JP6661519B2 - 光送信器 - Google Patents

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Description

本発明は光送信器に関し、特に半導体光増幅器によって変調光の増幅を行う光送信器に関する。
MZ(Mach−Zehnder)型光変調器を用いた2偏波の変調方式は、DP−QPSK(Dual Polarization−Quadrature Phase Shift Keying)、DP−16QAM(Dual Polarization Quadrature Amplifier modulation)などが挙げられる。これらの変調方式は損失が大きいため、変調部の後段に半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)を配置して光出力を増大させる構成が知られている。
従来の光送信器の構成を説明する。レーザ光源を2つに分岐したものをX偏波とY偏波として、それぞれMZ型光変調器にて変調を行った後、Y偏波の出力をπ/2偏波回転して、X偏波とY偏波の偏波合成を行う。偏波合成を行った後、出力された変調信号を後段のSOAにより増幅する(例えば特許文献1を参照)。
MZ型光変調器における変調損失、偏波回転の有無等により、X偏波とY偏波の光出力強度にずれが生じる。そこで、2つのMZ型光変調器の後段のそれぞれに、光強度出力を検出する検出部を設け、その情報を用いてSOAにおける各偏波の利得を制御していた。
特開2011−188213号公報
特許文献1に開示されている光信号送信装置においては、互いに直交する2つの偏波を増幅するSOAにしか適用できない構成である。さらに、SOAに入力する各偏波のパワーを検出した情報を用いてSOAの利得を制御する場合、実際にはSOAに流す電流と利得の関係は環境温度、SOA素子の個体差等で異なるため、偏波間の強度差が発生してしまう問題があった。また、SOAの出力強度を検出する構成でも、検出部に偏波分離や偏波回転部が必要となり、複雑な構成となってしまう問題があった。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、高品質な変調光の合成および送信が可能な光送信器の提供を目的とする。
本発明に係る光送信器は、入射した光を2つに分岐する分岐部と、分岐部で分岐した光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の第1、第2の光変調器と、第1、第2の光変調器のそれぞれの後段に接続される第1、第2の半導体光増幅器と、第1、第2の半導体光増幅器のそれぞれの光出力強度を検出する第1、第2の検出器と、第1、第2の検出器の検出値に基づいて、第1、第2の半導体光増幅器の光出力強度が等しくなるように第1、第2の半導体光増幅器の利得を設定する制御部と、第1、第2の半導体光増幅器のそれぞれの出力光を合成する合成部と、を備え、第1の光変調器、第2の光変調器、第1の半導体光増幅器および第2の半導体光増幅器は同一の基板上に集積されており前記第1、第2の半導体光増幅器は、前記制御部で設定された利得に応じた電流で駆動され、前記制御部は、前記第1、第2の半導体光増幅器を駆動する電流を時間周期的に変動させることにより、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を時間周期的に変動させたときの前記第1、第2の検出器の検出値に基づいて、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を繰り返し調整する
また、本発明に係る光送信器は、入射した光を2つに分岐する分岐部と、分岐部で分岐した光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の第1、第2の光変調器と、第1、第2の光変調器のそれぞれの後段に接続される第1、第2の半導体光増幅器と、第1、第2の半導体光増幅器のそれぞれの出力光を合成する合成部と、合成部の光出力強度を検出する検出器と、検出器の検出値に基づいて、第1、第2の半導体光増幅器の光出力強度が等しくなるように第1、第2の半導体光増幅器の利得を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第2の半導体光増幅器の利得をゼロにした状態で前記第1の半導体光増幅器の利得を調整し、前記第1の半導体光増幅器の利得をゼロにした状態で前記第2の半導体光増幅器の利得を調整し、前記制御部は、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を時間周期的に変動させたときの前記検出器の検出値に基づいて、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を繰り返し調整する
また、本発明に係る光送信器は、入射した光を2つに分岐する分岐部と、分岐部で分岐した光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の第1、第2の光変調器と、第1、第2の光変調器のそれぞれの後段に接続される第1、第2の半導体光増幅器と、第1、第2の半導体光増幅器のそれぞれの出力光を合成する合成部と、第1の半導体光増幅器の前段に配置され、第1の光変調器の光出力強度を検出する第1の検出器と、第2の半導体光増幅器の前段に配置され、第2の光変調器の光出力強度を検出する第2の検出器と、合成部の光出力強度を検出する第3の検出器と、第1、第2および第3の検出器の検出値に基づいて、第1、第2の半導体光増幅器の光出力強度が等しくなり、かつ、第1の半導体光増幅器の利得が目標利得以下になり、かつ、第2の半導体光増幅器の利得が目標利得以下になるように、第1、第2の半導体光増幅器の利得を設定する制御部と、を備え、第1、第2の半導体光増幅器の目標利得のそれぞれは、変調光の伝送性能の劣化が抑制される利得の上限値であ前記制御部は、前記第2の半導体光増幅器の利得をゼロにした状態で前記第1の半導体光増幅器の利得を調整し、前記第1の半導体光増幅器の利得をゼロにした状態で前記第2の半導体光増幅器の利得を調整し、前記制御部は、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を時間周期的に変動させたときの前記第1、第2および第3の検出器の検出値に基づいて、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を繰り返し調整する

本発明に係る光送信器によれば、第1、第2の半導体光増幅器の後段に検出器を配置することにより、増幅後の実際の光出力強度に基づいた利得のフィードバック制御が可能となる。増幅後の実際の光出力強度に基づいて利得のフィードバック制御を行うことにより、第1、第2の半導体光増幅器の性能が異なる場合であっても、適切に第1、第2の半導体光増幅器の利得を設定して、第1、第2の半導体光増幅器間の光出力強度の差を抑制することが可能である。また、本発明に係る光送信器によれば、2つの変調光を合成部において偏波合成する前に、第1、第2の半導体光増幅器により個別に増幅を行う。これにより、偏波合成した後に増幅を行う場合と比較して、各変調光の増幅を高精度で制御することが可能となる。以上から、本発明に係る光送信器によれば、簡易な構成で高精度に変調光間の光出力強度の差を抑制することが可能である。さらに、本発明に係る光送信器によれば、第1の光変調器、第2の光変調器、第1の半導体光増幅器および第2の半導体光増幅器が同一の基板上に集積されているため、光送信器の小型化および低消費電力化が可能である。
