JP6650317B2 - 風力発電装置、ウィンドファームまたは風力発電装置の運転方法 - Google Patents

風力発電装置、ウィンドファームまたは風力発電装置の運転方法 Download PDF

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Description

本発明は風力発電装置、ウィンドファームまたは風力発電装置の運転方法に関するものである。
特許文献1に記載のように、風力発電の有力な制御方式の一つは風車ロータの回転数が可変な、可変速制御方式である。特許文献1では、発電機の回転数に応答して発電機のトルク指令が決定され、この指令に応答して、磁界オリエンテーション制御により発電機のトルクが制御されるとされている。特許文献1では、更にピッチ角も可変な可変速可変ピッチ制御方式に対応したものである。このような風車は一般に、風車ロータ回転数が定格回転数以上である場合に定格電力を発生するように設計されているが、短いなぎが発生して風車ロータの回転数が定格回転数よりも小さくなると、出力電力が定格電力よりも小さくなって発電効率の低下を招く。そこで、このような一定出力制御を行っている場合には、回転数が所定値より低下しても、ピッチ角が所定値以上の場合は、一定出力運転状態を維持するようにし、風速変動よる回転数低下に対してピッチを制御する。これにより短いなぎが生じても発電機の出力を一定に保つことができるようにするものである。
特開2009−068379号公報
特許文献1の様な制御は定格出力を出せるような高風速域で、風速が減少する場合には有効であるが、トルク制御を行う中風速域には適用が困難である。中風速域で風速が増加した場合、ロータの慣性があるため、回転数はすぐに上昇しない。この結果、風速に対してブレードの回転速度が相対的に遅い状態になるが、これはブレードの効率低下につながる。この結果、せっかくの風速増加をエネルギーとして有効に取り出す事ができない場合も生じてしまう。
風速発生頻度は、例えば図15のようになっている。この内、対象となる中風速域の発生頻度は図3に示すように、全体の2割前後となっている。これを出力で見た場合は、25%程度となる。出力向上には、こうした中風速域等での効率向上が図れることが望ましい。
本発明は、効率的に風力をエネルギーとして取り出すことが可能な風力発電システムまたはウィンドファームを提供することを目的とする。また、効率的に風力をエネルギーとして取り出すことが可能な風力発電システムの運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る風力発電装置は、風から生じる揚力を受けるブレードを有するロータを備える風力発電装置であって、前記風力発電装置または前記風力発電装置に搭載される機器を制御する制御装置を備え、前記制御装置は、前記ロータの回転数が定格回転数未満において前記風力発電装置における風速が増加し、かつ、前記ロータまたは前記ロータの回転に伴って回転する機器の回転数の増加量が既定値を下回る場合に、前記ロータの加速を妨げるブレーキを抑制することを特徴とする。
また、本発明に係るウィンドファームは上記風力発電装置を複数備えるウィンドファームであって、前記風力発電装置は、複数の前記風力発電装置間で通信が可能な通信手段を備え、一の前記風力発電装置が前記抑制指令を行っている際には、他の前記風力発電装置に通知し、前記他の風力発電装置は、前記通知結果に応じて前記ロータの加速を妨げるブレーキの抑制処理を異ならせることを特徴とする。
更に、本発明に係るウィンドファームの運転方法は、風から生じる揚力を受けるブレードを有するロータを備える風力発電装置の運転方法であって、前記ロータの回転数が定格回転数未満において前記風力発電装置における風速が増加し、かつ、前記ロータまたは前記ロータの回転に伴って回転する機器の回転数の増加量が既定値を下回る場合に、前記ロータの加速を妨げるブレーキを抑制することを特徴とする。
本発明によれば、効率的に風力をエネルギーとして取り出すことが可能な風力発電システムまたはウィンドファームを提供することが可能になる。また、効率的に風力をエネルギーとして取り出すことが可能な風力発電システムの運転方法を提供することが可能になる。
本発明に係る風力発電システムの構成図 周速比に対するパワー係数、トルク係数の関係の説明図 周速比に対する相対風速の関係の説明図 最適カーブ制御モードでの風速分布の一例 発電機回転数加速手段として発電機トルク一次抑制手段を用いる実施例の構成図 発電機回転数加速手段としてピッチ角一次フェザー化手段を用いる実施例の構成図 発電機回転数低下検知手段として風速増加検知手段を用いる実施例の構成図 Swinging・Door・Algorithmの説明図 各風速区分における計測風速の補正係数計算アルゴリズムの説明図 Box・Car・Algorithmの説明図 TSR(周速比)推定を用いた本発明の構成例 TSR推定のための計測風速レンジの設定例 発電機またはロータ回転数増加率計算手段を用いる本発明の実施形態の構成例 TSR推定値適正範囲逸脱検知手段を用いる本発明の実施形態の構成例 本発明をウィンドファームに適用する場合の実施例の説明図 風速発生頻度の分布の一例 ピッチ角一時微小フェザー化の説明図
