以下、本発明の実施形態における添付図面を参照しながら、本発明の実施形態における技術案を明確かつ完全に説明する。説明した実施形態は本発明の一部の実施形態に過ぎず、すべての実施形態ではないことが明らかである。当業者が創造的な努力をしない前提で本発明の実施形態に基づいて得られるすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲に含まれるべきである。
関連技術では、定電圧モードで動作して被充電装置(例えば、端末)を充電するための一第1アダプタに言及した。上記第1アダプタは、定電圧モードで出力された電圧が基本的に、例えば5V、9V、12V又は20Vなどの電圧を一定に維持する。
上記第1アダプタから出力された電圧は、バッテリの両端に直接印加されるのではなく、被充電装置(例えば、端末)内の変換回路により変換することで、被充電装置(例えば、端末)におけるバッテリの望ましい充電電圧及び/又は充電電流を取得する。
変換回路は、第1アダプタから出力された電圧を変換することにより、バッテリの望ましい充電電圧及び/又は充電電流の要求を満たすように構成されている。
一例として、上記変換回路は、例えば充電用集積回路(integrated circuit、IC)のような、バッテリの充電過程でバッテリの充電電圧及び/又は充電電流を管理するための充電管理モジュールを指し得る。上記変換回路は、電圧フィードバックモジュールの機能及び/又は電流フィードバックモジュールの機能を有することにより、バッテリの充電電圧及び/又は充電電流の管理を実現する。
例えば、バッテリの充電過程は、トリクル充電段階、定電流充電段階及び定電圧充電段階のうちの1つ以上を含んでもよい。トリクル充電段階において、変換回路は、電流フィードバックループにより、トリクル充電段階でバッテリに入った電流がバッテリの望ましい充電電流(例えば、第1充電電流)を満たすようにすることができる。定電流充電段階において、変換回路は、電流フィードバックループにより、定電流充電段階でバッテリに入った電流がバッテリの望ましい充電電流(例えば、第1充電電流より大きな充電電流であり得る第2充電電流)を満たすようにことができる。定電圧充電段階において、変換回路は、電圧フィードバックループにより、定電圧充電段階でバッテリの両端に印加される電圧がバッテリの望ましい充電電圧を満たすようにすることができる。
一例として、第1アダプタから出力された電圧がバッテリの望ましい充電電圧より大きい場合、変換回路は、第1アダプタから出力された電圧に対して降圧処理を行うことで、降圧変換後に得られた充電電圧がバッテリの望ましい充電電圧の要求を満たすように構成され得る。別の例として、第1アダプタから出力された電圧がバッテリの望ましい充電電圧より小さい場合、変換回路は、第1アダプタから出力された電圧に対して昇圧処理を行うことで、昇圧変換後に得られた充電電圧がバッテリの望ましい充電電圧の要求を満たすように構成されている。
別の例として、例えば、第1アダプタが5Vの定電圧を出力する場合、バッテリが単セル(リチウムバッテリセルを例として、単セルの充電終止電圧が4.2Vである)ときに、変換回路(例えばBuck降圧回路)は、第1アダプタから出力された電圧に対して降圧処理を行うことで、降圧後に得られた充電電圧がバッテリの望ましい充電電圧の要求を満たすようにすることができる。
別の例として、例えば、第1アダプタが5Vの定電圧を出力する場合、第1アダプタにより2つ以上の単セルが直列接続されたバッテリ(リチウムバッテリセルを例として、単セルの充電終止電圧が4.2Vである)を充電するときに、変換回路(例えばBoost昇圧回路)は、第1アダプタから出力された電圧に対して昇圧処理を行うことで、昇圧後に得られた充電電圧がバッテリの望ましい充電電圧の要求を満たすようにすることができる。
変換回路は、回路変換の低効率に制限されるため、変換されない部分の電気エネルギーを熱量の形で失う。このような熱量が被充電装置(例えば、端末)内部に集中する。被充電装置(例えば、端末)の設計空間も放熱空間も小さい(例えば、ユーザが使用する移動端末は、物理的なサイズが益々軽くて薄くなるとともに、移動端末の性能を高めるための大量の電子部品が移動端末内で密集して配列される)ため、変換回路の設計困難性を高めるだけでなく、被充電装置(例えば、端末)内に集中した熱量を速やかに放出しにくくなり、ひいては被充電装置(例えば、端末)に異常が生じる恐れがある。
例えば、変換回路に集中した熱量は、変換回路の近くにある電子部品に熱干渉をもたらす可能性があるので、電子部品の異常動作を引き起こす可能性がある。別の例として、変換回路に集中した熱量は、変換回路及びその近くにある電子部品の使用寿命を短縮する可能性がある。また別の例として、変換回路に集中した熱量は、バッテリに熱干渉をもたらし、ひいてはバッテリの異常充放電を引き起こす可能性がある。さらに別の例として、変換回路に集中した熱量は、被充電装置(例えば、端末)の温度を上昇させ、ユーザの充電時の使用体験に影響を与える可能性がある。さらに別の例として、変換回路に集中した熱量は、変換回路自身の短絡を招く可能性があるので、第1アダプタから出力された電圧がバッテリの両端に直接印加されることで異常充電を引き起こし、さらにバッテリが長時間に亘って過電圧で充電する状態にあると、爆発する可能性があり、安全上の問題になる。
本発明の実施形態は、出力電圧を調整可能な第2アダプタを提供する。上記第2アダプタは、バッテリの状態情報を取得することができる。バッテリの状態情報は、バッテリの現在の電気量情報及び/又は電圧情報を含み得る。上記第2アダプタは、取得したバッテリの状態情報に基づいて第2アダプタ自身の出力電圧を調整することにより、バッテリの望ましい充電電圧及び/又は充電電流の要求を満たすことができる。さらに、バッテリの充電過程における定電流充電段階では、第2アダプタにより調整された出力電圧がバッテリの両端に直接印加され、バッテリを充電する。
上記第2アダプタは、バッテリの充電電圧及び/又は充電電流に対する管理を実現するために、電圧フィードバックモジュールの機能及び電流フィードバックモジュールの機能を有してもよい。
上記第2アダプタが、取得したバッテリの状態情報によって第2アダプタ自身の出力電圧を調整することは、当該第2アダプタが、バッテリの状態情報をリアルタイムで取得し、毎回取得したバッテリのリアルタイム状態情報に基づいて第2アダプタ自身の出力電圧を調整し、バッテリの望ましい充電電圧及び/又は充電電流を満たすことを指し得る。
上記第2アダプタが、リアルタイムで取得したバッテリの状態情報に基づいて第2アダプタ自身の出力電圧を調整することは、充電過程におけるバッテリ電圧の継続的な上昇に伴って、第2アダプタが充電過程の異なる時点にバッテリの現在状態情報を取得し、バッテリの現在状態情報に基づいて第2アダプタ自身の出力電圧をリアルタイムで調整することにより、バッテリの望ましい充電電圧及び/又は充電電流の要求を満たすことを指し得る。
例えば、バッテリの充電過程は、トリクル充電段階、定電流充電段階及び定電圧充電段階のうちの1つ以上を含んでも良い。トリクル充電段階において、第2アダプタは、電流フィードバックループにより、トリクル充電段階で第2アダプタから出力され且つバッテリに入った電流がバッテリの望ましい充電電流の要求を満たすようにすることができる(例えば、第1充電電流)。定電流充電段階において、第2アダプタは、電流フィードバックループにより、定電流充電段階で第2アダプタから出力され且つバッテリに入った電流がバッテリの望ましい充電電流の要求を満たすようにすることができる(例えば、第1充電電流より大きな充電電流であり得る第2充電電流)。また、定電流充電段階において、第2アダプタは、出力された充電電圧をバッテリの両端に直接印加してバッテリを充電することができる。定電圧充電段階において、第2アダプタは、電圧フィードバックループにより、定電圧充電段階で第2アダプタから出力された電圧がバッテリの望ましい充電電圧の要求を満たすようにすることができる。
トリクル充電段階及び定電圧充電段階において、第2アダプタから出力された電圧は、第1アダプタに類似する処理方法、すなわち被充電装置(例えば、端末)における変換回路により変換する方法を用いることで、被充電装置(例えば、端末)におけるバッテリの望ましい充電電圧及び/又は充電電流を得る。
任意選択で、一実施形態として、第2アダプタの電流フィードバックループは、電圧フィードバックループに基づいてソフトウェアにより実現することができる。具体的に、第2アダプタから出力された充電電流が要求を満たさない場合、第2アダプタは、所望の充電電流に基づいて所望の充電電圧を計算し、且つ電圧フィードバックループにより、第2アダプタから出力された充電電圧を当該計算された所望の充電電圧に調整し、つまり、ソフトウェアで電圧フィードバックループにより電流フィードバックループの機能を実現することができる。しかしながら、定電圧モードでバッテリを充電する過程において、充電回路における負荷電流が常に急速に変化するので、第2アダプタがソフトウェアにより電流フィードバックループを実現するために、電流サンプリング、電流電圧変換などの中間操作を必要とし、負荷電流に対する第2アダプタの応答速度が遅くなり、被充電装置(例えば、端末)によって引き出された電流が第2アダプタによって提供可能な最大出力電流閾値を超える可能性があるため、第2アダプタが過負荷保護状態に入ることを引き起こし、被充電装置(例えば、端末)への充電を続行できない可能性がある。
負荷電流に対する第2アダプタの応答速度を向上させるために、第2アダプタの内部には、ハードウェアの形の電圧フィードバックループ及びハードウェアの形の電流フィードバックループが設けられてもよい。以下、図1Aを参照しながら詳しく説明する。
図1Aは、本発明の実施形態に係る第2アダプタの概略構造図である。図1Aにおける第2アダプタ10は、電力変換ユニット11と、電圧フィードバックユニット12と、電流フィードバックユニット13と、電力調整ユニット14とを含んでもよい。
電力変換ユニット11は、入力された交流を変換することにより、第2アダプタ10の出力電圧及び出力電流を得るように構成されている。
電圧フィードバックユニット12は、入力端が電力変換ユニット11に接続され、第2アダプタ10の出力電圧を検出することにより、第2アダプタ10の出力電圧が所定の目標電圧に達したか否かを示す電圧フィードバック信号を生成するように構成されている。
電流フィードバックユニット13は、入力端が電力変換ユニット11に接続され、第2アダプタ10の出力電流を検出することにより、第2アダプタ10の出力電流が所定の目標電流に達したか否かを示す電流フィードバック信号を生成するように構成されている。
電力調整ユニット14は、入力端が電圧フィードバックユニット12の出力端及び電流フィードバックユニット13の出力端に接続され、出力端が電力変換ユニット11に接続され、電圧フィードバック信号及び電流フィードバック信号を受信し、電圧フィードバック信号が第2アダプタ10の出力電圧が目標電圧に達したことを示す場合、又は電流フィードバック信号が第2アダプタ10の出力電流が目標電流に達したことを示す場合、第2アダプタ10の出力電圧及び出力電流を安定化させるように構成されている。
電力調整ユニット14が第2アダプタ10の出力電圧及び出力電流を安定化させることは、電力調整ユニット14が第2アダプタ10の出力電圧及び出力電流を一定に保つように制御することを指し得る。パルス幅変調(PulseWidth Modulation、PWM)の電力調整ユニットである電力調整ユニット14を例とすると、PWM制御信号の周波数及びデューティ比を一定に保つ場合、第2アダプタ10の出力電圧及び出力電流は安定に保持され得る。
本発明の実施形態に係る第2アダプタは、電圧フィードバックユニット及び電流フィードバックユニットの両方を含む。ここで、電圧フィードバックユニット、電力調整ユニット及び電力変換ユニットは、第2アダプタの出力電圧を閉ループ制御するためのハードウェア回路、すなわちハードウェア形の電圧フィードバックループを構成する。電流フィードバックユニット、電力調整ユニット及び電力変換ユニットは、第2アダプタの出力電流を閉ループ制御するためのハードウェア回路、すなわちハードウェア形の電流フィードバックループを構成する。二重ループフィードバック制御に基づいて、本発明の実施形態に係る電力調整ユニットは、電圧フィードバック信号及び電流フィードバック信号により提供したフィードバック情報を考慮して、第2アダプタの出力電圧及び第2アダプタの出力電流のいずれか一方が目標値に達した場合、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を安定化させる。換言すれば、本発明の実施形態において、第2アダプタの出力電圧及び出力電流のいずれか一方が目標値に達すると、電力調整ユニットは、この事情を直ちに感知して即時に応答することにより、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を安定させ、充電過程の安全性を向上させる。
定電圧モードを例として、電圧フィードバックループは、主として第2アダプタの出力電圧を定電圧モードに対応する電圧に調整する役割を果たす一方、電流フィードバックループは、第2アダプタの出力電流が目標電流(このときの目標電流は、定電圧モードで許容される最大出力電流であり得る)に達したか否かを検出し、第2アダプタの出力電流が目標電流に達すると、電力調整ユニットが電流フィードバックループによってこの事情を直ちに感知し、第2アダプタの出力電流を即時に安定化してその更なる増加を防止するという役割を果たすことができる。同様に、定電流モードにおいて、電流フィードバックループは、第2アダプタの出力電流を定電流モードに対応する電流に調整する役割を果たす一方、電圧フィードバックループは、第2アダプタの出力電圧が目標電圧(このときの目標電圧は、定電流モードで許容される最大出力電圧であり得る)に達したか否かを検出し、出力電圧が目標電圧に達すると、電力調整ユニットが電圧フィードバックループによってこの事情を直ちに感知し、第2アダプタの出力電圧を即時に安定化してその更なる増加を防止するというという役割を果たすことができる。
電圧フィードバック信号及び電流フィードバック信号とは、電圧フィードバック信号及び電流フィードバック信号の信号タイプを限定するものではなく、それぞれのフィードバック対象が異なることを指す。具体的に、電圧フィードバック信号は、第2アダプタの出力電圧をフィードバックするためのものであり、電流フィードバック信号は、第2アダプタの出力電流をフィードバックするものであり得るが、電圧フィードバック信号及び電流フィードバック信号はいずれも電圧信号であってもよい。
