JP6634466B2 - 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、時間の経過に応じて変化する変化要因を有する2つの画像を比較する場合に、適正な画像の差分を取得することができる画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
従来、2つの画像の差分を差分画像として出力する技術が知られている。例えば、「OpenCV(登録商標)」と呼ばれるオープンソースのコンピュータ・ビジョン・ライブラリの画像比較メソッドでは、画像サイズが同一である2つの画像間の比較を行うことにより、2つの画像間の差分となる画素に所定の画素値を付与した差分画像が出力される。
特開2005−321880号公報
しかしながら、上記OpenCVの画像比較メソッドを用いて、アプリ画面等を異なるタイミングでキャプチャーした複数の画像を比較する場合に、実際に比較したい領域から外れた場所(例えば、ファイルパスやURL等)で差分が抽出されてしまうという問題が生ずる。ファイルパスやURL等は、時間の経過に応じて変化する場合があるためである。なお、かかるキャプチャーとは、ディスプレイ等の表示部に表示されている画像又は動画像を画像データとしてファイルに保存する周知技術である。加えて、複数の画像が若干ずれている場合に、差分が全体的に現れてしまい、比較結果としての意味を持たなくなるという問題もある。
このため、特許文献1を用いて、実際に比較したい領域から外れた場所を除外するように画像から所定領域を抽出し、これをテンプレート画像とマッチング処理して、相関値が最大となる領域を比較対象として特定し、特定した領域とテンプレート画像とを比較する方策が考えられる。しかし、この特許文献1のものは、画像から抽出された所定領域内に時間の経過に応じて変化する変化要因が含まれている場合に、思わぬ領域が比較対象として特定されてしまう可能性がある。ファイルパス、URL、広告、お勧めコンテンツ等の時間の経過に応じて変化する変化要因が実際に比較したい領域に含まれている場合には、本来の比較対象となるべき領域の相関値が低下してしまうためである。
このため、時間の経過に応じて変化する変化要因が画像に含まれている場合に、いかにして適正な画像の差分を取得するかが重要な課題となっている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、時間の経過に応じて変化する変化要因を有する複数の画像を比較する場合に、適正な画像の差分を取得することができる画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、第1の画像と、該第1の画像の比較の対象となる第2の画像との差分画像を生成する画像処理装置であって、前記第1の画像に対して第1の領域を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された第1の領域の部分画像をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返す領域特定手段と、前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像と前記第2の画像内の前記第2の領域の部分画像との差分画像を生成する差分画像生成手段と、前記第1の領域のうち時間の経過に応じて変化する変化要因となるマスク領域の部分画像を形成する画素の画素値を所定の画素値に置換するマスク処理を行うマスク処理手段とを備え、前記領域特定手段は、前記マスク処理手段によりマスク処理されたマスク領域を含む前記第1の領域をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつマスク領域を除外した相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返し、前記差分画像生成手段は、前記第1の領域の前記マスク領域を除く部分画像と前記第2の領域の前記マスク領域に対応する領域を除く部分画像との差分画像を生成する
また、本発明は、上記の発明において、前記差分画像生成手段により抽出された差分画像と前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像とを重畳した重畳画像を生成する重畳画像生成手段をさらに備える。
また、本発明は、上記の発明において、前記第1の画像は、第1の時点で取得された画像であり、前記第2の画像は、前記第1の時点と異なる第2の時点で取得された前記第1の画像の比較対象となる画像である。
また、本発明は、上記の発明において、前記相関値は、前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像と、前記第1の領域がテンプレートとして適用された前記第2の画像内の部分画像との相互相関係数を0〜1の範囲に正規化された正規化相互相関係数である。
また、本発明は、上記の発明において、前記領域特定手段は、前記閾値を所定の値だけ下げつつ前記相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を繰り返し、前記閾値が所定の下限閾値に達した場合に処理を終了する。
また、本発明は、第1の画像と、該第1の画像の比較の対象となる第2の画像との差分画像を生成する画像処理システムであって、前記第1の画像に対して第1の領域を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された第1の領域の部分画像をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返す領域特定手段と、前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像と前記第2の画像内の前記第2の領域の部分画像との差分画像を生成する差分画像生成手段と、前記第1の領域のうち時間の経過に応じて変化する変化要因となるマスク領域の部分画像を形成する画素の画素値を所定の画素値に置換するマスク処理を行うマスク処理手段とを備え、前記領域特定手段は、前記マスク処理手段によりマスク処理されたマスク領域を含む前記第1の領域をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつマスク領域を除外した相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返し、前記差分画像生成手段は、前記第1の領域の前記マスク領域を除く部分画像と前記第2の領域の前記マスク領域に対応する領域を除く部分画像との差分画像を生成する
