JP6636480B2 - 顆の曲率が制御された後方安定型整形外科用膝プロテーゼ - Google Patents

顆の曲率が制御された後方安定型整形外科用膝プロテーゼ Download PDF

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    • A61F2/3886Joints for elbows or knees for stabilising knees against anterior or lateral dislocations

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、米国特許法第119条の下、2011年6月30日に出願された、「Posterior Stabilized Orthopaedic Knee Prosthesis Having Controlled Condylar Curvature」と題された米国仮特許出願第61/503,343号への優先権を主張し、該特許文献の全体は参照により本明細書に組み込まれる。本願は、2012年5月28日に出願された、Joseph G.Wyssによる「Posterior Stabilized Orthopaedic Knee Prosthesis Having Controlled Condylar Curvature」と題された米国実用特許出願第13/481,943号の一部継続出願であり、該特許文献の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
(関連米国特許出願の更なる相互参照)
相互参照は、2008年6月30に出願された、Joseph G.Wyssらによる「Posterior Stabilized Orthopaedic Knee Prosthesis Having Controlled Condylar Curvature」と題された米国特許出願第12/165,575号;2008年6月30に出願された、John L.Williamsらによる「Orthopaedic Femoral Component Having Controlled Condylar Curvature」と題された米国実用特許出願第12/165,579号;2008年6月30に出願された、Christel M.Wagnerによる「Posterior Cruciate−Retaining Orthopaedic Knee Prosthesis Having Controlled Condylar Curvature」と題された米国実用特許出願第12/165,574号;2008年6月30に出願された、Joseph G.Wyssによる「Posterior Stabilized Orthopaedic Prosthesis」と題された米国実用特許出願第12/165,582号;及び2009年6月19日に出願された、Mark A.Heldrethによる「Orthopaedic Knee Prosthesis Having Controlled Condylar Curvature」と題された米国実用特許出願第12/488,107号に対して行われており、当該各出願のそれぞれの全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本発明は、一般に、整形外科用プロテーゼに関し、具体的には、膝置換術に使用される整形外科用プロテーゼに関する。
関節形成術は、病変及び/又は損傷した自然関節をプロテーゼ関節で置換する周知の外科手術である。通常の膝プロテーゼは、脛骨トレイ、大腿骨コンポーネント、及び脛骨トレイと大腿骨コンポーネントとの間に配置されるポリマーインサート又はベアリングを含む。患者の関節への損傷のひどさに応じて、様々な可動性の整形外科用プロテーゼを用いることができる。例えば、膝プロテーゼは、かなりの軟組織の損傷又は喪失が存在するときなど、膝プロテーゼの動きを規制することが望ましいような場合に、「固定化された」脛骨ベアリングを含むことがある。あるいは、膝プロテーゼは、動きのより大きな自由度が望ましい場合に「可動性」の脛骨ベアリングを含むことがある。加えて、膝プロテーゼは、患者の大腿骨の両側の顆の大腿骨・脛骨界面を置換するように設計された全膝関節プロテーゼであってもよく、又は、患者の大腿骨の1つの顆の大腿骨・脛骨界面を置換するように設計された1つの区画(即ち、1つの顆)を有する膝プロテーゼであってもよい。
患者の生来の膝を置換するために使用される整形外科用膝プロテーゼのタイプは、外科手術中に、患者の後十字靱帯が温存されるか又は放棄されるか(即ち、除去されるか)どうかにも左右されることがある。例えば、外科手術中に、患者の後十字靱帯が損傷され、病変化され、及び/又は、さもなければ除去されている場合に、後方安定型の膝プロテーゼは、より後期の屈曲角度(later degrees of flexion)での付加的な支持及び/又は調整を与えるために使用されることがある。あるいは、後十字靱帯が無傷である場合には、十字靱帯温存型の膝プロテーゼ(cruciate retaining knee prosthesis)が使用されることがある。
典型的な整形外科用膝プロテーゼは、一般に、患者の関節の自然な動きを再現するために設計されている。膝が屈伸する際に、大腿骨コンポーネント及び脛骨構成要素は、関節接合し、前後方向への相対的運動と内外方向への相対的回転とを組み合わせた動きに耐える。しかしながら、患者の周辺軟組織も、整形外科用膝プロテーゼの運動性及び安定性に対して、その関節の動作域で影響を与える。即ち、患者の軟組織によって整形外科用部品に対して印加された力は、整形外科用膝プロテーゼの不要な又は望ましくない動作を引き起こす場合がある。例えば、整形外科用膝プロテーゼは、大腿骨コンポーネントが屈曲範囲で動かされる際に、一定量の不自然な(奇異な)前方への並進運動を呈することがある。
代表的な整形外科用膝プロテーゼにおいて、奇異な前方への並進運動は、任意の屈曲角度の近傍で生じることがあるが、具体的には、中期屈曲角度から後期屈曲角度までの範囲で生じることがある。奇異な前方への並進運動は、一般に、大腿骨コンポーネントと脛骨ベアリングとの接触「点」が脛骨ベアリングに対して前方へ「スライドする」、脛骨ベアリング上での大腿骨コンポーネントの、基準から外れた相対移動として定義され得る。この奇異な前方への並進運動は、関節安定性の喪失、磨耗の加速化、膝運動性異常をもたらすことがあり、及び/又はある活動中に患者に不安定感を経験させることになる。
一態様によると、後方安定型整形外科用膝プロテーゼは、大腿骨コンポーネントと脛骨ベアリングとを含む。大腿骨コンポーネントは、一対の離間した顆であって、それら顆の間に顆間ノッチ(intracondylar notch)を画定している、一対の離間した顆を含み得る。一対の離間した顆の少なくとも1つは、矢状面において湾曲した顆表面を有し得る。大腿骨コンポーネントはまた、顆間ノッチ内に位置付けられた後方カムを含み得る。一部の実施の形態では、後方カムは、大腿骨コンポーネントの後方側面に向かって位置付けられる凹状のカム面と凸状のカム面とを含み得る。脛骨ベアリングは、大腿骨コンポーネントの顆表面と関節接合するように構成されたベアリング表面を有するプラットホームと、該プラットホームから上方に延在する突起部とを含み得る。
一部の実施の形態では、大腿骨コンポーネントの顆表面は、第1の屈曲角度において顆表面上の第1の接触点でベアリング表面と接触してもよく、第2の屈曲角度において顆表面上の第2の接触点でベアリング表面と接触してもよく、第3の屈曲角度において顆表面上の第3の接触点でベアリング表面と接触してもよい。更に、大腿骨コンポーネントの後方カムは、第2の屈曲角度と第3の屈曲角度との間の屈曲角度において、脛骨ベアリングの突起部と最初に接触してもよい。例えば、一部の実施の形態では、大腿骨コンポーネントは、70°〜80°の範囲内の屈曲角度において、脛骨ベアリングの突起部と最初に接触してもよい。
第2の屈曲角度は、第1の屈曲角度よりも大きくてもよく、一部の実施形態では、約0°〜約75°の範囲内であってもよい。例えば、一実施形態では、第1の屈曲角度は約0°であり、第2の屈曲角度は約70°である。第3の屈曲角度は、第2の角度よりも大きく、かつ約90°未満であってもよい。例えば、一実施形態では、前記第3の屈曲角度は73°以上である。
矢状面内の顆表面は、第1の接触点で第1の曲率半径を、第2の接触点で第2の曲率半径を、及び第3の接触点で第3の曲率半径を有してもよい。更に、顆表面は、第1の接触点と第2の接触点との間に画定された第1の湾曲面部分を有してもよい。第1の湾曲面部分は、一定でない曲率半径を有してもよい。一部の実施の形態では、第1の曲率半径は第2の曲率半径よりも大きくてもよく、第1の湾曲面部分は、前方−後方に向かって減少する、一定でない曲率半径を有してもよい。加えて、一部の実施の形態では、第3の曲率半径は、第2の曲率半径以下であってもよい。
一部の実施の形態では、大腿骨コンポーネントの顆表面はまた、第4の屈曲角度において顆表面上の第4の接触点でベアリング表面と接触してもよい。第4の屈曲角度は第3の屈曲角度よりも大きくてもよい。一実施形態では、第4の屈曲角度は、90°〜120°の範囲内である。顆表面は、第4の接触点で矢状面における第4の曲率半径を含んでもよい。このような実施の形態では、第3の曲率半径に対する第4の曲率半径の比は、0.7〜1.15の範囲内であり得る。
加えて、一部の実施の形態では、大腿骨コンポーネントの顆表面はまた、第5の屈曲角度において顆表面上の第5の接触点でベアリング表面と接触してもよい。第5の屈曲角度は第4の屈曲角度よりも大きくてもよい。一実施形態では、第5の屈曲角度は、140°〜165°の範囲内である。顆表面はまた、第5の接触点で矢状面における第5の曲率半径を含んでもよい。このような実施の形態では、第5の曲率半径は、第4の曲率半径未満であり得る。
別の態様によると、後方安定型整形外科用膝プロテーゼは、大腿骨コンポーネントと脛骨ベアリングとを含む。大腿骨コンポーネントは、それら顆の間に顆間ノッチを画定している、一対の離間した顆を含み得る。一対の離間した顆の少なくとも1つは、矢状面において湾曲した顆表面を有し得る。大腿骨コンポーネントはまた、顆間ノッチ内に位置付けられた後方カムを含み得る。一部の実施の形態では、後方カムは、大腿骨コンポーネントの後方側面に向かって位置付けられる凹状のカム面と凸状のカム面とを含み得る。脛骨ベアリングは、大腿骨コンポーネントの顆表面と関節接合するように構成されたベアリング表面を有するプラットホームと、該プラットホームから上方に延在する突起部とを含み得る。
一部の実施の形態では、大腿骨コンポーネントの顆表面は、第1の屈曲角度において顆表面上の第1の接触点でベアリング表面と接触してもよく、第2の屈曲角度において顆表面上の第2の接触点でベアリング表面と接触してもよく、第3の屈曲角度において顆表面上の第3の接触点でベアリング表面と接触してもよい。更に、大腿骨コンポーネントの後方カムは、第2の屈曲角度と第3の屈曲角度との間の屈曲角度において、脛骨ベアリングの突起部と最初に接触してもよい。例えば、一部の実施の形態では、大腿骨コンポーネントは、70°〜80°の範囲内の屈曲角度において、脛骨ベアリングの突起部と最初に接触してもよい。
第1の屈曲角度は約0°であり得る。第2の屈曲角度は、第1の屈曲角度よりも大きくてもよく、一部の実施形態では、約60°〜約75°の範囲内であってもよい。例えば、一実施形態では、第2の屈曲角度は約70°である。第3の屈曲角度は、第2の角度よりも大きく、かつ約90°未満であってもよい。例えば、一実施形態では、第3の屈曲角度は73°以上である。
