しかしながら、従来の装置では、メインロボットが反転ユニットと処理ユニットとの両方にアクセスする。このため、反転ユニットと処理ユニットとの間における基板の搬送効率が低下し易い。
例えば、メインロボットが反転ユニットから基板を搬出する搬出動作は、インデクサロボットから反転ユニットに基板を搬入した後に許容されるのではなく、その後、反転ユニットがその基板を反転した後に初めて許容される。このため、メインロボットが搬出動作を待つ時間が発生しやすい。
さらに、反転ユニットが基板を反転し終わった後には、メインロボットが速やかに搬出動作を行うことが好ましい。メインロボットが反転ユニットから基板を搬出しなければ、インデクサロボットが次の基板を反転ユニットに搬入できないからである。メインロボットの搬出動作の遅れはインデクサロボットの基板搬送の遅れを招き、インデクサロボットの基板搬送の遅れはメインロボットの搬出動作の更なる遅れを招く。
このようにメインロボットの搬出動作に待機や遅延が発生しやすいので、反転ユニットから処理ユニットに基板を効率良く搬送することが困難となる。
同様に、メインロボットが反転ユニットに基板を搬入する搬入動作に関しても、待機や遅延が発生しやすい。よって、処理ユニットから反転ユニットに基板を効率良く搬送することが困難となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、反転ユニットと処理ユニットの間で基板を効率良く搬送できる基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明は基板処理装置であって、基板を載置する載置部と、基板を反転する第1反転ユニットと、基板を反転する第2反転ユニットと、基板に処理を行う処理ユニットと、前記載置部と前記第1反転ユニットに基板を搬送する第1反転用搬送機構と、前記載置部と前記第2反転ユニットに基板を搬送する第2反転用搬送機構と、前記載置部と前記処理ユニットに基板を搬送する処理用搬送機構と、を備えている基板処理装置である。
[作用・効果]本発明に係る基板処理装置によれば、処理用搬送機構は、載置部と処理ユニットの間で基板を搬送する。第1反転ユニットに対しては第1反転用搬送機構が基板を搬送し、第2反転ユニットに対しては第2反転用搬送機構が基板を搬送する。第1反転用搬送機構と処理用搬送機構は、第1、第2反転ユニットを介さずに、載置部を介して、基板を相互に搬送する。同様に、第2反転用搬送機構と処理用搬送機構も、第1、第2反転ユニットを介さずに、載置部を介して、基板を相互に搬送する。
このような構成によれば、第1、第2反転用搬送機構が基板を載置部に載置すると、処理用搬送機構は直ちに載置部から基板を搬出できる。このため、処理用搬送機構が載置部から基板を搬出するスケジュールが乱れにくい。よって、処理用搬送機構は、載置部から処理ユニットに基板を効率よく搬送できる。
他方、処理用搬送機構が基板を載置部に載置すると、第1、第2反転用搬送機構は直ちに載置部から基板を搬出でき、その結果、載置部は新たな基板を受けることができる状態になる。このため、処理用搬送機構が載置部に基板を搬送するスケジュールが乱れにくい。よって、処理用搬送機構は、処理ユニットから載置部に基板を効率よく搬送できる。
基板処理装置は、第1、第2反転用搬送機構といった、2つの反転用搬送機構を備えているので、載置部と第1反転ユニットの間、および、載置部と第2反転ユニットの間で基板を効率良く搬送できる。
基板処理装置は、第1、第2反転ユニットといった、2つの反転ユニットを備えているので、基板を効率良く反転できる。したがって、処理ユニットに搬送するための基板を十分に供給でき、処理ユニットから搬出された基板を十分に回収できる。
以上のとおり、処理用搬送機構は載置部と処理ユニットとの間で基板を効率良く搬送でき、第1、第2反転用搬送機構は載置部と第1、第2反転ユニットの間で基板を効率良く搬送でき、第1、第2反転ユニットは基板を効率よく反転できる。よって、本発明によれば、反転ユニットと処理ユニットとの間で基板を効率良く搬送できる。
上述した発明において、前記第1反転用搬送機構および前記第2反転用搬送機構はそれぞれ、前記載置部の側方に配置され、前記第1反転ユニットは、前記第1反転用搬送機構の側方に配置され、前記第2反転ユニットは、前記第2反転用搬送機構の側方に配置され、前記処理用搬送機構は、前記載置部の後方に配置されていることが好ましい。第1反転用搬送機構は載置部の側方に配置され、処理用搬送機構は前記載置部の後方に配置されているので、第1反転用搬送機構と処理用搬送機構はそれぞれ、互いに干渉することなく、載置部に好適にアクセスできる。第2反転ユニットは第2反転用搬送機構の側方に配置されているので、第2反転用搬送機構も、処理用搬送機構と干渉することなく、載置部に好適にアクセスできる。第1反転ユニットは第1反転用搬送機構の側方に配置されているので、第1反転用搬送機構は、第1反転ユニットに好適にアクセスできる。第2反転ユニットは第2反転用搬送機構の側方に配置されているので、第2反転用搬送機構は、第2反転ユニットに好適にアクセスできる。よって、第1、第2反転用搬送機構と処理用搬送機構はそれぞれ、好適に基板を搬送できる。
上述した発明において、前記第1反転ユニットと前記第1反転用搬送機構と前記載置部と前記第2反転ユニットと前記第2反転用搬送機構は、平面視で、この順で1列に並ぶ
ことが好ましい。第1、第2反転用搬送機構はそれぞれ、互いに干渉することなく、載置部に好適にアクセスできる。さらに、第1反転用搬送機構は、第1反転ユニットに好適にアクセスできる。第2反転用搬送機構は、第2反転ユニットに好適にアクセスできる。
上述した発明において、複数の前記載置部は、上下方向に並ぶように配置されており、複数の前記処理用搬送機構は、上下方向に並ぶように配置されており、前記処理用搬送機構のそれぞれが1つ以上の前記載置部と向かい合うことが好ましい。基板処理装置は複数の処理用搬送機構を備えているので、処理ユニットに基板を一層効率良く搬送できる。処理用搬送機構のそれぞれが1つ以上の前記載置部と向かい合うので、各処理用搬送機構はそれぞれ、第1、第2反転用搬送機構と基板を好適に受け渡すことができる。複数の処理用搬送機構は互いに上下方向に並び、かつ、複数の載置部は上下方向に並ぶので、基板処理装置の設置面積が増大することを好適に抑制できる。
上述した発明において、基板を収納する収納容器と前記載置部とに基板を搬送するインデクサ用搬送機構を備えていることが好ましい。処理用搬送機構が載置部と処理ユニットとの間で基板を効率良く搬送できるのと同じような理由により、インデクサ用搬送機構は、載置部と収納容器との間で基板を効率良く搬送できる。具体的には、第1反転用搬送機構とインデクサ用搬送機構は、第1、第2反転ユニットを介さずに、載置部を介して、基板を相互に搬送する。同様に、第2反転用搬送機構とインデクサ用搬送機構も、第1、第2反転ユニットを介さずに、載置部を介して、基板を相互に搬送する。よって、インデクサ用搬送機構は、載置部から収納容器に基板を効率よく搬送でき、収納容器から載置部に基板を効率良く搬送できる。
さらに、上述したとおり、第1、第2反転用搬送機構は載置部と第1、第2反転ユニットの間で基板を効率良く搬送でき、第1、第2反転ユニットは基板を効率よく反転できる。よって、本発明によれば、反転ユニットと収納容器との間で基板を効率良く搬送できる。
上述した発明において、前記インデクサ用搬送機構は、側面視で、前記載置部の前方に配置されていることが好ましい。インデクサ用搬送機構は、第1、第2反転用搬送機構や処理用搬送機構と干渉すること無く、載置部に好適にアクセスできる。
なお、「前記インデクサ用搬送機構は、側面視で、前記載置部の前方に配置されている」とは、インデクサ用搬送機構が載置部の前方に位置する態様のみならず、インデクサ用搬送機構が載置部の斜め前方に位置する態様も含む。
なお、本明細書は、次のような基板処理装置に係る発明も開示している。
(1)上述した発明において、前記処理用搬送機構は、前記第1反転ユニットにアクセス不能であることが好ましい。
前記(1)に記載の発明によれば、第1反転ユニットと処理ユニットの間における基板の搬送効率が低下することを好適に防止できる。
