以下、本実施形態に係る照明器具Xについて、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態に係る照明器具Xは、防湿・防雨性を有し、建物の外壁や軒下などへの設置に適した照明器具である。なお、以下の実施形態で説明する構成は本発明の一例にすぎない。本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態に係る照明器具Xは、図1及び図2に示すように、光源ユニット1と器具本体6とを備える。器具本体6は、天井や壁などの造営材の表面(例えば、壁面)に、例えば、長手方向を鉛直方向(上下方向)にして取り付けられる。光源ユニット1は、造営材の表面に取り付けられた器具本体6に支持される。なお、以下の説明では、特に断りのない限り、図1において上下、前後、左右の各方向を規定する。すなわち、照明器具Xの長手方向を上下方向とし、照明器具Xの造営材の表面の法線方向を前後方向とし、照明器具Xの造営材の表面と平行な短手方向を左右方向とする。
器具本体6は、図2に示すように、長尺の矩形平板状に形成された底板60と、底板60の長手方向(上下方向)に沿って、底板60の厚み方向(前向き)に立ち上がる一対の側板61と、一対の固定板62とを有する。底板60と一対の側板61は、例えば、ステンレス鋼板などの金属板が曲げ加工されることで一体に形成されることが好ましい。すなわち、一対の側板61は、底板60の強度を向上する役割を果たしている。一対の固定板62は、図2及び図4に示すように、ステンレス鋼板などの金属板によって、厚み方向と直交する方向(左右方向)からみて、L字状に形成されている(図4参照)。固定板62は、底板60の長手方向の端部にねじ止めされる第1固定片620と、第1固定片620の端縁から前方へ立ち上がる第2固定片621とを有する。また、第2固定片621の中央には、ねじ孔622が設けられている(図2参照)。そして、これら一対の固定板62は、第1固定片620がねじ63を用いて底板60の長手方向の端部にそれぞれねじ止めされる。なお、固定板62の第2固定片621は、一対の側板61と同じ向き(前向き)に突出するように、底板60の前面側に固定される。
底板60の中央には、電源線7が挿通される挿通孔600が設けられる(図2及び図4参照)。また、底板60の長手方向の両端近くには、長手方向を長軸方向とする長円形状のボルト挿通孔601がそれぞれ設けられる。さらに、底板60の長手方向の一端におけるボルト挿通孔601の外側に丸孔602が設けられ、底板60の長手方向の他端におけるボルト挿通孔601の外側にだるま孔603が設けられる。これらの丸孔602とだるま孔603は、器具本体6が木ねじによって造営材の表面に直付けされる際に利用される。さらに、底板60の長手方向の両端近傍には、後方に突出する円錐台形状の突起604がそれぞれ4つずつ設けられている(図2〜図4参照)。
光源ユニット1は、図2〜図4に示すように、光源ブロック2、第2カバー3、電源ユニット4、取付具5などを有する。また、光源ブロック2は、図5及び図6に示すように、光源部に相当する2つのLEDモジュール20と、第1カバー21と、支持部材22と、固定具23とを有する。2つのLEDモジュール20は、長尺の矩形平板状に形成された基板201と、基板201の前面に実装される複数個(図示例では10個)の固体発光素子(発光ダイオード200)と、一対の入力コネクタ202とをそれぞれ有する。発光ダイオード(LED)200は、例えば、白色光を放射する白色発光ダイオードであり、基板201の短手方向(左右方向)の中央において、長手方向(上下方向)に沿って等間隔に一列に並べて実装されている(図5参照)。また、一対の入力コネクタ202は、基板201の長手方向の両端近傍にそれぞれ実装されている。2つのLEDモジュール20は、図5に示すように、長手方向に沿って直線状に並ぶように配置される。そして、2つのLEDモジュール20において、互いに隣り合う側の端部に実装されている入力コネクタ202同士が電線203で電気的に接続されている。また、2つのLEDモジュール20において、互いに隣り合わない側の端部に実装されている入力コネクタ202は、電線(入力線ともいう)204を介して、それぞれ電源ユニット4(の出力端子)と電気的に接続される(図4及び図5参照)。
