JP6659370B2 - 冷却塔 - Google Patents

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本発明は、空調設備用または工業設備用冷却塔に関する。
冷却水を使用する空調設備や工業設備などにおいては、水の蒸発潜熱を利用して水を冷却する冷却塔が広く用いられている。この冷却塔は、負荷側からの冷却水を冷却塔内の充填材の表面を流下させながら、送風機により塔内に吸引される外気と直接接触させることにより冷却するものである。このような冷却塔には、充填材の表面を流下する冷却水と外気の流れ方向により、カウンターフロー型(向流型とも称される。たとえば、特許文献1〜3参照)とクロスフロー型(直交流型とも称される。たとえば、特許文献4,5参照)がある。カウンターフロー型は、通常、丸型であり、クロスフロー型は、通常、角型である。
図15は、従来のカウンターフロー型冷却塔の構成の一例を示す。この冷却塔CT1は、塔体100の下部外周部に、外気を塔体100内に吸引するための外気取込み口101を有し、塔体100の中には上部に散水アーム102が、その直下には熱交換促進用の充填材103が支持部材104により塔体100内の下部に空間が形成されるように、それぞれ配置されている。また、塔体100の中心部に、負荷側から戻ってくる冷却水を散水アーム102に送る送水管105が設けられ、塔体100内の底部には充填材103により冷却された冷却水を受ける水槽106が、さらに、塔体100の上部に設けられた排気口107内に送風機31が設置されている。その送風機31は、通常、プロペラファン等のブレード(羽根車)31aと、そのブレードを回転させるモータ31bとから構成されているブレード付き送風機である(特許文献1参照)。図15において、細い矢aは冷却水の移動を、太い矢Aは外気の移動を示す。Wiは負荷側から戻ってくる冷却水、Woは負荷側に送られる冷却水であり、Aiは塔体100内に吸い込まれる空気、Aoは塔体100外に排出される空気である。
図16は、クロスフロー型冷却塔の構成の一例を示す。この冷却塔CT2は、塔体200内の上部に負荷側から戻される冷却水を受ける上部水槽201を設け、その上部水槽201と塔体200内の底部に設けられた下部水槽202との間に充填材203を配設し、塔体200の充填材203に対応する高さの両側部に外気取込み口204を備え、塔体200の上部の排気口205に送風機32が設けられている。この送風機32も、ブレード32aと、そのブレードを回転させるモータ32bとから構成されているブレード付き送風機である。その送風機32を回転させると、外気取込み口204から外気が吸引され、その外気と上部水槽201から充填材203に散水される冷却水との熱交換が充填材203により促進され、充填材203を通過した空気が排気口205から塔体200の外に排気されるように構成されている(特許文献5参照)。図16において、細い矢aは冷却水の移動を、太い矢Aは外気の移動を示す。Wiは負荷側から戻ってくる冷却水、Woは負荷側に送られる冷却水であり、Aiは塔体200内に吸い込まれる空気、Aoは塔体200外に排出される空気である。
特開2003−139488号公報 特開2011−122745号公報 特開2003−65686号公報 特開平8−49989号公報 特開2010−91226号公報 特許第5826882号公報
上記のように、従来の冷却塔は、カウンターフロー型、クロスフロー型のいずれも、塔体(100,200)の排気口(107,205)に、送風機(31,32)が設けられている。大型の冷却塔には、カウンターフロー型冷却塔の場合は、排気口107の口径が1500〜3800mm、外径寸法が5000〜8500mm程度のものがあり、クロスフロー型冷却塔の場合は、間口幅1700〜12000mm、高さ2800〜3300mm、奥行き3300〜3800mmにもなるものがある。また、クロスフロー型冷却塔の下部水槽(202)の深さは1000mm以上の場合もある。そして、従来の大型の冷却塔では、送風機のブレードに所要の風量が得られるプロペラファン等が用いられている。
このような大型の冷却塔においては、散水装置および充填材などのメンテナンスを行うために、作業者が塔内に入り込まなければならない場合がある。とくに、散水装置の劣化は比較的早いので、メンテナンスの頻度が高く、しかも、散水装置と送風機の間の空間が狭いので、中腰または背を曲げた姿勢で作業をしなければならないことが少なくない。
