JP6636258B2 - 高視認性編物 - Google Patents

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Description

本発明は、高視認性の編物に関するものである。
自動車や電車・列車等の車両や、航空機、船舶等、高速で移動する乗り物の近くで作業に従事する者は、常に接触事故の危険を伴っている。そのため、視覚で認識しやすいように、蛍光色や鮮明色の生地や再起反射素材を使用した視認性の高い安全作業服を着用する必要がある。例えばEU諸国においては、特定の業務に従事する者は、EN−ISO20471規格に規定された高視認性安全作業服の着用が義務付けられている。この様な高視認性安全作業服については、日本においても必要性が高まっている。
欧州におけるEN−ISO20471規格を例にとると、高視認性安全作業服は、視覚的な認識効果に優れた特定の蛍光色に着色された生地と、光に対する再起反射性を有する素材をそれぞれ一定面積以上使用した衣類を着用する必要がある。これは、微細な違いはあるにせよ、米国規格協会の規定するANSI 107−1999規格等も同様の基準である。高視認性を付与した布帛に関する技術としては特許文献1が挙げられる。この技術によれば、ANSI 107−1999に適合する高視認性の色調に染色された布帛が開示されているが、屋外における太陽光が照射される環境下で長期に亘って使用した際の色調の退色については何ら言及したものではない。
特表2008−509297号公報
日本をはじめとするアジア諸国は、欧米と比較して太陽光の照射が強く、蛍光着色された生地の耐光堅牢度を維持するのが難しくなる。特に、綿やレーヨン等の吸汗性・吸放湿性に優れたセルロース繊維は一般的にポリエステル等の合成繊維に比べて堅牢度の維持が難しいため、セルロース繊維を含む生地については太陽光による変色の懸念が高く、結果として吸汗性・吸放湿性に乏しいポリエステル等の合成繊維のみを素材として使用せざるを得ない状況であった。特に、編物素材は肌に直接接する部分に着用する場合が多く、夏季を中心とした太陽光の照射が強く暑い期間に着用する高視認性安全作業服として使用する編物素材には、吸汗性・吸放湿性と耐光堅牢度の両性能を満たす性能が求められる。
そこで、本発明は、視認性に優れた蛍光色が長期間着用しても維持されており、かつ吸汗性や吸放湿性にも優れた高視認性の編物を安定的に供給することを技術的な課題とするものである。
本発明は上記課題を達成するものであり、ダブル組織により構成される編物であり、
表組織は、ポリエステル繊維によってのみ構成され、
裏組織は、裏組織の構成繊維としてセルロース系繊維を含み、
表組織を構成するポリエステル繊維は、二酸化チタンの含有量が多くとも1質量%であり、かつ蛍光色彩に着色されてなり、
生地表側と生地裏側をつなぐタック組織を構成する糸がポリエステル繊維によって構成され、かつ、前記ポリエステル繊維は表組織を構成するポリエステル繊維と同色の蛍光色彩に着色されてなることを特徴とする高視認性編物を要旨とするものである。
以下、本発明について説明する。
本発明は、表組織と裏組織を有するダブル組織により構成される編物であり、表組織が、ポリエステル繊維によってのみ構成され、該ポリエステル繊維が、蛍光色彩に着色されてなり、さらには、蛍光黄色、蛍光橙色あるいは蛍光赤色のいずれかの色彩に着色されていることが好ましく、裏組織が、構成繊維としてセルロース系繊維を含んでなる。本発明の編物においては、表組織は、高視認性の機能を奏するために鮮明な蛍光色を発色し、一方、裏組織は、この編物を衣料とした際に吸汗性・吸放湿性の機能を果たし快適性を保持する。なお、裏組織を構成する繊維としてセルロース系繊維が含まれているが、裏組織を構成する繊維の10質量%以上がセルロース系繊維によって構成されていることが好ましく、より好ましくは35質量%、さらに好ましくは50質量%以上である。
表組織に用いるポリエステル繊維は、一般に汎用性が高く機械的強度にも優れるポリエチレンテレフタレート繊維を好ましく用いる。表組織を構成する糸の形態は、フィラメント糸であっても紡績糸であってもよく、特にフィラメントからなる仮撚加工糸を好ましく用いる。
本発明において、表組織を構成するポリエステル繊維における二酸化チタンの含有量は、多くとも1質量%である。二酸化チタンの含有量が1質量%を超えると、光沢感が減少して発色性及び視認性が低下し、加えて二酸化チタンが太陽光によって励起して蛍光染料に作用し、耐光堅牢度等の低下を起こす懸念があるためである。なお、二酸化チタンの含有量は、耐光堅牢度を低下させないことを考慮すれば、ゼロに近くなるほど好ましいが、繊維を製造する際の製糸性を考慮して0.5質量%以下の範囲で少量含まれていることが好ましい。
