JP6666090B2 - アクチュエータシステム - Google Patents

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Description

本発明は、電動アクチュエータを制御するアクチュエータシステムに関する。
宇宙機の船体の姿勢制御や、宇宙機に搭載された観測機器の方向制御を行う機構として電動アクチュエータが用いられることがある。そして電動アクチュエータは、その駆動時に瞬間的に大きな電流を必要とすることが知られている。このような瞬間的に大きな電流を電動アクチュエータに供給するためには、大型の電源装置を備えなければならず、また電源電圧に変動を生じさせやすいという課題があった。
この課題に対し特許文献1に開示された先行技術は、電力を運動エネルギーに変換して保存し運動エネルギーを再度電力に変換することで、電源装置を大型化することなく瞬間的に大きな電流をアクチュエータに供給することができる。より詳しくは、特許文献1に開示された先行技術は、発電用モータと充電用モータとの回転軸を一体に形成し、小型で軽量な電源装置から充電用モータに供給する電力をその回転軸の運動エネルギーとして保存する。そして回転軸を減速させることにより放出したエネルギーを電力に変換してアクチュエータに供給する。これにより特許文献1に開示された先行技術は、電源装置からの比較的小さい電力によりモータの回転軸を加速していき、アクチュエータの駆動時に回転軸を減速させることで瞬間的に大きな電流をアクチュエータに供給することができる。
特開2012−253928号公報
上述のような宇宙機に用いられる電動アクチュエータは、制御の正確性や故障に対する信頼性が高いレベルで要求される。電動アクチュエータを正確に制御するための1つの手段は、その電動アクチュエータを三相交流電力でインバータ駆動することである。インバータ駆動は、その三相交流電力の電圧、周波数、及びそれらの時間的変化といった各種パラメータを制御できるため、電動アクチュエータの可動部を正確に制御するために有効である。このため特許文献1に開示された先行技術においても、三相交流電力によるインバータ駆動により電動アクチュエータを制御する手段が採用されている。しかしながら故障に対する信頼性について特許文献1に開示された先行技術は、例えば電源装置に何らかの異常が生じた場合には充電用モータへの電力供給が遮断されるため、アクチュエータを駆動させることができなくなる可能性がある。
このような状況への対策として、例えばアクチュエータに電力を供給する電源装置を複数の電源装置から継電器を介して選択的に切り替え可能な構成とすることによって、電源の冗長系を構成する方法が考えられる。すなわちアクチュエータに電力を供給している電源装置が故障した場合であっても、継電器を切り替えることによって他の正常な電源装置からアクチュエータに電力を供給することができる。しかし宇宙機は、内部のスペースが制限されるため継電器の搭載が困難な場合がある。また電源装置を切り替える当該方法は、電源装置の故障を検知して継電器を切り替える必要がある。このとき継電器の切り替えは、接続した複数の電源装置間を跨いで行われる。このため切り替え機構自体に故障が生じた場合には正常な電源装置に切り替えることができず、やはりアクチュエータを駆動させることができなくなる虞が生ずる。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、故障に対する信頼性が高いアクチュエータシステムを提供することにある。
<本発明の第1の態様>
本発明の第1の態様は、第1励磁コイル及び第2励磁コイルを含み、前記第1励磁コイル又は前記第2励磁コイルの少なくとも一方に電力を印加することにより回転する電動機と、前記第1励磁コイルに電力を印加する第1電源装置と、前記第2励磁コイルに電力を印加する第2電源装置と、前記電動機の駆動力により回転するフライホイールと、第1誘導コイルを含み、前記フライホイールの回転運動エネルギーにより前記第1誘導コイルに電力が発生する発電機と、前記第1誘導コイルに発生した電力で駆動される第1アクチュエータと、を備え、前記第1電源装置及び前記第2電源装置が供給する電力は、前記第1アクチュエータの慣性負荷に対して消費される電力よりも小さい、アクチュエータシステムである。
第1電源装置は、第1励磁コイルに電力を印加する。また第2電源装置は、第2励磁コイルに電力を印加する。そして第1励磁コイル及び第2励磁コイルを含む電動機は、これらの少なくとも一方に電力が印加されることにより回転する。このときフライホイールは、電動機の駆動力により回転する。一方、第1誘導コイルを含む発電機は、フライホイールの回転運動エネルギーにより第1誘導コイルに電力を発生させる。そして第1アクチュエータは、第1誘導コイルに発生する電力によって駆動される。
上述の構成により本発明に係るアクチュエータシステムは、電動機で電力を運動エネルギーに変換して徐々にフライホイールに運動エネルギーを蓄積し、発電機により運動エネルギーを電力に変換して、瞬間的に大きな電力を第1アクチュエータに供給することができる。ここで電動機は、第1励磁コイル又は第2励磁コイルの少なくとも一方に電力を印加することにより回転する。そのため第1電源装置又は第2電源装置のいずれか一方が故障した場合においても、第1アクチュエータの駆動に要する電力は、第1電源装置又は第2電源装置のうち故障していない方の電源装置から供給されることになる。よって本発明に係るアクチュエータシステムは、継電器を使用することなく電源の冗長系を構成することができるので、第1電源装置又は第2電源装置のいずれか一方が故障した場合においても第1アクチュエータを駆動することができる。
