JP6630552B2 - X線測定システム及びx線検出データ処理方法 - Google Patents

X線測定システム及びx線検出データ処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6630552B2
JP6630552B2 JP2015230536A JP2015230536A JP6630552B2 JP 6630552 B2 JP6630552 B2 JP 6630552B2 JP 2015230536 A JP2015230536 A JP 2015230536A JP 2015230536 A JP2015230536 A JP 2015230536A JP 6630552 B2 JP6630552 B2 JP 6630552B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soft tissue
bone
pixel group
pixel
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015230536A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017093879A (ja
Inventor
宮本 高敬
高敬 宮本
光久 実政
光久 実政
龍太郎 足立
龍太郎 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2015230536A priority Critical patent/JP6630552B2/ja
Publication of JP2017093879A publication Critical patent/JP2017093879A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6630552B2 publication Critical patent/JP6630552B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

本発明はX線測システムに関し、特に、骨及び軟組織の両方の測定を行えるシステムに関する。
健康管理あるいは疾病診断のために、X線を利用して、骨及び軟組織が測定される。軟組織は、脂肪と除脂肪(脂肪以外)とに大別される。大腿骨測定の場合、除脂肪としては、筋肉が支配的である。例えば、老年者の健康管理のためには、定期的に骨密度及び脂肪率(又は脂肪量)を測定することが望まれる。骨密度が低い場合、骨折リスクが高まるからである。また、脂肪率は成人病に関連する指標だからである。
X線を利用して骨及び軟組織を測定する場合において、1回のX線照射で(つまり1回のX線ビーム走査で)両者を同時に測定できるならば、被検者の負担を軽減でき、特に被曝量を低減できる。骨及び軟組織の両方又は一方を測定するX線測定装置として、骨密度測定装置、レントゲン撮影装置、CT装置、等が知られている。骨密度測定装置は、二重エネルギーX線吸収(DEXA)法に従って被検体内の骨密度分布を測定する装置である。DEXA法を基礎として脂肪率等を演算することも可能である。
特許文献1には、骨密度と共に脂肪率を測定可能な骨密度測定装置が開示されている。その装置は、脂肪率画像と骨密度画像とからなる合成画像を表示する機能を備えている。 特許文献2には、骨密度画像上において画素種別をマニュアルで変更可能な装置が開示されている。なお、未公開の先願として、本出願人が先に出願した特願2015−109141号がある。
特開2004−147863号公報 特表平10−509075号公報
軟組織の解析を行う場合、解析対象画素群(あるいは解析対象エリア内)に、骨画素が入り込むと、軟組織の解析結果に大きな誤差が生じ、その解析結果の信頼性が大きく低下してしまう。骨画素で観測されるX線減衰量は、一般に、軟組織画素で観測されるX線減衰量よりも、かなり大きいからである。骨の形態は、単純ではなく、それには、とげ(棘)のような部分も含まれ、そのような部分が誤って解析対象となる軟組織エリア内に入り込んでしまうこともある。そのような入り込みをできるだけ防止し、その上で、軟組織の解析を行うことが望まれる。なお、この問題は、解析対象画素群(あるいは解析対象エリア内)に、エア画素(被検体外のエア領域内に存在する画素)が入り込む場合においても生じ得る。被検者における体側部の厚みは薄く、また、着衣の影響もあり、軟組織エリアとエアエリアの間の境界が不鮮明になることもある。
二次元のX線検出データに基づいて形成される単なる透過画像(レントゲン画像)上において、骨領域、軟組織領域及びエア領域を、画素値だけで厳密に弁別することは一般に難しい。解析対象領域内に他の領域に属する画素が入り込むならば、上記のように計測の信頼性が低下する。
本発明の目的は、解析対象となる軟組織画素群(あるいは軟組織エリア)内に、骨画素が入り込む可能性を低減することにある。あるいは、本発明の目的は、X線ビームの走査で得られた二次元データに基づいて骨についての演算と軟組織についての演算とを行えるシステムにおいて、骨解析のために判定された骨画素群を軟組織画素群の判定においても活用し、軟組織画素群の判定精度を向上することにある。
