JP6646382B2 - デジタル信号の送信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、衛星放送及び地上放送並びに固定通信及び移動通信の技術分野に関するものであり、特に、デジタル信号の送信装置に関する。
現在運用されている各種規格のデジタル放送のうち、衛星放送を例にとれば、複数の放送衛星事業者が独立したトランスポートストリーム(TS)を多重した信号を、放送衛星に備えた衛星中継器を介することにより伝送する。衛星デジタル放送で採用されている規格としては、ISDB−S、DVB−S2などがある。以下、送信装置はこれらの規格に適合した一般化したものとして説明する。
図3は、衛星放送における衛星中継器を用いた伝送システムの構成を示すブロック図である。地球局側に設置された送信装置1から映像・音声・データ放送などを多重した放送波信号が実衛星2にアップリンクされ、実衛星2を経由した放送波信号は、各家庭の受信装置3‐1〜3‐Nへダウンリンクされる。実衛星2内の衛星中継器は、入力マルチプレクサ(IMUX)フィルタ21、進行波管増幅器(TWTA)22、出力マルチプレクサ(OMUX)フィルタ23等を具備しており、当該衛星中継器で受信した放送波信号をIMUXフィルタ21にて1チャンネル分ごとの帯域抽出を行い、TWTA22において利得制御を行った後、OMUXフィルタ23で不要周波数成分を抑圧し、後続の合成器(図示せず)により全チャンネル分の放送波信号として合成し、受信装置3‐1〜3‐Nへ放送波信号を送信する。
図3に示す実衛星2内の衛星中継器における信号歪みについて説明する。IMUXフィルタ21は、衛星中継器にて受信したアップリンク信号から各チャンネルの周波数に対応した放送波信号を抽出する帯域通過フィルタであり、群遅延歪みが発生する。TWTA22は、IMUXフィルタ21にて抽出された各チャンネルの放送波信号に対して、電力増幅を行うが、図4に示すような非線形特性となるAM/AM歪み及びAM/PM歪みが発生する。OMUXフィルタ23は、TWTA22において増幅した放送波信号に対し不要な周波数成分を抑圧する帯域通過フィルタであり、群遅延歪みが発生する。
TWTA22の電力増幅処理は、入力レベルと出力レベルの間の関係が比例関係となる線形特性であることが望ましいが、入力レベルが上がるにつれて、出力レベルの利得が小さくなり、ある入力レベルを超えると、出力レベルが低下する非線形特性を示す。この出力レベルが低下し始める直前の動作点を、一般に、飽和出力動作点(又は、出力飽和点)と云い、TWTA22における電力効率が最も良くなる。
そのため、衛星放送においては、π/2シフトBPSKを含むBPSKやπ/4シフトQPSKを含むQPSK、8PSKといったPSK変調を利用する場合、TWTA22は飽和出力動作点で動作するよう、TWTA22に前置される減衰器(図示せず)によって入力レベルが調整される。また、16APSKや32APSKといったAPSK変調の場合、振幅方向の歪に影響を受けやすく、TWTA22の飽和出力動作点付近では所要C/Nの劣化が大きくなるため、出力レベルを前置減衰器により飽和出力動作点より下げた状態(一般に、出力バックオフと称される)で運用される。
そこで、衛星中継器の歪補償機能を有する送信装置1を構成し、実伝送路の歪補償を行う技法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。図5は、特許文献1に記載された、衛星中継器の歪補償機能を有する従来の送信装置1を概略的に示すブロック図である。尚、図5の送信装置1は特許文献1による送信装置が備える変調器に係る構成のみを図示している。この図5に示す送信装置1は、所定の符号化を施したデータ信号(以下、単にデジタル信号とも称する)に対して、シリアルのビット列をパラレルに変換するシリアル/パラレル変換(S/P)部11と、所定の変調方式に応じてマッピングするマッピング部12と、歪補償を行う歪補償部4と、直交変調を施す直交変調部13と、を備える。
