JP6630672B2 - Ngsシステム用の対照及びそれを用いる方法 - Google Patents

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Description

本発明は次世代シークエンシングアッセイのための対照に関する。これらの対照は陽性対照及び陰性対照、並びに抽出対照のそれぞれとして機能し得る。本願は、対応するプラスミド、キット、それらの使用及び本発明の対照の使用を伴う方法を記載する。
核酸シークエンシングの使用は、現代医学の多くの診断領域において不可欠なツールとなりつつある。特に、次世代シークエンシング(NGS)ベースの遺伝子検査は臨床診断において急速に受け入れられている。かかる領域の一例は腫瘍学であり、例えば催腫瘍性突然変異が遺伝子内に存在するか、又は発癌性の及び/又は指標となる転座がゲノム内に存在するかを同定するために核酸シークエンシングが用いられる。さらに、核酸シークエンシングは、病原性微生物(例えば細菌又はウイルス等)がヒト患者に由来する臨床サンプル、例えば組織サンプル又は血液サンプル中に存在するかを検出するために用いられる。後者の方法では、ヒト対象に見られず、微生物にのみ見られる核酸配列を検出する。
通例、実際のシークエンシング工程の前に、シークエンシングすべき核酸を増幅するために増幅反応が行われる。かかる増幅反応は通常PCR反応によって行われる。このため、増幅すべき配列の上流及び下流の配列にハイブリダイズする特定のプライマーをPCR反応に使用する(すなわち、増幅すべき配列にプライマーが隣接する)。
近年の進歩により、NGSワークフローを含む診断法の多くの工程が自動化されている。例えば臨床サンプルからの核酸の抽出、増幅反応及び実際のシークエンシング反応は自動的に行われる。
NGS法は、催腫瘍性突然変異の有無又は病原体由来の核酸の有無を示し得る標的配列の同定及び配列決定をもたらすことができる。
しかしながら、上記のようなアッセイでは、アッセイの幾つかの工程が不適切に実施されるのを排除することはできない。PCR(例えばqPCR)に基づく従来のアッセイは通例、結果の品質を保証するために陽性対照及び陰性対照の使用を伴うが、NGSベースのアッセイは概してかかる対照を含まない。これによりシークエンシング結果の正確な解釈に問題が生じる可能性がある。
不適切に実施されたアッセイの典型的な例は、抽出工程が適切に行われなかったために標的配列が検出されないことである。このため、結果、すなわちシークエンシング反応の成果がシークエンシング反応の失敗であるか、又はシークエンシング反応に続く分析によってかかる事象が「無効な」結果と分類されるものであっても、癌遺伝子又は感染性微生物が実際はサンプル中に存在する可能性がある。サンプルがDNAで汚染されている場合、シークエンシング反応の分析の成果では結果が偽陽性又は偽陰性となる。陰性対照を含む本明細書で提供される対照により、ハイスループットシークエンシング法(次世代シークエンシングとも称される)の使用者は、潜在的な偽陽性及び偽陰性の結果を認識することが可能となる。本明細書で提供されるシステム対照(SC)はシークエンシングの失敗のトラブルシューティングを補助する。シークエンシングの失敗は患者を危険に曝すものではないが、NGSプロセスに関与するコストの高さのために依然として重要である。さらに、本明細書で提供される適切なシステム対照を含むNGSにおいて得られるシークエンシングデータの分析はより信頼性が高く、迅速かつ正確である。
不適切な抽出工程を除外するために抽出対照を使用することができる。抽出対照は、通常は検出対象の配列とは異なる対照核酸配列を含む無傷のいわゆる参照細胞の添加を含み得る。かかる細胞は通例、自動化抽出工程の前にサンプルに(通常は特定の濃度の細胞を抽出時に使用される溶解バッファーに添加することによって)添加される(「スパイクされる」)。アッセイ終了後の抽出対照の配列の検出により、抽出工程が実際は適切に行われていることが示される。
増幅及び実際のシークエンシング工程が適用条件下で機能し、標的核酸の検出限界が結果の品質及び量に関して明確に述べる、すなわちサンプルにおける特定の配列の有無を或る特定の精度レベルで述べるのに十分であることも確実にする必要がある。
さらに、偽陽性又は偽陰性の結果につながる汚染核酸を慎重に排除する必要がある。上述のように、汚染核酸の存在は、NGSデータの分析において或る特定の標的配列(又は対象となる核酸配列)が患者に由来するサンプル中に存在するという印象を与える可能性がある。一方、NGSシークエンシング反応が野生型標的配列及び(例えば癌遺伝子内の)変異配列の有無の決定を目的とするものである場合、汚染によりシークエンシング結果全体が野生型又は変異が過大又は過少に示される側へと移動する可能性がある。これにより、例えば所定の予期レベルが一定である場合に、NGSベースの診断の成果全体が変化する場合もある。
上記の点をまとめると、本明細書で開示される対照(「システム対照」(SC)としても表され得る)は、特にアッセイがFDA等のそれぞれの規制当局の幾つかの規制要件を満たす必要がある場合に、NGSを用いる診断検査に必要とされる。同時に、これらの対照は容易に利用可能であり、すなわち複雑な分子生物学的技法を用いることなく得ることができるものとし、環境又はそれを手にする職員に対して危険を生じることなく低コストで作製可能であるものとする。さらに、対照の存在は診断アッセイの感度に悪影響を及ぼすものではない。これらの及び他の目標が本発明によって達成される。
本発明者らは、特にNGS反応において陽性対照及び陰性対照、並びに抽出対照として使用することができる次世代シークエンシング(NGS)反応のためのシステム対照を提供することに成功した。
本発明の幾つかの実施の形態を詳細に説明する前に、以下の定義を紹介する。
定義
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、単数形(the singular forms of "a" and "an")は文脈により特に明確に指定のない限り、対応する複数形も包含する。
「含む(comprising)」という用語は限定するものではないことを理解する必要がある。本発明の目的上、「からなる(consisting of)」という用語は「含む」という用語の好ましい実施の形態であるとみなされる。以下で或る群が少なくとも或る特定数の実施の形態を含むと規定されている場合、これは好ましくはこれらの実施の形態のみからなる群も包含することを意味する。核酸対照又は標的核酸配列が核酸(配列)を含む場合、他のものを含む配列、例えば対照核酸配列を含むプラスミドにおいて付加的な残基が存在し得ることを意味する。
「標的核酸配列に特異的なNGSベースの診断法」又は「NGSベースの標的核酸検出法」という表現は、これらの方法が次世代シークエンシングを含むが、付加的な工程、例えば所与のサンプルからの核酸の抽出及び/又は精製、シークエンシング反応が当該分野で既知の方法に従って実施される限りにおいてNGSプロトコルの任意の改良、更にはシークエンシング後工程、例えば分析、シークエンシング及び分析中に得られるデータの提示、又は分析終了時に得られる結果の提示が可能であることを示す。
対照配列と標的核酸配列とが異なる場合、核酸の少なくとも1つの核酸残基が異なることを意味する。これらの配列はしばしば異なる遺伝子に由来し、異なる遺伝子及び生物に由来することが非常に多い。対照核酸が供給源に由来するか、又は上記対照が環境、特にそれを取り扱う研究所の職員に対していかなるリスクも与えないように修飾されていることが好ましい。
本明細書で使用される「存在を検出する」という用語は、「有無を検出する」という意味で理解される。
本願において特許請求される方法で言及されるように、ハイスループットシークエンシング又は次世代シークエンシング、すなわちNGSベースの診断法における分析対象のサンプルは潜在的に標的配列を含む核酸を含む。ハイスループットシークエンシング法はイオン半導体シークエンシング法であるのが好ましい。
