JP6641235B2 - 負荷推定装置及び負荷推定方法 - Google Patents

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Description

この発明は、電力の需要家の電力負荷を推定する負荷推定装置に関するものである。
近年、スマートメータの普及拡大により、需要家の総消費エネルギーである総負荷を30分毎に計測・収集するシステムが普及しつつある。しかし、総負荷のみではどの機器がどれほどの電力を消費しているかを把握することができない。総負荷だけではなく、機器毎の消費エネルギーを把握することで、電力供給元にとってはエネルギーコントロールの精度向上、需要家にとっては省エネ行動の成果の推定等を行うことが可能となり、双方に利益がある。
以下、本明細書では、消費電力等の消費エネルギーの総称として「負荷」という用語を用いる。また、本明細書で「需要家」は便宜上、電力の供給を必要とし供給を受けて使用している人として扱うが、正確にはエネルギー消費を共有する住宅等の一単位の共同体を意味する。
需要家の機器毎の電力を得る方法として、例えば、特許文献1に記載のように、需要家が保有する機器や電力供給回路毎に計測器を設置し、HEMS(Home Energy Management System)を利用することで機器別の消費エネルギーである消費電力を計測する、という方法が開示されている。
特許文献2では、あらかじめ機器毎に負荷を計測し、機器毎の負荷のロードカーブを組み合わせて総負荷パターンを多数生成した上で、入力された総負荷に最も類似する総負荷パターンを抽出することで機器別負荷を推定・予測する方法が開示されている。
特許文献3では、需要家の負荷から複数の指標を用いて特徴量パラメータを計算し、特徴量パラメータに応じて負荷をいくつかのパターンに分類し、代表負荷パターンを計算する方法が開示されている。
特許文献4では、需要家の負荷を類似度によりいくつかのクラスタに分類し、代表負荷パターンを作成する。この代表負荷パターンを用いて、一部の時間の負荷が入力された時に、他の時間の負荷を予測する方法が開示されている。
特開2014−112439号公報 特開2011−176984号公報 特開2008−015921号公報 特開2013−114629号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2に開示された負荷推定装置にあっては、推定を行う推定対象需要家に一定期間は機器毎の負荷を計測する計測器を設置しなければならず、また推定が可能なのは過去に負荷パターンが類似したデータがある場合に限られているといった問題点があった。また、特許文献3、特許文献4で開示された技術は、総負荷の分類・予測を行うものであり、時刻ごとの機器別負荷推定・予測機能を備えていない、という問題があった。以下、特許文献1〜特許文献4の問題点について具体的に述べる。
特許文献1で開示された技術は、機器別負荷推定を行いたいすべての推定対象需要家に対して、機器毎、もしくは需要家の電力供給経路の分岐先毎に新たな計測器を設置し、計測された負荷データを収集する収集装置を設置する必要があるという問題点があった。
特許文献2で開示された技術は、保有する総負荷パターンと特徴が異なる総負荷が入力されると、機器別負荷の推定を行うための適切なマッチングが行えず、適切なマッチングを実現するためには膨大な総負荷パターンを必要とする、という問題点があった。
特許文献3で開示された技術は、1日の総負荷の時系列データの特徴量パラメータをもとにクラスタ分類を行うが、機器別負荷推定・予測機能を備えておらず、機器別負荷の推定が本質的に行えない、という問題点があった。
特許文献4で開示された技術は、1日の総負荷の時系列データを負荷パターン毎に分類する手法であり、機器別負荷推定・予測機能を備えておらず、特許文献3と同様、機器別負荷の推定が本質的に行えない、という問題点があった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、推定対象需要家の装置負担軽減を図りつつ、推定対象需要家における機器別負荷等の複数の部分負荷を精度良く推定することができる負荷推定装置及び負荷推定方法を得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載の負荷推定装置は、N(≧2)人の需要家それぞれの消費エネルギー量である需要家個別負荷の経時変化を指示する需要家負荷詳細情報を記憶する需要家負荷記憶部を備え、需要家個別負荷は全消費エネルギー量である総負荷と全消費エネルギー量を複数種に分類した複数の部分消費エネルギー量である複数の部分負荷とを含み、前記需要家負荷詳細情報を参照して、N人の需要家間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して需要家間対応関係情報を得る需要家対応関係計算処理を実行する需要家対応関係計算部と、前記需要家間対応関係情報に基づき、N人の需要家をM(<N)種の需要家区分に分類するクラスタリング処理を実行するクラスタリング実施部とをさらに備え、M種の需要家区分毎にそれぞれ少なくとも1人の需要家が分類され、M種の需要家区分毎に同一需要家区分に属する前記少なくとも1人の需要家の需要家個別負荷に基づき、M種の代表モデルデータを取得して、M種の代表モデルデータを指示する代表モデル情報を出力する代表モデルデータ取得部と、前記代表モデル情報を記憶する代表モデルデータ記憶部と、推定対象需要家の全消費エネルギー量である総負荷を指示する推定対象需要家情報を受け、前記代表モデル情報及び前記推定対象需要家情報を参照して、前記M種の代表モデルデータそれぞれと前記推定対象需要家との間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して代表モデルデータ用対応関係情報を得る代表モデルデータ用対応関係計算処理を実行する代表モデルデータ用対応関係計算部と、前記代表モデルデータ用対応関係情報及び前記代表モデル情報に基づき、前記M種の代表モデルデータのうち前記推定対象需要家情報との類似度を判断基準として一のデータを選択代表モデルデータとして選択する代表モデルデータ選択部と、前記代表モデルデータ用対応関係情報のうち前記選択代表モデルデータに関する対応関係情報に基づき、前記推定対象需要家情報で指示する総負荷と前記選択代表モデルデータとを時系列上で対応づけて前記推定対象需要家における複数の部分負荷を計算して、計算した複数の部分負荷を指示する推定対象需要家詳細負荷情報を得る詳細負荷情報計算部とをさらに備える。
請求項1記載の本願発明である負荷推定装置は、予め需要家負荷記憶部に記憶したN人の需要家による重要家負荷詳細情報から最終的に得られる代表モデル情報を用いて、総負荷を指示する推定対象需要家情報から複数の部分負荷を計算して、計算した複数の部分負荷を指示する推定対象需要家詳細負荷情報を得ている。
したがって、推定対象需要家側は複数の部分負荷を測定する機器を準備することなく、総負荷を指示する推定対象需要家情報を提供するだけで済む。その結果、請求項1記載の本願発明の負荷推定装置は、推定対象需要家側の負担軽減を図りつつ、推定対象需要家における複数の部分負荷を推定することができる。
さらに、詳細負荷情報計算部は、代表モデル用対応関係情報のうち選択代表モデルデータに関する対応関係情報に基づき、推定対象需要家情報で指示する総負荷と選択代表モデルデータとを時系列上で対応づけて推定対象需要家における複数の部分負荷を計算している。その結果、請求項1記載の本願発明の負荷推定装置は、推定対象需要家と選択代表モデルデータとの間で時系列データの適切なマッチングが行えるため、推定対象需要家における複数の部分負荷を精度良く得ることができる。
この発明の実施の形態1である負荷推定装置の構成を示すブロック図である。 一の需要家における需要家個別負荷の一例を示す説明図である。 2つのデータ経時変化の一例を示すグラフである。 図3で示したデータXとデータYとの各点の距離を表形式で示す説明図である。 図3の各点を対応させた時のコスト計算結果の一例を表形式で示す説明図である。 図3で示した対応関係計算対象におけるデータの対応関係の一例を示す説明図である。 図1で示したクラスタリング実施部によって行うクラスタリング処理の一例を示す説明図である。 基準モデル、非基準モデル及びその対応関係をそれぞれ表形式で示す説明図である。 代表モデルデータの一例を示す説明図である。 推定対象需要家情報が指示する総負荷を表形式で示す説明図である。 選択代表モデルデータの一例を示すグラフである。 推定対象需要家の総負荷の経時変化を示すグラフである。 選択代表モデルデータと推定対象需要家の総負荷との比較状態を示すグラフである。 従来手法による、選択代表モデルデータと推定対象需要家の総負荷との対応関係の一部を表形式で示す説明図である。 従来手法よって得られた推定対象需要家の機器別負荷推定結果を示すグラフである。 実施の形態1による、選択代表モデルデータと推定対象需要家の総負荷との対応関係の一部を表形式で示す説明図である。 実施の形態1によって得られた推定対象需要家の機器別負荷推定結果を示すグラフである。 この発明の実施の形態2である負荷推定装置の構成を示すブロック図である。 需要家付帯情報の一例を表形式で示す説明図である。 図18で示した付帯情報用クラスタリング実施部が実行するクラスタリング処理内容を模式的に示す説明図である。 推定対象需要家が分類されるクラスタと、使用できる代表モデルデータの関係例を表形式で示す説明図である。 この発明の実施の形態3である負荷推定装置の構成を示すブロック図である。 参照時間制限情報が指示する制限内容を表形式で示す説明図(その1)である。 参照時間制限情報が指示する制限内容を表形式で示す説明図(その2)である。 制限時間帯を設定した場合の各時系列点の距離算出の一例を表形式で示す説明図である。 制限時間帯を設定した場合の各時系列点のコスト計算結果例を表形式で示す説明図である。 選択代表モデルデータSMの一例を示すグラフである。 推定対象需要家情報が指示する総負荷の一例を示すグラフである。 制限時間帯を設定しない場合における選択代表モデルデータと推定対象需要家の総負荷との対応関係の一部を示す説明図である。 推定対象需要家の総負荷に関し実測した実測機器別負荷を示すグラフである。 制限時間帯を設定しない場合に推定した機器別負荷推定結果を示すグラフである。 実施の形態1〜実施の形態3を実現するためのハードウェア構成例を示すブロック図である。