本発明に係るX線測定システムは、骨及び軟組織を含む被検体に対してX線を照射し、被検体を透過したX線を検出する測定装置と、前記X線の検出により生成される二次元データを処理する演算装置と、を含み、前記演算装置は、前記二次元データに基づいて原骨画素群を判定する原骨画素群判定手段と、前記原骨画素群に基づいて、当該原骨画素群を含んだ除外画素群を定義する除外画素群定義手段と、前記除外画素群を除外する条件に従って、前記二次元データに基づいて軟組織画素群を判定する軟組織画素群判定手段と、前記軟組織画素群に基づいて前記軟組織を解析する解析手段と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、X線の照射及び検出により得られた二次元データに基づいて原骨画素群が判定され、それを基礎として除外画素群が定義される。除外画素群を除外する条件の下で、二次元データに基づいて軟組織画素群が特定される。望ましくは、二次元データとしての低エネルギーX線検出値アレイ(L検出値アレイ)及び高エネルギーX線検出値アレイ(H検出値アレイ)に基づいて、DEXA法により、組織弁別前の二次元骨密度分布が演算され、それを基礎として、骨エリアを構成する原骨画素群が高精度に判定される。そのような現骨画素群が軟組織画素群の判定において特別な除外条件として利用される。よって、軟組織画素群の中に、骨に相当する画素が入り込んでしまう可能性を大幅に低減できる。つまり、解析対象となる軟組織画素群の特定精度を高められる。その上で、軟組織画素群に基づいて軟組織が解析される。1回のスキャンデータを利用して骨解析及び軟組織解析の両方を行うことが可能である。別々のスキャンデータに利用して骨解析及び軟組織解析を行うようにしてもよい。その場合でも先の原骨画素群判定結果が次の軟組織画素判定で引き継がれれば、軟組織画素判定の精度を向上できる。
望ましくは、前記除外画素群定義手段は、前記原骨画素群の外側に当該原骨画素群に連なる疑似骨画素群を生成し、前記原骨画素群及び前記疑似骨画素群によって前記除外画素群が構成される。この構成によれば、骨画素が誤って軟組織画素であると判定されてしまう可能性を大幅に低減できる。例えば、対象骨にとげ(棘)のような小部分があり、それが骨の一部として認識されていない場合でも、対象骨の外側に、軟組織画素判定上、骨エリアと同じように取り扱われるマージンエリアを設ければ、そのようなとげが軟組織に弁別されてしまうことを防止できる。
望ましくは、前記除外画素群定義手段は、前記原骨画素群に対して膨張処理を適用することにより前記疑似骨画素群を生成する。この構成によれば膨張フィルタあるいは膨張演算子といった既に確立された技術を利用して、簡便に原骨画素群の外側に疑似骨画素群を付加できる。また膨張処理によれば一般に膨張度を簡単に制御可能である。
望ましくは、前記原骨画素群判定手段は、前記二次元データに基づいて骨密度画像を形成する手段であり、前記原骨画素群は前記骨密度画像中の骨エリアを構成する画素群であり、前記除外画素群特定手段は、前記原骨画素群に対して前記膨張処理を適用する。
望ましくは、前記演算装置は、前記二次元データに基づいて前記軟組織を表す軟組織画像を形成する軟組織画像形成手段と、前記軟組織画像中における前記軟組織画素群に対してペイント処理を施すペイント処理手段と、を含み、前記ペイント処理後の軟組織画像において、前記原骨画素群によって構成される骨エリアと前記軟組織画素群によって構成される軟組織エリアとの間に、前記疑似骨画素群によって構成される帯状のマージンエリアが生じる。マージンエリア(一種の隙間)を観察することにより、膨張処理が適切に実行されたこと、及び、骨の一部が軟組織エリア内に入り込んでいないことを容易に確認できる。軟組織画像は、X線検出値(又は減衰量)を輝度表現した白黒画像である。望ましくは、軟組織エリアのペイントに際して、骨エリアとマージンエリアがペイントされずに、それらがそのまま白黒表現される。
望ましくは、前記演算装置は、前記二次元データに基づいてエア画素群を特定するエア画素群特定手段を含み、前記ペイント処理後の軟組織画像において、前記骨エリア、前記マージンエリア及び前記軟組織エリアの他に、前記エア画素群によって構成されるエアエリアが生じる。この構成によれば、軟組織エリア(ペイントエリア)がエアエリア内に入り込んでいないことを容易に確認できる。被検体とエアエリアの間の実際の境界から内側において軟組織エリアが特定されるのが望ましい。その場合、実際の境界と、特定された軟組織エリアとの間に、マージンエリアが生じる。これによりエア、着衣、体厚の薄い部分が、軟組織エリアから除外されるので、軟組織画素判定精度を高められる。
望ましくは、前記演算装置は、前記ペイント処理後の軟組織画像上においてユーザーからの軟組織画素の追加を受け付ける修正手段を含み、前記修正手段は、前記骨エリア及び前記マージンエリアに対する軟組織画素の追加を禁止する。この構成によれば誤った修正を防止できる。また、骨画素群が修正対象から自動的に除外されるので、修正作業が楽になる。
望ましくは、前記測定装置は、前記被検体に対して低エネルギーX線及び高エネルギーX線を順次照射し、前記被検体を透過した低エネルギーX線及び高エネルギーX線を順次検出し、これによって、前記低エネルギーX線に対応する第1の二次元データと前記高エネルギーX線に対応する第2の二次元データとが生成され、前記軟組織画素群判定手段は、前記第1の二次元データ及び前記2の二次元データに基づいて前記軟組織画素群を判定する。骨画素の判定の場合と同様に、X線ビーム走査で得られた2種類のデータを参照して軟組織画素を判定するのが望ましい。これによればノイズ等にあまり影響されずに、判定精度を高められる。
望ましくは、前記軟組織画素群判定手段は、注目画素が前記除外画素群に属しない第1条件、前記第1の二次元データにおける前記注目画素に対応する画素データに関する第2条件、及び、前記第2の二次元データにおける前記注目画素に対応する画素データに関する第3条件、が満たされた場合に、前記注目画素を軟組織画素であると判定する。この構成によれば、除外画素を除外する条件の下で、2種類のデータを総合して、精度良く軟組織画素を判定できる。
望ましくは、前記第2条件及び前記第3条件は、被検体外縁の内側に帯状のマージンエリアを介して前記軟組織画素群が判定されるようにするものである。つまり、エア、着衣、体厚の薄い部分が、解析対象となる軟組織エリア内に入り込まないように、つまり誤判定可能性の観点から、余裕をもってあるいはより厳しい条件をもって、第1条件及び第2条件を定めるものである。望ましくは、前記解析手段は、脂肪率、脂肪量、除脂肪率及び除脂肪量の内の少なくとも1つを解析する。
本発明に係る方法は、骨及び軟組織を含む被検体に対してX線を照射し前記被検体を透過したX線を検出することにより得られた二次元データに基づいて、原骨画素群を判定する工程と、前記原骨画素群に対して膨張処理を適用することにより前記原骨画素群の外側にそれに連なる疑似骨画素群を生成する工程と、前記原骨画素群及び前記疑似骨画素群からなる除外画素群を除外する条件に従って、前記二次元データに基づいて、解析対象となる軟組織画素群を判定する工程と、を含むことを特徴とする。
