JP6657012B2 - 信号保安システム - Google Patents

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Description

本発明は、信号保安システムに関する。
特許文献1には、信号保安システムに関して、「軌道回路装置は、レールを電気的に絶縁し、一端に電源を、反対側の一端にはリレーを接続して、列車によるレール間の短絡を検知する装置で、装置の維持保守費用が高い」(特許文献1の段落[0006]参照)こと等を課題とし、解決手段として「予め決められた区間内を走行する列車の保安が保安電文に基づいて確保される信号保安システムにおいて、保安電文は、予め決められた区間内に存在する列車や沿線機器を回覧し、区間内が複数分割されたブロック1つ1つに列車の占有権が設定可能なブロック占有権情報を有する構成とする」(特許文献1の段落[0010]参照)こと等が開示されている。
特開2006-232106号公報
特許文献1に記載の信号システムは、地上側の中央制御装置が列車や転てつ器を制御するのではなく、それぞれの列車保安装置や転てつ器保安装置が回覧されてくる保安電文に基づいて自律的に制御する仕組みである。そのため、保守員が線路の保守作業を安全に実施するために、保守作業区間へ列車が進入することを防ぐには、回覧される保安電文に、列車の進入を抑止する情報を付加する必要がある。
しかしながら、保安電文は、常に列車保安装置や転てつ器保安装置間を回覧されているため、以下の2つの課題が存在する。
1つ目の課題は、列車保安装置を搭載する列車は他路線に進出したり、本線を外れて入庫することがあり、また、転てつ器保安装置は保守作業前や保守作業中に装置の電源を落とす場合があるため、列車の進入を抑止する保守作業区間が入力される保守端末は、その情報を保安電文に付加できる装置をその都度探索しなければならないことである。
2つ目の課題は、探索された装置の中から実際に付加させる装置を選定する時に、保安電文の回覧状況を考慮しないと、その情報が保安電文に付加されるまでに時間を要する場合が生じることである。例えば、保守端末から指示を受けた装置が、保安電文を次の装置へ回覧した直後だった場合、指示された情報を保安電文に付加するためには、保安電文が一巡して当該装置に回覧されてくるまで待つことになる。
列車の進入を抑止する保守作業区間が入力される保守端末は、保安電文が回覧されている装置に保安電文の回覧状況の送信を要求し、その要求を受信した各装置は保安電文の回覧状況を応答する。保守端末は、各装置から受信した回覧状況に基づいて、列車の進入を抑止する保守作業区間の情報を保安電文に付加させる装置を選定し、選定された装置に対して、指示を行う。
本発明によれば、保守端末から線路閉鎖の指示を受ける装置が限定されることなく、余計な時間をかけずに線路閉鎖を設定できる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
図1は、本発明に係る信号保安システムの構成を示す図である。 図2は、本発明において線路閉鎖を実現するための保安電文の構成(フォーマット)の一例を示す図である。 図3は、本発明に係る列車保安装置の構成の一例を示す図である。 図4は、本発明に係る転てつ器保安装置の構成の一例を示す図である。 図5は、本発明に係る保守端末の構成の一例を示す図である。 図6は、実施例1における線路閉鎖の指示を行うための電文の送受信シーケンスを示す図である。 図7は、緊急停止を実現するための保安電文の構成の一例を示す図である。 図8は、転てつ器の転換を実現するための保安電文の構成の一例を示す図である。 図9は、臨時速度制限を実現するための保安電文の構成の一例を示す図である。 図10は、実施例2における線路閉鎖の指示を行うための電文の送受信シーケンスを示す図である。
以下、本発明の実施形態に関して図面を用いて説明する。なお、実施形態として以下に記載する実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施例にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。また、以下の実施形態における発明の用途や用語は、その要旨を逸脱しない限り、これに限定するものではない。
図1は、本発明に係る信号保安システムの構成を示す図である。
