JP6634310B2 - 光電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、光電流センサに関するものである。
交流電流計測用の光電流センサは、例えば、光源から出射された光をセンサヘッドに導き、時間的に変化する交流測定対象である交流電流に基づき光の強度を変調し、変調された光信号を光電変換素子にて電気信号に変換し、その電気信号中に含まれる交流成分と直流成分を分離し、その比(AC/DC)より被測定電流信号を求め、電流値を測定するものがある。光電変換素子に入力される光信号には、DC成分が変動するドリフト的な変動がある。このドリフト的な変動の要因には、光源から出射される光信号の光量の変動、光ファイバ伝送路の光損失の変動、センサヘッドや光カプラ等の光学部品の光損失変動がある。AC/DCを求めることで、これらのドリフト的な変動はカットできる。
この基本的な測定方式では、光源から発生する比較的高速に変動する光源ノイズの影響が、センサ出力(電流値)に影響を与える。そこで、係る光源ノイズの影響を除去する発明として、例えば特許文献1に開示された「強度変調型光センサおよび光電流・電圧センサ」がある。この特許文献1に開示された発明は、光源から出射された光の一部を分離して参照信号を得、この参照信号の交流成分と直流成分との比から光源ノイズ補正信号を求め、この光源ノイズ補正信号をセンサヘッドからの戻り信号に基づいて求めた被測定電流信号から減算し、その減算した信号に基づき電流値を求めることで、光源ノイズの影響を低減するようにしている。
特許第4631907号公報
光電流センサを地中線事故区間検出装置や、系統事故判定装置などに適用する場合、遠隔地で発生した事故等を検出するため、センサヘッドは、光源から離れた地点に設置する。そのため、光源とセンサヘッドを接続する光ファイバ伝送路の伝送路長も長くなる。この伝送路長は、例えば10km〜20km程度、さらにはそれ以上の長距離となる。さらに、上記の被測定電流信号や光源ノイズ補正信号の算出や、補正処理を行う光電変換器は、光源の付近に設置される。
そのため、参照信号は、光源から出射後、比較的すぐに分岐して光電変換器に到るが、被測定電流信号を得るための光信号は長距離の光ファイバ伝送路(往路)を進んでセンサヘッドに到り、そこから光ファイバ伝送路(復路)を進んで光電変換器に到る。従って、同時刻に光源から出射した光に基づく被測定電流信号と、光源ノイズ補正信号が発生する時刻にずれが生じる。そして、上述したように、伝送路長が長くなると、光ファイバ伝送路を進む光の伝送時間が無視できなくなる。
よって、被測定電流信号を補正する際に使用する光源ノイズ補正信号は、被測定電流信号が出射したときの光源ノイズの状態と異なる状態のものとなり、正確な補正ができないという課題を生じる。
上述した課題を解決するために、本発明は、(1)光源と、前記光源から出射される光信号を伝送する第一光ファイバ伝送路と、前記第一光ファイバ伝送路の先端側に接続され、前記光信号が入力されるセンサヘッドと、前記センサヘッドから出力される検出信号を伝送する第二光ファイバ伝送路と、前記第一光ファイバ伝送路を伝送する前記光信号の一部を参照信号として取り出す光分離手段と、その光分離手段で取り出された参照信号を伝送する第三光ファイバ伝送路と、前記第二光ファイバ伝送路と前記第三光ファイバ伝送路がそれぞれ接続される光電変換器とを備え、前記光電変換器は、入力された前記検出信号に基づく信号をデジタルデータに変換する第一A/D変換手段と、前記参照信号に基づく信号をデジタルデータに変換する第二A/D変換手段と、前記第一A/D変換手段の出力値から、前記第二A/D変換手段の出力値に基づき求めたノイズ補正データを減算する減算手段とを備え、前記ノイズ補正データは、同一時刻に前記光源から出射した光に基づく前記検出信号と前記参照信号が、前記光電変換器に入力する時間差を解消するように設定されるようにした。光分離手段は、実施形態では光カプラに対応する。
