(実施の形態1)
以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。なお、実施形態において、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
まず、図1を用いて、実施の形態1にかかる通信システム1000について説明する。図1は、実施の形態1にかかる通信システム1000の構成を説明する概略図である。
通信システム1000は、無線LANシステムであってもよい。通信システム1000は、通信装置1と、通信端末300とを備える。
通信装置1は、例えば、無線LANアクセスポイントであってもよい。通信装置1は、例えば、2.4GHz帯および5GHz帯などの2つの周波数帯を用いて通信を行う通信装置である。通信装置1は、2つの周波数帯のいずれかを用いて、通信端末300と接続および通信を行う通信装置である。
通信端末300は、無線LANに対応する通信端末であって、携帯電話端末、スマートフォン端末、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ装置等であってもよい。通信端末300は、通信装置1が対応する2つの周波数帯を用いて通信可能な通信端末である。通信端末300は、無線LANに対応するのに加え、例えば、LTE(Long Term Evolution)などの無線LAN以外の無線通信方式に対応する通信端末であってもよい。通信端末300は、無線LANに対応するのに加え、有線LANに対応する通信端末であってもよい。
通信装置1は、第1の通信部11と、第2の通信部12と、取得部13と、端末制御部14とを備える。
第1の通信部11は、例えば、2.4GHz帯および5GHz帯のうち、一方の周波数帯を用いて通信を行う通信部である。第2の通信部12は、第1の通信部11が対応する周波数帯とは異なる周波数帯を用いて通信を行う通信部である。第1の通信部11および第2の通信部12は、通信端末300と接続および通信を行う。通信端末300は、第1の通信部11または第2の通信部12と接続および通信を行う。
取得部13は、通信端末300が第1の通信部11と接続すると、通信端末300と第1の通信部11との間(リンク)の伝送レート(第1の伝送レート)を取得する。取得部13は、第1の伝送レートを取得すると、通信端末300の接続先を第2の通信部12に変更する。取得部13は、通信端末300と第2の通信部12との間(リンク)の伝送レート(第2の伝送レート)を取得する。伝送レートは、通信端末300と各通信部(第1の通信部11または第2の通信部12)との間の最大速度であるリンクレートであってもよく、通信端末300と各通信部との間の実効速度であるスループットであってもよい。
端末制御部14は、通信端末300と第1の通信部11との間の伝送レート(第1の伝送レート)、および通信端末300と第2の通信部12との間の伝送レート(第2の伝送レート)のうち、高い伝送レートに対応する通信部に通信端末300を接続させる。つまり、第1の伝送レートが第2の伝送レートよりも高い場合、端末制御部14は、通信端末300を第1の通信部11に接続させる。一方、第2の伝送レートが第1の伝送レートよりも高い場合、端末制御部14は、通信端末300を第2の通信部12に接続させる。
以上説明したように、取得部13が、第1の伝送レートおよび第2の伝送レートを取得する。端末制御部14は、第1の伝送レートおよび第2の伝送レートのうち、高い伝送レートに対応する通信部に通信端末300を接続させる。伝送レートが高いということは、通信端末300との通信品質が良いということを表している。そのため、端末制御部14は、第1の通信部11および第2の通信部12のうち、通信端末300との間の通信品質が良い通信部に通信端末300を接続させる。したがって、通信装置1を用いることにより、通信端末300の接続時の通信状況を考慮して、通信端末300に良好な通信を提供することが可能となる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2について説明を行う。実施の形態2は、実施の形態1の構成をより詳細にした実施の形態である。そのため、実施の形態1と重複する説明については適宜割愛して説明を行う。
まず、図2を用いて、通信システム100について説明する。図2は、実施の形態2にかかる通信システム100の概略を示す概略図である。通信システム100は、実施の形態1における通信システム1000に対応する。通信システム100は、無線LANシステムであってもよい。通信システム100は、AP(Access Point)10と、無線LAN子機20と、インターネット30とを備える。
AP10は、実施の形態1における通信装置1に相当する。AP10は、無線LANアクセスポイントである。AP10は、図示しないブロードバンドモデムを介して、インターネット30に接続することができる。また、AP10は、5GHz帯および2.4GHz帯などの2つの周波数帯に対応するデュアルバンドの無線LANアクセスポイントである。AP10は、無線LAN親機とも言え、2つの周波数のうち、いずれかの周波数で無線LAN子機20と接続および通信を行う。
無線LAN子機20は、実施の形態1における通信端末300に相当する。無線LAN子機20は、無線LAN機能を有しており、携帯電話端末、スマートフォン端末、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ装置等であってもよい。無線LAN子機20は、実施の形態1における通信端末300と同様に、無線LANに対応するのに加えて、無線LAN以外の無線通信方式による無線通信に対応してもよく、有線LANに対応してもよい。
無線LAN子機20は、AP10と同様に、5GHz帯および2.4GHz帯の2つの周波数帯に対応するデュアルバンドの通信端末である。無線LAN子機20は、2つの周波数のうち、いずれかの周波数によりAP10と接続および通信を行う。また、無線LAN子機20は、AP10および図示しないブロードバンドモデムを介して、インターネット30に接続することが可能である。
続いて、図3を用いて、AP10の構成について説明する。図3は、AP10の構成例を説明する構成図である。AP10は、CPU(Central Processing Unit)110と、5GHz無線LAN通信部120と、2.4GHz無線LAN通信部130と、有線WAN(Wide Area Network)/LAN通信部140と、ROM(Read Only Memory)150と、RAM(Random Access Memory)160とを備える。
CPU110は、5GHz無線LAN通信部120と、2.4GHz無線LAN通信部130と、有線WAN/LAN通信部140と、ROM150と、RAM160と内部バスを介して接続されている。
CPU110は、ROM150に格納されたファームウェアなどのプログラムをRAM160に展開して実行することによりAP10の動作を実行する。CPU110は、ROM150に格納された当該プログラムを実行することにより、通信制御部111、取得部112および端末制御部113として機能する。
通信制御部111は、5GHz無線LAN通信部120から出力された通信パケット、2.4GHz無線LAN通信部130から出力された通信パケットおよび有線WAN/LAN通信部140から出力された通信パケットをそれぞれブリッジする。通信制御部111は、無線LAN子機20と接続処理を行う。また、通信制御部111は、無線LAN子機20との接続解除処理を行う。
取得部112は、実施の形態1における取得部13に相当する。取得部112は、5GHz無線LAN通信部120と無線LAN子機20との間のリンクの伝送レートを伝送レート測定用の伝送レート取得パケットを用いて取得する。また、取得部112は、2.4GHz無線LAN通信部130と無線LAN子機20との間のリンクの伝送レートを伝送レート測定用の伝送レート取得パケットを用いて取得する。
伝送レートは、無線LAN子機20と各通信部(5GHz無線LAN通信部120または2.4GHz無線LAN通信部130)との間の最大速度であるリンクレートであってもよい。または、伝送レートは、無線LAN子機20と各通信部との間の実効速度であるスループットであってもよい。なお、以降の説明では、説明をする上で便宜的に、伝送レートはリンクレートとし、伝送レート取得パケットはリンクレート取得パケットとして説明を行う。しかしながら、これに限定されるものではない。また、以降、5GHz無線LAN通信部120と無線LAN子機20との間のリンクのリンクレートを「5GHz帯のリンクレート値」と称して記載する。同様に、2.4GHz無線LAN通信部130と無線LAN子機20との間のリンクのリンクレートを「2.4GHz帯のリンクレート値」と称して記載する。