そのようなメンテナンス作業を行うときは、当然、安全確保のため、送風機駆動用モータの電源を切るのであるが、冷却塔または送風機が複数台設置されている場合は、冷却機能を維持するため、全ての送風機駆動用モータの電源を一度に切らずに、順次交代して切るのが通例である。しかし、電源を切る冷却塔または送風機の順序を間違ったために、塔内でメンテナンス作業中に送風機が突然に回転し、作業者が送風機のブレード等(プロペラを含む。)に巻き込まれて負傷事故や痛ましい死亡事故を起こす例は後を絶たない。また、突然に回転した送風機のブレード等に激突されて、またはブレード等から逃げるために、下部水槽に墜落して溺死した例も報告されている。さらに、送風機の部品等が劣化・破損して排気口から飛散する恐れもある。
このような事故を起こさなくても、従来の冷却塔で用いられている送風機は、モータとブレード等を有し、これらが排気口内に設置されるため、メンテナンス作業者は排気口から塔内に出入できないので、メンテナンス作業や部品交換が容易にできず、時間がかかる、等の問題もある。
そこで、本出願人は、特許文献6において、上記のような事故の発生を防止でき、なおかつ、メンテナンス作業や部品交換が安全容易にできる冷却塔を提供することを目的として、冷却塔の排気口内側に、従来のモータとブレードに代えて、上向きの噴流を発生させる環状の噴流発生管を設け、冷却塔の排気口と噴流発生管の開口部の口径を、メンテナンス作業者が噴流発生管の開口部から塔内に入ることができる程度の口径とし、噴流発生管に排気口の外側に設けた送風機から加圧空気を供給するようにした冷却塔を提案した。
噴流発生管は、環状に形成されて、連続する内壁と外壁によって噴流発生管の開口部の中心軸の周囲に連続する内部通路を有し、内壁の先端部と外壁の先端部は、それぞれ内向きに湾曲され、かつ、外壁の先端部が内壁の先端部の外側面に所定の距離を持って近接されている。そして、両先端部の間に開口部の中心軸の上部方向に開口する噴出口が形成され、その噴出口は、内部通路側から出口まで徐々に狭くされているため、送風機から内部通路に供給された加圧空気は、噴出口においてさらに圧縮される。これによって、噴出口の出口から開口部の中心軸の上部方向に噴出する噴流が発生する。噴流発生管の噴出口から上向きの噴流が発生すると、その噴流はベルヌーイの法則により噴流発生管の開口部内に存在する空気を引き込み、その空気を同伴して排気口から上方に排出される。噴流に引込まれる空気の量は、噴流の空気量よりも数倍も多い。そして、開口部内を移動する風量は、噴流発生管の噴出口からの噴流と、開口部内で噴流により引き込まれる空気との総量となる。また、開口部内の空気の引き込みにより塔内上部空間が減圧されるため、外気が外気取込み口から吸い込まれて排気口から排出される空気量が増幅される。したがって、冷却塔の冷却効率が上昇する。
上記発明により、排気口内側にモータとブレードがないので、事故発生防止の効果が得られ、また、メンテナンス作業者が噴流発生管の開口部から塔内に入ることができるので、塔内の散水装置や充填材などのメンテナンス作業及び部品交換が安全・容易にできる効果が発揮される。
さらに、従来のブレード付き送風機を用いる冷却塔では、送風機の吸気エネルギーは利用されているが、排気エネルギーは利用されていない。すなわち、送風機が発生する全エネルギー(全発生エネルギー)には、吸気側のエネルギー(吸気エネルギー)と排気側のエネルギー(排気エネルギー)とが含まれると見ることができるが、従来のブレード付き送風機を用いる冷却塔では、その全発生エネルギーの一部しか利用されていない。
特許文献6記載の発明に係る冷却塔の噴流発生管に加圧空気を供給する送風機は、冷却塔の外側の外気を吸引するように取付けられる。したがって、この送風機においても、排気エネルギーは冷却水の冷却のために利用される(排気エネルギーは噴流発生管からの噴流により吸気エネルギーに変換される)が、送風機の吸気エネルギーは冷却水の冷却のために利用されないので、送風機の全発生エネルギーが十分に利用されないという、同様の問題がある。
本発明は、この点に着眼してなされたものであり、排気口内に設けた噴流発生管に送風機から加圧空気を供給する冷却塔において、送風機の全発生エネルギーの利用率を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、排気口内に設けた噴流発生管に送風機から加圧空気を供給する冷却塔において、送風機冷却塔の外側に取付けられ、冷却塔内の散水アームよりも上側における上部空間に、環状の吸気管がほぼ水平に設けられ、前記吸気管の内部通路は、前記吸気管の長手方向の位置において前記上部空間に連通され、前記送風機の吸い込み口に一端が結合されている吸気ダクトの他端が前記吸気管の内部通路に結合されていることを特徴とする。