支持部材22は、ステンレス鋼板などの金属板により、主部220と、一対の側面部221とが一体に形成されることが好ましい。主部220は、図5及び図6に示すように、長尺の矩形平板状に形成される。一対の側面部221は、長尺の矩形平板状であって、それぞれ主部220の長手方向に沿った左右両側の端から斜め後方へ突出するように、主部220と一体に形成されている。なお、これら一対の側面部221は、後方に向かって互いの距離を離すように構成されている。つまり、支持部材22は、上下方向から見て、おおよそ台形状に形成されている(図7参照)。主部220の前面に、2つのLEDモジュール20が長手方向に沿って一列に並ぶように取り付けられる。より詳細には、合成樹脂材料製の複数(図示例では6つ)のホルダ24が主部220の前面側にねじ止めされ、これら複数のホルダ24が、主部220との間でLEDモジュール20の基板201を挟み込んで支持するように構成されている(図5及び図7参照)。なお、主部220は、それぞれのLEDモジュール20において一対の入力コネクタ202が実装されている箇所を囲むように円形の孔2200がそれぞれ形成されている(図5参照)。これらの孔2200は、各入力コネクタ202と、導電性を有する主部220との絶縁距離を確保するために設けられている。また、主部220の長手方向の両端には、入力線204が挿通される挿通溝2201がそれぞれ設けられている(図5及び図6参照)。さらに、主部220の長手方向の両端において、左右方向の中央に矩形の突片2202が後向きに突出するように設けられている。なお、突片2202にはねじ孔2203が設けられることが好ましい(図6参照)。
一対の側面部221は、長手方向における両端の近くに、引掛片2210がそれぞれ設けられている。これらの引掛片2210は、側面部221が切り起こし加工されることにより、互いに他方の側面部221から反対向きに突出した鉤形に形成されている(図6参照)。また、それぞれの側面部221の長手方向の中央には、それぞれねじ孔2211が1つずつ設けられている(図6参照)。また、それぞれの側面部221の長手方向の両端近傍には、ねじ挿通孔2212が設けられている(図6参照)。
一対の固定具23は、図6に示すように、第1固定板230、一対の第2固定板231及び第3固定板232をそれぞれ有している。第1固定板230は、それぞれ矩形の平板状に形成され、短手方向(上下方向)の中央にケーブル挿通孔2300が設けられている。また、第1固定板230は、短手方向におけるケーブル挿通孔2300の両側にそれぞれねじ孔2301が設けられている(図6参照)。さらに、第1固定板230のケーブル挿通孔2300の周囲には、前方に向かってすり鉢状に凹んだ凹部2302が形成されている。なお、片方の固定具23における凹部2302には、ケーブルグランド25が収容され、ケーブルグランド25を通して、電源線7がケーブル挿通孔2300に挿通される(図4参照)。一対の第2固定板231は、それぞれ矩形平板状に形成されている。そして、一対の第2固定板231は、第1固定板230の左右両端から斜め後方へ突出するように、第1固定板230と一体に構成されている。また、第2固定板231は、円形のねじ孔2311と、上下方向を長軸方向とする長円形の孔2310とが長手方向(上下方向)に沿って並ぶようにそれぞれ設けられている(図6参照)。第3固定板232は、台形の平板状に形成されている。第3固定板232は、左右両端にそれぞれねじ孔2320が設けられている。一方側(上側)の固定具23は、一対の側面部221のねじ挿通孔2212に挿通されるねじが、一対の第2固定板231のねじ孔2311にねじ込まれることで支持部材22に取り付けられる。また、他方側(下側)の固定具23は、一対の側面部221のねじ挿通孔2212に挿通されるねじ223が、一対の第2固定板231の孔2310に挿通されることにより、側面部221の長手方向に沿って移動可能に支持部材22に取り付けられる(図7参照)。
