JP6674372B2 - 二重の熱伝導エレメントおよび改善された気流をもつ喫煙物品 - Google Patents

二重の熱伝導エレメントおよび改善された気流をもつ喫煙物品 Download PDF

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Description

本発明は、対向した前面および後方面を有する可燃性熱源、可燃性熱源の後方面の下流のエアロゾル形成基体および喫煙物品のまわりに二重の熱伝導エレメントを含む喫煙物品に関する。
タバコが燃焼するよりはむしろ加熱される多くの喫煙物品が、当該技術分野において提唱されてきた。このような「加熱される」喫煙物品の1つの目的は、従来的な紙巻たばこにおけるたばこの燃焼および熱分解性分解によって生成されるタイプの公知の有害な煙成分を減少させることである。加熱される喫煙物品の1つの公知のタイプにおいて、エアロゾルは、可燃性熱源からエアロゾル形成基体への熱伝達によって生成される。エアロゾル形成基体は、可燃性熱源のまわりまたは下流に位置してもよい。喫煙中、揮発性化合物は、可燃性熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基質から放出され、喫煙物品を介して引き出された空気中に混入される。放出された化合物が冷えるにつれて、これらは、凝縮して使用者によって吸入されるエアロゾルを形成する。典型的には、空気は、可燃性熱源を介して提供される1つまたは複数の気流流路を介してこのような公知の加熱された喫煙物品の中に引き出され、および可燃性熱源からエアロゾル形成基質への熱伝達が、強制対流および伝導によって生じる。
たとえば、WO-A2-2009/022232号は、可燃性熱源、可燃性熱源の下流のエアロゾル形成基体および可燃性熱源の後方部分およびエアロゾル形成基体の隣接する前方部分のまわりの、およびそれらと接触する熱伝導エレメントを備える喫煙物品を開示する。
WO-A2-2009/022232の喫煙物品における熱伝導エレメントは、可燃性熱源の燃焼の間に生成される熱を伝導によってエアロゾル形成基体に伝達する。伝導性熱伝達によって発揮される熱排出は、後方部分の温度がその自己発火温度の下で有意に保持されるように、可燃性熱源の後方部分の温度を有意に低下させる。
たばこが燃焼するよりはむしろ加熱される喫煙物品において、エアロゾル形成基体において達成される温度は、知覚的に許容されるエアロゾルを生成する能力に有意な影響を有する。使用者へのエアロゾル送達を最適化するために、一定の範囲内でエアロゾル形成基体の温度を維持することは、典型的には望ましい。いくつかの場合において、可燃性熱源およびエアロゾル形成基体のまわりの、およびそれらと接触する熱伝導エレメントの外部表面からの放射熱損失は、可燃性熱源およびエアロゾル形成基体の温度を所望の範囲外に低下させ得るし、それによって、喫煙物品の性能に影響を与える。たとえば、エアロゾル形成基体の温度が低下し過ぎる場合、それは、使用者に送達されるエアロゾルの一貫性および量に不利に影響を与え得る。
いくつかの加熱される喫煙物品において、熱伝導エレメントを経た伝導性熱伝達に加えて、エアロゾル形成基体への強制対流熱伝達が提供される。たとえば、いくつかの公知の加熱される喫煙物品において、エアロゾル形成基体の強制対流加熱を提供するために、可燃性熱源を介して1つまたは複数の気流流路が提供される。このような喫煙物品において、エアロゾル形成基体は、伝導性加熱および強制対流加熱の組み合わせによって加熱される。
可燃性熱源からエアロゾル形成基体への熱伝達が強制対流によって主に生じる公知の加熱される喫煙物品において、エアロゾル形成基体における強制対流熱伝達およびそれ故の温度は、使用者のたばこを吸う行動に応じてかなり変化し得る。結果として、このような公知の加熱された喫煙によって生成される主流エアロゾルの組成物およびそれ故の感覚特性は、不都合なことに使用者のたばこを吸う状況に大いに影響を受け得る。
加えて、可燃性熱源に沿った1つまたは複数の気流流路を含む公知の加熱される喫煙物品において、使用者がたばこを吸う間の1つまたは複数の気流流路を介して吸い込まれる空気と可燃性熱源との直接接触は、可燃性熱源の燃焼の活性化を生じる。したがって、激しくたばこを吸う状況では、エアロゾル形成基体の温度においてスパイクを生じさせるのに十分に高い強制対流熱伝達を引き起こしうるし、不都合なことにエアロゾル形成基体の熱分解および潜在的にさらに局所的燃焼に至る。本明細書に使用される用語「スパイク」は、エアロゾル形成基質の温度における短期間の上昇を記述するために使用される。結果として、また、このような公知の加熱される喫煙物品によって生成される主流エアロゾルにおける望ましくない熱分解および燃焼副生成物のレベルは、不都合なことに使用者によって採用される特定のたばこを吸う状況に応じて有意に変化し得る。
その他の加熱される喫煙物品において、気流流路は、可燃性熱源を介して提供されない。このような加熱される喫煙物品において、エアロゾル形成基体の加熱は、熱伝導エレメントを経て伝導性熱伝達によって主に達成される。エアロゾル形成基体が伝導性熱伝達によって主に加熱される加熱される喫煙物品において、エアロゾル形成基体の温度は、熱伝導エレメントの温度における変化により影響されるようになり得る。これは、このような加熱される喫煙物品における放射熱損失のための熱伝導エレメントの任意の冷却が、また、エアロゾル形成基体が強制対流熱伝達によって加熱される加熱される喫煙物品におけるエアロゾル発生においてより大きな影響を有し得ることを意味する。
EP-A2-0 336 456は、可燃性燃料エレメントおよび燃料エレメントと伝導性熱交換関係にある物理的に別々のエアロゾル生成手段を含む喫煙物品を開示する。図2に示した態様において、可燃性燃料エレメント24は、熱伝導ロッド26および箔を敷いた紙管14によってエアロゾル生成手段12に接続され、それは喫煙物品の口末端15につながる。エアロゾル形成手段12は、1つまたは複数のエアロゾル形成材料で含浸される炭素質基体28を含む。ボイドスペース30は、燃料エレメント24とエアロゾル生成手段12の炭素質基体28との間に含まれる。ボイドスペース30を囲む箔を敷いた管14の部分は、空気をボイドスペース30に入ることを可能にする複数の周辺の穴32を含む。この態様において、熱伝導ロッド26は、可燃性燃料エレメント24の本体およびエアロゾル生成手段12の炭素質基体28に挿入され、およびエアロゾル生成手段12の炭素質基体28を囲む箔を敷いた管14の部分において空気口はない。
可燃性熱源の点火および燃焼性を改善するために加熱される喫煙物品の可燃性熱源において添加剤を含むことは公知である。しかし、点火および燃焼添加剤の封入は、分解および反応産物を生じさせ得るし、それはその使用の間にこのような公知の加熱される喫煙物品を介して吸い込まれる空気に不都合に入り得る。
エアロゾル形成を容易にするために、加熱される喫煙物品のエアロゾル形成基体は、グリセリンなどの多価アルコールまたはその他の公知のエアロゾル形成剤を典型的には含む。貯蔵および喫煙の間、このようなエアロゾル形成剤は、公知の加熱される喫煙物品のエアロゾル形成基体からその可燃性熱源に移動し得る。公知の加熱される喫煙物品の可燃性熱源へのエアロゾル形成剤の移動は、特に加熱される喫煙物品の喫煙の間にエアロゾル形成剤の分解を不都合に導き得る。
対向した前面および後方面を有する可燃性熱源および改善された喫煙性能を提供する可燃性熱源の後方面の下流にエアロゾル形成基体を含む加熱される喫煙物品を提供することは、望ましいだろう。特に、喫煙の間に所望の温度範囲内でエアロゾル形成基体の温度を維持するのに役立つために、エアロゾル形成基体の加熱の制御が改善された加熱される喫煙物品を提供することは、望ましいだろう。
本発明に従って、対向した前面および後方面を有する可燃性熱源;可燃性熱源の後方面の下流のエアロゾル形成基体;可燃性熱源の後方部分およびエアロゾル形成基体の少なくとも前方部分を取り囲む第1の熱伝導エレメント;第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部のまわりの第2の熱伝導エレメントであって、第2の熱伝導エレメントの少なくとも部分は、第1の熱伝導エレメントから放射状に分離される、第2の熱伝導エレメント;およびエアロゾル形成基体の周辺のまわりの1つまたは複数の第1の空気口を含む喫煙物品が提供される。
本明細書に使用される用語「遠位」、「上流」および「前方」並びに「近位」、「下流」および「後方」は、使用者がその使用の間に喫煙物品において吸い込む方向に関して喫煙物品の構成要素または構成要素の部分の相対的位置を記述するために使用される。本発明に従った喫煙物品は、使用において、それを通ってエアロゾルが使用者への送達のために喫煙物品を出る近位端を含む。また、喫煙物品の近位端は、口側の端と呼ばれることもある。使用において、使用者は、喫煙物品によって生成されるエアロゾルを吸入するために、喫煙物品の近位または口側の端において吸い込む。
可燃性熱源は、遠位端に、またはその近くに位置する。口側の端は遠位端の下流にある。また、喫煙物品の近位端は、下流端と呼ばれてもよく、およびまた、喫煙物品の遠位端は、上流端と呼ばれてもよい。本発明に従った喫煙物品の成分または成分の部分は、喫煙物品の近位端と遠位端との間のこれらの相対的位置に基づく互いの上流または下流にあると記述されてもよい。
可燃性熱源の前面は、可燃性熱源の上流末端にある。可燃性熱源の上流末端は、喫煙物品の近位端から最も遠い可燃性熱源の末端である。可燃性熱源の後方面は、可燃性熱源の下流末端にある。可燃性熱源の下流末端は、喫煙物品の近位端に最も近い可燃性熱源の末端である。
本明細書に使用される用語「長さ」は、喫煙物品の長手方向方向における最大寸法を記述するために使用される。それは、喫煙物品の近位端と対向した遠位端との間の方向における最大寸法である。
本明細書に使用される用語「エアロゾル形成基質」は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を加熱に応じて放出することができる基質を記述するために使用される。本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基質から生成されるエアロゾルは、見えても、または見えなくてもよく、および蒸気(例えば、気状である物質の微粉は室温にて通常、液体または固体である)、ならびに気体および凝縮された蒸気の液体の液滴を含んでもよい。
エアロゾル形成基体は、揮発性化合物を加熱に応じて放出できる材料を含むプラグまたはセグメントの形態であってもよく、それはラッパーによって取り囲まれてエアロゾルを形成することができる。エアロゾル形成基体がこのようなプラグまたはセグメントの形態である場合、ラッパーを含む全てのプラグまたはセグメントは、エアロゾル形成基体であることを考慮される。
本明細書に使用される用語「空気口」は、それを通って空気が喫煙物品に吸い込まれ得る穴、切れ込み、スロットまたはその他の開口部を記述するために使用される。
第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、熱伝導材料を含む。
本明細書に使用される用語「放射状に分離される」は、第2の熱伝導エレメントの少なくとも一部の熱伝導材料と第1の熱伝導エレメントの熱伝導材料との間に直接接触がないように、第2の熱伝導エレメントの少なくとも一部の熱伝導材料は、放射状方向に第1の熱伝導エレメントの熱伝導材料から離れていることを示すために使用される。
本明細書に使用される用語「放射状」は、喫煙物品の近位端と対向した遠位端との間の方向に対して垂直な方向を記述するために使用される。
本明細書に使用される用語「直接接触」は、成分の表面が互いに触れているように任意の中間材料無しでの2つの成分間の接触を意味するために使用される。
本発明に従った喫煙物品は、可燃性熱源の後方部分およびエアロゾル形成基体の少なくとも前方部分を取り囲む第1の熱伝導エレメントおよび第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部のまわりの第2の熱伝導エレメントを含む。
一定の態様において、第1の熱伝導エレメントは、可燃性熱源の後方部分およびエアロゾル形成基体の少なくとも前方部分と直接接触してもよい。このような態様において、可燃性熱源の後方部分は、第1の熱伝導エレメントと直接接触し、およびエアロゾル形成基体の少なくとも前方部分は、第1の熱伝導エレメントによって取り囲まれ、およびそれと直接接触する。このような態様において、第1の熱伝導エレメントは、本発明に従った喫煙物品の可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間に熱リンクを提供する。