これにより本発明の第1の態様によれば、継電器を使用することなく電源の冗長系を構成することができるので、故障に対する信頼性が高いアクチュエータシステムを提供することができるという作用効果が得られる。
<本発明の第2の態様>
本発明の第2の態様は、前述した本発明の第1の態様において、前記第1電源装置から前記第1励磁コイルへ供給される電力と、前記第2電源装置から前記第2励磁コイルへ供給される電力とは、給電路が互いに独立して形成されている、アクチュエータシステムである。
電動機が含む第1励磁コイル及び第2励磁コイルのうち、第1励磁コイルへは第1電源装置から電力が供給され、第2励磁コイルへは第2電源装置から電力が供給される。電動機に電力が供給されるこれらの給電路は、互いに独立して形成されている。このため電動機に供給される電力は、第1電源装置又は第2電源装置の少なくとも一方から供給される。またこれらの給電路が互いに独立していることにより、第1電源装置又は第2電源装置のいずれか一方の電源装置が故障した場合においても、他方の電源装置に故障が波及することなく第1アクチュエータを駆動することができる。
これにより本発明の第2の態様によれば、一方の電源装置の故障が他方の電源装置に波及せず、故障に対する信頼性がより高いアクチュエータシステムを提供することができるという作用効果が得られる。
<本発明の第3の態様>
本発明の第3の態様は、前述した本発明の第1又は2の態様において、前記発電機が発電する電力を変換して前記第1アクチュエータに供給する第1電力変換装置をさらに備え、前記第1アクチュエータは、前記第1アクチュエータが必要とする電力を示す第1電力要求情報を前記第1電力変換装置に送信する第1アクチュエータ制御装置を含み、前記第1電力変換装置は、前記第1アクチュエータ制御装置から受信した前記第1電力要求情報に基づいて前記発電機の発電量を制御する第1発電制御装置を含む、アクチュエータシステムである。
第1アクチュエータ制御装置は、第1アクチュエータの駆動に必要な電力値を第1電力要求情報として算出し、その第1電力要求情報を第1電力変換装置に送信する。また第1発電制御装置は、第1アクチュエータ制御装置から受信した第1電力要求情報に基づいて発電機の発電量を制御する。このため発電機は、第1アクチュエータの駆動に必要な電力を発電することができる。
この一連の発電制御において、第1アクチュエータの制御は、第1アクチュエータに内蔵された第1アクチュエータ制御装置によって行われる。また第1電力変換装置の制御は、第1電力変換装置に内蔵された第1発電制御装置によって行われる。さらに第1アクチュエータ制御装置及び第1発電制御装置は、第1電源装置及び第2電源装置から電動機に電力が供給される充電動作に対して直接関与しない。このため本発明に係るアクチュエータシステムは、システム内部の制御対象ごとに制御装置を備えるいわゆる分散制御システムを構成することになる。
ここでもし仮にシステム全体を1つの制御装置により統括制御するいわゆる集中制御システムを採用した場合には、その制御装置の故障がシステム全体の稼働停止につながる虞がある。これに対し本発明に係るアクチュエータシステムは、個々の制御対象に生じる故障が他の制御対象に波及する虞を低減することができる。したがって例えば、第1電源装置又は第2電源装置が故障した場合においても、その故障が第1アクチュエータに波及する虞を低減することができる。
これにより本発明の第3の態様によれば、いわゆる分散制御システムを構成するため、故障に対する信頼性がより高いアクチュエータシステムを提供することができるという作用効果が得られる。
<本発明の第4の態様>
本発明の第4の態様は、前述した本発明の第1〜3のいずれかの態様において、前記発電機は、前記フライホイールの回転運動エネルギーにより電力が発生する第2誘導コイルをさらに含み、前記アクチュエータシステムは、前記第2誘導コイルに発生した電力で駆動される第2アクチュエータをさらに備える、アクチュエータシステムである。
第1アクチュエータ及び第2アクチュエータには、電動機で電力を運動エネルギーに変換して徐々にフライホイールに運動エネルギーを蓄積し、発電機により運動エネルギーを電力に変換して瞬間的に大きな電力を供給することができる。よって本発明に係るアクチュエータシステムは、継電器を使用することなくアクチュエータの冗長系を構成することができるので、第1アクチュエータ又は第2アクチュエータのいずれか一方が故障した場合においても他方のアクチュエータを駆動することができる。
これにより本発明の第4の態様によれば、継電器を使用することなくアクチュエータの冗長系を構成することができるので、故障に対する信頼性がさらに高いアクチュエータシステムを提供することができるという作用効果が得られる。
<本発明の第5の態様>
本発明の第5の態様は、前述した本発明の第4の態様において、前記第1誘導コイルから前記第1アクチュエータへ供給される電力と、前記第2誘導コイルから前記第2アクチュエータへ供給される電力とは、給電路が互いに独立して形成されている、アクチュエータシステムである。
発電機が含む第1誘導コイル及び第2誘導コイルのうち、第1誘導コイルは第1アクチュエータへ電力を供給し、第2誘導コイルは第2アクチュエータへ電力を供給する。発電機から電力が供給されるこれらの給電路は、互いに独立して形成されている。このため第1アクチュエータ又は第2アクチュエータのいずれか一方が故障した場合においても、他方のアクチュエータに故障が波及することなくそのアクチュエータを駆動することができる。
