JP6635351B2 - 駆動伝達装置、駆動装置および画像形成装置 - Google Patents

駆動伝達装置、駆動装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、駆動伝達装置、駆動装置および画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置は、感光体や現像ローラなどの回転体を備えており、この回転体を回転駆動させて画像を形成する。回転体の多くは、交換可能なように画像形成装置本体から着脱自在に構成されている。そのため、画像形成装置本体の駆動源から回転体へ駆動力を伝達する駆動伝達手段には、両者を着脱可能に接続する駆動伝達装置としてカップリングが設けられている。
特許文献1には、次のような駆動伝達装置たるカップリングが記載されている。すなわち、駆動出力軸の軸端部に設けられた駆動側連結部材たる駆動側ジョイントと、従動軸たる駆動対象回転体の回転軸の軸端部に設けられ従動側連結部材たる従動側ジョイントとを備えたカップリングである。
駆動側ジョイントが従動側ジョイントに駆動力を伝達する際には、駆動側ジョイントに設けられた軸方向に突出する駆動爪部が、従動側ジョイントの軸方向に突出する従動爪部に当接して従動側ジョイントへ駆動力の伝達が行われる。
特許文献1に記載の駆動側ジョイントの駆動爪部は、次のような形状をしている。すなわち、駆動爪部は、駆動側ジョイントの駆動出力軸に取り付けられた駆動基部から軸方向に突出するように設けられており、回転方向に所定長さを有している。駆動爪部の回転方向一端側の従動爪部と当接して駆動伝達を行う駆動伝達部が、回転方向に直交する面となっている。また、駆動爪部は、回転方向一端側から他端側に向かうにつれて、軸方向高さが徐々に低くなるような形状となっている。つまり、駆動爪部の従動側ジョイントと対向する対向面である先端面が、傾斜面となっている。
特許文献1に記載の駆動側ジョイントは、上記した形状の駆動爪部が、回転方向に180°の間隔開けて2つ設けられている。
駆動対象回転体を装置本体に装着するべく、駆動対象回転体を軸方向に移動させていくと、駆動対象回転体の回転軸の軸端部に設けられた従動側カップリングが、軸方向から駆動側カップリングに近づいていき、従動側カップリングの従動爪部が駆動側カップリングの駆動爪部の間に入り込む。
通常、コストなどの関係から、駆動側連結部材たる駆動側ジョイントと従動側連結部材たる従動側ジョイントとを同一形状とするのが一般的である。
駆動側ジョイントと従動側ジョイントとを同一形状とした場合、駆動対象回転体を装置本体に装着するときに、駆動爪部と従動爪部とが回転方向で互い対向する位置にあると、駆動爪部の先端面と従動爪部の先端面とが面接触する。この状態で、駆動対象回転体の装着動作により従動側ジョイントが駆動側ジョイントを押し込むと、傾斜した先端面には、回転方向にも力が加わる。しかし、面接触であるため、摩擦力が強く、回転方向に力が加わっても、従動側ジョイントが駆動側ジョイントに対して相対的に容易に回転しない。その結果、駆動対象回転体を強く軸方向に押し込まないと、従動側ジョイントが駆動側ジョイントに対して相対的に回転せず、駆動爪部と従動爪部とが互い違いに位置した状態とならない。そのため、駆動対象回転体の装着作業性が悪いという不具合があった。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、駆動爪部と従動爪部とがぶつかっても、容易に駆動対象回転体を装置本体に装着することができる駆動伝達装置、駆動装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、駆動源の駆動力が伝達される駆動出力軸の軸端部に取り付けられ、軸方向に突出する駆動爪部を有する駆動側連結部材と、前記駆動側連結部材と軸方向から対向するように、従動軸の端部に取り付けられ、軸方向に突出する従動爪部を有する従動側連結部材とを備えた駆動伝達装置において、前記駆動爪部および前記従動爪部は、回転方向一端側から他端側に向けて徐々に軸方向高さが低くなるような形状をしており、前記駆動爪部と前記従動爪部とが軸方向から当接したとき、線接触または点接触となるように、前記駆動爪部および前記従動爪部を形成するとともに、前記駆動側連結部材は、前記駆動源に駆動的に連結されており、前記従動側連結部材は、該従動側連結部材を前記駆動側連結部材に連結する際、前記駆動側連結部材側に付勢された状態で前記従動軸方向に移動可能であり、かつ前記従動軸を中心に回転するように構成し、駆動伝達時に前記駆動爪部の前記従動爪部に当接して該従動爪部に駆動を伝達する駆動伝達部、および、駆動伝達時に前記従動爪部の該駆動伝達部が当接する被駆動伝達部が、回転方向に対して直交する面であることを特徴とするものである。
駆動爪部と従動爪部とがぶつかっても、容易に駆動対象回転体を装置本体に装着することができる。
本実施形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す概略図。 特色感光体と、接離機構と示す斜視図。 後側板に設けた接離機構周辺を前方斜め上方から見た斜視図。 同接離機構周辺を後方斜め上方から見た斜視図。 同接離機構の周辺を前方斜め下方から見た斜視図。 同接離機構を、前側から見た図。 同接離機構を後側から見た図。 前側板に設けた接離機構周辺を示す斜視図。 従動ローラおよび特色一次転写ローラが当接位置にあるときの特色感光体周辺を示す概略構成図。 従動ローラおよび特色一次転写ローラが離間位置にあるときの特色感光体周辺を示す概略構成図。 従動ローラおよび特色一次転写ローラが離間位置にあるときの接離機構周辺を上方から見た斜視図。 従動ローラおよび特色一次転写ローラが離間位置にあるときの接離機構の周辺を下方から見た斜視図。 従動ローラおよび特色一次転写ローラが離間位置にあるときの接離機構を前側から見た図。 従動ローラおよび特色一次転写ローラが離間位置にあるときの接離機構を後側から見た図。 接離駆動装置の斜視図。 同接離駆動装置の側面図。 同接離駆動装置の平面図。 同接離駆動装置の駆動側ユニットの正面図。 同駆動側ユニットのギヤ列を示す斜視図。 駆動側カップリング周辺の斜視図。 従動側カップリング周辺の正面図。 同従動側カップリング周辺の斜視図。 駆動側カップリングの概略構成図。 従動側カップリングの概略構成図。 駆動側カップリングと、従動側カップリングとを連結したときの駆動爪部の駆動伝達面と従動爪部の被駆動伝達面との係合状態を示す図。 図25のA方向から見た図。 従来の駆動側カップリングの一例を示す図。 従来の従動側カップリングの一例を示す図。 従来のカップリングの駆動伝達の様子を示す図。 従来のカップリングの不具合発生時の様子を示す図。 検証試験の各カップリングについて、説明する図。
以下に、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す概略図である。図1に示す画像形成装置1は、プロセスカートリッジとしても用いることが可能な画像形成部としての画像形成ユニット10を並列し、転写体としての中間転写体である中間転写ベルト11に一旦画像を重ね合わせて、それを記録紙Pに一括転写する方式である。
画像形成装置1は、図1に示すように、トナー画像を形成するプリンタ部3や、記録紙Pを収容して供給する給紙部2などを備えている。
プリンタ部3は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の複数の有色トナーであるプロセスカラートナーに対応した有色画像形成用の画像形成ユニット10Y,10C,10M,10Kを備えている。また、例えば、無色透明なトナーである透明トナーなどの特色のトナー(S)に対応した特色画像形成ユニット10Sを備えている。そして、これら画像形成ユニット10S,10Y,10C,10M,10Kが、略水平方向に並列に並べられたタンデム型の構成を有する。
透明トナーSは、Y、C、M、Kの各有色トナーの画像表面を覆うことにより、透明トナーSによるオーバーコート層が有色トナーの画像表面を保護する働きをする。表面が平滑な記録紙Pに透明トナーSでパターンを作成することで、ファンシーペーパーのような質感を与える働きもする。
なお、透明トナーSの作像順は、他の作像順も考えられ、特に、ここに記載した例に限定するものではない。また、透明トナーSの代わりに白トナーを用いる構成でも構わない。
特色トナーとして、透明トナーSの代わりに白トナーを用いる構成では、透明なシート状の記録媒体である透明記録媒体の画像形成面に、Y,C,M,Kの各色トナーの少なくとも1色のトナーを用いてカラートナー画像を形成する。そして、そのカラートナー画像の上に、白トナーを用いて白トナー画像を形成する。これにより、透明記録媒体のカラートナー画像が形成された画像形成面とは反対側の面からカラートナー画像を見たときに、カラートナー画像が透けて見えることがなく、且つ、透明記録媒体の光沢感により均一光沢のある付加価値の高い印刷物を作成できる。