(2)上述した発明において、前記第1反転ユニットには、前記第1反転用搬送機構のみがアクセス可能であることが好ましい。
前記(2)に記載の発明によれば、基板の搬送効率が低下することを好適に防止できる。
(3)上述した発明において、前記処理用搬送機構は、前記第2反転ユニットにアクセス不能であることが好ましい。
前記(3)に記載の発明によれば、第2反転ユニットと処理ユニットの間における基板の搬送効率が低下することを好適に防止できる。
(4)上述した発明において、前記第2反転ユニットには、前記第2反転用搬送機構のみがアクセス可能であることが好ましい。
前記(4)に記載の発明によれば、基板の搬送効率が低下することを好適に防止できる。
(5)上述した発明において、前記第1反転用搬送機構と前記処理用搬送機構は、前記載置部を介して、基板を相互に搬送可能であることが好ましい。
前記(5)に記載の発明によれば、第1反転用搬送機構と処理用搬送機構は、基板を好適に受け渡すことができる。
(6)上述した発明において、前記第2反転用搬送機構と前記処理用搬送機構は、前記載置部を介して、基板を相互に搬送可能であることが好ましい。
前記(6)に記載の発明によれば、第2反転用搬送機構と処理用搬送機構は、基板を好適に受け渡すことができる。
(7)上述した発明において、前記処理ユニットは、前記処理用搬送機構の側方に配置されていることが好ましい。
前記(7)に記載の発明によれば、処理用搬送機構は、処理ユニットに好適にアクセスできる。
(8)上述した発明において、前記第1反転用搬送機構は、前記載置部の一側方に配置され、前記第2反転用搬送機構は、前記載置部の一側方とは反対の他側方に配置され、前記第1反転ユニットは、前記第1反転用搬送機構の前記一側方に配置され、前記第2反転ユニットは、前記第2反転用搬送機構の前記他側方に配置されることが好ましい。
前記(8)に記載の発明によれば、第1、第2反転用搬送機構はそれぞれ、互いに干渉することなく、載置部に好適にアクセスできる。さらに、第1反転用搬送機構は、第1反転ユニットに好適にアクセスできる。第2反転用搬送機構は、第2反転ユニットに好適にアクセスできる。
(9)上述した発明において、複数の前記処理ユニットの一部は、前記処理用搬送機構の一側方に配置され、他の前記処理ユニットは、前記処理用搬送機構の他側方に配置されていることが好ましい。換言すれば、前記処理ユニットは、前記処理用搬送機構の一側方に配置される1つ以上の処理ユニットと、前記処理用搬送機構の他側方に配置される1つ以上の処理ユニットを備えることが好ましい。
前記(9)に記載の発明によれば、処理用搬送機構の周囲に処理ユニットを高密度に配置できる。よって、処理用搬送機構は、複数の処理ユニットに効率良くアクセスできる。
(10)上述した発明において、前記処理用搬送機構のそれぞれと略同じ高さ位置には、1つ以上の前記載置部が配置されていることが好ましい。
前記(10)に記載の発明によれば、各処理用搬送機構はそれぞれ、略同じ高さ位置に配置される載置部に好適にアクセスできる。
(11)上述した発明において、前記インデクサ用搬送機構は、前記第1反転ユニットにアクセス不能であることが好ましい。
前記(11)に記載の発明によれば、第1反転ユニットと収納容器の間における基板の搬送効率が低下することを好適に防止できる。
(12)上述した発明において、前記インデクサ用搬送機構は、前記第2反転ユニットにアクセス不能であることが好ましい。
前記(12)に記載の発明によれば、第2反転ユニットと処理ユニットの間における基板の搬送効率が低下することを好適に防止できる。
(13)上述した発明において、前記第1反転用搬送機構と前記インデクサ用搬送機構は、前記載置部を介して、基板を相互に搬送可能であることが好ましい。
前記(13)に記載の発明によれば、第1反転用搬送機構とインデクサ用搬送機構は、基板を好適に受け渡すことができる。
(14)上述した発明において、前記第2反転用搬送機構と前記インデクサ用搬送機構は、前記載置部を介して、基板を相互に搬送可能であることが好ましい。
前記(14)に記載の発明によれば、第2反転用搬送機構とインデクサ用搬送機構は、基板を好適に受け渡すことができる。
(15)上述した発明において、基板処理装置は、インデクサ用搬送機構の前方に配置され、前記収納容器を載置する容器載置台を備えていることが好ましい。
前記(15)に記載の発明によれば、インデクサ用搬送機構は、第1、第2反転用搬送機構や処理用搬送機構や載置部と干渉すること無く、収納容器に好適にアクセスできる。
本発明に係る基板処理装置によれば、反転ユニットと処理ユニットの間で基板を効率良く搬送できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例1を説明する。
<基板処理装置の概要>
図1(a)は、実施例1に係る基板処理装置の平面図である。図1(b)は、実施例1に係る基板処理装置の側面図である。
実施例1は、基板(例えば、半導体ウエハ)Wに処理を行う基板処理装置1である。本明細書では、回路パターン等の各種パターンが形成される基板の面を「表面」と呼び、その反対側の面を「裏面」と呼ぶものとする。また、下方に向けられた基板の面を「下面」と呼び、上方に向けられた基板の面を「上面」と呼ぶものとする。
基板処理装置1は、インデクサ部10と処理部20を備えている。インデクサ部10は、処理部20に基板Wを搬送する。処理部20は、基板Wを適宜に反転し、基板Wに処理を行う。インデクサ部10と処理部20は、水平方向に並ぶように配置されている。インデクサ部10と処理部20は、互いに直接的に接続されており、相互に基板Wを搬送可能である。
本明細書では、インデクサ部10と処理部20が並ぶ水平方向を「前後方向X」と呼ぶ。特に、処理部20からインデクサ部10に向かう方向を「前方XF」と呼び、前方XFとは反対の方向を「後方XB」と呼ぶ。前後方向Xと直交する水平な方向を、「横方向Y」または単に「側方」と呼ぶ。さらに、「横方向Y」の一方向を適宜に「右方YR」とよび、右方YRとは反対の他方向を「左方YL」と呼ぶ。垂直な方向を「上下方向Z」と呼ぶ。
処理部20は、反転ブロックBAと処理ブロックBBとを備える。反転ブロックBAは、基板Wを反転する。1回の反転によって、基板Wの表面が上を向いている水平姿勢と基板Wの表面が下を向いている水平姿勢とが相互に切り替わる。処理ブロックBBは、基板Wに処理を行う。インデクサ部10、反転ブロックBA、処理ブロックBBは、この順番で前後方向Xに1列に並ぶ。反転ブロックBAの前面はインデクサ部10と直接的に接続しており、反転ブロックBAの背面は処理ブロックBBと直接的に接続している。インデクサ部10と反転ブロックBAは相互に基板Wを搬送可能であり、反転ブロックBAと処理ブロックBBは相互に基板Wを搬送可能である。
<インデクサ部10>
インデクサ部10は、キャリア載置部11とインデクサ用搬送機構TIDとを備えている。
キャリア載置部11はキャリアCを載置する。キャリアCは、複数枚の基板Wを収容する。キャリアCは、例えば、FOUP(front opening unified pod)である。キャリアCは、例えば不図示の外部搬送機構によって、キャリア載置部11上に載置される。キャリアCは、本発明における収納容器の例である。キャリア載置部11は、本発明における容器載置台の例である。
インデクサ用搬送機構TIDは、キャリア載置部11の後方XBに設置されている。インデクサ用搬送機構TIDは、基板Wを搬送する。インデクサ用搬送機構TIDは、キャリアCと反転ブロックBAにアクセス可能に構成されている。ここで、「アクセスする」とは、キャリアCなどの要素に基板Wを搬送するための位置や、当該要素から基板Wを搬出するための位置に、搬送機構が移動することを言う。
インデクサ用搬送機構TIDの構造を例示する。インデクサ用搬送機構TIDは、ハンド14a、14bとハンド駆動部16を備える。
ハンド14a、14bはそれぞれ、1枚の基板Wを水平姿勢で保持する。例えば、ハンド14a、14bには、上方に突出する複数の支持ピン15が取り付けられている。各支持ピン15は、基板Wの下面や外周端部と直接的に接触することによって、基板Wを支持する。
