JP6668394B2 - Pulley device - Google Patents
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Description
本発明は、プーリ装置に関するものである。 The present invention relates to a pulley device.
スクータ型の二輪車などでは、ベルト式の無段変速機が採用されている。この無段変速機では、プーリ装置が用いられている。特許文献1に開示されているようなプーリ装置において、ドライブプレートを固定ボスに取り付ける際は、ドライブプレートと固定ボスとの位置合わせをし、且つドライブプレートのカム受け部と固定ボスのカムとの位置合わせをする必要がある。 In scooter type motorcycles and the like, a belt-type continuously variable transmission is employed. In this continuously variable transmission, a pulley device is used. In the pulley device disclosed in Patent Document 1, when the drive plate is attached to the fixed boss, the drive plate and the fixed boss are aligned with each other, and the cam receiving portion of the drive plate and the cam of the fixed boss are aligned. Need to be aligned.
上述したドライブプレートの取付作業は、可動シーブを付勢するためのスプリングを圧縮させながら行う必要があるため、取付作業が困難になるといった問題がある。そこで、本発明の課題は、より容易にドライブプレートを取り付けることができるプーリ装置を提供することにある。 Since the above-described operation of mounting the drive plate needs to be performed while compressing a spring for urging the movable sheave, there is a problem that the mounting operation becomes difficult. Therefore, an object of the present invention is to provide a pulley device to which a drive plate can be more easily attached.
本発明のある側面に係るプーリ装置は、固定シーブと、固定ボスと、可動シーブと、可動ボスと、カム部と、カム受け部材と、ドライブプレートと、スプリングと、を備えている。固定ボスは、固定シーブから軸方向に延びる。可動シーブは、固定シーブに対して接近及び離間するように軸方向に移動可能である。可動ボスは、可動シーブから軸方向に延びる。カム部は、可動ボスと一体的に回転する。カム受け部材は、固定ボスと係合する第1貫通孔を有する。ドライブプレートは、固定ボスと係合する第2貫通孔を有する。スプリングは、ドライブプレートと可動シーブとの間で圧縮した状態で配置される。カム部とカム受け部材とは、互いの相対回転を軸方向推力に変換するように構成される。 A pulley device according to an aspect of the present invention includes a fixed sheave, a fixed boss, a movable sheave, a movable boss, a cam, a cam receiving member, a drive plate, and a spring. The fixed boss extends axially from the fixed sheave. The movable sheave is axially movable to move toward and away from the fixed sheave. The movable boss extends axially from the movable sheave. The cam portion rotates integrally with the movable boss. The cam receiving member has a first through hole that engages with the fixed boss. The drive plate has a second through hole that engages with the fixing boss. The spring is arranged in a compressed state between the drive plate and the movable sheave. The cam portion and the cam receiving member are configured to convert a relative rotation of each other into an axial thrust.
この構成によれば、ドライブプレートとカム受け部材とは、別々に固定ボスに取り付けられる。そして、ドライブプレートを固定ボスに取り付ける際は、ドライブプレートとカム部との位置合わせは必要なく、ドライブプレートと固定ボスとの位置合わせをするだけでよいため、より容易にドライブプレートを取り付けることができる。 According to this configuration, the drive plate and the cam receiving member are separately mounted on the fixed boss. When the drive plate is mounted on the fixed boss, there is no need to align the drive plate with the cam, and it is only necessary to align the drive plate with the fixed boss. it can.
好ましくは、プーリ装置は、スプリングと可動ボスとの間に配置される筒状のスプリングシートをさらに備える。 Preferably, the pulley device further includes a tubular spring seat disposed between the spring and the movable boss.
好ましくは、カム受け部材は、第1貫通孔を有する環状のホルダ部と、ホルダ部に取り付けられるカム受け部と、を有する。 Preferably, the cam receiving member has an annular holder having a first through hole, and a cam receiving portion attached to the holder.
好ましくは、ホルダ部とカム受け部とは、互いに異なる材料によって形成される。この構成によれば、強度が求められるホルダ部と、摺動性が求められるカム受け部とをそれぞれに適した材料で形成することができる。 Preferably, the holder portion and the cam receiving portion are formed of mutually different materials. According to this configuration, the holder portion requiring strength and the cam receiving portion requiring slidability can be formed of materials suitable for each.
