支払いシステムは、マーチャントデバイスと、支払いリーダと、を含んでもよい。支払いリーダは、EMV支払いカードやNFC支払いデバイスなどの支払いデバイスと物理的に相互作用してもよい。マーチャントデバイスは、豊かなユーザインタフェースを提供し、支払いリーダと通信し、また支払いサーバと通信してもよい。この態様では、マーチャントデバイスおよび支払いリーダは併せて、マーチャントと顧客との間のトランザクションを処理してもよい。
支払いリーダとマーチャントデバイスとは、ブルートゥースローエナジー(BLE)などの無線接続を介して通信してもよい。BLE接続は多くのメッセージング経路を含み、これはBLE特性として実装されてもよい。各特性は、信頼できる通信と信頼できない通信の両方を許してもよい。信頼できる通信はアクノレッジメントパケットにより実現されてもよく、これは追加的なパケットが送信される前に受信側デバイスからの積極的なアクノレッジメント応答を要求する。信頼できない通信は非アクノレッジパケットにより実現されてもよく、これはアクノレッジメントを受信することなく連続的に送信可能である。
支払いリーダとマーチャントデバイスとの間でデータが送信される場合、データは多くのデータ部分に分解されてもよい。各データ部分は、パケット識別子と共に非アクノレッジパケットに割り当てられてもよい。次いで、複数の非アクノレッジパケットは、単一のメッセージング経路(例えば、単一の特性)を介して単一の接続イベント中に送信されてもよい。次いで、アクノレッジメントパケットは、同じメッセージング経路を介して同じ接続イベント中に送信されてもよい。
受信側デバイスは、この第1接続イベント中に送信されたパケットのうちのひとつ以上を受信してもよい。受信に成功した各非アクノレッジパケットについて、受信側デバイスはパケット識別子を抽出してもよい。抽出されたパケット識別子に基づいて、受信側デバイスは受信パケットリストを生成してもよく、それはアクノレッジメント応答パケットのペイロードとして提供されてもよく、アクノレッジメント応答パケットは第2接続イベント中に元の送信側デバイスに送信される。
元の送信側デバイスは、アクノレッジメント応答パケットを受信し、受信パケットリストを抽出してもよい。非アクノレッジパケットのパケット識別子と受信パケットリストのパケット識別子との比較に基づいて、元の送信側デバイスは、非アクノレッジパケットの全てが元の受信側デバイスによって受信されたか否かを判定してもよい。非アクノレッジパケットの全てが受信されていない場合、受信されなかったパケットが再送されてもよい。
図1は、本開示のある実施の形態に係る、支払いシステム1の説明的ブロック図を示す。ある実施の形態では、支払いシステム1は、支払いデバイス10と、支払い端末20と、ネットワーク30と、支払いサーバ40と、を含む。支払いシステム1のこれらのコンポーネントは、マーチャントと顧客との間の電子支払いトランザクションを促進する。
マーチャントと顧客との間の電子的やりとりは、顧客の支払いデバイス10とマーチャントの支払い端末20との間で生じる。顧客は、磁気ストライプを有するクレジットカードや、EMVチップを有するクレジットカードや、支払いアプリケーションを実行するスマートフォンなどのNFC可能電子デバイスなどの支払いデバイス10を有する。マーチャントは支払い端末や他の電子デバイスなどの支払い端末20を有する。そのような他の電子デバイスは支払い情報(例えば、暗号化された支払いカードデータおよびユーザ認証データ)およびトランザクション情報(例えば、購入量およびポイントオブパーチェイス情報)を処理することができ、例えば支払いアプリケーションを実行するスマートフォンやタブレットである。
ある実施の形態(例えば、廉価トランザクションやNFCまたはEMV支払いデバイス10によって示される支払い上限よりも少ない支払いトランザクションについてのもの)では、支払いトランザクションの初期処理および承認は支払い端末20において処理されてもよい。他の実施の形態では、支払い端末20はネットワーク30を介して支払いサーバ40と通信してもよい。支払いサーバ40が単一の主体により運用されてもよいが、ある実施の形態では、支払いサーバ40は任意の適切な主体により運用される任意の適切な数のサーバを含んでもよいこと、例えば支払いサービスシステムならびにマーチャントおよび顧客のひとつ以上の銀行を含んでもよいこと、は理解されるべきである。支払い端末20および支払いサーバ40は支払い情報およびトランザクション情報をやりとりし、トランザクションを承認するか否かを決定する。例えば、支払い端末20はネットワーク30を介して支払いサーバ40に、暗号化された支払いデータとユーザ認証データと購入量情報とポイントオブパーチェイス情報とを提供してもよい。支払いサーバ40は、この受信した情報と顧客アカウントまたはマーチャントアカウントに関する情報とに基づいて、トランザクションを承認するか否かを決定し、支払いトランザクションが承認されたか否かを示すためにネットワーク30を介して支払い端末20に応答してもよい。支払いサーバ40はまた、支払い端末20に、トランザクション識別子などの追加情報を送信してもよい。
支払い端末20において支払いサーバ40から受信した情報に基づいて、マーチャントはトランザクションが承認されたか否かを顧客に示してもよい。ある実施の形態、例えばチップカード支払いデバイス、では、承認は支払い端末において、例えば支払い端末の画面に、示されてもよい。NFC支払いデバイスとして動作するスマートフォンやウォッチなどの他の実施の形態では、承認されたトランザクションおよび追加情報(例えば、レシート、特別なオファー、クーポン、ロイヤリティプログラム情報など)についての情報がNFC支払いデバイスに提供され、スマートフォンやウォッチの画面に表示されるかまたはメモリに格納されてもよい。
図2は、本開示のある実施の形態に係る、支払いデバイス10および支払い端末20の説明的ブロック図を示す。支払いシステム1の支払い端末20および支払いデバイス10が任意の適切な態様で実装可能であることは理解されるところであるが、ある実施の形態では、支払い端末20は支払いリーダ22とマーチャントデバイス29とを備えてもよい。しかしながら、本明細書で用いられる場合、支払い端末という語は支払いリーダ22などの支払い端末の任意の適切なコンポーネントを指してもよいことは理解されるであろう。ある実施の形態では、支払い端末20の支払いリーダ22は、支払いデバイス10と、ポイントオブセールアプリケーションを実行するマーチャントデバイス29と、の間のトランザクションを促進する無線通信デバイスであってもよい。
ある実施の形態では、支払いデバイス10は、支払い端末20と(例えば、支払いリーダ22を介して)通信可能なデバイス、NFCデバイス12やEMVチップカード14などであってもよい。チップカード14はセキュアな集積回路を含んでもよい。この集積回路は、支払い端末20などの支払い端末と通信することができ、暗号化された支払い情報を生成することができ、EMVCoによって公表されているものなどのひとつ以上の電子的支払い規格にしたがい、その暗号化された支払い情報と他の支払いまたはトランザクション情報(例えば、ローカルで処理される支払いについてのトランザクション上限)とを提供することができる。チップカード14は支払いリーダ22と通信するための接触ピン(例えば、ISO7816にしたがうもの)を含んでもよく、ある実施の形態では、近距離場15を介して支払いリーダ22と誘導的に結合されてもよい。支払いリーダ22と誘導的に結合するチップカード14は、ISO14443などの無線通信規格にしたがい支払いリーダ22によって提供される無線キャリア信号の負荷変調を用いて、支払いリーダ22と通信してもよい。
NFCデバイス12は、支払い端末20との(例えば、支払いリーダ22との通信を介した)セキュアなトランザクションを行うことができる、スマートフォンやタブレットやスマートウォッチなどの電子デバイスであってもよい。NFCデバイス12は、セキュアなトランザクション機能を実行するためのハードウエア(例えば、ハードウエアおよび実行可能コードを含むセキュアエレメント)および/またはソフトウエア(例えば、ホストカードエミュレーションルーチンにしたがいプロセッサ上で実行される実行可能コード)を有してもよい。支払いトランザクション中、NFCデバイス12は近距離場15を介して支払いリーダ22と誘導的に結合されてもよく、ISO14443およびISO13092などのひとつ以上の無線通信規格にしたがい支払いリーダ22によって提供される無線キャリア信号の能動的または受動的負荷変調によって支払い端末20と通信してもよい。
支払い端末20は任意の適切な態様で実装可能であるが、ある実施の形態では、支払い端末20は支払いリーダ22とマーチャントデバイス29とを含んでもよい。マーチャントデバイス29は、マーチャントのためのユーザインタフェースを提供し、かつ、支払いリーダ22および支払いサーバ40との通信を促進するポイントオブセールアプリケーションを実行する。支払いリーダ22は支払いデバイス10とマーチャントデバイス29との間の通信を促進してもよい。本明細書で説明される通り、NFCデバイス12やチップカード14などの支払いデバイス10は誘導的結合を介して支払いリーダ22と通信してもよい。これは図2において近距離場15として描かれている。この近距離場15は、支払いリーダ22から発せられる適切な周波数(例えば、13.56MHz)を有する無線キャリア信号を含む。
ある実施の形態では、支払いデバイス10はNFCデバイス12やチップカード14などの非接触支払いデバイスであってもよく、支払いリーダ22および非接触支払いデバイス10は近距離場15内の無線キャリア信号を変調することによって通信してもよい。支払いデバイス10に情報を伝達するために、支払いリーダ22は、支払いリーダ22から送信するべきデータに基づいて無線キャリア信号の振幅および/または位相を変化させ、その結果支払いデバイスへと送信される無線データ信号が生成される。この信号は、13.56MHzで送信するようチューンされた支払いリーダ22のアンテナによって送信され、支払いデバイス10もまた近距離場15の範囲内(例えば、0cmから10cm)に適切にチューンされたアンテナを有する場合、支払いデバイスは支払いリーダ22によって送信された無線キャリア信号または無線データ信号を受信する。無線データ信号の場合、支払いデバイス10の処理回路は、受信した信号を復調し、支払いリーダ22から受信されたデータを処理することができる。
支払いデバイス10などの非接触支払いデバイスが近距離場15の範囲内にある場合、それは支払いリーダ22と誘導的に結合される。したがって、支払いデバイス10はまた、能動的または受動的負荷変調を介して、無線キャリア信号を変調することができる。支払いデバイス10のアンテナのチューニング特性を変えることによって(例えば、アンテナ回路において送信対象の被変調データに基づいて選択的に並列負荷を選択することによって)、支払いデバイス10および支払いリーダ22の両方において無線キャリア信号が変調され、これにより被変調無線キャリア信号が生成される。このようにして、支払いデバイスは支払いリーダ22に被変調データを送信することができる。
ある実施の形態では、支払いリーダ22はまた、チップカード14を受けることができるEMVスロット21を含む。チップカード14は、チップカード14がEMVスロット21に挿入されたときに支払いリーダ22の対応する接点と係合する接点を有してもよい。支払いリーダ22はこれらの接点を通じてチップカード14のEMVチップに給電し、支払いリーダ22とチップカード14とはそれらの接点によって確立される通信経路を通じて通信する。
支払いリーダ22はまた、磁気ストライプカードとのインタフェースとなるハードウエアをふくんでもよい(図2では不図示)。ある実施の形態では、ハードウエアは、磁気ストライプカードの磁気ストライプをスワイプするか沈めるよう顧客を案内するスロットを含んでもよく、この場合、磁気ストライプリーダは磁気ストライプカードから支払い情報を受けることができる。次いで、受信された支払い情報は支払いリーダ22によって処理される。
マーチャントデバイス29は、タブレット支払いデバイス24やモバイル支払いデバイス26や支払い端末28などの任意の適切なデバイスであってもよい。タブレット支払いデバイス24やモバイル支払いデバイス26などの計算デバイスの場合、ポイントオブセールアプリケーションは、購入および支払い情報の入力、顧客とのやりとり、および支払いサーバ40との通信を担当してもよい。例えば、支払いアプリケーションは、マーチャントがそのなかから選択できるサービスメニューと、トランザクションを自動化するための一連のメニューまたは画面と、を提供してもよい。支払いアプリケーションはまた、署名やPIN番号や生体情報などの顧客認証情報の入力を促進してもよい。専用支払い端末28に同様の機能が提供されてもよい。
マーチャントデバイス29は、通信経路23/25/27を介して支払いリーダ22と通信してもよい。通信経路23/25/27は有線接続(例えば、イーサネット、USB、ファイヤワイヤ、ライトニング)または無線接続(例えば、Wi−Fi、ブルートゥース、NFC、ZigBee)を介して実装されてもよいが、ある実施の形態では、支払いリーダ22はブルートゥースローエナジー(BLE)インタフェースを介してマーチャントデバイス29と通信してもよく、この場合、支払いリーダ22とマーチャントデバイス29とは接続されたデバイスとなる。ある実施の形態では、例えば、トランザクション量が少ないか支払いサーバ40への接続がない場合、支払いトランザクションの処理が支払いリーダ22およびマーチャントデバイス29においてローカルで生じうる。他の実施の形態では、マーチャントデバイス29または支払いリーダ22は公衆または専用通信ネットワーク30を介して支払いサーバ40と通信してもよい。通信ネットワーク30は任意の適切な通信ネットワークであってもよいが、ある実施の形態では、通信ネットワーク30はインターネットであってもよく、支払いおよびトランザクション情報は支払い端末20と支払いサーバ40との間で暗号化形式で、例えばトランスポートレイヤセキュリティ(TLS)やセキュアソケットレイヤ(SSL)プロトコルにより、通信されてもよい。