大腿骨コンポーネントの顆表面はまた、大腿骨コンポーネントが第1の屈曲角度から第2の屈曲角度まで移動するとき、第1の接触点と第2の接触点との間の複数の接触点でベアリング表面と接触してもよい。一部の実施の形態では複数の接触点の各接触点は、共通の起点から複数の接触点のそれぞれの接触点まで延びる放射状線によって規定され、各放射状線は次の多項式によって定義される長さを有し:rθ=(a+(bθ)+(cθ)+(dθ))、式中、rθは、屈曲角度θでの接触点を規定する前記放射状線の長さであり、a、b、c、及びdは、係数値である。例えば、一実施形態では、aは、35〜45の係数値であり、bは、0.00<b<0.30及びb=0.015384615からなる群から選択される範囲内の係数値であり、bが0<b<0.30の範囲内である場合、(i)cは、−0.010〜0.00の係数値であり、かつ(ii)dは、−0.00015〜0.00の係数値であり、bが0.015384615に等しい場合、(i)cは、約−0.00027024に等しい係数値であり、かつ(ii)dは、約−0.0000212に等しい係数値である。
一部の実施の形態では、顆表面は、第1の接触点で矢状面における第1の曲率半径を有し得る。第1の曲率半径は起点を有し得、第1の曲率半径の起点と、放射状線の共通の起点との間の距離は、0〜10mmの範囲内であり得る。更に、一部の実施の形態では、第1の曲率半径は第2の曲率半径よりも大きくてもよく、第1の湾曲面部分は、前方−後方に向かって減少する、一定でない曲率半径を有してもよい。
更なる態様によると、後方安定型整形外科用膝プロテーゼは、大腿骨コンポーネントと脛骨ベアリングとを含む。大腿骨コンポーネントは、それら顆の間に顆間ノッチを画定している、一対の離間した顆を含み得る。一対の離間した顆の少なくとも1つは、矢状面において湾曲した顆表面を有し得る。大腿骨コンポーネントはまた、顆間ノッチ内に位置付けられた後方カムを含み得る。一部の実施の形態では、後方カムは、大腿骨コンポーネントの後方側面に向かって位置付けられる凹状のカム面と凸状のカム面とを含み得る。脛骨ベアリングは、大腿骨コンポーネントの顆表面と関節接合するように構成されたベアリング表面を有するプラットホームと、該プラットホームから上方に延在する突起部を含み得る。
一部の実施の形態では、大腿骨コンポーネントの顆表面は、第1の屈曲角度において顆表面上の第1の接触点でベアリング表面と接触し、第2の屈曲角度において顆表面上の第2の接触点でベアリング表面と接触し、第3の屈曲角度において顆表面上の第3の接触点でベアリング表面と接触してもよい。更に、大腿骨コンポーネントの後方カムは、第2の屈曲角度と第3の屈曲角度との間の屈曲角度において、脛骨ベアリングの突起部と最初に接触してもよい。例えば、一部の実施の形態では、大腿骨コンポーネントは、70°〜80°の範囲内の屈曲角度において、脛骨ベアリングの突起部と最初に接触してもよい。
第2の屈曲角度は、第1の屈曲角度よりも大きくてもよく、一部の実施形態では、約60°〜約75°の範囲内であってもよい。例えば、一実施形態では、第2の屈曲角度は約70°である。第3の屈曲角度は、第2の角度よりも大きく、かつ約90°未満であってもよい。例えば、一実施形態では、前記第3の屈曲角度は、73°以上である。
矢状面内の顆表面は、第1の接触点で第1の曲率半径を、第2の接触点で第2の曲率半径を、及び第3の接触点で第3の曲率半径を有してもよい。更に、顆表面は、第1の接触点と第2の接触点との間に画定された第1の湾曲面部分を有し得る。第1の湾曲面部分は、減少する一定でない曲率半径を有し得る。顆表面はまた、第2の接触点と第3の接触点との間に画定された第2の湾曲面部分を有し得る。第2の湾曲面部分は、第3の曲率半径に等しい、実質的に一定の曲率半径を有し得る。
一部の実施形態では、大腿骨コンポーネントの顆表面はまた、大腿骨コンポーネントが第1の屈曲角度から第2の屈曲角度まで移動するとき、第1の接触点と第2の接触点との間の複数の接触点でベアリング表面と接触してもよい。一部の実施の形態では複数の接触点の各接触点は、共通の起点から複数の接触点のそれぞれの接触点まで延びる放射状線によって規定され、各放射状線は次の多項式によって定義される長さを有し:rθ=(a+(bθ)+(cθ)+(dθ))、式中、rθは、屈曲角度θでの接触点を規定する前記放射状線の長さであり、a、b、c、及びdは、係数値である。例えば、一実施形態では、aは、35〜45の係数値であり、bは、0.00<b<0.30及びb=0.015384615からなる群から選択される範囲内の係数値であり、bが、0<b<0.30の範囲内である場合、(i)cは、−0.010〜0.00の係数値であり、かつ(ii)dは、−0.00015〜0.00の係数値であり、bが0.015384615に等しい場合、(i)cは約−0.00027024に等しい係数値であり、かつ(ii)dは約−0.0000212に等しい係数値である。
更に、一部の実施の形態では、一対の離間した顆のそれぞれは、顆表面を含み得る。このような実施の形態では、顆表面は、実質的に対称であってもよく、又は非対称であってもよい。
発明を実施するための形態においては特に以下の図面を参照する。
整形外科用膝プロテーゼの一実施形態の分解斜視図である。 切断線2−2に概ね沿って切り取られており、かつ第1の屈曲角度に関節接合された大腿骨コンポーネントを有している、図1の大腿骨コンポーネント及び脛骨ベアリングの断面図である。 第2の屈曲角度に関節接合された大腿骨コンポーネントを有する、図2の大腿骨コンポーネント及び脛骨ベアリングの断面図である。 第3の屈曲角度に関節接合された大腿骨コンポーネントを有する、図2の大腿骨コンポーネント及び脛骨ベアリングの断面図である。 図1の大腿骨コンポーネントの一実施形態の断面図である。 図1の大腿骨コンポーネントの別の実施形態の断面図である。 図1の大腿骨コンポーネントの別の実施形態の断面図である。 図1の大腿骨コンポーネントの別の実施形態の断面図である。 種々の屈曲角度に配された増加した曲率半径を有している模擬大腿骨コンポーネントの前後並進運動のグラフである。 種々の屈曲角度に配された増加した曲率半径を有している別の模擬大腿骨コンポーネントの前後並進運動のグラフである。 種々の屈曲角度に配された増加した曲率半径を有している別の模擬大腿骨コンポーネントの前後並進運動のグラフである。 種々の屈曲角度に配された増加した曲率半径を有している別の模擬大腿骨コンポーネントの前後並進運動のグラフである。 図1の大腿骨コンポーネントの別の実施形態の断面図である。 大腿骨コンポーネントの寸法群に関する、図13の大腿骨コンポーネントの湾曲部分を規定する多項式の係数値の一実施形態の表である。 大腿骨コンポーネントの寸法群に関する曲率半径の値及び比率の一実施形態の表である。 図1の大腿骨コンポーネントの別の実施形態の別の顆の断面図である。 図1の大腿骨コンポーネントの別の実施形態の斜視図である。 図17の大腿骨コンポーネントの断面図である。 大腿骨コンポーネントの寸法群に関する、図17及び図18の大腿骨コンポーネントの湾曲部分を規定する多項式の係数値の一実施形態の表である。 図17及び図18の大腿骨コンポーネントの大腿骨コンポーネント寸法群に関する、曲率半径の値及び比率の一実施形態の表である。 種々の屈曲角度に配された増加した曲率半径を有している模擬大腿骨コンポーネントの前後並進運動のグラフである。 図17及び図18の大腿骨コンポーネントの別の実施形態の別の顆の断面図である。
本開示の概念には様々な改変及び代替的形態が考えられるが、その特定の代表的な実施形態を図面に例として示し、本明細書において詳細に述べる。ただし、本開示の概念を開示される特定の形態に限定することを何ら意図するものではなく、その逆に、本発明は、添付の「特許請求の範囲」において定義される発明の趣旨及び範囲に包含されるすべての改変物、均等物及び代替物を網羅することを意図するものである点は理解されるべきである。
解剖学的参照を表す前側、後側、内側、外側、上、下等の用語は、本開示全体にて、本明細書に記載する整形的インプラントと、患者の天然の解剖学的構造との両方に関して使用され得る。これらの用語は、解剖学的構造の研究及び整形外科学の分野のいずれにおいても広く理解された意味を有するものである。明細書及び特許請求の範囲におけるこれらの解剖学的参照用語の使用は、特に言及しない限り、それらの十分理解された意味と一致することが意図される。
ここで図1を参照すると、一実施形態では、後方安定型の整形外科用膝プロテーゼ10は、大腿骨コンポーネント12と、脛骨ベアリング14と、脛骨トレイ16とを含んでいる。大腿骨コンポーネント12及び脛骨トレイ16は、コバルト・クロム又はチタン等の金属材料から例示的に形成されているが、他の実施形態では、セラミック材料、ポリマー材料、生体工学材料、又は同様のものなどの他の材料から形成されてもよい。脛骨ベアリング14は、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)などのポリマー材料から例示的に形成されているが、他の実施形態では、セラミック材料、金属材料、生体工学材料、又は同様のものなどの他の材料から形成されてもよい。
以下に詳述するように、大腿骨コンポーネント12は、脛骨ベアリング14と関節接合するように構成されており、脛骨ベアリング14は、脛骨トレイ16と連結されるように構成されている。例示的な脛骨ベアリング14は、回転式又は可動式の脛骨ベアリングとして具体化されており、当該脛骨ベアリング14は、使用中に、脛骨トレイ16に対して回転するように構成されている。しかしながら、他の実施形態では、脛骨ベアリング14は、脛骨トレイ16に対する回転が制限され得るか、又は抑制され得る固定式の脛骨ベアリングとして具体化されてもよい。
脛骨トレイ16は、外科的に調製された患者の脛骨の近位端(図示せず)に固定されるように構成されている。脛骨トレイ16は、骨接着手段、又は他の取付手段の使用によって患者の脛骨に固定されてもよい。脛骨トレイ16は、上面20及び下面22を有するプラットホーム18を含んでいる。例示的に、上面20は概ね平坦であり、一部の実施の形態では、高度に磨き上げられてもよい。脛骨トレイ16はまた、プラットホーム18の下面22から下方に延在するステム24を含んでいる。空洞又は穴26は、プラットホーム18の上面20内に画定され、かつ、ステム24内に下方に延在している。穴26は、以下において更に詳述されるように、脛骨挿入部14の相補的なステムを収容するように形成されている。
上述のように、脛骨ベアリング14は、脛骨トレイ16と連結されるように構成されている。脛骨ベアリング14は、上側ベアリング表面32及び下面34を有するプラットホーム30を含んでいる。脛骨ベアリング14が回転式又は可動式の脛骨ベアリングとして具体化されている例示的な実施の形態では、ベアリング14は、プラットホーム30の下面34から下方に延在するステム36を含んでいる。脛骨ベアリング14が脛骨トレイ16と連結される際に、ステム36は、脛骨トレイ16の穴26内に収容される。使用中に、脛骨ベアリング14は、脛骨トレイ16に対して、ステム36によって規定された軸を中心に回転するように構成されている。脛骨ベアリング14が固定式の脛骨ベアリングとして具体化されている実施の形態では、脛骨ベアリング14は、ステム36を含んでもよく、若しくは含まなくてもよく、及び/又は該脛骨ベアリング14は、回転しない構成で、脛骨ベアリング14を脛骨トレイ16に固定するための他の装置又は特徴を含んでもよい。