本発明に関連して、「核酸」という用語は、一本鎖又は二本鎖形態の自然発生的なデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドポリマーを指す。核酸は特に、二本鎖DNA及び一本鎖RNAとすることができる。
「配列」という用語は、本明細書で使用される場合、デオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドポリマーにおける塩基の連続発生(sequential occurrence)を指し、デオキシリボヌクレオチドポリマーに見られる塩基は、A、T、G及びCからなる群から選択され、リボヌクレオチドポリマーに見られる塩基は、A、U、G及びCからなる群から選択される。そのため、デオキシリボヌクレオチドポリマーにおける塩基配列は例えば、GGAAGCAAGCCTであり得る一方、リボヌクレオチドポリマーにおける塩基配列は例えば、GGAAUCGAUであり得る。
本明細書で使用される場合、「サンプル」という用語は、標的配列を含む核酸の存在について試験することができる任意のヒト又は動物(veterinary)対象由来の任意の生物学的サンプルを指す。サンプルとしては、例えば肺組織等の任意の器官から得られる組織、並びに例えば血液、血漿、血清、リンパ液、滑液、脳脊髄液、羊水、羊膜帯血、涙液、唾液及び鼻咽頭洗浄液等の任意の器官から得られる体液が挙げられ得る。上記で挙げられたように、サンプルは身体の特定の領域、例えば気道由来のものであってもよく、気道由来のサンプルとしては、咽頭ぬぐい液、咽頭洗浄液、鼻腔ぬぐい液及び下気道由来の検体が挙げられる。
サンプルは、ヒト又は動物対象由来のものとすることができる。したがって、「患者」はヒト又は動物対象とすることができる。「臨床サンプル」に言及する場合、サンプルが標的配列を含む核酸を保有することが疑われる患者に由来することを示す。
本発明による対照サンプルは、対照核酸をサンプルに添加することによって調製される。例えばサンプルがヒト器官に由来するFFPE材料である場合、対照サンプルは同じ供給源に由来するFFPE材料を含むが、それに加えてサンプルに添加された対照核酸を含む。対照核酸は、制御すべき工程、例えば抽出及び/又はシークエンシング等に応じて抽出前又は抽出後に対照サンプルに添加することができる。
本明細書で使用される場合、「増幅」という用語は核酸標的のコピーを数十億生成することが可能な酵素媒介性の手法を指す。当該技術分野において既知の酵素媒介性の標的増幅手法の例としてはPCRが挙げられる。
「核酸を抽出する」とは、バイアル内に存在する任意の核酸を任意の細胞バックグラウンドから単離する、特に無傷の細胞又は組織から単離することを意味する。核酸をプロセス中に洗浄し、任意に濃縮することも好ましい。抽出の後、核酸と関連しない全ての細胞残屑又は組織残屑は除去されている。典型的な抽出法としては低張溶解バッファー、熱及び/又は洗浄剤の使用を挙げることができ、当業者に既知である。
本明細書の「シークエンシング」という用語は、分子生物学において一般的な意味で使用される。これにより、核酸配列における正確な塩基の連続発生が決定される。
本明細書で使用される「微生物」という用語は、その最も広い意味で使用される。このため、微生物は任意のタイプの細菌、古細菌、原生動物(protozoum)、真菌及びウイルスであり得る。ウイルスが本明細書で使用される「微生物」の定義に含まれることが明示的に述べられる。
「癌遺伝子」という用語は、本明細書では分子生物学及び腫瘍学のそれぞれにおいて一般的な意味で使用される。このため、例えば「正常又は野生型」遺伝子を催腫瘍性、すなわち発癌性に変える遺伝子において既知の突然変異が存在する。この点での例は、特定のシグナル(例えば成長誘導シグナル)が常に出され、対応するプロセスが開始されるようにキナーゼを構造上活性なものに変える突然変異である。本明細書で使用される「癌遺伝子」は、同様に発癌状況を生じる染色体内又は染色体間転座に関する場合もある。
本明細書で言及される「標的配列」は、その存在が本発明による方法において検出される核酸中の配列である。「標的配列」は、その存在が検出される特定の核酸に特徴的である。
本明細書で使用される場合、シークエンシングされる核酸は標的核酸(又は「標的」)と称される。標的核酸としては、ゲノムDNA、ミトコンドリアDNA、cDNA等(これらに限定されない)のDNA、及びmRNA、miRNA等(これらに限定されない)のRNAが挙げられるが、これらに限定されない。標的核酸は自然発生供給源又は合成供給源を含む任意の供給源に由来し得る。核酸はPCR産物、コスミド、プラスミド、自然発生若しくは合成ライブラリーの成員、又は種等であり得る。本発明はこの点で限定されることを意図するものではない。核酸はヒト等の哺乳動物、並びに細菌、ウイルス、真菌、寄生生物及びマイコバクテリウム等の微生物を含むが、これらに限定されない動物又は病原体供給源に由来し得る。幾つかの実施の形態では、核酸はウイルス核酸ではない。標的核酸は血液、唾液、脳脊髄液(「CSF」)、皮膚、毛髪、尿、糞便及び粘液を含むが、これらに限定されない任意の体液又は組織から得ることができる。標的核酸は限定するものではないが、環境サンプル(水サンプル等)、食品サンプル又は法医学サンプルに由来するものであってもよく、サンプルは新鮮サンプル(例えば核酸抽出に直接供される生検材料)、又は保管を可能にするために処理したサンプル、例えばホルマリン固定及び/又はパラフィン包埋したサンプル(FFPEサンプル)であってもよい。本発明による方法は特に臨床サンプル、例えばFFPEサンプルに適している。
概して、標的核酸を配列の5'末端及び3'末端の一方又は両方にライゲートする。これらのアダプター配列は、本発明のシークエンシング法に使用されるシークエンシングプライマー部位(すなわち、シークエンシングプライマーがハイブリダイズする部位)を含む。
幾つかの実施の形態では、下記で論考するように増幅に供される標的は同じ又は同様の長さを有する(例えば標的間で5 %〜10 %の変動)。幾つかの実施の形態では、全ての鋳型が一様に適用されることを確実にするために、かかる変動を可能な限り小さく維持してもよい。
増幅された産物は支持体表面(例えばガラス表面)に様々な方法で固定化することができる。例えば、増幅プロセスは溶液中で行うことができ、最終産物を続いて支持体表面に付着させる。増幅産物の5'末端又は3'末端を固体支持体に付着させることができる。付着は支持体表面に固定化された核酸へのハイブリダイゼーションによるものであっても、又は増幅産物の末端の部分と支持体表面上の部分との相互作用によるものであってもよい。例としては、ストレプトアビジン/アビジン/ニュートラアビジンでコーティングした支持体表面、DIG(ジゴキシゲニン)及び抗DIG抗体若しくは抗体フラグメント、フルオレセイン及び抗フルオレセイン抗体若しくは抗体フラグメント(Gore et al. Nature442, 836-9 (2006))とのビオチン若しくは二重ビオチン標識DNA(Margulies et al. Nature 437:376 (2005))の使用、又は例えばアミン官能化ガラスに結合させることができ、ストレプトアビジンサンドイッチ(すなわち、核酸ビオチンストレプトアビジン/アビジン/ニュートラアビジン−ビオチン固体支持体の相互作用)によるビオチン標識DNAの固定化に使用されるビオチン化プロピオン酸スクシンイミジル−PEG等のヘテロ官能性架橋剤の使用が挙げられる。
鋳型は表面上に無作為に固定化されることが言及され得る。これは、鋳型が配列に基づいて固体支持体表面上に置かれるわけではないことを意味する。しかしながら、各々の鋳型が、ポリメラーゼ媒介組込み反応及び/又は鋳型の伸長中に別の鋳型によって占有されない領域(ひいては容量)に取り囲まれることを確実にするように鋳型が固体支持体上に置かれる。すなわち場合によっては、鋳型は鋳型間の任意の相互作用を防ぐために互いに十分に離れて表面上に位置する。