この方法は、専用の演算装置、汎用のコンピュータ等の情報処理装置において実行される。各工程は通常、ソフトウエアの機能として実現される。上記方法を実行するプログラムは、記録媒体を介して配布され、あるいは、通信回線を介して伝送される。
望ましくは、前記原骨画素群からなる骨エリアと、前記軟組織画素群からなる軟組織エリアと、前記骨エリアと前記軟組織エリアとの間において前記疑似骨画素群からなる帯状のマージンエリアと、を含む画像を表示する工程を含む。
本発明によれば、解析対象となる軟組織画素群(あるいは軟組織エリア)内に、骨画素が入り込む可能性を低減できる。あるいは、本発明によれば、X線ビームの走査で得られた二次元データに基づいて骨及び軟組織を解析できるシステムにおいて、骨密度演算結果を軟組織画素群の判定においても活用し、軟組織画素群の判定精度を向上できる。
本発明に係るX線測定システムの好適な実施形態を表すブロック図である。 図1に示した演算装置が有する複数の機能を示すブロック図である。 軟組織画素群の判定方法を説明するための図である。 画素種別の判定条件を示す図である。 図1に示したシステムの動作例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明に係るX線測定システムは、例えば病院等の医療機関に設置されるものであり、それは、図1に示されるように、測定装置10と演算装置12とにより構成される。測定装置10はX線の照射及び検出を行う装置であり、演算装置12は制御機能及び演算機能を有する装置である。演算装置12は例えばコンピュータで構成される。
測定装置10は、検査台としてのベッド14を有している。ベッド14上には被検者16が載せられる。測定対象部位(被検部位)がX線照射エリアに所定の位置及び姿勢で含まれるように、被検者16の位置及び姿勢が調整される。測定対象部位は、本実施形態において、大腿骨の近位側端部及びその周囲に存在する軟組織である。換言すれば、股関節及びその付近である。実際には、大腿骨の骨頭を中心とした二次元範囲に対してX線測定が実行される。骨と軟組織とが含まれる他の部位に対して測定が行われてもよい。
ベッド14は載置台としての天板を有し、天板の下方には下部機構18が設けられている。下部機構18はX線発生器20を有している。X線発生器20は例えばファンビーム形状をもったX線ビームを生成するものである。そのX線ビームが被検者の左右方向(図1の紙面貫通方向)に移動するように、X線発生器20が機械的に走査される。天板の上方、具体的には被検者16の上方には、上部機構22が設けられている。上部機構22はX線検出器24を有する。X線検出器24はX線ビーム広がり方向に並んだ複数の検出素子により構成される。X線検出器24は、X線発生器20と共に移動する。X線発生器20及びX線検出器24の移動により、つまり、X線ビームの走査により、二次元の測定領域が構成される。X線発生器とX線検出器の配置を逆にすることも可能である。
本実施形態では、X線ビームの走査中にX線のエネルギーが切り換えられており、具体的には低エネルギーと高エネルギーとが交互に切り換えられている。これにより、画素単位で(つまり骨密度演算単位で)、低エネルギーX線検出値(L検出値)と、高エネルギーX線検出値(H検出値)と、からなる検出値ペアが得られる。1回のX線ビームの走査、つまり二次元領域に対する測定で、二次元の低エネルギーX線検出値アレイ(L検出値アレイ、第1の二次元データ)と、二次元の高エネルギーX線検出値アレイ(H検出値アレイ、第2の二次元データ)と、が構成される。つまり、二次元の画素アレイに対応して、第1の二次元データ及び第2の二次元データが得られる。
なお、後述する骨密度演算では、画素単位で、L検出値とLエア検出値(エア領域に低エネルギーX線を照射した場合に得られる検出値)とからL減衰量が特定され、且つ、H検出値とHエア検出値(エア領域に低エネルギーX線を照射した場合に得られる検出値)とからH減衰量が特定され、L減衰量及びH減衰量から骨密度が演算される。そのような演算は公知である。
演算装置12は、演算部26、入力部28及び表示部30を有している。演算部26は、後に図2を用いて説明するように、骨密度画像形成機能、軟組織画像形成機能、軟組織解析機能、等を有している。演算部26はCPU及びプログラムにより構成されるものである。後述するように、入力部28を利用して、ユーザーの座標指定により又は自動的に、骨密度画像上に骨解析用関心領域が設定される。また、軟組織画像上に軟組織解析用関心領域が設定される。
本実施形態では、それらの関心領域の設定に先立って、自動的に(あるいはユーザーの座標指定により)、骨密度画像上に初期関心領域が設定される。初期関心領域は、本実施形態において、骨解析用関心領域及び軟組織用関心領域を包含する領域である。後述するように、骨密度画像上での画素修正工程では、初期関心領域内において、ポインティングデバイスを利用して、骨画素の追加(又は充填)、及び、骨画素の削除(又は除去)を行える。自動的な骨画素判定の結果及びそれに対するマニュアル修正の結果が、排他的条件として、軟組織画素群の判定において利用される。つまり、骨の判定結果が軟組織の演算に引き継がれる。表示部30には、各種の画像及び各種の測定結果が表示される。
図2には、図1に示した演算部26が有する複数の機能が複数のブロックによって表現されている。個々のブロックはソフトウエアの機能として実現される。個々のブロックが専用ハードウエア(プロセッサ等)によって構成されてもよい。図2に示される構成はその接続関係を含めて例示である。
骨密度画像形成部32は、X線ビーム走査によって得られたL検出値アレイ及びH検出値アレイに基づいて、DEXA法に従って、二次元骨密度分布としての骨密度画像を形成するモジュールである。その際には、空気層だけを透過した低エネルギーX線の検出により得られたLエア検出値(又はLエア検出値列)、及び、空気層だけを透過した高エネルギーX線の検出により得られたHエア検出値列(又はHエア検出値列)も利用される。骨密度画像形成部32は、以下に説明するように、骨画素判定手段として機能する。
