JP6653527B2 - 予加熱機構、建物及び給湯システム - Google Patents

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  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)

Description

本発明は、加熱装置を複数備えた給湯システムに適用される予加熱機構に関する。
複数世帯が生活する集合住宅や二世帯住宅などでは、通常、一世帯に対し1台の加熱装置が設けられている。しかしながら、世帯ごとに加熱装置が独立して給湯するシステムでは各世帯にて余る熱量(余剰熱量)を有効に活用できていない。各世帯の余剰熱量を世帯間で融通できる仕組みを導入することにより省エネ化が図られる。各世帯の熱融通を図る仕組みについて、例えば、特許文献1に記載の給湯システムが提案されている。
この給湯システムでは、或る世帯の加熱装置(第1加熱装置)で加熱された温水を貯湯装置で貯湯し、貯湯された温水を他の世帯の加熱装置(第2加熱装置)の予熱水として利用することで、第2加熱装置での省エネ性を向上させ、全体での熱融通を図っている。なお、この給湯システムでは、第2加熱装置に供給される温水に低温水が混合されて温度調整が行われ、調整後の温水が第2加熱装置に供給されている。この温度調整は、温水の流量に応じて低温水の供給量を調整するサーモミキシングバルブなどの流量調整機構によって行われている。
特開2013−224769号公報
上述の給湯システムは、熱融通率が高くて省エネ性に優れている。しかしながら、複数の世帯が同時に大量の温水を使用する状況では、熱融通率を優先させる結果、第2加熱装置に供給される温水の流量が減り、結果として第2加熱装置から得られる温水の流量が減ってしまう可能性がある。具体的には、複数の世帯が大量に温水を使用した結果、貯湯装置の貯湯量が必要以上に減ると、貯湯装置から第2加熱装置側に供給される温水の流量が減ってしまう。この温水には、第2加熱装置の温度制御を正常に維持するための給水温度上限温度を超えないための温度調整のために低温水が混合されるが、調整される目標温度を優先に混合量を調整するため、貯湯装置からの温水の流量、及び温度の双方に応じて必然的に決まってしまう。その結果、貯湯装置からの温水の流量が少ないと第2加熱装置に供給される温水の全体流量も減り、第2加熱装置を使用する他の世帯で使用可能な温水の流量が減ってしまう。特に二世帯同時使用時において湯量不足となる場合があり使い勝手上への影響を生じることがあった。
本発明は、このような課題を解決するものであり、熱融通を実現しながら二世帯同時使用時でも加熱装置への湯量の安定供給を可能にし、省エネ性と使い勝手の両立を図る予加熱機構を提供することを目的とする。
本発明は、流体を加熱する加熱装置に温水を供給する予加熱機構であって、加熱装置とは別の主加熱装置で加熱された温水を加熱装置に供給する予熱給水ラインと、予熱給水ラインに接続され、温水よりも低温の調整水を予熱給水ラインに供給して混合する調整水供給ラインと、混合水の温度が設定温度となるように調整水供給ラインから予熱給水ラインに供給される調整水の供給を制御する混合調整部と、調整水供給ラインから分岐して予熱給水ラインに接続され、混合水に調整水を供給可能な調整水バイパスラインと、を備えたことを特徴とする。
この予加熱機構では、主加熱装置で加熱された温水に調整水が混合され、その結果、設定温度となるように調整された温水が加熱装置(例えば、加熱装置の給水接続口)へ供給される。ここで、主加熱装置から供給される温水の供給量が少ない場合、混合水の設定温度を下まわらないように調整する必要から調整水の供給量も少なくなる。その結果、混合水の総量が減ってしますが、この場合、不足分を補うべく調整水バイパスラインから調整水が供給されるので、加熱装置には十分な温水を供給できる。つまり、上記の予加熱機構によれば、主加熱装置から加熱装置への温水の供給を維持することで所定の熱融通率を確保しながら、必要に応じて調整水の割り増しによって加熱装置への温水の安定供給が可能になる。