裏組織を構成するセルロース系繊維としては、特に限定されるものではなく、綿やレーヨン、キュプラ、リヨセル等が挙げられるが、作業服という洗濯回数の多い用途を考慮すると、綿が最も好適である。裏組織にセルロース系繊維を主として用いる理由は、本発明の編物は、接触事故の危険を伴う場所での作業者が着用する安全作業服として好適に使用できるものであり、作業中には非常に多くの発汗を伴うことから、セルロース系繊維を配することにより、衣服内の蒸れた空気を吸収して外気へ放出することができることにある。
吸湿能力は、後述するRMA(Real Moisture Absorption)、放湿能力は、これも後述するRMD(Real Moisture Disabsorption)により評価することができる。
RMAは、25℃、60%RHの常温常湿条件下から34℃、90%RHの高温高湿条件下に生地を移動させたとき生地の吸湿能力を示し、RMAの値が大きいほど衣服内の蒸れにより発生した湿気を吸収する能力が高いことを示す。また、RMDは、34℃、90%RHの高温高湿条件下から25℃、60%RHの常温常湿条件下に生地を移動させたとき生地の放湿能力を示し、RMDの値が大きいほど生地が吸収した湿気を外気へ放出する能力が高いことを示す。具体的には、以下により測定する。すなわち、タテ・ヨコ25cmの正方形にカットした試料を105℃で2時間乾燥して絶乾状態での質量W(g)を測定した後、温度25℃、相対湿度60%RHの恒温恒湿槽内で2時間放置した後、質量W(g)を測定する。その後、温度34℃、相対湿度90%RHの恒温恒湿槽内で24時間放置した後、質量W(g)を測定する。その後、再度温度25℃、相対湿度60%RHの恒温恒湿槽内で24時間放置した後、質量W(g)を測定する。測定した質量W、W、W、Wから吸湿能力RMA,放湿能力RMDを下記式によって算出する。
RMA=({(W−W)/W} − {(W−W)/W})×100
RMD=({(W−W)/W} − {(W−W)/W})×100
本発明においては、衣服内の蒸れによる不快感を軽減するには、このRMA及びRMDの値が0.3以上であることが好ましく、より好ましくは0.5以上である。RMA及びRMDが0.3未満である場合、衣服内の蒸れを十分に軽減しにくい。
本発明の編物は、表組織にはポリエステル繊維を配し、裏組織には主としてセルロース系繊維を配したダブル組織により構成されるが、裏組織に配されるセルロース系繊維が表側に極力現れないように表組織と裏組織とを接結させる組織とする。本発明の編物において、表組織と裏組織とを結節する組織を構成する糸は、組織によっては、表組織の一部を構成することにもなり、表側から見える可能性が高いため、耐光堅牢度に優れたポリエステル繊維を用いる。そして、この結節組織を構成するポリエステル繊維は、表組織を構成するポリエステル繊維と同様で、蛍光色彩に着色され、好ましくは蛍光黄色、蛍光橙色あるいは蛍光赤色のいずれかの色彩に着色される。
また、表組織と裏組織をつなぐ結節組織としては、裏組織から表組織へタックにより結節する組織を採用することが好ましい。なぜならば、前記とは逆に、表組織から裏組織へタックにより結節する組織を形成した場合、この結節部分によって表組織側に凹部を形成することになり、この凹み部分によって表組織に孔が開いたようになって、表組織の凹み部分に位置する裏組織部分が表側から観察される恐れがあり、裏組織に配されたセルロース繊維が表出することになるからである。このように表組織から裏組織へタックにより結節する組織を用いると、このタック組織と同一ループ部分(すなわち、タック組織に位置する裏組織のループ部分)は、表組織から見えやすいため、このタック組織に位置する裏組織のループを形成する糸は、耐光堅牢度に優れたポリエステル繊維を配することが好ましい。同様の理由で、表組織側から裏組織側の糸が見えにくい様にするために、表組織には針抜のない組織を採用することが好ましい。