ハンド駆動部16は、前後方向X、横方向Yおよび上下方向Zにハンド14a、14bを移動させ、かつ、上下方向Zと平行な垂直軸回りにハンド14a、14bを回転させる。具体的には、ハンド駆動部16は、多関節アーム17a、17bと昇降部18と可動ベース19とを備える。多関節アーム17aは、ハンド14aと連結しており、ハンド14aを水平方向(前後方向Xおよび横方向Y)に移動させ、かつ、垂直軸回りに回転させる。多関節アーム17bは、ハンド14bと連結しており、ハンド14bを水平方向に移動させ、かつ、垂直軸回りに回転させる。多関節アーム17a、17bは、水平方向に屈伸可能であり、かつ、垂直軸回りに旋回可能に構成されている。昇降部18は、多関節アーム17a、17bと連結しており、多関節アーム17a、17bおよびハンド14a、14bを上下方向Zに移動させる。昇降部18は、例えば、上下方向Zに伸縮可能に構成されている。可動ベース19は、昇降部18と連結しており、昇降部18、多関節アーム17a、17bおよびハンド14a、14bを横方向Yに移動させる。
このように、インデクサ用搬送機構TIDはハンド駆動部16を備えているので、ハンド17a、17bはキャリアCの内部などに好適に進入できる。すなわち、インデクサ用搬送機構TIDはキャリアCなどに好適にアクセスできる。
<反転ブロックBA>
図1(a)、1(b)、図2を参照する。図2は、インデクサ部10から反転ブロックBAを見た正面図である。
反転ブロックBAは、載置部Pと第1反転ユニットR1と第2反転ユニットR2と第1反転用搬送機構TR1と第2反転用搬送機構TR2とを備える。載置部Pは、基板Wを載置する。第1反転ユニットR1と第2反転ユニットR2はそれぞれ、基板Wを反転する。第1反転用搬送機構TR1は、載置部Pと第1反転ユニットR1に基板Wを搬送する。第2反転用搬送機構TR2は、載置部Pと第2反転ユニットR2に基板Wを搬送する。
載置部Pは、平面視において、反転ブロックBAの横方向Y中央に配置されている。載置部Pは、複数の載置部Pa、Pb、Pc、Pdを備える。載置部Pa、Pb、Pc、Pdは、互いに上下方向Zに並ぶように配置されている。載置部Pa、Pb、Pc、Pdはそれぞれ、1枚の基板Wを載置する。
第1反転用搬送機構TR1は、載置部Pの右方YRに配置されている。第1反転ユニットR1は、第1反転用搬送機構TR1の右方YRに配置されている。第2反転用搬送機構TR2は、載置部Pの左方YLに配置されている。第2反転ユニットR2は、第2反転用搬送機構TR2の左方YLに配置されている。換言すれば、平面視で、第1反転ユニットR1と第1反転用搬送機構TR1と載置部Pと第2反転用搬送機構TR2と第2反転ユニットR2は、この順で横方向Yに1列に並ぶ。
第1反転用搬送機構TR1は、上下方向Zに移動可能かつ垂直軸回りに回転可能に構成され、載置部Pおよび第1反転ユニットR1にアクセスできる。第2反転用搬送機構TR2は、上下方向Zに移動可能かつ垂直軸回りに回転可能に構成され、載置部Pおよび第2反転ユニットR2にアクセスできる。
載置部Pは、さらに、インデクサ部10および処理ブロックBBに対して開放されている。インデクサ用搬送機構TIDが横方向Yに移動することによって載置部Pの前方に位置しているとき、インデクサ用搬送機構TIDは載置部Pにアクセスできる。したがって、インデクサ用搬送機構TIDと第1反転用搬送機構TR1は、載置部Pを介して、基板Wを相互に搬送可能である。インデクサ用搬送機構TIDと第2反転用搬送機構TR2も、載置部Pを介して、基板Wを相互に搬送可能である。
ただし、インデクサ用搬送機構TIDは、第1反転ユニットR1にアクセス不能である。また、インデクサ用搬送機構TIDは、第2反転ユニットR2にアクセス不能である。第1反転ユニットR1には、第1反転用搬送機構TR1のみがアクセスできる。第2反転ユニットR2には、第2反転用搬送機構TR2のみがアクセスできる。
載置部Pの構造を例示する。載置部Pa−Pdは互いに同じ構造を有する。すなわち、載置部Pa−Pdはそれぞれ、基板Wを載置するプレート21を備えている。プレート21は、棚22上に設置されている。プレート21はチャンバーなどで閉塞されておらず、基本的に水平方向(前後方向Xおよび横方向Y)に開放されている。このため、第1反転用搬送機構TR1、第2反転用搬送機構TR2のみならず、インデクサ用搬送機構TIDなども、載置部Pに容易にアクセスできる。
第1、第2反転ユニットR1、R2の構造を例示する。図3(a)、(b)はそれぞれ、第1、第2反転ユニットR1、R2の側面図である。図3(a)は第1、第2可動板が退避位置にあるときの第1、第2反転ユニットR1、R2を示し、図3(b)は第1、第2可動板が保持位置にあるときの第1、第2反転ユニットR1、R2を示す。図4は第1、第2反転ユニットR1、R2の斜視図である。
第1、第2反転ユニットR1、R2は互いに同じ構成を有する。第1、第2反転ユニットR1、R2は、2枚の基板Wを同時に反転可能である。
図3(a)に示すように、第1、第2反転ユニットR1,R2はそれぞれ、支持板31、固定板32、リニアガイド33a,33b、支持部材35a,35b、第1可動板36a、第2可動板36b、シリンダ37a,37b、支持ピン38a、38b、38c、38d、および、ロータリアクチュエータ39を備える。
支持板31は固定板32を支持する。具体的には、固定板32は、支持板31に固定されている。固定板32は、支持板31から水平方向に張り出している。固定板32は略水平な平板形状を有する。
支持板31は、固定板32の上方において、第1可動板36aを昇降可能に支持する。具体的には、リニアガイド33aが支持板31に固定されている。リニアガイド33aは、固定板32よりも上方において、上下方向Zに延びている。支持部材35aは、リニアガイド33aに摺動自在に取り付けられている。支持部材35aは、リニアガイド33aに沿って昇降可能である。第1可動板36aは、支持部材35aに固定されている。第1可動板36aは略水平な平板形状を有する。第1可動板36aは、固定板32の上方において、固定板32と向かい合う。
シリンダ37aは、第1可動板36aを固定板32に接離させる。具体的には、シリンダ37aは、支持部材35aと連結し、支持部材35aを上下方向Zに駆動する。シリンダ37aが支持部材35aを駆動すると、第1可動板36aは固定板32に向かって接近し、または、固定板32から遠ざかる。これにより、第1可動板36aは、図3(a)に示す退避位置、および、図3(b)に示す保持位置に移動する。固定板32と退避位置にある第1可動板36aとの間隔は、固定板32と保持位置にある第1可動板36aとの間隔よりも、大きい。第1可動板36aが退避位置にあるとき、固定板32と第1可動板36aの間に基板Wを受け入れることができ、固定板32と第1可動板36aの間にある基板Wの搬出を許容する。第1可動板36aが保持位置にあるとき、固定板32と第1可動板36aは、それらの間にある基板Wを保持する。
支持板31は、固定板32の下方において、第2可動板36bを昇降可能に支持する。具体的には、リニアガイド33bが支持板31に固定されている。リニアガイド33bは、固定板32よりも下方において、上下方向Zに延びている。支持部材35bは、リニアガイド33bに摺動自在に取り付けられている。支持部材35bは、リニアガイド33bに沿って昇降可能である。第2可動板36bは、支持部材35bに固定されている。第2可動板36bは略水平な平板形状を有する。第2可動板36bは、固定板32の上方において、固定板32と向かい合う。
シリンダ37bは、第2可動板36bを固定板32に接離させる。具体的には、シリンダ37bは、支持部材35bと連結し、支持部材35bを上下方向Zに駆動する。シリンダ37bが支持部材35bを駆動すると、第2可動板36bは固定板32に向かって接近し、または、固定板32から遠ざかる。これにより、第2可動板36bは、図3(a)に示す退避位置、および、図3(b)に示す保持位置に移動する。固定板32と退避位置にある第2可動板36bとの間隔は、固定板32と保持位置にある第2可動板36bとの間隔よりも、大きい。第2可動板36bが退避位置にあるとき、固定板32と第2可動板36bの間に基板Wを受け入れることができ、固定板32と第2可動板36bの間にある基板Wの搬出を許容する。第2可動板36bが保持位置にあるとき、固定板32と第2可動板36bは、それらの間にある基板Wを保持する。