また、混合水の流量変化に基づいて、調整水バイパスラインから予熱給水ラインに供給される調整水の流量を調整する供給調整部を更に備えると好適である。加熱装置への温水の安定供給をより効果的に実施できる。
また、供給調整部は、予熱給水ラインにおける混合水の圧力と調整水バイパスラインにおける調整水の圧力との差圧に応じて調整水バイパスラインから予熱給水ラインに調整水を供給すると好適である。予熱給水ラインにおける混合水の圧力変動に応じて調整水バイパスラインから調整水が供給されることで、加熱装置への温水の安定供給をより効率的に実施できる。
また、上記の調整弁は減圧弁であると、構造が単純で、複雑な制御処理が不要になって効果的である。
また、減圧弁の設定圧は、主加熱装置から加熱装置に向けて供給される温水の最大設定圧力よりも低いと好適である。主加熱装置から加熱装置に向けて供給される温水の最大設定圧力が減圧弁の設定圧よりも高いので、基本的には予熱給水ラインを通過する混合水が勝り、混合水が安定して加熱装置に供給される。また、主加熱装置からの温水の供給量が減って減圧弁の設定圧未満にまで低下したとしても、減圧弁の出口側では設定圧が保証されているので、設定圧に対応するように調整水バイパスラインから調整水が供給され、その結果、加熱装置への混合水の安定供給が可能になる。
また、減圧弁の設定圧と上記の最大設定圧力との差圧は、120kPa以上、且つ220kPa以下であると好適である。この範囲とすることで、加熱装置への安定供給をより確実に行うことができる。
また、上記の供給調整部は、混合水の水圧を検知する水圧センサと、水圧センサで検知された水圧の変化に基づいて調整水バイパスラインから予熱給水ラインに供給される調整水の流量を調整する流量調整弁と、を備える好適である。この予加熱機構によれば、混合水の流量変化に基づいて調整水の流量調整がなされるので、より効率的に調整水の割り増し供給が行われるようになる。
また、本発明は、上記の予加熱機構と、上記の加熱装置とを備えた建物である。
本発明によれば、熱融通率を確保しながら加熱装置への温水の安定供給が可能なる。
本発明の実施形態に係る予加熱機構が適用された給湯システムの概念図である。 本発明の第1の本実施形態に係る予加熱機構の概念図である。 本発明の第2の本実施形態に係る予加熱機構の概念図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
給湯システム100(図1参照)は、二世帯住宅や集合住宅等の複数世帯が生活できる建物に適用されるシステムであり、各世帯に効率よく給湯することができるシステムである。本実施形態では、特に好ましい例として、子世帯(一方の世帯)H1と親世帯(他方の世帯)H2による二世帯住宅Hに対して給湯システム100が適用された場合について説明する。
図1に示されるように、給湯システム100は、二世帯住宅(建物)Hの構成要素であり、実質的には、二世帯住宅(建物)Hの室外に設けられた第1給湯ユニット1と、第2給湯ユニット2を備えている。第1給湯ユニット1は、主加熱装置の一例であり、第2給湯ユニット2は主加熱装置とは別の加熱装置の一例である。なお、第1給湯ユニット1は、貯湯式給湯器または瞬間式給湯器が好ましく、第2給湯ユニット2は瞬間式給湯器が好ましい。
更に、本実施形態では、第1給湯ユニット1として、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムが適用されている。つまり、第1給湯ユニット1は、燃料電池発電ユニット3と、排熱利用給湯暖房ユニットである貯湯装置4とを備えており、燃料電池での発電の過程において発生する排熱によって水を加熱し、当該加熱された湯を貯湯装置4にて貯湯する。これにより、第1給湯ユニット1は、湯(温水)を供給できると同時に燃料電池での発電によって電気も供給することができる。なお、貯湯装置4には、燃料電池発電ユニット3による熱だけでは不十分な場合に温水を更に加熱するためのバックアップボイラーが設けられていてもよい。