<実施の形態1>
(全体構成)
図1はこの発明の実施の形態1である負荷推定装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、実施の形態1の負荷推定装置101は、モニタリング住宅情報D1及び推定対象需要家情報D5を受け、需要予測装置201及びサービス提供システム202に推定対象需要家詳細負荷情報である推定対象需要家用機器別負荷情報D7を出力している。
実施の形態1の負荷推定装置101は内部に、機器別負荷記憶部1、需要家対応関係計算部20、クラスタリング実施部2、基準モデル抽出部30、クラスタ内対応関係計算部31、代表モデルデータ作成部3、代表モデルデータ記憶部4、総負荷受付部5、代表モデルデータ用対応関係計算部60、代表モデルデータ選択部6及び内訳計算部7を有している。
モニタリング住宅情報D1は、N(≧2)人の需要家それぞれの消費エネルギー量である需要家個別負荷の経時変化を指示する需要家負荷詳細情報である。各需要家の需要家個別負荷は全消費エネルギー量である総負荷と全消費エネルギー量を機器別に複数種に分類した複数の部分消費エネルギー量である複数の機器別負荷(複数の部分負荷)とを含んでいる。そして、需要家負荷記憶部である機器別負荷記憶部1はモニタリング住宅情報D1を記憶している。
需要家対応関係計算部20はモニタリング住宅情報D1を参照して、N人の需要家間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して需要家間対応関係情報D20を得る需要家対応関係計算処理を実行する。
クラスタリング実施部2は、モニタリング住宅情報D1に基づき、N人の需要家をM(<N)種の需要家区分であるM種のクラスタに分類するクラスタリング処理を実行する。クラスタリング実施部2のクラスタリング処理の実行により、M種のクラスタ毎にそれぞれ少なくとも1人の需要家が分類される。
基準モデル抽出部30、区分内対応関係計算部であるクラスタ内対応関係計算部31及び代表モデルデータ作成部3は、M種のクラスタ毎に同一クラスタに属する上記少なくとも1人の需要家の需要家個別負荷に基づき、M種の代表モデルデータを取得して、M種の代表モデルデータを指示する代表モデル情報D3を出力する、代表モデルデータ取得部として機能する。
代表モデルデータ記憶部4は上記代表モデルデータ取得部にて取得されたM種の代表モデルデータを指示する代表モデル情報D3を記憶する。
代表モデルデータ用対応関係計算部60は、推定対象需要家の全消費エネルギー量である総負荷を指示する推定対象需要家情報D5を受け、代表モデル情報D3及び推定対象需要家情報D5を参照して、M種の代表モデルデータそれぞれと推定対象需要家との間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して代表モデルデータ用対応関係情報D60を得る代表モデルデータ用対応関係計算処理を実行する。
代表モデルデータ選択部6は、代表モデルデータ用対応関係情報D60及び代表モデル情報D3に基づき、代表モデル情報D3で指示されるM種の代表モデルデータのうち推定対象需要家情報D5との類似度を判断基準として一のデータを選択代表モデルデータD6として選択する。
詳細負荷情報計算部である内訳計算部7は、代表モデルデータ用対応関係情報D60のうち選択代表モデルデータD6に関する対応関係情報に基づき、推定対象需要家情報D5で指示する総負荷と選択代表モデルデータD6とを時系列上で対応づけて推定対象需要家における複数の部分負荷である複数の機器別負荷を計算して、推定した複数の機器別負荷を指示する推定対象需要家用機器別負荷情報D7を得る。そして、内訳計算部7は推定対象需要家用機器別負荷情報D7を需要予測装置201及びサービス提供システム202に出力する。
需要予測装置201は推定対象需要家用機器別負荷情報D7に基づき推定対象需要家の需要予測を行い、サービス提供システム202は推定対象需要家用機器別負荷情報D7に基づき推定対象需要家に対する種々のサービスを提供する。
(各部構成)
(機器別負荷記憶部1)
需要家負荷記憶部である機器別負荷記憶部1は、N人の需要家の需要家個別負荷を指示するモニタリング住宅情報D1を記憶する。
図2は、モニタリング住宅情報D1で指示される、1人の需要家1における需要家個別負荷の一例を示す説明図である。同図(a) は棒グラフ内で機器別負荷の経時変化を示し、折れ線グラフ及び棒グラフ全体で総負荷の経時変化を示している。同図(b) は表形式で機器別負荷及び総負荷の経時変化を示している。
図2に示すように、需要家個別負荷は、需要家毎に、キッチン、リビングコンセント、IHクッキングヒータ、洗濯機、食器洗い機、その他(冷蔵庫、エアコン、給湯器等)に対応する6種類の機器別負荷とその合計値である総負荷が計測されて得られた消費エネルギー情報である。
これらの機器別負荷及び総負荷として、太陽光発電の発電量が記録されていてもよく、電力量ではなく電力や電流であってもよい。モニタとなるN人の需要家において準備された機器別負荷計測部で計測する機器別負荷となる消費電力または電流は、例えば、分電盤の分岐回路ごとに計測器を設置したものでも、コンセントタップに計測器を設置して計測したものでも、機器の負荷計測機能を用いたものでも、HEMSが計測した値を用いても良い。また、精度が良いものであれば、分電盤の主幹回路に電流計測装置を取り付け、その数値から機器別負荷を推定したものであってもよい。また、部分負荷として、機器別負荷ではなく、給湯、キッチン、娯楽、空調など、用途別負荷を採用しても良い。図2で示す例では、1時間単位で計測した、キッチン、リビングコンセント、IHクッキングヒータ、洗濯機、食器洗い機、その他の機器別負荷及び総負荷を示しているが、1時間単位に限らず1分単位、30分単位等で計測した値であってもよい。
(需要家対応関係計算部20)
需要家対応関係計算部20は、機器別負荷記憶部1で記憶されたモニタリング住宅情報D1を受け、モニタリング住宅情報D1に基づき、モニタとなったN人の需要家における総負荷の経時変化に基づき、N人全ての需要家間における総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して需要家間対応関係情報D20を得る需要家対応関係計算処理を実行する。すなわち、需要家対応関係計算処理は、N人の需要家間における2人の需要家の組み合わせ全てに関して実行される。なお、図1では図示を省略しているが、需要家対応関係計算部20が受けるモニタリング住宅情報D1はクラスタリング実施部2、基準モデル抽出部30、クラスタ内対応関係計算部31を経由して代表モデルデータ作成部3まで伝達される。
以下、需要家間対応関係情報D20を得るための計算手法を説明する。データの対応関係とは、2つのデータの対応関係を計算する時に利用するデータのマッチング関係を示している。データの対応関係の計算手法の例として、公知の技術であるDTW(Dynamic Time Warping)手法による対応関係計算の過程を用いて説明する。なお、2つのデータとは、具体的には、N人の需要家のうち対応関係計算対象となる2人の需要家の組み合わせのうち、一方の需要家の総負荷の経時変化と他方の需要家の総負荷の経時変化とを意味する。
図3は、データ間の対応関係計算の計算対象となる2つのデータ経時変化の一例を示すグラフである。2つのデータ間の対応関係を計算する場合、互いのデータが持つすべての点との距離distを計算する。図3(a) で示すデータXが上述した一方の需要家(需要家1)の総負荷の経時変化に対応し、図3(b) で示すデータYが他方の需要家(需要家2)の総負荷の経時変化に対応する。なお、図3ではデータX及びデータYは値を“0”,“1”に簡略化して示している。
データX,データY間の距離は、例えば時刻t(i)(i=1〜6のいずれか)におけるデータXの時系列点x_t(i)と時刻t(j)(j=1〜6のいずれか)におけるデータYの時系列点y_t(j)の距離dist(x_t(i),y_t(j))として、以下の式(1)によって求められる。
Figure 0006641235
図4は、図3で示したデータXとデータYとの各点の距離の一例を表形式で示す説明図である。2つのデータ間の対応関係の計算には、図4に示すように各点で得られる距離distを用いる。例えば、図3におけるデータXとデータYの対応関係を計算する場合、データXが持つ全ての時系列上の点と、データYが持つ全ての時系列上の点の距離distを計算する。
次に、データXの各点とデータYの各点の対応にかかるコストcostを定義する。データXの点x_t(i)とデータYの点y_t(j)を対応させる場合のコストcost(x_t(i),y_t(j))は、例えば以下の式(2)〜式(5)として表せられる。
Figure 0006641235
Figure 0006641235
Figure 0006641235