固体支持体は鋳型を結合又は固定化する要素を指し、ガラス又は他のシリカ系材料、プラスチック又は他のポリマー系材料を含むが、これらに限定されない任意の材料から構成され得る。しかしながら、これらの材料は鋳型、プライマー、ポリメラーゼ、dNTP、並びにシークエンシング反応及び洗浄に使用される他の成分に対して比較的不活性であるものとする。固体支持体は剛性であっても又は剛性でなくてもよい。固体支持体は多孔質であってもよい。固体支持体は連続性であっても又は連続性でなくてもよい。幾つかの実施の形態では、固体支持体はスライドガラスである。幾つかの実施の形態では、支持体はそれ自体が固体支持体上に固定化される複数のビーズ又は粒子(微小粒子等)である。かかるビーズは多孔質であってもよい。支持体はメッシュであってもよい。幾つかの実施の形態では、固体支持体自体が接触撮像装置(contact imager)等(これに限定されない)の検出器又はセンサーである。
複数の鋳型の各々の成員が鋳型間で重複が起こらないように十分に他の成員との間隔を空けている限りにおいて、同一であるか異なるかにかかわらず複数の鋳型が固体支持体に係留され得ることが理解される。
通例、鋳型は観察可能な(又は検出可能な)部分の自由端に付着させる必要がある。この部分は鋳型の自由端、ひいてはその位置を表し、その力の方向の運動が鋳型の長さを示すことが意図される。観察可能な部分は任意の数の部分であってもよく、本発明はその性質によって限定されない。観察可能な部分の性質により、鋳型の長さの変化を観察する(又は検出若しくはモニタリングする)のに好適なタイプのセンサー又は検出器が決まる。幾つかの重要な実施の形態では、観察可能な部分はマイクロビーズ、更にはより具体的に磁性ビーズ等のビーズである。
上記部分は様々な方法によって、またビオチン/ストレプトアビジン、DIG/抗DIG及び蛍光/抗蛍光結合対等の非共有相互作用、並びに支持体表面への鋳型(又はプライマー)の共有固定化に関して本明細書で論考されるような共有相互作用を含むが、これらに限定されない様々な相互作用を用いて鋳型に付着させることができる。
固体支持体はフローセルの一部であるか又はフローセルに近接する。本明細書で使用される場合、フローセルは少なくとも流体が通過する入口及び出口を有するチャンバである。鋳型が係留される固体支持体は、鋳型の観察に使用される検出システムの位置に応じてフローセルの下、上又は隣に存在し得る。固体支持体は底壁、側壁又は上壁を含むフローセルの壁面であってもよい。
当然のことながら、鋳型の正確かつ迅速なシークエンシングは、非組み込みヌクレオチドがシステムから除去される程度及び速度に左右される。このため、非組み込みヌクレオチドの迅速かつ完全な(又はほぼ完全な)除去が重要である。マイクロ流体システムを、洗浄能(washing potentially)を最大化し、より小さな洗浄容量及び洗浄期間が得られるように設計する必要もある。
非組み込みヌクレオチドのクリアランス(Clearance:除去率)は、非組み込みdNTPを分解し、それらを更なる組込みに適さないものに変えるアピラーゼの使用によって部分的又は全体的に促すことができる。アピラーゼは自由流動性であり、洗浄バッファーに添加され、任意の所与のヌクレオチド三リン酸タイプの組込みが停止した後(鋳型の末端の検出可能な部分による任意のバックグラウンド上の(above-background)運動の停止によって示される)、フローセルへと導入され得る。代替的又は付加的には、アピラーゼはフローセル内の例えば(鋳型が同様に固定又は固定化される)固体支持体表面等に固定又は固定化してもよい。これは、酵素をよりアクセス可能とし、表面に極めて接近していることに伴う任意の立体障害を除去するためにリンカーの使用によって行うことができる。アピラーゼは、長さの異なる様々なリンカーに付着させることができる。このようにして、アピラーゼは壁面により近いフロー流、及び中央により近いフロー流又は中央のフロー流を含むフローセル内の様々なフロー流中に存在し得る。上記で論考されるように、これは低速で移動する壁面に近いフロー流であり、これらのフロー流中に存在する非組み込みdNTPは取り除かれる可能性が低い。アピラーゼがこれらのフロー流に含まれることで、これらのdNTPの除去が改善される。これにより、鋳型の長さの変化が洗浄後にフローセルに留まる残留非組み込みdNTPではなく、フローセルに新たに導入されたdNTPの組込みの結果である可能性が増大する。
本発明の幾つかの態様では、シークエンシング法は合成によるシークエンシング(sequencing-by-synthesis)反応と称される。これは、第1の核酸の配列の決定に第1の核酸を鋳型として使用した第2の核酸の合成が必要とされることを意味する。このようにして、組み込まれるdNTPの順序及び数から第2の核酸の配列が決定され、第1の核酸配列の相補体として第1の核酸の配列が決定される。本発明の方法では、合成される核酸へのdNTPの付加を直接観察するのではなく、鋳型の長さの変化によってdNTP組込みを検出する。結果として、dNTPは天然dNTP(すなわち、フルオロフォア等の任意の検出可能な外因性標識を含む任意の修飾を欠くdNTP)であってもよい。本開示から明らかであるように、本発明のシークエンシング法には鋳型が無傷のままである必要もある。本発明の幾つかの態様は、蛍光の非存在下で又は非蛍光的な方法で行われると記載されるシークエンシング法を含む。これらの特徴(characterizations)は蛍光の検出、特に組み込まれた各々のdNTPからの蛍光の検出なしに該方法を行うことができることを意味する。したがって、これらの方法の実施の形態では、外因性フルオロフォアの付加によって修飾されていない天然のdNTPを用いることができる。しかしながら、これらの特徴は、鋳型の自由端にコンジュゲートした観察可能な部分自体が蛍光性である可能性を排除するものではない。この後者の例では、鋳型の長さの変化を個別に組み込まれたdNTPからの任意の蛍光ではなく、観察可能な部分の蛍光によって可視化することができる。
同様に、本明細書で提供されるシークエンシング法では、(例えば、CMOS接触撮像装置を用いて可能であるように)観察可能な部分自体を検出することによってヌクレオチド組込みを検出することが可能であることも理解されたい。このため幾つかの実施の形態では、観察可能な部分は直接検出され、酵素媒介事象の必要はない。酵素的に検出されるヌクレオチド組込みの一例は、放出される無機ピロリン酸のスルフリラーゼ及びルシフェラーゼ媒介検出と組み合わせたパイロシークエンシングである(Leamon and Rothberg, ChemicalReviews, "Cramming More Sequencing Reactions onto MicroreactorChips", 2006を参照されたい)。このため、本発明の態様はヌクレオチド組込みを酵素により生成されるシグナルの非存在下で検出することができることから、非酵素的方法(又は非酵素的なヌクレオチド組込みの検出)と称される。
様々な実施の形態において特に関心の持たれる分析物は水素イオンであり、本開示による大規模ISFETアレイは、特にpHを測定するように構成されている。他の実施の形態では、モニタリングされる化学反応はDNA合成プロセス、又は他の化学的及び/又は生物学的なプロセスに関するものであってもよく、chemFETアレイは特にpH、又は対象となる特定の化学プロセスに関する関連情報を提供する1つ若しくは複数の他の分析物を測定するように構成することができる。様々な態様において、chemFETアレイは従来のCMOS処理技術を用いて作製され、特にアレイ全体からの迅速なデータの取得(対応するピクセルアウトプットシグナルを得るためのピクセル全ての走査)を容易にするように構成されている。好ましいシークエンシングシステムはIon PGM Systemであるが、陽子検出に基づく他のシークエンシングシステムも企図される。例えば、パイロシークエンシングシステム及びIlluminaの合成によるシークエンシングも選択肢である。分析物の検出及び測定に関して、下記で更に詳細に論考される様々な実施の形態において、本開示によるchemFETアレイによって測定される1つ又は複数の分析物が、対象となる化学プロセス(単数又は複数)に関する関連情報(例えば複数の核酸鎖の結合、抗原への抗体の結合等)を提供する様々な化学物質のいずれかを含み得ることを理解すべきである。幾つかの態様では、単なる分析物の存在の検出に加えて1つ又は複数の分析物のレベル又は濃度を測定する能力により、化学プロセス(単数又は複数)に関する有益な情報が提供される。他の態様では、単なる対象となる分析物(単数又は複数)の存在の検出は有益な情報を提供し得る。最も好ましいシークエンシング法はIon TorrentのPGM System、すなわちイオン半導体シークエンシングを含むNGSシークエンシング法の使用を伴う。
