JP6658056B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、モータを駆動する電力変換装置に関する。
市場の省エネ要求の高まりに伴い、工場やビル等の動力源として多く用いられるモータの駆動制御システム(以下、モータ駆動システムという)では、モータの回転子の速度や出力を調整する機能を備えた電力変換装置が一般的に用いられている。この種のモータ駆動システムでは、電力変換装置の導入により高機能化が実現される一方、システムの複雑化が進んでいる。このため、電力変換装置自体もしくは付随する周辺装置の故障によって、モータの暴走や事故等が発生する可能性が増しており、これらの暴走や事故を防止することが強く求められている。そこで、国際標準規格であるIEC61508やISO13849のような安全規格が定められており、これらの安全規格に準拠した安全機能が電力変換装置に設けられるようになってきている。例えばモータを駆動制御する電力変換装置のための安全機能に関しては、国際標準規格であるIEC61800−5−2において、安全トルクオフ、安全減速といった安全機能の仕様が規定されている。各電力変換装置メーカーは、この安全機能の仕様に基づいて、電力変換装置を開発している。
これらの安全機能のうち安全減速機能については、モータの回転子の速度を監視し、電力変換装置に減速指令信号が入力された時点から規定された時間までに規定された速度までモータを減速させることを要求される。そして、減速がなされない場合や規定された速度を超過した場合などのように正常に減速されない場合には、電力変換装置の出力を強制的に遮断することを要求される。このような安全減速機能などを実現するためには、モータの回転子の速度や位置(以下、単にモータの速度や位置という)の故障を正確に検出する手段が必要である。一般に、モータの速度や位置の検出には、エンコーダが用いられる。
ここで、エンコーダに異常が発生すると、モータの速度や位置を正常に検出することができなくなり、安全機能を正常に機能させることができなくなる。このため、エンコーダの異常の有無を診断する技術が提案されている。
その一例として、エンコーダ内のASIC(Application Specific Integrated Circuit)もしくはCPU(Central Processing Unit)や検出回路の二重化が挙げられる。例えば、エンコーダには、2系統の検出回路と2個のASICが設けられる。2個のASICの各々は、2系統の検出回路の各々から出力される検出信号の比較を独立して行い、各ASICにおける比較結果を相互に診断する。また、他の例として、モータに複数個のエンコーダを取り付けるようなエンコーダの二重化が挙げられる。この場合、エンコーダとは異なる他の装置が各エンコーダの出力の比較を行うことで、エンコーダの異常の有無が診断される。また、他の例として、エンコーダの出力を監視する部品をモータ駆動システムに設けて、エンコーダの異常の有無の診断機能を強化する態様も考えられる。
また、他の例として、特許文献1には、コントローラとエンコーダとサーボドライバとセーフティユニットとを有するサーボシステムが開示されている。このサーボシステムのサーボドライバは、コントローラから供給される速度指令値とエンコーダから取得したフィードバック値とをセーフティユニットに送る。セーフティユニットは、速度指令値とフィードバック値とを比較する。特許文献1の技術では、エンコーダから取得したフィードバック値の異常を検出することができ、エンコーダを安全機能を有するものに入れ替えることなく、サーボシステムの安全化を図ることができる。
特許第5367623号公報
ところで、電力変換装置は、エンコーダとの間で通信を行ってエンコーダの出力信号を取得する。エンコーダと電力変換装置との間の通信の際には、データのビット化けやデータの誤送信などの異常が発生する虞がある。サーボアンプなどの電力変換装置には、このような通信の異常を防止する機能が、安全規格を満たす形で備わっていないことが多い。
このような通信の異常を防止する機能が安全規格を満たす形で設けられない場合、その対策として、電力変換装置にエンコーダの出力信号を受信する通信手段を複数個設置し、各々の通信手段で受信したエンコーダの出力信号を比較して、エンコーダとの間の通信の異常の有無を診断することがある。しかし、電力変換装置に通信手段を複数個設けた場合、通信手段の個数が増加するため、通信手段の設置に必要な基板面積が広くなったり通信手段にかかるコストが高くなったりする。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、モータ駆動システムにおいて要求される安全性能を満たしつつ、モータ駆動システムにかかるコストを抑えることが可能な技術を提供することを目的とする。
この発明による電力変換装置は、モータを駆動するものである。本電力変換装置は、モータの回転子の位置を検出するエンコーダと通信し、第1の位置信号と第1の位置信号よりも誤り検出または訂正の能力の高い第2の位置信号とを時間を変えてエンコーダから取得する通信手段と、第1の位置信号と、第2の位置信号と、上位コントローラから供給される速度指令信号とに基づいてエンコーダに関する異常の有無を判断する安全回路と、を有する。