図3は、本開示のある実施の形態に係る、例示的支払いリーダ22のブロック図を示す。ある実施の形態では、支払いリーダ22は、例えばBLEを用いて、マーチャントデバイス29などの双方向電子デバイスと無線通信する無線通信デバイスであってもよい。図3において特定のコンポーネントが特定の構成で描かれているが、支払いリーダ22が追加のコンポーネントを含んでもよいこと、図3に示されるコンポーネントのうちのひとつ以上が支払いリーダ22に含まれなくてもよいこと、および支払いリーダ22のコンポーネントが任意の適切な態様で再構成されうること、は理解されるであろう。ある実施の形態では、支払いリーダ22は、リーダチップ100と、複数の支払いインタフェース(例えば、非接触インタフェース102、接触インタフェース104)と、電源106と、無線通信インタフェース108と、有線インタフェース110と、ユーザインタフェース112と、トランザクションチップ140と、を含む。支払いリーダ22のリーダチップ100は処理ユニット120とメモリ122とを含む。支払いリーダ22のトランザクションチップ140は汎用処理ユニット142と暗号化処理ユニット146と汎用メモリ144と暗号化メモリ148とを含む。ある実施の形態では、処理ユニットおよびメモリはリーダチップ100およびトランザクションチップ140のそれぞれにパッケージされたものとして、また特定の態様で構成されるものとして説明されるが、処理ユニット120、汎用処理ユニット142、暗号化処理ユニット146、メモリ122、汎用メモリ144および暗号化メモリ148を任意の適切な態様で構成することで、本明細書で説明されるような支払いリーダ22の機能を実行できることは理解されるであろう。リーダチップ100およびトランザクションチップ140の機能が単一のチップまたは複数のチップにおいて実現可能であること、および、そのそれぞれが任意の適切な処理ユニットおよびメモリの組み合わせを含み、それにより合わせて本明細書で説明されるリーダチップ100およびトランザクションチップ140の機能を行うことは、理解されるであろう。
ある実施の形態では、リーダチップ100はFreescale Semiconductor, Incにより供給されるK21チップなどの任意の適切なチップであってもよい。支払いリーダ22のリーダチップ100の処理ユニット120は任意の適切なプロセッサであってもよく、支払いリーダ22の機能を実行し制御するのに必要な限り、任意の適切なハードウエア、ソフトウエア、メモリ、および回路を含みうる。処理ユニット120は任意の適切な数のプロセッサを含んでもよく、また、任意の適切な数のメモリやメモリタイプ内のインストラクションに基づいてリーダチップ100の動作を行ってもよい。ある実施の形態では、処理ユニット120は、マルチコアプロセッサや他の適切なコンポーネントなどの複数の独立した処理ユニットを有してもよい。処理ユニット120は、リーダチップ100のメモリ122に保持されるインストラクションを実行することで、支払いリーダ22の動作および処理を制御してもよい。本明細書で用いられる場合、プロセッサまたは処理ユニットは、本明細書で説明される処理機能を行うために必要な処理能力を有するひとつ以上のプロセッサを含んでもよく、例えば、ハードウエアロジック(例えば、ハードウエア記述言語(HDL)などのハードウエアの構成を記述するソフトウエアによって設計されたハードウエア)やプロセッサが実行するコンピュータ可読インストラクションやそれらの任意の適切な組み合わせなどを含むがそれらに限定されない。プロセッサは本明細書で説明される動作を行うためにソフトウエアを実行してもよく、そのようなソフトウエアは、実体的非一時的コンピュータ可読保持媒体上の機械可読形態でアクセスされたソフトウエアを含む。
例示的な実施の形態では、リーダチップ100の処理ユニット120は、支払いリーダ22の種々のコンポーネントの動作を、メモリ122に保持されるインストラクションに基づいて、制御するためのハブとして動作してもよい。本明細書で用いられる場合、メモリは、任意の適切な実体的または非一時的保持媒体を指してもよい。実体的(または、非一時的)保持媒体の例は、ディスクと、サム(thumb)ドライブと、メモリと、を含むが、伝送信号は含まない。実体的コンピュータ可読保持媒体は、コンピュータ可読インストラクションやデータ構造やプログラムモジュールや他のデータなどの、揮発性および不揮発性、取り外し可能および取り外し不可媒体を含む。そのような媒体の例は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、SRAM、フラッシュメモリ、ディスクまたは光学ストレージ、磁気ストレージ、あるいはプロセッサまたは計算デバイスによってアクセスされる情報を保持する任意の他の非一時的媒体を含む。
リーダチップ100はまた、インタフェース回路やアナログフロントエンド回路やセキュリティ回路やコンポーネント監視回路などの追加回路を含んでもよい。ある実施の形態では、インタフェース回路は、無線通信インタフェース108とのインタフェースとなる回路と、有線インタフェース110(例えば、USB、イーサネット、ファイヤワイヤ、およびライトニング)とのインタフェースとなる回路と、他の通信インタフェースまたはバス(例えば、I2C、SPI、UARTおよびGPIO)とのインタフェースとなる回路と、電源106とのインタフェースとなる回路(例えば、電力管理回路、電力変換回路、整流器、および電池充電回路)と、を含んでもよい。
トランザクションチップ140は、本明細書で説明される処理機能を行うために必要な処理能力を有するひとつ以上のプロセッサを含んでもよく、例えば、ハードウエアロジックやプロセッサが実行するコンピュータ可読インストラクションやそれらの任意の適切な組み合わせなどを含むがそれらに限定されない。例示的な実施の形態では、トランザクションチップ140は二つのRISCプロセッサを含み、支払いトランザクションの処理や支払いデバイスとのインタフェースや暗号化や他の支払い特定機能に関する機能を行ってもよい。ある実施の形態では、トランザクションチップ140は汎用支払い機能に関連付けられたインストラクションを実行するための汎用処理ユニット142と、暗号化処理動作を扱うための暗号化処理ユニット146と、を含んでもよい。汎用処理ユニット142および暗号化処理ユニット146のそれぞれは、それに関連付けられた専用メモリ(すなわち、汎用メモリ144と、暗号化メモリ148)を有してもよい。この態様では、特定の暗号化処理および重要セキュリティ情報(例えば、暗号化鍵、パスワード、ユーザ情報等)は、トランザクションチップ140の他の回路から隔離され、暗号化処理ユニット146および暗号化処理ユニット148によって安全に保持され、処理されうる。
トランザクションチップ140の汎用処理ユニット142および暗号化処理ユニット146の一方または両方は、例えば任意の適切な内部バスおよび通信技術を用いてリーダチップ100(例えば、処理ユニット120)と通信してもよい。この態様では、リーダチップ100とトランザクションチップ140とは併せて、トランザクションを処理し、処理されたトランザクションに関する情報を(例えばマーチャントデバイス29に)伝達してもよい。
トランザクションチップ140はまた、接触インタフェース104とのインタフェースとなるための回路(例えば、スロット21に挿入されたチップカード14のEMVチップと直接インタフェースするための電源および通信回路)を含んでもよい。ある実施の形態では、トランザクションチップ140はまた、非接触インタフェース102のアナログコンポーネントとのインタフェースとなるアナログフロントエンド回路(例えば、電磁整合(EMC)回路、整合回路、変調回路、および測定回路)を含んでもよい。
ある実施の形態では、汎用処理ユニット142は、本明細書で説明される支払いリーダ22の支払い処理機能を行うための任意の適切なプロセッサを含んでもよい。ある実施の形態では、汎用メモリ144は任意の適切なメモリ(例えば、本明細書で説明されるようなもの)であってもよく、支払いリーダ22の汎用トランザクション処理動作を行うためのインストラクションの複数の集合を含んでもよく、そのようなインストラクションの集合は例えばトランザクション処理インストラクションや、データ認証インストラクションや、信号調整インストラクションなどであり、それらのうちのいずれかはメモリ144に保持されるファームウエアにおいて全体的にまたは部分的に実装されてもよい。
トランザクション処理インストラクションは、支払いリーダ22と支払いデバイス10との間の相互作用(例えば、非接触インタフェース102および接触インタフェース104を介して支払いデバイスとのインタフェースとなるためのもの)を制御することや、(例えば、支払い方法に関連付けられた支払い処理主体に基づいて)支払い処理手順を選択することや、暗号化プロセッサ146とのインタフェースとなることや、トランザクション処理の任意の他の適切な側面などの、支払いリーダ22の任意の適切な汎用トランザクション処理動作を制御するためのインストラクションを含んでもよい。データ認証インストラクションは、支払い端末20の設定情報を提供するためのインストラクションを含んでもよい。設定情報は、支払い上限やローカルトランザクション(すなわち、支払いサーバ40に接続せずに生じるトランザクション)のトランザクションタイプやサポートされるアプリケーションなどの任意の適切な情報を含んでもよい。ある実施の形態では、一例として、データ認証インストラクション168はTMS−CAPKインストラクションなどの設定インストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、TMS−CAPKインストラクションは、特定の法域(例えば、国に特有)用に調整されてもよい。信号調整インストラクションは、非接触インタフェース102を介して支払いデバイス10から(例えば、NFC支払いデバイス10から)受信した信号を調整するためのインストラクションを含む、非接触インタフェースと相互作用し、非接触インタフェースの信号調整回路と相互作用するためのインストラクションを含んでもよい。信号調整インストラクションは、非接触インタフェース102を介して受信したNFC信号を処理するのに必要な任意の適切なハードウエアやロジックやアルゴリズムを用いて信号を調整するためのインストラクションを含んでもよい。
暗号化処理ユニット146は本明細書で説明された任意の適切なプロセッサであってもよく、ある実施の形態では、支払いトランザクションの処理のための暗号化機能を行ってもよい。例えば、ある実施の形態では、暗号化処理ユニット146はひとつ以上の暗号化鍵に基づいてデータを暗号化および復号してもよく、これは、支払いリーダ22の他のコンポーネントから暗号化機能を隔離することで、暗号化鍵を支払いリーダ22の他のコンポーネントへの暴露から守るような態様でなされる。
ある実施の形態では、暗号化メモリ148は本明細書で説明された任意の適切なメモリまたはその組み合わせであってもよく、支払い処理インストラクションおよび暗号化インストラクションなどの暗号化動作を行うためのインストラクションの複数の集合を含んでもよい。支払い処理インストラクションは、特定の支払い手順に関連付けられて用いられるべき暗号化技術を提供することや、アカウントにアクセスして情報を処理することや、任意の他の適切な支払い処理機能や、それらの任意の適切な組み合わせなどの、支払い処理の側面を行うためのインストラクションを含んでもよい。暗号化インストラクションは、暗号化動作を行うためのインストラクションを含んでもよい。暗号化処理ユニット146は、暗号化機能や復号機能やサイン機能や、支払いの際の署名を検証したり支払いトランザクションの一部としてトランザクション情報を検証する機能などの各種暗号化機能を行うための暗号化インストラクションを実行してもよい。
無線通信インタフェース108は、任意の適切な無線通信ハードウエア(例えば、アンテナ、整合回路など)と、(例えば、BLEなどのプロトコルを介したマーチャントデバイス29との)無線通信に参加し、関連回路を制御するのに必要な処理能力を有するひとつ以上のプロセッサと、を含んでもよく、関連回路はハードウエアロジック、プロセッサで実行されるコンピュータ可読インストラクション、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含むがそれらに限定されない。無線通信インタフェース108は任意の適切な態様で実装されうるが、例示的な実施の形態では、無線通信インタフェース108は、処理ユニット130およびメモリ132を含んでもよい、Texas Instruments CC2640デバイスとして実装されてもよい。ある実施の形態では、処理ユニット130およびメモリ132は無線通信インタフェース108にパッケージされたものとして、また特定の態様で構成されるものとして説明されるが、処理ユニット130およびメモリ132を任意の適切な態様で構成することで、本明細書で説明されるような無線通信インタフェース108の機能を実行できることは理解されるであろう。
処理ユニット130は、本明細書で説明される無線インタフェース108の機能を実行するための任意の適切なプロセッサまたは処理ハードウエアを含んでもよい。ある実施の形態では、処理ユニット130は、(例えば、BLEを介して)無線通信を送受信し、支払いリーダ22の他の回路(例えば、リーダチップ100の処理ユニット120)と(例えば、内部バスまたは任意の他の適切な通信方法を用いて)通信するために、無線通信インタフェース108のハードウエアおよび他のコンポーネントと相互作用しそれらを制御すべく、メモリ132のインストラクションを実行してもよい。メモリ132は本明細書で説明されるように、無線通信インタフェース108の動作の処理を行うための無線インストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、メモリ132はスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)として実装されるが、任意の適切なメモリフォーマットを用いることで、本明細書で説明される支払いリーダ22の機能を実行してもよい。無線インストラクション132は、メッセージの送受信やBLE接続の態様の設定や無線通信インタフェース108の他のデバイスに対する(例えば、BLEを用いたマーチャントデバイス29に対する)ボンディングやペアリングの制御などの機能を実行するために、リーダチップ100の処理ユニット120とのインタフェースとなるためのインストラクションを含んでもよい。
非接触インタフェース102は、チップカード14やNFCデバイス12などの非接触デバイスとのNFC通信を提供してもよい。リーダチップ100によって提供される信号に基づいて、非接触インタフェース102のアンテナはキャリア信号または変調信号のいずれかを出力してもよい。キャリア信号は、13.56MHzなどの固定周波数を有する信号であってもよい。変調信号は、ISO 14443やISO 13092などの変調手順にしたがい変調されたバージョンのキャリア信号であってもよい。支払いリーダ22が非接触デバイスと誘導的に結合するとき、非接触デバイスはまたキャリア信号を変調し、変調された信号は非接触インタフェース102によって検出され、処理のためにリーダチップ100に提供されてもよい。キャリア信号のこの変調に基づいて、支払いリーダ22および非接触デバイスは支払い情報などの情報を伝達することができる。