セルロース系繊維は、一般に、分散染料では染まりにくく、また、セルロース系繊維に適用できるとされる蛍光染料は、分散染料と比べて耐光堅牢度が一般的に低い。裏組織に採用するセルロース系繊維にも蛍光色を発現させるようとして、セルロース系繊維が染まりやすい反応染料を使用すると、得られる編物は耐光堅牢度が低下する傾向となる。したがって、本発明においては、耐光堅牢度性を維持するためには、分散染料のみを用いた染色加工により特定の蛍光色に着色することが好ましい。また、本発明においては、セルロース系繊維は、蛍光色に染まりにくいため蛍光色を発色しないが、前述したように、裏組織を構成するセルロース系繊維が表側に極力現れず、かつ編物の表から観察した際にセルロール系繊維を視認しにくい組織を選択することにより、セルロース系繊維が蛍光色を発色しなくとも、本発明の目的とする高視認性を発現することが可能になる。
表側から見た際に裏組織のセルロース系繊維が視認しにくくするには、表組織のカバーファクター(CF)が1.0以上であることが好ましい。ここで、カバーファクターとは、編物を構成する糸の太さと編込長とによって定められる編物構造の粗密を表わす係数であり、下記式によって算出される。
カバーファクターCf=√NT/Sl
ここで、NT:繊度(tex),Sl:編目長(mm)とする。
編目長Sl=L/n
ここでL:解編した糸の長さ,n:解編した編目数とする。
なお、表組織のカバーファクターの算出において、表組織を構成する糸が、表組織のみを編成する場合は上記式を用いて算出するが、表組織を構成する糸が、表組織だけでなく、表組織と裏組織との両組織をまたいで編成する場合は、編目長=(該糸の表側編目数/該糸の表裏総編目数)×総編込長としてカバーファクターを算出すればよい。
表組織のカバーファクターは、1.0以上であることが好ましく、より好ましくは1.2以上である。カバーファクターが1.0未満であると、裏組織を構成するセルロース系繊維が表側より視認しやすくなり、視認性や耐光堅牢度の低下が懸念される。なお、カバーファクターの上限は規定しないが、2.5を超えると、密度が高過ぎて製編しにくい傾向となる。
本発明の編物は、表組織を構成するポリエステル繊維が蛍光黄色、蛍光橙色、蛍光赤色のいずれかに着色されている。蛍光黄色、蛍光橙色、蛍光赤色のいずれかに着色させることにより、本発明の編物を用いて衣服とし、工事現場や道路・港湾・空港等で作業者が着用する作業服として適用したときに、作業者の存在を明確に示すことができる。蛍光色である黄色、橙色、赤色は、いずれも注意・危険を喚起するのに優れた色であるため、本発明において用いる
注意・危険を喚起する効果を奏するためには、昼夜・天候を問わず、視認性を維持する必要があり、特に太陽光下での使用によって変退色すると、目的とする効果を良好に奏することができにくくなる懸念がある。よって、本発明の編物は、カーボンアーク灯及びキセノンランプを光源とした耐光堅牢度がいずれも4級もしくは4級以上であり、好ましくは5級もしくは5級以上である。耐光堅牢度の光源として世界で一般的なのはキセノンランプであり、この波長領域は太陽光に近いものである。しかしながら、日本を始めとするアジア諸国を中心として、欧米と比較して太陽光の照射が強い地域においては、キセノンランプでの耐光堅牢度試験で合格したとしても、実際に太陽光の下で着用したときに受ける光が強いため、変退色を起こす懸念がある。よって、蛍光染料の変退色に強い影響を及ぼす紫外光領域の波長が強く、キセノンランプに比べて同一時間照射での曝露が強いカーボンアーク灯を光源として耐光堅牢度を評価した場合でも4級もしくは4級以上であるとよい。耐光堅牢度を4級もしくは4級以上とすることにより、太陽光曝露下で着用した場合に、経時で変退色が起こりにくく、長期に亘って良好に効果を奏しながら使用可能となる。
本発明の高視認性編物は、視認性に優れた蛍光色が長期間着用しても維持されており、かつ吸汗性や吸放湿性にも優れたものである。
実施例1における編物の組織図である。 実施例2における編物の組織図である。 実施例4における編物の組織図である。
次に実施例により本発明を具体的に説明する。なお、実施例中の評価は下記の方法で行った。
(1)XYZ色度座標・最小輝度係数
ISO20471規格に基づき、分光光度計(Macbeth製 MS−2020PL)を用い、試料(織物)の表組織より光が照射されるようにして、D65光源にて色度座標及び最小輝度係数を測定した。
(2)耐光堅牢度
JIS L−0842(カーボンアーク灯)及びJIS L−0843(キセノンランプ)に基づき、第3露光法により、4級照射及び5級照射での耐光堅牢度を測定した。
(3)RMA、RMD
タテ・ヨコ25cmの正方形の試料を準備し、105℃で2時間乾燥して絶乾状態での質量W(g)を測定した後、温度25℃、相対湿度60%RHの恒温恒湿槽内で2時間放置した後、質量W(g)を測定した。その後、温度34℃、相対湿度90%RHの恒温恒湿槽内で24時間放置した後、質量W(g)を測定した。その後、再度温度25℃、相対湿度60%RHの恒温恒湿槽内で24時間放置した後、質量W(g)を測定した。測定した質量W、W、W、Wから吸湿能力RMA,放湿能力RMDを下記式で算出した。