例えばセンサヘッドが光源から離れた位置に設置され、同時刻に光源から出射された光に基づく検出信号と参照信号が光電変換器に到るまでに伝送される伝送路長の相違に伴い、当該検出信号と参照信号が時間差を生じて光電へ変換器に入力される。そのため、検出信号に含まれるノイズ成分と同じノイズ成分を含む参照信号は、当該時間差分だけ前に光電変換器に入力される。そこで本発明では、検出信号と参照信号をそれぞれデジタルデータに変換し、あるタイミングで入力された検出信号よりも前に入力された参照信号に基づき当該時間差を考慮して設定されるノイズ補正データを用いて補正する。当該ノイズ補正データは、光源から検出信号と同時に出射した光信号に対応するもので同じ光源ノイズがのっている。従って、ノイズ補正データを用いて光源ノイズを補正することで、検出信号から光源ノイズを除去し、精度の良い出力値を得られる。
(2)前記ノイズ補正データは、あるタイミングで入力された処理対象の前記第一A/D変換手段の出力値よりも、前記時間差に相当するx個前の前記第二A/D変換手段の出力値を用いるとよい。A/D変換手段でデジタルデータに変換する際のサンプリング周期と、上述した伝送路長の相違に応じて適宜に設定すると、第一A/D変換手段の出力値に対し、x個前の第二A/D変換手段の出力値が、光源から検出信号と同時に出射した参照信号に対応するデータとなるので、簡単かつ適切に精度の良い出力値を求めることができる。
(3)前記ノイズ補正データは、前記第二A/D変換手段から出力される複数の出力値に基づいて補間処理して求められるものとするとよい。A/D変換器のサンプリング周期と、上述した伝送路長の相違との関係から、必ずしも第一A/D変換手段の出力値に対し、x個前の第二A/D変換手段の出力値が、光源から検出信号と同時に出射した参照信号に対応するデータになるとは限らない。係る場合、第二A/D変換手段の複数の出力値を用いて補間処理を行い、光源から検出信号と同時に出射した参照信号に対応するノイズ補正データを求めると、検出信号からノイズ成分を除去することができる。
(4)前記検出信号に基づく信号のDC成分と、前記参照信号に基づく信号のDC成分を等しくする調整機能を設け、前記減算は、前記検出信号に基づく信号のAC成分のデジタルデータから、前記参照信号に基づく信号のAC成分のデジタルデータを減算するものとするとよい。
検出信号と参照信号の信号レベルは異なるため、単純に検出信号から参照信号を減算しても適切な光源ノイズの補正が行なえず、例えば、AC成分とDC成分の比を求めて正規化した信号同士を減算する必要がある。かかる正規化のためには、高価な除算器が必要となる。本発明ではDC成分が等しくなるので、検出信号に基づく信号と、参照信号に基づく信号の信号レベルは等しくなり、AC成分同士を直接減算することで精度良く光源ノイズ補正を行える。よって、除算器等が不要となるので、光電センサを安価に構成できるので良い。
(5)(4)の発明を実現するより具体的な発明としては、例えば、前記調整機能は、前記光電変換器に実装された前記検出信号用の第一受光素子の後段に配置された第一自動増幅調整器と、前記参照信号用の第二受光素子の後段に配置された第二自動増幅調整器を備え、前記第一自動増幅調整器から出力される信号のDC成分と、前記第二自動増幅調整器から出力される信号のDC成分が等しくなるように前記第一自動増幅調整器と前記第二自動増幅調整器の増幅率をフィードバック制御するように構成するとよい。
(6)(4)の発明を実現するより具体的な発明としては、例えば、前記調整機能は、前記第二光ファイバ伝送路に実装した第一自動光可変減衰器と、前記第三光ファイバ伝送路に実装した第二自動光可変減衰器とを備え、前記第一自動光可変減衰器と前記第二自動光可変減衰器は、それぞれ前記検出信号と前記参照信号の信号レベルを減衰して、前記光電変換器に入力する前記検出信号のDC成分と、前記参照信号のDC成分が等しくなるように前記第一自動光可変減衰器と前記第二自動光可変減衰器の減衰量をフィードバック制御するように構成するとよい。
