JP6668101B2 - 電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法および診断システム - Google Patents

電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法および診断システム Download PDF

Info

Publication number
JP6668101B2
JP6668101B2 JP2016027723A JP2016027723A JP6668101B2 JP 6668101 B2 JP6668101 B2 JP 6668101B2 JP 2016027723 A JP2016027723 A JP 2016027723A JP 2016027723 A JP2016027723 A JP 2016027723A JP 6668101 B2 JP6668101 B2 JP 6668101B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin mold
stress
electrical
electrical insulation
electric device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016027723A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017146183A (ja
JP2017146183A5 (ja
Inventor
拓 小野寺
拓 小野寺
美稀 山崎
美稀 山崎
竹内 正樹
正樹 竹内
天兒 洋一
洋一 天兒
憲一 相馬
憲一 相馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Priority to JP2016027723A priority Critical patent/JP6668101B2/ja
Priority to TW106104064A priority patent/TW201730553A/zh
Priority to PCT/JP2017/004619 priority patent/WO2017141793A1/ja
Publication of JP2017146183A publication Critical patent/JP2017146183A/ja
Publication of JP2017146183A5 publication Critical patent/JP2017146183A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6668101B2 publication Critical patent/JP6668101B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断技術に関する。
例えば、変圧器や開閉器、モータ、インバータなどの電気機器は、コイルなどの通電部位とそれを取り囲む電気絶縁性の樹脂モールドとを備えている。樹脂モールドを形成することで、漏電による機器の故障を防いだり、電気機器が設置された周囲への漏電を防ぎ、安全を確保できる。
多くの場合、この樹脂モールドは、エポキシ樹脂などの樹脂材料を主成分とする。さらに、着色剤や無機充填材が配合される場合もある。無機充填材は、樹脂材料に分散させることで、機械的な破断強度や弾性率の向上と、耐熱性の向上をもたらす。具体的には、シリカや、アルミナ、ガラスなどの安価な無機充填材が配合される。
電気機器の運転中、コイルなどの通電部位と樹脂モールドとの界面には、熱応力が印加される。これは、金属材料から成る通電部位への連続的通電に由来する発熱と、また一日の中で昼夜によって温度差が大きいなど、環境温度差に起因する熱応力である。
通電部位と樹脂モールドとの界面に対し、熱応力が繰り返し印加されると、当該界面の剥離や樹脂モールドが割れるなどして、絶縁破壊され、樹脂モールドによる電気絶縁の保証ができなくなり、電気機器としての故障に至る。多くの場合には、金属製の通電部位には破壊が及ばないため、電気機器の故障を決定づける部位は、樹脂モールドである。
このような界面の剥離や樹脂モールドの割れは、電気機器の内部で起こるものである。従って、電気機器が故障を迎えつつあるかどうかを知り、電気機器の使用継続や取りやめなどを適切に診断するためには、電気機器の外部から、内部界面の剥離や樹脂モールドの割れの前兆を見つけ出す必要がある。
従来、電気機器の診断は、樹脂モールドなどの絶縁物の劣化状態を測定することにより行っていた。絶縁物の劣化状態は、一般試験による測定、部分放電による測定、光診断による測定などにより行われてきた。一般試験の場合には、絶縁物の絶縁抵抗や誘電正損を測定する。部分放電による場合には、絶縁物につき放電電荷の量を測定する。光診断の場合には、絶縁物について光の反射率を測定する。
このような従来技術を用いた電気機器の診断方法として、特許文献1が挙げられる。特許文献1では、光診断を採用している。これは、予め熱劣化させた樹脂材料の反射率スペクトルを求めておき、着色剤と無機充填材の反射ピークの波長に合致する2種類の単一波長光を診断対象の樹脂モールドに入射し、予め求めた反射率スペクトルと照合することで、診断対象の樹脂モールドの化学劣化の程度を判定しようとするものである。
特許文献1に記載の電気機器の診断方法は、目視可能な樹脂モールドの外側における化学的な劣化測定に基づいており、前記で触れた通電部位と樹脂モールドとの界面の剥離や樹脂モールドの割れなどを計測するものではなく、さらに高精度な診断方法の確立が要望されている。
特開2007−285930号公報