画像形成ユニット10S,10Y,10C,10M,10Kの上方には、各感光体20S,20Y,20C,20M,20Kの表面に各色の画像データに基づいて露光をし、静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置4が備わっている。
また、画像形成ユニット10S,10Y,10C,10M,10Kの下方には、駆動ローラ12、テンションローラ14、従動ローラ18等に掛け渡された状態で回転駆動する無端ベルト状の中間転写ベルト11を備えた中間転写装置60が配置されている。
なお、いずれの画像形成ユニット10S,10Y,10C,10M,10Kも同様の構成であるので、以下、適宜、色分け符号S、Y、C、M、Kの表示を省略する。
画像形成ユニット10は、像担持体である感光体20と、感光体20の表面を帯電する帯電手段である帯電ローラ30とを備える。また、画像形成ユニット10は、帯電ローラ30によって帯電された感光体表面上に潜像形成手段である露光装置4からレーザー光Lが照射されることで感光体20上に形成された静電潜像に、トナーを供給して現像する現像手段である現像装置50を備える。
さらに、画像形成ユニット10は、感光体20上から中間転写ベルト11にトナー像が転写された後の感光体表面を、クリーニングブレード41によってクリーニングする感光体クリーニング装置40を有する。
帯電ローラ30は、図示しない電源に接続されており、直流に交流成分のバイアスが重畳印加された所定の帯電バイアスが印加される。帯電ローラ30は、感光体20に対して微小な間隙をもって配設される。また、帯電ローラ30は、感光体20に近接させずに、接触させても良い。
現像装置50は、磁性キャリアとトナーとを有する二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を用いている。そして、静電潜像を有する感光体20を現像するために、対向する位置に設けられている。
現像装置50は、現像剤担持体としての現像ローラ51が配置されている。現像ローラ51によって搬送される現像剤は、図示しない現像剤規制部材によって所定の現像剤層の厚みに規制された後、感光体20との対向位置へ搬送される。そして、現像ローラ51上に担持された現像剤中のトナーを、感光体20上に形成された静電潜像に付着させて現像する。
また、画像形成装置1には、現像装置50にトナーを補給するための不図示のトナーボトルが設けられており、トナーボトルから不図示の搬送経路を通って、所定の補給量だけ各現像装置50にトナーが補給される。
中間転写装置60は、駆動ローラ12とテンションローラ14と従動ローラ18とに掛け渡された状態で回転駆動する無端ベルト状の中間転写ベルト11を備えている。さらに、各感光体20上のトナー像を中間転写ベルト11へ一次転写させる一次転写ローラ62なども備えている。
一次転写ローラ62は、中間転写ベルト11を挟んで各感光体20と対向する位置にそれぞれ配置されている。各一次転写ローラ62は、図示しない電源に接続されており、所定の一次転写バイアスが印加される。
中間転写ベルト11を挟んでプリンタ部3とは反対の側に、二次転写装置22を備える。二次転写装置22は、二次転写ローラ16と張架ローラ23,24とによって、二次転写ベルト15を回転可能に掛け渡して構成されている。
二次転写装置22は、二次転写ローラ16が支持する位置で、二次転写ベルト15が中間転写ベルト11を介して二次転写対向ローラ17に押し当てられている。そして、二次転写ベルト15と中間転写ベルト11との間で二次転写部としての二次転写ニップを形成するように配置されている。また、二次転写ローラ16、一次転写ローラ62と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の二次転写バイアスが印加される。
また、二次転写後の中間転写ベルト11の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置70が設けられている。さらに、この画像形成装置1には、中間転写ベルト11に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置(不図示)が設けられている。
また、本実施形態においては、各画像形成ユニット10の感光体20と中間転写ベルト11とを接離させる図示しない接離機構が設けられている。本実施形態の接離機構は、中間転写ベルト11を内周面側から支持している一次転写ローラ62を、対応する感光体20に対して接離させる方向に移動させるものである。
画像形成装置1の下部には、記録紙Pを複数枚重ねた記録紙束の状態で収容する給紙トレイ81や、給紙ローラ82などを備えた給紙部2が設けられている。給紙ローラ82は、給紙トレイに81に収容されている記録紙束の一番上の記録紙Pに当接している。そして、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられることで、その一番上の記録紙Pを搬送路80に向けて送り出す。
搬送路80に送り出された記録紙Pは、搬送路に設けられた搬送ローラ対85,86によって搬送路80内を搬送され、レジストローラ対83のローラ間に先端が挟まれる。レジストローラ対83のローラ間に記録紙Pの先端が挟まれると、適切なタイミングで両ローラが回転して記録紙Pを後述の二次転写ニップに向けて送り出す。
二次転写ニップよりも記録紙搬送方向下流側には、記録紙P上のトナー像を記録紙Pに定着させる定着装置90が備えられている。定着装置90は、図示しないが、主に、内部にハロゲンヒータを有する定着ローラと、これに対向し、圧接して配置される加圧ローラとから構成されている。
次に、本実施形態における画像形成装置1の画像形成動作について簡単に説明する。
画像形成モードに応じて接離機構を制御し、その画像形成モードに用いる画像形成ユニット10の感光体20と中間転写ベルト11とは当接させ、その画像形成モードに用いない画像形成ユニット10の感光体20と中間転写ベルト11とは離間させる。
中間転写ベルト11に当接している感光体20は、図示しない駆動手段によって図中反時計方向に回転駆動する。回転駆動する感光体20の表面は、帯電ローラ30によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された感光体表面には露光装置4からの走査光が照射され、これによって感光体20の表面に静電潜像が形成される。このように形成された静電潜像に現像装置50から各色トナーが付与され、トナー像として可視化される。
また、感光体20の回転駆動とともに中間転写ベルト11も図中時計回りに回転駆動される。一次転写ローラ62の作用により、トナー像が形成された感光体20から中間転写ベルト11上に各色トナー像が互いに重なり合うように一次転写される。
一方、記録紙Pは、給紙トレイ81から給紙ローラ82によって給送され、記録紙Pの先端がレジストローラ対83まで到達すると図示しないセンサによって検知される。そして、この検知により中間転写ベルト11上に形成されたトナー像とのタイミングをとって、レジストローラ対83により記録紙Pを二次転写ベルト15と中間転写ベルト11との間に形成された二次転写ニップに向けて送り出す。
そして、二次転写ニップで二次転写ローラ16に印加された二次転写バイアスの作用により、二次転写対向ローラ17と二次転写ローラ16との間に所定の電位差を生じさせ電界を形成し、中間転写ベルト11上の各色トナー像を記録紙P上に一括して二次転写する。
二次転写ニップでトナー像が二次転写された記録紙Pは、定着装置90へと送られ、定着装置90を通過する際に熱と圧力によってトナー像が記録紙Pに定着される。トナー像が定着された記録紙Pは排紙ローラ対84によって、装置外に設けられた不図示の排紙トレイに排出され、1枚の画像形成ジョブが終了する。
なお、トナー像を転写した後の感光体20の表面に残留する転写残トナーは、感光体クリーニング装置40によって感光体20の表面から回収され、不図示の廃トナー回収容器へ搬送される。感光体クリーニング装置40でクリーニングされた感光体20の表面は、その後、帯電ローラ30によって除電と同時に帯電され、次の作像ジョブに備える。
また、中間転写ベルト11上の残留トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置70によってクリーニングされ、次の作像ジョブに備える。
