JP6668140B2 - タイヤ計測システム - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のタイヤの回転や変位などの挙動を計測する技術に関するものである。
自動車のタイヤの回転や変位などの挙動を計測する技術としては、ステータに対するロータの回転角を検出するロータリエンコーダを、ロータを車両の車軸に連結した形態で用いて、タイヤの回転角を計測する車速検知ユニットが知られている(たとえば、特許文献1)。ここで、この車速検知ユニットでは、上下に摺動可能に車体に固定したシャフトに、ロータリエンコーダのステータを固定することにより、当該ステータの回転を抑止している。
また、ワイヤを巻き取るドラムと、ドラムにワイヤを巻き取る方向の力を加える復帰機構と、ドラムからのワイヤの引き出し長さを計測する計測部とを備えたワイヤ式リニアエンコーダの技術も知られている(たとえば、特許文献2、3)。
国際公開第2009/072566号 特開平6-94407号公報 特開2000-321002号公報
上述した車速検知ユニットによれば、車速検知ユニットを新たな車両の計測に適用する度に、ロータリエンコーダのロータを車両の車軸に連結する作業に加え、シャフトを車体に適正に固定する煩雑な作業が必要となる。
また、ロータリエンコーダと車体とがシャフトで連結されているために、車両の挙動によっては、不測の力がシャフトやロータリエンコーダに加わって車速検知ユニットが破損してしまう可能性を排除できない。
また、上述した車速検知ユニットによれば、タイヤの回転角しか計測することができないが、自動車の様々な評価を行うためには、タイヤの変位などの他の挙動も計測できることが好ましい。
そこで、本発明は、簡易な構成によって、タイヤの回転角と変位を計測できるタイヤ計測システムを提供することを課題とする。
前記課題達成のために、本発明は、自動車のタイヤのホイールと共に回転するように当該ホイールに対して固定されるロータ部と、前記ロータ部に対して回転可能に設けられたステータ部と、前記ステータ部に対する前記ロータ部の回転角に基づいて前記ロータの回転角を検出する回転検出部とを備えた回転測定ユニットと、ワイヤ式リニアエンコーダユニットとを備えたタイヤ計測システムを提供する。ただし、前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットは、前記自動車の車体に固定される本体部と、前記回転測定ユニットの前記ステータ部に連結される、前記本体部から引き出し可能なワイヤと、当該本体部から引き出されたワイヤに引き込み方向の力を加える復帰機構と、前記ワイヤが当該本体部から引き出された長さを検出する検出部とを備えたものである。
ここで、このようなタイヤ計測システムには、前記回転測定ユニットの回転検出部が検出した回転角を用いて前記タイヤの回転速度または回転速度を算出する回転速度算出部と、前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットの検出部が検出した長さを用いて、前記タイヤの車軸の変位を算出する変位算出部とを設けるようにしてもよい。
また、この場合には、タイヤ計測システムに、前記本体部が前記車体の離間した位置に固定された、二つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットを備え、前記変位算出部において、前記二つのワイヤ式リニアエンコーダユニットの検出部がそれぞれ検出した長さを用いて、前記タイヤの車軸の二次元の変位を算出するようにしてもよい。
または、この場合には、タイヤ計測システムに、前記本体部が前記車体の離間した位置に固定された、三つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットを、当該三つの前記ワイヤ式リニアエンコーダと前記回転測定ユニットの前記ステータ部との間の3本の前記ワイヤが、一つの平面上に位置しないように設け、前記変位算出部において、前記三つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットの検出部がそれぞれ検出した長さを用いて、前記タイヤの車軸の三次元の変位を算出するようにしてもよい。
または、この場合には、タイヤ計測システムに、前記本体部が前記車体の離間した位置に固定された、二つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットを備えると共に、前記二つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットのうちの少なくとも一つのワイヤ式リニアエンコーダユニットは、前記二つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットの間の距離を計測する計測手段を更に設け、前記変位算出部において、前記計測手段が計測した二つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットの間の距離と前記二つのワイヤ式リニアエンコーダユニットの検出部がそれぞれ検出した長さを用いて、前記タイヤの車軸の二次元の変位を算出するようにしてもよい。
ここで、以上の各タイヤ計測システムは、前記回転測定ユニットに、前記ステータ部の鉛直方向に対する傾斜を検出する検出センサを備え、前記回転測定ユニットの回転検出部において、前記ステータ部に対する前記ロータ部の回転角に前記傾斜センサが検出した傾斜角を加算した角度を前記ロータの回転角として検出するように構成してもよい。
