JP6665609B2 - 光強度測定方法および空間モード測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被測定光ファイバである空間多重光ファイバ(Spatial Division Multiplexing optical fiber、以下、「SDMファイバ」と記す)における空間モードごとの光強度を測定するための光強度測定方法および空間モード測定装置に関するものである。なお、本発明は、空間モードごとの光強度を測定することで、各空間モードの伝送損失の測定方法も想定している。
光ファイバ通信の大容量化を目的として、近年、空間モード光を利用した光伝送技術が研究されている。このような光伝送技術では、伝送媒体としてSDMファイバが利用されるため、SDMファイバの品質評価として、空間モードごとの伝送損失測定が行われる。
例えば、特許文献1には、空間モードごとの伝送損失を測定する技術として、光源から出力された光を2つの光束に分岐し、参照ファイバと被測定光ファイバを伝搬した光束を干渉させ、群遅延差により各空間モードに起因する干渉の強度を空間モードごとに独立観測する技術が開示されている。
特許文献2には、空間モードごとの伝送損失をカットバック法により測定する技術が開示されている。すなわち、特許文献2では、波長可変光源を利用して順次異なる波長の光を被測定光ファイバに入力し、波長ごとに光強度の二次元分布を測定する工程が、該被測定光ファイバのファイバ長を変えながら行われる。そして、測定対象となる空間モードごとに異なるファイバ長に設定された際の測定結果間の光強度比が計算されると、得られた強度比と光源側の出力光強度に基づいて、空間モードごとの光強度が求められる。
なお、カットバック法は、数モード光ファイバ(Few-Mode optical Fiber、以下、「FMF」と記す)における各空間モード光の伝送損失を測定する際、一定の入射条件においてFMFの一端(入力端)に測定光を入力させ、第1ファイバ長のFMFの他端(出力端)から出力される光の強度が測定される。次に、FMFをカットバック(被測定光ファイバの一部をカットし、短尺化された被測定光ファイバを接続し直す)することで、第1ファイバ長より短い第2ファイバ長のFMFに対して出力光強度が再度測定される。第1ファイバ長の設定時に得られる出力光強度と第2のファイバ長の設定時に得られる出力光強度との差分と、第1ファイバ長と第2ファイバ長との差分から、FMFにおける各空間モードの伝送損失が測定される。
特開昭62−063833号公報 特開2012−024223号公報
発明者らは、SDMファイバに対する従来の伝送損失測定方法、特に上述のカットバック法について検討した結果、以下のような課題を発見した。
すなわち、カットバック法が適用される測定系では、1つの空間モード(コア)のみを励振・受光できるように、被測定光ファイバであるSDMファイバの入力端と励起用ダミーファイバの出力端が調芯された後に接続される一方、SDMファイバの出力端と受光用ダミーファイバの入力端が調芯された後に接続される。
従来のカットバック法では、1つの空間モード(コア)について、光強度Pout1を測定した後、一旦SDMファイバをカットバックして光強度Pout2を測定する。このカットバックでは、Pout1測定後のSDMファイバの長さを調節した後、該SDMファイバの出力端と受光用ダミーファイバの入力端の調芯および接続が行われる。このようなカットバック動作は、測定すべき空間モードの数M(≧2)だけ繰り返し実行される必要があり、伝送損失の測定時間が長くなるという課題があった。
一方、測定対象となる全ての空間モード(コア)について、それぞれ(Pout1(m=1〜M)を測定した後にSDMファイバのカットバックを行い、続けて測定対象となる全ての空間モード(コア)について、それぞれ(Pout2を測定する場合、当該SDMファイバと、励起用および受光用ダミーファイバとの調芯および接続の手間がかなり軽減される。しかしながら、(Pout1と(Pout2の測定時に励起側ダミーファイバが調芯しなおされており、SDMファイバと励起用ダミーファイバとの接続損失が変わるため、この接続損失の変化が測定誤差になってしまうという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、SDMファイバにおける空間モードごとの光強度(伝送損失も含む)を効率的かつ高精度に測定可能にするための構造を備えた光強度(伝送損失も含む)測定方法および空間モード測定装置を提供することを目的としている。
上述の課題を解決するため、本実施形態に係る光強度測定方法は、変調工程と、入力工程と、受光工程と、光強度測定工程を備える。変調工程では、測定対象となる空間モードの数以上の数の複数の光が用意され、かつ、それぞれが異なる空間モードに対応付けられるよう異なる条件で、用意された光それぞれが変調される。入力工程では、個別に変調された複数の変調光が、被測定光ファイバであるSDMファイバの第1端から該SDMファイバ内へ、それぞれ異なる空間モードとなるよう入力される。受光工程では、SDMファイバの第2端(第1端に対向する端)から出力される出力光が、空間モードの区別なく一括受光され、該受光された出力光の光強度がアナログデータあるいはデジタルデータとして電気信号に変換される。光強度取得工程では、受光工程において得られた電気信号のデータを解析することにより、異なる変調条件による変調された変調光それぞれ光強度情報として、SDMファイバの第2端から出力されたM個の空間モードそれぞれの光強度P(=1〜M)が取得される。更に、得られた光強度情報に基づいて空間モードそれぞれの伝送損失も算定可能である。
