JP6634716B2 - ゴムシートの製造方法と製造装置およびtop反の製造方法 - Google Patents
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Description
カレンダーロールにおけるバンク量を検知し、検知結果に基づいてバンク量を制御するゴムシートの製造方法であって、
前記カレンダーロールにおけるバンクゴムの表面温度をサーモグラフィで検知してピクセル化することにより、前記バンクゴムの温度分布画像を取得する温度分布画像取得工程と、
取得した前記温度分布画像を前記カレンダーロールの幅方向に複数のエリアに分割し、分割されたエリア毎に所定温度以上の温度に相当するピクセル数をカウントするピクセル数測定工程と、
カウントされた前記ピクセル数と予め設定された設定値とを比較して、現在のバンク量が適正なバンク量であるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程における判定結果に基づいて、前記エリア毎に供給されるゴムの量を調整するゴム供給工程とを備えており、
さらに、前記ゴム供給工程が、前記サーモグラフィにより取得した温度分布画像に基づいて、前記バンクゴムの温度が130℃以内になるように、ゴムを供給するラインの速度を制御することによりゴムの温度を制御して前記ゴムを供給する工程であることを特徴とするゴムシートの製造方法である。
請求項1に記載のゴムシートの製造方法により製造されたゴムシートを、コード並列体の両面に被覆させることによりTOP反を製造することを特徴とするTOP反の製造方法である。
カレンダーロールにおけるバンク量を検知し、検知結果に基づいてバンク量を制御するゴムシートの製造装置であって、
前記カレンダーロールにおけるバンクゴムの表面温度を検知してピクセル化することにより、前記バンクゴムの温度分布画像を取得する温度分布画像取得手段と、
取得した前記温度分布画像を前記カレンダーロールの幅方向に複数のエリアに分割し、分割されたエリア毎に所定温度以上の温度に相当するピクセル数をカウントするピクセル数測定手段と、
カウントされた前記ピクセル数と予め設定された設定値とを比較して、現在のバンク量が適正なバンク量であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記エリア毎に供給されるゴムの量を調整するゴム供給手段とを備えており、
さらに、前記ゴム供給手段が、前記温度分布画像取得手段により取得した温度分布画像に基づいて、前記バンクゴムの温度が130℃以内になるように、ゴムを供給するラインの速度を制御することによりゴムの温度を制御して前記ゴムを供給するように構成されていることを特徴とするゴムシートの製造装置である。
前記ゴム供給手段が、
前記カレンダーロールの幅方向にゴムを搬送して搬送終端部から前記ゴムを落下させることにより前記カレンダーロールに前記ゴムを供給するコンベア部と、
前記カレンダーロールの幅方向における前記搬送終端部の位置を変更する位置変更手段とを備えていることを特徴とする請求項3に記載のゴムシートの製造装置である。
前記カレンダーロールに供給される前記ゴムを、幅10〜200mm、厚み5〜30mmのシート状に成形するフィードミルを備えていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のゴムシートの製造装置である。
図1は本実施の形態に係るゴムシートの製造装置の概要を示す側面図であり、図2はゴムシートの製造装置のカレンダーロールへのゴムの供給を説明する斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態のカレンダーロール1は、一対のロール6から構成されており、この一対のロール6の間にゴムが供給されてバンクゴム5が形成され、バンクゴム5が一対のロール6で圧延されることによりゴムシート(トッピングゴム)が形成される。そして、カレンダーロール1は2組設けられており、この2組のカレンダーロール1の間を通過するコード並列体4の両面にトッピングゴムが被覆されることによりTOP反3が作製される。なお、2組のカレンダーロールの配置はS型、Z型いずれでもよい。
図3は本実施の形態に係るゴムシートの製造装置のサーモグラフィを説明する図である。図3(a)に示すように、サーモグラフィは、赤外線カメラA1を備えており、カレンダーロール1の全幅に亘ってバンクゴム5を撮像してピクセル化することにより、カレンダーロールにおけるバンクゴムの温度分布画像を取得することができる。なお、図3では一台の赤外線カメラA1がカレンダーロール1の全幅を撮像しているが、サーモグラフィは2台以上の赤外線カメラを備えていてもよい。
本実施の形態に係るゴムシートの製造装置は、サーモグラフィが取得した温度分布画像に基づいてカレンダーロールへのゴムの供給を制御する制御部を備えている。具体的には、制御部はピクセル数測定手段と判定手段とを備えている。
ピクセル数測定手段は、サーモグラフィが取得した温度分布画像を、図3(b)および図3(c)に示すように、カレンダーロールの幅方向に沿って複数のエリアに分割し、分割後のエリア毎において、所定の温度以上の温度に相当するピクセル(Pixel)のみをカウントし、その結果を現在のバンク量とみなして判定手段に送信する。
判定手段には、適正なバンク量に対応したピクセル数(設定値)が予め設定されており、ピクセル数測定手段から送信されたピクセル数と設定値とを比較して、各エリア内における現在のバンク量が、適正なバンク量に対して多いか少ないかを判定する。
ゴム供給手段は、上記の判定結果に基づいて、各エリアが適正なバンク量になるように各エリアに供給されるゴムの量を調整する。
上記したゴムシートの製造装置を用いたゴムシートの製造方法について詳細に説明する。
