JP6646858B2 - インパクト回転工具 - Google Patents

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Description

本発明は、ボルトやナットなどのねじ部材を間欠的な回転衝撃力により締め付けるインパクト回転工具に関する。
メカニカル方式のインパクト回転工具は、モータ出力で回転するハンマがアンビルを回転方向に打撃することで出力軸に間欠的な回転衝撃力を発生させて、ねじ部材を締め付ける。またインパクト回転工具の一種であるオイルパルス工具は、モータ出力で回転するライナが油室間に圧力差を生じさせることで出力軸に間欠的な回転衝撃力を発生させて、ねじ部材を締め付ける。インパクト回転工具は組立工場などで使用されるため、ねじ部材の締付トルクは、ユーザにより設定された値となるように正確に制御される必要がある。
締付トルクの制御精度を高めるためには、出力軸にトルク測定手段を設けて実際の締付トルクを直接測定することが好ましいが、工具の高コスト化および大型化を招くという問題がある。そのため従来より、締付トルクが設定値になったことを推定することでモータを自動停止するシャットオフ機能を備えたインパクト回転工具が提供されている。特許文献1は、インパクト機構による打撃を検出する打撃検出手段と、打撃検出手段で検出された打撃数をカウントして、カウントした打撃数が、ユーザが設定した締付トルクに対応する打撃数になるとモータを自動停止させる制御手段を備えたメカニカル方式のインパクト回転工具を開示する。
特開2009−83038号公報
メカニカル方式のインパクト回転工具が被締結部材の面上に複数のボルトを締結する場合、先にボルトを締結した部位が相対的に沈み込むことで、後からボルトを締結する部位が元の状態から若干傾く。この傾いた部位にボルトを締結する際、インパクト回転工具は、被締結部材の傾きによる負荷を受けることで、ボルトの着座前にインパクト機構による打撃を開始することがある。また被締結部材やボルトの塗装を削り取りながらボルトを締結する場合や、ボルトと被締結部材との間にばねワッシャなどが挟み込まれている場合も、インパクト回転工具は、ボルトの着座前にインパクト機構による打撃を開始することがある。これらの場合に、インパクト回転工具が、ユーザが設定した締付トルク値に対応する打撃(衝撃)数(以下、「シャットオフ衝撃数」とも呼ぶ)でモータを自動停止させると、ボルト着座前の負荷によって打撃数を消化していることで、締結後のボルトの締付トルク値が、ユーザが設定した締付トルク値に到達しないことがある。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、ユーザが設定した締付トルク値でねじ部材を締結するべく、シャットオフ衝撃数を適切に補正する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のインパクト回転工具は、モータ出力によってアンビルに間欠的な回転衝撃力を発生させるインパクト機構と、インパクト機構のシャットオフ衝撃数を設定する設定部と、インパクト機構によりアンビルに加えられた衝撃を検出する衝撃検出部と、衝撃検出部で検出された衝撃数をカウントして、カウントした衝撃数がシャットオフ衝撃数になるとモータの回転を停止させる制御部と、インパクト機構の1回の衝撃によるアンビル回転角を取得する回転角取得部と、を備える。制御部は、回転角取得部により取得されたアンビル回転角が所定の閾値となったとき又は所定の閾値を下回ったときの衝撃数にもとづいて、設定されたシャットオフ衝撃数を補正する。
本発明によれば、シャットオフ衝撃数を適切に補正する技術を提供できる。
実施形態に係るインパクト回転工具の構成を示す図である。 ハンマがアンビルに回転方向の打撃を加える様子を示す図である。 目標トルク値とシャットオフ衝撃数の対応関係を示す図である。 アンビル回転角と衝撃数との関係を示す図である。 アンビル回転角と衝撃数との関係を比較するための図である。 アンビル回転角に対して設定される閾値を示す図である。