また、以上の各タイヤ計測システムは、回転測定ユニットのロータ部に磁石を固定し、当該磁石で前記タイヤのホイールのナットに吸着することにより、当該ロータ部を前記タイヤのホイールに対して固定するものとしてもよい。
以上のようなタイヤ計測システムによれば、ワイヤ式リニアエンコーダユニットのワイヤの張力で回転測定ユニットのステータ部の回転を抑止するので、回転測定ユニットのステータ部を固定するための専用の機構を必要とすることなく、回転測定ユニットをタイヤのホイールに対して固定し、ワイヤ式リニアエンコーダユニットを車体に固定した上で、ワイヤ式リニアエンコーダユニットのワイヤを回転測定ユニットに連結するだけの、簡易に構築可能な構成によって、タイヤの回転角や回転速度と共に、タイヤの中心軸の変位が計測できる。
以上のように、本発明によれば、簡易な構成によって、タイヤの回転角と変位を計測できるタイヤ計測システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係るタイヤ計測システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るタイヤ計測システムの各部の配置を示す図である。 本発明の実施形態に係るワイヤ式リニアエンコーダユニットの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転測定ユニットの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転測定ユニットの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るタイヤ中心軸座標の測定法を示す図である。 本発明の実施形態に係るタイヤ計測システムの他の構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係るタイヤ計測システムの他の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
まず、図1に、本実施形態に係るタイヤ計測システムの構成を示す。
図示するように、タイヤ計測システムは、タイヤの変位を検出する二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1と、タイヤの回転角を検出する回転測定ユニット2と、データ処理装置3とを備えている。
データ処理装置3と回転測定ユニット2とは無線接続され、回転測定ユニット2で検出したタイヤの回転角は無線通信を介してデータ処理装置3に送信される。また、データ処理装置3とワイヤ式リニアエンコーダユニット1は有線接続されており、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1が検出したタイヤの中心軸の変位は有線通信を介してデータ処理装置3に送られる。
ここで、図示するようにデータ処理装置3は、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1と有線通信を行う有線インタフェース301、回転測定ユニット2と無線通信を行う無線インタフェース302、データ収集部303、記憶装置304、データ処理部305、入出力部306を備えている。
データ収集部303は,有線インタフェース301を介してワイヤ式リニアエンコーダユニット1から受信したタイヤの変位や、無線インタフェース302を介して回転測定ユニット2から受信したタイヤの回転角を記憶装置304に格納する。データ処理部305は、入出力部306で受け付けたユーザの操作に応じて、記憶装置304に格納された回転角や変位の解析や加工を行って、その結果を記憶装置304に格納したり、入出力部306を介してユーザに提示する処理を行う。
ここで、このようなタイヤ計測システムは、データ処理装置3に無線インタフェース302を設けずに、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1に、回転測定ユニット2とデータ処理装置3との間の中継機能を備えるようにしてもよい。すなわち、回転測定ユニット2とワイヤ式リニアエンコーダユニット1とを無線接続すると共に、回転測定ユニット2からワイヤ式リニアエンコーダユニット1にタイヤの回転角を無線通信を介して送信し、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1からデータ処理装置3に有線通信を介して回転測定ユニット2から無線通信で受信したタイヤの回転角を送信するようにしてもよい。
さて、図2a、bに、自動車の後輪のタイヤの計測にタイヤ計測システムを適用した場合について示したように、回転測定ユニット2は、タイヤのホイール4に固定され、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1は、それぞれ回転測定ユニット2の斜め前上方と斜め後ろ上方の位置で自動車の車体に固定される。また、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤ13が、回転測定ユニット2の上部に連結される。
データ処理装置3は、自動車の車内にオペレータによって操作可能に配置され、有線通信を介してワイヤ式リニアエンコーダユニット1が検出したタイヤの中心軸の変位を収集すると共に、無線通信を介して回転測定ユニット2からタイヤの回転角を収集する。
次に、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1の詳細について説明する。