本実施形態によれは、SDMファイバにおける各空間モードの光強度(光強度測定に伴い、伝送損失を測定すること含む)を効率的かつ高精度に測定することが可能になる。
本実施形態に係る伝送損失測定方法を実施する測定系(空間モード測定装置)の第1構成例を示す図である。 本実施形態に係る伝送損失測定方法を実施する測定系(空間モード測定装置)の第2構成例を示す図である。 本実施形態に係る光強度測定方法(伝送損失測定を含む)を説明するためのフローチャートである。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容をそれぞれ個別に列記して説明する。
本実施形態に係る光強度(伝送損失)測定方法は、被測定光ファイバであるSDMファイバにおける空間モードごとの光強度(伝送損失)を測定する。なお、SDMファイバとしては、それぞれが1つの空間モード(シングルモード)を導波させる複数のコアを共通クラッド内に備えたマルチコア光ファイバ(以下、「MCF」と記す)、複数の空間モードを導波させる1つのコアを備えたマルチモード光ファイバ(以下、「g」と記す)、および、それぞれが複数の空間モードを導波させるコアを共通クラッド内に複数備えたマルチモード・マルチコア光ファイバ(以下、「MM−MCF」と記す)が知られている。なお、本明細書において、マルチモードを伝送するコアは、複数のコア群が一つのコアとして機能する結合型マルチコアであってもよい。
本実施形態の第1態様として、光強度測定方法は、変調工程と、入力工程と、受光工程と、光強度取得工程(解析工程を含む)を備え、更に算出工程(伝送損失算出工程)を備えてもよい。光源からの光は測定対象となる空間モードの数M(≧2)以上の数の複数の光に分配される。変調工程では、分配された複数の光が、それぞれが異なる変調条件に対応付けられた複数の強度変調器に入力され、異なる変調光として個別に変調される。入力工程では、変調工程において個別に変調された複数の変調光が、それぞれ異なるM個の空間モードとなるよう、被測定光ファイバであるSDMファイバに入力される。入力工程においてSDMファイバ内に入力され該SDMファイバを伝搬した全ての変調光が空間モード多重されているため、受光工程では、SDMファイバからの出力光は、空間モードの区別なく受光デバイス(光電変換器)で一括受光され、係る出力光の光強度がアナログデータあるいはデジタルデータとして電気信号に変換される。光強度取得工程では、受光工程で変換された電気信号のデータを解析する解析工程が行われることにより、変調光それぞれの光強度情報として、SDMファイバから出力されるM個の空間モードそれぞれの光強度P(=1〜M)が取得される。なお、上記光強度取得工程に含まれる解析工程では、電気信号のデータをデジタル化した後にフーリエ変換による計算処理を行うことで、変調光ごとの光強度が計算されてもよく、電気スペクトルアナライザーを用いて、アナログの電気信号データのまま周波数ごとの光強度が取得されてもよい。入力工程においてSDMファイバに入力される変調光それぞれは、単一の空間モードとして入力される(変調光それぞれに対応する空間モード同士は互いに異なっている)。
本実施形態の第2態様として、上述の光強度測定の延長としての伝送損失測定を説明する。まず、光強度測定が、SDMファイバのファイバ長を変えて2回行われる。すなわち、第1ファイバ長Lに設定されたSDMファイバにおける第1光強度情報としてM個の空間モードそれぞれの光強度(Pout1が取得される(第1取得工程)。また、第1ファイバ長よりも短い第2ファイバ長L2に設定されたSDMファイバにおける第2光強度情報としてM個の空間モードそれぞれ光強度(Pout2が取得される(第2取得工程)。伝送損失算出工程では、第1および第2ファイバ長の差分長ΔL(=L−L)および第1および第2光強度情報のデシベル値の差分強度情報ΔP(=10・log10((Pout2)−10・log10((Pout1))から、測定対象となるM個の空間モードそれぞれの伝送損失α(=ΔP/ΔL)が算出される。この態様によれば、SDMファイバにおけるM個の空間モードそれぞれの伝送損失が効率的に測定される。
また、本実施形態の第1および第2態様における変調工程として、同一光源からの光を複数の光に分割し(測定対象である空間モードの数M以上の数の光に分割)、分割光それぞれに対応するよう個別の強度変調器が配置される。個別に配置された複数の強度変調器は、それぞれ異なる変調条件で分割光を個別に変調する。変調条件は、異なる周波数での強度変調(Chopping)すなわちパルスの周波数が異なる周波数変調でも、異なるタイミングでの通過変調(Gating)すなわち同一周波数でパルス発生の時間が異なるタイミング変調でもよい。
なお、異なる周波数での強度変調の場合、変調波形にもよるが、光源から出力された光のパワーの半分程度が受光できるため、測定感度を高めることが可能になる。また、異なるタイミングでの通過変調の場合、解析工程では、受光工程における受光タイミングを複数の強度変調器それぞれの光通過タイミングに同期させることにより、測定対象である空間モードに対応する光通過タイミングごとの光強度の経時変化が検出される。このような通過変調によれば、空間モードごとに光強度の経時変化を測定すればよく、測定系の実現が簡単になる。