別の態様では、本発明は、鋳型核酸を断片化して複数の断片化核酸を生成することと、複数の断片化核酸の各々に由来する1つの鎖を個別にビーズへと付着させ、各々に一本鎖断片化核酸が付着した複数のビーズを生成することと、一本鎖断片化核酸が付着した複数のビーズを、領域内の各々のセンサーに対する別個の反応チャンバを有し、1つのビーズのみが各々の反応チャンバ内に位置するchemFETアレイに供給することと、複数のチャンバにおいて同時にシークエンシング反応を行うこととを含む、核酸をシークエンシングする方法に関する。
本発明は、複数の異なるシークエンシング反応を同じフローセル内又は同じ固体支持体上で同時に行うことを企図する。各々のシークエンシング反応により、固体支持体上に固定化された1つの鋳型に関する情報が得られる。単一のランでシークエンシングすることができる鋳型の数は、期待される鋳型の長さ及び固体支持体の面積に応じて異なる。したがって、実施の形態に応じて少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも400、少なくとも500、少なくとも600、少なくとも700、少なくとも800、少なくとも900又は少なくとも1000の鋳型を固体支持体上に固定化し、ひいては同時にシークエンシングすることができる。更に他の実施の形態では、100〜500、100〜750、100〜1000、500〜1000、600〜1000、700〜1000、800〜1000、900〜1000、1000〜2000、2000〜3000、3000〜4000、4000〜5000、5000〜10000又はそれ以上の鋳型を同時にシークエンシングすることができる。
シークエンシング反応は、鋳型にハイブリダイズする新たに合成された核酸鎖にdNTPを組み込むことによって行われる。新たに合成された鎖は、鋳型に結合するプライマー又はポリメラーゼ媒介伸長が進行することができる他の分子に由来し得る。
非限定的な一例では、シークエンシング反応は、鋳型とプライマーとをそれらのハイブリダイゼーションを可能にする条件下で接触させ、鋳型/プライマーハイブリッドとポリメラーゼとを接触させることによって開始することができる。かかる接触は固体支持体上への固定化の前、その最中及び/又はその後に行うことができる。重要な実施の形態では、接触は固体支持体への固定化に続いて行われる。
プライマー及びポリメラーゼを鋳型に結合させた後、試薬を反復サイクルでフローセルに流入させ、通過させる。試薬フローがプライマーの3'末端のすぐ下流の鋳型上のヌクレオチドに相補的なヌクレオチドを含有する場合、ポリメラーゼによりdNTPが組み込まれる。鋳型上の隣接した下流位置が同一のヌクレオチドによって占有される場合(本明細書でホモポリマーと称される)、ポリメラーゼにより同数の相補的dNTPが組み込まれる。フロー中のdNTPが鋳型上の次に利用可能なヌクレオチドと相補的でない場合、かかる組込みは停止する。流入するdNTPの量及びかかるフローの時間は、それぞれ鋳型上の相補的な塩基の数及び予想される全てのdNTPを組み込むのに必要とされる時間を超えるものである。
重要なことには、相補的なdNTPの組込みは2つ以上の結合プライマーで起こる。より好ましくは、組込みは結合プライマーの少なくとも10 %、少なくとも25 %、少なくとも50%、少なくとも60 %、少なくとも70 %、少なくとも80 %、少なくとも90 %又は全てで起こる。このプライマーのパーセンテージは鋳型中の標的コピー数によって異なり得る。幾つかの実施の形態については、組込みは個々の鋳型につき少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100又はそれ以上のプライマーで起こる。本発明が、生じる長さ変化の程度を(長さの増大又は減少にかかわらず)増大することによってシグナル対ノイズ比を増大するために、所与の鋳型上のハイブリダイズしたプライマーの多くでのdNTPの組込みを企図することを理解されたい。
シークエンシング反応の一環として、その相補的なヌクレオチドが鋳型核酸上の同じ位置に存在する場合、新たに合成された鎖の3'(又は最初に組み込まれるdNTPの場合、シークエンシングプライマーの3'末端)にdNTPをライゲートする(又は本明細書で使用されるように「組み込む」)。導入されたdNTPの組込みにより、鋳型の一本鎖領域が二本鎖領域へと変換され、この変換は続いて伸張(tension)下の鋳型の長さ変化に反映される。長さ変化は鋳型の自由端に位置する、観察可能な部分(例えばビーズ)の位置を決定及びモニタリングすることによって検出される。したがって、ビーズ位置が任意の所与のフロースルー後に変化しない場合、dNTPは組み込まれず、フロースルーdNTPが鋳型中の次に利用可能なヌクレオチドとは相補的でなかったと結論付けることができる。この部分の位置における変化が検出される場合、フロースルーdNTPは相補的であり、新たに合成された鎖に組み込まれた。順序が既知であり、好ましくはシークエンシングラン全体を通して一定に維持される限りにおいて、dNTPを任意の順序で流入させることができる。
本発明の幾つかの態様の典型的なシークエンシングサイクルとしては、洗浄バッファーによるフローチャンバ(及びウェル)の洗浄、鋳型核酸の末端に係留される観察可能な部分の位置の測定、ポリメラーゼの存在下でのフローチャンバへの第1のdNTP種(例えばdATP)の導入、観察可能な部分の位置の測定、任意に洗浄バッファー中のアピラーゼのフロースルー、洗浄バッファーのフロースルー、ポリメラーゼの存在下での第2のdNTP種の導入等を挙げることができる。このプロセスは4つ全てのdNTP(すなわちdATP、dCTP、dGTP及びdTTP)がチャンバを流れ、新たに合成される鎖に組み込まれるまで継続する。この4ヌクレオチドサイクルは10回、25回、50回、100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、800回、900回、1000回又はそれ以上の回数を含むが、これらに限定されない任意の回数で繰り返すことができる。サイクル数はシークエンシングされる標的の長さに左右され、反応試薬、特にdNTP原液及び洗浄バッファーを補充する必要がある。このため、本発明の方法を用いて決定することができる配列の長さは少なくとも50ヌクレオチド、少なくとも100ヌクレオチド、少なくとも200ヌクレオチド、少なくとも300ヌクレオチド、少なくとも400ヌクレオチド、少なくとも500ヌクレオチド、少なくとも600ヌクレオチド、少なくとも700ヌクレオチド、少なくとも800ヌクレオチド、少なくとも900ヌクレオチド、最大で1000ヌクレオチド、1500ヌクレオチド、2000ヌクレオチドを含む、又はそれ以上のヌクレオチドである。
好適なポリメラーゼはDNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、又はサブユニットが鋳型に基づき、ハイブリダイズしたプライマーから開始して新たな核酸鎖を合成することが可能である限りにおいて、そのサブユニットである。好適なポリメラーゼサブユニットの一例は、3'→5'エキソヌクレアーゼ活性を欠く大腸菌(E. coli)DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメントのエキソバージョンである。他の好適なポリメラーゼとしては、T4 exo-、Therminator及びBstポリメラーゼが挙げられる。ポリメラーゼは溶液中に遊離していても(洗浄溶液及び/又はdNTP溶液中に存在し得る)、又は固体支持体、フローセルの1つ若しくは複数の壁面、鋳型、若しくはプライマーに固定されていてもよい。