支持ピン38a、38b、38c、38dはそれぞれ、基板Wと直接的に接触して、基板Wを保持する。具体的には、支持ピン38a、38bは、固定板32に取り付けられている。支持ピン38aは、第1可動板36aと向かい合う固定板32の一面に配置されている。支持ピン38bは、第2可動板36bと向かい合う固定板32の他の面に配置されている。支持ピン38cは、第1可動板36aに取り付けられている。支持ピン38dは、第2可動板36bに取り付けられている。第1可動板36aが保持位置にあるとき、支持ピン38aと支持ピン38cは1枚の基板Wを挟持する。第2可動板36bが保持位置にあるとき、支持ピン38bと支持ピン38dは、別の1枚の基板Wを挟持する。これらの支持ピン38a−38dはそれぞれ、それぞれ基板Wの下面や外周端部と接触可能な位置に配置されていることが好ましい。
ロータリアクチュエータ39は、固定板32、第1可動板36aおよび第2可動板36bを回転する。具体的には、ロータリアクチュエータ39は、支持板31に連結されている。ロータリアクチュエータ39が支持板31を水平軸回りに回転駆動する。水平軸は、前後方向Xと平行であってもよいし、横方向Yと平行であってもよい。これにより、固定板32、第1可動板36aおよび第2可動板36bが、支持板31と一体に回転する。その結果、固定板32と第1可動板36aの間の基板W、および、固定板32と第2可動板36bの間の基板Wが反転する。例えば、基板Wの姿勢が、基板Wの表面が上を向いている姿勢と、基板Wの表面が下を向いている姿勢との間で、相互に切り替わる。
第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2の構造を例示する。図2を参照する。なお、インデクサ用搬送機構TIDに含まれる部材と同じ部材には、共通の符号を付し、詳細な説明を省略する。
第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2は互いに同じ構成を有する。第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2はそれぞれ、ハンド14a、14bとハンド駆動部40を備える。ハンド駆動部40は、ハンド駆動部16から可動ベース19を省略したものに相当する。
ハンド駆動部40は、前後方向X、横方向Yおよび上下方向Zにハンド14a、14bを移動させ、かつ、上下方向Zと平行な垂直軸回りにハンド14a、14bを回転させる。具体的には、ハンド駆動部40は、多関節アーム17a、17bと昇降部18を備える。多関節アーム17aは、ハンド14aと連結しており、ハンド14aを水平方向(前後方向Xおよび横方向Y)に移動させ、かつ、垂直軸回りに回転させる。多関節アーム17bは、ハンド14bと連結しており、ハンド14bを水平方向に移動させ、かつ、垂直軸回りに回転させる。昇降部18は、多関節アーム17a、17bと連結しており、多関節アーム17a、17bおよびハンド14a、14bを上下方向Zに移動させる。昇降部18は、例えば、反転ブロックBAに支持されている。
このように、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2はそれぞれハンド駆動部40を備えているので、第1反転用搬送機構TR1は載置部Pおよび第1反転ユニットR1に好適にアクセスでき、第2反転用搬送機構TR2は載置部Pおよび第2反転ユニットR2に好適にアクセスできる。
<処理ブロックBB>
図1(a)、1(b)、図5を参照する。図5は、インデクサ部10から処理ブロックBBを見た正面図である。
処理ブロックBBは、洗浄処理ユニットSSと処理用搬送機構TSを備える。洗浄処理ユニットSSは、基板Wに洗浄処理を行う。処理用搬送機構TSは、載置部Pと洗浄処理ユニットSSに基板Wに搬送する。
処理用搬送機構TSは、平面視において、処理ブロックBBの横方向Y中央に配置されている。処理用搬送機構TSは、平面視において、載置部Pの後方に位置する。このため、処理用搬送機構TSは、載置部Pに好適にアクセスできる。ただし、処理用搬送機構TSは、第1反転ユニットR1にアクセス不能である。また、処理用搬送機構TSは、第2反転ユニットR2にアクセス不能である。
洗浄処理ユニットSSは、処理用搬送機構TSの側方に配置されている。具体的には、洗浄処理ユニットSSは、処理用搬送機構TSの右方YRに配置されている複数(例えば2つ)の洗浄処理ユニットSSと、処理用搬送機構TSの右方YRに配置されている複数(例えば2つ)の洗浄処理ユニットSSと含む。処理用搬送機構TSの右方YRに配置されている複数の洗浄処理ユニットSSは、上下方向Zに並ぶように配置されている。処理用搬送機構TSの左方YLに配置されている複数の洗浄処理ユニットSSも、上下方向Zに並ぶように配置されている。
洗浄処理ユニットSSの構造を例示する。図6は洗浄処理ユニットSSの構成を示す模式図である。
洗浄処理ユニットSSは、ブラシを用いた洗浄処理(以下、スクラブ洗浄処理と呼ぶ)を行う。図6に示すように、洗浄ユニットSSは、回転保持部41と液供給部47とブラシ洗浄機構51を備えている。
回転保持部41は、基板Wを回転する。具体的には、回転保持部41は、スピンチャック42と保持ピン43と回転軸44とモータ45を備える。スピンチャック42は例えばメカ式である。保持ピン43は、例えば回転式であり、スピンチャック42の周縁部に取り付けられている。保持ピン43は、水平姿勢の基板Wの下面の周縁部および外周端部を保持する。回転軸44は垂直に延びている。回転軸44の上部はスピンチャック42の下部に固定され、回転軸44の下部はモータ45に連結されている。モータ45が回転軸44を回転駆動すると、保持ピン43によって保持された基板Wが水平姿勢を維持しつつ、垂直軸回りに回転する。
液供給部47は、基板Wに処理液を供給する。具体的には、液供給部47は、液供給管48とノズル49とを備えている。液供給管48はノズル49に連通接続している。液供給管48は、ノズル49に処理液を供給する。処理液は、例えば、洗浄液またはリンス液(純水)である。液供給管48は、複数種類の処理液を選択的にノズル49に供給してもよい。ノズル49は、液供給管48から供給された処理液を基板Wに吐出する。
ブラシ洗浄機構51は、ブラシ洗浄具52とアーム53と駆動部54とを備えている。ブラシ洗浄具52は、基板Wと直接的に接触することによって基板Wを洗浄する。ブラシ洗浄具52は、例えば略円筒形状を有する。アーム53は、ブラシ洗浄具52を支持する。アーム53は、例えば、略水平方向に延びており、アーム53の先端部がブラシ洗浄具52に固定されている。駆動部54は、アーム53の基端部と連結しており、アーム53を垂直軸回りに回転し、かつ、アーム53を上下方向Zに移動する。駆動部54がアーム53を駆動することによって、ブラシ洗浄具52は、基板Wの上方から外れた位置と基板Wの上方の位置との間にわって旋回し、基板Wの上方の位置と基板Wと接触する位置との間にわたって昇降する。
洗浄処理ユニットSSは、次のように動作する。基板Wが回転保持部41に載置されると、回転保持部41は基板Wを水平姿勢で回転させ、液供給部47は基板Wの上面に処理液を供給し、ブラシ洗浄機構51は基板Wの上面にブラシ洗浄具52を直接的に接触させる。処理液とブラシ洗浄具52によって、基板Wを洗浄する。この際、ブラシ洗浄具52を基板Wに直接的に接触させた状態で、ブラシ洗浄具52を揺動させてもよい。あるいは、洗浄処理ユニットSSは、ブラシ洗浄具52を用いずに、処理液のみを用いた単なる洗浄処理を行うことも可能である。
洗浄処理ユニットSSは、本発明における処理ユニットの例である。
処理用搬送機構TSの構造を例示する。図1(a)、図5に示すとり、処理用搬送機構TSは、第1、第2反転用搬送機構TR1、R2と略同じ構造を有する。すなわち、処理用搬送機構TSは、ハンド14a、14bとハンド駆動部40を備える。
<制御系の構成>
図7は、基板処理装置1の制御ブロック図である。基板処理装置1は、さらに、制御部55を備えている。