歪補償部4は、疑似伝送路部41と、遅延部42と、第1ベクトル加算部43と、第2ベクトル加算部44と、を備える。
疑似伝送路部41は、図3に示す実衛星2内の衛星中継器内の歪補償対象機器ごとに対応して模擬した擬似構成機器を備えており、各擬似構成機器は、各歪補償対象機器の位相及び振幅の周波数特性や非線形特性を近似した入出力特性を有している。即ち、疑似伝送路部41は、入力マルチプレクサ(IMUX)フィルタ45、進行波管増幅器(TWTA)46、及び出力マルチプレクサ(OMUX)フィルタ47を具備しており、マッピング部12で所定の変調方式に応じたマッピングを行って得られた信号点系列からなるデジタル信号から、IMUXフィルタ45によって1チャンネル分の帯域抽出を行い、TWTA46により利得制御を行って、OMUXフィルタ47で不要周波数成分を抑圧する。これにより、疑似伝送路部41は、送信するデジタル信号の信号点のマッピング後の理想信号点に対して、実衛星2内の衛星中継器によって生じうる信号点のずれを模擬した信号点のIQ信号を送出する。
第1ベクトル加算部43は、疑似伝送路部41から送出される、送信するデジタル信号の信号点のマッピング後の理想信号点に対する信号点のずれを誤差ベクトルとしてシンボルごとに生成する。
遅延部42は、マッピング部12による信号点のマッピング後の信号点を、第1ベクトル加算部43により算出した誤差ベクトルで補償するために、タイミング調整する。従って、遅延部42は、疑似伝送路部41によって生じる遅延量Dと同一の遅延量でタイミング調整するように機能する。
第2ベクトル加算部44は、マッピング部12による信号点のマッピング後の信号点を、第1ベクトル加算部43により算出した誤差ベクトルで補償した信号点に変換する。
歪補償部4において求められた信号点座標は、直交変調部13へ入力され、直交変調部13は、第2ベクトル加算部44によって誤差ベクトルで補償した信号点で直交変調し、所定の変調方式による変調波信号を生成する。生成された変調波信号は、実衛星2に向けてアップリンクされる。
尚、所定の変調方式とは、π/2シフトBPSKを含むBPSK、π/4シフトQPSKを含むQPSK、8PSK、16APSK、32APSK、あるいは更に多値のPSKやAPSKなどを含み、QAMはAPSKの一種であるからQAMも含まれる。マッピング部12はこれらの変調方式に対応したマッパを用いることができる。
したがって、図5に示す送信装置1によれば、図6に示すように、マッピング部12によるマッピング後の信号点(同図に示すS1)は理想信号点に割り当てられ、疑似伝送路部41内のIMUXフィルタ45、TWTA46、及びOMUXフィルタ47を通過させることで(同図に示すS2〜S4)、誤差ベクトルが得られる。そして、この誤差ベクトルに対し当該理想信号点を基準に点対称となる逆方向の誤差ベクトルを用いて、遅延部42を経た理想信号点のIQ信号に対し第1ベクトル加算部43、及び第2ベクトル加算部44により歪補償を行った信号点が得られる(同図に示すS5)。この歪補償後の信号点座標で直交変調部13により直交変調した変調波信号は、実衛星2内の衛星中継器におけるIMUXフィルタ21、TWTA22、及びOMUXフィルタ23を通過すると(同図に示すS6〜S8)、当該理想信号点に近づけることができる。このように、歪補償部4を経て、直交変調部13により生成された変調波信号は、実衛星2で加わる歪みベクトルの逆ベクトルを理想信号点に予め加算してから変調されているため、実衛星2で歪みベクトルが加わると、この逆ベクトルと相殺され、受信される信号点は理想信号点と近い信号点となる。
特開2010−136254号公報
従来の特許文献1による送信装置における歪補償では、疑似伝送路部により、歪み要因となる各歪補償対象機器用の誤差ベクトルを求め、非線形特性を含むにも関わらずそれを一括して理想信号点に加算するため、疑似伝送路部における電力増幅器(上記例ではTWTA46)への入力電力と実伝送路(上記例では実衛星2内の衛星中継器)における電力増幅器(上記例ではTWTA22)への入力電力との間に差が出てしまうことがある。そのため、対応する電力増幅器の動作点が異なることで、実伝送路での誤差と疑似伝送路部において想定していた誤差が完全には一致せず、実伝送路を通過後の信号点と理想信号点とのずれの発生につながり(図6参照)、結果として所要C/Nの劣化要因となる。