好ましくは、ホルダ部は、径方向に突出する取付部を有する。そして、カム受け部は、取付部とドライブプレートとに挟持される。 Preferably, the holder part has a mounting part projecting in the radial direction. Then, the cam receiving portion is sandwiched between the mounting portion and the drive plate.
好ましくは、カム部は、可動ボスの一部として構成される。 Preferably, the cam portion is configured as a part of the movable boss.
好ましくは、カム受け部材は、第1貫通孔を画定する内周面において、一対の第1平坦面を有する。ドライブプレートは、第2貫通孔を画定する内周面において、一対の第2平坦面を有する。固定ボスは、外周面において、一対の第1平坦面及び一対の第2平坦面と対向する一対の第3平坦面を有する。 Preferably, the cam receiving member has a pair of first flat surfaces on an inner peripheral surface that defines the first through hole. The drive plate has a pair of second flat surfaces on an inner peripheral surface that defines the second through hole. The fixed boss has a pair of third flat surfaces facing the pair of first flat surfaces and the pair of second flat surfaces on the outer peripheral surface.
本発明によれば、より容易にドライブプレートを取り付けることができる。 According to the present invention, the drive plate can be more easily attached.
以下、本発明に係るプーリ装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係るプーリ装置100は、従動側のプーリ装置100である。この従動側のプーリ装置100には、駆動側のプーリ装置(図示省略)からベルト101を介してトルクが伝達される。ベルト101は、トルクを伝達するための部材である。
Hereinafter, an embodiment of a pulley device according to the present invention will be described with reference to the drawings. The
図1は、プーリ装置100の側面断面図である。なお、以下の説明において、回転軸Oとは、プーリ装置100の回転軸を意味する。径方向とは、回転軸Oを中心とした円の径方向を意味する。径方向の外側とは、径方向において回転軸Oから離れる側を意味し、径方向の内側とは、径方向において回転軸Oに近付く側を意味する。軸方向とは、回転軸Oに沿った方向を意味する。軸方向の第1側とは図1の左側を意味し、軸方向の第2側とは、図1の右側を意味する。周方向とは、回転軸Oを中心とした円の周方向を意味する。
FIG. 1 is a side sectional view of the
[プーリ装置]
図1に示すように、プーリ装置100は、固定シーブ1、固定ボス2、可動シーブ3、可動ボス4、カム部5、カム受け部材6、ドライブプレート7、及びスプリング8を備えている。また、プーリ装置100は、スプリングシート9、摺動部材41、第1ダストシール42a、及び第2ダストシール42b等も備えている。
[Pulley device]
As shown in FIG. 1, the
[固定シーブ]
固定シーブ1は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。固定シーブ1の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。固定シーブ1は、軸方向において、可動シーブ3の第2側に配置されている。固定シーブ1は、軸方向に移動しないように固定されている。
[Fixed sheave]
The fixed sheave 1 is arranged so as to rotate about a rotation axis O. The central axis of the fixed sheave 1 is disposed substantially coaxially with the rotation axis O. The fixed sheave 1 is arranged on the second side of the
固定シーブ1は、円板状である。固定シーブ1の対向面11は、径方向の外側にいくにしたがって、可動シーブ3から離れるように傾斜している。すなわち、対向面11は、径方向の外側に向かって、軸方向の第2側に傾斜している。なお、固定シーブ1の対向面11は、可動シーブ3に対向する面である。すなわち、固定シーブ1の対向面11は、軸方向の第1側を向いている。
The fixed sheave 1 has a disk shape. The facing