図1は、本発明の実施形態に係るメカニカル方式のインパクト回転工具の構成を示す。インパクト回転工具1において、電力はバッテリパックに内蔵された充電電池により供給される。駆動源であるモータ2はモータ駆動部11により駆動され、モータ2の回転出力は、減速機3によって減速されて駆動軸5に伝達される。駆動軸5には、カム機構(図示せず)を介してハンマ6が連結され、ハンマ6は、ばね4により出力軸8を備えるアンビル7に向けて付勢される。
ハンマ6とアンビル7との間に所定値以上の負荷が作用しない間は、ハンマ6とアンビル7とが回転方向に係合し、ハンマ6は、駆動軸5の回転をアンビル7に伝達する。しかしながらハンマ6とアンビル7との間に所定値以上の負荷が作用すると、ハンマ6がカム機構によりばね4に抗して後退し、ハンマ6とアンビル7との係合状態が解除される。その後、ばね4による付勢とカム機構による誘導により、ハンマ6は回転しながら前進してアンビル7に回転方向の打撃を加える。インパクト回転工具1において、ばね4、駆動軸5、ハンマ6およびカム機構は、モータ出力によってアンビル7および出力軸8に打撃を加えて、アンビル7および出力軸8に間欠的な回転衝撃力を発生させるインパクト機構9を構成する。
インパクト回転工具1において、制御部10、設定部15、回転角取得部19、導出部20などの構成は、制御基板に搭載されるマイクロコンピュータなどにより実現される。制御部10は、モータ2の回転を制御する機能を有する。操作スイッチ16は、ユーザにより操作されるトリガスイッチであって、制御部10は、操作スイッチ16の操作によりモータ2のオンオフを制御するとともに、操作スイッチ16の操作量に応じた駆動指示をモータ駆動部11に供給する。モータ駆動部11は、制御部10から供給される駆動指示によりモータ2の印加電圧を制御して、モータ回転数を調整する。
衝撃検出部12は、インパクト機構9によりアンビル7に加えられた衝撃を検出する。たとえば衝撃検出部12は、ハンマ6がアンビル7を打撃することによる衝撃を検出する衝撃センサと、衝撃センサの出力を増幅して制御部10に供給する増幅器を含んで構成されてよい。たとえば衝撃センサは、圧電式ショックセンサであって衝撃に応じた電圧信号を出力し、増幅器は、出力された電圧信号を増幅して制御部10に供給する。なお衝撃検出部12は、別の構成を採用してもよく、たとえば打撃音を検出することで、インパクト機構9によりアンビル7に加えられた衝撃を検出する音センサであってもよい。
回転角検出部18は、モータ2および/またはアンビル7の回転角を検出する。実施形態において回転角検出部18は、モータ2の回転角を検出する磁気ロータリエンコーダであってよい。回転角検出部18は、モータ回転角検出信号を回転角取得部19に供給する。実施形態において回転角取得部19は、モータ回転角検出信号から、アンビル7の回転角を取得する機能を有する。ここで回転角取得部19は、インパクト機構9による衝撃ごとにアンビル7が回転する角度を取得する。以下、1回の衝撃によりアンビル7が回転する角度を、単に「アンビル回転角」と呼ぶ。
図2(a)〜図2(c)は、ハンマ6がアンビル7に回転方向の打撃を加える様子を示す。ハンマ6は、前面から立設する一対のハンマ爪6a、6bを有し、アンビル7は、中心部から径方向に延びる一対のアンビル爪7a、7bを有する。
図2(a)は、ハンマ爪とアンビル爪とが周方向に係合した状態を示す。ハンマ爪6aおよびハンマ爪6bは、それぞれアンビル爪7aおよびアンビル爪7bに係合して、矢印Aで示す方向に回転力を加える。
図2(b)は、ハンマ爪とアンビル爪との係合状態が解除された状態を示す。係合状態においてハンマ6とアンビル7の間に所定値以上の負荷が作用すると、ハンマ6はカム機構(図示せず)により後退し、ハンマ爪6aとアンビル爪7aとの係合状態、およびハンマ爪6bとアンビル爪7bとの係合状態がそれぞれ解除される。
図2(c)は、ハンマ爪がアンビル爪を打撃してアンビル7を回転させた状態を示す。ハンマ爪6a、6bとアンビル爪7a、7bとの係合状態が解除されると、ハンマ6は矢印Aで示す方向に回転しながら前進して、ハンマ爪6a、ハンマ爪6bが、それぞれアンビル爪7b、アンビル爪7aを打撃する。この打撃衝撃によりアンビル7は、l1とl2のなす角度φだけ回転し、このときハンマ6の回転角は(π+φ)となる。