本明細書で提供されるシークエンシング法が、核酸の部分又は完全ヌクレオチド配列(又は哺乳動物ゲノム、より具体的にはヒトゲノムを含むゲノム中に存在するような核酸コレクション)の決定、(例えば診断法及び法医学的方法において有用であり得るような)サンプルにおける核酸の有無の決定、核酸が配列中に突然変異又は変動(例えば一塩基多型を含む対立遺伝子変動等)を含むか否かの決定、(抗生物質耐性微生物の根本原因となり得るような)既知の核酸に新たな種を生成する突然変異が起こっているか否かの決定、遺伝子改変生物又は遺伝子組み換え核酸の存在の決定、2つのサンプル(例えば正常組織及び罹患組織等)間に遺伝的差異が存在するか否か及びそれが何であるかの決定、対象の遺伝子構成によって決定することができるような特定の病態を有する対象の治療に最も効果的な治療計画の決定、及び遺伝子型決定(例えば、例えばキャリア状態を決定するための1つ又は複数の遺伝子座の分析)を含むが、これらに限定されない多数の用途を有することを理解されたい。これらの実施の形態の幾つかでは、本発明の方法を用いて決定されたヌクレオチド配列を、得られる配列を配向する及び/又は2つの差異を同定するために既知又は参照の配列と比較することができる。これは遺伝子変動及び突然変異を同定するのに役立ち得る。既知又は参照の配列は予め決定された配列(例えば、種の完全ゲノムシークエンシングによって得られる)であってもよい。
本明細書に記載の方法は、病態の同定及び治療に役立てるために用いることもできる。例えば、該方法は特定の病態と関連する配列を同定するため、又は特定の病態の欠如の診断に用いられる配列を同定するために用いることができる。分析されるサンプルはヒトを含む任意の対象に由来し得る。病態は癌又は感染であり得る。
上記方法は、作用物質に対する陽性応答と関連する配列の同定にも用いることができる。該方法は、本明細書で提供される1つ又は複数のシークエンシング法を用いて作用物質に対して陽性応答を示した複数の対象及び陰性応答を示した複数の対象に由来するDNAをシークエンシングすることと、陽性応答を示した複数の対象又は陰性応答を示した複数の対象において他方の複数の対象に存在しない共通配列を同定することとを含み得る。対象は好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトである。
本明細書に記載の方法は、ロボット工学によってシークエンシング反応が行われるように自動化することができる。加えて、検出器又はセンサーから得られるシークエンシングデータは、使用者がシークエンシング反応の進行を遠隔でモニタリングすることができるようなパーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話、ビデオゲームシステム又はテレビへのインプットであり得る。
本発明は、本明細書に説明される方法に従う増幅及び/又はシークエンシング反応を行うのに必要とされる様々な試薬と使用説明書とを含むキットを更に企図する。
本明細書で提供される方法は、鋳型中の標的の各々のコピーでの単一ヌクレオチドの検出に基づく。限界分解能は使用される検出システムの分解能によって決まる。
幾つかの本発明の実施の形態を本明細書で記載及び説明したが、当業者には機能を発揮するため、及び/又は結果及び/又は本明細書に記載の利点の1つ若しくは複数を得るための様々な他の手段及び/又は構造が容易に想定され、かかる変更及び/又は修飾は各々、本明細書に記載される本発明の実施の形態の範囲内にあるとみなされる。より一般的には、本明細書に記載される全てのパラメーター、寸法、材料及び構成は例示的であると意図され、実際のパラメーター、寸法、材料及び/又は構成が本発明の教示を用いる特定の用途(単数又は複数)に応じて異なることが当業者には容易に理解される。当業者は本明細書に記載される特定の本発明の実施の形態の多くの均等物を認識するか、又は単なる日常実験を用いて確かめることができる。したがって、上述の実施の形態は例としてのみ提示され、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内において本発明の実施の形態を具体的に記載及び特許請求される以外の形で実行することができることを理解されたい。本開示の進歩性のある実施の形態は、本明細書に記載される各々個々の特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法に関する。加えて、かかる特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の2つ以上の任意の組合せが、かかる特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法が相互に矛盾しない限りにおいて、本開示の進歩性の範囲に含まれる。
本明細書で規定及び使用される全ての定義は辞書の定義、引用することにより本明細書の一部をなす文献における定義、及び/又は規定の用語の通常の意味より優先されると理解されるものとする。
本発明の態様
本発明は、好ましくは核酸検出法の感度に影響を及ぼさない、システム対照、すなわち陽性対照及び/又は陰性対照を使用する、次世代シークエンシングを含むサンプルにおける標的配列を含む核酸の存在を検出する新たな方法を提供する。
本発明は、診断(更には研究)アッセイにおいて分析対象のサンプル材料の入った反応槽に添加する(「スパイクする」)ことができる、システム対照(SC)とも称される対照核酸の使用に基づく。該対照は添付の特許請求の範囲においてより詳細に規定される。
驚くべきことに、本発明の対照核酸をNGSベースの診断法に使用することができ、抽出及び後続のNGS法の工程、例えば核酸の増幅、ライブラリー作製及びシークエンシングが信頼性品質基準を満たすか否か、NGSワークフローが完全に機能的であることの決定が可能となることが認められた。同時に、本発明の対照核酸はDNA汚染が生じているか否かのモニタリングを可能にする。これらの対照は、必須規制要件を満たす必要がある品質対照として理想的に好適である。驚くべきことに、上記に提示した目標を達成するために必要とされる対照核酸の量が非常に僅かであることも認められた。このように少量の対照核酸は、調査すべきサンプルに由来する核酸の抽出、増幅及びシークエンシング反応(又はNGSの他の工程)に悪影響を与えないことが認められた。
陰性対照反応は通例、別個の反応槽内で行われ、サンプルの代わりにバッファーのみをこの特定のバイアルに添加する。陰性対照における標的配列の存在によって、サンプルが汚染されていることが示される。
第1の態様では、本発明は、標的核酸配列とは異なる少なくとも1つの核酸対照配列を含む、標的核酸配列に特異的な次世代シークエンシングベースの診断法のための核酸対照を提供する。しかしながら、対照が別個の又は同じ核酸分子上に見ることができるより多くの核酸対照配列を含むことが可能である。
対照配列が、標的配列の由来となる生物、微生物又は器官の標的配列とは異なる限りにおいて、核酸対照配列は任意の生物、微生物又はその一部、例えばその器官に由来し得る。例えばヒト患者のサンプルを分析する場合、特異的同定を確実にし、同時に使用する材料の任意の交差反応性を回避するために、対照配列は非ヒト供給源に由来し得る。
更なる態様では、核酸対照は、ウイルス、細菌、真菌及び病原体由来の核酸、又は動物、植物由来の核酸、又は上記標的核酸配列の有無について分析される器官若しくは身体部分とは異なる器官若しくは身体部分に由来する核酸を含む群から選択することができる。
本発明の一態様では、核酸対照はウイルス核酸、例えば動物又は植物ウイルスに由来する核酸から選択される。核酸配列は概して、感染能が排除され、対照を取り扱う職員又は環境に対するリスクが存在しないように使用される。