図3a1-a4に、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1の構造を示す。ここで、図3a1はワイヤ式リニアエンコーダユニット1の前面図、図3a2はワイヤ式リニアエンコーダユニット1の側面図、図3a3はワイヤ式リニアエンコーダユニット1の背面図、図3a4はワイヤ式リニアエンコーダユニット1の斜視図である。
図示するように、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1は、本体部11と基盤12とワイヤ13を有し、本体部11は基盤12に固定されている。
また、基盤12の裏面には、複数の吸盤121が固定されており、吸盤121を車体に吸着させることにより、図2a、bに示したようにワイヤ式リニアエンコーダユニット1は車体に固定される。
また、本体部11には、本体部11の内外の間でワイヤ13を出入りさせるための出入口111が設けられている。
次に、図3b1に前方から見た本体部11の内部構造を模式的に示し、図3b2に側方から見た本体部11の内部構造を模式的に示す。図示するように、本体部11には、出入口111を通って本体部11の外部と本体部11の内部の間を出入りするワイヤ13を巻き取るドラム112と、ドラム112の回転角を検出するロータリエンコーダ113と、復帰機構114と、信号処理部115を備えている。復帰機構114は、ドラム112にワイヤ13を巻き取る回転方向の力を加える機構であり、このような復帰機構114としてはバネを用いてドラム112をワイヤ13を巻き取る回転方向に付勢する機構や、モータを用いてドラム112にワイヤ13を巻き取る回転方向のトルクを加える機構等を用いることができる。
このような構成において、図3b1の矢印Aのようにワイヤ13を本体部11から引き出すとドラム112が矢印Bのように回転し、その回転角がロータリエンコーダ113によって検出される。また、引き出したワイヤ13には、復帰機構114からドラム112に加えられている力によって、本体部11に引き込む方向の力が加わり、ワイヤ13の張力が発生する。また、引き出したワイヤ13を解放すると、復帰機構114からドラム112に加えられている力によって、ワイヤ13を巻き取る回転方向にドラム112が回転し、ワイヤ13がドラム112に巻き取られる。
そして、信号処理部115は、ロータリエンコーダ113が検出したドラム112の回転角に基づいてワイヤ13が本体部11から引き出された長さを検出し、検出した長さを、そのワイヤ式リニアエンコーダユニット1に対するタイヤの中心軸の変位として無線通信を介してデータ処理装置3に送信する処理を繰り返し行う
次に、回転測定ユニット2の詳細について説明する。
図4a1-a4に、回転測定ユニット2の構造を示す。ここで、図4a1は回転測定ユニット2の前面図、図4a2は回転測定ユニット2の側面図、図4a3は回転測定ユニット2の背面図、図4a4は回転測定ユニット2の斜視図である。
図示するように、回転測定ユニット2は、ステータ部21と、ステータ部21を回動可能に軸支するロータ部22を備えており、ロータ部22は、タイヤのホイール4に固定されるロータ盤221、ロータ盤221に固定されロータ盤221と一体となって回転するロータ軸222を備えている。そして、ステータ部21の上部には、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤ13を連結するための連結部2111が設けられている。
また、ロータ盤221の背面には、図4bに示すように、タイヤのホイール4のナットホール(ボルト孔)と同数の磁石2211がホイール4のナットホールと同じ配置で固定されている。
そして、回転測定ユニット2は、図4cに示すように、ロータ盤221の背面の磁石2211の各々を、タイヤのホイール4のナット41の各々に磁力で吸着させることにより、図2a、bに示したように、タイヤのホイール4のセンターに固定される。
ただし、回転測定ユニット2のタイヤへの固定は、ロータ盤221を、自動車のハブボルトまたはハブボルトに螺合した延長ボルトにナット41で固定することにより行うようにしてもよい。
次に、図5aは、図4a1の断面線A-Aによる回転測定ユニット2の断面を表している。
図示するように、回転測定ユニット2のステータ部21は、ベース211、カバー212、ベアリング213、回転角センサ214、ベース211に固定された信号処理系215を備えている。
ここで、ベース211は、ベアリング213によって図の左右方向を回転軸として回転可能にロータ部22のロータ軸222によって軸支されており、ロータ軸222の図の左端面には回転検出用磁石2221が固定されている。
また、図5bにロータ軸222と回転検出用磁石2221と回転角センサ214の配置関係を示すように、回転角センサ214は、回転検出用磁石2221と対向する配置でベース211に固定されている。ここで回転検出用磁石2221は、N極とS極が周方向に交互に配置された磁石である。そして、回転角センサ214は、たとえば、ホール素子やMR素子などを用いて検出した磁力から、回転角センサ214に対する回転検出用磁石2221の回転角、すなわち、ベース211に対するロータ軸222の回転角、したがって、ステータ部21に対するロータ部22の回転角を検出するセンサである。
また、カバー212は、ベース211に固定されステータ部21の内部を保護している。
そして、信号処理系215は、回転角センサ214が検出したステータ部21に対するロータ部22の回転角を取得し、取得した回転角をタイヤの回転角として無線通信を介してデータ処理装置3に送信する処理を繰り返し行う。