また、本発明は、第1の画像と、該第1の画像の比較の対象となる第2の画像との差分画像を生成する画像処理装置における画像処理方法であって、前記第1の画像に対して第1の領域を設定する設定工程と、前記設定工程により設定された第1の領域の部分画像をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返す領域特定工程と、前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像と前記第2の画像内の前記第2の領域の部分画像との差分画像を生成する差分画像生成工程と、前記第1の領域のうち時間の経過に応じて変化する変化要因となるマスク領域の部分画像を形成する画素の画素値を所定の画素値に置換するマスク処理を行うマスク処理工程とを含み、前記領域特定工程は、前記マスク処理工程によりマスク処理されたマスク領域を含む前記第1の領域をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつマスク領域を除外した相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返し、前記差分画像生成工程は、前記第1の領域の前記マスク領域を除く部分画像と前記第2の領域の前記マスク領域に対応する領域を除く部分画像との差分画像を生成する
また、本発明は、第1の画像と、該第1の画像の比較の対象となる第2の画像との差分画像を生成する画像処理装置において実行する画像処理プログラムであって、前記第1の画像に対して第1の領域を設定する設定手順と、前記設定手順により設定された第1の領域の部分画像をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返す領域特定手順と、前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像と前記第2の画像内の前記第2の領域の部分画像との差分画像を生成する差分画像生成手順と、前記第1の領域のうち時間の経過に応じて変化する変化要因となるマスク領域の部分画像を形成する画素の画素値を所定の画素値に置換するマスク処理を行うマスク処理手順とを含み、前記領域特定手順は、前記マスク処理手順によりマスク処理されたマスク領域を含む前記第1の領域をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつマスク領域を除外した相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返し、前記差分画像生成手順は、前記第1の領域の前記マスク領域を除く部分画像と前記第2の領域の前記マスク領域に対応する領域を除く部分画像との差分画像を生成する処理をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、時間の経過に応じて変化する変化要因を有する複数の画像を比較する場合に、適正な画像の差分を出力することが可能となる。特に、複数の画像の比較したい領域以外に差分がある場合や複数の画像にずれが存在する場合であっても、適正な画像の差分を出力することができる。
図1は、本実施の形態1に係る画像処理装置の概念を説明するための説明図である。 図2は、従来技術の問題点を説明するための説明図(1)である。 図3は、従来技術の問題点を説明するための説明図(2)である。 図4は、本実施の形態1に係る画像処理装置10の構成を示す機能ブロック図である。 図5は、画像からの指定領域の抽出の一例を示す図である。 図6は、差分画像及び重畳画像の一例を示す図である。 図7は、図4に示した画像処理装置の処理手順を示すフローチャートである。 図8は、本実施の形態2に係る画像処理装置の概念を説明するための説明図である。 図9は、本実施の形態2に係る画像処理装置の構成を示す機能ブロック図である。 図10は、マスク処理の一例を示す図である。 図11は、図9に示した画像処理装置の処理手順を示すフローチャートである。 図12は、変形例に係る画像処理装置の概念を説明するための説明図である。 図13は、変形例に係る画像処理装置の処理手順を示すフローチャートである。 図14は、ハードウエア構成の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係る画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムについて説明する。以下に示す実施の形態では、テストツールによって画面をキャプチャーした2つの画像A及び画像Bを比較する場合を示している。なお、インターネット上のウエブページの情報を画面上に表示するための閲覧ソフトであるブラウザを用いて表示されたウエブページをキャプチャーした画像を対象とする場合を示すこととする。
[実施の形態1]
<画像処理装置10の概念>
まず、本実施の形態1に係る画像処理装置10の概念について説明する。図1は、本実施の形態1に係る画像処理装置10の概念を説明するための説明図である。ここでは、あらかじめコンピュータにテストツールをインストールし、このテストツールによってテストを行う度に画面をキャプチャーして画像を取得する場合を示している。
かかるコンピュータが本実施の形態1に係る画像処理装置10であっても良いし、これらの画像をコンピュータから受信した装置が本実施の形態1に係る画像処理装置10であっても良い。なお、図1では、テストツールがn回目のテスト(第1の時点でのテスト)を実行中にキャプチャーした画像Aと、n+1回目のテスト(第2の時点でのテスト)を実行中にキャプチャーした画像Bとを比較する状況を示している。
ここで、従来技術を用いて2つの画像を比較する場合の問題点について説明する。図2は、従来技術を用いて2つの画像を比較する場合の第1の問題点を説明するための説明図である。同図に示すように、例えばウエブページの画面をキャプチャーした2つの画像A及び画像Bを比較する場合に、領域B1として図示したように、画像Bに含まれるURL(https://XYZ…)が画像Aに含まれるURL(https://ABC…)と異なる場合がある。また、領域B2として図示したように、画像Bでは画像Aに存在しない新たなタブが存在する場合もある。このように、画像Aと画像Bが相違する場合に、該画像Aと画像Bの差分を示す差分画像Cを生成したならば、図2の差分画像Cに示した差分が生ずる。ここで、画像Aと画像Bを比較する本来の目的は、かかるブラウザに起因する差違ではないため、上記の領域B1及びB2の差分はノイズとなる。