また、本発明に係る光送信器によれば、第1の半導体光増幅器の前段に第1の検出器を配置し、第2の半導体光増幅器の前段に第2の検出器を配置した。従って、第1、第2の半導体光増幅器の利得が目標利得を超えない範囲で、光送信器から出力される合成光の光出力強度の目標値を決定することが可能となる。また、第1、第2の半導体光増幅器のそれぞれの出力光を合成する合成部の後段に第3の検出器を配置することにより、増幅後の実際の光出力強度に基づいた利得のフィードバック制御が可能となる。増幅後の実際の光出力強度に基づいて利得のフィードバック制御を行うことにより、第1、第2の半導体光増幅器の性能が異なる場合であっても、適切に第1、第2の半導体光増幅器の利得を設定して、第1、第2の半導体光増幅器間の光出力強度の差を抑制することが可能である。また、本発明に係る光送信器によれば、2つの変調光を合成部において偏波合成する前に、第1、第2の半導体光増幅器により個別に増幅を行う。これにより、偏波合成した後に増幅を行う場合と比較して、各変調光の増幅を高精度で制御することが可能となる。以上から、本発明に係る光送信器によれば、簡易な構成で高精度に変調光間の光出力強度の差を抑制することが可能である。さらに、本発明に係る光送信器においては、変調光の伝送性能の劣化が抑制される利得の上限値である目標利得以下の範囲で、第1、第2の半導体光増幅器間の光出力強度の差を抑制するように利得の制御が行われる。従って、光送信器の光出力強度の増大と伝送性能の劣化の抑制を両立することが可能なため、高品質な変調光の合成および送信が可能となる。
実施の形態1に係る光送信器の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る光送信器の制御部のハードウェア構成図である。 実施の形態2に係る光送信器の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る光送信器の動作を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る光送信器の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る光送信器の動作を示すフローチャートである。 符号誤り率と制御設定のカウントの関係を示す図である。 実施の形態4に係る光送信器の構成を示すブロック図である。 実施の形態4に係る光送信器の目標値を決定する動作を示すフローチャートである。
<実施の形態1>
本実施の形態1における光送信器は、複数のMZ型の光変調器(即ち第1、第2の光変調器101,102)からの変調光の出力をそれぞれ第1、第2の半導体光増幅器201,202(以降では、第1、第2のSOA201,202とも記載する)で増幅し、その出力を検出して、各出力を偏波合成したときに偏波間で光出力差が生じないように第1、第2の半導体光増幅器201,202の利得を制御するようにしたものである。
図1は、本実施の形態1における光送信器の構成を示すブロック図である。図1に示すように、光送信器は、分岐部2と、光変調部100と、光増幅部200と、合成部207とを備える。分岐部2は、レーザ1から入力されるレーザ光を2つに分岐する。分岐部2で分岐されたレーザ光は光変調部100に備わる第1、第2の光変調器101,102に入力される。光増幅部200に備わる第1、第2の半導体光増幅器201,202は、第1、第2の光変調器101,102の光出力強度を増幅する。合成部207は、第1、第2の半導体光増幅器201,202の光出力を偏波合成する。
レーザ1、分岐部2、光変調部100、光増幅部200、合成部207は、それぞれ光ファイバや導波路、又は空間でレンズやミラーなどを介して光学的に接続されている。
光変調部100は、第1、第2の光変調器101,102を備える。第1、第2の光変調器101,102のそれぞれは2つのマッハツェンダ型(以降、MZ型とも記載する)の光変調器を備える。MZ型の光変調器は、例えばインジウムリンを構成材料とし、電界印加による屈折率変化、いわゆる電気光学効果を利用して光変調を行う。MZ型の光変調器は、2つのY分岐光導波路の間に、電極を形成した2本の光導波路を並列に接続して、いわゆるマッハツェンダ干渉計として構成されている。MZ型の光変調器は、マッハツェンダ干渉計を通過する光に対して、変調電極に入力された変調信号およびバイアス電極に印加されたバイアス電圧による屈折率変化に起因する2本の光導波路の間の位相差に応じた光強度変化を与えて出力する。MZ型の光変調器は、低チャープといった高い信号品質と高速性の両立が可能な光変調器である。
第1、第2の光変調器101,102のそれぞれは、2個のMZ型の光変調器をMZ干渉計として並列に接続した2並列MZ型光変調器(DP−MZM:Dual−Parallel Mach−Zehnder Modulator、I/Q変調器とも呼ばれる)である。
MZ型の光変調器は、実数部であるich(In−phase channel)光信号と虚数部であるQch(Quadrature−phase channel)光信号とを、π/2の搬送波位相差を与えて合波することで、複素光電界を生成する。
光増幅部200は、第1、第2のSOA201,202と、第1、第2の検出器203,204と、制御部205,206とを備える。
第1、第2のSOA201,202のそれぞれは、第1、第2の光変調器101,102の光出力の光増幅を行う。第1、第2の検出器203,204のそれぞれは、第1、第2のSOA201,202の光出力強度を検出する。第1、第2の検出器203,204は、例えばPD(Photodiode)等である。第1の光変調器101、第2の光変調器102、第1のSOA201および第2のSOA202は、同一の基板上に集積されているとする。また、第1、第2の光変調器101,102は同一の構造および同一の特性を有してもよい。また、第1のSOA201および第2のSOA202は同一の構造および同一の特性を有してもよい。
制御部205は、第1の検出器203の検出値に基づいて第1のSOA201の利得を制御する。制御部206は、第2の検出器204の検出値に基づいて第2のSOA202の利得を制御する。
第1、第2のSOA201,202と第1、第2の検出器203,204のそれぞれは、導波路、空間、又は光ファイバ等により光学的に接続されている。また、制御部205と、第1の検出器203および第1のSOA201とは電気的に接続されている。同様に、制御部206と、第2の検出器204および第2のSOA202とは電気的に接続されている。
なお、複数の変調器を有する構成であれば、光変調部100の構成は図1に限定されない。また、各光変調器の光出力を半導体光増幅器により個別に増幅し、増幅後の光出力を検出して半導体光増幅器の利得を制御する構成であれば、光増幅部200の構成は図1に限定されない。
図2は、光増幅部200に備わる制御部205,206のハードウェア構成図である。図2に示すように、制御部205,206は、処理回路HW1によって実現される。処理回路HW1は、専用のハードウェアであっても、メモリHW2に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSPともいう)であってもよい。
処理回路HW1が専用のハードウェアである場合、処理回路HW1は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
処理回路HW1がCPUの場合、制御部205,206の機能はソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアやファームウェアはプログラムとして記述され、メモリHW2に格納される。処理回路HW1は、メモリHW2に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、制御部205,206の機能を実現する。また、このプログラムは、制御部205,206の手順や方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリHW2とは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリや、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。
なお、制御部205,206の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
なお、以上では制御部205,206の構成について説明したが、後述する実施の形態2における制御部405、実施の形態3における制御部603においても同様の構成とすることができる。
<動作>
本実施の形態1における光送信器の動作について説明する。光送信器は、レーザ1の出力が分岐部2により2つに分岐されて、光変調部100の第1、第2の光変調器101,102に入力される。第1、第2の光変調器101,102において変調が行われる。第1、第2の光変調器101,102からの出力光はそれぞれ、第1、第2のSOA201,202に入力される。