電気機器内部の通電部位と樹脂モールドとの界面の剥離や樹脂モールドの割れは、前記の通り、電気機器の運転中に自ずと印加される繰り返し熱応力による。然るに、電気機器の診断の高精度化のためには、電気機器の外側から目視することができない、通電部位と樹脂モールドとの界面の剥離や樹脂モールドの割れなどの前兆を直接的に知る必要があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電気機器内部の通電部位と樹脂モールドとの界面部における樹脂モールドにかかる応力の定量化により、高精度な電気機器の診断方法および診断システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は前記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、通電部位を覆う電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法であって、前記電気機器の通電による熱的負荷で生じる、前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部にかかる応力を測定する第1の工程と、前記通電部位の発熱を考慮して求められる前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部から界面部にかけての応力に基づいて記表層部にかかる応力および前記電気絶縁用樹脂モールドと前記通電部位との界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力との応力比をデータベース化したデータベースに基づいて、前記第1の工程で得た表層部にかかる応力の測定結果を、前記電気絶縁用樹脂モールドと前記通電部位との界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力に変換する第2の工程と、前記第2の工程で得た界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力を、前記電気絶縁用樹脂モールドの相当経過年数に変換する第3の工程と、を備える電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法である。
また、他の一例を挙げるならば、通電部位を覆う電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システムであって、前記電気機器の通電による熱的負荷で生じる、前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部にかかる応力を測定する表層部応力測定装置と、前記通電部位の発熱を考慮して求められる前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部から界面部にかけての応力に基づいて記表層部にかかる応力および前記電気絶縁用樹脂モールドと前記通電部位との界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力との応力比をデータベース化した応力比データベースと、前記電気絶縁用樹脂モールドから切り出した複合樹脂材料の試験片に対する、繰り返し引っ張り応力による疲労寿命試験から求めた材料疲労定数をデータベース化した材料疲労定数データベースと、前記表層部応力測定装置で得た表層部にかかる応力の測定結果を、前記応力比データベースを参照して、界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力に変換する界面部応力算出部と、前記界面部応力算出部で得た界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力を、前記材料疲労定数データベースを参照して、前記電気絶縁用樹脂モールドの相当経過年数に変換する相当経過年数算出部と、を備える電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システムである。
本発明によれば、電気機器内部の通電部位と樹脂モールドとの界面部における樹脂モールドにかかる応力を基に、高精度な電気機器の診断方法および診断システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る、電気絶縁用樹脂モールドを備える電気機器の診断方法を段階的に表すフローチャートである。 電気機器における、通電部位と電気絶縁用樹脂モールドとの界面と、電気絶縁用樹脂モールドにかかる熱応力の分布を表す模式図である。 本発明の一実施形態に係る、電気絶縁用樹脂モールドを備える電気機器の診断システムを表すブロック構成図である。 電気絶縁用樹脂モールドの疲労寿命試験から得られた疲労寿命曲線の一例を表す図である。 疲労寿命曲線を用いて作成された、界面部にかかる応力と相当経過年数との関係の一例を表す図である。
以下、適宜図面を参照して、本発明を実施するための形態(実施形態)について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気絶縁用樹脂モールドを備える電気機器の診断方法を段階的に表すフローチャートである。
図1が示すように、本発明の一実施形態に係る電気絶縁用樹脂モールドを備える電気機器の診断方法は、診断に関する第1の工程(樹脂モールドの表層部にかかる応力の測定)、第2の工程(樹脂モールドの表層部にかかる応力の、通電部位との界面における応力への変換)、第3の工程(樹脂モールドの通電部位との界面における応力の、相当経過年数への変換)を含む。
図1に示されるように、診断結果13を得るために、電気機器11および電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片12それぞれに対する解析や試験、測定を行う。なお、電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片12は、実際に稼働する電気機器11から直接切り出してきた試験片でも構わないし、これと全く同じ化学成分、複合材組成をもち、別途製造した樹脂材料の試験片であっても構わない。
図1に示す11Aから11Cに至るフローは、電気機器11に対する有限要素法による数値解析に関するものであり、実際に電気機器を診断する前に行い、結果をデータベースに格納しておく。具体的に、電気機器のモデル化11Aでは、電気機器の部品構造を基に有限要素モデリングを行う。電気機器のモデル化11Aで作成したモデルの各要素に対して、電気機器11の各部位、例えば通電部位や樹脂モールドなどを実際に構成する材料の材料物性を入力する。ここで、材料物性とは、ヤング率やポアソン比などの力学物性、線膨張係数や熱伝導率などの熱物性である。