無線LAN子機20が5GHz無線LAN通信部120に接続した場合を例に説明する。取得部112は、5GHz無線LAN通信部120を介して、リンクレート測定用のリンクレート取得パケットを無線LAN子機20に送信し、5GHz帯のリンクレート値を取得する。そして、取得部112は、無線LAN子機20の接続先を2.4GHz無線LAN通信部130に変更させる。取得部112は、2.4GHz無線LAN通信部130を介して、リンクレート測定用のリンクレート取得パケットを無線LAN子機20に送信し、2.4GHz帯のリンクレート値を取得する。
一方、無線LAN子機20が2.4GHz無線LAN通信部130に接続した場合、取得部112は、2.4GHz帯のリンクレート値を取得する。そして、取得部112は、無線LAN子機20の接続先を5GHz無線LAN通信部120に変更させる。取得部112は、5GHz帯のリンクレート値を取得する。
取得部112は、後述する5GHz MAC(Medium Access Control)/BB(Baseband)/RF(Radio Frequency)121から5GHz帯のリンクレート値を取得する。また、取得部112は、後述する2.4GHz MAC(Medium Access Control)/BB(Baseband)/RF(Radio Frequency)131から2.4GHz帯のリンクレート値を取得する。
リンクレート取得パケットは、リンクレートを取得するための専用のパケットであってもよい。リンクレート取得パケットは、パケットのヘッダ部分を除いたデータ部のビットの全てが1であるパケットであってもよい。またはリンクレート取得パケットは、パケットのヘッダ部分を除いたデータ部のビットの全てが0であるパケットであってもよい。つまり、無線LAN子機20が、AP10から送信されたパケットがリンクレート取得パケットであることを識別することが出来るパケットであれば適宜変更をすることが可能である。
また、5GHz帯のリンクレート値および2.4GHz帯のリンクレート値は、無線LAN子機20がAP10と接続したときに取得可能な無線LAN子機20とAP10との間の最大速度である。そのため、AP10は、無線LAN子機20に送信したリンクレート取得パケットに対する正常応答(ACK)パケットから5GHz帯のリンクレート値および2.4GHz帯のリンクレート値を取得する。
具体的には、2.4GHz帯のリンクレート値を取得する場合、取得部112は、2.4GHz無線LAN通信部130を介して、リンクレート取得パケットを無線LAN子機20に送信する。無線LAN子機20は、リンクレート取得パケットに対する正常応答(ACK)パケットに2.4GHz帯のリンクレート値を設定して2.4GHz無線LAN通信部130に送信する。そして、取得部112は、2.4GHz帯のリンクレート値を2.4GHz MAC/BB/RF131から取得する。
5GHz帯のリンクレート値を取得する場合、取得部112は、5GHz無線LAN通信部120を介して、リンクレート取得パケットを無線LAN子機20に送信する。無線LAN子機20は、リンクレート取得パケットに対する正常応答(ACK)パケットに5GHz帯のリンクレート値を設定して5GHz無線LAN通信部120に送信する。そして、取得部112は、5GHz帯のリンクレート値を5GHz MAC/BB/RF121から取得する。
取得部112は、取得した2.4GHz帯のリンクレート値および5GHz帯のリンクレート値を、RAM160に記憶された後述するリンクレートテーブルT1に書き込む(ライトする)。取得部112および後述する端末制御部113は、リンクレートテーブルT1から書き込まれた2.4GHz帯のリンクレート値および5GHz帯のリンクレート値を読み出す(リードする)。
ここで、リンクレートテーブルT1について説明を行う。図4は、リンクレートテーブルT1を説明するための図である。リンクレートテーブルT1は、取得部112が取得したリンクレート値を書き込むテーブルであり、RAM160に記憶される。リンクレートテーブルT1は、AP10の起動時に初期化される。つまり、AP10の起動時に、リンクレートテーブルT1に書き込まれたリンクレート値はクリアされる。
リンクレートテーブルT1は、テーブルの左から順に、「テーブルラベル」と、「2.4GHz帯のリンクレート値」と、「5GHz帯のリンクレート値」とが設定されるテーブルである。
テーブルラベルには、当該テーブルのラベルが設定される。つまり、テーブルラベルには、「リンクレート」が設定される。
2.4GHz帯のリンクレート値には、取得部112が取得した2.4GHz帯のリンクレート値が設定される。5GHz帯のリンクレート値には、取得部112が取得した5GHz帯のリンクレート値が設定される。
図3に戻り説明を続ける。端末制御部113は、実施の形態1における端末制御部14に相当する。端末制御部113は、2.4GHz帯のリンクレート値および5GHz帯のリンクレート値のうち、高いリンクレートに対応する通信部に無線LAN子機20を接続させる。具体的には、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1から2.4GHz帯のリンクレート値および5GHz帯のリンクレート値を取得する。端末制御部113は、2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とを比較し、リンクレート値が高い通信部に無線LAN子機20を接続させる。
例えば、2.4GHz帯のリンクレート値が5GHz帯のリンクレート値よりも高い場合、端末制御部113は、無線LAN子機20を2.4GHz無線LAN通信部130に接続させる。一方、5GHz帯のリンクレート値が2.4GHz帯のリンクレート値よりも高い場合、端末制御部113は、無線LAN子機20を5GHz無線LAN通信部120に接続させる。
また、無線LAN子機20が、リンクレート値が高い通信部に接続されていない場合、端末制御部113は、無線LAN子機20を現在接続している通信部から接続解除した後、リンクレート値が高い通信部に接続させる。一方、無線LAN子機20が、リンクレート値が高い通信部に接続されている場合、端末制御部113は、無線LAN子機20を現在接続している通信部から接続解除せず、接続を維持する。
なお、2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とが等しい場合、端末制御部113は、2.4GHz帯および5GHz帯の2つの周波数のうち、予め定められた優先度が高い周波数に対応する通信部に、無線LAN子機20を接続させてもよい。
5GHz無線LAN通信部120は、実施の形態1における第1の通信部11または第2の通信部12に相当する。2.4GHz無線LAN通信部130は、実施の形態1における第2の通信部12または第1の通信部11に相当する。5GHz無線LAN通信部120が実施の形態1における第1の通信部11に相当する場合、2.4GHz無線LAN通信部130は、実施の形態1における第2の通信部12に相当する。一方、5GHz無線LAN通信部120が実施の形態1における第2の通信部12に相当する場合、2.4GHz無線LAN通信部130は、実施の形態1における第1の通信部11に相当する。
5GHz無線LAN通信部120は、5GHz帯を用いて無線LAN子機20と接続および通信を行う通信部である。5GHz無線LAN通信部120は、5GHz MAC/BB/RF121と、5GHz PA(Power Amplifer)122と、5GHz LNA(Low Noise Amplifer)123と、5GHzアンテナスイッチ124(送受信切り替えスイッチ)と、5GHzアンテナ125とから構成される。5GHz無線LAN通信部120は、通信制御部111からの制御により、インフラストラクチャーモード(無線LANアクセスポイント−無線LAN子機間通信モード)の親機として5GHzによる無線LAN通信動作を行う。