本実施形態の第3態様として、通常の入力工程の前に、被測定光ファイバであるSDMファイバと同じ空間モードの電界分布を有する入力光ファイバを準備し、この入力光ファイバに対して予備入力工程、予備受光工程および予備光強度取得工程が行われてもよい。予備入力工程では、個別に変調された変調光それぞれがM個の空間モードとなるよう、入力光ファイバへ入力される。予備受光工程では、測定対象であるM個の空間モードを含む、入力光ファイバからの出力光が直接受光器で受光される。予備光強度取得工程では、予備受光工程で受光された出力光が、通常の光強度取得工程と同じく、異なる変調条件で個別に変調された変調光それぞれの光強度情報として、M個の空間モードそれぞれの光強度P (m=1〜M)が取得される。更に、入力ファイバの出力端と第1ファイバ長Lを有するSDMファイバの入力端とをお互いの空間モードが同一となるように調芯した後に、これら入力光ファイバとSDMファイバは結合される。このような接続状態において、通常の入力工程では、入力光ファイバからの出力光をSDMファイバに入力する。その後は、第1態様と同様に、受光工程、光強度取得工程(SDMファイバから出力されるM個の空間モードそれぞれの光強度は(Pout1)が行われる。これら工程が行われた後、第2態様における(Pout2、ΔP、ΔLを、それぞれP 、10・log10(P )―10・log10((Pout1)、Lとすれば、SDMファイバの伝送損失α(=ΔP/L)が算出される。この方法では、P を求めておいた入力光ファイバを固定すれば、被測定光ファイバであるSDMファイバを変えるごとに(Pout2を求めなくてもよく(第2光強度情報の測定時間の短縮)、すなわち、該(Pout2を測定するためにSDMファイバを切断しなくてもよい(SDMファイバのカットバックは不要)。
本実施形態の第1〜第3態様では、被測定光ファイバであるSDMファイバに対し、空間モード間の結合、すなわち空間モード間クロストークが生じないように変調光それぞれを入力することが重要である。変調光入力時の空間モード間クロストークは、−20dB以下であるのが好ましい。この態様によれば、各空間モードの伝送損失が高精度に測定できる。入力工程から受光工程に移行する前に、クロストーク最適化工程を設け、空間モード間クロストークを確認し、空間モード間クロストークが−20dBを超えないように、異なる変調条件で個別に変調された変調光それぞれがSDMファイバに入力される位置関係を調整することが好ましい。なお、クロストーク最適化工程により変調光それぞれの入力状態の最適化が行われると、その後は、入力工程および受光工程が続けて実行されればよい。または、上述のクロストーク最適化工程に替えて、光強度取得工程の後に光強度補正工程が実施されてもよい。この光強度補正工程では、クロストークの測定値および測定されたM個の空間モードそれぞれの光強度から、クロストークが無かった場合のM個の空間モードそれぞれの光強度が算出される。
本実施形態の第4態様として、空間モード測定装置は、上述の第1〜第3態様の測定を行うことで、被測定光ファイバであるSDMファイバにおけるM個の空間モードそれぞれの光強度(伝送損失)を測定する。当該空間モード測定装置は、光源と、スプリッタと、空間モード入力装置と、電変換器と、光強度情報取得部と、を備える。光源は、特定の波長の光を出力する。スプリッタは、光源からの光を、測定対象となる空間モードの数M(≧2)以上の数に分割する。空間モード入力装置は、複数の変調器と、入力端と、出力端と、を有する。複数の変調器は、スプリッタにより分割された光それぞれを異なる変調条件で個別に変調する。入力端は、複数の変調器から出力された変調光それぞれが個別に入力される。そのため、入力端側には、複数の入力端光ファイバが配置されてもよい。出力端は、少なくともM(≧2)個の空間モードを伝送可能な被測定光ファイバへ出力する。そのため、出力端側には、出力端光ファイバが配置されてもよい。光電変換器は、空間モード入力装置からの出力光をSDMファイバ経由で一括受光し、一括受光された出力光の光強度をアナログデータまたはデジタルデータとして電気信号に変換する。光強度情報取得部は、光電変換器からの電気信号のデータを解析することにより、変調光それぞれの光強度情報として、被測定光ファイバから出力されたM個の空間モードそれぞれの光強度P(=1〜M)を測定する。スプリッタの出力端の数は、測定対象である空間モードの数と同じかそれ以上が用意されていてもよい。空間モード入力装置の出力端は、被測定光ファイバであるSDMファイバの空間モードにそれぞれ対応付けられるよう、該SDMファイバの空間モード配置およびサイズに対し、合致した空間モード配置および同等またはそれ以下のサイズを有していればよい。空間モード入力装置の出力端は、空間モードが適正に入力できるようにSDMファイバの入力端が固定されていてもよい。また、空間モード入力装置の出力端には、SDMファイバへ入力される光の光軸に直交する平面上の位置及び該光軸を中心とした回転方向の位置の両方の微調整が可能な調芯装置がさらに付加されていてもよい。光電変換器は、SDMファイバからの出力光を空間モードの区別なく一括受光し、該出力光の光強度に対応する電気信号(アナログデータまたはデジタルデータ)を出力する受光デバイスを含む。光強度取得部では、受光工程での電気信号のデータをアナログデータのまま電気スペクトルアナライザーに入れ、周波数ごとの光強度データを空間モードごとの光強度を取得してもよい。あるいは、光強度取得部では、デジタルデータの電気信号をフーリエ変換し、周波数ごとの光強度を、該当する空間モードごとの光強度として取得してもよい。