その他の態様において、第1の熱伝導エレメントは、放射状方向に可燃性熱源の後方部分およびエアロゾル形成基体の一方または両方から離れていてもよく、その結果第1の熱伝導エレメントと可燃性熱源の後方部分およびエアロゾル形成基体の一方または両方との間に直接接触はない。
第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部を覆う。喫煙物品に沿った1つまたは複数の位置に第1の熱伝導エレメントと第2熱伝導エレメントとの間に放射状分離がある。
好ましくは、第2の熱伝導エレメントの全てまたは実質的に全ては、第1の熱伝導エレメントから放射状に分離され、その結果、第1の熱伝導エレメントと第2の熱伝導エレメントとの間に直接接触が実質的にない。これは、第1の熱伝導エレメントから第2の熱伝導エレメントへの伝導性熱伝達を都合よく制限する、または阻害する。
好ましくは、第1の熱伝導エレメントから第2の熱伝導エレメントへの伝導性熱伝達は、実質的に減少される。これは、第1の熱伝導エレメントより低い温度を保持する第2の熱伝導エレメントを都合よく生じる。好ましい態様において、喫煙物品の外部表面からの放射熱損失は、第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部のまわりの第2の熱伝導エレメントを含まない喫煙物品と比較して、実質的に減少される。
第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントからの熱損失を都合よく減少させる。第2の熱伝導エレメントは、熱が可燃性熱源によって生成されるにつれて、喫煙物品の喫煙の間に温度が上昇するだろう熱伝導材料を含む。第2の熱伝導エレメントの上昇温度は、第1の熱伝導エレメントと喫煙物品の覆う成分との間の温度差を減少させ、その結果、第1の熱伝導エレメントからの熱損失が減少され得る。
第1の熱伝導エレメントからの熱損失を減少させることによって、第2の熱伝導エレメントは、所望の温度範囲内で第1の熱伝導エレメントの温度をよりよく維持するのに都合よく役立つ。第2の熱伝導エレメントは、可燃性熱源からの熱を使用して、所望の温度範囲内までエアロゾル形成基体を加熱するのにより効率的に都合よく役立つ。さらなる利点において、第2の熱伝導エレメントは、より高いレベルにてエアロゾル形成基体の温度を維持するのに役立つ。同じく、第2の熱伝導エレメントは、エアロゾル形成基体から、エアロゾルの生成を改善する。好都合には、第2の熱伝導エレメントは、使用者へのエアロゾルの全体の送達を増加させる。特に、エアロゾル形成基体がニコチンを含む場合、使用者へのニコチン送達が第2の熱伝導エレメントの封入を介して著しく改善される得ることが見られ得る。
加えて、第2の熱伝導エレメントの封入は、より多くのたばこを吸う回数が使用者によってなされ得るように、喫煙物品の喫煙期間を都合よく伸ばすことが見いだされた。
一定の好ましい態様において、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントと同じ方法で、可燃性熱源から喫煙物品に沿って熱を伝導する。このような態様において、また、第2の熱伝導エレメントは、可燃性熱源からエアロゾル形成基体への伝導性熱伝達の効率およびしたがって、エアロゾル形成基体の加熱を改善し得る。
第2の熱伝導エレメントの封入を介して達成される伝導性熱伝達における改善は、強制対流熱伝達が実質的にない喫煙物品について特に有益である。
第1の熱伝導エレメントと第2の熱伝導エレメントとの間の放射状分離は、第1の熱伝導エレメントと第2の熱伝導エレメントとの間の材料の1つまたは複数の中間層の封入を介して好ましくは達成される。材料の1つまたは複数の中間層は、第2の熱伝導エレメントが第1の熱伝導エレメントを覆う全域上で提供されてもよい。あるいは、材料の1つまたは複数の中間層は、この領域の一部または複数部分のみにおいて提供されてもよい。いくつかの場合において、材料の1つまたは複数の中間層は、上流方向および下流方向の一方または両方に第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントの一方または両方を越えて伸びる。
好ましくは、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、熱絶縁材料の1つまたは複数の層によって放射状に分離される。適切な熱絶縁材料は、紙、セラミックおよび金属酸化物を含むが、限定されない。
たとえば、本発明の一つの好ましい態様において、第1の熱伝導エレメントは、その長さの少なくとも一部に沿って喫煙物品を取り囲む紙ラッパーによってカバーされる。このような態様において、紙ラッパーは、第1の熱伝導エレメントと第2の熱伝導エレメントとの間の直接接触がないように、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントの完全な分離を都合よく提供する。
一定の態様において、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、喫煙物品の全てまたは単に一部に沿って伸びる内側ラッパーまたは外側ラッパーによって放射状に分離される。このような態様において、内側ラッパーまたは外側ラッパーは、第1の熱伝導エレメント上で喫煙物品のまわりに巻き付けられ、および次いで、第2の熱伝導エレメントは、内側ラッパーまたは外側ラッパーの少なくとも一部上に提供される。
好ましくは、第2の熱伝導エレメントは、喫煙物品の外側に提供され、その結果、第2の熱伝導エレメントは、喫煙物品の外部において目に見える。
あるいは、喫煙物品の全てまたは単に一部に沿って伸びる外側ラッパーは、第2の熱伝導エレメント上に提供されてもよく、その結果、第2の熱伝導エレメントは、喫煙物品の外部において目に見えない、または一部のみ目に見える。
喫煙物品のラッパー上での第2の熱伝導エレメントの提供は、本発明に従った喫煙物品の外見に関して、特にその喫煙の間と後に利益を提供し得る。一定の場合において、可燃性熱源の領域におけるラッパーのいくらかの変色は、ラッパーが可燃性熱源からの熱に曝露されるときに観察され得る。加えて、ラッパーは、エアロゾル形成基体のまわりおよび下流のラッパーへのエアロゾル形成基体からの揮発性化合物の移動の結果として変色され得る。一定の態様において、本発明に従った喫煙物品の第2の熱伝導エレメントは、ラッパーの変色がカバーされる、およびもはや、またはあまり目に見えないように、可燃性熱源の少なくとも後方部分およびエアロゾル形成基体の少なくとも前方部分のまわりのラッパー上に提供されてもよい。一定の態様において、第2の熱伝導エレメントは、エアロゾル形成基体の全長のまわりに伸びてもよい。一定の好ましい態様において、第2の熱伝導エレメントは、エアロゾル形成基体を越えて下流に伸びてもよい。したがって、喫煙物品の外観は、喫煙の間、保持され得る。
あるいは、または第1の熱伝導エレメントと第2の熱伝導エレメントとの間の熱絶縁材料の1つまたは複数の層に加えて、第2の熱伝導エレメントの少なくとも部分は、エアギャップによって第1の熱伝導エレメントから放射状に分離され得る。エアギャップは、第1の熱伝導エレメントと第2の熱伝導エレメントの間の1つまたは複数のスペーサーエレメントの封入を介して提供されて、第2の熱伝導エレメントの少なくとも部分と第1の熱伝導エレメントの間との定義された分離を維持し得る。たとえば、1つまたは複数のスペーサーエレメントは、第1の熱伝導エレメントのまわりを放射状に巻き付けられた紙の1つまたは複数の細片であってもよい。
好ましくは、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、少なくとも20ミクロンで、より好ましくは、少なくとも50ミクロンで互いから放射状に分離される。一定の態様において、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、少なくとも75ミクロン以上で、または少なくとも100ミクロン以上で互いから放射状に分離される。
上記のように熱絶縁材料の1つまたは複数の層が第1の熱伝導エレメントと第2の熱伝導エレメントとの間に提供される場合、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントの放射状分離は、熱絶縁材料の1つまたは複数の層の厚みによって決定されるだろう。
上記のように、本発明に従った喫煙物品の第1の熱伝導エレメントは、可燃性熱源の後方部分およびエアロゾル形成基体の少なくとも前方部分と好ましくは直接接触する。第1の熱伝導エレメントは、好ましくは燃焼抵抗性である。一定の態様において、第1の熱伝導エレメントは、酸素制限性である。このような態様において、第1の熱伝導エレメントは、可燃性熱源への第1の熱伝導エレメントを介した酸素の通過を阻害する、または阻止する。
特に好ましい態様において、第1の熱伝導エレメントは、可燃性熱源の後方部分およびエアロゾル形成基体の少なくとも前方部分を密接に取り囲む連続的なスリーブを形成する。
一定の態様において、第1の熱伝導エレメントは、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間に実質的に気密連絡を提供する。これは、その周辺を介してエアロゾル形成基体に容易に吸い込まれている可燃性熱源からの燃焼ガスを都合よく防いでも、または阻止してもよい。また、このような連絡は、可燃性熱源およびエアロゾル形成基体の周辺に沿って吸い込まれる空気によって、可燃性熱源からエアロゾル形成基体への強制対流熱伝達を都合よく最小にしても、または実質的に回避してもよい。
好ましくは、第1の熱伝導エレメントの物理的な統合性は、点火および燃焼の間、可燃性熱源によって達成される温度にて維持される。第1の熱伝導エレメントが可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間に実質的に気密連絡を提供する態様において、これは、喫煙物品の使用の間に気密連絡を維持するのに都合よく役立つ。
第1の熱伝導エレメントは、適切な熱伝導率をもつ任意の適切な熱伝導材料または材料の組み合わせを含んでいてもよい。
好ましくは、第1の熱伝導エレメントは、改良非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定されるときに、23°Cおよび50%の相対湿度にてメートルケルビン(W/(m・K))あたり約10W〜メートルケルビン(W/(m・K))あたり500Wの間、好ましくはメートルケルビン(W/(m・K))あたり約15W〜メートルケルビン(W/(m・K))あたり約400Wの間のバルク熱伝導率を有する1つまたは複数の熱伝導材料を含む。適切な熱伝導材料は、金属箔ラッパー、たとえば、アルミ箔ラッパー、鋼鉄ラッパー、鉄箔ラッパーおよび銅箔ラッパーなど;および金属合金箔ラッパーを含むが、限定されない。
第1の熱伝導エレメントは、熱伝導材料の単一の層で形成されてもよい。あるいは、第1の熱伝導エレメントは、1つまたは複数のその他の熱伝導層または非熱伝導層と組み合わせて熱伝導材料の少なくとも1つの層を含む多層またはラミネート材料で形成されてもよい。このような態様において、熱伝導材料の少なくとも1つの層は、上にリストアップされた熱伝導材料のいずれかを含んでいてもよい。
一定の態様において、第1の熱伝導エレメントは、熱伝導材料の少なくとも1つの層および熱絶縁材料の少なくとも1つの層を含むラミネート材料で形成されてもよい。このような態様において、可燃性熱の後方部分およびエアロゾル形成基体の少なくとも前方部分に面する第1の熱伝導エレメントの内層は、熱伝導材料の層でもよく、および第2の熱伝導エレメントに面する第1の熱伝導エレメントの外層は、熱絶縁材料の層でもよい。このこのように、熱絶縁材料の外層は、第2の熱伝導エレメントの熱伝導材料と第1の熱伝導エレメントの熱伝導材料との間に必要な放射状分離を提供する。
第1の熱伝導エレメントを形成するための特に適切なラミネート材料の一つの例は、紙の外層およびアルミニウムの内層を含む二重層ラミネート材料である。
好ましくは、第1の熱伝導エレメントの厚みは、約5ミクロン〜約50ミクロンの間、より好ましくは約10ミクロン〜約30ミクロンの間および最も好ましくは約20ミクロンである。一定の特に好ましい態様において、第1の熱伝導エレメントは、約20ミクロンの厚さを有するアルミ箔を含む。
好ましくは、第1の熱伝導エレメントによって囲まれる可燃性熱源の後方部分は、長さ約2mm〜約8mmの間、より好ましくは長さ約3mm〜約5mmの間である。
好ましくは、第1の熱伝導エレメントによって囲まれていない可燃性熱源の前方部分は、長さ約4mm〜約15mmの間、より好ましくは長さ約5mm〜約8mmの間である。
