JP6651865B2 - プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法 - Google Patents
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Description
この問題に対し、特許文献1に開示のプロジェクターは、励起光を射出する固体光源と、励起光を蛍光に変換する蛍光体と、励行及び蛍光体で変換された蛍光の少なくとも一方を検出する光センサーと、光センサーの検出結果に応じて固体光源又は蛍光を変調する光変調装置の少なくとも一方を制御する制御装置とを備える。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、プロジェクターが備える検出部を利用して、光源の射出光の光量を、設定された光量に容易に合わせることを目的とする。
本発明によれば、プロジェクターが備える検出部を利用して、光源の射出光の光量を、設定された光量に容易に合わせることができる。従って、例えば、光源の射出光の光量が経年劣化した場合に、光源の劣化に対応した駆動パラメーターを生成することができる。
本発明によれば、予め設定された条件が成立した場合に、記憶部が記憶する光量情報を更新することができる。
本発明によれば、記憶部が記憶する光量情報が更新された場合に、更新された光量情報に基づいて、駆動パラメーターを再度生成することができる。
本発明によれば、分離光学系により分離された複数の色光のうち、赤色光の光量に基づいて駆動パラメーターを生成することができる。赤色光は、複数の色光のうち、光源の輝度が最も反映された色光であるため、光源の輝度を反映した駆動パラメーターを生成することができる。
本発明によれば、光源を複数の駆動条件で駆動させ、光源駆動部を駆動させる駆動パラメーターを、複数の駆動条件ごとに算出することができる。従って、光源の射出光の光量が経年劣化した場合に、光源の劣化に対応した駆動パラメーターを、駆動条件ごとに生成することができる。
本発明によれば、駆動電流と、PWM信号のデューティーとのいずれか一方を変更することで光源部の光量を変更し、複数の駆動条件で駆動パラメーターを生成することができる。
本発明によれば、光源の光量を、画像データの輝度と、光源の射出光の光量を設定された光量とするための駆動パラメーターとに基づいて制御することができる。
本発明によれば、電源オフシーケンスにおいて、光源駆動部の駆動パラメーターが生成される。従って、駆動パラメーターを生成する際のプロジェクターの他の動作への影響を低減することができる。
本発明によれば、受付部により受け付けた入力によって指定されるタイミングで、光源駆動部の駆動パラメーターが生成される。従って、ユーザーにより指定されたタイミングで、駆動パラメーターを生成することができる。
本発明によれば、プロジェクターが備える検出部を利用して、光源の射出光の光量を、設定された光量に容易に合わせることができる。従って、例えば、光源の射出光の光量が経年劣化した場合に、光源の劣化に対応した駆動パラメーターを生成することができる。
図1は、プロジェクター100の構成を示す図である。
プロジェクター100は、パーソナルコンピューターや各種映像プレーヤー等の外部の画像供給装置200に接続され、画像供給装置200から供給される画像信号に基づく画像を投射対象に投射する装置である。
画像供給装置200には、ビデオ再生装置、DVD(Digital Versatile Disk)再生装置、テレビチューナー装置、CATV(Cable television)のセットトップボックス、ビデオゲーム装置等の映像出力装置、パーソナルコンピューター等を用いることができる。
また、投射対象は、建物や物体など、一様に平らではない物体であってもよいし、スクリーンSCや、建物の壁面等の平らな投射面を有するものであってもよい。図1には、投射対象として平面のスクリーンSCを示す。
画像入力I/F部151は、ケーブルを接続するコネクター及びインターフェース回路(いずれも図示略)を備え、ケーブルを介して接続された画像供給装置200から供給される画像信号を入力する。画像入力I/F部151は、入力された画像信号を画像データに変換して画像処理部153に出力する。