電源ユニット4は、電源基板と、電源基板を収納する収納ケース40とを有する(図4参照)。電源基板は、上下方向に長い矩形板状に形成されたプリント配線板からなり、このプリント配線板には、少なくともLEDモジュール20の点灯電力を生成するために必要な回路部品(例えば、トランスやダイオード、コンデンサなど)が実装されている。収納ケース40は、長手方向(上下方向)の両端が開口する矩形箱状に形成されている。また、収納ケース40は、例えば、ねじなどを用いて支持部材22の主部220の背面(後面)に取り付けられることが好ましい(図4参照)。ここで、収納ケース40の上側に入力端子(電源端子)が配置され、収納ケース40の下側に出力端子が配置されている。そして、電源端子に電源線7が電気的に接続されている。また、出力端子に入力線204が電気的に接続されている(図4参照)。
第1カバー21は、図6に示すように、第1カバー本体210と、一対の固定片211とを有し、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料で一体に形成されている。ただし、第1カバー21を形成している合成樹脂材料は、例えば、アクリル樹脂やシリコーン樹脂の微粒子を原料とする拡散材が混入されている。第1カバー本体210は、おおよそ半楕円筒形状に形成されている。一対の固定片211は、矩形の平板状に形成され、第1カバー本体210の長手方向に沿った両端(左右両端)から斜め後方へ突出している。一対の固定片211は、長手方向における中央にねじ挿通孔2110がそれぞれ設けられている。第1カバー21は、一対の固定片211が一対の引掛片2210に引っ掛けられた状態でねじ挿通孔2110に挿通されたねじ212が側面部221のねじ孔2211にねじ込まれることで支持部材22に取り付けられる(図7参照)。支持部材22に取り付けられた第1カバー21(の第1カバー本体210)は、支持部材22の主部220と、一対の側面部221の前端部分(主部220と側面部221との境界<側稜>の部分。以下、側稜部222という)とを前方から覆っている。つまり、LEDモジュール20のLED200から放射される光は、第1カバー21を透過する際に拡散される。ここで、第1カバー本体210は、LED200との距離が相対的に近い中央部2100の透過率(光線透過率)が、中央部2100を除く周辺部2101の透過率よりも低くされることが好ましい。例えば、第1カバー本体210は、透過率が23%程度の拡散材入り合成樹脂材料で形成される中央部2100と、透過率が82%程度の拡散材入り合成樹脂材料で形成される周辺部2101とが二色成形によって一体に形成されることが好ましい(図7参照)。第1カバー21が上述のように構成されれば、中央部2100を透過する際に拡散されずに直進する光(光束)を減少させて眩しさ感(不快なグレア)の低減を図ることができる。
第2カバー3は、図2に示すように、第2カバー本体30と、2つのカバーエンド31と、2つの防水パッキン32とを有する。第2カバー本体30は、例えば、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料が押出成形されることにより、おおよそ角筒状に形成されている。すなわち、第2カバー本体30は、矩形平板状の前壁300と、前壁300の左右両側にそれぞれ配設される一対の側壁301と、一対の側壁301と繋がり、前壁300と対向する後壁302とを有する。一対の側壁301は、後方に向かって互いの間隔を広くするように傾斜している(図7参照)。また、後壁302には、内向き(前向き)に凹んだ凹所303が形成されている。後壁302において、凹所303の底に相当する部位(以下、底部304ともいう)は、前壁300とほぼ平行となっている。また、後壁302において、凹所303の両側の壁に相当する部位(以下、側壁部305ともいう)は、後方に向かって互いの間隔を広くするように傾斜している。底部304は、長手方向(上下方向)の両端近傍に、それぞれ2つのねじ挿通孔306が長手方向に間隔を空けて設けられている(図4参照)。また、底部304の上側の端部において、2つのねじ挿通孔306の間に、電線挿通孔307が設けられている。この電線挿通孔307には、ケーブルグランド25が嵌め込まれる。