2.4GHz無線LAN通信部130は、2.4GHz帯を用いて無線LAN子機20と接続および通信を行う通信部である。2.4GHz無線LAN通信部130は、2.4GHz MAC/BB/RF131、2.4GHz PA132、2.4GHz LNA133、2.4GHzアンテナスイッチ134(送受信切り替えスイッチ)、2.4GHzアンテナ135から構成される。2.4GHz無線LAN通信部130は、通信制御部111からの制御により、インフラストラクチャーモード(無線LANアクセスポイント−無線LAN子機間通信モード)の親機として2.4GHzによる無線LAN通信動作を行う。
5GHz無線LAN通信部120と2.4GHz無線LAN通信部130とは、通信制御部111からの制御により共通のSSID(Service Set Identifier)を含んだビーコンを送信する。
有線WAN/LAN通信部140は、L2SW(Layer 2 switch)141と、WANポート142と、LANポート143とから構成されている。WANポート142およびLANポート143は有線LAN接続用のポートである。
続いて、図5を用いて、無線LAN子機20の構成例について説明する。図5は、本実施の形態における無線LAN子機20の構成例を説明する構成図である。
無線LAN子機20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、OS(Operating System)やソフトウェアを格納するHDD(Hard Disk Drive)204と、2.4GHz帯および5GHz帯の無線LAN通信を行うための2.4GHz/5GHz無線LAN制御部205と、2.4GHz帯/5GHz帯アンテナ206と、ビデオ制御部207と、画像表示を行うLCD(Liquid Crystal Display)208と、USB(Universal Serial Bus)等のI/O(Input / Output)制御部209とを備える。上記各機能部は、それぞれバス210を介して接続される。
2.4GHz/5GHz無線LAN制御部205は、2.4GHz帯または5GHz帯のいずれか一方を使用してAP10と接続および通信を行う。2.4GHz/5GHz無線LAN制御部205は、AP10を検索するために、例えば、2.4GHz帯/5GHz W52帯をアクティブスキャンし、例えば、5GHz W53帯/W56帯をパッシブスキャンする。そして、2.4GHz/5GHz無線LAN制御部205は、所望のSSIDが検索されると、当該SSIDが設定されているAP10に接続を試み、許可されると接続する。以下、W52帯、W53帯およびW56帯を総称して「5GHz帯」として記載を行う。
AP10が送信するビーコンに含まれるSSIDは、2.4GHz帯および5GHz帯において共通する。そのため、無線LAN子機20は、先にスキャンした周波数帯のSSIDへ接続を試みる。無線LAN子機20は、2.4GHz帯を用いてAP10と接続しているときにAP10から接続解除があった場合、2.4GHz帯における接続を解除する。そして、無線LAN子機20は、2.4GHz帯と同じSSIDである5GHz帯へ接続を試み、5GHz帯において接続する。
一方、無線LAN子機20は、5GHz帯を用いてAP10と接続されているときにAP10から接続解除があった場合は、5GHz帯における接続を解除する。そして、無線LAN子機20は、5GHz帯と同じSSIDである2.4GHz帯へ接続を試み、2.4GHz帯において接続する。上記動作は2.4GHz/5GHz無線LAN制御部205が行う。
その他の機能部については、一般的な無線LAN子機の構成と同様であり、本実施の形態にかかる無線LAN子機20の動作と直接的に関係がないため詳細な説明を割愛する。
続いて、本実施の形態にかかるAP10の動作例について説明する。図6Aおよび図6Bは、本実施の形態におけるAP10の動作例を説明するフローチャートである。
まず、AP10は、図6Aに示す動作を実行する。AP10が起動すると、通信制御部111は、2.4GHz無線LAN通信部130を介して、2.4GHz帯のチャネルにてビーコンを送信する(ステップS101)。以降の説明では、2.4GHz帯のチャネルをチャネル1として説明を行う。
次に、通信制御部111は、5GHz無線LAN通信部120を介して、5GHz帯のチャネルにてビーコンを送信する(ステップS102)。以降の説明では、5GHz帯のチャネルをチャネル36として説明を行う。
ここで、ステップS101にて送信する2.4GHz帯のビーコンに含まれるSSIDと、ステップS102にて送信する5GHz帯のビーコンに含まれるSSIDとは共通のSSIDである。以降の説明では、共通のSSIDをSSID−Aとして記載する。また、2.4GHz帯のビーコンおよび5GHz帯のビーコンの送信間隔は、一例として100msとする。当然ながら、ビーコンの送信間隔は、これに限られず、適宜変更が可能である。
次に、無線LAN子機20は、2.4GHz帯および5GHz帯の周波数をスキャンし、所望するSSIDであるSSID−Aを検出する。無線LAN子機20が、先に2.4GHz帯のチャネル1のビーコン内でSSID−Aを検出し、次いで5GHz帯のチャネル36のビーコン内でSSID−Aを検出したとする。この場合、無線LAN子機20は、2.4GHz帯のチャネル1を用いてProbe RequestをAP10に送信する。
通信制御部111は、Probe Requestを受信すると、受信したProbe Requestが、2.4GHz帯のチャネル1のProbe Requestであるか、または5GHz帯のチャネル36のProbe Requestであるかを判定する(ステップS103)。無線LAN子機20は、2.4GHz帯のチャネル1を用いてProbe Requestを送信しているため、通信制御部111は、2.4GHz帯のチャネル1のProbe Requestであると判定する(ステップS103の2.4GHz)。
次に、通信制御部111は、無線LAN子機20と接続処理を行い、2.4GHz帯のチャネル1を用いて無線LAN子機20との接続を完了する(ステップS104)。具体的には、通信制御部111は、2.4GHz無線LAN通信部130を介して、2.4GHz帯のチャネル1を用いて無線LAN子機20との接続を行う。
ステップS104で実行される接続処理は、次の手順により行われる。まず、無線LAN子機20は、AP10にProbe Requestを送信する。次にAP10は、無線LAN子機20にProbe Responseを送信する。そして、無線LAN子機20とAP10との間でAuthentication手順を実行する。その後、無線LAN子機20は、AP10にAssociation Requestを送信する。次に、AP10は、無線LAN子機20にAssociation Respopnseを送信する。なお、以降の説明において、「接続処理」と記載した場合は、AP10と無線LAN子機20との間で上記手順を実行することを表す。
AP10と無線LAN子機20との接続が完了すると、取得部112はリンクレート取得パケットを、2.4GHz無線LAN通信部130を介して、2.4GHz帯のチャネル1を用いて無線LAN子機20へ送信する(ステップS105)。
リンクレート取得パケットは、送信するデータの全てが1であるパケットであってもよく、送信するデータの全てが0のデータであってもよい。つまり、リンクレート取得パケットであることを識別することが出来るデータであれば適宜変更をすることが可能である。
次に、取得部112は、2.4GHz MAC/BB/RF131から2.4GHz帯のリンクレート値を取得する(ステップS106)。
2.4GHz帯のリンクレート値は、取得部112が2.4GHz無線LAN通信部130を介して、リンクレート取得パケットを無線LAN子機20に送信する。無線LAN子機20は、リンクレート取得パケットに対する正常応答(ACK)パケットに2.4GHz帯のリンクレート値を設定して2.4GHz無線LAN通信部130に送信する。そして、取得部112は、2.4GHz帯のリンクレート値を2.4GHz MAC/BB/RF131から取得する。
次に、取得部112は、2.4GHz帯のリンクレート値を、リンクレートテーブルT1における2.4GHz帯のリンクレート値に設定する(ステップS107)。取得部112は、リンクレートテーブルT1を確認し、5GHz帯のリンクレート値が取得済みであるかを判定する(ステップS108)。