更なる態様では、核酸対照配列はタバコモザイクウイルス(TMV)に由来する核酸から選択される。これらの配列は野生型配列、すなわち自然に見られる配列であってもよく、又は配列は修飾されていてもよい、すなわち配列は核酸残基の突然変異、付加、欠失、逆位を含有していてもよい。突然変異配列が対照核酸、例えば野生型配列と比較して追跡可能な変化を保有するように修飾されたTMV由来の核酸として機能することが可能である。TMVを核酸残基の突然変異、付加、欠失又は逆位によって突然変異させることが可能である。核酸対照として使用されるTMV核酸が好適な非ヒト配列の例である。かかる非ヒト配列、例えばTMV核酸の利点の1つは、標的核酸配列がヒトに由来する場合にこれらの配列が陰性対照として機能し得ることである。
本発明の更なる態様では、核酸対照は少なくとも2つの異なる核酸対照配列を含む。これらの配列は少なくとも1つの核酸残基で異なるが、より多くの残基を修飾することも可能である。
別の態様では、対照は少なくとも1つの野生型核酸配列、及び該野生型核酸配列の少なくとも1つの突然変異、例えばTMV配列等の野生型及び突然変異非ヒト配列を含む。野生型及び突然変異核酸配列の混合物を使用することの利点の1つは、かかる混合物が変異コーリングの参照材料として機能し、規定の突然変異率をもたらし得ることである。このことは本発明による方法の感度を大幅に増大する。参照材料がない場合、(標的核酸、例えば癌遺伝子における)突然変異率コーリングの信頼性は低くなる。
修飾をNGSベースの方法におけるシークエンシングによって追跡することができる限りにおいて、修飾対照配列を人為的に突然変異させても又は突然変異させなくてもよい、すなわち突然変異は自然に生じるものであっても又はそうでなくてもよい。NGSアッセイの結果により、核酸対照が標的核酸を含有する疑いがあるサンプルにスパイクされているか、又は対照核酸がサンプルなしに使用された、例えば核酸のNGSベースの分析において陰性内部対照として機能するかの決定が可能になることが望まれる。後者の事例では、所与のNGSベースのシークエンシング反応によって決定される対照配列(複数の場合もあり)の存在及び標的配列の欠如は、サンプルに由来する材料、又は任意の他の供給源に由来する材料、例えばそれまでの分析から持ち越された核酸、環境等による汚染の欠如を示す。
本発明の幾つかの態様では、核酸対照は、一塩基突然変異、2つ以上のヌクレオチドの突然変異、核酸残基の逆位、欠失又は付加を有する。
本発明のまた更なる態様では、対照核酸の混合物が提供される。混合物は標的核酸配列に特異的な次世代シークエンシングベースの診断法に使用することができ、少なくとも2つの核酸対照を所定の比率で含む。例えば、NGSベースの診断法又はアッセイが或る特定の変異頻度レベル(例えば25 %、20 %、15 %、10 %、5 %、4 %、3 %、2 %、1 %又は1 %未満)での変異の検出を目的とする場合、かかる変異頻度レベルを反映するために異なる対照配列を混合する。例えば、5 %の変異頻度レベルを検出すべき場合、1つの対照核酸(例えばTMV野生型)を5 %の別の対照核酸(例えば1つの修飾、例えば単一の点突然変異、三重突然変異、逆位、欠失等を保有するTMV)と混合する。95 %の野生型対照核酸配列及び5 %の突然変異対照核酸の得られる混合物を使用して、NGSベースの方法により変異頻度レベルを正確に検出することが可能であるかを検証することができる。本発明の方法又は本発明の混合物において対照として機能する野生型核酸と混合すべき変異核酸の量、すなわち変異(又は突然変異/修飾)核酸の量を正確に決定する方法は当業者に既知である。
配列に特異的な次世代シークエンシングベースの診断法において標的核酸の検出に好適なキットも提供される。これらのキットは、上記に規定される核酸対照又は上記に詳述される核酸対照混合物の少なくとも一方を含む。さらに、キットは任意に次世代シークエンシングベースの診断法のための付加的な試薬、例えば化学試薬、使用説明書等を含んでいてもよい。
核酸材料をサンプル及び対照サンプルから抽出することを含む、次世代シークエンシングベースの診断法も本明細書で提供される。対照サンプルは抽出前に調製される。これらの方法は、抽出された核酸材料を次世代シークエンシング法、例えばイオン半導体シークエンシングに供することを更に含む。幾つかの態様では、本明細書で提供される次世代シークエンシングベースの診断法は、上述の核酸対照又は核酸対照混合物のいずれかを添加したサンプル材料を含有する対照サンプルを含む。
本発明の更なる態様では、次世代シークエンシングベースの診断法は、感染因子又は癌遺伝子に由来する標的配列の有無の検出を目的とする。当然ながら、1回のNGSランで2つ以上の標的を分析することが可能である。さらに、NGS法には1つ又は複数の供給源、例えば1人のヒト患者又は多くのヒト患者から得られるサンプルを用いることができる。1つの供給源及び異なる標的核酸配列に由来するサンプル材料を使用することも可能である。少なくとも1回のNGS分析を、対照サンプルとして働く1つの供給源に由来するサンプルを用いて実施する、すなわちサンプルに上記の本発明の核酸対照又は混合物の少なくとも一方をスパイクした。2つ以上の供給源に由来するサンプルを使用するか、又は1つの供給源に由来するサンプルを異なる標的に関して分析する場合、各々の供給源について対照が存在し得る又は各々の標的について対照が存在し得る。
したがって、本発明による次世代シークエンシングベースの診断法は、感染因子又は癌遺伝子に由来する標的配列の有無の検出及び分析を可能にする。シークエンシング反応後の核酸対照配列の存在は、サンプルからの核酸抽出が首尾よく達成されたことを示す。
上記で指摘したように、本発明の次世代シークエンシングベースの診断法は汚染対照、すなわち陰性対照を更に含み得る。この目的で、サンプル材料に添加しなかった対照核酸をNGSワークフローに供する。汚染対照は、上記で規定される核酸対照又は上記で規定される核酸対照混合物の少なくとも一方を含む。次世代シークエンシングベースの診断法は、汚染対照を標的核酸に特異的なシークエンシング反応に供することを含み、汚染対照における標的核酸に特異的な配列の不検出、及び対照核酸に特異的な配列の存在の検出が無汚染を示す。
本発明の幾つかの実施の形態では、上記サンプルは臨床サンプルであり、該臨床サンプルはヒト対象に由来するのが好ましい。上記臨床サンプルが組織サンプル又は体液サンプルであるのが好ましい場合もある。該サンプルは例えば気道、胃腸管又は移植後の移植片から得られた組織サンプルであってもよい。さらに、上記サンプルは特に血液、血漿、血清、リンパ液及び唾液からなる群から選択される体液サンプルであってもよい。
別の好ましい実施の形態では、標的核酸は微生物に由来する核酸であり得る。該微生物は細菌、古細菌、原生動物、真菌及びウイルスからなる群から選択されるのが好ましい。特に好ましい実施の形態では、上記微生物はA群レンサ球菌(Group A Streptococcus)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis:ヒト型結核菌)、マイコバクテリウム・アフリカヌム(Mycobacterium africanum)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis:ウシ型結核菌)、マイコバクテリウム・カネッティ(Mycobacterium canetti)及びマイコバクテリウム・ミクロティ(Mycobacterium microti)を含む結核菌群(Mycobacterium tuberculosis Complex)の成員、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)類の一種、クロストリジウム・ディフィシレ(Clostridium difficile)、バンコマイシン耐性腸球菌(enterococcus)及びスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)からなる群から選択される細菌である。別の特に好ましい実施の形態では、上記微生物はアデノウイルス、インフルエンザウイルス、鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス、中東呼吸器症候群コロナウイルス、ノロウイルス、BKウイルス、サイトメガロウイルス、エプスタインバーウイルス、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、水痘帯状疱疹ウイルス、エンテロウイルス、HIV-1、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、デング熱ウイルス及びチクングニヤウイルスからなる群から選択されるウイルスである。