この発明による電力変換装置では、2種類の位置信号(第1の位置信号および第2の位置信号)と速度指令信号とに基づいてエンコーダに関する異常の有無が判断される。このため、本電力変換装置では、エンコーダと電力変換装置との間の通信の異常の有無を含めたエンコーダに関する異常の有無を検出することができる。このため、本電力変換装置は、エンコーダと電力変換装置との間の通信の異常を防止する機能が安全規格を満たす形で設けられていなくても、モータ駆動システムにおいて要求される安全性能を満たす。また、本電力変換装置では、通信手段が第1の位置信号と第2の位置信号とを取得するため、通信手段を複数搭載する必要がなく、通信手段の設置に関するコストを抑えることができる。また、本電力変換装置では、2種類の位置信号のうちの一方の位置信号(具体的には第2の位置信号)を誤り検出または訂正の能力の高い通信によってエンコーダから取得する。このため、本電力変換装置では、従来の電力変換装置に比べ、より確実に通信の異常の有無を検出することができる。また、エンコーダは、エンコーダ内にASICが複数搭載されていなくても、第1の位置信号と第2の位置信号とを1つのASICで生成することが可能である。このため、本電力変換装置を用いれば、エンコーダ内にASICが複数搭載されたような高価な安全対応エンコーダを使用する必要がなく、エンコーダにかかるコストを抑えることができる。また、本電力変換装置では、第1の位置信号と第2の位置信号とを同一のエンコーダから取得する。このため、本電力変換装置を用いれば、複数個のエンコーダをモータに取り付ける必要がなく、エンコーダにかかるコストを抑えることができる。
従って、この発明による電力変換装置を用いれば、モータ駆動システムにおいて要求される安全性能を満たしつつ、モータ駆動システムにかかるコストを抑えることが可能である。
この発明の一実施形態による電力変換装置10を含むモータ駆動システム1の構成を示すブロック図である。 モータ駆動システム1におけるエンコーダ20が生成する第1の位置信号の通信フレームの構成を示す図である。 モータ駆動システム1におけるエンコーダ20が生成する第2の位置信号の通信フレームの構成を示す図である。 電力変換装置10の安全用マイコン122の機能を示すブロック図である。 安全用マイコン122の動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施形態について説明する。
<実施形態>
図1は、この発明の一実施形態による電力変換装置10を含むモータ駆動システム1の構成を示すブロック図である。モータ駆動システム1は、電力変換装置10とエンコーダ20とを有する。電力変換装置10は、例えばサーボアンプやインバータなどであり、交流電源40から供給される電力を変換してサーボモータや誘導モータなどのモータ30に供給し、モータ30を駆動制御する装置である。エンコーダ20は、モータ30の回転子の位置(すなわち回転角度)を検出する装置である。エンコーダ20の出力信号は、電力変換装置10に送られる。
モータ30の回転子の回転軸には、回転子の回転に従って周方向に回転する円盤が取り付けられる。エンコーダ20は、円盤に描かれた角度に応じたコードパターンを光学的に読み取ることでモータ30の回転子の位置を検出する。なお、具体的な位置検出方法は、コードパターンを光学的に読み取る方法に限らない。エンコーダ20は、モータ30の回転子の位置の検出結果を表す信号に信号処理を施してエンコーダ20の出力信号である第1の位置信号と第2の位置信号とを生成する信号処理手段を有する。信号処理手段は、例えば、ASICやCPUなどである。
図2は、エンコーダ20のASICが生成する第1の位置信号の通信フレームの構成を示す図である。第1の位置信号は、主に、モータの駆動制御に用いられる位置信号である。第1の位置信号の通信フレームのペイロードには、モータ30の回転子の位置の検出結果である位置データが格納される。位置データは、例えば、20ビットで表される。第1の位置信号の通信フレームのヘッダには、取得コマンドなどの通信コマンドと、巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check:CRC)に用いられる簡易的な巡回冗長符号が格納される。第1の位置信号の通信フレームのフッタには、その他のエンコーダ20の追加情報が格納される。このように、第1の位置信号の通信フレームは、従来のエンコーダの出力信号の通信フレームと同様の構成となっている。第1の位置信号は、簡易的な巡回冗長符号が格納されてはいるものの、安全通信仕様(例えば、IECなどで規定される安全通信に関する仕様)を満たしていない信号である。このため、第1の位置信号をモータ駆動制御に用いることはできても、第1の位置信号だけで安全制御を行うのは好ましくない。