これにより本発明の第5の態様によれば、一方のアクチュエータの故障が他方のアクチュエータに波及せず、故障に対する信頼性がより高いアクチュエータシステムを提供することができるという作用効果が得られる。
<本発明の第6の態様>
本発明の第6の態様は、前述した本発明の第4又は5の態様において、前記発電機が発電する電力を変換して前記第2アクチュエータに供給する第2電力変換装置をさらに備え、前記第2アクチュエータは、前記第2アクチュエータが必要とする電力値を示す第2電力要求情報を前記第2電力変換装置に送信する第2アクチュエータ制御装置を含み、前記第2電力変換装置は、前記第2アクチュエータ制御装置から受信した前記第2電力要求情報に基づいて前記発電機の発電量を制御する第2発電制御装置を含む、アクチュエータシステム。
第2アクチュエータ制御装置は、第2アクチュエータの駆動に必要な電力値を第2電力要求情報として算出し、その第2電力要求情報を第2電力変換装置に送信する。また第2電力変換装置の第2発電制御装置は、第2アクチュエータ制御装置から受信した第2電力要求情報に基づいて発電機の発電量を制御する。このため発電機は、第1アクチュエータ及び第2アクチュエータの駆動に必要な電力を発電することができる。
この一連の発電制御において、第2アクチュエータの制御は、第2アクチュエータに内蔵された第2アクチュエータ制御装置によって行われる。また第2電力変換装置の制御は、第2電力変換装置に内蔵された第2発電制御装置によって行われる。さらに第2アクチュエータ制御装置及び第2発電制御装置は、第1電源装置及び第2電源装置から電動機に電力が供給される充電動作に対して直接関与しない。このため本発明に係るアクチュエータシステムは、システム内部の制御対象ごとに制御装置を備えるいわゆる分散制御システムを構成することになる。
ここでもし仮にシステム全体を1つの制御装置により統括制御するいわゆる集中制御システムを採用した場合には、その制御装置の故障がシステム全体の稼働停止につながる虞がある。これに対し本発明に係るアクチュエータシステムは、個々の制御対象に生じる故障が他の制御対象に波及する虞を低減することができる。したがって例えば、第1アクチュエータ又は第2アクチュエータが故障した場合においても、その故障が第1電源装置又は第1電源装置に波及する虞を低減することができる。
これにより本発明の第6の態様によれば、いわゆる分散制御システムを構成するため、本発明の第3の態様と同様の作用効果が得られる。
本発明に係るアクチュエータシステムのブロック図である。 本発明に係る電動発電機の構成図である。 本発明に係る電動機の水平断面図である。 本発明に係る発電機の水平断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るアクチュエータシステム1のブロック図である。
アクチュエータシステム1は、第1電源装置2、第1充電電力変換装置3、電動発電機4、第2電源装置5、第2充電電力変換装置6、「第1電力変換装置」としての第1発電電力変換装置7、第1アクチュエータ8、「第2電力変換装置」としての第2発電電力変換装置9、第2アクチュエータ10、制御用電源装置11、電源回路12を備える。
第1電源装置2は、数百ボルトの電力を供給可能である小型で軽量な電源装置であり、本実施例では直流電力を供給するものとする。
第1充電電力変換装置3は、第1充電制御装置31、充電用インバータ32を備える。
第1充電制御装置31は、公知のマイコン制御回路であり、後述するように電動発電機4の回転状態検出センサ40により電動発電機4の内部に設けられたフライホイール45(図1では図示を省略)の回転状態を監視する。そして第1充電制御装置31は、回転状態検出センサ40からの情報に基づいて、充電用インバータ32が変換する電力の電圧及びまたは周波数を制御する。充電用インバータ32は、例えばパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)インバータであり、第1電源装置2から受電した直流電力を第1充電制御装置31の制御に基づいて三相交流電力に変換する。そして充電用インバータ32は、変換した三相交流電力を電動発電機4に印加する。
電動発電機4は、詳細を後述するように、フライホイール45(図1では図示を省略)を含み、第1充電電力変換装置3及び第2充電電力変換装置6の両方から電力を受電するとともに、電力を運動エネルギーに変換してフライホイール45に保存する。そして必要に応じて運動エネルギーを電力に変換し、第1発電電力変換装置7と第2発電電力変換装置9の両方に電力を供給する。ここで電動発電機4は、第1充電電力変換装置3又は第2充電電力変換装置6の少なくとも一方から電力を受電することにより稼働することができる。
電動発電機4は、回転状態検出センサ40を含む。回転状態検出センサ40は、電動発電機4に内蔵されたフライホイール45(図1では図示を省略)の回転状態を検出するレゾルバである。また回転状態検出センサ40は、検出した回転状態に基づいてフライホイール45が保存するエネルギー量を算出することもできる。
第2電源装置5は、数百ボルトの電力を供給可能である小型で軽量な電源装置であり、本実施例では直流電力を供給するものとする。
第2充電電力変換装置6は、第2充電制御装置61、充電用インバータ62を備える。