脛骨ベアリング14の上側ベアリング表面32は、内側ベアリング表面42と外側ベアリング表面44と、プラットホーム18から上方に延在する突起部60とを含んでいる。内側ベアリング表面42及び外側ベアリング表面44は、以下において更に詳述されるように、対応する大腿骨コンポーネント12の内側顆52及び外側顆54を収容するか、あるいは別様にこれらと接触するように構成されている。このような構成であることから、ベアリング表面42、44のそれぞれは、凹状の外形を有している。突起部60は、ベアリング表面42と44との間に位置付けられており、かつ、前方側面62と、カム面66を有する後方側面64とを含んでいる。例示的な実施の形態では、カム面66は、実質的に凹状の湾曲を有している。しかしながら、他の幾何学的形状を有するカム面66を含む突起部60が、他の実施形態において使用されてもよい。例えば、「Posterior Stabilized Orthopaedic Prosthesis」と題されるJoseph G.Wyssらによる米国特許出願であって、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第12/165,582号に記述されている脛骨ベアリングのような、実質的に「S」字状の断面プロファイルを有する突起部を含む脛骨ベアリングが、他の実施形態において使用されてもよい。
大腿骨コンポーネント12は、患者の大腿骨(図示せず)の遠位端の外科的に調製された表面に連結されるように構成されている。大腿骨コンポーネント12は、骨接着手段、又は他の取付手段の使用によって患者の大腿骨に固定されてもよい。大腿骨コンポーネント12は、一対の内側顆52及び外側顆54を有する外側関節接合面50を含んでいる。使用中に、顆52、54は、患者の大腿骨の生来の顆に取って代わるものであり、脛骨ベアリング14のプラットホーム30の、対応するベアリング表面42、44上で関節接合するように構成されている。
顆52、54は、それらの間に顆間用のノッチつまり凹部56を画定するように離間している。後方カム80及び前方カム82(図2参照)は、顆間ノッチ56内に位置付けられている。図2〜図4に関連して図示され、かつ詳細に説明されるように、後方カム80は、大腿骨コンポーネント12の後方側に向けて位置しており、屈曲中に、脛骨ベアリング14の突起部60のカム面66に係合するか、あるいは別様に接触するように構成されたカム面86を含んでいる。
例示的な整形外科用膝プロテーゼ10は、患者の右膝に取って代わるように構成され、このような構成であることから、ベアリング表面42及び顆52が内側に配されるものとされ、かつ、ベアリング表面44及び顆54が外側に配されるものとされることが理解されるべきである。しかしならが、他の実施形態では、整形外科用膝関節プロテーゼ10は、患者の左膝に取って代わるように構成されてもよい。このような実施の形態では、ベアリング表面42及び顆52が外側に配され、かつ、ベアリング表面44及び顆54が内側に配されてもよいことが理解されるべきである。とにかく、本明細書で説明された特徴及び概念は、患者のいずれの側の膝関節に取って代わるように構成された整形外科用膝プロテーゼに組み込まれてもよい。
ここで図2〜図4を参照すると、大腿骨コンポーネント12は、使用中に、脛骨ベアリング14上で関節接合するように構成されている。大腿骨コンポーネント12の顆52、54は、それぞれ、顆表面100を含んでおり、この顆表面100は、矢状面において凸状に湾曲し、かつ対応するベアリング表面42、44に接触するように構成されている。加えて、所定の屈曲範囲の間、大腿骨コンポーネント12の後方カム80は、脛骨ベアリング14の突起部60と接触する。例えば、図2に示されている一実施形態では、整形外科用膝プロテーゼ10が伸張状態にあるか、さもなければ屈曲していない状態にある(例えば、約0°の屈曲角度)場合に、顆52の顆表面100は、当該顆表面100上の1つ以上の接触点102でベアリング表面42(又は、顆54では、ベアリング表面44)に接触する。加えて、この特定の屈曲角度では、後方カム80は突起部60と接触していない。しかしながら、後方カム80は、後期の(即ち、より大きな)屈曲角度において突起部60と接触して、整形外科用プロテーゼの運動性にある調整量を提供するように構成されている。
整形外科用膝プロテーゼ10が中期屈曲角度で関節接合された際に、大腿骨コンポーネント12は、顆表面100上の1つ以上の接触点で脛骨ベアリング14と接触する。例えば、図3に示されているような一実施形態では、整形外科用膝プロテーゼ10が中期屈曲角度(例えば、約45°)で関節接合された際に、顆表面100は、該顆表面100上の1つ以上の接触点104でベアリング表面42に接触する。以下において更に詳述されるように、特定の実施形態によっては、後方カム80は突起部60とこの特定の屈曲角度で接触してもよく、又は接触しなくてもよい。とにかく、図4に示されるように、整形外科用膝プロテーゼ10が後期の屈曲角度(例えば、約70°の屈曲角度)で関節接合される際に、顆表面100は、該顆表面100上の1つ以上の接触点106でベアリング表面42に接触する。加えて、後方カム80は、この時、突起部60と接触する。勿論、大腿骨コンポーネント12は、任意の1つの特定の屈曲角度において、顆表面100上の複数の接触点で、脛骨ベアリング14と接触してもよいことが理解されるべきである。しかしながら、説明を明瞭にするために、図2〜図4には、それぞれ、接触点102、104、106のみが示されている。
後方カム80が最初に突起部60に接触する特定の屈曲角度は、大腿骨コンポーネント12の顆表面100の特定の幾何学的形状に基づいている。例えば、図2〜図4の例示的な実施の形態では、整形外科用膝プロテーゼ10は、後方カム80が突起部60と約70°の屈曲角度で最初に接触するように構成されている。しかしながら、他の実施の形態では、以下において更に詳述されるように、後方カム80は突起部60と他の屈曲角度で最初に接触するように構成されてもよい。
整形外科用膝関節プロテーゼ10は、脛骨ベアリング14に対する大腿骨コンポーネント12の奇異な前方への並進運動の量が、低減され得るか、あるいは別様により後期の(即ち、より大きな)屈曲角度まで遅延され得るように、構成されている。具体的には、以下において更に詳述されるように、顆52、54の一方又は両方の顆表面100は、大腿骨コンポーネント12の前方への並進運動を低減及び/又は遅延するように構成され、かつ、一部の実施の形態では、該大腿骨コンポーネント12の「後退(roll-back)」又は後方への並進運動を促進するように構成された、特定の幾何学的形状又は湾曲を有している。大腿骨コンポーネント12の奇異な前方への並進運動の開始をより大きな屈曲角度まで遅延させることによって、通常は膝関節を深く屈曲できない患者の活動中に、奇異な前方への並進運動の全体的な発生が低減され得ることが理解されるべきである。
代表的な整形外科用膝プロテーゼにおいて、奇異な前方への並進運動は、膝プロテーゼが0°より大きな屈曲角度で位置付けされたときはいつでも発生することがある。前方への並進運動の発生の可能性は、整形外科用膝プロテーゼがより大きな屈曲角度で、具体的には中期屈曲範囲で関節接合する際に高くなる。このような配置において、脛骨ベアリング上での大腿骨コンポーネントの奇異な前方への並進運動は、大腿骨コンポーネントと脛骨ベアリングとの間の接線(牽引)力が次の式(1)を満たさないときはいつでも生じ得る。
T<μN (1)
式中、「T」は接線力(牽引力)であり、「μ」は大腿骨コンポーネントと脛骨ベアリングとの間の摩擦係数であり、「N」は大腿骨コンポーネントと脛骨ベアリングとの間の法線力(normal force)である。一般に、大腿骨コンポーネントと脛骨ベアリングとの間の接線力(牽引力)は、数式(2)で定義され得る。
T=M/R (2)
式中、「T」は大腿骨コンポーネントと脛骨ベアリングとの間の接線力(牽引力)であり、「M」は膝モーメントであり、「R」は、特定の屈曲角度で脛骨ベアリングと接触している顆表面の矢状面における曲率半径である。数式(2)は実環境の支配的な数式の単純化であり、この単純化では、慣性及び加速度等の他の因子を考慮しないことが理解されるべきである。いずれにしても、数式(2)は、整形外科用膝プロテーゼの奇異な前方への並進運動が、大腿骨コンポーネントの顆表面の曲率半径を調整することによって、低減又は遅延され得るという理解を与える。即ち、顆表面の曲率半径を調整する(例えば、曲率半径を増加させるか、又は維持する)ことによって、数式(2)の右辺は低減されることがあり、これにより、接線力(牽引力)の値を下げ、かつ、数式(1)を満たすことができる。上述されたように、接線力(牽引力)が数式(1)を満たすことを保証することによって、脛骨ベアリング上での大腿骨コンポーネントの奇異な前方への並進運動は、低減され得るか、あるいは別様により大きな屈曲角度まで遅延され得る。
上述された分析に基づいて、奇異な前方への並進運動を低減するか、又は該並進運動の開始を遅延させるために、大腿骨コンポーネント12の顆52、54の一方又は両方の顆表面100の幾何学的形状が調整される。例えば、一部の実施の形態では、顆表面100の曲率半径は、該曲率半径が屈曲角度範囲にわたって一定に保持されるように、及び/又は該曲率半径が初期屈曲範囲から中期屈曲範囲内で増加されるように、調整される。これに対して、代表的な大腿骨コンポーネントは、遠位側の曲率半径(即ち、約0°の屈曲角度)で始まり、減少していく複数の曲率半径を有している。しかしながら、初期屈曲から中期屈曲までの所定の角度範囲にわたって、相対的に一定の曲率半径を維持する(即ち、曲率半径を減少させない)ことによって、及び/又は、屈曲角度の所定範囲にわたって曲率半径を増加させることによって、大腿骨コンポーネント12の奇異な前方への並進運動を低減し得るか、又は遅延させ得ることが確認された。
加えて、一部の実施の形態では、顆表面100は、顆表面100の別個の曲率半径の間の並進運動が緩やかであるように構成されるか、又は設計される。即ち、別個の曲率半径の間で急激に移行するのではなく緩やかに移行することによって、大腿骨コンポーネント12の奇異な前方への並進運動を低減又は遅延させることができる。更に、一部の実施形態では、初期屈曲範囲から中期屈曲範囲(例えば、約0°〜約90°)における顆表面の曲率半径の変化率は、該変化率が所定の閾値未満となるように調整される。即ち、顆表面100の曲率半径の変化率が所定の閾値を超える場合には、奇異な前方への並進運動が生じることがあると確認された。
したがって、図5〜図8に示されているような一部の実施形態では、大腿骨コンポーネント12の顆表面100は、初期屈曲角度から中期屈曲角度までの範囲で増加した曲率半径を有している。曲率半径を増加させることによって、奇異な前方への並進運動は、以下において更に詳述されるように、低減され得るか、又はより後期の屈曲角度まで遅延され得る。具体的には、奇異な前方への並進運動は、大腿骨コンポーネント12の後方カム80が脛骨ベアリング14の突起部60と最初に接触するか又はこれを過ぎる屈曲角度まで遅延されてもよい。後方カム80が突起部60と接触した時点で、奇異な前方への並進運動は、後方カム80と突起部60との係合によって調整される。即ち、後方カム80の前方への移動は、突起部60によって制限され得る。