図3は、エンコーダ20のASICが生成する第2の位置信号の通信フレームの構成を示す図である。第2の位置信号は、安全制御に用いられる位置信号である。第2の位置信号の通信フレームのペイロードには、モータ30の回転子の位置の検出結果である位置データが格納される。第2の位置信号の位置データは、第1の位置信号の位置データと同様のものである。第2の位置信号の通信フレームのヘッダには、取得コマンドなどの通信コマンドと、通信する毎に更新される番号であるシーケンス番号と、通信相手であると明確に判定することを可能にする識別子であるユニークIDと、8ビットや16ビット等の巡回冗長符号とが格納される。第2の位置信号の巡回冗長符号は、第1の位置信号の簡易的な巡回冗長符号よりもビット数が多くなっている。第2の位置信号の通信フレームのフッタには、通信に必要な最小限の情報が格納される。このように、第2の位置信号の通信フレームは、第1の位置信号の通信フレームに比べ、誤り検出または訂正に用いられる情報がヘッダに多く格納される構成となっている。このため、第2の位置信号は、第1の位置信号よりも誤り検出または訂正の能力が高い位置信号である。第2の位置信号は、第1の位置信号に比べ通信における安全性が高くなっており、安全通信仕様を満たす。
図1に示すように、電力変換装置10は、制御基板11、電源基板15、主回路13および安全オプション12を有する。
主回路13は、IGBT(Insulated Gate Bipoler Transistor)などのスイッチング素子を有している。このスイッチング素子は、ゲート信号に応じてオン/オフする。主回路13は、このスイッチング素子のオン/オフに従った電流をモータ30に出力する。モータ30は、主回路13から供給される電流に応じて動作する。
制御基板11には、モータ30を駆動制御するための各要素が備えられている。具体的には、制御基板11には、指令信号用端子台111、モータ制御用マイコン112およびPWMLSI(Pulse Width Modulation Large Scale Integration)113およびエンコーダインターフェース(以下、インターフェースをI/Fと表記する)114が実装されている。
指令信号用端子台111は、上位コントローラ(図示略)から各種の指令信号(例えば速度指令信号など)を受け取り、モータ制御用マイコン112に引き渡す。モータ制御用マイコン112は、指令信号用端子台111を介して上位コントローラから供給される各種の指令信号に基づいてモータ30を駆動制御するための演算を行う制御演算手段である。モータ制御用マイコン112は、その演算を行って制御信号(例えば電圧指令信号)を生成する。PWMLSI113は、モータ制御用マイコン112から供給される制御信号に基づいてキャリア信号をパルス幅変調してPWM信号を生成する。生成されたPWM信号は、電源基板15に実装されているゲート駆動回路14に出力される。
ゲート駆動回路14は、例えば、フォトカプラを有している。ゲート駆動回路14は、ゲート停止信号が与えられていない状態では、フォトカプラの電源がオン状態となり、制御基板11のPWMLSI113から供給されるPWM信号をゲート信号として主回路13に出力する。一方、ゲート駆動回路14は、ゲート停止信号を受信すると、フォトカプラの電源がオフ状態となり、主回路13へのゲート信号の出力を停止する。また、ゲート駆動回路14は、ゲート信号の出力を停止しているか否かを表すゲート停止状態信号を安全オプション12に出力する。
エンコーダI/F114は、RS485などの規格に基づいたシリアル通信に従ってエンコーダ20のASICと通信を行う通信手段である。エンコーダI/F114は、エンコーダ20と通信を行って、第1の位置信号と第2の位置信号とを時間を変えてエンコーダ20から取得する。すなわち、エンコーダI/F114が第1の位置信号を取得するタイミングとエンコーダI/F114が第2の位置信号を取得するタイミングとが異なる。
ここで、エンコーダ20において第1の位置信号と第2の位置信号とが同一タイミングで生成される第1の態様と、第1の位置信号と第2の位置信号とが異なるタイミングで生成される第2の態様の2つの態様が考えられる。
第1の態様では、例えば、エンコーダI/F114は、所定の頻度(従来の電力変換装置におけるエンコーダの出力信号を取得する際の通信の頻度と同様の頻度など)でリクエスト信号をエンコーダ20に送信する。エンコーダ20は、リクエスト信号を受信すると、その受信タイミングにおけるモータ30の回転子の位置を検出する。エンコーダ20のASICは、その位置検出結果である位置データを図2の通信フレームに格納して第1の位置信号を生成するとともに、その位置検出結果である位置データを図3の通信フレームに格納して第2の位置信号を生成する。すなわち、この態様では、第1の位置信号の位置データと第2の位置信号の位置データは、同一タイミングで検出された同一のデータである。そして、エンコーダ20のASICは、第1の位置信号を電力変換装置10に送信し、第1の位置信号の送信が完了した後に第2の位置信号を電力変換装置10に送信する。電力変換装置10は、このようにして同一タイミングにおいて生成された第1の位置信号と第2の位置信号とを時間を変えてエンコーダ20から取得する。