第2充電制御装置61は、公知のマイコン制御回路であり、電動発電機4の回転状態検出センサ40からの情報に基づいて、充電用インバータ62が変換する電力の電圧及び周波数を制御する。充電用インバータ62は、PWMインバータであり、第2電源装置5から受電した直流電力を第2充電制御装置61の制御に基づいて三相交流電力に変換する。そして充電用インバータ62は、変換した三相交流電力を電動発電機4に印加する。
第1発電電力変換装置7は、第1発電制御装置71、発電用双方向インバータ72を備える。
第1発電制御装置71は、公知のマイコン制御回路であり、電動発電機4の回転状態検出センサ40からの情報に基づいて発電用双方向インバータ72の動作を制御する。発電用双方向インバータ72は、PWMインバータであり、直流電力と交流電力とを相互に変換可能である。また発電用双方向インバータ72は、第1発電制御装置71の制御に基づいて、電動発電機4の発電量を制御するための励磁電力を電動発電機4に印加するとともに、電動発電機4から受電した交流電力を直流電力に変換する。そして発電用双方向インバータ72は、変換した直流電力を第1アクチュエータ8に供給する。
第1アクチュエータ8は、第1アクチュエータ制御装置81、駆動用インバータ82、駆動用モータ83、可動部84を備える。
第1アクチュエータ制御装置81は、公知のマイコン制御回路であり、第1アクチュエータ8を駆動するための外部からの駆動指令を受信する。また第1アクチュエータ制御装置81は、当該駆動指令に基づいて可動部84を動作させるために必要な電力値を第1電力要求情報として計算する。そして第1アクチュエータ制御装置81は、第1発電電力変換装置7の第1発電制御装置71へ第1電力要求情報を送信するとともに、駆動用インバータ82へ制御信号を送信する。ここで第1電力要求情報は、単なる電力値に限られるものではなく、例えば可動部84の駆動計画に則して必要となる発電開始から発電終了までの電力の供給計画、すなわち電力値の時間パターンであってもよい。
駆動用インバータ82は、発電用双方向インバータ72から供給される直流電力を受電し、第1アクチュエータ制御装置81から受信した制御信号に基づいてその直流電力を三相交流電力に変換する。そして駆動用インバータ82は、変換した三相交流電力により駆動用モータ83をインバータ駆動する。
駆動用モータ83は、駆動用インバータ82からの三相交流電力によりインバータ駆動され、可動部84に動力を伝える。
可動部84は、駆動用モータ83の駆動力により、例えばボールスクリュー機構を介してノズルを伸縮させる等の動きが可能な可動構造として形成されている。ただし第1アクチュエータ8は、可動部84の動作が直線運動であるリニアアクチュエータに限定されるものではなく、例えば可動部84の動作が回転運動であるロータリアクチュエータであってもよい。
第2発電電力変換装置9は、第2発電制御装置91、発電用双方向インバータ92を備える。
第2発電制御装置91は、公知のマイコン制御回路であり、電動発電機4の回転状態検出センサ40からの情報に基づいて発電用双方向インバータ92の動作を制御する。発電用双方向インバータ92は、PWMインバータであり、直流電力と交流電力とを相互に変換可能である。また発電用双方向インバータ92は、第2発電制御装置91の制御に基づいて、電動発電機4の発電量を制御するための励磁電力を電動発電機4に印加するとともに、電動発電機4から受電した交流電力を直流電力に変換する。そして発電用双方向インバータ92は、変換した直流電力を第2アクチュエータ10に供給する。
第2アクチュエータ10は、第2アクチュエータ制御装置101、駆動用インバータ102、駆動用モータ103、可動部104を備える。
第2アクチュエータ制御装置101は、公知のマイコン制御回路であり、第2アクチュエータ10を駆動するための外部からの駆動指令を受信する。また第2アクチュエータ制御装置101は、当該駆動指令に基づいて可動部104を動作させるために必要な電力値を第2電力要求情報として計算する。そして第2アクチュエータ制御装置101は、第2発電電力変換装置9の第2発電制御装置91へ第2電力要求情報を送信するとともに、駆動用インバータ102へ制御信号を送信する。ここで第2電力要求情報は、単なる電力値に限られるものではなく、例えば可動部104の駆動計画に則して必要となる発電開始から発電終了までの電力の供給計画、すなわち電力値の時間パターンであってもよい。
駆動用インバータ102は、発電用双方向インバータ92から供給される直流電力を受電し、第2アクチュエータ制御装置101から受信した制御信号に基づいてその直流電力を三相交流電力に変換する。そして駆動用インバータ102は、変換した三相交流電力により駆動用モータ103をインバータ駆動する。
駆動用モータ103は、駆動用インバータ102からの三相交流電力によりインバータ駆動され、可動部104に動力を伝える。
可動部104は、駆動用モータ103の駆動力により、例えばボールスクリュー機構を介してノズルを伸縮させる等の動きが可能な可動部分である。ただし第2アクチュエータ10は、可動部104の動作が直線運動であるリニアアクチュエータに限定されるものではなく、例えば可動部104の動作が回転運動であるロータリアクチュエータであってもよい。
制御用電源装置11は、アクチュエータシステム1が内部に備える各制御装置に電力を供給するための電源装置である。具体的には制御用電源装置11からの電力は、第1充電制御装置31、第2充電制御装置61、第1発電制御装置71、第1アクチュエータ制御装置81、第2発電制御装置91、第2アクチュエータ制御装置101に供給される。