第1のSOA201は、制御部205で設定された利得に応じた電流により駆動されて、入力光を増幅する。第1のSOA201からの出力光の光出力強度は、第1の検出器203によって検出される。制御部205には、第1の検出器203の検出値に応じた電気信号が入力される。制御部205は、検出値が予め設定された目標値に近づくように、利得を調整する。ここで、制御部205と制御部206には同じ値の目標値が設定されているとする。このように、制御部205は、利得の調整に検出値をフィードバッグさせる制御を繰り返し行うことで、検出値を目標値に近づける。
同様に、第2のSOA202は、制御部206で設定された利得に応じた電流により駆動されて、入力光を増幅する。第2のSOA202からの出力光の光出力強度は、第2の検出器204によって検出される。制御部206には、第2の検出器204の検出値に応じた電気信号が入力される。制御部206は、検出値が予め設定された目標値に近づくように、利得を調整する。このように、制御部206は、利得の調整に検出値をフィードバッグさせる制御を繰り返し行うことで、検出値を目標値に近づける。
このように、制御部205,206のそれぞれにおいて、第1、第2のSOA201,202の利得のフィードバック制御を行って、第1、第2のSOA201,202からの光出力強度が互いに等しくなるように調整を行う。よって、合成部207で第1、第2のSOA201,202の出力が偏波合成されたときに、偏波間で光出力強度の差が生じることを抑制することが可能である。
以上のようにして、制御部205,206において第1、第2のSOA201,202の利得が設定される。利得が設定された後に、以下の制御を行うことにより、光送信器の環境温度の変化、第1、第2のSOA201,202の経年劣化等に起因する性能変化を補償することが可能である。
つまり、制御部205は、設定した利得を低い周波数で時間周期的に変動させる。変動の幅は微小であり、例えば設定した利得の0.1%であるとする。そして、制御部205は、第1の検出器203の検出値が目標値により近づいた時の利得を新たな利得として設定する。このように、設定した利得を時間周期的に変動させて、新たな利得を設定する動作を繰り返し行うことにより、第1のSOA201の性能が時間的に変化する場合においても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
以上では、制御部205の動作について説明したが、制御部206も同様の動作を行うことにより、第2のSOA202の性能が時間的に変化する場合においても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
<効果>
本実施の形態1における光送信器は、入射した光を2つに分岐する分岐部2と、分岐部2で分岐した光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の第1、第2の光変調器101,102と、第1、第2の光変調器101,102のそれぞれの後段に接続される第1、第2のSOA201,202と、第1、第2のSOA201,202のそれぞれの光出力強度を検出する第1、第2の検出器203,204と、第1、第2の検出器203,204の検出値に基づいて、第1、第2のSOA201,202の光出力強度が等しくなるように第1、第2のSOA201,202の利得を設定する制御部205,206と、第1、第2のSOA201,202のそれぞれの出力光を合成する合成部207と、を備え、第1の光変調器101、第2の光変調器102、第1のSOA201および第2のSOA202は、同一の基板上に集積されている。
従って、本実施の形態1においては、第1、第2のSOA201,202のそれぞれの後段に第1、第2の検出器203,204を配置することにより、増幅後の実際の光出力強度に基づいた利得のフィードバック制御が可能となる。増幅後の実際の光出力強度に基づいて利得のフィードバック制御を行うことにより、第1、第2のSOA201,202の性能が異なる場合であっても、適切に第1、第2のSOA201,202の利得を設定して、第1、第2のSOA201,202間の光出力強度の差を抑制することが可能である。また、本実施の形態1では、2つの変調光を合成部207において偏波合成する前に、第1、第2のSOA201,202により個別に増幅を行う。これにより、偏波合成した後に増幅を行う場合と比較して、各変調光の増幅を高精度で制御することが可能となる。以上から、本実施の形態1における光送信器によれば、簡易な構成で高精度に変調光間の光出力強度の差を抑制することが可能である。さらに、本実施の形態1における光送信器によれば、第1の光変調器101、第2の光変調器102、第1のSOA201および第2のSOA202が同一の基板上に集積されているため、光送信器の小型化および低消費電力化が可能である。
また、本実施の形態1における光送信器において、制御部205,206は、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させたときの第1、第2の検出器203,204の検出値に基づいて、第1、第2のSOA201,202の利得を繰り返し調整する。
従って、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させながら、第1、第2の検出器203,204の検出値に基づいてより適切な利得に設定し直すことにより、経年劣化等により第1、第2のSOA201,202の性能が時間的に変化する場合であっても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
また、本実施の形態1における光送信器の制御方法は、(a)制御部205,206が、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させながら、第1、第2の検出器203,204の検出値を取得する工程と、(b)制御部205,206が、工程(a)で取得した第1、第2の検出器203,204の検出値に基づいて、第1、第2のSOA201,202の光出力強度が等しくなるように第1、第2のSOA201,202の利得を設定する工程と、を備え、工程(a)、(b)を繰り返し行う。
従って、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させながら、第1、第2の検出器203,204の検出値に基づいてより適切な利得に設定し直すことにより、経年劣化等により第1、第2のSOA201,202の性能が時間的に変化する場合であっても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
<実施の形態2>
<構成>
上述のように、実施の形態1における光送信器においては、第1、第2の光変調器101,102からの出力光をそれぞれ第1、第2のSOA201,202で増幅し、その出力を検出器により検出して、2つの変調光を偏波合成したときに偏波間で光出力強度の差が生じないように第1、第2のSOA201,202の利得の制御を行った。
本実施の形態2における光送信器は、実施の形態1と同様に、第1、第2の光変調器101,102からの出力光をそれぞれ第1、第2のSOA201,202で増幅し、その出力を検出器により検出することで、2つの出力光の間で光出力強度の差が生じないように第1、第2のSOA201,202の利得を制御するものであるが、実施の形態1とは光増幅部400の構成と制御方法が異なる。
図3は、本実施の形態2における光送信器の構成を示すブロック図である。図3に示すように、光送信器は、分岐部2と、光変調部100と、光増幅部400と、合成部207とを備える。分岐部2、光変調部100および合成部207は実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
光増幅部400は、第1、第2のSOA201,202と、検出器404と、制御部405とを備える。第1、第2のSOA201,202のそれぞれは、第1、第2の光変調器101,102の光出力の光増幅を行う。検出器404は、合成部207で偏波合成された合成光の光出力強度を検出する。検出器404は、例えばPD(Photodiode)等である。
制御部405は、検出器404の検出値に基づいて第1、第2のSOA201,202の利得を制御する。
第1、第2のSOA201,202と合成部207、合成部207と検出器404は、導波路、空間、又は光ファイバ等により光学的に接続されている。また、制御部405と、検出器404および第1、第2のSOA201,202とは電気的に接続されている。