目標電圧は、所定の固定値であってもよく、調整可能な変数であってもよい。いくつかの実施形態において、第2アダプタ10は、実際のニーズに応じて、特定の調整回路により目標電圧の電圧値を調整することができる。例えば、被充電装置(端末)は、第2アダプタに目標電圧の調整インストラクションを送信し、第2アダプタ10は、当該目標電圧の調整インストラクションによって目標電圧の電圧値を調整することができる。別の例として、第2アダプタ10は、被充電装置からバッテリの状態情報を受信し、バッテリの状態に応じて目標電圧の電圧値をリアルタイムで調整することができる。同様に、目標電流は、所定の固定値であってもよく、調整可能な変数であってもよい。いくつかの実施形態において、第2アダプタ10は、実際のニーズに応じて、特定の調整回路を通じて目標電流の電圧値を調整することができる。例えば、被充電装置(端末)は、第2アダプタ10に目標電流の調整インストラクションを送信し、第2アダプタ10は、当該目標電流の調整インストラクションによって目標電流の電圧値を調整することができる。別の例として、第2アダプタ10は、被充電装置からバッテリの状態情報を受信し、バッテリの状態に応じて目標電流の電流値をリアルタイムで調整することができる。
本発明の実施形態で使用された被充電装置は、「通信端末」(又は「端末」に略称する)であってもよく、有線回線接続(例えば、公衆交換電話網(publicswitched telephone network、PSTN)、ディジタル加入者線(digitalsubscriber line、DSL)、デジタルケーブル、直接接続ケーブル(direct connection cable)、及び/又は別のデータ接続/ネットワーク)及び/又は無線インタフェース(例えば、セルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(wirelesslocal area network、WLAN)、携帯型デジタルビデオ放送(digital video broadcastinghandheld、DVB−H)ネットワークのようなデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、振幅変調−周波数変調(amplitudemodulation-frequency modulation、AM−FM)放送送信機、及び/又は別の通信端末に対する無線インタフェース)を介して通信信号を受信/送信するように構成された装置を含むが、これらに限定されない。無線インタフェースを介して通信するように構成された通信端末は、「無線通信端末」、「無線端末」及び/又は「移動端末」とも呼ばれ得る。移動端末の例示として、衛星又は携帯電話機(cellulartelephone)と、セルラー無線電話機、データ処理、ファクス及びデータ通信機能が組み込まれたパーソナル通信システム(personalcommunication system、PCS)端末と、無線電話機、ページャ、インターネット/イントラネットへのアクセス、ウェブブラウザ、オーガナイザ、カレンダ及び/又は全地球測位システム(global positioningsystem、GPS)受信機を備える携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)と、通常のラップトップ及び/又はパームトップ受信機又は無線電話通信装置(トランシーバ)を備える他の電子デバイスを含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、上記第2アダプタ10は、第2アダプタ10の知能程度を向上させるために、充電過程を制御するように構成された制御ユニット(図23におけるMCUを参照する)を含んでもよい。具体的に、上記制御ユニットは、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、被充電装置(例えば、端末)のインストラクション又は状態情報(上記状態情報は、被充電装置バッテリの現在の電圧及び/又は被充電装置の温度などの状態情報を指し得る)を取得して、被充電装置(例えば、端末)のインストラクション又は状態信号に基づいて第2アダプタ10の被充電装置(例えば、端末)に対する充電過程を制御するように構成されている。いくつかの実施形態において、上記制御ユニットはマイクロ制御ユニット(Microcontroller Unit、MCU)であってもよいが、本発明の実施形態はこれに限定されず、他の種類のチップ又は回路であってもよい。
いくつかの実施形態において、第2アダプタ10は充電インタフェース(図19Aの充電インタフェース191を参照する)を含んでもよいが、本発明の実施形態において、充電インタフェースのタイプは、特に限定されず、例えば、ユニバーサルシリアルバス(UniversalSerial Bus、USB)インタフェースであってもよく、上記USBインタフェースは、標準USBインタフェースであってもよく、microUSBインタフェースであってもよく、Type−Cインタフェースであってもよい。
第2アダプタ10の充電モード又は機能は、目標電圧及び目標電流の選択に相関する。第2アダプタ10の異なる充電モード又は機能によって、目標電圧及び目標電流の値も異なる。以下、定電圧モード及び定電流モードをそれぞれ例として詳しく説明する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタ10は、定電圧モードである第1充電モード(すなわち、第2アダプタ10は、第1充電モードで動作して被充電装置(例えば、端末)を充電することができる)で動作可能である。定電圧モードにおいて、第2アダプタ10の目標電圧は、定電圧モードが対応する電圧である。目標電流は、第2アダプタ10が定電圧モードで許容される最大出力電流である。電力調整ユニット14は、具体的に、電圧フィードバック信号に基づいて第2アダプタ10の出力電圧を定電圧モードに対応する電圧に調整し、電流フィードバック信号が第2アダプタ10の出力電流が第2アダプタ10の定電圧モードで許容される最大出力電流に達したことを示す場合、第2アダプタ10の出力電流が第2アダプタ10の定電圧モードで許容される最大出力電流を超えないように制御するように構成されている。
定電圧モードにおいて、第2アダプタ10の出力電圧が、ある固定電圧値に調整され、上述した定電圧モードに対応する電圧は当該固定電圧値である。例えば、定電圧モードにおいて、第2アダプタ10の出力電圧が5Vである場合、定電圧モードに対応する電圧は5Vである。
本発明の実施形態において、目標電圧は定電圧モードに対応する電圧に設定され、目標電流は定電圧モードで第2アダプタが許容される最大出力電流に設定される。このようにして、第2アダプタは、電圧フィードバックループに基づいて第2アダプタの出力電圧を定電圧モードに対応する電圧に速やかに調整し、被充電装置(例えば、端末)に対して定電圧充電を行うことができる。定電圧充電過程において、第2アダプタの出力電流(すなわち、負荷電流)が第2アダプタの許容される最大出力電流に達すると、第2アダプタは、電流フィードバックループによりこの事情を直ちに感知し、即時に第2アダプタの出力電流の更なる増加を阻止することができ、充電故障の発生を防止し、負荷電流に対する第2アダプタの応答能力を向上させる。
例えば、定電圧モードにおいて、定電圧モードに対応する固定電圧値が5Vである場合、第2アダプタの出力電流は、一般的に100mA〜200mAの間に維持される。この場合、目標電圧は固定電圧値(例えば、5V)に設定され、目標電流は500mA又は1Aに設定され得る。第2アダプタの出力電流が当該目標電流に対応する電流値まで増加すると、電力調整ユニット14は、電流フィードバックループにより、この事情を直ちに感知して第2アダプタの出力電流の更なる増加を阻止する。
図1Bに示すように、上述した実施形態に基づいて、電力変換ユニット11は、一次整流ユニット15と、変圧器16と、二次整流ユニット17と、二次フィルタユニット18とを含んでもよい。上記一次整流ユニット15は、脈動波形の電圧を上記変圧器16に直接出力する。
従来技術において、電力変換ユニットは、一次側に位置する整流ユニット及びフィルタユニットと、二次側に位置する整流ユニット及びフィルタユニットとを含む。一次側に位置する整流ユニット及びフィルタユニットは、一次整流ユニット及び一次フィルタユニットとも呼ばれ得る。二次側に位置する整流ユニット及びフィルタユニットは、二次整流ユニット及び二次フィルタユニットとも呼ばれ得る。一次フィルタユニットは、一般的に、フィルタリングのために液体アルミニウム電解コンデンサを使用するが、液体アルミニウム電解コンデンサの体積が比較的大きいため、アダプタの体積の増大をもたらす。
本発明の実施形態において、電力変換ユニット11は、一次整流ユニット15、変圧器16、二次整流ユニット17、及び二次フィルタユニット18を含み、上記一次整流ユニット15は、脈動波形の電圧を上記変圧器16に直接出力する。換言すれば、本発明の実施形態に係る電力変換ユニット11は、一次フィルタユニットを備えないので、第2アダプタ10の体積を大幅に減少させ、第2アダプタ10をより便利に携帯することができる。二次フィルタユニット18は、主に、固体アルミニウム電解コンデンサに基づいてフィルタリングする。電力変換ユニット11から一次フィルタユニットを取り除いた後、固体アルミニウム電解コンデンサの負荷容量が限られるが、ハードウェア形の電流フィードバックループが存在するため、負荷電流の変化に即時に応答することができ、第2アダプタの過大な出力電流による充電故障を防止することができる。
一次フィルタユニットが取り除かれた上記の解決策において、第2アダプタ10の定電圧モードで許容される最大出力電流は、二次フィルタユニットにおけるキャパシタ容量に基づいて決定され得る。例えば、二次フィルタユニットにおけるキャパシタ容量に基づいて、当該二次フィルタユニットが耐えれる最大負荷電流が500mA又は1Aであると決定した場合、目標電流を500mA又は1Aに設定することにより、第2アダプタの出力電流が目標電流を超えたことによる充電故障を防止することができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタ10は、定電流モードである第2充電モード(すなわち、第2アダプタ10は、第2充電モードで動作して被充電装置(例えば、端末)を充電することができる)で動作可能である。定電流モードにおいて、目標電圧は、第2アダプタ10が定電流モードで許容される最大出力電圧であり、目標電流は、定電流モードに対応する電流である。電力調整ユニット14は、具体的に、電流フィードバック信号に基づいて第2アダプタ10の出力電流を定電流モードに対応する電流に調整し、電圧フィードバック信号が第2アダプタ10の出力電圧が第2アダプタ10の定電流モードで許容される最大出力電圧に達したことを示す場合、第2アダプタ10の出力電圧が第2アダプタ10の定電流モードで許容される最大出力電圧を超えないように制御するように構成されている。
本発明の実施形態において、目標電流は定電流モードに対応する電流に設定され、目標電圧は定電流モードで第2アダプタが許容される最大出力電圧に設定される。このようにして、第2アダプタは、電流フィードバックループに基づいて第2アダプタの出力電流を定電流モードに対応する電流に調整して被充電装置(例えば、端末)を充電することができる。充電過程において、第2アダプタの出力電圧が第2アダプタの許容される最大出力電圧に達すると、第2アダプタは、電圧フィードバックループによりこの事情を直ちに感知し、即時に第2アダプタの出力電圧の更なる増加を阻止することができ、充電故障の発生を防止することができる。
任意選択で、図2に示すように、上述したいずれかの実施形態に基づいて、第2アダプタ10は、第1調整ユニット21をさらに含んでもよい。第1調整ユニット21は、電圧フィードバックユニット12に接続され、目標電圧の値を調整するように構成されている。
本発明の実施形態では、実際のニーズに応じて第2アダプタの出力電圧を調整可能な第1調整ユニットが導入され、第2アダプタの知能程度を向上させる。例えば、第2アダプタ10は、第1充電モード又は第2充電モードで動作可能であり、第1調整ユニット21は、第2アダプタ10の現在使用されている第1充電モード又は第2充電モードに応じて目標電圧の値の調整を実行することができる。
任意選択で、図2の実施形態に基づいて、図3に示すように、電圧フィードバックユニット12は、電圧サンプリングユニット31及び電圧比較ユニット32を含んでもよい。電圧サンプリングユニット31は、入力端が電力変換ユニット11に接続され、第2アダプタ10の出力電圧をサンプリングして第1電圧を得るように構成されている。電圧比較ユニット32は、入力端が電圧サンプリングユニット31の出力端に接続され、第1電圧と第1基準電圧とを比較して、第1電圧と第1基準電圧との比較結果に基づいて電圧フィードバック信号を生成するように構成されている。第1調整ユニット21は、電圧比較ユニット32に接続され、電圧比較ユニット32に第1基準電圧を供給し、第1基準電圧の値を調整することにより目標電圧の値を調整する目的を実現することができる。
なお、本発明の実施形態における第1電圧は、第2アダプタの出力電圧に対応するか、又は第2アダプタの現在の出力電圧の大きさを示すように構成される。また、本発明の実施形態における第1基準電圧は、目標電圧に対応するか、又は目標電圧の大きさを示すように構成される。
いくつかの実施形態において、第1電圧が第1基準電圧より小さい場合、電圧比較ユニットは、第2アダプタの出力電圧が目標電圧に達しないことを示す第1電圧フィードバック信号を生成する一方、第1電圧が第1基準電圧に等しい場合、電圧比較ユニットは、第2アダプタの出力電圧が目標電圧に達したことを示す第2電圧フィードバック信号を生成する。
本発明の実施形態において、電圧サンプリングユニット31の具体的な形態について特に限定されず、例えば、電圧サンプリングユニット31は、配線であってもよく、この場合、第1電圧が第2アダプタの出力電圧であり、第1基準電圧が目標電圧である。別の例として、電圧サンプリングユニット31は、分圧器として動作する直列接続された2つの抵抗を含んでもよく、この場合、第1電圧が、当該2つの抵抗により分圧して得られた電圧であってもよく、第1基準電圧の値が2つの抵抗の分圧比に関連付けられる。目標電圧が5Vである場合を例として、第2アダプタの出力電圧が5Vに達したときに、2つの抵抗の直列接続により分圧された後、第1電圧は0.5Vであり、第1基準電圧は0.5Vに設定され得る。
図3の実施形態における第1調整ユニット21は、様々な形態で第1基準電圧を調整することができる。以下、図4〜図6を参照しながら詳しく説明する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図4に示すように、第1調整ユニット21は、制御ユニット41及び第1ディジタル/アナログ変換器(Digital to AnalogConverter、DAC)42を含んでもよい。第1DAC42は、入力端が制御ユニット41に接続され、出力端が電圧比較ユニット32に接続されている。制御ユニット41は、第1DAC42を通じて第1基準電圧の値を調整する目的を達成する。