一定の態様において、エアロゾル形成基体の全長は、第1の熱伝導エレメントによって囲まれてもよい。
その他の態様において、第1の熱伝導エレメントは、エアロゾル形成基体の前方部分のみを囲んでいてもよい。このような態様において、エアロゾル形成基体は、第1の熱伝導エレメントを越えて下流に伸びる。
第1の熱伝導エレメントがエアロゾル形成基体の前方部分のみを囲む態様において、エアロゾル形成基体は、第1の熱伝導エレメントを越えて下流に少なくとも約3mm好ましくは伸びる。より好ましくは、エアロゾル形成基体は、第1の熱伝導エレメントを越えて下流に約3mm〜約10mmの間に伸びる。しかし、エアロゾル形成基体は、第1の熱伝導エレメントを越えて下流に3mm未満伸びてもよい。
このような態様において、第1の熱伝導エレメントによって囲まれるエアロゾル形成基体の前方部分は、好ましくは長さ約1mm〜約10mmの間、より好ましくは長さ約2mm〜約8mmの間、最も好ましくは長さ約2mm〜約6mmの間である。
第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部のまわりに提供される。
第2の熱伝導エレメントは、喫煙物品の外周の全体または一部のまわりに伸びてもよい。好ましくは、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部を取り囲む連続的なスリーブを形成する。
第2の熱伝導エレメントは、適切な熱伝導率をもつ任意の適切な熱伝導材料または材料の組み合わせを含んでいてもよい。
好ましくは、第2の熱伝導エレメントは、改良非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定されるときに、23°Cおよび50%の相対湿度にて、メートルケルビン(W/(m・K))あたり約10W〜メートルケルビン(W/(m・K))あたり約500Wの間、より好ましくはメートルケルビン(W/(m・K))あたり約15W〜メートルケルビン(W/(m・K))あたり約400Wの間のバルク熱伝導率を有する1つまたは複数の熱伝導材料を含む。適切な熱伝導材料は、金属箔ラッパー、たとえば、アルミ箔ラッパー、鋼鉄ラッパー、鉄箔ラッパーおよび銅箔ラッパーなど;および金属合金箔ラッパーを含むが、限定されない。
第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、同じまたは異なる熱伝導性材料または材料群を含んでいてもよい。
一定の好ましい態様において、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、同じ熱伝導性材料を含む。一定の好ましい態様において、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、アルミ箔を含む。
好ましくは、第2の熱伝導エレメントは、アルミニウムまたは鋼などの1つまたは複数の熱反射材料を含む。このような態様において、使用において、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントの方へ後ろに第1の熱伝導エレメントから放射する熱を都合よく反射する。これは、第1の熱伝導エレメントの温度がよりよく制御され得て、および可燃性熱源がより高い温度に維持され得るように、第1の熱伝導エレメントからの熱損失をさらに減少させる。
本明細書に使用される用語「熱反射材料」は、材料が、それが放射するより大きな入射放射線の比率をその表面から反射するように、相対的に高い熱反射率および相対的に低い熱放射率を有する材料をいう。好ましくは、材料は、入射放射線の50%を超える、より好ましくは入射放射線の70%および最も好ましくは入射放射線の75%を反射する。
第2の熱伝導エレメントが熱反射材料を含む態様において、第2の熱伝導エレメントの好ましくは全部または実質的に全部は、第1の熱伝導エレメントの方へ第2の熱伝導エレメントによって熱の反射を容易にするために、第1の熱伝導エレメントから放射状に分離される。
第2の熱伝導エレメントの反射率は、光沢のある内側表面をもつ第2の熱伝導エレメントを提供することによって改善され得て、内側表面は、第1の熱伝導エレメントの外部表面に面する第2の熱伝導エレメントの表面である。
第2の熱伝導エレメントは、熱伝導材料の単一の層で形成されてもよい。あるいは、第2の熱伝導エレメントは、1つまたは複数のその他の熱伝導層または非熱伝導層と組み合わせて熱伝導材料の少なくとも1つの層を含む多層またはラミネート材料で形成されてもよい。このような態様において、熱伝導材料の少なくとも1つの層は、上にリストアップされた熱伝導材料のいずれかを含んでいてもよい。
一定の好ましい態様において、第2の熱伝導エレメントは、熱伝導材料の少なくとも1つの層および熱絶縁材料の少なくとも1つの層を含むラミネート材料で形成されてもよい。このような態様において、第1の熱伝導エレメントに面する第2の熱伝導エレメントの内層は、熱絶縁材料の層でもよい。このように、熱絶縁材料の内層は、第2の熱伝導エレメントの熱伝導材料と第1の熱伝導エレメントの熱伝導材料との間に必要な放射状分離を提供する。
一定の好ましい態様において、第2の熱伝導エレメントは、熱伝導材料の単一の層を含む。
一定の好ましい態様において、第2の熱伝導エレメントは、熱伝導材料の単一の層および熱絶縁材料の1つまたは複数の層を含むラミネート材料である。一定の特に好ましい態様において、第2の熱伝導エレメントは、熱伝導材料の単一の層および熱絶縁材料の単一の層を含むラミネート材料である。好ましくは、第2の熱伝導エレメントは、熱伝導材料の単一の外層および熱絶縁材料の単一の内層を含むラミネート材料である。
第2の熱伝導エレメントを形成するための特に適切なラミネート材料の一つの例は、アルミニウムの外層および紙の内層を含む二重層ラミネート材料である。
加えて、ラミネート材料を含む第2の熱伝導エレメントの使用は、少なくとも1つの熱絶縁層がさらなる強度および硬さを提供し得るので、本発明に従った喫煙物品の製造の間に有益であり得る。これは、相対的に薄く、および脆弱であり得る少なくとも1つの熱伝導層の崩壊または破損の減少したリスクを伴って、ラミネート材料がより容易に処理されることを可能にする。
第2の熱伝導エレメントの厚みは、第1の熱伝導エレメントの厚みと実質的に同じでもよい。あるいは、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、互いに異なる厚みを有してもよい。
好ましくは、第2の熱伝導エレメントの厚みは、約5ミクロン〜約100ミクロンの間、より好ましくは約5ミクロン〜約80ミクロンの間である。
好ましくは、第2の熱伝導エレメントは、約2ミクロン〜約50ミクロンの間、より好ましくは約4ミクロン〜約30ミクロンの間の厚さを有する熱伝導材料の1つまたは複数の層を含む。
一定の態様において、第2の熱伝導エレメントは、約20ミクロンの厚さを有するアルミ箔を含んでいてもよい。
一定の好ましい態様において、第2の熱伝導エレメントは、約5ミクロン〜約6ミクロンの間の厚さを有するアルミニウムの外層および紙の内層を含むラミネート材料を含んでいてもよい。
第1の熱伝導エレメントに対する第2の熱伝導エレメント、可燃性熱源およびエアロゾル形成基体の位置および広がりは、喫煙の間にエアロゾル形成基体の加熱を制御するために調整されてもよい。
第2の熱伝導エレメントは、エアロゾル形成基体の少なくとも一部のまわりに配置されてもよい。あるいは、または加えて、第2の熱伝導エレメントは、可燃性熱源の少なくとも一部のまわりに配置されてもよい。
好ましくは、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントと同じように、エアロゾル形成基体の少なくとも一部および可燃性熱源の少なくとも一部のまわりに配置される。
上流方向および下流方向における第1の熱伝導エレメントに対する第2の熱伝導エレメントの広がりは、喫煙物品の所望の性能に応じて調整されてもよい。
第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部を覆う。
第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントと実質的に同じ可燃性熱源およびエアロゾル形成基体の領域を取り囲んでもよく、その結果、第1の熱伝導エレメントおよび熱伝導エレメントは、喫煙物品の同じ長さに沿って伸びる。このような態様において、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントを好ましくは直接覆い、および第1の熱伝導エレメントを完全にカバーする。
代わりの態様において、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部を覆うが、第1の熱伝導エレメントを越えて上流方向または下流方向に、もしくは上流方向および下流方向の両方に伸びてもよい。
あるいは、または適切な場合、加えて、第1の熱伝導エレメントは、第2の熱伝導エレメントを越えて上流方向または下流方向に、もしくは上流方向および下流の方向の両方に伸びてもよい。
好ましくは、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントを越えて上流方向に実質的に伸びない。第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントとだいたい同じ可燃性熱源上の位置に上流方向に伸びてもよく、その結果、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントの上流末端は、可燃性熱源上で実質的に位置を合わせられる。あるいは、第1の熱伝導エレメントは、第2の熱伝導エレメントを越えて上流方向に伸びてもよい。この配置は、可燃性熱源の温度を低下させ得る。
好ましくは、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントと少なくとも同じ位置に下流方向に伸びる。第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントとだいたい同じエアロゾル形成基体上の位置に下流方向に伸びてもよく、その結果、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントの下流末端は、エアロゾル形成基体上で実質的に位置を合わせられる。あるいは、第2の熱伝導エレメントが第1の熱伝導エレメントより大きなエアロゾル形成基体の領域を取り囲むように、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントを越えて下流方向に伸びてもよい。
たとえば、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントを越えて下流方向に少なくとも1mm、または第1の熱伝導エレメントを越えて下流方向に少なくとも2mm伸びてもよい。
一定の好ましい態様において、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部を覆い、およびエアロゾル形成基体の全長を取り囲む。一定の態様において、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部を覆い、およびエアロゾル形成基体を越えて下流方向に伸びる。
その他の態様において、第2の熱伝導エレメントは、第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部を覆い、エアロゾル形成基体の前方部分のみを取り囲む。このような態様において、エアロゾル形成基体は、第2の熱伝導エレメントを越えて下流方向に伸びる。
驚くべきことに、エアロゾル形成基体上での第1の熱伝導エレメントに対する第2の熱伝導エレメントの広がりが、喫煙物品の喫煙性能において有意な影響を有することが見いだされた。したがって、エアロゾル形成基体上での第2の熱伝導エレメントの被覆度は、喫煙物品のエアロゾル送達プロフィールを調整するために調整することができる。
特に、第2の熱伝導エレメントが第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部を覆い、および第1の熱伝導エレメントを越えて下流方向に伸びるときに、より一貫したたばこを吸うごとのエアロゾル送達が喫煙の間に提供されることが見いだされた。特に、中間にたばこを吸う間のエアロゾル送達が減少され、これによりそれを最初のたばこを吸うのと最後にたばこを吸うのとの間の強度でより一致させるために、これらのたばこを吸う間の喫煙強度を減少させることが見いだされる。また、喫煙期間がさらに増加することが見いだされた。