本実施形態の第5態様として、上述の第4態様における光強度取得部は、更に空間モードそれぞれの伝送損失を算出するため、第1記憶部と、第2記憶部と、伝送損失算出部と、を有してもよい。第1記憶部は、第1ファイバ長に設定されたSDMファイバから出力されたM個の空間モードそれぞれの第1光強度情報の取得結果を格納する。第2記憶部は、第1ファイバ長とは異なる第2ファイバ長に設定されたSDMファイバから出力されたM個の空間モードそれぞれの第2光強度情報の取得結果を格納する。伝送損失算出部は、第1記憶部に格納された第1光強度情報、第2記憶部に格納された第2光強度情報、および第1ファイバ長と第2ファイバ長の差分長ΔLとから、M個の空間モードそれぞれの、SDMファイバの単位長さ当たりの伝送損失α(m=1〜M)を算出する。伝送損失算出の一例としては、上述の第2態様と同様に、伝送損失α(=ΔP/ΔL)としてもよい。あるいは、上述の第3態様と同様に、予備入力工程等を前提に、事前に第2光強度情報を測定しておき(第2光強度情報は第2記憶部に格納)、SDMファイバの第1光強度を測定してもよい。
なお、上述の第4および第5態様における複数の変調器それぞれは、光源からの分配光それぞれをチョッピング(Chopping)するON/OFF変調器であり、これら複数の変調器は、それぞれ異なる変調条件で個別に制御される。変調条件としては、チョッピングの周波数が異なる周波数に設定されてもよく(第1変調条件)、また、変調器ごとにチョッピングのタイミングがずらされてもよく(第2変調条件)。複数の変調器それぞれは、第1および第2変調条件の何れかに設定されていればよく、また、選択可能であればよい。チョッピングのタイミングをずらす場合は、変調器全部のタイミングをずらす必要があるため、変調器全部が統括した状態で制御されていてもよい。なお、各変調器が第1変調条件に設定された状態における光強度情報取得部は、光電気変換器からの電気信号のデータを、デジタルデータとして取得し、フーリエ変換し、周波数ごとの光強度を取得するフーリエ変換部、または、アナログ信号データとして取得し、周波数(スペクトル)ことの光強度を取得する電気スペクトルアナライザーを含むのが好ましい。
上述の第3態様に準拠した第6態様としては、上述の第4および第5態様の装置構成において、当該空間モード測定装置は、被測定光ファイバであるSDMファイバと同じ空間モードの電界分布を有する入力光ファイバが、空間モード入力装置とSDMファイバの間に配置されてもよい。用意された入力光ファイバに対して予備入力工程、予備受光工程、および予備光強度取得工程を予め実施しておくことにより、入力光ファイバから得られる空間モードそれぞれの光強度を上述の第2光強度情報として利用すれば、SDMファイバを変えた場合でも同一の第2光強度情報の使用が可能になる。つまり、第2光強度情報の測定時間の短縮と第2光強度情報を取得する際のSDMファイバの切断(カットバック)が不要になる。
以上、この[本願発明の実施形態の説明]の欄に列挙された各態様は、残りの全ての態様のそれぞれに対して、または、これら残りの態様の全ての組み合わせに対して適用可能である。
[本願発明の実施形態の詳細]
本願発明に係る光強度測定方法および空間モード測定装置の具体例を、以下に添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、これら例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図されている。
図1は、本実施形態に係る光強度測定方法を実施する測定系(空間モード測定装置)の第1構成例を示す図である。この第1構成例に係る空間モード測定装置1は、光源10と、測定対象となるそれぞれが異なる空間モードに割り当てられた強度変調器40A〜40Aと、被測定光ファイバであるSDMファイバ100と、光電変換器である受光デバイス(以下、「PD」と記す)80と、測定対象となる空間モードごとに光強度情報(または伝送損失)を取得する光強度情報取得部90Aと、を備える。なお、図1の例において、強度変調器40A〜40Aは、異なる周波数で入力光強度のON/OFF変調(Chopping)を行う。
図1中のC1は、被測定光ファイバであるSDMファイバ100の入力端101と全空間モードを入力するための入力用SDMファイバ(以下、「入力光ファイバ」と記す)50の出力端51との接続点であり、SDMファイバ100および入力光ファイバ50は、接続デバイス(調芯装置)60Aにより調芯された状態で接続される。一方、図1中のC2は、SDMファイバ100の出力端103と全空間モードを受光するための出力用SDMファイバ(以下、「出力光ファイバ」と記す)70の入力端71との接続点であり、SDMファイバ100および出力光ファイバ70は、接続デバイス(調芯装置)60Bにより調芯された状態で接続される。入力光ファイバ50が、SDMファイバ100と同様の構造を有し、出力光ファイバ70は、コア径の十分に大きく、かつ、空間モード数がSDMファイバ(被測定光ファイバ)100よりも十分多いマルチモード光ファイバ(以下、「MMF(MultiMode optical Fiber)」と記す)が適用されてもよい。なお、SDMファイバ100と入力光ファイバ50とは、空間モード間クロストークが測定に影響が出ない程度に十分低く(少なくとも−20dB以下)なるように、接続デバイス60Aを介して接続される。なお、入力光ファイバ50は、被測定光ファイバであるSDMファイバ100と同種の光ファイバが好ましい。例えば、被測定光ファイバと入力光ファイバは、両方とも非結合型MCF、両方とも結合型MCF、両方ともMMF、または、両方ともFMFとなる。