本発明の目的は、上述の問題に鑑み、歪補償における電力増幅器の非線形特性の影響を抑えつつ、送信装置側で衛星中継器等による歪を補償することにより、受信装置側での信号点配置のずれ幅を小さくし、より所要C/N劣化の小さいデジタル信号の送信装置を提供することにある。
本発明は、送信装置側で、送信するデジタル信号(所定の符号化を施した変調前の信号)に対して、所定の変調方式毎に理想信号点にマッピングした後、疑似伝送路部により実伝送路上の歪を補償するよう構成する際に、歪要因を持つ実伝送路上の複数の歪補償対象機器の各々に対応する疑似構成機器について、実伝送路で信号が通過する並びとは逆の順番で信号を通過させるよう構成する。このように、各疑似構成機器の歪補償処理を順次行うことによって、疑似伝送路部における電力増幅器の動作点と実伝送路における電力増幅器の動作点とを近づけることが可能となり、歪補償効果を改善する。これにより、所要C/Nの劣化を改善することが期待できる。
即ち、本発明による送信装置は、所定の実伝送路を介して受信装置に向けてデジタル信号を送信するために、該デジタル信号を所定の変調方式で変調する送信装置であって、実伝送路上の予め定めた複数の歪補償対象機器の入出力特性についてそれぞれ近似した入出力特性を有し、当該複数の歪補償対象機器の接続順とはそれぞれ逆の順序で縦属接続関係にある複数の疑似構成機器と、当該複数の疑似構成機器の各々における通過後の信号点と通過前の信号点との差分をそれぞれ誤差ベクトルとして求め、当該デジタル信号の理想信号点に対し当該逆の順序で縦属接続関係にある複数の疑似構成機器の順に順次、前記誤差ベクトルの逆ベクトルを加算することにより、当該逆の順序で縦属接続関係にある複数の疑似構成機器の順にそれぞれ歪補償した信号点に変換するベクトル演算手段と、当該複数の疑似構成機器ごとに当該逆ベクトルを加算するタイミングを調整するタイミング調整手段と、当該歪補償した信号点のデジタル信号を直交変調する直交変調手段と、を備えることを特徴とする。

また、本発明による送信装置において、前記複数の歪補償対象機器は、当該入出力特性に関して1以上の非線形特性を示す機器と1以上のフィルタ特性を示す機器とを含むことを特徴とする。
また、本発明による送信装置において、前記複数の歪補償対象機器は、既知の入出力特性を有する中継器、電気機器、光学機器、又はこれらの組み合わせを含むことを特徴とする。
また、本発明による送信装置において、前記所定の変調方式は、ASK、PSK、若しくはAPSKを含むことを特徴とする。
本発明によれば、とりわけ実伝送路に非線形歪が含まれる場合や非線形歪の影響に弱い多値振幅位相変調のときに、所要C/Nの劣化を大きく改善する効果を奏する。
本発明による一実施例の送信装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明による一実施例の送信装置におけるベクトル演算を示す図である。 衛星放送における衛星中継器を用いた伝送システムの構成を示すブロック図である。 実衛星の進行波管増幅器(TWTA)の無変調波信号におけるAM/AM及びAM/PM特性を示す図である。 従来の送信装置の概略構成を示すブロック図である。 従来の送信装置における歪補償を用いた場合の信号点遷移を示す図である。
本発明による一実施例の送信装置を説明する。尚、各図面において、同様な構成機器には同一の参照番号を付して説明する。