また、本実施形態では、第2給湯ユニット2として、潜熱回収型高効率ガス給湯器が適用されている。潜熱回収型高効率ガス給湯器は、ガスの燃焼による高温の排ガスによる熱を回収し、水の加熱に利用する効率の良いガス型の給湯器である。なお、第2給湯ユニット2としては、一般家庭で利用されている各種給湯器を広く利用することができる。
また、本実施形態では、二世帯のうち子世帯H1の方がエネルギー使用量の多い世帯であると仮定しており、子世帯H1向けに第1給湯ユニット1が設けられている。子世帯H1は、第1給湯ユニット1からの温水や電気を使用している。子世帯H1の建物内には、商用電源Eから電気を供給される分電盤11が設けられ、第1給湯ユニット1用のメインコントローラ12A及び浴室コントローラ12Bが設けられる。第1給湯ユニット1は、分電盤11、メインコントローラ12A及び浴室コントローラ12Bと電気的に接続されており、通信可能となっている。また、第1給湯ユニット1と分電盤11は電気的に接続されており、燃料電池による電気を分電盤11に供給できる。また、子世帯H1には、給湯のためのシャワーや浴槽などの第1給湯端末13が設けられている。
一方、親世帯H2はエネルギー使用量の少ない世帯である仮定しており、親世帯H2向けに第2給湯ユニット2が設けられている。第2給湯ユニット2では、第1給湯ユニット1の貯湯装置4の温水を引き込むように受け入れ、追い焚きするように加熱する構造になっている。親世帯H2の建物内には、分電盤11と電気的に接続されて、その分電盤11から電気を分電されることにより電気を供給される分電盤21が設けられ、第2給湯ユニット2用のメインコントローラ22A及び浴室コントローラ22Bが設けられる。第2給湯ユニット2は、分電盤21、メインコントローラ22A及び浴室コントローラ22Bと電気的に接続されており、通信可能となっている。また、親世帯H2には、給湯のためのシャワーや浴槽などの第2給湯端末23が設けられており、第2給湯ユニット2で加熱された湯は温水供給ライン23aを介して第2給湯端末23に供給される。
次に、図1、及び図2を参照し、第1給湯ユニット1から供給される温水を第2給湯ユニット2に供給する配管構造について説明する。
給湯システム100は、水道メーター6aが設けられている外部の給水管6から供給される上水または水道水(以下、「上水等」という)が通過する上水等移送ライン31を有し、上水等移送ライン31は主に塩ビ管、ポリエチレン管等からなる。上水等移送ライン31は途中で分岐し、一方の分岐ラインである第1上水等分岐ライン32は第1給湯ユニット1の貯湯装置4に接続され、他方の分岐ラインである第2上水等分岐ライン33の終端部分は予加熱機構7Aの一部となる。第1上水等分岐ライン32上には、下流側から順番に逆止弁32a及び減圧弁32bが設けられている。減圧弁32bの設定圧力は、例えば300Kpa〜400KPa程度に設定されている。なお、第1上水等分岐ライン32や第2上水等分岐ライン33には、適宜に流路開閉や流量調整のための弁32c、33aを設けることもできる。
また、給湯システム100は、貯湯装置4に接続された温水が通過する温水移送ライン40を有し、温水移送ライン40は主に保温材付の金属強化ポリエチレン管等からなる。温水移送ライン40は途中で分岐し、一方の分岐ラインである第1温水分岐ライン41は子世帯H1の第1給湯端末13に接続されている。また、他方の分岐ラインである第2温水分岐ライン42の終端部分は予加熱機構7Aの一部となる。第2温水分岐ライン42上には、適宜に流路開閉や流量調整のための弁を設けることもできる。
予加熱機構7Aは、第2温水分岐ライン42の終端部分である予熱給水ライン70と、第2上水等分岐ライン33の終端部分であって予熱給水ライン70に接続された調整水供給ライン74と、調整水供給ライン74から分岐して予熱給水ライン70に接続された調整水バイパスライン76とを備えている。また、予熱給水ライン70と調整水供給ライン74との接続箇所にはサーモミキシングバルブ等のサーモスタット式の混合調整部75が設けられている。なお、予熱給水ライン70のうち、混合調整部75よりも上流側で温水が通過する部分は温水ライン72であり、混合調整部75よりも下流側で混合水が通過する部分は混合水ライン71である。