Figure 0006641235
なお、式(2)はデータX及びデータYの時刻が共に時刻t(1)の場合の初期値となるコストcostの演算式を示し、式(3)はデータYの時刻が時刻t(1)の場合のコストcostの演算式を示し、式(4)はデータXの時刻が時刻t(1)の場合のコストcostの演算式を示している。そして、式(5)がデータX及びデータYの時刻が共に時刻t(1)でない場合のコストcostの演算式を示している。また、式(5)におけるmin(...)は、()内における変数のうち最も数値が小さいものを選出する機能を持つ関数を意味する。
図5は、図3の各点を対応させた時のコスト計算結果の一例を表形式で示す説明図である。2つのデータの対応関係の決定手法として、このコストcostを利用することが考えられる。例えば、図3のデータXに対するデータYの対応関係は、データYの最終データであるy_t(6)の最小コスト、つまり、min(cost(x_t(i),y_t(6)))における距離distの計算過程を利用してもよい。そして、min(cost(x_t(i),y_t(6)))の計算に利用するx(i)とy(j)の関係を「データの対応関係」とすることができる。
具体的には、min(cost(x_t(i),y_t(6)))の計算過程において、図5で示すコスト計算結果の全てが得られ、y_t(1)〜y_t(6)それぞれとの間に最もコストcostが小さくなるx_t(i)を抽出することにより、y_t(1)〜y_t(6)それぞれの時系列上におけるデータXとの対応関係を決定することができる。
図6は、図3で示した対応関係計算対象であるデータX及びデータYの対応関係の一例を示す説明図である。データXに対するデータYのコストは、データの起点や終点を合わせなくてもよい。同図に示すように、データX及びデータYそれぞれの総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して得られたのが需要家対応関係であり、この需要家対応関係を指示する情報が需要家間対応関係情報D20となる。なお、需要家間対応関係情報D20には図6で示す情報に加えて、図6で示す対応関係におけるコストcostも含まれる。例えば、(x_t(1),y_t(1))に対応するコストcost(x_t(1),y_t(1))の値“0”も需要家間対応関係情報D20に含まれる。
このように、需要家対応関係計算部20は、モニタリング住宅情報D1を参照して、N人の需要家間の2人の組み合わせすべてに関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して需要家間対応関係情報D20を得る需要家対応関係計算処理を実行する。
なお、例えば、図3の例において、データXに対するデータYのコストcost(x_t(i),y_t(6))では、i=6でなくてもよく、またcost(x_t(i),y_t6)のなかにdist(x_t(1),y_t(1))を含んでいなくてもよい。また、最小コストを満たす点の関係が複数ある場合は、distの点の関係を任意に決定してよい。すなわち、x_t(1)〜x_t(6)それぞれとy_t(6)とのコストで最小のものを選べば良く、例えば、図6において、(x_t(5),y_t(5))の組み合わせに変えて、(x_t(6),y_t(5))の組み合わせを採用しても良い。
以上の例では、データXを需要家1の総負荷、データYを需要家2の総負荷としたが、総負荷の実際の値ではなく、総負荷を0〜1の範囲で正規化したものを利用してもよい。また、データXとデータYを時間帯で分割し、分割したデータで対応関係を計算し、それぞれの時間帯に合わせて重み付けを用いた処理を行った数値を対応関係の決定に利用してもよい。これらの処理を行うか否かについては、負荷推定装置101の利用者の利用目的に応じて、利用者が重みを手動で入力しても良いし、利用者が選択した利用目的をもとにPC(パーソナルコンピュータ)等の計算機が自動的に重みを決定してもよい。上記では、対応関係計算手法をDTWにより説明したが、対応関係を計算する手法はDTWでなくても、2つのデータの特徴をもとに時刻ごとのデータマッチングを行う手法を用いてもよい。
(クラスタリング実施部2)
クラスタリング実施部2は、需要家対応関係計算部20により得られた需要家間対応関係情報D20を用いて需用者間の類似度を計算し、N人の需要家のうち互いの類似度の高い需要家を同じ需要家区分となる同じクラスタに統合する。
類似度には、需要家間対応関係情報D20に含まれるコストcostを利用しても良い。なお、需要家対応関係計算部20の需要家対応関係計算処理に利用したDTWは、コストcostが小さければ小さいほど類似度が高い特性を有しており、この特性を利用することになる。
図7は、クラスタリング実施部2によって行う、需要家間対応関係情報D20に含まれるコストcostを利用した類似度に基づくクラスタリング処理を模式的に示す説明図である。例として、需要家1〜需要家6のデータ1〜データ6が存在する場合を想定する。まず、全てのデータ1〜データ6の組み合わせで類似度の計算を行い、最も類似度の高いデータ2つを同じクラスタとする。
クラスタリング実施部2は、需要家間対応関係情報D20を参照して、比較対象とするデータ間の対応関係のコストcost小さいものは類似度が高いと判定する場合は、コストcostが小さいものから順に統合を行う。
最も単純な例では、データ1〜データ6間における一対のデータの組合せのうち、図6で示す6つの対応関係におけるコストcostの総和が最も小さくなる需要者間の組み合わせを最も類似度が高いと判定することができる。
具体的な類似度判定に際し、統合して新しく作成されたクラスタのデータと、他のデータとの類似度の計算は、最近隣法、最遠隣法、群平均法、メディアン法、重心法、ウォード法などを用いる。データを同じクラスタに分類する基準は、類似度の数値によって決定してもよいし、クラスタ数によって決定してもよい。なお、新しく作成されたクラスタデータの求め方は任意であり、同一のクラスタに属する一のデータを代表させても良い。
図7で示す例では、6人(N=6)の需要家に対し、類似度を高めてクラスタリングする場合は、(データ1,データ2)、(データ3)、(データ4,データ5)及び(データ6)で4つのクラスタ(M=4)に分類し、クラスタ数Mを“2”にする場合は、類似度の基準を中程度にして(データ1,データ2,データ3)及び(データ4,データ5,データ6)の2つに分類される。
このように、クラスタリング実施部2は、需要家間対応関係情報D20に基づき、N人の需要家をM(<N)種のクラスタに分類するクラスタリング処理を実行する。この際、M種のクラスタ毎にそれぞれ少なくとも1人の需要家が分類される。
(基準モデル抽出部30)
基準モデル抽出部30は、M種のクラスタ毎に、クラスタ内の需要家として複数の需要家を含む場合、複数の需要家のうち一の需要家を基準需要家として選択し、基準需要家の需要家個別負荷を基準モデルとする。
同一クラスタ内の複数の需要家の複数の需要家個別負荷から、1つの需要家個別負荷を抽出して基準モデルとする際、基準モデルは、クラスタ内の需要家個別負荷を任意に選んだものでもよい。また、基準モデルは、同一クラスタ内のすべての重要家個別負荷間で類似度計算を行い、その結果を用いたものであってもよい。
また、クラスタ内の全ての需要家個別負荷の平均値を基準モデルとして採用しても良い。基準モデル抽出部30は、クラスタリング実施部2にて統合されたM種のクラスタ毎に、一つの需要家個別負荷を基準モデルとして生成すれば良い。
(クラスタ内対応関係計算部31)
クラスタ内対応関係計算部31は、M種の需要家区分であるM種のクラスタ毎に、同一クラスタ内の少なくとも1人の需要家が複数の需要家である場合、モニタリング住宅情報D1を参照して、一の基準需要家とそれ以外の他の需要家との間において、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して、区分内対応関係情報であるクラスタ内対応関係情報D31を得るクラスタ内対応関係計算処理を実行する。このように、区分内対応関係計算部であるクラスタ内対応関係計算部31は、区分内対応関係計算処理でるクラスタ内対応関係計算処理を実行する。
なお、1人の需要家の需要家個別負荷をそのまま基準モデルとする場合、クラスタ内対応関係情報D31の情報はすべて、需要家間対応関係情報D20に含まれているため、クラスタ内対応関係計算部31は需要家間対応関係情報D20から必要な情報を抽出することによりクラスタ内対応関係計算処理を実行しても良い。一方、複数の需要家の平均値等の演算結果を基準モデルとする場合は、基準モデルと非基準モデルとの間に関し、新たにクラスタ内対応関係計算処理を実行する必要がある。
また、区分内対応関係計算処理であるクラスタ内対応関係計算処理として、時刻ごとのデータの特徴をもとにマッチングを行う方法であれば、他の方法を採用しても良い。
(代表モデルデータ作成部3)
代表モデルデータ作成部3は、M種のクラスタ毎に、同一クラスタ内の少なくとも1人の需要家が複数の需要家である場合、クラスタ内対応関係情報D31を参照して、同一クラスタ内の複数の需要家のモニタリング住宅情報D1に基づき、代表モデルデータを作成する。したがって、代表モデルデータ作成部3はM種のクラスタに対応するM種の代表モデルデータを作成し、このM種の代表モデルデータを指示する代表モデル情報D3を代表モデルデータ記憶部4に出力する。
一の機器別負荷に関し、代表モデルデータDMの時刻iごとのデータd(i)は、基準モデルにおける機器別負荷を示すm(i)と、基準モデル以外の非基準モデルにおける時刻(i)に対応している時系列点の機器別負荷であるa(j)を用いた演算値となる。