接点インタフェース104は、チップカード14のEMVチップなどの支払いチップに給電し、EMVチップと通信するための適切なインタフェースであってもよい。接点インタフェース104は、EMV規格にしたがいチップカード14との物理的なインタフェースとなる複数の接触ピン(図3では不図示)を含んでもよい。ある実施の形態では、接触インタフェース104は、電源(VCC)ピンと、グランド(GND)ピンと、EMVカードをリセットするためのリセット(RST)ピンと、クロック信号を提供するためのクロック(CLK)ピンと、EMVカードにプログラミング電圧を提供するためのプログラミング電圧(VPP)ピンと、EMV通信を提供するための入出力(I/O)ピンと、二つの補助ピンと、を含んでもよい。この態様では、支払いリーダおよびチップカードは支払い情報などの情報を交換することができる。
電源106はAC電源や電池への物理的接続などのひとつ以上の電源を含んでもよい。電源106は、AC電力を変換するための、および、支払いリーダ22のコンポーネントによる使用のために複数のDC電圧を生成するための、電力変換回路を含んでもよい。電源106が電池を含む場合、電池は物理的な電力接続を介して、または、誘導充電を介して、または、任意の他の適切な方法を介して、充電可能である。図3では支払いリーダ22の他のコンポーネントに物理的に接続されているようには描かれていないが、電源106はコンポーネントの要件にしたがって、支払いリーダ22のコンポーネントに各種電圧を供給してもよい。
有線インタフェース110は、USBやライトニングやファイヤワイヤやイーサネットや任意の他の適切な有線通信インタフェースやそれらの任意の組み合わせなどの、他のデバイスや通信ネットワークとの有線通信のための任意の適切なインタフェースを含んでもよい。ある実施の形態では、有線インタフェース110は、支払いリーダが、マーチャントデバイス29および支払いサーバ40のうちの一方または両方と通信できるようにしてもよい。
ユーザインタフェース112は、ユーザが支払いリーダ22と直接的に相互作用することを可能とする任意の適切なユーザインタフェース(例えば、ボタン、タッチスクリーン、キーボード、音声認識、生体情報リーダ、など)を含んでもよい。ある実施の形態では、支払いリーダ22とのユーザインタフェース相互作用の多くは、マーチャントデバイス29で実行されているポイントオブセールアプリケーションによって達成され、無線インタフェース108または有線インタフェース110のいずれかを介して伝達されてもよい。ユーザインタフェース112は、単一のボタンやボタンの限定された集合などの単純なインタフェースであってもよい。ボタン押し下げの異なるタイプやシーケンス(例えば、閾値時間よりも長くボタンを押し下げ続ける、ボタン押し下げの特定のシーケンス、など)は、支払いリーダ22における異なる機能を実現することができる。
リーダチップ100のメモリ122は、オペレーティングインストラクション124やトランザクション処理インストラクション126や無線インストラクション128などの、支払いリーダ22の動作を制御するためのインストラクションの複数の集合を含んでもよい。
オペレーティングインストラクション124は、内部通信や電力管理やメッセージ処理やシステム監視やスリープモードやユーザインタフェース応答および制御や無線インタフェース108の動作やトランザクションチップ140の動作やインストラクションの他の集合の管理などの、支払いリーダ22の任意の適切な汎用動作を制御するためのインストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、オペレーティングインストラクション124は、支払いリーダ22のリーダチップ100の処理ユニット120によって実行される処理動作のほとんどを実行するのに必要なオペレーティングシステムおよびアプリケーションを提供してもよい。
オペレーティングインストラクション124はまた、マーチャントデバイス29とのインタフェースとなるためのインストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、マーチャントデバイス29はポイントオブセールアプリケーションを実行していてもよい。オペレーティングインストラクション124は、そのポイントオブセールアプリケーションと情報を交換するための、リーダチップ100の処理ユニット120で実行される相補アプリケーション用のインストラクションを含んでもよい。例えば、ポイントオブセールアプリケーションは、マーチャントなどのユーザが、顧客との購入トランザクションを行うことを容易にするユーザインタフェースを提供してもよい。メニューは、アイテム選択と、税金計算と、チップの追加と、他の関連機能と、を提供してもよい。支払いを受けるときになると、ポイントオブセールアプリケーションは支払いリーダ22に(例えば、無線インタフェース108を介して)メッセージを送信してもよい。オペレーティングインストラクション124は、例えば、非接触インタフェース102や接触インタフェース104を介して支払い情報を取得し、その支払い情報を処理するためにトランザクションチップ140を呼び出し、無線インタフェース108を介してマーチャントデバイスのポイントオブセールアプリケーションに伝送される応答メッセージを生成することによって、支払い処理を促進する。
オペレーティングインストラクション124はまた、支払いサーバ40とのインタフェースとなるためのインストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、支払いサーバ40は支払いリーダ22およびマーチャントデバイス29のポイントオブセールアプリケーションに関連付けられてもよい。例えば、支払いサーバ40は、支払いサーバ40に登録されている(例えば、一意の識別子に基づいて)支払いリーダ22およびマーチャントデバイス29についての情報を有してもよい。この情報を用いることで、マーチャントおよび顧客金融機関のサーバとのトランザクションを処理し、マーチャントに解析および報告を提供し、トランザクションデータを収集することができる。支払いリーダ22は、支払い情報を(例えば、リーダチップ100およびトランザクションチップ140の動作に基づいて)処理し、そのように処理された支払い情報をポイントオブセールアプリケーションに伝達してもよく、そのアプリケーションは次いで支払いサーバ40と通信する。この態様では、支払いリーダ22からのメッセージは支払いサーバ40に転送され、この場合、支払いリーダ22および支払いサーバ40は支払いトランザクションを協働して処理してもよい。
トランザクション処理インストラクション126は支払いリーダ22における支払いトランザクションの処理のためのインストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、トランザクション処理インストラクションは、EMVによって公表されているもののような支払い標準に準拠してもよい。使用中の支払い方法(例えば、ユーロペイ、マスターカード、ビザ、アメリカンエキスプレス等)に依存して、その支払い方法に関連付けられた特定の処理手順が選択され、その手順にしたがってトランザクションを処理してもよい。処理ユニット120によって実行されると、これらのインストラクションは、トランザクションをローカルで処理するか否かを決定し、支払いデバイスからの支払い情報へのアクセスをどのようにするかを決定し、その支払い情報をどのように処理するかを決定し、どの暗号化機能を実行するかを決定し、支払いサーバと交換する通信タイプを決定し、支払いトランザクションの処理に関する任意の他の適切な情報を決定してもよい。ある実施の形態では、トランザクション処理インストラクション126は高位の処理を実行し、処理ユニット120がトランザクションチップ140と通信して大抵のトランザクション処理動作を行うためのインストラクションを提供してもよい。
無線インタフェース128は、無線インタフェースを設定するためのインストラクションと、無線ペアリング/ボンディングを管理するためのインストラクションと、無線接続のスループットを最適化するためのインストラクションと、無線通信に参加するためのインストラクションと、支払いリーダの無線インタフェース(例えば、無線インタフェース108)の動作に関する任意の他の適切な機能を制御するためのインストラクションと、を含んでもよい。無線インストラクションは任意の適切な無線インタフェース108と連携して動作してもよいが、例示的な実施の形態では、無線インタフェース108はBLEインタフェースであってもよい。
ある実施の形態では、無線インストラクション128は無線インタフェース108を設定するためのインストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、リーダチップ100の処理ユニット120は、無線インストラクション128を実行することによって、無線インタフェース108の動作設定を行うために無線インタフェース108と通信するために、メッセージを交換してもよい。ペアリング/ボンディングに関する設定(例えば、ジェネラルアクセスプロファイル(GAP)設定、アドバタイジングモード、ディスカバリモード、利用可能な役割、およびホワイトリスト)や接続に関する設定(例えば、ジェネラルアトリビュートプロトコル(GATT)設定、接続間隔、および最大送信単位)などの任意の適切なパラメータを、無線インストラクションに基づいて設定してもよい。
ある実施の形態では、無線インストラクション128は、無線インタフェース108と、マーチャントデバイス29の無線インタフェースと、の間の無線ペアリング/ボンディングを管理するためのインストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、無線インストラクションは、支払いリーダ22とマーチャントデバイス29との間の接続を確立し、維持し、および変更するための構造化手法を強制してもよい。無線インストラクション128によって任意の適切な構造化手法が実現されてもよいが、ある実施の形態では、支払いリーダ22と単一のマーチャントデバイス29との間の排他的接続が確立されてもよい。支払いリーダ22が他のマーチャントデバイス29との可能な排他的結合を求めて例えばユーザ入力に基づいてアドバタイズする状態に、支払いリーダ22が入る手法もまた確立されてもよい。
ある実施の形態では、無線インストラクション128は、支払いリーダ22の無線インタフェース108と、マーチャントデバイス29の無線インタフェースと、の間の無線接続のスループットを最適化することを含んでもよい。ある実施の形態では、支払いリーダ22は、接続を(例えば、所望のスループットに対して)最適化するために、マーチャントデバイス29との特定のBLE接続の所定のパラメータを変更してもよい。支払いリーダ22はパラメータそのものを設定してもよく、ある実施の形態では、マーチャントデバイス29と通信することでパラメータを変更するための要求を受信してもよい。例えば、ある実施の形態では、支払いリーダ22のリーダチップ100の処理ユニット120は、無線インタフェース108と交換されるコマンドに対する下位アクセスを有してもよく、この場合、支払いリーダ22はマーチャントデバイス29で実行されているポイントオブセールアプリケーションによって変更不可な数多くのパラメータを変更してもよく、そのようなポイントオブセールアプリケーションは(例えば、マーチャントデバイス29のBLEインタフェースについて要求されたAPIを通じて)パラメータの限定された部分集合のみを変更可能であるか、または高位コマンドを提供することができるのみであってもよい。ある実施の形態では、マーチャントデバイス29で動作しているポイントオブセールアプリケーションがBLE接続の下位パラメータ(例えば、最大送信単位および接続間隔)を監視するか変更することを望む場合、それは支払いリーダ22と通信することによって所望の情報を取得するか、下位パラメータを変更してもよい。
ある実施の形態では、無線インストラクション128は、支払いリーダ22の無線インタフェース108とマーチャントデバイス29の無線インタフェースとを介して、支払いリーダ22の処理ユニット(例えば、処理ユニット120)とマーチャントデバイス29の処理との間の無線通信を行うためのインストラクションを含んでもよい。アクティブなBLE接続の間、データパケットはひとつ以上のBLE特性を介して交換されてもよく、ここで、データパケットはアクノレッジモードや非アクノレッジモードなどのモードで送信されうる。非アクノレッジモードにおいて、非アクノレッジメッセージ(すなわち、信頼できないメッセージ)が送信された直後に追加的なパケットが送信されてもよい。アクノレッジモードにおいて、他のBLEデバイスによってアクノレッジメントパケットがアクノレッジされるまで、追加的なパケットの送信は禁止され(すなわち、信頼できる接続)、これは二つのデバイス間の後の接続イベント中に生じる。ある実施の形態では、リーダチップ100の処理ユニット120は、アクノレッジメントパケットと非アクノレッジパケットとの選択を、例えば送信される情報のタイプに基づいて選択的に制御するために、無線インストラクション128を実行してもよい。
ある実施の形態では、支払いリーダ22およびマーチャントデバイス29は、高いスループットの信頼できる接続を提供するように、アクノレッジメントパケットと非アクノレッジパケットとを組み合わせてもよい。例えば、複数のデータ部分が複数の非アクノレッジパケットを用いて送信されてもよい。非アクノレッジパケットのそれぞれ内にパケット識別子が含まれてもよい。単一の接続イベント中、データを送信しているデバイスは、複数の非アクノレッジパケット(それぞれがデータ部分およびパケット識別子を含む)を送信し、接続イベントの最後のパケットがアクノレッジメントパケットであってもよい。接続イベント中にパケット(複数の非アクノレッジパケットおよび最後のアクノレッジパケット)を受信するデバイスは、受信された非アクノレッジパケットの全てのパケット識別子で、次の接続イベント中に、アクノレッジメントパケットに応答してもよい。非アクノレッジパケットの全てに関連付けられたパケット識別子が受信された場合、元の送信側デバイスは次の接続イベント中に次のデータ部分を送信してもよい。パケット識別子の全てが受信されたわけではない場合、欠落非アクノレッジパケットが次の接続イベント中に再送されてもよい(例えば、それだけで、または追加的パケットと共に)。