図1は、本発明による一実施例の送信装置1の概略構成を示すブロック図である。尚、図1の送信装置1は本発明による送信装置が備える変調器に係る構成のみを図示している。この送信装置1は、各種規格に準拠した一般化した送信装置である。本実施例の送信装置1は、図3に示す実衛星2における衛星中継器を介する伝送システムに適用可能な送信装置であり、既存の放送衛星に対して放送波信号を送信することができる。従って、本実施例の送信装置1は、実衛星2内の衛星中継器を介して受信装置3‐1〜3‐Nに向けてデジタル信号を送信するために、デジタル信号を所定の変調方式で変調する送信装置として構成される。
図1に示すように、本実施例の送信装置1は、送信するデジタル信号(所定の符号化を施した変調前の信号)に対して、シリアルのビット列をパラレルに変換するシリアル/パラレル変換(S/P)部11と、所定の変調方式毎にマッピングするマッピング部12と、本発明に係る歪補償部5と、直交変調を施す直交変調部13とを備える。ここで、シリアル/パラレル変換(S/P)部11、マッピング部12、及び直交変調部13は、図5に示した従来の送信装置1のものと同様に機能する。即ち、図1に示す本実施例の送信装置1は、図5に示す従来の送信装置1と比較して、歪補償部4の代わりに、これとは構成の異なる歪補償部5が設けられている点で相違する。
歪補償部5は、出力マルチプレクサ(OMUX)フィルタ用の歪補償部51と、進行波管増幅器(TWTA)用の歪補償部52と、入力マルチプレクサ(IMUX)フィルタ用の歪補償部53とを備え、図3に示す実衛星2の衛星中継器に搭載されるIMUXフィルタ21、TWTA22及びOMUXフィルタ23を歪補償対象機器とし、これらの接続順序と逆の順序で各歪補償部51,52,53が接続されている。
出力マルチプレクサ(OMUX)フィルタ用の歪補償部51は、遅延部511と、第1ベクトル加算部512と、第2ベクトル加算部513と、図3に示す実衛星2の衛星中継器に搭載されるOMUXフィルタ23の位相及び振幅の周波数特性(総括して、フィルタ特性とも称する)に近似した入出力特性を有する、出力マルチプレクサ(OMUX)フィルタ514と、を備える。
進行波管増幅器(TWTA)用の歪補償部52は、遅延部521と、第1ベクトル加算部522と、第2ベクトル加算部523と、図3に示す実衛星2の衛星中継器に搭載されるTWTA22のAM/AM特性及びAM/PM特性に近似した入出力特性を有する、進行波管増幅器(TWTA)524と、を備える。
入力マルチプレクサ(IMUX)フィルタ用の歪補償部53は、遅延部531と、第1ベクトル加算部532と、第2ベクトル加算部533と、図3に示す実衛星2の衛星中継器に搭載されるIMUXフィルタ21の位相及び振幅の周波数特性(即ち、フィルタ特性)に近似した入出力特性を有する、入力マルチプレクサ(IMUX)フィルタ534と、を備える。
OMUXフィルタ514は、マッピング部12から入力される理想信号点のデジタル信号を、実衛星2のOMUXフィルタ23を通過後のIQ信号点推定値に変換して送出する。
第1ベクトル加算部512は、OMUXフィルタ514の出力の信号点と理想信号点とのずれをOMUXフィルタ用の誤差ベクトルとしてシンボルごとに生成する。
遅延部511は、マッピング部12による信号点のマッピング後の信号点を、第1ベクトル加算部512による誤差ベクトルで歪補償するために、タイミング調整する。従って、遅延部511は、OMUXフィルタ部514によって生じる遅延量Dと同一の遅延量でタイミング調整するように機能する。
第2ベクトル加算部513は、マッピング部12による信号点のマッピング後の信号点を、第1ベクトル加算部512によるOMUXフィルタ用の誤差ベクトルで歪補償した信号点に変換しTWTA用の歪補償部52に送出する。
TWTA524は、OMUXフィルタ用の歪補償部51から入力されるOMUXフィルタ用の誤差ベクトルで歪補償した信号点を、実衛星2のTWTA22を通過後のIQ信号点推定値に変換して送出する。
第1ベクトル加算部522は、TWTA524の出力の信号点とOMUXフィルタ用の歪補償部51から出力される信号点とのずれをTWTA用の誤差ベクトルとしてシンボルごとに生成する。