上記構成により、送風機が運転された時は冷却塔内の上部空間の空気が送風機に吸引され、加圧空気が噴流発生管に供給される。
また、本発明は、前記吸気管の平面形状および大きさは、前記噴流発生管の平面形状および大きさと少なくとも等しいことが望ましい。
上記構成により、吸気管が噴流発生管の開口部を通る上昇気流の障害物にならないので、送風機が運転された時は冷却塔内の上部空間の空気がより円滑に吸引され、送風機を経て加圧空気が噴流発生管に供給される。
噴流発生管の設置数は、冷却塔に求められる排気能力に応じて、冷却塔の排気口の内壁面に近接して一つの噴流発生管を設ける場合と、さらに、その噴流発生管よりも内側にもう一つの噴流発生管を設置する場合とがある。径の異なる大小2個の噴流発生管を排気口の内側に同心状に配設し、複数の送風機の排気ダクトを各噴流発生管に接続してもよい。
上記冷却塔において、排気口の内側に2個の噴流発生管を上下2段に配設し、それぞれの噴流発生管に前記送風機の排気ダクトを接続してもよい。
本発明によれば、排気口内に設けた噴流発生管に送風機から加圧空気を供給する冷却塔において、その送風機は冷却塔の外側に取付けられ、冷却塔内の散水アームよりも上側における上部空間にほぼ水平な環状の吸気管が設けられ、吸気管の内部通路は吸気管の長手方向の位置において前記上部空間に連通され、送風機の吸い込み口に一端が結合されている吸気ダクトの他端が吸気管の内部通路に結合されているから、送風機の排気エネルギーばかりでなく、吸気エネルギーも冷却水の冷却のために利用されるため、送風機の全発生エネルギーの利用率が向上するとともに、冷却塔の冷却能力が顕著に増大する。したがって、同じ冷凍能力を有する冷却塔の送風機の小型化、運転コストの低減が可能である。
本発明の第一の実施の形態をカウンターフロー型冷却塔に適用した場合の一例を一部破断して示す正面図である。 図1の冷却塔の平面図である。 図2の環状の吸気管を抽出して示す平面図である。 図1の噴流発生管の縦断面図である。 図4の噴流発生管の作用を説明する図である。 第一の実施の形態の別の例を示す平面図である。 図4の噴流発生管の配設構造の一例を示す断面図である。 図4の噴流発生管の配設構造の他例を示す断面図である。 本発明の第一の実施の形態をクロスフロー型冷却塔に適用した場合の一例を一部破断して示す正面図である。 図9の冷却塔の平面図である。 本発明の第一の実施の形態をクロスフロー型冷却塔に適用した場合の他の例を、蓋を取り外して示す平面図である。 図11の冷却塔の縦断面図である。 本発明の第二の実施の形態をカウンターフロー型冷却塔に適用した場合の一例を一部破断して示す正面図である。 図13の冷却塔の平面図である。 従来のカウンターフロー型冷却塔の代表例の一部を破断して示す正面図である。 従来のクロスフロー型冷却塔の代表例の一部を破断して示す正面図である。
続いて、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<第一の実施の形態>
図1は、本発明をカウンターフロー型冷却塔に適用した場合の一例を示す。図15の部材と同一または相当の部材には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本発明の第一の実施の形態に係る冷却塔CT3においては、従来のブレード付き送風機に代えて、羽根車を有しないブレードレス送風装置B1が用いられている。ブレードレス送風装置B1は、噴流発生管1と、送風機2と、環状の吸気管3とを有する。噴流発生管1は、塔体100の排気口107の内側に取り付けられている。送風機2は塔体100の外側に取付けられ、送風機2の排気ダクト2aは噴流発生管1に接続されている。吸気管3は塔体100内の上部空間Cに設けられ、送風機2の吸気ダクト2bに接続されている。
そして、ブレードレス送風装置B1が稼働すると、塔体100内の上部空間Cの空気Aが排気口107から上方に吸い出され、塔体100内の上部空間が減圧されるため、外気吸い込み口101から外気Aiが吸い込まれ、充填材103の間を通過して、排気口107から上方に排気される。噴流発生管1は、従来のブレード付き送風機と異なり、ブレードを有しないで、排気口107内で上向きの噴流を発生することにより空気の流れを誘導して、塔体100内の上部空間Cの空気Aを吸い上げ、排気口107から上方に移動させる。その原理については、後に詳述する。