上記説明においては、5GHz帯のリンクレート値は取得済みではないため(ステップS108のNO)、取得部112は、5GHz帯のリンクレート値を取得する動作を行う。つまり、取得部112は、通信制御部111を介して、無線LAN子機20の接続先を5GHz無線LAN通信部120に変更させる。
通信制御部111は、2.4GHz帯のチャネル1に接続されている無線LAN子機20の接続を解除し(ステップS114)、ステップS103に戻る。具体的には、通信制御部111は、無線LAN子機20にDeauthenticationを送信し接続解除を行う。なお、以降の説明においても「接続解除」または「接続を解除」と記載することがあるが、AP10は、無線LAN子機20にDeauthenticationを送信することにより接続解除を行うことを表す。
ここで、無線LAN子機20は、2.4GHz帯のチャネル1の接続を解除されるが、既にスキャン済みの5GHz帯のチャネル36においてSSID−Aを検出している。そのため、無線LAN子機20は、AP10に5GHz帯のチャネル36を用いてProbe Requestを送信する。
次に、5GHz無線LAN通信部120は、5GHz帯のチャネル36においてProbe Requestを受信し(ステップS103の5GHz)、図6Bに示す動作を実行する。通信制御部111は、無線LAN子機20と接続処理行い、5GHz帯のチャネル36で5GHz無線LAN通信部120と無線LAN子機20との接続を完了する(ステップS120)。
AP10と無線LAN子機20との接続が完了すると、取得部112はリンクレート取得パケットを、5GHz無線LAN通信部120を介して5GHz帯のチャネル36にて無線LAN子機20へ送信する(ステップS121)。
取得部112は、5GHz MAC/BB/RF121から5GHz帯のリンクレート値を取得する(ステップS122)。リンクレート値の取得方法については、ステップS106と同様の方法で行う。
取得部112は、5GHz帯のリンクレート値を、RAM160上のリンクレートテーブルT1における5GHz帯のリンクレート値に書き込む(ステップS123)。そして、取得部112は、リンクレートテーブルT1を確認し、2.4GHz帯のリンクレート値が取得済みであるかを判定する(ステップS124)。上記説明においては、2.4GHz帯のリンクレート値は既に取得済みであるため(ステップS124のYES)、ステップS125の処理を実行する。
端末制御部113は、リンクレートテーブルT1を参照する。端末制御部113は、5GHz帯のリンクレート値が2.4GHz帯のリンクレート値より大きいか否かを判定する(ステップS125)。
5GHz帯のリンクレート値が2.4GHz帯のリンクレート値より大きい場合(ステップS125のYES)、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1をクリアし(ステップS129)、処理を終了する。つまり、端末制御部113は、無線LAN子機20が既にリンクレート値が高い通信部と接続していることから、無線LAN子機20と5GHz無線LAN通信部120との接続を維持する。
以上の処理により、無線LAN子機20は、2.4GHz帯のチャネル1よりもリンクレート値が高い、つまり、2.4GHz帯よりも電波環境の良好な5GHz帯のチャネル36を用いてAP10と接続を行うことが可能となる。
一方、2.4GHz帯のリンクレート値が5GHz帯のリンクレート値より大きい場合(ステップS125のNO)、端末制御部113は、通信制御部111を介して、無線LAN子機20の接続先を2.4GHz無線LAN通信部130に変更させる。具体的には、通信制御部111は、5GHz帯のチャネル36において無線LAN子機20との接続を解除する(ステップS126)。
ここで、無線LAN子機20は、5GHz帯のチャネル36における接続を解除されている。そのため、無線LAN子機20は、既にスキャン済みの2.4GHz帯のチャネル1にてSSID−Aを検出する。そして、無線LAN子機20は、AP10に2.4GHz帯のチャネル1を用いてProbe Requestを送信する。
2.4GHz無線LAN通信部130は、2.4GHz帯のチャネル1のProbe Requestを受信する(ステップS127)。通信制御部111は、無線LAN子機20との接続処理を行い、2.4GHz帯のチャネル1で2.4GHz無線LAN通信部130と無線LAN子機20との接続を完了する(ステップS128)。そして、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1をクリアし(ステップS129)、処理を終了する。
以上の処理により、無線LAN子機20は、5GHz帯のチャネル36よりリンクレート値が高い、つまり、5GHz帯よりも電波環境の良好な2.4GHz帯のチャネル1を用いてAP10との接続を行うことが可能となる。
上記説明では、無線LAN子機20が、先に2.4GHz帯のチャネル1のビーコン内でSSID−Aを検出し、次いで5GHz帯のチャネル36のビーコン内でSSID−Aを検出した場合の動作であった。続いて、無線LAN子機20が、先に5GHz帯のチャネル36のビーコン内でSSID−Aを検出し、次いで2.4GHz帯のチャネル1のビーコン内でSSID−Aを検出した場合の動作を説明する。なお、各ステップで実行する動作については、上記説明と重複する内容が含まれるため、適宜割愛しながら説明を行う。
まず、AP10は、図6Aに示す動作を実行する。通信制御部111は、Probe Requestを受信すると、2.4GHz帯のProbe Requestであるか5GHz帯のProbe Requestであるかを判定する(ステップS103)。この場合、5GHz帯のチャネル36のProbe Requestであるため(ステップS103の5GHz)、図6Bに示すステップS120の処理を実行する。
次に、AP10は、ステップS120〜ステップS124の動作を実行する。この場合、2.4GHz帯のリンクレート値が取得済みではない(ステップS124のNO)。そのため、通信制御部111は、5GHz帯のチャネル36において無線LAN子機20との接続を解除する(ステップS130)。次に、図6AのステップS103の動作を実行する。
ここで、無線LAN子機20は、5GHz帯のチャネル36における接続を解除されている。そのため、無線LAN子機20は、既にスキャン済みの2.4GHz帯のチャネル1にてSSID−Aを検出し、AP10に対して、2.4GHz帯のチャネル1を用いてProbe Requestを送信する。
AP10は、2.4GHz帯のProbe Requestを受信する(ステップS103の2.4GHz)。そのため、通信制御部111は、2.4GHz帯のチャネル1で2.4GHz無線LAN通信部130と無線LAN子機20との接続を行う(ステップS104)。
次いで、AP10は、ステップS104〜S108の動作を実行する。この場合、リンクレートテーブルT1には、既に5GHz帯のリンクレート値が設定されており、5GHz帯のリンクレート値が取得済みである(ステップS108のYES)。そのため、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1を参照する。端末制御部113は、5GHz帯のリンクレート値が2.4GHz帯のリンクレート値よりも小さいか否かを判定する(ステップS109)。
2.4GHz帯のリンクレート値が5GHz帯のリンクレート値より大きい場合(ステップS109のYES)、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1をクリアし(ステップS113)、処理を終了する。
以上の処理により、無線LAN子機20は、5GHz帯のチャネル36よりもリンクレート値が高い、つまり、5GHz帯よりも電波環境の良好な2.4GHz帯のチャネル1を用いてAP10と接続を行うことが可能となる。
一方、5GHz帯のリンクレート値が2.4GHz帯のリンクレート値より大きい場合(ステップS109のNO)、端末制御部113は、通信制御部111を介して、無線LAN子機20の接続先を5GHz無線LAN通信部120に変更させる。具体的には、通信制御部111は、2.4GHz帯のチャネル1における無線LAN子機20との接続を解除する(ステップS110)。
ここで、無線LAN子機20は、2.4GHz帯のチャネル1での接続を解除されている。そのため、無線LAN子機20は、既にスキャン済みの5GHz帯のチャネル36においてSSID−Aを検出する。無線LAN子機20は、AP10に、5GHz帯のチャネル36にてProbe Requestを送信する。