なお、各光変調器の光出力を半導体光増幅器により個別に増幅し、合成後の光出力を検出して半導体光増幅器の利得を制御する構成であれば、光増幅部400の構成は図3に限定されない。
<動作>
図4は、本実施の形態2における光送信器の動作を示すフローチャートである。まず前提条件として、検出器404で検出される合成光の検出値の目標値をTPとする。すなわち、第1、第2のSOA201,202それぞれの光出力強度の差が生じず、かつ、合成光の検出値がTPとなるのが理想である。
まず、分岐部2で2つに分岐したレーザ光が光変調部100の第1、第2の光変調器101,102にそれぞれ入力され、第1、第2の光変調器101,102から変調光が出力される(ステップS101)。第1、第2の光変調器101,102から変調光は、第1、第2のSOA201,202にそれぞれ入力される。
制御部405は、制御設定を(X,Y )として第1、第2のSOA201,202の駆動を行う。ここで制御設定(X,Y )とは、第1、第2のSOA201,202に設定された利得である。
まず、制御部405は、i=0、Y =0として、X に予め定められた初期値を設定する。制御設定は(X,0)である(ステップS102)。ここで、Y =0とは、第2のSOA202において利得がゼロであること意味する。つまり、第2のSOA202には電流が流れないので無出力、もしくは微小な光出力しかない状態となる。
次に、制御設定(X,0)において、検出器404が合成部207の光出力強度を検出して検出値XPとする(ステップS103)。ここで、第2のSOA202は無出力であるため、合成部207の光出力強度は、第1のSOA201の光出力強度とみなすことができる。
次に、制御部405は、検出値XPと、目標値TPの半分の値との差の絶対値が閾値より小さいか判定を行う(ステップS104)。ここで、閾値とは例えば0.3dBである。差の絶対値が閾値よりも小さくない場合は、ステップS105に進む。ステップS105においては、iをカウントアップし(i=i+1)、制御部405は、設定値Xを変化させる。制御部405は、ステップS104において差の絶対値が閾値よりも小さくなるまで、ステップS103,S104,S105を繰り返すフィードバック制御を行う。ステップS104において差の絶対値が閾値よりも小さいと判定された場合は、そのときのXを第1のSOA201の利得として決定する。
次に、j=0、X=0として、Yに予め定められた初期値を設定する。制御設定は(0,Y)である(ステップS106)。ここで、Yの初期値として、最終的に決定されたXとすることにより、第1、第2のSOA201,202の個体ばらつきに起因する分だけYを調整すればよいことになるため、後述のステップS107からS109におけるフィードバック処理に要する時間が短くなる。なお、X=0とは、第1のSOA201において利得がゼロであること意味する。つまり、第1のSOA201には電流が流れないので無出力、もしくは微小な光出力しかない状態となる。
次に、制御設定(0,Y)において、検出器404が合成部207の光出力強度を検出して検出値YPとする(ステップS107)。ここで、第1のSOA201は無出力であるため、合成部207の光出力強度は、第2のSOA202の光出力強度とみなすことができる。
次に、制御部405は、検出値YPと、目標値TPの半分の値との差の絶対値が閾値より小さいか判定を行う(ステップS108)。ここで、閾値とは例えば0.3dBである。差の絶対値が閾値よりも小さくない場合は、ステップS109に進む。ステップS109においては、jをカウントアップし(j=j+1)、制御部405は、設定値Yを変化させる。制御部405は、ステップS108において差の絶対値が閾値よりも小さくなるまで、ステップS107,S108,S109を繰り返すフィードバック制御を行う。ステップS108において差の絶対値が閾値よりも小さいと判定された場合は、そのときのYを第2のSOA202の利得として決定する。
以上の処理によって、第1、第2のSOA201,202の利得である制御設定(X,Y )が決定される(ステップS110)。
以上の工程により、第1、第2のSOA201,202からの光出力強度が互いに等しくなるように利得の調整が行われる。これにより、合成部207で第1、第2のSOA201,202の出力が偏波合成されたときに、偏波間で光出力強度の差が生じることを抑制することが可能である。
制御部405において第1、第2のSOA201,202の利得が決定された後に、以下の制御を行うことにより、光送信器の環境温度の変化、第1、第2のSOA201,202の経年劣化等に起因する性能変化を補償することが可能である。
つまり、制御部405は、設定した利得を低い周波数で時間周期的に変動させる。変動の幅は微小であり、例えば設定した利得の0.1%であるとする。そして、制御部405は、検出器404の検出値が目標値TPにより近づいた時の利得を新たな利得として設定する(ステップS111)。このように、設定した利得を時間周期的に変動させて、より適切な利得を新たに設定する動作を繰り返し行うことにより、第1、第2のSOA201,202の性能が時間的に変化する場合においても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
<効果>
本実施の形態2における光送信器は、入射した光を2つに分岐する分岐部2と、分岐部2で分岐した光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の第1、第2の光変調器101,102と、第1、第2の光変調器101,102のそれぞれの後段に接続される第1、第2のSOA201,202と、第1、第2のSOA201,202のそれぞれの出力光を合成する合成部207と、合成部207の光出力強度を検出する検出器404と、検出器404の検出値に基づいて、第1、第2のSOA201,202の光出力強度が等しくなるように第1、第2のSOA201,202の利得を制御する制御部405と、を備える。
従って、本実施の形態2においては、第1、第2のSOA201,202の後段に検出器404を配置することにより、増幅後の実際の光出力強度に基づいた利得のフィードバック制御が可能となる。増幅後の実際の光出力強度に基づいて利得のフィードバック制御を行うことにより、第1、第2のSOA201,202の性能が異なる場合であっても、適切に第1、第2のSOA201,202の利得を設定して、第1、第2のSOA201,202間の光出力強度の差を抑制することが可能である。また、本実施の形態2では、2つの変調光を合成部207において偏波合成する前に、第1、第2のSOA201,202により個別に増幅を行う。これにより、偏波合成した後に増幅を行う場合と比較して、各変調光の増幅を高精度で制御することが可能となる。以上から、本実施の形態2における光送信器によれば、簡易な構成で高精度に変調光間の光出力強度の差を抑制することが可能である。
さらに、本実施の形態2においては、1つの検出器404によって第1、第2のSOA201,202の両方の利得をフィードバック制御することが可能である。よって、実施の形態1と比較して、光送信器の構成をさらに簡易化することが可能である。
また、本実施の形態2における光送信器において、制御部405は、第2のSOA202の利得をゼロにした状態で第1のSOA201の利得を調整し、第1のSOA201の利得をゼロにした状態で第2のSOA202の利得を調整する。
従って、第1、第2のSOA201,202の片方の利得をゼロにした状態でもう片方の利得の調整を行うことにより、合成部207の後段に配置した1つの検出器404によって、第1、第2のSOA201,202の利得を個別に調整することが可能となる。
また、本実施の形態2における光送信器において、制御部405は、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させたときの検出器404の検出値に基づいて、第1、第2のSOA201,202の利得を繰り返し調整する。
従って、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させながら、検出器404の検出値に基づいてより適切な利得に設定し直すことにより、経年劣化等により第1、第2のSOA201,202の性能が時間的に変化する場合であっても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