SDMファイバ100と入力光ファイバ50との調芯および接続を実現する接続デバイス60Aは、各光ファイバを長手軸に沿って配置させるためにV溝を有するのが、測定効率化の観点から好ましい。この場合、ファイバの長手軸を中心とした回転調心が可能になり、また、クラッド外径を基準とした軸合せが同時に可能になる。このような構成は、SDMファイバ100と出力光ファイバ70との調芯および接続を実現する接続デバイス60Bにも、同様に適用可能である。
光源10と強度変調器40A〜40Aの間には、空間モードごとに光源10からの光を強度変調器40A〜40Aそれぞれに振り分けるためのスプリッタとして機能するファンアウトデバイス(以下、「SDM−FO」と記す)20Aが配置されている。また、強度変調器40A〜40Aと入力光ファイバ50の間には、強度変調器40A〜40Aにおいてそれぞれ異なる空間モードとして個別に変調された変調光を入力光ファイバ50に導くためのファンインデバイス(以下、「SDM−FI」と記す)20Bが配置されている。SDM−FO20Aの入力端は、SDMファイバを介して光源10に光学的に接続されており、SDM−FO20Aの複数の出力端は、シングルモード光ファイバ(以下、「SMF」と記す)30Bを介して強度変調器40A〜40Aに個別に接続されている。一方、SDM−FI20Bの複数の入力端は、SMF30Cを介して強度変調器40A〜40Aに個別に接続されており、SDM−FI20Bの出力端は、入力光ファイバ50の入力端に光学的に接続されている。なお、強度変調器40A〜40AとSDM−FO20A(SDM−FOの20Aの入力端および出力端)により、空間モード入力装置が構成されている。
PD80は、出力光ファイバ70を介してSDMファイバ100を伝搬した全空間モードを一括受光し、電気配線85を介して光強度情報取得部90Aへその受光信号を出力する。光強度情報取得部90Aでは、後述のようにPD80からの受光信号を解析し、測定対象である空間モードごとに光強度を算出する。なお、図1の例において、強度変調器40A〜40Aは、分配された光をそれぞれ異なる周波数に強度変調(Chopping)を行う。光強度情報取得部90Aは、ファイバ長が調整されたSDMファイバそれぞれを伝搬した光を受光したPD80からの電気信号を受けるが、この電気信号には、第1ファイバ長(図1中、SDMファイバ100Aのファイバ長とSDMファイバ100Bのファイバ長の合計)に設定されたSDMファイバからの出力光の第1光強度情報を含む電気信号と、第1ファイバ長より短い第2ファイバ長(図1中、破線Aで切断されたSDMファイバ100Aのみのファイバ長)に設定されたSDMファイバからの出力光の第2光強度情報を含む電気信号を含む。光強度情報取得部90Aは、異なるファイバ長に設定された状態で得られる2種類の受光信号をそれぞれ個別にフーリエ解析し、これら2種類の受光信号(電気信号)それぞれに含まれる周波数成分ごとの光強度成分を取得することで、第1および第2光強度情報を得る。具体的にフーリエ解析では、電気信号を電気スペクトルアナライザーに直接入力することで、周波数ごとの光強度情報が取得し得る。また、フーリエ解析の他の例では、電気信号を一旦デジタル信号化し、フーリエ変換部で周波数ごとの信号強度を算出することで光強度情報が取得し得る。なお、電気スペクトルアナライザーおよびフーリエ変換部が図1中の処理部93に相当する。また、取得して得られた第1光強度情報及び第2光強度情報は、それぞれ光強度情報取得部90A中の第1記憶部94Aおよび第2記憶部94Bに格納される。図1中の91は、光強度情報取得部90Aによる検出結果の一例である。さらに、光強度情報取得部90Aは、伝送損失算出部95を有し、第1および第2ファイバ長の差分情報および第1および第2光強度情報の差分情報から、測定対象となる空間モードそれぞれに対応する周波数ごとの伝送損失を算出する。なお、切断後のSDMファイバ100Aのファイバ長(第2ファイバ長)は、1m〜22mであるのが望ましい。
図2は、本実施形態に係る光強度測定方法を実施する測定系(空間モード測定装置)の第2構成例を示す図である。この第2構成例に係る空間モード測定装置2は、強度変調器40B〜40Bおよび光強度情報取得部90Bを備えた点で、第1構成例に係る空間モード測定装置1(図1)と異なる。当該空間モード測定装置2のその他の構成ついては、第1構成例に係る空間モード測定装置1の構成と同じでよい。なお、図2の例において、強度変調器40B〜40Bは、光源10から連続して光が出力されているが、強度変調器全体が周期的に動作し、1回の周期内で、個別の強度変調器が個別の時間帯ごとに1回光出力動作中となる時間があるようにON/OFF変調(Gating)制御がなされている。