5GHz無線LAN通信部120は、5GHz帯のチャネル36のProbe Requestを受信する(ステップS111)。通信制御部111は、無線LAN子機20との接続処理を行い、5GHz帯のチャネル36を用いて5GHz無線LAN通信部120と無線LAN子機20との接続を完了する(ステップS112)。そして、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1をクリアし(ステップS113)、処理を終了する。
以上の処理により、無線LAN子機20は、2.4GHz帯のチャネル1よりリンクレート値が高い、つまり、2.4GHz帯よりも電波環境の良好な5GHz帯のチャネル36を用いてAP10との接続を行うことが可能となる。
続いて、本実施の形態の効果を説明する。本実施の形態では、AP10は、2.4GHz帯と5GHz帯で共通のSSIDを使用する。そして、AP10は無線LAN子機20と、2.4GHz帯および5GHz帯のチャネルを用いてそれぞれ接続を行う。取得部112は、5GHz帯のリンクレート値および2.4GHz帯のリンクレート値を取得する。端末制御部113は、取得したリンクレートの比較を行い、高いリンクレートの周波数帯に対応する通信部に無線LAN子機20を接続させる。つまり、端末制御部113は、無線LAN子機20を電波環境の良い周波数帯へ接続させる。したがって、本実施の形態にかかるAP10を用いることにより、無線LAN子機20の接続時の通信状況を考慮して、無線LAN子機20に良好で快適な通信を提供することが可能となる。
また、無線LAN子機20の使用者は、2.4GHz帯と5GHz帯との電波環境(通信状況)を考慮して周波数の切替えを行うことなく、AP10が良い電波環境(通信状況)の周波数帯へ無線LAN子機20を接続させる。したがって、本実施の形態にかかるAP10を用いることにより、無線LAN子機20の使用者が周波数帯の切り替えを行う煩雑さを低減する効果を有する。
なお、以上の説明では、伝送レートはリンクレートとして説明を行ったが、伝送レートはスループットであってもよい。この場合、スループットの算出を、無線LAN子機20が行ってもよく、AP10が行ってもよい。
スループットの算出を無線LAN子機20が行う場合、取得部112が、伝送レート取得パケットに送信開始時刻を付与して無線LAN子機20に送信する。無線LAN子機20は、伝送レート取得パケットを受信した受信時刻と、伝送レート取得パケットに付与された送信開始時刻と、伝送レート取得パケットのデータ量とを用いて、5GHz帯のスループットまたは2.4GHz帯のスループットを算出する。無線LAN子機20は、算出した5GHz帯のスループットを5GHz無線LAN通信部120に送信する。同様に、無線LAN子機20は、算出した2.4GHz帯のスループットを2.4GHz無線LAN通信部130に送信する。そして、取得部112は、5GHz帯のスループットを5GHz MAC/BB/RF121から取得する。同様に、取得部112は、2.4GHz帯のスループットを2.4GHz MAC/BB/RF131から取得する。
また、スループットの算出をAP10が行う場合、取得部112が、伝送レート取得パケットを無線LAN子機20に送信する。無線LAN子機20が、伝送レート取得パケットに対して応答パケットをAP10に返送する。5GHz MAC/BB/RF121または2.4GHz MAC/BB/RF131が、伝送レート取得パケットの送信から応答パケットの受信までの時刻と、伝送レート取得パケットおよび応答パケットのデータ量とを用いて、スループットを算出してもよい。そして、取得部112が5GHz MAC/BB/RF121または2.4GHz MAC/BB/RF131から算出したスループットを取得する。このような構成としても、伝送レートがリンクレートである場合と同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
続いて、実施の形態3について説明を行う。実施の形態3は、実施の形態2の改良例である。実施の形態2では、AP10は、各通信部と無線LAN子機との間のリンクレート値に基づいて、無線LAN子機20の接続先を決定する。本実施の形態では、AP10は、各通信部と無線LAN子機20との間のリンクレート値だけではなく、各通信部に接続されている無線LAN子機の接続台数も考慮して、無線LAN子機20の接続先を決定する。
次に、本実施の形態にかかる通信システム100の構成について説明する。通信システム100は、図2に示した通信システム100と同様の構成である。つまり、通信システム100は、AP10と、無線LAN子機20と、インターネット30とを備える。本実施の形態では、実施の形態2と比較して、AP10の構成が異なる。そのため、本実施の形態ではAP10の構成について説明を行い、その他の構成については説明を割愛する。
続いて、図7を用いて、AP10の構成例について説明を行う。図7は、本実施の形態にかかるAP10の一例を示す構成図である。本実施の形態にかかるAP10は、実施の形態2にかかるAP10の構成と比較すると、RAM160がRAM170に置換された構成をしており、取得部112および端末制御部113の構成が異なる。そのため、取得部112、端末制御部113およびRAM170の構成について説明を行い、その他の構成については説明を割愛する。
取得部112は、実施の形態2の構成に加えて、5GHz無線LAN通信部120に接続している無線LAN子機の接続台数と、2.4GHz無線LAN通信部130に接続している無線LAN子機の接続台数とをさらに取得する。以降、5GHz無線LAN通信部120に接続している無線LAN子機の接続台数を「5GHz帯の接続台数」と称し、2.4GHz無線LAN通信部130に接続している無線LAN子機の接続台数を「2.4GHz帯の接続台数」と称して記載を行う。
通信制御部111が、無線LAN子機20との接続を完了すると、取得部112は、無線LAN子機20が5GHz無線LAN通信部120または2.4GHz無線LAN通信部130のどちらの通信部と接続したかを検出する。取得部112は、後述する無線LAN子機接続台数テーブルT2において、無線LAN子機20が接続した通信部の周波数帯の接続台数(2.4GHz帯の接続台数または5GHz帯の接続台数)をインクリメントする(接続台数を1台分増加させる)。
さらに、AP10と接続していた無線LAN子機20が接続解除された場合、取得部112は、無線LAN子機20が5GHz無線LAN通信部120または2.4GHz無線LAN通信部130のどちらの通信部と接続解除したかを検出する。そして、取得部112は、後述する無線LAN子機接続台数テーブルT2において、無線LAN子機が接続解除した通信部の周波数帯の接続台数(2.4GHz帯の接続台数または5GHz帯の接続台数)をディクリメントする(接続台数を1台分減少させる)。
ここで、図8を用いて、無線LAN子機接続台数テーブルT2について説明を行う。図8は、無線LAN子機接続台数テーブルT2の一例を説明する図である。無線LAN子機接続台数テーブルT2は、AP10に接続している無線LAN子機の接続台数をカウントするテーブルであり、RAM170内に記憶される。
無線LAN子機接続台数テーブルT2は、テーブルの左から順に、「テーブルラベル」と、「2.4GHz帯の接続台数」と、「5GHz帯の接続台数」とが設定されるテーブルである。
テーブルラベルには、当該テーブルのラベルが設定される。つまり、テーブルラベルには、「無線LAN子機接続台数」が設定される。
2.4GHz帯の接続台数には、2.4GHz無線LAN通信部130と接続している無線LAN子機の台数が設定され、取得部112が取得した値が設定される。5GHz帯の接続台数には、5GHz無線LAN通信部120と接続している無線LAN子機の台数が設定され、取得部112が取得した値が設定される。
図7に戻り、説明を続ける。端末制御部113は、リンクレートテーブルT1から2.4GHz帯のリンクレート値および5GHz帯のリンクレート値を取得する。そして、端末制御部113は、2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とを比較して、リンクレート値が高い通信部に無線LAN子機20を接続させる。