また、本実施の形態2における光送信器の制御方法は、(c)制御部405が、第2のSOA202の利得をゼロにした状態で第1のSOA201の利得を設定する工程と、(d)工程(c)の後に、制御部405が、第1のSOA201の利得をゼロにした状態で第2のSOA202の利得を設定する工程と、を備える。
従って、第1、第2のSOA201,202の片方の利得をゼロにした状態でもう片方の利得の調整を行うことにより、合成部207の後段に配置した1つの検出器404によって、第1、第2のSOA201,202の利得を個別に調整することが可能となる。
また、本実施の形態2における光送信器の制御方法は(e)工程(d)の後に、制御部405が、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させながら、検出器404の検出値を取得する工程と、(f)制御部405が、工程(e)で取得した検出器404の検出値に基づいて、検出値が予め設定された目標値に近づくように第1、第2のSOA201,202の利得を設定する工程と、を備え、工程(e)、(f)を繰り返し行う。
従って、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させながら、検出器404の検出値に基づいてより適切な利得に設定し直すことにより、経年劣化等により第1、第2のSOA201,202の性能が時間的に変化する場合であっても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
<実施の形態3>
<構成>
本実施の形態3における光送信器においては、光送信器と光送受信器700が光ファイバなどの伝送路で光学的に相互接続されており、伝送路を介して光送受信器700から符号誤り率(BER:bit erro rate)に関する情報を得ることが可能である。
本実施の形態3における光送信器は、第1、第2の光変調器101,102の変調光をそれぞれ第1、第2のSOA201,202で増幅して偏波合成した後、伝送路を経て光送受信器700に送信する。光送受信器700はBERの検出を行う。光送信器は、検出されたBERが減少するように第1、第2のSOA201,202の利得を制御する。本実施の形態3における光送信器においては、実施の形態1、2における光送信器に備わっていた光出力強度を検出する検出器が不要になる。
図5は、本実施の形態3における光送信器の構成を示すブロック図である。図5に示すように、光送信器は、分岐部2と、光変調部100と、光増幅部600と、合成部207と、光送信部208と、光受信部605を備える。分岐部2、光変調部100および合成部207は実施の形態2と同様のため、説明を省略する。
光増幅部600は、第1、第2のSOA201,202と、制御部603とを備える。第1、第2のSOA201,202のそれぞれは、第1、第2の光変調器101,102の光出力の光増幅を行う。制御部603は、光送受信器700から送信されるBERに基づいて第1、第2のSOA201,202の利得を制御する。
第1、第2のSOA201,202と合成部207、合成部207と光送信部208は、導波路、空間、又は光ファイバ等により光学的に接続されている。また、制御部603と、第1、第2のSOA201,202とは電気的に接続されている。
なお、各光変調器の光出力を半導体光増幅器により個別に増幅し、符号誤り率に基づいて半導体光増幅器の利得を制御する構成であれば、光増幅部600の構成は図5に限定されない。
光送信器と光送受信器700とは伝送路を介して接続されている。光送受信器700は、BER検出部701、光送信部702を備える。BER検出部701は、光送信器の光送信部208から伝送路を介して送信される変調光のBERを検出する。光送信部702はBER検出部701が検出したBERを伝送路を介して光送信器に送信する。光送信器の制御部603は、光受信部605を介してBERを取得する。
光送信部208とBER検出部701、光受信部605と光送信部702は、光ファイバもしくは光ファイバと光増幅器による構成の伝送路において光学的に接続されている。
なお、各光変調器の光出力を第1、第2のSOA201,202により個別に増幅して偏波合成した後に、光送信部で伝送路を介して接続された光送受信器に送信し、光送受信器700からのBERを取得して、取得したBERに基づいて第1、第2のSOA201,202の各利得を調整する構成であれば、光送信器の構成は図5に限定されない。
また、本実施の形態3において、実施の形態1および2と同様に、第1の光変調器101、第2の光変調器102、第1のSOA201および第2のSOA202を、同一の基板上に集積してもよい。また、第1、第2の光変調器101,102は同一の構造および同一の特性を有してもよい。また、第1のSOA201および第2のSOA202は同一の構造および同一の特性を有してもよい。
<動作>
図6は、本実施の形態3における光送信器の動作を示すフローチャートである。まず、分岐部2で2つに分岐したレーザ光が光変調部100の第1、第2の光変調器101,102にそれぞれ入力され、第1、第2の光変調器101,102から変調光が出力される(ステップS201)。第1、第2の光変調器101,102から変調光は、第1、第2のSOA201,202にそれぞれ入力される。
制御部603は、制御設定を(Z,Z)として第1、第2のSOA201,202の駆動を行う。ここで制御設定(Z,Z)とは、第1、第2のSOA201,202に設定された利得である。まず、制御部603は、i=0として、Zに予め定められた初期値を設定する(ステップS202)。ここで、第1、第2のSOA201,202の利得を共通に設定する理由は、後述するステップ203からステップS205において大まかな利得調整を行い、その後のステップS206からステップS211で第1、第2のSOA201,202の利得の微調整を行うことで、利得の調整に要する時間を短縮するためである。
次に、制御設定(Z,Z)において、光送信器は変調光を伝送路を介して光送受信器700に送信する。光送受信器700においてBER検出部701がBERを検出する。制御部603は、光送信部702、伝送路および光受信部605を介してBER検出部701が検出したBERを取得する。制御設定(Z,Z)において、制御部603が取得したBERをBとする(ステップS203)。
次に、制御部603は、BがBi−1以上であるか判定を行う(ステップS204)。ここで、i=0である場合、即ちステップS204を最初に実行する場合はBi−1が存在しないため、ステップS205に進む。
ステップS05においては、iをカウントアップし(i=i+1)、制御部603は第1、第2のSOA201,202に共通の利得Zの値を上下させて、BERがより小さくなる制御設定(Z,Z)を見つける。そして、再度ステップS203においてBERを測定してBとする。そして、再度ステップS204において制御部603は、BがBi−1以上であるか判定を行う。図7は、BER(B)と制御設定のカウントの関係を示す図である。例えば、i=1の場合、ステップS204においてBとBとを比較してBがB以上であるか判定を行う。図7においては、BがB以上でないため、再度ステップ205に進む。
BERがより小さくなる制御設定が存在する限り、BがBi−1以上とはならないので、ステップS203からステップS205のフィードバッグ制御を繰り返し行うことで、最も小さいBERとその時の制御設定を見つけることができる。例えば、図7においてi=3のときに初めてBがB以上となるため、その一つ手前のカウント(i=2)における制御設定(Z,Z)が最も小さいBERを与えることがわかる。
ステップS204において制御部603がBがBi−1以上であると判定した場合は、共通の制御設定を(Zi−1,Zi−1)に決定して、第1、第2のSOA201,202の個々の制御設定(X,Y)を調整する工程に進む。
まず、j=0として、制御設定(X,Y)=(Zi−1,Zi−1)に設定する。また、制御設定(X,Y)におけるBERをBとし、B=Bi―1と設定する(ステップS206)。
ステップS207においては、jをカウントアップし(j=j+1)、制御部603は第1、第2のSOA201,202の制御設定(X,Y)の値を規定間隔だけ上下させて、BERがより小さくなる制御設定(X,Y)を見つける。そして、ステップS203と同様にBERを測定してB とする(ステップS208)。