本発明では、光源とセンサヘッドの設置位置が、例えば数km〜20km、或いはそれ以上というような非常に離れている場合でも、センサヘッドから出力される検出信号から光源ノイズを除去し、精度の良い測定が行える。
本発明に係る光電流センサの好適な第一実施形態を示す図である。 本発明に係る光電流センサの好適な第二実施形態を示す図である。 本発明に係る光電流センサの好適な第三実施形態を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき、詳細に説明する。なお、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
図1は、本発明に係る光電流センサの好適な第一実施形態を示している。図1に示すように、光電流センサは、光源10と、検査対象の電流が流れる被測定導体1を周回するように配置するセンサヘッド15と、光電変換器20と、それらを接続する光ファイバ伝送路を備える。
光源10には、例えば希土類元素添加物ファイバを半導体レーザ等の励起用光源で励起することにより生じた自然放出光がファイバ内を導波するに従い増幅する現象を利用した光源(ASE)を使用する。
センサヘッド15は、強磁性ファラデー回転子と偏光分離素子からなる光学部品15aと、センサファイバ15bと、センサファイバ15bの先端に接続したミラー15cとを備える。センサファイバ15bは、被測定導体1の周りを1回巻する。
光ファイバ伝送路は、光源10とセンサヘッド15とを接続する第一光ファイバ伝送路11と、センサヘッド15と光電変換器20とを接続する第二光ファイバ伝送路12と、第一光ファイバ伝送路11と光カプラ16で連結する第三光ファイバ伝送路13とを備える。より具体的には、第一光ファイバ伝送路11は、センサヘッド15を構成する光学部品15aの入力部に接続する。また、第二光ファイバ伝送路12は、その一端はセンサヘッド15を構成する光学部品15aの出力部に接続し、他端は光電変換器20の第一受光素子21に接続する。また、第三光ファイバ伝送路13は、その一端は光カプラ16にて第一光ファイバ伝送路11に接続され、他端は光電変換器20の第二受光素子22に接続する。
そして、それら3本の光ファイバ伝送路は、例えばいずれも単一モード光ファイバを使用する。さらに、第二受光素子22と第一受光素子21は、受信した光信号を電気信号に変換するもので、ともにフォトダイオードで構成する。
光カプラ16は、第一光ファイバ伝送路11内を進む光信号の一部を分離して取り出す機能を持つ。取り出した光信号は、第三光ファイバ伝送路13内を進む。取り出した光信号は、センサヘッド15での光損失分を考慮し、センサヘッド15へ進む光信号よりも小さい信号レベルとなるようにしている。第二光ファイバ伝送路12と第三光ファイバ伝送路13を伝送したそれぞれの光は、光電変換器20へ入射する光信号の入力光量が同等になるように設定する。
上記の構成を採ることで、光源10から出射した光信号は、第一光ファイバ伝送路11を通ってセンサヘッド15に入力される。このセンサヘッド15は、時間的に変化する交流測定対象に基づき入力された光信号の強度を変調し、変調された光信号(検出信号)を出力する。この出力された光信号は、第二光ファイバ伝送路12内を進み、第一受光素子21に入力する。
一方、光カプラ16にて第一光ファイバ伝送路11から分離された光信号(参照信号)は、第三光ファイバ伝送路13内を進み、第二受光素子22に入力する。これにより、光電変換器20には、検出信号が第一受光素子21に与えられ、ノイズ補正用の参照信号が第二受光素子22に与えられる。