具体的に、制御ユニット41は、DACポートを介して第1DAC42に接続可能なMCUであってもよい。MCUは、DACポートを介してデジタル信号を出力し、且つ第1DAC42によりデジタル信号を第1基準電圧の電圧値であるアナログ信号に変換する。DACは、信号変換速度が速く、精度が高いという特性を有し、DACにより基準電圧を調整することで、第2アダプタによる基準電圧の調整速度及び制御精度を向上させることができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図5に示すように、第1調整ユニット21は、制御ユニット51及びRCフィルタユニット52を含んでもよい。RCフィルタユニット52は、入力端が制御ユニット51に接続され、出力端が電圧比較ユニット32に接続されている。制御ユニット51は、PWM信号を生成し、PWM信号のデューティ比を調整することにより、第1基準電圧の値を調整するように構成されている。
具体的に、制御ユニット51は、PWMポートを介してPWM信号を出力可能なMCUであってもよい。当該PWM信号は、RCフィルタ回路52によりフィルタリングされた後、安定したアナログ量、すなわち第1基準電圧を形成することができる。RCフィルタ回路52は、実施が容易でコストが低いという特性を有するため、比較的低いコストで第1基準電圧の調整を実現することができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図6に示すように、第1調整ユニット21は、制御ユニット61及びデジタルポテンショメータ62を含んでもよい。デジタルポテンショメータ62は、制御端が制御ユニット61に接続され、出力端が電圧比較ユニット32に接続されている。制御ユニット61は、デジタルポテンショメータ62の分圧比を調整することにより、第1基準電圧の値を調整する。
具体的に、制御ユニット61は、MCUであってもよく、MCUは、集積回路間(Inter Integrated Circuit、I2C アイ・スクウェア・シー)インタフェースを介してデジタルポテンショメータ62の制御端に接続可能であり、デジタルポテンショメータ62の分圧比を調節するように構成されている。デジタルポテンショメータ62は、高電位端がVDD、すなわち電源端であり、低電位端が接地され、出力端(調整出力端とも呼ばれる)が電圧比較ユニット32に接続され、電圧比較ユニット32に第1基準電圧を出力するように構成されている。デジタルポテンショメータは、実施が容易でコストが低く、比較的低いコストで第1基準電圧の調整を実現することができる。
任意選択で、図2の実施形態に基づいて、図7に示すように、電圧フィードバックユニット12は、分圧ユニット71及び電圧比較ユニット72を含んでもよい。分圧ユニット71は、入力端が電力変換ユニット11に接続され、所定の分圧比に基づいて第2アダプタ10の出力電圧を分圧して、第1電圧を生成するように構成されている。電圧比較ユニット72は、入力端が分圧ユニット71の出力端に接続され、第1電圧と第1基準電圧とを比較して、第1電圧と第1基準電圧との比較結果に基づいて電圧フィードバック信号を生成するように構成されている。第1調整ユニット21は、分圧ユニット71に接続され、分圧ユニット71の分圧比を調整することにより、目標電圧の電圧値を調整する。
図7の実施形態と図3〜図6の実施形態との相違点は、主として、図3〜図6の実施形態が電圧比較ユニットの基準電圧を調整することにより目標電圧の電圧値の調整を実現するが、図7の実施形態が分圧ユニット71の分圧比を調整することにより目標電圧の電圧値の調整を実現することにある。換言すれば、図7の実施形態では、第1基準電圧が固定値VREFに設定可能であり、第2アダプタの出力電圧は5Vであることが望まれる場合、第2アダプタの出力電圧が5Vであるときに分圧ユニット71の出力端の電圧がVREFに等しくなるように、分圧ユニット71の分圧比を調整することができる。同様に、第2アダプタの出力電圧は3Vであることが望まれる場合、第2アダプタの出力電圧が3Vであるときに分圧ユニット71の出力端の電圧がVREFに等しくなるように、分圧ユニット71の分圧比を調整することができる。
本発明の実施形態は、分圧ユニットにより第2アダプタの出力電圧のサンプリング及び目標電圧の電圧値の調整を実現し、第2アダプタの回路構造を簡素化する。
本発明の実施形態に係る分圧ユニット71は、様々な形態で実施可能であり、例えば、デジタルポテンショメータ、又はディスクリート抵抗、スイッチなどの素子により上記分圧及び分圧比の調整機能を実現することができる。
デジタルポテンショメータの実施形態を例として、図8に示すように、分圧ユニット71は、デジタルポテンショメータ81を含んでもよい。第1調整ユニット21は、制御ユニット82を含んでもよい。デジタルポテンショメータ81は、高電位端が電力変換ユニット11に接続され、低電位端が接地され、出力端が電圧比較ユニット72の入力端に接続されている。制御ユニット82は、デジタルポテンショメータ81の制御端に接続され、デジタルポテンショメータ81の分圧比を調整するように構成されている。
上述した電圧比較ユニット72は、様々な形態で実施可能である。いくつかの実施形態において、図9に示すように、電圧比較ユニット72は、第1オペアンプを含んでもよい。上記第1オペアンプは、第1電圧を受ける逆相入力端と、第1基準電圧を受ける同相入力端と、電圧フィードバック信号を生成する出力端とを備える。第1オペアンプは、第1誤差増幅器又は電圧誤差増幅器とも呼ばれ得る。
任意選択で、図10に示すように、上述したいずれかの実施形態に基づいて、第2アダプタ10は、電流フィードバックユニット13に接続され、目標電流の電流値を調整するように構成された第2調整ユニット101をさらに含んでもよい。
本発明の実施形態において、実際のニーズに応じて第2アダプタの出力電流を調整可能な第2調整ユニットが導入され、第2アダプタの知能程度を向上させる。例えば、第2アダプタ10は、第1充電モード又は第2充電モードで動作可能であり、第2調整ユニット101は、第2アダプタ10の現在使用されている第1充電モード又は第2充電モードに基づいて目標電流の電流値の調整を実行する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図10の実施形態に基づいて、図11に示すように、電流フィードバックユニット13は、電流サンプリングユニット111及び電流比較ユニット112を含んでもよい。電流サンプリングユニット111は、入力端が電力変換ユニット11に接続され、第2アダプタ10の出力電流をサンプリングして、第2アダプタ10の出力電流の大きさを示す第2電圧を得るように構成されている。電流比較ユニット112は、入力端が電流サンプリングユニット111の出力端に接続され、第2電圧と第2基準電圧とを比較して、第2電圧と第2基準電圧との比較結果に基づいて電流フィードバック信号を生成するように構成されている。第2調整ユニット101は、電流比較ユニット112に接続され、電流比較ユニット112に第2基準電圧を供給し、且つ第2基準電圧の電圧値を調整することにより目標電流の電流値を調整する。
なお、本発明の実施形態に係る第2電圧は、第2アダプタの出力電流に対応するもの、又は第2アダプタの出力電流の大きさを示すものである。また、本発明の実施形態に係る第2基準電圧は、目標電流に対応するもの、又は目標電流の大きさを示すものである。
具体的に、第2電圧が第2基準電圧より小さい場合、電流比較ユニットは、第2アダプタの出力電流が目標電流に達しないことを示す第1電流フィードバック信号を生成する一方、第2電圧が第2基準電圧に等しい場合、電流比較ユニットは、第2アダプタの出力電流が目標電流に達したことを示す第2電流フィードバック信号を生成する。
電流サンプリング部111は、次のようにして第2電圧を取得することができる。具体的に、電流サンプリングユニット111は、まず、第2アダプタの出力電流をサンプリングし、サンプリング電流を得て、その後、サンプリング電流の大きさに基づいてそれに対応するサンプリング電圧に変換する(サンプリング電圧値=サンプリング電流値×サンプリング抵抗)。いくつかの実施形態では、当該サンプリング電圧を直接に第2電圧とすることができる。別の実施形態では、複数の抵抗により当該サンプリング電圧を分圧した後の電圧を第2電圧とすることもできる。電流サンプリングユニット111における電流サンプリング機能は、具体的に、ガルバノメータにより実現することができる。
図11の実施形態における第2調整ユニットは、様々な形態で第2基準電圧を調整することができる。以下、図12〜図14を参照しながら詳しく説明する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図12に示すように、第2調整ユニット101は、制御ユニット121及び第2DAC122を含んでもよい。第2DAC122は、入力端が制御ユニット121に接続され、出力端が電流比較ユニット112に接続されている。制御ユニット121は、第2DAC122に通じて第2基準電圧の電圧値を調整する。
具体的に、制御ユニット121は、DACポートを介して第2DAC122に接続可能なMCUであってもよい。MCUは、DACポートを介してデジタル信号を出力し、且つ第2DAC122によりデジタル信号をアナログ信号に変換する。そのアナログ信号は、第1基準電圧の電圧値である。DACは、信号変換速度が速く、精度が高いという特性を有し、DACにより基準電圧を調整することで、第2アダプタによる基準電圧の調整速度及び制御精度を向上させることができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図13に示すように、第2調整ユニット101は、制御ユニット131及びRCフィルタユニット132を含んでもよい。RCフィルタユニット132は、入力端が制御ユニット131に接続され、出力端が電流比較ユニット112に接続されている。制御ユニット131は、PWM信号を生成し、PWM信号のデューティ比を調整することにより、第2基準電圧の電圧値を調整するように構成されている。
具体的に、制御ユニット131は、PWMポートを介してPWM信号を出力可能なMCUであってもよい。当該PWM信号は、RCフィルタ回路132によりフィルタリングされた後、安定したアナログ量、すなわち第2基準電圧を形成することができる。RCフィルタ回路132は、実施が容易でコストが低いという特性を有するため、比較的低いコストで第2基準電圧の調整を実現することができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図14に示すように、第2調整ユニット101は、制御ユニット141及びデジタルポテンショメータ142を含んでもよい。デジタルポテンショメータ142は、制御端が制御ユニット141に接続され、出力端が電流比較ユニット112に接続されている。制御ユニット141は、デジタルポテンショメータ142の分圧比を調整することにより、第2基準電圧の電圧値を調整する。
いくつかの実施形態において、制御ユニット141は、MCUであってもよい。MCUは、I2Cインタフェースを介してデジタルポテンショメータ142の制御端に接続可能である、デジタルポテンショメータ142の分圧比を調節するように構成されている。デジタルポテンショメータ142は、高電位端がVDD、すなわち電源端であり、低電位端が接地され、出力端(調整出力端とも呼ばれる)が電圧比較ユニット112に接続され、電流比較ユニット112に第2基準電圧を出力するように構成されている。デジタルポテンショメータは、実施が容易でコストが低く、比較的低いコストで第2基準電圧の調整を実現することができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図10実施形態に基づいて、図15に示すように、電流フィードバックユニット13は、電流サンプリングユニット151、分圧ユニット152及び電流比較ユニット153を含んでもよい。電流サンプリングユニット151は、入力端が電力変換ユニット11に接続され、第2アダプタ10の出力電流をサンプリングして、第2アダプタ10の出力電流の大きさを示す第3電圧を得るように構成されている。分圧ユニット152は、入力端が電流サンプリングユニット151の出力端に接続され、所定の分圧比に基づいて第3電圧を分圧して、第2電圧を生成するように構成されている。電流比較ユニット153は、入力端が分圧ユニット152の出力端に接続され、第2電圧と第2基準電圧とを比較して、第2電圧と第2基準電圧との比較結果に基づいて電流フィードバック信号を生成するように構成されている。第2調整ユニット101は、分圧ユニット152に接続され、分圧ユニット152の分圧比を調整することにより、目標電流の電流値を調整する。
図15の実施形態と図11〜図14の実施形態との相違点は、主として、図11〜図14の実施形態が電流比較ユニットの基準電圧を調整することにより目標電流の電流値の調整を実現するが、図15の実施形態が分圧ユニット152の分圧比を調整することにより目標電流の電流値の調整を実現することにある。換言すれば、図15の実施形態では、第2基準電圧が固定値VREFに設定可能であり、第2アダプタの出力電流は300mVであることが望まれる場合、第2アダプタの出力電流が300mVであるときに分圧ユニット152の出力端の電圧がVREFに等しくなるように、分圧ユニット152の分圧比を調整することができる。同様に、第2アダプタの出力電流は500mVであることが望まれる場合、第2アダプタの出力電流が500mVであるときに分圧ユニット152の出力端の電圧がVREFに等しくなるように、分圧ユニット152の分圧比を調整することができる。
本発明の実施形態に係る分圧ユニット152は、様々な形態で実施可能であり、例えば、デジタルポテンショメータ、又はディスクリート抵抗、スイッチなどの素子により上記分圧及び分圧比の調整機能を実現することができる。
デジタルポテンショメータの実施形態を例として、図16に示すように、分圧ユニット152は、デジタルポテンショメータ161を含み、第2調整ユニット101は、制御ユニット162を含む。デジタルポテンショメータ161は、高電位端が電流サンプリングユニット151の出力端に接続され、低電位端が接地され、出力端が電流比較ユニット153の入力端に接続されている。制御ユニット162は、デジタルポテンショメータ161の制御端に接続され、デジタルポテンショメータ161の分圧比を調整するように構成されている。
上述した制御ユニットは、1つの制御ユニットであってもよく、複数の制御ユニットであってもよい。いくつかの実施形態において、上述した第1調整ユニット及び第2調整ユニットにおける制御ユニットは、同一の制御ユニットである。