次に、制御部603は、BがBj−1以上であるか判定を行う(ステップS209)。BがBj−1以上でない場合はステップS210に進む。
ステップS210においては、jをカウントアップし(j=j+1)、制御部603は第1、第2のSOA201,202の制御設定(X,Y)の値を個別に上下させて、BERがより小さくなる制御設定(X,Y)を見つける。そして、再度ステップS208においてBERを測定してB とする。そして、再度ステップS209において制御部603は、BがBj−1以上であるか判定を行う。
BERがより小さくなる制御設定が存在する限り、BがBj−1以上とはならないので、ステップS208からステップS210のフィードバッグ制御を繰り返し行うことで、最も小さいBERとその時の制御設定を見つけることができる。
ステップS209において制御部603がB がB −1以上であると判定した場合は、最も小さいBERを与える制御設定を(Xj−1,Yj−1)に決定する(ステップS211)。
以上のように、第1、第2のSOA201,202の利得を制御設定(Xj−1,Yj−1)に設定することにより、送信器が送信する変調光のBERを最も小さくすることができる。
制御部603において第1、第2のSOA201,202の利得が決定された後に、以下の制御を行うことにより、光送信器の環境温度の変化、第1、第2のSOA201,202の経年劣化等に起因する性能変化を補償することが可能である。
つまり、制御部603は、設定した利得を低い周波数で時間周期的に変動させる。変動の幅は微小であり、例えば設定した利得の0.1%であるとする。そして、制御部603は、光送受信器700から取得するBERがより小さくなる時の利得を新たな制御設定として設定する(ステップS212)。このように、設定した利得を時間周期的に変動させて、より適切な利得を新たに設定する動作を繰り返し行うことにより、第1、第2のSOA201,202の性能が時間的に変化する場合においても、適切な利得を設定し続けることが可能である。この動作により、光送信器の伝送性能を常に最適化することができる。
なお、実施の形態3と同様に、実施の形態1、2における光送信器を、光送信器から送信された光信号を、光ファイバによる伝送路で伝送させ、光受信器で受信させる光通信システムに適用するようにしても良い。また、実施の形態1〜3における光送信器を複数設け、複数の光送信器から送信された光信号を波長多重して光ファイバを伝送させ、受信側で波長分離させて波長ごとに複数の光受信器で受信させるWDM(Wavelength Division Multiplexing)光通信システムに適用するようにしても良い。
<効果>
本実施の形態3における光送信器は、入射した光を2つに分岐する分岐部2と、分岐部2で分岐した光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の第1、第2の光変調器101,102と、第1、第2の光変調器101,102のそれぞれの後段に接続される第1、第2のSOA201,202と、第1、第2のSOA201,202のそれぞれの出力光を合成する合成部207と、合成部207の光出力を、伝送路を介して光送受信器700に送信する光送信部208と、光送受信器700で検出された符号誤り率に基づいて、符号誤り率を減少させるように第1、第2のSOA201,202の利得を制御する制御部603と、を備える。
従って、本実施の形態3においては、伝送路を介して光送信器と接続された光送受信器700において検出されたBERを取得することにより、実際に伝送路を伝送された変調光のBERに基づいた利得のフィードバック制御が可能となる。実際に伝送路を伝送された変調光のBERに基づいて利得のフィードバック制御を行うことにより、伝送路において偏波間で伝送特性の偏りがある場合であっても、適切に第1、第2のSOA201,202の利得を設定して、伝送される変調光のBERを減少させることが可能である。また、本実施の形態3では、2つの変調光を合成部207において偏波合成する前に、第1、第2のSOA201,202により個別に増幅を行う。これにより、偏波合成した後に増幅を行う場合と比較して、各変調光の増幅を高精度で制御することが可能となる。以上から、本実施の形態3における光送信器によれば、簡易な構成で伝送される変調光の符号誤り率を減少させることが可能である。
さらに、本実施の形態3においては、伝送路を介して光送信器と接続された光送受信器700において検出されたBERに基づいて利得の制御を行うため、光強度を検出する検出器が不要となる。よって、実施の形態1、2と比較して、光送信器の構成をさらに簡易化することが可能である。
また、本実施の形態3における光送信器において、制御部603は、符号誤り率を減少させるような第1、第2のSOA201,202の共通の利得を設定した後、第1、第2のSOA201,202の利得を個々に調整して符号誤り率をさらに減少させる。
従って、まず、第1、第2のSOA201,202の利得を共通の値として大まかな調整を行い、その後に、第1、第2のSOA201,202の利得の微調整を個々に行うことで、利得の調整に要する時間を短縮することが可能である。
また、本実施の形態3における光送信器において、制御部603は、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させたときの符号誤り率に基づいて、第1、第2のSOA201,202の利得を繰り返し調整する。
従って、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させながら、光送受信器700の検出値に基づいてより適切な利得に設定し直すことにより、経年劣化等により第1、第2のSOA201,202の性能が時間的に変化する場合であっても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
また、本実施の形態3における光送信器の制御方法は、(g)制御部603が、符号誤り率を減少させるような第1、第2のSOA201,202の共通の利得を設定する工程と、(h)工程(g)の後に、制御部603が、第1、第2のSOA201,202の利得を個々に調整して符号誤り率をさらに減少させる工程と、を備える。
従って、まず、第1、第2のSOA201,202の利得を共通の値として大まかな調整を行い、その後に、第1、第2のSOA201,202の利得の微調整を個々に行うことで、利得の調整に要する時間を短縮することが可能である。
また、本実施の形態3における光送信器の制御方法は、(i)工程(h)の後に、制御部603が、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させながら、符号誤り率を取得する工程と、(j)制御部603が、工程(i)で取得した符号誤り率に基づいて、第1、第2のSOA201,202の利得を調整する工程と、をさらに備え、工程(i)、(j)を繰り返し行う。
従って、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させながら、光送受信器700の検出値に基づいてより適切な利得に設定し直すことにより、経年劣化等により第1、第2のSOA201,202の性能が時間的に変化する場合であっても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
<実施の形態4>
<構成>
図8は、本実施の形態4における光送信器の構成を示すブロック図である。図8に示すように、光送信器は、分岐部2と、光変調部100と、光増幅部900と、第1から第3の光合分波部801,802,803を備える。分岐部2および光変調部100は実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
光増幅部900は、第1、第2のSOA201,202と、第1から第3の検出器901,902,903と、制御部904を備える。第1、第2のSOA201,202のそれぞれは、第1、第2の光変調器101,102の光出力の光増幅を行う。
第1の光合分波部801は、第1の光変調器101のich光信号とQch光信号とを合波する。合波された光は1:1の出力の割合で、第1のSOA201と第1の検出器901のそれぞれに出力される。同様に、第2の光合分波部802は、第2の光変調器102のich光信号とQch光信号とを合波する。合波された光は1:1の出力の割合で、第2のSOA202と第2の検出器902のそれぞれに出力される。