2つのカバーエンド31は、図2に示すように、おおよそ台形状の底壁310と、底壁310の裏面に設けられる外周壁311及び内周壁312とを有する。外周壁311及び内周壁312は、カバー本体30の長手方向に直交する断面の形状に相似した形状に形成されている。また、外周壁311は、底壁310の裏面の周縁から突出する筒状に形成されている。内周壁312は、外周壁311の内側において、外周壁311との間に隙間を空けて底壁310の裏面から突出する筒状に形成されている。なお、外周壁311と内周壁312との隙間には、防水パッキン32とともに、カバー本体30の長手方向の端部が嵌め込まれる(図4参照)。底壁310は、後端における左右方向の中央部分に、矩形の溝からなる露出部315が設けられている。また、底壁310には、表面から裏面に向かって凹んだ、円筒形の凹部313が左右方向に並ぶように2つ設けられている。さらに、これら2つの凹部313の底に、円形の孔が形成されている。なお、カバーエンド31は、第2カバー本体30と同じ透光性材料(例えば、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料)で形成されることが好ましい。
防水パッキン32は、シリコーン樹脂などの弾性を有する材料により、カバーエンド31の外周壁311及び内周壁312に相似した筒状に形成されている。また、防水パッキン32の片方の端部には、カバーエンド31の内周壁312の先端が全周に渡って嵌まり込む溝320が形成されている(図4参照)。なお、防水パッキン32の内周面及び外周面には、複数条の突起が全周に渡って形成されることが好ましい。
取付具5は、図6に示すように、第1取付板50、第2取付板51及び一対の側板52を有する。なお、第1取付板50、第2取付板51及び一対の側板52は、ステンレス鋼板などの金属板が加工されることで一体に形成されることが好ましい。第1取付板50は、矩形の平板状に形成されている。第1取付板50は、長手方向の中央に円形の電線挿通孔500が設けられ、長手方向に沿った電線挿通孔500の両側にねじ挿通孔501がそれぞれ設けられている。また、第1取付板50における2つのねじ挿通孔501の周囲には、円錐台形状の突部502が設けられている。つまり、2つのねじ挿通孔501は、円錐台形状の突部502の天面(底面)に設けられている。第2取付板51は、矩形の平板状に形成され、第1取付板50の短手方向に沿った一端から立ち上がるように設けられている。また、2つの取付具5のうち、一方の取付具5の第2取付板51の中央には、長孔状の第1挿通孔510が設けられ、他方の取付具5の第2取付板51の中央には、円形の第2挿通孔511が設けられている(図6参照)。一対の側板52は、L字状に形成され、第1取付板50の長手方向に沿った両端と第2取付板51の短手方向に沿った両端とを跨ぐように設けられている。つまり、一対の側板52は、第1取付板50と第2取付板51の強度の向上を図る役割を担っている。
次に、光源ユニット1の組立手順を説明する。まず、組立作業を行う作業者は、2つのLEDモジュール20、第1カバー21、2つの固定具23及び電源ユニット4を取り付けた支持部材22を、長手方向の一端側から第2カバー本体30内に挿入する。さらに、作業者は、支持部材22に取り付けられている2つの固定具23に第2カバー本体30及び取付具5を固定する。すなわち、作業者は、取付具5の第1取付板50のねじ挿通孔501と第2カバー本体30の底部304に設けられているねじ挿通孔306にねじ33をそれぞれ挿通し、そのねじ33を固定具23の第1固定板230のねじ孔2301にねじ込む。このとき、作業者は、第1取付板50の突部502と固定具23の第1固定板230との間に、弾性を有するワッシャ(ゴムワッシャ)330を収容し、ワッシャ330を介してねじ33をねじ孔2301にねじ込むことが好ましい(図4及び図6参照)。したがって、光源ブロック2は、図7に示すように、一対の側面部221の間に第2カバー本体30の凹所303を収めるようにして、第2カバー本体30の後壁302の底部304を介して取付具5の第1取付板50に取り付けられる。