本実施形態の画像形成装置1には、「フルカラー画像形成モード」、「モノクロ画像形成モード」、「特殊画像形成モード」、「フルカラー画像+特殊画像形成モード」、「潤滑剤塗布モード」の5つの画像形成モードが存在する。下記表1は、各画像形成モードと、一次転写ローラ62S,62Y,62C,62M,62Kの接離についてまとめた表である。
Figure 0006635351
フルカラー画像形成モードは、Y、C、M、K色のトナーを用いてフルカラーの画像形成動作を実行するものである。
フルカラー画像形成モードでは、図示しない接離機構により、有色一次転写ローラ62Y,62C,62M,62Kを感光体20Y,20C,20M,20K側に近接させて、中間転写ベルト11と感光体20Y,20C,20M,20Kとを当接させる。
一方で、フルカラー画像形成モードに用いない特色画像形成ユニット10Sについては、後述する接離機構により、特色一次転写ローラ62Sを感光体20Sから離間させ、中間転写ベルト11と感光体20Sとを離間させる。
モノクロ画像形成モードは、K色のトナーを用いてフルカラーの画像形成動作を実行するものである。モノクロ画像形成モードでは、図示しない接離機構により、K色の一次転写ローラ62Kを感光体20K側に近接させて、中間転写ベルト11と感光体20Kとを当接させる。
一方で、モノクロ画像形成モードに用いない画像形成ユニット10S,10Y,10C,10Mについては、図示しない接離機構により、一次転写ローラ62S,62Y,62C,62Mを感光体20S,20Y,20C,20Mから離間させる。これにより、中間転写ベルト11と感光体20S,20Y,20C,20Mとが離間する。
特殊画像形成モードは、透明トナーSを用いて画像形成動作を実行するものである。特殊画像形成モードでは、後述する接離機構により、特色一次転写ローラ62Sを特色感光体20S側に近接させて、中間転写ベルト11と特色感光体20Sとを当接させる。
一方で、特殊画像形成モードに用いない有色画像形成用の画像形成ユニット10Y,10C,10M,10Kについては、図示しない接離機構により、有色用の一次転写ローラ62Y,62C,62M,62Kを感光体20Y,20C,20M,20Kから離間させる。これにより、中間転写ベルト11と感光体20Y,20C,20M,20Kとが離間する。
フルカラー画像+特殊画像形成モードは、全ての画像形成ユニット10S,10Y,10C,10M,10Kを用いて画像形成動作を実行するものである。フルカラー画像+特殊画像形成モードでは、図示しない接離機構により、一次転写ローラ62S,62Y,62C,62M,62Kを、感光体20S,20Y,20C,20M,20K側に近づく位置に位置決めする。そして、中間転写ベルト11と感光体20S,20Y,20C,20M,20Kとを当接させる。
潤滑剤塗布モードは、全ての画像形成ユニット10S,10Y,10C,10M,10Kを中間転写ベルト11から離間させた状態で、中間転写ベルト11を回転させて潤滑剤塗布装置により潤滑剤を中間転写ベルト表面に塗布する動作を実行するものである。
潤滑剤塗布モードでは、図示しない接離機構により、一次転写ローラ62S,62Y,62C,62M,62Kを感光体20S,20Y,20C,20M,20Kから遠ざかる位置に位置決めする。これにより、中間転写ベルト11と感光体20S,20Y,20C,20M,20Kとが離間する。
次に、特色一次転写ローラ62Sを接離させる接離機構について説明する。
図2は、特色感光体20Sと、接離機構100と示す斜視図である。
図2に示すように、特色一次転写ローラ62Sを接離させる接離機構100は、中間転写装置60の前側板299と図中鎖線で示す後側板298とにそれぞれ設けられている。接離機構100は、特色一次転写ローラ62Sとともに、特色一次転写ローラ62Sに対して中間転写ベルト表面移動方向上流側に配置された従動ローラ18(図1参照)を、接離させる。接離機構100は、接離駆動装置200により駆動され、特色一次転写ローラ62Sと従動ローラ18とを接離させる。
接離駆動装置200は、前側板299と後側板298とに軸受を介して回転自在に支持された従動軸138を有している。この従動軸138の両端付近には、カム部材191が取り付けられている。装置の後側に設けられた駆動源である不図示の接離モータの駆動力が、アイドラギヤ102や駆動ギヤ109、カップリング120を介して従動軸138に伝達され、従動軸138が回転駆動する。
従動軸138の前側端部には、扇状のフィラー部材124が設けられている。このフィラー部材124は、前側板299に設けられた透過型光センサ125の発光素子と受光素子との間を移動するように取り付けられている。このフィラー部材124が透過型光センサ125の発光素子と受光素子との間にあるときは、フィラー部材124が発光素子の光を遮り受光素子は、発光素子からの光を受光しないため、出力がOFFとなる。一方、従動軸138が回転して、フィラー部材124が、透過型光センサ125の発光素子と受光素子との間に存在しなくなると、受光素子が発光素子の光を受光し、出力がONとなる。本実施形態では、この透過型光学センサの出力がONからOFF、OFFからONに切り替わったことを検知することにより、特色一次転写ローラ62Sが、離間位置にあるのか、当接位置にあるのかを検知して、後述する接離モータを制御する。
図3は、後側板298に設けた接離機構100周辺を前方斜め上方から見た斜視図であり、図4は、後方斜め上方から見た斜視図である。図5は、接離機構100の周辺を前方斜め下方から見た斜視図である。また、図6は、接離機構100を、前側から見た図であり、図7は、接離機構100を後側から見た図である。なお、図3、図5においては、接離機構100の各部材を引っ張る引張スプリング176,177,178は、一端側を引っ掛けていない状態を示している。また、図5〜図7は、従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sが、当接位置に位置している状態を示している。
接離機構100は、特色一次転写ローラ62Sを回転自在に支持する揺動部材である転写ローラ支持ブラケット131、従動ローラ18を回転自在に支持する揺動部材である従動ローラ支持ブラケット181を有している。従動ローラ支持ブラケット181は、転写ローラ支持ブラケット131よりも後側板298側に配置されている。
転写ローラ支持ブラケット131および従動ローラ支持ブラケット181は、後側板298に設けられた揺動軸19に揺動可能に支持されている。
転写ローラ支持ブラケット131や従動ローラ支持ブラケット181は、摺動性の良い摺動性樹脂で形成されており、揺動軸19との摺擦による摩耗が抑えられている。摺動性樹脂としては、例えば、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、POM(ポリアセタール)、PC(ポリカーボネート)、PA(ポリアミド)などを用いることが好ましい。
図6に示すように、転写ローラ支持ブラケット131の下部には、第1引張スプリング177の一端が引っ掛けられるフック部131aが設けられている。第1引張スプリング177の他端は、後側板298に設けられた第1バネ引っ掛け部298aに引っ掛けられている。これにより、転写ローラ支持ブラケット131は、第1引張スプリング177により揺動軸19を支点にして図中反時計回りに回動する方向に付勢される。その結果、特色一次転写ローラ62Sが、中間転写ベルト11を介して所定の当接圧で特色感光体20Sに当接する。
また、転写ローラ支持ブラケット131の下部には、開口部131bが形成されており、この開口部131b内には、スライド板192に設けられた転写ローラ接離ピン192bが配置されている。
特色一次転写ローラ62Sは導電性軸受70を介して転写ローラ支持ブラケット131に回転可能に支持されている。また、導電性軸受70には、不図示の転写用電源に電気的に接続された接続端子72が電気的に接続されている。接続端子72の一端は、導電性軸受70に接触するようにネジにより転写ローラ支持ブラケット131に固定されており、他端は、揺動軸に回動可能に支持されている。このような構成により、接続端子72、導電性軸受70を介して特色一次転写ローラ62Sに転写バイアスが印加される。
図6に示すように、従動ローラ18は、軸受18aを介して従動ローラ支持ブラケット181に回転可能に支持されている。