第2の熱伝導エレメントが第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部を覆い、およびエアロゾル形成基体上で第1の熱伝導エレメントを越えて下流に伸びるとき、エアロゾル形成基体のより大きな領域は、第2の熱伝導エレメントによってカバーされる。これにより、熱は、より大きな容積のエアロゾル形成基体を介して分散し、その結果、エアロゾル形成基体の異なる部分の間の温度差はそれほどない。これは、エアロゾル形成基体の前方部分の温度の低下およびエアロゾル形成基体の後方部分の温度の上昇を生じる。これがたばこを吸うごとのエアロゾル送達への観察された効果の原因であると考えられる。
本明細書に使用される用語「たばこを吸うごとのエアロゾル送達」は、それぞれのたばこを吸う間に使用者に送達されるエアロゾルの量のプロフィールをいう。典型的な加熱される喫煙物品については、たばこを吸うごとのエアロゾル送達プロフィールは、吊鐘形曲線の形態であり、使用者に送達されるエアロゾルの量は、再び最終的なたばこを吸う方へ向かって減少する前に、中間のたばこを吸う方へ向かって増加する。たばこを吸うごとのエアロゾル送達は、それぞれのたばこを吸うことにおいて使用者に送達されるエアロゾルの実際量が修正されるように調整されてもよい。あるいは、または加えて、それぞれのたばこを吸うことにおいて使用者に送達されるエアロゾルの送達される相対的量は、変更され、その結果、たばこを吸うごとのエアロゾル送達プロフィールの形状は変更される。
本発明に従った喫煙物品は、エアロゾル形成基体の周辺のまわりに1つまたは複数の第1の空気口を含む。
驚くべきことに、第2の熱伝導エレメントと組み合わせてエアロゾル形成基体の周辺のまわりの1つまたは複数の第1の空気口の封入が、喫煙物品のエアロゾル送達を都合よく増加させることが見いだされた。
使用において、冷気は、第1の空気口を通って喫煙物品のエアロゾル形成基体に吸い込まれる。第1の空気口を通って喫煙物品のエアロゾル形成基体に吸い込まれる空気は、エアロゾル形成基体から喫煙物品を通って下流に通過し、およびその近位端を通って喫煙物品を出る。
使用者がたばこを吸う間、エアロゾル形成基体の周辺のまわりで1つまたは複数の第1の空気口を通って吸い込まれる冷気は、本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基体の温度を都合よく低下させる。これは、使用者がたばこを吸う間、本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基体の温度におけるスパイクを都合よく実質的に防ぐ、または阻止する。
本明細書に使用される用語「冷気」は、使用者がたばこを吸う際に可燃性熱源によって有意に加熱されない周囲空気を記述するために使用される。
エアロゾル形成基体の温度におけるスパイクを防ぐ、または阻止することによって、エアロゾル形成基体の周辺のまわりの1つまたは複数の第1の空気口の封入は、激しくたばこを吸う状況下で本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基体の燃焼または熱分解を回避する、または減少させるのに都合よく役立つ。加えて、エアロゾル形成基体の周辺のまわりの1つまたは複数の第1の空気口の封入は、本発明に従った喫煙物品の主流エアロゾルの組成物における使用者のたばこを吸う状況の影響を最小にする、または減少させるのに都合よく役立つ。
第1の空気口の数、形状、サイズおよび位置は、優れた喫煙性能を達成するように適切に調整されてもよい。
一定の好ましい態様において、1つまたは複数の第1の空気口は、エアロゾル形成基体の下流末端に近くに位置する。
一定の態様において、エアロゾル形成基体は、可燃性熱源の後方面に隣接してもよい。
本明細書に使用される用語「隣接する」は、可燃性熱源の後方面または可燃性熱源の後方面上に提供される不燃性の実質的に空気不透過性バリアコーティングと直接接触するエアロゾル形成基体を記述するために使用される。
その他の態様において、エアロゾル形成基体は、可燃性熱源の後方面から離れていてもよい。すなわち、エアロゾル形成基体と可燃性熱源の後方面との間のスペースまたはギャップがあってもよい。
このような態様において、本発明に従った喫煙物品は、可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体と間に1つまたは複数の第2の空気口をさらに含んでいてもよい。使用において、冷気は、第2の空気口を通って可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間のスペースに吸い込まれる。第2の空気口を通って可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間のスペースに吸い込まれる空気は、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間のスペースから喫煙物品を通って下流に通過し、およびその近位端を通って喫煙物品を出る。
また、使用者がたばこを吸う間、可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間の1つまたは複数の第2の入口を介して吸い込まれる冷気は、本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基体の温度を都合よく低下させ得る。これは、使用者がたばこを吸う間、本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基体の温度におけるスパイクを都合よく実質的に防ぐ、または阻止し得る。
あるいは、または加えて、本発明に従った喫煙物品は、エアロゾル形成基体の下流に1つまたは複数の第3の空気口をさらに含んでいてもよい。
本発明に従った喫煙物品が、エアロゾル形成基体の周辺のまわりに1つまたは複数の第1の空気口および可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間に1つまたは複数の第2の空気口もしくはエアロゾル形成基体の周辺のまわりに1つまたは複数の第1の空気口およびエアロゾル形成基体の下流に1つまたは複数の第3の空気口もしくはエアロゾル形成基体の周辺のまわりに1つまたは複数の第1の空気口および可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間に1つまたは複数の第2の空気口並びにエアロゾル形成基体の下流に1つまたは複数の第3の空気口を含んでいてもよいことが認識されるであろう。
本発明に従った喫煙物品は、可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間に不燃性の実質的に空気不透過性の第1のバリアをさらに含んでいてもよい。
本明細書に使用される用語「不燃性」は、燃焼およびその点火時に可燃性熱源によって到達される温度で実質的に不燃性であるバリアを記述するために使用される。
第1のバリアは、可燃性熱源の後方面およびエアロゾル形成基体の一方または両方に隣接してもよい。あるいは、第1のバリアは、可燃性熱源の後方面およびエアロゾル形成基体の一方または両方から離れていてもよい。
第1のバリアは、可燃性熱源の後方面およびエアロゾル形成基体の一方または両方に接着されても、または別途貼り付けられてもよい。
一定の好ましい態様において、第1のバリアは、可燃性熱源の後方面に提供される不燃性の実質的に空気不透過性の第1のバリアコーティングを含む。このような態様において、好ましくは、第1のバリアは、可燃性熱源の少なくとも実質的に後方面全体に提供される第1のバリアコーティングを含む。より好ましくは、第1のバリアは、可燃性熱源の後方面全体に提供される第1のバリアコーティングを含む。
「コーティング」という用語は、本明細書で使用される場合、可燃性熱源を覆いそれに接着する材料の層を描写するために使用される。
第1のバリアは、エアロゾル形成基体が可燃性熱源の点火および燃焼の間に曝露される温度を都合よく制限し、およびそのようにして喫煙物品の使用の間、エアロゾル形成基体の熱分解または燃焼を回避する、または減少させるのに役立ち得る。これは、可燃性熱源が可燃性熱源の点火を補助するため一つ以上の添加剤を含む場合に、特に有益である。
また、可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間の不燃性の実質的に空気不透過性の第1のバリアの封入は、喫煙物品の貯蔵の間、可燃性熱源への本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基体の成分の移動を都合よく実質的に防ぐ、または阻止し得る。
あるいは、または加えて、可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間の不燃性の実質的に空気不透過性の第1のバリアの封入は、喫煙物品の使用の間、可燃性熱源への本発明に従った喫煙物品のエアロゾル形成基体の成分の移動を都合よく実質的に防ぐ、または阻止し得る。
可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間の不燃性の実質的に空気不透過性の第1のバリアの封入は、エアロゾル形成基体が少なくとも1つのエアロゾル形成剤を含む場合、特に有益であり得る。
このような態様において、可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間の不燃性の実質的に空気不透過性の第1のバリアの封入は、喫煙物品の貯蔵および使用の間、エアロゾル形成基体からの可燃性熱源への少なくとも1つのエアロゾル形成剤の移動を都合よく防ぐ、または阻止し得る。したがって、喫煙物品の使用の間の少なくとも1つのエアロゾル形成剤の分解は、都合よく実質的に回避され、または減少され得る。
喫煙物品の所望の特徴および性能に応じて、第1のバリアは、低熱伝導率または高熱伝導率を有してもよい。一定の態様において、第1のバリアは、改良非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定されるときに、23°Cおよび50%の相対湿度にて、メートルケルビン(W/(m・K))あたり約0.1W〜メートルケルビン(W/(m・K))あたり約200Wの間のバルク熱伝導率を有する材料から形成されてもよい。
第1のバリアの厚みは、優れた喫煙性能を達成するように適切に調整されてもよい。一定の態様において、第1のバリアは、約10ミクロン〜約500ミクロンの間の厚さを有してもよい。
第1のバリアは、実質的に熱的に安定であり、および点火および燃焼の間に可燃性熱源によって達成される温度にて不燃性である1つまたは複数の適切な材料から形成されてもよい。適切な材料は、当該技術分野において公知であり、および粘土(例えば、ベントナイトおよびカオリナイトなど)、ガラス、ミネラル、セラミック材料、樹脂、金属およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
第1のバリアが形成され得る好ましい材料は、粘土およびガラスを含む。第1のバリアが形成され得るより好ましい材料は、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、合金、アルミナ(Al2O3)、樹脂およびミネラルグルーを含む。
一定の好ましい態様において、第1のバリアは、可燃性熱源の後方面に提供されるベントナイトおよびカオリナイトの50/50の混合物を含む粘土コーティングを含む。その他の好ましい態様において、第1のバリアは、可燃性熱源の後方面に提供されるガラスコーティング、より好ましくは焼結ガラスコーティングを含む。
一定の特に好ましい態様において、第1のバリアは、可燃性熱源の後方面に提供されるアルミニウムコーティングを含む。
好ましくは、第1のバリアは、少なくとも約10ミクロンの厚みを有する。
空気に対する粘土の透過性はわずかなため、第1のバリアが可燃性熱源の後方面に提供される粘土コーティングを含む態様において、粘土コーティングは、より好ましくは少なくとも約50ミクロンおよび最も好ましくは約50ミクロン〜約350ミクロンの間の厚さを有する。
第1のバリアがアルミニウムなどの空気に対してより不透過性である1つまたは複数の材料から形成される態様において、第1のバリアは、より薄くてもよく、および一般に好ましくは約100ミクロン未満の、およびより好ましくは約20ミクロンの厚さを有してもよい。
第1のバリアが可燃性熱源の後方面に提供されるガラスコーティングを含む態様において、ガラスコーティングは、約200ミクロン未満の厚みを好ましくは有する。