本発明に係る信号保安システムは、列車100に設置する列車保安装置101、転てつ器200に設置または接続された転てつ器保安装置201、その列車保安装置101と転てつ器保安装置201間を回覧させる電文である保安電文300、保守員が線路閉鎖の指示を行う保守端末400、保守端末400から列車保安装置101と転てつ器保安装置201の全装置に向けて送信される状態確認電文500、状態確認電文500を受信した列車保安装置101と転てつ器保安装置201から保守端末400に向けて送信される状態応答電文501および保守端末400から状態応答電文501を元に選択した1つの列車保安装置101あるいは転てつ器保安装置201に向けて送信される制御指示電文502から構成される。以下では、状態確認電文500、状態応答電文501および制御指示電文502の3つの電文を合わせて、制御電文と呼ぶ。
図2は、保安電文300として、線路閉鎖を実現するための構成(フォーマット)の一例を示す図である。この例では、保安電文300は、各列車の線路の占有範囲が記される占有範囲欄301、転てつ器方向指示情報が記される転てつ器方向指示欄302、転てつ器方向状態情報が記される転てつ器方向状態欄303、保安電文を回覧するメンバーリスト情報が記されるメンバーリスト欄304および線路閉鎖を設定する区間が記される線路閉鎖情報欄305から構成される。
占有範囲欄301には、各列車による線路の占有範囲の情報が記入される。列車は線路上に存在するため、列車が線路に進入するためには必ず線路の占有範囲を確保する。この線路の占有範囲には、その占有範囲を確保した列車のみが存在でき、他の列車は進入できない。他列車により占有範囲が確保されていない、かつ、線路閉鎖情報欄305で線路閉鎖区間となっていない線路があれば、自列車は占有範囲を確保することができる。占有範囲に関しては、線路を複数のブロックに分割しそのブロックを単位とする情報で規定するか、または、絶対位置もしくは予め決められた基準点からの相対位置で規定する。その場合には、列車の占有範囲を動的に規定することができる。
転てつ器方向指示欄302には、転てつ器を含んだ線路の占有範囲を確保した列車によって、転てつ器の方向を指示するための指示情報が記入される。転てつ器保安装置201は、この指示に従って転てつ器の方向を制御する。
転てつ器方向状態欄303には、転てつ器保安装置201によって、転てつ器の方向状態情報が記入される。列車は、この転てつ器方向状態欄303を確認することによって、転てつ器の開通方向を認識する。
メンバーリスト欄304には、保安電文300を回覧させる列車と転てつ器の識別情報が回覧される順に記入される。
線路閉鎖情報欄305には、線路閉鎖を設定する範囲が記入される。但し、線路閉鎖を設定する範囲内に、占有範囲欄301において既に列車に確保された占有範囲が含まれる場合は、線路閉鎖を設定できないものとする。記入する線路閉鎖の範囲に関しては、占有範囲欄301と同様に線路を複数のブロックに分割しそのブロックを単位とする情報で規定するか、または、絶対位置もしくは予め決められた基準点からの相対位置で規定する。
また、複数の線路閉鎖情報を設定できるようにし、その線路閉鎖を行う範囲が重複することを可能としても良い。このように実装することで、同じ区間で複数の保守作業チームが保守作業を行う際においても、保守作業チームそれぞれが重複して線路閉鎖を設定することができる。その後、一方の保守作業チームが自身で設定した当該区間の線路閉鎖を解除したとしても、他の保守作業チームが自身で設定した当該区間の線路閉鎖を解除していなければ、当該区間に対する線路閉鎖が解除されない。そのため、それぞれの保守作業チームが担当する保守作業の線路閉鎖だけを管理するだけで済む。
なお、保安電文300の構成(フォーマット)は、上記に限らない。線路閉鎖情報に関しては、占有範囲欄301のブロックごとに線路閉鎖情報を付加する形式でも良い。
次に、列車保安装置101、転てつ器保安装置201、保守端末400に関して、本実施形態における処理内容を説明する。
図3は、列車保安装置101の構成の一例を示す図である。列車保安装置101は、保安電文更新部102、列車制御部103、制御電文処理部104および無線制御部105から構成される。
保安電文更新部102は、無線制御部105から保安電文が入力された時、列車の運行計画情報に基づき、保安電文300の占有範囲欄301、転てつ器方向指示欄302を更新する。占有範囲欄301を更新する際は、線路閉鎖情報欄305において線路閉鎖が設定されているかを確認し、設定されている場合は、その線路閉鎖範囲を含むことがないように占有範囲を記入する。
また、保安電文更新部102は、制御電文処理部104から線路閉鎖を設定する範囲が入力されていれば、線路閉鎖情報欄305にその範囲を記入し、逆に、制御電文処理部104から線路閉鎖の解除を要求されていれば、その線路閉鎖情報を線路閉鎖情報欄305から削除する。
さらに、保安電文更新部102は、制御電文処理部104から保安電文の送受信状態と占有範囲欄301において既に占有権が確保されている範囲の出力を要求された場合、制御電文処理部104へこれらの情報を出力する。