RMA=({(W−W)/W} − {(W−W)/W})×100
RMD=({(W−W)/W} − {(W−W)/W})×100
(4)視認性
得られた織物を用いて半袖上衣とパンツからなる作業着を作成し、この作業着を着用した人物より60m離れたところから目視で視認性を晴天時・曇天時・雨天時に確認を行い、3段階評価(◎:視認性極めて良好である、○:視認性は良好であるが状況によりやや低下する場合があった、×:視認性が不良である)を行った。
実施例1
33インチ28ゲージの編機を用い、図1に示す組織図の内、使用糸A及び使用糸Bに配する糸として、酸化チタン0.5重量%を含有したポリエチレンテレフタレートからなる仮撚加工糸(84dtex/36f)、使用糸Cに配する糸として、綿紡績糸(40番手単糸)を用い、図1に示す組織で編立を行い、ダブル組織編物生機を得た。この生機を精錬・リラックス処理後、テンターを用いて190℃で熱セットを行い、続いて液流染色機を用いて蛍光黄色の分散染料で染色加工を行った後、テンターを用いて160℃で熱セットを行い、高視認性編物を得た。各使用糸の編込長は図1に記載の通りであり、該編物の表組織のカバーファクターを算出したところ1.4であった。
実施例2
33インチ28ゲージの編機を用い、図2に示す組織図の内、使用糸A,使用糸Bに配する糸として、酸化チタン0.5重量%を含有したポリエチレンテレフタレートからなる仮撚加工糸(84dtex/36f)、使用糸Cに配する糸として、綿紡績糸(40番手単糸)を用い、図2に示す組織で編立を行い、ダブル組織編物生機を得た。この生機を精錬・リラックス処理後、テンターを用いて190℃で熱セットを行い、続いて液流染色機を用いて蛍光黄色の分散染料で染色加工を行った後、テンターを用いて160℃で熱セットを行い、高視認性編物を得た。各使用糸の編込長は図2に記載の通りであり、該編物の表組織のカバーファクターを算出したところ1.2であった。
実施例3
実施例2において、使用糸Bに配する糸として、綿紡績糸(40番手単糸)、使用糸Cに配する糸として、酸化チタン0.5重量%を含有したポリエチレンテレフタレートからなる仮撚加工糸(84dtex/36f)を用いた以外は実施例2と同様にして高視認性編物を得た。各使用糸の編込長は図2に記載の通りであり、該編物の表組織のカバーファクターを算出したところ1.4であった。
実施例4
実施例2において、各使用糸の編込長を図3に示すとおりに変更した以外は実施例2と同様にして高視認性編物を得た。該組織の表組織のカバーファクターを算出したところ0.9であった。
実施例5
実施例4で得られた織物を、さらに蛍光黄色の反応染料で染色加工を行い、実施例5の高視認性編物を得た。すなわち、実施例5の高視認性編物は、蛍光黄色の分散染料で染色加工と蛍光黄色の反応染料で染色加工とが施されたものであり、分散染料によってポリエステル繊維は、良好に染色され、一方、分散染料ではほぼ染色されなかった綿繊維は、反応染料により染色された。
比較例1
実施例1において、使用糸Bとして、綿紡績糸に代えて実施例1の使用糸Aで用いたポリエステル仮撚加工糸を用いた以外は実施例1と同様にして編物を得た。各使用糸の編込長は図1に記載の通りであり、該編物の表組織のカバーファクターを算出したところ1.4であった。
比較例2
実施例1において、使用糸Aの仮撚加工糸に含有する酸化チタンの量が2重量%である仮撚加工糸を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、編物を得た。各使用糸の編込長は図1に記載の通りであり、該編物の表組織のカバーファクターを算出したところ1.4であった。
比較例3
実施例1において、染色加工の際に、蛍光ではない黄色の分散染料で染色加工を行ったこと以外は実施例1と同様にして、各使用糸の編込長は図1に記載の通りであり、該編物の表組織のカバーファクターを算出したところ1.4であった。
比較例4
実施例1において、使用糸Bに配する糸として、綿紡績糸(40番手単糸)を用いた以外は実施例1と同様にして高視認性編物を得た。各使用糸の編込長は図1に記載の通りであり、該編物の表組織のカバーファクターを算出したところ1.4であった。
得られた実施例1〜5及び比較例1〜4の編物生地について、前述した諸性能を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 0006636258