電源回路12は、制御用電源装置11から電力を受電し、上述の各制御装置に適合した電力に変換して各制御装置に配電する。
次に電動発電機4の内部構成について説明する。
図2は、本発明に係る電動発電機4の構成図である。図3は、本発明に係る電動機41の水平断面図である。図4は、本発明に係る発電機42の水平断面図である。
電動発電機4は、電動機41、発電機42、ロータシャフト43、ベアリング44を備える。本実施例において電動発電機4は、アウターロータ型の永久磁石同期式モータジェネレータである。
電動機41は、電動機ロータ411、電動機永久磁石412、電動機ステータコア413、3つの第1励磁コイル414、3つの第2励磁コイル415を含む。
電動機ロータ411は、電動機41の回転子であり本実施例では有底円筒形に形成されている。ただし電動機ロータ411の形状は、これに限定されるものではなく種々の変更が可能である。
電動機永久磁石412は、電動機ロータ411の内周面に周方向に沿って形成された永久磁石であり、N極とS極が隣接して交互に配置されている。また電動機永久磁石412は、電動機ロータ411と一体に形成されており、電動機41の回転子の一部である。
電動機ステータコア413は、電動機41の固定子であり、電動機永久磁石412の内側に配置されている。
3つの第1励磁コイル414はそれぞれ、電動機41の回転中心から放射状に配置され、電動機永久磁石412に対向するように電動機ステータコア413に巻回されている。そして第1励磁コイル414は、第1充電電力変換装置3の充電用インバータ32に接続され、充電用インバータ32から印加される三相交流電力により電動機41を回転駆動する。
3つの第2励磁コイル415はそれぞれ、電動機41の回転中心から放射状に配置され、電動機永久磁石412に対向するように電動機ステータコア413に巻回されている。そして第2励磁コイル415は、第2充電電力変換装置6の充電用インバータ62に接続され、充電用インバータ62から印加される三相交流電力により電動機41を回転駆動する。
発電機42は、発電機ロータ421、発電機永久磁石422、発電機ステータコア423、3つの第1誘導コイル424、3つの第2誘導コイル425を含む。
発電機ロータ421は、発電機42の回転子であり本実施例では有底円筒形に形成されている。ただし発電機ロータ421の形状は、これに限定されるものではなく種々の変更が可能である。
発電機永久磁石422は、発電機ロータ421の内周面に周方向に沿って形成された永久磁石であり、N極とS極が隣接して交互に配置されている。また発電機永久磁石422は、発電機ロータ421と一体に形成されており、発電機42の回転子の一部である。
発電機ステータコア423は、発電機42の固定子であり、発電機永久磁石422の内側に配置されている。
3つの第1誘導コイル424はそれぞれ、発電機42の回転中心から放射状に配置され、発電機永久磁石422に対向するように発電機ステータコア423に巻回されている。そして第1誘導コイル424は、第1発電電力変換装置7に接続され、第1誘導コイル424に発生した三相交流電力を第1発電電力変換装置7に出力する。
3つの第2誘導コイル425はそれぞれ、発電機42の回転中心から放射状に配置され、発電機永久磁石422に対向するように発電機ステータコア423に巻回されている。そして第2誘導コイル425は、第2発電電力変換装置9に接続され、第2誘導コイル425に発生した三相交流電力を第2発電電力変換装置9に出力する。
ロータシャフト43は、電動機41及び発電機42が共有する回転軸であり、電動機41及び発電機42とそれぞれの重心において一体に形成されている。
ベアリング44は、ロータシャフト43を支持する軸受である。尚、ロータシャフト43を支持するために、磁気軸受のような他の機構を採用してベアリング44の代替構成としてもよい。また空気抵抗による回転の損失を低減するために、電動発電機4の内部の気圧を低下させる機構を別途設けてもよい。
フライホイール45は、電動機永久磁石412が形成された電動機ロータ411、発電機永久磁石422が形成された発電機ロータ421、ロータシャフト43が一体となって構成され、回転することにより運動エネルギーを保存する。
以下、本発明の実施形態における制御動作について図1及び図2を参照して説明する。
まず電動発電機4は、以下の充電方法によりエネルギーを蓄積して保存する。
第1充電電力変換装置3は、第1電源装置2が出力する直流電力を三相交流電力に変換して電動機41が含む3つの第1励磁コイル414に印加する。このとき第1充電制御装置31は、回転状態検出センサ40が検出したフライホイール45の回転状態を監視しながら、充電用インバータ32が出力する三相交流電力の周波数を徐々に上昇させる制御を行う。
電動機41において、第1励磁コイル414に印加される三相交流電力の周波数が徐々に上昇すると、それに伴い電動機ロータ411の回転速度も徐々に上昇する。そのため電動機ロータ411と一体に形成されたフライホイール45の回転速度も上昇し、フライホイール45に運動エネルギーが蓄積されていくことになる。
これと並行して第2充電電力変換装置6は、第2電源装置5が出力する直流電力を三相交流電力に変換して電動機41が含む3つの第2励磁コイル415に印加する。このとき第2充電制御装置61は、回転状態検出センサ40が検出したフライホイール45の回転状態を監視しながら、充電用インバータ62が出力する三相交流電力の周波数を徐々に上昇させる制御を行う。