そこで回転角取得部19は、以下の式1を用いて、衝撃間のモータ回転角θから、1衝撃あたりのアンビル回転角φを取得できる。回転角取得部19は、インパクト機構9による衝撃があったことを制御部10から通知され、回転角取得部19は、通知されたタイミングで、モータ回転角検出信号から衝撃間のモータ回転角θを導出する。
Figure 0006646858
ここでηは減速機3による減速比を示す。
ハンマ6がアンビル7を打撃するたびに、ねじ部材の締付トルクは大きくなるため、打撃衝撃ごとに取得されるアンビル回転角φは徐々に小さくなる傾向を示す。
回転角取得部19は、衝撃間のモータ回転角θを用いて1回の衝撃によるアンビル回転角φを取得できるが、アンビル回転角φの取得精度は、モータ回転角θの検出精度に依存する。本来であれば衝撃ごとにアンビル回転角φは徐々に小さくなっていくところ、モータ回転角θの検出精度が低ければ、アンビル回転角φが前回衝撃によるアンビル回転角より大きく計算されるようなことも生じうる。そこで回転角取得部19は、連続するK回の衝撃によるK個のアンビル回転角を移動平均処理することで、1回の衝撃によるアンビル回転角φを取得してもよい。移動平均処理を行うことで、回転角取得部19は、信頼性の高いアンビル回転角φを取得することが可能となる。
実施形態では、回転角取得部19が、モータ回転角検出信号からアンビル回転角φを取得するが、別の例では回転角検出部18が、アンビル7の回転角を直接検出してもよい。このとき回転角取得部19は、回転角検出部18から供給されるアンビル回転角検出信号にもとづいて、衝撃間のアンビル回転角φを取得できる。
ユーザは作業開始前に、作業対象に応じた目標締付トルク値(以下、単に「目標トルク値」とも呼ぶ)をインパクト回転工具1に設定する。締付作業中、インパクト回転工具1は、衝撃検出部12で検出された衝撃数をカウントし、カウントした衝撃数が目標トルク値に対応する衝撃数(シャットオフ衝撃数)になると、モータ2の回転を自動停止させるシャットオフ機能を実行する。
シャットオフ衝撃数記憶部17は、目標トルクの各設定値に対応するシャットオフ衝撃数を記憶する。シャットオフ衝撃数記憶部17は、たとえば30ステップの設定値のそれぞれに対応するシャットオフ衝撃数を記憶する。このことはユーザが作業対象に応じて、30ステップの締付トルク値の中から1つを選択できることを意味する。シャットオフ衝撃数記憶部17はマスターテーブルとして構成され、記憶内容は更新不可とされてよい。設定部15は、シャットオフ衝撃数記憶部17の記憶内容を参照して、インパクト機構9のシャットオフ衝撃数を設定する機能を有する。
図3は、シャットオフ衝撃数記憶部17に記憶されている目標トルク値とシャットオフ衝撃数の対応関係を示す。たとえば目標トルク値が60[Nm]に設定される場合、設定部15は、シャットオフ衝撃数記憶部17の記憶内容を参照して、シャットオフ衝撃数を「64回」と設定する。
なおシャットオフ衝撃数記憶部17は、目標トルク値に対応するシャットオフ衝撃数を設定部15が導出するための情報またはデータを記憶していればよく、たとえば目標トルク値からシャットオフ衝撃数を演算して求めるための計算式を記憶していてもよい。従来より、インパクト回転工具による締付トルクは打撃数の平方根に比例することが知られている。そのためインパクト回転工具1の製造メーカは、所定のねじ部材および被締結部材を用いて複数の締付トルク値を実現するためのシャットオフ衝撃数を測定して、計算式における比例定数であるトルク係数kを求め、シャットオフ衝撃数記憶部17に記憶させてもよい。
受付部14はユーザによる操作入力を受け付け、設定部15に供給する。受付部14は無線通信モジュールを有し、ユーザは工具付属のリモートコントローラを用いて、インパクト回転工具1に対する操作入力を行う。なお工具本体に操作ボタン類やタッチパネルが設けられ、受付部14が、ユーザによる操作入力を受け付けてもよい。