制御部55は、例えば、インデクサ部10に設置されている。制御部55は、インデクサ部10および処理部20を統括的に制御する。具体的には、インデクサ部10およびブロックBA、BBに設けられる各搬送機構TID、TR1、TR2、TSと、ブロックBA、BBに設けられる各ユニットR1、R2、SSの動作を制御する。
制御部55は、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)、固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。記憶媒体には、基板Wを処理するための処理レシピ(処理プログラム)や、各基板Wを識別するための情報など各種情報を記憶されている。
<動作例>
次に、実施例1に係る基板処理装置の動作例を説明する。図8は、基板に行う処理の手順を例示するフローチャートである。図9は、基板の搬送経路を例示する図である。
インデクサ用搬送機構TIDは、キャリア載置部11に載置されているキャリアCから1枚の基板Wを搬出し、その基板Wを載置部Paに載置する。このとき、基板Wの表面は、上方を向いている。第1反転用搬送機構TR1は、載置部Paから第1反転ユニットR1に基板Wを搬送する。
第1反転ユニットR1は基板Wを反転する(ステップS1)。これにより、基板Wの表面は下方を向き、基板Wの裏面が上方を向く。
第1反転用搬送機構TR1は、第1反転ユニットR1から載置部Pbに基板Wを搬送する。処理用搬送機構TSは、載置部Pbから洗浄処理ユニットSSに基板Wを搬送する。
洗浄処理ユニットSSは、洗浄処理を基板Wに行う(ステップS2)。これにより、基板Wの裏面が洗浄される。
処理用搬送機構TSは、洗浄処理ユニットSSから載置部Pcに基板Wを搬送する。第2反転用搬送機構TR2は、載置部Pcから第2反転ユニットR2に基板Wを搬送する。
第2反転ユニットR2は基板Wを反転する(ステップS3)。これにより、基板Wの表面は、再び、上方を向く。
第2反転用搬送機構TR2は、第2反転ユニットR2から載置部Pdに基板Wを搬送する。インデクサ用搬送機構TIDは、載置部PdからキャリアCに基板Wを搬送する。
なお、上述した動作例では、1枚の基板Wに関連する動作のみを説明した。例えば、複数枚の基板Wが搬送経路を流れているときには、各搬送機構TID、TR1、TR2、TSは、次のように動作してもよい。
例えば、インデクサ用搬送機構TIDは、載置部Pにアクセスしたとき、載置部Paに基板Wを載置する動作と載置部Pd上の基板Wを取る動作の両方を行う。
例えば、第1反転用搬送機構TR1は、載置部Pにアクセスしたとき、載置部Pa上の基板Wを取る動作と載置部Pbに基板Wを載置する動作の両方を行い、第1反転ユニットR1にアクセスしたとき、第1反転ユニットR1に基板Wを搬入する動作と第1反転ユニットR1から基板Wを搬出する動作の両方を行う。第2反転用搬送機構TR2も、同様に動作する。
処理用搬送機構TSは、載置部Pにアクセスしたとき、載置部Pbから基板Wを取る動作と載置部Pcに基板Wを載置する動作の両方を行い、洗浄処理ユニットSSにアクセスしたとき、洗浄処理ユニットSSから基板Wを搬出する動作と洗浄処理ユニットSSに基板Wを搬入する動作の両方を行う。
<実施例1の効果>
このように、実施例1の基板処理装置1によれば、処理用搬送機構TSは、載置部Pと洗浄処理ユニットSSの間で基板Wを搬送する。第1反転ユニットR1に対しては第1反転用搬送機構TR1が基板Wを搬送し、第2反転ユニットR2に対しては第2反転用搬送機構TR2が基板Wを搬送する。第1反転用搬送機構TR1と処理用搬送機構TSは、第1、第2反転ユニットR1、R2を介さずに、載置部Pを介して、基板Wを相互に搬送する。同様に、第2反転用搬送機構TR2と処理用搬送機構TSも、第1、第2反転ユニットR1、R2を介さずに、載置部Pを介して、基板Wを相互に搬送する。
このような構成によれば、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2が基板Wを載置部Pに載置すると、処理用搬送機構TSは直ちに載置部Pから基板Wを搬出できる。このため、処理用搬送機構TSが載置部Pから基板Wを搬出するスケジュールが乱れにくい。よって、処理用搬送機構TSは、載置部Pから洗浄処理ユニットSSに基板Wを効率よく搬送できる。
他方、処理用搬送機構TSが基板Wを載置部Pに載置すると、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2は直ちに載置部Pから基板Wを搬出でき、その結果、載置部Pは新たな基板Wを受けることができる状態になる。このため、処理用搬送機構TSが載置部Pに基板Wを搬送するスケジュールが乱れにくい。よって、処理用搬送機構TSは、処理ユニットから載置部Pに基板を効率よく搬送できる。
基板処理装置1は、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2といった、2つの反転用搬送機構を備えているので、載置部Pと第1反転ユニットR1の間、および、載置部Pと第2反転ユニットR2の間で基板Wを効率良く搬送できる。
基板処理装置1は、第1、第2反転ユニットR1、R2といった、2つの反転ユニットを備えているので、基板Wを効率良く反転できる。したがって、洗浄処理ユニットSSに搬送するための基板Wを十分に供給でき、洗浄処理ユニットSSから搬出された基板Wを十分に回収できる。
以上のとおり、処理用搬送機構TSは載置部Pと洗浄処理ユニットSSとの間で基板Wを効率良く搬送でき、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2は載置部Pと第1、第2反転ユニットR1、R2の間で基板Wを効率良く搬送でき、第1、第2反転ユニットR1、R2は基板Wを効率よく反転できる。よって、実施例1に係る基板処理装置1によれば、第1、第2反転ユニットR1、R2と洗浄処理ユニットSSとの間で基板Wを効率良く搬送でき、スループットを向上できる。
同様に、インデクサ用搬送機構TIDは、載置部PとキャリアCとの間で基板Wを効率良く搬送できる。具体的には、第1反転用搬送機構TR1とインデクサ用搬送機構TIDは、第1、第2反転ユニットR1、R2を介さずに、載置部Pを介して、基板Wを相互に搬送する。同様に、第2反転用搬送機構TR2とインデクサ用搬送機構TIDも、第1、第2反転ユニットR1、R2を介さずに、載置部Pを介して、基板Wを相互に搬送する。よって、インデクサ用搬送機構TIDは、載置部PからキャリアCに基板Wを効率よく搬送でき、キャリアCから載置部Pに基板Wを効率良く搬送できる。
上述したとおり、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2は載置部Pと第1、第2反転ユニットR1、R2の間で基板Wを効率良く搬送でき、第1、第2反転ユニットR1、R2は基板Wを効率よく反転できる。よって実施例1に係る基板処理装置1によれば、第1、第2反転ユニットR1、R2とキャリアCとの間で基板Wを効率良く搬送できる。
第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2は載置部Pの側方に配置され、処理用搬送機構TSは載置部Pの後方に配置されているので、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2はそれぞれ、処理用搬送機構TSと干渉することなく、載置部Pにアクセスできる。また、処理用搬送機構TSも、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2と干渉することなく、載置部Pにアクセスできる。よって、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2および処理用搬送機構TSはそれぞれ、基板Wを載置部Pに効率良く搬送できる。
インデクサ用搬送機構TIDは、側面視で、載置部Pの前方に配置されているので、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2はそれぞれ、インデクサ用搬送機構TIDと干渉することなく、載置部Pにアクセスできる。また、インデクサ用搬送機構TIDも、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2と干渉することなく、載置部Pにアクセスできる。よって、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2およびインデクサ用搬送機構TIDはそれぞれ、基板Wを載置部Pに一層効率良く搬送できる。