以下、実施例を図面を用いて説明する。
図1は、本発明を適用した風力発電システムの構成を示す図である。風車はタワー101上に設置されたナセル108と、その中に収納される発電機102に変速機105を介して接続されたロータ104とで構成される。またロータ104はハブ106とブレード103とからなる。ナセル108には風向・風速計130が設置され,この計測データ150と発電機102またはロータ104の回転数に基づいて、タワー101内またはナセル108内に収納された制御装置120が、ブレード103のピッチ角109や発電機102の回転数やトルク、変速機105が可変速の場合はその変速比やナセルの向きをヨー駆動機構110で制御する。制御装置は、風力発電装置またはそれに搭載される機器を制御する。なお、変速機105を介さず、発電機102が直接、ロータ104と接続する構成の場合もある。また風向・風速計130は必ずしもナセル108に設置する必要はなく、近傍に設置したメットポール上に設置したものでも良い。図1にはカップ型と風見鶏を組み合わせた例を示したが、プロペラ型や超音波型など、他の方法でも良い。
本実施例における風力発電システムは風向・風速計130の計測データから制御装置120内に組み込まれた発電機回転数低下検知手段121で風速に対する発電機回転数の低下を検知し、その検出結果123を契機に、発電機回転数加速手段122で発電機の回転数の加速を促進する。発電機回転数低下検知手段121では、設計時点で決めた風速と回転数の関係から、風速に対応する回転数を基準に相対化した値を検出に用いる。尚、回転数の検出等は発電機やロータに限定されず、ロータまたはロータの回転に伴って回転する機器の回転数を検出等するものでも良い。この場合、演算等によって回転数を求めることが可能である。可変速型の風力発電システムの制御は一般に、特許文献1の図7にも示されるように、最適カーブ制御モードと定格回転数での回転を維持する定格値制御モードのどちらか一方の制御モードで実施される。なお、低風速域や定格制御モードへの移行領域で、特別な制御を行う事もあるが、基本的には高風速域で風の持つエネルギーを適切に受け流し、発電機の定格で運転する定格値制御モードと、定格回転数未満で回転する中風速域等で風の持つエネルギーを最大限、電力に変換するように運転する最適カーブ制御モードでの運転が基本となる。本発明の風力発電システムの制御装置120は、前述のような発電機回転数加速を最適カーブ運転モードにおいて実施する。
図2に風車の特性を示す。横軸は風速に対するブレード先端速度であるTip Speed Ratio(以下、TSR)を、縦軸に、風のエネルギーのどれだけの割合を電力に変換できるかを示すPower係数(以下、C)を示す。前述の最適カーブ制御では、理論上、図2(a)の実線ピーク部分、すなわち、図2(a)の例ではTSR≒8の部分で運転するように制御している。つまり、最適値との関係では、TSR<8の場合には、ブレード先端速度に対して風速が大きくなっていることになり、逆にTSR>8の場合には、ブレード先端速度に対して風速が小さくなっていることになる。
図2(b)には、C=8の時の風速を1とした場合の風速(Relative Wind Velocity)とTSRの関係を示している。図3は最適カーブ制御モードでの風速頻度分布の一例を示している。最頻値である6.2m/sで最適な制御をしている条件で、風速がステップ上に変化したと過程した場合のTSRとその時のC値は図の横軸の下部に示した通りとなる。Cが約0.43となるTSR=6とTSR=11の発生頻度は、TSR=6すなわち風速が回転数に比べて大きい場合の方が多いことが分かる。また、最適カーブ運転制御がうまくいっておらず、風速変動前の状態でTSR=7のような状態になっていると、変動前風速を最頻値6.2m/sとした場合、風速7.2m/sでTSR=6、風速8.7m/sでTSR=5となる。TSR=5の場合、C=0.37であり、TSR=8の場合に比べ80%程度の低効率運転状態になる。
風速が減少してTSRが上昇した結果、効率が下がる場合、風がロータに与えるエネルギー自体の低下とも相まって、ロータの回転数は低下する。これはTSRの定義(風速の逆数に比例)から、TSRの低下に直結する。従って、風速減少によるTSR増加は、回転数減少で補正される事となる。すなわちTSRを一定に保とうとする自己制御性を持つ。