[固定ボス]
固定ボス2は、固定シーブ1と一体的に回転する。本実施形態では、固定ボス2と固定シーブ1とは一つの部材で形成されている。なお、固定ボス2と固定シーブ1とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転してもよい。固定ボス2は、円筒状であって、固定シーブ1から軸方向に延びている。詳細には、固定ボス2は、固定シーブ1から軸方向の第1側に延びている。固定ボス2の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。
[Fixed boss]
The
固定ボス2の先端部21に、ドライブプレート7が取り付けられている。なお、固定ボス2の先端部21とは、軸方向における第1側の端部である。先端部21は他の部分よりも外径が小さいため、段差部24が形成されている。
The
図2に示すように、固定ボス2は、先端部21の外周面において、一対の第3平坦面23を有している。一対の第3平坦面23は、互いに平行に延びている。この一対の第3平坦面23は、後述する第1及び第2平坦面と対向する。
As shown in FIG. 2, the fixed
出力軸(図示省略)は、固定ボス2の内部を、軸方向に延びている。出力軸は、例えば後輪にトルクを伝えるための軸である。出力軸と固定ボス2とは相対回転可能である。なお、出力軸と固定ボス2との間に、ベアリング102,103が配置されている。
The output shaft (not shown) extends inside the fixed
[可動シーブ]
図1に示すように、可動シーブ3は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。可動シーブ3の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動シーブ3は、回転軸Oに沿って移動するように配置されている。すなわち、可動シーブ3は、軸方向に移動するように配置されている。可動シーブ3は、軸方向に移動することによって、固定シーブ1に対して接近及び離間する。可動シーブ3は、軸方向において、固定シーブ1の第1側に配置されている。
[Movable sheave]
As shown in FIG. 1, the
可動シーブ3は、円板状である。可動シーブ3の対向面31は、径方向の外側にいくにしたがって、固定シーブ1から離れるように傾斜している。すなわち、対向面31は、径方向の外側に向かって、軸方向の第1側に傾斜している。
The
可動シーブ3の対向面31は、固定シーブ1に対向する面である。すなわち、可動シーブ3の対向面31は、軸方向の第2側を向いている。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とは、間隔をあけて対向している。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とによって、V溝が形成されている。可動シーブ3が軸方向に移動することによって、V溝の溝幅が変わる。このV溝内において、ベルト101が配置されている。なお、固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とによって、ベルト101を挟持している。
The facing
可動シーブ3は、対向面31とは反対側の面において、環状の溝部32を有している。溝部32は、可動シーブ3の内周端部に形成されている。この溝部32に、スプリング8の端部が収容される。
The
[可動ボス]
可動ボス4は、可動シーブ3と一体的に回転する。また、可動ボス4は、可動シーブ3と一体的に軸方向に移動する。本実施形態では、可動ボス4と可動シーブ3とは一つの部材で形成されている。なお、可動ボス4と可動シーブ3とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転及び軸方向に移動してもよい。
[Movable boss]
The
可動ボス4は、円筒状であって、可動シーブ3から軸方向に延びている。詳細には、可動ボス4は、可動シーブ3から軸方向の第1側に延びている。すなわち、可動ボス4は、固定シーブ1から遠ざかる方向に延びている。可動ボス4の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動ボス4は、固定ボス2の径方向外側に配置されている。すなわち、固定ボス2は、可動ボス4内を延びている。可動ボス4は、グリスを介さずに、固定ボス2上を摺動可能である。
The
可動ボス4は、例えば、金属製である。具体的には、可動ボス4は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、可動ボス4は、炭素鋼及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。
The
[カム部]
図3に示すように、カム部5は、可動ボス4と一体的に回転する。本実施形態では、カム部5は、可動ボス4の一部として構成されている。具体的には、カム部5は、可動ボス4の先端部として構成されている。なお、可動ボス4の先端部とは、可動ボス4の軸方向における第1側の端部である。
[Cam section]
As shown in FIG. 3, the
[カム受け部材]