第1のバリアの厚みは、顕微鏡、走査電子顕微鏡(SEM)または当該技術分野において公知の任意のその他の適切な測定方法を使用して測定されてもよい。
第1のバリアが可燃性熱源の後方面に提供される第1のバリアコーティングを含む場合、第1のバリアコーティングは、吹き付け塗装、蒸着、浸漬、物質移動(たとえば、ブラッシングまたは糊付け)、静電除滴またはそれらの任意の組み合わせを含むが、限定されない当該技術分野において公知の任意の適切な方法によって可燃性熱源の後方面をカバーし、およびそれに接着するために塗布され得る。
たとえば、第1のバリアコーティングは、可燃性熱源の後方面のおおよそのサイズおよび形状にバリアを予め形成し、および少なくとも実質的に可燃性熱源の後方面全体をカバーし、およびそれに接着するように可燃性熱源の後方面にそれを塗布することによって、作製されてもよい。別の方法として、第一のバリアコーティングは、それが可燃性熱源の後方面に適用された後で、切断またはその他の方法で機械加工しうる。好ましい一つの実施形態で、可燃性熱源に糊付けまたは圧迫により、可燃性熱源の後方面にアルミ箔が適用され、そのアルミ箔が少なくとも実質的に可燃性熱源の後方面全体(可燃性熱源の後方面全体であることが好ましい)を覆い付着するように、切断またはその他の方法で機械加工される。
もう一つの好ましい態様において、1つまたは複数の適切なコーティング材料の溶液または懸濁液を可燃性熱源の後方面に塗布することによって、第1のバリアコーティングは、形成される。たとえば、第1のバリアコーティングは、1つまたは複数の適切なコーティング材料の溶液または懸濁液中に可燃性熱源の後方面を浸漬することによって、または溶液または懸濁液をブラッシングする、または吹き付け塗装する、もしくは1つまたは複数の適切なコーティング材料の粉末または粉末混合物を可燃性熱源の後方面上へ静電除滴させることによって、可燃性熱源の後方面に塗布されてもよい。第1のバリアコーティングが、可燃性熱源の後方面上へ1つまたは複数の適切なコーティング材料の粉末または粉末混合物を静電除滴させることによって、可燃性熱源の後方面に塗布される場合、可燃性熱源の後方面は、静電除滴の前に水ガラスで好ましくは前処理される。好ましくは、第1のバリアコーティングは、吹き付け塗装によって塗布される。
第1のバリアコーティングは、可燃性熱源の後方面への1つまたは複数の適切なコーティング材料の溶液または懸濁液の単一の塗布を介して形成されてもよい。あるいは、第1のバリアコーティングは、可燃性熱源の後方面への1つまたは複数の適切なコーティング材料の溶液または懸濁液の複数の塗布を介して形成されてもよい。たとえば、第1のバリアコーティングは、可燃性熱源の後方面への1つまたは複数の適切なコーティング材料の溶液または懸濁液の1、2、3、4、5、6、7または8回の連続する塗布を介して形成されてもよい。
好ましくは、第1のバリアコーティングは、可燃性熱源の後方面への1つまたは複数の適切なコーティング材料の溶液または懸濁液の1〜10回の間の塗布を介して形成される。
その後方面への1つまたは複数のコーティング材料の溶液または懸濁液の塗布後、可燃性熱源は、第1のバリアコーティングを形成するために乾燥されてもよい。
第1のバリアコーティングが、その後方面への1つまたは複数の適切なコーティング材料の溶液または懸濁液の複数回の塗布を介して形成される場合、可燃性熱源は、溶液または懸濁液の連続した塗布の間で乾燥される必要があり得る。
あるいは、または乾燥に加えて、可燃性熱源の後方面への1つまたは複数のコーティング材料の溶液または懸濁液の塗布後、可燃性熱源上のコーティング材料は、第1のバリアコーティングを形成するために焼結されてもよい。第1のバリアコーティングを焼結することは、第1のバリアコーティングがガラスまたはセラミックコーティングである場合、特に好ましい。好ましくは、第1のバリアコーティングは、約500°C〜約900°Cの間の温度にて、およびより好ましくは約700°にて焼結される。
本発明に従った喫煙物品は、非ブラインド可燃性熱源を含んでいてもよい。本明細書に使用される用語「非ブラインド」は、可燃性熱源の前面から後方面まで伸びる少なくとも1つの気流流路を含む可燃性熱源を記述するために使用される。
本明細書に使用される用語「気流流路」は、それを通って空気が使用者による吸入のために下流に吸い込まれ得る可燃性熱源の長さに沿って伸びる流路を記述するために使用される。
非ブラインド可燃性熱源を含む本発明に従った喫煙物品において、エアロゾル形成基体の加熱は、伝導および強制対流によって生じる。
1つまたは複数の気流流路は、1つまたは複数の密閉された気流流路を含んでいてもよい。
本明細書に使用される用語「密閉される」は、非ブラインド可燃性熱源の内部を通って伸び、および非ブラインド可燃性熱源によって囲まれる気流流路を記述するために使用される。
あるいは、または加えて、1つまたは複数の気流流路は、1つまたは複数の密閉されていない気流流路を含んでいてもよい。たとえば、1つまたは複数の気流流路は、1つまたは複数の溝または非ブラインド可燃性熱源の外部に沿って伸びるその他の密閉されていない気流流路を含んでいてもよい。
1つまたは複数の気流流路は、1つまたは複数の密閉された気流流路または1つまたは複数の密閉されていない気流流路もしくはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
一定の態様において、本発明に従った喫煙物品は、非ブラインド可燃性熱源の前面から後方面まで伸びる1、2または3つの気流流路を含む。
一定の好ましい態様において、本発明に従った喫煙物品は、非ブラインド可燃性熱源の前面から後方面まで伸びる単一の気流流路を含む。
一定の特に好ましい態様において、本発明に従った喫煙物品は、非ブラインド可燃性熱源の前面から後方面まで伸びる単一の実質的に中心または軸状の気流流路を含む。
このような実施形態において、単一の気流流路の直径は、好ましくは約1.5 mm〜約3 mmの間である。
それを通って空気が使用者による吸入のために吸い込まれ得る1つまたは複数の気流流路に加えて、本発明に従った喫煙物品が、それを通って空気が使用者による吸入のために吸い込まれ得ない1つまたは複数の閉じた、または遮断された通路を含む非ブラインド可燃性熱源を含んでいてもよいことが認識されるであろう。
たとえば、本発明に従った喫煙物品は、可燃性熱源の前面から後方面まで伸びる1つまたは複数の気流流路および可燃性熱源の長さに沿って途中までのみ非ブラインド可燃性熱源の前面から伸びる1つまたは複数の閉じた通路を含む非ブラインド可燃性熱源を含んでいてもよい。
1つまたは複数の閉じた空気通路の封入は、空気からの酸素に曝露される非ブラインド可燃性熱源の表面積を増加させ、および非ブラインド可燃性熱源の点火および燃焼の持続を都合よく容易にし得る。
本発明に従った喫煙物品が可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間に非ブラインド可燃性熱源および不燃性の、実質的に空気不透過性の第1のバリアを含む場合、第1のバリアは、1つまたは複数の気流流路を通って喫煙物品に入る空気が、喫煙物品を通って下流に吸い込まれるのを可能にするはずである。
あるいは、または可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間の不燃性の実質的に空気不透過性の第1のバリアに加えて、非ブラインド可燃性熱源を含む本発明に従った喫煙物品は、非ブラインド可燃性熱源と1つまたは複数の気流流路の間の不燃性の実質的に空気不透過性の第2のバリアを含んでいてもよい。
第2のバリアは、吸い込まれた空気が1つまたは複数の気流流路を通って通過するにつれて、非ブラインド可燃性熱源の点火および燃焼の間に形成される燃焼および分解生成物が、1つまたは複数の気流流路を通って本発明に従った喫煙物品に吸い込まれる空気に入ることを都合よく実質的に防ぐ、または阻止し得る。これは、非ブラインド可燃性熱源が、非ブラインド可燃性熱源の点火または燃焼を補助するために1つまたは複数の添加剤を含む場合、特に有益である。
また、非ブラインド可燃性熱源と1つまたは複数の気流流路との間の不燃性の実質的に空気不透過性の第2のバリアの封入は、使用者がたばこを吸う間、非ブラインド可燃性熱源の燃焼の活性化を都合よく実質的に防ぐ、または阻止し得る。これは、使用者がたばこを吸う間、エアロゾル形成基体の温度におけるスパイクを実質的に防ぐ、または阻止し得る。
非ブラインド可燃性熱源の燃焼の活性化を防ぐ、または阻止することおよびそのようにしてエアロゾル形成基体における過剰な温度上昇を防ぐ、または阻止することによって、激しくたばこを吸う状況下でエアロゾル形成基体の燃焼または熱分解は、都合よく回避され得る。加えて、主流エアロゾルの組成物への使用者のたばこを吸う状況の影響は、都合よく最小にされ、または減少され得る。
第2のバリアは、非ブラインド可燃性熱源に接着され、または別途貼り付けられてもよい。
一定の好ましい態様において、第2のバリアは、1つまたは複数の気流流路の内側表面に提供される不燃性の実質的に空気不透過性の第2のバリアコーティングを含む。このような態様において、好ましくは、第2のバリアは、1つまたは複数気流流路の少なくとも実質的に内側表面全体に提供される第2のバリアコーティングを含む。より好ましくは、第2のバリアは、1つまたは複数の気流流路の内側表面全体に提供される第2のバリアコーティングを含む。
その他の態様において、第2のバリアコーティングは、1つまたは複数の気流流路へのライナーの挿入によって提供されてもよい。たとえば、1つまたは複数の気流流路が非ブラインド可燃性熱源の内部を通って伸びる1つまたは複数の密閉された気流流路を含む場合、不燃性の実質的に空気不透過性の中空管は、1つまたは複数の気流流路のそれぞれに挿入されてもよい。
喫煙物品の所望の特徴および性能に応じて、第2のバリアは、低熱伝導率または高熱伝導率を有してもよい。好ましくは、第2のバリアは、低熱伝導率を有する。
第2のバリアの厚みは、優れた喫煙性能を達成するように適切に調整されてもよい。一定の態様において、第2のバリアは、約30ミクロン〜約200ミクロンの間の厚さを有してもよい。好ましい態様において、第2のバリアは、約30ミクロン〜約100ミクロンの間の厚さを有する。
第2のバリアは、実質的に熱的に安定であり、および点火および燃焼の間に非ブラインド可燃性熱源によって達成される温度にて不燃性である1つまたは複数の適切な材料から形成されてもよい。適切な材料は、当該技術分野において公知であり、および例えば:粘土;酸化鉄、アルミナ、チタニア、シリカ、シリカ-アルミナ、ジルコニアおよびセリアなどの金属酸化物;ゼオライト;リン酸ジルコニウム;およびその他のセラミック材料またはこれらの組み合わせを含むが限定されない。
第2のバリアが形成され得る好ましい材料は、粘土、ガラス、アルミニウム、酸化鉄およびこれらの組み合わせを含む。必要に応じて、二酸化炭素への一酸化炭素の酸化を促進する成分などの触媒成分は、第2のバリアに組み込まれてもよい。適切な触媒原料成分は、例えば、白金、パラジウム、遷移金属およびこれらの酸化物を含むが限定されない。
第2のバリアが、1つまたは複数の気流流路の内側表面に提供される第2のバリアコーティングを含む場合、第2のバリアコーティングは、US-A-5,040,551号に記述された方法などの任意の適切な方法によって、1つまたは複数の気流流路の内側表面に塗布されてもよい。たとえば、1つまたは複数の気流流路の内側表面は、第2のバリアコーティングの溶液または懸濁液で吹き付けられても、濡らされても、または塗装されてもよい。一定の好ましい態様において、第2のバリアコーティングは、可燃性熱源が押し出されるにつれて、WO-A2-2009/074870号に記述された工程によって、1つまたは複数の気流流路の内側表面に塗布される。
あるいは、本発明に従った喫煙物品は、ブラインド可燃性熱源を含んでいてもよい。本明細書に使用される用語「ブラインド」は、可燃性熱源の前面から後方面まで伸びる任意の気流流路を含まない可燃性熱源を記述するために使用される。
使用において、使用者による吸入のためにブラインド可燃性熱源を含む本発明に従った喫煙物品を通って吸い込まれる空気は、ブラインド可燃性熱源に沿って任意の気流流路を通って通過しない。ブラインド可燃性熱源を介しての任意の気流流路の欠如は、使用者がたばこを吸う間のブラインド可燃性熱源の燃焼の活性化を都合よく実質的に防ぐ、または阻止する。これは、使用者がたばこを吸う間、エアロゾル形成基質の温度におけるスパイクを実質的に防ぐ、または阻止する。
ブラインド可燃性熱源の燃焼の活性化を防ぐ、または阻止することおよびそのようにしてエアロゾル形成基体における過剰な温度上昇を防ぐ、または阻止することによって、激しくたばこを吸う状況下でエアロゾル形成基体の燃焼または熱分解は、都合よく回避され得る。加えて、主流エアロゾルの組成物への使用者のたばこを吸う状況の影響は、都合よく最小にされ、または減少され得る。