本実施形態では、センサヘッド15は、光源10から非常に離れた(例えば数km以上)地点に設置している。これにともない、第一光ファイバ伝送路11と第二光ファイバ伝送路12の光ファイバ伝送路長も同じように長くなる。一方、光カプラ16は光源10の近くに配置し、光源10から出射した光信号の一部をすぐに分離して光電変換器20に与えるようにしている。これにより、第三光ファイバ伝送路13の光ファイバ伝送路長は、第二光ファイバ伝送路12に比べて非常に短くなり、同一時刻に光源10から出射した光は、時間差(ΔT)を生じて第一受光素子21と第二受光素子22に入力する。
本実施形態の光電変換器20は、同一時刻に光源10から出射された光信号に基づく検出信号と参照信号が時間差をもって光電変換器20に入力されることを前提とし、検出信号に対して適切にノイズを除去し、精度の良い測定が行える光源ノイズ補正処理機能を備える。
係る光源ノイズ補正処理機能を備えた光電変換器20は、具体的には、以下のように構成する。第一受光素子21は、センサヘッド15からの光信号を光電変換して電気信号に変換する。光信号は、測定対象である交流電流に伴う光量変動に加え、測定対象以外の要因による光量変動がある。測定対象以外の要因による光量変動は、ドリフト的な変動に伴うDC成分(DC)と、光源ノイズによる比較的高速な変動に伴うAC成分(AC1(N))がある。測定対象である交流電流に伴う光量変動は、AC成分(AC1(S))である。よって、第一受光素子21から出力される電気信号は、DC+AC1(S+N)となる。
第一受光素子21の後段には、第一ローパスフィルタ23及び第一ハイパスフィルタ24を並列に接続する。第一受光素子21から出力される信号は、第一ローパスフィルタ23及び第一ハイパスフィルタ24にそれぞれ入力し、これらのフィルタにより当該電気信号をDC成分とAC成分に分離する。よって、第一ローパスフィルタ23からは、DCが出力され、第一ハイパスフィルタ24からは、AC1(S+N)が出力される。
第一ローパスフィルタ23及び第一ハイパスフィルタ24の後段には、第一除算器27を接続する。この第一除算器27は、AC1(S+N)/DCを演算処理し、被測定電流信号M1(S+N)を求めるものである。第一除算器27の出力は、DC成分で正規化した被測定電流信号であり、DCが持つドリフト的な変動は補正できるが、光源ノイズを含んでいる。
この第一除算器27の後段には、第一A/D変換器31を接続する。この第一A/D変換器31は、所定のサンプリング周期で入力されたアナログデータのM1(S+N)をデジタルデータのM1(S+N)nに変換する。
第二受光素子22は、入射された光信号(参照信号)を、光電変換して電気信号に変換する。この光信号は、センサヘッド15に到る前に光カプラ16で分離したものであり、光源10から出射された光信号と同等のものである。よって、当該光信号は、ドリフト的な変動に伴うDC成分(DC)と、光源ノイズによる比較的高速な変動に伴うAC成分(AC2(N))が含まれる。このAC成分には、測定対象である交流電流に伴うAC成分はない。よって、第二受光素子22から出力される電気信号は、DC+AC2(N)となる。
第二受光素子22の後段には、第二ローパスフィルタ25及び第二ハイパスフィルタ26を並列に接続する。第二受光素子22から出力される信号は、第二ローパスフィルタ25及び第二ハイパスフィルタ26にそれぞれ入力し、これらのフィルタにより当該電気信号をDC成分とAC成分に分離する。よって、第二ローパスフィルタ25からは、DCが出力され、第二ハイパスフィルタ26からは、AC2(N)が出力される。
第二ローパスフィルタ25及び第二ハイパスフィルタ26の後段には、第二除算器28を接続する。この第二除算器28は、AC2(N)/DCを演算処理し、DC成分で正規化することにより、ドリフト的な変動を補正した光源ノイズ補正信号M2(N)を求めるものである。