噴流発生管1は、図2および図4に示すように、環状に形成されて、中央に開口部Oを有する。また、噴流発生管1は、図4に例示するように、一枚または複数枚の板で形成され、管部11とガイド板12を有する。管部11は噴流発生管1の開口部Oの中心軸の周囲に連続する内部通路13を形成している。
管部11は、円周上の一点において長手方向に管部の軸線と平行に切断され、一方の壁を内側に絞り込んで形成された内壁11aと、その内壁11aの外側に近接して重なる外壁11bとを有し、内壁11aと外壁11bの重なっている部分の間に狭い間隙を有する噴出口14が形成されている。噴出口14は上方に向かって開口されている。そのため、送風機2から内部通路13に供給される加圧空気aは、噴出口14においてさらに圧縮される。これによって、図5に示すように、噴出口14の出口から開口部Oの中心軸の上部方向に噴出する噴流bが発生する。
そして、内壁11aの先端またはその付近にガイド板12の一端が接続されている。ガイド板12は、噴出口14の開口方向、すなわち上方に延長されているとともに、内壁11aの先端から開口部Oの内側にわずかに湾曲した後、反転して外側に湾曲されている。ガイド板12の下半部の内側湾曲面およびそれに続く外側湾曲面は、噴出口14から噴出する噴流bがガイド板12に沿って層流となって上昇する、コアンダ効果が生じるように設計されている。つまり、ガイド板12はコアンダ表面として作用し、噴出口14はノズルの機能を有するため、内部通路13内の加圧空気aは勢いのある空気流(噴流b)となるように誘導される。
図5に示すように、噴流発生管1の噴出口14から上向きの噴流bが発生すると、その噴流bはベルヌーイの法則により噴流発生管1の開口部O内に存在する空気cを引き込み、その空気cを同伴して排気口107から上方に排出される。噴流bに引込まれる空気の量は、噴流bの空気量よりも数倍も多い。そして、開口部O内を移動する風量は、噴流発生管1の噴出口14からの噴流bと、開口部O内で噴流bにより引き込まれる空気cとの総量となる。また、開口部O内の空気cの引き込みにより塔内上部空間Cが減圧されるため、外気が外気取込み口101から吸い込まれて排気口107から排出される空気量が増す。したがって、冷却塔CT3の冷却効率が上昇する。
冷却塔の要求冷凍トンにより送風量が異なる送風機2が用いられる。したがって、噴流発生管1の内部通路13と送風機2を接続する排気ダクト2aは送風量が異なる送風機2を接続可能にしてある。ブレードレス送風装置B1は、噴流発生管1に送風機2を予め接続したものとすることもできる。そして、送風機2を噴流発生管1に接続する部分は、送風機2から加圧空気が接続部分の両側に均等に分配されるように接続することが良い。
送風機2は、噴流発生管1に噴流を発生させるため、噴流発生管1に加圧空気を供給するものであり、図2および図6に示すように、ファン21と、これを回転させるモータ22とからなる。このための送風機2としては、冷却塔CT3の冷却能力に必要な塔内送風量を、噴流発生管1からの噴流により生じさせるために必要な加圧空気量を供給できるものが使用される。ファン21には、たとえば、プロペラファン、ターボファン、シロッコファンなど、通常のブレード付き送風機を用いることができる。ブレード付き送風機に代えて、エジェクタ送風機やコンプレッサーを用いることも可能である。
送風機2は、空気を吸い込んで加圧し、噴流発生管1に供給するが、その空気には、図1に示すように、塔体100内の上部空間Cの空気を用いる。そのために、散水アーム102よりも上側における塔体100内の上部空間に環状の吸気管3が設けられている。
吸気管3の平面形状と大きさは、吸気管3が噴流発生管1の開口部Oを通る上昇気流の障害物にならないように、設定されることが望ましい。たとえば、噴流発生管1の平面形状と大きさに、少なくとも等しいか、それよりも大きいことが望ましい。吸気管3には、その一部に吸気ダクト2bの一端が結合され、その吸気ダクト2bの他端は送風機2の吸い込み口に結合されている。そして、吸気管3の一例として底面に、吸気管3の長手方向(円周方向)に間隔を置いて、塔体100内の上部空間Cから吸気管3の内部通路に貫通する多数の吸気孔3aが形成されている。また、どの吸気孔3aにおいても吸気抵抗を等しくするため、図3に示すように、吸気孔3aの口径を吸気孔3aが送風機2の吸気ダクト2bとの接続口3bからの距離が遠くなるほど大きくすることが望ましい。