上述した電流比較ユニット153は、様々な形態で実施可能である。いくつかの実施形態において、図17に示すように、電流比較ユニット153は、第2オペアンプを含んでもよい。上記第2オペアンプは、第2電圧を受ける逆相入力端と、第2基準電圧を受ける同相入力端と、電流フィードバック信号を生成する出力端とを備える。第2オペアンプは、第2誤差増幅器又は電流誤差増幅器とも呼ばれ得る。
以上、図1〜図17を参照しながら、電圧フィードバックユニット12及び電流フィードバックユニット13の実施形態と、電圧フィードバックユニット12に対応する目標電圧及び電流フィードバックユニット13に対応する目標電流の調整形態について詳しく説明した。以下、図18を参照しながら、電力調整ユニット14の実施形態を詳しく説明する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図18に示すように、電圧フィードバックユニット12は、電圧フィードバック信号を出力するように構成された出力端を備える第1オペアンプ(図18に図示せず、具体的に図9を参照する)を含んでもよい。電流フィードバックユニット13は、電流フィードバック信号を出力するように構成された出力端を備える第2オペアンプ(図18に図示せず、具体的に図17を参照する)を含んでもよい。電力調整ユニット14は、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、光電結合ユニット181、及びPWM制御ユニット182を含んでもよい。電圧フィードバックユニット12の第1オペアンプの出力端(図9を参照して、第1オペアンプの出力端は、電圧フィードバック信号を出力するように構成されている)は、第1ダイオードD1のカソードに接続されている。第1ダイオードD1のアノードは、光電結合ユニット181の入力端に接続されている。電流フィードバックユニット13の第2オペアンプの出力端(図17を参照して、第2オペアンプの出力端は、電流フィードバック信号を出力するように構成されている)は、第2ダイオードD2のカソードに接続されている。第2ダイオードD2のアノードは、光電結合ユニット181の入力端に接続されている。光電結合ユニット181の出力端は、PWM制御ユニット182の入力端に接続されている。PWM制御ユニット182の出力端は、電力変換ユニット11に接続されている。
なお、本明細書における第1オペアンプは、同一のオペアンプを指し得る。同様に、本明細書における第2オペアンプは、同一のオペアンプを指し得る。
具体的に、本実施形態において、第1オペアンプから出力された電圧信号は電圧フィードバック信号であり、第2オペアンプから出力された電圧信号は電流フィードバック信号である。第1オペアンプから出力された電圧信号が0である場合には、第2アダプタの出力電圧が目標電圧に達したことを示す一方、第2オペアンプ出力の電圧信号が0である場合には、第2アダプタの出力電流が目標電流に達したことを示す。第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2は、逆並列に接続された2つのダイオードである。第1オペアンプ及び第2オペアンプのいずれか一方から出力された電圧信号が0である場合には、図18におけるフィードバックポイントの電圧が約0である(ダイオードを導通させるために一定の電圧差が必要であるので、フィードバックポイントの実際の電圧が0よりわずかに大きな値であり、例えば、0.7Vであり得る)。この場合、光電結合ユニット181は、安定状態で動作し、PWM制御ユニット182に安定した電圧信号を出力する。その後、PWM制御ユニット182は、デューティ比が一定のPWM制御信号を生成し、電力変換ユニット11により第2アダプタの出力電圧及び出力電流を安定化させる。換言すれば、第2アダプタの出力電圧及び出力電流のいずれか一方が目標値に達したときに,逆並列に接続された第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2は、この事情を直ちに感知して、さらに第2アダプタの出力電圧及び出力電流を安定させる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタ10は、第1充電モード及び第2充電モードで動作可能であり、第2充電モードにおける被充電装置(例えば、端末)に対する充電速度が第1充電モードにおける被充電装置(例えば、端末)に対する充電速度より速い。換言すれば、第1充電モードで動作する第2アダプタ10と比べて、第2充電モードで動作する第2アダプタ10は、同じ容量の被充電装置(例えば、端末)におけるバッテリを満充電するのに要する時間が短くなる。
第2アダプタ10は、制御ユニットを含む。第2アダプタ10が被充電装置(例えば、端末)と接続される過程において、制御ユニットは、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードの充電過程を制御する。上記制御ユニットは、上述したいずれかの実施形態における制御ユニットであってもく、例えば、第1調整ユニットにおける制御ユニットであってもよく、第2調整ユニットにおける制御ユニットであってもよい。
第1充電モードは、通常充電モードであり、第2充電モードは、急速充電モードであり得る。上記通常充電モードとは、第2アダプタから比較的小さな電流値(一般的に、2.5A未満)を出力するか、又は比較的小さな電力(一般的に、15W未満)で被充電装置(例えば、端末)におけるバッテリを充電することを指す。通常充電モードにおいて、大容量バッテリ(例えば、3000mAh容量のバッテリ)を満充電しようとすると、一般的に、数時間が必要である。一方、急速充電モードにおいて、第2アダプタから比較的大きな電流(一般的に、2.5Aを超え、例えば4.5A、5A及びそれ以上)を出力するか、又は比較的大きな電力(一般的に、15W以上)で被充電装置(例えば、端末)におけるバッテリを充電する。通常充電モードと比べて、第2アダプタは、急速充電モードで同じ容量のバッテリを満充電するのに要する充電時間が明らかに短縮し、充電速度が速くなることができる。
本発明の実施形態では、第2アダプタの制御ユニットと被充電装置(例えば、端末)との通信内容、及び制御ユニットが第2アダプタの第2充電モードにおける出力を制御する形態について特に限定されない。例えば、制御ユニットは、被充電装置(例えば、端末)と通信し、被充電装置(例えば、端末)におけるバッテリの現在の電圧又は現在の電気量を交換し、かつバッテリの現在の電圧又は現在の電気量に基づいて第2アダプタの出力電圧又は出力電流を調整することができる。以下、具体的な実施形態を参照しながら、制御ユニットと被充電装置(例えば、端末)との間の通信内容、及び制御ユニットが第2充電モードにおける第2アダプタの出力を制御する形態について、詳しく説明する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードにおける第2アダプタの出力を制御することは、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2アダプタと被充電装置(例えば、端末)との間の充電モードをネゴシエーションすることを含んでもよい。
本発明の実施形態において、第2アダプタは、第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を無差別に急速充電することではなく、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行って、第2アダプタが第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を急速充電できるか否かをネゴシエーションすることで、充電過程の安全性を向上させることができる。
具体的に、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2アダプタと被充電装置(例えば、端末)との間の充電モードをネゴシエーションすることは、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)に第1インストラクションを送信することと、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)から送信した、上記第1インストラクションに対する返答インストラクションを受信することと、被充電装置(例えば、端末)が第2充電モードを動作可能にすることに同意する場合、制御ユニットが、第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を充電することとを含んでもよい。ここで、第1インストラクションは、被充電装置(例えば、端末)が第2充電モードを動作可能にするか否かを問い合わせるように構成されており、返答インストラクションは、被充電装置(例えば、端末)が、第2充電モードを動作可能にすることに同意するか否かを示すように構成されている。
本発明の実施形態における上記の説明は、第2アダプタ(又は第2アダプタの制御ユニット)と被充電装置(例えば、端末)との主従関係を限定するものではない。換言すれば、制御ユニットと被充電装置(例えば、端末)のうちのいずれか一方は、マスタデバイス(master device)として双方向通信セッションを開始し得ることに対して、他方は、スレーブデバイス(slavedevice)としてマスタデバイスによって開始された通信について第1応答又は第1返答を行うことができる。可能な実施形態として、マスタデバイス及びスレーブデバイスの役割は、通信プロセスにおいて、アースに対する第2アダプタ側のレベルとアースに対する被充電装置(例えば、端末)側のレベルとを比較することにより確認され得る。
本発明の実施形態において、第2アダプタ(又は第2アダプタの制御ユニット)と被充電装置(例えば、端末)との間の双方向通信の具体的な実施形態は限定されない。すなわち、第2アダプタ(又は第2アダプタの制御ユニット)と被充電装置(例えば、端末)のうちのいずれか一方は、マスタデバイスとして通信セッションを開始することに対して、他方は、スレーブデバイスとしてマスタデバイスによって開始された通信セッションに対して第1応答又は第1返答を行うとともに、マスタデバイスは、上記スレーブデバイスによる第1応答又は第1返答に対して第2応答を行うと、マスタデバイスとスレーブデバイスとの間で充電モードネゴシエーションプロセスの1サイクルが完了したとみなされる。可能な実施形態では、マスタデバイスとスレーブデバイスとの間で複数サイクルの充電モードネゴシエーションが完了した後、マスタデバイスとスレーブデバイスとの間の充電動作を行うことで、ネゴシエーション後の充電過程の実行安全性、信頼性を確保する。
マスタデバイスが、通信セッションに対する上記スレーブデバイスの第1応答又は第1返答に応じて第2応答を行い得る1つの形態として、マスタデバイスは、通信セッションに対する上記スレーブデバイスの第1応答又は第1返答を受信し、受信された上記スレーブデバイスの第1応答又は第1返答に対応する第2応答を行うことができる。例示として、マスタデバイスは、所定の時間内に、通信セッションに対する上記スレーブデバイスの第1応答又は第1返答を受信した場合、上記スレーブデバスの第1応答又は第1返答に対応する第2応答を次のようにして行う。具体的には、マスタデバイスとスレーブデバイスとは、充電モードネゴシエーションの1サイクルが完了した後、ネゴシエーション結果によって、第1充電モード又は第2充電モードで充電操作を実行し、すなわち第2アダプタがネゴシエーション結果によって第1充電モード又は第2充電モードで動作して被充電装置(例えば、端末)を充電する。
マスタデバイスが、通信セッションに対する上記スレーブデバイスの第1応答又は第1返答に応じて第2応答を行い得る別の形態として、マスタデバイスは、所定の時間内に、通信セッションに対する上記スレーブデバイスの第1応答又は第1返答を受信しなくても、上記スレーブデバイスの第1応答又は第1返答に対応する第2応答を行う。例示として、マスタデバイスは、所定の時間内に、通信セッションに対する上記スレーブデバイスの第1応答又は第1返答を受信しなくても、上記スレーブデバイスの第1応答又は第1返答に対応する第2応答を次のようにして行う。具体的には、マスタデバイスとスレーブデバイスとは、充電モードネゴシエーションの1サイクルが完了した後、第1充電モードで充電操作を実行し、すなわち第2アダプタが第1充電モードで被充電装置(例えば、端末)を充電する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、被充電装置(例えば、端末)がマスタデバイスとして通信セッションを開始し、第2アダプタ(又は第2アダプタの制御ユニット)がスレーブデバイスとしてマスタデバイスによって開始された通信セッションに対して第1応答又は第1返答を行った後、被充電装置(例えば、端末)は、第2アダプタの第1応答又は第1返答に対応する第2応答を行うことなく、第2アダプタ(又は第2アダプタの制御ユニット)と被充電装置(例えば、端末)との間で充電モードネゴシエーションプロセスの1サイクルが完了したとみなされる。さらに、第2アダプタは、ネゴシエーション結果によって第1充電モード又は第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を充電することができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、制御ユニットが被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードにおける第2アダプタの出力を制御することは、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電圧を決定することと、制御ユニットが、目標電圧の電圧値が第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電圧に等しくなるように、目標電圧の電圧値を調整することとを含んでもよい。
