JP6639790B2 - 積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置、及びスタッドピン接合方法 - Google Patents

積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置、及びスタッドピン接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置、及びスタッドピン接合方法に係り、特に、樹脂板を金属板で挟んだ積層複合板に他の部材を接合するために設けられるスタッドピンを用いたスタッドピン接合装置、及びスタッドピン接合方法に関する。
図8に、積層複合板5の構成を示す。積層複合板5とは、サンドイッチパネルともいわれ、図8に示すように芯材2の両面を皮材3で挟んだ平板部材をいう。積層複合板5は、例えば、芯材が樹脂板2であり、皮材がアルミニウム合金や鋼板などの薄板金属板3からなる金属/樹脂積層複合板5が一般的である。
この金属/樹脂積層複合板5は、軽量構造材であり、例えば、皮材3のアルミニウムの不燃性、耐候性、芯材2の樹脂板の不燃性、断熱性などの特徴が組み合わされた建設資材として幅広く採用されている。例えば、建物の外装材、内装材、天井材だけではなく、サインパネル、店舗看板、道路標識などにも活用されている。
図8に、積層複合板5に取り付く他の接合部材4の実施例を示す。図8では、接合部材4は、アングル鋼材の場合を示す。一般的に、積層複合板5に用いられる金属製の薄板に対して他の部材を接合する場合、スタッドピンを用いて、例えば、ガス溶接、アーク溶接、抵抗スポット溶接などの一般的な溶融溶接法により締結する技術が知られている。本発明は、図8に示すように板厚が0.1mm〜0.5mmの金属板3により樹脂板2を挟んだ金属/樹脂積層複合板5に金属的接合をするスタッドピン1に係る発明である。
特許文献1には、先端に溶接電流を効率良く流して、溶接の仕上がりをきれいにするとともに、溶接の作業能率を向上させるスタッドピンが開示されている。このスタッドピンは、ダクトに断熱材を内張し、その断熱材をダクトの内壁に止める止め金具として使用すされる。そして、スタッドピンは軸ピンの後端に座金を固定し、軸ピンの先端には先鋭な形状であり、その先端を金属板に電気溶接機によりスポット溶接する端部を設けている。また、軸ピンの側面に、その後端側から先端側に向けて複数の凸条と複数の凹条とを交互に配列した放熱部を設けること、が記載されている。
また、特許文献2には、スポット溶接による壁面塗料焼損部の補修を容易かつ迅速に行なえるようにするスタッド溶接ピンが開示されている。このスタッド溶接ピンは、船舶製品の防熱工事などに適用される。そして、表面に塗料を塗布したのち、防熱材を貼着した船体鋼板等の上表面にスタッドピン打ち器により打ち込みスポット溶接を行なうスタッド溶接ピンの長手方向中心部を中空状部に形成し、このピンの基部にワッシャ部と、塗料注入口を形成し、またこのピンの先端部に複数の塗料吐出口を穿設し、これを中空部と連通させたスタッド溶接ピン、が記載されている。
しかしながら、金属/樹脂積層複合板の表面層(金属板)は、0.1mm〜0.5mmと非常に薄い板材であり、上述したスタッドピン或いはスタッド溶接ピンを接合しようとすると、溶接に必要な熱が金属/樹脂積層複合板の内部層(樹脂板)にまで伝達し、表面の金属層のみならず内部の樹脂層までが溶融してしまい、内部層(樹脂板)が損なわれてしまう。すなわち、溶接による熱影響部が金属/樹脂積層複合板の内部層(樹脂板)にまで及んでしまう。
そこで、現状では、金属/樹脂積層複合板の表面から内部の樹脂までを穴明け加工した後、アンカー付きのスタッドピンを挿入するという機械的な接合が実施されている。
非特許文献1には、金属/樹脂積層複合板への機械的な接合方法が記載されている。ここでは、アルミ樹脂積層複合板に対して他の部材であるハット型のアルミ形材がSPリベットと称されている特殊なリベットにより機械的に接合されている。