曲率半径R2と曲率半径R3との間での増加量、並びに、該増加が生じる顆表面100上での屈曲角度は、奇異な前方への並進運動の発生に影響を与えるものと確認された。本出願と同時に提出され、かつ、参照により本明細書に組み込まれる、「Orthopaedic Femoral Component Having Controlled Condylar Curvature」と題される米国特許出願第12/165,579号により詳細に記述されているように、大腿骨コンポーネントの種々の設計に関する複合的な模擬実験は、初期屈曲及び中期屈曲における大腿骨コンポーネントの顆表面の曲率半径を増加させる影響を分析するために、LifeModeler,Inc.(San Clemente,California)から市販されているソフトウエアプログラムであるLifeMOD/Knee Sim、バージョン1007.1.0 Beta 16を用いて実施された。このような分析に基づいて、約30°の屈曲角度〜約90°の屈曲角度の範囲内の屈曲角度において、約0.5mm〜約5mm又はそれ以上の範囲内の距離だけ、顆表面の曲率半径を増加させることによって、脛骨ベアリングに対する大腿骨コンポーネントの奇異な前方への並進運動が低減され得るか、あるいは別様に遅延され得ることが確認された。
例えば、図9に示されたグラフ200は、顆表面の曲率半径が、30°の屈曲角度、50°の屈曲角度、70°の屈曲角度、及び90°の屈曲角度で、0.5mmだけ増加される(即ち、25.0mmから25.5mmへと増加される)大腿骨コンポーネントを用いた、深い膝曲げ模擬実験の結果を示している。同様に、図10に示されたグラフ300は、顆表面の曲率半径が、30°の屈曲角度、50°の屈曲角度、70°の屈曲角度、及び90°の屈曲角度で、1.0mmだけ増加される(即ち、25.0mmから26.0mmへと増加される)大腿骨コンポーネントを用いた、深い膝曲げ模擬実験の結果を示している。図11に示されたグラフ400は、顆表面の曲率半径が、30°の屈曲角度、50°の屈曲角度、70°の屈曲角度、及び90°の屈曲角度で、2.0mmだけ増加される(即ち、25.0mmから27.0mmへと増加される)大腿骨コンポーネントを用いた、深い膝曲げ模擬実験の結果を示している。更に、図12に示されたグラフ500は、顆表面の曲率半径が、30°の屈曲角度、50°の屈曲角度、70°の屈曲角度、及び90°の屈曲角度で、5.0mmだけ増加される(即ち、25.0mmから26.0mmへと増加される)大腿骨コンポーネントを用いた、深い膝曲げ模擬実験の結果を示している。
グラフ200、300、400、500において、大腿骨コンポーネントの内側顆(「med」)及び外側顆(「lat」)の最下顆点又は最も遠位側の点(CLP)は、脛骨ベアリングに対する大腿骨コンポーネントの相対位置の表示としてグラフ化されている。このような表示であることから、下降斜線は、脛骨ベアリング上での大腿骨コンポーネントの後退を示し、上昇斜線は、脛骨ベアリング上での大腿骨コンポーネントの前方への並進運動を示している。
グラフ200、300、400、500で示されているように、大腿骨コンポーネントの前方へのスライドは、各実施の形態において、約100°の屈曲角度になった後まで遅延されると共に、前方への並進運動の量は、約1mm未満に制限された。具体的には、脛骨ベアリング上での大腿骨コンポーネントの「後退」は、より初期の屈曲角度で顆表面の曲率半径をよりも大きく増加することによって促進された。勿論、該曲率半径の増加が導入される場合における曲率半径及び屈曲角度の増加量は、患者の膝の生体構造上の関節空間、脛骨ベアリングの寸法などの他の因子によって制限されている。とにかく、グラフ200、300、400、500中に記録された模擬実験に基づいて、脛骨ベアリング上での大腿骨コンポーネントの奇異な前方への並進運動は、初期屈曲から中期屈曲までの間、大腿骨コンポーネントの顆表面の曲率半径を増加させることによって、低減され得るか、あるいは別様に遅延され得る。
したがって、図5〜図8に戻って参照すると、矢状面内の顆表面100は、多数の湾曲面部分102、104、106、108から部分的に形成されている。該湾曲面部分102、104、106、108のそれぞれの矢状端部は、顆表面100の隣接するいずれかの湾曲面部分の矢状端部に接している。湾曲面部分102、104、106、108は、それぞれ、曲率半径によって画定されている。具体的には、湾曲面部分102は、曲率半径R2によって画定されており、湾曲面部分104は、曲率半径R3によって画定されており、湾曲面部分106は、曲率半径R4によって画定されている。
大腿骨コンポーネント12の顆表面100は、湾曲面部分104の曲率半径R3が湾曲面部分102の曲率半径R2よりも大きくなるように構成されている。一実施形態では、曲率半径R3は、曲率半径R2より0.5mm以上だけ大きい。別の実施形態では、曲率半径R3は、曲率半径R2より2mm以上だけ大きい。別の実施形態では、曲率半径R3は、曲率半径R2より2mm以上だけ大きい。特定の実施形態では、曲率半径R3は、曲率半径R2より少なくとも5mm以上だけ大きい。しかしながら、R2とR3との間での曲率半径の具体的な増加は、一部の実施形態では、大腿骨コンポーネント12の特定寸法に基づくことができるか、又は該特定寸法に合わせることができることが理解されるべきである。
湾曲面部分102、104、106、108は、それぞれ、異なる屈曲角度範囲で、脛骨ベアリング14のベアリング表面42(又は44)に接触している。例えば、湾曲面部分102は、より初期の屈曲角度θ1から、より後期の屈曲角度θ2まで延在する。湾曲面部分104は、屈曲角度θ2から、より後期の屈曲角度θ3まで延在している。湾曲面部分106は、屈曲角度θ3から、より後期の屈曲角度θ4まで延在している。
例えば、一実施形態では、図5に示されているように、湾曲面部分102は、約0°の屈曲角度θ1から約50°の屈曲角度θ2まで延在している。湾曲面部分104は、約50°の屈曲角度θ2から約70°の屈曲角度θ3まで延在している。湾曲面部分106は、約70°の屈曲角度θ3から約120°の屈曲角度θ4まで延在する。図5の例示的な実施の形態では、大腿骨コンポーネント12の後方カム80は、約70°の屈曲角度θCで、脛骨ベアリング14の突起部60と係合又は接触するように構成されている。しかしながら、他の実施の形態にでは、後方カム80は、70°よりも初期又は後期の屈曲角度で突起部60に係合するように構成されてもよい。後方カム80が突起部60と、曲率半径がR3からR4に減少する前又は減少した直後に係合又は接触するのを確実にすることによって、整形外科用プロテーゼの運動性の調整は、顆表面100の幾何学的形状から、後方カム80と突起部60との相互作用へと移行し、このことにより、大腿骨コンポーネント12の前方への並進運動量を更に低減することが可能となる。例えば、特定の一実施形態では、後方カム80は突起部60と、顆表面100の曲率半径が曲率半径R3から曲率半径R4に減少する、屈曲角度θ3よりも10°以下だけ大きい屈曲角度θCで係合又は接触するように構成されてもよい。
別の実施形態では、図6に示されるように、湾曲面部分102は、約0°の屈曲角度の屈曲角度θ1から、約10°の屈曲角度の屈曲角度θ2まで延在している。湾曲面部分104は、約10°の屈曲角度の屈曲角度θ2から、約30°の屈曲角度の屈曲角度θ3まで延在している。湾曲面部分106は、約30°の屈曲角度の屈曲角度θ3から、約120°の屈曲角度の屈曲角度θ4まで延在している。図6の例示的な実施の形態では、大腿骨コンポーネント12の後方カム80は、約30°の屈曲角度である屈曲角度θCで、脛骨ベアリング14の突起部60と係合又は接触するように構成されている。再び、しかしながら、他の実施の形態では、この場合も先と同様に、後方カム80は、30°より初期の屈曲角度で(即ち、曲率半径がR3からR4に減少する前に)又は減少直後(例えば、0〜10°の範囲内の減少)の屈曲角度で突起部60に係合するように構成されてもよい。
別の実施形態では、図7に示されるように、湾曲面部分102は、約0°の屈曲角度の屈曲角度θ1から、約30°の屈曲角度の屈曲角度θ2まで延在している。湾曲面部分104は、約30°の屈曲角度の屈曲角度θ2から、約50°の屈曲角度の屈曲角度θ3まで延在している。湾曲面部分106は、約50°の屈曲角度の屈曲角度θ3から、約120°の屈曲角度の屈曲角度θ4まで延在している。図7の例示的な実施の形態では、大腿骨コンポーネント12の後方カム80は、約50°の屈曲角度の屈曲角度θCで、脛骨ベアリング14の突起部60と係合又は接触するように構成されている。しかしながら、他の実施の形態では、この場合も先と同様に、後方カム80は、50°より初期の屈曲角度で(即ち、曲率半径がR3からR4に減少する前に)又は減少直後(例えば、0〜10°の範囲内の減少)の屈曲角度で突起部60に係合するように構成されてもよい。
別の実施形態では、図8に示されるように、湾曲面部分102は、約0°の屈曲角度の屈曲角度θ1から、約70°の屈曲角度θ2まで延在している。湾曲面部分104は、約70°の屈曲角度の屈曲角度θ2から、約90°の屈曲角度θ3まで延在している。湾曲面部分106は、約90°の屈曲角度の屈曲角度θ3から、約120°の屈曲角度θ4まで延在している。図8の例示的な実施の形態では、大腿骨コンポーネント12の後方カム80は、約90°の屈曲角度の屈曲角度θCで、脛骨ベアリング14の突起部60と係合又は接触するように構成されている。再び、しかしながら、他の実施の形態では、この場合も先と同様に、後方カム80は、90°より初期の屈曲角度で(即ち、曲率半径がR3からR4に減少する前に)又は減少直後(例えば、0〜10°の範囲内の減少)の屈曲角度で突起部60に係合するように構成されてもよい。
図5〜図8の実施形態は例示的な実施形態であり、他の実施の形態では、湾曲面部分102、104、106は、それぞれ、図5〜図8に関連して図示され、かつ上述された屈曲角度とは異なる屈曲角度から延在してもよいことが理解されるべきである。例えば、図5〜図8の各実施の形態において、湾曲面部分102は約0°の屈曲角度で始まるものとして示されているが、湾曲面部分102は、他の実施形態では、0°の屈曲角度となる前の屈曲角度(即ち、過伸展の状態)で始まってもよい。
加えて、後方カム80が突起部60と接触する屈曲角度θCは、曲率半径R3が曲率半径R4へと減少する屈曲角度θ3未満であってもよく、該屈曲角度θ3と実質的に等しくてもよく、又は該屈曲角度θ3よりもわずかに大きくてもよいことが理解されるべきである。一部の実施の形態では、屈曲角度θCは、屈曲角度θ3の所定の閾値以内である。例えば、特定の一実施形態では、屈曲角度θCは、屈曲角度θ3の約10°以内である。例えば、曲率半径R3は、約70°の屈曲角度θ3で曲率半径R4まで減少してもよく、後方カム80は、約60〜約80°の屈曲角度範囲内の屈曲角度θCで、突起部60と最初に接触するように構成されてもよい。
ここで図13〜図15を参照すると、一部の実施の形態では、屈曲角度範囲にわたる顆表面の曲率半径の変化が低減されるように、顆表面100は、初期屈曲から中期屈曲までの範囲内の個別の(discreet)曲率半径間の緩やかな移行を含む。例えば、図13に例示されているように、湾曲面部分102は、一部の実施形態では、第1の曲率半径R1から第2の曲率半径R2まで、緩やかな移行を提供するように設計されている。そうすることによって、湾曲面部分102は、図5〜図8に関連して図示され、かつ上述された一定の曲率半径ではなく、複数の放射状線(ray)120によって画定される。複数の放射状線120のそれぞれは、共通の起点Oから始まっている。加えて、複数の放射状線120のそれぞれは、湾曲面部分102上のそれぞれの接触点130を画定している。図を明瞭にするために、図13には放射状線120が3つのみ示されているが、無数の放射状線120を使用して湾曲面部分102を画定してもよいことが理解されるべきである。