作業開始前、ユーザはリモートコントローラを用いて目標トルク値を選択する。受付部14が目標トルク値の選択入力を受け付けると、設定部15はシャットオフ衝撃数記憶部17の記憶内容を参照して、目標トルク値に対応するシャットオフ衝撃数を導出し、制御部10に供給する。実施形態において、設定部15がシャットオフ衝撃数を導出して制御部10に供給し、制御部10がシャットオフ衝撃数をモータ2の回転制御に利用できる状態にすることを、シャットオフ衝撃数の設定処理と呼ぶ。
作業中、制御部10は衝撃検出部12の出力電圧を監視し、衝撃検出部12の出力電圧が打撃判定電圧Vthを超えると、インパクト機構9による打撃によりアンビル7に間欠的な回転衝撃力が発生したことを判定する。制御部10は、回転衝撃力が生じたことを判定すると、その判定結果を回転角取得部19に通知する。なお制御部10は、衝撃検出部12の出力電圧と打撃判定電圧Vthとを比較するコンパレータを有し、コンパレータの出力から、アンビル7に間欠的な回転衝撃力が発生したことを判定してよい。
制御部10は、衝撃検出部12で検出された衝撃数をカウントする。制御部10は、カウントした衝撃数がシャットオフ衝撃数になると、モータ2の回転を自動停止させる。このときねじ部材の締付トルク値は、ユーザが設定した目標トルク値となっている必要がある。
作業対象であるねじ部材と被締結部材によっては、ねじ部材が被締結部材に着座する前に、ハンマ6とアンビル7との間に所定値以上の負荷(以下、「途中負荷」とも呼ぶ)が生じて、ハンマ6がアンビル7を打撃することがある。この場合、制御部10がシャットオフ衝撃数でモータ2の回転を停止させると、途中負荷により打撃(衝撃)数を消化しているために、締結後のボルトの締付トルク値が、ユーザが設定した目標トルク値に到達しない。そこで実施形態の制御部10は、途中負荷が発生した場合に、設定部15により設定されたシャットオフ衝撃数を適切に補正する機能を有している。
図4は、アンビル回転角と衝撃数との関係を示す図である。インパクト回転工具1の製造メーカは、複数の締付トルク値を実現するためのシャットオフ衝撃数を測定する際に、アンビル回転角と衝撃数の関係もあわせて測定する。アンビル回転角と衝撃数との関係は、図示しない記憶部に記憶される。途中負荷が存在しなければ、ラインL1に示されるように、打撃が開始されてからしばらくの間は、打撃ごとにアンビル回転角が大きく減少し、その後、打撃ごとのアンビル回転角の減少率が小さくなる傾向がある。
図5は、アンビル回転角と衝撃数との関係を比較するための図である。ラインL2は、ねじ部材の着座前に途中負荷が存在した場合に取得されるアンビル回転角と衝撃数との関係を示している。ラインL2に示すように、途中負荷が存在する場合には、インパクト機構9が途中負荷に対して打撃を発生させるため、ねじ部材の着座時には既に衝撃数を消化してしまう。途中負荷に対して消化した衝撃数を「n回」とすると、図3に示すようにシャットオフ衝撃数が「64回」に設定されている場合には、ねじ部材の着座後の衝撃数が(64−n)回となり、締付トルク値が目標トルク値よりも不足することが生じうる。
そこで実施形態では、制御部10が、途中負荷に消化された衝撃数をシャットオフ衝撃数に加算することで、設定部15により設定されたシャットオフ衝撃数を補正する処理を実施する。この補正処理で制御部10は、アンビル回転角の所定の閾値を利用する。制御部10は、回転角取得部19により取得されたアンビル回転角が所定の閾値となったとき又は所定の閾値を下回ったときの衝撃数にもとづいて、設定部15により設定されたシャットオフ衝撃数を補正する。
図6は、アンビル回転角に対して設定される閾値Thを示す。閾値Thは、途中負荷よりも大きな負荷に対応するアンビル回転角に設定される。つまり回転角取得部19により取得されるアンビル回転角が閾値Thとなったとき又は閾値Thを下回ったときには、既にねじ部材が着座して、締付が行われている状態となっているように閾値Thが設定される。閾値Thは、デフォルト値として定められていてよいが、ユーザがリモートコントローラを用いて設定できてもよい。
