JP6667335B2 - 電話番号調査履歴データベースに法人番号を結合すること - Google Patents
電話番号調査履歴データベースに法人番号を結合すること Download PDFInfo
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Description
よく知られているように、銀行・クレジットカード会社・消費者金融・通信販売など、電話番号を含む顧客の個人情報を大量に取り扱う業界においては、電話番号の利用状況を調べること(使われている電話番号なのか、あるいは、使われていない電話番号なのかを調べること)が日常的に繰り返し行われている。出願人は、1993年からこの種の調査を能率よく正確に自動的に行うコンピューティング技術の開発と改良に取り組んできた。典型的な技術について特許第2607043号公報および特許第2801969号公報に詳しく記載されている。また、電話番号利用状況の調査・活用コンピューティングについては、以下のような先行発明が周知である。
この文献に記載された発明では、コンピュータによりISDNに自動発呼し、加入者端末に呼び出しをかけることなく、電話番号の利用状況(使われている電話番号・使われていない電話番号・番号変更になった電話番号など)を調査している。また、この調査結果をデータベース化するとともに、調査を定期的に繰り返してつねに最新の利用状況をデータベースに反映させている。さらに、そのデータベースを利用し、たとえば顧客名簿の電話番号リストから現在使用されていない電話番号を抽出している。
この文献に記載された発明では、上記のデータベースに電話番号の利用状況の変遷が蓄積されることを利用している。各電話番号の利用状況の変遷、たとえば調査時点1では使用中→調査時点2では使用中→調査時点3では一次取りはずし→調査時点4では非使用→・・・→調査時点10では使用中→・・・という利用状況履歴がデータベースに蓄積される。そして、調査依頼人から調査すべき電話番号が入力されたとき、上記データベースで当該電話番号の利用履歴を調べ、その電話番号が「新設電話」なのか「延滞予備軍電話」なのか「非定期使用電話番号」なのかを判定し、判定結果を調査依頼人に報告するシステム構成としている。
この文献に記載された発明では、調査履歴データベース(この文献では電話番号データベースとしている)に基づいて以下のような判定を行っている。
(ア)長期居住者の判定
段落0024に記載されているように、電話番号データベースにおける調査対象電話番号の履歴情報が「所定期間継続して使用」されている場合には、当該電話番号の電話ユーザーに対して「高い与信」に該当する「長期居住者である判定」を与える。
(イ)移転者の判定
段落0025に記載されているように、電話番号データベースにおける調査対象電話番号の履歴情報に「新電話番号の案内」の記録が含まれていて、かつ、「新電話番号の案内」の記録以前の記録が「未使用の電話番号」である場合、当該電話番号の電話ユーザーに対して「移転者の判定」を与える。
(ウ)料金未納者の判定
段落0026に記載されているように、電話番号データベースにおける調査対象電話番号の履歴情報の最新の記録が「都合取り外し」である場合、当該電話番号の電話ユーザーに対して「料金未納者の判定」を与え、かつ、電話番号データベースにおける調査対象電話番号の履歴情報の「都合取り外し」の継続期間を調べて、「料金未納期間」も加えて出力する。
(エ)転入電話番号の判定および新設電話番号の判定
段落0028に記載されているように、電話番号データベースにおける調査対象電話番号の履歴情報の最新の記録が「使用状態」、かつ、その直前の記録が「未使用状態」である場合、当該電話番号に対して「転入電話番号の判定」または「新設電話番号の判定」のいずれかが与えられる。なお、いずれの判定になるのかは、当該電話番号が「所定期間内に移転した移転先電話番号のリスト」に含まれているか否かにより決まる。なお「所定期間内に移転した移転先電話番号のリスト」なるものは、電話番号データベースに基づいて別途にリストアップされているものと推認される。
(オ)要注意の判定