続いて、作業者は、外周壁311と内周壁312の間の隙間に防水パッキン32を装着したカバーエンド31を、第2カバー本体30の長手方向の端部にそれぞれ被せる。より詳細には、作業者は、外周壁311と防水パッキン32の間に、第2カバー本体30の端部を圧入するようにして、カバーエンド31を第2カバー本体30の長手方向の両端に取り付ける。さらに、作業者は、弾性を有するワッシャ340を介して、凹部313の底の孔にねじ34のねじ部(雄ねじ)を挿通し、固定具23の第3固定板232のねじ孔2320にねじ込む。つまり、2つのカバーエンド31は、それぞれ2本のねじ34によって固定具23の第3固定板232にねじ止めされる。ただし、作業者は、カバーエンド31の2つの凹部313に、シリコーン樹脂のような弾性材料で円柱状に形成された封止部材35を圧入し、凹部313を封止することが好ましい(図8参照)。ここで、カバーエンド31が第2カバー本体30に取り付けられた状態では、カバーエンド31の底壁310の露出部315を通して、取付具5の第2取付板51の第1挿通孔510及び第2挿通孔511が露出する。以上のようにして、光源ユニット1が組み立てられる。
次に、本実施形態に係る照明器具Xの施工手順を説明する。ただし、以下の説明では、建物の壁面に縦向き(長手方向を上下方向とする向き)に取り付ける場合を例示するが、取付の向きは横向き(長手方向を水平方向とする向き)であってもよい。また、建物の天井や軒下に取り付けられてもよい。
施工作業を行う作業者は、例えば、壁に埋め込まれているボルトに器具本体6を取り付ける。ただし、底板60に設けられている合計8つの突起604が壁面Wに当たるため、壁面Wと器具本体6(の底板60)の後面との間には、突起604の高さ(数ミリメートル)に等しい隙間が生じる。
続いて、作業者は、2つの取付具5と器具本体6の底板60を落下防止紐55で繋いだ後(図3参照)、第2カバー3の凹所303内に器具本体6を収めるように、光源ユニット1を器具本体6に被せる。このとき、器具本体6の固定板62の第2固定片621は、カバーエンド31の露出部315から見て、取付具5の第2取付板51の背後に隠れている。それから、作業者は、カバーエンド31の露出部315を通して、段付きねじからなる取付ねじ54を、取付具5の第2取付板51の第1挿通孔510(又は第2挿通孔511)に挿通し、第2固定片621のねじ孔622にねじ込む(図4参照)。その結果、光源ユニット1は、2本の取付ねじ54を用いて器具本体6に結合されて取り付けられる。このようにして、光源ユニット1が器具本体6に取り付けられることで照明器具Xの壁面Wへの施工が完了する(図1及び図8参照)。
ここで、本実施形態に係る照明器具Xにおける光源ユニット1は、箱状に形成された第2カバー3内に光源ブロック2を収容し、第2カバー3(の第2カバー本体30)の支持部材22と対向する箇所(後壁302)に、内側に凹んだ凹所303が設けられている。そして、器具本体6は、凹所303と壁面Wとに囲まれる空間に収まるように、光源ユニット1が取り付けられている。本実施形態に係る照明器具Xは上述のように構成されるため、造営材の表側(壁面W)に露出している外観(第2カバー3)全体から光を放射することができる。しかも、光源ユニット1は、第2カバー3内の中心付近にLEDモジュール20が配置されるので(図7参照)、第2カバー3の前壁300及び側壁301の表面の輝度の均斉度の向上を図ることができる。また、光源ユニット1は、第2カバー3の凹所303内に配置される取付具5によって器具本体6に取り付けられるので、取付具5の高さ分だけ凹所303を深くして、LEDモジュール20を第2カバー3の中心に近付けることができる。さらに、取付具5は、ねじ54を用いて器具本体6と結合される結合部(第2取付板51の第1挿通孔510及び第2挿通孔511)を有している。そして、第2カバー3のカバーエンド31は、第1挿通孔510及び第2挿通孔511を露出させる露出部315を有している。したがって、本実施形態に係る照明器具Xは、カバーエンド31が第2カバー本体30に取り付けられた状態で、光源ユニット1を器具本体6に取り付けることができるので、施工作業の簡素化を図ることができる。ここで、取付具5は凹所303の底部304に配置されている。また、凹所303の側壁部305は、底部304に向かって傾斜するように形成されている。したがって、本実施形態に係る照明器具Xは、器具本体6に光源ユニット1が取り付けられる際、側壁部305に器具本体6が当たり、取付具5が配置されている凹所303の底部304に器具本体6が案内される。その結果、本実施形態に係る照明器具Xは、器具本体6に対する光源ユニット1の取付作業(施工作業)の作業性の向上を図ることができる。