この第2構成例に係る空間モード測定装置2において、強度変調器40B〜40Bは、SDM−FO20AとSDM−FI20Bとの間に並列に配置され、分配された光をそれぞれが異なるタイミングで通過(Gating)させる。SDM−FO20Aと強度変調器40B〜40BとはSMF30Bを介して光学的に接続される一方、SDM−FI20Bと強度変調器40B〜40BともSMF30Cを介して光学的に接続されている。光強度情報取得部90Bは、ファイバ長が調整されたSDMファイバそれぞれを伝搬した光を受光したPD80からの電気信号を受けるが、この電気信号には、第1ファイバ長(図2中、SDMファイバ100Aのファイバ長とSDMファイバ100Bのファイバ長の合計)に設定されたSDMファイバからの出力光の第1光強度情報を含む電気信号と、第1ファイバ長より短い第2ファイバ長(図2中、破線Aで切断されたSDMファイバ100Aのみのファイバ長)に設定されたSDMファイバからの出力光の第2光強度情報を含む電気信号を含む。光強度情報取得部90Bは、空間的に一括受光した後の光を、受光タイミングを強度変調器40B〜40Bそれぞれの光通過タイミングに同期させることにより、異なるファイバ長に設定された状態で得られる2種類の受光信号(空間モードごとに順次受光した一連の光強度情報)から、第1および第2光強度情報として、光通過タイミングごとの光強度(各空間モードの光強度)の経時変化を検出する。すなわち、強度変調器40B〜40B側における光通過タイミングとPD80側における受光タイミングが同期しているため、光強度の経時変化を検出することで、各強度変調器がそれぞれ異なる時間帯に単独でONになっているタイミングの光強度が取得できる。取得された第1および大2光強度情報は、一旦第1記憶部94Aおよび第2記憶部94Bにそれぞれ格納される。図2中の92は、光強度情報取得部90Aによる検出結果である。さらに、光強度情報取得部90Bの伝送損失算出部95は、第1および第2ファイバ長の差分情報および第1および第2光強度情報の差分情報から、測定対象となる空間モードそれぞれの伝送損失を算出する。
なお、上述の図1及び図2に示された空間モード測定装置1、2の何れもおいても、1つの光源10からの光により光ファイバ30Aに入力し、SDM−FO20Aを介して、それぞれが均等の光強度を有する複数の分割光として、光源10からの光を強度変調器40A〜40Aまたは40B〜40Bに分配する例が示されている。本実施形態はこの構成には限定されない。すなわち、光源10は、広帯域光源と、波長可変の帯域通過フィルタとにより構成されてもよい。また、光源10として複数の光源が適用され、強度変調器40A〜40Aまたは40B〜40Bに複数の光源からの光が、SDM−FO20Aを介さずに、入力されてもよい。また、SDM−FO20Aの代わりに単なる光パワースプリッタなどを用いても良い。
図1および図2の出力光ファイバ70は、測定対象の空間モードの数M(≧2)がSDMファイバ100(被測定光ファイバ)よりも十分多いMMFが適用されてもよい。また、図1および図2には、SDMファイバ100とPD80とが出力光ファイバ70を介して光学的に接続された例が示されているが、出力光ファイバ70介さずに、SDMファイバ100からの光をPD80が直接受光する構成であってもよい。
PD80は、SDMファイバ100を伝搬した光の強度情報を電気信号として出力する光電変換器であり、この光電変換器は、PD(フォトディテクタ)の他、光強度や光強度の対数に比例するアナログ電気出力が可能なパワーメータであるのが好ましい。また、図1および図2の例において、PD80は出力光ファイバ70を介してSDMファイバ100に光学的に接続されているが、出力光ファイバ70を介さずに、直接SDMファイバ100からの出力光を受光してもよい。
図1の光強度情報取得部90Aの処理部93で行われるフーリエ解析は、電気スペクトルアナライザーまたは受光パワーのアナログ・デジタル変換器と離散フーリエ変換器(フーリエ変換部)による、周波数ごとの光出力の取得によって行うことができる。
次に、本実施形態の光強度測定方法を、図3のフローチャートを用いて説明する。なお、以下の測定動作は、主に図1の空間モード測定装置1における測定動作について説明するものとし、必要に応じて図2の空間モード測定装置2における測定動作に言及するものとする。
本実施形態に係る光強度測定方法は、SDMファイバ100における空間モードごとの光強度更には伝送損失を測定するため、光分配工程、変調工程、入力工程、受光工程、光強度取得工程と、伝送損失算出工程により構成されている。
まず、光分配工程では、SDM−FO20AとSDM−FI20Bとの間に並列に配置された強度変調器40A〜40Aに、光源10から出力された光が分配される(ステップST00)。具体的には、光源10からの光は、光ファイバ30Aを介してSDM−FO20Aに到達し、さらに、SMF30Bを介して異なる空間モードに対応付けられた強度変調器40A〜40Aにそれぞれ分配される。なお、出力波長および出力強度の双方が同じに設定された複数の光源からの光を、複数の変調器それぞれに個別にかつ直接入力する構成が適用されてもよい。
変調工程において、強度変調器40A〜40Aそれぞれでは、分配された光に対して異なる周波数で光強度のON/OFF変調(Chopping)が行われる(ステップST10)。または、図2のように、強度変調器40B〜40Bのそれぞれが異なる時間帯に個別にONとなる時間が発生するように光強度のON/OFF変調(Gating)が行われる。