列車制御部103は、保安電文更新部102から保安電文300の占有範囲欄301および転てつ器方向状態欄303を取得し、占有権が確保されていない、あるいは転てつ器が鎖錠されていない区間へ列車が進入しないように制御を行う。また、列車制御部103は、保安電文更新部102から列車位置を要求された場合、その情報を保安電文更新部102へ出力する。
制御電文処理部104は、無線制御部105から状態確認電文500が入力された時、保安電文更新部102から保安電文300の「所持」状態を取得し、その情報を含む状態応答電文501を作成し、無線制御部105に出力する。ここで、保安電文300の「所持」とは、自装置のみが保安電文300を書換え可能な状態を指すものとし、そうでない状態を「非所持」と表すものとする。
また、制御電文処理部104は、無線制御部105から入力された制御指示電文502が線路閉鎖の設定の指示であれば、保安電文更新部102から保安電文300の占有範囲欄301において既に占有権が確保されている範囲を取得し、その取得した範囲が制御指示電文502で指示された線路閉鎖の設定範囲内に含まれているかどうかを確認する。含まれていた場合は、制御電文処理部104は、線路閉鎖を設定不可とし無線制御部105を介して保守端末400へその情報を送信する。含まれていない場合は、制御電文処理部104は、線路閉鎖を設定する範囲を保安電文更新部102に出力する。また、線路閉鎖の解除の指示であれば、制御電文処理部104は、解除する線路閉鎖情報を保安電文更新部102に出力する。
無線制御部105は、保安電文更新部102から出力された保安電文300と、制御電文処理部104から出力された制御電文を、それぞれ保安電文更新部102または制御電文処理部104で指定された装置に対して無線で送信する。また、無線制御部105は、他装置から列車保安装置101に向けて無線で送信されてきた電文に対し、保安電文300を保安電文更新部102へ、制御電文を制御電文処理部104へ出力する。
図4は、転てつ器保安装置201の構成の一例を示す図である。転てつ器保安装置201は、保安電文更新部202、転てつ器制御部203、制御電文処理部204および無線制御部205から構成される。構成的に、列車保安装置101とは、列車制御部103と転てつ器制御部203とが相違することになる。また、機能的には、列車保安装置101の保安電文更新部102は、主に保安電文300の占有範囲欄301および転てつ器方向指示欄302を更新するが、転てつ器保安装置201の保安電文更新部202は、転てつ器制御の状態として保安電文300の転てつ器方向状態欄303を更新する点も異なる。
保安電文更新部202は、無線制御部205から入力された保安電文300の転てつ器方向指示欄302に基づき、その指示方向を転てつ器制御部203に出力する。また、保安電文更新部202は、転てつ器制御部203から転てつ器の状態情報を取得し、その状態情報を保安電文300の転てつ器方向状態欄303に記入する。さらに、保安電文更新部202は、制御電文処理部204から線路閉鎖を設定する範囲の入力を受ければ、線路閉鎖情報欄305にその範囲を記入する。
転てつ器制御部203は、保安電文更新部202から保安電文300の転てつ器方向指示欄302を取得し、指示された方向へ転てつ器を転換する。また、転てつ器制御部203は、転てつ器の状態を転てつ器から取得し、その状態情報を保安電文更新部102へ出力する。
制御電文処理部204および無線制御部205のそれぞれの機能は、列車保安装置101の制御電文処理部104および無線制御部105と同じであるので説明は省略する。
図5は、保守端末400の構成の一例を示す図である。保守端末400は、送信先決定部401、制御情報入力部402および無線制御部403から構成される。
送信先決定部401は、制御情報入力部402から線路閉鎖の指示が入力された時、線路閉鎖の設定・解除が指定された範囲を含む状態確認電文500を作成し、無線制御部403へ出力する。また、送信先決定部401は、無線制御部403から各装置の状態応答電文501が入力された時、保安電文300を「所持」している装置を制御指示電文502の送信先として決定する。さらに、送信先決定部401は、制御情報入力部402に対し線路閉鎖の設定状況を出力する。
制御情報入力部402は、保守員から指示された線路閉鎖の内容を送信先決定部401へ出力する。また、制御情報入力部402は、送信先決定部401から取得した線路閉鎖の設定状況を保守員に対して表示する。
無線制御部403は、送信先決定部401から出力された状態確認電文500を列車保安装置101と転てつ器保安装置201の全装置に対して無線で送信し、送信先決定部401から出力された制御指示電文502を送信先決定部401で指定された装置に対して無線で送信する。また、無線制御部403は、他装置から保守端末400に向けて無線で送信されてきた状態応答電文501を送信先決定部401へ出力する。