さて、次に、上述した連結部2111はステータ部21のベース211の上部に設けられており、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤ13が図5cに示すように連結部2111に連結される。
ここで、前述のように、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1は、ワイヤ13をワイヤ式リニアエンコーダユニット1に引き込む方向の力をワイヤ13に加えており、ロータ盤221をタイヤのホイール4に固定し回転測定ユニット2のベース211の連結部2111にワイヤ13が連結された状態においてワイヤ13は張力を有する。
したがって、図5cに示すように、ロータ盤221がタイヤのホイール4に固定された回転測定ユニット2のステータ部21のベース211の連結部2111にワイヤ13が連結された状態において、タイヤが回転するとタイヤの回転に伴ってロータ部22は回転するが、ステータ部21は、ワイヤ13の張力によって回転が抑止される。よって、回転測定ユニット2において検出されるステータ部21に対するロータ部22の回転角はタイヤの回転角を表すものとなる。
なお、このような回転測定ユニット2は、ベース211に、重力を利用して重力方向(鉛直方向)に対する傾斜角を検出する傾斜センサを固定すると共に、信号処理系215において、回転角センサ214が検出したステータ部21に対するロータ部22の回転角に傾斜角センサが検出した傾斜角を加算した角度を、タイヤの回転角として無線通信を介してデータ処理装置3に送信する処理を繰り返し行うように構成したり、信号処理系215において、回転角センサ214が検出したステータ部21に対するロータ部22の回転角をタイヤの回転角として、傾斜角センサが検出した傾斜角を車体の傾斜角度として無線通信を介してデータ処理装置3に送信する処理を繰り返し行うように構成してもよい。
以上、回転測定ユニット2について説明した。
さて、このようなタイヤ計測システムによれば、データ処理装置3のデータ処理部305において、回転測定ユニット2から受信するタイヤの回転角から、タイヤの回転角の他にタイヤの回転速度や車速も計測することができる。また、データ処理装置3のデータ処理部305において、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1から受信するタイヤの中心軸の変位から、タイヤの二次元の変位を計測することができる。
ここで、タイヤの二次元の変位は次のように求めることができる。
すなわち、図6に示すように、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤ13の出入口111と回転測定ユニット2の連結部2111を含むXY平面における一つ目のワイヤ式リニアエンコーダユニット1の出入口111の座標を(x1,y1)、二つ目のワイヤ式リニアエンコーダユニット1の出入口111の座標を(x2,y2)、一つ目のワイヤ式リニアエンコーダユニット1が検出した一つ目のワイヤ式リニアエンコーダユニット1の出入口111に対する回転測定ユニット2の連結部2111の変位をL1、二つ目のワイヤ式リニアエンコーダユニット1が検出した二つ目のワイヤ式リニアエンコーダユニット1の出入口111に対する回転測定ユニット2の連結部2111の変位をL2として、回転測定ユニット2のワイヤ13の連結部2111の座標(x0,y0)は、(x1,y1)を中心とする半径L1の円と、(x2,y2)を中心とする半径L2の円との交点として求まる。そして、連結部2111の座標やその変動より、タイヤの中心軸の座標や、タイヤの中心軸の位置の変動を算出することができる。
なお、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤ13の出入口111と回転測定ユニット2の連結部2111を含む平面が、自動車の左右方向を法線とする平面となるように、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1と回転測定ユニット2の形状や取付位置を設定することが、タイヤの前後上下の変位を直接計測する上で好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明した。
本実施形態によれば、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤの張力で回転測定ユニット2のステータ部21の回転を抑止するので、回転測定ユニット2のステータ部21を固定するための専用の機構は必要としない。したがって、回転測定ユニット2をタイヤのホイール4に対して固定すると共に、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1を車体に固定した上で、各ワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤ13を回転測定ユニット2に連結するだけで、タイヤの回転角や回転速度と共に、タイヤの中心軸の変位を計測できるようになる。
ところで、以上の実施形態では、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1を二つ用いて、タイヤの中心軸の二次元座標やその変動を計測するようにしたが、これは、図7a1、a2に示すように、三つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1を用いてタイヤの中心軸の三次元座標やその変動を計測するようにしてもよい。