具体的に、制御ユニットが被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電圧を決定することは、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)に第2インストラクションを送信することと、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)から送信された第2インストラクションの返答インストラクションを受信することとを含んでもよい。ここで、第2インストラクションは、第2アダプタの出力電圧が被充電装置(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧にマッチするか否かを問い合わせるように構成されており、第2インストラクションの返答インストラクションは、第2アダプタの出力電圧がバッテリの現在の電圧にマッチするか、又はバッテリの現在の電圧より高い若しくは低いかを示すように構成されている。代替的に、第2インストラクションは、第2アダプタの現在の出力電圧が第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電圧として適切であるか否かを問い合わせるように構成され得る。第2インストラクションの返答インストラクションは、第2アダプタの出力電圧が適切であるか、又は高い若しくは低いかを示すように構成され得る。第2アダプタの現在の出力電圧がバッテリの現在の電圧にマッチすること、又は第2アダプタの現在の出力電圧が第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電圧として適切であることは、第2アダプタの現在の出力電圧がバッテリの現在の電圧よりわずかに高く、かつ第2アダプタの出力電圧とバッテリの現在の電圧との間の差が所定の範囲(一般的に、数百mV)にあることを指し得る。
任意選択で、いくつかの実施形態において、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードにおける第2アダプタの出力を制御することは、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電流を決定することと、制御ユニットが、目標電流の電流値が第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電流に等しくなるように、目標電流の電流値を調整することとを含んでもよい。
具体的に、制御ユニットが被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電流を決定することは、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)に第3インストラクションを送信することと、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)から送信された第3インストラクションの返答インストラクションを受信することと、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)によって現在サポートされている最大充電電流に基づいて、第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電流を決定することとを含んでもよい。ここで、第3インストラクションは、被充電装置(例えば、端末)によって現在サポートされている最大充電電流を問い合わせるように構成されており、第3インストラクションの返答インストラクションは、被充電装置(例えば、端末)によって現在サポートされている最大充電電流を示すように構成されている。なお、制御ユニットは、様々な形態で、被充電装置(例えば、端末)によって現在サポートされている最大充電電流に基づいて、第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電流を決定することができる。例えば、第2アダプタは、被充電装置(例えば、端末)によって現在サポートされている最大充電電流を、第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電流として決定してもよく、被充電装置(例えば、端末)によって現在サポートされている最大充電電流及びそれ自身の電流出力能力などの要因を考慮したうえで、第2充電モードにおける第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電流を決定してもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードにおける第2アダプタの出力を制御することは、第2アダプタが第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を充電する過程において、制御ユニットが被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードで第2アダプタの出力電流を調整することを含んでもよい。
具体的に、制御ユニットが被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2アダプタの出力電流を調整することは、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)に第4インストラクションを送信することと、制御ユニットが、第2アダプタから送信された第4インストラクションの返答インストラクションを受信することと、制御ユニットが、バッテリの現在の電圧に応じて第2アダプタの出力電流を調整することとを含んでもよい。ここで、第4インストラクションは、被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧を問い合わせるように構成されており、第4インストラクションの返答インストラクションは、バッテリの現在の電圧を示すように構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図19Aに示すように、第2アダプタ10は、充電インタフェース191を含む。さらに、いくつかの実施形態において、第2アダプタ10における制御ユニット(如図23におけるMCU)は、充電インタフェース191におけるデータ線192を介して、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、制御ユニットが被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、第2充電モードで第2アダプタの出力を制御することは、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、充電インタフェースに接触不良を生じたか否かを判定することを含んでもよい。
具体的に、制御ユニットが被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行うことにより、充電インタフェースに接触不良を生じたか否かを判定することは、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)に第4インストラクションを送信することと、制御ユニットが、被充電装置(例えば、端末)から送信された第4インストラクションの返答インストラクションを受信することと、制御ユニットが、第2アダプタの出力電圧及び被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧に基づいて充電インタフェースに接触不良を生じたか否かを判定することを含んでもよい。ここで、第4インストラクションは、被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧を問い合わせるように構成されており、第4インストラクションの返答インストラクションは、被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧を示すように構成されている。例えば、制御ユニットは、第2アダプタの出力電圧と被充電装置(例えば、端末)の現在の電圧との電圧差が所定の電圧閾値より高いと判定した場合、電圧差を第2アダプタから出力された現在の電流値で除算したインピーダンスが所定のインピーダンス閾値より大きいことを表し、すなわち充電インタフェースに接触不良が発生したと判定することができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、充電インタフェースにおける接触不良は、被充電装置(例えば、端末)により判定することができる。具体的に、その判定は、被充電装置(例えば、端末)が制御ユニットに第6インストラクションを送信することと、被充電装置(例えば、端末)が制御ユニットから送信された第6インストラクションの返答インストラクションを受信することと、被充電装置(例えば、端末)が、被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧及び第2アダプタの出力電圧に基づいて、充電インタフェースに接触不良を生じたか否かを判定することとを含む。ここで、第6インストラクションは、第2アダプタの出力電圧を問い合わせるように構成されており、第6インストラクションの返答インストラクションは、第2アダプタの出力電圧を示すように構成されている。被充電装置(例えば、端末)が充電インタフェースに接触不良を生じたと判定した後、被充電装置(例えば、端末)は、充電インタフェースに接触不良を生じたことを示す第5インストラクションを制御ユニットに送信する。制御ユニットは、第5インストラクションを受信した後、第2アダプタが第2充電モードを終了するように第2アダプタを制御する。
以下、図19Bを参照しながら、第2アダプタにおける制御ユニットと被充電装置(例えば、端末)との間の通信プロセスをさらに詳しく説明する。図19Bの例は、当業者が本発明の実施形態を理解させるためのものに過ぎず、本発明の実施形態を例示した具体的な数値又は具体的なシナリオに制限するものではないことが注意されるべきである。当業者が図19Bに記載された例示に基づいて行う様々な同等の修正又は変更は、本発明の実施形態に係る範囲に属することは明らかである。
図19Bに示すように、第2充電モードで第2アダプタの出力により被充電装置(例えば、端末)を充電する過程、すなわち充電過程は、下記の5つの段階を含んでもよい。
<段階1>
被充電装置(例えば、端末)は、電源供給装置に接続された後、データ線D+、D−によって電源供給装置のタイプを検出することができる。電源供給装置は第2アダプタであることを検出した場合、被充電装置(例えば、端末)によって引き出された電流は、所定の電流閾値I2(例えば、1Aであり得る)より大きくてもよい。第2アダプタにおける制御ユニットは、所定の期間(例えば、連続時間T1であり得る)における第2アダプタの出力電流がI2以上であることを検出した場合、制御ユニットは、被充電装置(例えば、端末)による電源供給装置のタイプの識別が完了したとみなし、第2アダプタと被充電装置(例えば、端末)との間のネゴシエーションプロセスを開始し、被充電装置(例えば、端末)にインストラクション1(上記第1インストラクションに対応する)を送信することにより、被充電装置(例えば、端末)が第2アダプタによる2充電モードでの被充電装置(例えば、端末)の充電に同意するか否かを問い合わせる。
制御ユニットは被充電装置(例えば、端末)から送信されたインストラクション1の返答インストラクションを受信し、かつ当該インストラクション1の返答インストラクションは、被充電装置(例えば、端末)が第2アダプタによる第2充電モードでの被充電装置(例えば、端末)の充電に同意しないことを示す場合、制御ユニットは、第2アダプタの出力電流を再検出する。第2アダプタの出力電流が所定の連続期間内(例えば、連続時間T1であり得る)に相変わらずI2以上である場合、制御ユニットは、被充電装置(例えば、端末)にインストラクション1を再送信し、被充電装置(例えば、端末)が第2アダプタによる第2充電モードでの被充電装置(例えば、端末)の充電に同意するか否かを問い合わせる。制御ユニットは、被充電装置(例えば、端末)が第2アダプタによる第2充電モードでの被充電装置(例えば、端末)の充電に同意するか、又は第2アダプタの出力電流がI2以上である要件を満たさないまで、段階1の上記ステップを繰り返す。
被充電装置(例えば、端末)は、第2アダプタが第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を充電することに同意した場合、通信プロセスは第2段階へ移行する。
<段階2>
第2アダプタの出力電圧は、複数のレベル(multiple levels)を含んでもよい。制御ユニットは、被充電装置(例えば、端末)にインストラクション2(上記第2インストラクションに対応する)を送信することにより、第2アダプタの出力電圧(現在の出力電圧)が被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧にマッチするか否かを問い合わせる。
被充電装置(例えば、端末)は、制御ユニットにインストラクション2の返答インストラクションを送信することにより、第2アダプタの出力電圧が被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧にマッチするか、又はそのバッテリの現在の電圧より高い若しくは低いかを示す。インストラクション2に対する返答インストラクションは第2アダプタの出力電圧が高い若しくは低いを示すと、制御ユニットは、第2アダプタの出力電圧を1つのレベル調整し、被充電装置(例えば、端末)にインストラクション2を再送信し、第2アダプタの出力電圧が被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧にマッチするか否かを再び問い合わせる。被充電装置(例えば、端末)は第2アダプタの出力電圧が被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧にマッチすると判定するまで段階2の上記ステップを繰り返し、マッチすると判定した場合には、第3段階へ移行する。
<段階3>
制御ユニットは、被充電装置(例えば、端末)にインストラクション3(上記第3インストラクションに対応する)を送信し、被充電装置(例えば、端末)によって現在サポートされている最大充電電流を問い合わせる。被充電装置(例えば、端末)は、制御ユニットにインストラクション3の返答インストラクションを送信することにより、被充電装置(例えば、端末)によって現在サポートされている最大充電電流を示し、且つ第4段階へ移行する。
<段階4>
制御ユニットは、被充電装置(例えば、端末)によって現在サポートされている最大充電電流に応じて、第2充電モードで第2アダプタから出力された被充電装置(例えば、端末)を充電するための充電電流を決定した後、段階5、すなわち定電流充電段階へ移行する。
<段階5>