カム受け部材6は、固定ボス2の先端部21に取り付けられている。詳細には、カム受け部材6は、固定ボス2と係合する第1貫通孔61を有する。図4に示すように、カム受け部材6は、第1貫通孔61を画定する内周面において、一対の第1平坦面62を有している。一対の第1平坦面62は、互いに平行に延びている。カム受け部材6を固定ボス2に取り付けた状態において、第1平坦面62は、第3平坦面23と対向し当接している。このため、カム受け部材6は、固定ボス2に対して相対回転せず、固定ボス2と一体的に回転する。
[Cam receiving member]
The
図5に示すように、カム部5及びカム受け部材6は、カム機構10を構成している。カム機構10は、互いの相対回転を軸方向推力に変換するように構成されている。すなわち、可動ボス4が固定ボス2よりも速い速度で回転すると、カム機構10は、可動シーブ3を固定シーブ1に向かって移動させる。
As shown in FIG. 5, the
詳細には、可動ボス4と一体的に回転するカム部5は、カム面51を有している。カム面51は、回転方向を向き、且つ軸方向の第1側を向くように傾斜している。このカム面51が、カム受け部材6に当接する。なお、回転方向とは、車両が前進する際に、可動ボス4が回転する方向である。
Specifically, the
図3及び図4に示すように、カム受け部材6は、環状のホルダ部63と、複数のカム受け部64とを有している。ホルダ部63は、上述した第1貫通孔61を有している。この第1貫通孔61内に、固定ボス2の先端部21が嵌合している。ホルダ部63は、例えば、金属製である。具体的には、ホルダ部63は、鋼又はアルミニウム合金などによって形成することができる。
As shown in FIGS. 3 and 4, the
ホルダ部63は、環状の本体部631と、複数の取付部632と、を有している。取付部632は、本体部631から径方向に突出している。この取付部632に、カム受け部64が取り付けられる。詳細には、取付部632は、溝部633を有している。そして、カム受け部64は、溝部633に嵌まるように構成されている。
The
カム受け部64は、カム部5と当接する部材である。カム受け部64は、ホルダ部63の取付部632に取り付けられている。詳細には、カム受け部64は、取付部632とドライブプレート7とに挟持されている。カム受け部64は、ホルダ部63と異なる材料によって形成することができる。例えば、カム受け部64は、樹脂製とすることができる。より具体的には、カム受け部64は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、又はポリフェニレンサルファイド系樹脂などによって形成することができる。なお、カム受け部64は、ホルダ部63と同じ材料によって形成してもよい。この場合は、カム受け部64とホルダ部63とを1つの部材によって一体的に形成してもよい。
The
[摺動部材]
図1に示すように、摺動部材41は、可動ボス4の内周面に取り付けられている。摺動部材41と可動ボス4との間に、金属層、及び焼結体層などが介在していてもよい。摺動部材41は円筒形状である。摺動部材41の内周面は、固定ボス2の外周面と接触している。なお、固定ボス2の外周面にコーティング膜が形成されていてもよい。
[Sliding member]
As shown in FIG. 1, the sliding
摺動部材41は、可動ボス4よりも摩擦係数が低い。例えば、摺動部材41は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。このように、摺動部材41は、可動ボス4よりも摩擦係数が小さいため、固定ボス2上をスムーズに摺動することができる。
The sliding
[ダストシール]
第1及び第2ダストシール42a、42bは、可動ボス4の内周面に取り付けられている。第1ダストシール42aと第2ダストシール42bとは、軸方向において、互いに間隔をあけて配置されている。第1ダストシール42aと第2ダストシール42bとの間に、摺動部材41が配置されている。
[Dust seal]
The first and second dust seals 42a and 42b are attached to the inner peripheral surface of the
第1及び第2ダストシール42a、42bは、固定ボス2の外周面と当接している。このため、固定ボス2と可動ボス4との間は、第1及び第2ダストシール42a、42bによって密閉されている。
The first and second dust seals 42a and 42b are in contact with the outer peripheral surface of the fixed
第1及び第2ダストシール42a、42bは、合成ゴム又は天然ゴムによって形成されている。具体的には、第1及び第2ダストシール42a、42bは、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、アクリルゴム、及びフッ素ゴムよりなる群から選ばれる1種によって形成されている。 The first and second dust seals 42a and 42b are made of synthetic rubber or natural rubber. Specifically, the first and second dust seals 42a and 42b are formed of one selected from the group consisting of nitrile rubber, hydrogenated nitrile rubber, acrylic rubber, and fluoro rubber.