熱応力解析11Bでは、電気機器のモデル化11Aで作成したモデルを用いて、電気機器11の熱応力解析を行う。このとき、電気機器11が通電負荷に曝されている状態を再現するため、モデル中の通電部位における電気抵抗と電圧を用いて、オームの法則から電流値を求め、次にジュールの法則から発熱量を求める。この通電部位での発熱を考慮して、熱応力解析を行う。電気抵抗と電圧は、例えば通電部位がコイルの場合、コイルを構成する巻線の全長と、巻線の断面積から計算できる。熱応力解析11Bを実施すると、電気機器11が備える樹脂モールドにかかる応力の分布がわかる。得られた応力値には、通電部位の発熱が樹脂モールドに伝熱した際に生じる熱応力の他、樹脂モールドの形状に起因する残留応力も含まれる。ここで、応力の分布とは、図2に示すように、通電部位21と電気絶縁用樹脂モールド22との界面部23から、樹脂モールドの表層部24に至るまでの各位置における応力の値を意味する。図2は、応力の分布の模式図であり、分布から、界面部23にかかる応力S1と、表層部24にかかる応力S2をそれぞれ抽出する。図2では、表層部24にかかる応力S2が、界面部23にかかる応力S1よりも小さく示してあるが、表層部24にかかる応力S2が、界面部23にかかる応力S1よりも大きくとも構わないし、等しくとも構わない。
樹脂モールド応力比データベース11Cでは、熱応力解析から得られた応力S1と応力S2との比、すなわちS1/S2の値を電気機器1に固有の応力比として、データベース化する。前記の熱応力解析は、様々な寸法や、出力、通電状態などを有する電気機器11に対して、実施する。それ故、熱応力解析から得た応力比は、データベース化に際し、電気機器11の寸法、出力、使用環境、通電状態などによって関数化される。ここで、使用環境とは、電気機器11を動作させる場所の温度、湿度、大気汚染度などの情報を含み、通電状態とは、一年あたりの平均通電時間や、一日における電流ピーク値とそのホールド時間、電気機器の最大出力の何%で稼働させたか、などの情報を含む。
図1に示す11Aから11Cに至るフローの他、12Aから12Bに至るフローも、実際に電気機器を診断する前に行い、結果をデータベースに格納しておく。12Aから12Bに至るフローは、電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片12に対する疲労寿命試験に関するものである。具体的に、疲労寿命試験12Aでは、電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片12に対する疲労寿命試験を行う。疲労寿命試験は、電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片12を、例えば短冊状やダンベル状に加工し、加工した試験片の片方の末端を固定し、他方の末端に引っ張り荷重を与えることで行われる。試験片のサイズは、例えばJIS K 7139規格などに従えばよい。引っ張り荷重は繰り返し与え、繰り返しの周波数や荷重の最大値は任意である。繰り返し引っ張り荷重を与えると、試験片は、ある繰り返し回数で破断する。このような試験を、引っ張り荷重の最大値を変えながら複数回実施し、破断に至った繰り返し回数を横軸に、引っ張り荷重の最大値を縦軸にプロットすることで、疲労寿命曲線が得られる。
前記疲労寿命試験の結果得られる疲労寿命曲線は、指数関数形のBasquin則やCoffin−Manson則などの経験式に従い、横軸の破断に至った繰り返し回数を対数スケールにした場合に、応力値が減少する曲線となる。前記経験則で疲労寿命曲線を近似した場合、切片から引っ張り強度が得られ、指数部から応力値の減衰の度合いを表す係数が得られ、すなわち2つの材料疲労定数が得られる。材料疲労定数データベース12Bでは、この材料疲労定数を電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片12に固有な数値として、データベース化する。前記の疲労寿命試験は、様々な材料組成などを有する電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片12に対して、実施することができる。それ故、疲労寿命試験から得た材料疲労定数は、データベース化に際し、電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片12の材料組成などによって関数化される。ここで、材料組成とは、電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片12を構成する樹脂の主剤、硬化剤、着色剤、補強剤などの種類とその混合割合を意味する。
図1に示す11Aから11Cに至るフローおよび12Aから12Bに至るフローにより、電気機器11を診断するための準備が整う。ここから、3つの診断の工程について説明する。
図1における<第1の工程S101>では、電気機器11が備える電気絶縁用樹脂モールドの表層部24にかかる応力S2を測定する。応力の測定は、非破壊検査手法によって行う。このとき、電気機器11は、通電負荷状態にあっても構わないし、停電状態にあっても構わない。得られる応力値には、通電部位の発熱が樹脂モールドに伝熱した際に生じる熱応力の他、樹脂モールドの形状に起因する残留応力も含まれる。非破壊検査は、例えばX線など放射光を用いた応力測定装置を用いて行う。この場合には、樹脂モールドに複合化された無機充填材のX線回折から、応力を測定する。粉末状で複合化された無機充填材に作用する応力は、樹脂モールドそのものに負荷される応力とみなして構わない。なぜならば、測定される応力値は、ミクロレベルでの無機充填材と樹脂母材との密着状態を反映するためである。具体的には、樹脂モールド成型時には、無機充填材と樹脂母材とはミクロレベルで強固に密着し、無機充填材と樹脂母材ともに等価でゼロでない応力が作用している。経年もしくは熱的負荷がかかると、無機充填材と樹脂母材との密着は弱くなり、やがて応力解放される。従って、無機充填材に作用する応力を測定することにより、経年や熱的負荷によって変化する、電気機器11が備える電気絶縁用樹脂モールドの表層部24にかかる応力S2を測定することができる。