混合調整部75は、第1給湯ユニット1から供給される温度が第2給湯ユニット2において要求される所定の設定温度になるように、調整水供給ライン74から供給される上水等(調整水)の供給量を調整する機能を有する。所定の設定温度は、第2給湯ユニット2に供給される温水の入力温度が過温度になって不着火が生じるのを防止する程度の低温(例えば35℃)であると好ましい。但し、この所定の設定温度については、第2給湯ユニット2の仕様や親世帯H2での温水の使用予定態様によって適宜に決定することができる。なお、第2給湯ユニット2において要求される所定の設定温度とは、設計段階で決められる温度、または住人が適宜に調節可能な温度等である。
ここで、例えば、所定の設定温度が35℃、第1給湯ユニット1から供給された温水の温度が45℃、温水の流量が5L/sであり、調整水供給ライン74から供給される上水等(調整水)の温度が15℃であると仮定する。この場合、調整水供給ライン74から供給される上水等の流量は2L/sとなり、35℃(所定の設定温度)になった温水と上水等との混合水の流量は7.6L/sになる。また、同じ温度条件下で温水の流量が1L/sであった場合には、調整水供給ライン74から供給される上水等の流量は2L/sとなり、35℃(所定の設定温度)になった温水と上水等との混合水の流量は1.6L/sになる。
調整水供給ライン74上には、混合調整部75よりも上流側において逆止弁74aが設けられている。また、調整水バイパスライン76の一方端(上流端)は、逆止弁74aよりも上流側において調整水供給ライン74に接続されており、他方端(下流端)は、予熱給水ライン70の混合水ライン71に接続されている。
調整水バイパスライン76上には、下流側から順番に減圧弁76a、開閉弁76b、及び逆止弁76cが設けられている。減圧弁76aは、供給調整部の一例であり、混合水の流量変化に基づいて、調整水バイパスライン76から予熱給水ライン70に供給される上水等(調整水)の流量を調整する機能を有する。より具体的には、予熱給水ライン70における混合水の圧力と調整水バイパスライン76における調整水の圧力との差圧に応じて調整水バイパスライン76から予熱給水ライン70に調整水を供給する機能を有する。以下、供給調整部に関し、減圧弁76aを例に詳述するが、供給調整部は電動弁等であっても良い。
減圧弁76aは、出口側の圧力を保障すべく、所定の設定圧に設定されている。この設定圧は、第1給湯ユニット1から第2給湯ユニット2に向けて供給される温水の最大設定圧力に基づいて決められている。例えば、本実施形態では、第1給湯ユニット1から供給される温水の最大設定圧力は370kPaと設定されており、この最大設定圧力に対して所定の差圧(170kPa)となるように減圧弁76aの設定圧が200kPaに設定されている。
なお、上記の所定の差圧(170kPa)は、一例であり、この所定の差圧は、120kPa以上で、且つ220kPa以下であると好ましく、170kPa以上で、且つ220kPa以下であると更に好ましく、170kPa以上で、且つ190kPa以下であると更に好ましい。第1給湯ユニット1から供給される温水の最大設定圧力と減圧弁76aの設定圧との差圧を上記範囲とすることで、減圧弁76aによる上水等の流量調整機能が効果的に発揮される。以下、具体的に説明する。
例えば、第1給湯ユニット1から供給される温水の最大設定圧力が370kPaに設定されている場合、予熱給水ライン70の温水ライン72では最大で370kPa程度の流体圧で温水が通過する。また、混合調整部75等で圧損が生じるものの、予熱給水ライン70の混合水ライン71では最大で350kPa程度の流体圧で混合水が通過する。
減圧弁76aの設定圧が200kPaで、混合水ライン71の内圧が最大圧の350kPaの場合、混合水ライン71側の混合水の流量が勝り、実質的に、減圧弁76aを介して調整水バイパスライン76から混合水ライン71に上水等が供給されることは無い。しかしながら、混合水ライン71を通過する混合水の流量が減ると、この流量変化に応じて調整水バイパスライン76の流量が優位となり、実質的に調整水バイパスライン76から混合水ライン71に上水等(調整水)が供給されて、混合水の増量が可能になる。