また、第3の光合分波部803は、第1のSOA201と第2のSOA202のそれぞれが出力する光信号を偏波合成する。偏波合成された光は1:1の出力の割合で、第3の検出器903と図示しない出力先のそれぞれに出力される。第1から第3の光合分波部801,802,803のそれぞれは、MMI(Multi Mode Interference)素子である。
第1の検出器901は、第1のSOA201の前段に配置され、第1の光変調器101の光出力強度を検出する。第2の検出器902は、第2のSOA202の前段に配置され、第2の光変調器102の光出力強度を検出する。第3の検出器903は、第3の光合分波部803で偏波合成された合成光の光出力強度を検出する。第1から第3の検出器901,902,903のそれぞれは、例えばPD(Photodiode)等である。
制御部904は、第1から第3の検出器901,902,903の検出値に基づいて第1、第2のSOA201,202の利得を制御する。
第1、第2のSOA201,202と第3の光合分波部803、第3の光合分波部803と第3の検出器903は、導波路、空間、又は光ファイバ等により光学的に接続されている。また、制御部904と、第1から第3の検出器901,902,903および第1、第2のSOA201,202とは電気的に接続されている。
なお、第1、第2の検出器901,902が第1、第2の光変調器101,102それぞれの光出力強度を検出し、第3の検出器903が第1、第2のSOA201,201により個別に増幅されて合成された合成光の光出力強度を検出し、制御部904が、第1から第3の検出器901,902,903の検出結果に基づいて第1、第2のSOA201,202のそれぞれの利得を制御する構成であれば、光増幅部900の構成は図8に限定されない。
また、また、本実施の形態4において、実施の形態1から3と同様に、第1の光変調器101、第2の光変調器102、第1のSOA201および第2のSOA202を、同一の基板上に集積してもよい。また、第1、第2の光変調器101,102は同一の構造および同一の特性を有してもよい。また、第1のSOA201および第2のSOA202は同一の構造および同一の特性を有してもよい。
<動作>
前提条件として、第3の検出器903で検出される合成光の検出値の目標値をTPとする。すなわち、第1、第2のSOA201,202それぞれの光出力強度の差が生じず、かつ、合成光の検出値がTPとなるのが理想である。さらに、本実施の形態4では、制御部904は、第1、第2のSOA201,202それぞれに設定される利得が、目標利得G1,G2以下となるように制御を行う。
ここで、目標利得G1,G2は、第1、第2のSOA201,202それぞれにおいて変調光の伝送性能の劣化が抑制される利得の上限値である。目標利得G1,G2は、第1、第2の光増幅器201,202のそれぞれの特性に応じて予め定められている。なお、第1のSOA201および第2のSOA202が同一の構造および同一の特性を有する場合、目標利得G1,G2は製造誤差の範囲内で同じ値となる。
まず、制御部904は、目標値TPを決定する。図9は、光送信器の目標値を決定する動作を示すフローチャートである。
分岐部2で2つに分岐したレーザ光が光変調部100の第1、第2の光変調器101,102にそれぞれ入力され、第1、第2の光変調器101,102から変調光が出力される(ステップS301)。そして、第1の検出器901が第1の光変調器101の光出力強度を検出する(ステップS302)。第1の検出器901が検出する光出力強度をP1とする。同様に、第2の検出器902が第2の光変調器102の光出力強度を検出する。第2の検出器902が検出する光出力強度をP2とする。光出力強度P1,P2は制御部904に入力される。
次に、制御部904は、光出力強度P1がP2よりも小さいか否かの判定を行う(ステップS303)。光出力強度P1がP2よりも小さい場合、制御部904はP1×G1を計算して目標値TPとする(ステップS304)。一方、光出力強度P1がP2よりも大きい場合、制御部904はP2×G2を計算して目標値TPとする(ステップS305)。
以上のようにして目標値TPが決定される。以降の制御部904の動作は、実施の形態2で図4を用いて説明した動作と同様である。従って、図4を用いて制御部904の動作を説明する。
まず、制御部904は、第1、第2のSOA201,202に関して制御設定を(X,0)とする(図4のステップS102に相当)。ここで、Xの初期値として、目標利得G1よりも小さい値が設定される。次に、制御設定(X,0)において、第3の検出器903が第3の光合分波部803の光出力強度を検出して検出値XPとする(図4のステップS103に相当)。ここで、第2のSOA202は無出力であるため、第3の光合分波部803の光出力強度は、第1のSOA201の光出力強度とみなすことができる。
次に、制御部904は、図4のステップS103からステップS105のフィードバック制御を行うことにより、第1のSOA201の利得Xを決定する。決定された第1のSOA201の利得Xは、目標利得G1以下となる。
次に、制御部904は、第1、第2のSOA201,202に関して制御設定を(0,Y )とする(図4のステップS106に相当)。ここで、Xの初期値として、目標利得G2よりも小さい値が設定される。次に、制御設定(0,Y )において、第3の検出器903が第3の光合分波部803の光出力強度を検出して検出値YPとする(図4のステップS107に相当)。ここで、第1のSOA201は無出力であるため、第3の光合分波部803の光出力強度は、第2のSOA202の光出力強度とみなすことができる。
次に、制御部904は、図4のステップS107からステップS109のフィードバック制御を行うことにより、第2のSOA202の利得Y を決定する。決定された第2のSOA202の利得Y は、目標利得G2以下となる。
以上の処理によって、第1、第2のSOA201,202の利得である制御設定(X,Y )が決定される(図4のステップS110に相当)。
以上の工程により、第1、第2のSOA201,202からの光出力強度が互いに等しくなるように利得の調整が行われる。これにより、第3の光合分波部803で第1、第2のSOA201,202の出力が偏波合成されたときに、偏波間で光出力強度の差が生じることを抑制することが可能である。本実施の形態4では、さらに、第1、第2のSOA201,202のそれぞれの利得が目標利得G1,G2以下に調整される。
制御部904において第1、第2のSOA201,202の利得が決定された後に、以下の制御を行うことにより、光送信器の環境温度の変化、第1、第2のSOA201,202の経年劣化等に起因する性能変化を補償することが可能である。
つまり、制御部904は、設定した利得を低い周波数で時間周期的に変動させる。変動の幅は微小であり、例えば設定した利得の0.1%であるとする。そして、制御部904は、第3の検出器903の検出値が目標値TPにより近づいた時の利得を新たな利得として設定する(図4のステップS111に相当)。このように、設定した利得を時間周期的に変動させて、より適切な利得を新たに設定する動作を繰り返し行うことにより、第1、第2のSOA201,202の性能が時間的に変化する場合においても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
また、本実施の形態4においては、制御部904は、第1の検出器901と第3の検出器903の検出値に基づいてP1/P3を計算することにより、第1のSOA201の利得が目標利得G1を超えていないか精度良く監視することができる。同様に、制御部904は、第2の検出器902と第3の検出器903の検出値に基づいてP2/P3を計算することにより、第2のSOA202の利得が目標利得G2を超えていないか精度良く監視することができる。
<効果>