画像入力I/F部151が備えるインターフェースは、例えば、Ethernet(登録商標)、IEEE1394、USB等のデータ通信用のインターフェースであってもよい。また、画像入力I/F部151のインターフェースは、MHL(登録商標)、HDMI(登録商標)、DisplayPort等の画像データ用のインターフェースであってもよい。
また、画像入力I/F部151は、コネクターとして、アナログ映像信号が入力されるVGA端子や、デジタル映像データが入力されるDVI(Digital Visual Interface)端子を備える構成であってもよい。さらに、画像入力I/F部151は、A/D変換回路を備え、VGA端子を介してアナログ映像信号が入力された場合、A/D変換回路によりアナログ映像信号を画像データに変換し、画像処理部153に出力する。
また、光源部111は、赤色、緑色及び青色の各色に対応した3つの固体光源を備える構成であってもよい。以下では、光源部111の備える固体光源を、簡単に光源という。
また、光源部111は、光源から射出される光を走査させる光走査素子や、出射光の光学特性を高めるためのレンズ群を備える構成としてもよい。
光源駆動部121は、制御部170の制御に従って、光源部111を駆動する駆動電流、及び光源部111に出力する駆動信号を制御し、光源部111の光源が出力する光量(以下、出力光量という)を制御する。
光変調装置駆動部123は、画像処理部153から入力される表示画像信号(後述する)に基づいてR,G,Bの色ごとに画像信号を生成する。光変調装置駆動部123は、生成したR,G,Bの画像信号に基づいて、光変調装置113の対応する液晶パネル115R,115G,115Bを駆動し、各液晶パネル115R,115G,115Bに画像光を描画する。
色分離部112は、ダイクロイックミラー131,132、反射ミラー133〜135、リレーレンズ136,137、及び集光レンズ116R,116G,116Bを備える。
具体的に、ダイクロイックミラー131はR光成分を通過してG光及びB光成分を反射させ、ダイクロイックミラー132はG光成分を反射しB光成分を通過させる。
リレーレンズ136は、ダイクロイックミラー132と反射ミラー134との間に配設され、リレーレンズ137は、反射ミラー134と反射ミラー135との間に配設される。これらリレーレンズ136,137は、B光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するために設けられる。
集光レンズ116R,116G,116Bは、反射ミラー133で反射されたR光成分、ダイクロイックミラー132で反射されたG光成分、及び反射ミラー135で反射されたB光成分を、液晶パネル115R,115G,115Bにそれぞれ集光する。
赤色光センサー117Rは、反射ミラー133がR光を反射させる反射面の裏面側に配置され、反射ミラー133を透過するわずかなR光を検出する。
青色光センサー117Bは、反射ミラー135がB光を反射させる反射面の裏面側に配置され、反射ミラー135を透過するわずかなB光を検出する。
赤色光センサー117R、及び青色光センサー117Bとして用いられる光センサーには、フォトダイオード、照度センサー、R,G,Bの各色のカラーセンサー等の種々のセンサーを用いることができる。
プロジェクター100は、操作パネル141及び入力処理部143を備える。入力処理部143は、内部バス180に接続される。操作パネル141は、本発明の「受付部」に相当する。
ユーザーインターフェースとして機能する操作パネル141には、各種の操作キーや、液晶パネルにて構成された表示画面が表示される。入力処理部143は、操作パネル141に表示された操作キーが操作されると、操作されたキーに対応したデータを制御部170に出力する。また、入力処理部143は、制御部170の制御に従って、操作パネル141に各種画面を表示させる。
また、操作パネル141には、操作パネル141への接触を検出するタッチセンサーが重ね合わされて一体形成される。入力処理部143は、ユーザーの指等が接触した操作パネル141の位置を入力位置として検出し、検出した入力位置に対応したデータを制御部170に出力する。
リモコン受光部142は、リモコン5から送信される赤外線信号を受光する。入力処理部143は、リモコン受光部142が受光した赤外線信号をデコードして、リモコン5における操作内容を示すデータを生成し、制御部170に出力する。