幾つかの実施の形態では、標的核酸は癌遺伝子、好ましくはヒト癌遺伝子、例えばBCR-ABL major、BCR-ABL minor、BCR-AML1 ETO、PML-RARA、BRAF V600突然変異体、KRAS突然変異体、NRAS突然変異体、EGFR、KIT又はPIK3CAからなる群から選択される癌遺伝子であり得る。したがって本発明の実施の形態では、本発明の方法を用いてサンプルにおける1つ又は複数の癌遺伝子の存在を検出することができる。
本発明の対照核酸は、NGSベースの診断法において特異的な検出及び/又は期待される検出レベルを可能にする量で使用することができる。サンプル反応における対照の存在は、結果の成果に悪影響を与えるものではないとする。すなわち、結果の誤った解釈につながり得る、標的核酸の十分な品質及び/又は十分な量に関する抽出、増幅及びシークエンシング、又は任意の他のNGS法の工程による対照核酸の干渉が見られないものとする。
本発明の対照の量は、変異頻度(vf)に関して特定の標的配列に必要とされる感度(sensitivity)に応じて選ばれる。例えば、5 %変異頻度(vf)を検出することが所望される場合、5 fgの本発明のシステム対照(5 %変異頻度で構築される)を使用して、1000倍超の標的のカバレージ(coverage:包括度)を得ることができる。所望の感度が1 %vfまで変化する場合、20 fgの本発明の対照(1 %変異頻度で構築される)を使用して、10000倍の標的配列のカバレージを得ることができる。0.1 fg〜1000 fg、好ましくは0.1fg〜100 fg、より好ましくは1.0 fg〜50.0 fg、1.0 fg〜25 fg、より好ましくは1.0 fg〜10.0 fg、例えば5fgの対照核酸がNGS反応中に存在すれば十分であり得る。例えば、約100 fg〜1000 fgをサンプルに添加することができる。しかしながら、標的材料の供給源に応じて正確な量を適合させることができる。この目的で、異なる供給源に由来する参照材料、又は所望の供給源材料に似せるために物理的に処理された材料を対照核酸の量の滴定分析に供し、各々の特異的アッセイに必要とされる好適な量を決定することができる。例えば、植物材料又は動物組織からの核酸の抽出には種々の前処理が必要とされ得る。期待される収率又は種々の供給源からの核酸の喪失に応じて、対照材料の定量的インプットは異なり得る。
本発明による進歩性のあるNGS法に関する概要を示す図である。A、この概略図において8つの反応を実施する。第1の反応ウェル1では、陽性システム対照(SC)のみを添加する、すなわちこの反応は任意のサンプル材料を含有しない。反応ウェル2〜8はFFPEサンプル材料及びスパイクインSCを含有する。自動化ワークフローにおいて使用されるデバイスも示す。B及びCにシークエンシング反応の結果を示す。ウェル1及び2〜8内の陽性対照及びスパイクイン対照SC配列を所望に応じて検出したが、標的配列はウェル1内に存在しなかった。一方、ウェル2〜8においてFFPEサンプル中に存在する癌遺伝子のシークエンシング反応は首尾よく達成された。ウェル1において使用されるシステム対照は、野生型非ヒト核酸配列を含むプラスミドと該非ヒト核酸配列中に突然変異を含むプラスミドとの混合物である。突然変異が5 %変異頻度で存在し、残りが野生型非ヒト核酸配列を含むプラスミドで構成されるようにプラスミドを混合した。FFPE参照材料として、Horizon Discovery Ltd.(UK)から入手した細胞系列を使用した。これらの細胞系列を、規定の変異頻度(2 %〜33 %)で存在する既知の突然変異を保有するように操作した。 自動化ワークフローの開始時にサンプルに100 fgのSCをスパイクした同様のDNAサンプルとともに、各々のPCR(AmpliSeq)反応における10fg、5 fg、1 fg、0.5 fg、0.25 fg及び0.1fgのSCを添加したFFPE-DNAを含むバーコード化NGSランの結果を示す図である。A、AmpliSeq(Life technologies)前に各シークエンシング反応に(手作業で)添加された既知の量のSCに対するSCカバレージの棒グラフ。検査のこのパートで使用されるFFPE DNAは、ワークフローの開始時にSCでスパイクすべきではない。得られたSCカバレージは、各AmpliSeq反応へと添加されたSCのレベルに比例していた。B、SCレベルに対するSCカバレージのプロットは、SCカバレージとSCレベルとの間の直線関係を示した。ここでは、SCカバレージをサンプル中の全てのアンプリコンの平均カバレージで正規化した。補間(赤色の点線)によって、抽出工程の開始時に100 fgのSCをスパイクしたFFPEサンプルは、AmpliSeq反応において5 fgのSCを添加したサンプルに匹敵するSCカバレージを生じる。この検査から、SCを自動化ワークフロー後に回収することができ、シークエンシング反応におけるそのレベルを推定することができることが実証された。したがって、SCはスパイクイン対照として使用することができる(このシークエンシングランに使用した全てのサンプルが、SCを除いてマッチしたDNAインプットを有していたことに留意されたい)。 上記図2に記載されるものと同じバーコード化ランを示す図である。図3に示す棒グラフは、各サンプルに添加した様々なレベルのSCに対する標的アンプリコンの平均カバレージのプロットである。ここで、0.1 fgから10 fgまでSCを増大させることではサンプルにおける平均カバレージは抑制されず、これらのレベル(0.1 fg〜10 fg)のSCが標的アンプリコンの増幅に悪影響を及ぼさないことが示される。 様々なDNAインプット(0.1 ng〜5 ng)とともに一定のSC(各AmpliSeq反応において5fgを添加した)を用いた実験を示す図である。ここで、SCカバレージは平均標的カバレージに反比例していた。非正規化及び正規化SCカバレージを、DNAインプットに対してプロットした(それぞれA及びB)。データから、SCレベルはサンプルにおけるDNAインプットに応じて変動し、したがって低DNAインプットのチェックポイントとして有用であり得ることが示される。 SCのみを含有する陰性対照ウェル(ウェル番号1)を示す図である。このデータから陽性対照及び陰性対照(NTC)としてのSCの有用性が実証される。A、SCの配列が検出されたが、ヒト標的配列については検出されなかった。B、SCにおける3つ全ての突然変異を次世代シークエンシング後に回収した。SCのアンプリコンはEC_pUC97として表される。 NGSの品質対照(QC)コンセプトとしてのシステム対照(SC)の使用に関与する論理表を示す表1である。シークエンシングランの奏功には、各サンプルにおけるスパイクインSCの配列及びウェル1におけるSC(独立SC)の配列の回収が必要とされる。加えて、ウェル1においてはヒト標的に対する配列マッピングは行うべきではない。このようにして、ウェル1はランの外部全体陽性対照及び非鋳型対照(NTC)の両方として働く。スパイクインSCは各サンプルについての抽出対照及びサンプル内陽性対照として働く。サンプルの奏功については、予想標的アンプリコンは首尾よく検出されることが期待される。ウェル1におけるSCの回収の失敗はワークフローの重大な失敗となり、ランは無効とみなされる。標的アンプリコンは首尾よくシークエンシングされたとしても、信頼性が高くない可能性がある。標的アンプリコンの生成に失敗したが、ウェル1における独立SCの基準を満たすサンプルについては、スパイクインSCの存在はワークフローが動作するが、サンプルが有する増幅可能なDNAは不十分であることを示す。スパイクインが存在しないことによりサンプルにおける阻害剤の存在が示される。
