架台制御部
302 再構成装置
40 血管解析装置
400 システム制御部
402 画像処理装置
404 入力機器
406 表示機器
408 記憶装置
50 取得部
51 算出部
52 設定部
53 第1DB
54 形状判定部
55,55a 狭窄解析部
56 第2DB
57 表示制御部
58 第3DB
60 解析画面

Claims (5)

  1. 被検体の血管を示す時系列の画像データから血管のうちの所定の血管領域における断面の形状の変化を示す複数の断面指標を抽出する抽出部と、
    血管に対する負荷圧力と、血管の断面の形状との関係を対応付けたモデルである材料力学情報を取得する第1供給部と、
    血管の形状と、当該血管に流れる血液の圧力及び流量との関係を対応付けたモデルである流体力学情報を取得する第2供給部と、
    前記所定の血管領域において、前記抽出部により抽出された断面指標と前記材料力学情報とを比較することにより、前記所定の血管領域における負荷圧力を決定し、前記所定の血管領域において決定された負荷圧力と前記所定の血管領域における血管の形状及び前記流体力学情報に基づいて、前記所定の血管領域を通過した血液の圧力及び流量を算出し、前記所定の血管領域における負荷条件、並びに、算出された圧力及び流量に基づいて、血管の狭窄に関する指標を推定する推定部と、
    を備える、血管解析装置。
  2. 前記画像データの濃度と、血管の形状及び血管に流れる血液の流量との関係を示す濃度関係情報を取得する第3供給部を更に備え、
    前記推定部は、更に、前記濃度関係情報に基づいて、前記指標を推定する、
    請求項1に記載の血管解析装置。
  3. 前記推定部は、指定された領域における前記指標を推定する、請求項1又は2に記載の血管解析装置。
  4. 血管解析装置により実行される血管解析方法であって、
    前記血管解析装置が、被検体の血管を示す時系列の画像データから血管のうちの所定の血管領域における断面の形状の変化を示す複数の断面指標を抽出する工程と、
    前記血管解析装置が、血管に対する負荷圧力と、血管の断面の形状との関係を対応付けたモデルである材料力学情報を取得する工程と、
    前記血管解析装置が、血管の形状と、当該血管に流れる血液の圧力及び流量との関係を対応付けたモデルである流体力学情報を取得する工程と、
    前記血管解析装置が、前記所定の血管領域において、前記断面指標と前記材料力学情報とを比較することにより、前記所定の血管領域における負荷圧力を決定する工程と、
    前記血管解析装置が、前記所定の血管領域において決定された負荷圧力と前記所定の血管領域における血管の形状及び前記流体力学情報に基づいて、前記所定の血管領域を通過した血液の圧力及び流量を算出する工程と、
    前記血管解析装置が、前記所定の血管領域における負荷条件、並びに、算出された圧力及び流量に基づいて、血管の狭窄に関する指標を推定する工程と、
    を含む、血管解析方法。
  5. 被検体の血管を示す時系列の画像データから血管のうちの所定の血管領域における断面の形状の変化を示す複数の断面指標を抽出するステップと、
    血管に対する負荷圧力と、血管の断面の形状との関係を対応付けたモデルである材料力学情報を取得するステップと、
    血管の形状と、当該血管に流れる血液の圧力及び流量との関係を対応付けたモデルである流体力学情報を取得するステップと、
    前記所定の血管領域において、前記断面指標と前記材料力学情報とを比較することにより、前記所定の血管領域における負荷圧力を決定するステップと、
    前記所定の血管領域において決定された負荷圧力と前記所定の血管領域における血管の形状及び前記流体力学情報に基づいて、前記所定の血管領域を通過した血液の圧力及び流量を算出するステップと、
    前記所定の血管領域における負荷条件、並びに、算出された圧力及び流量に基づいて、血管の狭窄に関する指標を推定するステップと、
    をコンピュータに実行させるための血管解析プログラム。
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