続いて、入力工程では、変調工程での変調光がSDMファイバ100に入力される(ステップST20)。具体的には、強度変調器40A〜40Aそれぞれから出力された変調光はSMF30Cを介してSDM−FI20Bに到達し、強度変調器40A〜40Aからの全空間モードの光が入力光ファイバ50を介して被測定光ファイバであるSDMファイバ100に導入される。入力光ファイバ50とSDMファイバ100は、強度変調器40A〜40Aそれぞれからの変調光がSDMファイバ100の出力端に到達するまでに発生する空間モード間クロストークが−20dB以下になるように、接続デバイス60Aにより調芯された状態で接続されている。これにより、SDMファイバ100における空間モードでは、それぞれ異なるパターンの強度変調光が伝搬することになる。なお、図2に示された変調の場合、出力光が、変調光ごとに異なるタイミングで出力されるように変調のタイミングが制御される必要がある。
受光工程では、光源10から連続して光が出力されている期間中に強度変調器40A〜40Aそれぞれにおいて変調されかつSDMファイバ100を伝搬した全ての変調光が受光される(ステップST30)。具体的には、SDMファイバ100からの出力光は、出力光ファイバ70を経てPD80により受光され、強度情報Poutを含む電気信号がPD80から光強度情報取得部90Aに入力される。
光強度取得工程では、SDMファイバ100(第1ファイバ長に設定されている被測定光ファイバ)における第1光強度情報Pout1として得られた受光信号が取得される(ステップST50)。具体的には、第1光強度情報Pout1として、PD80から得られた受光信号をフーリエ解析することにより(解析工程)、電気信号に含まれる周波数ごとの光強度が取得される。なお、図2の空間モード測定装置2の場合、第1光強度情報Pout1として、強度変調器40B〜40Bそれぞれにおける光通過タイミングごとの光強度が取得される。図2の空間モード測定装置2の場合、一連の測定を複数回繰り返し、光強度情報を取得し、その平均値を第1光強度情報として取得してもよい。なお、上記の第1光強度情報Pout1は、測定対象であるM(≧2)個の空間モードそれぞれの光強度P(m=1〜M)の第1光強度情報(Pout1の集合を意味する。
続けて光強度取得工程では、被測定光ファイバの長さ調整が行われる(ステップST60)。具体的には、第1光強度情報を検出するために用意されたSDMファイバ100は図1中の破線Aで示された位置で切断され、SDMファイバ100Aと入力光ファイバ50との接続を維持したまま、SDMファイバ100Bが除去される。被測定光ファイバとして残されたSDMファイバ100Aのファイバ長は1m〜22mが好ましい。SDMファイバ100Aの出力端102は、接続デバイス60Bにより、C2点において出力光ファイバ70の入力端71と調芯された状態で接続される。このように、被測定光ファイバとして、入力光ファイバ50と出力光ファイバ70との間にSDMファイバ100Aのみが配置された状態で、上述の分配工程(ステップST00を含む)、変調工程(ステップST10を含む)、入力工程(ステップST20を含む)、受光工程(ステップST30を含む)が再度実行される。
さらに、光強度取得工程では、第1光強度情報Pout1検出が終了している場合(ステップST40)、第2光強度情報Pout2として、PD80から得られた受光信号をフーリエ解析することにより(ステップST70)、第1光強度情報Pout1と同様の方法で取得される。なお、上記の第2光強度情報Pout2は、測定対象であるM個の空間モードそれぞれの光強度Pの第2光強度情報(Pout2の集合を意味する。
伝送損失算出工程では、SDMファイバ100の第1ファイバ長とSDMファイバ100Aの第2ファイバ長との差分情報と、上述の光強度取得工程において得られた空間モードごと(変調条件ごと)の第1および第2光強度情報の差分情報から、測定対象となる空間モードそれぞれの伝送損失が算出される(ステップST80)。具体的には、測定対象である空間モードそれぞれについて、第1光強度情報Pout1のデシベル値と第2光強度情報Pout2のデシベル値との差分を、Pout1検出時の第1ファイバ長とPout2検出時の第2ファイバ長との差分で除することにより、空間モードごとの伝送損失係数[dB/単位長さ]が得られる。
なお、変調光入力時の空間モード間クロストークは、−20dB以下であるのが好ましい。そのため、入力工程から受光工程に移行する前に、図3中の工程Aで示されたクロストーク最適化工程が設けられてもよい。この工程Aでは、空間モード間クロストークを確認し、空間モード間クロストークが−20dBを超えないように、異なる変調条件で個別に変調された変調光それぞれがSDMファイバに入力される位置関係が、接続デバイス60A、60Bにより調整される。工程Aにより変調光それぞれの入力状態の最適化が行われると、その後は、入力工程および受光工程が続けて実行されればよい。または、上述のクロストーク最適化工程に替えて、光強度取得工程の後に図3中の工程Bで示された光強度補正工程が実施されてもよい。この工程Bでは、クロストークの測定値および測定されたM個の空間モードそれぞれの光強度から、クロストークが無かった場合のM個の空間モードそれぞれの光強度が算出される。