骨密度演算では、複数の画素について演算された複数の骨密度(骨弁別前のもの)に基づいてヒストグラムが作成される。ヒストグラムは、通常、骨に対応する山と、軟組織に対応する山と、を有する。2つの山の間において閾値が特定される。骨密度画素アレイの中で、閾値以上の骨密度をもった個々の画素が骨画素(原骨画素)であると判定される。一般に、画像化される画素は骨画素であり、軟組織やエアに相当する画素は画像化されない。以上のように、骨密度画像形成部32は、骨密度画像の形成の過程で、骨画素群(原骨画素群)を判定する。図示の構成例では、その判定結果が画素種別テーブル40に登録される。画素種別テーブル40の実体はメモリである。骨密度画像形成部32から表示処理部52へ骨密度画像データが送られている。
透過像形成部34は、レントゲン画像としての被検体透過像を形成するモジュールである。本実施形態では、透過像形成部34がL検出値アレイ(又はL減衰量アレイ)に基づいて被検体透過像を形成する。その場合、L検出値(又はL減衰量)が輝度に対応づけられる。被検体透過像は軟組織及び骨の両方を表す画像であるが、骨密度画像との対比でみるならば、つまり、骨密度画像には表れない軟組織を表す画像という観点からは、その透過像を軟組織画像と称することができる。H検出値アレイ(又はH減衰量アレイ)から、又はそれも同時に考慮して、軟組織画像を形成することも可能である。透過像形成部34から表示処理部52へ透過像データが送られている。
膨張処理部36は、骨密度画像に対して膨張処理を施すものである。具体的には、後述する軟組織解析用ROI(関心領域)内において、原骨画素群(骨エリア)に対して、その外側に帯状の疑似骨画素群(第1のマージンエリア)を付加する処理を実行する。これは軟組織画素判定過程で、骨画素群(原骨画素群及び疑似骨画素群)を除外するためのものである。骨画素群は、その機能から見て、除外作用又は排他性をもった除外画素群と理解される。すなわち、膨張処理部36は除外画素群定義手段として機能する。膨張用フィルタ処理を骨密度画像に対して所定回数実行することにより、骨エリアをその外側に段階的に膨張させることが可能である。骨エリアの内部において欠落部分が生じている場合にもその大きさが一定以下であれば膨張処理によって欠落部分が解消される。つまり、その部分が1又は複数の疑似骨画素で満たされる。膨張後の骨エリアを、軟組織エリアから除外することにより、つまり膨張後の骨エリアを排他的条件として利用することにより、骨画素が誤って軟組織画素であると判定されてしまうことを効果的に回避でき、あるいは、その可能性を大幅に低減できる。ちなみに、本実施形態では、後述する修正部42による骨画素群の修正後において、膨張処理が実行される。
なお、膨張処理の結果として事後的又は追加的に生成された骨画素(疑似骨画素)が画素種別テーブル40上に登録されてもよい。骨画素を軟組織画素であると誤認することを防止できる限りにおいて、膨張処理以外の処理を採用してもよい。膨張処理における膨張量は例えば5画素である。その条件を可変できるように構成されている。
軟組織画素判定部38は、軟組織解析用ROI内において、注目画素単位で、軟組織画素であるか否か(及びエア画素であるか否か)を判定するモジュールである。具体的には、後に図4を用いて説明するように、個々の注目画素ごとに、膨張処理後の骨画素ではないこと(第1条件)、注目画素のL検出値(低エネルギーX線検出値)がLエア検出値(低エネルギーX線エア検出値)のA%以下であること(第2条件)、及び、注目画素のH検出値(高エネルギーX線検出値)がHエア検出値(高エネルギーX線エア検出値)のB%以下であること(第3条件)、の3条件がすべて満たされた場合、注目画素が軟組織画素であると判定される。その判定結果が画素種別テーブル40上に登録される。
第1条件の適用により骨画素及びその可能性がある画素が軟組織画素であると誤判定されてしまうことを確実に防止でき、あるいは、その誤判定の可能性をかなり小さくできる。第2条件及び第3条件の適用により、エア画素や衣類相当の画素が軟組織画素であると誤判定されてしまうことを確実に防止でき、あるいは、その誤判定の可能性をかなり低減できる。上記のA%は例えば50%であり、上記のB%は例えば70%である。そのような第2条件及び第3条件を採用した場合、被検体(軟組織)の実際の外縁の内側に帯状のマージンエリア(第2のマージンエリア)が生じる。そのマージンエリアの内側に軟組織画素群が判定されることになる。上記の各種条件は例示に過ぎない。それらの条件の内容は状況に応じて変更され得る。
X線測定システムにおいては、一般に、被検者の被曝を低減する観点から、X線の強度が下げられている。しかも低エネルギーX線の透過力は小さい。よって、L検出値だけで軟組織を明確に弁別することは一般に困難である。すなわち、軟組織を、エアや衣類から、明確に弁別できないおそれがある。一方、高エネルギーX線の透過力は大きいが、実際の装置構成上、高エネルギーX線の照射時に、X線ビーム経路上に、スペクトルを単色化するためのフィルタが挿入される。また、エア検出値を取得する場合、X線ビーム経路上に、更に、X線強度を下げるためのフィルタが挿入される。このような事情から、高エネルギーX線検出値(特にエア検出値)が小さくなり、その検出値において統計的変動が生じやすい。よって、H検出値だけで軟組織を正確に弁別することも一般に困難である。そこで、本実施形態では、注目画素単位での画素種別判定に際し、注目画素に与えられたL検出値及びH検出値の両方を参照するようにしている。それを考慮したのが上記の第2条件及び第3条件である。2種類の検出値を参照することにより、性質の違うノイズによる誤判定を防止できる利点も得られる。