第2の態様では、例えば、エンコーダI/F114は、所定の頻度で第1の位置信号についてのリクエスト信号をエンコーダ20に送信する。エンコーダ20は、その第1の位置信号についてのリクエスト信号を受信したタイミングにおけるモータ30の回転子の位置を検出する。エンコーダ20のASICは、この位置検出結果である位置データを図2の通信フレームに格納して第1の位置信号を生成する。そして、エンコーダ20のASICは、第1の位置信号を電力変換装置10に送信する。電力変換装置10は、このようにして第1の位置信号をエンコーダ20から取得する。その後、エンコーダI/F114は、第2の位置信号についてのリクエスト信号をエンコーダ20に送信する。エンコーダ20は、その第2の位置信号についてのリクエスト信号を受信したタイミングにおけるモータ30の回転子の位置を検出する。エンコーダ20のASICは、この位置検出結果である位置データを図3の通信フレームに格納して第2の位置信号を生成する。すなわち、この態様では、第1の位置信号の位置データと第2の位置信号の位置データは、異なるタイミングで検出された異なるデータである。そして、エンコーダ20のASICは、第2の位置信号を電力変換装置10に送信する。電力変換装置10は、このようにして異なるタイミングにおいて生成された第1の位置信号と第2の位置信号とを時間を変えてエンコーダ20から取得する。
エンコーダI/F114は、所定の頻度で取得する第1の位置信号に関する通信の合間に第2の位置信号に関する通信を行って第2の位置信号を取得すれば良い。第1の位置信号に関する通信頻度と第2の位置信号に関する通信頻度とは、同じであっても良いし異なっていても良い。上述の第2の態様であれば、例えば、第1の位置信号を取得した後から次の第1の位置信号のリクエスト信号を送信する前の間に第2の位置信号を2度取得するというように、第1の位置信号に関する通信頻度と第2の位置信号に関する通信頻度を変えることができる。
エンコーダI/F114は、第1の位置信号を取得すると、第1の位置信号を取得した時刻を示す第1のタイムスタンプ信号を生成する。エンコーダI/F114は、取得した第1の位置信号と生成した第1のタイムスタンプ信号とをモータ制御用マイコン112に引き渡す。また、エンコーダI/F114は、第2の位置信号を取得すると、第2の位置信号を取得した時刻を示す第2のタイムスタンプ信号を生成する。エンコーダI/F114は、取得した第2の位置信号と生成した第2のタイムスタンプ信号とをモータ制御用マイコン112に引き渡す。
モータ制御用マイコン112は、第1の位置信号、第1のタイムスタンプ信号、第2の位置信号および第2のタイムスタンプ信号をエンコーダI/F114から受け取ると、それら各信号を安全オプション12に送る。また、モータ制御用マイコン112は、上位コントローラから供給された速度指令信号を安全オプション12に送る。このように、モータ制御用マイコン112は、これらの各信号を安全オプション12に出力する役割を兼ねる。また、モータ制御用マイコン112は、モータ30を駆動制御するための指令信号に基づいた演算を行う際に、第1の位置信号の位置データを参照する。
安全オプション12は、モータ駆動システム1において異常の発生を検知した場合や作業者等による非常停止ボタンの押下操作を検知した場合などにおいて、ゲート停止信号を出力してゲート駆動回路14にゲート信号の出力を停止させる安全制御を行う安全回路である。モータ駆動システム1における異常の一例として、エンコーダ20自体の異常やエンコーダ20と電力変換装置10との間の通信の異常などのエンコーダ20に関する異常が挙げられる。安全オプション12は、エンコーダ20に関する異常の有無を判断する手段である。このような異常の有無の判断は、安全オプション12が記憶装置(図示略)に格納されているプログラムを実行することで実現される。
電力変換装置10において、安全オプション12と同じ構成の回路を追加して安全オプション12を二重化しても良い。この場合、2個の安全オプション12の各々は、エンコーダ20に関する異常の有無の判断を独立して行い、各安全オプション12における結果を相互に診断する。
安全オプション12には、安全関連信号用端子台121、安全用マイコン122および非常停止回路123が備えられている。
安全関連信号用端子台121は、外部回路(図示略)から非常停止信号(例えば、非常停止ボタンの押下操作により発生した信号)を受け取り、安全用マイコン122および非常停止回路123に引き渡す。また、安全関連信号用端子台121は、外部回路(図示略)から安全信号を受け取り、安全用マイコン112に引き渡す。安全信号としては、安全トルクオフの安全機能を実現するための安全信号、減速停止の安全機能を実現するための安全信号、速度制限の安全機能を実現するための安全信号などが挙げられる。安全トルクオフは、主回路13のスイッチング素子のゲートを即座に遮断する安全機能である。減速停止は、早急にモータ30を止めるためにモータ30を減速させて、停止付近で安全トルクオフとする安全機能である。速度制限は、モータ30を予め設定した速度になるように減速させる安全機能である。
安全用マイコン122は、安全関連信号用端子台121から出力される非常停止信号および安全信号、ゲート駆動回路14から出力されるゲート停止状態信号を取得する。また、安全用マイコン122は、モータ制御用マイコン112から出力される速度指令信号、第1の位置信号、第1のタイムスタンプ信号、第2の位置信号および第2のタイムスタンプ信号を取得する。安全用マイコン122は、これらの各信号に基づいてモータ駆動システム1における異常の有無を判断し、異常があると判断した場合に非常停止指令を非常停止回路123に出力する回路である。