この第二除算器28の後段には、第二A/D変換器32を接続する。この第二A/D変換器32は、所定のサンプリング周期で入力されたアナログデータのM2(N)をデジタルデータのM2(N)nに変換する。このサンプリング周期は、第一A/D変換器31のサンプリング周期と同じである。
そして、第一A/D変換器31の出力M1(S+N)nと第二A/D変換器32の出力M2(N)nを、それぞれ減算器29に与え、減算器29で光源ノイズ補正データを被測定電流データから差し引く。減算器29は、メモリを備え、少なくとも光源ノイズ補正データM2(N)nを所定回数分記憶保持する。また被測定電流データM1(S+N)nを所定回数分記憶保持するようにしてもよい。このメモリは、例えばリングバッファを用い、逐次記憶保持するデータを更新すると、メモリ容量を少なくできるので良い。
この減算器29は、減算処理対象の被測定電流データM1(S+N)nから、時間差ΔTに応じたx個前の光源ノイズ補正データM2(N)n−xを減算する。上述したように、光源10から同一時刻に出射された光に基づく参照信号は、検出信号よりも時間差ΔTだけ早く光電変換器20に入力され、信号処理が実行される。よって、あるタイミングで検出信号を信号処理して得られた被測定電流データM1(S+N)nと、そのタイミングよりも時間差ΔTだけ早く入力された参照信号を信号処理して得られた光源ノイズ補正データM2(N)n−xは、光源10から同一時刻に出射された光に基づく信号となる。そして、それぞれの信号は、ドリフト的な変動を補正しているため、減算器29で減算処理することで、光源10から同一時刻に出射された光に基づく2つの値(被測定電流データと光源ノイズ補正データ)から光源ノイズ成分を正確に除去することができる。
上述した時間差ΔTは、光源10から出射された光信号が、センサヘッド15を経由して光電変換器20に到る際に伝送する光ファイバ伝送路長と、参照信号が伝送する光ファイバ伝送路長の差分の距離を、光が伝送する時間である。そして、第一光ファイバ伝送路11,第二光ファイバ伝送路12の光ファイバ伝送路が数kmオーダーであるのに対し、センサヘッド15内を伝送する光ファイバ伝送路長、第三光ファイバ伝送路13の伝送路長並びに光源10から光カプラ16までの光ファイバ伝送路長は非常に短く無視できるとすると、時間差ΔTは、第一光ファイバ伝送路11と第二光ファイバ伝送路12を光が伝送する時間と等しい。
この前提にたち、例えば第一光ファイバ伝送路11と第二光ファイバ伝送路12の光ファイバ伝送路長がそれぞれ7kmとすると、時間差ΔTは、14kmの光信号伝搬時間となる。そして、光ファイバの屈折率を1.46とすると、14kmの伝搬時間は、
(14×10^3)/((3×10^8)/1.46)=68.1×10^(-6)
となる。
A/D変換器のサンプリング周波数を14.4kHz(サンプリング間隔69.4×10^(-6))とすると、1データ前の光源ノイズ補正データを減算すれば良く、処理が簡易となる。
光源に対するセンサヘッドの設置位置、すなわち、離反距離は、実際の設置現場により変わる。そこで、第一光ファイバ伝送路11,第二光ファイバ伝送路12の伝送路長に応じてサンプリング周波数を適宜に設定すると良い。また、サンプリング周波数を14.4kHzとすると、片側の伝送路長が7km増えるごとに、1データ前のデータを用いて減算するとよい。すなわち、例えば第一光ファイバ伝送路11,第二光ファイバ伝送路12の伝送路長がそれぞれ14kmの場合は2データ前のデータを使用し、当該伝送路長が21kmの場合は3データ前のデータを使用する。