フレームレート変換処理は、画像処理部153が、画像データのフレームレートを、制御部170により指定されたフレームレートに変換する処理である。
形状補正処理は、画像処理部153が、制御部170から入力される補正パラメーターに従って画像データを変換して、スクリーンSCに投射する画像の形状を補正する処理である。
ズーム処理は、リモコン5や操作パネル141の操作によりズームが指示された場合に、画像処理部153が、画像を拡大/縮小する処理である。
色調補正処理は、画像データの色調を変換する処理であり、画像処理部153は、制御部170により指定された色調に合わせて画像データに含まれる各画素のデータを変更する。この処理において、プロジェクター100は、映画鑑賞に適した色調、スクリーンSCが明るい環境に設置された場合に適した色調、黒板などの非白色のスクリーンSCに投射する場合に適した色調等を実現できる。色調補正処理に加え、コントラスト調整等を行ってもよい。
輝度補正処理は、画像処理部153が、画像データの輝度を補正する処理である。輝度補正処理により、画像データの輝度が、光源部111の発光状態やプロジェクター100が設置された環境の明るさ等に対応した輝度に補正される。
画像処理部153が実行する上記の処理の内容、パラメーター、及び処理の開始、終了のタイミングは制御部170により制御される。
画像処理部153は、処理後の画像データをフレームメモリー155から読み出し、表示画像信号として光変調装置駆動部123に出力する。
具体的には、投射制御部171は、画像処理部153を制御して、画像入力I/F部151から入力される画像データに対して画像処理を実施させる。この際、投射制御部171は、画像処理部153が処理に必要なパラメーターを記憶部160から読み出して、画像処理部153に出力してもよい。
光源制御部172は、第1輝度設定部301、第2輝度設定部302、第3輝度設定部303、切替部304、積算部305、光源校正処理部310、光源駆動パラメーター生成部320及び設定部330を備える。
画像処理部153は、例えば、画像入力I/F部151から入力される画像データに基づいて、画像データの1フレームの平均輝度を算出する。画像処理部153は、算出した1フレームの平均輝度を明るさ情報として第1輝度設定部301に出力する。
第1輝度設定部301は、画像処理部153から入力された明るさ情報に基づいて、光源に設定する出力光量を指定する情報である第1駆動パラメーターを生成する。第1駆動パラメーターは、光源に設定する出力光量を示す情報であり、例えば、光源が出力可能な最大光量を100%として、光源に設定する出力光量を、最大光量に対する割合(例えば、70%等)で示した情報である。第1輝度設定部301は、生成した第1駆動パラメーターを積算部305に出力する。
ユーザーは、操作パネル141又はリモコン5を操作して、スクリーンSCに投射される画像(以下、投射画像という)の輝度を、例えば、低輝度、中輝度、高輝度の3段階に設定することができる。入力処理部143は、操作パネル141又はリモコン5により受け付けた操作に対応した輝度を示す輝度切替情報を第2輝度設定部302に出力する。
第2輝度設定部302は、入力された輝度切替情報に従って、光源に設定する出力光量を指定する情報である第2輝度パラメーターを生成する。第2輝度パラメーターも第1輝度パラメーターと同様に、光源に設定する出力光量を、最大光量に対する割合で示した情報である。第2輝度設定部302は、生成した第2駆動パラメーターを切替部304に出力する。
第3輝度設定部303は、指示情報と、一定光量の指定情報とが入力処理部143から入力されると、入力されたこれらの情報を光源駆動パラメーター生成部320に出力する。
光源駆動パラメーター生成部320は、第3輝度設定部303から指示情報と、一定光量の指定情報とが入力されると、光源の出力光量を、一定光量の指定情報により指定された光量とするための駆動パラメーターを生成する。光源駆動パラメーター生成部320の駆動パラメーターの生成手順については、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。光源駆動パラメーター生成部320は、生成した駆動パラメーターを第3輝度設定部303に出力する。