ところで、本実施形態に係る照明器具Xは、器具本体6の底板60に設けられている8つの突起604が壁面Wに当たるため、壁面Wと器具本体6(の底板60)の後面との間に、突起604の高さ(数ミリメートル)に等しい隙間が生じる。したがって、本実施形態に係る照明器具Xは、この隙間を通して第2カバー3の後壁302を透過した光を壁面Wに照射するので、壁面Wに照明器具Xの陰を生じ難くできる。
ここで、本実施形態に係る照明器具Xでは、第1カバー本体210(の周辺部2101)と同じ材料で矩形平板状に形成されている拡散板26が、第1カバー本体210の長手方向(上下方向)の両端と対向するようにそれぞれ配置されている(図4及び図7参照)。これら2つの拡散板26は、支持部材22の主部220に設けられている突片2202のねじ孔2203にねじ止めされることが好ましい。つまり、拡散板26が配置されない場合、カバーエンド31を通して第1カバー本体210の陰が見えてしまう可能性があるが、拡散板26が配置されることにより、第1カバー本体210の陰が見え難くなる。
上述のように本実施形態に係る照明器具Xは、造営材の表面(壁面W)に直付けされる器具本体6と、器具本体6に取り付けられる光源ユニット1とを有する。光源ユニット1は、光源ブロック2と、透光性を有して光源ブロック2を内部に収容するカバー(第2カバー3)とを備える。光源ブロック2は、光を放射する光源部(LEDモジュール20)と、LEDモジュール20を支持する支持部材22とを有する。第2カバー3は、箱状であって、支持部材22と対向する箇所(第2カバー本体30の後壁302)に、内側に凹んだ凹所303が設けられている。器具本体6は、凹所303と壁面Wとに囲まれる空間に収まるように光源ユニット1が取り付けられている。
本実施形態に係る照明器具Xが上述のように構成されれば、造営材の表側(壁面W)に露出している外観(第2カバー3)全体から光を放射することができる。
また、本実施形態に係る照明器具Xにおいて、器具本体6は、壁面Wに向かって突出した複数の突起604を有することが好ましい。
本実施形態に係る照明器具Xが上述のように構成されれば、壁面Wと器具本体6との間に隙間が生じるので、この隙間を通して第2カバー3の後壁302を透過した光を壁面Wに照射して、壁面Wに照明器具Xの陰を生じ難くできる。
さらに、本実施形態に係る照明器具Xにおいて、光源ユニット1は、凹所303内に配置され、第2カバー3を挟んで支持部材22と結合される取付具5を備えることが好ましい。取付具5が器具本体6に取り付けられていることが好ましい。
本実施形態に係る照明器具Xが上述のように構成されれば、光源ユニット1が、第2カバー3の凹所303内に配置される取付具5によって器具本体6に取り付けられるので、取付具5の高さ分だけ凹所303を深くできる。その結果、本実施形態に係る照明器具Xは、LEDモジュール20を第2カバー3の中心に近付けて、第2カバー3の表面の輝度の均斉度の向上を図ることができる。
本実施形態に係る照明器具Xにおいて、取付具5は、結合部材(ねじ54)を用いて器具本体6と結合される結合部(第1挿通孔510及び第2挿通孔511)を有することが好ましい。第2カバー3(のカバーエンド31)は、第1挿通孔510及び第2挿通孔511を露出させる露出部315を有することが好ましい。
本実施形態に係る照明器具Xが上述のように構成されれば、露出部315を通してねじ54を締め付けることができるので、施工作業の簡素化を図ることができる。
本実施形態に係る照明器具Xにおいて、取付具5は、第2カバー3における凹所303の底部304に配置されることが好ましい。第2カバー3における凹所303の側面(側壁部305)は、底部304に向かって傾斜する傾斜面に形成されていることが好ましい。
本実施形態に係る照明器具Xが上述のように構成されれば、器具本体6に光源ユニット1が取り付けられる際、側壁部305に器具本体6が当たり、取付具5が配置されている凹所303の底部304に器具本体6が案内される。その結果、本実施形態に係る照明器具Xは、器具本体6に対する光源ユニット1の取付作業(施工作業)の作業性の向上を図ることができる。