次に、本実施形態に係る予加熱機構7Aの作用、及び効果について説明する。本実施形態に係る予加熱機構7Aでは、第1給湯ユニット1の貯湯装置4で蓄えられている温水を第2給湯ユニット2で利用することにより世帯間での熱融通率を向上させている。つまり、第1給湯ユニット1、及び第2給湯ユニット2が、それぞれ独立して外部の給水管から上水等を引き込んで加熱しているのではなく、子世帯H1側で加熱された温水を親世帯H2側で利用して所望の温度まで加熱しているので、子世帯H1及び親世帯H2相互間での熱融通率を高めることができる構成を実現している。
ここで例えば、二世帯住宅の様な世代の異なる家族の同居世帯の場合、給湯負荷のピークがずれることが多く、棟全体でみれば負荷平準化が図られ1+1=2ではなく1+1≒0.75に抑えられることが分かっている。但し、時々ピークが重なるときが発生し、その時の湯量確保が実現できれば省エネ性の高い住まいの実現が可能となる。よってこの様な住宅において、1台の給湯設備にて二世帯分を賄う設計をすると同時使用時のピークにて機器選定を行うため大型の給湯設備となり、設備投資も大きくなるとともに効率の悪い部分での運転が多くなり省エネ性に劣る。また、最近、省エネ性が高く注目されている家庭用燃料電池コージェネレーションシステムなどは、通常、単世帯用なので世帯数に応じた台数を準備するのはイニシャルコストが高くなり、各世帯のピーク負荷に合わせて各世帯に高価な省エネ給湯設備を設けることは経済的に厳しく現実的ではない。これに対し、本実施形態によれば、省エネ性に優れた1台の家庭用燃料電池コージェネレーションシステムを第1給湯ユニット1として優先的に運転させて稼働率を上げ、更に第2給湯ユニット2をバックアップ的に運転することにより省エネ性の向上を実現させている。
ここで、第1給湯ユニット1から供給される温水に対し、所定の設定温度になるように調整水供給ライン74から上水等が供給される。この上水等の供給量は混合調整部75にて調整されるが、第1給湯ユニット1からの温水の供給量(流量)が非常に少ないと、温水の供給量に対応するように上水等の供給量も減り、結果として混合水の総量が減ってしまう。しかしながら、本実施形態では、調整水供給ライン74のみならず、調整水バイパスライン76を備えているので、混合水の不足が生じた場合には、調整水として上水等が供給されることになり、第2給湯ユニット2には十分な温水を供給できる。つまり、本実施形態に係る予加熱機構7Aによれば、第1給湯ユニット1から第2給湯ユニット2への温水の供給を維持することで所定の熱融通率を確保しながら、必要に応じて上水等(調整水)の割り増しによって第2給湯ユニット2への温水の安定供給が可能になる。
また、本実施形態の予熱給水ライン70に、仮に弁(開閉装置)を設けた場合には、予熱給水ライン70が仮に故障しても、この弁を閉鎖することで、調整水バイパスライン76を介して上水等(調整水)の供給が保証される。その結果、世帯間で使用する給湯器(例えば、第1給湯ユニット1、及び第2給湯ユニット2)の運転状況に関係なく使用が可能となる。これは、例えば、二世帯住宅において、入居が同時でなく、第2給湯ユニットを使用する片方の世帯のみが先に入居する場合にも適用でき、安心である。また、機器故障時の対応も弁を閉めることにより他世帯への影響無しに機器交換作業が可能となる。また、世代交代等で住まい方が変化(片世帯を賃貸とする等)した場合でも閉めることにより独立した使い方が可能となる。
また、本実施形態では、混合水の流量変化に基づいて、調整水バイパスライン76から予熱給水ライン70に供給される調整水の流量を調整する減圧弁(供給調整部)76aを備えており、混合水ライン71を通過する混合水の流量が減ると減圧弁76aが作用して調整水バイパスライン76から予熱給水ライン70に上水等(調整水)を供給することになるので、第2給湯ユニット2への温水の安定供給をより効率的に実施できる。
特に、本実施形態では、調整水バイパスライン76での上水等の供給調整部として減圧弁76aを利用するので、構造が単純で、複雑な制御処理が不要になって効果的である。