次に、本発明に係る信号保安システムによって保守端末400から線路閉鎖の指示を行う仕組みの一例である実施例1を説明する。
図6は、実施例1において線路閉鎖の指示を行うための電文の送受信シーケンスを示す図である。縦軸に時間(下に向かって時間は経過)、横軸方向に各装置を並べ、装置間の矢印の上には送受信される電文を記載し、列車保安装置101または転てつ器保安装置201が保安電文300を「所持」している時間を縦軸の中で太線により示している。
ステップ601(S601):保守端末400は、列車保安装置101および転てつ器保安装置201の全装置に対して状態確認電文500を送信し、保安電文300の所持情報(「所持」または「非所持」)を記入した状態応答電文501の返信を要求する。
ステップ602(S602):保守端末400から状態確認電文500を受信した装置は、保安電文300の所持状態(「所持」または「非所持」)を含む状態応答電文501を保守端末400へ送信する。また、保安電文300を「所持」していた装置は、保安電文300を次装置へ送信することを止める。図6では、転てつ器保安装置A201が、「所持」の状態を状態応答電文501で応答し、列車保安装置101および転てつ器保安装置B201が、「非所持」の状態を状態応答電文501で応答することになる。
ステップ603(S603):保守端末400は、各装置から返信されてきた状態応答電文501から保安電文300を「所持」している装置を特定し、次に、その「所持」している装置に対して制御指示電文502を送信する。図6では、転てつ器保安装置A201に対して制御指示電文502を送信することになる。なお、どの装置からの状態応答電文501にも「所持」の応答が無ければ、ステップ601に戻り状態確認電文500を再送する。あるいは、状態確認電文500を再送せずに、最も応答の早かった装置に対して制御指示電文502を送信しても良い。
ステップ604(S604):保守端末400から制御指示電文502を受信した装置は、制御指示電文502で指示された線路閉鎖の設定範囲が、保安電文300の占有範囲欄301で既に占有権が確保されている状態か否かを確認し、占有権が確保されていなければ、保安電文300の線路閉鎖情報欄305に線路閉鎖の設定範囲を記入する。図6では、転てつ器保安装置A201が線路閉鎖の設定範囲を記入することになる。線路閉鎖の設定範囲に占有権が確保されている場合には、前記受信装置は、線路閉鎖設定不可と判断し、そのことを保守端末400に通知する。
ステップ605(S605):保安電文300の線路閉鎖情報欄305に線路閉鎖の設定範囲を記入した装置は、メンバーリスト欄304に基づき次装置へ保安電文300を送信する。図6では、転てつ器保安装置A201から転てつ器保安装置B201に保安電文300が送信されることになる。
ステップ606(S606):保安電文300が回覧されてきた列車保安装置101は、保安電文300の占有範囲欄301を更新する際に線路閉鎖情報欄305を確認し、線路閉鎖が設定されている範囲を占有しないように制御することにより線路閉鎖が実現できる。
以上の送受信シーケンスを実施することで、実施例1に係る信号保安システムでは、状態確認電文500を送信し、その応答として保安電文300の回覧状況の情報を含む状態応答電文501を受信して、列車保安装置101および転てつ器保安装置201の中から、電源を落としたりしておらず線路閉鎖の指示を保安電文に付加できる装置を特定し、線路閉鎖の指示を行うことが可能となる。さらに、状態確認電文500に含まれる保安電文300の回覧状況から、保安電文を所持している装置を特定し該装置に対して線路閉鎖の指示を出すことにより、保守員が保守端末400に線路閉鎖の指示を出してから、その指示が保安電文300に反映するまでの時間を短くすることができる。
また、実施例1では、保守端末400から指示を行う内容として線路閉鎖の場合を説明したが、緊急停止、転てつ器の転換または臨時速度制限の場合としても良い。これらの指示については、図7から図9に示すように、保安電文300にそれぞれの制御指示の内容を示す緊急停止欄306、転てつ器転換指示欄307または臨時速度制限欄308を設けることで可能となる。
図7は、緊急停止を実現するための保安電文の構成の一例を示す図である。保安電文300に、緊急停止欄306を追加したものである。緊急停止の設定および解除を行う場合、列車を指定して指示する時には列車の識別番号、区間上の列車に対して指示する時にはその区間、を緊急停止欄306に記入する。列車保安装置101は、制御指示電文502あるいは保安電文300に緊急停止の設定および解除が指定された列車および区間を確認し、必要な制御を行う。
