JP6660320B2 - 乾式研磨方法及び乾式研磨装置 - Google Patents
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Description
さらに、被研磨物の被研磨面に平坦度のバラツキが増大して、高品質な研磨を行えないという問題があった。
そこで、切粉による目詰まりを改善するには、研磨面を頻繁にドレッシングする必要があり、ドレッシング中は被研磨物の研磨が行えないため、研磨効率を低下させる原因となるという問題もあった。
また、このような課題を解決するために本発明に係る乾式研磨装置は、所定面粗さの山状部及び谷状部を有する研磨面と、前記研磨面に対して被研磨物をその被研磨面が圧接するように保持するホルダと、前記研磨面又は前記被研磨面のいずれか一方若しくは前記研磨面及び前記被研磨面の両方を相対的に移動させる駆動部と、前記研磨面と前記被研磨物の前記被研磨面の間に所定サイズの砥粒を供給する供給部と、を備え、前記砥粒は、その全部又は一部が前記研磨面の前記谷状部内に入り且つ前記研磨面と前記被研磨面の相対移動に伴って転動し、且つこの転動に伴い前記谷状部に入り込んだ前記被研磨面の切粉が流動して掻き出されるように粒径が前記研磨面の面粗さの0.5倍以上で且つ25倍以下に設定されることを特徴とする。
本発明の実施形態に係る乾式研磨装置Aは、図1〜図2に示すように、被研磨物Wの被研磨面W1を、研磨テーブル1の研磨面11と非固定の砥粒2で研磨することにより、被研磨面W1を所望の平坦度に加工するものである。
詳しく説明すると、本発明の実施形態に係る乾式研磨装置Aは、所定の面粗さを有する研磨面11と、研磨面11に対して被研磨物Wをその被研磨面W1が圧接するように保持するホルダ12と、研磨面11又はホルダ12(被研磨面W1)のいずれか一方若しくは両方を相対的に移動させる駆動部3と、研磨面11と被研磨面W1の間に所定サイズの砥粒2を供給する供給部4と、を主要な構成要素として備えている。
乾式研磨装置Aの具体例として図1(a)に示される例の場合には、ホルダ12により被研磨物Wの片面のみが露出するように保持し、被研磨面W1として露出した片面を圧接させた状態で、モータなどの駆動部3により研磨面11と被研磨面W1の両方を相対的に回転移動させている。
また、その他の例として図示しないが、被研磨物Wを挟んで研磨テーブル1が二枚配設され、これらの相対移動により被研磨物Wの被研磨面W1として両面を同時に研磨したり、研磨面11又はホルダ12(被研磨面W1)のいずれか一方のみを他方に対して回転移動させたり変更することも可能である。
面粗さ(表面粗さ)のパラメータとして本発明の実施形態では最大高さSzを用いている。最大高さSzとは、山状部11a及び谷状部11bの最大表面凸凹高さである。なお、面粗さ(表面粗さ)のパラメータとして最大高さSz以外のものを用いることも可能である。
研磨面11の具体例としては、砥石、セラミックス、鋳鉄、銅、炭化けい素、サイアロン、窒化珪素、窒化アルミなどの材料が挙げられ、研削材として砥粒を結合剤により固定配置することが好ましい。このような固定砥粒の材料としては、アルミナ質材(褐色アルミナ材、白色アルミナ材、淡紅色アルミナ材、解砕形アルミナ材、人造エメリー材、アルミナジルコニア材)、炭化けい素質材(黒色炭化けい素材、緑色炭化けい素材)、ダイヤモンド(天然ダイヤモンド、合成ダイヤモンド)、CBN(立方晶窒化ほう素、金属被覆立方晶窒化ほう素)や、その組み合わせなどが挙げられる。
砥粒2の材料としては、アルミナ質材(褐色アルミナ材、白色アルミナ材、淡紅色アルミナ材、解砕形アルミナ材、人造エメリー材、アルミナジルコニア材)、炭化けい素質材(黒色炭化けい素材、緑色炭化けい素材)、ダイヤモンド(天然ダイヤモンド、合成ダイヤモンド)、CBN(立方晶窒化ほう素、金属被覆立方晶窒化ほう素)や、その組み合わせなどが挙げられる。
砥粒2は、さまざまの形状があり、少なくともその外面の一部に先端が尖った研削刃2aを有している。図1(b)(c),図2及び図3に示される例の場合には、砥粒2を六角形で表しているが、それ以外の形状であってもよい。