湾曲面部分102を集合的に画定する各接触点130の位置は、各屈曲角度における各放射状線120の長さに基づいて決定され得る。特に、予期しないことには、脛骨ベアリング14上の大腿骨コンポーネント12の奇異な前方への並進運動は、次の多項式(3)に従って湾曲面部分102を規定することによって低減又は遅延され得ることが確認された。
θ=(a+(bθ)+(cθ)+(dθ))、 (3)
式中、「rθ」は、屈曲角度「θ」における湾曲面部分104上の接触点130を画定する放射状線120の長さ(メートル単位)であり、「a」は、20〜50のスカラー値であり、「b」は:
−0.30<b<0.00、 (4)
0.00<b<0.30、又は
b=0、となるように選択される係数値である。
選択された係数「b」が−0.30<b<0.00の範囲内である場合には、係数「c」及び「d」は:
0.00<c<0.012、及び (5)
−0.00015<d<0.00、となるように選択される。
あるいは、選択された係数「b」が0.00<b<0.30の範囲内である場合には、係数「c」及び「d」は:
−0.010<c<0.00、及び (6)
−0.00015<d<0.00、となるように選択される。
更に、選択された係数「b」が0に等しい場合には、係数「c」及び「d」は:
−0.0020<c<0.00、又は (7)
0.00<c<0.0025、及び
−0.00015<d<0.00、となるように選択される。
スカラー「a」、並びに係数「b」、「c」、及び「d」の値の範囲は、多項式(3)の考えられる無数の解から決定されていることが理解されるべきである。即ち、上で提供された特定の範囲セットは、脛骨ベアリング14に対する大腿骨コンポーネント12の前方への並進運動が低減又は遅延されるように、曲率半径R1から曲率半径R2までの顆表面100の緩やかな移行を提供する曲線群(即ち、湾曲面部分102)を生成するために、決定されている。加えて、係数「a」、「b」、「c」、及び「d」のそれぞれの値の範囲は、メートル法を用いて設計された実施形態に関して上で提供されていることが理解されるべきである。しかしながら、このような係数値の範囲は、フートポンド法などの他の単位系を用いる実施形態用に変換されてもよい。
湾曲面部分102の全体形状は、複数の放射状線120の共通の起点Oの配置の影響も受ける。複数の放射状線120の共通の起点Oと、遠位側の曲率半径R1の起点122との間の距離124を制限することにより、脛骨ベアリング14上の大腿骨コンポーネント12の奇異な前方へのスライドは、低減又は遅延され得る。更に、整形外科用膝プロテーゼ10の安定性は、複数の放射状線120の共通の起点Oが、遠位側の曲率半径R1の起点122から所定の距離124内にあることを確実にすることによって、改善され得る。したがって、大腿骨コンポーネントの前方への並進運動を低減若しくは遅延させるため、及び/又は整形外科用膝プロテーゼ10に改善された安定性を提供するため、一実施形態では、複数の放射状線120の共通の起点Oの位置は、共通の起点Oと、曲率半径R1の起点122との間の距離124が、約10mm未満であるように選択される。
共通の起点Oと、曲率半径R1の起点122との間の距離124、及び特定の係数値は、一部の実施形態では、大腿骨コンポーネント12の特定寸法に依存し得ることが理解されるべきである。例えば、図14に示されるように、表700は、上で定義した多項式(3)の係数値、及び、共通の起点Oと、遠位側の曲率半径R1の起点122との間に規定される距離124の値の特定の一実施形態を示している。表700に示されるように、共通の起点Oと、曲率半径R1の起点122との間の距離124、及びスカラー「a」の値は、大腿骨コンポーネントの寸法にわたって変化している。しかしながら、この特定の実施形態では、係数「b」、「c」、及び「d」の値は、大腿骨コンポーネントの寸法にわたって一定である。しかしながら、他の実施の形態では、係数値「b」、「c」、及び「d」は、大腿骨コンポーネントの寸法にわたって変化してもよいことが理解されるべきである。
上述されたように、一部の実施の形態では、顆表面100は、初期屈曲範囲及び中期屈曲範囲内の顆表面100の曲率半径の変化が、大きすぎないか又は急激すぎないように(例えば、屈曲角度の変化度に対する曲率半径の変化度の比が大きすぎる)、更に設計又は構成される。即ち、曲率半径R2、R3、又はR4に対する曲率半径R1の比が大きすぎる場合、大腿骨コンポーネント12の奇異な前方への並進運動が生じ得る。そのため、遠位側の曲率半径R1の、(i)湾曲面部分102の曲率半径R2、(ii)湾曲面部分104の曲率半径R3、及び(iii)後期の屈曲湾曲面部分106の曲率半径R4、に対する比が、所定の閾値の値未満となるように、大腿骨コンポーネント12の顆表面100を設計することにより、奇異な前方へのスライドが、予想外に低減され得るか、あるいは別様に遅延され得る。
したがって、特定の一実施形態では、大腿骨コンポーネント12の顆表面100は、曲率半径R2に対する曲率半径R1が約1.10〜約1.30であり、曲率半径R3に対するR1の曲率半径が約1.001〜約1.100であり、曲率半径R4に対するR1の曲率半径が約1.25〜約2.50であるように設計される。更に、一部の実施の形態では、曲率半径R3に対する曲率半径R2の比は、約0.74〜約0.85である。
大腿骨コンポーネント12の顆表面100の曲率半径R2から曲率半径R3への特定の増加量、及び/又は顆表面100上でのかかる増加の位置付けもまた、大腿骨コンポーネント12の寸法に基づくことができるか、該寸法に合わせることができるか、あるいは別様に該寸法の影響を受け得ることが理解されるべきである。即ち、顆表面100の曲率半径R2からR3への0.5mmの増加は、大きな寸法の大腿骨コンポーネントと比較すると、小さな寸法の大腿骨コンポーネントでは相対的により大きな増加であることが理解されるべきである。そのため、大腿骨コンポーネント12の顆表面100の曲率半径R2から曲率半径R3への増加の大きさは、大腿骨コンポーネントの寸法にわたって変化してもよい。しかしながら、一実施形態では、曲率半径R2、R3、及びR4に対する曲率半径R1の比は、大腿骨コンポーネントの寸法群にわたってほぼ一定の値に維持される。
例えば、図15に示されるように、表800は、大腿骨コンポーネントの寸法群1〜10に関する各曲率半径R1、R2、R3、R4の長さを規定している。表850に例示されているように、大腿骨コンポーネント12の各寸法1〜10に対する各曲率半径R1、R2、R3、R4の長さは、R1/R2及びR1/R3の比が大腿骨コンポーネントの寸法にわたってほぼ一定であるように選択される。例示的な実施の形態では、先述のように、曲率半径R2に対する曲率半径R1の比は、大腿骨コンポーネントの寸法1〜10にわたって約1.25〜約1.27の値に維持されており、曲率半径R3に対する曲率半径R1の比は、大腿骨コンポーネントの寸法1〜10にわたって約1.005の値に維持されている。
大腿骨コンポーネント12の顆表面100の全体形状及び設計は、大腿骨コンポーネント12の1つの顆52、54に関連して上述されている。一部の実施形態では、大腿骨コンポーネント12の両側の顆52、54は、対称であってもよく、かつ類似した顆表面100を有していてもよいことが理解されるべきである。しかしながら、他の実施の形態では、大腿骨コンポーネント12の顆52、54は非対称であってもよい。例えば、図16に示されるように、大腿骨コンポーネント12は、複数の湾曲面部分302、304、306によって部分的に画定されている顆表面300を有する第2の顆52、54を含んでいてもよい。湾曲面部分302は、より初期の屈曲角度θ5からより後期の屈曲角度θ6まで延在している。湾曲面部分304は、屈曲角度θ6からより後期の屈曲角度θ7まで延在している。湾曲面部分306は、屈曲角度θ7からより後期の屈曲角度θ8まで延在している。顆表面300は、遠位側の曲率半径(distal radius)R5も含んでおり、該曲率半径R5は、湾曲面部分302を介して曲率半径R6へと徐々に移行される更に、湾曲部分304は、曲率半径R7によって画定されており、湾曲部分306は、曲率半径R8によって画定されている。
このような構成であることから、顆52、54が対称である実施形態では、屈曲角度θ5は屈曲角度θ1と実質的に等しく、屈曲角度θ6は屈曲角度θ2と実質的に等しく、屈曲角度θ7は屈曲角度θ3と実質的に等しく、屈曲角度θ8は屈曲角度θ4と実質的に等しい。加えて、曲率半径R5は曲率半径R1と実質的に等しく、曲率半径R6は曲率半径R2と実質的に等しく、曲率半径R7は曲率半径R3と実質的に等しく、曲率半径R8は曲率半径R4と実質的に等しい。更に、上記した数式(4)の係数値「a」、「b」、「c」、及び/又は「d」のセットは、両側の顆で実質的に同様である。
しかしながら、他の実施の形態では、顆52、54は非対称である。そのような構成であることから、屈曲角度θ5は屈曲角度θ1と異なっていてもよい。更に、屈曲角度θ6は屈曲角度θ2と異なっていてもよい。即ち、R2とR3との間の曲率半径の増加は、顆52と顆54との間の異なる屈曲角度で生じ得る。更に、屈曲角度θ8は屈曲角度θ4と異なっていてもよい。しかしながら、屈曲角度θ7は、後方カム80が顆間ノッチ56内に適切に位置付けられるように、屈曲角度θ3と実質的に等しくてもよいことが理解されるべきである。
加えて、顆52、54が非対称である実施形態では、曲率半径R5は曲率半径R1と異なっていてもよく、曲率半径R6は曲率半径R2と異なっていてもよく、曲率半径R7は曲率半径R3と異なっていてもよく、及び/又は曲率半径R8は曲率半径R4と異なっていてもよい。更に、上記した数式(3)の係数値「a」、「b」、「c」、及び/又は「d」のセットは、顆表面100と顆表面300との間で異なっていてもよい。
別の実施形態では、整形外科用膝プロテーゼ10の大腿骨コンポーネント12は、図17〜図22に示され、かつ大腿骨コンポーネント12と同様である、大腿骨コンポーネント1700として具体化されてもよい。大腿骨コンポーネント1700は、患者の大腿骨(図示せず)の遠位端の外科的に調製された表面に連結されるように構成されている。大腿骨コンポーネント1700は、骨接着手段、又は他の取付手段の使用によって患者の大腿骨に固定されてもよい。大腿骨コンポーネント1700は、一対の内側顆1704及び外側顆1706を有する外側関節接合面1702を含んでいる。使用中に、顆1704、1706は、患者の大腿骨の生来の顆に取って代わるものであり、脛骨ベアリング14のプラットホーム30の、対応するベアリング表面42及び44上で関節接合するように構成されている。
顆1704、1706は、それらの間に顆間ノッチつまり凹部1708を画定するように離間している。後方カム1710及び前方カム1712(図18参照)は、顆間ノッチ1708内に位置付けられている。後方カム1710は、大腿骨コンポーネント1700の後方側に向けて位置しており、屈曲中に、脛骨ベアリング14の突起部60のカム面66に係合するか、あるいは別様に接触するように構成されたカム面1714を含んでいる。例示的に、カム面1714は、「Posterior Stabilized Orthopaedic Prosthesis」と題されるJoseph G.Wyssらによる米国特許出願であって、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第12/165,582号に記述された後方カムと同様に、実質的に「S字状の」矢状断面であり、凹状のカム面1716と凸状のカム面1718とを含み。他の実施形態で使用されてもよい。しかしながら、他の実施の形態では、カム面1714は、図2に示される大腿骨コンポーネント12の凸状のカム面の幾何学的形状のような、より単純な幾何学的形状を有していてもよい。