第1反転ユニットR1は第1反転用搬送機構TR1の側方に配置されているので、第1反転用搬送機構TR1は第1反転ユニットR1に好適にアクセスできる。よって、第1反転用搬送機構TR1は基板Wを第1反転ユニットR1に効率良く搬送できる。
特に、処理用搬送機構TSは第1反転ユニットR1にアクセス不能であるので、処理用搬送機構TSの搬送効率が低下することを確実に防止できる。同様に、インデクサ用搬送機構TIDは第1反転ユニットR1にアクセス不能であるので、インデクサ用搬送機構TIDの搬送効率が低下することを確実に防止できる。第1反転ユニットR1には第1反転用搬送機構TR1のみがアクセス可能であるので、基板処理装置1全体における基板Wの搬送効率が低下することを好適に防止できる。
第2反転ユニットR2は第2反転用搬送機構TR2の側方に配置されているので、第2反転用搬送機構TR2は第2反転ユニットR2に好適にアクセスできる。よって、第2反転用搬送機構TR2は基板Wを第2反転ユニットR2に効率良く搬送できる。
特に、処理用搬送機構TSは第2反転ユニットR2にアクセス不能であるので、第処理用搬送機構TSの搬送効率が低下することを確実に防止できる。同様に、インデクサ用搬送機構TIDは第2反転ユニットR2にアクセス不能であるので、インデクサ用搬送機構TIDの搬送効率が低下することを確実に防止できる。第2反転ユニットR2には第2反転用搬送機構TR2のみがアクセス可能であるので、基板処理装置1全体における基板Wの搬送効率が低下することを好適に防止できる。
洗浄処理ユニットSSは処理用搬送機構TSの側方に配置されているので、処理用搬送機構TSは、他の搬送機構TR1、TR2、TIDと干渉すること無く、洗浄処理ユニットSSにアクセスできる。よって、処理用搬送機構TSは基板Wを洗浄処理ユニットSSに効率良く搬送できる。
第1反転ユニットR1と第1反転用搬送機構TR1と載置部Pと第2反転用搬送機構TR2と第2反転ユニットR2は、平面視で、この順で1列に並ぶので、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2はそれぞれ、互いに干渉することなく、載置部Pに好適にアクセスできる。さらに、第1反転用搬送機構TR1は、第2反転用搬送機構TR2と干渉することなく、第1反転ユニットR1にアクセスできる。第2反転用搬送機構TR2は、第1反転用搬送機構TR1と干渉することなく、第2反転ユニットR2にアクセスできる。よって、第1、第2反転ユニットR1、R2はそれぞれ、基板Wを一層効率良く搬送できる。
処理用搬送機構TSの右方に複数の洗浄処理ユニットSSが設置され、処理用搬送機構TSの左方にも複数の洗浄処理ユニットSSが設置されている。これにより、処理用搬送機構TSの周囲に多くの洗浄処理ユニットSSを高密度に配置できる。よって、処理用搬送機構TSは、複数の洗浄処理ユニットSSのそれぞれに効率良くアクセスできる。
キャリア載置部11はインデクサ用搬送機構TIDの前方に配置されているので、インデクサ用搬送機構TIDは、他の搬送機構TR1、TR2、TSと干渉すること無く、キャリアCにアクセスできる。よって、インデクサ用搬送機構TIDは基板WをキャリアCに効率良く搬送できる。
次に、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。なお、実施例1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
<基板処理装置1の概要>
図10(a)は、実施例2に係る基板処理装置の平面図である。図10(b)は、実施例2に係る基板処理装置の側面図である。
実施例2に係る基板処理装置1では、処理ブロックBBは上下方向に並ぶ複数の階層を有する。反転ブロックBAは、階層構造の処理ブロックBBに適合するような構造を採用する。以下では、まず、処理ブロックBBを説明し、その後、反転ブロックBAを説明する。
<処理ブロックBB>
図10(a)、10(b)、11を参照する。図11は、処理ブロックBBをインデクサ部10から見た正面図である。
処理ブロックBBは、上下方向に並ぶ複数の階層K1、K2、K3、K4を有する。階層K1、K2、K3、K4は、下から上に向かってこの順番で並ぶ。
各階層K1−K4には、1つの処理用搬送機構TSが設置されている。具体的には、処理用搬送機構TSは、複数の処理用搬送機構TS1、TS2、TS3、TS4を備える。各処理用搬送機構TS1、TS2、TS3、TS4はそれぞれ、階層K1、K2、K3、K4に設置されている。処理用搬送機構TS1は、階層K1内を動き、他の階層K2−K4に及ばない。他の処理用搬送機構TS2、TS3、TS4も、同様である。
処理用搬送機構TS1−TS4は、平面視で、処理ブロックBBの横方向Y中央に配置されている。処理用搬送機構TS1−TS4は、互いに上下方向に並ぶようには配置されている。図11に示すように、上下方向に隣り合う2つの処理用搬送機構TSの間には、遮蔽板60を設置してもよい。遮蔽板60は、処理用搬送機構TS1−TS4ごとに、4つの空間に仕切る。
各階層K1−K4には、1つ以上の洗浄処理ユニットSSが設置されている。具体的には、洗浄処理ユニットSSは、4つの洗浄処理ユニットSS1、4つの洗浄処理ユニットSS2、4つの洗浄処理ユニットSS3、洗浄処理ユニットSS4を含む。洗浄処理ユニットSS1、SS2、SS3、SS4はそれぞれ、階層K1−K4に設置されている。
各洗浄処理ユニットSS1−SS4はそれぞれ、処理用搬送機構TS1−TS4の側方に配置されている。具体的には、2つの洗浄処理ユニットSS1は処理用搬送機構TS1の右方YRに配置され、2つの洗浄処理ユニットSS1は処理用搬送機構TS1の左方YLに配置されている。処理用搬送機構TS1の右方YRに配置されている2つの洗浄処理ユニットSS1は互いに前後方向Xに並び、処理用搬送機構TS1の左方YLに配置されている2つの洗浄処理ユニットSS1も互いに前後方向Xに並ぶ。同様に、洗浄処理ユニットSS2、SS3、SS4はそれぞれ、処理用搬送機構TS2−TS4の両側方に配置されている。
処理用搬送機構TS1−TS4の右方YRに配置される洗浄処理ユニットSS1、SS2、SS3、SS4は、互いに上下方向Zに並ぶ。同様に、処理用搬送機構TS1−TS4の左方YLに配置される洗浄処理ユニットSS1、SS2、SS3、SS4も、互いに上下方向Zに並ぶ。
処理用搬送機構TS1は洗浄処理ユニットSS1にアクセスする。同様に、処理用搬送機構TS2、TS3、TS4はそれぞれ、洗浄処理ユニットSS2、SS3、SS4にアクセスする。
処理用搬送機構TS1−TS4の構造を例示する。なお、実施例1で説明したインデクサ用搬送機構TIDに含まれる部材と同じ部材には、共通の符号を付し、詳細な説明を省略する。
処理用搬送機構TS1−TS4は互いに同じ構成を有する。処理用搬送機構TS1−TS4はそれぞれ、ハンド14a、14bとハンド駆動部61を備える。ハンド駆動部61は、ハンド駆動部16の可動ベース19を可動ベース62に置換したものに相当する。
ハンド駆動部61は、前後方向X、横方向Yおよび上下方向Zにハンド14a、14bを移動させ、かつ、上下方向Zと平行な垂直軸回りにハンド14a、14bを回転させる。具体的には、ハンド駆動部61は、多関節アーム17a、17bと昇降部18と可動ベース62を備える。多関節アーム17aは、ハンド14aと連結しており、ハンド14aを水平方向(前後方向Xおよび横方向Y)に移動させ、かつ、垂直軸回りに回転させる。多関節アーム17bは、ハンド14bと連結しており、ハンド14bを水平方向に移動させ、かつ、垂直軸回りに回転させる。昇降部18は、多関節アーム17a、17bと連結しており、多関節アーム17a、17bおよびハンド14a、14bを上下方向Zに移動させる。可動ベース62は、昇降部18と連結しており、昇降部18、多関節アーム17a、17bおよびハンド14a、14bを前後方向Xに移動させる。