図8は基準モデルMS1、非基準モデルMXA及びその対応関係をそれぞれ表形式で示す説明図である。
図8を用いて、基準モデルMS1と非基準モデルMXAから代表モデルデータを作成する手順を説明する。同図(a) は基準モデルMS1が示す6つの機器別負荷と総負荷を示し、同図(b) は非基準モデルMXAが示す6つの機器別負荷と総負荷を示し、同図(c) が基準モデルMS1と非基準モデルMXA間における対応関係を示している。
代表モデルデータDMの0時の機器別負荷を示すデータd(0)は、0時に対応する基準モデルの機器別負荷m(0)と、基準モデルMS1の0時に対応する非基準モデルMXAの時系列点で計算される。図8で示す対応関係では、基準モデルMS1の0時のデータと、非基準モデルMXAの0時のデータが対応している。そのため、代表モデルデータDMの0時の機器別負荷を示すデータd(0)は、以下の式(6)で表される。
Figure 0006641235
さらに、図8で示す対応関係では、基準モデルMS1の1時のデータと、非基準モデルMXAの2時のデータが対応している。そのため、代表モデルデータDMの1時の機器別負荷を示すデータd(1)は、以下の式(7)で表される。
Figure 0006641235
式(6)及び式(7)における{f(…)}は、入力されるデータを用いて機器別負荷の代表値を計算する関数式である。代表値は、データの平均値であってもよいし、その他統計処理により得られる数値を用いても良い。また、i時の基準モデルMS1の機器別負荷m(i)に対応する非基準モデルMXAの機器別負荷が存在しない場合は、基準モデルMS1の機器別負荷m(i)をそのまま代表モデルデータd(i)としてもよいし、前後の時間から統計処理により計算してもよい。
なお、非基準モデルMXAが複数存在する場合は、式(6)及び式(7)で示す関数f(m(i),a(j),b(k)…)のように、関数fにおける引数が増加することになる。
上述した基準モデル抽出部30、クラスタ内対応関係計算部31及び代表モデルデータ作成部3により代表モデルデータ取得部を構成している。代表モデルデータ取得部は、M種の需要家区分であるM種のクラスタ毎に、区分内対応関係情報であるクラスタ内対応関係情報D31を参照して、需要家負荷詳細情報であるモニタリング住宅情報D1に基づき、同一クラスタ内における複数の需要家の需要家個別負荷を時系列上で対応づけながら代表モデルデータを作成することにより、M種のクラスタ毎に偏りのない代表モデルデータを得ることができる。そして、上記代表モデルデータ取得部は、M種の代表モデルデータを指示する代表モデル情報D3を代表モデルデータ記憶部4に出力する。
なお、上記代表モデルデータ取得部は、M種のクラスタ毎に、同一クラスタ内の少なくとも1人の需要家が1人の需要家である場合、当該需要家の需要家個別負荷がそのまま代表モデルデータとなる。
(代表モデルデータ記憶部4)
代表モデルデータ記憶部4は、代表モデルデータ作成部3で作成されたM種の代表モデルデータを指示する代表モデル情報D3を記憶する。
図9は、代表モデルデータ記憶部4に記憶される代表モデル情報D3によって指示される代表モデルデータ例を示す説明図である。同図(a) は代表モデルデータDM−Aの経時変化を棒グラフで示し、同図(b) は代表モデルデータDM−Bの経時変化を棒グラフで示し、同図(c) は代表モデルデータDM−Aの経時変化を表形式で示し、同図(d) は代表モデルデータDM−Bの経時変化を表形式で示している。なお、紙面の都合上、同図(a) 及び(b) において機器別負荷の図示を省略し、総負荷のみ示している。
代表モデルデータDM−A及び代表モデルデータDM−Bとして記憶される負荷は時間毎であるが、時間間隔は1分でも30分でも1時間でもよい。代表モデルデータ記憶部4で記憶される代表モデル情報D3は、各々が機器別負荷及び総負荷を示すM個の代表モデルデータを指示するが、例えば、機器別負荷に関しては総負荷に対する機器別負荷値の割合などで指示してもよい。また、機器別負荷だけでなく、気温や曜日など、別の情報を代表モデル情報D3に追加して記憶してもよい。
(総負荷受付部5)
総負荷受付部5は、推定対象需要家の全消費エネルギー量である総負荷を指示する推定対象需要家情報D5を受け、次段の代表モデルデータ用対応関係計算部60に推定対象需要家情報D5を転送する。
図10は、推定対象需要家情報D5が指示する総負荷の例を表形式で示す説明図である。総負荷受付部5が受け付ける推定対象需要家情報D5は、機器別負荷値の推定を所望する推定対象需要家の総負荷と時刻の組み合わせた比較的簡単な時系列データである。このため、推定対象需要家に要求あれる装置負担は軽減される。
図10で示す例は、総負荷の時刻の時間間隔は1時間となっているが、1分でも30分値でもよい。入力されるデータは、1日分でも1週間分でもよく、また、気温や曜日などの追加情報が推定対象需要家情報D5に含まれても良い。
総負荷受付部5へ推定対象需要家情報D5を受け付ける方法としては、画面上でキーボードやマウス等の入力装置を用いても直接推定対象需要家情報D5を直接入力する形式でも良いし、需要家の総負荷が記載されたファイルを負荷推定装置101の外部から読み込む形式でもよい。また、負荷推定装置101の外部に存在する、需要家の総負荷が記憶されたデータベースから推定対象需要家情報D5を受信するようにしてもよい。
総負荷受付部5が受信する推定対象需要家情報D5が指示する総負荷は、例えばスマートメータを用いて計測される総負荷データである。ただし、スマートメータで計測される総負荷データは、太陽光を用いた発電量や、蓄電池の電力の入出力量を含んでいるため、スマートメータとは別に計測した太陽光発電量や太陽光発電量の推定量、蓄電池の入出力量をスマートメータの計測量から差し引く処理を行う必要がある。
なお、図1では図示省略しているが、総負荷受付部5から代表モデルデータ用対応関係計算部60に向けて転送される推定対象需要家情報D5は、代表モデルデータ選択部6及び内訳計算部7にも伝達される。
(代表モデルデータ用対応関係計算部60)
代表モデルデータ用対応関係計算部60は、総負荷受付部5を介して推定対象需要家情報D5を受け、代表モデル情報D3及び推定対象需要家情報D5を参照して、M種の代表モデルデータそれぞれと推定対象需要家との間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して代表モデルデータ用対応関係情報D60を得る代表モデルデータ用対応関係計算処理を実行する。
代表モデルデータ用対応関係計算処理の内容は、需要家対応関係計算部20による需要家対応関係計算処理やクラスタ内対応関係計算部31によるクラスタ内対応関係計算処理と同様な処理を用いても良いし、時刻ごとのデータの特徴をもとにマッチングを行う方法であれば、他の方法を用いてもよい。
(代表モデルデータ選択部6)
代表モデルデータ選択部6は、推定対象需要家情報D5、代表モデル情報D3及び代表モデルデータ用対応関係情報D60に基づき、M種の代表モデルデータのうち推定対象需要家情報が指示する総負荷との類似度を判断基準として一のデータを選択代表モデルデータD6として選択する。
類似度の計算手法は、クラスタリング実施部2によるクラスタリング処理の実行時に用いた類似度計算手法と同様である。すなわち、代表モデルデータ選択部6は、代表モデルデータ用対応関係情報D60の指示する対応関係に基づき、推定対象需要家とM種の代表モデルデータそれぞれとの間に関し、対応関係上におけるコストcostが最も小さくなる、すなわち、類似度が最も高い代表モデルデータを選択代表モデルデータD6とする。
なお、上記以外に、類似度を計算し、選択代表モデルデータを選択する時の選択基準は、類似度のみを利用しても良いし、M種の代表モデルデータに付随する情報(気温や曜日など)を利用して、類似度以外の要素を加えて考慮して選択代表モデルデータD6の選択を行っても良い。
すなわち、代表モデルデータ選択部6はM種の代表モデルデータのうち推定対象需要家情報D5との類似度が最も高いデータを選択代表モデルデータとして選択することを理想としているが、M種の代表モデルデータのうち推定対象需要家情報D5との類似度を判断基準として一のデータを選択代表モデルデータとして選択すれば良い。
(内訳計算部7)
詳細負荷情報計算部である内訳計算部7は、代表モデルデータ用対応関係情報D60のうち選択代表モデルデータD6に関する対応関係情報に基づき、推定対象需要家情報D5で指示する総負荷と選択代表モデルデータD6とを時系列上で対応づけて推定対象需要家における複数の部分負荷である複数の機器別負荷を計算して、推定した複数の機器別負荷を指示する推定対象需要家用機器別負荷情報D7を得る。
以下、内訳計算部7の動作の詳細について説明する。以下では、推定対象需要家情報D5の指示する総負荷を、{推定対象需要家データX(X=x_t(1),x_t(2),...,x_t(m))}とし、選択代表モデルデータD6を、{モデルデータY(Y=y_t(1),y_t(2),...,y_t(n))}とし、推定対象需要家データXの総負荷をA(X,t(i))、機器EPの推定機種別負荷E(X,t(i))とする。一方、モデルデータYの総負荷をA(Y,t(j))、機器EPの機種別負荷E(Y,t(j))とする。
一方、推定対象需要家データXにおけるx_t(i)と選択代表モデルデータYのy_t(j)とが対応関係は代表モデルデータ用対応関係情報D60にて指示されている。
したがって、推定対象需要家の機器EPの推定機種別負荷E(X,t(i))は以下の式(8)を用いて求めることができる。
Figure 0006641235