大腿骨コンポーネント12に関連して上述したように、大腿骨コンポーネント1700は、使用中に、脛骨ベアリング14上で関節接合するように構成されている。大腿骨コンポーネント1700の顆1704、1706のそれぞれは、顆表面1720を含んでおり、この顆表面1720は、矢状面において凸状に湾曲し、かつ対応のベアリング表面42、44に接触するように構成されている。加えて、所定の屈曲角度範囲の間、大腿骨コンポーネント1700の後方カム1710は、脛骨ベアリング14の突起部60と接触する。
上述されたように、整形外科用膝プロテーゼ10は脛骨ベアリング14に対する大腿骨コンポーネント1700の奇異な前方への並進運動の量が、低減され得るか、あるいは別様により後期の(即ち、より大きな)屈曲角度まで遅延され得るように、構成されている。そうすることによって、顆1704、1706の一方又は両方の顆表面1720は、大腿骨コンポーネント1700の前方への並進運動を低減及び/又は遅延するように構成され、かつ、一部の実施の形態では、該大腿骨コンポーネント1700の「後退」又は後方への並進運動を促進するように構成された、特定の幾何学的形状又は湾曲を有する。大腿骨コンポーネント1700の奇異な前方への並進運動の開始をより大きな屈曲角度まで遅延させることによって、通常は膝関節を深く屈曲できない患者の活動中に、奇異な前方への並進運動の全体的な発生が低減され得ることが理解されるべきである。具体的には、奇異な前方への並進運動は、大腿骨コンポーネント1700の後方カム1710が脛骨ベアリング14の突起部60と最初に接触するか又はこれを過ぎる屈曲角度まで遅延されてもよい。後方カム1710が突起部60と接触した時点で、奇異な前方への並進運動は、突起部60への後方カム1710の係合によって調整される。即ち、後方カム1710の前方への移動は、突起部60によって制限され得る。例えば、図21に示されたグラフ2100は、大腿骨コンポーネント1700の後方カム1710が脛骨ベアリングの突起部60と接触する初期屈曲角度が、30°の屈曲角度、50°の屈曲角度、70°の屈曲角度、及び90°である、大腿骨コンポーネントを用いた深い膝曲げ模擬実験の結果を示している。
図18に示されるように、矢状面内の顆表面1720は、多数の湾曲面部分1800、1802、1804、1806から部分的に形成されている。該湾曲面部分1800、1802、1804、1806のそれぞれの矢状端部は、顆表面1720の隣接するいずれかの湾曲面部分の矢状端部に接している。湾曲面部分1800、1802、1804、1806は、それぞれ、異なる屈曲角度範囲で、脛骨ベアリング14のベアリング表面42(又は44)に接触している。例えば、湾曲面部分1800は、より初期の屈曲角度θ1から、より後期の屈曲角度θ2まで延在している。湾曲面部分1802は、屈曲角度θ2から、より後期の屈曲角度θ3まで延在している。湾曲面部分1804は、屈曲角度θ3から、より後期の屈曲角度θ4まで延在している。湾曲面部分1806は、屈曲角度θ4から、より後期の屈曲角度θ5まで延在している。
例えば、一実施形態では、図18に示されるように、湾曲面部分1800は、約0°の屈曲角度の屈曲角度θ1から、約70°の屈曲角度の屈曲角度θ2まで延在している。しかしながら、他の実施の形態では、屈曲角度θ2は、θ1よりもわずかに大きい屈曲角度から約75°に及んでもよい。湾曲面部分1802は、例示的に、約73°の屈曲角度の屈曲角度θ2から、約73°の屈曲角度θ3まで延在している。しかしながら、他の実施の形態では、屈曲角度θ3は、約73°〜約90°の範囲であってもよい。湾曲面部分1804は、例示的に、約73°の屈曲角度の屈曲角度θ3から、約120°の屈曲角度の屈曲角度θ4まで延在している。しかしながら、他の実施の形態では、屈曲角度θ4は、約90°〜約120°の範囲であってもよい。湾曲面部分1806は、例示的に、約120°の屈曲角度の屈曲角度θ4から、約165°の屈曲角度の屈曲角度θ5まで延在している。しかしながら、他の実施の形態では、屈曲角度θ5は、約140°〜約165°の範囲であってもよい。
図17の例示的な実施の形態では、大腿骨コンポーネント1700の後方カム1710は、脛骨ベアリング14の突起部60と、屈曲角度θ2及びθ3付近、又は屈曲角度範囲θ2及びθ3内の屈曲角度θCで係合又は接触するように構成されている。例えば、後方カム1710は、約70°〜約80°の屈曲角度θCで突起部60に最初に係合してもよい。特定の一実施形態では、後方カム1710は、約73°の屈曲角度θCで突起部60に最初に係合するように構成されている。後方カム1710が突起部60と、湾曲面部分1800の後側末端部の前又は直後に係合又は接触するのを確実にすることによって、整形外科用プロテーゼの運動性の調整は、顆表面1720の幾何学的形状から、後方カム1710と突起部60との相互作用へと移行し、このことにより、大腿骨コンポーネント1700の前方への並進運動量を更に低減することが可能となる。
湾曲面部分1802、1804、1806のそれぞれは、実質的に一定の曲率半径によって画定されている一方、湾曲面部分1800は、一定でない曲率半径によって画定されている。即ち、湾曲面部分1800は、θ1におけるR1で始まり、θ2におけるR2まで徐々に減少する(即ち、R1<R2)曲率半径を有している。反対に、湾曲面部分1802は、実質的に一定の曲率半径R3によって画定されており、湾曲面部分1804は、実質的に一定の曲率半径R4によって画定されており、湾曲面部分1806は、実質的に一定の曲率半径R5によって画定されている。例示的な実施の形態では、顆表面1720は、曲率半径R3が曲率半径R2以下であるように構成されている。加えて、曲率半径R3に対する曲率半径R4の比は、一部の実施形態では、約0.7〜約1.15の範囲内となるように構成されている。更に、曲率半径R5は曲率半径R4未満である。しかしながら、顆表面1720の複数の曲率半径の間の特定の関係は、一部の実施形態では、大腿骨コンポーネント12の特定寸法によって様々であってもよいことが理解されるべきである。
上述されたように、初期湾曲面部分1800は、第1の曲率半径R1から第2の曲率半径R2への緩やかな移行を提供するように設計されている。そうすることによって、湾曲面部分1800は、一定の曲率半径ではなくではなく、複数の放射状線1850によって画定される。複数の放射状線1850のそれぞれは、共通の起点Oから始まっている。加えて、複数の放射状線1850のそれぞれは、湾曲面部分1800上のそれぞれの接触点1852を画定している。図を明瞭にするために、図18には放射状線1850が3つのみ示されているが、無数の放射状線1850を使用して湾曲面部分1800を画定してもよいことが理解されるべきである。
湾曲面部分1800を集合的に画定する各接触点1852の位置は、各屈曲角度における各放射状線1850の長さに基づいて決定され得る。特に、予期しないことには、脛骨ベアリング14上の大腿骨コンポーネント12の奇異な前方への並進運動は、次の多項式(8)に従って湾曲面部分1800を規定することによって低減又は遅延され得ることが確認された。
θ=(a+(bθ)+(cθ)+(dθ))、 (8)
式中、「rθ」は、屈曲角度「θ」における湾曲面部分1800上の接触点1852を画定する放射状線1850の長さ(メートル単位)であり、「a」は、35〜45のスカラー値であり、「b」は:
0.00<b<0.30、又は (9)
b=0.015384615、となるように選択される係数値である。
選択された係数「b」が0.00<b<0.30の範囲内である場合には、係数「c」及び「d」は:
−0.010<c<0.000、及び (10)
−0.00015<d<0.00、となるように選択される。
あるいは、選択された係数「b」が0.015384615に等しい場合には、係数「c」及び「d」は:
c=約−0.00027024、及び (11)
d=約−0.0000212、となるように選択される。
スカラー「a」、並びに係数「b」、「c」、及び「d」の値の範囲は、多項式(8)の考えられる無数の解から決定されていることが理解されるべきである。即ち、上で提供された特定の範囲セットは、脛骨ベアリング14に対する大腿骨コンポーネント1700の前方への並進運動が低減又は遅延されるように、曲率半径R1から曲率半径R2までの顆表面1720の緩やかな移行を提供する曲線群(即ち、湾曲面部分1800)を生成するために、決定されている。加えて、係数「a」、「b」、「c」、及び「d」のそれぞれの値の範囲は、メートル法を用いて設計された実施形態に関して上で提供されていることが理解されるべきである。しかしながら、このような係数値の範囲は、フートポンド法などの他の単位系を用いる実施形態用に変換されてもよい。
湾曲面部分1800の全体形状は、複数の放射状線1850の共通の起点Oの配置の影響も受ける。複数の放射状線1850の共通の起点Oと、遠位側の曲率半径R1の起点1856との間の距離1854を制限することにより、脛骨ベアリング14上の大腿骨コンポーネント1700の奇異な前方へのスライドは、低減又は遅延され得る。加えて、整形外科用膝プロテーゼ10の安定性は、複数の放射状線1850の共通の起点Oが、遠位側の曲率半径R1の起点1856から所定の距離1854内にあることを確実にすることによって、改善され得る。したがって、大腿骨コンポーネントの前方への並進運動を低減若しくは遅延させるため、及び/又は整形外科用膝プロテーゼ10に改善された安定性を提供するため、一実施形態では、複数の放射状線1850の共通の起点Oの位置は、共通の起点Oと、曲率半径R1の起点1856との間の距離1854が、約10mm未満であるように選択される。
共通の起点Oと、曲率半径R1の起点1856との間の距離1854、及び特定の係数値は、一部の実施形態では、大腿骨コンポーネント1700の特定寸法に依存し得ることが理解されるべきである。例えば、図19に示されるように、表1900は、上で定義した多項式(8)の係数値、及び共通の起点Oと、遠位側の曲率半径R1の起点1856との間に規定される距離1854の値の特定の一実施形態を示している。表1900に示されるように、共通の起点Oと、曲率半径R1の起点1856との間の距離1854、及びスカラー「a」の値は、大腿骨コンポーネントの寸法にわたって変化している。しかしながら、この特定の実施形態では、係数「b」、「c」、及び「d」の値は、大腿骨コンポーネントの寸法にわたって一定である。しかしながら、他の実施の形態では、係数値「b」、「c」、及び「d」は、大腿骨コンポーネントの寸法にわたって変化してもよいことが理解されるべきである。
一部の実施の形態では、顆表面1720は、初期屈曲範囲及び中期屈曲範囲内の顆表面1720の曲率半径の変化が、大きすぎないか又は急激すぎないように(例えば、屈曲角度の変化度に対する曲率半径の変化度の比が大きすぎる)、更に設計又は構成される。即ち、隣接する湾曲面部分1800、1802、1804、1806の曲率半径の比が大きすぎる場合、大腿骨コンポーネント1700の奇異な前方への並進運動が生じ得る。そのため、湾曲面部分1800の曲率半径R2に対する遠位側の曲率半径R1の比、(ii)湾曲面部分1802の曲率半径R3に対する曲率半径R2の比、(iii)湾曲面部分1804の曲率半径R4に対する曲率半径R3の比、及び(iv)湾曲面部分1806の曲率半径R5に対する曲率半径R4の比が、所定の閾値の値未満となるように、大腿骨コンポーネント1700の顆表面1720を設計することにより、奇異な前方へのスライドが、予想外に低減され得るか、あるいは別様に遅延され得る。