[スプリング]
スプリング8は、圧縮した状態で、ドライブプレート7と可動シーブ3との間に配置されている。スプリング8は、軸方向において可動シーブ3を固定シーブ1に向かって付勢する。すなわち、スプリング8は、可動シーブ3を軸方向の第2側に向かって付勢している。これによって、固定シーブ1と可動シーブ3とが、ベルト101を挟持する。スプリング8は、例えばコイルスプリングとすることができる。スプリング8は、可動ボス4を囲むように、可動ボス4の径方向外側に配置されている。
[spring]
The spring 8 is arranged between the
[スプリングシート]
スプリングシート9は、スプリング8を支持するように構成されている。スプリングシート9は、可動ボス4とスプリング8との間に配置される。スプリングシート9は、円筒部91、及びフランジ部92を有する。スプリングシート9は、例えば樹脂製である。具体的には、スプリングシート9は、ナイロン樹脂などによって形成することができる。また、スプリングシート9は、金属製であってもよい。具体的には、スプリングシート9は、鋼又はアルミニウム合金などによって形成することができる。円筒部91及びフランジ部92は、1つの部材によって一体的に形成されている。
[Spring seat]
The spring seat 9 is configured to support the spring 8. The spring seat 9 is arranged between the
円筒部91は、径方向において、可動ボス4とスプリング8との間に配置されている。円筒部91は、スプリング8を径方向において支持している。
The
フランジ部92は、円筒部91から径方向外側に延びている。詳細には、フランジ部92は、円筒部91の軸方向第1側の端部から径方向外側に延びている。フランジ部92は、環状である。フランジ部92は、スプリング8の軸方向の第1側の端面を支持している。すなわち、フランジ部92は、スプリング8を軸方向において支持している。
The
[遠心クラッチ]
遠心クラッチ12は、ドライブプレート7、複数のクラッチシュー122、及びクラッチハウジング123を有している。遠心クラッチ12は、固定シーブ1及び可動シーブ3の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。詳細には、遠心クラッチ12は、固定ボス2の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。
[Centrifugal clutch]
The centrifugal clutch 12 includes the
ドライブプレート7は、固定ボス2の先端部21に取り付けられている。ドライブプレート7は、固定ボス2と一体的に回転する。図6に示すように、ドライブプレート7は、固定ボス2と係合する第2貫通孔71を有している。この第2貫通孔71に、固定ボス2の先端部21が嵌合している。
The
ドライブプレート7は、第2貫通孔71を画定する内周面において、一対の第2平坦面72を有している。一対の第2平坦面72は、互いに平行に延びている。ドライブプレート7を固定ボス2に取り付けた状態において、第2平坦面72は、第3平坦面23と対向し当接している。このため、ドライブプレート7は、固定ボス2に対して相対回転せず、固定ボス2と一体的に回転する。なお、ドライブプレート7の第2貫通孔71は、カム受け部材6の第1貫通孔61と実質的に同じ形状を有している。
The
ドライブプレート7は、複数の第3貫通孔73を有している。各第3貫通孔73は、互いに間隔をあけて周方向に配置されている。各第3貫通孔73は、カム部5がドライブプレート7と干渉することを防ぐために形成されている。すなわち、各第3貫通孔73は、カム部5が貫通するように構成されている。
The
ドライブプレート7は、中央部に、凹部74を有している。凹部74は、軸方向視において円形である。凹部74は、軸方向の第1側に凹んでいる。この凹部74内に、スプリングシート9が嵌まっている。詳細には、凹部74の内径は、スプリングシート9のフランジ部92の外径と略同じ、又はわずかに大きい。これにより、ドライブプレート7の凹部74によって、スプリングシート9を支持することができる。
The
図1に示すように、ドライブプレート7は、カム受け部材6よりも軸方向において第1側に配置されている。ドライブプレート7は、固定ボス2の段差部24との間で、カム受け部材6を挟持している。
As shown in FIG. 1, the
固定ボス2の先端部21の外周面には、ネジ山が形成されている。そして、ナット部材13が固定ボス2の先端部21に螺合している。このナット部材13によって、カム受け部材6及びドライブプレート7が軸方向において固定される。
A thread is formed on the outer peripheral surface of the
ドライブプレート7は、金属製である。具体的には、ドライブプレート7は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、ドライブプレート7は、炭素鋼、及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。
The
クラッチシュー122は、円周方向の一端部がドライブプレート7に揺動可能に取り付けられている。クラッチシュー122は、その外周面に摩擦材(図示省略)を有している。クラッチシュー122の他端部には、各クラッチシュー122を径方向の内側に付勢するようにリターンスプリング(図示省略)が取り付けられている。