電気絶縁用樹脂モールドに複合化する無機充填材の粉末のミクロ構造は、規則的な原子配列を有する結晶質、原子配列が不規則な非晶質、どちらでも構わないが、X線による応力測定を行う場合には、明確な回折パターンを有する結晶質である必要がある。結晶質の無機充填材としては、例えば、結晶性シリカ、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セシウムなどが挙げられる。また、無機充填材の配合量は任意である。
<第2の工程S102>では、<第1の工程S101>で得た、電気機器11が備える電気絶縁用樹脂モールドの表層部24にかかる応力S2と、応力比データベース11Cに蓄積された応力比(S1/S2)との積を計算し、通電部位との界面部23にかかる応力S1に変換する。前記の通り、応力比は、電気機器1の大きさや、出力、通電状態などによって関数化されているため、診断に供する電気機器の状況に見合った応力比を入力する。
<第3の工程S103>では、<第2の工程S102>で得た、通電部位と電気絶縁用樹脂モールドとの界面部23にかかる応力S1を、疲労寿命曲線に当てはめ、応力負荷繰り返し回数に変換する。疲労寿命曲線は、12Bで得たデータベースにある2つの材料疲労定数を、指数関数形のBasquin則やCoffin−Manson則などの経験式に代入することで作成される。疲労寿命曲線に対し、界面部23の応力S1を代入することで、その応力に対応した繰り返し回数が得られる。前記の通り、電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片12の材料組成によって関数化されているため、診断に供する電気機器の状況に見合った材料疲労定数を入力する。
<第3の工程S103>では、疲労寿命曲線から得られた繰り返し回数を、電気機器11の相当経過年数に変換する。例えば、電気機器を最大出力で長期間使用し続け、樹脂モールドへの熱的負荷が繰り返されると、電気機器の製造日からの起算で実際に経過した年数よりも多くの年数を重ねた電気機器の状態と等しくなる。相当経過年数とは、このような使用状況を加味した上で得られる、電気機器の使用における経過年数である。前記では、相当経過年数が実際の経過年数よりも長くなる例を示したが、例えば、電気機器を全く使用せずに保管した場合など相当経過年数が短くなる場合もある。疲労寿命曲線から得られた繰り返し回数の相当経過年数への変換は、変換係数によって行う。例えば、電気機器を昼夜問わず連続運転した場合には、昼と夜との温度差によって熱応力の増減が一回起きる。この場合、変換係数は、1日/回となる。疲労寿命曲線から得られた繰り返し回数にこの変換係数を乗じ、年単位とすることで、相当経過年数が得られる。
なお、第三の工程において、材料疲労定数データベースから得た材料疲労定数に基づいて、界面部にかかる応力と相当経過年数との関係を求めておき、この関係に、第2の工程で得られた表層部にかかる応力を当てはめて、相当経過年数を求めるようにしても良い。
また、電気機器の設計寿命から当該電気機器の相当経過年数を差し引くことで、余寿命を求めることができる。余寿命とは、電気絶縁性を保証して安全に当該電気機器を使用できる残り年数を意味する。余寿命が負の値を示す場合には、当該電気機器が、既に設計寿命を超える状態に至っている。
図3に、本発明の一実施形態に係る、電気絶縁用樹脂モールドを備える電気機器の診断システムを表すブロック構成図を示す。電気機器の診断システムは、表層部応力測定装置30と診断装置40から構成されている。表層部応力測定装置30は、電気機器11が備える電気絶縁用樹脂モールドの表層部24にかかる応力S2を測定する装置であり、例えばX線回折から応力を測定するX線応力測定装置などを用いることができる。診断装置40は、界面部応力算出部42、樹脂モールド応力比データベース43、相当経過年数算出部44、材料疲労定数データベース45、表示部46を備えている。樹脂モールド応力比データベース43は、電気機器の部品構造を基に有限要素モデリングを行い、電気機器の熱応力解析を行って、表層部応力と界面部応力との応力比S1/S2を求めて、データベース化したものである。
また、材料疲労定数データベース45は、電気機器が備える樹脂モールド材料の試験片に対して疲労寿命試験を行って疲労寿命曲線を求め、疲労寿命曲線から得られる材料疲労定数をデータベース化したものである。界面部応力算出部42は、表層部応力測定装置30で測定した表層部応力S2と、樹脂モールド応力比データベース43に蓄積された応力比との積を計算し、界面部にかかる応力S1を算出する。相当経過年数算出部44は、界面部応力算出部42で求めた界面部応力を、材料疲労定数データベース45の材料疲労定数に基づいて作成した疲労寿命曲線に当てはめて、応力負荷繰り返し回数を求める。そして、応力負荷繰り返し回数を、電気機器の相当経過年数に変換する。表示部46は、得られた電気機器の相当経過年数を表示する。表示部46は、診断装置40内に設けても良いし、診断装置とは別体の例えばタブレット端末などとし、これに診断装置から表示信号を伝送するようにしても良い。なお、図3では、表層部応力測定装置30と診断装置40とを、別の装置として記載したが、両装置を一体として一つの装置としても良い。
以上に説明した電気絶縁用樹脂モールドを備える電気機器の診断方法および診断システムは、電気機器の故障を律する、電気機器内部の通電部位と樹脂モールドとの界面部23における樹脂モールドにかかる熱応力を基に、電気機器の相当経過年数や余寿命を求める、高精度な診断技術を提供することができる。
次に、本発明の所望の効果を奏する実施例により、本発明をより具体的に説明する。
本実施例では、前記の診断手順に従い、電気機器の診断を行った。電気機器の代表として、モールド変圧器を選んだ。診断に供した変圧器は通電部位として銅線を巻いたコイルを、その周りには電気的絶縁のために樹脂モールドを備える。樹脂モールドは、エポキシ樹脂の複合材からなり、主な充填材として結晶性シリカを含む。
〔1〕熱応力解析による応力比の導出