本実施の形態4における光送信器は、入射した光を2つに分岐する分岐部2と、分岐部2で分岐した光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の第1、第2の光変調器101,102と、第1、第2の光変調器101,102のそれぞれの後段に接続される第1、第2の半導体光増幅器201,202と、第1、第2の半導体光増幅器201,202のそれぞれの出力光を合成する合成部(即ち、第3の光合分波部803)と、第1の半導体光増幅器201の前段に配置され、第1の光変調器101の光出力強度を検出する第1の検出器901と、第2の半導体光増幅器202の前段に配置され、第2の光変調器102の光出力強度を検出する第2の検出器902と、合成部の光出力強度を検出する第3の検出器903と、第1、第2および第3の検出器901,902,903の検出値に基づいて、第1、第2の半導体光増幅器201,202の光出力強度が等しくなり、かつ、第1の半導体光増幅器201の利得が目標利得G1以下になり、かつ、第2の半導体光増幅器202の利得が目標利得G2以下になるように、第1、第2の半導体光増幅器201,202の利得を設定する制御部904と、を備え、第1、第2の半導体光増幅器201,202の目標利得G1,G2のそれぞれは、変調光の伝送性能の劣化が抑制される利得の上限値である。
本実施の形態4における光送信器においては、第1のSOA201の前段に第1の検出器901を配置し、第2のSOA202の前段に第2の検出器902を配置した。従って、第1、第2のSOA201,202の利得が目標利得G1,G2を超えない範囲で、光送信器から出力される合成光の光出力強度の目標値を決定することが可能となる。また、本実施の形態3においては、第1、第2のSOA201,202のそれぞれの出力光を合成する合成部(即ち、第3の光合分波部803)の後段に第3の検出器903を配置することにより、増幅後の実際の光出力強度に基づいた利得のフィードバック制御が可能となる。増幅後の実際の光出力強度に基づいて利得のフィードバック制御を行うことにより、第1、第2のSOA201,202の性能が異なる場合であっても、適切に第1、第2のSOA201,202の利得を設定して、第1、第2のSOA201,202間の光出力強度の差を抑制することが可能である。
本実施の形態4における光送信器においては、変調光の伝送性能の劣化が抑制される利得の上限値である目標利得G1,G2以下の範囲で、第1、第2のSOA201,202間の光出力強度の差を抑制するように利得の制御が行われる。従って、光送信器の光出力強度の増大と伝送性能の劣化の抑制を両立することが可能なため、高品質な変調光の合成および送信が可能となる。
また、本実施の形態4における光送信器において、制御部904は、第1、第2の半導体光増幅器201,202の利得を時間周期的に変動させたときの第1、第2および第3の検出器901,902,903の検出値に基づいて、第1、第2の半導体光増幅器201,202の利得を繰り返し調整する。
従って、第1、第2のSOA201,202の利得を時間周期的に変動させながら、第1から第3の検出器901,902,903の検出値に基づいてより適切な利得に設定し直すことにより、経年劣化等により第1、第2のSOA201,202の性能が時間的に変化する場合であっても、適切な利得を設定し続けることが可能である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 レーザ、2 分岐部、100 光変調部、101 第1の光変調器、102 第2の光変調器、200,400,600,900 光増幅部、201 第1の半導体光増幅器、202 第2の半導体光増幅器、203,901 第1の検出器、204,902 第2の検出器、205,206,405,603,904 制御部、207 合成部、404 検出器、700 光送受信器、701 BER検出部、702 光送信部、801 第1の光合分波部、802 第2の光合分波部、803 第3の光合分波部、903 第3の検出器。

Claims (3)

  1. 入射した光を2つに分岐する分岐部と、
    前記分岐部で分岐した光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の第1、第2の光変調器と、
    前記第1、第2の光変調器のそれぞれの後段に接続される第1、第2の半導体光増幅器と、
    前記第1、第2の半導体光増幅器のそれぞれの光出力強度を検出する第1、第2の検出器と、
    前記第1、第2の検出器の検出値に基づいて、前記第1、第2の半導体光増幅器の光出力強度が等しくなるように前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を設定する制御部と、
    前記第1、第2の半導体光増幅器のそれぞれの出力光を合成する合成部と、
    を備え、
    前記第1の光変調器、前記第2の光変調器、前記第1の半導体光増幅器および前記第2の半導体光増幅器は同一の基板上に集積されており
    前記第1、第2の半導体光増幅器は、前記制御部で設定された利得に応じた電流で駆動され、
    前記制御部は、前記第1、第2の半導体光増幅器を駆動する電流を時間周期的に変動させることにより、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を時間周期的に変動させたときの前記第1、第2の検出器の検出値に基づいて、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を繰り返し調整する、
    光送信器。
  2. 入射した光を2つに分岐する分岐部と、
    前記分岐部で分岐した光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の第1、第2の光変調器と、
    前記第1、第2の光変調器のそれぞれの後段に接続される第1、第2の半導体光増幅器と、
    前記第1、第2の半導体光増幅器のそれぞれの出力光を合成する合成部と、
    前記第1の半導体光増幅器の前段に配置され、前記第1の光変調器の光出力強度を検出する第1の検出器と、
    前記第2の半導体光増幅器の前段に配置され、前記第2の光変調器の光出力強度を検出する第2の検出器と、
    前記合成部の光出力強度を検出する第3の検出器と、
    前記第1、第2および第3の検出器の検出値に基づいて、前記第1、第2の半導体光増幅器の光出力強度が等しくなり、かつ、前記第1の半導体光増幅器の利得が目標利得以下になり、かつ、前記第2の半導体光増幅器の利得が目標利得以下になるように、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を設定する制御部と、
    を備え、
    前記第1、第2の半導体光増幅器の前記目標利得のそれぞれは、変調光の伝送性能の劣化が抑制される利得の上限値であ
    前記制御部は、前記第2の半導体光増幅器の利得をゼロにした状態で前記第1の半導体光増幅器の利得を調整し、前記第1の半導体光増幅器の利得をゼロにした状態で前記第2の半導体光増幅器の利得を調整し、
    前記制御部は、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を時間周期的に変動させたときの前記第1、第2および第3の検出器の検出値に基づいて、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を繰り返し調整する、
    光送信器。
  3. 入射した光を2つに分岐する分岐部と、
    前記分岐部で分岐した光のそれぞれを変調するマッハツェンダ型の第1、第2の光変調器と、
    前記第1、第2の光変調器のそれぞれの後段に接続される第1、第2の半導体光増幅器と、
    前記第1、第2の半導体光増幅器のそれぞれの出力光を合成する合成部と、
    前記合成部の光出力強度を検出する検出器と、
    前記検出器の検出値に基づいて、前記第1、第2の半導体光増幅器の光出力強度が等しくなるように前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第2の半導体光増幅器の利得をゼロにした状態で前記第1の半導体光増幅器の利得を調整し、前記第1の半導体光増幅器の利得をゼロにした状態で前記第2の半導体光増幅器の利得を調整
    前記制御部は、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を時間周期的に変動させたときの前記検出器の検出値に基づいて、前記第1、第2の半導体光増幅器の利得を繰り返し調整する、
    光送信器。
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