また、サンプリング周期を固定とした場合、当該サンプリング周期で対応する伝送路長の倍数と、実際の伝送路長が相違する場合には、補間処理機能を備え、減算器29で減算する光源ノイズ補正信号を補間して調整した値を用いるようにすると良い。補間処理機能は、例えば、実際の伝送路長が、サンプリング周期により決定される基準伝送路長の倍数の間に存在する場合、実際の伝送路長の前後の倍数を用い、直線補間する。例えば、サンプリング周期で対応する基準伝送路長が7kmの場合、実際の伝送路長の前後の基準伝送路長の倍数に対応する光源ノイズ補正データの一方にa/7を掛け、他方にb/7を掛け、求めた2つの値を加算した値を減算器29で引く数に用いる光源ノイズ補正データとするとよい。aとbは、a+b=7になる値で、実際の伝送路長に基づいて決定する。a,bを整数とすると、1km単位で適切に光源ノイズ成分を正確に除去することができる。a,bを小数点以下まで用いることで、伝送路長に対してより細かい間隔でノイズ除去の補正が行える。
図2は、本発明に係る光電流センサの第二実施形態を示している。本実施形態では、第一実施形態の構成を前提として、光電変換器20′の内部構成を変更している。すなわち、第一実施形態に用いた光電変換器20は、第一除算器27や第二除算器28を備えている。係る除算機能を有したICは高価なため、光電流センサが高価になるという課題がある。係る課題を解決するため、本実施形態では、除算器を用いることなく光源ノイズ補正を行うことのできる光電変換器20′を実現した。
具体的には、第一受光素子21と、各フィルタ(第一ローパスフィルタ23,第一ハイパスフィルタ24)との間に、第一自動増幅調整器33を配置する。そして、第一自動増幅調整器33は、第一ローパスフィルタ23の出力(DC′)をフィードバックし、当該出力(DC′)が基準値になるように増幅率を調整する。増幅率は、1を超える場合(増加)と、1未満になる場合(減少)がある。また、第一ハイパスフィルタ24の出力は、減算器29の一方(+側)に入力する。
第一実施形態で説明したとおり、第一受光素子21から出力される電気信号は、DC+AC1(S+N)となる。そして、係る信号は、第一自動増幅調整器33で増幅されてDC′+AC1(S+N)′となり、各フィルタでそれぞれの成分に分離される。よって、第一ローパスフィルタ23からは、DC′が出力され、第一ハイパスフィルタ24からはAC1(S+N)′が出力される。
この第一ハイパスフィルタ24の後段には、第一A/D変換器31を接続する。この第一A/D変換器31は、所定のサンプリング周期で入力されたアナログデータのAC1(S+N)′をデジタルデータのAC1(S+N)n′に変換する。所定のサンプリング周期は、第一実施形態と同様に、第一光ファイバ伝送路11,第二光ファイバ伝送路12の伝送路長に基づいて決定される。
同様に、第二受光素子22と、各フィルタ(第二ローパスフィルタ25,第二ハイパスフィルタ26)と間に、第二自動増幅調整器34を配置する。そして、第二自動増幅調整器34は、第二ローパスフィルタ25の出力(DC′)をフィードバックし、当該出力(DC′)が基準値になるように増幅率を調整する。増幅率は、1を超える場合(増加)と、1未満になる場合(減少)がある。また、第二ハイパスフィルタ26の出力は、減算器29の他方(−側)に入力する。
すると、第二受光素子22から出力される電気信号(DC+AC2(N))は、第二自動増幅調整器34で増幅されてDC′+AC2(N)′となり、各フィルタでそれぞれの成分に分離される。よって、第二ローパスフィルタ25からは、DC′が出力され、第二ハイパスフィルタ26からはAC2(N)′が出力される。
この第二ハイパスフィルタ26の後段には、第二A/D変換器32を接続する。この第二A/D変換器32は、所定のサンプリング周期で入力されたアナログデータのAC2(N)′をデジタルデータのAC2(N)n′に変換する。所定のサンプリング周期は、第一実施形態と同様に、第一光ファイバ伝送路11,第二光ファイバ伝送路12の伝送路長に基づいて決定される。
そして、第一A/D変換器31の出力AC1(S+N)n′と第二A/D変換器32の出力AC2(N)n′を、それぞれ減算器29に与え、減算器29で被測定電流データAC1(S+N)n′からx個前の光源ノイズ補正データAC2(N)n−x′を差し引く。