積算部305は、切替部304から第2駆動パラメーター又は第3駆動パラメーターの入力がない場合、第1輝度設定部301から入力される第1駆動パラメーターをそのまま設定部330に出力する。
また、積算部305は、切替部304から第2駆動パラメーター又は第3駆動パラメーターが入力された場合、第1駆動パラメーターが示す光源の出力光量の最大光量に対する割合と、第2駆動パラメーター又は第3駆動パラメーターが示す光源の出力光量の最大光量に対する割合とを積算する。積算部305は、積算して得られた値を、駆動パラメーターとして設定部330に出力する。
例えば、第1駆動パラメーターが示す値が90%であり、第2駆動パラメーターが示す値が70%である場合、積算部305は、90%と70%との積である63%を示す駆動パラメーターを生成し、設定部330に出力する。
設定部330は、積算部305から入力される駆動パラメーターに対応したPWM信号のデューティー比をPWM設定LUT331から取得する。また、設定部330は、積算部305から入力される駆動パラメーターに対応した駆動電流の電流値を電流設定LUT332から取得する。
設定部330は、PWM設定LUT331から取得したPWM信号のデューティー比を示す情報をPWM信号生成部122に出力する。また、設定部330は、電流設定LUT332から取得した駆動電流の電流値を示す情報を光源駆動部121に出力する。
設定部330は、光源校正処理部310又は光源駆動パラメーター生成部320からPWM信号のデューティー比を指定する情報が入力された場合、指定されたデューティー比のPWM信号の生成をPWM信号生成部122に指示する。また、設定部330は、光源校正処理部310又は光源駆動パラメーター生成部320から駆動電流の電流値を指定する情報が入力された場合、指定された電流値の駆動電流を光源部111に供給するように、光源駆動部121に指示する。
光源校正処理とは、光源部111を駆動して、光源の出力光量を赤色光センサー117Rで測定し、赤色光センサー117Rのセンサー値と、光源の駆動に使用した駆動電流の値又はPWM信号のデューティーとの関係を特定する処理である。
光源の出力光量が、経時劣化や使用環境によって変化すると、光源の出力光量と、光源の駆動電流との関係、又は光源の出力光量と、PWM信号のデューティー比との関係にずれが生じる。このため、光源校正処理を実行して、駆動電流又はPWM信号のデューティー比と、光源の出力光量との関係を正確に特定し、所望の出力光量が得られるようにする。
光源の出力光量を測定する検出部として赤色光センサー117Rのセンサー値を使用するのは、色分離部112に入力される色光のうち、R光が最も光源の輝度を反映した色光であるためである。また、光源部111から射出されるB光と、B光を蛍光体ホイールによって変換して生成した蛍光光との光量は比例関係にある。このため、赤色光センサー117Rを用いてR光の出力光量を測定すれば、B光及びG光の光量も赤色光センサー117Rのセンサー値に比例する値となる。
図4の上側には、駆動電流と、光源の出力光量との関係を示す駆動電流−光量特性テーブルを示し、下側には、PWM信号のデューティー比と光源の出力光量との関係を示すデューティー比−光量特性テーブルを示す。
光源は、所定の光量(図4に示すLsm)以下ではPWM信号のデューティー比を変更することで、出力光量が制御され、光量Lsmよりも上の光量では、駆動電流を変更することで、出力光量が制御される。光量Lsm以下では、駆動電流による制御よりもPWM信号のデューティー比による制御のほうが高い精度で光源の出力光量を制御することができる。このため、光量Lsm以下ではPWM信号のデューティー比によって光源の出力光量を制御する。
これに対して、光量Lsmよりも光量が低い領域では、光量0%からLsm[%]までの変化に応じてPWM信号のデューティーが0から100%に変化するようになっている。このデューティー比−光量特性テーブルによれば、光量Lsm以上の領域では、光量の大きさに関係なく、光量Lsmに対応するデューティーDsm(100%)と同じデューティーを導出することができる。また、光量Lsmよりも光量が低い領域では、例えば、明るさLbに対応するデューティーとして、デューティーDbを導出することができる。