また、ブラインド可燃性熱源の封入は、ブラインド可燃性熱源の点火および燃焼の間に形成される燃焼および分解生成物並びにその他の材料が、その使用の間、本発明に従った喫煙物品を介して吸い込まれる空気に入るのを都合よく実質的に防ぐ、または阻止し得る。これは、ブラインド可燃性熱源がブラインド可燃性熱源の点火または燃焼を補助するために1つまたは複数の添加剤を含む場合、特に有益である。
ブラインド可燃性熱源を含む本発明に従った喫煙物品において、ブラインド可燃性熱源からエアロゾル形成基体への熱伝達は、伝導によって主に生じ、および強制対流によるエアロゾル形成基体の加熱は最小にされる、または減少される。これは、本発明に従った喫煙物品の主流エアロゾルの組成物への使用者のたばこを吸う状況の影響を最小にする、または減少させるのに都合よく役立つ。
ブラインド可燃性熱源を含む本発明に従った喫煙物品において、可燃性熱源とエアロゾル形成基体との間の伝導性熱伝達を最適化することは、特に重要である。第2の熱伝導エレメントの封入は、強制対流によるエアロゾル形成基体の加熱があったとしてもわずかである場合、ブラインド熱源を含む喫煙物品の喫煙性能への特に有益な効果を有することが見いだされた。
本発明に従った喫煙物品が、それを通って空気が使用者による吸入のために吸い込まれ得ない1つまたは複数の閉じた、または遮断された通路を含むブラインド可燃性熱源を含んでいてもよいことが認識されるであろう。
たとえば、本発明に従った喫煙物品は、ブラインド可燃性熱源の長さに沿って途中までのみブラインド可燃性熱源の上流末端にて前面から伸びる1つまたは複数の閉じた通路を含むブラインド可燃性熱源を含んでいてもよい。
1つまたは複数の閉じた空気通路の封入は、空気からの酸素に曝露されるブラインド可燃性熱源の表面積を増加させ、およびブラインド可燃性熱源の点火および燃焼の持続を都合よく容易にし得る。
好ましくは、可燃性熱源は、炭素質熱源である。本明細書に使用される用語「炭素質」は、炭素を含む可燃性熱源を記述するために使用される。本発明による喫煙物品で使用するための可燃性炭素質の熱源の炭素含有量は、可燃性熱源の乾燥重量で少なくとも約35パーセントであることが好ましく、少なくとも約40パーセントがより好ましく、少なくとも約45パーセントが最も好ましい。
一部の実施形態で、本発明による可燃性の熱源は、可燃性炭素系熱源である。本明細書に使用される用語「炭素ベース熱源」は、主に炭素から成る熱源を記述するために使用される。
本発明に従った喫煙物品における使用のための可燃性炭素ベース熱源は、少なくとも約50パーセントの炭素含有量を有する。たとえば、本発明に従った喫煙物品における使用のための可燃性炭素ベース熱源は、可燃性炭素ベース熱源の乾燥重量によって、少なくとも約60パーセント、または少なくとも約70パーセント、もしくは少なくとも約80パーセントの炭素含有量を有してもよい。
本発明に従った喫煙物品は、1つまたは複数の適切な炭素含有材料から形成される可燃性炭素質熱源を含んでもよい。
必要に応じて、1つまたは複数の結合剤を、1つまたは複数の炭素含有材料と組み合わせてもよい。好ましくは、1つまたは複数の結合剤は有機結合剤である。適切な公知の有機結合剤は、ゴム(例えば、グアーガム)、修飾されたセルロースおよびセルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース)小麦粉、デンプン、糖、植物性油脂およびこれらの組み合わせを含むが限定されない。
一つの好ましい態様において、可燃性熱源は、炭素粉末、修飾されたセルロース、小麦粉および糖の混合物から形成される。
一つ以上の結合剤の代わりに、またはそれに加えて、本発明による喫煙物品で使用するための可燃性の熱源は、可燃性熱源の属性を向上させるための一つ以上の添加剤を含みうる。適切な添加剤は、可燃性熱源の圧密を促進する添加剤(例えば、焼結助剤)、可燃性熱源の着火を促進する添加剤(例えば、過塩素酸塩、塩素酸塩、硝酸塩、過酸化物、過マンガン酸塩、ジルコニウムおよびその組み合わせなどの酸化剤)、可燃性熱源の燃焼を促進する添加剤(例えば、カリウム、およびクエン酸カリウムなどのカリウム塩)、ならびに可燃性熱源の燃焼によって生成される一つ以上のガスの分解を促進する添加剤(例えば、CuO、Fe2O3およびAl2O3などの触媒)を含むが、これに限定されない。
本発明に従った喫煙物品が可燃性熱源の後方面に提供される第1のバリアコーティングを含む場合、このような添加剤は、可燃性熱源の後方面への第1のバリアコーティングの塗布の前または後に可燃性熱源に組み込まれてもよい。
一定の好ましい態様において、可燃性熱源は、炭素および少なくとも1つの点火補助剤を含む可燃性炭素質熱源である。一つの好ましい態様において、可燃性熱源は、WO-A1-2012/164077号に記載されているように、炭素および少なくとも1つの点火補助剤を含む可燃性炭素質熱源である。
本明細書に使用される用語「点火補助剤」は、材料によるエネルギーおよび酸素の一方または両方の放出の割合が制限される周囲酸素拡散でない場合、可燃性熱源の点火の間にエネルギーおよび酸素の一方または両方を放出する材料を意味するために使用される。言い換えれば、可燃性熱源の点火の間の材料によるエネルギーおよび酸素の一方または両方の放出の割合は、周囲酸素が材料に到達できる割合に主に非依存的である。また、本明細書に使用される用語「点火補助剤」は、可燃性熱源の点火の間、エネルギーを放出する元素金属を意味するために使用され、元素金属の点火温度は約500°Cより低く、および元素金属の燃焼の熱は少なくとも約5 kJ/gである。
本明細書に使用される用語「点火補助剤」は、カルボン酸のアルカリ金属塩(クエン酸アルカリ金属塩、酢酸アルカリ金属塩およびコハク酸アルカリ金属塩など)、ハロゲン化アルカリ金属塩(アルカリ金属塩化物塩など)、アルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属リン酸塩のアルカリ金属塩を含まず、これらは炭素燃焼を修飾すると考えられる。このようなアルカリ金属燃焼塩は、可燃性熱源の総重量に対して大量に存在するときにさえ、初期のたばこを吸う間に許容されるエアロゾルを製造するのに十分なエネルギーを可燃性熱源の点火の間に放出しない。
適切な酸化剤の例は:硝酸塩、例えば硝酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸ナトリウム、硝酸バリウム、硝酸リチウム、硝酸アルミニウムおよび硝酸鉄など;亜硝酸塩;その他の有機および無機ニトロ化合物;塩素酸塩、例えば塩素酸ナトリウムおよび塩素酸カリウムなど;過塩素酸塩、例えば過塩素酸ナトリウムなど;亜塩素酸塩;臭素酸塩、例えば臭素酸ナトリウムおよび臭素酸カリウムなど;過臭素酸塩;亜臭素酸;ホウ酸塩、例えばホウ酸ナトリウムおよびホウ酸カリウムなど;鉄酸塩、例えば鉄酸バリウムなど;亜鉄酸塩;マンガン酸塩、例えばマンガン酸カリウムなど;過マンガン酸塩、例えば、過マンガン酸カリウムなど;有機過酸化物、例えば過酸化ベンゾイルおよび過酸化アセトンなど;無機過酸化物、例えば過酸化水素、過酸化ストロンチウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム、過酸化亜鉛および過酸化リチウムなど;超酸化物、例えば超酸化カリウムおよび超酸化ナトリウムなど;ヨウ素酸塩;過ヨウ素酸塩;亜ヨウ素酸塩;硫酸塩;亜硫酸塩;その他のスルホキシド;リン酸塩;ホスフィン酸塩;亜リン酸塩;および亜ホスフィン酸塩を含むが限定されない。
都合よく可燃性熱源の点火および燃焼特性を改善する一方、点火および燃焼添加剤の封入は、喫煙物品の使用の間に望ましくない分解および反応産物を生じさせ得る。たとえば、その点火を補助するために可燃性熱源に含まれる硝酸塩の分解は、窒素酸化物の形成を生じ得る。
可燃性熱源の後方面とエアロゾル形成基体との間の不燃性の実質的に空気不透過性の第1のバリアの封入は、このような分解および反応産物が本発明に従った喫煙物品を通って吸い込まれる空気に入るのを都合よく実質的に防ぐ、または阻止し得る。
本発明に従った喫煙物品が非ブラインド可燃性熱源を含む場合、1つまたは複数の気流流路と非ブラインド可燃性熱源との間の不燃性の実質的に空気不透過性の第2のバリアの封入は、吸い込まれた空気が1つまたは複数の気流流路を通って通過するにつれて、このような分解および反応産物が1つまたは複数の気流流路を通って本発明に従った喫煙物品に吸い込まれる空気に入るのを都合よく実質的に防ぐ、または阻止し得る。
本発明に従った喫煙物品における使用のための可燃性炭素質熱源は、当業者に公知である従来技術に記載されているように、作成され得る。
本発明に従った喫煙物品における使用のための可燃性炭素質熱源は、含まれる場合、1つまたは複数の結合剤およびその他の添加剤と1つまたは複数の炭素含有材料を混合することによって好ましくは形成され、および所望の形に混合物を予め成形する。材料、1つまたは複数の結合剤および随意のその他の添加剤を含む1つまたは複数の炭素の混合物は、たとえば、スリップ注型、押出、射出成形および型圧縮またはプレスなどの任意の適切な公知のセラミック形成方法を使用して、所望の形に予め成形され得る。一定の好ましい態様において、混合物は、プレスまたは押出またはそれらの組み合わせによって所望の形に予め成形される。
好ましくは、1つまたは複数の炭素含有材料、1つまたは複数の結合剤およびその他添加剤の混合物は、細長いロッドに予め成形される。しかし、1つまたは複数の炭素含有材料、1つまたは複数の結合剤およびその他添加剤の混合物を、その他の所望の形に予め成形してもよいことは認識されるであろう。
形成後、特に押出後、細長いロッドまたはその他の所望の形は、その含水量を減少させるために好ましくは乾燥させ、および次いで、存在する場合、1つまたは複数の結合剤を炭化するのに十分な温度にて非酸化大気において熱分解し、および細長いロッドまたはその他の形状における任意の揮発物を実質的に除去する。細長いロッドまたはその他の所望の形状は、約700℃〜約900℃の間の温度にて窒素大気において、好ましくは熱分解される。
一定の態様において、少なくとも1つの金属硝酸塩は、材料、1つまたは複数の結合剤およびその他の添加剤を含む1つまたは複数の炭素の混合物に少なくとも1つの金属硝酸塩前駆体を含むことによって可燃性熱源に組み込まれる。次いで、少なくとも1つの金属硝酸塩前駆物質は、熱分解された予め成形された円柱状ロッドまたはその他の形状を硝酸の水性溶液で処理することによって、少なくとも1つの金属硝酸塩にインサイチューでその後変換される。一つの実施形態において、可燃性熱源は、約600℃よりも低い、より好ましくは約400℃よりも低い熱分解温度を持つ少なくとも一つの金属硝酸塩を含む。少なくとも一つの金属硝酸塩は約150℃〜約600℃が好ましく、約200℃〜約400℃の分解温度を有するのがさらに好ましい。
好ましい態様において、従来の黄色炎ライターまたはその他の点火手段への可燃性熱源の曝露は、少なくとも1つの金属硝酸塩が分解し、および酸素およびエネルギーを放出させるはずである。この分解が可燃性熱源の温度の初期ブーストを生じさせ、また可燃性熱源の点火を補助する。少なくとも1つの金属硝酸塩の分解後、可燃性熱源は、より低い温度にて好ましくは燃焼し続ける。
少なくとも一つの金属硝酸塩を含むことは、内部で開始される可燃性熱源の、またその表面上のある地点だけでない点火を有利に生じさせる。少なくとも一つの金属硝酸塩は、可燃性熱源の乾燥重量で約20パーセント〜約50パーセントの量で可燃性熱源に存在するのが好ましい。
その他の態様において、可燃性熱源は、約600°C未満の温度にて、より好ましくは約400°C未満の温度にて酸素を活発に放出する少なくとも1つの過酸化物または超酸化物を含む。
好ましくは、少なくとも1つの過酸化物または超酸化物は、約150℃〜約600℃の間の温度にて、より好ましくは約200℃〜約400℃の間の温度にて、最も好ましくは約350℃の温度にて酸素を活発に放出する。
使用において、従来の黄色炎ライターまたはその他の点火手段に可燃性熱源を晒すことにより、少なくとも一つの金属硝酸塩が分解し、酸素およびエネルギーを放出させるはずである。この分解が可燃性熱源の温度の初期ブーストを生じさせ、また可燃性熱源の点火を補助する。少なくとも1つの過酸化物または超酸化物の分解後、可燃性熱源は、より低い温度にて好ましくは燃焼し続ける。
少なくとも一つの金属硝酸塩を含むことは、内部で開始される可燃性熱源の、またその表面上のある地点だけでない点火を有利に生じさせる。