したがって、特定の一実施形態では、大腿骨コンポーネント1700の顆表面1720は、曲率半径R1に対する曲率半径R2の比が約0.6〜約0.7であり、曲率半径R2に対する曲率半径R3の比が約0.7〜約1.0であり、曲率半径R3に対する曲率半径R4の比が約0.7〜約1.15であり、曲率半径R4に対する曲率半径R5の比が約0.6〜約0.9であるように設計される。例えば、図20に示されるように、表2000は、大腿骨コンポーネントの寸法群1〜10に関する各曲率半径R1、R2、R3、R4の長さを規定している。表2000に例示されているように、大腿骨コンポーネント1700の各寸法1〜10に対する各曲率半径R1、R2、R3、R4の長さは、曲率半径の比が所定の境界範囲内となるように選択される。一部の実施形態では、半径の比のいくつか又はすべては、大腿骨の寸法1〜10にわたって実質的に一定の比率値に保たれてもよいことが理解されるべきである。
大腿骨コンポーネント1700の顆表面1720の全体形状及び設計は、大腿骨コンポーネント1700の1つの顆1704、1706に関連して上述されている。一部の実施形態では、大腿骨コンポーネント1700の両側の顆1704、1706は、対称であってもよく、かつ類似した顆表面1720を有していてもよいことが理解されるべきである。しかしながら、他の実施の形態では、大腿骨コンポーネント1700の顆1704、1706は非対称であってもよい。例えば、図22に示されるように、大腿骨コンポーネント1700は、複数の湾曲面部分2200、2202、2204、2206によって部分的に画定されている顆表面2150を有する第2の顆1704、1706を含んでいてもよい。湾曲面部分2200は、より初期の屈曲角度θ6からより後期の屈曲角度θ7まで延在している。湾曲面部分2202は、屈曲角度θ7からより後期の屈曲角度θ8まで延在している。湾曲面部分2204は、屈曲角度θ8からより後期の屈曲角度θ9まで延在している。湾曲面部分2206は、屈曲角度θ9からより後期の屈曲角度θ10まで延在している。顆表面2150は、遠位側の曲率半径R6も含んでおり、該曲率半径R6は、湾曲面部分2200を介して曲率半径R7へと徐々に移行される。更に、湾曲部分2202は、曲率半径R8によって画定されており、湾曲部分2204は、曲率半径R9によって画定されており、湾曲面部分2206は、曲率半径R10によって画定されている。
このような構成であることから、顆1704、1706が対称である実施形態では、屈曲角度θ6は屈曲角度θ1と実質的に等しく、屈曲角度θ7は屈曲角度θ2と実質的に等しく、屈曲角度θ8は屈曲角度θ3と実質的に等しく、屈曲角度θ9は屈曲角度θ4と実質的に等しく、屈曲角度θ10は屈曲角度θ5と実質的に等しい。加えて、曲率半径R6は曲率半径R1と実質的に等しく、曲率半径R7は曲率半径R2と実質的に等しく、曲率半径R8は曲率半径R3と実質的に等しく、曲率半径R9は曲率半径R4と実質的に等しく、曲率半径R10は曲率半径R5と実質的に等しい。更に、上記した数式(4)の係数値「a」、「b」、「c」、及び/又は「d」のセットは、両側の顆で実質的に同様である。
しかしながら、他の実施の形態では、顆1704、1706は非対称である。そのような構成であることから、屈曲角度θ6は屈曲角度θ1と異なっていてもよい。更に、屈曲角度θ7は屈曲角度θ2と異なっていてもよく、屈曲角度θ8は屈曲角度θ3と異なっていてもよく、屈曲角度θ9は屈曲角度θ4と異なっていてもよく、及び/又は屈曲角度θ10は屈曲角度θ5と異なっていてもよい。加えて、顆1704、1706が非対称である実施形態では、曲率半径R6は曲率半径R1と異なっていてもよく、曲率半径R7は曲率半径R2と異なっていてもよく、曲率半径R8は曲率半径R3と異なっていてもよく、曲率半径R9は曲率半径R4と異なっていてもよく、及び/又は曲率半径R10は曲率半径R5と異なっていてもよい。更に、上記した数式(3)の係数値「a」、「b」、「c」、及び/又は「d」のセットは、顆表面1720と顆表面2150との間で異なっていてもよい。
以上、図面及び上記の説明文において本開示内容を詳細に図示、説明したが、こうした図示、説明はその性質上、例示的なものとみなすべきであって、限定的なものとみなすべきではなく、あくまで例示的実施形態を示し、説明したものにすぎないのであって、本開示の趣旨の範囲に含まれる変更及び改変はすべて保護されることが望ましい点は理解されるであろう。
本明細書に記載の装置及び組立体の様々な特性から本開示の複数の利点が生ずることに留意する。本開示の装置、装置及び組立体の代替実施形態は、記載された特性のすべてを含んでいない場合もあるが、それでも依然としてこのような特性の利点の少なくともいくらかから恩恵を享受していることが留意される。当業者であれば、本発明の1つ以上の特徴を取り入れた、「特許請求の範囲」において定義される本開示の趣旨及び範囲に包含される装置及び組立体を独自に実施することが容易に可能であろう。
〔実施の態様〕
(1) 後方安定型整形外科用膝プロテーゼであって、
(i)間に顆間ノッチを画定している一対の離間した顆であって、該一対の離間した顆の少なくとも1つが、矢状面において湾曲した顆表面を有する、一対の離間した顆と、(ii)前記顆間ノッチ内に位置付けられた後方カムと、を含む大腿骨コンポーネントと、
(i)前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面と関節接合するように構成されたベアリング表面を有するプラットホームと、(ii)該プラットホームから上方に延在する突起部と、を含む脛骨ベアリングと、を含み、
前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面が、(i)第1の屈曲角度において前記顆表面上の第1の接触点で前記ベアリング表面と接触し、(ii)第2の屈曲角度において前記顆表面上の第2の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第2の屈曲角度が、前記第1の屈曲角度よりも大きく、かつ0°〜75°の範囲内であり、(iii)第3の屈曲角度において前記顆表面上の第3の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第3の屈曲角度が、前記第2の屈曲角度よりも大きく、かつ約90°未満であり、
前記顆表面が、(i)前記第1の接触点で前記矢状面における第1の曲率半径、前記第2の接触点で第2の曲率半径、及び前記第3の接触点で第3の曲率半径を有し、かつ(ii)前記第1の接触点と前記第2の接触点との間に画定された第1の湾曲面部分を有し、該第1の湾曲面部分が一定でない曲率半径を有し、
前記大腿骨コンポーネントの前記後方カムが、前記第2の屈曲角度と前記第3の屈曲角度との間の屈曲角度において、前記脛骨ベアリングの前記突起部と最初に接触する、後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(2) 前記大腿骨コンポーネントの前記後方カムが、前記大腿骨コンポーネントの後方側面に向かって位置付けられる凹状のカム面と凸状のカム面とを含む、実施態様1に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(3) 前記第1の屈曲角度が約0°であり、前記第2の屈曲角度が約70°である、実施態様1に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(4) 前記第3の屈曲角度が、73°以上である、実施態様3に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(5) 前記大腿骨コンポーネントが、70°〜80°の範囲内の屈曲角度において、前記脛骨ベアリングの前記突起部に最初に接触する、実施態様4に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(6) (i)前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面が、第4の屈曲角度において前記顆表面上の第4の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第4の屈曲角度が前記第3の屈曲角度よりも大きく、(ii)前記第4の接触点で前記矢状面における第4の曲率半径を有し、
前記第3の曲率半径に対する前記第4の曲率半径の比が、0.7〜1.15の範囲内である、実施態様1に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(7) 前記第4の屈曲角度が、90°〜120°の範囲内である、実施態様6に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(8) (i)前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面が、第5の屈曲角度において前記顆表面上の第5の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第5の屈曲角度が前記第4の屈曲角度よりも大きく、(ii)前記第5の接触点で前記矢状面における第5の曲率半径を有し、
前記第5の曲率半径が前記第4の曲率半径未満である、実施態様6に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(9) 前記第5の屈曲角度が、140°〜165°の範囲内である、実施態様7に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(10) (i)前記第1の曲率半径が前記第2の曲率半径よりも大きく、(ii)前記第1の湾曲面部分が、前方−後方に向かって減少する、一定でない曲率半径を有する、実施態様1に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(11) 前記第3の曲率半径が、前記第2の曲率半径以下である、実施態様10に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(12) 後方安定型整形外科用膝プロテーゼであって、
(i)間に顆間ノッチを画定している一対の離間した顆であって、該一対の離間した顆の少なくとも1つが、矢状面において湾曲した顆表面を有する、一対の離間した顆と、(ii)前記顆間ノッチ内に位置付けられた後方カムと、を含む大腿骨コンポーネントと、
(i)前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面と関節接合するように構成されたベアリング表面を有するプラットホームと、(ii)該プラットホームから上方に延在する突起部と、を含む脛骨ベアリングと、を含み、
前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面が、(i)第1の屈曲角度において前記顆表面上の第1の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第1の屈曲角度が約0°であり、(ii)第2の屈曲角度において前記顆表面上の第2の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第2の屈曲角度が60°〜75°の範囲内であり、(iii)第3の屈曲角度において前記顆表面上の第3の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第3の屈曲角度が、前記第2の屈曲角度よりも大きく、かつ約90°未満であり、(iv)前記大腿骨コンポーネントが前記第1の屈曲角度から前記第2の屈曲角度まで移動するとき、前記第1の接触点と前記第2の接触点との間の複数の接触点で前記ベアリング表面と接触し、