砥粒2のサイズは、研磨面11の面粗さに応じた粒径のものを選択して用いる。砥粒2の粒径は、電気的検知帯法、ふるい分け法、光散乱法(レーザ解析・散乱法)などの周知な測定方法を用いて特定される。
砥粒2の粒径として本発明の実施形態では、供給部4から研磨面11と被研磨面W1の間に向けて供給される砥粒2のメジアン値(中央値)、すなわちメジアン径を用いているが、粒径によってはメジアン径に代え、電気抵抗試験方法による「体積分布の累積値50%に相当する粒子径」や「試験用ふるい」寸法の一つなどを用いてもよい。
砥粒2の粒径の具体例としては、研磨面11の面粗さの約0.5倍以上で且つ25倍以下に設定することが好ましい。詳しくは、砥粒2の粒径を研磨面11の面粗さの約1.5倍以上で且つ25倍以下に設定することが好ましい。更に詳しくは、砥粒2の粒径を研磨面11の面粗さの約1.5倍以上で且つ約11倍以下に設定することが好ましい。
前記加圧工程では、ホルダ12により被研磨物Wの被研磨面W1を研磨テーブル1の研磨面11に対し所定圧力で圧接させている。
前記研磨工程では、駆動部3により研磨面11又はホルダ12のいずれか一方を他方に対して回転移動させるか、若しくは研磨面11及びホルダ12の両方を相対的に移動させている。
さらに、前記研磨工程では、供給部4により研磨面11と被研磨面W1の間に向けて所定サイズの砥粒2を散布して、研磨面11と被研磨面W1の相対移動により砥粒2を、その全部又は一部が研磨面11の谷状部11b内に入るように転動させる。
砥粒2のサイズは、その全体又は一部(研削刃2a)が研磨面11の谷状部11b内に入り且つ研磨面11と被研磨面W1の相対移動に伴って転がる粒径に設定されている。
供給部4による砥粒2の供給タイミングとしては、駆動部3による研磨面11と被研磨面W1の相対移動開始時と、相対移動中にそれぞれ所定量ずつ散布することが好ましい。
これにより、被研磨面W1が研磨面11の山状部11aや砥粒2(切削刃2a)で研ぎ磨かれる。
これに伴い、被研磨物Wから切り屑として切粉W2が発生する。切粉W2のサイズは、研磨面11の谷状部11bよりも遥かに小さいため、切粉W2が研磨面11の谷部11bに入り込み、そのまま堆積して目詰まりを起こしてしまう。
そこで、研磨面11と被研磨物Wの被研磨面W1の間に供給される砥粒2のサイズを、その全体又は一部(切削刃2a)が研磨面11の谷状部11b内に入り且つ研磨面11と被研磨面W1の相対移動に伴って転動する粒径に設定する。
これにより、研磨面11の谷状部11bに入り込んだ切粉W2が、砥粒2の転動に伴い流動して谷状部11bから強制的に掻き出される。
したがって、研磨面11の谷状部11bに対する切粉W2の目詰まりを防止することができる。
その結果、多数の固定砥粒が分散配置された研磨面で被研磨物を乾式研磨する従来のものに比べ、切粉W2の目詰まりを起因とする研磨速度の急激な低下が抑制され、高品質な研磨を安定して実現できる。
さらに、研磨工程の時間経過に伴いドレッシング作業が必要になっても、ドレッシング作業の間隔を延ばすことができ、研磨効率の向上が図れる。
また、研磨面11と砥粒2を用いた乾式研磨であるため、水やスラリー(研磨砥粒液)などの加工液を用いた湿式研磨のように被研磨面W1が酸化などの反応せず、スラリーに含まれる液などが被研磨面W1に深く浸透するなどの不都合を解消できる。
[実施例1〜6及び比較例1,2]
表1に示す実施例1〜6と比較例1,2は、研磨面11としてCBN砥石(直径が約380mm)を用い、砥粒2としてホワイトアルミナを用い、被研磨物Wとして熱電変換素子材料(マグネシウムシリサイド製の焼成体:直径が約50mmの円形板)を用いている。研磨面11に対する被研磨物Wの圧力(面圧)を300g/cm2、研磨面11の回転数を約50/minに設定して、被研磨面W1の研磨を行っており、それぞれ共通にしている。
比較例1では、研磨面11となるCBN砥石のみで、被研磨物W(Mg2Si)の研磨を行い、砥粒2は散布していない。
実施例1〜6及び比較例2では、研磨面11と被研磨面W1の相対移動開始時に砥粒2を10g散布し、相対移動中は砥粒2を毎分3g散布しており、それぞれ共通にしている。
なお、研磨面11の面粗さ(最大高さSz)は、キーエンス社製の「ワンショット3D形状測定計測機VR−3200」を用いて測定した。