基準衝撃数記憶部21は、1回の衝撃によるアンビル回転角が閾値Thとなるまでの衝撃数を記憶する。以下、この衝撃数を「基準衝撃数」と呼ぶ。ラインL1において、アンビル回転角が閾値Thとなるまでの基準衝撃数はN1である。このことは、途中負荷がない場合に衝撃数がN1となると、アンビル回転角が閾値Thとなることを示す。
なおユーザが閾値Thを設定する場合、受付部14が閾値Thの設定入力を受け付けると、導出部20が、図4に示すアンビル回転角と衝撃数との関係から、基準衝撃数N1を導出して、基準衝撃数記憶部21に記憶させてもよい。
一方、途中負荷が存在する締付作業においては、ラインL2を参照して、回転角取得部19により取得されたアンビル回転角が閾値Thとなったとき又は閾値Thを下回ったときの衝撃数はN2である。制御部10は、基準衝撃数N1と実際の衝撃数N2との差(N2−N1)を、補正衝撃数として算出する。この補正衝撃数は、実際のアンビル回転角が閾値Thとなるまでの間に、途中負荷を乗り越えるために消化された衝撃数に相当する。そこで制御部10は、算出した補正衝撃数をもとに、シャットオフ衝撃数を補正する。具体的に制御部10は、シャットオフ衝撃数に補正衝撃数を加算することで、シャットオフ衝撃数を補正する。
図6において、ラインL3は、ラインL1を補正衝撃数分だけ右側に平行移動したものである。実際のアンビル回転角が閾値Thを示すとき、ねじ部材は既に着座して締付されているため、ラインL2で示すアンビル回転角は、衝撃数N2以降の打撃により、ラインL3に示す関係にしたがって実質的に推移することになる。
実施形態において、アンビル回転角の閾値Thは、基準衝撃数N1が所定値以上となるように設定されることが好ましい。たとえば回転角取得部19が、連続するK回の衝撃によるK個のアンビル回転角を移動平均処理することでアンビル回転角φを取得する場合、打撃開始から(K−1)打撃目までは、正確なアンビル回転角φを取得することが難しい。そのため閾値Thは、基準衝撃数がK以上となるように設定されることが好ましい。
また図4でラインL1に示されるように、アンビル回転角は、打撃が開始されてからしばらくの間は大きく減少し、その後、減少率が小さくなる傾向がある。ラインL1では、10打目以降から減少率が小さくなる傾向が示されているが、閾値Thは、アンビル回転角の減少率が所定値以下となるときのアンビル回転角に設定されてもよい。アンビル回転角の減少率が所定値以下となっている場合には、ねじ部材の締付が開始されている可能性が高く、アンビル回転角の減少率を基準に閾値Thを設定することも有効である。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施形態で説明したように、制御部10は、アンビル回転角が閾値Thとなったとき又は閾値Thを下回ったときの衝撃数N2にもとづいてシャットオフ衝撃数を補正する。制御部10は、カウントする衝撃数がシャットオフ衝撃数となった時点で、まだアンビル回転角が閾値Thとなっていない場合には、モータ2の回転を停止せず、継続することが好ましい。このような状況は、たとえばボルトの全長にわたって途中負荷が存在する場合や、シャットオフ衝撃数が少なく設定されるケースで生じうる。この場合、制御部10は、シャットオフ衝撃数に到達後もモータ2の回転を継続し、アンビル回転角が閾値Thとなったとき又は下回った時点で補正衝撃数を算出して、シャットオフ衝撃数を補正し、補正したシャットオフ衝撃数でモータ2の回転を制御する。
また実施形態のインパクト回転工具1は、駆動源として電動モータであるモータ2を搭載しているが、他の種類のモータ、たとえばエアモータを搭載してもよい。また実施形態のインパクト回転工具1はメカニカル方式の回転工具であるが、他の種類のインパクト回転工具、たとえばオイルパルス工具であってもよい。
本発明の態様の概要は、次の通りである。