風速が増加してTSRが減少した結果、効率が下がる場合、風がロータに与え得るエネルギー自体は増えているので、多少の効率低下があってもロータの回転数を増加させるため、TSRは増加し、こちらのケースでも自己制御性を持つ。しかし、風速減少の場合と違って、風による入力エネルギーの増加に対して効率減少しており、両者が逆に作用する点で風速減少の場合とは異なる。風速が増加した場合であってもロータの回転動作には慣性があるため、回転数は直ちには上昇しない。従って、TSRに関して言うと、分母の風速は大きくなるが、分子のブレード先端速度が追従できない時間が存在する。この場合、TSRは最適値よりも減少する。試行実験として、風速4.5m/sでTSR=6で運転している状況から、風速が急増してステップ状に9m/sになった場合、TSR=3となる。この場合のトルク効率(図2点線参照)は0.042であり、TSR=6におけるトルク効率0.07に対して0.6倍程になる。風の持つ運動エネルギーは4倍になっており、本来であれば、急速に回転数が上昇するところ、2.4倍程度のトルクしか取り出すことができない状態になっている。最終的には適正な出力になるはずだが、TSR=8あるいは6を保った運転に比べると、緩慢な加速となることが推測される。その間に取り出せるエネルギーも回転数とトルクの積であることから、TSRを適正に制御できている場合に比べて小さくなってしまう。
図1における発電機回転数加速手段122を発電機トルク一時抑制手段1322で実現した構成を図4に示す。
該図における発電機トルク一時抑制手段1322は、前述のような風速増加の場合での
発電機等の回転機器の回転数の増加量が規定値を下回ったり、或いは一定または低下によるトルク係数やパワー係数低下に対して、発電機トルクを一時的に抑制することで発電機およびロータの加速を促し、係数低下を抑制する事で、風の持つエネルギーの取り出しを促進する。発電機トルクを一時的に抑制することでロータの加速を妨げるブレーキが抑制される。
数1にTSRの定義を示す。また、数2にロータおよび発電機の運動方程式を示す。
また数3にトルク係数とパワー係数の関係を示す。
Figure 0006650317
Figure 0006650317
Figure 0006650317
発電機トルク一時抑制手段122を導入する目的は、風速増加に対してTSRが適正値からずれないように維持する事である。従って風速変動発生以前に適正な状態で運転できているとすれば、理想的にはTSRの時間微分をゼロにするような制御をすればよい。数1より、この条件は数4のように表すことができる。
Figure 0006650317
なお、ここでrは変速機105の変速比、Rはロータ104の半径、Vwは風速、ρは空気密度、ηは発電機102のトルクが変速機105を通じてロータ104の軸に伝わる効率を表す。Cはトルク係数、Cはパワー係数、ωは発電機回転速度である。Jはロータ104および変速機105、発電機102の回転子の、ロータ軸周りで合成した慣性モーメントを表す。数4に数2、数3を代入すると、数5を得ることができる。
Figure 0006650317
数6は最適カーブ制御モードにおける発電機回転数と発電機トルクの関係を表す。
Figure 0006650317
数5の右辺第一項を式変形すると、数6に示した最適カーブ制御モードにおける発電機トルクと一致するため、TSRを維持するための発電機トルクの補正量は数5の右辺第二項となる。この場合、dVw/dtは計測できないため、差分で評価する。
ピッチ制御機能を有する風力発電システムにおける本発明の実施例を図5に示す。ピッチ角一時微小フェザー化手段1422で、発電機回転数低下検知時に、ピッチ角を一時的にフェザー側に動かすようにしてもよい。±2度程度であれば、パワー係数やトルク係数の絶対値には大きな差がないが、パワー係数およびトルク係数がピークとなるTSRを変更することができる。たとえばピッチ角が0の近傍であれば、ピークとなるTSRを±1程度変更することができる。これにより風のエネルギーをロータ回転トルクに変換する効率の低下を抑制できる。このようなピッチ角変更を一時的に行えば、発電機トルクを一時抑制するとの同じ効果を得ることができる。以下、本方式をピッチ角一時微小フェザー化と呼ぶ事にする。
次にピッチ角一時微小フェザー化の原理について図16を用いて簡単に説明する。1601はブレード断面示す。ブレード断面1601は、ロータの回転面1604上で、回転速度ベクトル1603のように紙面を左方向へ移動する。これに対して風速ベクトルが1602のように、紙面の下から上に向かって吹いていると、ブレードに対する風のベクトルは1608で表すことができる。ブレードの前縁と後縁をつなぐ直線である翼弦1605と、このベクトル1608がなす角を迎角1606と呼ぶ。一方、ロータ回転面1604と翼弦1605のなす角はピッチ角1607と呼ぶ。
発電機の回転数が風速に対して相対的に小さい状況では、図の風速ベクトル1602が長くなる状況、またはベクトル1603が短くなる状況に対応するため、風のベクトル1608が図より立ち上がった状態となる。これにより、迎角1606は大きくなる。このような状況では、正常な状況よりブレードの下側から風を受ける形になるため、抵抗が大きくなる。これが図2における低TSR部での効率低下の原因であり、極端な状況では、ブレード上側の流れが剥離して失速現象を起こし、急峻な効率低下となる。