光源校正処理部310は、光源の累積点灯時間や、プロジェクター100を起動させてからの動作時間が、所定の条件を満たした場合に光源校正処理を開始する。この所定の条件は、光源の種類や光源校正処理の実行に必要な暖機条件等によって変更可能である。光源の累積点灯時間や、プロジェクター100を起動させてからの動作時間が、予め設定された条件に相当する。
本実施形態では、光源の累積点灯時間が所定時間(例えば、100時間)を経過した場合に、プロジェクター100の電源をオフにする終了シーケンスにおいて光源校正処理を実行する。また、ユーザーが操作パネル141やリモコン5を操作して、光源校正処理を実行させることもできる。なお、終了シーケンスとは、電源オフを指示する操作が行われたときに、プロジェクター100の電源をオフにするために実行される一連の動作であり、複数の処理を含んでもよい。
また、光源校正処理部310は、画像供給装置200から供給される画像データのスクリーンSCへの投射を開始する前に、光源校正処理により取得した情報を用いて、駆動電流−光量特性テーブル、及びデューティー比−光量特性テーブルを生成する。
この処理フローでは、光源校正処理部310は、例えば、光源の累積点灯時間が所定時間(例えば、100時間)を経過した場合に、プロジェクター100の電源をオフにする終了シーケンスにおいて光源校正処理を開始するとする。
設定部330は、光源校正処理部310から指定されたデューティー比のPWM信号の生成をPWM信号生成部122に指示する。また、設定部330は、光源校正処理部310から指定された電流値の駆動電流を光源部111に供給するように、光源駆動部121に指示する。これにより、光源部111には、電流値が最大の駆動電流(図4に示すImax)が供給され、デューティー比が100%の駆動信号が入力され、光源の出力光量が最大になる。光源の出力光量が最大になると、光源校正処理部310は、赤色光センサー117Rにより測定されるセンサー値を取得する(ステップS3)。光源校正処理部310は、取得したセンサー値を不図示のメモリー又は記憶部160に記憶させる。
光源部111が、電流値が中間値の駆動電流、デューティー比が100%の駆動信号により駆動されると、光源校正処理部310は、赤色光センサー117Rにより測定されるセンサー値を取得する(ステップS5)。光源校正処理部310は、取得したセンサー値を不図示のメモリー又は記憶部160に記憶させる。
光源部111が、電流値が最小値の駆動電流(図4に示すIsm)、デューティー比が100%の駆動信号により駆動されると、光源校正処理部310は、赤色光センサー117Rにより測定されるセンサー値を取得する(ステップS7)。光源校正処理部310は、取得したセンサー値を不図示のメモリー又は記憶部160に記憶させる。
光源部111が、電流値が最小値の駆動電流(図4に示すIsm)、デューティー比が予め設定されたデューティー比の駆動信号により駆動されると、光源校正処理部310は、赤色光センサー117Rにより測定されるセンサー値を取得する(ステップS9)。光源校正処理部310は、取得したセンサー値を不図示のメモリー又は記憶部160に記憶させる。
ステップS10の判定が否定判定の場合、光源校正処理部310は、ステップS8の処理に移行し、PWM信号のデューティー比として、予め設定されたデューティー比であって未設定のデューティー比を指定して光源部111を駆動し、赤色光センサー117Rにより測定されるセンサー値を取得する(ステップS9)。
なお、上述のステップS2、S4、S6、S8の各ステップで設定した駆動電流及びPWM信号のデューティー比が、本発明の「複数の駆動条件」に相当する。
光源校正処理部310は、今回の光源校正処理で測定されたセンサー値と、前回の光源校正処理で測定されたセンサー値とを比較して、センサー値の変化率を算出する。光源校正処理部310は、算出した変化率が事前に設定された所定範囲内にある場合、今回の光源校正処理で測定されたセンサー値は、計測誤差の範囲内の値であると判定する。この場合、光源校正処理部310は、今回の光源校正処理で測定されたセンサー値を破棄し、前回の光源校正処理で測定されたセンサー値を使用して、駆動電流−光量特性テーブル、及びデューティー比−光量特性テーブルを更新する。又は、光源校正処理部310は、駆動電流−光量特性テーブル、及びデューティー比−光量特性テーブルの更新は行わない。