また、近年、接合部材を溶融することなく固相(固体)状態のまま加熱し軟化させ、さらに加圧して塑性変形を与えて接着する固相溶接法の研究が進められている。非特許文献2には、固相溶接による鉄鋼とアルミニウム合金との溶接方法に関する一つの研究論文を示す。本発明は、特に高速固相溶接法と称される接合法に関連する。この高速固相溶接法は、放電時間を数ミリ秒という非常に短時間で行うため、接合部周辺への伝導熱が小さく、熱による板材の歪や溶接痕を発生させずに接合が可能となる接合法である。本発明は、高速固相溶接法を金属/樹脂積層複合板の接合に展開させ、後述する効果を発揮させた発明である。
実開平5−89927号公報 特開平8−294780号公報
積水樹脂プラメタル株式会社製カタログ「セキスイ不燃アルミ樹脂積層複合板 プラメタルFRシリーズ 第4ページ図中のSPリベット(特殊リベット) 「回転ピンによる鉄鋼とアルミニウム合金の固相溶接」渡辺 健彦、柳沢 敦、高山 博史著 溶接学会論文集 第22巻 p.141−148(2004)
上述したように、金属/樹脂積層複合板に他の部材を接合する方法として、従来のスタッド、スタッドピン、或いはスタッド溶接ピンを用いた溶接方法では、溶接に必要な熱が金属/樹脂積層複合板の内部層(樹脂板)にまで伝達し、表面の金属層のみならず内部の樹脂層までが溶融してしまい、内部層(樹脂板)が損なわれてしまう、という問題があった。
一方、金属/樹脂積層複合板への機械的な接合方法は、内部層(樹脂板)への熱影響はないものの、精緻な機械加工が要求されるため熟練度が高く、不良率の高い作業となる、という問題があった。さらに、この機械的な接合方法では、作業時間及び施工コストが嵩むという問題もあった。
本願の目的は、かかる課題を解決し、溶接熱により積層複合板の内部の樹脂板に熱影響を生じさせずにスタッドピンを金属板に高品質かつ経済的に接合するスタッドピン接合装置、及びスタッドピン接合方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置は、樹脂板の両面を金属板で挟んだ積層複合板の金属板の表面にスタッドピンを用いて他の部材を接合するために設けられるスタッドピン接合装置において、スタッドピンは、円筒状の筒部と、外側に膨出した環状膨出部とからなり、接合される金属板の底部には、金属板に向かって凸となる逆三角形の環状突起部が設けられ、スタッドピンが嵌め込まれる内側円筒管と、内側円筒管を覆って金属板の表面に接触する外側円筒管とからなる二重円筒型電極に覆われて金属板の表面に接合され円筒状の筒部と環状膨出部との交点となる係止部に内側円筒管を係止させることを特徴とする。
上記構成により、スタッドピンは、筒状の部材であり、接続する金属板に対して環状に接触し、電流が確実に伝わるため高品質な金属的接合となる。また、接続する金属板側の端部には外側に膨出した環状膨出部が設けられ、この環状膨出部を利用してスタッドピンに圧力を均一に加えることができる。また、スタッドピンの形状を簡素な構成にすることでより経済的な金属的接合となる。また、スタッドピン及び金属板は円環状のプロジェクションにより電流を確実に伝えることができる。さらに、スタッドピンの形状を簡素な構成にすることでより経済的な金属的接合となる。
上述したように、スタッドピン自体の形状を工夫し、固相溶接法によりスタッドピンを積層複合板に金属的接合する際に、高品質かつ経済的な接合が可能となる。
上記目的を達成するため、本発明に係る積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置は、上述したスタッドピンを用い、スタッドピンは、内側円筒管と外側円筒管とからなる二重円筒型電極に覆われて金属板の表面に接合されることを特徴とする。
上記構成により、スタッドピンを積層複合板に金属的接合する装置として、内側円筒管と外側円筒管とからなる二重円筒型電極が設けられる。これにより、内側円筒管によりスタッドピンを加圧する機構と、内側円筒管と外側円筒管とにより電極としてスタッドピンの環状突起部と金属板の表面とに電流を流す機構を共に有することができ、スタッドピンを積層複合板に金属的接合をする際に、高品質かつ経済的な接合が可能となる。