可燃性熱源は、約20パーセント〜約80パーセントの多孔度を有するのが好ましく、約20パーセント〜60パーセントがより好ましい。可燃性熱源が少なくとも一つの金属硝酸塩を含む場合、これは、少なくとも一つの金属硝酸塩が分解して燃焼が進む中で燃焼を持続するために十分な割合で可燃性熱源の塊に酸素が放散することを有利に可能にする。可燃性熱源は、例えば水銀多孔度測定またはヘリウム比重びん法によって測定される場合に約50パーセント〜約70パーセントの多孔度を有するのがさらに好ましく、約50パーセント〜約60パーセントがさらにより好ましい。必要な多孔度は、従来の方法および技術を使用して可燃性熱源の生成中に容易に達成しうる。
有利なことに、本発明に従った喫煙物品における使用のための可燃性炭素質熱源は、約0.6g/cm3〜約1g/cm3の間の見掛け密度を有する。
可燃性熱源は、約300mg〜約500mgが好ましく、約400mg〜約450mgの質量がさらに好ましい。
可燃性熱源の長さは、約7 mm〜約17 mmのであることが好ましく、約7 mm〜約15 mmであることがさらに好ましく、約7 mm〜約13 mmであることが最も好ましい。
可燃性熱源の直径は、約5 mm〜約9 mmであることが好ましく、約7 mm〜約8 mmであることがさらに好ましい。
好ましくは、可燃性熱源の直径は、実質的に一様である。しかし、可燃性熱源は、ブラインド可燃性熱源の後方部分の直径がその前方部分の直径より大きいように、あるいは、先細りにされてもよい。実質的に円柱状である可燃性熱源は、特に好ましい。可燃性熱源は、たとえば、実質的に円形の横断面の円柱または先細りにされた円柱もしくは実質的に楕円の横断面の円柱または先細りにされた円柱でもよい。
本発明に従った喫煙物品は、加熱に反応して揮発性化合物を放出することができる少なくとも1つのエアロゾル形成剤および材料を含むエアロゾル形成基体を好ましくは含む。エアロゾル形成基体は、湿潤剤、風味剤、結合剤およびそれらの混合物を含むが、限定されないその他の添加剤および成分を含んでいてもよい。
好ましくは、エアロゾル形成基体は、ニコチンを含む。より好ましくは、エアロゾル形成基体は、たばこを含む。
少なくとも一つのエアロゾル形成体は、使用時に、密度の高いおよび安定したエアロゾルの形成を促進し、および喫煙物品の使用温度で実質的に熱劣化耐性のある任意の適切な既知の化合物または化合物の混合物としうる。適切なエアロゾル形成剤は、当該技術分野において周知であり、および例えば、多価アルコール、グリセロールモノ、ジまたはトリアセタートなどの多価アルコールのエステル、およびドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなどのモノ、ジまたはポリカルボン酸の脂肪族エステルを含む。本発明に従った喫煙物品における使用のための好ましいエアロゾル形成剤は、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、および最も好ましいグリセリンなどの多価アルコールまたはこれらの混合物である。
加熱に反応して揮発性化合物を放射することができる材料は、植物ベース材料の装填でもよい。加熱に反応して揮発性化合物を放射することができる材料は、均一化された植物ベース材料の装填でもよい。例えば、エアロゾル形成基質は、植物に由来する1つまたは複数の材料を含んでもよく:たばこ;お茶、例えば緑茶;ハッカ;月桂樹;ユーカリ;バジル;セージ;ビジョザクラ;およびタラゴンを含むが限定されない。
好ましくは、加熱に反応して揮発性化合物を放射することができる材料は、たばこベース材料の装填、最も好ましくは均一化されたたばこベース材料の装填である。
エアロゾル形成基体は、紙またはその他のラッパーによって取り囲まれる加熱に反応して揮発性化合物を放射することができる材料を含むプラグまたはセグメントの形態である。前述のように、エアロゾル形成基体がこのようなプラグまたはセグメントの形態である場合、任意のラッパーを含む全てのプラグまたはセグメントは、エアロゾル形成基体であることを考慮される。
好ましくは、エアロゾル形成基質は、約5 mm〜約20mmの間、より好ましくは約8 mm〜約12 mmの間の長さを有する。
好ましい態様において、エアロゾル形成基体は、プラグラップに包まれるたばこベース材料のプラグを含む。特定の好ましい態様において、エアロゾル形成基体は、プラグラップに包まれる均一化されたたばこベース材料のプラグを含む。
本発明に従った喫煙物品は、エアロゾル形成基体の下流にマウスピースを好ましくは含む。マウスピースは、喫煙物品の近位端に位置する。
好ましくは、マウスピースは、低濾過効率、より好ましくは非常に低い濾過効率である。マウスピースは単一のセグメントまたは構成要素マウスピースでもよい。あるいは、マウスピースは多分割または多構成要素マウスピースでもよい。
マウスピースは、適切な公知の濾過材料を含む1つまたは複数のセグメントを含むフィルタを含んでいてもよい。適切な濾過材料は、当該技術分野において公知であり、および酢酸セルロースおよび紙を含むが、限定されない。別の方法としてまたは追加的に、マウスピースは、吸収剤、吸着剤、およびその他のエアロゾル変性剤および添加物またはその組み合わせを含む一つ以上のセグメントを含みうる。
本発明に従った喫煙物品は、エアロゾル形成基体とマウスピースとの間に伝達エレメントまたはスペーサーエレメントを好ましくはさらに含む。
伝達エレメントは、エアロゾル形成基体およびマウスピースの一方または両方に隣接してもよい。あるいは、伝達エレメントは、エアロゾル形成基体およびマウスピースの一方または両方から離れていてもよい。
伝達エレメントの封入は、可燃性熱源からエアロゾル形成基体への熱伝達によって生成されるエアロゾルの冷却を都合よく可能にする。また、伝達エレメントの封入は、本発明に従った喫煙物品の全長が、伝達エレメントの長さの適切な選択を介して、所望の値、たとえば従来の紙巻たばこのそれに類似の長さに調整されるのを都合よく可能にする。
伝達エレメントは、約7mm〜約50mmの間の長さ、たとえば約10mm〜約45mmの間または約15mm〜約30mmの間の長さを有してもよい。伝達エレメントは、喫煙物品の所望の全長および喫煙物品内のその他の成分の存在および長さに応じて、その他の長さを有してもよい。
好ましくは、伝達エレメントは、少なくとも1つの端の開いた管状中空体を含む。このような態様において、使用において、喫煙物品を通って吸い込まれる空気は、それがエアロゾル形成基体からその近位端まで喫煙物品を通って下流に通過するときに、少なくとも1つの端の開いた管状中空体を通って通過する。
伝達エレメントは、可燃性熱源からエアロゾル形成基体への熱伝達によって生成されるエアロゾルの温度にて実質的に熱的に安定である1つまたは複数の適切な材料から形成される少なくとも1つの端の開いた管状中空体を含んでいてもよい。適切な材料は、当該技術分野において公知であり、および紙、ボール紙、プラスチック、このような酢酸セルロース、セラミックおよびこれらの組み合わせを含むが、限定されない。
あるいは、または加えて、本発明に従った喫煙物品は、エアロゾル形成基体とマウスピースとの間にエアロゾル冷却エレメントまたは熱交換器を含んでいてもよい。エアロゾル冷却エレメントは、複数の長軸方向に伸びる流路を含んでいてもよい。
エアロゾル冷却エレメントは、金属箔、重合体材料および実質的に非多孔性紙またはボール紙からなる群より選択されるひだを付けられた材料シートを含んでいてもよい。一定の態様において、エアロゾル冷却エレメントは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、酢酸セルロース(CA)およびアルミ箔からなる群より選択されるひだを付けられた材料シートを含んでいてもよい。
一定の好ましい態様において、エアロゾル冷却エレメントは、ポリ乳酸(PLA)またはMater-Bi(登録商標)の等級(デンプンベースのコポリエステルの市販のファミリー)などの生物分解可能な重合体材料のひだを付けられたシートを含んでいてもよい。
本発明に従った喫煙物品は、エアロゾル形成基体の下流に1つまたは複数のエアロゾル修飾剤を含んでいてもよい。たとえば、本発明に従った喫煙物品のマウスピース、伝達エレメントおよびエアロゾル冷却エレメントの1つまたは複数は、1つまたは複数のエアロゾル修飾剤を含んでいてもよい。
適切なエアロゾル修飾剤は:風味剤;および化学感覚剤を含むが限定されない。
本明細書に使用される用語「風味剤」は、使用において、喫煙物品のエアロゾル形成基質によって生成されるエアロゾルに味覚または芳香の一方または両方を与える任意の薬剤を記述するために使用される。
本明細書に使用される用語「化学感覚剤」は、使用において、味覚受容体または嗅覚受容体細胞を経る知覚以外の、または加えた手段によって使用者の口、または嗅空洞において知覚される任意の薬剤を記述するために使用される。化学感覚剤の知覚は、三叉神経、舌咽神経、迷走神経またはこれらのいくつかの組み合わせのいずれかを経て、典型的には「三叉神経応答」を経る。典型的には、化学感覚剤は、辛い、香辛料のきいた、冷却するまたは和らげる感覚として知覚される。
本発明に従った喫煙物品は、エアロゾル形成基体の下流に風味剤および化学感覚剤である1つまたは複数のエアロゾル修飾剤を含んでいてもよい。たとえば、本発明に従った喫煙物品のマウスピース、伝達エレメントおよびエアロゾル冷却エレメントの1つまたは複数は、冷却する化学感覚効果を提供するメントールまたはもう一つの風味剤を含んでいてもよい。
本発明による喫煙物品は、既知の方法および機械を使用して組立られる。
本発明は以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。
本発明の第一の態様に従った喫煙物品の長軸方向の横断面の略図を示す。 図1に示した本発明の態様に従った喫煙物品についての総エアロゾル形成剤およびニコチン送達のグラフを示す。
図1に示した本発明の第一の態様に従った喫煙物品2は、隣接する同軸配列で、前面6および対向した後方面8、エアロゾル形成基体10、伝達エレメント12、エアロゾル冷却エレメント14、スペーサーエレメント16およびマウスピース18を有するブラインド可燃性熱源4を含む。図1に示したように、エアロゾル形成基体10、伝達エレメント12、エアロゾル冷却エレメント14、スペーサーエレメント16およびマウスピース18並びにブラインド可燃性熱源4の後方部分は、低空気透過性のシート材料、たとえば、シガレットペーパーの外側ラッパー20に包まれる。本発明のその他の態様において(図示せず)、外側ラッパー20は、省略され得ることは認識されるだろう。
ブラインド可燃性熱源4は、ブラインド炭素質可燃性熱源であり、および喫煙物品2の遠位端に位置する。図1に示したように、アルミ箔のディスクの形態で不燃性の実質的に空気不透過性の第1のバリア22は、ブラインド可燃性熱源4の後方面8とエアロゾル形成基体10との間に提供される。第1のバリア22は、ブラインド可燃性熱源4の後方面8上へアルミ箔のディスクをプレスすることによってブラインド可燃性熱源4の後方面8に適用され、および可燃性炭素質熱源4の後方面8およびエアロゾル形成基体10に隣接する。
エアロゾル形成基体10は、ブラインド可燃性熱源4の後方面8に適用される第1のバリア22の下流にすぐ近くに位置する。エアロゾル形成基体10は、たとえば、プラグラップ26に包まれた、グリセリンなどのエアロゾル形成剤を含む均一化されたたばこベース材料24の円柱状プラグを含む。
伝達エレメント12は、エアロゾル形成基体10の下流にすぐ近くに位置し、および円柱状の端の開いた中空酢酸セルロース管28を含む。
エアロゾル冷却エレメント14は、伝達エレメント12の下流にすぐ近くに位置し、および生物分解可能な重合体材料、たとえば、ポリ乳酸などのひだを付けられたシートを含む。
スペーサーエレメント16は、エアロゾル冷却エレメント14の下流にすぐ近くに位置し、および円柱状の端の開いた中空紙またはボール紙管30を含む。
マウスピース18は、スペーサーエレメント16の下流にすぐ近くに位置する。図1に示したように、マウスピース18は、喫煙物品2の近位端に位置し、およびフィルタプラグラップ34に包まれた、たとえば、非常に低い濾過効率の酢酸セルローストウなどの適切な濾過材料32の円柱状プラグを含む。
喫煙物品は、外側ラッパー20の下流末端部分を取り囲むチッピング紙(図示せず)のバンドをさらに含んでいてもよい。
図1に示したように、喫煙物品2は、ブラインド可燃性熱源4の後方部分4bおよびエアロゾル形成基体10の前方部分10aのまわりの、およびそれらと直接接触する、たとえば、アルミ箔などの適切な材料の第1の熱伝導エレメント36をさらに含む。図1に示した本発明の第一の態様に従った喫煙物品2において、エアロゾル形成基体10は、第1の熱伝導エレメント36を越えて下流に伸びる。すなわち、第1の熱伝導エレメント36は、エアロゾル形成基体10の後方部分のまわりになく、およびそれと直接接触しない。しかし、本発明のその他の態様において(図示せず)、第1の熱伝導エレメント36は、エアロゾル形成基体10の全長のまわりにありえ、およびそれと接触し得ることが理解されるだろう。