また、本実施形態では、減圧弁76aの設定圧は、第1給湯ユニット1から第2給湯ユニット2に向けて供給される温水の最大設定圧力よりも低い。つまり、第1給湯ユニット1から第2給湯ユニット2に向けて供給される温水の最大設定圧力が減圧弁76aの設定圧よりも高いので、基本的には予熱給水ライン70を通過する混合水が勝り、混合水が安定して第2給湯ユニット2に供給される。また、第1給湯ユニット1からの温水の供給量が減って減圧弁76aの設定圧未満にまで低下したとしても、減圧弁76aの出口側では設定圧が保証されているので、設定圧に対応するように調整水バイパスライン76から上水等(調整水)が供給され、その結果、第2給湯ユニット2への混合水の安定供給が可能になる。なお、第1給湯ユニット1から第2給湯ユニット2に向けて供給される温水の最大設定圧力、及び減圧弁76aの設定圧は設計段階で事前に決められる温度等である。
また、減圧弁76aの設定圧と上記の最大設定圧力との差圧は、120kPa以上、且つ220kPa以下とすることで、第2給湯ユニット2への安定供給をより確実に行うことができるので好ましい。
また、本実施形態に係る第1給湯ユニット1は、例えば、貯湯式給湯器または瞬間式給湯器であり、第2給湯ユニット2は瞬間式給湯器である。そして、第2給湯ユニット2が住宅などで良く使用されている瞬間式給湯器だからこそ、特に、不着火や第1給湯ユニット1からの温水のスルーによる火傷等を効果的に防ぐ必要があり、従って、例えば、所定の設定温度として35℃にすることに大きな優位性が生じる。
(第2の実施形態)
次に、図3を参照して第2の実施形態に係る予加熱機構7Bについて説明する。なお、本実施形態において、予加熱機構1Aと同様の要素、及び構造、また給湯システム100において共通する要素等については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
予加熱機構7Bは、第2温水分岐ライン42の終端部分である予熱給水ライン70と、第2上水等分岐ライン33の終端部分であって予熱給水ライン70に接続された調整水供給ライン74と、調整水供給ライン74から分岐して予熱給水ライン70に接続された調整水バイパスライン76とを備えている。
予加熱機構7Bは、混合水の流量変化に基づいて、調整水バイパスライン76から予熱給水ライン70に供給される上水等(調整水)の流量を調整する供給調整部80を備えている。この供給調整部80は、混合水ライン71における混合水の水圧を検知する混合水用水圧センサ81、調整水バイパスライン76における上水等(調整水)の水圧を検知する上水等用水圧センサ82、混合水用水圧センサ81で検知された水圧の変化に基づいて調整水バイパスライン76から混合水ライン71に供給される上水等の流量を調整する電動弁(流量調整弁)83、及び電動弁83の開閉を制御するメインコントローラ22A等を備えて構成される。
具体的には、混合水用水圧センサ81、上水等用水圧センサ82、及び電動弁83は、無線または有線によって信号を送受信可能となるようにメインコントローラ22Aに接続されている。メインコントローラ22AはCPU及びメモリ等を備え、メモリに格納されたプログラムに沿って処理を実行する。例えば、混合水用水圧センサ81で検知された水圧、及び上水等用水圧センサ82で検知された水圧を監視しており、両水圧同士の間の差圧が所定差圧以上となった場合には電動弁83を駆動して調整水供給ライン74を開き、所望量よりも減ってしまった混合水を割り増すように上水等を供給する。
本実施形態に係る予加熱機構7Bによれば、熱融通率を確保しながら第2給湯ユニット2への温水の安定供給が可能なる。
1…第1給湯ユニット(主加熱装置)、2…第2給湯ユニット(加熱装置)、7A,7B…予加熱機構、70…予熱給水ライン、74…調整水供給ライン、75…混合調整部、76…調整水バイパスライン、76a…減圧弁(供給調整部)、81…混合水用水圧センサ(水圧センサ)、83…電動弁(流量調整弁)。

Claims (7)

  1. 流体を加熱する加熱装置に温水を供給する予加熱機構であって、