従動ローラ支持ブラケット181の図中右側端部には、第2引張スプリング178の一端が引っ掛けられる第1フック部181aが設けられている。第2引張スプリング178の他端は、後側板298に設けられた第2バネ引っ掛け部298bに引っ掛けられている。また、従動ローラ支持ブラケット181の図中左側端部には、第3引張スプリング179の一端が引っ掛けられる第2フック部181bが設けられている。第3引張スプリング179の他端は、後側板298に設けられた第3バネ引っ掛け部298cに引っ掛けられている。これにより、従動ローラ支持ブラケット181は、図中右側を第2引張スプリング178により図中上方へ引っ張られ、図中左側を第3引張スプリング179により下方へ引っ張られる。その結果、従動ローラ支持ブラケット181には、第2、第3引張スプリングにより、揺動軸19を支点にして図中反時計回りに回動する方向に付勢される。先の図3に示すように、後側板298には、内部側に折り曲げられた従動ローラ位置決め用曲げ部194が設けられており、第2、第3引張スプリングにより付勢された従動ローラ支持ブラケット181は、この従動ローラ位置決め用曲げ部194に突き当たっている。これにより、従動ローラ18が、所定の当接位置に位置し、中間転写ベルト11に所定の当接圧で当接する。
また、接離機構100は、スライド軸193が設けられており、スライド軸193には、スライド板192が取り付けられている。スライド軸193は、後側板298に固定されたスライド軸保持部材117に後側板298と平行にスライド移動可能に保持されている。スライド軸193のカム部材191側端部には、カム当接部材116が設けられている。
スライド板192の下部には、第4引張スプリング176の一端が引っ掛けられる第1フック部181aが設けられている。第4引張スプリング176の他端は、スライド軸保持部材117に設けられたフック部117aに引っ掛けられている。これにより、スライド板192とスライド軸193とが、第4引張スプリング176によりカム部材191側に付勢され、カム当接部材116が所定の当接圧でカム部材191に当接する。
図6に示すように、スライド板192の後側板298と対向する面には、従動ローラ接離ピン192cがカシメ固定されている。従動ローラ接離ピン192cは、従動ローラ支持ブラケット181の揺動支点よりも図中左側の下面181cに対向するようにスライド板192にカシメ固定されている。
また、図3、図6に示すように、スライド板192の後側板298と対向する面の反対側の面には、転写ローラ支持ブラケット131の開口部131b内に位置するように、転写ローラ接離ピン192bがカシメ固定されている。
図8は、前側板299に設けた接離機構100周辺を示す斜視図である。
図8に示すように、前側板299に設けた接離機構100は、上述した後側板298に設けた接離機構と同じ構成である。すなわち、特色一次転写ローラ62Sを回転自在に支持する転写ローラ支持ブラケット131と、従動ローラ18を回転自在に支持する従動ローラ支持ブラケット181とが前側板299の揺動軸に揺動自在に支持されている。また、後側板に設けた接離機構と同様に、スライド軸保持部材117にスライド軸193がスライド可能に支持されており、その一端にカム当接部材116が設けられている。また、スライド軸193にスライド板192が固定されており、このスライド板192には、図示されていないが後側板に設けた接離機構と同じ位置に従動ローラ接離ピンと、転写ローラ接離ピンとがスライド板192にカシメ固定されている。
次に、接離機構100による従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sの接離について説明する。上述したように、前側板299に設けた接離機構と後側板298に設けた接離機構は、同じ構成であるので、以下の説明では、後側板298の接離機構を用いて説明する。
図9は、従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sが当接位置にあるときの特色感光体20S周辺を示す概略構成図であり、図10は、従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sが離間位置にあるときの特色感光体20S周辺を示す概略構成図である。
また、図11は、従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sが離間位置にあるときの接離機構100周辺を上方から見た斜視図である。図12は、従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sが離間位置にあるときの接離機構100の周辺を下方から見た斜視図である。また、図13は、従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sが離間位置にあるときの接離機構100を前側から見た図であり、図14は、従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sが離間位置にあるときの接離機構100を後側から見た図である。
画像形成モードが、「特殊画像形成モード」、「フルカラー画像+特殊画像形成モード」のときは、図9に示すように、接離機構100により、従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sを当接位置に位置させる。このとき、接離機構100は、先に示した図3〜図7のような状態となっている。すなわち、先の図6に示すように、カム部材191の下死点がカム当接部材116と当接しており、このとき、スライド板192の転写ローラ接離ピン192bは、開口部131bの内周面から離間している。このときは、転写ローラ支持ブラケット131は、第1引張スプリング177により揺動軸19を支点にして図中反時計回りに回動する方向に付勢され、特色一次転写ローラ62Sが、中間転写ベルト11を介して所定の当接圧で特色感光体20Sに当接する。
また、画像形成モードが、「特殊画像形成モード」、「フルカラー画像+特殊画像形成モード」のとき、先の図7に示すように、スライド板192の従動ローラ接離ピン192cが、従動ローラ支持ブラケット181の下面181cから離間している。このときは、従動ローラ支持ブラケット181は、第2、第3引張スプリング178,179により、揺動軸19を支点にして図中反時計回りに回動する方向に付勢され、従動ローラ支持ブラケット181は、従動ローラ位置決め用曲げ部194に突き当っている。これにより、従動ローラ18が、所定の当接位置に位置決めされる。
従動ローラ18は、特色感光体20Sと中間転写ベルト11との特色一次転写ニップの入り口ニップ角度およびニップ量を形成する役割を果たしている。従動ローラ18がないと、中間転写ベルト11が特色一次転写ニップに対して急な角度になり、また、ニップ量が少なくなり、異常画像が発生する。また、従動ローラ18を、特色一次転写ローラ62Sと同じように、特色感光体20Sから離間させることで、中間転写ベルト11を特色感光体20Sから離間させることができる。また、特色一次転写ローラ62Sの中間転写ベルト移動方向下流に、特色一次転写ニップの出口ニップ角度およびニップ量を形成する役割を果たす従動ローラを配置してもよい。
「特殊画像形成モード」や「フルカラー画像+特殊画像形成モード」から、特色画像形成ユニット10Sによる画像形成を行わない「フルカラー画像形成モード」、「モノクロ画像形成モード」や「潤滑剤塗布モード」に切り替わると、接離機構100により従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sを当接位置から先の図10に示す離間位置へ移動させる。
図9に示す当接位置から図10に示す離間位置へ従動ローラ18および特色一次転写ローラ62Sを移動させるときは、後述する接離駆動装置200によりカム部材191を回転駆動させる。カム部材191が回転駆動すると、第4引張スプリング176の付勢力に抗して、カム部材191がカム当接部材116を押し込む。すると、スライド軸193とスライド軸193に取り付けられたスライド板192とが、カム部材191から離間する方向にスライド移動する。そして、スライド板192の転写ローラ接離ピン192bが、転写ローラ支持ブラケット131の開口部131bの内周面に当接する。また、スライド板192の従動ローラ接離ピン192cが、従動ローラ支持ブラケット181の下面181cに当接する。
上記状態からさらに、カム部材191によってスライド軸193およびスライド板192が、カム部材191から離間する方向にスライド移動すると、転写ローラ接離ピン192bが、転写ローラ支持ブラケット131の開口部131bの内周面をカム部材191から離間する方向に押し込む。すると、転写ローラ支持ブラケット131が、第1引張スプリング177の付勢力に抗して、揺動軸19を支点にして図5の時計回りに回動する。これにより、特色一次転写ローラ62Sが、当接位置から離間位置へ移動する。