One end in the circumferential direction of the clutch shoe 122 is swingably attached to the
クラッチハウジング123は、各クラッチシュー122を径方向の外側から覆うように配置されている。クラッチハウジング123は、固定ボス2に相対回転である。詳細には、クラッチハウジング123は、ボス部124を有している。ボス部124の内周面には、スプライン溝が形成されている。このボス部124に、出力軸がスプライン嵌合することができる。
The
遠心クラッチ12が伝達状態になると、各クラッチシュー122の摩擦材は、クラッチハウジング123の内周面と摩擦係合する。また、遠心クラッチ12が遮断状態になると、各クラッチシュー122の摩擦材は、クラッチハウジング123の内周面から離れる。なお、遠心クラッチ12の伝達状態とは、遠心クラッチ12が、固定シーブ1及び可動シーブ3の回転を出力軸に伝達する状態を意味する。また、遠心クラッチ12の遮断状態とは、遠心クラッチ12が、固定シーブ1及び可動シーブ3の回転を出力軸に伝達しない状態を意味する。
When the centrifugal clutch 12 is in the transmission state, the friction material of each clutch shoe 122 frictionally engages with the inner peripheral surface of the
[取り付け]
上述したように構成されたプーリ装置100において、固定ボス2の先端部21に、カム受け部材6を取り付ける。このカム受け部材6を取り付ける際、カム受け部材6の第1貫通孔61に先端部21が嵌合するように位置合わせをする。また、カム部5とカム受け部材6とが噛み合うように位置合わせをする。
[attachment]
In the
次に、スプリング8を圧縮させながら、ドライブプレート7を固定ボス2の先端部21に取り付ける。このドライブプレート7を取り付ける際は、ドライブプレート7の第2貫通孔71に先端部21が嵌合するように位置合わせをするだけでよい。すなわち、ドライブプレート7とカム部5との位置合わせは不要である。
Next, the
[動作]
上述したように構成されたプーリ装置100は、次のように動作する。
[motion]
The
駆動側のプーリ装置において、固定シーブと可動シーブとによって構成される溝の幅が狭くなった場合、ベルト101の巻き付け径が大きくなる。すなわち、ベルト101は、駆動側のプーリ装置において、径方向の外側に移動する。
In the pulley device on the driving side, when the width of the groove formed by the fixed sheave and the movable sheave becomes narrow, the winding diameter of the
従動側のプーリ装置100において、固定シーブ1と可動シーブ3とによって構成される溝の幅は、駆動側のプーリ装置における溝幅と逆に動作する。すなわち、駆動側のプーリ装置においてベルト101が径方向の外側に移動すると、従動側のプーリ装置100においてベルト101が径方向の内側へ移動する。
In the driven-
ベルト101が径方向の内側へ移動すると、スプリング8の付勢力に抗して、可動シーブ3が固定シーブ1から離れる方向に移動する。すなわち、可動シーブ3が、軸方向の第1側に移動する。この結果、固定シーブ1と可動シーブ3との間の溝の幅が広がる。
When the
また、駆動側のプーリ装置において、固定シーブと可動シーブとによって構成される溝の幅が広がった場合、ベルト101の巻き付け径が小さくなる。すなわち、ベルト101は、駆動側のプーリ装置において、径方向の内側に移動する。
In the drive-side pulley device, when the width of the groove formed by the fixed sheave and the movable sheave is increased, the winding diameter of the
駆動側のプーリ装置においてベルト101が径方向の内側に移動すると、従動側のプーリ装置100において、ベルト101が径方向の外側へ移動する。そして、スプリング8の付勢力によって、可動シーブ3が固定シーブ1に近付く方向に移動する。この結果、固定シーブ1と可動シーブ3との間の溝の幅が狭くなる。
When the
次に、カム機構10の動作について説明する。発進時のように急加速したとき、可動シーブ3が固定シーブ1よりも速い速度で回転する。すると、可動ボス4が固定ボス2よりも速い速度で回転する。すなわち、可動ボス4は、固定ボス2に対して回転方向に相対的に回転する。すると、カム機構10は可動ボス4に軸方向の推力を付与し、可動ボス4は軸方向の第2側に移動する。詳細には、カム面51がカム受け部材6から軸方向の第2側への反力を受け、可動ボス4が軸方向の第2側に移動する。この結果、可動シーブ3は固定シーブ1側へ移動し、ベルト101を強固に挟持する。
Next, the operation of the
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
[Modification]
Although the embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to these, and various modifications can be made without departing from the spirit of the present invention.