ただし、この場合には、図示するように、三つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1の3本のワイヤ13が、自動車の左右方向を法線とする平面上に位置しないようにする。すなわち、三つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1の車体への取付位置を異ならせると共に、少なくとも一つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤ13の出入口111の車両の左右方向の位置を、他のワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤ13の出入口111と異ならせるようにする。
このようにすることにより、図7bに示すように、三つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤ13の出入口111の座標(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)、(x3,y3,z3)と、三つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1で検出した当該ワイヤ式リニアエンコーダユニット1に対する回転測定ユニット2の連結部2111の座標(x0,y0,z0)の変位L1、L2、L3より、タイヤの中心軸の三次元座標やその変動を計測できる。
また、以上の実施形態は、図8aに示すように、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1を一つのみ設けるようにすることもできる。このようにしても、タイヤの回転速度や車速の他に、タイヤの中心軸の一次元の変位を計測することができる。また、タイヤの中心軸の一次元の変位より、自動車のサスペンションジオメトリに従って、タイヤの中心軸の二次元または三次元の変位を推定することもできる。
すなわち、たとえば、単純には、図示するように、ワイヤ式リニアエンコーダユニット1のワイヤ13の出入口111と、回転測定ユニット2のワイヤ13の連結部2111とを上下に配置すれば、タイヤの中心軸の上下方向の変位を計測することができるようになる。
また、以上の実施形態では、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1の二つのワイヤ13の回転測定ユニット2への連結点を同じ位置としたが、これは図8bに示すように、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1の二つのワイヤ13を、回転測定ユニット2の異なる位置に連結するようにしてもよい。
また、以上の実施形態において、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1の間を固定長のワイヤ5で連結し、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1をワイヤ13の出入口111の上下方向の高さが一致するように設置するようにしてもよい。
このようにすることにより、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1と回転測定ユニット2との3点を頂点とする三角形の各辺の距離が求まり、この各辺の距離の変動より、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1の座標を別途測定しなくても、タイヤの中心軸の位置の車体に対する前後上下の変動を計測することができるようになる。
なお、この場合には、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1の間を固定長のワイヤ5で連結する代わりに、一方のワイヤ式リニアエンコーダユニット1に、二本目のワイヤ13の引き出し長さを計測する、上述の回転測定ユニット2に連結したワイヤ13の引き出し長さを計測する機構と同様の機構を持たせると共に、二本目のワイヤ13を他方のワイヤ式リニアエンコーダユニット1に連結することにより、二つのワイヤ式リニアエンコーダユニット1の間の距離を測定し、測定した二本目のワイヤ13の引き出し長さを、前記ワイヤ5の固定長の代わりに用いて、タイヤの中心軸の位置の車体に対する前後上下の変動を計測するようにしてもよい。
1…ワイヤ式リニアエンコーダユニット、2…回転測定ユニット、3…データ処理装置、4…ホイール、5…ワイヤ、11…本体部、12…基盤、13…ワイヤ、21…ステータ部、22…ロータ部、41…ナット、111…出入口、112…ドラム、113…ロータリエンコーダ、114…復帰機構、115…信号処理部、121…吸盤、211…ベース、212…カバー、213…ベアリング、214…回転角センサ、215…信号処理系、221…ロータ盤、222…ロータ軸、301…有線インタフェース、302…無線インタフェース、303…データ収集部、304…記憶装置、305…データ処理部、306…入出力部、2111…連結部、2211…磁石、2221…回転検出用磁石。

Claims (5)

  1. 自動車のタイヤのホイールと共に回転するように当該ホイールに対して固定されるロータ部と、前記ロータ部に対して回転可能に設けられたステータ部と、前記ステータ部に対する前記ロータ部の回転角に基づいて前記ロータの回転角を検出する回転検出部とを備えた回転測定ユニットと、
    二つのワイヤ式リニアエンコーダユニットと、
    前記回転測定ユニットの回転検出部が検出した回転角を用いて前記タイヤの回転角または回転速度を算出する回転速度算出部と、
    変位算出部とを備え、