モールド変圧器を有限要素でモデル化し、有限要素法による熱応力解析を行った。試験片を用いて、構成材料の力学物性、熱物性を予め測定しておき、各要素に割り当てた。熱応力解析では、コイルを構成する巻線の全長と、巻線の断面積から通電部位における発熱量を求め、樹脂モールドへの伝熱を考慮した。結果として得られた、樹脂モールドにかかる応力の分布から、コイルとの界面部の樹脂モールドにかかる応力と、樹脂モールドの表層部の応力の比(S1/S2)を求めた。表1には、寸法、出力、通電状態が異なる3つの変圧器に対する応力比の解析結果を記載した。No. 1、No. 2、No. 3全ての変圧器は、通電での使用開始から10年経過したものである。寸法には、コイル部の高さを代表値として示してある。また、通電負荷率とは、変圧器の最大容量に占める、実使用上の負荷率の割合であり、この数値が大きいほど、発熱が大きく、よって熱応力の発生が顕著になる。表1のNo. 1とNo. 2の比較より、通電負荷率が大きいほど応力比が大きくなることがわかる。また、No. 2とNo. 3の比較より、寸法が大きい場合に、応力比が大きくなることがわかる。表1は、樹脂モールド応力比データベース11Cの一例である。
Figure 0006668101
〔2〕疲労寿命試験による材料疲労定数の導出
表1に示した変圧器No. 1、No. 2、No. 3が備える電気絶縁用樹脂モールドと同一の材料組成を有する複合樹脂試験片に対する疲労寿命試験を行った。試験片は、前記の通りプラスチック試験片のJIS規格に従い、ダンベル形状とした。疲労寿命試験では、10種類の応力値を設定し、それぞれの応力値において、繰り返し引っ張り試験を行うことで、樹脂試験片が破断に至る繰り返し回数を求めた。
図4には、疲労寿命試験から得た疲労寿命曲線を示す。疲労寿命曲線は、指数関数形のBasquin則でプロットされている。No. 1、No. 2曲線は切片110MPa、指数係数−0.04であり、No. 3曲線は切片100MPa、指数係数−0.08である。変圧器No. 3に用いられる樹脂モールド材料は、変圧器No. 1、No. 2に用いられる樹脂モールド材料に比べ、材料疲労定数、すなわち、切片から得られる引っ張り強度と、指数部から得た応力値の減衰の度合いを表す係数ともに小さい。これより、変圧器No. 3に用いられる樹脂モールド材料は、変圧器No. 1、No. 2に用いられる樹脂モールド材料に比べ、元々の引っ張り強度が小さいことに加え、繰り返し回数の増加に伴って、応力値の減少量が大きいことがわかる。表2に、得られた材料疲労定数データベース12Bの一例を示す。
Figure 0006668101
〔3〕モールド変圧器の診断
前記の〔1〕で得た応力比S1/S2と、〔2〕で得た材料疲労定数とを用いて、実際にモールド変圧器の診断を行った。
<第1の工程>まず、表層部応力測定装置で、変圧器No. 1、No. 2、No. 3それぞれの電気絶縁用樹脂モールドの表層部に作用する応力を測定した。これらの樹脂モールドには、充填材として結晶性シリカが配合されている。そこで、X線回折応力測定法により、樹脂モールドの表層部に作用する応力を測定した。
<第2の工程>次に、界面部応力算出部で、〔1〕で得た応力比データベースに格納した応力比S1/S2を用いて、樹脂モールドの表層部に作用する応力を、樹脂モールドがモールドするコイルとの界面部の樹脂モールドに作用する応力に変換した。
<第3の工程>最後に、相当経過年数算出部で、〔2〕で得た材料疲労定数データベースに格納した材料疲労定数を用いて、樹脂モールドがモールドするコイルとの界面部の樹脂モールドに作用する応力を、疲労寿命曲線における繰り返し回数に変換した後、変換係数を用いて相当経過年数に変換した。本実施例の変圧器は昼夜問わず連続運転しており、昼と夜との温度差によって熱応力の増減が1日に一回起きるため変換係数は、1日/回とした。相当経過年数を求めるには、予め作成した界面部にかかる応力と相当経過年数との関係を用いても良く、図5にその一例を示す。表3には、変圧器No. 1、No. 2、No. 3それぞれに対する診断結果をまとめた。
Figure 0006668101
No. 1とNo. 2の比較より、同一の変圧器であっても、通電負荷率が大きいほど、樹脂モールドの界面部にかかる熱応力が大きくなるため、相当経過年数が大きくなることがわかる。また、No. 2とNo. 3の比較より、同一の通電負荷率であっても、変圧器の寸法が大きい場合に、樹脂モールドの界面部にかかる残留応力や熱応力が大きくなるため、相当経過年数が大きくなることがわかる。
前記の通り、No. 1、No. 2、No. 3全ての変圧器は、通電での使用開始から10年経過したものである。No. 1の変圧器は実際の経過年数と相当経過年数はほぼ等しいと診断される。一方、No. 2とNo. 3の変圧器は、相当経過年数が実際の経過年数を超過していると診断される。
また、No. 1、No. 2、No. 3全ての変圧器は、寿命30年で設計してある。寿命30年から相当経過年数を減算することにより、変圧器の余寿命は、No. 1について、19.9年、No. 2について15.2年、No. 3について7.4年と計算することができ、変圧器の外部から、故障の要因となる内部界面の剥離や樹脂モールドの割れの前兆を数値化して、適切に診断することができる。
電気機器内部の通電部位と樹脂モールドとの界面の剥離や樹脂モールドの割れは、前記の通り、電気機器の運転中に自ずと印加される繰り返し熱応力による。上記の実施例は、電気機器の外側から目視することができない、通電部位と樹脂モールドとの界面の剥離や樹脂モールドの割れなどの前兆を直接的に知ることができ、電気機器の診断の高精度化が可能であることが示された。
本実施例では、変圧器を例に本発明を説明したが、本発明は、変圧器に限らず開閉器、モータ、インバータなどの通電部位を樹脂モールドした電気機器全般に用いることができる。
前記した実施形態は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成に一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
11 電気機器
11A 電気機器のモデル化
11B 熱応力解析
11C 樹脂モールド応力比データベース
12 試験片
12A 疲労寿命試験
12B 材料疲労定数データベース
13 診断結果