図4は、本開示のある実施の形態に係る、例示的マーチャントデバイス29を示す。マーチャントデバイス29は任意の適切な態様で実現されてもよいが、ある実施の形態では、マーチャントデバイス29は、ユーザインタフェースを提供し、ひとつ以上の他のデバイスと通信する双方向電子デバイスであってもよい。双方向電子デバイスの例は、タブレット、スマートフォン、スマートウォッチ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、カスタム電子デバイス、または本明細書で説明される機能を実行するために必要なユーザインタフェースおよび通信能力を有する任意の他の適切な電子デバイスを含む。
図4において特定のコンポーネントが特定の構成で描かれているが、マーチャントデバイス29が追加のコンポーネントを含んでもよいこと、図4に示されるコンポーネントのうちのひとつ以上がマーチャントデバイス29に含まれなくてもよいこと、およびマーチャントデバイス29のコンポーネントが任意の適切な態様で再構成されうること、は理解されるであろう。ある実施の形態では、マーチャントデバイス29は、処理ユニット202と、メモリ204と、インタフェースバス206と、電源208と、ユーザインタフェース210と、第1無線インタフェース212と、第2無線インタフェース214と、有線インタフェース216と、を含む。
ある実施の形態では、マーチャントデバイス29は、マーチャントデバイス29の必要動作を制御し行うよう構成された処理ユニット202およびメモリ204を含む。ある実施の形態では、処理ユニット202は、メモリ204に保持されてもよいインストラクションに基づいて、モバイルオペレーティングシステム、プログラムおよびアプリケーションのインストラクションを実行する汎用プロセッサであってもよい。メモリ204は本明細書で説明されるような任意の適切なメモリタイプまたはそれらの組み合わせを含んでもよく、これはインストラクションおよび他のデータを保持し、マーチャントデバイス29のオペレーティングシステム、プログラムおよびアプリケーションの実行用のワーキングメモリを提供するためのものであり、例えばフラッシュメモリやRAMメモリである。ある実施の形態では、メモリ204は、オペレーティングインストラクション220やポイントオブセールアプリケーションインストラクション222や第1無線インタフェースインストラクション224などのインストラクションの複数の集合を含んでもよい。
処理ユニット202は、メモリ204のインストラクションを実行することによって、マーチャントデバイス29のひとつ以上の他のコンポーネントと相互作用し、それを制御してもよい。処理ユニット202はマーチャントデバイス29の他のコンポーネントと任意の適切な態様で通信してもよいが、ある実施の形態では、処理ユニットはインタフェースバス206を用いてもよい。インタフェースバス206は、I2C、SPI、USB、UART、およびGPIOなどのひとつ以上の通信バスを含んでもよい。ある実施の形態では、処理ユニット202は、メモリのインストラクションを実行し、それらのインストラクションに基づいて、インタフェースバス206の通信バスを介してマーチャントデバイス29の他のコンポーネントと通信してもよい。
マーチャントデバイス29はまた電源208を含んでもよい。電源208は、AC電力を変換するための、および/または、マーチャントデバイス29のコンポーネントによる使用のために複数のDC電圧を生成するための、電力変換回路を含んでもよい。電源208が電池を含む場合、電池は物理的な電力接続を介して、または、誘導充電を介して、または、任意の他の適切な方法を介して、充電可能である。図4ではマーチャントデバイス29の他のコンポーネントに物理的に接続されているようには描かれていないが、電源208はコンポーネントの要件にしたがって、マーチャントデバイス29のコンポーネントに各種電圧を供給してもよい。
マーチャントデバイス29はまたユーザインタフェース210を含んでもよい。ユーザインタフェース210は、マーチャントデバイス29のユーザに、マーチャントデバイス29で実行されているアプリケーションやプログラムと相互作用するための各種オプションを提供してもよい。例示的なユーザインタフェース210は、タッチスクリーンインタフェースや音声コマンドインタフェースやキーボードやマウスジェスチャ認識や任意の他の適切なユーザインタフェースやそれらの任意の組み合わせなどの任意の適切なユーザインタフェース用のハードウエアおよびソフトウエアを含んでもよい。ある実施の形態では、ユーザインタフェース210は、マーチャントデバイス29で実行されているポイントオブセールアプリケーションなどのアプリケーションやプログラム用の双方向ユーザインタフェースを表示するタッチスクリーンインタフェースであってもよい。
マーチャントデバイス29はまた複数の無線通信インタフェースを含んでもよい。無線通信インタフェースは、ブルートゥースクラシックやBLEやWiFiやセルラやショートメッセージサービス(SMS)やNFCや任意の他の適切な無線通信インタフェースやそれらの任意の組み合わせなどの無線通信インタフェースを提供するための任意の適切なハードウエアおよびソフトウエアを含んでもよい。ある実施の形態では、第1無線通信インタフェース212は主として支払いリーダ22と通信する無線通信インタフェース(例えば、BLEインタフェース)であってもよく、一方、第2無線通信インタフェース214は主として支払いサーバ40と(例えばインターネットを介して)通信する無線通信インタフェース(例えば、WiFi)であってもよい。
マーチャントデバイスはまた有線インタフェース216を含んでもよく、有線インタフェース216は、USBやライトニングやファイヤワイヤやイーサネットや任意の他の適切な有線通信インタフェースやそれらの任意の組み合わせなどの、他のデバイスや通信ネットワークとの有線通信のための任意の適切なインタフェースを含んでもよい。
メモリ204は、オペレーティングインストラクション220やポイントオブセールアプリケーションインストラクション222や第1無線インタフェースインストラクション224やマーチャントデバイス29を動作させるための任意の他の適切なインストラクション(例えば、マーチャントデバイス29のひとつ以上の他のアプリケーションやコンポーネントの動作に関するインストラクション)などの、マーチャントデバイス29の処理動作を実行するためのインストラクションの複数の集合を含んでもよい。
オペレーティングインストラクション220は、内部通信や電力管理やI/Oデバイスの制御や通信デバイスの制御やマーチャントデバイス29の他のハードウエアの制御や任意の他の適切なインストラクションやそれらの任意の組み合わせなどの、マーチャントデバイス29の任意の適切な汎用動作を制御するためのインストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、オペレーティングインストラクションは、マーチャントデバイス29で動作している大抵のドライバ、プログラムおよびアプリケーションと共にマーチャントデバイス29のオペレーティングシステムにインストラクションを提供してもよい。
オペレーティングインストラクション220は、ユーザインタフェース210の動作を制御するためのインストラクションを含んでもよい。ユーザインタフェースは、オペレーティングインストラクション220やポイントオブセールアプリケーションインストラクション222やファームウエア更新インストラクション224のプログラムおよびアプリケーションのインストラクションにしたがい制御されてもよい。ある実施の形態では、ポイントオブセールアプリケーションインストラクション222は支払いリーダ22とのBLEボンディング(結合)および接続についての情報を表示するためのインストラクションを含んでもよい。接続のディスプレイ情報は、利用可能な支払いリーダ22を特定する処理や支払いリーダ22とペアリング/ボンディングを行う処理や支払いリーダ22とのペアリング/ボンディングを除去する処理についてユーザをガイドするグラフィカルユーザインタフェースと、接続された支払いリーダ22のBLE接続やBLE動作の特定の設定をある側面(例えば、管理者の役割)で可能とするBLE特定メニューと、を含んでもよい。
オペレーティングインストラクション220はまた、支払いサーバ40とのインタフェースとなり、かつ、支払いリーダ22とのインタフェースとなるためのインストラクションを含んでもよい。支払いリーダ22および/またはマーチャントデバイス29で実行されているアプリケーションは支払いサーバ40に(例えば、登録処理を介して)知られていてもよく、この場合、マーチャントデバイス29はポイントオブセールアプリケーションインストラクションにしたがって支払いサーバ40と共に支払いを処理してもよい。
ポイントオブセールアプリケーションインストラクション222はマーチャントデバイス29においてポイントオブセールアプリケーションを実行するためのインストラクションを含む。処理ユニット202によって実行されると、ポイントオブセールアプリケーションインストラクション222は、マーチャントが顧客との支払いトランザクションを処理することを可能とする、双方向インタフェースの豊かな表示を提供してもよい。これらのインストラクションは、マーチャントまたは顧客が、購入商品を選択することや、販売税を計算することや、チップを処理することや、レシートを提供することや、値引きや特別オファーを生成することや、顧客ロイヤリティプログラムを処理することや、アイテムの在庫検索やデリバリ検索をすることや任意の他の適切な小売りオペレーションを行うことを可能とするカスタマイズされたインタフェースを含んでもよい。ある実施の形態では、ポイントオブセールアプリケーションインストラクションは、BLEインタフェースを通じてマーチャントデバイスとペアリング/ボンディングされていてもよい支払いリーダ22に関する情報の豊かな表示を提供し、かつ、BLE接続を設定するためのインストラクションを含んでもよい。
第1無線インタフェースインストラクション224は、第1無線インタフェース212と相互作用し、支払いリーダ22との接続を管理、確立し、支払いリーダ22との無線通信を行い、第1無線インタフェース212の動作に関する任意の他の適切な機能を制御するためのインストラクションを含んでもよい。第1無線インストラクション224は任意の適切な第1無線インタフェース212と連携して動作してもよいが、例示的な実施の形態では、第1無線インタフェース212はBLEインタフェースであってもよい。ある実施の形態では、第1無線インタフェースインストラクション224は、ポイントオブセールアプリケーションインストラクション222を提供する主体と同じ主体によって提供されるインストラクションのうちの一部であってもよく、通信規格またはプロトコル(例えば、BLEプログラムのアプリケーションプログラムインタフェース)を介してマーチャントデバイス29で実行されている他のプログラム(例えば、マーチャントデバイス29のオペレーティングシステムの一部として実行されているBLEプログラム)と通信してもよい。
ある実施の形態では、第1無線インタフェースインストラクション224は無線インタフェース212と相互作用するためのインストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、マーチャントデバイス29の処理ユニット202は、第1無線インタフェースインストラクションを実行することによって、送信対象のメッセージを送受信し、第1無線インタフェース212の動作設定を行い、任意の他の適切な機能を行ってもよい。ある実施の形態では、ペアリング/ボンディングに関するパラメータ(例えば、ジェネラルアクセスプロファイル(GAP)設定、アドバタイジングモード、ディスカバリモード、利用可能な役割、およびホワイトリスト)や接続に関するパラメータ(例えば、ジェネラルアトリビュートプロトコル(GATT)設定、接続間隔、および最大送信単位)を見出すことが可能である。ある実施の形態では、第1無線インタフェースインストラクションは、設定パラメータの限定された部分集合のみに付いての情報のみを制御し、それにアクセスすることが可能であってもよい。第1無線インタフェースインストラクション224は、支払いリーダ22と通信することで、そのような利用可能でない設定パラメータについての情報を決定し、支払いリーダ22にそのような設定パラメータを変更するよう指示するためのインストラクションを含んでもよい。この態様では、支払いリーダ22と相互作用することによって、第1無線インタフェースインストラクション224は、BLE接続の側面のうち、そうでなければマーチャントデバイス29の他の動作しているソフトウエアと通信する従来のアプリケーションには利用可能でないもの(例えば、設定パラメータ)を制御することができてもよい。
ある実施の形態では、第1無線インストラクション224は、マーチャントデバイス29の第1無線インタフェース212と支払いリーダ22の無線インタフェース108との間の無線ペアリング/ボンディングを管理するためのインストラクションを含んでもよい。ある実施の形態では、無線インストラクションは、支払いリーダ22とマーチャントデバイス29との間の接続を確立し、維持し、および変更するための構造化手法を強制してもよい。第1無線インストラクション224によって任意の適切な構造化手法が実現されてもよいが、ある実施の形態では、単一の支払いリーダ22と単一のマーチャントデバイス29との間の排他的接続が確立されてもよい。ユーザインタフェース210からの入力とポイントオブセールアプリケーション222のインストラクションの実行と支払いリーダ22によって送信されたメッセージとに基づいて、第1無線インストラクション224は、マーチャントデバイス29の近くにある複数の支払いリーダ22の間の選択と、選択された支払いリーダ22とのペアリング/ボンディングの確立と、いったん確立されたペアリング/ボンディングの解除とを可能としてもよい。