2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とが等しい場合、端末制御部113は、無線LAN子機接続台数テーブルT2を参照する。端末制御部113は、接続台数が少ない通信部に無線LAN子機20を接続させる。
例えば、2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とが同じであり、2.4GHz帯の接続台数が5GHz帯の接続台数よりも少ない場合、端末制御部113は、無線LAN子機20を2.4GHz無線LAN通信部130に接続させる。一方、2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とが同じであり、5GHz帯の接続台数が2.4GHz帯の接続台数よりも少ない場合、端末制御部113は、無線LAN子機20を5GHz無線LAN通信部120に接続させる。
また、リンクレート値および接続台数が2.4GHz帯と5GHz帯とで等しい場合、端末制御部113は、2.4GHz帯および5GHz帯の2つの周波数のうち、予め定められた優先度が高い周波数に対応する通信部に、無線LAN子機20を接続させる。
予め定められた優先度は、電波の放射距離により決められてもよく、電波干渉が多い周波数帯であるか否かにより決められてもよい。具体的には、2.4GHzの電波と5GHzの電波とを比較すると、2.4GHz帯の電波の方が5GHz帯の電波よりも遠くに放射されることから2.4GHz帯を優先するように定められてもよい。または、2.4GHz帯では電子レンジなどの他の家電機器でも使用されることから、5GHz帯の方が2.4GHz帯よりも電波干渉が少ないと判断して、5GHz帯を優先するように定められてもよい。
例えば、2.4GHz帯の方が5GHz帯よりも優先度が高いと予め定められており、リンクレート値および接続台数が2.4GHz帯と5GHz帯とで等しい場合、端末制御部113は、無線LAN子機20を2.4GHz無線LAN通信部130に接続させる。
RAM170は、リンクレートテーブルT1に加えて、無線LAN子機接続台数テーブルT2を記憶する。
続いて、図9Aおよび図9Bを用いて、本実施の形態にかかるAP10の動作例を説明する。図9Aおよび図9Bは、本実施の形態にかかるAP10の動作例を説明するフローチャートである。
図6Aと図9Aとは対応しており、図6Bと図9Bとは対応している。図6Aおよび図6Bにおいて、ステップS1xx(xx:01〜30)で記載した動作と、図9Aおよび図9BにおけるステップS2xxで記載した動作とは対応している。図9Aおよび図9Bは、図6Aおよび図6BにおけるステップS104、ステップS110、ステップS112、ステップS114、ステップS120、ステップS126、ステップS128およびステップS130の動作内容が異なる。そして、図9Aおよび図9Bは、図6Aおよび図6Bのフローチャートに加えて、ステップS215およびステップS231の動作が追加されている。なお、以降の説明では、図9Aおよび図9Bの各動作のうち、図6Aおよび図6Bと重複する動作内容については適宜説明を割愛する。
図9Aおよび図9Bの動作例を説明する前提を説明する。無線LAN子機20が、2.4GHz帯と5GHz帯とにおいてスキャンを行う。無線LAN子機20は、所望のSSIDであるSSID−Aを2.4GHz帯のチャネル1のビーコン内と、5GHz帯のチャネル36のビーコン内とで検出する。無線LAN子機20は、まず2.4GHz帯のチャネル1でSSID−Aを検出し、次いで5GHz帯のチャネル36でSSID−Aを検出する。そして、無線LAN子機20は、まず、2.4GHz帯のチャネル1を用いて、AP10に対してProbe Requestを送信すると仮定して説明を行う。また、AP10には、5GHz帯のチャネル36に既に無線LAN子機が1台接続されていると仮定して説明を行う。
まず、AP10は、図9Aに示すフローチャートを実行する。通信制御部111は、Probe Requestを受信すると、受信したProbe Requestが、2.4GHz帯のチャネル1のProbe Requestであるか、または5GHz帯のチャネル36のProbe Requestであるかを判定する(ステップS203)。無線LAN子機20は、2.4GHz帯のチャネル1にてProbe Requestを送信しているため、通信制御部111は、2.4GHz帯のチャネル1のProbe Requestであると判定する(ステップS203の2.4GHz)。
次に、通信制御部111は、2.4GHz帯のチャネル1で無線LAN子機20との接続を完了し、取得部112は無線LAN子機接続台数テーブルT2における2.4GHz帯の接続台数をインクリメントする(ステップS204)。具体的には、通信制御部111は、2.4GHz帯のチャネル1で2.4GHz無線LAN通信部130と無線LAN子機20との接続を行う。取得部112は、2.4GHz無線LAN通信部130に無線LAN子機が接続されたことを検出して、無線LAN子機接続台数テーブルT2における2.4GHz帯の接続台数の値をインクリメントする。つまり、2.4GHz帯の接続台数を0から1に変更する。
AP10と無線LAN子機20との接続が完了すると、取得部112はリンクレート取得パケットを、2.4GHz無線LAN通信部130を介して、2.4GHz帯のチャネル1にて無線LAN子機20へ送信する(ステップS205)。
次に、取得部112は、2.4GHz MAC/BB/RF131から2.4GHz帯のリンクレート値を取得する(ステップS206)。リンクレート値の取得方法については、実施の形態2(図6AのステップS106)と同様の方法で行う。
次に、取得部112は、2.4GHz帯のリンクレート値を、リンクレートテーブルT1における2.4GHz帯のリンクレート値に設定する(ステップS207)。
次に、取得部112は、リンクレートテーブルT1を確認し、5GHz帯のリンクレート値が取得済みであるかを判定する(ステップS208)。上記説明においては、5GHz帯のリンクレート値は取得済みではないため(ステップS208のNO)、取得部112は、5GHz帯のリンクレート値を取得する動作を行う。つまり、取得部112は、通信制御部111を介して、無線LAN子機20の接続先を5GHz無線LAN通信部120に変更させる。
次に、通信制御部111は、2.4GHz帯のチャネル1に接続されている無線LAN子機20の接続を解除し、取得部112は無線LAN子機接続台数テーブルT2において、2.4GHz帯の接続台数をディクリメントする(ステップS214)。具体的には、通信制御部111が2.4GHz帯のチャネル1に接続されている無線LAN子機20の接続を解除すると、取得部112は、2.4GHz無線LAN通信部130に接続されていた無線LAN子機の台数が1減少したことを検出する。取得部112は、無線LAN子機接続台数テーブルT2において、2.4GHz帯の接続台数をディクリメントし、接続台数を1から0に変更する。そして、AP10は、ステップS203の動作を実行する。
ここで、無線LAN子機20は、2.4GHz帯のチャネル1の接続を解除されている。そして、無線LAN子機20は、既にスキャン済みの5GHz帯のチャネル36においてSSID−Aを検出している。そのため、無線LAN子機20は、AP10に5GHz帯のチャネル36を用いてProbe Requestを送信する。
次に、5GHz無線LAN通信部120は、5GHz帯のチャネル36においてProbe Requestを受信し(ステップS203の5GHz)、図9Bに示す動作を実行する。
通信制御部111は、5GHz帯のチャネル36で5GHz無線LAN通信部120と無線LAN子機20との接続を完了し、取得部112は無線LAN子機接続台数テーブルT2において、5GHz帯の接続台数をインクリメントする(ステップS220)。具体的には、取得部112は、5GHz無線LAN通信部120に無線LAN子機20が接続されたことを検出して、無線LAN子機接続台数テーブルT2の5GHz帯の接続台数の値をインクリメントする。つまり、5GHz帯の接続台数を1から2に変更する。
AP10と無線LAN子機20との接続が完了すると、取得部112は、5GHz無線LAN通信部120を介して、リンクレート取得パケットを5GHz帯のチャネル36にて無線LAN子機20へ送信する(ステップS221)。