図7に示すように、従動ローラ支持ブラケット181の下面181cは、カム部材191から離れるに従い下方側へ傾斜する傾斜面となっている。よって、従動ローラ支持ブラケット181の下面181cに当接後、カム部材191によってスライド軸193およびスライド板192が、カム部材191から離間する方向にスライド移動すると、従動ローラ接離ピン192cが下面181cを押し上げる。その結果、従動ローラ支持ブラケット181が、第2、第3引張スプリング178,179の付勢力に抗して、図7の時計回りに回動し、従動ローラ18が当接位置から離間位置へと移動する。
そして、図11〜図14に示すように、カム部材191の上死点がカム当接部材116に当接すると、カム部材191の駆動が停止し、転写ローラ支持ブラケット131および従動ローラ支持ブラケット181が図11〜図14に示すような離間姿勢となる。これにより、特色一次転写ローラ62Sおよび従動ローラ18が、図8に示す離間位置に位置し、中間転写ベルト11が特色感光体20Sから離間する。
なお、カム部材191の駆動制御は、先の図2に示した透過型光センサ125のフィラー部材124の検知結果に基づいて、カム部材191の回転状態を把握することにより行われる。
次に、カム部材191を回転駆動させる接離駆動装置200について説明する。
図15は、接離駆動装置200の斜視図であり、図16は、接離駆動装置200の側面図である。図17は、接離駆動装置200の平面図である。また、図18は、接離駆動装置200の駆動側ユニット201の正面図であり、図19は、駆動側ユニット201のギヤ列を示す斜視図である。
接離駆動装置200は、接離モータ101などを備えた駆動側ユニット201と、駆動対象回転体たるカム部材191と従動軸138などを備えた従動側ユニット202とを有している。
駆動側ユニット201は、ステッピングモータである接離モータ101が取り付けられるモータブラケット141を有している。モータブラケット141は図示しない画像形成装置本体フレームに取り付けられている。また、駆動側ユニット201は、モータブラケット141に所定の隙間有して対向する駆動面板142を有している。駆動面板142は、連結部材143を介してモータブラケット141に取り付けられている。
駆動側ユニット201は、第1ギヤ部102aと第2ギヤ部102bとを有するアイドラギヤ102が回転自在に支持されたアイドラ軸145(図19参照)と、駆動ギヤ109や駆動側カップリング118が固定された駆動軸148(図16参照)とを有している。アイドラ軸145は、モータブラケット141と駆動面板142とに支持されている。駆動軸148は、モータブラケット141と駆動面板142とに回動自在に支持されている。
図19に示すように、接離モータ101のモータ軸端部に設けられたモータギヤ101aには、アイドラギヤ102の第1ギヤ部102aが噛み合っている。また、アイドラギヤ102の第2ギヤ部102bには、駆動ギヤ109が噛み合っている。これにより、接離モータ101の駆動力が、モータギヤ101a、アイドラギヤ102、駆動ギヤ109を介して駆動軸148に伝達される。そして、カップリング120を介して従動軸138に伝達され、従動軸138のカム部材191が回転駆動する。
本実施形態では、接離モータ101としてステッピングモータを用いている。ステッピングモータを用いることで、ステッピングモータに入力するパルス信号の数によって、カム部材の回転量を把握することができる。これにより、カム部材191の上死点や下死点がカム当接部材116が当接するタイミングでカム部材191の回転を停止することができる。
次に、本実施形態の特徴点である駆動軸148と従動軸138とを連結するカップリング120について説明する。
図20は、駆動側カップリング118周辺の斜視図である。
図20に示すように、駆動軸148の先端部分は、回転方向において180°の間隔を開けて2箇所直線状に削れた平面部を有する略楕円形状(小判形状)をしており、この略楕円形状の部分に駆動側カップリング118がはめ込まれている。また、駆動側カップリング118が駆動軸148から抜け出さないように、駆動軸148の駆動側カップリング118を貫通した部分にEリング148aが取り付けられている。
図21は、従動側カップリング108周辺の正面図であり、図22は、従動側カップリング108周辺の斜視図である。
図21、図22に示すように、従動軸138の先端も、駆動軸148と同様に、回転方向において180°の間隔を開けて2箇所直線状に削れた平面部を有する略楕円形形状(小判形状)をしている。この略楕円形状の部分138aに従動側カップリング108がはめ込まれている。また、従動側カップリング108が従動軸138から抜け出さないように、従動軸138の従動側カップリング108を貫通した部分にEリング138bが取り付けられている。
また、従動軸138の略楕円形状の部分138aは、従動側カップリング108の取り付け穴の軸方向長さよりも長くなっており、従動側カップリング108は、従動軸138に対して所定の範囲で軸方向に移動可能に取り付けられている。また、従動軸138の従動側カップリング108と従動軸138を回転自在に後側板298に支持するための軸受138dとの間には、コイルスプリング138cが配設されており、従動側カップリング108を駆動軸148側に付勢している。
図23は、駆動側カップリング118の概略構成図である。図23(a)は、駆動側カップリング118の斜視図であり、図23(b)は、駆動側カップリング118の正面図である。また、図23(c)は、駆動側カップリング118の断面図であり、図23(d)は、駆動爪部118cの詳細図である。
図23に示すように、駆動側カップリング118は、回転中心に取り付け穴118bを有する略リング状の駆動基部118aを有している。取り付け穴118bは、平面状の内周面と円弧状の内周面とから構成され、平面状の内周面同士が対向し、円弧状の内周面が対向した、断面略楕円形状(小判形状)をしている。この駆動基部118aの接離モータ側と反対側の面には、駆動爪部118cが回転方向に180°の間隔を開けて2箇所設けられている。駆動爪部118cは、図23(b)に示すように、図中上下の基準線に対して回転方向に1mmずれた箇所に、回転方向に直交する駆動伝達面1181aが形成されている。また、駆動爪部118cは、駆動伝達面1181aから図中左右の基準線に対して1mm手前の位置まで回転方向に延びている。また、駆動爪部118cの回転軸方向に対して直交する先端面1181bは、駆動基部118aからの高さが、駆動伝達面1181aから回転方向に離れるに従って徐々に低くなるような傾斜面となっている。具体的には、図23(d)に示すように、駆動爪部の駆動伝達面1181a側端部の駆動基部118aからの高さは5.9mmであり、駆動伝達面1181a側と反対側の端部の駆動基部118aからの高さは5.1mmとなっている。すなわち、駆動爪部の先端面1181bは、駆動基部の駆動爪部形成面に対して角度θ1傾斜した傾斜面となっている。
図24は、従動側カップリング108の概略構成図である。図24(a)は、従動側カップリング108の斜視図であり、図24(b)は、従動側カップリング108の正面図である。また、図24(c)は、従動側カップリング108の断面図であり、図24(d)は、従動爪部108cの詳細図である。
図24に示すように、従動側カップリング108は、回転中心に取り付け穴108bを有する略リング状の従動基部108aを有している。取り付け穴108bは、平面状の内周面と円弧状の内周面とから構成され、平面状の内周面同士が対向し、円弧状の内周面が対向した、断面略楕円形状(小判形状)をしている。この従動基部108aの後側板298側と反対側の面には、従動爪部108cが回転方向に180°の間隔を開けて2箇所設けられている。従動爪部108cは、図24(b)に示すように、回転方向に直交する被駆動伝達面1081aから回転方向に90°の位置まで延びている。また、従動爪部108cの回転軸方向に対して直交する先端面1081bは、従動基部108aからの高さが、被駆動伝達面1081aから回転方向に離れるに従って徐々に低くなるような傾斜面となっている。具体的には、図24(d)に示すように、従動爪部の被駆動伝達面1081a側端部の従動基部108aからの高さは5.9mmであり、被駆動伝達面1081a側と反対側の端部の従動基部108aからの高さは4.5mmとなっている。すなわち、従動爪部の先端面1081bは、従動基部の従動爪部形成面に対して角度θ2傾斜した傾斜面となっている。また、従動爪部の先端面1081bの傾斜角度θ2は、駆動爪部118cの先端面1181bの傾斜角度θ1よりも大きくなっている(θ1<θ2)。
図25は、駆動側カップリング118と、従動側カップリング108とを連結したときの駆動爪部の駆動伝達面と従動爪部の被駆動伝達面との係合状態を示す図である。図26は、図25のA方向から見た図である。