ピッチ角一時微小フェザー化は、図の破線で示すブレード1610のようにすることに相当する。ベクトル1603と1608が変わらなくても、ピッチ角1607を大きくする分、迎角1606を小さくできる。これにより、ブレードの下側から風を受けずに済むようになるため,ロータの加速を妨げるブレーキが抑制される。よって、効率低下を抑制でき、発電機トルクを抑制しないでも、ロータを加速させることなどができる。
本実施例において、発電機回転数低下検知手段121を風速増加検知手段1521で実現した構成を図6に示す。
次に風速増加検知手段1521の実施例について図7を用いて説明する。図2で示したように、ある運転状態に対する急な風速増を検知することが必要となる。そのため、前記の「ある運転状態」に対応する現状の把握と、そこからの急激な変動を、極力少ないサンプリングで(風速急増後、できるだけ遅延なく)検知することが必要となる。
以下では、本実施例に適用可能で急激な変動を少ないサンプリング数で検知可能な幾つかの手法について説明する。以下で説明するSDAやBCA、BSAは、移動平均やLPF(Low Path Filter)のような方式と異なり、オンライン処理を前提とした時系列データの非可逆アルゴリズムである。当該アルゴリズムにおける変化点を検出することで風速の増加を短時間で検知する。LPFなどでは、過去の計測データと最新計測データの荷重和として、フィルタ出力を決めるため、最新計測データが、過去のデータに比べてよほど顕著に変化しない限り、フィルタ出力が最新計測データだけで大きく変化することはない。これに対して、SDAやBCA,BSAでは、最新計測データが特異かどうかを判断する基準として過去のデータを使っているだけであるため、遅延なく風速のトレンドやそこからの急変を検出できる点に特徴があり、本実施例のように風速増加を極力早く検知してカウンターアクションとしての発電機トルク一時抑制を行う場合には有効な方法となる。無論、LPFや移動平均のパラメータを実績データに基づいて適切に調整して構成する形態を排除するものではなく、これらを用いて急変を検出しても良い。
図7は風速急増検知手段の実施例として、SDA(Swinging Door Algorithm)を適用した例を示す。SDA自体は任意の時系列データに適用できるアルゴリズムだが、本図において、横軸は時刻tを表し、縦軸は風速を表している。SDAでは、初期サンプル401に対して、上下に閾値δだけずれた上側ヒンジ点402と下側ヒンジ点403、並びに、これらを軸として動く上側ドア406と下側ドア405を計算上想定する。次の時刻でサンプル点404を計測すると、これらのドア405、406がサンプル点404を通るようにドアの開き具合を決定する。この時の状態を図中Lower door(1),Upper door(1)として示した。それ以降の計測データをサンプリングする度に、サンプル点401以降の計測データがすべて上側ドア406と下側ドア405の間に入るように、上側ドア406、下側ドア405ともに開く方向にだけ移動させて行く。このようにした時、上側ドア406と下側ドア405が将来方向(図中右方向)で交わらなくなった時点、図7の例では点407を計測した時点で、その直前のサンプル点408を新たな初期サンプルとして、前述の処理を繰り返す。点407より将来では、上側ドアと下側ドアは離れる方向に行くので、両者は将来方向(図中右方向)で交わることはない。
本実施例の風速増加検知手段1521に、このようなSDAを適用する場合、サンプル点407を計測した時点で、サンプル点401からサンプル点408までのトレンドと、それとは異なる傾向を持つサンプル点408からサンプル点407までのトレンドを比較し、これが一定の条件を満たす場合に、風速急増として判定するようにすればよい。
ここで風速急増と判定するための一定の条件とは、例えば図7の座標系では、点401から点408へのベクトル(以下、ベクトル401408と呼ぶ)と、点408から点407へのベクトル(ベクトル408407)を計算し、それらの余弦を計算する。二つのベクトルの余弦の最大値は1であり、その場合、ベクトルの方向が完全に一致する。時間-風速空間上のベクトルなので、ベクトル401408とベクトル408407が90度以上の角度になることはないため、余弦の最小値は0である。ベクトル401408に対してベクトル408407の向きが急激に変わる場合、これらの成す角は90度に近くなり、余弦はゼロに近づく。従って風速の急増を検知するためには、これらが一定の値を下回る状況を検知できればよい。ただし、急減と急増を区別する必要がある。図の例では、風速増加はベクトル408407が上向きになることに対応するので、ベクトル401408よりベクトル408407の方が、位相が反時計回りに回っている場合を検知すればよい。
なお、この値は図7に示した閾値δや風速変動の大きさ、サンプリング周期などの関係で決まるものであるため、あらかじめ値を決めることはできないが、過去の実績データを用いれば、事前に調整できる。