    前記加熱装置とは別の主加熱装置で加熱された温水を前記加熱装置に供給する予熱給水ラインと、
    前記予熱給水ラインに接続され、前記温水よりも低温の調整水を前記予熱給水ラインに供給して混合する調整水供給ラインと、
    混合水の温度が設定温度となるように前記調整水供給ラインから前記予熱給水ラインに供給される前記調整水の供給を制御する混合調整部と、
    前記調整水供給ラインから分岐して前記予熱給水ラインに接続され、前記混合水に前記調整水を供給可能な調整水バイパスラインと、
    前記混合水の流量変化に基づいて、前記調整水バイパスラインから前記予熱給水ラインに供給される前記調整水の流量を調整する供給調整部と、を備え、
    前記供給調整部は、前記予熱給水ラインにおける混合水の圧力と前記調整水バイパスラインにおける前記調整水の圧力との差圧に応じて前記調整水バイパスラインから前記予熱給水ラインに前記調整水を供給することを特徴とする予加熱機構。
  2. 前記供給調整部は減圧弁であることを特徴とする請求項1記載の予加熱機構。
  3. 前記減圧弁の設定圧は、前記主加熱装置から加熱装置に向けて供給される温水の最大設定圧力よりも低いことを特徴とする請求項2記載の予加熱機構。
  4. 前記減圧弁の設定圧と前記最大設定圧力との差圧は、120kPa以上、且つ220kPa以下であることを特徴とする請求項3記載の予加熱機構。
  5. 流体を加熱する加熱装置に温水を供給する予加熱機構であって、
    前記加熱装置とは別の主加熱装置で加熱された温水を前記加熱装置に供給する予熱給水ラインと、
    前記予熱給水ラインに接続され、前記温水よりも低温の調整水を前記予熱給水ラインに供給して混合する調整水供給ラインと、
    混合水の温度が設定温度となるように前記調整水供給ラインから前記予熱給水ラインに供給される前記調整水の供給を制御する混合調整部と、
    前記調整水供給ラインから分岐して前記予熱給水ラインに接続され、前記混合水に前記調整水を供給可能な調整水バイパスラインと、
    前記混合水の流量変化に基づいて、前記調整水バイパスラインから前記予熱給水ラインに供給される前記調整水の流量を調整する供給調整部と、を備え、
    前記供給調整部は、前記混合水の水圧を検知する水圧センサと、前記水圧センサで検知された水圧の変化に基づいて前記調整水バイパスラインから前記予熱給水ラインに供給される前記調整水の流量を調整する流量調整弁と、を備えることを特徴とする予加熱機構。
  6. 請求項1〜5の何れか一項記載の前記予加熱機構と、前記加熱装置とを備えた建物。
  7. 流体を加熱する加熱装置と、
    前記加熱装置とは別の主加熱装置で加熱された温水を供給する温水移送ラインと、
    前記温水移送ラインから分岐する第1温水分岐ラインと、
    前記温水移送ラインから分岐する第2温水分岐ラインと、
    前記第1温水分岐ラインに接続される給湯端末と、
    前記第2温水分岐ラインの終端部分を構成し、前記別の主加熱装置で加熱された温水を前記加熱装置に供給する予熱給水ラインと、
    前記予熱給水ラインに接続され、前記温水よりも低温の調整水を前記予熱給水ラインに供給して混合する調整水供給ラインと、
    混合水の温度が設定温度となるように前記調整水供給ラインから前記予熱給水ラインに供給される前記調整水の供給を制御する混合調整部と、
    前記調整水供給ラインから分岐して前記予熱給水ラインに接続され、前記混合水に前記調整水を供給可能な調整水バイパスラインと、
    前記混合水の流量変化に基づいて、前記調整水バイパスラインから前記予熱給水ラインに供給される前記調整水の流量を調整する供給調整部と、を備え、
    前記供給調整部は、前記予熱給水ラインにおける混合水の圧力と前記調整水バイパスラインにおける前記調整水の圧力との差圧に応じて前記調整水バイパスラインから前記予熱給水ラインに前記調整水を供給することを特徴とする給湯システム。
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