駆動側カップリング118の駆動爪部118cに対して従動側カップリング108の従動爪部108cの位相が90°ずれた状態で、駆動側カップリング118と従動側カップリング108とが連結されると、図25に示すように、駆動伝達面1181aと被駆動伝達面1081aとの間に隙間Dが形成される。この隙間Dは、1mmである。また、このとき、図26に示すように、駆動爪部の駆動伝達面1181aと反対側端部と従動爪部の被駆動伝達面1081aと反対側端部との間にも1mmの隙間Dが生じる。このように、駆動爪部118cと従動爪部108cとの間に1mmの隙間が生じることで、駆動軸148と従動軸138の間で1mmの軸芯ずれをカップリング120は、許容することができる。
また、接離モータ101が駆動して、駆動爪部の駆動伝達面1181aが従動爪部の被駆動伝達面11081aに当接して、駆動側カップリング118から従動側カップリング108に駆動力が伝達されるときは、駆動爪部の駆動伝達面1181aと反対側端部と従動爪部の被駆動伝達面1081aと反対側端部とに2mmの隙間が生じる。
図27は、従来の駆動側カップリング121の一例を示す図であり、図27(a)は、従来の駆動側カップリング121の正面図であり、図27(b)は、従来の駆動側カップリング121の斜視図である。
図27に示すように、従来の駆動側カップリング121の駆動爪部121cの形成範囲は、γであり、駆動爪部形成範囲が90°よりもはるかに狭い範囲であり、駆動爪部非形成範囲ηが90°よりも十分に広い範囲であった。また、駆動爪部121cの先端面1121bが、駆動基部121aの駆動爪部形成面と平行な平行面と、駆動爪部形成面に対して傾斜した傾斜面となっていた。
図28は、従来の従動側カップリング122の一例を示す図であり、図28(a)は、従来の従動側カップリング122の正面図であり、図28(b)は、従来の従動側カップリング122の斜視図である。従来の従動側カップリング122の従動爪部122cの形成範囲は、αであり、従動爪部形成範囲が90°よりもはるかに狭い範囲であり、従動爪部非形成範囲βが90°よりも十分に広い範囲であった。また、従動爪部122cの先端面1121bが、従動基部122aの従動爪部形成面と平行な平行面と、従動爪部形成面に対して傾斜した傾斜面となっており、駆動爪部121cと同じ形状となっていた。すなわち、駆動爪部傾斜面の傾斜角度と従動爪部の傾斜面の傾斜角度が同じ傾斜角度となっていた。
従来の駆動側カップリング121の駆動爪部121cに対して従来の従動側カップリング122の従動爪部122cの位相が90°ずれた状態で、従来の駆動側カップリング121と従来の従動側カップリング122とを連結されると、駆動爪部121cと従動爪部122cとの間に10mmの隙間が生じていた。よって、接離モータが駆動して、駆動爪部の駆動伝達面1211aが従動爪部の被駆動伝達面1221aに当接して、駆動側カップリングから従動側カップリングに駆動力が伝達されるときは、駆動爪部の駆動伝達面と反対側端部と従動爪部の被駆動伝達面と反対側端部とに20mmの隙間が生じていた。
このように、駆動側カップリングと従動側カップリングとを連結したとき、駆動爪部と従動爪部との隙間が広い従来のカップリングを用いると、ステッピングモータの接離モータが脱調してしまうという問題があった。以下、接離モータが脱調する原因について、説明する。先の図6、図7に示すように、カム当接部材116は、第4引張スプリング176の付勢力でカム部材191に当接している。先の図13に示すように、カム部材191の上死点がカム当接部材116に当接した状態(特色一次転写ローラ、従動ローラ離間位置)から、カム部材191を回転駆動させる。開始直後は、図29に示すように、駆動側カップリングの駆動爪部の駆動伝達面が従動側カップリングの従動爪部の被駆動伝達面に当接して、駆動側カップリングから従動側カップリングに接離モータ101の駆動力が伝達されて、カム部材191が回転駆動する。カム部材191が回転していくと、カム部材191にカム当接部材を介して第4引張スプリング176の付勢力が、カム部材191の回転方向に加わる。すると、接離モータ101の駆動力ではなく、第4引張スプリングの付勢力でカム部材191が回転し、図30に示すように、従動爪部の被駆動伝達面側と反対側端部が、駆動爪部の駆動伝達面側と反対側端部に突き当たる。従来のカップリングでは、駆動爪部と従動爪部とのギャップが20mm(30deg)あり、このカム部材191が第4引張スプリングの付勢力で回転すると、接離モータの脱調が発生した。
カム部材191が第4引張スプリングの付勢力で回転すると、なぜ、接離モータが脱調するかは定かではないが、本出願人は以下の2つの原因のいずれかにより発生したのではないかと考えている。一つ目は、カム部材191が第4引張スプリング176の付勢力で回転する結果、従動カップリングの被駆動伝達面が、駆動伝達面から離れる。その結果、接離モータ101の負荷が無くなり、無負荷状態となる。従来のカップリングにおいては、上述したように、駆動伝達時に駆動爪部と従動爪部との間が20mmも離れており、接離モータ101が無負荷である状態が長く続くことになる。この無負荷状態が長く続くことにより接離モータ101が脱調したのではないかと考えている。
2つ目は、カム部材191が第4引張スプリング176の付勢力で回転することにより、カム部材191が加速されていき、カム部材191と従動軸138で連結されている従動側カップリングが加速されていく。駆動爪部と従動爪部との隙間が大きいほど、加速されていき、従動爪部が駆動爪部に突き当たるときの衝撃が大きくなる。その結果、従動爪部が駆動爪部に突き当たったときの接離モータ101の負荷変動が大きくなり、接離モータ101が脱調したのではないかと考えている。
一つの目の原因の考え、2つ目の原因の考え、いづれもその要因は、図30に示すように、駆動爪部と従動爪部とのギャップが20mm(30deg)と広いための生じる。よって、本実施形態では、駆動爪部118cの形成範囲、従動爪部108cの形成範囲を略90°として、駆動伝達時の駆動爪部118cと従動爪部108cとの隙間(ガタ)を2mmとした。これにより、カム部材191が第4引張スプリング176の付勢力で回転しても直ぐに従動爪部108cが駆動爪部118cに突き当たる。これにより、接離モータ101が無負荷状態で回転駆動する時間を短くできる。また、第4引張スプリング176により十分に加速される前に、従動爪部108cが駆動爪部118cと突き当たるため、衝撃力を小さくでき、接離モータ101の負荷変動を抑えることができる。このように、駆動伝達時における駆動爪部118cと従動爪部108cとの隙間を狭めることで、考えられる2つの原因いずれに対しても抑制することができ、接離モータ101の脱調を抑制することができる。
中間転写装置60は、装置本体に対して手前側に引き出し可能に構成されており、中間転写装置60が装置本体から手前側に引き出されると、従動側カップリング108と駆動側カップリング118との連結がはずれる。そして、中間転写装置60が装置本体に装着されると、従動側カップリング108が駆動側カップリング118に連結される。本実施形態では、上述したように、駆動爪部118cと従動爪部108cとの隙間が狭いため、従動爪部108cが駆動爪部118cに対して90°回転した位置から少しでもずれていると、連結時に従動爪部108cが駆動爪部118cに突き当たってしまう。その結果、中間転写装置60を画像形成装置本体に装着できないおそれがある。
本実施形態では、先の図22に示したように、従動側カップリング108は、従動軸138に対して所定範囲軸方向に移動可能に構成されている。このため、従動爪部108cが駆動爪部118cに突き当たって駆動側カップリング118と従動側カップリング108とが連結されずとも、従動側カップリング108がコイルスプリング138cの付勢力に抗して後側板298側へ移動することにより、中間転写装置60は、装置本体に装着することができる。そして、特色一次転写ローラ62Sや従動ローラ18を接離させるために、接離モータ101を駆動させると、駆動爪部118cが従動爪部108cの間に位置する。すると、コイルスプリング138cの付勢力により、従動側カップリング108が接離モータ側へ移動し、従動爪部108cを駆動爪部118cの間にはめ込むことができ、従動側カップリング108と駆動側カップリング118とを連結することができる。
しかしながら、従動爪部108cが駆動爪部118cの間に嵌る際に、衝撃が発生し、中間転写装置60などが振動する。画像形成動作中に、特色一次転写ローラ62Sや従動ローラ18を接離させるときもある。その結果、中間転写装置60などが振動すると、画像に影響が生じ、バンティングなどの異常画像が発生するおそれがある。