こうして、送風機2が駆動されると、吸い込み口側が減圧されるため、塔体100内の上部空間Cの空気が吸気管3の多数の吸気孔3aから吸気管3の内部通路に吸引され、吸気ダクト2bを経て送風機2に吸い込まれ、かつ、加圧されて、その加圧空気が送風機2から噴流発生管1の内部通路13に供給される。
塔体100内の上部空間Cの空気が吸気管3の多数の吸気孔3aから吸い込まれるので、噴流発生管1による排気口107からの排出空気量増加に加え、吸気管3による吸気により、塔内の熱交換領域の空気流がさらに促進されるので、冷却塔の熱交換率が一層向上する。
噴流発生管1からの噴流により塔内上部空間から吸引されて開口部Oに生じる空気の流れは、従来のブレード付き送風機を用いる場合よりも乱流が少なく、層流に近い。しかも、噴流発生管1はブレードを有しない。そのため、排気口107から発生する騒音は非常に少ない。
また、噴流発生管1からの噴流により開口部Oを流れる風量は、従来のブレード付き送風機を用いる場合よりも増量されるので、送風機2には、排気口107において従来用いられていたブレード付き送風機よりも送風能力が小さいものを使用することができる。したがって、冷却塔の設備コストおよび運転コストの低減も可能である。
また、ブレードレス送風装置B1の噴流発生管1はブレードを有しない環状である。したがって、作業者は噴流発生管1の開口部から塔内に容易に進入して、塔内の散水アーム102や充填材103、吸気管Yのメンテナンスを安全かつ容易に行うことができる。また、可動部を有する送風機2は塔体100の外側に設けられるから、送風機2のメンテナンスも安全かつ容易に行うことができる。したがって、ブレードレス送風装置B1のメンテナンスを安全かつ容易に行うことができる。
排気口107に設けられる噴流発生管1はブレードを有しないし、ブレードを有することがある送風機2は塔体100の外側に設置され、ブレードは外側に出ない構造である。したがって、塔内でメンテナンス作業中に誤ってブレードレス送風装置B1に電源を入れることがあったとしても、作業者が危険にさらされることはないので、安心してメンテナンス作業を行うことができる。
排気口107における排気量が少ない場合は、噴流発生管1を一つ設ける。排気口107における排気量が多く、排気口107の径が特に大きい場合は、図7に例示するように、排気口107の中に少なくとも2本の開口部の径が異なる噴流発生管1,1’を同心状に設けるか、図8に例示するように、上下2段に設けるとよい。
複数の噴流発生管を同心状に設ける場合、外側の噴流発生管と内側の噴流発生管を同じ高さに設けることも、外側の噴流発生管と内側の噴流発生管の一方を他方よりも低い位置または高い位置に設けることもできる。より多い風量を必要とする場合は、送風機を噴流発生管の数と同数備えて、送風機と噴流発生管を1対1で結合してもよい。
図9は、本発明の第一の実施の形態をクロスフロー型冷却塔に適用した場合の一例を示す。図16の部材と同一または相当の部材には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
クロスフロー型の冷却塔CT4においては、排気口205に、従来のブレード付き送風機および送風機駆動用モータに代えて、ブレードレス送風装置B2が取り付けられている。一般的にクロスフロー型冷却塔CT4における排気量はカウンターフロー型冷却塔CT3における排気量よりも多いので、冷却塔CT4には、同心状に配設された2本の噴流発生管1,1’が取り付けられている。
クロスフロー型冷却塔CT4において、本発明を実施するためには、図9,10に示すように、左右の充填材203または左右の上部水槽201の間に形成されている上部空間Cに環状の吸気管3’が設置されている。この例では、吸気管3’はほぼ矩形に形成されていて、その底面に多数の吸気孔が設けられている。そして、吸気管3’に下端が結合されている吸気ダクト210の他端は、ブレードレス送風装置B2の送風機21の吸い込み口に結合されている。
上記の実施の形態においても、低騒音・高安全性のクロスフロー型冷却塔を提供することができる。
クロスフロー型冷却塔が特に大型の場合には、天井部に複数個の排気口205を設ける場合がある。このような場合は、各排気口205に図1,2に示された単一の噴流発生管1を有するブレードレス送風装置B1または図9,10に示された複数の噴流発生管を有するブレードレス送風装置B2を取り付けることができる。また、ブレードレス送風装置B1とB2を適宜組み合わせて使用してもよい。