また、スタッドピン接合装置は、二重円筒型電極がスタッドピンが嵌め込まれる内側円筒管と、内側円筒管を覆って金属板の表面に接触する外側円筒管と、スタッドピンを加圧する加圧手段と、スタッドピンを金属板に電気的接合させるコンデンサとからなることが好ましい。これにより、内側円筒管によりスタッドピンが嵌め込まれて加圧が可能となり、スタッドピンを嵌め込む内側円筒管と内側円筒管を覆って金属板の表面に接触する外側円筒管とにより電極としてスタッドピンの環状突起部と金属板の表面とに電流を流す機構を共に有することができ、スタッドピンを積層複合板に金属的接合をする際に、高品質かつ経済的な接合が可能となる。
さらに、スタッドピン接合装置は、加圧手段によりスタッドピンを金属板の表面に加圧させ、コンデンサから放電される電流をスタッドピンの環状突起部から金属板の表面に流して、スタッドピンと金属板の表面とを接合することが好ましい。これにより、スタッドピン接合装置は、加圧手段及びコンデンサを備えれば、スタッドピンと二重円筒型電極とにより簡易に金属板への固相溶接を実現することができる。
上記目的を達成するため、本発明に係るスタッドピン接合方法は、樹脂板の両面を金属板で挟んだ積層複合板の金属板の表面に他の部材を接合するスタッドピン接合方法において、スタッドピンに内側円筒管と、内側円筒管を覆って金属板の表面に接触する外側円筒管とからなる二重円筒型電極を差し込み、二重円筒型電極を円筒状の筒部と環状膨出部との交点となる係止部に係止させてスタッドピンを接合させる金属板の表面に相対させるステップと、スタッドピンの環状突起部を金属板の表面に接触させて加圧するステップと、電流を前記スタッドピンの環状突起部を経由して金属板に通電させるステップと、スタッドピンの先端部と金属板の表面とを接合させるステップと、を備えることを特徴とする。
上記構成により、二重円筒型電極を用いてスタッドピンを積層複合板の金属板に対して高品質かつ経済的に接合することができる。また、金属板への固相溶接を簡易に実現することができる。
また、スタッドピン接合方法は、スタッドピンの環状突起部を前記金属板の表面に接触させて加圧するステップでは、前記スタッドピンは、前記二重円筒型電極の内側円筒管を介して加圧されることが好ましい。これにより、加圧手段による空気圧を容易にかつ確実に、スタッドピンに伝達することができる。
さらに、スタッドピン接合方法は、電流をスタッドピンの環状突起部を経由して金属板に通電させるステップにおいて、スタッドピンは、二重円筒型電極の内側円筒管及び外側円筒管を介して通電されることが好ましい。これにより、コンデンサからの電流を容易にかつ確実に、スタッドピンの環状突起部に伝達することができる。
以上のように、本発明に係る積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置、及びスタッドピン接合方法によれば、溶接熱により積層複合板の内部の樹脂板に熱影響を生じさせずにスタッドピンを金属板に高品質かつ経済的に接合するスタッドピン接合装置、及びスタッドピン接合方法を提供することができる。
本発明に係るスタッドピン接合装置の一つの実施形態の概略構成を示す断面図である。 本発明に係るスタッドピンを用いたスタッドピン接合装置の一つの実施形態の概略構成を示す説明図である。 スタッドピン接合方法の流れを示すフロー図である。 スタッドピン接合方法の第1ステップであり、スタッドピンに二重円筒型電極を差し込んだ状態を示す説明図である。 スタッドピン接合方法の第2ステップであり、スタッドピンの環状突起部を金属板の表面に接触させ、加圧して金属板の表面に押しつけた状態を示す説明図である。 スタッドピン接合方法の第3ステップであり、コンデンサから放電される電流がスタッドピンの環状突起部から金属表面に流れる状態を示す説明図である。 スタッドピン接合方法の第4ステップであり、スタッドピンが金属板の表面に接合した状態を示す説明図である。 積層複合板の構成、及び積層複合板に取り付く他の接合部材の実施例を示す斜視図である。
(スタッドピンの構成)
以下に、図面を用いて本発明に係るスタッドピン1につき、詳細に説明する。図1に、金属/樹脂積層複合板5に接合されるスタッドピン1の一つの実施形態を断面図にて示す。