非常停止回路123は、安全関連信号用端子台121から出力される非常停止信号または安全用マイコン122から出力される非常停止指令が供給された場合に、ゲート停止信号をゲート駆動回路14に出力する回路である。
図4は、安全用マイコン122の機能を示すブロック図である。安全用マイコン122は、速度指令信号取得部503、位置信号取得部501、位置速度変換部502、速度比較部504、安全通信処理部505、位置速度変換部506、非常停止指令出力部508、モータ制御用マイコン通信部509、安全信号監視部507、非常停止信号監視部510、ゲート停止状態信号監視部511、自己診断処理部512、相互診断処理部513および初期化関連処理部514を有する。安全用マイコン122のこれら各部は、安全用マイコン122がプログラムを実行することにより実現される機能である。
図5は、安全用マイコン122の動作を示すフローチャートである。安全用マイコン122は、電源が投入されるとプログラムを読み出して、図4に示す各機能部として動作を行い、図5に示すステップS101〜S108の処理を順に行う。安全用マイコン122は、以後、このステップS101〜S108の処理を定期的に繰り返し行う。図4および図5を参照して、安全用マイコン122の動作を説明する。
まず、自己診断処理部512は、自分自身(すなわち安全用マイコン122)の暴走や異常が発生するか否かを自己診断する(ステップS101)。例えば、自己診断処理部512は、安全用マイコン122の温度を測定した結果を取得し、その温度測定結果が所定温度以上であるか否かを判断する。温度検出結果が所定温度以上である場合、安全用マイコン122が熱暴走して各種処理結果のエラーが増大する可能性が高いとして、自己診断処理部512は、非常停止指令出力部508に非常停止指令を出力させて非常停止回路123にゲート停止信号を出力させる(図5のフローチャートでは省略した)。また、安全用マイコン122が二重化されている場合、自己診断処理部512による自己診断に加え、安全用マイコン122の相互診断処理部513は、安全用マイコン122の異常の有無を他方の安全用マイコン122と相互に診断を行う(ステップS101)。いずれかの安全用マイコン122において異常があった場合、その異常を検出した相互診断処理部513は、非常停止指令出力部508に非常停止指令を出力させて非常停止回路123にゲート停止信号を出力させる(図5のフローチャートでは省略した)。
次に、速度指令信号取得部503は、モータ制御用マイコン112から速度指令信号を取得する(ステップS102)。速度指令信号取得部503は、取得した速度指令信号を速度比較部504へ引き渡す。
次に、位置信号取得部501は、モータ制御用マイコン112から第1の位置信号を取得する(ステップS103)。位置信号取得部501は、取得した第1の位置信号の通信フレームに格納された位置データ(以下、第1の位置データという)を抽出し、その第1の位置データを位置速度変換部502へ引き渡す。
次に、安全通信処理部505は、モータ制御用マイコン112から第2の位置信号を取得する(ステップS104)。安全通信処理部505は、取得した第2の位置信号の通信フレームのヘッダに格納されたデータに基づいて第2の位置信号における通信の異常の有無を判断する。例えば、安全通信処理部505は、ヘッダに格納されたユニークIDが予め設定された識別子であるか否かを判別したり、ヘッダに格納された8ビットや16ビットの巡回冗長符号を用いた巡回冗長検査(CRC)を行ったりする。安全通信処理部505は、第2の位置信号のユニークIDが予め設定された識別子ではない場合、第2の位置信号の通信が誤送信である可能性が高く、第2の位置信号の通信に異常があったと判断する。また、第2の位置信号には、第1の位置信号の巡回冗長符号よりもビット数が多い巡回冗長符号が格納されているため、安全通信処理部505は、第1の位置信号に比べ第2の位置信号の誤りを精度よく検出することができる。安全通信処理部505は、第2の位置信号に格納された巡回冗長符号を用いたCRCによって誤りを検出した場合、第2の位置信号の通信に異常があったと判断する。また、安全通信処理部505は、CRCによって誤りを検出した場合、第2の位置信号の誤りを訂正する処理を行う。また、安全通信処理部505は、CRCによって誤りを検出した場合、第2の位置信号に格納されていたシーケンス番号をエンコーダI/F114経由でエンコーダ20に送信して、そのシーケンス番号に対応する第2の位置信号の再送を要求しても良い。
また、安全通信処理部505は、第2の位置信号における通信に異常があった場合(例えば、CRCによって誤りを検出した場合)、通信に異常が発生した旨を表す値(例えば1)を異常フラグに格納した異常フラグ信号(以下、単に異常フラグ信号という)を非常停止指令出力部508に出力する。第2の位置信号における通信に異常が発見されなかった場合、安全信号処理部505は、取得した第2の位置信号の通信フレームに格納された位置データ(以下、第2の位置データという)を抽出し、その第2の位置データを位置速度変換部506へ引き渡す。