なお、内訳推定を行う推定対象需要家の総負荷と、選択代表モデルデータD6の総負荷の時間間隔が異なる場合は、時間間隔が小さいデータを大きいデータに揃えるための計算を行う上で、上記の処理により内訳を計算する。また、内訳推定に利用する式は、式(8)に限定されず、選択代表モデルデータD6を用いて計算するものであればよい。
内訳計算部7による上記の内訳計算により、推定対象需要家の総負荷と選択代表モデルデータD6と総負荷の経時変化が類似しているが、負荷の発生時間や、高負荷の時間帯が異なる場合でも、代表モデルデータ用対応関係情報D60内で指示される対応関係に沿って内訳計算を行うため、データの適切なマッチングによる精度の良い機器別負荷の推定が可能となる。
(従来手法との比較)
図11は選択代表モデルデータSM1の一例を示すグラフである。図12は推定対象需要家情報D5が指示する推定対象需要家の総負荷TLの経時変化を示すグラフである。
以下、代表モデルデータ用対応関係情報D60を用いることなく、選択代表モデルデータSM1を用いて総負荷TLから、推定対象需要家用機器別負荷情報D7に相当する情報を得る従来手法を説明する。
図13は選択代表モデルデータSM1と総負荷TLとの比較状態を示すグラフである。図14は従来手法による、選択代表モデルデータSM1と総負荷TLとの対応関係の一部を表形式で示す説明図である。図15は従来手法よって得られた推定対象需要家の機器別負荷推定結果SL0を示すグラフである。
選択代表モデルデータSM1と総負荷TLとは、図13に示すように、夜間の負荷発生時間は異なるが、朝・昼・夜に負荷が大きくなるという共通の特徴を持つため、代表モデルデータ選択部6において、総負荷TLに類似した選択代表モデルデータSM1として選択される。
特許文献2等で開示された従来手法では、図14に示すように、負荷推定の対応関係は同一時刻で一致しているため、機器別負荷と総負荷の負荷パターンの特徴は考慮されない。そのため、図14のような対応関係を用いて機器別負荷推定を行うことになる。この場合、総負荷が小さい選択代表モデルデータSM1の21時の内訳情報が、総負荷が大きい21時の総負荷TLに適用されることなる。
その結果、図15に示す機器別負荷推定結果SL0のように、21時におけるリビング・ダイニングの機器別負荷を大きく推定してしまう。しかし、リビング・ダイニングの機器別負荷が一気に大きくなることは、選択代表モデルデータSM1から見て考えにくく、機器別負荷推定結果SL0は誤差を含んでいる可能性が高い。
しかし、本実施の形態の負荷推定装置101は、従来手法における上記課題を解決することができる。以下、上述した一般的な手法と同様、図11で示す選択代表モデルデータSM1と、図12で示す総負荷TLから、推定対象需要家用機器別負荷情報D7を得る実施の形態1の方法について説明する。
図16は実施の形態1における選択代表モデルデータSM1と総負荷TLとの対応関係の一部を表形式で示す説明図である。図16で示す対応関係が、代表モデルデータ用対応関係情報D60が指示するM種の対応関係のうち、選択代表モデルデータSM1における対応関係となる。
図17は実施の形態1の負荷推定装置101よって得られた推定対象需要家の機器別負荷推定結果SL1を示すグラフである。この機器別負荷推定結果SL1が複数の部分負荷となる複数の機器別負荷であり、機器別負荷推定結果SL1を指示する情報が推定対象需要家用機器別負荷情報D7となる。
図16で示す対応関係を用いて、推定対象需要家の機器別負荷の計算を行うと、選択代表モデルデータSM1における機器別負荷の負荷が小さい15時の負荷が、総負荷TLの負荷が小さい15〜19時に適用される。また選択代表モデルデータSM1における機器別負荷の負荷が大きい時間帯である18時の内訳は、総負荷TLの負荷が大きい21時に適用される結果、図17で示す機器別負荷推定結果SL1が得られる。
図17で示す機器別負荷推定結果SL1は、負荷が大きい21時の内訳としてIH(クッキングヒータ)の負荷を推定するなど、選択代表モデルデータSM1が持つ内訳情報を図16で示す対応関係に沿って利用しており、時系列データの適切なマッチングが行えるため、従来手法で得られた機器別負荷推定結果SL0よりも推定精度の高い機器別負荷推定結果SL1を得ることができる。
(効果)
このような構成の実施の形態1の負荷推定装置101によれば、推定対象需要家とM種の代表モデルデータとの間で総負荷の経時変化が類似する場合、両者の機器別・用途別電力利用傾向は類似する可能性が高いという特性に基づくことにより、上述した処理により精度良く推定対象需要家用機器別負荷情報D7を得ることができる。
すなわち、実施の形態1の負荷推定装置101は、予め機器別負荷記憶部1に記憶したN人の需要家による重要家負荷詳細情報であるモニタリング住宅情報D1から最終的に得られる代表モデル情報D3を予め準備している。そして、負荷推定装置101は、代表モデル情報D3を用いて、推定対象需要家の総負荷を指示する推定対象需要家情報D5から複数の部分負荷である複数の機器別負荷を計算して、計算した複数の機器別負荷を指示する推定対象需要家用機器別負荷情報D7を得ている。
したがって、推定対象需要家側は複数の機器別負荷を測定する機器を準備することなく、総負荷を指示する推定対象需要家情報D5を負荷推定装置101に提供するだけで済む。その結果、実施の形態1の負荷推定装置101は、推定対象需要家側の負担軽減を図りつつ、推定対象需要家における複数の部分負荷を推定することができる。
さらに、詳細負荷情報計算部である内訳計算部7は、代表モデルデータ用対応関係情報D60のうち選択代表モデルデータD6に関する対応関係情報に基づき、推定対象需要家情報D5で指示する総負荷と選択代表モデルデータD6とを時系列上で対応づけて推定対象需要家における複数の部分負荷である複数の機器別負荷を計算している。その結果、実施の形態1の負荷推定装置101は、推定対象需要家と選択代表モデルデータD6との間で時系列データの適切なマッチングが行えるため、推定対象需要家における複数の部分負荷を精度良く推定することができる。
<実施の形態2>
(全体構成)
図18はこの発明の実施の形態2である負荷推定装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、実施の形態2の負荷推定装置102は、モニタリング住宅情報D1及び推定対象需要家情報D5に加え、需要家付帯情報D11及び推定対象需要家付帯情報D51を受け、需要予測装置201及びサービス提供システム202に推定対象需要家詳細負荷情報である推定対象需要家用機器別負荷情報D7を出力している。
以下、実施の形態1と同じ構成部は、同一符号を適宜付して説明を省略し、実施の形態1と異なる構成部を中心に説明する。
需要家対応関係計算部20Bは付帯情報用クラスタリング実施部21を内部に含み、モニタリング住宅情報D1に含まれないN人の需要家それぞれにおける付帯情報である需要家付帯情報D11を受け、N人の需要家のうち、需要家付帯情報D11により同一付帯区分に分類される需要家間において、選択的に需要家対応関係計算処理を実行して需要家間対応関係情報D20Bを得る。
すなわち、需要家対応関係計算部20Bは、N人の需要家のうち、付帯情報用クラスタリング実施部21によって同一付帯区分に分類された需用者間についてのみ、実施の形態1の需要家対応関係計算部20と同様の需要家対応関係計算処理を実行する。
クラスタリング実施部2Bは、需要家付帯情報D11をさらに受け、需要家付帯情報D11及び需要家間対応関係情報D20Bに基づき、実施の形態1のクラスタリング実施部2と同様のクラスタリング処理を実行する。この際、M種のクラスタ毎に付帯情報用クラスタリング実施部21により分類された付帯区分の情報を含ませる。
代表モデルデータ作成部3Bは、実施の形態1の代表モデルデータ作成部3と同様にM種の代表モデルデータを得るが、M種の代表モデルデータを指示する代表モデル情報D3Bに、M種の代表モデルデータ毎に需要家付帯情報D11に対応する代表モデル用付帯情報がさらに含まれる点が異なる。
代表モデルデータ用対応関係計算部60Bは付帯情報用クラスタリング実施部61を内部に含み、推定対象需要家情報D5に加え、需要家付帯情報D11に内対応する、推定対象需要家における推定対象需要家付帯情報D51をさらに受ける。
そして、代表モデルデータ用対応関係計算部60Bは、M種の代表モデルデータのうち、代表モデル用付帯情報により分類される付帯区分が推定対象需要家付帯情報D51により分類される推定区分と同一または近似関係にあり、適切と判断される代表モデルデータと推定対象需要家との間においてのみ、代表モデルデータ用対応関係計算部60と同様の代表モデルデータ用対応関係計算処理を選択的に実行して代表モデルデータ用対応関係情報D60Bを得る。
すなわち、代表モデルデータ用対応関係計算部60Bは、M種の代表モデルデータのうち、付帯情報用クラスタリング実施部61によって推定対象需要家と同一または近似関係にある区分に分類された代表モデルデータについてのみ、実施の形態1の代表モデルデータ用対応関係計算部60と同様の代表モデルデータ用対応関係計算処理を実行する。
(各部構成及び情報)
(需要家付帯情報D11)
需要家付帯情報D11は、モニタリング住宅情報D1が計測された需要家の付帯情報である。
図19は、需要家付帯情報D11の一例を表形式で示す説明図である。需要家の付帯情報として、例えば、同図(a) に示す契約・家族情報D11a及び同図(b) に示す保有機器情報D11bが考えられる。