(a)上記実施形態では、ナット部材13によってドライブプレート7を固定しているが、ナット部材13の代わりに止め輪などを用いてもよい。
(A) In the above embodiment, the
(b)上記実施形態では、カム部5は、可動ボス4の一部として構成されているが、カム部5は、可動ボス4と別部材によって構成されていてもよい。
(B) In the above embodiment, the
(c)上記実施形態では、カム受け部材6は、ホルダ部63とカム受け部64とが別部材によって構成されているが、ホルダ部63とカム受け部64とは1つの部材によって一体的に構成されていてもよい。
(C) In the above embodiment, the
(d)上記実施形態では、プーリ装置100は、スプリングシート9を有しているが、スプリングシート9を有していなくてもよい。また、スプリングシート9がドライブプレート7と一つの部材によって一体的に構成されていてもよい。
(D) In the above embodiment, the
1 :固定シーブ
2 :固定ボス
3 :可動シーブ
4 :可動ボス
5 :カム部
6 :カム受け部材
61 :第1貫通孔
63 :ホルダ部
64 :カム受け部
7 :ドライブプレート
71 :第2貫通孔
8 :スプリング
9 :スプリングシート
100 :プーリ装置
1: fixed sheave 2: fixed boss 3: movable sheave 4: movable boss 5: cam portion 6: cam receiving member 61: first through hole 63: holder portion 64: cam receiving portion 7: drive plate 71: second through hole 8: Spring 9: Spring seat 100: Pulley device
Claims (7)
前記固定シーブから軸方向に延びる固定ボスと、
前記固定シーブに対して接近及び離間するように軸方向に移動可能な可動シーブと、
前記可動シーブから軸方向に延びる可動ボスと、
前記可動ボスと一体的に回転するカム部と、
前記固定ボスと係合する第1貫通孔を有するカム受け部材と、
前記固定ボスと係合する第2貫通孔を有するドライブプレートと、
前記ドライブプレートと前記可動シーブとの間で圧縮した状態で配置されるスプリングと、
を備え、
前記カム部と前記カム受け部材とは、互いの相対回転を軸方向推力に変換するように構成される、
プーリ装置。
Fixed sheave,
A fixed boss extending axially from the fixed sheave,
A movable sheave movable in the axial direction so as to approach and separate from the fixed sheave,
A movable boss extending in the axial direction from the movable sheave,
A cam portion that rotates integrally with the movable boss,
A cam receiving member having a first through hole engaged with the fixed boss;
A drive plate having a second through hole engaging with the fixing boss;
A spring disposed in a compressed state between the drive plate and the movable sheave,
With
The cam portion and the cam receiving member are configured to convert a relative rotation of each other into an axial thrust.
Pulley device.
請求項1に記載のプーリ装置。
Further comprising a tubular spring seat disposed between the spring and the movable boss,
The pulley device according to claim 1.
請求項1または2に記載のプーリ装置。
The cam receiving member has an annular holder portion having the first through hole, and a cam receiving portion attached to the holder portion.
The pulley device according to claim 1.
請求項3に記載のプーリ装置。
The holder portion and the cam receiving portion are formed of mutually different materials,
The pulley device according to claim 3.
前記カム受け部は、前記取付部と前記ドライブプレートとに挟持される、
請求項3又は4に記載のプーリ装置。
The holder has a mounting portion projecting in a radial direction,
The cam receiving portion is sandwiched between the mounting portion and the drive plate,
The pulley device according to claim 3 or 4.
請求項1から5のいずれかに記載のプーリ装置。
The cam portion is configured as a part of the movable boss,
The pulley device according to claim 1.
前記ドライブプレートは、前記第2貫通孔を画定する内周面において、一対の第2平坦面を有し、
前記固定ボスは、外周面において、前記一対の第1平坦面及び前記一対の第2平坦面と対向する一対の第3平坦面を有する、
請求項1から6のいずれかに記載のプーリ装置。 The cam receiving member has a pair of first flat surfaces on an inner peripheral surface that defines the first through hole,
The drive plate has a pair of second flat surfaces on an inner peripheral surface that defines the second through hole,
The fixing boss has a pair of third flat surfaces facing the pair of first flat surfaces and the pair of second flat surfaces on an outer peripheral surface,
The pulley device according to claim 1.
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