そこで、本実施形態においては、駆動爪部の先端面1181bの傾斜角度θ1と、従動爪部の先端面1081bの先端面の傾斜角度θ2とを互いに異ならせた。これにより、従動爪部108cが駆動爪部118cに突き当たったとき、駆動爪部118cと従動爪部108cとが線接触となる。具体的には、先端面の傾斜角度が大きい方の爪部(本実施形態では、従動爪部108c)の先端(本実施形態では、被駆動伝達面1081aの先端縁)が、先端面の傾斜角度が小さいほうの爪部(本実施形態では駆動爪部)の先端面に当接する。先端面は、傾斜しているため、爪部同士が当接した状態で、中間転写装置60を装着していき、従動側カップリングにより駆動側カップリングを押し込んでいくと、カップリング108,118に回転方向の力が生じる。このとき、本実施形態では、爪部同士の接触が線接触であるため、摩擦力が弱く、容易に従動側カップリング108が回動する。その結果、駆動爪部118cの間に従動爪部108cをはめ込むことができ、駆動側カップリング118と従動側カップリング108とを連結することができる。
下記表2は、駆動爪部と従動爪部とを互いに異ならせて、検証した検証試験の結果である。下記表2のA方式は、図30(a)に示すように、駆動爪部と従動爪部の先端面が、いずれも軸方向に対して垂直な面とし、駆動爪部及び従動爪部の形成範囲が90°であるカップリングである。下記表2のB方式は、図30(b)に示すように、従動爪部の先端面の傾斜角度θ1と、駆動爪部の先端面の傾斜角度θ2とを同じにしたカップリングである。下記表2のC方式は、図30(c)及び(d)に示すように、従動爪部の先端面の傾斜角度θ1と、駆動爪部の先端面の傾斜角度θ2とを互いに異ならせたカップリングである。また、下記表2のD方式は、先の図23、図24に示した本実施形態のカップリング120である。具体的には、従動爪部の先端面1081bの傾斜角度θ1と、駆動爪部の先端面1181bの傾斜角度θ2とを互いに異ならせ、且つ、駆動爪部118cが従動爪部108cに対して2mm短いカップリングである。
また、検証試験については、A〜C方式のカップリングについて、接離モータの脱調の有無、中間転写装置60の装着容易性(ユニット装着容易性)について調べた。また、D方式のカップリングについては、接離モータの脱調の有無、ユニット装着容易性に加えて、軸芯ずれの許容についても調べた。接離モータの脱調については、カム部材を所定回数回転させて、脱調が起きた場合は「×」、脱調が起きなかった場合は、「○」とした。また、ユニット装着容易性は、従動側カップリングを従動軸138に対して軸方向にスライド不能に固定し、従動爪部が駆動爪部の所定位置でぶつかるようにセットし、中間転写装置60を画像形成装置に装着して、そのときの装着しやすさを調べた。中間転写装置60が装着できなかった場合は「×」、中間転写装置60を力を入れて軸方向に押し込むと、装着できた場合は「△」、さほど力を込めずに容易に中間転写装置60を装着できた場合は「○」とした。また、軸芯ずれは、本画像形成装置が生じうる駆動軸と従動軸との最大軸芯ずれ量に調整して、回転駆動を行った。正常に駆動できた場合を「○」、正常に駆動できなかった場合を「×」にした。
Figure 0006635351
表2に示すように、A〜D方式いずれも接離モータ101が脱調することはなかった。これは、A〜D方式いずれも駆動爪部及び従動爪部の形成範囲が略90°であり、駆動爪部と従動爪部とのガタが2mm以下であるため、接離モータ101が脱調しなかったと考えられる。
また、ユニットの装着性において、駆動爪部と従動爪部の先端面が、いずれも軸方向に対して垂直な面としたA方式のカップリングは、ユニット装着容易性「×」であり、中間転写装置60を画像形成装置に装着できなかった。これは、駆動爪部と従動爪部の先端面が、いずれも軸方向に対して垂直な面であるため、従動爪部が駆動爪部にぶつかった状態で中間転写装置60を押し込んでも、従動側カップリングおよび駆動側カップリングが回転しない。その結果、従動爪部が駆動爪部の間に入り込むことがなく、従動爪部が駆動爪部にぶつかった状態で中間転写装置60を押し込んでも中間転写装置60が軸方向に移動せず、中間転写装置60を装着することができなかった。
また、B方式のカップリングにおいて、ユニット装着容易性「△」であり、従動爪部が駆動爪部にぶつかった状態から力をこめて中間転写装置60を押し込むと、中間転写装置60を装置本体に装着することができた。これは、B方式のカップリングにおいては、各爪部の先端面が傾斜面となっているため、従動爪部が駆動爪部にぶつかった状態で中間転写装置60を押し込むと、各カップリングに回転方向に力が生じ、従動側または駆動側カップリングが回転する。しかし、B方式のカップリングにおいては、各爪部の先端面の傾斜角度が同じであるため、先端面同士の面接触となる。そのため、摩擦力が大きく、駆動側または従動側カップリングが容易に回転しない。その結果、従動爪部が駆動爪部にぶつかった状態から力をこめて中間転写装置60を押し込まなければ、駆動側または従動側カップリングが回転せず、従動爪部が駆動爪部の間に入り込んで駆動側カップリングと従動側カップリングとを連結できない。よって、ユニット装着容易性「△」となった。
一方、C方式、D方式のカップリングにおいては、ユニット装着容易性「○」であり、力をこめて中間転写装置60を押し込まずとも、容易に中間転写装置60を装着することができた。これは、C方式、D方式のカップリングは、駆動爪部の先端面の傾斜角度と従動爪部の傾斜角度とを互いに異ならせている。その結果、従動爪部が駆動爪部にぶつかったとき、線接触となる。具体的には、図30(c)に示すように、駆動側カップリングの方が傾斜角度が大きい場合は、駆動爪部の先端が従動爪部の先端面に当接する。一方、図30(d)に示すように、従動側カップリングの方が傾斜角度が大きい場合は、従動爪部の先端が駆動爪部の先端面に当接する。これにより、駆動爪部と従動爪部との摩擦力が低減される。その結果、B方式のカップリングに比べて、弱い回転方向の力で駆動側または従動側カップリングが回転し、従動爪部が駆動爪部の間に入り込む。これにより、従動爪部が駆動爪部にぶつかった状態から力をこめて中間転写装置60を押し込まずとも、中間転写装置60を装置本体に装着でき、ユニット装着容易性「○」となった。
また、D方式のカップリングにおいては、駆動軸148と従動軸138の間で1mmの軸芯ずれを許容することができ、軸芯ずれを許容できた。
また、上述では、駆動爪部118c、従動爪部108cの先端面両方を傾斜する傾斜面としているが、いずれか一方のみ傾斜面としてもよい。また、いずれか一方の爪部を、回転中心に向って軸方向高さが徐々に低くなるような傾斜面としてもよい。これにより、駆動爪部118cと従動爪部108cとが軸方向からぶつかったとき、駆動爪部118cと従動爪部108cとを点接触とすることができる。かかる構成とすることでも、駆動爪部と従動爪部との摩擦力を低減でき、従動爪部が駆動爪部にぶつかった状態から力をこめずとも中間転写装置60を装置本体に装着できる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
接離モータ101などの駆動源の駆動力が伝達される駆動軸148たる駆動出力軸の軸端部に取り付けられ、軸方向に突出する駆動爪部118cを有する駆動側カップリング118などの駆動側連結部材と、駆動側連結部材と軸方向から対向するように、従動軸138の端部に取り付けられ、軸方向に突出する従動爪部108cを有する従動側カップリング108などの従動側連結部材とを備えたカップリング120などの駆動伝達装置において、上記駆動爪部118cおよび上記従動爪部108cの少なくとも一方は、回転方向一端側から他端側に向けて徐々に軸方向高さが低くなるような形状をしており、上記駆動爪部118cと上記従動爪部108cとが軸方向から当接したとき、線接触または点接触となるように、上記駆動爪部118cおよび/または上記従動爪部108cを形成したこと。
(態様1)によれば、従動爪部108cが軸方向から駆動爪部118cにぶつかったとき、駆動爪部118cと従動爪部108cとの接触が、線接触または点接触となる。これにより、駆動爪部118cと従動爪部108cとの摩擦力を面接触の場合に比べて低減することができる。よって、駆動爪部118cと従動爪部108cとがぶつかったとき、カム部材191などの駆動対象回転体を軸方向に強く押し込まずとも、従動カップリング108などの従動側連結部材が、駆動側カップリング118などの駆動側連結部材に対して相対的に回転し、駆動爪部118cと従動爪部108cとを互い違いに位置させることができる。これにより、駆動爪部118cの対向部と従動爪部108cの対向部とが面接触する場合に比べて、容易に駆動対象回転体を装着することができる。
(態様2)
(態様1)において、駆動爪部118cおよび従動爪部108cは、回転方向一端側から他端側に向けて徐々に軸方向高さが低くなるような形状をしており、駆動爪部118cの先端面1181bなどの従動側連結部材と対向する対向面の軸方向に垂直な仮想垂面に対する傾斜角度と、従動爪部108cの先端面1081cなどの上記駆動連結部材と対向する対向面の軸方向に垂直な仮想垂面に対する傾斜角度とを互いに異ならせた。