砥粒2の粒径は、次の優先順で定めた。
1.JIS R6002:1998に準拠した電気抵抗試験方法が適用可能な砥粒(精密研磨用微粉)の場合は、電気抵抗試験方法による「体積分布の累積値50%に相当する粒子径」を粒径とする。
2.JIS R6002:1998に準拠したふるい分け試験方法が適用可能な砥粒(粗粒)の場合は、該砥粒の粒度が該当するJIS R6001:1998「表4:砥粒の粒度分布」における粒度欄の「(3段+4段)」列の「4段」に示された「試験用ふるい」の寸法(mm又はμm)を粒径とする。
3.上記1又は上記2で定められない砥粒の場合は、JIS Z8825:2013に準拠した粒子径解析−レーザ解析・散乱法における「X50:中位(メジアン)径:ここでは、体積基準。すなわち、粒子の体積で50%がこの径より小さく、50%が大きい。」を粒径とする。
実施例2では、研磨面11の面粗さ(最大高さSz)を19μm、砥粒2の粒径(メジアン径)を30μmとした。これにより、研磨面11の面粗さに対する砥粒2の粒径の比率は1.58となった。
実施例3では、研磨面11の面粗さ(最大高さSz)を31μm、砥粒2の粒径(メジアン径)を57μmとした。これにより、研磨面11の面粗さに対する砥粒2の粒径の比率は1.84となった。
実施例4では、研磨面11の面粗さ(最大高さSz)を94μm、砥粒2の粒径(メジアン径)を150μmとした。これにより、研磨面11の面粗さに対する砥粒2の粒径の比率は1.6となった。
実施例5では、研磨面11の面粗さ(最大高さSz)を13μm、砥粒2の粒径(メジアン径)を150μmとした。これにより、研磨面11の面粗さに対する砥粒2の粒径の比率は11.54となった。
実施例6では、研磨面11の面粗さ(最大高さSz)を6μm、砥粒2の粒径(メジアン径)を150μmとした。これにより、研磨面11の面粗さに対する砥粒2の粒径の比率は25となった。
比較例2では、研磨面11の面粗さ(最大高さSz)を19μm、砥粒2の粒径(メジアン径)を5.7μmとした。これにより、研磨面11の面粗さに対する砥粒2の粒径の比率を0.3以下にしたところが異なっている。
「加工Rate」とは、実施例1〜6及び比較例1,2において、研磨面11の研磨開始1分後から5分後までの研磨量(μm/min)を測定し、研磨面11に切粉W2が目詰まりしたことによる研磨速度の低下度を確認するための試験である。
「平坦度」とは、実施例1〜6及び比較例1,2において被研磨物Wの所定箇所5点の厚さを測定し、その最大値及び最小値の平均値(μm)で平坦度を確認するための試験である。
「キズの有無」とは、実施例1〜6及び比較例1,2において、研磨面11を目視により外観検査して、表面キズや表面スレの有無を確認するための試験である。その試験結果を3段階で評価した。
この「キズの有無」の評価結果において、×:研磨面11に表面キズや表面スレが有る、△:研磨面11に表面キズや表面スレが減少したものの表面キズや表面スレが若干残っている程度、○:研磨面11に表面キズや表面スレが無い、のように評価した。
実施例1〜6と比較例1,2を比較すると、実施例1〜6は、加工Rate、平坦度、キズの有無の全てにおいて良好な評価結果が得られている。
詳しく説明すると、実施例1は、加工Rateにおいて研磨面11の研磨開始1分後から5分後まで時間経過に伴い研磨量が81μm→51μmに漸次低下し、研磨開始5分間の低下量が30μmに抑制された。平坦度においては、TV5の平均値が5.9μmであった。キズの有無においては、研磨面11に表面キズや表面スレが若干残っていた。
実施例2は、加工Rateにおいて研磨面11の研磨開始1分後に研磨量が87μmであり、研磨開始2分後に研磨量が74μmまで低下したものの、研磨開始5分後まで研磨量が74μmに維持され、研磨開始5分間の低下量が13μmに抑制された。平坦度においては、TV5の平均値が4.8μmであった。キズの有無においては、研磨面11に表面キズや表面スレが無くなった。
実施例3は、加工Rateにおいて研磨面11の研磨開始1分後に研磨量が97μmであり、研磨開始2分後に研磨量が89μmまで低下したものの、研磨開始5分後まで研磨量が89μmに維持され、研磨開始5分間の低下量が8μmに抑制された。平坦度においては、TV5の平均値が5.2μmであった。キズの有無においては、研磨面11に表面キズや表面スレが無くなった。