電動機41において、第2励磁コイル415に印加される三相交流電力の周波数が徐々に上昇すると、それに伴い電動機ロータ411の回転速度も徐々に上昇する。そのため電動機ロータ411と一体に形成されたフライホイール45の回転速度も上昇し、フライホイール45に運動エネルギーが蓄積されていくことになる。
このようにフライホイール45の運動エネルギーは、第1電源装置2から充電用インバータ32を介して第1励磁コイル414に印加される電力と、第2電源装置5から充電用インバータ62を介して第2励磁コイル415に印加される電力とによって蓄積される。これらの給電路は、互いに独立して形成されているのが好ましい。それによって一方の電源装置からの電力供給が停止した場合においても、もう一方の電源装置でフライホイール45の運動エネルギーを蓄積することができる。
フライホイール45の回転速度が上昇して、運動エネルギーが十分に蓄積されると、充電用インバータ32及び充電用インバータ62は、電動機41に印加する三相交流電力の周波数を一定にすることでフライホイール45の回転速度を一定に維持する。このとき充電用インバータ32及び充電用インバータ62は、電力供給を一時的に停止してフライホイール45を自由回転状態にしてもよい。ただしこのときフライホイール45は、摩擦や空気抵抗等に伴う僅かな自然放電により回転速度が緩やかに低下していく。そのためフライホイール45の回転速度がある程度低下した場合には、充電用インバータ32及び充電用インバータ62は、電力供給を再開してフライホイール45の回転速度を回復するのが好ましい。
次に電動発電機4は、以下の発電方法によりエネルギーを放出する。
第1アクチュエータ8が含む第1アクチュエータ制御装置81は、外部からの制御指令を受信する。そして第1アクチュエータ制御装置81は、外部からの制御指令に基づいて第1アクチュエータ8の可動部84を動作させるために必要な電力を算出する。また第1アクチュエータ制御装置81は、算出した電力の情報を第1発電電力変換装置7が含む第1発電制御装置71に送信する。
第1発電制御装置71は、第1アクチュエータ制御装置81から必要な電力の情報を受信するとともに、回転状態検出センサ40が検出したフライホイール45の回転状態を監視しながら、これらの情報に基づいて発電用双方向インバータ72を制御する。また第1発電制御装置71は、発電用双方向インバータ72が電動発電機4に励磁電力を印加できるようにするために、電源回路12から供給される直流電力の一部を発電用双方向インバータ72に供給する。
尚、第1アクチュエータ制御装置81から第1発電制御装置71へ必要な電力の情報を送信する手段の代替えとして、第1発電制御装置71は、第1アクチュエータ8の内部抵抗(図示せず)の電圧を監視する機構を設けてもよい。この場合に第1発電制御装置71は、その内部抵抗の電圧低下をもって第1アクチュエータ8に対する供給電力が不足していることを判断し、発電用双方向インバータ72への制御に反映させる。
発電用双方向インバータ72は、第1アクチュエータ8の駆動に要する電力を発電機42に発電させるために、フライホイール45の回転速度に相当する周波数よりも低い周波数の三相交流電力を瞬間的に第1誘導コイル424に印加してフライホイール45を減速させる。これにより発電機42は、第1誘導コイル424においてフライホイール45の回転速度の低下幅に相当する運動エネルギーを電力に変換する。そのため発電機42は、瞬間的に比較的大きな電力を発電用双方向インバータ72に供給することができる。また発電用双方向インバータ72は、第1誘導コイル424から供給される交流電力を直流電力に変換して第1アクチュエータ8が含む駆動用インバータ82に供給する。
つづいて第1アクチュエータ8は、以下の制御方法により、電動発電機4が発電した電力で駆動される。
駆動用インバータ82は、発電用双方向インバータ72から供給される直流電力を第1アクチュエータ制御装置81の制御に基づいて三相交流電力に変換して駆動用モータ83をインバータ駆動する。このとき駆動用インバータ82は、第1アクチュエータ8の可動部84が制御指令に従って正確に動作しているかどうかを確認しながら、変換する三相交流電力を制御する。これにより駆動用モータ83は、駆動用インバータ82による三相交流電力でインバータ駆動され、可動部84を正確に制御することができる。
発電機42は、発電した電力を第2発電電力変換装置9に対しても必要に応じて供給することができる。すなわち第2アクチュエータ10が含む第2アクチュエータ制御装置101は、外部からの制御指令を受信する。そして第2アクチュエータ制御装置101は、外部からの制御指令に基づいて第2アクチュエータ10の可動部104を動作させるために必要な電力を算出する。また第2アクチュエータ制御装置101は、算出した電力の情報を第2発電電力変換装置9が含む第2発電制御装置91に送信する。
第2発電制御装置91は、第2アクチュエータ制御装置101から必要な電力の情報を受信するとともに、回転状態検出センサ40が検出したフライホイール45の回転状態を監視しながら、これらの情報に基づいて発電用双方向インバータ92を制御する。また第2発電制御装置91は、発電用双方向インバータ92が電動発電機4に励磁電力を印加できるようにするために、電源回路12から供給される直流電力の一部を発電用双方向インバータ92に供給する。