次に、取得部112は、5GHz MAC/BB/RF121から5GHz帯のリンクレート値を取得する(ステップS222)。リンクレート値の取得方法については、実施の形態2(図6AのステップS106)と同様の方法で行う。
取得部112は、5GHz帯のリンクレート値を、リンクレートテーブルT1における5GHz帯のリンクレート値に書き込む(ステップS223)。
取得部112は、リンクレートテーブルT1を確認し、2.4GHz帯のリンクレート値が取得済みであるかを判定する(ステップS224)。上記説明においては、2.4GHz帯のリンクレート値は既に取得済みであるため(ステップS224のYES)、ステップS225の処理を実行する。
端末制御部113は、リンクレートテーブルT1を参照して、2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とを比較する(ステップS225)。
5GHz帯のリンクレート値が2.4GHz帯のリンクレート値より大きい場合(ステップS225の2.4GHz<5GHz)、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1をクリアし(ステップS229)、処理を終了する。つまり、端末制御部113は、無線LAN子機20が既にリンクレート値が高い通信部と接続していることから、無線LAN子機20と5GHz無線LAN通信部120との接続を維持する。
以上の処理により、無線LAN子機20は、2.4GHz帯のチャネル1よりもリンクレート値が高い、つまり、2.4GHz帯よりも電波環境の良好な5GHz帯のチャネル36を用いてAP10と接続を行うことが可能となる。
一方、2.4GHz帯のリンクレート値が5GHz帯のリンクレート値より大きい場合(ステップS225の5GHz<2.4GHz)、端末制御部113は、通信制御部111を介して、無線LAN子機20の接続先を2.4GHz無線LAN通信部130に変更させる。
通信制御部111は、5GHz帯のチャネル36における無線LAN子機20との接続を解除し、取得部112は無線LAN子機接続台数テーブルT2において、5GHz帯の接続台数をディクリメントする(ステップS226)。具体的には、通信制御部111が5GHz帯のチャネル36に接続されている無線LAN子機20の接続を解除する。取得部112は、5GHz無線LAN通信部120に接続されていた無線LAN子機20の台数が1減ったことを検出する。取得部112は、無線LAN子機接続台数テーブルT2において、5GHz帯の接続台数をディクリメントし、接続台数を2から1に変更する。そして、AP10は、ステップS227の動作を実行する。
ここで、無線LAN子機20は、5GHz帯のチャネル36での接続を解除されている。そのため、無線LAN子機20は、既にスキャン済みの2.4GHz帯のチャネル1においてSSID−Aを検出する。そして、無線LAN子機20は、AP10に2.4GHz帯のチャネル1を用いてProbe Requestを送信する。
2.4GHz無線LAN通信部130は、2.4GHz帯のチャネル1のProbe Requestを受信する(ステップS227)。その後、通信制御部111は、2.4GHz帯のチャネル1で2.4GHz無線LAN通信部130と無線LAN子機20との接続を完了する。そして、取得部112は無線LAN子機接続台数テーブルT2において、2.4GHz帯の接続台数をインクリメントする(ステップS228)。具体的には、取得部112は、2.4GHz無線LAN通信部130に無線LAN子機20が接続されたことを検出する。取得部112は、無線LAN子機接続台数テーブルT2において、2.4GHz帯の接続台数の値をインクリメントする。つまり、2.4GHz帯の接続台数を0から1に変更する。そして、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1をクリアし(ステップS229)、処理を終了する。
以上の処理により、無線LAN子機20は、5GHz帯のチャネル36よりリンクレート値が高い、つまり、5GHz帯よりも電波環境の良好な2.4GHz帯のチャネル1を用いてAP10との接続を行うことが可能となる。
また、2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とが同じである場合(ステップS225の5GHz=2.4GHz)、ステップS231の動作を実行する。
端末制御部113は、無線LAN子機接続台数テーブルT2を参照して、各周波数帯に接続された無線LAN子機台数の比較を行う(ステップS231)。具体的には、端末制御部113は、無線LAN子機接続台数テーブルT2を参照して、2.4GHz帯の接続台数と、5GHz帯の接続台数とを比較する。上記説明より、無線LAN子機接続台数テーブルT2において、2.4GHz帯の接続台数は0となっており、5GHz帯の接続台数は2となっている。ただし、5GHz帯に接続された無線LAN子機のうち1台は、仮接続の状態である。換言すると、5GHz帯に接続された無線LAN子機のうち、1台は端末制御部113が接続先を決定する前の状態である。そのため、端末制御部113は、仮接続の無線LAN子機は考慮せず、2.4GHz帯の接続台数(0台)と、5GHz帯の接続台数(2−1=1台)とを比較する。
2.4GHz帯の接続台数(0台)と、5GHz帯の接続台数(2−1=1台)とを比較すると、5GHz帯の接続台数は、2.4GHz帯の接続台数よりも多い(ステップS231の5GHz多)。そのため、端末制御部113は、通信制御部111を介して、無線LAN子機20の接続先を2.4GHz無線LAN通信部130に変更させる。
通信制御部111は、5GHz帯のチャネル36における無線LAN子機20との接続を解除し、取得部112は無線LAN子機接続台数テーブルT2において、5GHz帯の接続台数をディクリメントする(ステップS226)。通信制御部111が5GHz帯のチャネル36に接続されている無線LAN子機20の接続を解除する。そして、取得部112は、5GHz無線LAN通信部120に接続されていた無線LAN子機20の台数が1減ったことを検出する。取得部112は、無線LAN子機接続台数テーブルT2において、5GHz帯の接続台数をディクリメントし、接続台数を2から1に変更する。その後、AP10は、ステップS227の動作を実行する。
ここで、無線LAN子機20は、5GHz帯のチャネル36での接続を解除されている。そのため、無線LAN子機20は、既にスキャン済みの2.4GHz帯のチャネル1においてSSID−Aを検出する。そして、無線LAN子機20は、AP10に2.4GHz帯のチャネル1を用いてProbe Requestを送信する。
AP10は、2.4GHz帯のチャネル1のProbe Requestを受信する(ステップS227)。その後、通信制御部111は、2.4GHz帯のチャネル1で2.4GHz無線LAN通信部130と無線LAN子機20との接続を完了する。そして、取得部112は無線LAN子機接続台数テーブルT2において、2.4GHz帯の接続台数をインクリメントする(ステップS228)。具体的には、取得部112は、2.4GHz無線LAN通信部130に無線LAN子機20が接続されたことを検出する。そして、取得部112は、無線LAN子機接続台数テーブルT2の2.4GHz帯の接続台数の値をインクリメントする。つまり、取得部112は、2.4GHz帯の接続台数を0から1に変更する。そして、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1をクリアし(ステップS229)、処理を終了する。
以上の処理により、無線LAN子機20は、5GHz帯のチャネル36のリンクレート値と2.4GHz帯のチャネル1のリンクレート値とが同じ場合、無線LAN子機の接続台数が少ない2.4GHz帯に接続することができる。つまり、無線LAN子機20は、より混雑の少ない周波数帯に対応する通信部に接続することができる。
上記説明は、AP10には、5GHz帯のチャネル36に既に無線LAN子機が1台接続されているとした場合の説明であった。ここで、2.4GHz帯のチャネル1において、AP10に無線LAN子機が既に1台接続されている場合、AP10は、ステップS231以降に以下の動作を実行する。
この場合、端末制御部113は、2.4GHz帯の接続台数の方が5GHz帯の接続台数よりも多いと判定する(ステップS231の2.4GHz多)。次いで、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1をクリアし(ステップS229)、処理を終了する(ステップS229)。つまり、無線LAN子機20が既に接続台数の少ない5GHz無線LAN通信部120と接続していることから、端末制御部113は、無線LAN子機20の接続を維持する。