段落0029に記載されているように、調査対象として自宅電話番号と勤務先電話番号のセットが与えられた場合、電話番号データベースの該当番号の履歴を調べ、自宅電話番号と勤務先電話番号の両方に対し、上記(エ)の判定の仕方によって「新設電話番号の判定」が与えられている場合に、これら番号セットに対して「要注意の判定」を付加して出力する。
この文献に記載された発明は、ある企業や人がある時期において使用していた電話番号のその時期の利用履歴に基づいて、その企業や人の信用度を推測することを意図したものであり、つぎの事項(1)〜(7)により特定されるコンピュータシステムである。
(1)利用履歴データベースと、不良実績テーブルと、制御手段と、入力手段と、出力手段を備え、電話番号に基づいて電話契約者の信用度を推定するコンピュータシステムであること
(2)利用履歴データベースは、電話番号と、当該電話番号の利用履歴データとを対応付けして複数記憶すること
(3)利用履歴データは、電話番号の利用状況を調査期日に対応付けして時系列に配列すること
(4)不良実績テーブルは、所定期間分の利用履歴データの変遷パターンと、不良指標を対応付けして複数記述すること
(5)制御手段は、入力手段より電話番号Aと基準日Bの入力を受け付けた際、第1、第2処理を行うこと
(6)第1処理は、利用履歴データベースにおける電話番号Aの利用履歴データのうち、基準日Bの前または後または前後の所定期間の利用履歴データCを抽出すること
(7)第2処理は、不良実績テーブルから利用履歴データCに該当する不良指標を抽出し、当該不良指標を電話番号Aに対応付けして出力手段より出力させること
この文献に記載された発明に係るコンピューティングは、調査依頼人から提示された電話番号について発呼調査を行うことからスタートする。この発呼調査により得られた今現在の使用状況をあらわす電話番号調査データと、当該電話番号について調査履歴データベースに記録されている履歴データとに基づいて、当該電話番号の電話ユーザーの信用分析をする。信用度を分析するための方法(アルゴリズム)は複数種類用意されている。このことが本発明の大きな特徴の1つである。分析方法記憶部には複数種類の分析方法記述が記録されており、調査依頼人の要望に応じて使い分けすることができる。
周知のとおり、国税庁は、平成25年に成立した「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に基づき、平成27年末から、法人に対して法人番号を指定し、対象の法人へ通知した後、その法人番号と、法人名(商号または名称)と、所在地(本店または主たる事務所の所在地)とを対応づけした情報を、法人番号基本3情報として公表している。
出願人は、電話番号調査履歴データベースを作成してこれを活用する事業者に提供するビジネスを長年営んでおり、また、このデータベースの活用の仕方を顧客事業者のニーズに合わせて開発して提案するコンサル事業を行ってきた。その経験から、電話番号調査履歴データベースに法人番号の情報を結合すれば、顧客事業者において電話番号履歴データベースをこれまでにない方法で活用することができるようになり、したがって出願人が提供するデータベースの商品価値を格段に向上できると考えた。この考えにより以下に説明する本願発明が創作されたものである。
もっとも基本となるのは、つぎの事項(1)〜(6)により特定される方法として把握される発明である。
(1)電話番号調査履歴データベースに接続可能であるとともにインターネットに接続可能なコンピューティングシステムにより実施する方法であること
(2)電話番号調査履歴データベースは、固定電話網の電話番号として使用される可能性のある番号集合を対象として各番号を宛先として電話網に順次発呼し、電話網の反応に基づいて各番号の電話番号としての利用属性を判定する調査を定期的に実施した結果の履歴データを各電話番号に対応づけして集約したデータベースであること
(3)本システムは、当局が公表している法人番号・法人名・所在地の基本3情報を集約した法人番号基本3情報リストを取得して記憶装置に格納すること
(4)本システムは、前記基本3情報リスト中の1つのレコード(法人番号A・法人名B・所在地C)を読み取り、インターネット上の検索エンジンに法人名Bを検索語として問い合わせをし、検索エンジンから検索結果を取得すること