21 通電部位
22 電気絶縁用樹脂モールド
23 界面部
24 表層部
30 表層部応力測定装置
40 診断装置
42 界面部応力算出部
43 樹脂モールド応力比データベース
44 相当経過年数算出部
45 材料疲労定数データベース
46 表示部
S101 第1の工程
S102 第2の工程
S103 第3の工程
S1 界面部の応力
S2 表層部の応力

Claims (14)

  1. 通電部位を覆う電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法であって、
    前記電気機器の通電による熱的負荷で生じる、前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部にかかる応力を測定する第1の工程と、
    前記通電部位の発熱を考慮して求められる前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部から界面部にかけての応力に基づいて記表層部にかかる応力および前記電気絶縁用樹脂モールドと前記通電部位との界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力との応力比をデータベース化したデータベースに基づいて、前記第1の工程で得た表層部にかかる応力の測定結果を、前記電気絶縁用樹脂モールドと前記通電部位との界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力に変換する第2の工程と、
    前記第2の工程で得た界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力を、前記電気絶縁用樹脂モールドの相当経過年数に変換する第3の工程と、
    を備える電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法。
  2. 請求項1に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法において、
    前記第1の工程で行う、前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部にかかる応力の測定は、通電による熱負荷状態にある前記電気機器に対し、非破壊で、前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部にかかる応力を測定することを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法。
  3. 請求項1に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法において、
    前記電気絶縁用樹脂モールドは、無機充填材料を配合する複合樹脂材料であり、前記無機充填材料は、結晶構造を有する粉末材料であることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法。
  4. 請求項に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法において、
    前記表層部にかかる応力と界面部にかかる応力との応力比は、有限要素法の熱応力解析によって得た、前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部から界面部にかけての応力分布から求めることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法。
  5. 請求項に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法において、
    前記応力比は、前記電気機器の寸法、出力、通電状態で関数化されていることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法。
  6. 請求項1に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法において、
    前記第3の工程は、電気絶縁用樹脂モールドから切り出した複合樹脂材料の試験片に対する、繰り返し引っ張り応力による疲労寿命試験から求めた材料疲労定数によるものであり、該材料疲労定数をデータベース化した材料疲労定数データベースを参照して、前記電気絶縁用樹脂モールドの相当経過年数を求めることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法。
  7. 請求項に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法において、
    前記材料疲労定数は、前記電気絶縁用樹脂モールドの材料組成によって関数化されていることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法。
  8. 請求項1に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法において、
    前記第3の工程で得られる、前記電気絶縁用樹脂モールドの相当経過年数と、前記電気機器の設計寿命との差分をとることで、前記電気機器の余寿命を求めることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法。
  9. 請求項1に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法において、
    前記電気機器は、変圧器、開閉器、モータまたはインバータであることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法。
  10. 通電部位を覆う電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システムであって、
    前記電気機器の通電による熱的負荷で生じる、前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部にかかる応力を測定する表層部応力測定装置と、