実施例1〜3については、良好に蛍光色を発現し、RMA、RMDの何れにおいても優秀な成績を示した。着用試験においても蒸れが少なく快適性に優れ、疲労も少ないと高評価が出ており、かつ視認性も良好で、高視認性安全作業衣用の生地として好適であることが実証された。また、耐光堅牢度にも優れていた。なかでも、実施例1、2は、色度・輝度が良好で、視認性に優れていた。なお、実施例3は、表側から裏側へのタック部と同一ループを形成する組織の糸Bにセルロース繊維が配されており、表側より綿密に観察したところ綿繊維が露出していることが確認出来たものであり、表2に示す色度座標が指定範囲から外れていた。また、実施例4は表組織のカバーファクターが1.0未満であり、表側組織から綿密に観察したところ綿繊維が露出していることが確認出来たものであり、表2に示す色度座標が指定範囲から外れていた。実施例5は実施例4の生地に反応染色も施したものであり、色度座標は表2に示す指定範囲に入り、視認性には優れるものであったが、耐光堅牢度の評価が低いものとなった。
一方、比較例1は、綿繊維を含まなかったため、RMA、RMDが不十分であり、結果として着用感としての快適性が劣っていた。
比較例2は、表組織を構成する仮撚加工糸に含まれる酸化チタンの量が1質量%を大きく超えており、耐光堅牢度が劣っていた。したがって、長期間に亘り、太陽光が照射される屋外作業の作業着に適用すると、視認性の低下が懸念されるものであった。
比較例3は、蛍光染料を使用していなかったため、最小輝度係数が大きく劣り、本発明が目的とする視認性を有するものではなかった。
比較例4は、表組織と裏組織とをつなぐ組織を構成する糸として綿紡績糸を用いたものであり、耐光堅牢度の評価に劣るものであった。

Claims (9)

  1. ダブル組織により構成される編物であり、
    表組織は、ポリエステル繊維によってのみ構成され、
    裏組織は、裏組織の構成繊維としてセルロース系繊維を含み、
    表組織を構成するポリエステル繊維は、二酸化チタンの含有量が多くとも1質量%であり、かつ蛍光色彩に着色されてなり、
    生地表側と生地裏側をつなぐタック組織を構成する糸がポリエステル繊維によって構成され、かつ、前記ポリエステル繊維は表組織を構成するポリエステル繊維と同色の蛍光色彩に着色されてなることを特徴とする高視認性編物。
  2. 表組織を構成するポリエステル繊維が、蛍光黄色、蛍光橙色あるいは蛍光赤色のいずれかの色彩に着色されてなることを特徴とする請求項1記載の高視認性編物。
  3. カーボンアーク灯およびキセノンランプを光源とする耐光堅牢度がいずれも4級もしくは4級以上であることを特徴とする請求項1または2記載の高視認性編物。
  4. 生地表側から生地裏側へとつなぐタック組織を構成する糸と同一ループ部を形成する糸がポリエステル繊維であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の高視認性編物。
  5. 生地表側組織に針抜部分を有さないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の高視認性編物。
  6. 生地の表組織のカバーファクターが1.0以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の高視認性編物。但し、カバーファクターは以下の式で算出されるものとする。
    カバーファクターCf=√NT/Sl
    ここで、NT:繊度(tex),Sl:編目長(mm)とする。
    編目長Sl=L/n
    ここでL:解編した糸の長さ,n:解編した編目数とする。
  7. 編物が、分散染料のみによって蛍光黄色、蛍光橙色あるいは蛍光赤色のいずれかに染色加工されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の高視認性編物。
  8. 編物の吸湿能力(RMA)および放湿能力(RMD)が共に0.3以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の高視認性編物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載の高視認性編物により構成される高視認性衣服。
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