本発明におけるスタッドピン1は、金属/樹脂積層複合板5に他の部材、例えば図8のアングル材などを接合するために設けられる部品である。このスタッドピン1は、内部に空洞部6を有する筒状の部材であり、円筒部18と環状膨出部7と環状突起部8とから構成される。
スタッドピン1により接合される金属/樹脂積層複合板5は、芯材である樹脂板2の両面を皮材である金属板3a,3bで挟んだ積層複合板5である。金属板3はアルミニウム合金やステンレス鋼などの鋼板の薄板であり、板厚は0.1mm〜0.5mmである。この金属板3aの表面には、防錆のために酸化被膜13が施される。
円筒部18は、内部に空洞部6を有する筒状の部品である。この円筒部18の内側にはねじ部17が設けられている。スタッドピン1が金属/樹脂積層複合板5に接合されると。このねじ部17にボルトなどの締結材が締め込まれ、他の部材、例えば図8に示すようなアングル材などとの連結が行われる。
環状膨出部7は、接合する金属板3a側の端部に設けられる外側に膨出した部分である。後述するように、スタッドピン1には加圧手段により圧力が加えられるが、この環状膨出部7は、スタッドピン1の底部の強度を高め、例えば座屈などによる破壊、破損、強度低下などを防止する役割を担う。また、円筒部18と環状膨出部7との交点となる係止部19は、後述するように加圧されて押しこまれた二重円筒型電極10の内側円筒管11が係止する点となる。
環状突起部8は、スタッドピン1が接合する金属板3a側の底部に設けられ、金属板3aに向かって凸となる逆三角形のプロジェクションである。但し、このプロジェクションの形状は、逆三角形に限らず先端部が突出した形状であれば他の形状であっても良い。この環状突起部8は、スタッドピン1が接合する金属板3aの接触部22に接触して押しつけられる。そして、後述するように、コンデンサ16から放電された電流が内側円筒管11から環状突起部8へと流れ、金属板3aの接触部22へ伝わり、さらに外側円筒管12へと流れる。この環状突起部8は、環状のプロジェクションであるため接触点が円形となり、安定した接合効果が得られる。
(スタッドピンを用いたスタッドピン接合装置の構成)
以下に、図面を用いて本発明に係るスタッドピン1を用いたスタッドピン接合装置20につき、詳細に説明する。図2に、スタッドピン接合装置20の一つの実施形態の概略構成を示す。図2(a)は、スタッドピン1、スタッドピン接合装置20及び金属/樹脂積層複合板5を示す断面図であり、図2(b)は、熱影響部21を示す部分拡大図である。
本実施形態では、スタッドピン接合装置20には二重円筒型電極10が用いられる。この二重円筒型電極10は、スタッドピン1が嵌め込まれる内側円筒管11、内側円筒管11を外側から覆う外側円筒管12と、加圧手段15と、コンデンサ16を含む電気回路とから構成される。
内側円筒管11は、環状のスタッドピン1を嵌め込んで加圧手段15により金属板3a側に押し込む。そのため、内側円筒管11は、スタッドピン1の円筒部18と環状膨出部7との交点となる係止部19に係止する。すなわち、環状のスタッドピン1に対して同様に環状でありより大きな径を有する内側円筒管11は、スタッドピン1の環状膨出部7による径の拡大により安定的に係止される。そして、内側円筒管11は、加圧手段15からの圧縮力を円滑にスタッドピン1に伝達する。
外側円筒管12は、内側円筒管11より大きな径を有し、内側円筒管11を外側から包み込む。そして、金属板3aの表面に接触し、環状突起部8と金属板3aとが金属的接合する間に、軟化して塑性変形する環状突起部8を外側から遮蔽する。また、外側円筒管12は電気回路の一部を構成し、環状突起部8と金属板3aとを十分に金属的接合させる。
加圧手段15は、内側円筒管11によりスタッドピン1を金属板3aの表面に加圧させ、コンデンサ16から放電される電流をスタッドピン1の環状突起部8から金属板3aの接触部22に流して、スタッドピン1と金属板3aとを接合する。
コンデンサ16は、大電流を放電して環状突起部8を軟化させて塑性変形させる。そして、スタッドピン1の環状突起部8と金属板3aとを電気的に接合させる。このコンデンサ16は、内側円筒管11からスタッドピン1に流れ、環状突起部8から金属板3aへと流れ、外側円筒管12を経由する電気回路の一部に組み込まれる。