同図(a) に示すように、契約・家族情報D11aは、契約プラン、契約容量、居住人数、家族構成、住所等を指示する情報である。同図(b) に示すように、保有機器情報D11bは、IHクッキングヒータ、洗濯機、食器洗い機、キッチン家電等の保有する機器の有無を示す情報である。これら契約・家族情報D11a及び保有機器情報D11bを含む需要家付帯情報D11は、需要家が電力会社と契約する際に提出する情報を、需要家の了解のもと利用して作成してもよいし、需要家に対してアンケートを採り、その情報を入力することにより作成してもよい。また、需要家付帯情報D11の入力手法は、手動によるものでも良いし、データベース等から取り出したものを利用してもよい。
(付帯情報用クラスタリング実施部21)
需要家対応関係計算部20B内に設けられる付帯情報用クラスタリング実施部21は、需要家付帯情報D11に基づき、対応関係を計算するデータを付帯区分毎に分類するクラスタリング処理を実行する。
図20は、需要家付帯情報D11に基づき付帯情報用クラスタリング実施部21が実行するクラスタリング処理内容を模式的に示す説明図である。
図20に示すように、4つの付帯区分(クラスタ22A〜22D)に需要家を分類している。例えば、同図(a) で示すクラスタ22Aは契約プランAを選択し、契約容量が40〜60A、家族構成が3〜5人の需要家の集合体となり、同図(b) で示すクラスタ22Bは契約プランAを選択し、契約容量が10〜30A、家族構成が1人の需要家の集合体となる。
付帯情報用クラスタリング実施部21が需要家付帯情報D11におけるどの情報を利用してクラスタリング処理を行うかは、事前に定義してもよいし、PC等の計算機を使用して様々な需要家付帯情報を利用したクラスタリング処理を行い、推定の精度が向上すると判断した基準を採用するようにしてもよい。
また、需要家付帯情報D11の大部分を使わなくてもよいし、需要家付帯情報D11以外の情報(月日、曜日、天候、気温など)を組み合わせてクラスタリングを行う基準を作成してもよい。すなわち、後述する推定対象需要家付帯情報D51と少なくとも一部に共通する情報を含んでおれば良い。
そして、需要家対応関係計算部20Bは、付帯情報用クラスタリング実施部21により同一の付帯区分である同一のクラスタ22に分類された需要家間においてのみ、選択的に需要家対応関係計算処理を実行する。すなわち、需要家対応関係計算部20Bは実施の形態1の需要家対応関係計算部20に比べ需要家対応関係計算処理の処理時間短縮を図ることができる。
(代表モデルデータ作成部3B)
代表モデルデータ作成部3Bは、代表モデルデータ作成部3と同様にM種の代表モデルデータを作成して、M種の代表モデルデータを指示する代表モデル情報D3Bを出力する。但し、代表モデル情報D3Bは、付帯情報用クラスタリング実施部21によって分類された付帯区分をM種の代表モデルデータに対応づけた代表モデルデータ用付帯情報を含む点が、代表モデルデータ作成部3が出力する代表モデル情報D3と異なる。なお、付帯情報用クラスタリング実施部21によって分類された付帯区分を示す情報は、クラスタリング実施部2、基準モデル抽出部30及びクラスタ内対応関係計算部31を介して代表モデルデータ作成部3Bに伝達される。
(推定対象需要家付帯情報D51)
推定対象需要家付帯情報D51は、総負荷受付部5で受付られる推定対象需要家情報D5の推定対象需要家に関する付帯情報であり、需要家付帯情報D11と少なくとも一部の情報が共通する情報である。すなわち、需要家付帯情報D11と同一の情報であっても良いし、需要家付帯情報D11より詳細な情報であっても良いし、需要家付帯情報D11より詳細でない情報であっても良い。
また、推定対象需要家付帯情報D51の入力形態は、推定対象需要家自体が直接入力する態様でも良いし、推定対象需要家の同意のもと、電力会社が有する顧客のデータベースから情報を取り出す態様でも良い。
(付帯情報用クラスタリング実施部61)
代表モデルデータ用対応関係計算部60B内に設けられる付帯情報用クラスタリング実施部61は、推定対象需要家付帯情報D51及び代表モデル情報D3Bに基づき、代表モデル情報D3Bが指示するM種の代表モデルデータのうち、推定対象需要家付帯情報D51が指示する付帯情報と付帯区分が同一または近似関係にあり、対応関係として適用可能と判断したK(K≦M)種の代表モデルデータを対応関係対象データとして選別する。
図21に、推定対象需要家付帯情報D51に基づき推定対象需要家が分類されるクラスタと、同一または近似関係にあると判断された代表モデルデータとの関係例を表形式で示す説明図である。
同図に示すように、付帯情報用クラスタリング実施部61は、推定対象需要家がクラスタAに該当する場合、クラスタAと、代表モデルデータDM−A及び代表モデルデータDM−Bが分類されたクラスタとが同一または近似関係にあり、適用可能であると判断する。
さらに、付帯情報用クラスタリング実施部61は、推定対象需要家がクラスタBに該当する場合、クラスタBと、代表モデルデータDM−A及び代表モデルデータDM−Cが分類されたクラスタとが同一または近似関係にあり、適用可能である判断する。
付帯情報用クラスタリング実施部61のクラスタリング処理は、代表モデルデータが分類されたクラスタと推定対象需要家のクラスタとが同一となることが望ましいが、異なるクラスタであってもその差異が比較的小さい場合、推定対象需要家のクラスタと異なるクラスタに分類された代表モデルデータとの間に近似関係があれば適用可能と判断している。
また、推定対象需要家付帯情報D51の情報量が少ない場合、推定対象需要家がクラスタA及びクラスタBと複数のクラスタに該当すると判断して、近似関係の範囲を広くして適用可能な代表モデルデータのクラスタの選択肢を広げても良い。
その結果、付帯情報用クラスタリング実施部61を内部に有する代表モデルデータ用対応関係計算部60Bは、付帯情報用クラスタリング実施部61より選別されたK種の代表モデルデータと推定対象需要家との間においてのみ、代表モデルデータ用対応関係計算部60と同様の代表モデルデータ用対応関係計算処理を選択的に実行して代表モデルデータ用対応関係情報D60Bを得る。すなわち、代表モデルデータ用対応関係計算部60Bは代表モデルデータ用対応関係計算部60に比べ代表モデルデータ用対応関係計算処理の処理時間短縮を図ることができる。
なお、後段の代表モデルデータ選択部6は、代表モデルデータ用対応関係情報D60Bに基づき、選択代表モデルデータD6を選択するため、必ず、付帯情報用クラスタリング実施部61により絞り込まれたK種の代表モデルデータから選択代表モデルデータD6が選ばれることになる。
(効果)
実施の形態2の負荷推定装置102は、実施の形態1の負荷推定装置101と同様の効果を奏しさらに以下の効果を奏する。
N人の需要家及び推定対象需要家の所属情報等の付帯情報を確認することなく、クラスタリング処理や機器別負荷の計算を行うと、例えば一人暮らしの代表モデルデータDMを利用して2世帯住宅の推定対象需要家の総負荷から推定対象需要家用機器別負荷情報D7を計算してしまい、推定対象需要家用機器別負荷情報D7の推定精度が低下する可能性がある。
すなわち、推定対象需要家と、契約・家族情報D11aや保有機器情報D11bが異なった選択代表モデルデータD6を用いて推定対象需要家用機器別負荷情報D7を求めると精度が低下する可能性がある。そこで、契約プランや家族構成等の付帯情報が共通する需要家は、機器の利用傾向が類似するという特性を活かして構成したのが、上述した実施の形態2の負荷推定装置102である。
実施の形態2の負荷推定装置102は、M種の代表モデルデータに含まれる代表モデル用付帯情報により分類される付帯区分であるクラスタと推定対象需要家付帯情報D51により分類される付帯区分であるクラスタとが同一または近似関係にあるK(K≦M)種の代表モデルデータの中から選択代表モデルデータを選択することができる。
その結果、実施の形態2の負荷推定装置102は、推定対象需要家と付帯区分が同一または近似関係にある上記選択代表モデルデータを用いて、推定対象需要家の推定対象需要家用機器別負荷情報D7を得ることができるため、より精度良く複数の機器別負荷を推定することができる効果を奏する。
<実施の形態3>
(全体構成)
図22はこの発明の実施の形態3である負荷推定装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、実施の形態3の負荷推定装置103は、モニタリング住宅情報D1及び推定対象需要家情報D5に加え、参照時間制限情報D12を受け、需要予測装置201及びサービス提供システム202に推定対象需要家詳細負荷情報である推定対象需要家用機器別負荷情報D7を出力している。
以下、実施の形態1と同じ構成部は、同一符号を適宜付して説明を省略し、実施の形態1と異なる構成部を中心に説明する。
需要家対応関係計算部20Cは、参照時間を制限して指示する参照時間制限情報D12をさらに受け、参照時間制限情報D12が指示する参照時間内である制限時間帯において選択的に、実施の形態1の需要家対応関係計算部20と同様の需要家対応関係計算処理を実行して需要家間対応関係情報D20Cを得る。
代表モデルデータ用対応関係計算部60Cは、参照時間制限情報D12をさらに受け、参照時間制限情報D12が指示する参照時間内である制限時間帯において選択的に、代表モデルデータ用対応関係計算部60と同様の代表モデルデータ用対応関係計算処理を実行する。
(各部構成及び情報)
(参照時間制限情報D12)
参照時間制限情報D12は、需要家対応関係計算部20Cが需要家対応関係計算処理行う際、クラスタ内対応関係計算部31Cがクラスタ内対応関係計算処理を行う際、及び、代表モデルデータ用対応関係計算部60Cが代表モデルデータ用対応関係計算処理を行う際、その対応関係の時間帯を制限する情報である。
図23及び図24はそれぞれ参照時間制限情報D12が指示する制限内容を表形式で示す説明図である。