また、図3は、従来技術を用いて2つの画像を比較する場合の第2の問題点を説明するための説明図である。同図に示すように、画像Aをキャプチャーする場合と画像Bをキャプチャーする場合とで、画像が位置ずれを起こす場合がある。何らかの事情で、画像Bの画面がスクロールアップされたような場合が該当する。このような場合に、2つの画像Aと画像Bの単なる差分画像を抽出すると、全体的にずれが顕在化した差分が得られてしまい、意味をなさなくなる。
このため、本実施の形態1に係る画像処理装置10では、図2又は図3に示したような画像A及び画像Bが取得された場合であっても、本来意図しない部分の差分を抽出せず、また画像の位置ずれにも対応することができ、もって両画像の適正な差分を抽出できるようにしている。
図1に示すように、まず画像Bにおいて指定領域を設定し(S11)、該領域の部分画像B’を抽出する(S12)。かかる指定領域の設定については、ユーザ操作により指定領域を設定する場合と、自動的に指定領域を設定する場合とがある。ユーザ操作による指定領域の設定の一例としては、ユーザにより画像Bの2つの位置が指定されたことを条件として、この2つの位置を左上部及び右下部とする矩形領域の部分画像B’を抽出する場合が該当する。また、指定領域の自動設定の一例としては、あらかじめブラウザの領域(表示枠が含まれない領域)をテンプレートとして登録しておき、テンプレートマッチングを用いて画像Bからテンプレートに対応する領域を特定し、特定した領域の部分画像B’を自動抽出する場合が該当する。かかる部分画像B’を抽出することにより、ブラウザの表示枠の表示内容(URL、タブ等)を除外することができる。
このようにして、部分画像B’が抽出されたならば、この部分画像B’をテンプレートとして画像Aとテンプレートマッチングを行い(S13)、相関値が閾値T以上であるものが存在したならば、該相関値を有する画像Aの領域を部分画像B’に対応する領域として特定する(S14)。ただし、本実施の形態1では、かかる閾値を1.0から0.01刻みで順次下げながらテンプレートマッチングを行う。このように、本実施の形態1では、相関値の比較の対象となる閾値を1.0から順次下げつつテンプレートマッチングを行っている。
具体的には、まず部分画像B’を画像Aの左上部に位置付けた状態で正規化相互相関係数などの相関値を求め、この相関値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。そして、相関値が所定の閾値以上でない場合には、画像A上で一画素だけ部分画像B’をずらして相関値を求め、この相関値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。このように、画像A上で部分画像B’をずらしながら相関値を求め、相関値が所定の閾値以上であるものが存在したならば、該相関値を有する画像Aの領域を部分画像B’に対応する領域として特定する。これに対して、相関値が閾値以上とならない場合には、閾値を所定値下げて同様の処理を行う。例えば、前回の閾値が「0.98」である場合には、次回の閾値を「0.98」として同様の処理を繰り返す。なお、閾値の下げ幅は任意に設定することができる。かかる一連の処理を行うことで、画像Aのある領域における相関値が閾値を上回る場合には、この領域に対応する部分画像A’が抽出される(S15)。なお、閾値が「0.80」以上となるものが存在するまで繰り返し、相関値が閾値0.80を超えない場合には「該当なし」と出力する。
本実施の形態1に係る画像処理装置10が、閾値を変動させながらテンプレートマッチングを行う理由は、画像処理装置10が多数の画像比較を行わねばならない場合に、閾値を用いた優先順位付けを可能にするためである。つまり、閾値を用いて多数の画像をソートして、閾値の低い画像から順次ユーザが目視による確認を行うことにより、より差分が顕著に表れている画像に優先的に対応することができる。
その後、部分画像B’と部分画像A’の差分画像を生成する(S16)。例えば、画像Aと画像Bが白黒2値画像である場合には、部分画像B’を形成する各画素の画素値と、部分画像A’の対応する画素の画素値との差の絶対値を取れば良い。また、画像Aと画像Bが白黒濃淡画像(例えば256階調)である場合には、部分画像B’を形成する各画素の画素値と、部分画像A’の対応する画素の画素値との差の絶対値を取り、この差の絶対値が所定の値以上である画素に所定の画素値を付与すれば良い。また、画像Aと画像Bがカラー画像(例えばRGBそれぞれが256階調)である場合には、部分画像B’を形成するRプレーン、Gプレーン、Bプレーンの各画素の画素値と、部分画像A’の対応するプレーンの画素の画素値との差の絶対値を取り、その2乗和平方根の値を差分画像Cの各画素値とすることができる。なお、RGB表色系をXYZ表色系、L***表色系、L***表色系、マンセル表色系等に座標変換し、各プレーンの差分画像Cを取得することもできる。なお、かかる差分画像Cを生成する場合に、画像内のオブジェクト単位で変更箇所を表示するよう構成することもできる。
その後、差分画像Cと部分画像B’を重畳した重畳画像Dを生成する(S17)。例えば、部分画像B’がカラー画像である場合には、差分画像Cの画素値をRプレーンの画素値として重畳する。これにより、ユーザは、かかる重畳画像Dの赤色部分を視認することにより、画像Bのどの領域が画像Aから変化しているのかを把握することができる。また、テンプレートマッチングにより部分画像B’に対応する部分画像A’を抽出しているため、画像Bが画像Aとの間で位置ずれを起こしている場合にも、適正に差分を抽出することができる。
<画像処理装置10の構成>
次に、本実施の形態1に係る画像処理装置10の構成について説明する。図4は、本実施の形態1に係る画像処理装置10の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この画像処理装置10は、入力部11と、表示部12と、通信I/F部13と、記憶部14と、制御部15とを有する。
入力部11は、キーボードやマウス等の入力デバイスであり、表示部12は、液晶パネルやディスプレイ装置等の表示デバイスである。通信I/F部13は、上位装置との通信等を行う通信インターフェース部である。
記憶部14は、ハードディスク装置又は不揮発性メモリ等の2次記憶媒体であり、画像A、画像B、部分画像B’、部分画像A’、差分画像C及び重畳画像D等を記憶する。画像Aは、テストツールがn回目のテスト(第1の時点でのテスト)を実行中にキャプチャーした画像であり、画像Bは、テストツールがn+1回目のテスト(第2の時点でのテスト)を実行中にキャプチャーした画像である。部分画像B’は、画像Bから抽出された指定領域の部分画像であり、部分画像A’は、部分画像B’に対応する画像Aの領域の部分画像である。差分画像Cは、部分画像A’と部分画像B’の差分を示す画像であり、重畳画像Dは、差分画像Cを部分画像B’に重畳した画像である。なお、ここでは説明の便宜上、画像A及び画像Bに関わる画像を記憶する場合を示したが、多数の画像が存在する場合には、それぞれの画像に対応する部分画像、差分画像及び重畳画像が記憶される。また、テンプレートマッチングを行う際の閾値を重畳画像に対応付けて記憶する。