ここで、スタッドピン接合装置20による金属的接合のメカニズムを説明する。スタッドピン接合装置20は、スタッドピン1を内側円筒管11に取り付け、空気圧により金属板3aの表面に押し付ける。そして、コンデンサ16からの放電電流が内側円筒管11から外側円筒管12に流れる。すると、ジュール熱により接触部22の局所的な温度上昇が発生する。数ミリ秒という非常に短時間の放電大電流と加圧により、環状突起部8を軟化させて塑性変形させる。金属/樹脂積層複合板5の表面の酸化被膜13が破壊されると、新生面の接触が生じて金属/樹脂積層複合板5の表面とスタッドピン1の環状突起部8の金属との金属的接合が完成する。
本発明によれば、接合時の熱影響部21は、金属板3aのごく表面のみに限られるので、金属/樹脂積層複合板5の芯材である樹脂板2には熱影響が及ばない。従って、スタッドピン1を金属/樹脂積層複合板5の皮材である金属板3aに高品質かつ経済的に接合することができる。
(スタッドピン接合方法)
図3に、樹脂板2の両面を金属板3で挟んだ金属/樹脂積層複合板5に他の接合部材4を接合するスタッドピン接合方法について、その流れをフロー図で示す。なお、各ステップは、S1〜S4で示す。
図4に、スタッドピン接合方法の第1ステップであり、スタッドピン1に二重円筒型電極10を差し込んだ状態を示す。図4に示すように、スタッドピン1の円筒部18には、二重円筒型電極10の内側円筒管11が差し込まれる。そして、スタッドピン1は、内側円筒管11の断面形が環状膨出部7として拡張する始点である係止部19で内側円筒管11に保持される。そして、スタッドピン1を接続させる金属板3の表面に環状突起部8を相対させる。この第1ステップにより、スタッドピン1を金属板3に接合する準備が整う。
図5に、スタッドピン接合方法の第2ステップであり、スタッドピン1の環状突起部8を金属板3の表面に接触させ、加圧して金属板3の表面に押しつけた状態を示す。このステップでは、図1に示す加圧手段15により、二重円筒型電極10の内側円筒管11が金属板3の方向に押し下げられ、係止部19を介してスタッドピン1の環状突起部8が金属板3の表面に接触するまで押し下げられる。また、外側円筒管12も同様に金属板3の表面に接触するまで押し下げられる。
スタッドピン1の環状突起部8を金属板3の表面に接触させて加圧する上記ステップでは、スタッドピン1は、二重円筒型電極10の内側円筒管11を介して加圧される。すなわち、二重円筒型電極10の内側円筒管11は、加圧手段15により環状突起部8と金属板3とを十分に接触させるという役割を担う。
図6に、スタッドピン接合方法の第3ステップであり、コンデンサ16から放電される電流がスタッドピン1の環状突起部8から金属板3の表面に流れる状態を示す。このステップでは、二重円筒型電極10の内側円筒管11は加圧手段15により金属板3の方向に加圧され、スタッドピン1の環状突起部8を金属板3の表面に十分に接触させるとともに、図1に示すコンデンサ16から二重円筒型電極10の内側円筒管11に電流が流れ、その電流はスタッドピン1の環状突起部8から金属板3の表面に流れ、金属板3に達する。そして、電流は、二重円筒型電極10の外側円筒管12経由してコンデンサ16に戻る。
電流をスタッドピン1の環状突起部8を経由して金属板3aに通電させる上記ステップにおいて、スタッドピン1は、二重円筒型電極10の内側円筒管11及び外側円筒管12を介して通電される。すなわち、二重円筒型電極10の内側円筒管11は、外側円筒管12と協働して電気回路を構成し、環状突起部8と金属板3aとを十分に金属的接合させるという役割を担う。
図7に、スタッドピン接合方法の第4ステップであり、スタッドピン1が金属板3の表面に接合した状態を示す。このステップでは、ステップ3においてスタッドピン1の環状突起部8と金属板3との接合が完了し、二重円筒型電極10の内側円筒管11及び外側円筒管12が外された状態を示す。この金属的接合による熱影響部21は、金属板3の厚み内に留まり、樹脂板2には熱影響が及ばない。