実施例4は、加工Rateにおいて研磨面11の研磨開始1分後に研磨量が105μmであり、研磨開始2分後に研磨量が100μm以下に若干低下したものの、研磨開始5分後は研磨量が100μmまで戻り、研磨開始5分間の低下量が5μmに抑制された。平坦度においては、TV5の平均値が5.3μmであった。キズの有無においては、研磨面11に表面キズや表面スレが無くなった。
実施例5は、加工Rateにおいて研磨面11の研磨開始1分後に研磨量が49μmであり、研磨開始2分後に研磨量が47μm以下に若干低下したものの、研磨開始5分後は研磨量が47μmまで戻り、研磨開始5分間の低下量が2μmに抑制された。平坦度においては、TV5の平均値が6.3μmであった。キズの有無においては、研磨面11に表面キズや表面スレが無くなった。
実施例6は、加工Rateにおいて研磨面11の研磨開始1分後に研磨量が35μmであり、研磨開始2分後に研磨量が34μm以下に若干低下したものの、研磨開始5分後は研磨量が34μmまで戻り、研磨開始5分間の低下量が1μmに抑制された。平坦度においては、TV5の平均値が6.5μmであった。キズの有無においては、研磨面11に表面キズや表面スレが無くなった。
すなわち、砥粒2として面粗さに対する砥粒2の粒径の比率が0.5の第一砥粒21を用いた場合には、被研磨物Wの被研磨面W1の間に供給(散布)されると、第一砥粒21の略全体が切粉W2と共に研磨面11の谷部11bに入り込む。しかし、第一砥粒21の粒径が切粉W2のサイズ(約数μm)よりも大きいため、研磨面11と被研磨面W1の相対移動時に第一砥粒21が被研磨面W1と接触してそれぞれ転動する。これにより、谷状部11b内に堆積された切粉W2が流動して、谷状部11bから切粉W2を強制的に掻き出す。
なお、実施例1と同じ粒径の第一砥粒21を用いて、図1(c)に示されるように、研磨面11に対する被研磨物Wの圧力(面圧)や砥粒2の散布量を変化した状態で同様な試験を行った。この場合には、砥粒2(第一砥粒21)や切粉W2からなる層が厚くなるため、研磨面11の山状部11aによる被研磨面W1の研磨作用が減少するものの、実施例1と同様に良好な評価結果が得られた。
さらに、実施例2〜4の加工Rateにおいて研磨開始5分間の低下量が13〜5μmに抑制された理由は、図2に示される作動によるものと推測される。
すなわち、砥粒2として面粗さに対する砥粒2の粒径の比率が1.58〜1.84の第二砥粒22を用いた場合には、第二砥粒22の一部(一方の切削刃2a)のみが切粉W2と共に研磨面11の谷部11bに入り込む。しかし、第二砥粒22の他部(他方の切削刃2aなど)は被研磨面W1と接触するため、研磨面11と被研磨面W1の相対移動に伴って第二砥粒22の全体がそれぞれ転動する。これにより、谷状部11b内に堆積された切粉W2が流動して、谷状部11bから切粉W2を強制的に掻き出す。
また、実施例5,6の加工Rateにおいて研磨面11の研磨開始1分後に研磨量が49μmや35μmまで低下した理由は、図示しないが、砥粒2の粒径が大きくなり過ぎたことが原因と推測される。
すなわち、砥粒2が被研磨面W1と接触するものの、研磨面11と被研磨面W1の相対移動により被研磨面W1と砥粒2との間でスリップが発生し、スムーズに転動し難くなる。しかし、研磨面11に対する被研磨物Wの圧力(面圧)や、研磨面11の回転数や、砥粒2の散布量を調整すれば、スリップの発生は抑制可能と思われる。
詳しく説明すると、比較例1は、加工Rateにおいて、研磨面11の研磨開始1分後から5分後まで時間経過に伴い研磨量が82μm→43μmに漸次低下し、研磨開始5分間の低下量が39μmであり、不良な評価結果になった。平坦度においては、TV5の平均値が8.5μmであり、不良な評価結果になった。キズの有無においては、研磨面11に表面キズや表面スレが実施例1に比べて有り、不良な評価結果になった。