次に、位置速度変換部502は、位置信号取得部501から第1の位置データを受け取るとともに、モータ制御用マイコン112から第1のタイムスタンプ信号を取得する。位置速度変換部502は、第1の位置データと第1のタイムスタンプ信号とから第1の位置信号が表す第1の速度データを生成する(ステップS105)。具体的には、位置速度変換部502は、第1の位置データと第1のタイムスタンプ信号とを取得するごとにレジスタに格納する。位置速度変換部502は、新たに取得した今回の第1の位置データが表す位置と直前に取得されてレジスタに格納された前回の第1の位置データが表す位置との差を算出する。次に、位置速度変換部502は、新たに取得した今回の第1のタイムスタンプ信号が表す時刻と直前に取得されてレジスタに格納された前回の第1のタイムスタンプ信号が表す時刻との差を算出する。次に、位置速度変換部502は、算出した位置の差分を、算出した時刻の差分で除算する。位置速度変換部502は、このように算出した除算結果を第1の速度データとして速度比較部504に引き渡す。
次に、位置速度変換部506は、安全通信処理部505から第2の位置データを受け取るとともに、モータ制御用マイコン112から第2のタイムスタンプ信号を取得する。位置速度変換部506は、第2の位置データと第2のタイムスタンプ信号とから第2の位置信号が表す第2の速度データを生成する(ステップS105)。位置速度変換部506は、位置速度変換部502と同様の演算を行えば良い。具体的には、位置速度変換部506は、今回の第2の位置データが表す位置と前回の第2の位置データが表す位置の差分を、今回の第2のタイムスタンプ信号が表す時刻と前回の第2のタイムスタンプ信号が表す時刻の差分で除算する。位置速度変換部502は、このように算出した除算結果を第2の速度データとして速度比較部504に引き渡す。
次に、速度比較部504は、速度指令信号取得部503から受け取った速度指令信号と、位置速度変換部502から受け取った第1の速度データと、位置速度変換部506から受け取った第2の速度データとを用いた比較を行い、エンコーダ20に関する異常の有無を判断する(ステップS106)。速度比較部504は、第1の速度データおよび第2の速度データの少なくとも一方が速度指令信号と一致していなかった場合、エンコーダ20に関する異常が発生したとみなして(S106:Yes)、異常フラグ信号を非常停止指令出力部508に出力する。
第1の位置信号と第2の位置信号の取得頻度が異なる場合、第1の位置信号の差分結果と第2の位置信号の差分結果は異なるものとなる。この場合、第1のタイムスタンプ信号の生成間隔と第2のタイムスタンプ信号の生成間隔が異なるため、第1のタイムスタンプ信号の差分結果と第2のタイムスタンプ信号の差分結果も異なるものとなる。しかし、この場合においても、第1の位置信号の差分結果を第1のタイムスタンプ信号の差分結果で除算した結果と第2の位置信号の差分結果を第2のタイムスタンプ信号で除算した結果は、伝送遅延等を考慮せず第1の位置信号および第2の位置信号に異常が無ければ、同じになるはずである。このため、第1の位置信号と第2の位置信号の取得頻度が異なっていたとしても、速度比較部504は、3つの信号の比較を行うことができる。
また、第1の位置信号と第2の位置信号とが同一タイミングで生成されたものである場合(換言すると、第1の位置データと第2の位置データが同一タイミングの位置検出結果である場合)、速度比較部504は、第1の速度データと第2の速度データと速度指令信号とをそのまま比較すれば良い。一方、第1の位置信号と第2の位置信号とが異なるタイミングで生成されたものである場合(換言すると、第1の位置データと第2の位置データが異なるタイミングの位置検出結果である場合)、速度比較部504は、第1の速度データおよび第2の速度データを時間軸上において各々補間し、同一タイミングにおける第1の速度データ(補間された第1の速度データ)と第2の速度データ(補間された第2の速度データ)と速度指令信号とを比較すれば良い。このようにすれば、第1の位置信号と第2の位置信号とが異なるタイミングの位置を表していたとしても、正確に速度比較を行うことができる。
また、第1の位置信号、第2の位置信号および速度指令信号の取得頻度が異なる場合、第1の速度データ、第2の速度データおよび速度指令信号の3種類の信号がすべて得られるまで、速度比較部504における比較処理(ステップS106)よりも前のステップを繰り返すようにすれば良い。そして、速度比較部504は、取得頻度の少ない信号に合わせた頻度で比較処理を行えば良い。あるいは、取得頻度が異なる場合、各速度データを時間軸上において各々補間し、取得頻度が少ない速度データについては補間された速度データを用いて比較処理を行えば良い。このようにすれば、第1の位置信号、第2の位置信号および速度指令信号の3種類の信号に基づいた比較を行うことができるからである。
非常停止指令出力部508は、速度比較部504から異常フラグ信号を受け取ると、非常停止指令を非常停止回路123に出力する(ステップS108)。非常停止指令出力部508は、非常停止指令の出力とともに、モータ駆動システム1に異常が発生した旨を表す診断信号をモータ制御用マイコン通信部509に出力させる。モータ制御用マイコン112は、モータ制御用マイコン通信部509から出力された診断信号を受け取ることでモータ駆動システム1に異常が発生した旨を認識する。