1 スタッドピン、2 芯材又は樹脂板、3 皮材又は金属板,3a 金属板(表面),3b 金属板(裏面)、4 接合部材(アングル鋼材)、5 積層複合板又は金属/樹脂積層複合板、6 空洞部、7 環状膨出部、8 環状突起部、10 二重円筒型電極、11 内側円筒管、12 外側円筒管、13 酸化被膜、15 加圧手段、16 コンデンサ、17 ねじ部、18 円筒部、19 係止部、20 スタッドピン接合装置、21 熱影響部、22 接触部。

Claims (6)

  1. 樹脂板の両面を金属板で挟んだ積層複合板の前記金属板の表面にスタッドピンを用いて他の部材を接合するために設けられるスタッドピン接合装置において、
    前記スタッドピンは、円筒状の筒部と、外側に膨出した環状膨出部とからなり、接合される前記金属板の底部には、前記金属板に向かって凸となる逆三角形の環状突起部が設けられ、
    前記スタッドピンが嵌め込まれる内側円筒管と、前記内側円筒管を覆って前記金属板の表面に接触する外側円筒管とからなる二重円筒型電極に覆われて前記金属板の表面に接合され
    記円筒状の筒部と前記環状膨出部との交点となる係止部に前記内側円筒管を係止させることを特徴とする積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置
  2. 請求項1に記載の積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置であって、前記二重円筒型電極は、更に前記スタッドピンを加圧する加圧手段と、前記スタッドピンを前記金属板に電気的接合させるコンデンサとを含むことを特徴とする積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置。
  3. 請求項2に記載の積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置であって、前記加圧手段により前記スタッドピンを前記金属板の表面に加圧させ、前記コンデンサから放電される電流を前記スタッドピンの環状突起部から前記金属板の表面に流して、前記スタッドピンと前記金属板の表面とを接合することを特徴とする積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合装置。
  4. 樹脂板の両面を金属板で挟んだ積層複合板の金属板の表面に他の部材を接合するスタッドピン接合方法において、
    スタッドピンに内側円筒管と、前記内側円筒管を覆って前記金属板の表面に接触する外側円筒管とからなる二重円筒型電極を差し込み、前記二重円筒型電極を円筒状の筒部と環状膨出部との交点となる係止部に係止させて前記スタッドピンを接合させる前記金属板の表面に相対させるステップと、
    前記スタッドピンの環状突起部を前記金属板の表面に接触させて加圧するステップと、
    電流を前記スタッドピンの前記環状突起部を経由して前記金属板に通電させるステップと、
    前記スタッドピンの先端部と前記金属板の表面とを接合させるステップと、を備えることを特徴とする積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合方法。
  5. 請求項4に記載の積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合方法であって、前記スタッドピンの環状突起部を前記金属板の表面に接触させて加圧するステップでは、前記スタッドピンは、前記二重円筒型電極の前記内側円筒管を介して加圧されることを特徴とする積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合方法。
  6. 請求項4又は5に記載の積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合方法であって、電流を前記スタッドピンの前記環状突起部を経由して前記金属板に通電させるステップにおいて、前記スタッドピンは、前記二重円筒型電極の前記内側円筒管及び前記外側円筒管を介して通電されることを特徴とする積層複合板への接合に用いるスタッドピン接合方法。
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