図23に示すように、参照時間制限情報D12によって、2つのデータの対応関係を求める際、一方のデータの時刻に対応関係が設定可能な制限時間帯を設定している。図23で示す例では、対応関係のマッチング可能な制限時間帯は、時刻にかかわらず前後3時間で一定に設定している。図23で示す例以外に時刻ごとにマッチング可能な制限時間帯の長さを変化させてもよい。
さらに、図24に示すように、参照時間制限情報D12によって、総負荷の大きさに基づき、マッチング可能な制限時間帯を設定しても良い。
なお、参照時間制限情報D12の入力形態は、入力装置等を用いて負荷推定装置103の内部で得るようにしても良く、図22に示すように、負荷推定装置103の外部から受ける態様でも良い。
(需要家対応関係計算部20C)
需要家対応関係計算部20Cは、機器別負荷記憶部1で記憶されたモニタリング住宅情報D1から、N人の需要家全ての総負荷間の対応関係を求める需要家対応関係計算処理を実行する際、参照時間制限情報D12で指示する参照時間である制限時間帯を満足する範囲で対応関係を計算する。すなわち、需要家対応関係計算部20Cは、参照時間制限情報D12で指示する制限時間帯を満足させながら、実施の形態1の需要家対応関係計算部20と同様に需要家対応関係計算処理を実行して需要家間対応関係情報D20Cを得る。
図25は、図4で示した各点の距離に関し、図23で示したように制限時間帯を設定した場合の各時系列点の距離算出の一例を表形式で示す説明図である。参照時間に制限を加えた場合の距離算出は、制限時間帯を満たす時系列点同士のみで実施される。なお、図25におけるt(i),t(i+1)間は1時間であり、図23で示す「前後3時間」は、制限時間帯は「前後3時間未満」を意味する。
図26は、図5で示したコスト計算結果に関し、図23で示したよう制限時間帯を設定した場合の各時系列点のコスト計算結果例を表形式で示す説明図である。したがって、対応関係は、参照時間制限情報D12で指示される制限時間帯を満足する範囲で最もコストの小さい時系列点の組み合わせとなる。
(クラスタ内対応関係計算部31C)
クラスタ内対応関係計算部31Cは、基準モデル抽出部30で抽出される基準モデルと、クラスタリング実施部2で統合されたクラスタ内の基準モデル以外の非基準モデルとの需要家個別負荷の対応関係を、参照時間制限情報D12で指示する制限時間帯を満足させながら、実施の形態1のクラスタ内対応関係計算部31と同様にクラスタ内対応関係計算処理を実行する。
なお、クラスタ内対応関係計算部31Cが制限時間帯を満足させる方法は、需要家対応関係計算部20Cによる方法と同様である。
(代表モデルデータ用対応関係計算部60C)
代表モデルデータ用対応関係計算部60Cは、参照時間制限情報D12と、総負荷受付部5を介して推定対象需要家情報D5と、代表モデルデータ記憶部4で記憶された代表モデル情報D3とを受ける。そして、代表モデルデータ用対応関係計算部60Cは、推定対象需要家情報D5が指示する推定対象需要家の総負荷と、代表モデル情報D3が指示するM種の代表モデルデータとの対応関係を、参照時間制限情報D12の指示する参照時間である制限時間帯を満足させながら、実施の形態1の代表モデルデータ用対応関係計算部60と同様に代表モデルデータ用対応関係計算処理を実行する。
なお、代表モデルデータ用対応関係計算部60Cが制限時間帯を満足させる方法は、需要家対応関係計算部20Cによる方法と同様である。
上述したように、需要家対応関係計算部20C、クラスタ内対応関係計算部31C及び代表モデルデータ用対応関係計算部60Cがそれぞれ参照時間制限情報D12の指示する参照時間である制限時間帯を満足させながら、対応関係計算処理を実行するため、推定対象需要家と選択代表モデルデータとの間で、負荷の発生時刻が大きく異なる選択代表モデルデータの不適切なマッチングを防ぐことが可能となる。以下に、不適切なマッチングの防止例を示す。
図27は、選択代表モデルデータSMの一例を示すグラフであり、図28は推定対象需要家情報D5が指示する総負荷TLの一例を示すグラフである。図29は制限時間帯を設定しない場合における選択代表モデルデータSMと総負荷TLとの対応関係の一例(一部)を示す説明図である。図27及び図28の比較から、選択代表モデルデータSMの負荷が極大となる発生時刻(5時)が推定対象需要家の総負荷が極大となる発生時刻(21時)が大きく異なる。
参照時間制限情報D12の指示による制限時間帯が存在しない場合、選択代表モデルデータSMと総負荷TLとの対応関係は、図29のようになり、総負荷TLの21時と選択代表モデルデータSMの5時とがマッチングして類似度は高いと判定される可能性が高い。
図30は、総負荷TLに関し実測した実測機器別負荷RLを示すグラフである。図31は、参照時間制限情報D12による制限時間帯を設定しない場合に推定した機器別負荷推定結果SL3を示すグラフである。
図27で示す選択代表モデルデータSMの朝(5時)の高負荷時の機器の内訳と、図30で示す実測機器別負荷RLにおける夜(21時)の高負荷時の機器の内訳は大きく異なる。しかし、参照時間制限情報D12による制限時間帯を設定することなく図29で示す対応関係をそのまま用いて推定対象需要家用機器別負荷情報D7を計算すると、図31に示す様な機器別負荷推定結果SL3が得られることになる。
図30に示す実測による実測機器別負荷RLと、図31に示す推定による機器別負荷は大きく異なるため、推定対象需要家用機器別負荷情報D7の精度が低下する可能性が懸念される。
しかし実施の形態3の負荷推定装置103により、参照時間制限情報D12によって制限時間帯が設定されるため、図29に示す様な時刻が大きく異なるマッチングとなる対応関係が得られることを事前に防止し、推定対象需要家用機器別負荷情報D7の精度低下を防止させることが可能となる。
(効果)
実施の形態3の負荷推定装置103は、実施の形態1の負荷推定装置101と同様の効果を奏しさらに以下の効果を奏する。
推定対象需要家と選択代表モデルデータD6との間で負荷の大きさが類似していても、発生時刻が大きく異なる時系列データでマッチングを行うと、不適切なマッチングが行われてしまい、推定精度が低下する現象を実施の形態3の負荷推定装置103は回避することができる。
すなわち、実施の形態3の負荷推定装置103は、参照時間制限情報D12が指示する参照時間内である制限時間帯において選択的に需要家対応関係計算処理、クラスタ内対応関係計算処理及び代表モデルデータ用対応関係計算処理を実行するため、より精度の良く複数の機器別負荷を推定した推定対象需要家用機器別負荷情報D7を得ることができる。
<負荷推定方法>
実施の形態1〜実施の形態3の負荷推定装置101〜103に共通する負荷推定方法は以下のようになる。以下、実施の形態1の負荷推定装置101を代表させて説明する。
(a) 需要家負荷詳細情報であるモニタリング住宅情報D1を参照して、N人の需要家間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して需要家間対応関係情報D20を得、
(b) 需要家間対応関係情報D20に基づき、N人の需要家をM(<N)種の需要家区分であるクラスタに分類し、
(c) M種の需要家区分毎に同一需要家区分である同一クラスタに属する少なくとも1人の需要家の需要家個別負荷に基づき、M種の代表モデルデータを取得し、
(d) 推定対象需要家情報D5を参照して、M種の代表モデルデータそれぞれと推定対象需要家との間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して代表モデルデータ用対応関係情報D60を得、
(e) 代表データモデル用対応関係情報D60に基づき、M種の代表モデルデータのうち推定対象需要家情報D5との類似度を判断基準として一のデータを選択代表モデルデータD6として選択し、
(f) 代表モデルデータ用対応関係情報D60のうち選択代表モデルデータD6に関する対応関係情報に基づき、推定対象需要家情報D5で指示する総負荷と選択代表モデルデータD6とを時系列上で対応づけて推定対象需要家における複数の部分負荷である複数の機種別負荷を計算する、
負荷推定方法となる。
上記(a) が需要家対応関係計算部20(20B、20C)による処理内容、上記(b) がクラスタリング実施部2による処理内容、上記(c) 基準モデル抽出部30、クラスタ内対応関係計算部31(31C)及び代表モデルデータ作成部3(3B)より構成される代表モデルデータ取得部による処理内容にそれぞれ対応する。
さらに、上記(d) が代表モデルデータ用対応関係計算部60(60B,60C)による処理内容、上記(e) が代表モデルデータ選択部6による処理内容、上記(f) が内訳計算部7による処理内容にそれぞれ対応する。
このように、本発明による負荷推定方法は、上記(a) 〜上記(f)の動作を実行することにより、推定対象需要家側の装置負担の軽減を図りつつ、推定対象需要家において複数の部分負荷である複数の機器別負荷を推定することができる。
さらに、上記(d) 〜上記(f) で示す一連の動作を実行することにより、推定対象需要家と選択代表モデルデータD6との間で時系列データの適切なマッチングが行えるため、推定対象需要家における複数の機種別負荷を精度良く得ることができる。
<その他>
(ハードウェア構成)
図32は図1、図18及び図22で示した実施の形態1、実施の形態2及び実施の形態3の負荷推定装置101〜103を実現するためのハードウェア構成例を示すブロック図である。同図に示すように、負荷推定装置として、PC(パーソナルコンピュータ)41を備える。なお、PC41に代えて一般的な計算機器を用いてもよい。