尚、第2アクチュエータ制御装置101から第2発電制御装置91へ必要な電力の情報を送信する手段の代替えとして、第2発電制御装置91は、第2アクチュエータ10の内部抵抗(図示せず)の電圧を監視する機構を設けてもよい。この場合に第2発電制御装置91は、その内部抵抗の電圧低下をもって第2アクチュエータ10に対する供給電力が不足していることを判断し、発電用双方向インバータ92への制御に反映させる。
発電用双方向インバータ92は、第2アクチュエータ10の駆動に要する電力を発電機42に発電させるために、フライホイール45の回転速度に相当する周波数よりも低い周波数の三相交流電力を瞬間的に第2誘導コイル425に印加してフライホイール45を減速させる。これにより発電機42は、第2誘導コイル425においてフライホイール45の回転速度の低下幅に相当する運動エネルギーを電力に変換する。そのため発電機42は、瞬間的に比較的大きな電力を発電用双方向インバータ92に供給することができる。また発電用双方向インバータ92は、第2誘導コイル425から供給された交流電力を直流電力に変換して第2アクチュエータ10が含む駆動用インバータ102に供給する。
駆動用インバータ102は、発電用双方向インバータ92から供給される直流電力を第2アクチュエータ制御装置101の制御に基づいて三相交流電力に変換して駆動用モータ103をインバータ駆動する。このとき駆動用インバータ102は、第2アクチュエータ10の可動部104が制御指令に従って正確に動作しているかどうかを確認しながら、変換する三相交流電力を制御する。これにより駆動用モータ103は、駆動用インバータ102による三相交流電力でインバータ駆動され、可動部104を正確に制御することができる。
ここまで第1アクチュエータ8及び第2アクチュエータ10の駆動に必要な瞬間的に大きな電力を供給する制御機構を中心に説明してきた。より厳密にはこの瞬間的に大きな電力は、停止している可動部84、104が動作を開始する瞬間に必要となるものであり、その慣性負荷に対して消費される電力である。
一方、可動部84、104の動作の過渡状態や静止状態においても、可動部84、104は、電力を必要とする場合がある。例えば可動部84、104を変位させる動作において、その変位に対する抵抗力を外部から受ける場合には、可動部84、104は、その抵抗力に応じた電力を過渡状態において消費することになる。また例えば可動部84、104の静止状態において、駆動用モータ83、103に保持電力を印加し続けることで静止状態をより確実に維持する場合には、その静止状態の期間に電力を消費することになる。
これらの状況で必要とされる電力は、先述の慣性負荷に対する電力と比較して僅かであるため、第1電源装置2及び第2電源装置5から電動発電機4を介してその都度第1アクチュエータ8及び第2アクチュエータ10に供給することができる。具体的には例えば、可動部84の過渡状態において第1アクチュエータ制御装置81は、不足した電力の情報を第1発電制御装置71に送信する。そして発電用双方向インバータ72は、第1発電制御装置71の制御に従って不足分の電力を発電機42から受電して第1アクチュエータ8に供給する。このとき充電制御として第1充電制御装置31及び第2充電制御装置61は、回転状態検出センサ40からの情報に基づいてフライホイール45が放電状態であることを検知することができる。さらに第1充電制御装置31及び第2充電制御装置61は、フライホイール45の放電量が先述した摩擦や空気抵抗による自然放電よりも多いこと、及び慣性負荷に対して消費される電力よりも少ないことをもって、可動部84が電力を必要とする過渡状態又は静止状態であることを把握することができる。そして充電用インバータ32及び充電用インバータ62はそれぞれ、第1充電制御装置31及び第2充電制御装置61からの制御に基づいて、フライホイール45の回転速度を維持するための電力を電動発電機4に印加する。このように第1アクチュエータ8及び第2アクチュエータ10は、慣性負荷に対する瞬間的に大きな電力以外の電力も必要に応じて受電することができる。
上記説明したようにアクチュエータシステム1は、第1電源装置2及び第2電源装置5が供給する電力を電動機41で運動エネルギーに変換して徐々にフライホイール45に蓄積する。そして発電機42によりその運動エネルギーを電力に変換して、第1アクチュエータ8及び第2アクチュエータ10にその電力を供給する。このためアクチュエータシステム1は、第1電源装置2及び第2電源装置5が小型で軽量な電源装置であっても、第1アクチュエータ8及び第2アクチュエータ10の駆動に必要となる瞬間的に大きな電力を供給することができる。このとき第1電源装置2及び第2電源装置5から電動機41への電力供給は、電動機41が含む第1励磁コイル414及び第2励磁コイル415において行われる。そして電動機41は、第1電源装置2又は第2電源装置5の少なくとも一方が電力を供給することで駆動する。このため第1電源装置2又は第2電源装置5のいずれか一方に故障が生じても、アクチュエータシステム1は、第1アクチュエータ8及び第2アクチュエータ10を駆動することができる。
またアクチュエータシステム1は、継電器が不要であり、第1電源装置2及び第2電源装置5が電力を供給する給電路を切り替える必要がないため電源装置の故障を検出して継電器を切り替える機構も不要である。したがってアクチュエータシステム1は、継電器に関わる故障のリスクを排除した電源の冗長系を構成することができる。
さらにアクチュエータシステム1は、第1電源装置2及び第2電源装置5が電力を供給する給電路が互いに独立しているのが好ましい。それによって一方の電源装置に生じる故障が他方の電源装置に波及する虞を低減することができる。