軟組織画素群と境界との間に一定のマージンを設けることにより、エア画素、衣類画素、等が軟組織画素であると誤判定されることを防止でき、あるいは、その可能性を大幅に低減できる。その機能は、上記の膨張処理の機能と同じである。複数のマージンエリアの設定により、軟組織画素群を構成する画素数が若干少なくなるが、脂肪率及び除脂肪率の演算には、その減少分による影響は及ばず、寧ろ演算精度の向上という利点を得られる。脂肪量及び除脂肪量の演算に関しては、測定の再現性が確保されている限りにおいて、軟組織画素群を構成する画素数が少なくなっても、特に問題となるものではない。本実施形態によれば、先に得られた骨画素の判定結果の援用、及び、2種類の検出値の参照により、軟組織判定精度を高められる。その上で、確実に軟組織に属する画素群を用いて軟組織解析を行える。
軟組織画素判定部38は、軟組織画素を判定する機能の他、エア画素を判定する機能も有している。本実施形態では、注目画素が骨画素(原骨画素、疑似骨画素)又は軟組織画素でない場合、注目画素がエア画素であると判定される。その判定結果も、画素種別テーブル上に登録される。画素種別テーブルは、画素アレイと同じ二次元の配列をもった記憶セルアレイとして構成され得る。個々の記憶セル内には画素種別を示すフラグが記憶される。もっとも、そのような画素種別テーブルを構成することなく、判定された軟組織画素群をそのまま参照又は利用して、脂肪率、除脂肪率等を演算してもよい。
脂肪率演算部48は、軟組織画素ごとに、L検出値、H検出値、Lエア検出値、及び、Hエア検出値から、脂肪率を演算するモジュールである。軟組織画素群について脂肪量が演算されてもよい。除脂肪率演算部50は、L検出値、H検出値、Lエア検出値、及び、Hエア検出値から、あるいは、脂肪率の演算過程で生じる所定の係数(比α)から、除脂肪率を演算するモジュールである。軟組織画素群についての除脂肪量が演算されてもよい。脂肪率及び除脂肪率の演算方法は公知であり、それは特許文献1にも開示されている。軟組織の組成を示す値として、上述以外の値が演算されてもよい。
表示処理部52には、軟組織画素ごとの脂肪率、除脂肪率を示すデータが与えられる。表示処理部52は、二次元配列をもった軟組織画素アレイについて演算された脂肪率アレイに基づいて、二次元の脂肪率分布を示す脂肪率画像を形成し、また、同じく演算された除脂肪率アレイに基づいて、二次元の除脂肪率分布を示す除脂肪率画像を形成する。
ROI設定部44は、本実施形態において、自動決定された又はユーザー指定された座標情報に基づいて、骨密度画像上に初期ROI(骨及び軟組織のための共通ROI)を設定する機能、ユーザー指定(又は自動決定)された座標情報に基づいて骨密度画像上に骨密度解析用ROIを設定する機能、及び、ユーザー指定(又は自動決定)された座標情報に基づいて軟組織画像上に軟組織解析用ROIを設定する機能、を有する。本実施形態では、初期ROI内に、骨密度解析用ROI及び軟組織解析用ROIが設定される。初期ROIは、本実施形態では、骨密度画像の自動解析によって、大腿骨の骨頭及びその周辺が含まれるように自動的に設定される。なお、単一のROI又は2つのROIが設定されてもよい。
修正部42は、骨密度画像上に設定された初期ROI内において、ユーザー指定に従って、骨画素(原骨画素)の追加、削除等を行うモジュールである。それに先立って、骨密度画像に対して、骨密度画素群(原骨密度画素群)を塗りつぶすペイント処理が適用され、骨密度エリアが所定の色相で表現される。骨画素でない画素が骨画素であると認識されている場合、当該画素の着色が消去され、当該画素についての骨画素認定が解除される。骨画素であるにもかかわらず他の画素であると認識されている場合、当該画素が着色され、当該画素が骨画素であると新たに認識される。本実施形態では、マニュアルで画素種別の修正を行うようにしたが、その修正を自動化又は半自動化するようにしてもよい。
平均骨密度演算部46は、骨密度画像上に設定された骨密度解析用ROI内における複数の骨密度に基づいて、平均骨密度を演算するモジュールである。上記の画素種別修正が実行された場合には、骨密度解析用ROI内に属する修正後の骨画素群に基づいて、平均骨密度を演算する。その演算結果が表示処理部52へ送られる。
上記の膨張処理部36は、画素種別修正が実行された場合、軟組織解析用ROI内において、修正後の骨画素群(原骨画素群)に対して膨張処理を施し、膨張処理後の骨画素群を生成する。つまり、原骨画素群の外側に、帯状のマージンエリアを構成する疑似骨画素群が付加される。そのような膨張処理後の骨画素群が、除外画素群として、軟組織画素判定において利用される。
軟組織画像上において、判定された軟組織画素群がペイント処理され、つまり軟組織エリアが所定の色相で表現される。そのような軟組織画像を観察しながら、マニュアルで、軟組織画素の追加、削除等を行うことが可能である。その場合においても修正部42が機能する。修正部42は、軟組織解析用ROI内であって、骨密度画素群でない画素群に限り、画素種別の修正を受け付ける。つまり、骨密度画素を軟組織画素へ修正することは禁止される。その場合、更に、エア画素を軟組織画素へ修正することが禁止されてもよい。このような禁止条件の適用により、解析対象となる軟組織画素エリアの中に、骨、エア、着衣等が入り込むことを効果的に防止できる。本実施形態では、画素種別テーブル40の内容を変更することにより、画素種別が変更されている。表示処理部52は、画素種別テーブル40に基づいて、骨エリアの第1色によるペイント処理、及び、軟組織エリアの第2色によるペイント処理を実行する。
表示処理部52で生成された画像が表示器に表示される。表示器の画面上には、骨密度画像、軟組織画像、脂肪率画像、除脂肪率画像、平均骨密度、平均脂肪率、平均除脂肪率、脂肪量、除脂肪量、等が表示される。
図3には図1に示したX線測定システムにおいて実行される画像処理の内容が示されている。骨密度画像54上には、初期ROI62が自動的に設定されている。初期ROI62は、2つの水平ラインa,b及び2つの垂直ラインc,dによって定義される。水平ラインaが大腿骨(大腿骨像)63の骨頭(骨頭像)64における頂点に外接し、垂直ラインcが骨頭64の体中心軸側の端に外接している。例えば、画像解析によって骨頭が認識され、その骨頭を基準に2つのラインが設定される。但し、それらのラインa,cが骨頭64から離れた位置に設定されてもよい。図示の例では、水平ラインbは、骨密度画像54の下辺上にあり、垂直ラインdは骨密度画像54の右辺上にある。このため初期ROI62は比較的に広いエリアをもっている。骨密度画像54の外縁よりも内側に水平ラインb,垂直ラインdが設定されてもよい。但し、少なくとも軟組織解析用ROI80を包摂するように、初期ROI62が設定される。