ある実施の形態では、第1無線インストラクション224は、マーチャントデバイス29の第1無線インタフェース212と支払いリーダ22の無線インタフェース108との間の無線接続のスルーパットとを最適化することを含んでもよい。ある実施の形態では、マーチャントデバイス29と支払いリーダ22とがペアリングされると、BLE接続の設定パラメータは、接続の側面、例えばスループット、を最適化するために、変更されてもよい。本明細書で説明されるように、マーチャントデバイス29のBLEプログラムと通信することによって(例えば、マーチャントデバイス29のオペレーティングシステムのAPIを介して通信することによって)、設定パラメータのいくつかまたは全てを変更することが可能となる。しかしながら、ある実施の形態では、マーチャントデバイス29においては設定パラメータの限定された部分集合のみの監視および変更が可能であり、一方で、支払いリーダ22のリーダチップ100の処理ユニット120は無線インタフェース108と交換されるコマンドに対する下位アクセスを有してもよく、その結果、支払いリーダ22はマーチャントデバイス29で実行されるポイントオブセールアプリケーションによって変更不可な多くのパラメータを変更することができる。処理ユニット202は、第1無線インストラクション224を実行することによって、支払いリーダ22と通信し、所定の設定パラメータ(例えば、最大送信単位や接続間隔)の現在値を決定し、支払いリーダ22がそれらの設定パラメータを変更することを要求してもよい。この態様では、マーチャントデバイス29は、支払いリーダ22との通信を通じて、設定パラメータを監視し、管理し、かつ変更することができてもよい。
ある実施の形態では、第1無線インストラクション224は、マーチャントデバイス29の第1無線インタフェース212と支払いリーダ22の無線インタフェース108とを介して、マーチャントデバイス29の処理ユニット204と支払いリーダ22の処理ユニット120との間の無線通信を行うためのインストラクションを含んでもよい。アクティブなBLE接続の間、データパケットはひとつ以上のBLE特性を介して交換されてもよく、ここで、データパケットはアクノレッジモードや非アクノレッジモードなどのモードで送信されうる。非アクノレッジモードにおいて、非アクノレッジパケット(すなわち、信頼できないメッセージ)が送信された直後に追加的なパケットが送信されてもよい。アクノレッジモードにおいて、他のBLEデバイスによってアクノレッジメントパケットがアクノレッジされるまで、追加的なパケットの送信は禁止され(すなわち、信頼できる接続)、これは二つのデバイス間の後の接続イベント中に生じる。ある実施の形態では、マーチャントデバイス29の処理ユニット204は、アクノレッジパケットと非アクノレッジパケットとの選択を、例えば送信される情報のタイプに基づいて選択的に制御するために、第1無線インストラクション224を実行してもよい。ある実施の形態では、マーチャントデバイス29と支払いリーダ22とは、本明細書で説明されるように、単一の接続イベント中に単一のメッセージング経路を介して送信されるべきアクノレッジメントパケットと非アクノレッジパケットとを組み合わせてもよい。
上述の構成およびデバイスに照らし、開示される主題にしたがい実装されうる方法は、図5−7のフローチャートを参照することでより良く理解されるであろう。説明の簡単化を目的として、方法が一連のステップとして示され説明されるが、そのような図示または対応する説明はステップの順番に限定されるものではなく、いくつかのステップが本明細書で図示され説明されるものとは異なる順番でおよび/または他のステップと同時に生じうることは理解され認識されるべきである。フローチャートを介して図示される任意のシーケンシャルでないまたは枝分かれのフローは、同じまたは同様の結果を達成する種々の他の枝分かれやフローパスやステップの順番が実装可能であることを示すものとして理解されるべきである。さらに、以下に説明される方法を実装するために、図示される全てのステップが要求されるわけではない場合がある。
図5は、支払いリーダ22などの無線通信デバイスの排他的ボンディングを確立し、維持し、変更することの例示的なブロック図を示す。排他的ボンディングは任意の適切な態様で管理されてもよいが、例示的な実施の形態では、支払いリーダ22は、支払いリーダ22の現在のペアリング/ボンディング状態と、その状態図の別の状態へと移動するための利用可能なオプションと、を示す状態を含んでもよい。図5では特定の状態および状態間の遷移が描かれているが、図5の状態に他の適切な状態が含まれてもよく、状態間の異なる遷移が利用可能であってもよいことは、理解されるであろう。
ブロック502で、支払いリーダ22は非ペア状態にあってもよく、そこではどのマーチャントデバイス29ともペアリング/ボンディングされていない。ある実施の形態では、支払いリーダ22の処理ユニット120は無線インストラクション128を実行することによって、ブロック502から遷移すべきか否かを決定してもよい。支払いリーダ22はブロック502から任意の適切な態様で(例えば、周期的に、マーチャントデバイスから受信したアドバタイジングメッセージに応じて、など)遷移してもよいが、例示的な実施の形態では、支払いリーダ22はユーザインタフェース112からのユーザ入力に応じて、ブロック504へと遷移してもよい。ボタンであるユーザインタフェースの例示的な実施の形態では、支払いリーダは、閾値時間よりも長くボタンを下げて離すことや、ボタン押し下げの特定のシーケンスを入力することなどの特定のボタンの押し下げに応じて、ブロック502からブロック504へ遷移してもよい。
ブロック504で、支払いリーダ22はペアリング状態にあってもよく、そこではどのマーチャントデバイス29ともペアリング/ボンディングされていないが、マーチャントデバイス29とのペアリングを望んでいることをアドバタイジングしている。ペアリング状態にある間、支払いリーダ22の処理ユニット120は、無線インストラクション128を実行することによって、無線インタフェース108に、アドバタイジングパケットを報知させてもよい。ある実施の形態では、アドバタイジングパケットは、受信側マーチャントデバイス29が、他のBLEデバイスから支払いリーダ22を区別し(例えば、支払いリーダに一意の識別子、特定の支払いリーダの識別子、またはホワイトリストと比較されてもよい識別子)、特定の支払いリーダ22を特定する(例えば、マーチャントデバイス29のユーザインタフェースにおいて表示されてもよい支払いリーダの名前)ことを可能とする情報を特定することを含んでもよい。ある実施の形態では、支払いリーダ22は、閾値期間(例えば、タイムアウト閾値)までの間、アドバタイジングパケットを間隔を空けて送信し続け、閾値を超えると、支払いリーダはブロック502の非ペア状態に戻るよう遷移してもよい。マーチャントデバイス29は、支払いリーダからのアドバタイジングパケットを監視していてもよい。受信したアドバタイジングパケットに応じて(およびある実施の形態では、マーチャントデバイス29のユーザインタフェース210におけるユーザ選択に応じて)、マーチャントデバイスは支払いリーダ22に接続要求を送信してもよい。接続要求に応じて、支払いリーダ22はマーチャントデバイス29とペアリングを行ってマーチャントデバイス29と接続し、状態506へと遷移してもよい。
ブロック506で、支払いリーダ22は接続状態にあってもよく、そこではマーチャントデバイス29とボンディングされている。支払いリーダ22の処理ユニット120は無線インストラクション128を実行することによって、マーチャントデバイス29の第1無線インタフェース212と支払いリーダ22の無線インタフェース108とを介して、マーチャントデバイスと通信してもよい。本明細書で説明されるように、支払いリーダ22とマーチャントデバイス29とは、BLEを用いた通信を行うことにより、支払いトランザクションを行い、他の機能(例えば、支払いリーダの設定、ファームウエア更新の提供、BLE接続の設定)を実行してもよい。所定の条件(例えば、支払いリーダ22とマーチャントデバイス29との間の最後の通信から閾値時間が経過した)の下、支払いリーダ22とマーチャントデバイス29とは、ボンデッドのままでありつつその接続を切断し、状態508に遷移してもよい。
ブロック508で、支払いリーダ22はマーチャントデバイス29とのボンデッド状態にあり続けるが、マーチャントデバイス29と現在接続されてはいない。この状態では、支払いリーダ22の処理ユニット120は無線インストラクション128を実行することによって、無線インタフェース108を介してそのアドバタイジングパケットを送信してもよい。状態508では、支払いリーダは他のマーチャントデバイス29と結合されることは許されないが、各種ユーザ入力またはマーチャントデバイス29との通信に基づいて他の状態へ遷移してもよい。ある実施の形態では、結合された(ボンデッド)マーチャントデバイス29は接続を再確立するためのメッセージを送信し、支払いリーダ22は状態506へと遷移してもよい。支払いリーダ22はまた、支払いリーダ22に異なる状態へと遷移させてもよいユーザ入力(例えば、支払いリーダ22のボタンにおいて)を受信してもよい。例えば、状態502または状態510のいずれかに遷移するためのユーザ入力(閾値期間の間ボタンを押し下げて離すことや、ボタン押し下げの特定のパターン)を、支払いリーダ22のユーザインタフェース112で受信してよい。ある実施の形態では、遷移状態502は(例えば、長いボタン押し下げに応じて)、支払いリーダ22に、結合された支払いリーダから非ペア化させ、非ペア状態に戻らせてもよい。状態510への遷移は(例えば、より短いボタンの押し下げに応じて)、支払いリーダに、支払いリーダがアドバタイジングメッセージを送信し、結合されたマーチャントデバイス29以外のマーチャントデバイス29とペアリングすることが許される状態に入らせてもよい。
ブロック510で、支払いリーダ22は再ペアリング状態にあってもよく、そこではマーチャントデバイス29と結合され、異なるマーチャントデバイス29とのペアリングが可能であることをアドバタイジングしている。再ペアリング状態にある間、支払いリーダ22の処理ユニット120は、無線インストラクション128を実行することによって、無線インタフェース108に、アドバタイジングパケットを報知させてもよい。ある実施の形態では、アドバタイジングパケットは、受信側マーチャントデバイス29が、他のBLEデバイスから支払いリーダ22を区別し(例えば、支払いリーダに一意の識別子、支払いリーダに一意の識別子、またはホワイトリストと比較されてもよい識別子)、特定の支払いリーダ22を特定する(例えば、マーチャントデバイス29のユーザインタフェースにおいて表示されてもよい支払いリーダの名前)ことを可能とする情報を特定することを含んでもよい。ある実施の形態では、支払いリーダ22は、閾値期間(例えば、タイムアウト閾値)までの間、アドバタイジングパケットを間隔を空けて送信し続け、閾値を超えると、支払いリーダはブロック508の切断状態に戻るよう遷移してもよい。マーチャントデバイス29は、支払いリーダからのアドバタイジングパケットを監視していてもよい。受信したアドバタイジングパケットに応じて(およびある実施の形態では、マーチャントデバイス29のユーザインタフェース210におけるユーザ選択に応じて)、結合されたマーチャントデバイス29とは異なるマーチャントデバイス29は支払いリーダ22にペアリング要求を送信してもよい。ペアリング要求に応じて、支払いリーダ22は結合されたマーチャントデバイス29から非ペア化し、新たなマーチャントデバイス29と接続し、接続状態506に遷移してもよい。
図6は、本開示のある実施の形態に係る、無線接続のパラメータを交換し更新するステップを説明するフロー図を示す。設定パラメータは任意の適切な態様で交換され、変更されてもよいが、ある実施の形態では、支払いリーダ22はBLE接続の設定パラメータへの(例えば、リーダチップ100の処理ユニット120と無線インタフェース108の処理ユニット130との間の通信を通じて)下位アクセスを有してもよいカスタムデバイスであってもよく、これは、スマートフォンやタブレットや端末やiOS、アンドロイド、ウインドウズなどのオペレーティングシステムを伴う他のデバイスであってもよいマーチャントデバイス29で実行されるアプリケーションとは異なる。
ステップ602で、支払いリーダ22とマーチャントデバイス29とはBLE接続を確立してもよい。BLE接続は任意の適切な態様で確立されてもよいが、ある実施の形態では、BLE接続は本明細書の図5で説明されたように確立されてもよい。次いで、処理はステップ604に続いてもよい。
ステップ604で、マーチャントデバイス29の処理ユニット204は、ポイントオブセールアプリケーションインストラクション222および関連第1無線インタフェースインストラクション224を実行することで、マーチャントデバイス29で利用可能でない設定パラメータを特定してもよい。マーチャントデバイス29は支払いリーダ22とのBLE接続の任意の適切な側面に関する任意の適切な設定パラメータについての情報を探してもよいが、ある実施の形態では、マーチャントデバイス29は、最大送信単位(MTU)サイズや接続間隔長などの利用可能なデータスループットに関する設定パラメータについての情報を探してもよい。MTUサイズは、単一のパケット内で送信可能なデータの最大量に関してもよい。スループットを増大させるために、MTUサイズを増大させることが望ましい。加えて、MTUサイズの知識は、入来データ部分の、BLE接続を介した伝送用のパケットへの正しいパッケージングを容易化してもよい。接続間隔は、接続されたマーチャントデバイス29と支払いリーダ22とが、その間にパケットが交換されてもよい接続イベントをどれほど頻繁に有するかに関してもよい。接続間隔を低減することによって、BLE接続を介した有効伝送レートを高めることが可能となる。マーチャントデバイス29が要求対象の設定パラメータを特定すると、それはそれらをBLE接続を介して支払いリーダ22に送信してもよい。次いで、処理はステップ606に続いてもよい。
ステップ606において、支払いリーダ22は、BLE接続を介して設定パラメータに対する要求を受信し、リーダチップ100の処理ユニット120は無線インストラクション128を実行することにより、無線インタフェースの処理ユニット130と通信して要求対象設定パラメータについての情報にアクセスしてもよい。要求対象の情報がアクセスされると、処理はステップ608へと続いてもよい。
ステップ608で、リーダチップ100の処理ユニット120は無線インストラクション128を実行することによって、マーチャントデバイス29の第1無線インタフェース212と支払いリーダ22の無線インタフェース108とを介して、マーチャントデバイスに送信されるべきひとつ以上のBLEパケットを生成してもよい。ひとつ以上のBLEパケットは要求対象の情報(例えば、要求された設定パラメータ)を含んでもよい。設定パラメータが送信されると、処理はステップ610へと続いてもよい。