また、通常の入力工程の前に、SDMファイバ100と同じ空間モードの電界分布を有する入力光ファイバを準備し(図1および図2の例では、入力光ファイバ50が適用されればよい)、この入力光ファイバに対して予備入力工程、予備受光工程および予備光強度取得工程が行われてもよい。これら予備入力工程、予備受光工程および予備光強度取得工程は、上述の入力工程、受光工程および光強度取得工程と同じ工程であり、上述の第2光強度情報として、準備された入力光ファイバから空間モードそれぞれの光強度を測定しておいてもよい。この場合、被測定光ファイバであるSDMファイバ100を変えるごとに第2光強度情報を求めなくてもよく(第2光強度情報の測定時間の短縮)、すなわち、該第2光強度情報を測定するためにSDMファイバを切断しなくてもよい(SDMファイバ100のカットバックは不要)。
1、2…空間モード測定装置、10…光源、40A〜40A、40B〜40B…強度変調器、50…入力光ファイバ(入力用SDMファイバ)、70…出力光ファイバ(出力用SDMファイバ)、80…受光デバイス(光電変換器)、100、100A、100B…SDMファイバ、90A、90B…光強度情報取得部、93…処理部(フーリエ変換部または電気スペクトルアナライザー)、94A…第1記憶部、94B…第2記憶部、95…伝送損失算出部。

Claims (4)

  1. 空間モードの光強度測定方法であって、
    測定対象となるM(≧2)個の空間モードに割り当てられる光それぞれを異なる変調条件で個別に変調する変調工程と、
    前記変調工程において異なる変調条件で個別に変調された変調光がそれぞれ測定すべき前記M個の空間モードとなるよう、少なくとも前記M個の空間モードを伝送可能な被測定光ファイバの第1端から前記被測定光ファイバ内へ、前記変調光それぞれを入力する入力工程と、
    前記第1端に対向する、前記被測定光ファイバの第2端からの出力光を空間モードの区別なく一括して受光し、一括受光された前記出力光の光強度をアナログデータまたはデジタルデータとして電気信号に変換する受光工程と、
    前記電気信号に変換されたデータを解析することにより、前記変調光それぞれの光強度情報として、前記被測定光ファイバの前記第2端から出力される前記M個の空間モードそれぞれの光強度P(=1〜M)を取得する光強度取得工程と、
    を備え
    第1動作は、前記変調工程における強度変調動作として、前記M個の空間モードに割り当てられる光それぞれを異なる変調周波数で強度変調するとともに、前記光強度取得工程において、前記電気信号のデータを周波数解析することにより、異なる変調周波数で強度変調された前記変調光それぞれの光強度情報として、前記M個の空間モードそれぞれの光強度を測定することにより規定され、
    第2動作は、前記変調工程における強度変調動作として、前記変調光が2つ以上同時に出力されることが無いように前記M個の空間モードに割り当てられる光それぞれを異なる変調タイミングでゲーティングするとともに、前記光強度取得工程において、前記変調光それぞれの光強度情報として、前記M個の空間モードそれぞれの光強度を測定することにより規定され、
    前記第1動作または前記第2動作を実行する、
    光強度測定方法。
  2. 前記光強度取得工程は、第1ファイバ長に設定された前記被測定光ファイバから出力される前記M個の空間モードそれぞれの光強度(Pout1を測定する第1取得工程と、前記第1取得工程の後に実行され、前記第1ファイバ長より長さΔLだけ短い第2ファイバ長に設定された前記被測定光ファイバから出力される前記M個の空間モードそれぞれの光強度(Pout2を測定する第2取得工程と、を含み、
    前記第1取得工程で測定された前記光強度(Pout1、前記第2取得工程で測定された前記光強度(Pout2、および前記長さΔLから、前記被測定光ファイバの単位長さ当たりの、前記M個の空間モードそれぞれの伝送損失αを算出する伝送損失算出工程と、
    を備える請求項1に記載の光強度測定方法。
  3. 前記被測定光ファイバと同じ空間モードの電界分布を有する入力光ファイバを準備し、前記変調光がそれぞれ前記M個の空間モードとなるよう、前記入力光ファイバの第1端から前記入力光ファイバ内へ、前記変調光それぞれを入力する予備入力工程と、
    前記第1端に対向する、前記入力光ファイバの第2端からの出力光を空間モードの区別なく一括して受光し、一括受光された前記出力光の光強度をアナログデータまたはデジタルデータとして電気信号に変換する予備受光工程と、
    前記電気信号に変換されたデータを解析することにより、前記変調光それぞれの光強度情報として、前記M個の空間モードそれぞれの光強度P’(=1〜M)を取得する予備光強度取得工程と、を備え、
    前記予備入力工程、前記予備受光工程および前記予備光強度取得工程は、前記入力工程の前に実行され、前記変調光それぞれは、前記入力光ファイバを介して前記被測定光ファイバ内へ入力される、
    請求項1に記載の光強度測定方法。
  4. 前記被測定光ファイバにおける前記M個の空間モード間のクロストークの測定を行い、前記クロストークの測定値が、−20dBを超える場合に、前記受光工程の前に、前記クロストークが−20dB以下になるよう前記被測定光ファイバにおける前記M個の空間モードへの前記変調光それぞれの入力状態を最適化するクロストーク最適化工程、
    または、
    前記光強度取得工程の後に、前記クロストークの測定値および測定された前記M個の空間モードそれぞれの光強度から、前記クロストークが無かった場合の前記M個の空間モードそれぞれの光強度を算出する、光強度補正工程を有する、
    請求項1〜の何れか一項に記載の光強度測定方法。
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