これによれば、実施形態で説明したように、従動爪部108cが軸方向から駆動爪部118cにぶつかったとき、駆動爪部118cと従動爪部108cとの接触が、線接触となる。これにより、駆動爪部と従動爪部との摩擦力を低減でき、従動爪部が駆動爪部にぶつかった状態から力をこめずとも中間転写装置60を装置本体に装着できる。
(態様3)
また、(態様1)または(態様2)において、駆動伝達時に駆動爪部118cの従動爪部108cに当接して従動爪部108cに駆動を伝達する駆動伝達面1181aなどの駆動伝達部、および、駆動伝達時に従動爪部108cの駆動伝達部が当接する被駆動伝達面1081aなどの被駆動伝達部が、回転方向に対して直交する面である。
これによれば、駆動爪部と従動爪部とを面接触させて、駆動伝達を行うことができ、良好な駆動伝達を行うことができる。
(態様4)
接離モータ101などの駆動源と、駆動源の駆動力をカム部材191などの駆動対象回転体に伝達する駆動伝達手段とを備えた駆動装置において、駆動伝達手段として(態様1)乃至(態様3)いずれかに記載のカップリング120などの駆動伝達装置を用いた。
かかる構成を備えることで、駆動側連結部材と従動側連結部材とを容易に連結させることができる。
(態様5)
(態様4)において、接離モータ101などの駆動源として、ステッピングモータを用い、駆動対象回転体が、第4引張スプリング176などの付勢手段による付勢力により当接するカム当接部材116などの部材を直線的に往復移動させるカムであって、駆動爪部118cと従動爪部108cとのガタを2mm以下とした。
これによれば、実施形態で説明したように、第4引張スプリング176などの付勢力によりカム部材などのカムが回転しても、接離モータ101などの駆動源が脱調するのを防止することができる。
(態様6)
画像形成装置は、(態様4)または(態様5)の駆動装置を備える。
これにより、駆動側連結部材と従動側連結部材とを容易に連結させることができる。
(態様7)
(態様6)において、感光体20Sと、感光体20Sの画像を中間転写ベルト11などの転写体に転写する一次転写ローラ62Sなどの転写部材と、転写部材を保持し、揺動軸19などの支持軸に揺動自在に支持され揺動することにより転写部材が接離する転写ローラ支持ブラケット131などの揺動部材、接離駆動装置200などの駆動装置により回転駆動されるカム部材191などのカム、および第4引張スプリング176などの付勢手段の付勢力により一端がカムに当接し、カムの回転により往復移動することで、揺動部材を揺動させるスライド機構(本実施形態では、カム当接部材116、スライド軸193、スライド板192などの構成)を有する接離機構100とを備える。
これによれば、一次転写ローラ62Sなどの転写部材を感光体20Sに対して接離させることができる。
(態様8)
(態様7)において、感光体を備え、互いに異なる色の画像を形成する複数の画像形成ユニット10Y,10C,10M,10Kなどの画像形成部を備えたカラー画像形成手段と、感光体を備え、白色または透明色の特色画像を形成する特色画像形成ユニット10Sなどの特色画像形成部とを備え、接離機構100は、特色画像形成部の感光体の特色画像を中間転写ベルト11などの転写体に転写する特色一次転写ローラ62Sなどの特色転写部材を接離させる。
かかる構成によれば、特色一次転写ローラ62Sなどの特色転写部材を感光体62Sから接離させることができる。
(態様9)
(態様8)において、特色画像を形成する特色画像形成モードと、その他の画像形成モードとを有し、特色画像形成モードのとき、特色一次転写ローラ62Sなどの特色転写部材を特色画像形成ユニット10Sなどの特色画像形成部の感光体20Sに当接させ、その他の画像形成モードのとき特色転写部材を特色画像形成部の感光体から離間するように接離機構100を制御する制御手段を備えた。
これによれば、その他の画像形成モードのとき、特色画像形成部の感光体20Sに転写体の画像が逆転写されるなどの不具合が発生するのを抑制することができる。
1:画像形成装置
10S:特色画像形成ユニット
11:中間転写ベルト
18:従動ローラ
19:揺動軸
20S:特色感光体
60:中間転写装置
108:従動側カップリング
108c:従動爪部
116:カム当接部材
118:駆動側カップリング
118c:駆動爪部
119:カム部材
120:カップリング
131:転写ローラ支持ブラケット
138:従動軸
148:駆動軸
181:従動ローラ支持ブラケット
191:カム部材
192:スライド板
193:スライド軸
200:接離駆動装置
1081b:先端面
1081a:被駆動伝達面
1181b:先端面
1181a:駆動伝達面
特開2014−102435号公報

Claims (9)

  1. 駆動源の駆動力が伝達される駆動出力軸の軸端部に取り付けられ、軸方向に突出する駆動爪部を有する駆動側連結部材と、
    前記駆動側連結部材と軸方向から対向するように、従動軸の端部に取り付けられ、軸方向に突出する従動爪部を有する従動側連結部材とを備えた駆動伝達装置において、
    前記駆動爪部および前記従動爪部は、回転方向一端側から他端側に向けて徐々に軸方向高さが低くなるような形状をしており、
    前記駆動爪部と前記従動爪部とが軸方向から当接したとき、線接触または点接触となるように、前記駆動爪部および前記従動爪部を形成するとともに、
    前記駆動側連結部材は、前記駆動源に駆動的に連結されており、
    前記従動側連結部材は、該従動側連結部材を前記駆動側連結部材に連結する際、前記駆動側連結部材側に付勢された状態で前記従動軸方向に移動可能であり、かつ前記従動軸を中心に回転するように構成し、
    駆動伝達時に前記駆動爪部の前記従動爪部に当接して該従動爪部に駆動を伝達する駆動伝達部、および、駆動伝達時に前記従動爪部の該駆動伝達部が当接する被駆動伝達部が、回転方向に対して直交する面であることを特徴とする駆動伝達装置
  2. 求項1に記載の駆動伝達装置において、
    前記駆動源は、ステッピングモータであることを特徴とする駆動伝達装置。
  3. 請求項1または2に記載の駆動伝達装置において、
    前記駆動爪部の前記従動側連結部材と対向する対向面の軸方向に垂直な仮想垂面に対する傾斜角度と、前記従動爪部の前記駆動側連結部材と対向する対向面の軸方向に垂直な仮想垂面に対する傾斜角度とを互いに異ならせたことを特徴とする駆動伝達装置。
  4. 請求項3に記載の駆動伝達装置において、
    前記駆動爪部の前記傾斜角度は、前記従動爪部の傾斜角度よりも小さいことを特徴とする駆動伝達装置。
  5. 駆動源と、
    該駆動源の駆動力を駆動対象回転体に伝達する駆動伝達手段とを備えた駆動装置において、
    前記駆動伝達手段として請求項1乃至4いずれかに記載の駆動伝達装置を用いたことを特徴とする駆動装置。
  6. 請求項5に記載の駆動装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置において、
    感光体と、
    該感光体の画像を転写体に転写する転写部材と、
    前記転写部材を保持し、支持軸に揺動自在に支持され揺動することにより前記転写部材が接離する揺動部材、前記駆動装置により回転駆動されるカム、および付勢手段の付勢力により一端が前記カムに当接し、カムの回転により往復移動することで、前記揺動部材を揺動させるスライド機構を有する接離機構とを備えた画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記感光体を備え、互いに異なる色の画像を形成する複数の画像形成部を備えてカラー画像形成手段と、
    前記感光体を備え、白色または透明色の特色画像を形成する特色画像形成部とを備え、
    前記接離機構は、前記特色画像形成部の感光体の特色画像を前記転写体に転写する特色転写部材を接離させることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8に記載の画像形成装置において、
    前記特色画像を形成する特色画像形成モードと、その他の画像形成モードとを有し、特色画像形成モードのとき、前記特色転写部材を前記特色画像形成部の感光体に当接させ、その他の画像形成モードのとき前記特色転写部材を前記特色画像形成部の感光体から離間するように前記接離機構を制御する制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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