初期ROI62内において、骨画素群(現骨画素群)に対するペイント処理が施され、その骨画素群に対して必要な修正処理が適用される。その後、骨密度画像上に、骨密度解析用ROI72が設定される。その場合、本例では、初期ROI62における上辺及び左辺がそのまま骨密度解析用ROI72の上辺及び左辺とされている。一方、骨密度解析用ROI72の下辺は、小転子(小転子像)68の下限(下端)の高さにマニュアルで設定されており、その右辺は、大転子(大転子像)70が骨密度解析用ROI72内に確実に入るように、大転子70の外側にマニュアルで設定される。骨密度解析用ROI72内の骨密度分布に基づいて平均骨密度が演算される。
一方、軟組織画像56上において、軟組織解析用ROI80が設定される。本実施形態では、軟組織解析用ROI80の上辺及び左辺は、初期ROI62における上辺a及び左辺cと共通である。軟組織解析用ROI80の下辺は、小転子68の下限又は下端の高さから、下方へ所定距離(例えば5cm)だけ下がった位置に、設定される。軟組織解析用ROI80の右辺は、境界76がそのROI80内に確実に含まれるように、エア領域(エア画素群)78内に設定される。符号74は軟組織エリア(軟組織画素群)を示している。
修正処理後の骨密度画像54A上において、軟組織解析用ROI80の内部に対し、膨張処理が適用される。これにより、原骨画素群82の周囲に帯状のマージンエリアが生じる。それは疑似骨画素群84により構成されるものである。その結果が画面上に反映されてもよい。例えば、ペイント処理がマージンエリアまで及ぶようにしてもよい。軟組織画素判定では、原骨画素群82及び追加された疑似骨画素群が区別なくいずれも骨画素群を構成するものとして、つまり除外画素群として、取り扱われる。
なお、骨エリア中に骨画素の欠落部分が生じている場合、通常、膨張処理によって、その欠落部分に骨画素が充填される。膨張処理は、そのような小さな欠落部分を補填、補正し、軟組織画素群への骨画素の誤混入を防止する上でも、有効な処理である。
膨張処理後に軟組織画素判定が実行されると、ペイント処理された軟組織画像56Aが表示される。具体的には、軟組織解析用ROI80内において、既に説明した3つの条件を満たす画素が軟組織画素であると判定され、骨画素又は軟組織画素でない画素がエア画素であると判定される。軟組織解析用ROI80内においては、判定後の軟組織エリア90に対してペイント処理が施されている。ペイント領域は、骨エリア(原骨画素群)82、マージンエリア(疑似骨画素群)84、及び、エアエリア78以外の領域である。軟組織エリア90は、大腿骨63の両側に存在する2つの軟組織エリア86,88からなるものである。軟組織解析用ROI80内において、上記の禁止条件に該当しない限りにおいて、軟組織画素の追加又は削除を行える。
図4には、画素種別判定条件が示されている。膨張処理前(但し修正後)の骨画素(原骨画素)(符号100)がそのまま骨画素であると判定される(符号102)。注目画素について3つの条件(符号104,106,108)がすべて満たされた場合(符号110)、注目画素が軟組織画素であると判定される(符号112)。注目画素が骨画素でもなく軟組織画素でもない場合(符号114)、注目画素がエア画素であると判定される(符号116)。他の判定条件を用いて画素種別を判定してもよい。但し、その場合でも、膨張処理後の骨画素群を、軟組織画素判定において参酌し、判定精度を高めるのが望ましい。
図5には、図1に示したシステムの動作例がフローチャートとして示されている。S10においては、体軸又は対象骨軸がビーム走査方向にほぼ直交するように、また、測定部位がスキャン範囲に確実に含まれるように、被検体の位置及び姿勢が調整される。もっとも、撮像後における画像の回転や平行移動を利用してその調整を行うようにしてもよい。
S12においては、X線ビームが走査され、これによって二次元画素アレイに対応するL検出値アレイ及びH検出値アレイが取得され、それらがメモリ上に記録される。S14においては、骨密度画像が形成及び表示される。その際、仮ROI(初期ROI)内に属する骨画素群がペイント処理される。骨画素群の修正が必要な場合、S16からS18へ処理が移行し、S18においてマニュアルでの骨画素の加除が実行される。S20では、骨密度解析用(骨密度演算用)ROIが設定され、S22において骨密度が演算及び表示される。
S24では、骨解析に引き続いて、軟組織解析を行うか否かが判断され、ユーザーが軟組織解析の実行を指示した場合、S26以降の各工程が実行される。S26では、例えばL検出値アレイに基づいて軟組織画像が形成及び表示される。S28では、その画像上においてユーザーにより軟組織解析用ROIが設定される。S30では、骨密度画像に対して、具体的には、軟組織解析用ROIに属する骨密度画素群に対して膨張処理が適用される。S32では、膨張処理後の骨密度画素群(除外画素群)、L検出値アレイ及びH検出値アレイに基づいて、注目画素ごとに軟組織画素であるか否かが判定される。その際にはエア画素判定も実行される。軟組織画素群についてはペイント処理が施される。
S34では、軟組織画素群に対して修正を施すか否かが判断され、それが必要な場合、S36において、マニュアルでの軟組織画素の加除修正が実行される。その際には上述した禁止条件が適用される。S38においては、軟組織画素群に対して組成解析(例えば脂肪率演算、除脂肪率演算)が実行され、その実行結果が表示される。
以上のように、本実施形態によれば、DEXA法に基づく骨密度演算結果を、軟組織の解析に役立てることが可能であり、特に軟組織画素群の判定精度を高められる。骨密度画素群に対して疑似骨画素群を付加する処理(骨を膨張させる処理)を適用した上で、骨画素群を排斥する条件の下で、軟組織画素群を特定するので、対象骨が複雑な形状をしていても、その一部分が軟組織画素群中に入り込む可能性を低減できる。また、そのような処理によれば、骨エリア中に不自然な欠損があってもそこに骨画素を自動的に充填できる。疑似骨画素群によって構成されるマージンエリアを画像上において視認できるので、疑似骨画素群の生成が適正であることや骨エリアの判定漏れがないことを容易に確認できる。更に、エアエリアに隣接してマージンエリアが生じるようにすれば、エア画素等が誤って軟組織画素であると判定されてしまうことを効果的に低減できる。