なお、基本的なSDAを適用する実施例は前述の通りだが、点401と点407までの距離に比べて、点401から上側ドア406と下側ドア405の交点までの距離が、所定値を超える場合に、直前のサンプル点408を新たな初期サンプルとして、前述のような風速急増を検知するようにしても良い。つまりドアが開ききるのではなく、ある程度開いた時点で初期サンプルを更新するようにしても良い。また、本発明の風速増加検知手段121では、増加側への変動だけを効率的に検出したいので、ヒンジ点402、403を決めるための閾値δを上側と下側で違う値に設定しても良い。
SDA以外にも、BCA(Box Car Algorithm)やBSA(Back Slop Algorithm)を用いて風速急増を検出してもよい。BCAは図9に示すように初期サンプル401を中心に上下に所定の幅を持つ矩形を考え、そこから逸脱するサンプルを探索する。尚、BCAも任意の時系列データに適用できるアルゴリズムだが、図9における縦軸は風速を表す。BSAは、図9に示した矩形701を平行四辺形にしたものである。なお、この場合の平行四辺形の傾いた辺の傾きは、現在の初期サンプル点401とその前の初期サンプル点とを結ぶ直線の傾きを用いる。
図2の説明で示したように、初期の運転状態に対して風速が急増してTSRが小さくなることが効率低下につながるが、特に初期の運転状態におけるTSRが6や5等、最適点よりも小さな値となっている状態において風速が増加すると、パワー係数Cの低下の度合いが大きくなる。このように、初期の状態による風速急増時の影響の違いを考慮した検出手段について、図8を用いて説明する。
図8は風速の補正係数を計算する処理を示す。初めにステップ501で最適カーブ制御を行う状態での各風速に対して計測データを分類する。分類結果をヒストグラムで表すと例えば図3のようになる。次に各区間jに対して、その区間の風速を持つデータのTSRの期待値Ej[・]を計算し、TSRの設計値TSRoptを割って、換算係数C(j)を求める。最適カーブ制御モードにおけるデータを図8のステップに基づいて分析した結果は、制御が設計通りに機能しているのであれば、実際のTSRの平均値は、ほぼ設計値通りとなると期待することができる。よって、演算した換算係数を用いて風速計測値を補正し、TSRを評価すると、平均的にはTSRoptとなるが、時にTSRoptより小さな値を一定期間維持するような状態となることもある。この様な場合にも、例えば図10に示すように、TSR推定手段124と、TSR推定結果及び風速増加検知手段1521の結果を元にして発電機トルク一時抑制手段122を起動する手段125、を加えた構成とし、風速増加量が所定値以上となる条件を前述した風速急増の検出条件に加える事で、通常(すなわち平均的な運転状態)より、風速増加の影響を受けやすい状況での風速増加を検知することができる。
補正済み風速を用いたTSR評価値を図11に示したようなレンジと対応させ、レンジに応じて風速増加の検出条件を変更するようにしても良い。たとえば、TSRが設計最適8に対して7など、通常運用より大幅に小さい値の時は、風速増加の検出条件である余弦の閾値(以下、抑制閾値)を大きく、1に近い値に設定し、TSRが通常運用に近い場合は、よほど大きな風速増加がないと反応しないように抑制閾値を小さく設定すると言った対応ができる。このようにすることで、TSRが通常運用より小さく、効率低下の影響が大きい場合は、小さめの風速増加に対してもトルク一時抑制を行うように構成することができる。この例の様に段階的に抑制閾値を異ならせても良く、または連続的に抑制閾値を異ならせても良い。
また、風速増加検知手段1521のその他の実施形態として、図12に示すようにしても良い。即ち、発電機回転数(1001)、ロータ回転数(1101)、発電機出力(1104)も計測し、風速増加検知手段で風速増加検知時に、発電機乃至ロータの回転数増加率計算手段126で、サンプル点408とサンプル点407のそれぞれと同じタイミングでの発電機出力と、発電機回転数またはロータ回転数を用いて増加比率を計算して出力する(1102)。手段127では発電機またはロータの回転数増加比率(1102)が所定値より小さいかどうか判定し、そのような場合に発電機トルクを一時抑制するようにしてもよい。なお、発電機またはロータの回転数増加比率が所定値より大きい場合は、風速の増加に追随して発電機またはロータの回転数が増えているため、特段の対応は行わない。また風速増加検知手段1521からの通知以降、サンプル点408の時点の発電機回転数またはロータ回転数と、サンプル時刻407の発電機回転数またはロータ回転数を比較し、増加率を計算して出力する(1103)ようにしても良い。増加率が極端な場合には、風速増加を検知しても回転数が増加しない場合に、発電機トルクを一時抑制するようにしてもよい。このようにすることで、乱れた風況で、風向・風速計130近傍の風速だけが増加した場合に、トルクを抑制してしまう誤操作を抑制することができる。
