JP6673701B2 - 平面型電気音響変換器およびヘッドホン - Google Patents

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本発明は、平面型電気音響変換器およびヘッドホンに関し、さらに詳しく言えば、高音域を減衰させることなく平面振動板を制動する技術に関するものである。
特許文献1に記載されているように、コイルが形成された平面振動板を発音源とする平面型電気音響変換器(例えば、ダイナミックヘッドホンエレメント)によれば、振動板全体が駆動されることにより、出力される音圧の周波数応答には分割振動に伴う凹凸が少ないが、低域の共振周波数では共振鋭度をコントロールする必要がある。
通常の円筒状ボイスコイルを用いる磁気回路によれば、そのボイスコイルが配置される磁気ギャップ内の磁束密度を高く設計することができるため、振動板に適切な電磁制動をかけることができる。
しかしながら、平面振動板にコイルを形成したダイナミックヘッドホンエレメントの場合、振動板の両面側に配置される永久磁石の対向する磁極間隔を振動板の振動振幅より広く設計する必要があるため、電磁制動に必要とされる十分な磁束密度を確保することができない。
そこで、特許文献2に記載されている発明では、コイルを有する平面振動板と、上記平面振動板の両側に僅かな間隙を介して対向的に配置される複数個の磁極と、これら磁極を支持するとともに、隣接する磁極間に放音孔が設けられている一対のヨーク板とを含む全面駆動形スピーカにおいて、平面振動板から放音孔に至る音波経路内にウレタンフォーム等からなる制動部材を詰め込んで、制動部材を通して音波を放出するようにしている。
しかしながら、この種のウレタンフォーム等からなる制動部材は、その内部に体積に相当する空気室を含むことからローパスフィルタとして動作し、特に高音域を減衰させてしまう、という問題がある。
特開昭52−89911号公報 実公平7−3757号公報
そこで、本発明の課題は、平面型電気音響変換器において、高音域を減衰させることなく平面振動板を制動することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、コイルを有する平面振動板と、上記平面振動板の両面側に所定の間隔をもって平行に配置される板状をなす一対のヨークとを含み、上記各ヨークには、上記コイルに磁束が交差するように複数の永久磁石が磁極の向きを反対として交互に配置され、かつ、上記一方のヨーク側の永久磁石と上記他方のヨーク側の永久磁石とが同極同士として向かい合うように配置されており、少なくとも上記一方のヨークに放音孔が形成されている平面型電気音響変換器において、
上記平面振動板に対して当該平面振動板を機械的に制動するための薄空気層を付与する薄空気層付与手段を備え
上記薄空気層付与手段は、上記各永久磁石の上記平面振動板と対向する磁極面に沿って配置され複数の開口を有する非磁性体の抵抗板を備え、上記抵抗板により上記平面振動板との間に上記薄空気層が形成されていることを特徴としている。
上記抵抗板として、金属シートもしくは樹脂シートが用いられてよい。柔軟な樹脂シートを使用する場合には、所定の張力を付与して、振動板の音圧によって撓まないようにすればよい。
上記コイルが上記永久磁石の磁束と鎖交する直線配線部分を複数箇所に含むジグザグ状に形成されている平面コイルであることが好ましい。
本発明には、ヘッドホンエレメントとして、上記した構成の平面型電気音響変換器を有するヘッドホンも含まれる。
本発明によれば、平面振動板をその両面側に存在する薄空気層により機械的に制動することができる。また、薄空気層による空気室は容積が小さいため、その空気室と抵抗とで形成されるローパスフィルタのカットオフ周波数を高い周波数に設定でき、これにより高音域の減衰を防止することができる。
本発明による平面型電気音響変換器の一実施形態の内部構造を示す断面図。 上記平面型電気音響変換器を示す分解斜視図。 上記平面型電気音響変換器が備える平面振動板を示す平面図。 図3のA−A線断面図。