このように、処理用搬送機構TS1はハンド駆動部61を備えているので、処理用搬送機構TS1は4つの洗浄処理ユニットSS1のそれぞれに好適にアクセスできる。同様に、処理用搬送機構TS2−TS4はそれぞれ、洗浄処理ユニットSS2−SS4にアクセスできる。
<反転ブロックBA>
図10(a)、10(b)、図12を参照する。図12は、インデクサ部10から反転ブロックBAを見た正面図である。
載置部Pは、載置部P1、P2、P3、P4を含む。載置部P1はさらに4つの載置部P1a、P1b、P1c、P1dを含む。同様に、載置部P2は載置部P2a−P2dを含み、載置部P3は載置部P3a−P3dを含み、載置部P4は載置部P4a−P4dを含む。各載置部P1a−P1d、P2a−P2d、P3a−P3d、P4a−P4dはそれぞれ、1枚の基板Wを載置する。
載置部P1−P4は、平面視において、反転ブロックBAの横方向Y中央に配置されている。載置部P1−P4は、互いに上下方向Zに並ぶように配置されている。載置部P1ーP4の右方には第1反転用搬送機構TR1が設置されている。第1反転用搬送機構TR1は、第1反転ユニットR1のほか、載置部P1−P4にアクセス可能である。載置部P1ーP4の左方には第2反転用搬送機構TR2が設置されている。第2反転用搬送機構TR2は、第2反転ユニットR2のほか、載置部P1−P4にアクセス可能である。
載置部P1(載置部P1aーP1d)は階層K1(処理用搬送機構TS1)と略同じ高さに設置されており、処理用搬送機構TS1と向かい合う。処理用搬送機構TS1は、載置部P1にアクセス可能である。同様に、載置部P2−P4はそれぞれ、階層K2、K3、K4(処理用搬送機構TS2、TS3、TS4)と略同じ高さに設置されており、処理用搬送機構TS2−TS4と向かい合う。処理用搬送機構TS2、TS3、TS4はそれぞれ、載置部P2、P3、P4にアクセス可能である。
インデクサ用搬送機構TIDは、各載置部P1−P4にアクセス可能である。
<動作例>
次に、実施例2に係る基板処理装置の動作例を説明する。以下に説明する動作例では、基板に行う処理の手順は実施例1と同じであるため、便宜上、図8を参照する。図13は、基板の搬送経路を例示する図である。
インデクサ用搬送機構TIDは、キャリアCから載置部P1a、P2a、P3a、P4aに基板Wを搬送する。インデクサ用搬送機構TIDは、キャリアCから複数枚(例えば2枚)の基板Wを一挙に搬出してもよいし、キャリアCから基板Wを1枚ずつ搬出してもよい。このとき、基板Wの表面は、上方を向いている。第1反転用搬送機構TR1は、載置部P1a、P2a、P3a、P4aから第1反転ユニットR1に基板Wを搬送する。第1反転用搬送機構TR1は、第1反転ユニットR1に複数枚(例えば2枚)の基板Wを一挙に搬入してもよい。
第1反転ユニットR1は基板Wを反転する(ステップS1)。これにより、基板Wの表面は下方を向き、基板Wの裏面が上方を向く。
第1反転用搬送機構TR1は、第1反転ユニットR1から載置部P1b、P2b、P3b、P4bに基板Wを搬送する。処理用搬送機構TS1は、載置部P1bから洗浄処理ユニットSS1に基板Wを搬送する。同様に、処理用搬送機構TS2、TS3、TS4はそれぞれ、載置部P2bから洗浄処理ユニットSS2に、載置部P3bから洗浄処理ユニットSS3に、載置部P4bから洗浄処理ユニットSS4に基板Wを搬送する。
洗浄処理ユニットSS1−SS4はそれぞれ、洗浄処理を基板Wに行う(ステップS2)。これにより、基板Wの裏面が洗浄される。
処理用搬送機構TS1は、洗浄処理ユニットSS1から載置部P1cに基板Wを搬送する。同様に、処理用搬送機構TS2、TS3、TS4はそれぞれ、洗浄処理ユニットSS2から載置部P2cに、洗浄処理ユニットSS3から載置部P3cに、洗浄処理ユニットSS4から載置部P4cに基板Wを搬送する。第2反転用搬送機構TR2は、載置部P1c、P2c、P3c、P4cから第2反転ユニットR2に基板Wを搬送する。
第2反転ユニットR2は基板Wを反転する(ステップS3)。これにより、基板Wの表面は、再び、上方を向く。
第2反転用搬送機構TR2は、第2反転ユニットR2から載置部P1d、P2d、P3d、P4dに基板Wを搬送する。インデクサ用搬送機構TIDは、載置部P1d、P2d、P3d、P4dからキャリアCに基板Wを搬送する。
<実施例2の効果>
実施例2に係る基板処理装置1によっても、実施例1と同じような効果を奏する。例えば、実施例2に係る基板処理装置1によっても、第1、第2反転ユニットR1、R2と洗浄処理ユニットSSの間で基板Wを効率良く搬送できる。
処理ブロックBBは複数の処理用搬送機構TS1ーTS4を備えているので、洗浄処理ユニットSS1、SS2、SS3、SS4に基板Wを効率良く搬送できる。
複数の処理用搬送機構TS1−TS4は上下方向に並ぶ。換言すれば、処理ブロックBBは多階層構造を有する。よって、処理ブロックBBおよび基板処理装置1の設置面積が増大することを好適に抑制できる。
載置部P1、P2、P3、P4は上下方向に並ぶように配置されいるので、処理ブロックBBおよび基板処理装置1の設置面積が増大することを好適に抑制できる。
処理用搬送機構TS1、TS2、TS3、TS4のそれぞれが載置部P1、P2、P3、P4と向かい合うように、載置部P1、P2、P3、P4が配置されている。よって、処理用搬送機構TS1ーTS4はそれぞれ、載置部P1、P2、P3、P4に好適にアクセスできる。例えば、4つの載置部P1a−P1dは処理用搬送機構TS1と略同じ高さ位置に配置されており、処理用搬送機構TS1は載置部P1a−P1dと向かい合う。よって、処理用搬送機構TS1は載置部P1a−P1dに好適にアクセスできる。これにより、処理用搬送機構TS1ーTS4はそれぞれ、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2と好適に基板Wを受け渡すことができる。
このように、反転ブロックBAは載置部Pを増設することによって、多層階層構造の処理ブロックBBと好適に連携できる。言い換えれば、反転ブロックBAは、第1、第2反転ユニットR1、R2を増設しなくても、多層階層構造の処理ブロックBBと好適に連携できる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例1、2では、基板Wの裏面を洗浄する動作例を例示したが、これに限られない。例えば、基板処理装置1は、基板Wの表面を洗浄してもよい。例えば、基板処理装置1は、基板Wの表面および裏面をそれぞれ洗浄してもよい。この場合、基板Wの裏面を洗浄した後に、基板Wの表面を洗浄してもよいし、基板Wの裏面を洗浄する前に、基板Wの表面を洗浄してもよい。以下では、基板Wを表面および裏面を洗浄する動作の一例を説明する。
図14を参照する。図14は、基板に行う処理の手順を例示するフローチャートである。図15は、基板の搬送経路を例示する図である。
インデクサ用搬送機構TIDは、キャリアCから載置部Paに載置する。このとき、基板Wの表面は、上方を向いている。第1反転用搬送機構TR1は、載置部Paから第1反転ユニットR1に基板Wを搬送する。
第1反転ユニットR1は基板Wを反転する(ステップS1)。これにより、基板Wの表面は下方を向き、基板Wの裏面が上方を向く。
第1反転用搬送機構TR1は、第1反転ユニットR1から載置部Pbに基板Wを搬送する。処理用搬送機構TSは、載置部Pbから洗浄処理ユニットSSに基板Wを搬送する。
洗浄処理ユニットSSは、洗浄処理を基板Wに行う(ステップS2)。これにより、基板Wの裏面が洗浄される。
処理用搬送機構TSは、洗浄処理ユニットSSから載置部Pcに基板Wを搬送する。第2反転用搬送機構TR2は、載置部Pcから第2反転ユニットR2に基板Wを搬送する。
第2反転ユニットR2は基板Wを反転する(ステップS3)。これにより、基板Wの表面は、再び、上方を向く。
第2反転用搬送機構TR2は、第2反転ユニットR2から載置部Pdに基板Wを搬送する。処理用搬送機構TSは、載置部Pdから洗浄処理ユニットSSに基板Wを搬送する。
洗浄処理ユニットSSは、洗浄処理を基板Wに行う(ステップS4)。これにより、基板Wの表面が洗浄される。