次に発電機トルク一次抑制手段1322について説明する。前述のような風速増加検知手段121では、増加の開始時点のサンプル408とその直後の増加検知の起因となったサンプル407を検出できるので、数7のようにして、発電機トルク一時抑制手段1322の出力を設定することができる。
Figure 0006650317
数7を見るとわかるように、分母と分子にVwを含んでおり、風速計測値の比の形になっている。図1に示したようにナセルに設置した風速計はロータの回転やナセル形状の影響で、ブレード設計の際に考える風速とは異なる値が計測される場合がある。しかし、このような比の形をとることで、その影響を緩和して、数7で示されるように、TSRを一定に保つために必要な風速の相対的な増加だけを検出できるという効果も期待できる。
次に発電機トルク一時抑制手段1322のトルク抑制開始後の制御について説明する。トルク抑制量の継続時間は少なくとも1サンプリング周期以上あれば良い。風速増加の継続はSDAやBCA,BSAでの計測を継続することで判定できるため、前述した初期サンプル401の更新のタイミングまで、継続してトルクを抑制してもよい。またトルク抑制の結果、発電機の回転数が所定の量だけ増加するまで継続してもよい。あるいは、一定のパターンで徐々に抑制量を低下させるように制御してもよい。一定のパターンの一例としては、検出直後は数7のような形で抑制をかける(その時の抑制量をAとする)。その後、トルク制御量を更新する度(初回をi=0と表し、以降の更新の度にiをインクリメントするとする)に、抑制量を半減する(A/(b^i)、b=2)ような形で抑制量を低減し、終了条件に達した場合には、抑制を停止するようにする方法がある。なお、1/3倍であれば、b=3とすればよい。その他、ステップ幅をAとしたステップ応答に対する一時遅れで抑制量を決めても良い。
回転数や発電機出力などを抑制終了条件とする場合は、図8、図11を用いて説明したように過去の計測データを風速で分類し、その各風速域での平均回転数やその分散に基づいて、平均回転数−分散×a、a=0.9などといった形で設定すればよい。前述の半減のようなパターンを設定する場合は、サンプリング周期との関係で前述のb値や一次遅れの時定数を決める必要がある。10秒程度の風速変動を捕らえたい場合は、1秒から数秒程度で抑制を停止して本来の状態に戻すべきであると考えるが、そのような考え方さえ決めれば、b値や時定数を決定することができる。
また図10で示したように、風速を補正してTSR評価値を計算する場合には、発電機トルク一時抑制手段1322では、補正済み風速を用いたTSR評価値が所定量以上増加するまでトルク抑制を継続したり、所定値を上回るまでトルク抑制を継続したりするようにしてもよい。この場合たとえば、平均TSRが設計値である8となるように補正をかけたとすれば、7.5を超えるまで抑制を継続するといったように設定すればよい。
図12に示した実施例の場合、発電機トルク一時抑制手段1322では、風速増加に対する発電機出力と発電機またはロータの回転数の増加の比率が所定範囲以内になるまでトルク抑制を継続するようにしてもよい。
なお、本発明の発電機トルク一時抑制手段1322の説明において、抑制開始や抑制終了のタイミング、ならびに抑制終了に至る抑制パターンの説明は、トルク抑制だけに限らず、ピッチ角微少フェザー化という抑制手段を用いた場合にも適用できる。
本実施例によれば、風速の急増などで、ブレードの回転速度が風速に対して相対的に遅くなり、ブレードの効率が低下した状態になっても、トルク低減によるロータ加速の促進や、ピッチ角変更による効率低下の抑制で、フレード回転数が相対的に低い状態を早期に解消でき、風速に見合ったエネルギーを取り出せる運転状態をより早く達成することができる。
本発明の第2の実施例を、図13を用いて説明する。図13は、風速増加検知手段1521を用いず、推定TSR異常検知手段821を用いる。推定TSR異常検知手段821では、たとえば推定したTSRが適正範囲から逸脱することを検知する。本発明においては、TSR推定値の適正範囲逸脱のみで、発電機トルク一次抑制手段1322の起動または停止を実施する。風速急増や急減が、TSRが適正値から外れる主な要因となるが、風速の変化には様々なパターンがあり、季節により風況が変化する場合などには、随時、抑制閾値やSDAの閾値δなどの調整が必要となる場合も考えられる。本実施例によれば、前述したTSR推定値を用いて、運転状態を監視し、風速に対して回転数が、通常の運用と比べ遅くなっている状況を検出できるので、風速の変動パターンのような応答の速い現象ではなく、それによって影響される挙動の比較的遅いロータの運転状態に基づいて、発電機トルクを一時的に抑制できるので、頻繁な抑制閾値やSDAのδの調整などを実施せずに、低TSR時に回転数を増加させ、通常の運転状態に近づける事ができる。これにより少ない調整で風力をロータ回転トルクや電力に変換する効率の低下を抑制できる。またTSRや風速の増加量に応じてブレーキの抑制程度を異ならせることも有効であり、特に、TSRが出力が最大となる際の先端速度よりも低くなるほどブレーキの抑制程度を大きくすると良い。