制御部15は、画像処理装置10の全体制御を行う制御部であり、設定部15aと、領域特定部15bと、差分抽出部15cと、重畳画像生成部15dと、出力部15eとを有する。設定部15aは、画像Bに対して指定領域を設定する設定部である。あらかじめ指定領域に関する条件が指定された場合に、この指定領域をテンプレートとするテンプレートマッチングを行うことで、画像Bに対して指定領域を自動的に設定することができる。また、ユーザによる操作によって矩形領域の指定を受け付け、受け付けた矩形領域を指定領域として設定することもできる。
そして、この設定部15aにより指定領域が設定されたならば、画像Bから指定領域に対応する部分画像B’が抽出され、抽出された部分画像B’が記憶部14に格納される。例えば、図5に示した画像Bに指定領域が設定されたならば、この指定領域を画像Bから切り出して部分画像B’を抽出する。
領域特定部15bは、指定領域の部分画像B’をテンプレートとして画像A内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる画像Aの領域を特定する処理(テンプレートマッチング処理)を、閾値を変化させつつ繰り返す処理部である。かかる相関値としては、例えば相関値を0〜1の範囲に正規化する正規化相互相関係数を用いることができる。OpenCVによるテンプレートマッチングを行う場合には、CV_TM_CCOEFF_NORMED(正規化相関係数)を用いることができる。
例えば、図6に示す部分画像B'が抽出されたならば、この部分画像B'をテンプレートとして画像Aとの間でテンプレートマッチングを行う。当初は、閾値を高く設定し(例えば、1.0)、徐々に閾値を低下させつつ同様の処理を行って、相関値が閾値以上となる画像Aの領域を特定する。その後、画像Aから該当する領域の部分画像A'が抽出される。
差分抽出部15cは、画像B内の部分画像B’と、該部分画像B’に対応する画像A内の領域の部分画像A’との差分画像Cを抽出する処理部である。かかる差分を抽出する場合に、オブジェクト単位で差分を抽出することもできる。例えば、図6においては、図中に斜線で示した「車両のCM部分」が差分として抽出された状況を示している。なお、この差分画像Cに差分を示す画素が存在する場合には、該差分画像Cが記憶部14に格納される。
重畳画像生成部15dは、差分画像Cと部分画像B’とを重畳した重畳画像Dを生成する処理部である。例えば、図6においては、図中に斜線で示した「車両のCM部分」が部分画像B’に重畳された状況を示している。また、この重畳画像Dは、テンプレートマッチング時の閾値が対応付けられた状態で記憶部14に格納される。なお、記憶部14内に差分画像Cが存在しない場合には、重畳画像Dを生成しない。
出力部15eは、画像A及び画像Bの比較結果を出力する処理部である。例えば、表示部12に重畳画像D及び閾値を表示出力する。また、多数の画像が存在する場合には、各重畳画像Dを閾値でソートして、閾値の低い順に表示出力することもできる。さらに、上位装置に対して、画像A、画像B、重畳画像D(閾値を含む)を送信出力することもできる。
<画像処理装置10の処理手順>
次に、図4に示した画像処理装置10の処理手順について説明する。図7は、図4に示した画像処理装置10の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、画像A及び画像Bがあらかじめ取得されているものとする。
図4に示すように、画像処理装置10は、画像Bから指定領域の部分画像B’を抽出し(ステップS101)、閾値Tを「1.0」に初期設定する(ステップS102)。その後、部分画像B’をテンプレートとして画像Aとテンプレートマッチングを行って相関値を抽出し(ステップS103)、該相関値が閾値T以上であるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、画像Aの左上部の位置に部分画像B’を位置付けた状態で相関値を求め、この相関値が閾値T以上であるか否かを判定する。そして、相関値が閾値T以上でない場合には、画像A上で一画素だけ部分画像B’をずらして相関値を求め、この相関値が閾値T以上であるか否かを判定する。同様にして画像A上で部分画像B’をずらしながら相関値を求める。このように、画像A上で部分画像B’をずらしながら相関値を求め、相関値が閾値T以上である領域が存在するか否かを判定する。
そして、画像A上に相関値が閾値T以上となる領域が存在しない場合には(ステップS104;NO)、閾値Tから「0.01」を減算し(ステップS105)、閾値Tが0.8以上であるならば(ステップS106;NO)、ステップS103に移行して同様の処理を繰り返す。一方、閾値Tが0.8未満であるならば(ステップS106;YES)、部分画像B’に対応する領域が存在しないものとして処理を終了する。
これに対して、上記のステップS104において、相関値が閾値T以上となる領域が存在したならば(ステップS104;YES)、画像Aから該領域の部分画像A’を抽出し(ステップS107)、抽出した部分画像A’と部分画像B’の差分画像Cを生成する(ステップS108)。
そして、差分画像Cが存在するならば(ステップS109;YES)、差分画像Cと部分画像B’とを重ねた重畳画像Dを生成して(ステップS110)、上記一連の処理を終了する。なお、ここでは説明の便宜上その説明を省略したが、部分画像B’、部分画像A’、差分画像C及び重畳画像Dは記憶部14に格納される。
なお、ここでは部分画像B’をテンプレートとして画像Aとテンプレートマッチングを行う際に、相関値が閾値T以上となる画像A内の領域が一つ存在すると判定された場合に、差分画像Cの生成を行うこととしたが、相関値が閾値T以上となる画像A内の領域が複数存在する可能性がある。このため、相関値が閾値T以上となる画像A内の領域の部分画像A’を全て抽出し、それぞれの差分画像C及び重畳画像Dを生成するよう処理することもできる。
上述してきたように、本実施の形態1では、画像Bに対して指定領域を設定し、設定された指定領域を画像Bから抽出した部分画像B’をテンプレートとして画像A内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が閾値T以上となる画像A内の領域を特定する処理を、閾値Tを変化させつつ繰り返し、部分画像B’と部分画像A’との差分画像Cを生成した後、該差分画像Cと部分画像B’を重畳した重畳画像Dを生成して表示部12等に出力するよう構成したので、時間の経過に応じて変化する変化要因を有する複数の画像を比較する場合に、適正な画像の差分を取得することができる。特に、本来の比較対象ではない部分が画像に含まれる場合や画像の位置ずれが存在する場合であっても、適正に画像を比較することができる。