遅延部521は、OMUXフィルタ514による誤差ベクトルで補償した信号点を、第1ベクトル加算部522による誤差ベクトルで更に歪補償するために、タイミング調整する。従って、遅延部521は、TWTA部524によって生じる遅延量Dと同一の遅延量でタイミング調整するように機能する。
第2ベクトル加算部523は、OMUXフィルタ514による誤差ベクトルで補償した信号点を、第1ベクトル加算部522による誤差ベクトルで補償した信号点に変換しIMUXフィルタ補償部53に送出する。
IMUXフィルタ部534は、TWTA用の歪補償部52から入力されるTWTA用の誤差ベクトルで補償した信号点を、実衛星2のIMUXフィルタ21を通過後のIQ信号点推定値に変換して送出する。
第1ベクトル加算部532は、IMUXフィルタ534の出力の信号点とTWTA用の歪補償部52から出力される信号点とのずれをIMUXフィルタ用の誤差ベクトルとしてシンボルごとに生成する。
遅延部531は、TWTA524の誤差ベクトルで補償した信号点を、第1ベクトル加算部533による誤差ベクトルで更に補償するために、タイミング調整する。従って、遅延部531は、IMUXフィルタ534によって生じる遅延量Dと同一の遅延量でタイミング調整するように機能する。
第2ベクトル加算部533は、TWTA524の誤差ベクトルで補償した信号点を、第1ベクトル加算部532による誤差ベクトルで補償した信号点に変換し直交変調部13に送出する。
直交変調部13は、IMUXフィルタ用の歪補償部53によって歪補償した信号点のデジタル信号を直交変調する。ここで云う所定の変調方式には、π/2シフトBPSKを含むBPSK、π/4シフトQPSKを含むQPSK、8PSK、16APSK若しくは32APSKを含む。
図2は、本実施例の送信装置1における歪補償によるIQ信号点の遷移を示す図である。図2に示すように、マッピング部12によるマッピング後の信号点(同図に示すS1)は理想信号点に割り当てられ、実伝送路は逆順でOMUXフィルタ514、TWTA524、及びIMUXフィルタ534の各疑似構成機器よりなる疑似伝送路部を通過させる際に、各疑似構成機器の入出力の度に誤差ベクトルを求めて歪補償し信号点を遷移させる(同図に示すS2〜S6)。そして、最終的に当該疑似伝送路部を経て歪補償を行った信号点が得られる(同図に示すS7)。この歪補償後の信号点座標で直交変調部13により直交変調した変調波信号は、実衛星2内の衛星中継器におけるIMUXフィルタ21、TWTA22、及びOMUXフィルタ23を通過すると(同図に示すS8〜S10)、図5に示した従来の送信装置1による歪補償よりも、当該理想信号点により近づけることができる。
このように、歪みの原因となる複数の歪補償対象機器に対しそれぞれの信号が通過する順番と逆に歪補償を行うことにより、特に、フィルタ特性を持つIMUXフィルタ21及びOMUXフィルタ23と、非線形特性を持つTWTA22の動作点について、その実衛星2内の実伝送路(衛星中継器)に対する、歪補償部5内の疑似伝送路部(OMUXフィルタ514、TWTA524、及びIMUXフィルタ534)のずれをより小さくすることができる。
尚、本実施例の歪補償部5における、OMUXフィルタ用の歪補償部51、TWTAフィルタ用の歪補償部52、及びIMUXフィルタ用の歪補償部53にそれぞれ備えられるOMUXフィルタ514、TWTA524、及びIMUXフィルタ534は、実衛星2内の衛星中継器の各歪補償対象機器を模擬したものであり、本願明細書中で云う「近似した」入出力特性とは、厳密に実衛星2内の各歪補償対象機器の入出力特性に対する同一性が要求されるものではない。
従って、IMUXフィルタ21、TWTA22、及びOMUXフィルタ23と同等の機能を有する限り、任意の態様で構成することができ、例えばTWTA22を用いる代わりに対応するデジタル値の信号を増幅変換するルックアップテーブルを格納したメモリで構成することもできる。また、IMUXフィルタ21及びOMUXフィルタ23はデジタルフィルタで構成することもできる。