以上の処理により、無線LAN子機20は、5GHz帯のチャネル36のリンクレート値と2.4GHz帯のチャネル1のリンクレート値とが同じ場合、無線LAN子機の接続台数が少ない5GHz帯に接続することができる。
また、AP10に5GHz帯のチャネル36に接続されている無線LAN子機の台数と、2.4GHz帯のチャネル1に接続されている無線LAN子機の台数とが同じである場合、AP10は、ステップS231以降に以下の動作を実行する。
ステップS231において、端末制御部113は、2.4GHz帯の接続台数と5GHz帯の接続台数とが同じであると判定する。この場合、端末制御部113は、予め定められた優先度の高い周波数に対応する通信部を選択する。
2.4GHz帯と5GHz帯とで、リンクレート値も等しく、かつ、接続台数も等しい場合、例えば、2.4GHz帯の方が5GHz帯よりも優先度が高いと予め定められていたとすると、端末制御部113は、2.4GHz帯を選択する(ステップS231の2.4GHz=5GHz)。次いで、端末制御部113は、リンクレートテーブルT1をクリアし(ステップS229)、処理を終了する(ステップS229)。
続いて、本実施の形態の効果を説明する。本実施の形態では、取得部112は、2.4GHz帯と5GHz帯のリンクレート値に加えて、2.4GHz帯と5GHz帯との接続台数をさらに取得する。端末制御部113は、2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とが同じ場合、2.4GHz帯と5GHz帯との接続台数が少ない通信部に無線LAN子機20を接続させる。すなわち、端末制御部113は、2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とが同じ場合、より混雑の少ない周波数帯へ無線LAN子機20を接続させる。つまり、端末制御部113は、より快適な通信環境を無線LAN子機20に提供することが可能となる。したがって、本実施の形態にかかるAP10を用いることにより、無線LAN子機20の接続時の通信状況を考慮して、無線LAN子機20に良好な通信を提供することが可能となる。また、本実施の形態にかかるAP10を用いることにより、実施の形態2と比較して、さらに快適な通信環境を無線LAN子機20に提供することが可能となる。
また、端末制御部113は、2.4GHz帯のリンクレート値と5GHz帯のリンクレート値とが同じ場合、2.4GHz帯と5GHz帯との接続台数が少ない通信部に無線LAN子機20を接続させる。すなわち、端末制御部113は、各通信部に接続される無線LAN子機の台数が均等になるように無線LAN子機20の接続先となる通信部を決定する。したがって、本実施の形態にかかるAP10を用いることにより、AP10が対応する周波数帯を効率的に使用することが可能となる。
上述の実施の形態では、各構成をハードウェアの構成として説明したが、各構成における任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本発明は、それぞれの実施の形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
第1の周波数帯を用いて通信を行う第1の通信部と、
前記第1の周波数帯と異なる第2の周波数帯を用いて通信を行う第2の通信部と、
通信端末が前記第1の通信部と接続したときに前記通信端末と前記第1の通信部との間の第1の伝送レートを取得し、前記通信端末の接続先を前記第2の通信部に変更して前記通信端末と前記第2の通信部との間の第2の伝送レートを取得する取得部と、
前記第1の伝送レートおよび前記第2の伝送レートのうち高い伝送レートに対応する通信部に前記通信端末を接続させる端末制御部と、
を備える通信装置。
(付記2)
前記取得部は、前記通信端末と接続する通信部から伝送レート測定用の伝送レート取得パケットを送信し、前記第1の伝送レートおよび前記第2の伝送レートを取得する、
付記1に記載の通信装置。
(付記3)
前記取得部は、前記第1の通信部に接続している通信端末の接続台数と前記第2の通信部に接続している通信端末の接続台数とをさらに取得し、
前記端末制御部は、前記第1の伝送レートと前記第2の伝送レートとが等しい場合、通信端末の接続台数が少ない通信部に前記通信端末を接続させる、
付記1または2に記載の通信装置。
(付記4)
前記端末制御部は、前記第1の伝送レートと前記第2の伝送レートとが等しく、かつ前記第1の通信部と前記第2の通信部とに接続している通信端末の接続台数が等しい場合、予め定められた優先度が高い周波数を用いて通信を行う通信部に前記通信端末を接続させる、
付記3に記載の通信装置。
(付記5)
前記端末制御部は、前記通信端末を接続させる通信部と前記通信端末とが既に接続している場合、当該通信部と前記通信端末との接続を維持する、
付記1乃至4のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記6)
前記端末制御部は、前記通信端末を接続させる通信部と前記通信端末とが接続していない場合、前記通信端末が接続している通信部と前記通信端末との接続を解除し、前記通信端末を接続させる通信部に前記通信端末を接続させる、
付記1乃至5のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記7)
前記第1の通信部および前記第2の通信部は、同一のSSID(Service Set Identifier)が設定される、
付記1乃至6のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記8)
通信装置と、前記通信装置に接続される通信端末とを備える通信システムであって、
前記通信装置は、
第1の周波数帯を用いて通信を行う第1の通信部と、
前記第1の周波数帯と異なる第2の周波数帯を用いて通信を行う第2の通信部と、
前記通信端末が前記第1の通信部と接続したときに前記通信端末と前記第1の通信部との間の第1の伝送レートを取得し、前記通信端末の接続先を前記第2の通信部に変更して前記通信端末と前記第2の通信部との間の第2の伝送レートを取得する取得部と、
前記第1の伝送レートおよび前記第2の伝送レートのうち高い伝送レートに対応する通信部に前記通信端末を接続させる端末制御部と、
を備える通信システム。
(付記9)
第1の周波数帯を用いて通信を行う第1の通信部と、前記第1の周波数帯と異なる第2の周波数帯を用いて通信を行う第2の通信部と、を備える通信装置における通信制御方法であって、
通信端末が前記第1の通信部と接続したときに前記通信端末と前記第1の通信部との間の第1の伝送レートを取得し、前記通信端末の接続先を前記第2の通信部に変更して前記通信端末と前記第2の通信部との間の第2の伝送レートを取得し、
前記第1の伝送レートおよび前記第2の伝送レートのうち高い伝送レートに対応する通信部に前記通信端末を接続させる、
通信制御方法。
(付記10)
第1の周波数帯を用いて通信を行う第1の通信部と、前記第1の周波数帯と異なる第2の周波数帯を用いて通信を行う第2の通信部と、を備える通信装置に実行させる通信制御プログラムであって、
通信端末が前記第1の通信部と接続したときに前記通信端末と前記第1の通信部との間の第1の伝送レートを取得し、前記通信端末の接続先を前記第2の通信部に変更して前記通信端末と前記第2の通信部との間の第2の伝送レートを取得し、
前記第1の伝送レートおよび前記第2の伝送レートのうち高い伝送レートに対応する通信部に前記通信端末を接続させる、
通信制御プログラム。
(付記11)
前記伝送レートは、リンクレートおよびスループットの少なくとも1つを含む、
付記1乃至7のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記12)
前記端末制御部は、前記通信端末が接続していた通信部と異なる周波数帯における前記同一のSSIDである接続要求を前記通信端末から受信して、前記通信端末を接続させる通信部に前記通信端末を接続させる、
付記7に記載の通信装置。
(付記13)
前記接続要求は、Probe Requestである、
付記12に記載の通信装置。