(5)本システムは、検索エンジンから取得した検索結果に含まれる複数のウェブサイトを所定の順番で探索し、法人名Bに関する情報を掲載しているウェブサイト中から所在地Cの記載を含んだ記事を見つけだし、さらに、当該記事から電話番号として使用される可能性のある番号(最上位桁が0の10桁の番号)を見つけだす電話番号抽出処理を行うこと
(6)本システムは、法人番号A・法人名B・所在地Cに基づく電話番号抽出処理によって電話番号Dを抽出した場合、電話番号調査履歴データベースにおいて電話番号Dと法人番号Aとの対応づけ情報を記録すること
この発明を実施することにより、電話番号調査履歴データベースに記録されている複数の電話番号に、その電話番号を使用している法人の法人番号(法人番号基本3情報)が自動的に結合されることになる。そのため、電話番号調査履歴データベースと法人の法人番号(法人番号基本3情報)間で相互に検索および照合することが可能となり、後述するように電話番号調査履歴データベースの活用法が格段に豊富化することになる。
図1に示すように、周知の電話番号調査履歴データベースを管理するDB管理システムは、発呼調査装置と接続されている。周知のとおり、発呼調査装置は、一実施例として、電話網からの反応に基づいて、発呼した番号の電話番号としての利用属性をつぎの6種類に分類するものとする。発呼調査装置は、発呼した番号が下記の6種類の分類にいずれか1つに該当すると判定し、判定結果を下記のフラグにより表現し、調査対象となった電話番号とフラグとを対応づけしたデータ(電話番号判定データ)を生成する。
●無効(使われていない番号) … フラグA
●有効(通話または通信可能) … フラグB
●移転(移転先アナウンスあり) … フラグC
●都合停止(通話不可) … フラグD
●局預け(通話不可) … フラグE
●その他(分類保留または再調査) … フラグF
背景技術として解説した参考文献1〜5に詳しく記載されているように、電話番号利用状況の調査・活用のコンピューティングの分野においては、電話番号として使用される可能性のある番号集合を対象として上述した発呼調査を大規模に定期的に繰り返し実行し、実行結果の前記電話番号判定データの履歴をデータベース化することが行われている。
この発明のコンピューティングの方法を実施するシステムは、図1に示すように、上述した電話番号調査履歴DB管理システムに接続するとともにインターネットに接続する。本システムの記憶装置には、国税庁の法人番号公表サイトから取得した法人番号基本3情報の最新リストが蔵置されており、この法人番号基本3情報リストに基づいて以下のように各法人が使用する電話番号を調べるプログラム(電話番号抽出処理プログラム)が稼働する。なお図示省略しているが、本システムにはキーボードやディスプレイなどを含んだユーザーインタフェース装置を備えており、担当者が本システムに指示を与えたり処理結果の出力を受けとったりすることができるようになっている。
図1に示すように、本システムは、電話番号抽出処理に伴って、調査対象となった法人番号A・法人名B・所在地Cの対応づけ情報に、調査により抽出した電話番号Dと、電話番号Dを抽出したウェブサイトのURLと、調査日とをさらに対応づけしたデータを記憶装置に作成した所定のテーブルに記録する。このテーブルは電話番号調査履歴データベースとは別に活用することは当業者に自明であろう。
以上のように法人番号基本3情報を電話番号に結合した本発明による電話番号調査履歴データベースは、参考文献1〜5に開示されているような従来どおりにさまざまに活用できることに加えて、たとえば新たにつぎのように活用することができる。
(B)法人番号または法人名から電話番号の履歴を確認し、それによって法人の与信情報を得る。
(C)法人番号または法人名から電話番号の移転情報を確認し、それによって法人の移転をいち早く知る。
(D)法人の電話番号を元に当該データベースから法人番号を取得し、毎月取得した法人番号データに照合することにより、新設法人か判定する。
(E)企業が保有する法人リストにある電話番号を元に当該データベースから法人番号を取得し、その法人番号を元に法人番号データに記載されている法人名と住所を照合し、企業が保有する法人リストと一致しているか確認する。現在の法人名が一致せず、過去の法人名と一致した場合は、法人名の変更があったと判断する。