また、部分画像B’と画像Aのテンプレートマッチングにより部分画像B’に対応する画像Aの領域を特定した際の閾値Tを出力することにより、多数の画像が存在する場合に、この閾値Tに基づいて画像をソートし、より変化が大きい画像から順次画像比較を行うことができるという効果が得られる。
[実施の形態2]
ところで、上記実施の形態1では、2つの画像A及び画像Bに存在するブラウザ上のURL、タブ、表示倍率等の比較すべき領域外の差違を除去する場合を示したが、本来、比較すべき領域内に広告等のノイズが存在する場合もある。このため、以下に示す実施の形態2では、比較すべき領域内に広告等のノイズをマスク処理しつつ画像比較を行う場合を示すこととする。
<画像処理装置20の概念>
まず、本実施の形態2に係る画像処理装置20の概念について説明する。図8は、本実施の形態2に係る画像処理装置20の概念を説明するための説明図である。なお、実施の形態1と同様の部分については、その詳細な説明を省略する。
図8に示すように、この画像処理装置20は、まず画像Bに対する指定領域を設定した後(S21)、この指定領域の一部をなすマスク領域Mを設定する(S22)。指定領域内に含まれている比較対象とすべきではない広告内容などの事項を除外するためである。
その後、マスク領域Mを含む指定領域の部分画像B’を抽出する(S23)。ここで、かかるマスク領域Mの各画素には所定の画素値(例えば256階調の「0」又は「255」)を設定する。このようにすることにより、指定領域内に含まれるノイズを除外することができる。なお、かかるマスク領域Mは、指定領域内に含まれている比較対象とすべきではない広告内容などが含まれ、相関値の算出対象外とすべき領域である。
部分画像B’が抽出されたならば、この部分画像B’をテンプレートとして画像Aとテンプレートマッチングを行い(S24)、相関値が所定の閾値以上であるものが存在したならば、該相関値を有する画像Aの領域を部分画像B’に対応する領域として特定する(S25)。ただし、マスク領域Mを形成する各画素については、相関値の対象外とする。
そして、画像Aのある領域における相関値が閾値を上回る場合には、この領域に対応する部分画像A’を抽出する(S26)。なお、閾値が「0.80」以上となるものが存在するまで繰り返し、相関値が閾値0.80を超えない場合には「該当なし」と出力する。
その後、部分画像B’と部分画像A’の差分画像Cを生成する(S27)。ただし、マスク領域Mについては、差分を算出しない。その後、差分画像Cと部分画像B’を重畳した重畳画像Dを生成する(S28)。この際、部分画像B’にはマスク領域Mが含まれるため、重畳画像Dにおいてもマスク領域Mが含まれる。
このように、画像Bにおいて指定領域を設定した際に、この指定領域に比較対象外の広告内容等が含まれている場合には、かかる広告内容等にマスク領域Mを設定することにより、画像の相関値を算出する際の広告内容等の影響を除外することができるため、適正に差分を抽出することができる。
<画像処理装置20の構成>
次に、本実施の形態2に係る画像処理装置20の構成について説明する。図9は、本実施の形態2に係る画像処理装置20の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この画像処理装置20は、入力部11と、表示部12と、通信I/F部13と、記憶部14と、制御部21とを有する。
制御部21は、画像処理装置20の全体制御を行う制御部であり、設定部21aと、領域特定部21bと、差分抽出部21cと、重畳画像生成部21dと、出力部21eとを有する。設定部21aは、画像Bに対して指定領域を設定するとともに、指定領域内の除外対象となるマスク領域Mを設定する設定部である。かかるマスク領域Mは、あらかじめマスク領域Mに関する条件が指定された場合に、このマスク領域Mをテンプレートとするテンプレートマッチングを行うことで、画像Bに対してマスク領域を自動的に設定することができる。また、ユーザによる操作によって領域の指定を受け付け、受け付けた領域をマスク領域Mとして設定することもできる。
そして、この設定部21aにより指定領域及びマスク領域Mが設定されたならば、画像Bから指定領域に対応する部分画像B’が抽出され、この部分画像B’のマスク領域Mに対応する画素に所定の画素値が設定され、記憶部14に格納される。例えば、図10に示す画像Bにおいて、指定領域及びマスク領域Mが設定されたならば、マスク領域Mの画素の画素値が所定の画素値に置き換えられた部分画像B’が抽出される。
領域特定部21bは、指定領域の部分画像B’をテンプレートとして画像A内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる画像Aの領域を特定する処理(テンプレートマッチング処理)を、閾値を変化させつつ繰り返す処理部である。なお、相関値を算出する際に、マスク領域Mの画素値は考慮されない。
差分抽出部21cは、画像B内の部分画像B’と、該部分画像B’に対応する画像A内の領域の部分画像A’との差分画像Cを抽出する処理部である。かかる差分を抽出する場合に、マスク領域Mは対象外となる。
重畳画像生成部21dは、差分画像Cと部分画像B’とを重畳した重畳画像Dを生成する処理部である。なお、マスク領域Mについても重畳画像Dに含まれる。出力部21eは、画像A及び画像Bの比較結果を出力する処理部である。
<画像処理装置20の処理手順>
次に、図8に示した画像処理装置20の処理手順について説明する。図11は、図8に示した画像処理装置20の処理手順を示すフローチャートである。
図11に示すように、画像処理装置10は、画像Bから指定領域の部分画像B’を抽出した後(ステップS201)、マスク領域Mを形成する画素の画素値を所定の値に置換し(ステップS202)、閾値Tを「1.0」に初期設定する(ステップS203)。その後、部分画像B’をテンプレートとして画像Aとテンプレートマッチングを行って相関値を抽出し(ステップS204)、該相関値が閾値T以上であるか否かを判定する(ステップS205)。ただし、マスク領域Mについては相関値の対象外とする。
そして、画像A上に相関値が閾値T以上となる領域が存在しない場合には(ステップS205;NO)、閾値Tから「0.01」を減算し(ステップS206)、閾値Tが0.8以上であるならば(ステップS207;NO)、ステップS204に移行して同様の処理を繰り返す。一方、閾値Tが0.8未満であるならば(ステップS207;YES)、部分画像B’に対応する領域が存在しないものとして処理を終了する。