定電流充電段階に移行した後、制御ユニットは、一定の時間間隔で、被充電装置(例えば、端末)にインストラクション4(上記第4インストラクションに対応する)を送信して、被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧を問い合わせることができる。被充電装置(例えば、端末)は、制御ユニットにインストラクション4の返答インストラクションを送信することにより、被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧をフィードバックすることができる。制御ユニットは、被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧に基づいて、充電インタフェースの接触が良好か否か、及び第2アダプタの出力電流を低減する必要があるか否かを判断することができる。第2アダプタは、充電インタフェースが接触不良と判断した場合、被充電装置(例えば、端末)にインストラクション5(上記第5インストラクションに対応する)を送信することができ、第2アダプタは、第2充電モードを終了した後、リセットして段階1へ再度移行する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、段階1では、被充電装置(例えば、端末)がインストラクション1の返答インストラクションを送信するときに、インストラクション1の返答インストラクションには、被充電装置(例えば、端末)の経路インピーダンスのデータ(又は情報)を備えてもよい。被充電装置(例えば、端末)の経路インピーダンスデータは、段階5で充電インタフェースの接触が良好か否かを判断するように構成されている。
任意選択で、いくつかの実施形態において、段階2では、被充電装置(例えば、端末)は第2アダプタが第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を充電することに同意するときから、制御ユニットが第2アダプタの出力電圧を適切な充電電圧に調整するまでの時間は、一定の範囲に制御され得る。当該時間は、所定の範囲を超えると、第2アダプタ又は被充電装置(例えば、端末)は急速充電の通信プロセスに異常が生じたと判定することができ、リセットして段階1へ再度移行する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、段階2では、第2アダプタの出力電圧が被充電装置(例えば、端末)バッテリの現在の電圧高より△V(△Vは200〜500mVに設定され得る)高くなった場合、被充電装置(例えば、端末)は、制御ユニットにインストラクション2の返答インストラクションを送信することにより、第2アダプタの出力電圧が被充電装置(例えば、端末)のバッテリ電圧にマッチすることを示す。
任意選択で、いくつかの実施形態において、段階4では、第2アダプタの出力電流の調整速度は一定の範囲に制御され得、このようにして、調整速度の過大に起因する、第2充電モードで第2アダプタの出力による被充電装置(例えば、端末)の充電過程に異常の発生を防止することができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、段階5では、第2アダプタの出力電流の変化幅は、5%以内に制御され得る。
任意選択で、いくつかの実施形態において、段階5では、制御ユニットは、充電回路の経路インピーダンスをリアルタイムで監視することができる。具体的に、制御ユニットは、第2アダプタの出力電圧、出力電流、及び被充電装置(例えば、端末)からフィードバックされたバッテリの現在の電圧に基づいて、充電回路の経路インピーダンスを監視することができる。充電回路の経路インピーダンスは、被充電装置(例えば、端末)の経路インピーダンスと充電ケーブルのインピーダンスとの和より大きい場合(「充電回路の経路インピーダンス」>「被充電装置(例えば、端末)の経路インピーダンス」+「充電ケーブルのインピーダンス」)、充電インタフェースが接触不良と判断することができ、第2アダプタは、第2充電モードでの被充電装置(例えば、端末)への充電を停止する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタは、第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)への充電を動作可能にした後、制御ユニットと被充電装置(例えば、端末)との間の通信時間の間隔は、一定の範囲に制御され得、通信間隔の過小による通信プロセスにおける異常の発生を防止することができる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、充電過程の停止(又は第2アダプタによる第2充電モードでの被充電装置(例えば、端末)への充電過程の停止)は、回復可能な停止と回復不可能な停止の2種類に分けられる。
例えば、被充電装置(例えば、端末)は、バッテリの満充電又は充電インタフェースの接触不良を検出した場合、充電過程を停止して充電通信プロセスをリセットし、充電過程が段階1へ再度移行する。その後、被充電装置(例えば、端末)は、第2アダプタが第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を充電することに同意しない場合、通信プロセスが段階2へ移行しない。この場合、充電過程の停止は、回復不可能な停止とみなされ得る。
別の例として、制御ユニットと被充電装置(例えば、端末)との間に通信異常が生じる場合、充電過程を停止して充電通信プロセスをリセットし、充電過程が段階1へ再度移行する。段階1の要求を満たした後、被充電装置(例えば、端末)は、充電過程を回復させるために、第2アダプタが第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を充電することに同意する。この場合、充電過程の停止は、回復可能な停止とみなされ得る。
別の例として、被充電装置(例えば、端末)は、バッテリの異常発生を検出した場合、充電過程を停止して充電通信プロセスをリセットし、充電過程が段階1へ再度移行する。その後、被充電装置(例えば、端末)は、第2アダプタが第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を充電することに同意しない。バッテリが正常に回復してかつ段階1の要求を満たした後、被充電装置(例えば、端末)は、第2アダプタが第2充電モードで被充電装置(例えば、端末)を充電することに同意する。この場合、急速充電過程の停止は、回復可能な停止とみなされ得る。
なお、以上の図19Bに示す通信ステップ又は操作は、例示に過ぎない。例えば、段階1において、被充電装置(例えば、端末)が第2アダプタと接続された後、被充電装置(例えば、端末)と制御ユニットとの間のハンドシェイク通信は、被充電装置(例えば、端末)により開始することができる。すなわち被充電装置(例えば、端末)は、インストラクション1を送信して、制御ユニットが第2充電モードを動作可能にするか否かを問い合わせる。被充電装置(例えば、端末)は、制御ユニットが第2アダプタによる第2充電モードでの被充電装置(例えば、端末)への充電に同意することを示す制御ユニットの返答インストラクションを受信した場合、第2アダプタは、第2充電モードでの被充電装置(例えば、端末)のバッテリへの充電を開始する。
別の例として、段階5の後では、定電圧充電段階を含んでもよく。具体的に、段階5において、被充電装置(例えば、端末)は、制御ユニットにバッテリの現在の電圧をフィードバックし、バッテリの現在の電圧が定電圧充電の電圧閾値に達する場合、充電段階は、定電流充電段階から定電圧充電段階に転換する。定電圧充電段階において、充電電流は徐々に減少し、ある閾値まで低下すると、充電過程全体が終了し、被充電装置(例えば、端末)のバッテリが満充電になったことを示す。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタの出力電流は、脈動直流(一方向脈動の出力電流、脈動波形の電流、又は称蒸し饅頭状波形の電流(steamed-bun shaped current)とも呼ばれる)である。脈動直流の波形は図20に示される。
第2アダプタの出力電力の増大につれて、第2アダプタは、被充電装置(例えば、端末)におけるバッテリを充電するときに、バッテリのリチウム析出の現象を起こしやすいので、バッテリの使用寿命を低下させる。バッテリの可靠性及び安全性を向上させるために、本発明の実施形態では、第2アダプタは、脈動直流を出力するように制御される。脈動直流は、充電インタフェースにおける接点のアークの発生確率及び強度を低減し、充電インタフェースの寿命を向上させることができる。第2アダプタの出力電流は、様々な形態で脈動直流に設定され得る。例えば、第2アダプタの出力電流は、電力変換ユニット11における二次フィルタユニットを取り除き、二次電流を整流した後、そのまま出力して脈動直流を生成することによって脈動直流に設定され得る。
さらに、図21に示すように、上述したいずれかの実施形態に基づいて、第2アダプタ10は、第1充電モード及び第2充電モードで動作可能であり、第2充電モードにおける被充電装置(例えば、端末)に対する充電速度が第1充電モードにおける被充電装置(例えば、端末)に対する充電速度より速い。電力変換ユニット11は二次フィルタユニット211を含んでもよく、第2アダプタ10は制御ユニット212を含んでもよい。制御ユニット212は、二次フィルタユニット211と接続されている。第1充電モードにおいて、制御ユニット212は、二次フィルタユニット211を動作させるように制御することにより、第2アダプタ10の出力電圧の電圧値が一定に維持される。第2充電モードにおいて、制御ユニット212は、二次フィルタユニット211の動作を停止させるように制御することにより、第2アダプタ10の出力電流が脈動直流になる。
本発明の実施形態において、制御ユニットは二次フィルタユニットが動作するか否かを制御することにより、第2アダプタは、電流値が一定である通常の直流を出力することができ、出力電流値が変化する脈動直流を出力することもできるので、従来の充電モードと互換性を有する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタ10は、定電流モードであり得る第2充電モードで動作可能である。第2充電モードにおいて、第2アダプタの出力電流は、同様にリチウムセルのリチウム析出現象を減少してセルの使用寿命を向上可能な交流である。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタ10は、定電流モードであり得る第2充電モードで動作可能である。第2充電モードにおいて、第2アダプタの出力電圧及び出力電流は、被充電装置(例えば、端末)のバッテリの両端に直接印加され、バッテリに対してダイレクトチャージ(direct-charge)を行う。
具体的に、ダイレクトチャージとは、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を、変換回路によって変換することなく、被充電装置(例えば、端末)バッテリの両端に直接印加(又は直接導入)し、被充電装置(例えば、端末)のバッテリを充電することを指し得る。このようにして、ダイレクトチャージは、変換過程による電力損失を防止することができる。第2充電モードにより充電する過程において、充電回路における充電電圧又は充電電流の調整を可能にするために、第2アダプタは、インテリジェントアダプタとして設計されてもよく、このような第2アダプタによって充電電圧又は充電電流を変換することにより、被充電装置(例えば、端末)の負担を減少し、被充電装置の発熱量を低減することができる。本明細書における定電流モードとは、第2アダプタの出力電流を制御する充電モードを指し、第2アダプタの出力電流を常に一定(不変)に維持することを求めると解釈されるべきではない。実際には、第2アダプタは、定電流モードで多段定電流により充電を行うことが多い。
多段定電流充電(Multi-stage constant current charging)は、N個(Nは、2以上の整数である)の充電段階を有する。多段定電流充電は、所定の充電電流で第1段階の充電を開始することができる。上記多段定電流充電のN個の充電段階は、第1段階から第(N−1)段階まで順次に実行され、充電段階における前の充電段階から次の充電段階に移行した後、充電電流値が小さくなり、バッテリ電圧が充電終止電圧の閾値に達すると、充電段階における前の充電段階から次の充電段階に移行する。
さらに、第2アダプタの出力電流が脈動直流である場合、定電流モードは、脈動直流のピーク値又は平均値を制御する充電モード、すなわち、図22に示すように、第2アダプタの出力電流のピーク値が定電流モードに対応する電流を超えないように制御する充電モードを指し得る。また、第2アダプタの出力電流が交流である場合、定電流モードは、交流のピーク値を制御する充電モードを指し得る。
以下、具体的な例を参照しながら、本発明の実施形態をさらに詳しく説明する。図23の例は、当業者が本発明の実施形態を理解させるためのものに過ぎず、本発明の実施形態を例示した具体的な数値又は具体的なシナリオに制限するものではないことが注意されるべきである。当業者が図23に記載された例示に基づいて行う様々な同等の修正又は変更は、本発明の実施形態に係る範囲に属することは明らかである。
第2アダプタは、電力変換ユニット(上記電力変換ユニット11に対応する)を含む。図23に示すように、上記電力変換ユニットは、交流ACの入力端と、一次整流ユニット231と、変圧器T1と、二次整流ユニット232と、二次フィルタユニット233とを備えてもよい。
具体的には、交流ACの入力端に定格電流(mains current、一般的に220Vにおける交流である)を導入した後、その定格電流を一次整流ユニット231に伝送する。
一次整流ユニット231は、定格電流を第1脈動直流に変換した後、第1脈動直流を変圧器T1に伝送するように構成されている。本発明の実施形態において、一次整流ユニット231は、特に限定されず、例えば、図23に示されたフルブリッジ整流ユニット又はハーフブリッジ整流ユニットのようなブリッジ整流ユニットであってもよい。
従来のアダプタの一次側には、一次フィルタユニットを備える。一次フィルタユニットは、一般的に液体アルミニウム電解コンデンサによりフィルタリングするが、液体アルミニウム電解コンデンサの体積が比較的大きいため、アダプタの体積の増大をもたらす。本発明の実施形態に係る第2アダプタの一次側には、一次フィルタユニットを備えないので、第2アダプタの体積を大幅に減少することができる。
変圧器T1は、第1脈動直流を変圧器の一次側から二次側に結合して、第2脈動直流を得て、変圧器T1の二次巻線からその第2脈動直流を出力するように構成されている。変圧器T1は、通常の変圧器であってもよく、動作周波数が50KHz〜2MHzの高周波変圧器であってもよい。変圧器T1の一次巻線の数及び接続形態は、第2アダプタで使用されるスイッチング電源のタイプによって異なるが、本発明の実施形態で特に限定されない。図23に示すように、第2アダプタは、フライバックスイッチング電源を使用することができる。変圧器の一次巻線は、一方の端が一次整流ユニット231に接続され、他方の端がPWMコントローラにより制御されるスイッチに接続されている。言うまでもなく、第2アダプタは、フォワードスイッチング電源,又はプッシュプルスイッチング電源を使用した第2アダプタであってもよい。異なるタイプのスイッチング電源における一次整流ユニット及び変圧器は、それぞれの接続形態を有し、ここで簡潔のために詳しい説明が省略される。