比較例2は、加工Rateにおいて、研磨面11の研磨開始1分後から5分後まで時間経過に伴い研磨量が81μm→45μmに漸次低下し、研磨開始5分間の低下量が36μmであり、不良な評価結果になった。平坦度においては、TV5の平均値が7.8μmであり、不良な評価結果になった。キズの有無においては、研磨面11に表面キズや表面スレが実施例1に比べて有り、不良な評価結果になった。
比較例2の加工Rateにおいて研磨開始5分間の研磨量が36μmまで低下した理由は、図3に示される作動によるものと推測される。
すなわち、砥粒2として面粗さに対する砥粒2の粒径の比率が0.3以下の第三砥粒23を用いた場合には、切粉W2のサイズ(約数μm)と略同じ大きさ又はそれよりも小さくなる。このため、谷状部11bに堆積した切粉W2の中に第三砥粒23が紛れ込んでしまう。この状態で、研磨面11と被研磨面W1が相対移動しても、被研磨面W1との界面近くに位置する第三砥粒23及び切粉W2は流動するものの、谷状部11bの内側に堆積した切粉W2を谷状部11bから強制的に掻き出す機能はない。
したがって、被研磨面W1を所望の平坦度に研磨することができる。
その結果、より高品質な研磨を安定して実現できる。
その結果、極めて高品質な研磨を安定して実現できる。
その結果、生産性に優れる。
その具体例として研磨面11の面粗さに対する砥粒2の粒径の比率を30に設定したものの評価結果は、加工Rateにおいて研磨面11の研磨開始1分後の研磨量と研磨開始5分後の研磨量が実施例6に比べ共に低下したものの、平坦度においてTV5の平均値は実施例6と比較例1の間であり、ほぼ良好な評価結果が得られた。キズの有無においては、研磨面11に表面キズや表面スレが無かった。
さらに、前述した実施例1〜6と比較例1,2では、研磨面11としてCBN砥石を用い、砥粒2としてホワイトアルミナを用い、被研磨物Wとしてマグネシウムシリサイド(Mg2Si)の焼結体(50mmφ)を用いたが、これに限定されず、研磨面11としてダイヤモンド砥石など他のものを用いたり、砥粒2として炭化けい素質材など他のものを用いたり、被研磨物Wとして半導体材料など他のものを用いることも可能である。
このような場合でも前述した実施例1〜6と同様な作用効果が得られるものと推測される。
11a 山状部 11b 谷状部
12 ホルダ 2 砥粒
3 駆動部 4 供給部
W 被研磨物 W1 被研磨面
Claims (4)
- 被研磨物の被研磨面を研磨面と砥粒で研磨して所望の平坦度に加工する乾式研磨方法であって、
所定面粗さの山状部及び谷状部を有する前記研磨面に対して前記被研磨物の前記被研磨面を圧接させる加圧工程と、
前記研磨面又は前記被研磨面のいずれか一方若しくは前記研磨面及び前記被研磨面の両方を相対的に移動させる研磨工程と、を含み、
前記砥粒は、その全体又は一部が前記研磨面の前記谷状部内に入り且つ前記研磨面と前記被研磨面の相対移動に伴って転動するように粒径が前記研磨面の面粗さの0.5倍以上で且つ25倍以下に設定され、
前記研磨工程では、前記研磨面と前記被研磨面の間に前記砥粒を供給して、前記研磨面と前記被研磨面の相対移動に伴う前記砥粒の転動により、前記谷状部に入り込んだ前記被研磨面の切粉を流動させて掻き出すことを特徴とする乾式研磨方法。 - 前記砥粒の粒径を前記研磨面の面粗さの1.5倍以上で且つ25倍以下に設定することを特徴とする請求項1記載の乾式研磨方法。
- 前記砥粒の粒径を前記研磨面の面粗さの11倍以下に設定することを特徴とする請求項2記載の乾式研磨方法。
- 所定面粗さの山状部及び谷状部を有する研磨面と、
前記研磨面に対して被研磨物をその被研磨面が圧接するように保持するホルダと、
前記研磨面又は前記被研磨面のいずれか一方若しくは前記研磨面及び前記被研磨面の両方を相対的に移動させる駆動部と、
前記研磨面と前記被研磨物の前記被研磨面の間に所定サイズの砥粒を供給する供給部と、を備え、
前記砥粒は、その全部又は一部が前記研磨面の前記谷状部内に入り且つ前記研磨面と前記被研磨面の相対移動に伴って転動し、且つこの転動に伴い前記谷状部に入り込んだ前記被研磨面の切粉が流動して掻き出されるように粒径が前記研磨面の面粗さの0.5倍以上で且つ25倍以下に設定されることを特徴とする乾式研磨装置。
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