ステップ610で、マーチャントデバイス29は、支払いリーダ22から設定パラメータを受信し、マーチャントデバイス29の処理ユニット202は、第1無線インタフェースインストラクション224を実行することで、設定パラメータが許容可能または所望の範囲内にあるか否かを判定してもよい。例えば、MTUサイズが閾値MTUサイズ以上か否かを判定してもよく、また、接続間隔が閾値接続間隔長以下か否かを判定してもよい。設定パラメータが所望の範囲内である場合、処理は終了してもよい。設定パラメータが所望の範囲内にない場合、処理はステップ612へと続いてもよい。
ステップ612で、マーチャントデバイス29の処理ユニット204は、ポイントオブセールアプリケーションインストラクション222および関連第1無線インタフェースインストラクション224を実行することで、支払いリーダ22に送信するべき設定パラメータの値を決定してもよく、この場合、支払いリーダ22はそれらの設定パラメータの値を変更してもよい。本明細書で説明されるように、マーチャントデバイス29は所定の設定パラメータの(例えば、MTUサイズおよび接続間隔の)範囲を有してもよい。設定パラメータの値はマーチャントデバイス29の第1無線インタフェース212から支払いリーダ22の無線インタフェース108へと送信されてもよい。処理はステップ614に続いてもよい。
ステップ614において、支払いリーダ22は、BLE接続を介して設定パラメータに対する要求を受信し、リーダチップ100の処理ユニット120は無線インストラクション128を実行することにより、無線インタフェース108の処理ユニット130と通信して、メッセージで要求されるように設定パラメータの値を変更してもよい。設定の値が変更されると、処理はステップ616へと続いてもよい。
ステップ616で、リーダチップ100の処理ユニット120は無線インストラクション128を実行することによって、設定パラメータが変更されたことを示すメッセージを生成し、そのメッセージをマーチャントデバイス29の第1無線インタフェース212と支払いリーダ22の無線インタフェース108とを介してマーチャントデバイス29に送信してもよい。更新メッセージが送信されると、図6の処理は終了してもよい。
図7は、本開示のある実施の形態に係る、組み合わされたパケットタイプを有するメッセージを交換することを示すフロー図を示す。本明細書で説明されるように、二つのデバイス(例えば、支払いリーダ22とマーチャントデバイス29)が接続された場合、それらは特性を介してデータを交換してもよい。各特性について、パケットは非アクノレッジモード(例えば、信頼できないパケット)またはアクノレッジメントモード(例えば、信頼できるパケット)で送信されてもよい。図7で説明されるように、信頼できないパケットおよび信頼できるパケットの両方が、単一のメッセージング経路(例えば、単一の特性)を通じて単一の接続イベント中に送信されてもよい。図7のステップは任意の適切な接続されたデバイスの間で行われてもよいが、ある実施の形態では、送信側デバイス(第1デバイス)および応答側デバイス(第2デバイス)の両方は支払いリーダ22またはマーチャントデバイス29のいずれかであってもよい。図7で説明される例示的な実施の形態では、支払いリーダ22の処理ユニット102は、無線インストラクション128を実行することによって、第1デバイスとして動作するか第2デバイスとして動作しつつ、無線インタフェース108の処理ユニット130と通信してもよい。同様にして、例示的な実施の形態では、マーチャントデバイス29の処理ユニット202は、第1無線インタフェースインストラクション224を実行することによって、第1デバイスとして動作するか第2デバイスとして動作しつつ、第1無線インタフェース212と通信してもよい。
ステップ702で、第1デバイスは第2デバイスに送信すべきデータを有してもよく、そのデータを、第2デバイスへの送信用にパケット化すべきデータ部分へと分割してもよい。データは任意の適切な態様で分割されてもよいが、ある実施の形態では、接続イベント中に所定数の非アクノレッジデータパケットを送信することができ、各非アクノレッジパケットは所定量(例えば、MTUサイズに基づく)のデータを収容してもよい。したがって、データはデータ部分へと分割され、各データ部分は非アクノレッジパケットのペイロードに対応する。データがデータ部分へと分割されると、処理はステップ704へと続いてもよい。
ステップ704で、第1デバイスはデータ部分に基づいてペイロードパケットを生成してもよい。ある実施の形態では、各データ部分はペイロードパケットのペイロードを形成してもよく、各パケットに他の適切な情報(例えば、パケットヘッダ、誤り検査等)と共に一意のパケット識別子が含まれてもよい。各ペイロードパケットは、非アクノレッジパケットとして生成されてもよい。ペイロードパケットが生成されると、処理はステップ706へと続いてもよい。
ステップ706で、第1デバイスはペイロードパケットに関連付けられたアクノレッジメントパケットを生成してもよい。アクノレッジメントパケットが生成されると、処理はステップ708へと続いてもよい。
ステップ708で、第1デバイスは、BLE接続を介して、ペイロードパケットとアクノレッジメントパケットとを第2デバイスに送信してもよい。ある実施の形態では、ペイロードパケットはアクノレッジメントパケットよりも前に送信されてもよく、その結果、アクノレッジメントパケットは接続イベント中の最後のパケットとして送信されてもよい。本明細書で説明されるように、パケットは単一のメッセージング経路(例えば、単一の特性)を介して送信されてもよい。ペイロードパケットおよびアクノレッジメントパケットが送信されると、処理はステップ710へと続いてもよい。
ステップ710では、第2デバイスは、BLE接続を介して第1デバイスからパケットを受信し、送信を復調し、受信パケットのそれぞれからペイロードを抽出し、各パケットがアクノレッジパケットか非アクノレッジパケットかを判定してもよい。受信パケットが処理されると、処理はステップ712へと続いてもよい。
ステップ712で、第2デバイスは、ステップ710において単一の接続イベント中に単一のメッセージング経路を介して受信された非アクノレッジパケットのそれぞれに関連付けられているパケット識別子を決定してもよい。第2デバイスは次いで、受信ペイロード(すなわち、非アクノレッジ)パケットからのパケット識別子のそれぞれを含む受信パケットリストを生成してもよい。次いで、処理はステップ714に続いてもよい。
ステップ714で、第2デバイスは第1デバイスに送信されるべきアクノレッジメント応答パケットを生成してもよい。アクノレッジメント応答パケットは任意の適切な情報を含んでもよいが、ある実施の形態では、アクノレッジメント応答パケットは、そのアクノレッジメント応答パケットをアクノレッジメントパケットに対する応答として特定する情報を含んでもよく、アクノレッジメント応答パケットのペイロードはステップ712からの受信パケットリストを含んでもよい。アクノレッジメント応答パケットが生成されると、処理はステップ716へと続いてもよい。
ステップ716で、第2デバイスは第1デバイスに(例えば、次の接続イベント中に)アクノレッジメント応答パケットを送信してもよい。アクノレッジメント応答パケットが第1デバイスに送信されると、処理はステップ718へと続いてもよい。
ステップ718で、第1デバイスは、BLE接続を介して第2デバイスからアクノレッジメント応答パケットを受信し、送信を復調し、アクノレッジメント応答パケットからペイロードを抽出してもよい。アクノレッジメント応答パケットが処理されると、処理はステップ720へと続いてもよい。
ステップ720で、第1デバイスは、受信されたアクノレッジメント応答パケットのペイロードデータに基づいて、受信パケットリストを決定してもよい。受信パケットリストが決定されると、処理はステップ722へと続いてもよい。
ステップ722で、第1デバイスは、受信パケットリストと、第1接続イベント中に送信された非アクノレッジパケットに関連付けられているパケット識別子と、を比較することによって、失敗パケットを再送する必要があるかを判定してもよい。受信パケットリストにおいてパケットの全てが表されている場合、処理はステップ702に戻り、新たなデータの集合を処理してもよい。受信パケットリストにおいてパケットの全てが表されておらず、失敗パケットを再送する必要がある場合、処理はステップ724へと続いてもよい。
ステップ724で、第1デバイスは、次の接続イベント中に、受信パケットリストで表されていなかった失敗パケットを、他のアクノレッジメントパケットと共に再送してもよい。ある実施の形態では、第1デバイスはまた、再送パケットと共に、追加的なペイロードパケットを送信してもよい。次いで、処理はステップ710に戻ってもよい。
本開示のある実施の形態では、支払いリーダとマーチャントデバイスとの間の無線通信の方法は、支払いリーダとマーチャントデバイスとの間の無線接続を確立することであって、ひとつ以上の接続イベントが該無線接続に関連付けられる、確立することを含む。方法は、マーチャントデバイスにおいて、複数のデータ部分を生成することを含む。方法は、マーチャントデバイスにおいて、複数のペイロードパケットを生成することであって、複数のペイロードパケットのそれぞれがパケット識別子と、データ部分のうちのひとつと、追加的なペイロードパケットが送信可能となる前にペイロードパケットがアクノレッジメントを要求しないことを示す情報と、を含む、生成することを含む。方法は、マーチャントデバイスにおいて、アクノレッジメントパケットを生成することであって、アクノレッジメントパケットが追加的なパケットが送信可能となる前にアクノレッジメントが必要であることを示すアクノレッジメント情報を含む、生成することを含む。方法は、支払いリーダへ、複数のペイロードパケットを送信することを含む。方法は、複数のペイロードパケットを送信した後、支払いリーダへ、アクノレッジメントパケットを送信することであって、複数のペイロードパケットおよびアクノレッジメントパケットが単一のメッセージング経路を通じて交換され、複数のペイロードパケットおよびアクノレッジメントパケットが第1接続イベントの間に送信される、送信することを含む。方法は、支払いリーダにおいて受信に成功したひとつ以上のペイロードパケットのそれぞれについて、受信に成功したペイロードパケットに関連付けられたパケット識別子を決定することを含む。方法は、支払いリーダにおいて、ひとつ以上の決定されたパケット識別子に基づいて、受信パケットリストを生成することを含む。方法は、支払いリーダにおいて、アクノレッジメント応答パケットを生成することであって、アクノレッジメント応答パケットがアクノレッジメント情報に応じたものであり、アクノレッジメント応答パケットが受信パケットリストを含む、生成することを含む。方法は、支払いリーダからマーチャントデバイスへ第2接続イベント中にアクノレッジメント応答パケットを送信することを含む。方法は、マーチャントデバイスにおいて、アクノレッジメント応答パケットの受信パケットリストに基づいて、ペイロードパケットのひとつ以上の失敗データパケットを特定することを含む。方法は、マーチャントデバイスから支払いリーダへ、ひとつ以上の失敗データパケットを送信することを含む。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、以下を含む。
複数のペイロードパケットの最大送信単位を決定することであって、最大送信単位が複数のペイロードパケットのそれぞれのサイズを定義する、決定することと、最大送信単位に基づいて複数のデータ部分のそれぞれのサイズを決定すること。
本明細書で説明される方法のある実施の形態では、単一のメッセージング経路は単一の特性を含んでもよい。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、マーチャントデバイスにおいて、複数のペイロードパケットの全てが受信されたことを、アクノレッジメント応答パケットの受信パケットリストに基づいて決定することと、複数のペイロードパケットの全てが受信された場合、第3接続イベント中に第2の複数のペイロードパケットをマーチャントデバイスから送信することと、を含む。
本開示の例示的な実施の形態では、支払いリーダとマーチャントデバイスとの間の排他的無線結合を確立して維持する方法は、第1支払いリーダにおいて、第1支払いリーダがいずれの他のデバイスとも無線結合されていない非結合状態に入ることを含んでもよい。方法は、第1支払いリーダの第1リーダ無線通信インタフェースを介して、第1ペアリング要求メッセージを送信することを含む。方法は、第1マーチャントデバイスの第1マーチャント無線通信インタフェースを介して、第1ペアリング要求メッセージを受信することを含む。方法は、第1マーチャントデバイスにおいて、第1支払いリーダとペアリングする要求を受信することを含む。方法は、第1ペアリング要求メッセージと第1ペアリング要求とに基づいて、第1支払いリーダと第1マーチャントデバイスとの間の第1無線結合を確立することを含む。方法は、第1無線結合に基づいて、第1支払いリーダと第1マーチャントデバイスとの間の第1接続を確立することを含む。方法は、第1無線接続に基づいて、第1支払いリーダと第1マーチャントデバイスとの間で第1支払い情報を交換することを含む。方法は、第1接続を切断し、第1無線結合に基づいて、第1支払いリーダと第1マーチャントデバイスとの間の第2接続を確立することを含む。方法は、第2無線接続に基づいて、第1支払いリーダと第1マーチャントデバイスとの間で第2支払い情報を交換することを含む。方法は、第1支払いリーダと第1マーチャントデバイスとを切断することと、第1支払いリーダの第1リーダ無線通信インタフェースを介して、第2ペアリング要求メッセージを送信することを含む。方法は、第2マーチャントデバイスの第2マーチャント無線通信インタフェースを介して、第2ペアリング要求メッセージを受信することを含む。方法は、第2マーチャントデバイスにおいて、第1支払いリーダとペアリングする要求を受信することを含む。方法は、第2ペアリング要求メッセージと第2ペアリング要求とに基づいて、第1支払いリーダと第2マーチャントデバイスとの間の第2無線結合を確立することを含む。方法は、第2無線結合の確立に基づいて、第1無線結合を除去することを含む。方法は、第2無線結合に基づいて、第1支払いリーダと第2マーチャントデバイスとの間の第3接続を確立することを含む。方法は、第3無線接続に基づいて、第1支払いリーダと第2マーチャントデバイスとの間で第3支払い情報を交換することを含む。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、ペアリング要求を受信することは、第1マーチャントデバイスのユーザインタフェースにおいて、ペアリングに利用可能なひとつ以上の支払いリーダのリストを表示し、第1マーチャントデバイスの第1ユーザインタフェースを介して、ペアリング要求を受信することを含んでもよい。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、第1無線結合の間または第2無線結合の間、支払いリーダにおいて、非ペア化要求を受信し、その非ペア化要求に基づいて、対応する第1無線結合または第2無線結合を切断することを含んでもよい。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、第1支払いリーダと第2マーチャントデバイスとを切り離すことを含んでもよい。