10 測定装置、12 演算装置、54 骨密度画像、54A 膨張処理後の骨密度画像、56 軟組織画像(被検体透過像)、56A ペイント処理後の軟組織画像、90 軟組織画素群(解析対象としての軟組織エリア)。

Claims (9)

  1. 骨及び軟組織を含む被検体に対して低エネルギーX線及び高エネルギーX線を照射し、前記被検体を透過した低エネルギーX線及び高エネルギーX線を検出し、これによって前記低エネルギーX線に対応する第1の二次元データと前記高エネルギーX線に対応する第2の二次元データとを生成する測定装置と、
    前記第1の二次元データ及び前記第2の二次元データに基づいて骨密度画像を生成する骨密度画像生成部と、
    前記骨密度画像中の原骨画素群を判定する原骨画素群判定手段と、
    前記原骨画素群に対して膨張処理を適用することにより前記原骨画素群の外側に前記原骨画素群に連なる疑似骨画素群を生成し、前記原骨画素群及び前記疑似骨画素群からなる除外画素群を定義する除外画素群定義手段と、
    前記除外画素群を除外する条件に従って、前記第1の二次元データ及び前記第2の二次元データに基づいて軟組織画素群を判定する軟組織画素群判定手段と、
    前記軟組織画素群に基づいて前記軟組織を解析する解析手段と、
    を含むことを特徴とするX線測定システム。
  2. 請求項記載のシステムにおいて、
    第1の二次元データ及び前記第2の二次元データの少なくとも一方に基づいて前記軟組織を表す軟組織画像を形成する軟組織画像形成手段と、
    前記軟組織画像中における前記軟組織画素群に対してペイント処理を施すペイント処理手段と、
    前記ペイント処理後の軟組織画像を表示する手段と、
    を含み、
    前記ペイント処理後の軟組織画像において、前記原骨画素群によって構成される骨エリアと前記軟組織画素群によって構成される軟組織エリアとの間に、前記疑似骨画素群によって構成される帯状のマージンエリアが生じる、
    ことを特徴とするX線測定システム。
  3. 請求項記載のシステムにおいて、
    記ペイント処理後の軟組織画像において、前記骨エリア、前記マージンエリア及び前記軟組織エリアの他に、エアに相当するエア画素群によって構成されるエアエリアが生じる、
    ことを特徴とするX線測定システム。
  4. 請求項記載のシステムにおいて、
    記ペイント処理後の軟組織画像上においてユーザーからの軟組織画素の追加を受け付ける修正手段を含み、
    前記修正手段は、前記骨エリア及び前記マージンエリアに対する軟組織画素の追加を禁止する、
    ことを特徴とするX線測定システム。
  5. 請求項記載のシステムにおいて、
    前記軟組織画素群判定手段は、注目画素が前記除外画素群に属しない第1条件、前記第1の二次元データにおける前記注目画素に対応する画素データに関する第2条件、及び、前記第2の二次元データにおける前記注目画素に対応する画素データに関する第3条件、が満たされた場合に、前記注目画素を軟組織画素であると判定する、
    ことを特徴とするX線測定システム。
  6. 請求項記載のシステムにおいて、
    前記第2条件及び前記第3条件は、被検体外縁の内側に帯状のマージンエリアを介して前記軟組織画素群が判定されるようにするものである、
    ことを特徴とするX線測定システム。
  7. 請求項1記載のシステムにおいて、
    前記解析手段は、脂肪率、脂肪量、除脂肪率及び除脂肪量の内の少なくとも1つを解析する、
    ことを特徴とするX線測定システム。
  8. 骨及び軟組織を含む被検体に対して低エネルギーX線及び高エネルギーX線を照射し、前記被検体を透過した低エネルギーX線及び高エネルギーX線を検出し、これによって前記低エネルギーX線に対応する第1の二次元データと前記高エネルギーX線に対応する第2の二次元データとを生成する工程と、
    前記第1の二次元データ及び前記第2の二次元データに基づいて骨密度画像を生成する工程と、
    前記骨密度画像中の原骨画素群を判定する工程と、
    前記原骨画素群に対して膨張処理を適用することにより前記原骨画素群の外側にそれに連なる疑似骨画素群を生成する工程と、
    前記原骨画素群及び前記疑似骨画素群からなる除外画素群を除外する条件に従って、前記第1の二次元データ及び前記第2の二次元データに基づいて、解析対象となる軟組織画素群を判定する工程と、
    を含むことを特徴とするX線検出データ処理方法。
  9. 請求項記載の方法において、
    前記骨画素群からなる骨エリアと、前記軟組織画素群からなる軟組織エリアと、前記骨エリアと前記軟組織エリアとの間において前記疑似骨画素群からなる帯状のマージンエリアと、を含む画像を表示する工程を含む、
    ことを特徴とするX線検出データ処理方法。
JP2015230536A 2015-11-26 2015-11-26 X線測定システム及びx線検出データ処理方法 Active JP6630552B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015230536A JP6630552B2 (ja) 2015-11-26 2015-11-26 X線測定システム及びx線検出データ処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015230536A JP6630552B2 (ja) 2015-11-26 2015-11-26 X線測定システム及びx線検出データ処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017093879A JP2017093879A (ja) 2017-06-01
JP6630552B2 true JP6630552B2 (ja) 2020-01-15