次に、図1ないし図4により、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず図1,図2を参照して、この実施形態に係る平面型電気音響変換器1は、基本的な構成として、平面振動板10と、平面振動板10の両面側に所定の間隔をもって平行に配置される板状の磁性体からなる一対のヨーク20a,20bとを備えている。なお、ヨーク20a,20bは同一構成であり、区別する必要がない場合には総称としてヨーク20と言う。
各ヨーク20には、それぞれ一方の面側に複数個の永久磁石30が設けられる。この実施形態において、一方のヨーク20a側には6個の永久磁石30(30a1〜30a6)が設けられ、また、他方のヨーク20a側にも6個の永久磁石30(30b1〜30b6)が設けられている。
各永久磁石30は、ともに同じ大きさの角柱体からなり、そのN,Sの着磁方向がヨーク20の板面と直交する方向であるが、各ヨーク20において、隣接する永久磁石30の磁極の向きが逆であり、かつ、一方のヨーク20a側の永久磁石30と他方のヨーク20b側の永久磁石30とが同極同士として向かい合うように配置されている。
すなわち、この実施形態では、一方のヨーク20aに設けられる6個の永久磁石30a1〜30a6のうち、奇数番目の永久磁石30a1,30a3,30a5は、それぞれ、N極が平面振動板10と対向するように配向されるのに対して、偶数番目の永久磁石30a2,30a4,30a6は、それぞれ、S極が平面振動板10と対向するように配向されている。
同様にして、他方のヨーク20bに設けられる6個の永久磁石30b1〜30b6のうち、奇数番目の永久磁石30b1,30b3,30b5は、それぞれ、N極が平面振動板10と対向するように配向されるのに対して、偶数番目の永久磁石30b2,30b4,30b6は、それぞれ、S極が平面振動板10と対向するように配向されている。なお、各永久磁石30の平面振動板10と対向する面を磁極面31と言う。
そして、永久磁石30a1と30b1(ともにN極),30a2と30b2(ともにS極),30a3と30b3(ともにN極),30a4と30b4(ともにS極),30a5と30b5(ともにN極)および30a6と30b6(ともにS極)とがそれぞれ同極同士として向かい合わせられている。
また、各ヨーク20(20a,20b)において、隣接する永久磁石30,30の間には平面振動板10により生成される音波を外部に放出するための放音孔21が複数個穿設されている。放音孔21は丸孔以外に例えば細長いスリット孔であってもよい。この実施形態では、放音孔21がヨーク20a,20bの双方に設けられているが、いずれか一方のヨーク20にのみ設けられてもよい。
図3を併せて参照して、平面振動板10は好ましくは電気絶縁性の樹脂フィルムからなり、少なくとも一方の面、この実施形態では両面に平面コイル11(11a,11b)を備えている。
この実施形態において、平面コイル11は、好ましいパターンとして、永久磁石30による磁束(磁力線)と鎖交する直線配線部分12を複数個所に含むジグザグ状パターンとして形成されている。
すなわち、直線配線部分12は、永久磁石30a1と30a2;30b1と30b2との間、30a2と30a3;30b2と30b3との間、30a3と30a4;30b3と30b4との間、30a4と30a5;30b4と30b5との間および30a5と30a6;30b5と30b6との間に配線されている。
一方の面側の平面コイル11aと他方の面側の平面コイル11bは、同一パターンとして重ね合わされるように形成され、駆動電流が流される向きも同じである。なお、この実施形態によると、図3に示すように、平面コイル11は幅の広い1本の導体として描かれているが、平面コイル11には互いに平行に配線される複数本の導体が含まれてもよい。
平面振動板10は、その周縁部が四角枠状のスペーサ40a,40b(図2参照)の間に挟持された状態で、各永久磁石30の磁極面31との間に所定の隙間が生ずるようにヨーク20a,20b内に組み込まれる。図示していないが、平面振動板10のスペーサ40a,40bの内周に沿った周辺部分に容易に変形するエッジ部が形成されてもよい。
平面型電気音響変換器では、対向する磁極面31,31の間隔を平面振動板10の振動振幅よりも広くする必要があるため、平面振動板10を電磁制動するに必要とされる十分な磁束密度を確保することができない。そこで、本発明においては、薄空気層付与手段を設け、この薄空気層付与手段により平面振動板10に対して薄空気層を付与して、平面振動板10に機械的に制動をかけるようにしている。