本開示の例示的な実施の形態では、方法は、第1デバイスにおいて、第1デバイスがいずれの他のデバイスとも無線結合されていない非ボンデッド状態に入ることを含んでもよい。方法は、第1デバイスの無線通信インタフェースを介して、第1ペアリング要求メッセージを送信することを含む。方法は、無線通信インタフェースを介して、第1ペアリング応答メッセージを受信することを含む。方法は、第1ペアリング要求メッセージと第1ペアリング応答メッセージとに基づいて、第1デバイスと第2デバイスとの間の第1無線結合を確立することを含む。方法は、第1無線結合に基づいて、第1デバイスと第2デバイスとの間の第1接続を確立することを含む。方法は、第1無線接続に基づいて、第1デバイスと第2デバイスとの間で第1支払い情報を交換することを含む。方法は、第1接続を切断することを含む。方法は、無線通信インタフェースを介して、第2ペアリング要求メッセージを送信することを含む。方法は、無線通信インタフェースを介して、第2ペアリング応答メッセージを受信することを含む。方法は、第2ペアリング要求メッセージと第2ペアリング応答メッセージとに基づいて、第1デバイスと第3デバイスとの間の第2無線結合を確立することを含む。方法は、第2無線結合の確立に基づいて、第1無線結合を除去することを含む。方法は、第2無線結合に基づいて、第1デバイスと第3デバイスとの間の第2接続を確立することを含む。方法は、第3無線接続に基づいて、第1デバイスと第3デバイスとの間で第2支払い情報を交換することを含む。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、第2無線結合の確立の前に第1無線結合に基づいて第1デバイスと第2デバイスとの間の追加的な接続を確立することと、追加的な接続に基づいて、第1デバイスと第2デバイスとの間で追加的な支払い情報を交換することと、を含む。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、第1無線結合の間または第2無線結合の間、第1デバイスにおいて、非ペア化要求を受信し、その非ペア化要求に基づいて、第1無線結合または第2無線結合を切断することを含む。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、第1デバイスと第3デバイスとを切り離すことを含むj。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、第2ペアリング要求の最初の送信から経過した時間がタイムアウト閾値よりも小さい間、第2ペアリング要求メッセージの送信を繰り返すことを含む。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、第1デバイスのユーザインタフェースを介してユーザペアリング要求を受信することを含み、第1ペアリング要求メッセージを送信することがユーザペアリング要求に応じて第1ペアリング要求メッセージを送信することを含む。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、無線通信インタフェースを介してペアリングをスイッチする要求を受信することと、ペアリングをスイッチする要求に基づいて、第1無線結合または第2無線結合を除去することと、を含む。
ある実施の形態では、本明細書で説明される方法はさらに、無線通信インタフェースを介して、第2無線結合が除去された後に、第3ペアリング要求メッセージを送信することを含む。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、第1接続を切断することは、第1支払い情報を交換してから経過した時間が閾値を超えたことを判定することと、その判定に基づいて第1接続を切断することと、を含む。
本開示の実施の形態では、無線デバイスはペアリング要求メッセージを送信し、ペアリング応答メッセージを受信するよう構成された無線通信インタフェースを備える。無線デバイスは、無線インストラクションを保持するよう構成されたメモリを備える。無線デバイスは、無線インストラクションを実行することによって、無線デバイスがいずれの他のデバイスとも無線結合されていない非ボンデッド状態に入ることと、無線通信インタフェースを介して第1ペアリング要求メッセージを送信することと、無線通信インタフェースを介して第1ペアリング応答メッセージを受信することと、第1ペアリング要求メッセージと第1ペアリング応答メッセージとに基づいて、無線デバイスと第2デバイスとの間の第1無線結合を確立することと、第1無線結合に基づいて無線デバイスと第2デバイスとの間の第1接続を確立することと、第1接続に基づいて無線デバイスと第2デバイスとの間で第1支払い情報を交換することと、第1接続を切断することと、無線通信インタフェースを介して第2ペアリング要求メッセージを送信することと、無線通信インタフェースを介して第3デバイスから第2ペアリング応答メッセージを受信することと、第2ペアリング要求メッセージと第2ペアリング応答メッセージとに基づいて、無線デバイスと第3デバイスとの間の第2無線結合を確立することと、第2無線結合の確立に基づいて、第1無線結合を除去することと、第2無線結合に基づいて、無線デバイスと第3デバイスとの間の第2接続を確立することと、第3無線接続に基づいて、無線デバイスと第3デバイスとの間で第2支払い情報を交換することと、を行うよう構成された処理ユニットを備える。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットはさらに、第1無線結合に基づいて無線デバイスと第2デバイスとの間の追加的な接続を確立することと、追加的な接続に基づいて、無線デバイスと第2デバイスとの間で追加的な支払い情報を交換することと、を行うよう構成される。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットはさらに、第1無線結合の間または第2無線結合の間、無線デバイスを介して非ペア化要求を受信し、その非ペア化要求に基づいて、対応する第1無線結合または第2無線結合を切断することと、を行うよう構成される。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットはさらに、無線デバイスと第3デバイスとを切り離すよう構成される。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットはさらに、第2ペアリング要求の最初の送信から経過した時間がタイムアウト閾値よりも小さい間、第2ペアリング要求メッセージの送信を繰り返すことを行うよう構成される。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットはさらに、無線デバイスのユーザインタフェースを介してユーザペアリング要求を受信することと、ユーザペアリング要求に応じて第1ペアリング要求メッセージを送信することと、を行うよう構成される。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットはさらに、無線通信インタフェースを介してペアリングをスイッチする要求を受信することと、ペアリングをスイッチする要求に基づいて、第1無線結合または第2無線結合を除去することと、を行うよう構成される。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットはさらに、第1支払い情報を交換してから経過した時間が閾値を超えたことを判定することと、その判定に基づいて第1接続を切断することと、を行うよう構成される。
本開示の実施の形態では、第1デバイスの非一時的コンピュータ可読保持媒体はそれに保持されるインストラクションを含み、該インストラクションは、ひとつ以上のプロセッサによって実行された場合、ひとつ以上のプロセッサに、第1デバイスがいずれの他のデバイスとも無線結合されていない非ボンデッド状態に入ることを含む動作を行わせる。動作は、第1デバイスの無線通信インタフェースに第1ペアリング要求メッセージを提供することを含む。動作は無線通信インタフェースから第1ペアリング応答メッセージを受信することを含む。動作は、第1ペアリング要求メッセージと第1ペアリング応答メッセージとに基づいて、第1デバイスと第2デバイスとの間の第1無線結合を確立することを含む。動作は、第1無線結合に基づいて、第1デバイスと第2デバイスとの間の第1接続を確立することを含む。動作は、第1無線接続に基づいて、第1デバイスと第2デバイスとの間で第1支払い情報を交換することを含む。動作は、第1接続を切断することを含む。動作は、無線通信インタフェースへ第2ペアリング要求メッセージを提供することを含む。動作は、無線通信インタフェースから、第3デバイスから、第2ペアリング応答メッセージを受信することを含む。動作は、第2ペアリング要求メッセージと第2ペアリング応答メッセージとに基づいて、第1デバイスと第3デバイスとの間の第2無線結合を確立することを含む。動作は、第2無線結合の確立に基づいて、第1無線結合を除去することを含む。動作は、第2無線結合に基づいて、第1デバイスと第3デバイスとの間の第2接続を確立することを含む。動作は、第3無線接続に基づいて、第1デバイスと第3デバイスとの間で第2支払い情報を交換することを含む。
本明細書で説明される非一時的コンピュータ可読保持媒体の実施の形態では、動作はさらに、第1無線結合に基づいて第1デバイスと第2デバイスとの間の追加的な接続を確立することと、追加的な接続に基づいて、第1デバイスと第2デバイスとの間で追加的な支払い情報を交換することと、を含む。
本明細書で説明される非一時的コンピュータ可読保持媒体の実施の形態では、動作はさらに、第1無線結合の間または第2無線結合の間、非ペア化要求を受信し、その非ペア化要求に基づいて、対応する第1無線結合または第2無線結合を切断することと、を含む。
本明細書で説明される非一時的コンピュータ可読保持媒体の実施の形態では、動作はさらに、第1デバイスと第3デバイスとを切り離すことを含む。
本明細書で説明される非一時的コンピュータ可読保持媒体の実施の形態では、動作はさらに、第2ペアリング要求の最初の送信から経過した時間がタイムアウト閾値よりも小さい間、第2ペアリング要求メッセージの送信を繰り返すことを含む。
本明細書で説明される非一時的コンピュータ可読保持媒体の実施の形態では、動作はさらに、第1デバイスのユーザインタフェースを介してユーザペアリング要求を受信することを含み、第1ペアリング要求メッセージを送信することがユーザペアリング要求に応じて第1ペアリング要求メッセージを送信することを含む。
本明細書で説明される非一時的コンピュータ可読保持媒体の実施の形態では、動作はさらに、無線通信インタフェースを介してペアリングをスイッチする要求を受信することと、ペアリングをスイッチする要求に基づいて、第1無線結合または第2無線結合を除去することと、を含む。
本明細書で説明される非一時的コンピュータ可読保持媒体の実施の形態では、動作はさらに、無線通信インタフェースを介して、第2無線結合が除去された後に、第3ペアリング要求メッセージを送信することを含む。
本明細書で説明される非一時的コンピュータ可読保持媒体の実施の形態では、動作はさらに、第1支払い情報を交換してから経過した時間が閾値を超えたことを判定することと、その判定に基づいて第1接続をすることと、を含む。
本開示の実施の形態では、方法は、第1デバイスの無線通信インタフェースを介して第1ペアリング要求メッセージを送信することであって、第1ペアリング要求メッセージは第1デバイスが他のデバイスとペアリング可能であることを示す、送信することを含む。方法は、無線通信インタフェースを介して、第1ペアリング応答メッセージを受信することであって、第1ペアリング応答メッセージが第1デバイスと第2デバイスとをペアリングするための情報を提供する、受信することを含む。方法は、第1ペアリング応答メッセージに基づいて、第1デバイスと第2デバイスとの間の第1ペアリングを確立することを含む。方法は、第1ペアリングに基づいて第1デバイスと第2デバイスとの間の第1無線結合を確立することであって、第1無線結合の間、第1デバイスと第2デバイスとが、追加的なペアリング要求メッセージや追加的なペアリング応答メッセージを互いに交換することなしに、複数の第1の相互通信を確立する、確立することを含む。方法は、第1無線結合中に、第1デバイスと第2デバイスとの間で第1情報を交換することを含む。方法は、無線通信インタフェースを介して第2ペアリング要求メッセージを送信することであって、第2ペアリング要求メッセージは第1デバイスが追加デバイスとペアリング可能であることを示す、送信することを含む。方法は、無線通信インタフェースを介して、第2ペアリング応答メッセージを受信することであって、第2ペアリング応答メッセージが第1デバイスと第3デバイスとをペアリングするための情報を提供する、受信することを含む。方法は、第2ペアリング応答メッセージに基づいて、第1デバイスと第3デバイスとの間の第2ペアリングを確立することを含む。方法は、第2ペアリングに基づいて第1デバイスと第3デバイスとの間の第2無線結合を確立することであって、第2無線結合の間、第1デバイスと第3デバイスとが、追加的なペアリング要求メッセージや追加的なペアリング応答メッセージを互いに交換することなしに、複数の第2の相互通信を確立する、確立することを含む。方法は、第2無線結合の確立に基づいて、第1無線結合を除去することを含む。方法は、第2無線結合中に、第1デバイスと第3デバイスとの間で第2情報を交換することを含む。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、無線通信インタフェースはブルートゥースローエナジー(BLE)通信インタフェースを含み、第1ペアリング、第1無線結合、第2ペアリングおよび第2無線結合はBLEプロトコルにしたがって確立されてもよい。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、第1ペアリングに基づいて第1デバイスと第2デバイスとの間で第1無線結合を確立することは、第1無線結合中に第1デバイスと第2デバイスとの間で交換される情報を暗号化するためのひとつ以上の長期結合鍵を確立することを含む。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、ひとつ以上の長期結合鍵を確立することは、第1ペアリング中に第1デバイスと第2デバイスとの間にセキュアな接続を確立することと、そのセキュアな接続を介して第1デバイスと第2デバイスとの間でセキュリティ情報を交換することと、交換されたセキュリティ情報に基づいてひとつ以上の結合鍵を確立することと、を含む。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、交換されたセキュリティ情報はひとつ以上の結合鍵を含む。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、セキュアな接続を確立することは、第1デバイスおよび第2デバイスについてのひとつ以上のペアリング鍵を確立することであって、ペアリング鍵が第1ペアリング中に第1デバイスと第2デバイスとの間で交換される情報を暗号化する、確立することを含む。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、第1無線結合を除去することは、第1デバイスと第2デバイスとの間の情報を暗号化するためのひとつ以上の長期結合鍵をもはや使用しないことを含む。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、第1デバイスと第2デバイスとの間の情報を暗号化するためのひとつ以上の長期結合鍵をもはや使用しないことは、ひとつ以上の長期結合鍵を廃棄することを含む。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、方法はさらに、第1ペアリングを除去することであって、第1ペアリングが除去された後に、第1無線結合中の複数の接続のうちのひとつ以上が生じる、除去することを含む。