光源校正処理部310は、生成した駆動電流−光量特性テーブルを設定部330に出力して、電流設定LUT332を更新する。また、光源校正処理部310は、生成したデューティー比−光量特性テーブルを設定部330に出力して、PWM設定LUT331を更新する。
光源駆動パラメーター生成部320には、第3輝度設定部303から、光源の出力光量を一定光量に維持するように指示する指示情報と、維持させる一定光量を指定する指定情報とが入力される。
光源駆動パラメーター生成部320は、指示情報と、一定光量の指定情報とが入力されると、光源の出力光量を、指定情報により指定された一定光量に制御するための駆動パラメーターを生成する。光源駆動パラメーター生成部320は、光源の出力光量が、経時劣化や使用環境によって変化していても、光源の出力光量を、ユーザーにより指定された指定光量に制御するための駆動パラメーターを生成する。
光源駆動パラメーター生成部320は、光源を予め設定された駆動条件で駆動させた場合に赤色光センサー117Rから出力されるセンサー値と、記憶部160に記憶されたセンサー値とに基づいて、駆動パラメーターを生成する。記憶部160に記憶されたセンサー値が、本発明の光量情報に相当する。
本実施形態では、予め設定された駆動条件として、光源の出力光量を最大値とする駆動条件、すなわち、駆動電流の電流値を最大値、PWM信号のデューティー比を100%に設定した場合を選択する。また、駆動パラメーターの生成に用いられる、記憶部160に記憶されたセンサー値として、図5に示す光源校正処理のステップS3で測定された、駆動電流の電流値を最大値、PWM信号のデューティー比を100%に設定した場合の赤色光センサー117Rのセンサー値を用いる。本実施形態では、予め設定された駆動条件として、光源の出力光量を最大値とする駆動条件を選択したが、この他の駆動条件により光源を駆動して、駆動パラメーターを生成してもよい。
光源制御部172は、まず、操作パネル141又はリモコン5が操作され、光量一定制御の開始を指示する操作を受け付けたか否かを判定する。光量一定制御とは、光源の出力光量を、ユーザーにより指定された一定光量に制御する動作である。
光源制御部172は、光量一定制御の開始を指示する操作を受け付けていない場合(ステップS21/NO)、この処理フローを開始しない。また、光量一定制御の開始を指示する操作を受け付けた場合(ステップS21/YES)、光源制御部172は、操作パネル141又はリモコン5により受け付けた一定光量を指定する指定情報を入力する(ステップS22)。本実施形態では、指定情報として、光源に設定する出力光量を、最大光量に対する割合で示した情報を用いるが、指定情報は、この情報に限らず、例えば、光源の明るさを数値等で指定する情報であってもよい。
光源の出力光量を一定光量に維持するように指示する指示情報と、一定光量を指定する指定情報とが光源制御部172の第3輝度設定部303に入力される。第3輝度設定部303は、入力された指示情報と指定情報とを光源駆動パラメーター生成部320に出力する。
これにより、光源部111には、電流値が最大の駆動電流が供給され、デューティー比が100%の駆動信号が入力され、光源の出力光量が最大になる。光源の出力光量が最大になると、光源駆動パラメーター生成部320は、赤色光センサー117Rにより測定されるセンサー値を取得する。光源駆動パラメーター生成部320が取得したセンサー値を、以下では測定値という。
一定光量出力=ユーザーが指定した一定光量×(基準光センサー値/測定値)
この場合、一定光量出力は、70%×(700/700)により70%となる。光源の劣化が進んでおらず、測定値が、光源校正処理により取得した基準光センサー値と同一である場合、ユーザーが指定した一定光量がそのまま一定光量出力となる。
この場合、一定光量出力は、70%×(700/612)により80%となる。
これにより、光源部111に、設定部330が取得した電流値の駆動電流が供給され、設定部330が取得したデューティー比の駆動信号が入力され、光源が所定の光量で点灯する。
従って、プロジェクター100が備える赤色光センサー117Rを利用して、光源部111の出力光量を、設定された光量に容易に合わせることができる。このため、例えば、光源部111の射出光の光量が経年劣化した場合に、光源の劣化に対応した駆動パラメーターを生成することができる。
従って、予め設定された条件が成立した場合に、記憶部160が記憶する光量情報を更新することができる。