図8は、転てつ器の転換を実現するための保安電文の構成の一例を示す図である。保安電文300に、転てつ器転換指示欄307を追加したものである。転てつ器の転換を行う場合、転てつ器の識別番号および転換方向を転てつ器転換指示欄307に記入する。該当する転てつ器を制御する転てつ器保安装置201は、保安電文300の占有範囲欄301および線路閉鎖情報欄305を確認し、転換可能であれば転てつ器の方向を転換する。
図9は、臨時速度制限を実現するための保安電文の構成の一例を示す図である。保安電文300に、臨時速度制限欄308を追加したものである。臨時速度制限の設定および解除を行う場合、臨時速度制限を設定する区間とその制限速度を臨時速度制限欄308に記入する。列車保安装置101は、保安電文300の臨時速度制限欄308を確認し、臨時速度制限が設定された区間を進行する際は、指示された制限速度以下となるように制御を行う。
実施例1では、保守端末400から所持情報の送信の要求を受信した場合、各装置は保安電文300を次装置へ送信することを止めていた。しかし、システムの信頼性を向上させるために、各装置に保安電文300の送受信タイムアウト時間を短く設定して、保安電文の通信異常を早く検知する仕組みを実装する場合には、通信異常を誤検知しないように保安電文300の送信を止めないことが望ましい。その場合は、保安電文300の所持情報ではなく、直近に回覧に回した保安電文300の送信時刻の要求を保守端末400から行うことで対処できる。実施例2は、この対処に基づき保守端末から指示を行うものである。実施例2によって保守端末から線路閉鎖の指示を行う仕組みを以下に説明する。
図10は、実施例2において線路閉鎖の指示を行うための電文の送受信シーケンスを示す図である。図6と同様に、縦軸に時間(下に向かって時間は経過)、横軸方向に各装置を並べ、装置間の矢印の上には送受信される電文を記載し、保安電文300を「所持」している時間を縦軸の中で太線により示している。
ステップ1001(S1001):保守端末400は、列車保安装置101および転てつ器保安装置201の全装置に対して状態確認電文500を送信し、保安電文300の前回の送信時刻を記入した状態応答電文501の返信を要求する。
ステップ1002(S1002):保守端末400から状態確認電文500を受信した全装置は、直近に回覧に回した保安電文300の送信時刻を含む状態応答電文501を保守端末400へ送信する。実施例2では、保安電文300を次装置へ送信することを止めずに、メンバーリスト欄304に従い次装置へ送信する。
ステップ1003(S1003):保守端末400は、各装置から返信されてきた状態応答電文501の前回の送信時刻から保安電文300の所在を特定し、その特定した装置に対して制御指示電文502を送信する。図10では、保守端末400は、転てつ器保安装置B201に対して制御指示電文502を送信することになる。
ステップ1004(S1004):保守端末400から制御指示電文502を受信した装置は、制御指示電文502で指示された線路閉鎖の設定範囲が、保安電文300の占有範囲欄301で既に占有権が確保されている状態か否かを確認し、占有権が確保されていなければ保安電文300の線路閉鎖情報欄305に線路閉鎖の設定範囲を記入する。図10では、転てつ器保安装置B201が線路閉鎖の設定範囲を記入することになる。線路閉鎖の設定範囲に占有権が確保されている場合には、前記受信装置は、線路閉鎖設定不可と判断し、そのことを保守端末400に通知する。
ステップ1005(S1005):保安電文300の線路閉鎖情報欄305に線路閉鎖の設定範囲を記入した装置は、メンバーリスト欄304に基づき次装置へ保安電文300を送信する。図10では、転てつ器保安装置B201から列車保安装置101に保安電文300が送信される。
ステップ1006(S1006):保安電文300が回覧されてきた列車保安装置101は、保安電文300の占有範囲欄301を更新する際に線路閉鎖情報欄305を確認し、線路閉鎖が設定されている範囲を占有しないように制御することにより線路閉鎖が実現できる。
以上の送受信シーケンスを実施することで、実施例2に係る信号保安システムでは、実施例1で説示した効果と同様の効果を奏すると共に、保安電文300の送信を止める必要がないことから、保安電文300の回覧にかかる時間が長くなるといった影響を及ぼすことなく線路閉鎖の指示を行うことができる。