図1に示したように、また、喫煙物品2は、ブラインド可燃性熱源4の後方部分、エアロゾル形成基体10の全長および伝達エレメント12の全長のまわりに第2の熱伝導エレメント38をさらに含む。図1に示した本発明の第一の態様に従った喫煙物品2において、第2の熱伝導エレメント34は、上流方向に第1の熱伝導エレメント36とだいたい同じブラインド可燃性熱源4上の位置へと伸び、その結果、第1の熱伝導エレメント36および第2の熱伝導エレメント38の上流末端は、ブラインド可燃性熱源4上で実質的に整列される。しかし、本発明のその他の態様において(図示せず)、第1の熱伝導エレメント36は、上流方向に第2の熱伝導エレメント38を越えて伸びてもよく、その結果、第1の熱伝導エレメント36によって取り囲まれるブラインド可燃性熱源の後方部分4bは、第2の熱伝導エレメント38によって取り囲まれるブラインド可燃性熱源の後方部分より大きい。
第2の熱伝導エレメント38は、たとえば、紙などの熱絶縁材料の内層38aおよびたとえば、アルミニウムなどの熱伝導材料の外層38bを含む二重層ラミネート材料である。図1に示したように、第1の熱伝導エレメント36および第2の熱伝導エレメント38の熱伝導材料の外層38bは、第2の熱伝導エレメント38の熱絶縁材料の内層38aによって放射状に分離され、それは第1の熱伝導エレメント36と第2の熱伝導エレメント38の熱伝導材料の外層38bとの間に位置する。
本発明の第一の態様に従った喫煙物品2は、エアロゾル形成基体10の周辺のまわりに1つまたは複数の第1の空気口40を含む。
図1に示したように、第1の空気口40の周囲配置は、エアロゾル形成基体10のプラグラップ26、第2の熱伝導エレメント38の熱絶縁材料の内層38aおよび熱伝導材料の外層38b並びに冷気(図1に破線矢印によって示した)をエアロゾル形成基体10に入れる覆っている外側ラッパー20に提供される。第1の熱伝導エレメント36がエアロゾル形成基体10の全長のまわりにある、およびそれと直接接触する本発明のその他の態様において(図示せず)、第1の空気口40の周囲配置は、ただし、エアロゾル形成基体10のプラグラップ26、第1の熱伝導エレメント36、第2の熱伝導エレメント38の熱絶縁材料の内層38aおよび熱伝導材料の外層38b並びに冷気をエアロゾル形成基体10に入れる覆っている外側ラッパー20に提供され得ることが認識されるであろう。
使用において、使用者は、本発明の第一の態様に従った喫煙物品2のブラインド可燃性熱源4に点火し、および次いでマウスピース18で吸い込む。使用者がマウスピース18で吸い込むとき、冷気(図1に破線矢印によって示した)は、第1の空気口40を通って喫煙物品2のエアロゾル形成基体10に吸い込まれる。
エアロゾル形成基体10の前方部分10aは、ブラインド可燃性熱源4および第1のバリア22の後方面8並びに第1の熱伝導エレメント36を介して伝導によって加熱される。
伝導によるエアロゾル形成基体10の加熱は、均一化されたたばこベース材料24のプラグからグリセリンおよびその他の揮発性および半揮発性化合物を放出する。エアロゾル形成基体10から放出される化合物は、それがエアロゾル形成基体10を介して流れるにつれて、第1の空気口40を介して喫煙物品2のエアロゾル形成基体10に吸い込まれる空気に一緒に運ばれるエアロゾルを形成する。吸い込まれた空気および一緒に運ばれたエアロゾル(図1a)および2に破線の矢印によって示した)は、これらが冷却し、および凝縮する、伝達エレメント12の円柱状の端の開いた中空酢酸セルロース管28、エアロゾル冷却エレメント14およびスペーサーエレメント16の内部を通って下流に通過する。冷却された吸い込まれた空気および一緒に運ばれたエアロゾルは、マウスピース18を通って下流に通過し、および本発明の第一の態様に従った喫煙物品2の近位端を通って使用者に送達される。ブラインド可燃性熱源4の後方面8上の不燃性の実質的に空気不透過性の第1のバリア22は、使用において、喫煙物品2を通って吸い込まれる空気がブラインド可燃性熱源4と直接接触しないように、喫煙物品2を通って吸い込まれる空気からブラインド可燃性熱源4を隔離する。
使用において、第2の熱伝導エレメント38は、喫煙物品2内で熱を保持して、喫煙の間に第1の熱伝導エレメント36の温度を維持するのに役立つ。同じく、これは、エアロゾル形成基体10の温度を維持して、連続した、および増強されたエアロゾル送達を容易にするのに役立つ。加えて、第2の熱伝導エレメント38は、熱がエアロゾル形成基体10のより大きな容積を通って分散されるように、第1の熱伝導エレメント36の下流末端を越えて、エアロゾル形成基体10に沿って熱を伝達する。これは、より一貫したたばこを吸うごとのエアロゾル送達を提供するのに役立つ。
実施例A-D
エアロゾル形成基体の周辺のまわりの第1の空気口の周囲配置を含む本発明の第一の態様に従った喫煙物品を表1に示した寸法を有して構築する。喫煙物品を外側ラッパーなしで構築し、その結果、第2の熱伝導エレメントの外層は、喫煙物品の外部上に目に見える。喫煙物品におけるエアロゾル形成基体の周辺のまわりの第1の空気口の周囲配置の位置を図1にそれぞれ、A、B、CおよびDとラベルをつけた矢印によって示す。
比較実施例E
比較の目的のために、本発明に従わない喫煙物品を表1に示した寸法を有して構築する。本発明に従わない喫煙物品は、実施例A-Dの本発明に従った喫煙物品と異なり、それは、エアロゾル形成基体の周辺のまわりの第1の空気口の周囲配置よりもむしろ、伝達エレメントの円柱状の端の開いた中空酢酸セルロース管の周辺のまわりの第3の空気口の周囲配置を含む。伝達エレメントの円柱状の端の開いた中空酢酸セルロース管の周辺のまわりの第3の空気口の周囲配置の位置を図1にEとラベルをつけた矢印によって示す。
使用者が本発明に従わない喫煙物品のマウスピースで吸い込むとき、冷気は、第3の空気口を通って喫煙物品の伝達エレメントの円柱状の端の開いた中空酢酸セルロース管に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、エアロゾル形成基体へと円柱状の端の開いた中空酢酸セルロース管の酢酸セルロースを通って上流に通過する。次いで、吸い込まれた空気は、エアロゾル形成基体、伝達エレメントの円柱状の端の開いた中空酢酸セルロース管の内部、エアロゾル冷却エレメント、スペーサーエレメントおよびマウスピースを通って下流に通過し、および喫煙物品の近位端を通って使用者に送達される。
実施例A-Dの本発明に従った喫煙物品および比較実施例Eの本発明に従わない喫煙物品の総グリセリンおよびニコチン送達を測定する。結果を図2および表2に示す。総グリセリンおよびニコチン送達を測定するために、喫煙物品を従来の黄色炎ライターを使用して点火し、および喫煙マシンを使用して55mlのたばこを吸う容積で12回たばこを吸い、2秒間たばこを吸い、および30秒のたばこを吸う合間を介してカナダ保健省喫煙制度下で吸う。喫煙および喫煙マシン規格についての条件は、ISO規格基準3308(ISO 3308:2000)に記されている。調整および試験のための周囲空気は、ISO規格基準3402に記されている。
実行される喫煙の間、主流エアロゾル中のグリセリンおよびニコチンをガラス繊維フィルタディスク(Cambridge Pad)上でトラップする。実行される喫煙の後、グリセリンおよびニコチンをアルコール溶液を使用してガラス繊維フィルタディスクから抽出する。次いで、溶液をGas Chromatography法を使用して、分析して、グリセリンおよびニコチンを定量化する。
図2および表2に示したように、エアロゾル形成基体増加の周辺のまわりの1つまたは複数の第1の空気の封入は、1つまたは複数の第3の空気口がエアロゾル形成基体の下流に提供される比較Eの本発明に従わない喫煙物品と比較して、実施例A-Dの本発明に従った喫煙物品の総グリセリンおよびニコチン送達を増加させる。
上記の特定の態様は、本発明を図示するように意図される。しかし、その他の態様は、請求項に定義されたように本発明の精神と範囲から逸脱することなく作製されてもよく、および上記の具体的態様が限定されることを意図されないことが理解されるべきである。

Claims (18)

  1. 喫煙物品であって:
    対向した前面および後方面を有する可燃性熱源;
    可燃性熱源の後方面の下流のエアロゾル形成基体;
    エアロゾル形成基体の下流のマウスピース;
    エアロゾル形成基体とマウスピースとの間の伝達エレメント;
    可燃性熱源の後方部分およびエアロゾル形成基体の少なくとも前方部分を取り囲む第1の熱伝導エレメント;
    第1の熱伝導エレメントの少なくとも一部のまわりの第2の熱伝導エレメントであって、第2の熱伝導エレメントの少なくとも一部は、第1の熱伝導エレメントから半径方向に分離される第2の熱伝導エレメント;および
    エアロゾル形成基体の周辺のまわりの1つまたは複数の第1の空気口、
    を含む、喫煙物品。
  2. 請求項1に記載の喫煙物品であって、伝達エレメントは、少なくとも1つの端の開いた管状中空体を含む、喫煙物品。
  3. 請求項1または2に記載の喫煙物品であって、更に、エアロゾル形成基体とマウスピースとの間にエアロゾル冷却エレメントを含む、喫煙物品。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、第2の熱伝導エレメントの全ては、第1の熱伝導エレメントから半径方向に分離される、喫煙物品。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、熱絶縁材料によって半径方向に分離される、喫煙物品。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、第1の熱伝導エレメントおよび第2の熱伝導エレメントは、少なくとも50ミクロンで半径方向に分離される、喫煙物品。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、第2の熱伝導エレメントは、可燃性熱源の少なくとも一部およびエアロゾル形成基体の少なくとも一部を覆う、喫煙物品。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、第2の熱伝導エレメントは、下流方向に第1の熱伝導エレメントを越えて伸びる、喫煙物品。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、第2の熱伝導エレメントは、エアロゾル形成基体の全長を覆う、喫煙物品。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の喫煙物品は、第2の熱伝導エレメントのまわりに外側ラッパーをさらに含む、喫煙物品。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、第2の熱伝導エレメントは、第2の熱伝導エレメントが喫煙物品の外部表面上で目に見えるように、喫煙物品の外側に提供される、喫煙物品。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、第2の熱伝導エレメントは、熱伝導材料の1つまたは複数の層を含むラミネート材料で形成される、喫煙物品。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、第2の熱伝導エレメントは、熱反射材料の1つまたは複数の層を含む、喫煙物品。
  14. 請求項13に記載の喫煙物品であって、熱反射材料は、入射放射線の50%を超えて反射する、喫煙物品。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、可燃性熱源は、ブラインド可燃性熱源である、喫煙物品。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、1つまたは複数の第1の空気口は、エアロゾル形成基体の下流端の近くに位置する、喫煙物品。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の喫煙物品であって、エアロゾル形成基体は、可燃性熱源の後方面に隣接する、喫煙物品。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の喫煙物品は、エアロゾル形成基体の下流に1つまたは複数のエアロゾル修飾剤をさらに含む、喫煙物品。
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