本発明の第三の実施例を、図14を用いて説明する。図14は、本発明をウィンドファームに適用した実施例である。ウィンドファームは風車901〜906のような、実施例1または実施例2で説明した特徴を持つ風力発電装置で構成される。本実施例では風車の制御装置921〜926に、風速増加の検知ならびに、それに対するトルク抑制の効果を通知する機能を持たせる。各風車901〜906は、制御装置921〜926を結ぶLAN910と枝線通信線911〜916でつながっており、前記の風速増加と抑制効果の通知を、自風車の識別情報とともに少なくとも同報で通知する。風車のロケーションと風向に基づき、後方の風車に1対1やマルチキャスト形式で送信してもよい。
他の風車からの抑制およびその結果の通知を受信した風車の制御装置921〜926は、その内容や結果に基づき自風車901〜906のロータの加速を妨げるブレーキの抑制処理を異ならせる等、制御を調整する。たとえば抑制閾値を標準で緩め(少ない風速増加で検知する)に設定した場合、トルクを抑制した結果が良ければ、抑制閾値を維持する。一方,抑制効果がなかった場合や小さい場合は、抑制閾値を厳しい値に更新する。これにより顕著な風速増加が検知されたり、初期のTSR低下が顕著だったりした場合を除き、ローカルな風速計測結果に基づいてトルクを一時抑制しないようにさせる事が出来る。一方、風速増加検知の閾値を標準で厳しく設定した場合、トルクを抑制した結果が良ければ、風速増加検知の抑制閾値を緩めに更新し、抑制効果がなかった場合は、抑制閾値を維持するようにしても良い。
ここで、抑制結果の通知内容としては、トルク一時抑制の継続中である事を例えばトルク指令値更新のタイミングなどの一定時間間隔で継続的に通知するという方法がある。通知が継続している場合、初期のトルク抑制の効果がなかった事になるため、初めて通知を受けた時は、トルク抑制の抑制閾値を緩くし、継続した通知を受けるたびに、たとえば、
初期の修正量を毎回半減させると言った形で徐々に抑制閾値を元に戻すといった運用を行うようする。
また、トルク抑制を所定のパターンで実施する場合は、実施終了後の効果を通知するようにしても良い。実施終了後の効果としては、発電機回転数の増加量や増加率、TSR推定値の増加量や増加率、発電機出力の増加量や増加率を用いてもよい。
このようにすると、他の風車の検出した風速の急増に対して、より高速に応答出来るようになるとともに、誤検出や間違ったトルク抑制を低減する事が出来る。
また、図8に示したのと同様な方法で、各風速域jにおける平均発電機回転数や発電機出力を求めておき、発電機トルク一時抑制やピッチ角の一時微小フェザー化の後の発電機回転数や発電機出力の、前記平均値との差や平均値に対する比率を、実施終了時の効果として通知しても良い。更に図8のような処理の中で、平均発電機回転数や発電機出力を求める際、その標準偏差も求めておき、発電機トルク一時抑制やピッチ角一時微小フェザー化の後の発電機回転数や発電機出力と平均値との差を、この標準偏差で正規化した値を実施終了時の効果として通知しても良い。
複数の発電機から抑制の開始や終了が非同期で通知されるので、たとえば、他の発電機からの通知で抑制閾値の調整を行っていない状態を初期状態と呼ぶとき、この初期状態で最初に受信した抑制開始通知のIDを記憶し、以降、このIDのみに注目して抑制閾値の修正を行うようにすれば、非同期通知を前提としたパラメータ調整の難しさを排除し、試運転時などの調整で、いくつかの風車の組合せに関する実験を通じ、通知に対して、どの程度、抑制閾値を緩和するかを決定できる。
また、他の実施例としては、通知を受けた風車制御装置120で、受信した通知に含まれるID情報から、通知をおこなった発電機を識別し、別途事前に用意したテーブルを参照して、抑制閾値の調整量の補正を行うようにしても良い。これにより自身から遠い風車で検出した風速急増の情報より、近くの風速急増の影響を強くすることができる。たとえば距離の二乗に反比例して重みを小さくするといった方法がある。
前述のように一つの風車からの通知を優先する方式において、遠くの風車からの通知で特性閾値の調整を開始していても、近くの風車からの通知があれば、それに乗り換えるという方式をとっても良い。
また、一つの風車に限定せず、複数の風車から通知を受けて、抑制閾値の調整を常に実施するようにしても良い。この場合、遠くの風車の影響を小さくするように、風車に応じた重み係数を設定するようにしても良い。また、同時に複数の通知の影響を受ける可能性があるため、一つの風車に限定する場合にくらべ、調整量を小さく設定しておいても良い。
たとえば、一つの風車に限定する場合にくらべ、ファームの風車の台数をNとすると、1/Nにするといった方法をとっても良い。
なお、本実施例では、発電機が6つの例を示したが、2個以上の任意の数でも、本発明を適用する事ができる。
なお、前述のように余弦を用いる場合に閾値を緩くするとは、閾値を1に近づける事を意味する。