前記大腿骨コンポーネントの前記後方カムが、前記第2の屈曲角度と前記第3の屈曲角度との間の屈曲角度において、前記脛骨ベアリングの前記突起部と最初に接触し、
前記複数の接触点の各接触点が、共通の起点から前記複数の接触点のそれぞれの接触点まで延びる放射状線によって規定され、各放射状線が次の多項式によって定義される長さを有し:
θ=(a+(bθ)+(cθ)+(dθ))、
式中、rθが、屈曲角度θでの接触点を規定する前記放射状線の長さであり、a、b、c、及びdが係数値である、後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(13) aが35〜45の係数値であり、bが、0.00<b<0.30及びb=0.015384615からなる群から選択される範囲内の係数値であり、
bが0<b<0.30の範囲内である場合、(i)cは−0.010〜0.00の係数値であり、(ii)dは、−0.00015〜0.00の係数値であり、
bが0.015384615に等しい場合、(i)cは約−0.00027024に等しい係数値であり、(ii)dは約−0.0000212に等しい係数値である、実施態様12に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(14) 前記顆表面が、前記第1の接触点で前記矢状面における第1の曲率半径を有し、前記第1の曲率半径が起点を有し、
前記第1の曲率半径の前記起点と、前記放射状線の前記共通の起点との間の距離が、0〜10mmの範囲内である、実施態様13に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(15) 前記大腿骨コンポーネントの前記後方カムが、前記大腿骨コンポーネントの後方側面に向かって位置付けられる凹状のカム面と凸状のカム面とを含む、実施態様13に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(16) 前記第2の屈曲角度が、約70°である、実施態様13に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(17) 前記第3の屈曲角度が、73°以上である、実施態様16に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(18) (i)前記第1の曲率半径が前記第2の曲率半径よりも大きく、(ii)前記第1の湾曲面部分が前方−後方に向かって減少する、一定でない曲率半径を有する、実施態様13に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(19) 後方安定型整形外科用膝プロテーゼであって、
(i)間に顆間ノッチを画定している一対の離間した顆であって、該一対の離間した顆の少なくとも1つが、矢状面において湾曲した顆表面を有する、一対の離間した顆と、(ii)前記顆間ノッチ内に位置付けられた後方カムと、を含む大腿骨コンポーネントと、
(i)前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面と関節接合するように構成されたベアリング表面を有するプラットホームと、(ii)該プラットホームから上方に延在する突起部と、を含む脛骨ベアリングと、を含み、
前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面が、(i)約0°の第1の屈曲角度において、前記顆表面上の第1の接触点で前記ベアリング表面と接触し、(ii)第2の屈曲角度において前記顆表面上の第2の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第2の屈曲角度が60°〜75°の範囲内であり、(iii)第3の屈曲角度において前記顆表面上の第3の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第3の屈曲角度が、前記第2の屈曲角度よりも大きく、かつ約90°未満であり、
前記顆表面が、(i)前記第1の接触点で前記矢状面における第1の曲率半径、前記第2の接触点で前記第1の曲率半径未満である第2の曲率半径、及び前記第3の接触点で第3の曲率半径を有し、(ii)前記第1の接触点と前記第2の接触点との間に画定された第1の湾曲面部分を有し、該第1の湾曲面部分が、減少する一定でない曲率半径を有し、(iii)前記第2の接触点と前記第3の接触点との間に画定された第2の湾曲面部分を有し、該第2の湾曲面部分が、前記第3の曲率半径に等しい実質的に一定の曲率半径を有し、
前記大腿骨コンポーネントの前記後方カムが、前記第2の屈曲角度と前記第3の屈曲角度との間の屈曲角度において、前記脛骨ベアリングの前記突起部と最初に接触する、後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
(20) 前記大腿骨コンポーネントが前記第1の屈曲角度から前記第2の屈曲角度まで移動するとき、前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面が前記第1の湾曲面上の複数の接触点で前記ベアリング表面と接触し、
前記複数の接触点の各接触点が、共通の起点から前記複数の接触点のそれぞれの接触点まで延びる放射状線によって規定され、各放射状線が次の多項式によって定義される長さを有し:
θ=(a+(bθ)+(cθ)+(dθ))、
式中、rθが、屈曲角度θでの接触点を規定する前記放射状線の長さであり、aが35〜45の係数値であり、bが、0.00<b<0.30及びb=0.015384615からなる群から選択される範囲の係数値であり、
bが0<b<0.30の範囲内である場合、(i)cは−0.010〜0.00の係数値であり、(ii)dは、−0.00015〜0.00の係数値であり、
bが0.015384615に等しい場合、(i)cは約−0.00027024に等しい係数値であり、(ii)dは約−0.0000212に等しい係数値である、実施態様19に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。

Claims (8)

  1. 後方安定型整形外科用膝プロテーゼであって、
    (i)間に顆間ノッチを画定している一対の離間した顆であって、該一対の離間した顆の少なくとも1つが、矢状面において湾曲した顆表面を有する、一対の離間した顆と、(ii)前記顆間ノッチ内に位置付けられた後方カムと、を含む大腿骨コンポーネントと、
    (i)前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面と関節接合するように構成されたベアリング表面を有するプラットホームと、(ii)該プラットホームから上方に延在する突起部と、を含む脛骨ベアリングと、を含み、
    前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面が、(i)0°の第1の屈曲角度において前記顆表面上の第1の接触点で前記ベアリング表面と接触し、(ii)第2の屈曲角度において前記顆表面上の第2の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第2の屈曲角度が、前記第1の屈曲角度よりも大きく、かつ60°〜75°の範囲内であり、(iii)第3の屈曲角度において前記顆表面上の第3の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第3の屈曲角度が、前記第2の屈曲角度よりも大きく、かつ75°を超え90°未満の範囲内であり、(iv)前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面が、第4の屈曲角度において前記顆表面上の第4の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第4の屈曲角度が前記第3の屈曲角度よりも大きく、
    前記顆表面が、(i)前記第1の接触点で前記矢状面における第1の曲率半径、前記第2の接触点で第2の曲率半径、及び前記第3の接触点で第3の曲率半径を有し、前記第4の接触点で前記矢状面における第4の曲率半径を有し、(ii)前記第1の接触点と前記第2の接触点との間に画定された第1の湾曲面部分を有し、該第1の湾曲面部分が、後方に向かって減少する、一定でない曲率半径を有し、(iii)前記第3の曲率半径に対する前記第4の曲率半径の比が、0.7〜1.15の範囲内であり、
    前記大腿骨コンポーネントの前記後方カムが、前記第2の屈曲角度と前記第3の屈曲角度との間の屈曲角度において、前記脛骨ベアリングの前記突起部と最初に接触し、
    前記第2の曲率半径が前記第1の曲率半径とは異なり、前記第3の曲率半径が前記第1の曲率半径および前記第2の曲率半径とは異なり、前記第4の曲率半径が、前記第1の曲率半径、前記第2の曲率半径、および前記第3の曲率半径とは異なり、
    前記大腿骨コンポーネントの前記後方カムが、前記大腿骨コンポーネントの後方側面に向かって位置付けられる凹状のカム面と凸状のカム面とを含む、後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
  2. 前記第2の屈曲角度が70°である、請求項1に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
  3. 前記大腿骨コンポーネントが、70°〜80°の範囲内の屈曲角度において、前記脛骨ベアリングの前記突起部に最初に接触する、請求項2に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
  4. 前記第4の屈曲角度が、90°〜120°の範囲内である、請求項1に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
  5. 前記大腿骨コンポーネントの前記顆表面が、(i)第5の屈曲角度において前記顆表面上の第5の接触点で前記ベアリング表面と接触し、前記第5の屈曲角度が前記第4の屈曲角度よりも大きく、(ii)前記第5の接触点で前記矢状面における第5の曲率半径を有し、
    前記第5の曲率半径が前記第4の曲率半径未満である、請求項1に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
  6. 前記第5の屈曲角度が、140°〜165°の範囲内である、請求項5に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
  7. (i)前記第1の曲率半径が前記第2の曲率半径よりも大きく、(ii)前記第1の湾曲面部分が、後方に向かって減少する、一定でない曲率半径を有する、請求項1に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
  8. 前記第3の曲率半径が、前記第2の曲率半径よりも小さい、請求項7に記載の後方安定型整形外科用膝プロテーゼ。
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