噴流発生管1の平面視形状は、上記の円形に限定されるものではなく、楕円形、長円形または矩形などでもよい。また、一次空気流を供給する送風機2を一つの冷却塔に設ける数は、1個に限定されるものではなく、複数個でもよい。
図11はクロスフロー型冷却塔CT5に設けられたブレードレス送風装置B3を例示する横断面図である。この例では、充填材が配置されている面積の小さい熱交換室31に対しては円形の噴流発生管1aが用いられ、充填材が配置されている面積の大きい熱交換室32には長円形の噴流発生管1bが用いられている。また、送風機2は、塔内の充填材の間の上部空間の一方側に設置されたボックス33内に取り付けられ、その送風機2から加圧空気が排気ダクト34を介して各噴流発生管1a,1bに供給される。より多い送風量が必要な場合は、塔内の上部空間Cの両側に送風機2,2を設けてもよい。
図11,12のクロスフロー型冷却塔CT5の場合も、左右の充填材203または左右の上部水槽201の間に形成されている上部空間Cに1個の環状の吸気管3’が設置されている。両側に送風機2,2を設けた場合は、吸気管3’の各送風機2,2に近い位置と各送風機2,2の間に吸気ダクト210が結合される。
図11には、1個の吸気管3’が設置された例が示されているが、送風機2,2の間に2個の吸気管3’を設け、それぞれを吸気ダクト210で送風機2,2に結合してもよい。
<第二の実施の形態>
図13は、本発明の第二の実施の形態を示す。この実施の形態においては、塔内の上部空間Cには、図1に示されている吸気管3を設けない。その代わりに、塔体100の外側に設けた送風機2の吸気ダクト2bを塔内の上部空間Cに開口させている。この場合、噴流発生管1に対して送風機2を2個、噴流発生管1の中心Oの互いに反対の位置に設け、各送風機に吸気ダクト2bを接続することが好ましい。それにより、上部空間C全体に対して均等な吸気力が及ぶので、塔内の充填材103の間に均衡がとれた上昇気流を発生させることができる。したがって、各充填材に均一な熱交換率を発揮させることができる。
第二の実施の形態においても、送風機2の吸気エネルギーと排気エネルギーの両方が利用されるので、送風機の全体発生エネルギーの利用率が格段に向上する。したがって、送風機の小型化、運転コストの低減などの効果も期待できる。
<他の実施の形態>
上記の実施の形態においては、作業者が噴流発生管1の開口部から塔内に進入することができる場合について説明したが、本発明はメンテナンス作業者が噴流発生管の開口部から塔内に進入することができるものに限定するものではない。
なお、いずれの実施の形態においても、排気口(107,205)から吐出される風は直進性に優れ、かつ、風力も大きいので、排気口の上方に羽根車と発電機を設けることにより、風力発電に利用することもできる。
CT1 〜 CT5 冷却塔
100,200 塔体
101,204 外気取込み口
102,202 散水アーム
103,203 充填材
107,205 排気口
B1,B2,B3 ブレードレス送風装置
1,1a,1b 噴流発生管
2 送風機
2a 排気ダクト
2b 吸気ダクト
210 吸気ダクト
21 送風機(ブレード付き送風機)
22 モータ
3,3’ 吸気管
3a 吸気孔

Claims (3)

  1. 排気口内に設けた噴流発生管に送風機から加圧空気を供給する冷却塔において、
    前記送風機冷却塔の外側に取付けられ、
    前記冷却塔内の散水アームよりも上側における上部空間に環状の吸気管がほぼ水平に設けられ、
    前記吸気管の内部通路は、前記吸気管の長手方向の位置において前記上部空間に連通され、
    前記送風機の吸い込み口に一端が結合されている吸気ダクトの他端が前記吸気管の内部通路に結合されていることを特徴とする冷却塔。
  2. 請求項1記載の冷却塔において、
    前記吸気管の平面形状および大きさは、前記噴流発生管の平面形状および大きさと少なくとも等しいことを特徴とする冷却塔。
  3. 請求項1又は2記載の冷却塔において、前記排気口の内側に2個の噴流発生管を上下2段に配設し、それぞれの噴流発生管に前記送風機の排気ダクトを接続したことを特徴とする冷却塔。
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