また、上述の例では、歪補償対象とする機器が、IMUXフィルタ21、TWTA22、及びOMUXフィルタ23という明確に区分された構成となっているが、たとえば、IMUXフィルタが実際には複数のフィルタで構成されたものであっても、一体として性能が規定できるものであれば、1つの疑似構成機器として対応することが可能である。また伝送性能に与える影響の軽微な歪補償対象機器については無視し、影響の大きなものについてのみ疑似構成機器を構成することも可能である。また、歪補償対象機器は、上述した電気的なフィルタと増幅器の組み合わせた中継器以外の機器でもよく、例えば、既知の入出力特性を有する電気機器、光学機器、又はこれらの組み合わせであっても同様の補償効果が期待できる。
上述の実施例は、衛星デジタル放送に適用した場合を代表的な例として説明したが、同様にそれ以外の伝送路にも適用が可能である。
本発明によれば、伝送路歪みを好適に低減させることができるので、非線形歪補償装置及びデジタル変調装置などの専用化した装置としても構成でき、伝送歪を有する伝送路を介するデジタル信号の信号処理の用途に有用である。
1 送信装置
11 シリアル/パラレル(S/P)変換部
12 マッピング部
13 直交変調部
2 実衛星
21 入力マルチプレクサ(IMUX)フィルタ
22 進行波管増幅器(TWTA)
23 出力マルチプレクサ(OMUX)フィルタ
3‐1〜3‐N 受信装置
4 歪補償部
41 疑似伝送路部
42 遅延部
43 第1ベクトル加算部
44 第2ベクトル加算部
45 入力マルチプレクサ(IMUX)フィルタ
46 進行波管増幅器(TWTA)
47 出力マルチプレクサ(OMUX)フィルタ
5 歪補償部
51 OMUXフィルタ用の歪補償部
511 遅延部
512 第1ベクトル加算部
513 第2ベクトル加算部
514 OMUXフィルタ
52 TWTA用の歪補償部
521 遅延部
522 第1ベクトル加算部
523 第2ベクトル加算部
524 TWTA
53 IMUXフィルタ用の歪補償部
531 遅延部
532 第1ベクトル加算部
533 第2ベクトル加算部
534 IMUXフィルタ

Claims (4)

  1. 所定の実伝送路を介して受信装置に向けてデジタル信号を送信するために、該デジタル信号を所定の変調方式で変調する送信装置であって、
    実伝送路上の予め定めた複数の歪補償対象機器の入出力特性についてそれぞれ近似した入出力特性を有し、当該複数の歪補償対象機器の接続順とはそれぞれ逆の順序で縦属接続関係にある複数の疑似構成機器と、
    当該複数の疑似構成機器の各々における通過後の信号点と通過前の信号点との差分をそれぞれ誤差ベクトルとして求め、当該デジタル信号の理想信号点に対し当該逆の順序で縦属接続関係にある複数の疑似構成機器の順に順次、前記誤差ベクトルの逆ベクトルを加算することにより、当該逆の順序で縦属接続関係にある複数の疑似構成機器の順にそれぞれ歪補償した信号点に変換するベクトル演算手段と、
    当該複数の疑似構成機器ごとに当該逆ベクトルを加算するタイミングを調整するタイミング調整手段と、
    当該歪補償した信号点のデジタル信号を直交変調する直交変調手段と、
    を備えることを特徴とする送信装置。
  2. 前記複数の歪補償対象機器は、当該入出力特性に関して1以上の非線形特性を示す機器と1以上のフィルタ特性を示す機器とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記複数の歪補償対象機器は、既知の入出力特性を有する中継器、電気機器、光学機器、又はこれらの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の送信装置。
  4. 前記所定の変調方式は、ASK、PSK、若しくはAPSKを含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の送信装置。
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