ステップS106において、第1の速度データと第2の速度データと速度指令信号とが一致していた場合、速度比較部504は、エンコーダ20に関する異常が発生していないと判断する(S106:No)。
速度比較部504がエンコーダ20に関する異常が発生していないと判断した後、非常停止信号監視部510は、安全関連信号用端子台121を介して非常停止信号が供給されたか否かを判断する(ステップS107)。非常停止信号が供給された場合(S107:Yes)、非常停止信号監視部510は、異常フラグ信号を非常停止指令出力部508に出力する。そして、非常停止信号監視部510から異常フラグ信号を受け取った非常停止出力部508は、非常停止指令を非常停止回路123に出力する(ステップS108)。また、非常停止信号監視部510は、非常停止信号の供給にかかる通信に異常があるか否かの確認も行う。非常停止信号監視部510は、非常停止信号の供給にかかる通信に異常があった場合、異常フラグ信号を非常停止指令出力部508に出力する。
非常停止信号が供給されなかった場合および非常停止信号の供給にかかる通信に異常がない場合(S107:No)、一連の処理を終了する。
また、図5のフローチャートでは省略したが、安全信号の供給にかかる通信に異常があるか否かの確認およびゲート停止状態信号の供給にかかる通信に異常があるか否かの確認を行っても良い。例えば、ステップS107における判断結果がNoである場合、安全信号監視部507は、安全信号の供給にかかる通信に異常があるか否かを判断する。安全信号監視部507は、安全信号の供給にかかる通信に異常があった場合、異常フラグ信号を非常停止指令出力部508に出力する。安全信号の供給にかかる通信に異常がない場合、ゲート停止状態信号監視部511は、ゲート停止状態信号の供給にかかる通信に異常があるか否かを判断する。ゲート停止状態信号監視部511は、ゲート停止状態信号の供給にかかる通信に異常があった場合、異常フラグ信号を非常停止指令出力部508に出力する。安全信号監視部507またはゲート停止状態信号監視部511から異常フラグ信号を受け取った非常停止出力部508は、非常停止指令を非常停止回路123に出力する。一方、ゲート停止状態信号の供給にかかる通信に異常がない場合、一連の処理を終了する。
また、初期化関連処理部514は、安全用マイコン122の各機能部において用いられる各種設定値の初期化を行う際に動作する機能部である。
以上のように、本実施形態の電力変換装置10は、第1の位置信号と第1の位置信号よりも誤り検出または訂正の能力の高い第2の位置信号とを時間を変えて取得するエンコーダI/F114を有する。また、電力変換装置10は、第1の位置信号と、第2の位置信号と、上位コントローラから供給される速度指令信号とに基づいてエンコーダに関する異常の有無を判断する安全用マイコン122と、を有する。すなわち、電力変換装置10では、2種類の位置信号(第1の位置信号および第2の位置信号)と速度指令信号とに基づいてエンコーダ20に関する異常の有無が判断される。このため、電力変換装置10では、エンコーダ20と電力変換装置10との間の通信の異常の有無を含めたエンコーダ20に関する異常の有無を検出することができる。このため、電力変換装置10は、エンコーダ20と電力変換装置10との間の通信の異常を防止する機能が安全規格を満たす形で設けられていなくても、モータ駆動システム1において要求される安全性能を満たす。また、電力変換装置10では、エンコーダI/F114が第1の位置信号と第2の位置信号とを取得するため、エンコーダI/F114を複数搭載する必要がなく、エンコーダI/F114の設置に関するコストを抑えることができる。また、電力変換装置10では、2種類の位置信号のうちの一方の位置信号(具体的には第2の位置信号)を誤り検出または訂正の能力の高い通信によってエンコーダ20から取得する。このため、電力変換装置10では、従来の電力変換装置に比べ、より確実に通信の異常の有無を検出することができる。また、エンコーダ20は、エンコーダ20内にASICが複数搭載されていなくても、第1の位置信号と第2の位置信号とを1つのASICで生成することが可能である。このため、電力変換装置10を用いれば、エンコーダ20内にASICが複数搭載されたような高価な安全対応エンコーダを使用する必要がなく、エンコーダ20にかかるコストを抑えることができる。また、電力変換装置10では、第1の位置信号と第2の位置信号とを同一のエンコーダ20から取得する。このため、電力変換装置10を用いれば、複数個のエンコーダ20をモータ30に取り付ける必要がなく、エンコーダ20にかかるコストを抑えることができる。
従って、本実施形態の電力変換装置10を用いれば、モータ駆動システム1において要求される安全性能を満たしつつ、モータ駆動システム1にかかるコストを抑えることが可能である。
また、電力変換装置10では、第1の位置信号から第1の速度データを生成する演算と第2の位置信号から第2の速度データを生成する演算とを安全用マイコン122が実行する。すなわち、電力変換装置10では、安全制御に関する速度演算を安全用マイコン122のみで行うため、安全制御に関する速度演算を2箇所(例えばモータ制御用112マイコンと安全用マイコン122)で行う態様に比べ、その速度演算を担う回路が少ない。このため、電力変換装置10では、その速度演算を複数箇所で行う態様に比べ、その速度演算の演算過程や演算結果における異常の発生を減らすことができ、安全性を高めることができる。