この実施形態では、ヨーク20a側の永久磁石30a1〜30a6の各磁極面31に沿って薄空気層付与手段として機能する抵抗板50aを取り付けるとともに、ヨーク20b側の永久磁石30b1〜30b6の各磁極面31に沿って抵抗板50bを取り付け、抵抗板50aと平面振動板10との間および抵抗板50bと平面振動板10との間に、それぞれ、薄空気層60を形成する。抵抗板50a,50bを区別する必要がない場合には、総称として抵抗板50と言う。
抵抗板50は非磁性体で、一例として0.2mm程度の厚みでエッジング加工により多数の開口(貫通孔)を開けたSUS304等の金属シートが好ましく採用される。このように、抵抗板50は厚みが薄くかつ非磁性体であるため、平面コイル11に加えられる磁束を低下させることは殆どない。また、抵抗板50と平面振動板10との間の間隔は、平面振動板10の最大振幅よりも0.数mm程度大きく設計すればよい。
抵抗板50によって平面振動板10との間に形成される薄空気層60の空気室は小さいことから、空気室と抵抗とで形成されるローパスフィルタのカットオフ周波数を高い周波数にすることができる。このため、高音域の減衰を防止することができる。また、薄空気層による抵抗(音響抵抗)は、抵抗板50に開ける開口の大きさにより任意に設計することができる。
抵抗板50には、複数の開口を有する多孔の樹脂シートを用いることもできる。柔軟な樹脂シートの場合には、平面振動板10の振動による音圧によって撓まないように、所定のテンションをかけた状態で、永久磁石30の各磁極面31に接着材等を介して貼着すればよい。
このように、本発明によれば、抵抗板50(50a,50b)により平面振動板10の両面側に薄空気層60を形成することにより、高音域を減衰することなく、平面振動板10に機械的制動をかけることができる。
なお、上記実施形態では、平面型電気音響変換器1を矩形状としているが、円形(円盤)状として形成することもできる。本発明の平面型電気音響変換器1は、ヘッドホンエレメントとしてヘッドホンに好ましく適用される。
1 平面型電気音響変換器
10 平面振動板
11(11a,11b) 平面コイル
12 直線配線部分
20(20a,20b) ヨーク
21 放音孔
30(30a1〜30a6,30b1〜30b6) 永久磁石
31 磁極面
40(40a,40b) スペーサ
50(50a,50b) 抵抗板(薄空気層付与手段)
60 薄空気層

Claims (6)

  1. コイルを有する平面振動板と、上記平面振動板の両面側に所定の間隔をもって平行に配置される板状をなす一対のヨークとを含み、上記ヨークの各々には、上記コイルに磁束が鎖交するように複数の永久磁石が磁極の向きを反対として交互に配置され、かつ、上記一方のヨーク側の永久磁石と上記他方のヨーク側の永久磁石とが同極同士として向かい合うように配置されており、少なくとも上記一方のヨークに放音孔が形成されている平面型電気音響変換器において、
    上記平面振動板に対して当該平面振動板を機械的に制動するための薄空気層を付与する薄空気層付与手段を備え
    上記薄空気層付与手段は、上記各永久磁石の上記平面振動板と対向する磁極面に沿って配置され複数の開口を有する非磁性体の抵抗板を備え、上記抵抗板により上記平面振動板との間に上記薄空気層が形成されていることを特徴とする平面型電気音響変換器。
  2. 上記抵抗板として金属シートが用いられることを特徴とする請求項に記載の平面型電気音響変換器。
  3. 上記抵抗板として樹脂シートが用いられることを特徴とする請求項に記載の平面型電気音響変換器。
  4. 上記コイルが上記永久磁石の磁束と鎖交する直線配線部分を複数箇所に含むジグザグ状に形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の平面型電気音響変換器。
  5. 上記他方のヨークにも放音孔が形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の平面型電気音響変換器。
  6. ヘッドホンエレメントとして、請求項1ないしのいずれか1項に記載の平面型電気音響変換器を有するヘッドホン。
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