    前記通電部位の発熱を考慮して求められる前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部から界面部にかけての応力に基づいて記表層部にかかる応力および前記電気絶縁用樹脂モールドと前記通電部位との界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力との応力比をデータベース化した応力比データベースと、
    前記電気絶縁用樹脂モールドから切り出した複合樹脂材料の試験片に対する、繰り返し引っ張り応力による疲労寿命試験から求めた材料疲労定数をデータベース化した材料疲労定数データベースと、
    前記表層部応力測定装置で得た表層部にかかる応力の測定結果を、前記応力比データベースを参照して、界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力に変換する界面部応力算出部と、
    前記界面部応力算出部で得た界面部における前記電気絶縁用樹脂モールドにかかる応力を、前記材料疲労定数データベースを参照して、前記電気絶縁用樹脂モールドの相当経過年数に変換する相当経過年数算出部と、
    を備える電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システム。
  11. 請求項10に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システムにおいて、
    前記表層部応力測定装置は、通電による熱負荷状態にある前記電気機器に対し、非破壊で、前記電気絶縁用樹脂モールドの表層部にかかる応力を測定するものであることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システム。
  12. 請求項10に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システムにおいて、
    前記応力比は、電気機器の寸法、出力、通電状態で関数化されていることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システム。
  13. 請求項10に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システムにおいて、
    前記材料疲労定数は、電気絶縁用樹脂モールドから切り出した複合樹脂材料の試験片に対する、繰り返し引っ張り応力による疲労寿命試験の結果得られる疲労寿命曲線から求めたものであることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システム。
  14. 請求項10に記載の電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システムにおいて、
    前記材料疲労定数は、電気絶縁用樹脂モールドの材料組成によって関数化されていることを特徴とする電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断システム。
JP2016027723A 2016-02-17 2016-02-17 電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法および診断システム Active JP6668101B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016027723A JP6668101B2 (ja) 2016-02-17 2016-02-17 電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法および診断システム
TW106104064A TW201730553A (zh) 2016-02-17 2017-02-08 具備電氣絕緣用樹脂模具之電氣機器之診斷方法及診斷系統
PCT/JP2017/004619 WO2017141793A1 (ja) 2016-02-17 2017-02-08 電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法および診断システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016027723A JP6668101B2 (ja) 2016-02-17 2016-02-17 電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法および診断システム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017146183A JP2017146183A (ja) 2017-08-24
JP2017146183A5 JP2017146183A5 (ja) 2018-10-11
JP6668101B2 true JP6668101B2 (ja) 2020-03-18

Family

ID=59681380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016027723A Active JP6668101B2 (ja) 2016-02-17 2016-02-17 電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法および診断システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6668101B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004012270A (ja) * 2002-06-06 2004-01-15 Meidensha Corp モールド品の内部ひずみ測定法
JP2005259771A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Sony Corp パターン補正装置およびパターン補正方法