なお、保安電文300の所在の特定に関しては、前回の送信時刻だけでなく他の情報を用いることで精度を高めることができる。例えば、各装置に対し、保守端末からの要求を受信してから応答するまでにかかった時間も併せて送信させることで、保守端末から各装置へ指示を出してからの通信遅延がどれくらいあるかを計算することができる。また、前回だけでなく過去数回の送信時刻も併せて送信させることで、各装置間との通信状況を把握して指示を出す装置を特定しても良い。さらに、実施例1と組み合わせて、所持情報と送信時刻を応答させても良い。この場合には、実施例1と異なり保安電文300の回覧を止めずに継続するため、通信遅延等により複数の装置から「所持」の応答が有る可能性があるところ、その場合は送受信時刻から保安電文を所持している装置を特定できることになる。
100…列車、101…列車保安装置、200…転てつ器、201…転てつ器保安装置、300…保安電文、301…占有範囲欄、302…転てつ器方向指示欄、303…転てつ器方向状態欄、304…メンバーリスト欄、305…線路閉鎖情報欄、306…緊急停止欄、307…転てつ器転換指示欄、308…臨時速度制限欄、400…保守端末、500…状態確認電文、501…状態応答電文、502…制御指示電文

Claims (10)

  1. 列車に設置され当該列車が走行する線路区間での列車進行を制御する列車保安装置と前記線路区間の転てつ器の制御を行う転てつ器保安装置との間で前記線路区間の占有範囲情報を含む保安電文を回覧する信号保安システムであって、
    前記線路区間の保守に係る指示を行う保守端末を備え、
    前記保守端末は、前記線路区間の前記列車または前記転てつ器を制御するための制御情報を含む制御電文を前記列車保安装置または前記転てつ器保安装置に送信し、
    前記列車保安装置または前記転てつ器保安装置は、受信した前記制御電文に含まれる前記制御情報を前記保安電文に付加する
    ことを特徴とする信号保安システム。
  2. 請求項1に記載の信号保安システムであって、
    前記保守端末は、前記列車保安装置および前記転てつ器保安装置に対して前記保安電文の回覧状況の返信を要求し、返信された前記回覧状況から前記制御電文を送信する前記列車保安装置または前記転てつ器保安装置を決定する
    ことを特徴とする信号保安システム。
  3. 請求項1または2に記載の信号保安システムであって、
    前記保守端末は、前記列車保安装置および前記転てつ器保安装置に対して前記保安電文の所持情報の返信を要求し、前記保安電文を所持する前記返信をした前記列車保安装置または前記転てつ器保安装置に対して前記制御電文を送信する
    ことを特徴とする信号保安システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の信号保安システムであって、
    前記保守端末は、前記列車保安装置および前記転てつ器保安装置に対して前記保安電文を回覧に回した送信時刻の返信を要求し、返信された前記送信時刻または返信された前記保安電文の所持情報と前記送信時刻から、前記保安電文を所持する前記列車保安装置または前記転てつ器保安装置に対して前記制御電文を送信する
    ことを特徴とする信号保安システム。
  5. 請求項1または2に記載の信号保安システムであって、
    前記保守端末は、前記保安電文を回覧している前記列車保安装置および前記転てつ器保安装置に対して応答を要求し、最も早く当該応答を返信した前記列車保安装置または前記転てつ器保安装置に前記制御電文を送信する
    ことを特徴とする信号保安システム。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の信号保安システムであって、
    前記保守端末が送信する複数の前記制御電文に対応して、当該複数の制御電文ごとに含まれる前記制御情報それぞれを前記保安電文に付加させる
    ことを特徴とする信号保安システム。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の信号保安システムであって、
    前記制御情報は、指定された前記線路区間に前記列車が進入することを抑止する情報である
    ことを特徴とする信号保安システム。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載の信号保安システムであって、
    前記制御情報は、前記列車を停止させる情報である
    ことを特徴とする信号保安システム。
  9. 請求項1から6のいずれか1項に記載の信号保安システムであって、
    前記制御情報は、前記転てつ器を転換させる情報である
    ことを特徴とする信号保安システム。
  10. 請求項1から6のいずれか1項に記載の信号保安システムであって、
    前記制御情報は、指定された前記線路区間における前記列車の速度制限の情報である
    ことを特徴とする信号保安システム。
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