本明細書で説明される方法の実施の形態では、第1情報を交換することは、複数の第1の接続のうちの第1接続中に第1情報を交換することと、第1情報を交換してから経過した時間が閾値を超えたことを決定することと、その決定に基づいて第1接続を切断することと、複数の第1の接続のうちの第2接続を確立することと、複数の第1の接続のうちの第2接続中に追加的な情報を交換することと、を含む。
本開示の実施の形態では、無線デバイスは複数のペアリング要求メッセージを送信し、複数のペアリング応答メッセージを受信するよう構成された無線通信インタフェースを備え、各ペアリング要求メッセージは、無線デバイスが他の無線デバイスとペアリング可能であることを示し、各ペアリング応答メッセージは無線デバイスと他の無線デバイスのひとつとのペアリングを行うための情報を提供する。無線デバイスは、インストラクションを保持するよう構成されたメモリを備える。無線デバイスは、インストラクションを実行することにより、複数のペアリング要求メッセージのうちの第1ペアリング要求メッセージを無線通信インタフェースに提供するよう構成された処理ユニットを含む。処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、無線通信インタフェースから、複数のペアリング応答メッセージのうちの第1ペアリング応答メッセージを受信し、第1ペアリング応答メッセージが他の無線デバイスのうちの第1の他のデバイスに関連付けられている。処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第1ペアリング応答メッセージに基づいて、無線デバイスと第1の他のデバイスとの間の第1ペアリングを確立する。処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第1ペアリングに基づいて無線デバイスと第1の他のデバイスとの間の第1無線結合を確立し、第1無線結合の間、無線デバイスと第1の他のデバイスとが、追加的なペアリング要求メッセージや追加的なペアリング応答メッセージを互いに交換することなしに、複数の第1の相互通信を確立する。処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第1無線結合の間、無線通信インタフェースを介して、無線デバイスと第1の他のデバイスとの間で第1情報を交換する。処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、複数のペアリング要求メッセージのうちの第2ペアリング要求メッセージを無線通信インタフェースに提供する。処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、無線通信インタフェースから、複数のペアリング応答メッセージのうちの第2ペアリング応答メッセージを受信し、第2ペアリング応答メッセージが他の無線デバイスのうちの第2の他のデバイスに関連付けられている。処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第2ペアリング応答メッセージに基づいて、無線デバイスと第2の他のデバイスとの間の第2ペアリングを確立する。処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第2ペアリングに基づいて無線デバイスと第2の他のデバイスとの間の第2無線結合を確立し、第2無線結合の間、無線デバイスと第2の他のデバイスとが、追加的なペアリング要求メッセージや追加的なペアリング応答メッセージを互いに交換することなしに、複数の第2の相互通信を確立する。処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第2無線結合の確立に基づいて、第2無線結合を除去する。処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第1無線結合に基づいて、無線通信インタフェースを介して、無線デバイスと第2の他のデバイスとの間で第1情報を交換する。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、無線通信インタフェースはブルートゥースローエナジー(BLE)通信インタフェースを含み、第1ペアリング、第1無線結合、第2ペアリングおよび第2無線結合はBLEプロトコルにしたがって確立されてもよい。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第1無線結合中に無線デバイスと第1の他のデバイスとの間で交換される情報を暗号化するためのひとつ以上の長期結合鍵を確立する。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第1ペアリング中に無線デバイスと第1の他のデバイスとの間にセキュアな接続を確立し、そのセキュアな接続を介して無線デバイスと第1の他のデバイスとの間でセキュリティ情報を交換し、交換されたセキュリティ情報に基づいてひとつ以上の結合鍵を確立する。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、交換されたセキュリティ情報はひとつ以上の長期結合鍵を含む。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第1デバイスおよび第2デバイスについてのひとつ以上のペアリング鍵を確立し、ペアリング鍵が第1ペアリング中に第1デバイスと第2デバイスとの間で交換される情報を暗号化する。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、ひとつ以上の長期結合鍵はもはや、第1無線結合が除去された後は、無線デバイスと第1の他のデバイスとの間の情報を暗号化するためには使用されない。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第1無線結合が除去された後、ひとつ以上の長期結合鍵を廃棄する。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、第1ペアリングを除去し、第1ペアリングが除去された後に、第1無線結合中の複数の接続のうちのひとつ以上が生じる。
本明細書で説明される無線デバイスの実施の形態では、処理ユニットは、インストラクションを実行することにより、複数の第1の接続のうちの第1接続中に第1情報を交換し、第1情報を交換してから経過した時間が閾値を超えたことを決定し、その決定に基づいて第1接続を切断し、複数の第1の接続のうちの第2接続を確立し、複数の第1の接続のうちの第2接続中に追加的な情報を交換する。
本開示の実施の形態では、それに保持されるインストラクションを含む第1デバイスの非一時的コンピュータ可読保持媒体であって、インストラクションは第1デバイスのひとつ以上のプロセッサによって実行された場合、ひとつ以上のプロセッサに、第1デバイスの無線通信インタフェースへ、第1ペアリング要求メッセージを提供することを含む動作を行わせ、第1ペアリング要求メッセージは、第1デバイスが他のデバイスとペアリング可能であることを示す。動作は、無線通信インタフェースを介して、第1ペアリング応答メッセージを受信することであって、第1ペアリング応答メッセージが第1デバイスと第2デバイスとをペアリングするための情報を提供する、受信することを含む。動作は、第1ペアリング応答メッセージに基づいて、第1デバイスと第2デバイスとの間の第1ペアリングを確立することを含む。動作は、第1ペアリングに基づいて第1デバイスと第2デバイスとの間の第1無線結合を確立することであって、第1無線結合の間、第1デバイスと第2デバイスとが、追加的なペアリング要求メッセージや追加的なペアリング応答メッセージを互いに交換することなしに、複数の第1の相互通信を確立する、確立することを含む。動作は、第1無線結合中に、第1デバイスと第2デバイスとの間で第1情報を交換することを含む。動作は、無線通信インタフェースを介して第2ペアリング要求メッセージを送信することであって、第2ペアリング要求メッセージは第1デバイスが追加デバイスとペアリング可能であることを示す、送信することを含む。動作は、無線通信インタフェースを介して、第2ペアリング応答メッセージを受信することであって、第2ペアリング応答メッセージが第1デバイスと第3デバイスとをペアリングするための情報を提供する、受信することを含む。動作は、第2ペアリング応答メッセージに基づいて、第1デバイスと第3デバイスとの間の第2ペアリングを確立することを含む。動作は、第2ペアリングに基づいて第1デバイスと第3デバイスとの間の第2無線結合を確立することであって、第2無線結合の間、第1デバイスと第3デバイスとが、追加的なペアリング要求メッセージや追加的なペアリング応答メッセージを互いに交換することなしに、複数の第2の相互通信を確立する、確立することを含む。動作は、第2無線結合の確立に基づいて、第1無線結合を除去することを含む。動作は、第2無線結合中に、第1デバイスと第3デバイスとの間で第2情報を交換することを含む。
本明細書で説明される非一時的コンピュータ可読保持媒体の実施の形態では、無線通信インタフェースはブルートゥースローエナジー(BLE)通信インタフェースを含み、第1ペアリング、第1無線結合、第2ペアリングおよび第2無線結合はBLEプロトコルにしたがって確立されてもよい。
ある実施の形態では、本明細書で説明される動作は、第1ペアリングに基づいて第1デバイスと第2デバイスとの間で第1無線結合を確立することを含み、それは、第1無線結合中に第1デバイスと第2デバイスとの間で交換される情報を暗号化するためのひとつ以上の長期結合鍵を確立することを含む。
ある実施の形態では、本明細書で説明される動作は、ひとつ以上の長期結合鍵を確立することを含み、それは、第1ペアリング中に第1デバイスと第2デバイスとの間にセキュアな接続を確立することと、そのセキュアな接続を介して第1デバイスと第2デバイスとの間でセキュリティ情報を交換することと、交換されたセキュリティ情報に基づいてひとつ以上の長期結合鍵を確立することと、を含む。
本明細書で説明される非一時的コンピュータ可読保持媒体の実施の形態では、交換されたセキュリティ情報はひとつ以上の長期結合鍵を含む。
ある実施の形態では、本明細書で説明される動作は、第1デバイスおよび第2デバイスについてのひとつ以上のペアリング鍵を確立することを含み、ペアリング鍵が第1ペアリング中に第1デバイスと第2デバイスとの間で交換される情報を暗号化する。
ある実施の形態では、本明細書で説明される動作は、第1デバイスと第2デバイスとの間の情報を暗号化するためのひとつ以上の長期結合鍵をもはや使用しないことを含む。
本明細書で説明される動作の実施の形態では、第1デバイスと第2デバイスとの間の情報を暗号化するためのひとつ以上の長期結合鍵をもはや使用しないことは、ひとつ以上の長期結合鍵を廃棄することを含む。
ある実施の形態では、本明細書で説明される動作は、第1ペアリングを除去することを含み、第1ペアリングが除去された後に、第1無線結合中の複数の接続のうちのひとつ以上が生じる。
ある実施の形態では、本明細書で説明される動作は、第1情報を交換することを含み、それは、複数の第1の接続のうちの第1接続中に第1情報を交換することと、第1情報を交換してから経過した時間が閾値を超えたことを決定することと、その決定に基づいて第1接続を切断することと、複数の第1の接続のうちの第2接続を確立することと、複数の第1の接続のうちの第2接続中に追加的な情報を交換することと、を含む。
上記は本開示の原理の単なる説明に過ぎず、当業者であれば本開示の範囲から逸脱することなく種々の変更を行える。上述の実施の形態は、限定では無く説明の目的のために示されたものである。本開示はまた、本明細書で明示的に説明されたもの以外の多くの形態をとることができる。したがって、本開示は明示的に開示された方法、システムおよび装置に限定されず、むしろそれらの変形例や変更例であって以下の請求の範囲内のものを含むことが意図されていることを強調しておく。
さらなる例として、本明細書で示され説明された提供された構成、デバイスおよび方法をさらに最適化するために、装置またはプロセスパラメータ(例えば、寸法、設定、コンポーネント、プロセスステップの順番等)の変更を行うことができる。いずれにせよ、本明細書で説明される構成およびデバイス、ならびに関連方法は、多くのアプリケーションを有する。したがって、開示された主題は本明細書で説明されるいずれかの単一の実施の形態に限定されるべきではなく、むしろ添付の請求の範囲にしたがう範囲において解釈されるべきものである。