処理用搬送機構TSは、洗浄処理ユニットSSから載置部Pdに基板Wを搬送する。インデクサ用搬送機構TIDは、載置部PdからキャリアCに基板Wを搬送する。
このような動作例によれば、基板Wの表面および裏面に洗浄処理を行うことができる。
(2)上述した実施例1、2では、処理ブロックBBは同種の洗浄処理ユニットSSを備えていたが、これに限られない。例えば、処理ブロックBBは基板Wに供給する処理液が異なる複数種の洗浄処理ユニットSSを備えてもよい。例えば、処理ブロックBBは構造が異なる複数種の洗浄処理ユニットSSを備えてもよい。これらの変形実施例によれば、基板処理装置1は基板Wに種々の処理または多様な処理を行うことができる。また、基板処理装置1は、基板Wごとに処理を変えることができる。
例えば、処理ブロックBBは、基板Wの表面を洗浄する表面洗浄処理を行う表面洗浄処理ユニットと、基板Wの裏面を洗浄する裏面洗浄処理を行う裏面洗浄処理ユニットを備えてもよい。この変形実施例によれば、基板Wの表面および裏面を一層適切に洗浄できる。
以下、図を参照して、変形実施例に係る基板処理装置1を例示する。なお、実施例と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
図16は、変形実施例に係る基板処理装置の平面図である。図示するとおり、処理ブロックBBは、処理用搬送機構TSと洗浄処理ユニットSSと洗浄処理ユニットSSaを備えている。洗浄処理ユニットSSは、処理用搬送機構TSの右方YRに配置されており、洗浄処理ユニットSSaは処理用搬送機構TSの左方YLに配置されている。
図17は、洗浄処理ユニットSSaの構成を示す模式図である。図17に示すとおり、洗浄ユニットSSaは、回転保持部41の構成の点で洗浄処理ユニットSSと異なる。具体的には、洗浄処理ユニットSSaの回転保持部41は、スピンチャック42および保持ピン43の代わりに、基板Wの下面中央部を吸着するスピンチャック71を備えている。回転軸44の上端は、スピンチャック71に固定されている。洗浄処理ユニットSSaも、本発明における処理ユニットの例である。
このような変形実施例によれば、洗浄処理ユニットSSおよび洗浄処理ユニットSSaの一方を表面洗浄処理ユニットと使用し、他方で裏面洗浄処理として使用できる。そして、基板Wに対して表面洗浄処理および裏面洗浄処理をそれぞれ品質良く行うことができる。
(3)上述した実施例1、2では、洗浄処理ユニットSSはブラシ洗浄機構51を備えていたが、これに限られない。例えば、純水と不活性ガスとを気液混合させてミストを形成し、このミストをノズルから基板Wに供給するように洗浄処理ユニットSSを構成する場合などにおいては、洗浄処理ユニットSSはブラシ洗浄機構51を備えていなくてもよい。
(4)上述した実施例1、2では、反転ブロックBAの構造を例示したが、これに限られない。以下、図を参照して、変形実施例に係る反転ブロックBAの構造を例示する。
図18は、変形実施例に係る基板処理装置の平面図である。図19は、インデクサ部10から反転ブロックBAを見た正面図である。図18、図19に示すとおり、載置部Pと第1、第2反転ユニットR1、R2は、反転ブロックBAの横方向Y中央に配置されている。載置部P(載置部Pa、Pb、Pc、Pd)と第1、第2反転ユニットR1、R2は、互いに上下方向Zに並ぶように配置されている。第1反転用搬送機構TR1は、載置部Pおよび第1、第2反転ユニットR1、R2の右方に配置されている。第1反転用搬送機構TR1は、載置部Pおよび第1、第2反転ユニットR1、R2にアクセスする。第2反転用搬送機構TR2は、載置部Pおよび第1、第2反転ユニットR1、R2の左方に配置されている。第2反転用搬送機構TR2も、載置部Pおよび第1、第2反転ユニットR1、R2にアクセスする。
本変形実施例においても、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2は載置部Pの側方に配置されているので、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2はそれぞれ、他の搬送機構TS、TIDと干渉すること無く、載置部Pにアクセスできる。第1反転用搬送機構TR1は載置部Pの右方に配置され、第2反転用搬送機構TR2は載置部Pの左方に配置されているので、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2はそれぞれ、互いに干渉することなく、載置部Pにアクセスできる。
第1反転ユニットR1は第1反転用搬送機構TR1の側方に配置されているので、第1反転用搬送機構TR1は、第2反転用搬送機構TR2と干渉することなく、第1反転ユニットR1にアクセスできる。第2反転ユニットR2は第2反転用搬送機構TR2の側方に配置されているので、第2反転用搬送機構TR2は、第1反転用搬送機構TR1と干渉することなく、第2反転ユニットR2にアクセスできる。
(5)上述した実施例1、2では、第1、第2反転ユニットR1、R2は2枚の基板Wを同時に反転可能であったが、これに限られない。例えば、基板Wを1枚ずつ反転する反転ユニットに変更してもよい。例えば、第1、第2可動板36a、36bのいずれかを省略してもよい。あるいは、3枚以上の基板Wを同時に反転可能な反転ユニットに変更してもよい。
(6)上述した実施例1、2で説明した動作例では、第1反転ユニットR1と第2反転ユニットR2は同じ基板Wを反転した。例えば、第1反転ユニットR1は洗浄処理前の基板Wを反転し、第2反転ユニットR2は洗浄処理後の同基板Wを反転した。ただし、このような動作例に限られない。例えば、第1反転ユニットR1が反転する基板Wと第2反転ユニットR2が反転する基板Wが、異なっていてもよい。例えば、第1反転ユニットR1は一部の基板Wを反転し、第2反転ユニットR2は他の基板Wを反転してもよい。
例えば、基板処理装置1が2枚の基板Wを処理する場合、第1反転ユニットR1は、1枚目の基板Wを、洗浄処理の前、および、洗浄処理の後に、2回反転する。第2反転ユニットR2は、2枚目の基板Wを、洗浄処理の前、および、洗浄処理の後に2回反転する。
本変形実施例によっても、第1反転ユニットR1と洗浄処理ユニットSSとの間、および、第2反転ユニットR2と洗浄処理ユニットSSの間で基板を効率良く搬送できる。また、各基板Wは、第1反転ユニットR1、第2反転ユニットR2のいずれか一方のみを通るので、基板Wの処理品質や搬送履歴を好適に管理できる。
(7)上述した実施例1、2では、基板処理装置1は、1つの第1反転ユニットR1と1つの第2反転ユニットR2を備えていたが、これに限られない。例えば、基板処理装置1は、複数の第1反転ユニットR1を備えてもよい。基板処理装置1は、複数の第2反転ユニットR2を備えてもよい。
(8)上述した実施例1、2では、基板処理装置1は、洗浄処理ユニットSSを備えていたが、これに限られない。例えば、基板Wに薬液を供給する処理(薬液処理)を行う処理ユニットに変更してもよい。
(9)上述した実施例1、2では、インデクサ用搬送機構TIDの構造を例示したが、これに限られない。例えば、インデクサ用搬送機構TIDは、多関節アーム17a、17bに代えて、ハンド14a、14bを水平な一方向に進退移動させる直線ガイド機構を備えてもよい。さらに、この直線ガイド機構を垂直軸回りに回転可能に昇降部18に連結してもよい。
インデクサ用搬送機構TIDと同様に、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2および処理用搬送機構TSの構造を変更してもよい。
(10)上述した実施例1、2では、インデクサ用搬送機構TIDは2つのハンド14a、14bを備えていたが、これに限られない。例えば、ハンド14a、14bのいずれか一方を省略し、単一のハンドのみを備えてもよい。あるいは、インデクサ用搬送機構TIDは、3つ以上のハンドを備えてもよい。後者の場合には、インデクサ用搬送機構TIDは同時に3枚以上の基板Wを搬送できる。
同様に、第1、第2反転用搬送機構TR1、TR2および処理用搬送機構TSが有するハンドの数を、1つ、または、3つ以上に変更してもよい。
(11)上述した実施例および各変形実施例の各構成を適宜に組み合わせるように変更してもよい。