従って、記憶部160が記憶する光量情報が更新された場合に、更新された光量情報に基づいて、駆動パラメーターを再度生成することができる。
赤色光センサー117Rは、複数の色光のうち、赤色光の光量を検出する。
光源制御部172は、赤色光センサー117Rにより測定されたR光のセンサー値と、記憶部160に記憶されたR光の光量情報とに基づいて、駆動パラメーターを生成する。
従って、色分離部112により分離された複数の色光のうち、赤色光の光量に基づいて駆動パラメーターを生成することができる。R光は、複数の色光のうち、光源の輝度を最も反映した色光であるため、光源部111の光源の輝度を反映した駆動パラメーターを生成することができる。
従って、光源部111の射出光の光量が経年劣化した場合に、光源の劣化に対応した駆動パラメーターを、駆動条件ごとに生成することができる。
従って、駆動電流と、PWM信号のデューティーとのいずれか一方を変更して、光源部111の光量を変更し、複数の駆動条件で駆動パラメーターを生成することができる。
従って、光源部111の光量を、画像データの輝度と、光源部111の射出光の光量を設定された光量とするための光源駆動部121の駆動パラメーターとに基づいて制御することができる。
従って、駆動パラメーターを生成する際のプロジェクター100の他の動作への影響を低減することができる。
従って、ユーザーは、操作パネル141又はリモコン5を操作して、駆動パラメーターを生成することができる。
例えば、上述した実施形態では、赤色光センサー117Rのセンサー値に基づいて駆動パラメーターを生成する例を説明したが、赤色光センサー117R及び青色光センサー117Bのセンサー値を使用して、駆動パラメーターを生成してもよい。例えば、固体光源として赤色、緑色及び青色の3つの固体光源を備える場合には、赤色光センサー117R及び青色光センサー117Bのセンサー値を使用して、駆動パラメーターを生成してもよい。
また、図1に示した各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクター100の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
Claims (7)
- 固体光源と、
前記固体光源を駆動する光源駆動部と、
前記固体光源により射出された射出光を、赤色光、緑色光及び青色光に分離する色分離部と、
入力された画像データに基づき、前記色分離部により分離された前記赤色光、前記緑色光及び前記青色光を変調して画像光を生成する光変調部と、
前記色分離部により分離された前記赤色光の光量を検出する検出部と、
前記光源駆動部を駆動する駆動電流と、前記検出部により検出される前記赤色光の光量との関係を対応づけた第1テーブルと、前記光源駆動部を駆動するPWM信号のデューティー比と、前記検出部により検出される前記赤色光の光量との関係を対応づけた第2テーブルとを記憶する記憶部と、
前記光源駆動部を駆動する駆動パラメーターを生成する光源制御部と、
操作を受け付ける受付部と、を備え、
前記光源制御部は、
入力された画像データの1フレームの平均輝度に基づいて、前記固体光源が出力可能な最大光量に対する割合を示す第1パラメーターを生成する第1輝度設定部と、
前記受付部で前記固体光源の光量を一定にする指示と、一定の光量の指定とを前記受付部により受け付けた場合、前記一定の光量の指定に基づいて、前記固体光源が出力可能な最大光量に対する割合を示す第2パラメーターを生成する第2輝度設定部と、を備え、
前記光源制御部は、予め設定された条件が成立した場合、前記光源駆動部を駆動する駆動電流を最大に設定すると共に、PWM信号のデューティー比を100%に設定して前記固体光源を駆動し、前記検出部により検出された検出値を基準値として前記記憶部に記憶させ、
前記第2輝度設定部は、前記固体光源の光量を一定にする指示と、前記一定の光量の指定とを前記受付部により受け付けた場合、前記光源駆動部を駆動する駆動電流を最大に設定すると共に、PWM信号のデューティー比を100%に設定して前記固体光源を駆動し、前記検出部により検出された検出値と、前記基準値と、前記一定の光量の指定とに基づき、前記第2パラメーターを生成し、