これに対して、上記のステップS205において、相関値が閾値T以上となる領域が存在したならば(ステップS205;YES)、画像Aから該領域の部分画像A’を抽出し(ステップS208)、抽出した部分画像A’と部分画像B’の差分画像Cを生成する(ステップS209)。この差分画像Cにはマスク領域Mが含まれる。
そして、差分画像Cが存在するならば(ステップS210;YES)、差分画像Cと部分画像B’とを重ねた重畳画像Dを生成して(ステップS211)、上記一連の処理を終了する。なお、ここでは説明の便宜上その説明を省略したが、部分画像B’、部分画像A’、差分画像C及び重畳画像Dは記憶部14に格納される。
上述してきたように、本実施の形態2では、画像Bに対して指定領域を設定し、設定された指定領域内の広告内容等のノイズをマスク処理し、画像Bから抽出した部分画像B’をテンプレートとして画像A内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が閾値T以上となる画像A内の領域を特定する処理を、閾値Tを変化させつつ繰り返し、部分画像B’と部分画像A’との差分画像Cを生成した後、該差分画像Cと部分画像B’を重畳した重畳画像Dを生成して表示部12等に出力するよう構成したので、時間の経過に応じて変化する変化要因を有する複数の画像を比較する場合に、適正な画像の差分を取得することができる。特に、指定領域内に比較対象とされない変化部分が含まれている場合であっても、適正に画像を比較することができる。
<変形例>
ところで、上記の実施の形態2では、マスク領域Mを除外してテンプレートマッチングを行う場合を示したが、マスク領域Mを含めてテンプレートマッチングを行い、差分画像のマスク領域Mの画素値を所定の画素値に置換するよう構成することもできる。このため、本実施の形態2の変形例では、かかる処理を行う場合について説明する。なお、画像処理装置の構成は実施の形態2の画像処理装置20と同様になるため、差分を中心に説明することとして、ここでは画像処理装置のその詳細な説明を省略する。
具体的には、この変形例では、マスク領域Mの指定を受け付けた後に、マッチングから差分画像Cを生成する処理までは実施の形態1と同様に行い、その後にマスク領域Mの画素値を所定の画素値(例えば、256階調の「255(白)」)に置換する。そして、重畳画像Dを生成する際に、対象外であることが分かるようにマスク領域Mの外縁部を矩形で強調表示することとしている。
まず、本変形例に係る画像処理装置の概念について説明する。図12は、本変形例に係る画像処理装置の概念を説明するための説明図である。なお、実施の形態2と同様の部分については、その詳細な説明を省略する。
図12に示すように、この画像処理装置20は、まず画像Bに対する指定領域を設定した後(S31)、この指定領域の一部をなすマスク領域Mの指定を受け付けマスク領域Mを設定する(S32)。指定領域内に含まれている比較対象とすべきではない広告内容などの事項を除外するためである。
その後、指定領域の部分画像B’を抽出する(S33)。なお、実施の形態2のようなマスク領域Mの画素値の置換は行わない。部分画像B’が抽出されたならば、この部分画像B’をテンプレートとして画像Aとテンプレートマッチングを行い(S34)、相関値が所定の閾値以上であるものが存在したならば、該相関値を有する画像Aの領域を部分画像B’に対応する領域として特定する(S35)。ただし、マスク領域Mを形成する各画素については、相関値の対象外とする。
そして、画像Aのある領域における相関値が閾値を上回る場合には、この領域に対応する部分画像A’を抽出する(S36)。なお、閾値が「0.80」以上となるものが存在するまで繰り返し、相関値が閾値0.80を超えない場合には「該当なし」と出力する。
その後、部分画像B’と部分画像A’の差分画像Cを生成する(S37)。そして、この差分画像Cのマスク領域Mを形成する画素の画素値を所定の画素値に置換する(S38)。例えば、256階調の白画素(255)となるように、RGBプレーンのそれぞれの画素値を置き換える。その後、差分画像Cと部分画像B’を重畳した重畳画像Dを生成する(S39)。そして、重畳画像Dに対してマスク領域Mの枠部分を重畳する(S40)。マスク領域Mが存在することを明示するためである。
このように、画像Bにおいて指定領域を設定した際に、この指定領域に比較対象外の広告内容等が含まれている場合には、かかる広告内容等にマスク領域Mを設定することにより、画像の相関値を算出する際の広告内容等の影響を除外することができるため、適正に差分を抽出することができる。
次に、変形例に係る画像処理装置の処理手順について説明する。図13は、変形例に係る画像処理装置の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、画像Bから指定領域の部分画像B’を抽出した後(ステップS301)、マスク領域Mの指定を受け付け(ステップS302)、閾値Tを「1.0」に初期設定する(ステップS303)。その後、部分画像B’をテンプレートとして画像Aとテンプレートマッチングを行って相関値を抽出し(ステップS304)、該相関値が閾値T以上であるか否かを判定する(ステップS305)。
そして、画像A上に相関値が閾値T以上となる領域が存在しない場合には(ステップS305;NO)、閾値Tから「0.01」を減算し(ステップS306)、閾値Tが0.8以上であるならば(ステップS307;NO)、ステップS304に移行して同様の処理を繰り返す。一方、閾値Tが0.8未満であるならば(ステップS307;YES)、部分画像B’に対応する領域が存在しないものとして処理を終了する。
これに対して、上記のステップS305において、相関値が閾値T以上となる領域が存在したならば(ステップS305;YES)、画像Aから該領域の部分画像A’を抽出し(ステップS308)、抽出した部分画像A’と部分画像B’の差分画像Cを生成する(ステップS309)。その後、差分画像Cに含まれるマスク領域Mを形成する画素の画素値を所定の画素値(例えば、256階調の「255」)に置換する(ステップS310)。
そして、差分画像Cが存在するならば(ステップS311;YES)、差分画像Cと部分画像B’とを重ねた重畳画像Dを生成し(ステップS312)、生成した重畳画像Dにマスク領域Mの枠部分を重ねる(ステップS313)。具体的には、重畳画像Dのマスク領域Mの枠部分を形成する画素の画素値を所定の画素値に置き換える。なお、ここでは説明の便宜上その説明を省略したが、部分画像B’、部分画像A’、差分画像C及び重畳画像Dは記憶部14に格納される。