本実施の形態においては、先ず、カレンダーロールの全幅におけるバンクゴムの総量を制御する。図5は本実施の形態に係るゴムシートの製造装置を用いたバンクゴムの総量の制御を説明するフローチャートである。
次に、本実施の形態に係るゴムシートの製造装置は、カレンダーロールの幅方向におけるバンク量が均一になるように、ゴムの供給を制御しながらゴムシートを製造する。
本実施の形態によれば、サーモグラフィが取得した温度分布画面を複数のエリアに分割し、エリア毎にバンク量を判定することによりバンク量の部分的な増減を的確に把握することができる。そして、バンク量が不足しているエリアにゴムを優先的に供給することにより、カレンダーロールの幅方向におけるバンク量を均一にして、製造後のゴムシートの製品精度を向上させることができ、TOP反の製品精度も向上させることができる。
上記したようなゴムシートの製造で用いられるゴムには、一般にステアリン酸亜鉛が配合されており、バンクゴムの温度がステアリン酸亜鉛の融点である130℃を超えると、製造後のゴムシート表面にステアリン酸亜鉛が析出して、光沢が有る部分と光沢が無い部分とからなる斑模様が発生することにより外観品質を低下させる恐れがある。
上記した本実施の形態のゴムシートの製造装置を用いてTOP反を製造した。即ち、図1に示すようなS型に配置された2組のカレンダーロールを用いて、各カレンダーロールにおいて、サーモグラフィが取得した温度分布画像を3個のエリアに分割してバンク量を制御しながらゴムシートを製造した後、それぞれのゴムシートをトッピングゴムとしてコード並列体の両面に被覆させることにより、幅1450mm、厚み0.95mmのTOP反を作成した。なお、温度検知には、温度分布が二次元画像で得られるサーモグラフィ((株)アピステFSV1200)を用いた。
上記した実施例のようなバンク量を制御する手段を設けていない従来のゴムシートの製造装置を用いてTOP反を製造した。なお、その他の条件は実施例と同じに設定した。
製造後のTOP反のゲージを測定し、TOP反ゲージのばらつきの度合いを評価した。結果を図6に示す。なお、図6(a)は比較例のゲージ測定結果を示し、(b)は実施例のゲージ測定結果を示しており、横軸が10g/m2毎のデータ区間、縦軸が頻度を示している。
2 フィードコンベア
3 TOP反
4 コード並列体
5 バンクゴム
5a バンクゴムが不足しているエリア
6 ロール
9 ロードミル
10 フィードミル
A サーモグラフィ
A1 赤外線カメラ
B1 上段のコンベア部
B2、B4、B5、B7、B8 プーリー
B3 下段のコンベア部
B6 終端部
B9 無端ベルト
B10 ゴム搬送部
C ゴム
Claims (5)
- カレンダーロールにおけるバンク量を検知し、検知結果に基づいてバンク量を制御するゴムシートの製造方法であって、
前記カレンダーロールにおけるバンクゴムの表面温度をサーモグラフィで検知してピクセル化することにより、前記バンクゴムの温度分布画像を取得する温度分布画像取得工程と、
取得した前記温度分布画像を前記カレンダーロールの幅方向に複数のエリアに分割し、分割されたエリア毎に所定温度以上の温度に相当するピクセル数をカウントするピクセル数測定工程と、
カウントされた前記ピクセル数と予め設定された設定値とを比較して、現在のバンク量が適正なバンク量であるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程における判定結果に基づいて、前記エリア毎に供給されるゴムの量を調整するゴム供給工程とを備えており、
さらに、前記ゴム供給工程が、前記サーモグラフィにより取得した温度分布画像に基づいて、前記バンクゴムの温度が130℃以内になるように、ゴムを供給するラインの速度を制御することによりゴムの温度を制御して前記ゴムを供給する工程であることを特徴とするゴムシートの製造方法。 - 請求項1に記載のゴムシートの製造方法により製造されたゴムシートを、コード並列体の両面に被覆させることによりTOP反を製造することを特徴とするTOP反の製造方法。
- カレンダーロールにおけるバンク量を検知し、検知結果に基づいてバンク量を制御するゴムシートの製造装置であって、
前記カレンダーロールにおけるバンクゴムの表面温度を検知してピクセル化することにより、前記バンクゴムの温度分布画像を取得する温度分布画像取得手段と、
取得した前記温度分布画像を前記カレンダーロールの幅方向に複数のエリアに分割し、分割されたエリア毎に所定温度以上の温度に相当するピクセル数をカウントするピクセル数測定手段と、
カウントされた前記ピクセル数と予め設定された設定値とを比較して、現在のバンク量が適正なバンク量であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記エリア毎に供給されるゴムの量を調整するゴム供給手段とを備えており、
さらに、前記ゴム供給手段が、前記温度分布画像取得手段により取得した温度分布画像に基づいて、前記バンクゴムの温度が130℃以内になるように、ゴムを供給するラインの速度を制御することによりゴムの温度を制御して前記ゴムを供給するように構成されていることを特徴とするゴムシートの製造装置。 - 前記ゴム供給手段が、
前記カレンダーロールの幅方向にゴムを搬送して搬送終端部から前記ゴムを落下させることにより前記カレンダーロールに前記ゴムを供給するコンベア部と、
前記カレンダーロールの幅方向における前記搬送終端部の位置を変更する位置変更手段とを備えていることを特徴とする請求項3に記載のゴムシートの製造装置。 - 前記カレンダーロールに供給される前記ゴムを、幅10〜200mm、厚み5〜30mmのシート状に成形するフィードミルを備えていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のゴムシートの製造装置。
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