120…風車制御装置、102…発電機、ロータ…104、変速機…105、風向・風速計…130、発電機設計相対回転数低下検知手段…121、発電機回転数加速手段…122、発電機トルク一時抑制手段…1322、ピッチ角一時微小フェザー化手段…1422、風速増加検知手段…1521、TSR推定値適正範囲逸脱検知手段…821、TSR推定手段…124

Claims (13)

  1. 風から生じる揚力を受けるブレードを有するロータを備える風力発電装置であって、
    前記風力発電装置または前記風力発電装置に搭載される機器を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記ロータの回転数が定格回転数未満において前記風力発電装置における風速が増加し、かつ、前記ロータまたは前記ロータの回転に伴って回転する機器の回転数の増加量が既定値を下回る場合に、前記ロータの加速を妨げるブレーキを抑制することを特徴とする風力発電装置
  2. 請求項に記載の風力発電装置であって、前記ロータの回転数が定格回転数未満において前記風力発電装置における風速が増加し、かつ、前記ロータまたは前記ロータの回転に伴って回転する機器の回転数が一定または低下する場合に、前記制御装置は前記ブレーキを抑制することを特徴とする風力発電装置
  3. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の風力発電装置であって、
    前記風力発電装置における風速の増加は、時系列データの非可逆圧縮アルゴリズムにおける変化点検出方法を用いて検知することを特徴とする風力発電装置
  4. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の風力発電装置であって、
    前記ブレードの先端速度を推定する推定手段を備え、
    推定した前記先端速度または風速の増加量に応じて前記ブレーキの抑制程度を異ならせることを特徴とする風力発電装置
  5. 請求項に記載の風力発電装置であって、
    推定した前記先端速度が、出力が最大となる際の先端速度よりも低くなるほど前記ブレーキの抑制程度を大きくすることを特徴とする風力発電装置
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の風力発電装置であって、
    前記ロータの回転エネルギーを用いて発電する発電機を備え、
    前記制御装置は、前記風力発電装置における風速が増加した際に前記発電機トルク抑制することを特徴とする風力発電装置
  7. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の風力発電装置であって、前記制御装置は、前記風力発電装置における風速が増加した際に前記ブレードのピッチ角指令値をフェザー側に変化させることを特徴とする風力発電装置
  8. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の風力発電装置を複数備えるウィンドファームであって、
    前記風力発電装置は、複数の前記風力発電装置間で通信が可能な通信手段を備え、
    一の前記風力発電装置が前記抑制指令を行っている際には、他の前記風力発電装置に通知し、前記他の風力発電装置は、前記通知結果に応じて前記ロータの加速を妨げるブレーキの抑制処理を異ならせることを特徴とするウィンドファーム
  9. 請求項に記載のウィンドファームであって、
    前記他の風力発電装置は、異なる複数の風力発電装置から前記通知を受けた場合、自身に近い位置の風力発電装置からの通知を優先することを特徴とするウィンドファーム
  10. 風から生じる揚力を受けるブレードを有するロータを備える風力発電装置の運転方法であって、
    前記ロータの回転数が定格回転数未満において前記風力発電装置における風速が増加し、かつ、前記ロータまたは前記ロータの回転に伴って回転する機器の回転数の増加量が既定値を下回る場合に、前記ロータの加速を妨げるブレーキを抑制することを特徴とする風力発電装置の運転方法
  11. 請求項10に記載の風力発電装置の運転方法であって、
    前記ブレードの先端速度を推定し、
    推定した前記先端速度が、出力が最大となる際の先端速度よりも低くなるほど前記ブレーキの抑制程度を大きくすることを特徴とする風力発電装置の運転方法
  12. 請求項10ないし11のいずれか1項に記載の風力発電装置の運転方法であって、
    前記風力発電装置における風速が増加した際に前記ロータの回転エネルギーを用いて発電する発電機のトルク抑制することを特徴とする風力発電装置の運転方法
  13. 請求項10ないし12のいずれか1項に記載の風力発電装置の運転方法であって、
    前記風力発電装置における風速が増加した際に前記ブレードのピッチ角指令値をフェザー側に変化させることを特徴とする風力発電装置の運転方法
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