上述してきたように、本変形例では、マスク領域Mの指定を受け付けた後に、マッチングから差分画像Cを生成する処理までは実施の形態1と同様に行い、その後にマスク領域Mの画素値を所定の画素値(例えば、256階調の「255(白)」)に置換する。そして、重畳画像Dを生成する際に、対象外であることが分かるようにマスク領域Mの外縁部を矩形で強調表示することとしている。
<ハードウエアとの関係>
次に、実施の形態1に係る画像処理装置10又は実施の形態2に係る画像処理装置20と、コンピュータの主たるハードウエア構成の対応関係について説明する。図14は、ハードウエア構成の一例を示す図である。
一般的なコンピュータは、CPU31、ROM32、RAM33及び不揮発性メモリ34などがバスにより接続された構成となる。不揮発性メモリ34の代わりにハードディスク装置が設けられていても良い。説明の便宜上、基本的なハードウエア構成のみを示している。
ここで、ROM32又は不揮発性メモリ34には、オペレーティングシステム(以下、単に「OS」と言う)の起動に必要となるプログラム等が記憶されており、CPU31は、電源投入時にROM32又は不揮発性メモリ34からOSのプログラムをリードして実行する。
一方、OS上で実行される各種のアプリケーションプログラムは、不揮発性メモリ34に記憶されており、CPU31がRAM33を主メモリとして利用しつつアプリケーションプログラムを実行することにより、アプリケーションに対応するプロセスが実行される。
そして、実施の形態1に係る画像処理装置10又は実施の形態2に係る画像処理装置20の画像処理プログラムについても、他のアプリケーションプログラムと同様に不揮発性メモリ34等に記憶され、CPU31が、かかる画像処理プログラムをロードして実行することになる。実施の形態1に係る画像処理装置10の場合には、図4に示した設定部15a、領域特定部15b、差分抽出部15c、重畳画像生成部15d、出力部15eに対応するルーチンを含む画像処理プログラムが不揮発性メモリ34等に記憶される。CPU31により画像処理プログラムがロード実行されることにより、設定部15a、領域特定部15b、差分抽出部15c、重畳画像生成部15d、出力部15eに対応するプロセスが生成される。同様に、実施の形態2に係る画像処理装置20の場合には、図9に示した設定部21a、領域特定部21b、差分抽出部21c、重畳画像生成部21d、出力部21eに対応するルーチンを含む画像処理プログラムが不揮発性メモリ34等に記憶される。CPU31により画像処理プログラムがロード実行されることにより、設定部21a、領域特定部21b、差分抽出部21c、重畳画像生成部21d、出力部21eに対応するプロセスが生成される。なお、閾値に関するデータについては、あらかじめ不揮発性メモリ34に格納しても良いし、ユーザに入力させても良い。
なお、上記の実施の形態1及び2では、スタンドアロンとしての端末装置上で動作実行する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、端末装置とサーバ装置とで連動して処理する場合に適用することもできる。例えば、WEBアプリケーションはサーバ装置にデプロイさせておき、端末装置のブラウザでアプリを表示するとともに、テストエビデンスとなる画像を端末装置のハードディスク装置や不揮発性メモリなどの記憶部に保存するよう構成することもできる。また、例えば、端末装置からサーバ装置に画像を送信し、サーバ装置上で本発明に係る処理を実行して、その結果を端末装置に送信して端末装置の表示部に表示するよう構成することもできる。
なお、上記の実施の形態1及び2では、コンピュータに導入されたテストツールによって画面がキャプチャーされた2つの画像を比較する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ユーザにより特定された任意の2つの画像を比較する場合に適用することができる。また、上記の実施の形態1及び2では、表示部に画面表示されたウエブページをキャプチャーした画像を対象とする場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ダンプリスト等の画像であっても良い。
また、上記の実施の形態1及び2では、テンプレートマッチングを行う際に正規化相互相関係数を用いる場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の相関値を用いることもできる。ただし、相関値は所定の範囲に正規化されることが望ましい。この所定の範囲に応じて閾値を変動させるためである。なお、ここでは閾値を順次減少させる場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、閾値を順次増加させることもできる。
なお、上記の実施の形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
本発明の画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムは、時間の経過に応じて変化する変化要因を含む複数の画像を比較して適正な画像の差分を取得する場合に有用である。
A,B 画像
A’,B’ 部分画像
C 差分画像
D 重畳画像
M マスク領域
10,20 画像処理装置
11 入力部
12 表示部
13 通信I/F部
14 記憶部
15,21 制御部
15a,21a 設定部
15b,21b 領域特定部
15c,21c 差分抽出部
15d,21d 重畳画像生成部
15e,21e 出力部

Claims (8)

  1. 第1の画像と、該第1の画像の比較の対象となる第2の画像との差分画像を生成する画像処理装置であって、
    前記第1の画像に対して第1の領域を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された第1の領域の部分画像をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返す領域特定手段と、
    前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像と前記第2の画像内の前記第2の領域の部分画像との差分画像を生成する差分画像生成手段と
    前記第1の領域のうち時間の経過に応じて変化する変化要因となるマスク領域の部分画像を形成する画素の画素値を所定の画素値に置換するマスク処理を行うマスク処理手段と
    を備え