第一自動増幅調整器33における基準値と、第二自動増幅調整器34における基準値は、等しくする。これにより、第一ローパスフィルタ23の出力(DC′)と第二ローパスフィルタ25の出力(DC′)は等しくなる。
このように、検出信号に基づく増幅処理後の信号と、光源ノイズ補正信号に基づく増幅処理後の信号のDC成分が等しくなるため、AC成分同士を直接減算しても第一実施形態の除算器で比を求めた値の減算処理と同様になり、光源ノイズ補正を行うことができる。よって、本実施形態では、高価な除算器を必要としないため、光電流センサ全体を安価に構成することができる。また、本実施形態においても、第一実施形態と同様に、補間処理機能を備えると良い。
なお、その他の構成並びに作用効果は、上述した第一実施形態と同様であるため、対応する部材の同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図3は、本発明に係る光電流センサの第三実施形態を示している。本実施形態では、第二実施形態と同様に、除算器を用いない光電変換器20″を用いるように構成している。 具体的には、光電変換器20″は、第一受光素子21の後段に第一ローパスフィルタ23及び第一ハイパスフィルタ24を並列に接続し、第二受光素子22の後段に第二ローパスフィルタ25及び第二ハイパスフィルタ26を並列に接続する。それら両ハイパスフィルタの出力をそれぞれ第一A/D変換器31と第二A/D変換器32を介して減算器29に入力するように構成する。
また、光電変換器20″に前段に、それぞれ自動光可変減衰器を設け、光ファイバ伝送路を進む光信号を調整し、2つの光信号の光電変換器20″への入射光量を等しくするようにした。すなわち、第二光ファイバ伝送路12に第一自動光可変減衰器35を設け、第三光ファイバ伝送路13に第二自動光可変減衰器36を設けた。
そして、第一自動光可変減衰器35は、第一ローパスフィルタ23の出力(DC′)をフィードバックし、当該出力(DC′)が基準値になるように減衰量を調整する。また第二自動光可変減衰器36は、第二ローパスフィルタ25の出力(DC′)をフィードバックし、当該出力(DC′)が基準値になるように減衰量を調整する。
第一自動光可変減衰器35における基準値と、第二自動光可変減衰器36における基準値は、等しくする。これにより、第一自動光可変減衰器35と第二自動光可変減衰器36から出力される光信号のDC成分(DC′,DC′)が等しくなる。仮に光源10から出射される光信号のDC成分が変動するようなことがあっても、両方の信号を減衰するため、DC′=DC′の状態を簡単かつ正確に維持できるので好ましい。
これにより、第一受光素子21に入力され、光電変換して得られた電気信号(DC′+AC1(S+N)′)と、第二受光素子22に入力され、光電変換して得られた電気信号(DC′+AC2(N)′)のDC成分は、等しい(DC′=DC′)ため、第二実施形態と同様に、第一A/D変換器31の出力AC1(S+N)n′と第二A/D変換器32の出力AC2(N)n′を、それぞれ減算器29に与え、減算器29で検出信号AC1(S+N)n′からx個前の光源ノイズ補正データAC2(N)n−x′を差し引くというようにAC成分同士の差分をとることで、第一実施形態の除算器で比を求めた値の減算処理と同様になり、光源ノイズ補正を行うことができる。よって、本実施形態では、高価な除算器を必要としないため、光電流センサ全体を安価に構成することができる。また、本実施形態においても、第一実施形態と同様に、補間処理機能を備えると良い。
なお、その他の構成並びに作用効果は、上述した各実施形態と同様であるため、対応する部材の同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
1 被測定導体
10 光源
11 第一光ファイバ伝送路
12 第二光ファイバ伝送路
13 第三光ファイバ伝送路