    前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットは、前記自動車の車体に固定される本体部と、前記回転測定ユニットの前記ステータ部に連結される、前記本体部から引き出し可能なワイヤと、当該本体部から引き出されたワイヤに引き込み方向の力を加える復帰機構と、前記ワイヤが当該本体部から引き出された長さを検出する検出部とを備え、
    前記二つのワイヤ式リニアエンコーダユニットの各々の前記本体部は、他のワイヤ式リニアエンコーダユニットの前記本体部と離間した位置で前記車体に固定されており、
    前記変位算出部は、前記二つのワイヤ式リニアエンコーダユニットの検出部がそれぞれ検出した長さを用いて、前記タイヤの車軸の二次元の変位を算出し、
    前記回転測定ユニットの前記ステータ部は、当該ステータ部に連結された前記二つのワイヤ式リニアエンコーダユニットの前記ワイヤの張力によって前記車体に対する回転が抑制されることを特徴とするタイヤ計測システム。
  2. 自動車のタイヤのホイールと共に回転するように当該ホイールに対して固定されるロータ部と、前記ロータ部に対して回転可能に設けられたステータ部と、前記ステータ部に対する前記ロータ部の回転角に基づいて前記ロータの回転角を検出する回転検出部とを備えた回転測定ユニットと、
    三つのワイヤ式リニアエンコーダユニットと、
    前記回転測定ユニットの回転検出部が検出した回転角を用いて前記タイヤの回転角または回転速度を算出する回転速度算出部と、
    変位算出部とを備え、
    前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットは、前記自動車の車体に固定される本体部と、前記回転測定ユニットの前記ステータ部に連結される、前記本体部から引き出し可能なワイヤと、当該本体部から引き出されたワイヤに引き込み方向の力を加える復帰機構と、前記ワイヤが当該本体部から引き出された長さを検出する検出部とを備え、
    前記三つのワイヤ式リニアエンコーダユニットの各々の前記本体部は、他のワイヤ式リニアエンコーダユニットの前記本体部と離間した位置で前記車体に固定されており、
    前記三つの前記ワイヤ式リニアエンコーダは、当該三つの前記ワイヤ式リニアエンコーダと前記回転測定ユニットの前記ステータ部との間の3本の前記ワイヤが、一つの平面上に位置しないように配置されており、
    前記変位算出部は、前記三つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットの検出部がそれぞれ検出した長さを用いて、前記タイヤの車軸の三次元の変位を算出し、
    前記回転測定ユニットの前記ステータ部は、当該ステータ部に連結された前記三つのワイヤ式リニアエンコーダユニットの前記ワイヤの張力によって前記車体に対する回転が抑制されることを特徴とするタイヤ計測システム。
  3. 自動車のタイヤのホイールと共に回転するように当該ホイールに対して固定されるロータ部と、前記ロータ部に対して回転可能に設けられたステータ部と、前記ステータ部に対する前記ロータ部の回転角に基づいて前記ロータの回転角を検出する回転検出部とを備えた回転測定ユニットと、
    二つのワイヤ式リニアエンコーダユニットと、
    前記回転測定ユニットの回転検出部が検出した回転角を用いて前記タイヤの回転角または回転速度を算出する回転速度算出部と、
    変位算出部とを備え、
    前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットは、前記自動車の車体に固定される本体部と、前記回転測定ユニットの前記ステータ部に連結される、前記本体部から引き出し可能なワイヤと、当該本体部から引き出されたワイヤに引き込み方向の力を加える復帰機構と、前記ワイヤが当該本体部から引き出された長さを検出する検出部とを備え、
    前記二つのワイヤ式リニアエンコーダユニットの各々の前記本体部は、他のワイヤ式リニアエンコーダユニットの前記本体部と離間した位置で前記車体に固定されており、
    前記二つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットのうちの少なくとも一つのワイヤ式リニアエンコーダユニットは、前記二つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットの間の距離を計測する計測手段を更に備え、
    前記変位算出部は、前記計測手段が計測した二つの前記ワイヤ式リニアエンコーダユニットの間の距離と前記二つのワイヤ式リニアエンコーダユニットの検出部がそれぞれ検出した長さを用いて、前記タイヤの車軸の二次元の変位を算出することを特徴とするタイヤ計測システム。
  4. 請求項1、2または3記載のタイヤ計測システムであって、
    前記回転測定ユニットは、前記ステータ部の鉛直方向に対する傾斜を検出する検出センサを備え、
    前記回転測定ユニットの回転検出部は、前記ステータ部に対する前記ロータ部の回転角に前記傾斜センサが検出した傾斜角を加算した角度を前記ロータの回転角として検出することを特徴とするタイヤ計測システム。
  5. 請求項1、2、3または4記載のタイヤ計測システムであって、
    回転測定ユニットのロータ部には磁石が固定されており、当該磁石で前記タイヤのホイールのナットに吸着することにより、当該ロータ部は前記タイヤのホイールに対して固定されることを特徴とするタイヤ計測システム。
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