本明細書に記載の実施形態と併せて本発明を説明したが、上述の記載及び以下の実施例は説明を意図し、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本発明の範囲内の他の態様、利点及び変更は本発明に関連する技術分野の当業者に明らかである。
本明細書で言及される全ての特許及び刊行物は、その全体が引用することにより本明細書の一部をなす。
以下の実施例は、当業者に本発明の組成物を作製及び使用する方法の完全な開示及び説明を与えるために提示される。実施例は本発明の非限定的な例を意図するものである。量、温度等の変量に関して精度を保証するために尽力したが、実験誤差及び偏差を考慮するものとする。他に指定のない限り、部は重量部であり、温度はセルシウス度であり、圧力は大気圧又はそれに近い圧力である。全ての成分は他に指定のない限り、市販のものとした。
図1
FFPE samples FFPEサンプル
Workflow ワークフロー
Coverage カバレージ

図2
SC coveragevs SC amounts in AmpliSeq AmpliSeqにおけるSC量に対するSCカバレージ
SC coverage SCカバレージ
SC per AmpliSeq reaction AmpliSeq反応当たりのSC
Normalized SCcoverage vs SC amount SC量に対する正規化SCカバレージ
Normalized SCcoverage 正規化SCカバレージ

図3
Ave ampliconscov 平均アンプリコンカバレージ
Ave coverage 平均カバレージ
SC per AmpliSeq reaction AmpliSeq反応当たりのSC
Spiked 100fg 100 fgスパイク

図4
SC coverage SCカバレージ
SC cov (normalized) SCカバレージ(正規化)
DNA input DNAインプット
SC coverage(norm) SCカバレージ(正規化)

図5
AmpliconCoverage Distribution (summary) アンプリコンカバレージ分布(概要)
Coverage カバレージ
Expected 予想
Target 標的
Mutation 突然変異
35_1_ExtractedNTC 35_1_抽出NTC
MEDIAN 中央値

図6
Table 1 表1
Spike-in SC スパイクインSC
Standalone SC 独立SC
no TMVamplicon TMVアンプリコンなし
variant callerrors 変異コールエラー
humanamplicons ヒトアンプリコン
Sample サンプル
someamplicons 一部のアンプリコン
all amplicons 全てのアンプリコン
Conclusion 結論
Successfulrun ランの成功
Deletions intumor DNA, PCR inhibition in sample. Variant calling in successful amlicons is possible. 腫瘍DNAの欠失、サンプルにおけるPCR阻害。奏功するアンプリコン(amplicons)の変異コーリングが可能である。
Low qualitysample 低品質のサンプル
Strong PCRinhibition in sample サンプルにおけるPCRの強い阻害
Generalworkflow failure 全体的なワークフローの失敗
Possibleworkflow failure, results are not reliable ワークフローの失敗の可能性、結果の信頼性は高くない
Possiblefalse positive / false negative variant calls 偽陽性/偽陰性の変異コールの可能性
Possiblecontamination 汚染の可能性

Claims (12)

  1. サンプル及び抽出前に調製された少なくとも1つの対照サンプルから核酸材料を抽出することを含み、抽出された該核酸材料を次世代シークエンシング法に供することを更に含み、前記対照サンプルが核酸対照を添加したサンプル材料を含み、前記核酸対照が標的核酸配列とは異なる少なくとも1つの核酸対照配列を含み、前記核酸対照配列が少なくとも1つの野生型核酸配列と該野生型核酸配列の少なくとも1つの突然変異体とを含み、前記核酸対照配列が標的核酸配列とは異なる遺伝子に由来する、次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  2. 前記核酸対照が非ヒト由来の核酸から選択されるか、又はウイルス核酸から選択される、請求項1に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  3. 前記核酸対照がタバコモザイクウイルスに由来する核酸から選択される、請求項1又は2に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の核酸対照を所定の比率で少なくとも2つ含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  5. 感染因子又は癌遺伝子に由来する配列の有無の検出に好適である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  6. シークエンシング反応後の感染因子又は癌遺伝子に由来する標的配列の存在又は非存在及び少なくとも1つの核酸対照配列の存在が、前記サンプルからの核酸抽出の達成を示す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  7. 陰性対照を更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  8. 前記陰性対照が少なくとも1つの請求項1〜3のいずれか一項に記載の核酸対照を含み、前記陰性対照がサンプル材料を含まない、請求項7に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  9. 前記陰性対照を標的核酸に特異的なシークエンシング反応に供することを含む、請求項7又は8に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  10. 前記陰性対照を標的核酸に特異的なシークエンシング反応に供することを含み、該陰性対照における標的核酸に特異的な配列の不検出、及び対照核酸に特異的な配列の存在の検出が無汚染を示す、請求項7〜9のいずれか一項に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  11. 前記対照核酸が前記サンプルからの核酸の抽出後に0.1 fg〜10 fgの量で存在する、請求項10に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
  12. 前記サンプルがヒト対象に由来する臨床サンプルであり、前記対照核酸がヒトに感染しない動物ウイルス、植物ウイルスから選択される非ヒトウイルスの野生型及び/又は突然変異配列を含むプラスミドであるか、又は前記対照核酸が人工的に設計されたものであり、相当物が自然に見られない、請求項10又は11に記載の次世代シークエンシングベースの診断補助方法。
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