15 センサヘッド
16 光カプラ(光分離手段)
20 光電変換器
20′ 光電変換器
20″ 光電変換器
21 第一受光素子
22 第二受光素子
23 第一ローパスフィルタ
24 第一ハイパスフィルタ
25 第二ローパスフィルタ
26 第二ハイパスフィルタ
27 第一除算器
28 第二除算器
29 減算器
31 第一A/D変換器
32 第二A/D変換器
33 第一自動増幅調整器
34 第二自動増幅調整器
35 第一自動光可変減衰器
36 第二自動光可変減衰器

Claims (6)

  1. 光源と、
    前記光源から出射される光信号を伝送する第一光ファイバ伝送路と、
    前記第一光ファイバ伝送路の先端側に接続され、前記光信号が入力されるセンサヘッドと、
    前記センサヘッドから出力される検出信号を伝送する第二光ファイバ伝送路と、
    前記第一光ファイバ伝送路を伝送する前記光信号の一部を参照信号として取り出す光分離手段と、
    その光分離手段で取り出された参照信号を伝送する第三光ファイバ伝送路と、
    前記第二光ファイバ伝送路と前記第三光ファイバ伝送路がそれぞれ接続される光電変換器とを備え、
    前記光電変換器は、
    入力された前記検出信号に基づく信号をデジタルデータに変換する第一A/D変換手段と、
    前記参照信号に基づく信号をデジタルデータに変換する第二A/D変換手段と、
    前記第一A/D変換手段の出力値から、前記第二A/D変換手段の出力値に基づき求めたノイズ補正データを減算する減算手段とを備え、
    前記ノイズ補正データは、同一時刻に前記光源から出射した光に基づく前記検出信号と前記参照信号が、前記光電変換器に入力する時間差を解消するように設定されることを特徴とする光電流センサ。
  2. 前記ノイズ補正データは、あるタイミングで入力された処理対象の前記第一A/D変換手段の出力値よりも、前記時間差に相当するx個前の前記第二A/D変換手段の出力値を用いることを特徴とする請求項1に記載の光電流センサ。
  3. 前記ノイズ補正データは、前記第二A/D変換手段から出力される複数の出力値に基づいて補間処理して求められるものであることを特徴とする請求項1に記載の光電流センサ。
  4. 前記検出信号に基づく信号のDC成分と、前記参照信号に基づく信号のDC成分を等しくする調整機能を設け、
    前記減算は、前記検出信号に基づく信号のAC成分のデジタルデータから、前記参照信号に基づく信号のAC成分のデジタルデータを減算するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光電流センサ。
  5. 前記調整機能は、前記光電変換器に実装された前記検出信号用の第一受光素子の後段に配置された第一自動増幅調整器と、前記参照信号用の第二受光素子の後段に配置された第二自動増幅調整器を備え、
    前記第一自動増幅調整器から出力される信号のDC成分と、前記第二自動増幅調整器から出力される信号のDC成分が等しくなるように前記第一自動増幅調整器と前記第二自動増幅調整器の増幅率をフィードバック制御するように構成したことを特徴とする請求項4に記載の光電流センサ。
  6. 前記調整機能は、前記第二光ファイバ伝送路に実装した第一自動光可変減衰器と、前記第三光ファイバ伝送路に実装した第二自動光可変減衰器とを備え、
    前記第一自動光可変減衰器と前記第二自動光可変減衰器は、それぞれ前記検出信号と前記参照信号の信号レベルを減衰して、前記光電変換器に入力する前記検出信号のDC成分と、前記参照信号のDC成分が等しくなるように前記第一自動光可変減衰器と前記第二自動光可変減衰器の減衰量をフィードバック制御するように構成したことを特徴とする請求
    項4に記載の光電流センサ。
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