電力変換装置10では、エンコーダ20に関する異常の有無を安全用マイコン122が判断する。このため、電力変換装置10では、エンコーダ20から安全用マイコン122に至る第1および第2の位置信号の伝送経路(例えば、エンコーダ20とエンコーダI/F114との間のケーブルやエンコーダI/F114を実現する集積回路など)における通信の異常の発生を検出することができる。
また、エンコーダI/F114は、エンコーダ20との間でシリアル通信を行い、第1の位置信号と第2の位置信号とを時間を変えてエンコーダ20から取得する。このため、本実施形態では、第1の位置信号と第2の位置信号とを同じ伝送経路を通って安全用マイコン122に送ることが可能である。このことからも、電力変換装置10を用いれば、エンコーダI/F114を複数搭載する必要がなく、エンコーダI/F114の設置に関するコストを抑えることができると言える。
電力変換装置10では、誤り検出または訂正の能力の高い第2の位置信号をエンコーダ20から取得するため、エンコーダ20との間の通信の異常の有無を、速度比較部504において検出するだけでなく、安全通信処理部505においても検出可能である。このため、従来の電力変換装置に比べ、より確実にその通信の異常の有無を検出することができる。
また、電力変換装置10では、エンコーダI/F114が第1の位置信号と第2の位置信号とを異なる頻度で取得しても良い。第1の位置信号と第2の位置信号とを異なる頻度で取得するようにすれば、速度比較部504の実行頻度と安全通信処理部505の実行頻度が変わるため、電力変換装置10が用いられるモータ駆動システムにあった信頼度でその通信の異常の有無を検出することができる。
また、電力変換装置10の安全オプション12は、安全用マイコン122においてエンコーダ20に関する異常があると判断した場合に、モータ30への電力供給を停止させる停止信号(具体的にはゲート停止信号)を非常停止回路123から出力する。このため、電力変換装置10を用いれば、エンコーダ20に関する異常が発生したとしても、モータ30を確実に停止させることができ、危険を回避することができる。
<他の実施形態>
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)モータ駆動用マイコン112、PWMLSI113およびエンコーダI/F114の各機能をSoC(System on Chip)のように1つの集積回路に集積させても良い。
1…モータ駆動システム、10…電力変換装置、20…エンコーダ、30…モータ、40…交流電源、11…制御基板、12…安全オプション、13…主回路、14…ゲート駆動回路、15…電源基板、111…指令信号用端子台、112…モータ制御用マイコン、113…PWMLSI、114…エンコーダインターフェース、121…安全関連信号用端子台、122…安全用マイコン、123…非常停止回路。

Claims (4)

  1. モータを駆動する電力変換装置であって、
    前記モータの回転子の位置を検出するエンコーダと通信し、第1の位置信号と前記第1の位置信号よりも誤り検出または訂正の能力の高い第2の位置信号とを時間を変えて前記エンコーダから取得し、前記第1の位置信号を取得した時刻を示す第1のタイムスタンプ信号と、前記第2の位置信号を取得した時刻を示す第2のタイムスタンプ信号とを生成する通信手段と、
    前記第1の位置信号と前記第1のタイムスタンプ信号とに基づいて第1の速度データを生成し、前記第2の位置信号と前記第2のタイムスタンプ信号とに基づいて第2の速度データを生成し、前記第1の速度データと前記第2の速度データと上位コントローラから供給される速度指令信号とを用いた比較を行うことにより前記エンコーダに関する異常の有無を判断する安全回路と、
    を有することを特徴とする電力変換装置。
  2. 上位コントローラから供給される各種の指令信号に基づいて前記モータを駆動制御するための演算を行う制御演算手段であって、
    上位コントローラから供給された前記速度指令信号と、前記通信手段によって取得された前記第1の位置信号および前記第2の位置信号と、前記通信手段によって生成された前記第1のタイムスタンプ信号および前記第2のタイムスタンプ信号と、を前記安全回路に出力する制御演算手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記通信手段は、前記第1の位置信号と前記第2の位置信号とを異なる頻度で取得する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記安全回路は、前記エンコーダに関する異常があると判断した場合、前記モータへの電力供給を停止させる停止信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1の請求項に記載の電力変換装置。
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