Family

ID=58804444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015230536A Active JP6630552B2 (ja) 2015-11-26 2015-11-26 X線測定システム及びx線検出データ処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6630552B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7220643B2 (ja) * 2019-10-04 2023-02-10 富士フイルム株式会社 画像処理装置、方法およびプログラム
JP7241000B2 (ja) * 2019-10-18 2023-03-16 富士フイルム株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
WO2021153592A1 (ja) * 2020-01-29 2021-08-05 キヤノン株式会社 画像処理装置、放射線撮影装置、画像処理方法及びプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3974842B2 (ja) * 2002-10-30 2007-09-12 アロカ株式会社 X線骨密度測定装置
JP4365288B2 (ja) * 2004-08-30 2009-11-18 アロカ株式会社 断層像処理装置
JP2008093243A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Toshiba Corp X線ct装置、医用画像処理装置、医用画像処理プログラム
JP6291812B2 (ja) * 2013-11-29 2018-03-14 コニカミノルタ株式会社 医療用画像撮影システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017093879A (ja) 2017-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5480439A (en) Method for periprosthetic bone mineral density measurement
US6892088B2 (en) Computer-assisted bone densitometer
JPH10509075A (ja) 改良した指示特性を有する骨濃度計
WO2016190327A1 (ja) 医療用x線測定システム
US9947101B2 (en) Radiographic image analysis device and method, and recording medium having program recorded therein
US8000512B2 (en) Slit collimator scatter correction
CN109419526B (zh) 用于数字乳房断层合成中的运动评估和校正的方法和系统
JP2009511124A (ja) 散乱補正
JP6630552B2 (ja) X線測定システム及びx線検出データ処理方法
CN106037771B (zh) 骨盐含量测定装置和记录介质
US9895126B2 (en) System and method for quantification of muscle and fat using abdominal CT imaging
JP2006204914A (ja) 腎臓画像を作成するための方法及び装置
US20180035964A1 (en) Medical image processing apparatus and x-ray ct apparatus
JP2007325641A (ja) 医用画像表示装置
JP5027909B2 (ja) X線ct装置
Haidekker et al. Computerized methods for X-ray-based small bone densitometry
US20220358652A1 (en) Image processing apparatus, radiation imaging apparatus, image processing method, and storage medium
US20130315371A1 (en) Bone density measurement
KR101384511B1 (ko) 보정용 팬텀을 이용한 ct 영상 획득장치 및 획득방법
KR101750173B1 (ko) 방사선 유효 피폭량 자동 계산 시스템 및 방법
JP2020130311A (ja) 画像処理装置、放射線撮影システム及びプログラム
JP4518632B2 (ja) 医用ディジタル画像のダイナミック・レンジを決定するための方法および装置
Cervinka et al. A new algorithm to improve assessment of cortical bone geometry in pQCT
WO1996025086A1 (en) Method for periprosthetic bone mineral density measurement
US11191512B2 (en) Radiographic image processing device and radiographic image processing method

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160518

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190521

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6630552

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250