本発明のある態様のインパクト回転工具(1)は、モータ出力によってアンビル(7)に間欠的な回転衝撃力を発生させるインパクト機構(9)と、インパクト機構のシャットオフ衝撃数を設定する設定部(15)と、インパクト機構によりアンビルに加えられた衝撃を検出する衝撃検出部(12)と、衝撃検出部で検出された衝撃数をカウントして、カウントした衝撃数がシャットオフ衝撃数になるとモータの回転を停止させる制御部(10)と、インパクト機構の1回の衝撃によるアンビル回転角を取得する回転角取得部(19)とを備える。制御部(10)は、回転角取得部(19)により取得されたアンビル回転角が所定の閾値Thとなったとき又は所定の閾値Thを下回ったときの衝撃数にもとづいて、設定部(15)により設定されたシャットオフ衝撃数を補正する。
インパクト回転工具(1)は、1回の衝撃によるアンビル回転角が所定の閾値となるまでの基準衝撃数を記憶する基準衝撃数記憶部(21)をさらに備えてよい。制御部(10)は、基準衝撃数と、回転角取得部により取得されたアンビル回転角が所定の閾値となったとき又は所定の閾値を下回ったときの衝撃数との差である補正衝撃数をもとに、シャットオフ衝撃数を補正してよい。このとき制御部(10)は、シャットオフ衝撃数に補正衝撃数を加算することで、シャットオフ衝撃数を補正してよい。
なおアンビル回転角の所定の閾値は、基準衝撃数が所定値以上となるように設定されることが好ましい。また回転角取得部(19)は、連続するK回の衝撃によるK個のアンビル回転角を移動平均処理することで、1回の衝撃によるアンビル回転角を取得するものであってよく、このときアンビル回転角の所定の閾値は、基準衝撃数がK以上となるように設定されることが好ましい。
1・・・インパクト回転工具、2・・・モータ、3・・・減速機、6・・・ハンマ、7・・・アンビル、9・・・インパクト機構、10・・・制御部、12・・・衝撃検出部、15・・・設定部、17・・・シャットオフ衝撃数記憶部、18・・・回転角検出部、19・・・回転角取得部、21・・・基準衝撃数記憶部。

Claims (5)

  1. モータ出力によってアンビルに間欠的な回転衝撃力を発生させるインパクト機構と、前記インパクト機構のシャットオフ衝撃数を設定する設定部と、前記インパクト機構によりアンビルに加えられた衝撃を検出する衝撃検出部と、一つのねじ部材の締付作業において前記衝撃検出部で検出された衝撃数をカウントして、カウントした衝撃数がシャットオフ衝撃数になるとモータの回転を停止させる制御部と、前記インパクト機構の1回の衝撃によるアンビル回転角を取得する回転角取得部と、を備えたインパクト回転工具であって、
    前記回転角取得部により取得されたアンビル回転角が所定の閾値となったとき又は所定の閾値を下回ったときの衝撃数にもとづいて、前記制御部は、前記設定部により設定されたシャットオフ衝撃数を補正する、
    ことを特徴とするインパクト回転工具。
  2. 1回の衝撃によるアンビル回転角が所定の閾値となるまでの基準衝撃数を記憶する基準衝撃数記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、基準衝撃数と、前記回転角取得部により取得されたアンビル回転角が所定の閾値となったとき又は所定の閾値を下回ったときの衝撃数との差である補正衝撃数をもとに、シャットオフ衝撃数を補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインパクト回転工具。
  3. 前記制御部は、シャットオフ衝撃数に補正衝撃数を加算することで、シャットオフ衝撃数を補正する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のインパクト回転工具。
  4. アンビル回転角の所定の閾値は、基準衝撃数が所定値以上となるように設定される、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のインパクト回転工具。
  5. 前記回転角取得部は、連続するK回の衝撃によるK個のアンビル回転角を移動平均処理することで、1回の衝撃によるアンビル回転角を取得するものであって、
    アンビル回転角の所定の閾値は、基準衝撃数がK以上となるように設定される、
    ことを特徴とする請求項4に記載のインパクト回転工具。
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