JP4630201B2 (ja) * 2005-02-28 2011-02-09 株式会社神戸製鋼所 構造部材の応力推定方法
JP4710701B2 (ja) * 2006-04-18 2011-06-29 富士電機システムズ株式会社 高分子材料の劣化診断方法および装置
JP5962443B2 (ja) * 2012-11-06 2016-08-03 日立金属株式会社 ケーブルの屈曲断線寿命予測方法および装置
WO2015132838A1 (ja) * 2014-03-03 2015-09-11 株式会社日立製作所 機械の材料疲労の表示方法、及びその装置
CN104056968A (zh) * 2014-05-11 2014-09-24 湖南大学 一种考虑使用寿命的模具结构优化的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017146183A (ja) 2017-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Simoni A new approach to the voltage-endurance test on electrical insulation
Ueta et al. Insulation characteristics of epoxy insulator with internal delamination-shaped micro-defects
Madonna et al. Evaluation of strand‐to‐strand capacitance and dissipation factor in thermally aged enamelled coils for low‐voltage electrical machines
JP5944773B2 (ja) 受変電設備における絶縁物の余寿命診断方法
JP6668101B2 (ja) 電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法および診断システム
Williamson et al. Investigation of equivalent stator-winding thermal resistance during insulation system ageing
Ji et al. Electrical Machine Design Considering Corona-Resistant Wire for More Electric Aircraft Applications
Rux et al. Assessing the condition of hydrogenerator stator winding insulation using the ramped high direct-voltage test method
Ji et al. Partial discharge investigation under humidity conditions via dissipation factor and insulation capacitance tip-up test
JP6670629B2 (ja) 電気機器の診断システム
JP6676003B2 (ja) モールド変圧器
WO2017141793A1 (ja) 電気絶縁用樹脂モールドを備えた電気機器の診断方法および診断システム
JP2019007806A (ja) 電気機器の診断システム及び方法
Smith et al. The modelling of electric field, capacitance and dissipation factor of a high voltage bushing over varying frequency
CN102445466B (zh) 确定电路板耐热性的方法和设备
Sanyal et al. Probabilistic analysis of the failure of high-voltage insulators based on compositional analysis
JP2012202695A (ja) 絶縁劣化診断方法および絶縁劣化診断装置
Yaroslavskiy et al. Condition assessment of belted PILC cables after 7 to 68 years of service
KR20110066693A (ko) 중대형 고압모터 정적 감시장치
Koufakis et al. Thermal coefficient measurements of the insulation in distribution transformers of a 20 kV network
JP2017146183A5 (ja)
Jyothi A non-destructive method for the life estimation of RIP transformer bushing
Znidarich Hydro generator high voltage stator windings: Part 4–type and routine production testing
Xu et al. Reliability and Aging Analysis for Power cables
Küchler et al. Influence of the stoichiometric ratio on the material properties and the aging behavior of anhydride-cured epoxy systems

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180903

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190625

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6668101

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150