    前記領域特定手段は、前記マスク処理手段によりマスク処理されたマスク領域を含む前記第1の領域をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつマスク領域を除外した相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返し、
    前記差分画像生成手段は、前記第1の領域の前記マスク領域を除く部分画像と前記第2の領域の前記マスク領域に対応する領域を除く部分画像との差分画像を生成する
    像処理装置。
  2. 前記差分画像生成手段により生成された差分画像と前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像とを重畳した重畳画像を生成する重畳画像生成手段をさらに備える請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1の画像は、第1の時点で取得された画像であり、前記第2の画像は、前記第1の時点と異なる第2の時点で取得された前記第1の画像の比較対象となる画像である請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記相関値は、前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像と、前記第1の領域がテンプレートとして適用された前記第2の画像内の部分画像との相互相関係数を0〜1の範囲に正規化された正規化相互相関係数である請求項1乃至3のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  5. 前記領域特定手段は、前記閾値を所定の値だけ下げつつ前記相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を繰り返し、前記閾値が所定の下限閾値に達した場合に処理を終了する請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 第1の画像と、該第1の画像の比較の対象となる第2の画像との差分画像を生成する画像処理システムであって、
    前記第1の画像に対して第1の領域を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された第1の領域の部分画像をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返す領域特定手段と、
    前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像と前記第2の画像内の前記第2の領域の部分画像との差分画像を生成する差分画像生成手段と
    前記第1の領域のうち時間の経過に応じて変化する変化要因となるマスク領域の部分画像を形成する画素の画素値を所定の画素値に置換するマスク処理を行うマスク処理手段と
    を備え
    前記領域特定手段は、前記マスク処理手段によりマスク処理されたマスク領域を含む前記第1の領域をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつマスク領域を除外した相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返し、
    前記差分画像生成手段は、前記第1の領域の前記マスク領域を除く部分画像と前記第2の領域の前記マスク領域に対応する領域を除く部分画像との差分画像を生成する
    像処理システム。
  7. 第1の画像と、該第1の画像の比較の対象となる第2の画像との差分画像を生成する画像処理装置における画像処理方法であって、
    前記第1の画像に対して第1の領域を設定する設定工程と、
    前記設定工程により設定された第1の領域の部分画像をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返す領域特定工程と、
    前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像と前記第2の画像内の前記第2の領域の部分画像との差分画像を生成する差分画像生成工程と
    前記第1の領域のうち時間の経過に応じて変化する変化要因となるマスク領域の部分画像を形成する画素の画素値を所定の画素値に置換するマスク処理を行うマスク処理工程と
    を含み、
    前記領域特定工程は、前記マスク処理工程によりマスク処理されたマスク領域を含む前記第1の領域をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつマスク領域を除外した相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返し、
    前記差分画像生成工程は、前記第1の領域の前記マスク領域を除く部分画像と前記第2の領域の前記マスク領域に対応する領域を除く部分画像との差分画像を生成する
    像処理方法。
  8. 第1の画像と、該第1の画像の比較の対象となる第2の画像との差分画像を生成する画像処理装置において実行する画像処理プログラムであって、
    前記第1の画像に対して第1の領域を設定する設定手順と、
    前記設定手順により設定された第1の領域の部分画像をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつ相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返す領域特定手順と、
    前記第1の画像内の前記第1の領域の部分画像と前記第2の画像内の前記第2の領域の部分画像との差分画像を生成する差分画像生成手順と
    前記第1の領域のうち時間の経過に応じて変化する変化要因となるマスク領域の部分画像を形成する画素の画素値を所定の画素値に置換するマスク処理を行うマスク処理手順と
    を含み、
    前記領域特定手順は、前記マスク処理手順によりマスク処理されたマスク領域を含む前記第1の領域をテンプレートとして前記第2の画像内で移動させつつマスク領域を除外した相関値を求め、該相関値が所定の閾値以上となる前記第2の画像内の第2の領域を特定する処理を、前記閾値を変化させつつ繰り返し、
    前記差分画像生成手順は、前記第1の領域の前記マスク領域を除く部分画像と前記第2の領域の前記マスク領域に対応する領域を除く部分画像との差分画像を生成する
    処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラム。
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