Claims (9)
- つぎの事項(1)〜(6)により特定される方法。
(1)電話番号調査履歴データベースに接続可能であるとともにインターネットに接続可能なコンピューティングシステムにより実施する方法であること
(2)電話番号調査履歴データベースは、固定電話網の電話番号として使用される可能性のある番号集合を対象として各番号を宛先として電話網に順次発呼し、電話網の反応に基づいて各番号の電話番号としての利用属性を判定する調査を定期的に実施した結果の履歴データを各電話番号に対応づけして集約したデータベースであること
(3)本システムは、当局が公表している法人番号・法人名・所在地の基本3情報を集約した法人番号基本3情報リストを取得して記憶装置に格納すること
(4)本システムは、前記基本3情報リスト中の1つのレコード(法人番号A・法人名B・所在地C)を読み取り、インターネット上の検索エンジンに法人名Bを検索語として問い合わせをし、検索エンジンから検索結果を取得すること
(5)本システムは、検索エンジンから取得した検索結果に含まれる複数のウェブサイトを所定の順番で探索し、法人名Bに関する情報を掲載しているウェブサイト中から所在地Cの記載を含んだ記事を見つけだし、さらに、当該記事から電話番号として使用される可能性のある番号(最上位桁が0の10桁の番号)を見つけだす電話番号抽出処理を行うこと
(6)本システムは、法人番号A・法人名B・所在地Cに基づく電話番号抽出処理によって電話番号Dを抽出した場合、電話番号調査履歴データベースにおいて電話番号Dと法人番号Aとの対応づけ情報を記録すること - つぎの事項(7)により特定される請求項1に記載の方法。
(7)本システムは、法人番号A・法人名B・所在地Cに基づく電話番号抽出処理によって電話番号Dを抽出した場合、電話番号調査履歴データベースにおける電話番号Dのレコードに法人番号A・法人名B・所在地Cの対応づけ情報を記録すること - つぎの事項(8)により特定される請求項1に記載の方法。
(8)本システムは、法人番号A・法人名B・所在地Cに基づく電話番号抽出処理によって電話番号Dを抽出した場合、電話番号調査履歴データベースにおける電話番号Dのレコードに法人番号A・法人名B・所在地Cと、電話番号Dを抽出した前記ウェブサイトのURLと調査日を対応づけした情報を記録すること - つぎの事項(9)により特定される請求項1に記載の方法。
(9)本システムは、法人番号A・法人名B・所在地Cに基づく電話番号抽出処理によって電話番号Dを抽出した場合、法人番号A・法人名B・所在地C・電話番号Dと、電話番号Dを抽出した前記ウェブサイトのURLと調査日を対応づけした情報を調査結果テーブルに記録すること - つぎの事項(10)により特定される請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
(10)本システムは、電話番号抽出処理によって前記記事中に複数の電話番号を見つけた場合、当該記事におけるより上位の位置に記載された1つの電話番号を抽出すること - つぎの事項(11)により特定される請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
(11)本システムは、電話番号抽出処理において、検索エンジンから取得した検索結果に含まれる複数のウェブサイトをその掲載順に探索し、最初に見つけだした電話番号を前記電話番号Dとして抽出すること - つぎの事項(12)により特定される請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
(12)本システムは、当局が公表する最新の法人番号基本3情報リストに基づいて電話番号抽出処理を定期的に実施すること - 請求項1〜7のいずれかに記載のコンピューティングの方法を実施するようにプログラムされたシステム。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のコンピューティング方法を実施するためのコンピュータープログラム。
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