二次整流ユニット232は、変圧器T1の二次巻線から出力された第2脈動直流を整流して、第3脈動直流を得るように構成されている。二次整流ユニット232は、様々な形態を有するが、図23に典型的な二次同期整流回路を示した。その同期整流回路は、同期整流(SynchronousRectifier、SR)チップと、そのSRチップにより制御されるMOS(Metal OxideSemiconductor、MOS)トランジスタと、MOSトランジスタのソース及びドレインの両端に接続されたダイオードとを含む。上記SRチップは、MOSトランジスタのゲートにPWM制御信号を送信して、そのMOSトランジスタのオン/オフを制御することにより、二次の同期整流を実現する。
二次フィルタユニット233は、二次整流ユニット232から出力された第2脈動直流を整流して、第2アダプタの出力電圧及び出力電流(すなわち、図23におけるVBUS及びGND両端の電圧及び電流)を得るように構成されている。図23の実施形態において、二次フィルタユニット233におけるコンデンサは、固体コンデンサ、又は並列に接続された固体コンデンサと通常コンデンサ(例えば、セラミックコンデンサ)によりフィルタリングすることができる。
さらに、二次フィルタユニット233は、図23におけるスイッチトランジスタQ1のようなスイッチユニットを含んでもよい。そのスイッチトランジスタQ1は、MCUから送信された制御信号を受信する。MCUがスイッチトランジスタQ1をオンにするように制御するときに、二次フィルタユニット233は動作を開始して、第2アダプタを第1充電モードで動作させる。第1充電モードにおいて、第2アダプタは、出力電圧が5Vで、出力電流が安定の直流であり得る。MCUがスイッチトランジスタQ1をオフにするように制御するときに、二次フィルタユニット233は動作を停止して、第2アダプタを第2充電モードで動作させる。第2充電モードにおいて、第2アダプタは、二次整流ユニット232を整流して得られた脈動直流を直接に出力する。
さらに、第2アダプタは、電圧フィードバックユニット(上記電圧フィードバックユニット12に対応する)を含んでもよい。図23に示すように、電圧フィードバックユニットは、抵抗R1、抵抗R2及び第1オペアンプOPA1を含んでもよい。
具体的に、抵抗R1及び抵抗R2は、第2アダプタの出力電圧(すなわちVBUSにおける電圧)をサンプリングして、得られた第1電圧をOPA1の逆相入力端に転送することにより、第2アダプタの出力電圧の大きさを示す。第1オペアンプOPA1の同相入力端は、DAC1を介してMCUのDAC1ポートに接続されている。MCUは、DAC1から出力されたアナログ量の大きさを制御することにより、第1オペアンプOPA1の基準電圧(上記第1基準電圧に対応する)の電圧値を調整し、さらに電圧フィードバックユニットが対応する目標電圧の電圧値を調整する。
さらに、第2アダプタは、電流フィードバックユニット(上記電流フィードバックユニット13に対応する)を含んでもよい。図23に示すように、電流フィードバックユニットは、抵抗R3、ガルバノメータ、抵抗R4、抵抗R5、及び第2オペアンプOPA2を含んでもよい。
具体的に、抵抗R3は、電流検出抵抗である。ガルバノメータは、抵抗R3を流れる電流を検出して第2アダプタの出力電流を得た後、その第2アダプタの出力電流を対応する電圧値に変換し、抵抗R4及び抵抗R5の両端に出力して分圧を行うことにより、第2電圧を得る。第2電圧は、第2アダプタの出力電流の大きさを示すように構成されている。第2オペアンプOPA2の逆相入力端は、第2電圧うを受信するように構成されている。第2オペアンプOPA2の同相入力端は、DAC2を介してMCUのDAC2ポートに接続されている。MCUは、DAC2から出力されたアナログ量の大きさを制御することにより、第2オペアンプOPA2の基準電圧(上記第2基準電圧に対応する)の電圧値を調整して、さらに電流フィードバックユニットが対応する目標電流の電流値を調整する。
第2アダプタは、電力調整ユニット(上記電力調整ユニット14に対応する)をさらに含む。図23に示すように、電力調整ユニットは、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、光電結合ユニット234、PWMコントローラ、及びスイッチトランジスタQ2を含んでもよい。
具体的に、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2は、逆並列に接続された2つのダイオードであり、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2のアノードが、図23に示されたフィードバックポイントに接続されている。光電結合ユニット234の入力端は、フィードバックポイントの電圧信号を受信するように構成されている。フィードバックポイントの電圧が光電結合ユニット234の動作電圧VDDより低い場合、光電結合ユニット234は、PWMコントローラのFB端にフィードバック電圧を供給するように動作を開始する。PWMコントローラは、CS端の電圧とFB端の電圧とを比較することにより、PWM端から出力されたPWM信号のデューティ比を制御する。第1オペアンプOPA1から出力された電圧信号(すなわち上述した電圧フィードバック信号)が0である場合、又は第2オペアンプOPA2から出力された電圧信号(すなわち上述した電流フィードバック信号)が0である場合には、FB端の電圧は安定であり、PWMコントローラのPWM端から出力されたPWM制御信号のデューティ比が一定に維持される。PWMコントローラのPWM端は、スイッチトランジスタQ2を介して変圧器T1の一次巻線に接続され、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を制御するように構成されている。PWM端から送信された制御信号のデューティ比が一定である場合、第2アダプタの出力電圧及び出力電流は安定に維持される。
さらに、図23の第2アダプタは、第1調整ユニット及び第2調整ユニットをさらに含む。図23に示すように、第1調整ユニットは、MCU(上記制御ユニットに対応する)及びDAC1を含み、第1オペアンプOPA1の基準電圧の電圧値を調整し、さらに電圧フィードバックユニットに対応する目標電圧の電圧値を調整するように構成されている。第2調整ユニットは、MCU(上記制御ユニットに対応する)及びDAC2を含み、第2オペアンプOPA2の基準電圧を調整し、さらに電流フィードバックユニットに対応する目標電流の電流値を調整するように構成されている。
MCUは、第2アダプタの現在使用されている充電モードに基づいて目標電圧の電圧値及び目標電流の電流値を調整することができる。例えば、第2アダプタは、定電圧モードで充電するときに、目標電圧を定電圧モードに対応する電圧に調整し、目標電流を定電圧モードで許容される最大出力電流に調整することができる。別の例として、第2アダプタは、定電流モードで充電するときに、目標電流を定電流モードに対応する電流に調整し、目標電圧調整を定電流モードで許容される最大出力電圧に調整することができる。
例えば、定電圧モードにおいて、目標電圧は固定電圧値(例えば、5V)に調整され得る。一次側に一次フィルタユニット(一次フィルタユニットが大体積の液体アルミニウム電解コンデンサを使用するので、本発明の実施形態では、第2アダプタの体積を減少するために一次フィルタユニットを取り除いた)が設けられておらず、二次フィルタユニット233の負荷容量が限られることを考慮して、目標電流は、500mA又は1Aに設定され得る。第2アダプタは、まず、電圧フィードバックループに基づいて出力電圧を5Vに調整する。第2アダプタの出力電流が目標電流に達すると、電流フィードバックループにより、第2アダプタの出力電流が目標電流を超えないように制御する。定電流モードにおいて、目標電流は4Aに設定され、目標電圧は5Vに設定され得る。第2アダプタの出力電流は脈動直流であるため、電流フィードバックループにより、4Aより高い電流に対してピーククリッピング処理を行うことにより、脈動直流の電流ピーク値を4Aに維持することができる。第2アダプタの出力電圧が目標電圧を超えると、電圧フィードバックループにより、第2アダプタの出力電圧が目標電圧を超えないように制御する。
また、MCUは、通信インタフェースを含んでもよい。MCUは、当該通信インタフェースを介して被充電装置(例えば、端末)と双方向通信を行い、第2アダプタの充電過程を制御することができる。充電インタフェースがUSBインタフェースである場合を例とすると、上記通信インタフェースは当該USBインタフェースであってもよい。具体的に、第2アダプタは、USBインタフェースにおける電源線により被充電装置(例えば、端末)を充電するとともに、USBインタフェースにおけるデータ線(D+及び/又はD−)により被充電装置(例えば、端末)と通信を行うことができる。
また、光電結合ユニット234は、電圧調整ユニットに接続され、オプトカプラの動作電圧を安定に維持することができる。図23に示すように、本発明の実施形態における電圧安定ユニット(電圧調整ユニット)は、低ドロップアウト調整器(Low Dropout Regulator、LDO)により実現され得る。
図23は、制御ユニット(MCU)がDAC1により第1オペアンプOPA1の基準電圧を調節する例を挙げて説明する。このような基準電圧の調整方法は、図4に示された基準電圧の調整方法に対応するが、本発明の実施形態はこれに限定されず、例えば、図5〜図8に示されたいずれかの基準電圧の調整方法を使用することができ、ここで簡潔のために詳しい説明が省略される。
図23は、制御ユニット(MCU)がDAC2により第2オペアンプOPA2の基準電圧を調節する例を挙げて説明する。このような基準電圧の調整方法は、図12に示された基準電圧の調整方法に対応するが、本発明の実施形態はこれに限定されず、例えば、図13〜図16に示されたいずれかの基準電圧の調整方法を使用することができ、ここで簡潔のために詳しい説明が省略される。
以上、図1〜図23を参照しながら、本発明に係る装置の実施形態を詳しく説明した。以下、図24を参照しながら、本発明の実施形態に係る方法実施形態を詳しく説明する。なお、方法に関する説明は、装置に関する説明に対応するため、ここで簡潔のために重複した説明は適切に省略される。
図24は、本発明の実施形態に係る充電制御方法のフロー図である。図24の充電方法は、上述した第2アダプタ10により実行され得る。当該充電方法は、下記の動作2410〜2440を含み得る。
2410では、入力された交流を変換することにより、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を得る。
2420では、第2アダプタの出力電圧を検出することにより、第2アダプタの出力電圧が所定の目標電圧に達したか否かを示す電圧フィードバック信号を生成する。
2430では、第2アダプタの出力電流を検出することにより、第2アダプタの出力電流が所定の目標電流に達したか否かを示す電流フィードバック信号を生成する
2440では、電圧フィードバック信号が第2アダプタの出力電圧が目標電圧に達したことを示す場合、又は電流フィードバック信号が第2アダプタの出力電流が目標電流に達したことを示す場合、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を安定化させる。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタは、定電圧モードである第1充電モードで動作可能である。定電圧モードにおいて、目標電圧は定電圧モードに対応する電圧であり、目標電流は第2アダプタの定電圧モードで許容される最大出力電流である。図24の方法は、電圧フィードバック信号に基づいて第2アダプタの出力電圧を定電圧モードに対応する電圧に調整することをさらに含んでもよい。2440では、電流フィードバック信号が第2アダプタの出力電流が第2アダプタの定電圧モードで許容される最大出力電流に達したことを示す場合、第2アダプタの出力電流が第2アダプタの定電圧モードで許容される最大出力電流を超えないように制御することを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタは、一次整流ユニット、変圧器、二次整流ユニット、及び二次フィルタユニットを含む。上記一次整流ユニットは、脈動波形の電圧を上記変圧器に直接出力する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタの定電圧モードで許容される最大出力電流は、二次フィルタユニットにおけるキャパシタ容量に基づいて決定される。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタは、定電流モードである第2充電モードで動作可能である。定電流モードにおいて、目標電圧は第2アダプタの定電流モードで許容される最大出力電圧であり、目標電流は定電流モードに対応する電流である。図24の方法は、電流フィードバック信号に基づいて第2アダプタの出力電流を定電流モードに対応する電流に調整することをさらに含む。2440では、電圧フィードバック信号が第2アダプタの出力電圧が第2アダプタの定電流モードで許容される最大出力電圧に達したことを示す場合、第2アダプタの出力電圧が第2アダプタの定電流モードで許容される最大出力電圧を超えないように制御する。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図24の方法は、目標電圧の値を調整することをさらに含む。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタは、第1充電モード及び第2充電モードで動作可能である。上記目標電圧の値を調整することは、第2アダプタの現在使用されている第1充電モード又は第2充電モードに基づいて、目標電圧の値を調整することを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタの出力電圧を検出することにより、電圧フィードバック信号を生成することは、第2アダプタの出力電圧をサンプリングして第1電圧を得ることと、第1電圧と第1基準電圧とを比較することと、第1電圧と第1基準電圧との比較結果に基づいて電圧フィードバック信号を生成することとを含んでもよい。目標電圧の値を調整することは、第1基準電圧の値を調整することにより目標電圧の値を調整することを含む。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第1基準電圧の値は、第1DACによって調整される。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第1基準電圧の値は、RCフィルタユニットによって調整される。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第1基準電圧の値は、デジタルポテンショメータによって調整される。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタの出力電圧を検出することにより、電圧フィードバック信号を生成することは、所定の分圧比に基づいて第2アダプタの出力電圧を分圧して、第1電圧を生成することと、第1電圧と第1基準電圧とを比較することと、第1電圧と第1基準電圧との比較結果に基づいて電圧フィードバック信号を生成することとを含んでもよい。上記目標電圧の値を調整することは、分圧比を調整することにより目標電圧の電圧値を調整することを含む。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記分圧比は、デジタルポテンショメータの分圧比である。