前記光源制御部は、前記第1パラメーターが示す前記固体光源の光量の最大光量に対する割合と、前記第2パラメーターが示す前記固体光源の光量の最大光量に対する割合との積算結果に基づいて前記第1テーブル及び前記第2テーブルを参照し、前記駆動電流と、前記PWM信号のデューティー比とを制御する前記駆動パラメーターを生成する、ことを特徴とするプロジェクター。 - 前記光源制御部は、前記予め設定された条件が成立した場合に、前記固体光源を予め設定された駆動条件で駆動させ、前記検出部により検出された光量に基づいて前記第1テーブル及び前記第2テーブルに登録された値を更新する、ことを特徴とする請求項1記載のプロジェクター。
- 前記光源制御部は、前記予め設定された条件が成立した場合に、前記固体光源を複数の駆動条件で駆動させ、各駆動条件で前記固体光源を駆動させた場合に前記検出部で検出される光量に基づいて、前記光源駆動部を駆動させる駆動パラメーターを、前記複数の駆動条件ごとに算出する、ことを特徴とする請求項1又は2記載のプロジェクター。
- 前記光源制御部は、前記複数の駆動条件として、前記固体光源を駆動する駆動電流と、前記固体光源の点灯及び消灯を切り替えるPWM信号のデューティー比とのいずれか一方を変更して、前記光源駆動部を駆動させる駆動パラメーターを、前記複数の駆動条件ごとに算出する、ことを特徴とする請求項3記載のプロジェクター。
- 前記光源制御部は、前記プロジェクターの電源をオフする際に実行される電源オフシーケンスにおいて、前記光源駆動部の駆動パラメーターを生成する、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプロジェクター。
- 前記光源制御部は、前記受付部により受け付けた入力によって指定されるタイミングで、前記光源駆動部の駆動パラメーターを生成する、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプロジェクター。
- 固体光源と、前記固体光源を駆動する光源駆動部と、前記固体光源により射出された射出光を、赤色光、緑色光及び青色光に分離する色分離部と、入力された画像データに基づき、前記色分離部により分離された前記赤色光、前記緑色光及び前記青色光を変調して画像光を生成する光変調部と、を備えるプロジェクターの制御方法であって、
前記色分離部により分離された前記赤色光の光量を検出する検出ステップと、
予め設定された条件が成立した場合に、前記光源駆動部を駆動する駆動電流を最大に設定すると共に、PWM信号のデューティー比を100%に設定して前記固体光源を駆動し、前記検出ステップにより検出された検出値を基準値に設定する基準値設定ステップと、
入力された画像データの1フレームの平均輝度に基づいて、前記固体光源が出力可能な最大光量に対する割合を示す第1パラメーターを生成する第1生成ステップと、
前記固体光源の光量を一定にする指示と、一定の光量の指定とを受け付けた場合、前記一定の光量の指定に基づいて、前記固体光源が出力可能な最大光量に対する割合を示す第2パラメーターを生成する第2生成ステップと、
前記第1パラメーター及び前記第2パラメーターの少なくとも一方に基づき、前記光源駆動部を駆動する駆動パラメーターを生成する駆動パラメーター生成ステップと、を有し、
前記第2生成ステップは、前記固体光源の光量を一定にする指示と、一定の光量の指定とを受け付けた場合、前記光源駆動部を駆動する駆動電流を最大に設定すると共に、PWM信号のデューティー比を100%に設定して前記固体光源を駆動し、前記検出ステップにより検出された検出値と、前記基準値と、前記一定の光量の指定とに基づき、前記第2パラメーターを生成し、
前記駆動パラメーター生成ステップは、
前記第1パラメーターが示す前記固体光源の光量の最大光量に対する割合と、前記第2パラメーターが示す前記固体光源の光量の最大光量に対する割合との積算値を算出し、
前記光源駆動部を駆動する駆動電流と、前記検出ステップにより検出される前記赤色光の光量との関係を対応づけた第1テーブルと、前記光源駆動部を駆動するPWM信号のデューティー比と、前記検出ステップにより検出される前記赤色光の光量との関係を対応づけた第2テーブルとを前記積算値に基づき参照し、前記駆動電流と、前記PWM信号のデューティー比とを制御する前記駆動パラメーターを生成する、ことを特徴とするプロジェクターの制御方法。
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