PC41は、内部にCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)42、記憶装置43、入力装置44及び出力装置45を有している。CPU42は演算機能(制御機能)を有し、記憶装置43は情報を記憶し、CPU42との間で情報の授受を行う。入力装置44は、キーボードやマウスなど、PC41に対して入力情報を与えることができる様々な入力デバイスを含む入力装置であり、出力装置45にはディスプレイなどの出力を行うことができる出力装置が含まれる。
以下、図32で示したPC41と、図18及び図22で示した実施の形態1〜実施の形態3の構成部との対応関係を説明する。
図32で示すPC41の構成中、総負荷受付部5の主要部が入力装置44で構成され、機器別負荷記憶部1及び代表モデルデータ記憶部4が記憶装置43により構成される。
図32で示すPC41の構成中、需要家対応関係計算部20,20B及び20C、クラスタリング実施部2、基準モデル抽出部30、クラスタ内対応関係計算部31及び31C、代表モデルデータ作成部3及び3B、代表モデルデータ用対応関係計算部60,60B及び60C、代表モデルデータ選択部6並びに内訳計算部7の主要部はCPU42による演算機能により実現される。なお、需要家対応関係計算部20Bには付帯情報用クラスタリング実施部21が含まれ、代表モデルデータ用対応関係計算部60Bには付帯情報用クラスタリング実施部61が含まれる。
また、図32で示すPC41の構成中、総負荷受付部5及び内訳計算部7の一部をディスプレイ等の出力装置45で構成しても良く、モニタリング住宅情報D1、推定対象需要家情報D5、需要家付帯情報D11及び推定対象需要家付帯情報D51それぞれを記憶する記憶装置43を設けても良い。
なお、図32で示したPC41は各構成部との対応関係を含め、実施の形態1〜実施の形態3の負荷推定装置101〜103を実現するための一例にすぎない。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。例えば、実施の形態2及び実施の形態3を組み合わせて、付帯区分によるクラスタリング機能、制限時間帯による対応関係計算処理の制限機能を兼ね備えた負荷推定装置を実現する等が考えられる。
1 機器別負荷記憶部、2 クラスタリング実施部、3,3B 代表モデルデータ作成部、4 代表モデルデータ記憶部、5 総負荷受付部、6 代表モデルデータ選択部、7 内訳計算部、20,20B,20C 需要家対応関係計算部、21,61 付帯情報用クラスタリング実施部、30 基準モデル抽出部、31,31C クラスタ内対応関係計算部、60,60B,60C 代表モデルデータ用対応関係計算部、101〜103 負荷推定装置、201 需要予測装置、202 サービス提供システム、D1 モニタリング住宅情報、D5 推定対象需要家情報、D11 需要家付帯情報、D12 参照時間制限情報、D51 推定対象需要家付帯情報。

Claims (5)

  1. N(≧2)人の需要家それぞれの消費エネルギー量である需要家個別負荷の経時変化を指示する需要家負荷詳細情報を記憶する需要家負荷記憶部を備え、需要家個別負荷は全消費エネルギー量である総負荷と全消費エネルギー量を複数種に分類した複数の部分消費エネルギー量である複数の部分負荷とを含み、
    前記需要家負荷詳細情報を参照して、N人の需要家間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して需要家間対応関係情報を得る需要家対応関係計算処理を実行する需要家対応関係計算部と、
    前記需要家間対応関係情報に基づき、N人の需要家をM(<N)種の需要家区分に分類するクラスタリング処理を実行するクラスタリング実施部とをさらに備え、M種の需要家区分毎にそれぞれ少なくとも1人の需要家が分類され、
    M種の需要家区分毎に同一需要家区分に属する前記少なくとも1人の需要家の需要家個別負荷に基づき、M種の代表モデルデータを取得して、M種の代表モデルデータを指示する代表モデル情報を出力する代表モデルデータ取得部と、
    前記代表モデル情報を記憶する代表モデルデータ記憶部と、
    推定対象需要家の全消費エネルギー量である総負荷を指示する推定対象需要家情報を受け、前記代表モデル情報及び前記推定対象需要家情報を参照して、前記M種の代表モデルデータそれぞれと前記推定対象需要家との間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して代表モデルデータ用対応関係情報を得る代表モデルデータ用対応関係計算処理を実行する代表モデルデータ用対応関係計算部と、
    前記代表モデルデータ用対応関係情報及び前記代表モデル情報に基づき、前記M種の代表モデルデータのうち前記推定対象需要家情報との類似度を判断基準として一のデータを選択代表モデルデータとして選択する代表モデルデータ選択部と、
    前記代表モデルデータ用対応関係情報のうち前記選択代表モデルデータに関する対応関係情報に基づき、前記推定対象需要家情報で指示する総負荷と前記選択代表モデルデータとを時系列上で対応づけて前記推定対象需要家における複数の部分負荷を計算して、計算した複数の部分負荷を指示する推定対象需要家詳細負荷情報を得る詳細負荷情報計算部とをさらに備える、
    負荷推定装置。
  2. 請求項1記載の負荷推定装置であって、
    前記需要家対応関係計算部は、前記需要家負荷詳細情報以外のN人の需要家それぞれにおける付帯情報である需要家付帯情報を受け、N人の需要家のうち、前記需要家付帯情報により同一付帯区分に分類される需要家間において、選択的に前記需要家対応関係計算処理を実行し、
    前記クラスタリング実施部は、前記需要家付帯情報をさらに受け、前記需要家付帯情報及び前記需要家間対応関係情報に基づき、前記クラスタリング処理を実行し、
    前記代表モデル情報は、前記需要家付帯情報が指示する付帯情報を前記M種の代表モデルデータに対応づけた代表モデルデータ用付帯情報を含み、
    前記代表モデルデータ用対応関係計算部は、前記需要家付帯情報に対応する推定対象需要家における推定対象需要家付帯情報をさらに受け、前記M種の代表モデルデータのうち、前記代表モデルデータ用付帯情報により分類される区分と前記推定対象需要家付帯情報により分類される区分とが同一または近似関係にある代表モデルデータと前記推定対象需要家との間において、選択的に前記代表モデルデータ用対応関係計算処理を実行する、
    負荷推定装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の負荷推定装置であって、
    前記需要家対応関係計算部は、参照時間を制限して指示する参照時間制限情報をさらに受け、前記参照時間制限情報が指示する参照時間内において選択的に前記需要家対応関係計算処理を実行し、
    前記代表モデルデータ用対応関係計算部は、前記参照時間制限情報をさらに受け、前記参照時間制限情報が指示する参照時間内において選択的に前記代表モデルデータ用対応関係計算処理を実行する、
    負荷推定装置。
  4. 請求項1から請求項3のうち、いずれか1項に記載の負荷推定装置であって、
    前記代表モデルデータ取得部は、
    M種の需要家区分毎に、前記少なくとも1人の需要家が複数の需要家である場合、前記複数の需要家のうち一の需要家を基準需要家として選択する基準モデル抽出部と、
    M種の需要家区分毎に、前記少なくとも1人の需要家が複数の需要家である場合、前記需要家負荷詳細情報を参照して、前記基準需要家とそれ以外の他の需要家との間において、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して区分内対応関係情報を得る区分内対応関係計算処理を実行する区分内対応関係計算部と、
    M種の需要家区分毎に、前記少なくとも1人の需要家が複数の需要家である場合、前記区分内対応関係情報及び前記需要家負荷詳細情報を参照し、前記複数の需要家の需要家個別負荷を時系列上で対応づけながら代表モデルデータを作成することにより、M種の需要家区分に対応するM種の代表モデルデータを得る代表モデルデータ作成部とを含む、
    負荷推定装置。
  5. コンピュータにより実行される負荷推定方法であって、
    (a) N(≧2)人の需要家それぞれの消費エネルギー量である需要家個別負荷の経時変化を指示する需要家負荷詳細情報を参照して、N人の需要家間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して需要家間対応関係情報を得、
    (b) 前記需要家間対応関係情報に基づき、N人の需要家をM(<N)種の需要家区分に分類し、
    (c) M種の需要家区分毎に同一需要家区分に属する少なくとも1人の需要家の需要家個別負荷に基づき、M種の代表モデルデータを取得し、
    (d) 推定対象需要家の全消費エネルギー量である総負荷を指示する推定対象需要家情報を参照して、M種の代表モデルデータそれぞれと推定対象需要家との間に関し、総負荷の時系列上における互いの対応関係を計算して代表モデルデータ用対応関係情報を得、
    (e) 前記代表モデルデータ用対応関係情報に基づき、M種の代表モデルデータのうち推定対象需要家情報との類似度を判断基準として一のデータを選択代表モデルデータとして選択し、
    (f) 前記代表モデルデータ用対応関係情報のうち前記選択代表モデルデータに関する対応関係情報に基づき、前記推定対象需要家情報で指示する総負荷と前記選択代表モデルデータとを時系列上で対応づけて推定対象需要家における複数の部分負荷を計算する、
    負荷推定方法。
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