任意選択で、いくつかの実施形態において、図24の方法は、目標電流の電流値を調整することを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタは、第1充電モード及び第2充電モードで動作可能である。上記目標電流の電流値を調整することは、第2アダプタの現在使用されている第1充電モード又は第2充電モードに基づいて、目標電流の電流値を調整することを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、第2アダプタの出力電流を検出することにより、電流フィードバック信号を生成することは、第2アダプタの出力電流をサンプリングして、第2アダプタの出力電流の大きさを示す第2電圧を得ることと、第2電圧と第2基準電圧とを比較することと、第2電圧及び第2基準電圧の比較結果に基づいて、電流フィードバック信号を生成することとを含んでもよい。上記目標電流の電流値を調整することは、第2基準電圧の電圧値を調整することにより、目標電流の電流値を調整することを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2基準電圧の値は、第2DACによって調整される。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2基準電圧の値は、RCフィルタユニットによって調整される。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2基準電圧の値は、デジタルポテンショメータによって調整される。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2アダプタの出力電流を検出することにより、電流フィードバック信号を生成することは、第2アダプタの出力電流をサンプリングして、第2アダプタの出力電流の大きさを示す第3電圧を得ることと、第2電圧と第2基準電圧とを比較することと、第2電圧と第2基準電圧との比較結果に基づいて、電流フィードバック信号を生成することとを含んでもよい。上記目標電流の電流値を調整することは、分圧比を調整することにより目標電流の電流値を調整することを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記分圧比は、デジタルポテンショメータの分圧比である。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2アダプタは、第1充電モード及び第2充電モードで動作可能である。上記第2アダプタは、上記第2充電モードにおける被充電装置に対する充電速度が上記第1充電モードにおける上記被充電装置に対する充電速度より速い。図24の方法は、上記第2アダプタが被充電装置と接続される過程において、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2充電モードにおける上記第2アダプタの出力を制御することをさらに含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2充電モードにおける上記第2アダプタの出力を制御する過程ことは、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2アダプタと上記被充電装置との間の充電モードをネゴシエーションすることを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2アダプタと上記被充電装置との間の充電モードをネゴシエーションすることは、上記被充電装置が上記第2充電モードを動作可能にするか否かを問い合わせる第1インストラクションを、上記被充電装置に送信することと、上記被充電装置から送信された、上記被充電装置が上記第2充電モードを動作可能にすることに同意するか否かを示す上記第1インストラクションの返答インストラクションを受信することと、上記被充電装置が上記第2充電モードを動作可能にすることに同意する場合、上記第2充電モードで上記被充電装置を充電することとを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2充電モードにおける上記第2アダプタの出力を制御することは、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2充電モードにおける上記第2アダプタから出力された上記被充電装置を充電するための充電電圧を決定することと、上記目標電圧の電圧値が上記第2充電モードにおける上記第2アダプタから出力された上記被充電装置を充電するための充電電圧に等しくなるように、上記目標電圧の電圧値を調整することとを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2充電モードにおける上記第2アダプタから出力された上記被充電装置を充電するための充電電圧を決定することは、上記第2アダプタの出力電圧が上記被充電装置のバッテリの現在の電圧にマッチするか否かを問い合わせる第2インストラクションを、上記被充電装置に送信することと、上記被充電装置から送信された、上記第2アダプタの出力電圧が上記バッテリの現在の電圧にマッチするか、又は上記バッテリの現在の電圧より高い若しくは低いかを示す上記第2インストラクションの返答インストラクションを受信することとを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2充電モードにおける上記第2アダプタの出力を制御することは、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2充電モードにおける上記第2アダプタから出力された上記被充電装置を充電するための充電電流を決定することと、上記目標電流の電流値が上記第2充電モードにおける上記第2アダプタから出力された上記被充電装置を充電するための充電電流に等しくなるように、上記目標電流の電流値を調整することとを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2充電モードにおける上記第2アダプタから出力された上記被充電装置を充電するための充電電流を決定することは、上記被充電装置によって現在サポートされている最大充電電流を問い合わせる第3インストラクションを、上記被充電装置に送信することと、上記被充電装置から送信された、上記被充電装置によって現在サポートされている最大充電電流を示す上記第3インストラクションの返答インストラクションを受信することと、上記被充電装置によって現在サポートされている最大充電電流に基づいて上記第2充電モードにおける上記第2アダプタから出力された上記被充電装置を充電するための充電電流を決定することとを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2充電モードにおける上記第2アダプタの出力を制御することは、上記第2充電モードで充電する過程において、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2アダプタの出力電流を調整することを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記被充電装置と双方向通信を行うことにより、上記第2アダプタの出力電流を調整することは、上記被充電装置のバッテリの現在の電圧を問い合わせる第4インストラクションを、上記被充電装置に送信することと、上記第2アダプタから送信された、上記バッテリの現在の電圧を示す上記第4インストラクションの返答インストラクションを受信することと、上記バッテリの現在の電圧に基づいて上記第2アダプタの出力電流を調整することとを含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2アダプタは、充電インタフェースを含み。上記第2アダプタは、上記充電インタフェースにおけるデータ線を介して上記被充電装置と双方向通信を行う。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2アダプタは、定電流モードである第2充電モードで動作可能であり、上記第2充電モードにおいて、上記第2アダプタの出力電流が脈動直流である。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2アダプタは、定電圧モードである第1充電モードで動作可能である。上記第2アダプタは、二次フィルタユニットを含む。図24の方法は、上記第1充電モードにおいて、上記二次フィルタユニットを動作させるように制御することにより、上記第2アダプタの出力電圧の電圧値が一定に維持され、在上記第2充電モードにおいて、上記二次フィルタユニットの動作を停止させるように制御することにより、上記第2アダプタの出力電流が脈動直流になることをさらに含んでもよい。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2アダプタは、定電流モードである第2充電モードで動作可能であり、上記第2充電モードにおいて、上記第2アダプタの出力電流が交流である。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2アダプタは、第2充電モードで動作可能であり、上記第2充電モードにおいて、上記第2アダプタの出力電圧及び出力電流が上記被充電装置のバッテリの両端に直接印加され、上記バッテリに対してダイレクトチャージを行う。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2アダプタは、モバイル被充電装置を充電するように構成された第2アダプタである。
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2アダプタは、充電過程を制御するように構成された、MCUである制御ユニットを含む
任意選択で、いくつかの実施形態において、上記第2アダプタは、USBインタフェースである充電インタフェースを含む。
本文における「第1アダプタ」及び「第2アダプタ」は、説明を便利にするためのものに過ぎず、本発明の実施形態に係るアダプタの具体的なタイプを限定するものではないことが理解されるべきである。
当業者であれば理解できるように、本明細書で開示された実施形態に関連して説明された様々なユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合せで実施されることが可能である。これらの機能がハードウェアまたはソフトウェアで実現されるかどうかは、技術手段の特定応用および設計の制約条件に依存する。当業者は、各特定応用に対して、異なる方法を使用して上記機能を実現することができ、しかしながら、この実現は、本発明の範囲を超えるものと見なすべきではない。
また、当業者であれば理解できるように、説明の便利および簡潔のために、上記システム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、上記方法実施形態に対応するプロセスを参照することができるため、再度説明しない。
本出願に提供された若干の実施形態においては、開示されたシステム、装置、および方法は、他の様式で実現されることができると見なすべきである。例えば、以上に説明された装置実施形態は、単に例示的である。例えば、ユニット分割は、単に論理的機能分割であり、実際の実現形態では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素が別のシステムに組み合わせられるまたは組み込まれることができ、あるいは、若干の特徴が無視されるまたは実行されない。さらに、表示または説明された相互結合または直接結合または通信接続は、若干のインタフェースを介して実現されることができ、装置またはユニットの間接結合または通信接続は、電気的形態、機械的形態、または他の形態であってもよい。
別個の部材として説明されたユニットは、物理的に別個であってもよく、または、物理的に別個ではなくてもよい。表示ユニットとしての部材は、物理的ユニットであってもよく、または、物理的ユニットではなくてもよく、つまり、一つの位置にあってもよく、または、複数のネットワークユニットに分布してもよい。ユニットの一部または全部は、実施形態に係る技術手段の目的を達成するために、実際のニーズに応じて選択されてもよい。
また、本発明の各実施形態における各機能ユニットは、一つの処理ユニットに組み込まれてもよく、物理的に単独で存在してもよく、二つ以上のユニットが一つのユニットに組み込まれてもよい。
上記機能がソフトウェア機能ユニットで実現され、独立した製品として販売または使用される場合、このソフトウェアはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本発明の技術手段の要旨、あるいは従来技術に寄与する部分、あるいは技術手段的一部は、ソフトウェア製品で実現されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本発明の様々な実施形態に係る方法のステップの全部または一部をコンピュータ(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなど)に実行させるための若干のコマンドを含んでもよい。上記記憶媒体は、USBメモリ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含んでもよい。
以上、本発明の実施形態を示して説明したが、当業者にとって理解できるのは、上記の実施形態は例示的なものに限らず、本発明を制限するように解釈される事が出来ない。本発明の原理と要旨から逸脱しない範囲で、これらの実施形態に対し様々な変更、修正、置換および変形をすることができる。