また電動発電機4が発電する電力についても、発電機42から第1発電電力変換装置7及び第2発電電力変換装置9への電力供給は、発電機42が含む第1誘導コイル424及び第2誘導コイル425のそれぞれにおいて行われる。そして発電機42は、第1発電電力変換装置7を介して第1アクチュエータ8へ電力を供給することができ、第2発電電力変換装置9を介して第2アクチュエータ10へ電力を供給することができる。このため第1アクチュエータ8又は第2アクチュエータ10のいずれか一方に故障が生じても、アクチュエータシステム1は、他方のアクチュエータを駆動することができる。
またアクチュエータシステム1は、第1アクチュエータ8及び第2アクチュエータ10に電力が供給される給電路が互いに独立しているのが好ましい。それによって一方のアクチュエータに生じる故障が他方のアクチュエータに波及する虞を低減することができる。
さらにアクチュエータシステム1は、制御の方式としていわゆる分散制御システムを構成している。すなわち第1充電電力変換装置3、第2充電電力変換装置6、第1発電電力変換装置7、第2発電電力変換装置9、第1アクチュエータ8、第2アクチュエータ10は、これらの各制御対象が内蔵する制御装置によってそれぞれ自律的に制御される。このためいずれかの制御対象に故障が生じた場合であっても、他の制御対象に故障が波及する虞を低減することができる。
このようにして本発明によれば、故障に対する信頼性が高いアクチュエータシステム1を提供することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施例では、2つの電源装置(第1電源装置2及び第2電源装置5)を備えるアクチュエータシステム1を例示しているが、より多くの電源装置を備えてもよい。また上記実施例では、2つのアクチュエータ(第1アクチュエータ8及び第2アクチュエータ10)を備えるアクチュエータシステム1を例示しているが、より多くのアクチュエータを備えてもよい。
1 アクチュエータシステム
2 第1電源装置
3 第1充電電力変換装置
4 電動発電機
5 第2電源装置
6 第2充電電力変換装置
7 第1発電電力変換装置
8 第1アクチュエータ
9 第2発電電力変換装置
10 第2アクチュエータ
41 電動機
42 発電機
45 フライホイール
414 第1励磁コイル
415 第2励磁コイル
424 第1誘導コイル
425 第2誘導コイル

Claims (6)

  1. 第1励磁コイル及び第2励磁コイルを含み、前記第1励磁コイル又は前記第2励磁コイルの少なくとも一方に電力を印加することにより回転する電動機と、
    前記第1励磁コイルに電力を印加する第1電源装置と、
    前記第2励磁コイルに電力を印加する第2電源装置と、
    前記電動機の駆動力により回転するフライホイールと、
    第1誘導コイルを含み、前記フライホイールの回転運動エネルギーにより前記第1誘導コイルに電力が発生する発電機と、
    前記第1誘導コイルに発生した電力で駆動される第1アクチュエータと、を備え
    前記第1電源装置及び前記第2電源装置が供給する電力は、前記第1アクチュエータの慣性負荷に対して消費される電力よりも小さい、アクチュエータシステム。
  2. 請求項1に記載のアクチュエータシステムにおいて、前記第1電源装置から前記第1励磁コイルへ供給される電力と、前記第2電源装置から前記第2励磁コイルへ供給される電力とは、給電路が互いに独立して形成されている、アクチュエータシステム。
  3. 請求項1又は2に記載のアクチュエータシステムにおいて、前記発電機が発電する電力を変換して前記第1アクチュエータに供給する第1電力変換装置をさらに備え、
    前記第1アクチュエータは、前記第1アクチュエータが必要とする電力を示す第1電力要求情報を前記第1電力変換装置に送信する第1アクチュエータ制御装置を含み、
    前記第1電力変換装置は、前記第1アクチュエータ制御装置から受信した前記第1電力要求情報に基づいて前記発電機の発電量を制御する第1発電制御装置を含む、アクチュエータシステム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のアクチュエータシステムにおいて、前記発電機は、前記フライホイールの回転運動エネルギーにより電力が発生する第2誘導コイルをさらに含み、
    前記アクチュエータシステムは、前記第2誘導コイルに発生した電力で駆動される第2アクチュエータをさらに備える、アクチュエータシステム。
  5. 請求項4に記載のアクチュエータシステムにおいて、前記第1誘導コイルから前記第1アクチュエータへ供給される電力と、前記第2誘導コイルから前記第2アクチュエータへ供給される電力とは、給電路が互いに独立して形成されている、アクチュエータシステム。
  6. 請求項4又は5に記載のアクチュエータシステムにおいて、前記発電機が発電する電力を変換して前記第2アクチュエータに供給する第2電力変換装置をさらに備え、
    前記第2アクチュエータは、前記第2アクチュエータが必要とする電力を示す第2電力要求情報を前記第2電力変換装置に送信する第2アクチュエータ制御装置を含み、
    前記第2電力変換装置は、前記第2アクチュエータ制御装置から受信した前記第2電力要求情報に基づいて前記発電機の発電量を制御する第2発電制御装置を含む、アクチュエータシステム。
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